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技術 新規なチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類とその利用

出願人 四国化成工業株式会社
発明者 松田晃和熊野岳
出願日 2015年3月7日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-045376
公開日 2016年9月8日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-164135
状態 特許登録済
技術分野 トリアジン系化合物 シーリング材組成物 エポキシ樹脂 接着剤、接着方法
主要キーワード 単官能イソシアネート化合物 単官能性エポキシ化合物 メルカプトオクチル 熱伝導付与剤 メルカプトデシル レゾルシン樹脂 硬化促進性 エポキシ当量数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月8日)のものです。
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図面 (1)

課題

新規チオエーテル結合メルカプト基を有するイソシアヌレート類、前記イソシアヌレート類を硬化剤として含み、耐加水分解性に優れ、低いガラス転移温度を有するエポキシ樹脂組成物の提供。

解決手段

一般式(I)で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類。前記イソシアネートを含む、エポキシ樹脂組成物。(Rは2価基)

概要

背景

分子内に複数のチオール基メルカプト基)を有する化合物は、例えば、エポキシ樹脂硬化剤としてよく知られている。例えば、硬化剤としてポリチオール化合物を用いると共に、アミン類エポキシ化合物との反応生成物硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物が提案されている。このエポキシ樹脂組成物は可使時間が長く、しかも、比較的低温で速やかに硬化するとされている(特許文献1参照)。

更に、分子内に1個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート類と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物を硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物も提案されており、このエポキシ樹脂組成物も可使時間が長く、すぐれた硬化性を有するとされている(特許文献2参照)。

特に、トリチオールイソシアヌレートとも呼ばれるトリス(3−メルカプトプロピル)イソシアヌレートは、分子中にエステル基をもたないことから、耐水性にすぐれるエポキシ樹脂硬化物を与える硬化剤として提案されている(特許文献3及び4参照)。

しかしながら、上述したメルカプト基を有するイソシアヌレート類をエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、得られるエポキシ樹脂は耐加水分解性にすぐれるものの、高架橋密度構造によりガラス転移点が高すぎると共に、脆いという問題を有する。

そこで、耐加水分解性にすぐれると共に、低いガラス転移点を有するエポキシ樹脂硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤要望されている。

概要

新規チオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類、前記イソシアヌレート類を硬化剤として含み、耐加水分解性に優れ、低いガラス転移温度を有するエポキシ樹脂組成物の提供。一般式(I)で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類。前記イソシアネートを含む、エポキシ樹脂組成物。(Rは2価基)なし

目的

本発明は、エポキシ樹脂用硬化剤における上述した事情に鑑みてなされたものであって、耐加水分解性にすぐれると共に、低いガラス転移点を有する硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤として有用な新規なチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類と、そのようなチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類を硬化剤として含むエポキシ樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一般式(I)(式中、Rは一般式(a)で表される2価基を示し、nは3〜12の整数である。)で表されるチオエーテル結合メルカプト基を有するイソシアヌレート類。

請求項2

一般式(I)(式中、Rは一般式(a)で表される2価基を示し、nは3〜12の整数である。)で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類を含むエポキシ樹脂用硬化剤

請求項3

請求項2に記載のエポキシ樹脂用硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物

請求項4

アミン類からなる硬化促進剤を含む請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。

請求項5

アミン類とエポキシ化合物との反応生成物を硬化促進剤として含む請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。

請求項6

分子内に1個以上のイソシアネート基を有する化合物と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物を硬化促進剤として含む請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。

請求項7

請求項3から6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を含む接着剤

請求項8

請求項3から6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を含むシール剤

技術分野

0001

本発明は、新規チオエーテル結合メルカプト基を有するイソシアヌレート類とその利用、特に、エポキシ樹脂用硬化剤としての利用、更には、そのようなエポキシ樹脂用硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物と、そのようなエポキシ樹脂組成物を含む接着剤及びシール剤に関する。

背景技術

0002

分子内に複数のチオール基(メルカプト基)を有する化合物は、例えば、エポキシ樹脂硬化剤としてよく知られている。例えば、硬化剤としてポリチオール化合物を用いると共に、アミン類エポキシ化合物との反応生成物硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物が提案されている。このエポキシ樹脂組成物は可使時間が長く、しかも、比較的低温で速やかに硬化するとされている(特許文献1参照)。

0003

更に、分子内に1個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート類と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物を硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物も提案されており、このエポキシ樹脂組成物も可使時間が長く、すぐれた硬化性を有するとされている(特許文献2参照)。

0004

特に、トリチオールイソシアヌレートとも呼ばれるトリス(3−メルカプトプロピル)イソシアヌレートは、分子中にエステル基をもたないことから、耐水性にすぐれるエポキシ樹脂硬化物を与える硬化剤として提案されている(特許文献3及び4参照)。

0005

しかしながら、上述したメルカプト基を有するイソシアヌレート類をエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、得られるエポキシ樹脂は耐加水分解性にすぐれるものの、高架橋密度構造によりガラス転移点が高すぎると共に、脆いという問題を有する。

0006

そこで、耐加水分解性にすぐれると共に、低いガラス転移点を有するエポキシ樹脂硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤が要望されている。

先行技術

0007

特開平6−211969号公報
特開平6−211970号公報
特開2012−153794号公報
特開平2−038418号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、エポキシ樹脂用硬化剤における上述した事情に鑑みてなされたものであって、耐加水分解性にすぐれると共に、低いガラス転移点を有する硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤として有用な新規なチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類と、そのようなチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類を硬化剤として含むエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。更に、本発明は、そのようなエポキシ樹脂組成物を含む接着剤及びシール剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明によれば、一般式(I)

0010

0011

(式中、Rは一般式(a)

0012

0013

で表される2価基を示し、nは3〜12の整数である。)
で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類が提供される。

0014

また、本発明によれば、一般式(I)

0015

0016

(式中、Rは一般式(a)

0017

0018

で表される2価基を示し、nは3〜12の整数である。)
で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類を含むエポキシ樹脂用硬化剤が提供される。

0019

更に、本発明によれば、上記エポキシ樹脂用硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物が提供される。

0020

即ち、本発明によれば、上記エポキシ樹脂用硬化剤とアミン類からなる硬化促進剤を含むエポキシ樹脂組成物が提供され、また、上記エポキシ樹脂用硬化剤を含み、アミン類とエポキシ化合物との反応生成物を硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物が提供され、また、上記エポキシ樹脂用硬化剤をとして含み、分子内に1個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物を硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物が提供される。

0021

上記に加えて、本発明によれば、上述したエポキシ樹脂組成物を含む接着剤及びシール剤が提供される。

発明の効果

0022

本発明による上記一般式(I)で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類は、イソシアヌレート環の有する3個の窒素原子上の水素原子がチオエーテル結合とメルカプト基を有する置換基にて置換された新規な化合物である。

0023

また、本発明による上記一般式(I)で表されるチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類は、分子中にエステル基をもたないので、従来のポリチオール類よりも、耐加水分解性にすぐれるエポキシ樹脂硬化物を与えるエポキシ樹脂用硬化剤として有用である。更に、チオエーテル結合とメルカプト基を有する置換基が長鎖構造を有することから架橋密度が適度に低いので、低いガラス転移点を有して、柔軟なエポキシ樹脂硬化物を与える。

0024

従って、本発明によれば、このようなエポキシ樹脂組成物を含み、耐加水分解性にすぐれ、低弾性で柔軟性にすぐれた接着剤及びシール剤を得ることができる。

図面の簡単な説明

0025

1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニルプロピル]イソシアヌレートのIRスペクトルである。

0026

本発明による新規なチオエーテル結合とメルカプト基を有するイソシアヌレート類(以下、単に、本発明のイソシアヌレート類という。)は、一般式(I)

0027

0028

(式中、Rは一般式(a)

0029

0030

で表される2価基を示し、nは3〜12の整数である。)
で表される。

0031

本発明のイソシアヌレート類の好ましい具体例として、例えば、
1,3,5−トリス[3−(3−メルカプトプロピルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、
1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、
1,3,5−トリス[3−(5−メルカプトペンチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、
1,3,5−トリス[3−(6−メルカプトヘキシルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、
1,3,5−トリス[3−(8−メルカプトオクチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、
1,3,5−トリス[3−(10−メルカプトデシルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、
1,3,5−トリス[3−(12−メルカプトドデシルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート
等を挙げることができる。

0032

上記一般式(I)で表される本発明のイソシアヌレート類は、化学式(II)

0033

0034

で表される1,3,5−トリアリルイソシアヌレートに、必要に応じて、適宜の溶媒中、触媒の存在下に、一般式(III)
HS−R−SH
(III)
(式中、Rは一般式(a)

0035

0036

で表される2価基を示し、nは3〜12の整数である。)
で表されるジチオール類を反応させることによって得ることができる。

0037

上記ジチオール類として、例えば、
1,3−プロパンジチオール
1,4−ブタンジチオール
1,5−ペンタンジチオール、
1,6−ヘキサンジチオール、
1,7−ヘプタンジチオール、
1,8−オクタンジチオール
1,9−ノナンジチオール、
1,10−デカンジチオール、
1,11−ウンデカンジチオール、
1,12−ドデカンジチオール
等を挙げることができる。

0038

上記1,3,5−トリアリルイソシアヌレートと上記ジチオール類との反応において、上記ジチオール類は、1,3,5−トリアリルイソシアヌレート1モル部に対して、通常、4.0〜200モル部の割合にて用いられ、好ましくは、4.0〜100モル部の割合にて用いられる。

0039

上記1,3,5−トリアリルイソシアヌレートと上記ジチオール類との反応において触媒を用いることができる。上記触媒としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル過酸化ベンゾイルが好ましく用いられる。このような触媒は、1,3,5−トリアリルイソシアヌレート1モル部に対して、通常、0.001〜1.2モル部の割合にて用いられ、好ましくは、0.005〜0.4モル部の割合にて用いられる。

0040

上記1,3,5−トリアリルイソシアヌレートと上記ジチオール類との反応において、必要に応じて、溶媒を用いてもよい。溶媒は、反応を阻害しない限りは、特に、制限されることはないが、例えば、水、メタノールエタノールイソプロピルアルコールのようなアルコール類、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類アセトン2−ブタノンのようなケトン類酢酸エチル酢酸ブチルのようなエステル類ベンゼントルエンキシレンのような芳香族炭化水素類塩化メチレンクロロホルム四塩化炭素クロロトリフルオロメタンジクロロエタンクロロベンゼンジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテルジイソプロピルエーテルテトラヒドロフランジオキサンジメトキシエタンジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドN−メチル−2−ピロリドンヘキサメチルホスホトリアミドのようなアミド類ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類等を挙げることができる。このような溶媒は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。

0041

上記1,3,5−トリアリルイソシアヌレートと上記ジチオール類との反応は、通常、−10〜200℃の範囲の温度で行なわれ、好ましくは、25〜150℃の範囲の温度で行なわれる。また、反応時間は、反応温度にもよるが、通常、1〜24時間の範囲であり、好ましくは、1〜6時間の範囲である。

0042

上記1,3,5−トリアリルイソシアヌレートと上記ジチオール類との反応の終了後、得られた反応混合物から過剰のジチオール類と溶媒を留去した後、残留物として、一般式(I)で表される本発明のイソシアヌレート類を得ることができる。また、例えば、抽出操作カラムクロマトグラフィ等の方法によって、得られた反応混合物から目的とする上記一般式(I)で表される本発明のイソシアヌレート類を分離、精製してもよい。

0043

本発明によるエポキシ樹脂用硬化剤は、上記一般式(I)で表される本発明のイソシアヌレート類を含む。本発明によるエポキシ樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂用硬化剤を含む。本発明のイソシアヌレート類は、分子中にエステル基をもたないので、従来のポリチオール類よりも、耐加水分解性にすぐれるエポキシ樹脂硬化物を与える。

0044

即ち、本発明によるエポキシ樹脂用硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物は、耐加水分解性にすぐれているのみならず、従来、知られているエポキシ樹脂組成物に比べて、架橋密度が適度に低く、低いガラス転移点を有し、柔軟なエポキシ樹脂硬化物を与える。

0045

更に、本発明によるエポキシ樹脂組成物は、アミン類からなる硬化促進剤を含み、また、本発明によるエポキシ樹脂組成物は、上記アミン類からなる硬化促進剤に代えて、又は上記アミン類からなる硬化促進剤と共に、アミン類とエポキシ化合物との反応生成物からなる硬化促進剤や、分子内に1個以上のイソシアネート基を有する化合物と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物からなる硬化促進剤を含んでもよい。

0046

本発明において、上記エポキシ樹脂とは、平均して1分子当り2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物をいい、従って、よく知られているように、そのようなエポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、カテコールレゾルシノール等の多価フェノールグリセリンポリエチレングリコール等の多価アルコールエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル類p−ヒドロキシ安息香酸、β−ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル類、フタル酸テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル類、更に、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂エポキシ化ポリオレフィン環式脂肪族エポキシ樹脂ウレタン変性エポキシ樹脂等を挙げることができるが、しかし、本発明において、エポキシ樹脂は上記例示に限定されるものではない。

0047

例えば、本発明によれば、上記エポキシ樹脂として、分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルグリコールウリル類も用いることができる。

0048

そのようなグリシジルグリコールウリル類は、一般式(IV)

0049

0050

(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4の低級アルキル基又はフェニル基を示し、R3、R4及びR5の少なくとも1つはグリシジル基であり、残余はそれぞれ独立に水素原子又はグリシジル基を示す。)
で表される。

0051

従って、そのようなグリシジルグリコールウリル類として、例えば、
1,3−ジグリシジルグリコールウリル、
1,4−ジグリシジルグリコールウリル、
1,6−ジグリシジルグリコールウリル、
1,3,4−トリグリシジルグリコールウリル、
1,3,4,6−テトラグリシジルグリコールウリル、
1,3−ジグリシジル−3a−メチルグリコールウリル
1,4−ジグリシジル−3a−メチルグリコールウリル、
1,6−ジグリシジル−3a−メチルグリコールウリル、
1,3,4−トリグリシジル−3a−メチルグリコールウリル、
1,3,4,6−テトラグリシジル−3a−メチルグリコールウリル、
1,3−ジグリシジル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル、
1,4−ジグリシジル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル、
1,6−ジグリシジル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル、
1,3,4−トリグリシジル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル、
1,3,4,6−テトラグリシジル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル、
1,3−ジグリシジル−3a,6a−ジフェニルグリコールウリル、
1,4−ジグリシジル−3a,6a−ジフェニルグリコールウリル、
1,6−ジグリシジル−3a,6a−ジフェニルグリコールウリル、
1,3,4−トリグリシジル−3a,6a−ジフェニルグリコールウリル、
1,3,4,6−テトラグリシジル−3a,6a−ジフェニルグリコールウリル
等を挙げることができる。

0052

上記一般式(IV)で表されるグリシジルグリコールウリル類は、一般式(V)

0053

0054

(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4の低級アルキル基又はフェニル基を示し、R6、R7及びR8の少なくとも1つはアリル基であり、残余はそれぞれ独立に水素原子又はアリル基を示す。)
で表されるアリルグリコールウリル類に酸化剤を作用させて、上記アリルグリコールウリル類の有するアリル基の炭素間二重結合を酸化し、エポキシ化することによって得ることができる。

0055

一般に、炭素間二重結合を酸化して、エポキシ化する方法は、既によく知られており、本発明においては、そのような方法によることができる。そのような方法として、例えば、オキソン試薬過酢酸メタクロロ過安息香酸等の過酸を用いる方法を挙げることができる。

0056

上記方法において、過酸は、アリルグリコールウリル類の有するアリル基に対して、好ましくは、1.0〜5.0当量の割合で用いられる。

0057

反応溶媒は、反応を阻害しない限りは、特に制限されることなく、任意のものを用いることができるが、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロトリフルオロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類は好ましく用いることができる反応溶媒である。

0058

上記過酸を用いてアリルグリコールウリル類を酸化するときの反応温度は、通常、−10〜150℃の範囲であり、好ましくは、0℃〜100℃の範囲である。また、反応時間は、反応温度にもよるが、通常、1〜24時間の範囲であり、好ましくは、1〜6時間の範囲である。

0059

反応終了後、得られた反応混合物から抽出したり、又は適宜の溶媒中から結晶化させ、濾別したりすることによって、目的とするグリシジルグリコールウリル類を得ることができる。

0060

上記一般式(V)で表されるアリルグリコールウリル類のうち、代表例として、R1及びR2がいずれも水素原子であるアリルグリコールウリル類、例えば、1,3−ジアリルグリコールウリル、1,4−ジアリルグリコールウリル及び1,3,4−トリアリルグリコールウリルの製造について説明する。

0061

上記1,3−ジアリルグリコールウリル、1,4−ジアリルグリコールウリル及び1,3,4−トリアリルグリコールウリルはそれぞれ、通常、下記の第1工程と第2工程によって得ることができる。

0062

1,3−ジアリルグリコールウリルは、第1工程において、尿素グリオキザールを通常、水中にて塩基触媒の存在下に反応させ、次いで、かくして得られた反応生成物を第2工程において、通常、水中にて酸触媒の存在下にジアリル尿素と反応させることによって得ることができる。

0063

1,4−ジアリルグリコールウリルは、第1工程において、アリル尿素とグリオキザールを通常、水中にて塩基触媒の存在下に反応させ、次いで、かくして得られた反応生成物を第2工程において、通常、水中にて酸触媒の存在下にアリル尿素と反応させることによって得ることができる。また、1,4−ジアリルグリコールウリルは、アリル尿素とグリオキザールを、第1工程を経ずに第2工程の条件で反応させることによっても得ることができる。

0064

また、1,3,4−トリアリルグリコールウリルは、第1工程において、アリル尿素とグリオキザールを通常、水中にて塩基触媒の存在下に反応させ、次いで、かくして得られた反応生成物を第2工程において、通常、水中にて酸触媒の存在下にジアリル尿素と反応させることによって得ることができる。

0065

上記1,3−ジアリルグリコールウリル、1,4−ジアリルグリコールウリル及び1,3,4−トリアリルグリコールウリルのいずれの製造においても、第1工程において、グリオキザールは、尿素又はアリル尿素1モル部に対して、通常、0.5〜2.0モル部の範囲で用いられ、好ましくは、0.8〜1.6モル部の範囲で用いられる。

0066

上記第1工程において用いられる塩基触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等の水酸化物や、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等の炭酸塩を挙げることができる。これら塩基触媒は、尿素又はアリル尿素1モル部に対して、通常、0.1〜1.0モル部の範囲で用いられる。

0067

また、上記第1工程において、溶媒は、反応を阻害しない限りは、特に制限されることなく、任意のものを用いることができる。例えば、水は好ましく用いることができる反応溶媒である。

0068

上記第1工程における反応温度は、通常、−10〜150℃の範囲であり、好ましくは、0℃〜100℃の範囲である。反応時間は、反応温度にもよるが、通常、1〜24時間の範囲であり、好ましくは、1〜6時間の範囲である。

0069

上記第1工程の終了後、過剰のグリオキザールと溶媒を留去して、反応生成物を濃縮物として得、これを第2工程に供してもよく、また、第1工程の終了後、得られた反応混合物をそのまま、第2工程に供してもよい。

0070

上記第2工程においては、アリル尿素又はジアリル尿素は、第1工程において用いた尿素又はアリル尿素1モル部に対して、通常、0.2〜2.0モル部の範囲で用いられ、好ましくは、0.3〜1.5モル部の範囲で用いられる。尚、1,4−ジアリルグリコールウリルを、アリル尿素とグリオキザールから第1工程を経ずに、第2工程の条件で反応させて得る場合、グリオキザールは、アリル尿素1モル部に対して、通常、0.2〜1.0モル部の範囲で用いられ、好ましくは、0.3〜0.7モル部の範囲で用いられる。

0071

上記第2工程において用いられる酸触媒としては、硫酸塩酸硝酸酢酸ギ酸トルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの酸触媒は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これら酸触媒は、第1工程において用いた尿素又はアリル尿素1モル部に対して、通常、0.1〜100モル部の範囲で用いられる。

0072

上記第2工程においても、溶媒は、反応を阻害しない限りは、特に制限されることなく、任意のものを用いることができるが、通常、上記第1工程と同じ水が好ましく用いられる。

0073

上記第2工程における反応温度は、通常、−10〜200℃の範囲であり、好ましくは、0℃〜150℃の範囲である。反応時間は、反応温度のもよるが、通常、1〜24時間の範囲であり、好ましくは、1〜12時間の範囲である。

0074

第2工程の終了後、得られた反応混合物から抽出操作等によって、生成したアリルグリコールウリル類を適宜に取り出すことができる。必要であれば、更に水等の溶媒による洗浄活性炭処理シリカゲルクロマトグラフィー等によって、得られたアリルグリコールウリル類を精製することができる。

0075

上記一般式(V)で表されるアリルグリコールウリル類であって、7位置及び/又は8位置に低級アルキル基及び/又はフェニル基を有するものは、上述したそれぞれの製造方法において、置換基として、目的とするアリルグリコールウリル類に対応して、低級アルキル基及び/又はフェニル基を有するグリオキザール類を用いることによって得ることができる。

0076

例えば、1,3,4−トリアリル−3a,6a−ジフェニルグリコールウリルは、上述した1,3,4−トリアリルグリコールウリルの製造において、グリオキザールに代えて、ジフェニルグリオキザールを用いることによって得ることができる。

0077

本発明によるエポキシ樹脂組成物におけるアミン類からなる硬化促進剤としては、従来から知られているように、エポキシ基と付加反応し得る活性水素を分子内に1個以上有すると共に、第1級アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基から選ばれるアミノ基を分子内に少なくとも1個有するものであればよい。このようなアミン類からなる硬化促進剤として、例えば、ジエチレントリアミントリエチレンテトラミンn−プロピルアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミンシクロヘキシルアミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタンのような脂肪族アミン類、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、o−メチルアニリン等の芳香族アミン類、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、ピペリジンピペラジンのような窒素含有複素環化合物等を挙げることができる。しかし、本発明において、アミン類からなる硬化促進剤は上記例示に限定されるものではない。

0078

更に、本発明によるエポキシ樹脂組成物においては、上述したアミン類からなる硬化促進剤以外にも、アミン類とエポキシ化合物との反応生成物や、また、分子内に1個以上のイソシアネート基を有する化合物と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物を硬化促進剤として用いることができる。

0079

上記アミン類とエポキシ化合物との反応生成物は、室温ではエポキシ樹脂に不溶性固体であって、加熱することによって可溶化して、硬化促進剤として機能するので、潜在性硬化促進剤ともいわれている。以下、上記アミン類とエポキシ化合物との反応生成物からなる硬化促進剤を潜在性硬化促進剤という。このような潜在性硬化促進剤は、イソシアネート化合物や酸性化合物にて表面処理されていてもよい。

0080

上記潜在性硬化促進剤の製造に用いるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、レゾルシノール等の多価フェノール又はグリセリンやポリエチレングリコールのような多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル、p−ヒドロキシ安息香酸、β−ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル、フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル、4,4′−ジアミノジフェニルメタンやm−アミノフェノール等とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジルアミン化合物、更には、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィン等の多官能性エポキシ化合物や、ブチルグリシジルエーテルフェニルグリシジルエーテルグリシジルメタクリレート等の単官能性エポキシ化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0081

また、上記潜在性硬化促進剤の製造に用いるアミン類は、エポキシ基と付加反応し得る活性水素を分子内に1個以上有すると共に、第1級アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基から選ばれるアミノ基を少なくとも1個、分子内に有するものであればよい。

0082

このようなアミン類として、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、n−プロピルアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタンのような脂肪族アミン類、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、o−メチルアニリン等の芳香族アミン化合物、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、ピペリジン、ピペラジンのような窒素含有複素環化合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0083

上述したアミン類のなかで、分子内に第3級アミノ基を有する第3級アミン類は、すぐれた硬化促進性を有する潜在性硬化促進剤を与える原料である。そのような第3級アミン類の具体例としては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンジエチルアミノプロピルアミン、ジ−n−プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミンジメチルアミノエチルアミンジエチルアミノエチルアミン、N−メチルピペラジン等のようなアミン類、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物等のような分子内に第3級アミノ基を有する第1級又は第2級アミン類や、2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン、2−(ジメチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−β−ヒドロキシエチルホルモリン、2−ジメチルアミノエタンチオール、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、4−メルカプトピリジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシンニコチン酸イソニコチン酸ピコリン酸、N,N−ジメチルグリシンヒドラジド、N,N−ジメチルプロピオン酸ヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジドイソニコチン酸ヒドラジド等のような、分子内に3級アミノ基を有するアルコール類、フェノール類チオール類カルボン酸類ヒドラジド類等を挙げることができる。

0084

本発明によるエポキシ樹脂組成物の保存安定性を更に向上させるために、上記潜在性硬化促進剤を製造する際に、第3成分として分子内に活性水素を2個以上有する活性水素化合物を加えることもできる。このような活性水素化合物として、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フェノールノボラック樹脂等の多価フェノール類トリメチロールプロパン等の多価アルコール類アジピン酸、フタル酸等の多価カルボン酸類、1,2−エタンジチオール、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト−3−フェノキシ2−プロパノールメルカプト酢酸アントラニル酸乳酸等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0085

更に、潜在性硬化促進剤の製造の際に、表面処理剤として用いられるイソシアネート化合物としては、例えば、n−ブチルイソシアネートイソプロピルイソシアネート、フェニルイソシアネートベンジルイソシアネート等のような単官能イソシアネート化合物ヘキサメチレンジイソシアネートトルイレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネートジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネートイソホロンジイソシアネートキシリレンジイソシアネートパラフェニレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートビシクロヘプタントリイソシアネート等のような多官能イソシアネート化合物を挙げることができる。

0086

上記多官能イソシアネート化合物に代えて、上記多官能イソシアネート化合物と活性水素化合物との反応によって得られる末端イソシアネート基含有化合物も用いることができる。このような化合物の例としては、トルイレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加反応物、トルイレンジイソシアネートとペンタエリスリトールの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加反応物等を挙げることができる。

0087

しかし、潜在性硬化促進剤の製造の際に、表面処理剤として用いられるイソシアネート化合物は、上記に限定されるものではない。

0088

また、潜在性硬化促進剤の製造の際に、表面処理剤として用いられる酸性物質は、気体液体又は固体のいずれでもよく、また、無機酸、有機酸のいずれでもよく、例えば、炭酸ガス亜硫酸ガス、硫酸、塩酸、シュウ酸リン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、アジピン酸、カプロン酸、乳酸、琥珀酸酒石酸セバシン酸p−トルエンスルホン酸サリチル酸ホウ酸タンニン酸アルギン酸ポリアクリル酸ポリメタクリル酸、フェノール、ピロガロール、フェノール樹脂レゾルシン樹脂等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0089

上述した潜在性硬化促進剤は、上記エポキシ化合物と上記アミン類と、必要に応じて、上記活性水素化合物を混合し、室温から200℃の温度において反応させた後、固化粉砕するか、又はメチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させ、脱溶媒後固形分を粉砕することによって容易に得ることができる。

0090

本発明によるエポキシ樹脂組成物において、上記一般式(I)で表される本発明のイソシアヌレート類は、エポキシ樹脂のエポキシ当量数に対する上記一般式(I)で表される本発明のイソシアヌレート類のSH当量数の比、即ち、上記本発明のイソシアヌレート類のSH当量数/エポキシ樹脂のエポキシ当量数なる当量数比が0.5〜1.2となるように用いられる。また、上記潜在性硬化促進剤は、エポキシ樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。

0091

上記潜在性硬化促進剤は市販品を用いることができる。そのような市販品として、例えば、「アミキュアPN−23」(味の素ファインテクノ(株)商品名)、「アミキュア PN−H」(味の素ファインテクノ(株)商品名)、「アミキュア MY−24」(味の素ファインテクノ(株)商品名)、「ノバキュアHX−3742」(旭化成(株)商品名)、「ノバキュア HX−3721」(旭化成(株)商品名)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0092

本発明によるエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて充填剤希釈剤溶剤顔料可撓性付与剤カップリング剤酸化防止剤等、種々の添加剤を含むことができる。

0093

本発明によるエポキシ樹脂組成物において、上記添加剤としてイソシアネート基含有化合物を用いた場合は、エポキシ樹脂組成物の硬化性を著しく損なうことなく、その接着力を向上させることができる。

0094

そのようなイソシアネート基含有化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、n−ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、2−クロロエチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2−エチルフェニルイソシアネート、2,6−ジメチルフェニルイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等を挙げることができる。

0095

このようなイソシアネート基含有化合物は、エポキシ樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部の範囲で用いられる。

0096

本発明によれば、分子内に1個以上のイソシアネート基を有する化合物と分子内に少なくとも1個の第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物との反応生成物も硬化促進剤として用いることができる。

0097

このような硬化促進剤は、分子内に1個以上のイソシアネート基を有する化合物と第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物をジクロロメタン等の有機溶剤中で反応させることによって得ることができる。

0098

上記分子内に1個以上のイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、n−ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、2−クロロエチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、p−ブロモフェニルイソシアネート、m−クロロフェニルイソシアネート、o−クロロフェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、2,5−ジクロロフェニルイソシアネート、3,4−ジクロロフェニルイソシアネート、2,6−ジメチルフェニルイソシアネート、o−フルオロフェニルイソシアネート、p−フルオロフェニルイソシアネート、m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシアネート、o−トリフルオロメチルフェニルイソシアネート、m−トリフルオロメチルフェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、p−フェニレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス−(3−イソシアナト−4−メチルフェニル)イソシアヌレート、トリス−(6−イソシアナトヘキシル)イソシアヌレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0099

また、上記分子内に少なくとも1つの第1級及び/又は第2級アミノ基を有する化合物としては、例えば、ジメチルアミンジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−エタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、モルホリン、ピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピペラジン、ピロリジンベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、メタキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミンN−アミノエチルピペラジン、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1,1−ジメチルヒドラジン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0100

上述したように、本発明によるエポキシ樹脂組成物は、従来、知られているエポキシ樹脂組成物に比べて、耐加水分解性にすぐれており、更に、耐熱性や湿性等においてもすぐれており、接着剤やシール剤として好適に用いることができる。即ち、本発明による接着剤は、上述したエポキシ樹脂組成物を含み、また、本発明によるシール剤は上述したエポキシ樹脂組成物を含む。

0101

本発明による接着剤及びシール剤は、更に添加剤を含んでいてもよい。そのような添加剤としては、例えば、ケイ酸ケイ酸マグネシウム硫酸バリウム等の流動挙動調整剤、アルミナ等の熱伝導付与剤、銀、カーボン等の導電性付与剤、顔料、染料等の着色剤等を挙げることができる。これらの添加剤は、3本ロールプラネタリーミキサー等、従来、知られている通常の混合機を用いて、上述したエポキシ樹脂組成物に混合することができる。

0102

以下に本発明を実施例によって説明するが、本発明はそれら実施例によって特に限定さ
れるものではない。

0103

実施例1
(1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレートの合成)
温度計を備えた100mLフラスコに、1,3,5−トリアリルイソシアヌレート249mg(1.0mmol)と1,4−ブタンジチオール3.7g(30mmol)を入れ、これにアゾビスイソブチロニトリル20mg(0.12mmol)を加えた後、撹拌しながら、70℃にて4時間反応を行った。反応終了後、減圧下、100℃で濃縮し、1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート589mgを透明液体として得た。収率96%。

0104

得られた1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレートのIRスペクトルを図1に示す。また、その1H−NMRスペクトル(CDCl3)におけるδ値は下記のとおりであった。

0105

4.00(t,6H),2.70(t,6H),2.52−2.59(m,12H),1.92−1.98(m,6H),1.65−1.84(m,12H),1.37(t,3H)

0106

(エポキシ樹脂組成物の調製)
以下においては、エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「jER828」)に上記実施例1で得られた1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレートを硬化剤として配合し、硬化促進剤として固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤(味の素ファインテクノ(株)製「アミキュアPN−23」)2重量部を配合して、エポキシ樹脂組成物を調製した。

0107

比較のために、硬化剤として、次式(1)

0108

0109

で表される1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(昭和電工(株)製「カレンMTNR1」、以下、チオール化合物(1)という。)及び次式(2)

0110

0111

で表されるトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)(SC有機化学(株)製「TMMP」、以下、チオール化合物(2)という。)を硬化剤として用いた以外は、上記と同様にして、それぞれエポキシ樹脂組成物を調製した。

0112

実施例2
エポキシ樹脂100重量部に1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート90重量部と潜在性硬化促進剤2重量部を配合して、エポキシ樹脂組成物を調製した。

0113

比較例1
実施例2において、1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート90重量部に代えて、チオール化合物(1)107重量部を用いた以外は、同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。

0114

比較例2
実施例2において、1,3,5−トリス[3−(4−メルカプトブチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート90重量部に代えて、チオール化合物(2)75重量部を用いた以外は、同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。

0115

(エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐湿性の測定)
上記実施例2、比較例1及び2において得られたエポキシ樹脂組成物をブラスト処理したアルミニウム板(A5052P、100×25×1.6mm、TP技研社製)に塗布し、80℃で60分間、硬化させて試験片を作製した。

0116

作製した試験片について、作製直後のものと、85℃で85%RH恒温恒湿槽で1000時間曝露させたものの引張せん断接着強さをそれぞれJIS K6850に準拠して測定した。結果を表1に示す。

0117

実施例

0118

本発明のイソシアヌレート類を硬化剤として配合したエポキシ樹脂組成物の硬化物は、耐湿試験後の引張せん断接着強さが作製直後と実質的に同じであって、チオール化合物(1)及びチオール化合物(2)をそれぞれ硬化剤として配合したエポキシ樹脂組成物の硬化物に比べて、耐湿性にすぐれていることが示される。

0119

本発明のイソシアヌレート類は、新規な含硫黄化合物合成中間体として有用であるほか、特に、エポキシ樹脂用硬化剤として有用である。

0120

また、このように、本発明のイソシアヌレート類を硬化剤として含むエポキシ樹脂組成物は、接着シーリング封止注型成型塗装コーティング等の用途に好適に用いることができる。

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