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技術 光電変換素子および光電変換素子の製造方法

出願人 株式会社東芝
発明者 五反田武志都鳥顕司
出願日 2015年3月3日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2015-041092
公開日 2016年9月5日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2016-162911
状態 特許登録済
技術分野 光起電力装置
主要キーワード 突起配列 セシウム酸化物 最高被占有分子軌道 ポリチオフェン系ポリマー アルミ酸化物 ドナーユニット 成膜欠陥 セル効率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月5日)のものです。
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図面 (4)

課題

特性の安定性を向上させることができる光電変換素子および光電変換素子の製造方法を提供する。

解決手段

実施形態によれば、光電変換層と、第1電極と、第1層と、を備えた光電変換素子が提供される。前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有する材料を含む。前記第1電極は、ポリエチレンジオキシチオフェンを含む。前記第1層は、前記光電変換層と前記第1電極との間に設けられ正孔輸送性を有する。前記第1層の吸湿性は、前記光電変換層の吸湿性よりも低い。

概要

背景

有機光電変換材料、または、有機物無機物とを含む光電変換材料、を用いた太陽電池センサなどの光電変換素子研究開発されている。光電変換材料を塗布または印刷することによって、光電変換素子を生産できると、比較的低コストデバイスを作製することができる可能性がある。このような光電変換素子において、変換効率などの特性の安定性を向上させることが望まれる。

概要

特性の安定性を向上させることができる光電変換素子および光電変換素子の製造方法を提供する。実施形態によれば、光電変換層と、第1電極と、第1層と、を備えた光電変換素子が提供される。前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有する材料を含む。前記第1電極は、ポリエチレンジオキシチオフェンを含む。前記第1層は、前記光電変換層と前記第1電極との間に設けられ正孔輸送性を有する。前記第1層の吸湿性は、前記光電変換層の吸湿性よりも低い。

目的

本発明の実施形態は、特性の安定性を向上させることができる光電変換素子および光電変換素子の製造方法を提供する

効果

実績

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請求項1

ペロブスカイト構造を有する材料を含む光電変換層と、ポリエチレンジオキシチオフェンを含む第1電極と、前記光電変換層と前記第1電極との間に設けられ正孔輸送性を有する第1層と、を備え、前記第1層の吸湿性は、前記光電変換層の吸湿性よりも低い光電変換素子

請求項2

前記第1層は、p形有機半導体を含む請求項1記載の光電変換素子。

請求項3

前記p形有機半導体は、ドナーユニットアクセプタユニットからなる共重合体を含む請求項2記載の光電変換素子。

請求項4

前記p形有機半導体のHOMO準位と真空準位との差の絶対値は、前記光電変換層の価電子帯と真空準位との差と、前記第1電極の仕事関数と、の間の値である請求項2または3記載の光電変換素子。

請求項5

前記第1層は、金属酸化物を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の光電変換素子。

請求項6

前記金属酸化物は、チタン酸化物モリブデン酸化物バナジウム酸化物亜鉛酸化物ニッケル酸化物リチウム酸化物カルシウム酸化物セシウム酸化物およびアルミ酸化物の少なくともいずれかを含む請求項5記載の光電変換素子。

請求項7

前記第1層は、チオシアン酸塩を含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の光電変換素子。

請求項8

前記チオシアン酸塩は、チオシアン酸銅を含む請求項7記載の光電変換素子。

請求項9

前記ペロブスカイト構造を有する材料をA1A2X3としたときに、前記A1は、CH3NH3を含み、前記A2は、PbおよびSnの少なくともいずれかを含み、前記Xは、Cl、Br、およびIの少なくともいずれかを含む請求項1〜8のいずれか1つに記載の光電変換素子。

請求項10

第2電極と、第2層と、をさらに備え、前記光電変換層は、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられ、前記第2層は、前記第2電極と前記光電変換層との間に設けられる請求項1〜9のいずれか1つに記載の光電変換素子。

請求項11

前記第2層は、ハロゲン化合物および金属酸化物の少なくともいずれかを含む請求項10記載の光電変換素子。

請求項12

ペロブスカイト構造を有する材料を含む光電変換層と、第1電極と、前記光電変換層と前記第1電極との間に設けられ正孔輸送性を有する第1層と、を含み、前記第1層の吸湿性は、前記光電変換層の吸湿性よりも低い光電変換素子の製造方法であって、前記光電変換層の上に塗布液を塗布して前記第1層を形成する工程と、前記第1層の上に、第1材料を含むエタノール水溶液を塗布して前記第1電極を形成する工程と、を備えた光電変換素子の製造方法。

請求項13

前記第1材料は、ポリエチレンジオキシチオフェンを含む請求項12記載の光電変換素子の製造方法。

請求項14

前記第1層は、p形有機半導体を含む請求項12または13に記載の光電変換素子の製造方法。

請求項15

前記第1層は、金属酸化物を含む請求項12〜14のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法。

請求項16

前記第1層は、チオシアン酸塩を含む請求項12〜15のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法。

請求項17

前記ペロブスカイト構造を有する材料をA1A2X3としたときに、前記A1は、CH3NH3を含み、前記A2は、PbおよびSnの少なくともいずれかを含み、前記Xは、Cl、Br、およびIの少なくともいずれかを含む請求項12〜16のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法。

請求項18

前記光電変換素子は、第2電極と、第2層と、をさらに含み、前記光電変換層は、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられ、前記第2層は、前記第2電極と前記光電変換層との間に設けられる請求項12〜17のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法。

請求項19

前記第2電極の上に前記第2層を塗布によって形成する工程と、前記第2層の上に前記光電変換層を塗布によって形成する工程と、をさらに備えた請求項18記載の光電変換素子の製造方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、光電変換素子および光電変換素子の製造方法に関する。

背景技術

0002

有機光電変換材料、または、有機物無機物とを含む光電変換材料、を用いた太陽電池センサなどの光電変換素子が研究開発されている。光電変換材料を塗布または印刷することによって、光電変換素子を生産できると、比較的低コストデバイスを作製することができる可能性がある。このような光電変換素子において、変換効率などの特性の安定性を向上させることが望まれる。

先行技術

0003

特開2014−49551号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の実施形態は、特性の安定性を向上させることができる光電変換素子および光電変換素子の製造方法を提供する。

課題を解決するための手段

0005

本発明の実施形態によれば、光電変換層と、第1電極と、第1層と、を備えた光電変換素子が提供される。前記光電変換層は、ペロブスカイト構造を有する材料を含む。前記第1電極は、ポリエチレンジオキシチオフェンを含む。前記第1層は、前記光電変換層と前記第1電極との間に設けられ正孔輸送性を有する。前記第1層の吸湿性は、前記光電変換層の吸湿性よりも低い。

図面の簡単な説明

0006

図1(a)〜図1(c)は、第1の実施形態に係る光電変換素子を示す模式図である。
参考例の光電変換素子を示す写真像である。
第2の実施形態に係る光電変換素子の製造方法を示すフローチャートである。

実施例

0007

以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。

0008

(第1の実施形態)
図1(a)〜図1(c)は、実施形態に係る光電変換素子を例示する模式図である。
図1(a)は、実施形態に係る光電変換素子100を例示する模式的平面図である。図1(b)は、図1(a)に表した切断面A−Aにおける光電変換素子100の模式的断面図である。図1(c)は、図1(a)に表した切断面B−Bにおける光電変換素子100の模式的断面図である。

0009

図1(a)〜図1(c)に表したように、光電変換素子100は、第1電極10と、光電変換層13と、第1層11と、を含む。光電変換素子100は、第2層12と、第2電極20と、基板15と、をさらに含む。光電変換素子100は、例えば、太陽電池またはセンサである。

0010

本願明細書において、光電変換層13から第1電極10へ向かう積層方向をZ軸方向(第1方向)とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直でZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。

0011

第2電極20は、基板15の一部の上に設けられる。第2電極20は、陽極および陰極のいずれか一方である。

0012

第1電極10は、基板15の上に設けられ、第2電極20と離間している。第1電極10は、陽極および陰極のいずれか他方である。

0013

図1(c)に表したように、第1電極10は、第1部分10aと、第2部分10bと、第3部分10cと、を含む。第1部分10aは、第2電極20の上に設けられ、Z軸方向において第2電極20と離間する。例えば、第1部分10aは、第2電極20に対して平行である。第2部分10bは、Y軸方向において、第2電極20と並ぶ。第3部分10cは、第1部分10aと第2部分10bとの間に設けられ、第1部分10aおよび第2部分10bを接続する部分である。

0014

光電変換層13は、第2電極20と、第1電極10(第1部分10a)と、の間に設けられる。光電変換層13は、ペロブスカイト構造を有する材料を含む。

0015

第1層11は、第1電極10(第1部分10a)と、光電変換層13と、の間に設けられる。第1層11は、バッファ層(第1のバッファ層)である。第1層11は、例えば非吸湿性であり、光電変換層13を水分などから保護する保護膜である。

0016

第2層12は、第2電極20と、光電変換層13と、の間に設けられる。第2層12は、バッファ層(第2のバッファ層)である。

0017

光電変換素子において、第1層11および第2層12のいずれか一方が正孔輸送性を有するキャリア輸送層正孔輸送層)であり、いずれか他方が電子輸送性を有するキャリア輸送層(電子輸送層)である。この例では、第1層11が正孔輸送層であり、第2層12が電子輸送層である。

0018

例えば、基板15と第2電極20と第2層12とを介して、光電変換層13に光が入射する。または、第1電極10と第1層11とを介して、光電変換層13に光が入射する。このとき、光電変換層13において、入射した光によって電子または正孔励起される。

0019

励起された正孔は、第1層11を介して第1電極10から取り出される。そして、励起された電子は、第2層12を介して第2電極20から取り出される。このようにして、光電変換素子100に入射した光に応じて、第1電極10および第2電極20を介して電気が取り出される。

0020

次に、本実施形態に係る光電変換素子に用いられる部材の詳細について説明する。
(基板15)
基板15は、ほかの構成部材(第1電極10、第2電極20、第1層11、第2層12、光電変換層13)を支持する。この基板15は、電極を形成することができる。基板15としては、熱や有機溶媒によって変質しないものが好ましい。基板15は、例えば、無機材料を含む基板、プラスチック基板高分子フィルム、または、金属基板等である。無機材料としては、無アルカリガラス石英ガラス等が挙げられる。プラスチック及び高分子フィルムの材料としては、ポリエチレンポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミドポリアミドポリアミドイミド液晶ポリマーシクロオレフィンポリマー等が挙げられる。金属基板の材料としては、ステンレス鋼(SUS)、チタンシリコン等が挙げられる。

0021

光電変換素子100の光が入射する側に基板15が配置される場合、基板15には、光透過率の高い(例えば透明な)材料を使用する。基板15とは反対側の電極(この例では第1電極10)が透明または半透明である場合、基板15として不透明な基板を使用してもよい。その他の構成部材を支持するために十分な強度を有していれば、基板15の厚さは、特に限定されない。

0022

光電変換素子100の光が入射する側に基板15が配置される場合には、例えば、光入射面にモスアイ構造反射防止膜を設置する。これにより、光を効率的に取り込み、セルエネルギー変換効率を向上させることが可能である。モスアイ構造は、表面に100ナノメートル(nm)程度の規則的な突起配列を有する構造である。この突起構造により厚み方向の屈折率が連続的に変化する。そのため、無反射フィルムを媒介させることで、屈折率の不連続的な変化を減少させることができる。これにより、光の反射が減少し、セル効率が向上する。

0023

(第1電極10および第2電極20)
以下の第1電極10および第2電極20に関する説明において、光電変換素子100の光入射面は、光電変換層13からみて第2電極20側に位置するとする。但し、実施形態においては、光電変換素子100の光入射面は、第1電極10側に位置していてもよい。

0024

第2電極20の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されない。光を透過させる側の電極(この例では第2電極20)の材料としては、透明または半透明の導電性を有する材料が用いられる。透明または半透明の電極材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が挙げられる。

0025

具体的には、透明または半透明の電極として、導電性酸化物膜や、金、白金、銀または銅等を含む金属膜が用いられる。導電性酸化物膜としては、酸化インジウム酸化亜鉛酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等が挙げられる。導電性酸化物として、特に、ITOまたはFTOが用いられることが好ましい。

0026

電極の厚さは、電極の材料がITOの場合には、30nm以上300nm以下であることが好ましい。電極の厚さが30nmより薄いと導電性が低下して抵抗が高くなる。抵抗が高くなることは、光電変換効率が低下する原因となる。電極の厚さが300nmよりも厚いと、ITOの可撓性が低くなる。このため、応力が作用したときにITOが割れる場合がある。シート抵抗は低いことが好ましく、10Ω/□以下であることが好ましい。第1電極10は、単層であってもよく、異なる仕事関数の材料を含む層が積層された構造を有していてもよい。

0027

電極が電子輸送層(第2層12)と接する場合には、電極の材料として仕事関数の低い材料を用いることが好ましい。仕事関数の低い材料としては、例えば、アルカリ金属アルカリ土類金属等が挙げられる。具体的には、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr、Na、K、Rb、Cs、Ba、およびこれらの合金を挙げることができる。

0028

電子輸送層と接する電極には、前述した仕事関数の低い材料のうちの少なくともいずれかと、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルトニッケルタングステン、および錫の少なくともいずれかと、の合金を用いてもよい。合金の例としては、リチウムアルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金マグネシウム銀合金カルシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。電極は、単層であってもよく、異なる仕事関数の材料を含む層が積層された構造を有していてもよい。

0029

電子輸送層と接する電極の厚さは、1nm以上500nm以下であることが好ましい。電極の厚さは、10nm以上300nm以下であることがより好ましい。電極の厚さが1nmよりも薄い場合には、抵抗が高くなり過ぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できないことがある。電極の厚さが500nmよりも厚い場合には、電極の形成に長時間を要する。このため、材料温度が上昇し、他の材料にダメージを与えて性能が劣化することがある。さらに、材料を大量に使用するため、電極を形成する装置(成膜装置)を占有する時間が長くなり、コストアップに繋がる。

0030

第1電極10は、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)を含む。第1電極10の材料として、ポリチオフェン系ポリマーが用いられる。ポリチオフェン系ポリマーとして、例えば、スタルク社のClevios PH500、CleviosPH、CleviosPVP Al 4083、またはCleviosHIL1,1等が挙げられる。第1電極10の厚さは、10nm以上10ミリメートル(mm)以下である。

0031

PEDOTの仕事関数は、4.4eVである。これに別種の材料を混合することで、第1電極10の仕事関数を調整することができる。例えば、PEDOTにPSSスチレンスルホン酸塩)を混合することで、仕事関数を5.0〜5.8eVの範囲で調整することができる。

0032

(光電変換層13)
光電変換層13には、ペロブスカイト構造を有する材料を用いることができる。ペロブスカイト構造は、例えばイオンA1、イオンA2、およびイオンXを含む。ペロブスカイト構造は、A1A2X3と表すことができる。イオンA2がイオンA1に比べて小さい場合にペロブスカイト構造を有する場合がある。ペロブスカイト構造は、例えば立方晶系単位格子をもつ。立方晶の各頂点にイオンA1が配置され、体心にイオンA2が配置される。体心のイオンA2を中心として立方晶の各面心にイオンXが配置される。

0033

A2X6八面体の向きは、イオンA1との相互作用によって、歪みやすい。対称性の低下により、モット転移が生じ、イオンMに局在していた価電子バンドとして広がることができる。イオンA1は、CH3NH3であることが好ましい。イオンA2は、PbおよびSnの少なくともいずれかであることが好ましい。イオンXは、Cl、Br、およびIの少なくともいずれかであることが好ましい。イオンA1、イオンA2、およびイオンXを構成する材料のそれぞれは、単一の材料であっても混合された材料であっても良い。

0034

(第1層11および第2層12)
既に述べたとおり、この例では、第1層11が正孔輸送層であり、第2層12が電子輸送層である。本実施形態においては、PEDOTを含む電極と光電変換層13との間に正孔輸送層が配置される。すなわち、第1電極10と光電変換層13との間に第1層11が配置されている。

0035

なお、正孔輸送層は、活性層(光電変換層13)から正孔を受け入れる材料である。正孔輸送層の材料は、正孔輸送性を有するものであれば制約されない。電子輸送層は、活性層から電子を受け入れる材料である。電子輸送層の材料は、電子輸送性を有するものであれば制約されない。

0036

(電子輸送層)
電子輸送層は、ハロゲン化合物および金属酸化物の少なくともいずれかを含む。
ハロゲン化合物としては、LiF、LiCl、LiBr、LiI、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KIおよびCsFが好適な例として挙げられる。電子輸送層に用いられるハロゲン化合物としては、LiFがより好ましい。
金属酸化物としては、チタン酸化物モリブデン酸化物バナジウム酸化物亜鉛酸化物ニッケル酸化物リチウム酸化物カルシウム酸化物セシウム酸化物およびアルミニウム酸化物が好適な例として挙げられる。例えば、ゾルゲル法にてチタンアルコキシド加水分解して得たアモルファス性酸化チタンを用いることができる。
無機物を用いる場合、金属カルシウムなどが好適な材料である。

0037

電子輸送層の材料として酸化チタンを使用する場合、電子輸送層の厚さは、5nm以上20nm以下であることが好ましい。電子輸送層が薄すぎる場合は、ホールブロック効果が低下してしまうため、発生したエキシトンが電子とホールに解離する前に失活してしまい、効率的に電流を取り出すことができない。電子輸送層が厚すぎる場合は、膜抵抗が大きくなり、発生した電流が制限されるため、光変換効率が低下する。

0038

(正孔輸送層)
正孔輸送層には、例えば非吸湿性の材料が用いられる。正孔輸送層の吸湿性は、光電変換層13の吸湿性よりも低い。
光電変換層13の吸湿性と第1層11の吸湿性とは、次の方法で比較できる。
例えば、封止を取り外した光電変換素子を85℃で湿度85%の雰囲気に1000時間放置した後、第1層11と光電変換層13に含まれている水分濃度分析する。これにより吸湿性を比較することができる。例えば、各層の分析には、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)による元素マッピング飛行時間二次イオン質量分析(Time-of-flight secondary ion mass spectrometer:TOF−SIMS)、オージェ電子分光分析、TG−MS、DSC等を用いることができる。吸湿性の評価方法は、各層の吸湿量相対比較できる方法であれば制約されない。

0039

正孔輸送層の材料としてp形有機半導体を用いることができる。p形有機半導体は、例えば、ドナーユニットアクセプタユニットからなる共重合体を含む。

0040

例えば、正孔輸送層の材料として、ドナーユニットとアクセプタユニットとからなる共重合体が好ましい。分子内相互作用によりHOMO準位を任意に設計することが可能である。ドナーユニットとしては、フルオレンチオフェンなどを用いることができる。アクセプタユニットとしては、ベンゾチアジアゾールなどを用いることができる。共重合体の特性は、実質的には共重合させたユニット同士の、電子受容性電子供与性とのバランスに依存する。正孔輸送層の材料として、ポリチオフェンおよびその誘導体ポリピロールおよびその誘導体、ピラゾリン誘導体アリールアミン誘導体スチルベン誘導体トリフェニルジアミン誘導体オリゴチオフェンおよびその誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体ポリアニリンおよびその誘導体、フタロシアニン誘導体ポルフィリンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ベンゾジチオフェン誘導体チエノ[3,2-b]チオフェン誘導体等を用いることができる。正孔輸送層には、これらの材料を併用してもよい。また、正孔輸送層の材料として、上記の材料の共重合体を用いてもよい。共重合体としては、例えば、チオフェン−フルオレン共重合体、フェニレンエチニレンフェニレンビニレン共重合体等が挙げられる。これらの材料を用いた正孔輸送層は、吸湿性が低く、ピンホールが発生しにくい。

0041

正孔輸送層の材料は、好ましくは、π共役を有する導電性高分子であるポリチオフェンおよびその誘導体である。ポリチオフェンおよびその誘導体は、優れた立体規則性を有する。ポリチオフェンおよびその誘導体の溶媒への溶解性は、比較的高い。

0042

ポリチオフェン及びその誘導体は、チオフェン骨格を有する化合物であれば特に限定されない。ポリチオフェンおよびその誘導体の具体例としては、ポリアルキルチオフェン、ポリアリールチオフェン、ポリアルキルイソチオナフテン、ポリエチレンジオキシチオフェン等が挙げられる。ポリアルキルチオフェンとしては、ポリ3−メチルチオフェン、ポリ3−ブチルチオフェン、ポリ3−ヘキシルチオフェン、ポリ3−オクチルチオフェン、ポリ3−デシルチオフェン、ポリ3−ドデシルチオフェン等が挙げられる。ポリアリールチオフェンとしては、ポリ3−フェニルチオフェン、ポリ3−(p−アルキルフェニルチオフェン)等が挙げられる。ポリアルキルイソチオナフテンとしては、ポリ3−ブチルイソチオナフテン、ポリ3−ヘキシルイソチオナフテン、ポリ3−オクチルイソチオナフテン、ポリ3−デシルイソチオナフテン等が挙げられる。

0043

上記の材料を溶媒に溶解させた溶液を塗布することによって、正孔輸送層を形成することができる。溶媒としては、例えば、不飽和炭化水素系溶媒、ハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒ハロゲン化飽和炭化水素系溶媒、および、エーテル類が挙げられる。不飽和炭化水素系溶媒としては、トルエンキシレンテトラリンデカリンメシチレンn−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等が挙げられる。ハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒としては、クロロベンゼンジクロロベンゼントリクロロベンゼン等が挙げられる。ハロゲン化飽和炭化水素系溶媒としては、四塩化炭素クロロホルムジクロロメタンジクロロエタンクロロブタンブロモブタンクロペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン等が挙げられる。エーテル類は、テトラヒドロフランテトラヒドロピラン等が挙げられる。溶媒としては、特に、ハロゲン系の芳香族溶剤が好ましい。これらの溶剤を単独で、または、混合して使用することが可能である。

0044

正孔輸送層の材料として、カルバゾール、ベンゾチアジアゾールおよびチオフェンを含む共重合体であるPCDTBT(ポリ[N−9”−ヘプタデカニル−2,7−カルバゾール−アルト−5,5−(4’,7’−ジ−2−チエニル−2’,1’,3’−ベンゾチアジアゾール)])などの誘導体を用いてもよい。さらにベンゾジチオフェン(BDT)誘導体とチエノ[3,2-b]チオフェン誘導体の共重重合体が好ましい。例えば Poly[[4,8-bis[(2-ethylhexyl)oxy]benzo[1,2-b:4,5-b']dithiophene-2,6-diyl][3-fluoro-2-[(2-ethylhexyl)carbonyl]thieno[3,4-b]thiophenediyl]](PTB7)、PTB7のアルコキシ基よりも電子供与性が弱いチエニル基を導入したPTB7−Th(別名PCE10、PBDTTT−EFT)等が好ましい。
これらの材料を用いた正孔輸送層は、吸湿性が低く、ピンホールが発生しにくい。上記の材料を用いた正孔輸送層は、特にガラス転移温度以下では、耐久性に優れている。

0045

正孔輸送層の材料として、金属酸化物を用いることもできる。金属酸化物の好適な例としては、チタン酸化物、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、亜鉛酸化物、ニッケル酸化物、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、セシウム酸化物、アルミ酸化物が挙げられる。これらの材料は、吸湿性が低く、例えば自身が光分解することがない。また、これらの材料は、安価である。

0046

正孔輸送層の材料として、チオシアン酸塩を用いてもよい。チオシアン酸塩は、チオシアン酸共役塩基を含む化合物である。塩を形成する金属として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅、銀、水銀、鉛などが挙げられる。これらの混合物を用いても良い。チオシアン酸塩は、チオシアン酸銅であることが好ましい。これらの材料は、吸湿性が低く、例えば自身が光分解することがない。さらに、触媒活性が低いため、これらの材料は有機材料を分解しない。また、これらの材料は、安価である。

0047

正孔輸送層における最高被占有分子軌道(Highest Occupied Molecular Orbital)の準位(HOMO準位)は、PEDOTを含む電極の仕事関数と、ペロブスカイト構造を有する材料を含む光電変換層13の価電子帯と、の間に位置することが好ましい。すなわち、正孔輸送層に含まれるp形有機半導体のHOMO準位と真空準位との差の絶対値は、光電変換層13の価電子帯と真空準位との差の絶対値と、第1電極10の仕事関数と、の間の値である。これにより、正孔輸送層は、正孔を効率よく輸送することができる。正孔輸送層のHOMO準位は、例えば4eV以上6eV以下である。仕事関数、HOMO準位、および価電子帯のエネルギー準位は、例えば光電子分光法によって測定することができる。

0048

正孔輸送層の厚さは、2nm以上300nm以下である。正孔輸送層が2nmよりも薄いと、成膜欠陥により電圧降下などが起こる。正孔輸送層が300nmよりも厚いと、電気抵抗が大きくなり変換効率の低下が起こる。

0049

例えば、光電変換素子100の第1層11(正孔輸送層)を省略した参考例の光電変換素子190が考えられる。光電変換素子190においては、光電変換層13(ペロブスカイト層)の上に直接、第1電極10が設けられている。第1層11を有しない点以外の光電変換素子190の構成は、光電変換素子100と同様である。

0050

光電変換層に用いられるペロブスカイト構造の材料は、水分によって結晶構造が変化しやすい(壊れやすい)。このため、光電変換層の上に電極を形成する際、材料に含まれる水分によってペロブスカイト構造が変化し、光電変換素子の特性が劣化することがある。これにより、製造ばらつきが大きくなり、特性が不安定となることがある。光電変換素子190の使用時においても、雰囲気中の水分に起因してペロブスカイト構造が変化し、特性が不安定となることがある。

0051

別の参考例として、例えば、Spiro−OMeTAD(2,2',7,7'-Tetrakis-(N,N-di-4-methoxyphenylamino)-9,9'-spirobifluorene)を含む層を正孔輸送層として用いた光電変換素子191も考えられる。正孔輸送層に用いられる材料以外の構成については、光電変換素子191は、光電変換素子100と同様である。

0052

この参考例の光電変換素子191の正孔輸送層には、ドーパントとして、4−tert−ブチルピリジン(butylpyridine)(tBP)、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(lithium-bis(trifluoromethanesulfonyl)imide(Li−TFSI)、アセトニトリル(acetonitrile)等がドープされる。例えば、光電変換素子191の正孔輸送層の形成には、80mg/mlのSpiro−OMeTADを含むクロロベンゼン溶液に、28.5μLのtBP、および、17.5μLのLi−TFSI溶液(520mg Li−TSFI in 1ml acetonitrile)を添加した塗布液が用いられる。

0053

例えば、Li−TFSIは吸湿性を有する。このため、製造時に水分が存在すると正孔輸送層のキャリア輸送性が損なわれることがある。これにより、製造ばらつきが大きくなり、特性が不安定となる。光電変換素子191の使用時においても、雰囲気中の水分に起因して、キャリア輸送性が損なわれ特性が不安定となることがある。

0054

さらに、光電変換素子191においては、正孔輸送層に含まれるドーパントによってもペロブスカイト構造が変化する場合がある。
図2は、参考例の光電変換素子を例示する写真像である。図2に表した領域R1は、光電変換層であるペロブスカイト層にtBPを滴下した領域である。領域R2は、ペロブスカイト層にアセトニトリルを滴下した領域である。正孔輸送層のドーパントが滴下された領域R1の色および領域R2の色は、ドーパントが滴下されていない領域R3の色と異なる。これは、滴下したドーパントによってペロブスカイト層が溶解したためである。このように光電変換素子191においては、正孔輸送層に用いられる材料に起因して、ペロブスカイト構造が変化する。このため、光電変換素子の特性が劣化し、不安定となると考えられる。

0055

例えば、光電変換素子の耐久性は、JIS C 8938のB−1に準拠して評価することができる。この耐久性試験においては、光電変換素子の温度を高温に維持し、光電変換効率の時間的な変化が測定される。参考例の光電変換素子190または光電変換素子191の耐久性を評価すると、1000時間後の性能は、初期性能の約10%にまで低下することが分かる。

0056

これに対して、実施形態に係る光電変換素子100の耐久性をJIS C 8938のB−1に準拠して評価すると、1000時間後の性能は、初期性能の90%以上を維持していることが分かる。

0057

実施形態に係る光電変換素子100の正孔輸送層の吸湿性は、参考例の光電変換素子191の正孔輸送層の吸湿性よりも低い。光電変換素子100においては、第1層11(正孔輸送層)は、例えば非吸湿性である。このため、第1層11のキャリア輸送性は、水分に起因して劣化しにくい。

0058

そして、実施形態に係る光電変換素子100の正孔輸送層の吸湿性は、光電変換層13の吸湿性よりも低い。光電変換素子100の正孔輸送層は、光電変換層13の保護膜として積層されている。これにより、製造時及び使用時において、光電変換層13のペロブスカイト構造が水分に起因して変化することを抑制することができる。実施形態によれば、製造ばらつきや耐久性(信頼性)を向上させることができ、安定した特性を得ることができる。

0059

(第2の実施形態)
第2の実施形態は、光電変換素子100の製造方法に係る。
図3は、第2の実施形態に係る光電変換素子の製造方法を例示するフローチャートである。実施形態に係る光電変換素子100の製造方法は、ステップS101〜ステップS105を含む。

0060

この例では、基板15にはガラス基板を用いる。まず、ガラス基板の上に、第2電極20を形成する(ステップS101)。第2電極20は、塗布法によって形成される。例えば、第2電極20として、FTOの膜が形成される。なお、第2電極20の形成には、真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法、またはメッキ法等の薄膜を形成することができる方法を用いることも可能である。

0061

第2電極20の上に第2層12を形成する(ステップS102)。第2電極20の形成には、スピンコート法などの塗布法が用いられる。塗布する溶液は、予めフィルター濾過されていることが好ましい。所望の厚さとなるように溶液を塗布した後、ホットプレート等で加熱および乾燥する。50℃以上100℃以下の温度において、1分間以上10分間以下程度、加熱および乾燥することが好ましい。加熱および乾燥は、空気中において加水分解を促進しながら行われる。

0062

例えば、第2層12として酸化チタンの薄膜を形成する。この場合、チタンジイソプロポキシドビスアセチルアセトナート)溶液を、スピンコート法によって複数回、塗布して、第2層12を形成する。その後、400℃で焼成する。なお、第2層12の形成方法には、その他の薄膜を形成することができる方法を用いることも可能である。

0063

第2層12の上に光電変換層13を形成する(ステップS103)。光電変換層13は、スピンコート法などの塗布法によって形成される。例えば、窒素雰囲気下でヨウ化メチルアンモニウムヨウ化鉛とを含むDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)溶液を、スピンコート法によって塗布して、光電変換層13を形成する。DMF溶液中において、ヨウ化メチルアンモニウムの物質量(モル)とヨウ化鉛の物質量とは例えば等しい。その後、90℃で3時間アニールする。

0064

その後、光電変換層13の上に第1層11を形成する(ステップS104)。第1層11の形成には、塗布法が用いられる。塗布法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法キャスティング法バーコート法ロールコート法ワイアーバーコート法、スプレー法スクリーン印刷グラビア印刷法フレキソ印刷法オフセット印刷法グラビアオフセット印刷ディスペンサー塗布、ノズルコート法キャピラリーコート法、インクジェット法等が挙げられる。これらの塗布法を単独で、または、組み合わせて用いることができる。例えば、PCE−10(Poly[4,8-bis(5-(2-ethylhexyl)thiophen-2-yl)benzo[1,2-b;4,5-b']dithiophene-2,6-diyl-alt-(4-(2-ethylhexyl)-3-fluorothieno[3,4-b]thiophene-)-2-carboxylate-2-6-diyl)],1−マテリアル社製)をクロロベンゼンに溶解した溶液を、スピンコート法によって塗布して、第1層11を形成する。

0065

その後、第1層11の上に、第1電極10を形成する(ステップS105)。第1電極10の形成には、スピンコート法などの塗布法を用いることができる。

0066

第1電極10の形成において塗布される塗布液は、第1電極10の材料(第1材料)を含むエタノール水溶液であることが好ましい。エタノール水溶液中のエタノールの濃度は、例えば、3wt%(質量パーセント)以上70wt%以下である。これにより、溶液の表面張力および浸透性を調整することができ、第1層11を通じて光電変換層13が侵されることを抑制することができる。第1電極10の第1材料には、例えば、ポリチオフェン系導電性高分子が用いられる。例えば、PEDOTを分散させたエタノール水溶液を所望の厚さとなるように塗布した後、これをホットプレート等で加熱および乾燥する。140℃以上200℃以下の温度において、1分間以上10分間以下程度、加熱および乾燥する。または、SEPLEGYDA OC−AE(信越ポリマー製)を塗布した後、120℃で乾燥する。塗布する溶液は、予めフィルターで濾過されていることが好ましい。

0067

なお、第1電極10の形成方法は、薄膜を形成することができる方法であれば特に限定されない。第1電極10の第1材料には、銀ナノパーティクルや、金ナノパーティクル等の水に分散させることのできる導電性物質を用いてもよい。
以上説明したようにして実施形態に係る光電変換素子100が製造される。

0068

前述した参考例の光電変換素子190においては、光電変換層13の上に直接、第1電極10が設けられている。そして、第1電極10は、例えばPEDOTを水に分散させた溶液を塗布することで形成される。光電変換層に用いられるペロブスカイト構造の材料は、水分によって構造が変化しやすいため、溶液の塗布性が劣化する。このため、製造ばらつきが大きくなる。また、ペロブスカイト構造が変化することで、変換効率が低下する。

0069

例えば、前述した参考例の光電変換素子191においては、Spiro−OMeTADを含む正孔輸送層の上に、PEDOTを水に分散させた溶液が塗布される。ここで、正孔輸送層は吸湿性を有するドーパントを含む。このため、光電変換素子191においても、溶液の塗布性が劣化する。さらに、水分に起因して、正孔輸送層のキャリア輸送性が損なわれ、変換効率が低下する。

0070

これに対して、実施形態に係る光電変換素子100の製造において、第1電極10の形成に用いられる塗布液は、例えば非吸湿性の第1層11の上に塗布される。これにより、塗布液が水分を含んでいても塗布性の低下を抑制することができる。また、第1層11のキャリア輸送性が水分に起因して低下することを抑制できる。さらに、第1層11は、光電変換層13を保護する膜となる。これにより、光電変換の効率の低下を抑制することができる。

0071

本実施形態に係る光電変換素子100の製造においては、第1電極10、第2電極20、第1層11、第2層12および光電変換層13を、基板上に塗布によって形成することができる。このように塗布によって光電変換素子を製造することで、デバイスの製造費用を低くすることができる。

0072

本実施形態によれば、基板上に塗布によって形成される光電変換素子において、特性の安定性を向上させることができる。

0073

実施形態によれば、特性の安定性を向上させることができる光電変換素子および光電変換素子の製造方法が提供できる。

0074

なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。

0075

以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、光電変換層、第1電極、第2電極、第1層、第2層などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。

0076

その他、本発明の実施の形態として上述した光電変換素子および光電変換素子の製造方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての光電変換素子および光電変換素子の製造方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。

0077

その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。

0078

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0079

10…第1電極、 10a…第1部分、 10b…第2部分、 10c…第3部分、 11…第1層、 12…第2層、 13…光電変換層、 15…基板、 20…第2電極、 100、190、191…光電変換素子、 R1、R2、R3…領域、 S101〜S105…ステップ、 SB…積層体

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