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技術 ボール、特にサッカーボール、およびボールを製造する方法

出願人 アディダスアーゲー
発明者 ハンス−ペーターニュルンベルク
出願日 2016年3月8日 (3年4ヶ月経過) 出願番号 2016-044101
公開日 2016年9月15日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2016-165463
状態 特許登録済
技術分野 ボール
主要キーワード シーム間 施与装置 内側ブラ 把持特性 外部材料 スポーツボール ゴムセグメント 通常ボール
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

ボール(11)、特にサッカーボールを提供すること。

解決手段

(a.)ボールは、複数のパネル(12a、12b、12c、12d)をその外側に有するシェル(31)を備え、(b.)パネル(12a、12b、12c、12d)は、少なくとも2つの隣り合うパネル(12a、12b)間に少なくとも1つの空隙(21)が存在するように配置され、(c.)少なくとも1つの空隙(21)は、充填材料(13)によって少なくとも部分的に充填される。

概要

背景

ボール、特にサッカーなどのボールスポーツ用ボールは、通常、皮革もしくは合成皮革の単片またはほとんどがプラスチックから製造されるパネルから縫い合わされ、ブラダ上または補強のためにブラダ上に配置されたカーカス上に糊付けされる。後者の種類のボールは、積層ボールとも呼ばれる。

縫いボールは、複数の皮革または合成皮革の部片から製造され、これらの部片の縁は、内向きに折り畳まれ、針で縫い合わせられる。皮革または合成皮革の部片のジオメトリの対応する選択により、ほぼ球形の形状が、縫い合わせることによってもたらされる。補強のために、織布が、通常、皮革または合成皮革の部片の裏側に糊付けされる。必要な気密性をもたらす、たとえばゴム製のブラダが、ほとんどの場合、手縫いボール内に挿入される。ブラダはまた、ボールを膨張させるための弁も備える。ブラダと皮革または合成皮革の部片の間には、織布または1つまたは複数の円周方向糸から作製されたカーカスが、ブラダの補強および保護のために配置され得る。

そのような縫い合わされたボールでは、皮革または合成皮革の部片の縁は、内側に押し付けて折り畳まれ、こうして皮革または合成皮革の隣接する、すなわち接している部片と共に縫われる。このように、溝の形態のシームが、ボールの外側の、皮革または合成皮革の隣り合う部片間に形成される。そのようなシームは、一般的に、約2.5mmの上部(すなわちボールの中心から外方を向く側)の幅、および約2.0mmの深さを含む。

縫い合わされたボールのシームが、抗力を低減することによって空気力学的特性に良い影響を与え、それにしたがってさらに遠い飛距離を可能にすることが証明されている。その原因として、飛行しているボールの表面上の乱気流が小さいことが考えられる。さらに、シームは、ボールの把持特性に貢献し、すなわちボールをより容易に把持および制御することができる。

しかし、ボールは三次元形状を有するので、これを機械によって縫うことができず、手によって縫われる必要がある。その欠点は、そのような手縫いボールは、一方では品質に影響を与え、他方では重量、サイズ、球形状、飛行および把持特性の変動を示し得る、製造における大きな変動を受けることである。手縫いボールの別の欠点は、その製造によってかなりの時間がかかることである。

これらの欠点は、部分的には、積層ボールによって克服され、その理由は、そのパネルをこれらのボールになるように手で縫う必要がないためである。手縫いボールに対する製造の通常の変動は、したがって、より少ない程度でボールに見出される。さらに、積層ボールは、少なくとも部分的には、対応する機械によって製造され得る。その結果、および手で縫うことを解消することにより、積層ボールは、本質的により速く製造され得る。

しかし、異なるパネル間の溝がより低い深さ(通常は約1mm)を含むため、積層ボールの飛行および把持特性は劣化する。さらに、積層ボールの従来の製造方法は、この溝のジオメトリ(すなわち深さ、幅、断面プロファイルなど)および表面特性(すなわちたとえば静摩擦触覚性粗度など)に影響を与えることができず、またはできたとしても限定される。

米国特許第6,398,894B1号は、バスケットボールを製造する方法であって、とりわけ以下のステップ:(a)ゴム材料シートを供給するステップと、(b)ゴム材料を折り畳み、圧縮し、切断してゴム材料をブラダに作製するステップと、(c)弁をブラダ内に装着するステップと、(d)ブラダを空気で膨張させ、ブラダを硬化させるステップと、膨張されたブラダ上に少なくとも1本の糸を巻き付けるステップと、(f)ゴムアーチラグ層の表面上に糊付けするステップと、(g)隣り合うゴムシート間の各々の接合部に溝を作製するステップと、(h)隣り合うゴムシートの各々の接合部にゴムシートより薄く狭いストリップを結合させるステップと、(i)複数の突起するリブが中に画定された型内で、比較的大きい複数のゴムシートをストリップと共に加熱し硬化させてバスケットボールを作製するステップとを含み、それによってバスケットボールは、2つの傾いた壁が中に画定された、複数の比較的凹状のくぼみを有する、方法を示している。

米国特許第3,887,416号は、皮革で覆われたサッカーボールを製造する方法に関する。サッカーボールは、ナイロンコードが巻き付けられ、ゴムの層で覆われ、これらすべて従来のものであるブラダを得て、これを、シームにおけるストリップ、シームに隣り合う構築領域、および各々の端部にある成形された要素を含む、いくつかのゴムセグメントで覆うことによって作製される。

米国特許第5,541,662号は、スポーツボール、および対応する製造方法に関する。膨張可能なチューブが、薄いゴムポケットによって形成された上部層内に挿入され、この薄いゴムポケットは、結合剤溶液が上部層、およびチューブと上部層の間に配置された無機潤滑剤を通って浸透することを可能にしない材料から製造される。

欧州特許第1080745B2号は、ブラダが皮革の複数の部片上に配置された積層ボールに関し、皮革の部片は、不連続部において互いに結合される。皮革の部片は、直接的に互いに結合され、それにより、皮革の隣り合う部片をブラダにあてるとき、皮革の部片間には空隙は存在しない。

米国特許第8,574,104号は、膨張可能なスポーツボール構造、およびその製造方法に関する。膨張可能なスポーツボール構造は、内側ブラダ、補強カーカス、および外部材料層を備える。補強カーカスは、内側ブラダの表面を覆い、糸が巻き付けられた層を有する。糸が巻き付けられた層の一部は、補強カーカス内に埋め込まれ、内側ブラダへの締め付け力をもたらし、糸が巻かれた層のわずかな残りの部分は、補強されたカーカスの外側表面上に露出され得る。

概要

ボール(11)、特にサッカーボールを提供すること。(a.)ボールは、複数のパネル(12a、12b、12c、12d)をその外側に有するシェル(31)を備え、(b.)パネル(12a、12b、12c、12d)は、少なくとも2つの隣り合うパネル(12a、12b)間に少なくとも1つの空隙(21)が存在するように配置され、(c.)少なくとも1つの空隙(21)は、充填材料(13)によって少なくとも部分的に充填される。

目的

本発明の主な目的は、ボール、特にサッカーボールであって、一方では比較的速く、容易に、またコスト効果高く製造され、他方では、手縫いボールのものに近い非常に良好な飛行および把持特性を含むが、手縫いボールの通常の品質変動を有さないボールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

ボール、特にサッカーボールであって、a.複数のパネルをその外側に備えたシェルを備え、b.前記パネルは、少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が存在するように配置され、c.前記少なくとも1つの空隙は、充填材料によって少なくとも部分的に充填される、ボール。

請求項2

前記空隙が、前記少なくとも2つの隣り合うパネルが前記空隙の領域内で接触しないように設計される、請求項1に記載のボール。

請求項3

前記充填材料が、前記シェルの外側が前記空隙の内側で完全に覆われるように前記空隙を充填する、請求項1または2に記載のボール。

請求項4

前記充填材料が、硬化前は液体である硬化された充填材料である、請求項1から3のいずれか一項に記載のボール。

請求項5

前記充填材料が、ポリウレタンまたはシリコーンを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のボール。

請求項6

前記充填材料が、少なくとも1つの発光要素を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のボール。

請求項7

前記充填材料が、少なくとも1つの電子要素を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のボール。

請求項8

前記充填材料が、前記空隙の断面積を約50%以上充填する、請求項1から7のいずれか一項に記載のボール。

請求項9

前記複数のパネルのうち少なくとも1つのパネルが、前記パネルの外側表面の少なくとも一部上に延びる疑似シームを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のボール。

請求項10

前記少なくとも1つの疑似シームが、前記充填材料で充填される、請求項9に記載のボール。

請求項11

前記シェルが、ブラダまたはブラダ上に配置されたカーカスである、請求項1から10のいずれか一項に記載のボール。

請求項12

ボール、特にサッカーボールを製造する方法であって、a.シェルを提供するステップと、b.複数のパネルを提供するステップと、c.少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が存在するように前記複数のパネルを前記シェル上に配置するステップと、d.前記少なくとも1つの空隙を充填材料によって少なくとも部分的に充填するステップとを含む、方法。

請求項13

前記少なくとも2つの隣り合うパネルが接触しないように前記空隙が設計されるように、前記少なくとも2つの隣り合うパネルが配置される、請求項12に記載の方法。

請求項14

前記充填するステップが、前記シェルの外側が前記空隙の内側で完全に覆われるように前記充填材料が前記空隙を充填するように実施される、請求項12または13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

前記充填材料が液体であり、前記方法が、前記液体充填材料を硬化させるステップをさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記充填材料が、前記少なくとも1つの空隙を充填するために、外側から施与される、請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記充填材料が、三次元施与技術によって施与される、請求項16に記載の方法。

請求項18

少なくとも1つのパネル上に、前記パネルの1つの外側表面の一部上に少なくとも延びる少なくとも1つの疑似シームを形成するステップをさらに含む、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

前記少なくとも1つの疑似シームを前記充填材料によって充填するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。

請求項20

前記少なくとも1つの空隙を充填材料によって充填する前記ステップが、前記充填材料が前記シェルの外側から前記空隙内に入るように構成される、請求項12から19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

前記複数のパネルを型内に配置するステップをさらに含む、請求項12から20のいずれか一項に記載の方法。

請求項22

前記少なくとも2つの隣り合うパネル間に前記少なくとも1つの空隙が形成され、前記パネルと前記シェルの間に空隙が形成されるように、前記型を用いることによって前記パネルを前記シェルに供給するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記充填材料を前記パネルと前記シェルの間の前記空隙内に注入するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記複数のパネルをロボットアームによって前記シェル上に配置するステップと、前記シェルを前記複数のパネルと共に型内に配置するステップとをさらに含む、請求項12から23のいずれか一項に記載の方法。

請求項25

前記充填材料が前記少なくとも1つの空隙内に本質的に均一に分散されるように前記型を回転させるステップをさらに含む、請求項21から24のいずれか一項に記載の方法。

請求項26

前記充填材料が、ポリウレタンまたはシリコーンを含む、請求項12から25のいずれか一項に記載の方法。

請求項27

前記シェルが、ブラダまたはブラダ上に配置されたカーカスである、請求項12から26のいずれか一項に記載の方法。

請求項28

前記少なくとも1つの空隙を前記充填材料で充填する前記ステップが、前記空隙の断面積に合わせて時間単位あたりの充填量を調整するステップを含む、請求項12から27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

前記空隙の断面積が、光学的方法によってリアルタイムで決定される、請求項28に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、ボール、特にサッカーボール、およびそのようなボールを製造する方法に関する。

背景技術

0002

ボール、特にサッカーなどのボールスポーツ用ボールは、通常、皮革もしくは合成皮革の単片またはほとんどがプラスチックから製造されるパネルから縫い合わされ、ブラダ上または補強のためにブラダ上に配置されたカーカス上に糊付けされる。後者の種類のボールは、積層ボールとも呼ばれる。

0003

縫いボールは、複数の皮革または合成皮革の部片から製造され、これらの部片の縁は、内向きに折り畳まれ、針で縫い合わせられる。皮革または合成皮革の部片のジオメトリの対応する選択により、ほぼ球形の形状が、縫い合わせることによってもたらされる。補強のために、織布が、通常、皮革または合成皮革の部片の裏側に糊付けされる。必要な気密性をもたらす、たとえばゴム製のブラダが、ほとんどの場合、手縫いボール内に挿入される。ブラダはまた、ボールを膨張させるための弁も備える。ブラダと皮革または合成皮革の部片の間には、織布または1つまたは複数の円周方向糸から作製されたカーカスが、ブラダの補強および保護のために配置され得る。

0004

そのような縫い合わされたボールでは、皮革または合成皮革の部片の縁は、内側に押し付けて折り畳まれ、こうして皮革または合成皮革の隣接する、すなわち接している部片と共に縫われる。このように、溝の形態のシームが、ボールの外側の、皮革または合成皮革の隣り合う部片間に形成される。そのようなシームは、一般的に、約2.5mmの上部(すなわちボールの中心から外方を向く側)の幅、および約2.0mmの深さを含む。

0005

縫い合わされたボールのシームが、抗力を低減することによって空気力学的特性に良い影響を与え、それにしたがってさらに遠い飛距離を可能にすることが証明されている。その原因として、飛行しているボールの表面上の乱気流が小さいことが考えられる。さらに、シームは、ボールの把持特性に貢献し、すなわちボールをより容易に把持および制御することができる。

0006

しかし、ボールは三次元形状を有するので、これを機械によって縫うことができず、手によって縫われる必要がある。その欠点は、そのような手縫いボールは、一方では品質に影響を与え、他方では重量、サイズ、球形状、飛行および把持特性の変動を示し得る、製造における大きな変動を受けることである。手縫いボールの別の欠点は、その製造によってかなりの時間がかかることである。

0007

これらの欠点は、部分的には、積層ボールによって克服され、その理由は、そのパネルをこれらのボールになるように手で縫う必要がないためである。手縫いボールに対する製造の通常の変動は、したがって、より少ない程度でボールに見出される。さらに、積層ボールは、少なくとも部分的には、対応する機械によって製造され得る。その結果、および手で縫うことを解消することにより、積層ボールは、本質的により速く製造され得る。

0008

しかし、異なるパネル間の溝がより低い深さ(通常は約1mm)を含むため、積層ボールの飛行および把持特性は劣化する。さらに、積層ボールの従来の製造方法は、この溝のジオメトリ(すなわち深さ、幅、断面プロファイルなど)および表面特性(すなわちたとえば静摩擦触覚性粗度など)に影響を与えることができず、またはできたとしても限定される。

0009

米国特許第6,398,894B1号は、バスケットボールを製造する方法であって、とりわけ以下のステップ:(a)ゴム材料シートを供給するステップと、(b)ゴム材料を折り畳み、圧縮し、切断してゴム材料をブラダに作製するステップと、(c)弁をブラダ内に装着するステップと、(d)ブラダを空気で膨張させ、ブラダを硬化させるステップと、膨張されたブラダ上に少なくとも1本の糸を巻き付けるステップと、(f)ゴムアーチラグ層の表面上に糊付けするステップと、(g)隣り合うゴムシート間の各々の接合部に溝を作製するステップと、(h)隣り合うゴムシートの各々の接合部にゴムシートより薄く狭いストリップを結合させるステップと、(i)複数の突起するリブが中に画定された型内で、比較的大きい複数のゴムシートをストリップと共に加熱し硬化させてバスケットボールを作製するステップとを含み、それによってバスケットボールは、2つの傾いた壁が中に画定された、複数の比較的凹状のくぼみを有する、方法を示している。

0010

米国特許第3,887,416号は、皮革で覆われたサッカーボールを製造する方法に関する。サッカーボールは、ナイロンコードが巻き付けられ、ゴムの層で覆われ、これらすべて従来のものであるブラダを得て、これを、シームにおけるストリップ、シームに隣り合う構築領域、および各々の端部にある成形された要素を含む、いくつかのゴムセグメントで覆うことによって作製される。

0011

米国特許第5,541,662号は、スポーツボール、および対応する製造方法に関する。膨張可能なチューブが、薄いゴムポケットによって形成された上部層内に挿入され、この薄いゴムポケットは、結合剤溶液が上部層、およびチューブと上部層の間に配置された無機潤滑剤を通って浸透することを可能にしない材料から製造される。

0012

欧州特許第1080745B2号は、ブラダが皮革の複数の部片上に配置された積層ボールに関し、皮革の部片は、不連続部において互いに結合される。皮革の部片は、直接的に互いに結合され、それにより、皮革の隣り合う部片をブラダにあてるとき、皮革の部片間には空隙は存在しない。

0013

米国特許第8,574,104号は、膨張可能なスポーツボール構造、およびその製造方法に関する。膨張可能なスポーツボール構造は、内側ブラダ、補強カーカス、および外部材料層を備える。補強カーカスは、内側ブラダの表面を覆い、糸が巻き付けられた層を有する。糸が巻き付けられた層の一部は、補強カーカス内に埋め込まれ、内側ブラダへの締め付け力をもたらし、糸が巻かれた層のわずかな残りの部分は、補強されたカーカスの外側表面上に露出され得る。

先行技術

0014

米国特許第6,398,894B1号
米国特許第3,887,416号
米国特許第5,541,662号
欧州特許第1080745B2号
米国特許第8,574,104号

発明が解決しようとする課題

0015

したがって、本発明の主な目的は、ボール、特にサッカーボールであって、一方では比較的速く、容易に、またコスト効果高く製造され、他方では、手縫いボールのものに近い非常に良好な飛行および把持特性を含むが、手縫いボールの通常の品質変動を有さないボールを提供することである。さらに、ボールの飛行および把持特性は、個々に調整可能でなければならない。

課題を解決するための手段

0016

本発明の第1の態様によれば、上記で述べた問題は、ボール、特にサッカーボールであって、(a.)複数のパネルをその外側に備えたシェルを備え、(b.)パネルは、少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が存在するように配置され、(c.)少なくとも1つの空隙は、充填材料によって少なくとも部分的に充填される、ボールによって解決される。

0017

本発明によれば、こうしてボールは、故に部分的に、2つのパネル間に少なくとも1つの空隙を含む。本発明による空隙は、パネルがその空隙の領域内では接触せず、自由空間がそれぞれのパネル間に形成されるものとして理解される。空隙が、本発明による充填材料によって充填されない場合、パネルがその上に配置されたシェルを、空隙を通して見ることができ、この場合パネルはその上に配置されている。しかし、本発明によれば、2つのパネルが1つの領域内で空隙を形成し、別の領域で互いに接触することを排除できない。

0018

本発明によるボールは、パネルが、たとえば適切なシェル(ブラダまたはカーカスで補強されたブラダ)上に糊付けられるため、比較的速く、容易に、またコスト効果高く製造され得る。これはまた、適切な機械によって自動的に行われ得る。それと同時に、空隙が少なくとも2つのパネル間に形成され、充填材料によって充填される。こうして、充填された空隙は、手縫いボールのシームを模倣し、ボールの空気力学的特性に良い影響を与える。充填材料は、それぞれの空隙内に挿入可能であるように規定される。したがって、製造されたボールの特定の空気力学的特性は、影響可能であり、非常に特異的に決定可能である。それぞれの空隙の高さおよび/または幅は、個々に決定可能である。

0019

一方で充填された空隙のジオメトリ(すなわち、たとえば深さ、幅、断面プロファイル、曲率など)および表面特性(すなわち、たとえば静摩擦、触覚性、粗度など)は、充填材料の量によって、他方では充填材料の品質によって選択的に影響され得る。たとえば、特に滑り止め充填材料が、ボールの把持特性を改良するために使用され得る。

0020

充填された空隙の深さは、好ましくは少なくとも1mm、好ましくは少なくとも1.5mm、より好ましくは少なくとも2mmである。充填材料の量は、充填された空隙の望ましい最小深さが維持されるように影響可能である。

0021

さらに、本発明によるボールの空隙は、さまざまなボール間の製造における変動(したがって空気力性および触覚性に関する変動)を最小限に低減するために、機械によって自動的に充填されてもよい。したがって、手縫いボールとは異なり、「シーム」(すなわち充填された空隙)は、いかなるボールにおいても同じ断面を常に含む。

0022

従来の積層ボールとは対照的に、さらにより良好な飛行および把持特性を得るために、一方では製造における変動がさらに低減され、他方では、「シーム」のジオメトリおよび表面品質が特異的に設定され得る。たとえば、隣り合うパネルが互いに接触する従来の積層ボールに可能であるものよりもかなり広い幅の「シーム」が、得られ得る。

0023

充填材料は、シェルの外側が空隙の内側で完全に覆われるように空隙を充填する。したがって、下にあるシェルは保護され得、水の浸透が防止される。手縫いボールとは異なり、本発明によるボールは水を吸収しない。

0024

充填材料は、硬化前は液体である硬化された充填材料であってもよい。液体充填材料は、容易に処理され得、空隙を非常に良好に充填し、これは、充填材料が空隙の形に嵌合し、いわばこれに流入するためである。その結果、ボールは、特に防水性になる。

0025

充填材料は、ポリウレタンまたはシリコーンを含んでもよい。これらの材料は、処理が容易であり、有利な表面特性、特に、高い静摩擦を含み、高レベルの防水性をもたらす。特に、ポリウレタンの材料特性、たとえば粘度は、特に良好に調整可能である。ポリウレタンはまた、周囲材料、特にパネルおよびシェルの材料に対して高い親和性も含む。あるいは、他の材料、たとえば樹脂系を充填材料として使用することもできる。

0026

充填材料は、少なくとも1つの発光要素を含んでもよい。したがってボールは、低光量状態(たとえば夕方)でもはっきりと見ることができる。さらに、製造されたボールの個別化が、発光要素の特定の選択色によって達成され得る。たとえば、発光要素は、特定のクラブ色でこうして選択されてよい。LEDもしくはマイクロLED、またはOLEDである発光要素が、たとえば、充填材料に埋め込まれ得る。充填材料は、特に暗闇の中で発光する蛍光性または化学発光性材料でよい。埋め込まれたさまざまな発光要素を有するさまざまなボールが販売され得るビジネスモデルもまた、存在し得る。故に、顧客は、特定の色の発光ボール購入することが可能である。

0027

情報を読み取ることができるディスプレイが、充填材料内にさらに埋め込まれ得る。たとえば、そのような情報は、測定されたシュート速度、衝撃力、飛行高さまたは競技時間に関する標示であってもよい。そのような標示の測定のためのセンサが、ボールの内側に配置され得る。あるいは、情報は、充填材料内に配置されたディスプレイによって、たとえばタッチスクリーンによって入力され得る。

0028

充填材料はまた、通常、ディスプレイとして形成され得る。故に、充填材料が、測定された情報に応じてその色を変更することが可能である。したがって、充填材料は、測定されたシュート速度またはシュート力に応じてさまざまな色で発光することが考えられる。したがって、充填材料は、第1のシュート力範囲に対して第1の色で、第2のシュート力範囲に対して第2の色で、第3のシュート力範囲に対して第3の色で発光してもよい。

0029

充填材料は、少なくとも1つの電子要素を備えてもよい。たとえば、電子要素は、ボールについての情報をそれによって読み取ることができるRFIDまたはNFCタグであってもよい。

0030

充填材料は、空隙の断面積を約50%以上充填してもよい。このように、空隙は良好に閉鎖され、浸透する水に対して保護される。他方では、空隙の断面の充填されていない部分は、良好な飛行および把持特性を達成するために依然として十分な深さである。

0031

充填材料がパネルの面取りされた表面間の領域内に延びるように、空隙が充填材料で充填される場合、利点となる。充填材料の高さは、好ましくはパネルの横方向縁部の高さより高く、パネルの全高さより低い。面取りされた表面の各々は、パネルの横方向縁とパネルの外側表面間を延びる。充填材料の高さが、パネルの横方向縁の高さよりわずかだけ高い場合、特に有利である。面取りされる代わりに、表面は、凸状または凹状の形状を含むこともできる。

0032

充填材料の高さは、好ましくは、シェルの表面に対して平行である空隙の長手方向軸に沿って一定である。

0033

複数のパネルの少なくとも1つのパネルは、パネルの外側表面の少なくとも一部上に延びる疑似シームを含んでもよい。疑似シームは、2つのパネルの接合部になるような外観を与えるパネル上の溝である。疑似シームは、その深さを適切に選択することによってボールの空気力学性および触覚性に良い影響を与えうる。

0034

少なくとも1つの疑似シームは、充填材料によって充填され得る。このように、空隙と疑似シーム間には外側から特定できる相違は存在せず、これは、ボールの見た目、空気力学性、および触覚性にとって有利となる。

0035

少なくとも1mm、好ましくは少なくとも1.5mm、より好ましくは2mmの上述した最小深さが、充填された空隙および少なくとも1つの疑似シームに適用される。

0036

シェルは、ブラダまたはブラダ上に配置されたカーカスであってもよい。ブラダは、ボールの必要な気密性をもたらし、カーカスはブラダを安定化させ、外部の衝撃に対してこれを保護する。

0037

本発明はまた、ボール、特にサッカーボールを製造する方法であって、(a.)シェルを提供するステップと、(b.)複数のパネルを提供するステップと、(c.)少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が存在するように複数のパネルをシェル上に配置するステップと、(d.)少なくとも1つの空隙を充填材料によって少なくとも部分的に充填するステップとを含む、方法に関する。

0038

本発明によれば、少なくとも2つのパネルが、それらの間に空隙が存在するように配置される。本発明による空隙は、パネルが空隙の領域内で接触せず、それぞれのパネル間に自由空間が形成されるものと理解される。空隙が、本発明による充填材料によって充填されない場合、パネルがその上に配置されるシェルを、空隙を通して見ることができる。しかし、本発明により、2つのパネルが一方の領域内に空隙を形成し、別の領域では互いに接触することを排除できない。

0039

本発明による方法は、ボールの比較的速く、容易で、コスト効果の高い製造を可能にし、この場合パネルは、たとえば適切なシェル(ブラダまたはカーカスで補強されたブラダ)上に糊付けされる。これはまた、適切な機械によって自動的に行われ得る。それと同時に、空隙が、少なくとも2つのパネル間に形成され、充填材料によって充填される。したがって、充填された空隙は、手縫いボールのシームを模倣し、ボールの空気力学的特性に良い影響を与える。

0040

充填された空隙のジオメトリ(すなわち、たとえば深さ、幅、断面プロファイル、曲率など)および表面特性(すなわち、たとえば静摩擦、触覚性、粗度など)は、一方では充填材料の量によって、他方では充填材料の品質によって選択的に影響され得る。たとえば、特に滑り止め充填材料が、ボールの把持特性を改良するために使用され得る。

0041

さらに、本発明による方法は、機械による空隙の自動充填を可能にして、さまざまなボール間の製造における変動(したがって空気力学性および触覚性に関する変動)を最小限に低減する。したがって、手縫いボールとは異なり、「シーム」(すなわち充填された空隙)は、いかなるボールにおいても同じ断面を常に含む。さらに、空隙は、規定された方法で作り出され得る。充填材料による空隙の充填はまた、選択的にかつ個々に達成され得る。

0042

積層ボールの従来の製造方法とは対照的に、さらにより良好な飛行および把持特性を得るために、一方では、製造における変動がさらに低減され、他方では、「シーム」のジオメトリおよび表面品質が、特異的に設定され得る。たとえば、隣り合うパネルが互いに接触する従来の積層ボールに可能であるものよりもかなり広い幅の「シーム」が、得られ得る。

0043

充填するステップは、シェルの外側が空隙の内側で完全に覆われるように充填材料が空隙を充填するように実施され得る。したがって、下にあるシェルを保護することができ、水の浸透は防止される。手縫いボールとは異なり、本発明によるボールは水を吸収しない。

0044

充填材料は液体であってもよく、方法は、液体充填材料を硬化させるステップをさらに含んでもよい。液体充填材料は、容易に処理することができ、空隙を非常に良好に充填し、これは、充填材料が空隙の形に嵌合し、いわばこれに流入するためである。その結果、ボールは、特に防水性になる。

0045

充填材料は、少なくとも1つの空隙を充填するために外側から施与され得る。たとえば、空隙の特に正確な充填を可能にするロボットが、ここで使用されてよい。

0046

充填材料は、三次元施与技術によって施与され得る。三次元施与技術は、施与装置が、加工品、この場合ボール周りの空間内で移動する方法として理解される必要がある。あるいは、ボールが、固定された施与装置の周りで移動されることも可能である。

0047

方法は、少なくとも1つのパネル上に、パネルの1つの外側表面の一部上に少なくとも延びる少なくとも1つの疑似シームを形成するステップをさらに含んでもよい。疑似シームは、2つのパネルの接合部になるような外観を与えるパネル上の溝である。疑似シームは、その深さおよび配置の適切な選択に合わせて、ボールの空気力学性および触覚性に良い影響を与えうる。

0048

方法は、充填するステップをさらに含むことができ、この場合、少なくとも1つの疑似シームが、充填材料によって充填され得る。このように、空隙と疑似シーム間には、外側から特定できる相違は存在せず、これは、ボールの見た目、空気力学性、および触覚性にとって有利となる。

0049

少なくとも1つの空隙を充填材料によって充填するステップは、充填材料がシェルの外側から空隙に入るように構成され得る。たとえば、充填材料の層が最初にボール上に施与されてよく、次いでパネルがボール上(たとえば型内で)にプレスされてよく、それにより、充填材料は、下方から(すなわちボールの中心から)空隙内に入り、これを充填する。

0050

方法は、複数のパネルを型内に配置するステップをさらに含んでもよい。型の使用により、パネルをシェルに対してプレスするための均一な圧力を発揮し、製造における変動を低減することが可能になる。

0051

方法は、少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が形成され、パネルとシェルの間に少なくとも空隙が形成されるように、型を用いることによってパネルをシェルに供給するステップをさらに含んでもよい。型は、そのために、パネルを挿入するためのそれぞれのくぼみを含んでもよい。くぼみは、パネルがシェルにあてられるときに空隙を形成するように引き離される。このように、空隙の幅は、非常に正確に調整可能であってもよく、製造における変動は低減されてもよい。

0052

方法は、充填材料をパネルとシェルの間の空隙またはスリット注入するステップをさらに含んでもよい。充填材料は、両方の隣り合うパネルを互いに、およびパネルをシェルに結合させてもよい。追加の接着剤が施されてもよい。

0053

方法は、複数のパネルをロボットアームによってシェル上に配置するステップと、シェルを複数のパネルと共に型内に配置するステップとをさらに含んでもよい。それにより、ロボットアームはパネルを、これらが型によって高圧でシェルにプレスされる前に、シェル上に非常に精度高くかつ正確に配置させてもよい。

0054

方法は、充填材料が少なくとも1つの空隙内に本質的に均一に(すなわち製造における不可避的な変動内で)分散されるように型を回転させるステップをさらに含んでもよい。このように、空隙内の充填材料の分散は、可能な限り均一に生じる。

0055

充填材料は、ポリウレタンまたはシリコーンを含んでもよい。これらの材料は、処理が容易であり、有利な表面特性、特に高い静摩擦を含み、高レベルの防水性をもたらす。
シェルは、ブラダまたはブラダ上に配置されたカーカスであってもよい。ブラダは、ボールの必要な気密性をもたらし、カーカスはブラダを安定化させ、外部の衝撃に対してこれを保護する。

0056

少なくとも1つの空隙を充填材料で充填するステップは、空隙の断面積に合わせて時間単位あたりの充填量を調整することを含んでもよい。したがって、空隙が、充填材料によって可能な限り均一に充填されることが保証される。空隙の幅に対する変動の可能性が、補償される。

0057

空隙の断面積は、光学的方法によってリアルタイムで決定され得る。光学的方法による、空隙の断面積、すなわちパネルの厚さが一定であると推定される最も簡単な場合の空隙の幅の決定は、比較的簡単に実施され、時間単位あたりの充填量の即座の調整を可能にする。

0058

ボール、特にサッカーボールは、a.複数のパネルをその外側に備えたシェルを備え、b.パネルは、少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が存在するように配置され、c.少なくとも1つの空隙は、充填材料によって少なくとも部分的に充填される。

0059

空隙が、少なくとも2つの隣り合うパネルが空隙の領域内で接触しないように設計されてもよい。

0060

充填材料が、シェルの外側が空隙の内側で完全に覆われるように空隙を充填されてもよい。充填材料が、硬化前は液体である硬化された充填材料であってもよい。充填材料が、ポリウレタンまたはシリコーンを含んでもよい。充填材料が、少なくとも1つの発光要素を備えてもよい。充填材料が、少なくとも1つの電子要素を備えてもよい。充填材料が、空隙の断面積を約50%以上充填してもよい。

0061

複数のパネルのうち少なくとも1つのパネルが、パネルの外側表面の少なくとも一部上に延びる疑似シームを含んでもよい。少なくとも1つの疑似シームが、充填材料で充填されてもよい。

0062

シェルが、ブラダまたはブラダ上に配置されたカーカスであってもよい。

0063

ボール、特にサッカーボールを製造する方法は、a.シェルを提供するステップと、b.複数のパネルを提供するステップと、c.少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が存在するように複数のパネルをシェル上に配置するステップと、d.少なくとも1つの空隙を充填材料によって少なくとも部分的に充填するステップとを含む。

0064

少なくとも2つの隣り合うパネルが接触しないように空隙が設計されるように、少なくとも2つの隣り合うパネルが配置されてもよい。

0065

充填するステップが、シェルの外側が空隙の内側で完全に覆われるように充填材料が空隙を充填するように実施されてもよい。

0066

充填材料が液体であり、方法が、液体充填材料を硬化させるステップをさらに含んでもよい。充填材料が、少なくとも1つの空隙を充填するために、外側から施与されてもよい。充填材料が、三次元施与技術によって施与されてもよい。

0067

少なくとも1つのパネル上に、パネルの1つの外側表面の一部上に少なくとも延びる少なくとも1つの疑似シームを形成するステップをさらに含んでもよい。少なくとも1つの疑似シームを充填材料によって充填するステップをさらに含んでもよい。少なくとも1つの空隙を充填材料によって充填するステップが、充填材料がシェルの外側から空隙内に入るように構成されてもよい。

0068

複数のパネルを型内に配置するステップをさらに含んでもよい。

0069

少なくとも2つの隣り合うパネル間に少なくとも1つの空隙が形成され、パネルとシェルの間に空隙が形成されるように、型を用いることによってパネルをシェルに供給するステップをさらに含んでもよい。

0070

充填材料をパネルとシェルの間の空隙内に注入するステップをさらに含んでもよい。

0071

複数のパネルをロボットアームによってシェル上に配置するステップと、シェルを複数のパネルと共に型内に配置するステップとをさらに含んでもよい。

0072

充填材料が少なくとも1つの空隙内に本質的に均一に分散されるように型を回転させるステップをさらに含んでもよい。充填材料が、ポリウレタンまたはシリコーンを含んでもよい。シェルが、ブラダまたはブラダ上に配置されたカーカスであってもよい。

0073

少なくとも1つの空隙を充填材料で充填するステップが、空隙の断面積に合わせて時間単位あたりの充填量を調整するステップを含んでもよい。空隙の断面積が、光学的方法によってリアルタイムで決定されてもよい。

0074

以下では、本発明の態様が、同封された図を参照してより詳細に説明される。

図面の簡単な説明

0075

本発明によるボールの実施形態を示す図である。
本発明による2つのパネル間に形成された空隙を示す図である。
ボールを製造するための本発明による方法の実施形態を示す図である。
ボールを製造するための本発明による方法の実施形態を示す図である。
ボールを製造するための本発明による方法の実施形態を示す図である。
ボールを製造するための本発明による方法の実施形態を示す図である。
充填材料がロボットアームによって外側からシェル上に施与される、例示的な方法ステップを示す図である。
本発明による代替的な製造方法を説明するための概略断面図である。
パネルと共に型内に挿入された、本発明によるボールのシェルを示す図である。

実施例

0076

以下では、本発明の実施形態および変形形態が、より詳細に説明される。

0077

図1は、本発明によるボール11の実施形態を示す。ボール11は、特にサッカーボールである。しかし、本発明は、サッカーボールに限定されず、バスケットボール、バレーボール、ラグビ、フットボールテニスなどの他のスポーツのボールにも使用され得る。

0078

ボール11は、複数のパネルをその外側に備えたシェルを備える。シェルは、パネルで覆われているため、図1には示されない。図1からの複数のパネルのうち2つが、参照番号12aおよび12bそれぞれで参照される。全体として、図1に示すボール11は、6つのパネルを備える。原理上、本発明によるボールは、任意の数、ただし少なくとも2つのパネルを備えうる。図1の実施形態では、ボール11は、参照番号によって指定されないこれ以上のパネルも備える。本発明内で、用語「複数」が使用される限り、これは「2つまたはそれ以上」を意味する。

0079

シェルは、空気がボールから逃げることを防止するために通常ボールに使用されるブラダであってもよい。たとえば、ブラダは、バウル(bowel)、ラテックス、またはゴムから製造されてもよい。ブラダは、外部衝撃によるブラダの損傷を防止するように、カーカスで補強されてもよい。この場合、ブラダは、カーカスと共にシェルを形成する。ブラダは、ボール11の膨張を可能にする弁(図に示さず)を有してもよい。

0080

たとえば、パネル12a、12bは、皮革、合成皮革、またはプラスチックから製造され得る。パネルは、シェル上に糊付けされ、シェルに溶接され、縫い合わせられ、または別の適切な結合方法によって結合され得る。たとえば、シェルが、接着剤によって完全にコーティングされ、または接着剤に完全に浸されることが可能である。その後、パネル12a、12bは、シェル上に置かれ得る。あるいは、パネル12a、12bが、一方の側において接着剤でコーティングされ、次いで、シェル上にその接着側を接して置かれることも可能である。たとえば、接着剤は、たとえば活性化のために赤外線放射にさらされた溶融接着剤であってもよい。
パネル12a、12bは、これらの間に少なくとも1つの空隙が存在するように配置される。図1の実施形態では、パネル12aとパネル12bの間に空隙が存在する。本発明による空隙は、パネルが空隙の領域内で接触せず、それぞれのパネル間に自由空間が形成されるものと理解される。空隙が、本発明による充填材料によって充填されない場合、パネル12aおよびパネル12bがその上に配置されるシェルを、空隙を通して見ることができる。しかし、本発明によれば、2つのパネルが一方の領域内に空隙を形成し、別の領域では互いに接触することが排除されえない。

0081

図1の実施形態では、少なくとも1つの空隙が充填材料13によって充填されることも示される。図1の実施形態では、充填材料13は、シェルの外側が空隙の内側で完全に覆われるように空隙を充填しており、これが、図1ではシェルを見ることができない理由である。充填材料13は、硬化前は液体である硬化された充填材料であってもよい。たとえば、充填材料13は、ポリウレタンまたはシリコーンを含んでもよい。

0082

本発明の実施形態(図1には示さず)では、充填材料13は発光要素を備えてもよい。たとえば、これは、LED、OLED、マイクロLED、または蛍光性もしくは化学発光性材料、特に暗闇の中で発光する材料であってもよい。原理上、光源をボールの中心に配置し、ボールの中心から外側に光を導く光ファイバを充填材料13内に配置することがさらに可能である。

0083

充填材料13は、少なくとも1つの電子要素(図1には示さず)を備えてもよい。たとえば、電子要素は、RFID、またはNFCタグであってもよい。RFIDまたはNFCタグは、適切なレシーバによって読み取られ得る。たとえば、ボールについての情報(たとえば、モデル、または製造番号真正性証明書(certificate of authenticity)または原産地証明書など)が、RFIDまたはNFCタグに記憶され得る。

0084

図1の実施形態では、充填材料13は、少なくとも1つの空隙を完全に充填し、すなわちボール11の下にあるシェルは見ることはできない。しかし、別の実施形態では、充填材料13は、空隙を完全には充填することはできず、すなわち下にあるシェルは、空隙の可能性のある領域で少なくとも見ることができる。

0085

複数のパネルのうち少なくとも1つのパネルは、パネルの外側表面の少なくとも一部上に延びる疑似シーム(図1には示さず)を含んでもよい。疑似シームは、パネル12a、12bの外側表面上の溝形状のくぼみである。手縫いボールのシームとは異なり、疑似シームは、したがって、2つの隣り合うパネルの縫製によって形成されず、手縫いボールのシームを模倣するために溝としてパネル上に形成される。疑似シームは、本発明に関連して充填材料13によって充填され得る。充填材料13は、それによって、疑似シームをほぼ完全に充填することができる。

0086

図2は、本発明に関連して2つのパネル12aと12bの間に形成された空隙21と、疑似シーム22とを断面図で示す。図2では、疑似シーム22は空隙21と共に、充填材料13で充填される。図2の例では、疑似シーム22および空隙21は、最小限のくぼみVMが与えられるように同じ高さHFになるまで充填材料で充填される。最小限のくぼみVMは、ボールの最適な飛行特性を保証するために好ましくは少なくとも1.5mmである。

0087

有利には、外側から見て、空隙21と疑似シーム22の間の相違は現れない。したがって、ボール11は、疑似シームによってほぼ任意の方法で構造化され得る。しかし、空隙21および疑似シーム22内の充填材料13の高さHF、したがってさらに最小限のくぼみVMが異なり、それにより、空隙21および疑似シーム22が、外側から見て光学的に見分けられ得ることも考えられ得る。

0088

図2から見ることができるように、パネル12a、12bは、互いに平行に通るパネルの横方向縁23a、23bと、パネルの外側表面24a、24bとを備える。面取りされたバー25a、25bは、パネルの横方向縁23a、23bの各々を外側表面24a、24bに連結する。図示する実施形態におけるこのタイプの形成により、空隙21の断面のじょうご形状またはY字形状輪郭が、真似られる。図2に示す空隙が、充填材料13が面取りされた表面25a、25bの間の領域内に延びるように充填材料13によって充填される場合、利点となる。充填材料13の高さHFは、したがって、パネルの横方向縁23a、23bの高さHPSより高く、パネル12a、12bの全高さHPGより低い。充填材料13の高さHFが、パネルの横方向縁23a、23bの高さHPSよりわずかだけ高い場合、特に有利である。さらに、充填材料13の表面26が、図2において点線によって示すような凸状または凹状の形状を含むことも考えられる。凸状または凹状の形状により、製造されたボールの飛行特性は、選択的に影響され得る。このように、触覚性および光学的特性は、さらに影響され得る。

0089

疑似シーム22内の充填材料13の表面26もまた、凸状または凹状の曲率を含んでもよい。

0090

以下で説明するような、ボールを製造するための本発明による方法により、充填材料の高さHFまたは最小限のくぼみVMは、所望の飛行特性に応じて個々に調整可能である。

0091

ボール、特にサッカーボールを製造するための本発明による方法の実施形態が、以下において図3a、3b、3cおよび3dを用いて説明される。

0092

方法は、最初のステップとして、シェル31を提供するステップを含む。これは、すでに説明したように、ブラダまたはブラダで補強されたカーカスである。次のステップでは、複数のパネル12a、12b、12c、12dが提供される。たとえば、パネル12a、12b、12c、12dは、それぞれ皮革、合成皮革、またはプラスチックシートから打ち抜きされ得る。また、パネル12a、12b、12c、12dが、射出成形プロセス深絞りプロセスまたは3Dプリンタを用いて製造されることも考えられる。

0093

次のステップでは、複数のパネル12a、12b、12c、12dは、少なくとも2つの隣り合うパネル12a、12b、12c、12d間に少なくとも1つの空隙が存在するように、シェル上に配置される。図3aでは、2つのパネル12aおよび12bが、シェル31上に配置される。図3bでは、別のパネル12cが、シェル31上に配置されており、最終的に図3cでは、第4のパネル12dがシェル31上に配置され、それにより、シェル31は、パネル間の意図的に残る空隙21を除いてほぼ完全に覆われる。空隙は、空隙を形成する隣り合うパネル12a、12b、12c、12dが接触しないようにもたらされる。図1に関連して上記で説明したように、パネルは、たとえばシェル上に糊付けされ得る。

0094

方法は、最後に、図3dに示すように、少なくとも1つの空隙21を充填材料13によって充填するステップを含む。充填するステップは、シェル31の外側が空隙21の内側で完全に覆われるように充填材料13が空隙を充填するように実施され得る。

0095

図3a、3b、3cおよび3dに示すように、方法はまた、パネル12a、12b、12cおよび12d上に、パネル12a、12b、12cおよび12dの外側表面の少なくとも一部上に延びる疑似シーム22を形成するステップも含む。すべてのパネルの代わりに、疑似シーム22はまた、パネルのサブセット上、たとえば1つのパネル上に形成されてもよい。疑似シーム22は、それぞれのパネル12a、12b、12c、12d内に切断されまたはミル加工され得る。あるいは、疑似シーム22は、たとえば、射出成形中、それぞれのパネル12a、12b、12c、12d内に形成され得る。

0096

図3dに示すように、疑似シーム22は、(たとえばポリウレタンまたはシリコーンベースの)充填材料13によって充填され、それにより、外側から見て、これは、それぞれのパネル12a、12b、12cおよび12d間の空隙21とそれぞれのパネル12a、12b、12cおよび12d上の疑似シーム22との間で光学的に見分けられ得ない。

0097

充填材料13が液体充填材料13である場合、方法は、液体充填材料13を硬化させるステップをさらに含むことができる。たとえば、充填材料13は、熱またはUV光によって硬化されてもよい。

0098

図4は、例示的な方法ステップを示し、ここでは充填材料13は、少なくとも1つの空隙21を充填するために、ロボットアーム41によって外側からシェル31上に施与される。この目的を達成するために、ロボットアーム41は、ノズル42を備え、それによって液体充填材料13が空隙21内に充填される。この方法は、三次元施与技術である。充填材料13は、こうして、この製造方法によってシェル31の外側から空隙21内に入る。

0099

ロボットアーム41は、充填材料13の施与中、空隙21の深さおよび幅を測定するセンサ(図4に示さず)を備えてもよい。それによって、充填材料13によって好ましくは均一に充填された空隙を得るために、時間単位あたりの施与される充填材料13の量が、空隙21の幅に合わせて少なくとも調整可能になり得る。あるいは、センサはまた、空隙21の深さを測定してもよく、または断面のジオメトリを完全に測定してもよい。パネル12a、12b、12cおよび12dの互いに対する距離における変動は、こうして補償され得る。ロボットアーム41は、さらに、好ましくは計量装置を備え、それによって充填材料13の噴出が、選択的に制御され得る。

0100

本発明による代替の製造方法が、図5および図6の概略的な断面図によって以下において示される。この方法では、パネル12a、12b、12cおよび12dが、型51内に挿入される。型51は、次いで、パネル12a、12b、12cおよび12dが、中央に固定されたシェル31(ブラダまたはカーカスで補強されたブラダ)の方向に移動されるように閉じられる。あるいは、複数のパネル12a、12b、12cおよび12dは、たとえばロボットアームによってシェル31上に配置されてよく、次いで、シェル31が、パネル12a、12b、12cおよび12dと共に型内に配置されてよい。いずれの代替策においても、空隙21が、パネル12a、12b、12cおよび12d間に残る。それと同時に、スリット52が、パネル12a、12b、12cおよび12dと、シェル31の間に残る。スリット52を形成することにより、たとえば、前もって、シェル31および/またはパネル12a、12b、12cおよび12dが接着剤でコーティングされることは必要でない。

0101

図6は、型51内にパネル12a、12b、12cおよび12dと一緒に配置されたシェル31を示す。それによって、シェル31は、この崩壊を防止するために、入口61上の圧縮された空気によって加圧される。それと同時に、型51は、外側からパネル12a、12b、12cおよび12dに圧力を及ぼす。型51内の別の入口62により、液体充填材料13(たとえば液体ポリウレタン)が、パネル12a、12b、12cおよび12d間の空隙21ならびにパネル12a、12b、12cおよび12dとシェル31の間のスリット内に充填される。この代替的な実施形態では、両方の隣り合うパネル12a、12b、12cおよび12dは一緒に結合され、パネル12a、12b、12cおよび12dの各々は、充填材料13によってシェル31と一緒に結合される。

0102

あるいは、空隙21はまた、いかなる形も有さずに発泡ビーズを施与することによって充填され、次いで加熱された型内で硬化されてもよい。発泡ビーズを施与することによる充填は、発泡材料が充填材料13として使用される場合の充填材料13の可能性のある施与の変形形態の一例にすぎない。施与された充填材料13は、それによってさまざまなビーズ発泡体を含んでもよい。

0103

方法の代替的な実施形態では、パネル12a、12b、12cおよび12dは、それぞれの型内に配置され、それらの正確に規定された位置に供給され、次いで、適切なポリウレタンによって埋め戻し発泡され、それと同時にカーカスに結合される透明外側シェルおよび装飾ライナと共にボウルだけを形成することができる。

0104

図6に示すように、型51は、垂直軸63および水平軸64の周りに回転可能に懸架され得る。方法は、次いで、充填材料13が空隙21内で本質的に均一に(すなわち製造における不可避的な変動内で)分散するように型51を回転させるステップを含む。

0105

さらに、図5および6による方法と図4による方法を組み合わせることも可能である。これにより、パネル12a、12b、12cおよび12d間の空隙21および/またはパネル12a、12b、12c、12dとシェル31との間のスリット52は、図5および図6による本方法にしたがって充填材料13によって型51を用いて充填されることが可能になる。さらに、図4による外側からの射出または施与方法は、充填材料13によって疑似シームを充填するために使用され得る。

0106

11ボール
12a〜12dパネル
13充填材料
21 空隙
22疑似シーム
23a、23b パネルの横方向縁
24a、24b パネルの外側表面
25a、25b面取りされた表面
26充填された充填材料の表面
31シェル
41ロボットアーム
42ノズル
51 型
52スリット
61空気入口
62 充填材料のための入口
63垂直軸
64 水平軸

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