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技術 高感度測定モードを有するクロマティック・レンジ・センサ

出願人 株式会社ミツトヨ
発明者 アンデュルーエムパツヲルド
出願日 2016年3月3日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-040702
公開日 2016年9月5日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2016-161579
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置
主要キーワード 光学的範囲 正規化電圧 公称範囲 標準動作モード 軸位置決め装置 内部バイアス 光学ペン 距離校正
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

クロマティックレンジセンサ(CRS)を用いて低反射率ワーク表面の高さ測定を実行する方法を提供すること。

解決手段

光学ペンを有するクロマティック・ポイント・センサ(CPS)からなるCRSを用いる。CRSは、低反射率のワーク表面を測定するため、従来使用されなかった低いサンプリングレート又は「長い」自己飽和照射時間を使用する。この高感度測定モードでは、長い自己飽和照射時間によって、一以上の検出器ピクセルが少なくとも飽和閾値ベルまで自己飽和する。取得されるCRSの強度プロファイルにおいて最小測定ピーク高さの閾値THに達しない範囲を有効でないピーク範囲とし、公称全測定範囲から有効でないピーク範囲を除いたものが有効なサブセットとされる。低反射率のワーク表面を有効なサブセット内に配置して、高感度測定モードにより、その有効な波長ピーク又は高さ測定値を検出する。

概要

背景

従来、光学的高さ、光学的距離、若しくは、光学的範囲測定センサの分野において、クロマティック共焦点の技術を利用することが知られている。米国特許第7,876,456号公報(以下、456号特許と呼ぶ。)に記載されているように、光軸上に色収差を与える光学構成は、波長光に応じて焦点までの光軸方向の距離が変化するように、広波長帯域光源を合焦させるのに用いられる。ここでは、光軸方向の色収差のことを長軸方向の色分散とも呼ぶ。従って、広波長帯域光源のうちの唯一つの波長光のみが被測定面上に正確に合焦し、また、合焦構成に関連する被測定面高さ又は光軸方向距離によって、どの波長光が最も良く合焦するかが決まる。その被測定面の反射光は、ピンホール又は光ファイバー端部のような小さな検出用アパーチャーにて再び合焦する。被測定面を反射して入出力ファイバーまでの光学系を通って逆戻りする光のうち、被測定面で良く合焦した波長光だけがアパーチャーでも良く合焦する。他の波長光は、どれも、アパーチャーでの合焦が不完全になって、エネルギーを殆ど失ってファイバーへのカップリングが起きない。従って、ファイバーを通って戻る光として、被測定面高さ又は被測定面までの光軸方向距離によって決められた波長光の信号レベルが最大になる。分光器形式検出器は、波長毎の信号レベルを測定して、被測定面の高さ等を決定する。

数社のメーカが、上述の作用を発揮し、工業的な据付用に適するような、実用的で小型のクロマティック・レンジセンサ(CRS)装置を、クロマティック・ポイント・センサ(CPS)又はクロマティック・ライン・センサ等として、言及している。そのような装置に使用される小型で色分散を示す光学アセンブリが、「光学ペン」又は「ペン」として言及されている。光学ペンは、光ファイバーによって、クロマティック・ポイント・センサの電装部に接続されている。この電装部は、光学ペンから出射されるように光をファイバーに伝導するとともに、戻された光を検出し解析する分光器を備えている。戻された光は、波長毎に分散した強度プロファイルを形成し、分光器の検出器アレイによって受光される。波長毎に分散した強度プロファイルに対応するピクセルデータは解析され、強度プロファイルのピーク又は重心によって示される「主波長ピークピクセル座標」が決定される。また、主波長ピークのピクセル座標は、被測定面までの距離を決定するためのルックアップテーブルとともに使用される。主波長ピークのピクセル座標は、サブピクセル解像度で決定され、以後「距離表示ピクセル座標」と称する。

米国特許出願公開第2010/0188742号公報に開示されているように、クロマティック・レンジ・センサ(CRS)も周知である。そのセンサは、スリット・アパーチャーを使って1点というよりはむしろ1本のラインに沿って光を合焦させる「ライン・センサ」であり、そのライン上の複数点において被測定面までの距離を測定することができる。

概要

クロマティック・レンジ・センサ(CRS)を用いて低反射率ワーク表面の高さ測定を実行する方法を提供すること。光学ペンを有するクロマティック・ポイント・センサ(CPS)からなるCRSを用いる。CRSは、低反射率のワーク表面を測定するため、従来使用されなかった低いサンプリングレート又は「長い」自己飽和照射時間を使用する。この高感度測定モードでは、長い自己飽和照射時間によって、一以上の検出器ピクセルが少なくとも飽和閾値ベルまで自己飽和する。取得されるCRSの強度プロファイルにおいて最小測定ピーク高さの閾値THに達しない範囲を有効でないピーク範囲とし、公称全測定範囲から有効でないピーク範囲を除いたものが有効なサブセットとされる。低反射率のワーク表面を有効なサブセット内に配置して、高感度測定モードにより、その有効な波長ピーク又は高さ測定値を検出する。

目的

本発明は、前記先行技術に鑑みなされたものであり、その解決すべき課題は、低反射率のワーク表面の高さ測定を行えるCRS装置、および、その動作方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

クロマティックレンジセンサ装置(CRS装置)で低反射率ワーク表面の高さ測定方法であって、公称照射時間範囲内の照射時間を使って動作させた場合に、公称の全測定範囲にわたって該測定範囲の上限と下限の間で途切れない有効な波長ピークを生成するクロマティック・レンジ・センサ(CRS)を用いて、前記公称の照射時間範囲の照射時間よりも長い自己飽和照射時間を使って、前記CRSを動作させるCRS動作工程を実行し、ここで、ワーク表面が前記公称の全測定範囲に配置されているかどうかに関わらず、前記自己飽和照射時間によって、前記CRSの少なくとも1の検出器ピクセルが少なくとも飽和閾値ベルまで飽和するものとし、前記自己飽和照射時間によって少なくとも前記飽和閾値レベルまで飽和した少なくとも1の前記検出器ピクセルに対応している前記公称の全測定範囲内の有効でないピーク範囲に、有効な波長ピークを生じさせず、前記公称の全測定範囲から前記有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットのみに、有効な波長ピークの測定位置を定め、続いて、前記CRSのユーザーインターフェース部に、(a)前記自己飽和照射時間の使用下でのワーク表面の高さ測定値の表示、および、(b)前記自己飽和照射時間の使用に応じた前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットに含まれる有効ピークの測定位置の表示、の少なくとも1を表示させる表示工程を実行することを特徴とする高さ測定方法。

請求項2

請求項1記載の方法において、前記ワーク表面の高さ測定値の表示工程には、前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットに、前記ワーク表面を配置するワーク位置決め工程が含まれることを特徴とする高さ測定方法。

請求項3

請求項1または2記載の方法において、前記ワーク表面の高さ測定値の表示工程では、前記ワーク表面の複数点の高さ測定値を表示することを特徴とする高さ測定方法。

請求項4

請求項1から3のいずれかに記載の方法において、前記有効ピークの測定位置を前記CRSのユーザー・インターフェース部に表示し、前記有効ピークの測定位置の表示は、(b−i)前記公称の全測定範囲の前記有効なサブセット内の前記有効ピークの測定位置のグラフカル表示、および、(b−ii)ワーク表面が前記公称の全測定範囲の前記有効でないピーク範囲に位置していることの表示、の少なくとも1からなることを特徴とする高さ測定方法。

請求項5

請求項1から4のいずれかに記載の方法において、前記有効でないピーク範囲は、前記公称の全測定範囲内の複数に分かれた部分からなることを特徴とする高さ測定方法。

請求項6

請求項1から5のいずれかに記載の方法において、前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットは、前記公称の全測定範囲内の複数に分かれた部分からなることを特徴とする高さ測定方法。

請求項7

請求項1から6のいずれかに記載の方法において、前記有効ピークの測定位置を前記CRSのユーザー・インターフェース部に表示し、前記有効ピークの測定位置の表示は、(b−i)前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットに含まれている、前記有効ピークの測定位置からなる少なくとも1の途切れないサブレンジの上限および下限の表示、および、(b−ii)測定値が前記公称の全測定範囲の前記有効なサブセットから取得された場合に応じて表示される第1状態表示と、測定値が前記有効でないピーク範囲から取得された場合に応じて表示される第2状態表示と、からなる「有効/有効でない」の状態表示、の少なくとも1からなることを特徴とする高さ測定方法。

請求項8

請求項1から7のいずれかに記載の方法において、前記照射時間は、前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部に表示されたサンプリングレートにそれぞれ関係付けられ、前記自己飽和照射時間を使った前記CRS動作工程では、当該自己飽和照射時間に対応したサンプリング・レートを使って前記CRSを動作させることを特徴とする高さ測定方法。

請求項9

請求項1から8のいずれかに記載の方法において、前記公称の照射時間範囲内の各々の前記照射時間は、前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部に表示された公称のサンプリング・レートのセット中の、サンプリング・レートにそれぞれ関係付けられ、前記自己飽和照射時間を使った前記CRS動作工程では、前記公称のサンプリング・レートのセット中のサンプリング・レートよりも低いサンプリング・レートを使って前記CRSを動作させることを特徴とする高さ測定方法。

請求項10

請求項9記載の方法において、前記公称のサンプリング・レートのセットは、前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部に表示された標準動作モードに関係付けられ、前記低いサンプリング・レートは、前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部に表示された高感度動作モードに関係付けられていることを特徴とする高さ測定方法。

請求項11

請求項8から10のいずれかに記載の方法において、前記自己飽和照射時間に対応した前記サンプリング・レートは、最大60Hzであることを特徴とする高さ測定方法。

請求項12

請求項8から10のいずれかに記載の方法において、前記自己飽和照射時間に対応した前記サンプリング・レートは、最大35Hzであることを特徴とする高さ測定方法。

請求項13

請求項1から12のいずれかに記載の方法において、前記自己飽和照射時間を使った前記CRS動作工程は、前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部においてユーザー選択された高感度測定モード中に実行されることを特徴とする高さ測定方法。

請求項14

請求項1から13のいずれかに記載の方法において、更に、前記CRSの自己飽和プロファイルを取得する自己飽和プロファイル取得工程を備え、当該自己飽和プロファイル取得工程で、前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部の選択要素のユーザー選択に応じて、前記公称の全測定範囲の前記有効なサブセットと前記自己飽和照射時間との相関をとり、前記自己飽和プロファイル取得工程は、前記自己飽和照射時間を使った前記CRS動作工程よりも前に実行されることを特徴とする高さ測定方法。

請求項15

請求項14記載の方法において、前記ワーク表面の高さ測定値の表示、および、前記有効ピークの測定位置の表示、のうちの少なくとも1を表示する前記表示工程では、対応した前記自己飽和照射時間ごとに取得された、前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットを特定する前記自己飽和プロファイルを利用することを特徴とする高さ測定方法。

請求項16

請求項14または15記載の方法において、更に、前記CRSの複数の自己飽和プロファイルを取得する自己飽和プロファイル取得工程を備え、前記自己飽和プロファイル取得工程では、前記公称の全測定範囲の前記有効なサブセットと、それぞれ異なった前記自己飽和照射時間との相関をとり、異なった複数の前記自己飽和照射時間は、それぞれ異なるサンプリング・レートに関係付けられており、更に、異なった複数の前記サンプリング・レートを前記CRSの前記ユーザー・インターフェース部での選択要素として表示する工程を備えることを特徴とする高さ測定方法。

請求項17

請求項14記載の方法において、更に、取得された前記自己飽和プロファイルを参照して、前記公称の全測定範囲の前記有効なサブセット中に、前記ワーク表面を自動的に配置する工程を備えることを特徴とする高さ測定方法。

請求項18

低反射率のワーク表面の高さ測定用クロマティック・レンジ・センサ(CRS)装置であって、(A)ワークの被測定面に近接する測定軸上のそれぞれ異なる距離で波長の異なる光の焦点が合うように構成され、また、ワーク表面からの反射光波長検出器に向けるように構成された光学構成部と、(B)前記波長検出器を含み、公称の照射時間範囲の照射時間を使用して前記CRS装置を動作させるときには、前記公称の全測定範囲にわたって当該測定範囲の上限と下限の間で途切れない有効な波長ピークを生じさせ、前記公称の照射時間範囲の前記照射時間よりも長い自己飽和照射時間を使用して前記CRS装置を動作させるときには、前記ワーク表面が前記公称の全測定範囲に配置されているかいないかに関わらず、(B1)前記自己飽和照射時間によって少なくとも飽和閾値レベルまで飽和した一又は複数の検出器ピクセルに対応している前記公称の全測定範囲内の有効でないピーク範囲には、有効な波長ピークを生じさせず、当該飽和した検出器ピクセルが有効な波長ピークを表示しないようにして、かつ、(B2)前記公称の全測定範囲から前記有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットにおいてのみに、有効な波長ピークの測定位置を定めるように、構成されている電装部と、(C)(i)前記自己飽和照射時間の使用に基づく前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセット内に配置されたワーク表面の高さ測定値の表示、および、(ii)前記自己飽和照射時間の使用に対応した前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットに含まれる有効ピークの測定位置の表示、のうちの少なくとも1を表示するように構成されたユーザー・インターフェース部と、を備えることを特徴とするCRS装置。

請求項19

請求項18記載の装置において、前記CRS装置は、可動機構を有するマシンビジョン検査装置に設けられ、前記可動機構には、前記光学構成部が前記ワーク表面に対してX,Y,Z方向に移動できるように結合されており、前記マシンビジョン検査装置は、前記ワーク表面を、前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセット中に前記光学要素部に対して自動的に配置するように構成されていることを特徴とするCRS装置。

請求項20

請求項18または19記載の装置において、前記照射時間は、対応するサンプリング・レートに関係付けられ、前記ユーザー・インターフェース部は、1または複数の自己飽和照射時間に各々対応する1または複数のサンプリング・レートを表示することを特徴とするCRS装置。

技術分野

0001

本発明は精密測定機器の全般に関し、より詳しくは、クロマティックレンジセンサ及びこれと同様の光学測長機器、並びに、これらの使用方法に関する。

背景技術

0002

従来、光学的高さ、光学的距離、若しくは、光学的範囲測定センサの分野において、クロマティック共焦点の技術を利用することが知られている。米国特許第7,876,456号公報(以下、456号特許と呼ぶ。)に記載されているように、光軸上に色収差を与える光学構成は、波長光に応じて焦点までの光軸方向の距離が変化するように、広波長帯域光源を合焦させるのに用いられる。ここでは、光軸方向の色収差のことを長軸方向の色分散とも呼ぶ。従って、広波長帯域光源のうちの唯一つの波長光のみが被測定面上に正確に合焦し、また、合焦構成に関連する被測定面高さ又は光軸方向距離によって、どの波長光が最も良く合焦するかが決まる。その被測定面の反射光は、ピンホール又は光ファイバー端部のような小さな検出用アパーチャーにて再び合焦する。被測定面を反射して入出力ファイバーまでの光学系を通って逆戻りする光のうち、被測定面で良く合焦した波長光だけがアパーチャーでも良く合焦する。他の波長光は、どれも、アパーチャーでの合焦が不完全になって、エネルギーを殆ど失ってファイバーへのカップリングが起きない。従って、ファイバーを通って戻る光として、被測定面高さ又は被測定面までの光軸方向距離によって決められた波長光の信号レベルが最大になる。分光器形式検出器は、波長毎の信号レベルを測定して、被測定面の高さ等を決定する。

0003

数社のメーカが、上述の作用を発揮し、工業的な据付用に適するような、実用的で小型のクロマティック・レンジ・センサ(CRS)装置を、クロマティック・ポイント・センサ(CPS)又はクロマティック・ライン・センサ等として、言及している。そのような装置に使用される小型で色分散を示す光学アセンブリが、「光学ペン」又は「ペン」として言及されている。光学ペンは、光ファイバーによって、クロマティック・ポイント・センサの電装部に接続されている。この電装部は、光学ペンから出射されるように光をファイバーに伝導するとともに、戻された光を検出し解析する分光器を備えている。戻された光は、波長毎に分散した強度プロファイルを形成し、分光器の検出器アレイによって受光される。波長毎に分散した強度プロファイルに対応するピクセルデータは解析され、強度プロファイルのピーク又は重心によって示される「主波長ピークピクセル座標」が決定される。また、主波長ピークのピクセル座標は、被測定面までの距離を決定するためのルックアップテーブルとともに使用される。主波長ピークのピクセル座標は、サブピクセル解像度で決定され、以後「距離表示ピクセル座標」と称する。

0004

米国特許出願公開第2010/0188742号公報に開示されているように、クロマティック・レンジ・センサ(CRS)も周知である。そのセンサは、スリット・アパーチャーを使って1点というよりはむしろ1本のラインに沿って光を合焦させる「ライン・センサ」であり、そのライン上の複数点において被測定面までの距離を測定することができる。

先行技術

0005

米国特許第7,876,456号公報
米国特許出願公開第2010/0188742号公報

発明が解決しようとする課題

0006

例えば、艶消し黒色の又は透明なワーク表面は、特に低反射率を示すため、提供される信号レベルも低い。そのような低レベル信号は、検出器アレイによって受光された結果生じる強度プロファイルにおいて、十分に積算された顕著な(有効な)波長ピークを生じさせるには、不十分である。波長ピークなどの信号を増大させる方法の一つは、信号積分時間を増やす、つまり照射時間を増やすことである。しかしながら、特定レベル以上に照射時間を増やすことは、分光器の検出器アレイのピクセルのいくつかを著しく又は完全に飽和させうる。飽和ピクセルに対応した波長光を生じさせる測定位置に、ワーク表面があってもなくても、このような飽和が起こる。飽和は、例えばファイバーカプラーコネクタ、ファイバースプリッタ、ファイバーエンドといった装置内の様々な光ファイバー結合部分で、CRS装置の内部反射自己反射とも呼ぶ。)によって起こりうる。少なくとも「飽和閾値」のレベルまで飽和したピクセルは、有効な波長ピーク信号を提供できない。それは、ピーク位置の正確な積算を維持するのに必要なピーク高さが不十分になるからである。ワーク表面が次のような距離で配置されている場合、装置はその距離を測定できない。その距離とは、特定の波長光の焦点が合う距離であり、かつ、その特定の波長光がワーク表面を反射しても著しく又は完全に飽和したピクセルに入っていくような距離である。従って、現状では、CRS装置の動作が、最大照射時間によって制限を受ける。最大照射時間は、飽和閾値レベル以上に検出器ピクセルが飽和しないように選択されている。飽和閾値レベルとは、例えば信号上限において、完全飽和の80%〜90%のレベル、または90%超のレベルである。この飽和閾値レベルは、これ以上下げられないサンプリングレートの最小値に対応している。典型的なサンプリング・レートの最小値は約300Hzである。従って、今までは、CRS装置に比較的不慣れユーザーであっても、不十分な反射率のワーク表面を測定することができて、かつ、検出器ピクセルの著しい飽和を避けるために選択されたCRS最大照射時間を使用した際でも、顕著な波長ピークを生じさせうるような解決策が存在しなかった。

0007

本発明は、前記先行技術に鑑みなされたものであり、その解決すべき課題は、低反射率のワーク表面の高さ測定を行えるCRS装置、および、その動作方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

前記課題を解決するために本発明では、低反射率のワーク表面の高さ測定を行えるCRS装置の動作方法を提供する。一実施形態として、CRS装置は光学ペンを含むクロマティックポイントセンサ(CPS)を含んでもよい。一つの側面において、CRS装置は高感度測定モードを有し、低反射率のワーク表面を測定するために、(従来のサンプリング・レートよりも)低いサンプリング・レートで動作する。低いサンプリング・レートで動作する(つまり、長い自己飽和照射時間を使用する)CRS装置は、一つ以上の検出器ピクセルを飽和閾値レベル以上に飽和させる。しかし、ワーク表面がCRS装置の公称全測定範囲における有効なサブセットに配置されているならば、そのワーク表面の高さ測定値を表す有効な波長ピークを検出することができる。ここで、自己飽和照射時間によって飽和閾値レベル以上に飽和した一又は複数の検出器ピクセルに対応しているワーク表面の測定範囲を、有効でないピーク範囲(有効でないピークが得られてしまう測定範囲を指す。)と呼ぶ。上記の有効なサブセットは、ワーク表面の有効な測定範囲のことであり、CRS装置の公称全測定範囲から有効でないピーク範囲を除いた測定範囲を示す。

0009

低反射率のワーク表面の高さ測定を行うためのCRS装置の動作方法を具体的に説明する。この方法は三つの工程からなる。
第一に、次のようなCRSを用いる。CRSの公称全測定範囲にわたってその上限及び下限の間で途切れない有効な波長ピークを生じさせるような照射時間の範囲を、照射時間についての第一の公称範囲と呼ぶ。ここで用いるCRSは、第一の公称範囲内の照射時間で動作させた場合に、公称全測定範囲にわたって途切れない有効な波長ピークを生じるように構成されている。
第二に、第一の公称範囲内の照射時間より長い、自己飽和照射時間を使用してCRSを動作させる。公称全測定範囲内にワーク表面が配置されているかいないかに関わらず、自己飽和照射時間によって、CRSの少なくとも一つの検出器ピクセルが飽和閾値レベル以上に飽和する。そして、自己飽和照射時間によって飽和閾値レベルに又はそれ以上に飽和した少なくとも一つの検出器ピクセルに対応している公称全測定範囲内の有効でないピーク範囲内に、有効な波長ピークを生じさせない。公称全測定範囲から有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットのみから、有効な波長ピークの測定位置を読み取る。
第三に、例えばスクリーンなどのCRSのユーザー・インターフェースに、(a)自己飽和照射時間の使用に基づいたワーク表面の高さ測定値、及び/又は、(b)自己飽和照射時間の使用に対応した公称全測定範囲内の有効なサブセットに含まれている有効なピークの測定位置、のうちの少なくとも一つを表示する。

0010

別の側面によると、CRS装置は低反射率のワーク表面の高さ測定を行うために提供される。CRS装置は、色分散光学系、電装部及びユーザー・インターフェースを含む。色分散光学系は、被測定ワーク表面に近接している測定軸上のそれぞれ異なった距離で波長の異なる光が焦合するように構成され、また、ワーク表面からの反射光を波長検出器に向けるように構成されている。電装部は、波長検出器を含み、以下のように構成されている。すなわち、
(a)第一の公称範囲内の照射時間を使用してCRS装置を動作させるとき、公称全測定範囲にわたって該測定範囲の上限及び下限の間で途切れない有効な波長ピークを提供するように構成され、及び、
(b)第一の公称範囲内の照射時間より長い自己飽和照射時間を使用してCRS装置を動作させるとき、ワーク表面が公称全測定範囲に配置されているかいないかに関わらず、
(b1)自己飽和照射時間によって飽和閾値レベル以上に飽和した一つ又は複数の検出器ピクセルに対応している公称全測定範囲内の有効でないピーク範囲に、有効な波長ピークを生じさせないように構成され、かつ、
(b2)公称全測定範囲から有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットにおいてのみ、有効な波長ピークの測定位置を読み取れるように構成されている。
ユーザー・インターフェースは、(i)自己飽和照射時間の使用に基づく公称全測定範囲内の有効なサブセット内に配置されたワーク表面の高さ測定値、及び/又は、(ii)自己飽和照射時間の使用に対応した公称全測定範囲内の有効なサブセットに含まれる有効ピークの測定位置、の少なくとも一つの表示を提供するように構成されている。

図面の簡単な説明

0011

代表的なCRS装置の一実施形態を示すブロック図である。
CRSのシステムノイズバイアスプロファイルを示す線図である。この線図は、測定表面が存在しない場合での検出器アレイのピクセルに関する波長依存性電圧オフセット信号レベルを説明している。
測定表面からの反射波長光によって生じた有効な波長ピークを示す線図である。CRSによって波長分散された強度プロファイルの線図である。ピークのピクセル位置は、測定表面までの測定距離に対応している。
(A)は、CRS距離校正データの線図であり、距離表示(波長ピーク)ピクセル座標およびワーク表面までの既知の測定距離の相関をとっている。(B)は、CRS距離校正ルックアップテーブルの一例であり、波長ピークのピクセル座標から対応した測定距離を参照するために用いられる。
(A)〜(E)は、測定表面が存在しない場合に5つの「高感度」サンプリング・レート(比較的長い照射時間)でCRSを動作させたときの、それぞれの自己飽和プロファイルの一例を示す図である。各自己飽和プロファイルは、公称全測定範囲内で「高感度」サンプリング・レートでの距離測定を可能とする有効なサブセットを表示している。いくつかの自己飽和プロファイルは、自己飽和照射時間に対応したサンプリング・レートを使用した場合の、有効なサブセットに対して補完的な有効でないピーク範囲を示し、この有効でないピーク範囲は、飽和閾値レベル以上に飽和した検出器ピクセルからなる範囲である。
代表的なユーザー・インターフェース・ディスプレイの実施形態を示す図である。(A)は基本設定の一例であり、サンプリング・レートなどのユーザーが選択可能なオプションを示し、(B)は低反射率のワークに対する拡張機能である高感度設定の一例であり、サンプリング・レートおよびこれに対応する自己飽和プロファイルの表示などのユーザーが選択可能なオプションを示す。
高感度設定時におけるユーザー・インターフェース・ディスプレイの代表的な実施形態を示す。このユーザー・インターフェースは、様々なサンプリング・レートに対応した測定距離、及び/又は、CRSの公称全測定範囲の有効なサブセット内にある有効なピークの測定位置を表示する。
低反射率のワーク表面の測定用のCRS装置を含むマシンビジョン検査システムの代表的な実施形態を示す図である。
低反射率のワーク表面の高さ測定を行うためのCRS装置の動作手順を示すフロー図である。

実施例

0012

図1は、クロマティック・レンジ・センサ(CRS)装置100の代表的な一実施形態を示すブロック図である。CRS装置100は、光学構成120(例えば光学ペン)、電装部160、及びユーザー・インターフェース171を含む。本実施形態の電装部160は、信号演算器166、記憶部168、及び、光源・検出器サブシステム161を備える。光源・検出器サブシステム161には、波長検出器162と広帯域光源164とが含まれる。図1に示されるCRS装置100は、一度に一箇所の測定点を測定するクロマティック・ポイント・センサ(CPS)装置である。様々な実施形態において、波長検出器162は、分光器の検出器アレイ163を含む。検出器アレイ163は、波長検出器162の測定軸に沿って配置された複数のピクセルから構成されてもよく、それらの複数のピクセルは各波長光受け取り出力スペクトルプロファイルデータを出力する。電装部160は、光ファイバーケーブル112を含む光路を通じて光学構成120に結合される。上記光路の具体的な構成は、任意に選択可能であり、又は、代替可能である。図示する光路は、その一例として、第一および第二セグメント112A,112Bを有する光ファイバーケーブル112と、電装部160に第二セグメント112Bを電装部160に結ぶカプラー(COUPLER−O)とから構成される。光ファイバーの第一、第二セグメント112A,112Bは、第二セグメント112Bに設けられたコネクタ(CONNECT−D)で結ばれている。信号演算器166の制御下にある光源164は、光学構成120に対して広帯域波長光スペクトルプロファイルを、照明ファイバーセグメント(165I)、2×1カプラー(COUPLER−E,CONNECT−E)、及び、光ファイバーケーブル112からなる経路で入力する。光学構成120は、入出力光ファイバーサブアセンブリ105、筐体130及び色分散光学系150を含む。入出力光ファイバー・サブアセンブリ105は、入出力光ファイバー113と光ファイバーコネクタ108とからなる。ここで、入出力光ファイバー113は、この光ファイバー113を包んでいる光ファイバーケーブル112から延長されたものである。入出力光ファイバー113は、アパーチャー195を通じて出力ビームを出力し、アパーチャー195を通じて反射された測定信号光(反射光)を受け取る。

0013

動作時、アパーチャー195を通ってファイバーエンドから発せられる光は、色分散光学系150によって焦点が合う。色分散光学系150は、既知のとおり、光軸OA上の焦点が光の波長に応じて異なる距離になるように、光に軸上色収差を与えるレンズを含む。測定動作中、光はワーク170の表面位置190に焦点を合わせる。表面位置190からの反射光は、色分散光学系150によってアパーチャー195の上で再び焦点を合わせる。その軸上色収差によって、一つの波長光のみが測定距離“Z”と合致する焦点距離を有する。測定距離“Z”は、光学構成120に対して固定された参照位置RPから表面位置190までの距離である。表面位置190で一番焦点が合う波長光は、アパーチャー195で一番焦点が合う波長光でもある。従って、主に、一番焦点が合う波長光は、アパーチャー195を通って、光ファイバーケーブル112の光ファイバー113の芯(コア)を通る。光ファイバーケーブル112は、表面位置190までの測定距離Zに対応した主強度を示す波長を決定するために、波長検出器162へ信号光を送る。

0014

本実施形態において、波長依存性の強度を有する反射光のうち、約50%の光が信号ファイバーセグメント165Sを通って波長検出器162に向けられるように、反射光はカプラー(COUPLER−E)を含むファイバー光路を通って電装部160に戻ってくる。波長検出器162は、波長依存性の強度を有する光を受けて、これを検出器アレイ163の測定軸上のピクセルアレイ画素配列)全体に分布された出力スペクトルの強度プロファイル(単に出力スペクトルプロファイルとも呼ぶ。)に変換し、検出器アレイ163から出力されたピクセルデータに基づく、これに対応した出力スペクトルプロファイルのデータが作成されるように動作する。

0015

上記のプロファイルデータにおけるサブピクセル解像度の距離表示座標DIC)が、信号演算器166によって計算される(図3参照)。計算された(サブピクセル解像度の)DICは、距離校正ルックアップテーブル等を用いて、表面位置190までの測定距離Zを(ミクロン単位で)決定する(後述する図4(A),(B)を参照)。距離校正ルックアップテーブル等は、記憶部168に保存されている。DICは、様々な方法(例えば、ピーク領域に含まれるプロファイルデータの重心を決定する方法)によって決定され得る。後述するように、プロファイルデータは、サブピクセル解像度の距離表示座標(DIC)の決定に使用される。

0016

ユーザー・インターフェース171は、電装部160に接続されており、例えば、CRS装置100のシステムノイズ(バイアス)プロファイルの取得用ユーザーコマンド、サンプリング・レート又は他の動作パラメータについてのユーザー選択といった、CRS装置100の動作用ユーザー入力を、キーボードタッチセンサマウス等いずれかの適切な手段で受け取れるように構成されている。ユーザー・インターフェース171は、さらに、CRS装置100で首尾よく測定された距離などの情報を、スクリーンに表示できるようになっている。低反射率のワーク表面をその距離測定用の有効なサブセット(測定範囲)内に配置するようにユーザーを導くため、ユーザー・インターフェース171は、CRS装置100の公称全測定範囲の有効サブセットに含まれる有効ピークの測定位置も表示するようにしてもよい。これらの表示は、低サンプリング・レート、又は、「高感度」サンプリング・レートでの動作に対応している。

0017

図1は、X-Y-Z直交座標軸基本フレームとして表示する。Z方向は、距離の測定軸である光学構成120の光軸に平行である。図1に示すように、動作中、ワーク170は、光学構成120の光軸OA上に配置される、または光軸OAに沿って移動する。また、ワーク170は、移動ステージ175上に取り付けられてもよい。この利点は、移動ステージ175自体を位置合わせできることであり、ガイドベアリング175Aで拘束されたZ軸方向に沿ってワーク170を移動させることが可能になる。

0018

図2は、既知のバックグラウンド信号処理動作、及び/又は、その校正動作概要を示す。これらの動作は、本発明の様々な実施形態と結びついて使用され得る。この説明の目的は、続いて開示される本発明の方法が、これらの動作とは区別されるが、両立できるということを強調することである。図2は、CRSからのシステムノイズ(バイアス)プロファイルの線図200であり、CRSの公称全測定範囲に測定表面が存在しない場合での、検出器アレイ163のピクセルに関する電圧オフセット信号レベルVoffset(p)を示す。このケースでは、意図的な反射光が存在せず、かつ、結果生じる強度プロファイル中に著しい又は主だった波長ピークは存在しない。電圧オフセット信号Voffset(p)は、「波長」の測定軸に沿った1,024個の各ピクセルについて、正規化電圧値でプロットされる。「正規化電圧値」では、1.0の値が検出器アレイ163の飽和電圧値に割り当てられている。電圧オフセット信号Voffset(p)は、アレイ全体に渡って比較的一貫したバイアス信号レベルVbiasと、アレイ全体に渡って変化しているバックグラウンド信号成分Vback(p)とを含む。座標依存性のバイアス信号レベルVbiasは、動作中の周囲温度の変化と電装部160によって発生する熱と関連した電圧ドリフトの結果として変化しうる。変化のあるバックグラウンド信号Vback(p)は、様々なピクセルpの暗電流による信号と同様に、CRS内の波長依存性の擬似(内部)反射等によるバックグラウンド光のような信号を表している。例えば、光ファイバーカプラー、光ファイバーコネクタ、光ファイバースプリッタ及び光ファイバー端部といった、光ファイバー結合部分で、弱いが著しい内部反射が起こりうる。各CRS装置は、異なる波長で異なる光強度を実際に発生させるような、該CRSの分光応答特性、及び/又は、該CRSの広帯域光源の特性に起因する、波長依存性の変動をも典型的に有している。従って、様々な実施形態では、最適且つ実行可能な信号の校正又は信号の補正を提供することを目的として、上述した潜在的な信号のエラー成分における動的変動を追跡(トラック)する動作中の様々なタイミングで、当該CRSのシステムノイズ(バイアス)プロファイルを取得するようにしてもよい。具体的に言うと、バックグラウンド信号成分Vback(p)は、検出器アレイ163のピクセルアレイの校正又は補正のために、システムノイズ(バイアス)プロファイルデータ169として保存されるとよい。システムノイズ(バイアス)プロファイルデータ169は、その後の各ピクセルpからのプロファイルデータ信号を(例えば、減算によって)継続的に補正するために使用されるとよい。

0019

本発明の様々な側面によれば、比較的低いサンプリング・レート(又は長い照射時間)で動作するCRSのシステムノイズ(バイアス)プロファイルは、そのサンプリング・レートでのCRSの自己飽和プロファイルを形成するために使用されてもよい。自己飽和プロファイルは、飽和閾値レベル以上に飽和されたピクセルを表示し、逆に言えば、有効ピークの測定位置を表示する。有効ピークの測定位置とは、(比較的低い)サンプリング・レートでも距離測定が可能な測定位置であり、CRSの光軸OA上の公称全測定範囲内の有効なサブセット(測定範囲)に含まれている。言い換えると、(例えば、ミクロン単位での)測定位置の有効なサブセットは、サブピクセル解像度のDICが存在する位置に対応する測定位置の範囲である。そのようなDICの位置は、検出器アレイに残存する「未飽和」ピクセル(飽和閾値レベルを超えても飽和しないピクセル)が、低いサンプリング・レートでも、まだ有効な波長ピークを生成するような位置である。

0020

図3図4(A)及び図4(B)を用いて、特定の信号処理の動作について概説する。この信号処理の動作は、CRSからの波長分散した強度プロファイル内に生成された有効な波長ピークに基づいて、サブピクセル解像度を備えた距離表示座標(DIC)を決定する。また、決定されたDICに基づいて、ワーク表面までの測定距離を(例えばミクロンレベルで)決定する。ここに説明する動作は456号特許でより詳しく説明されている。この説明の目的は、CRSの距離測定動作の網羅的な理解に役立つような技術背景を提供することである。

0021

図3は、CRSからの波長分散された強度プロファイルの線図300であり、測定プロファイル信号MS(p)のサブセット(波長帯域)によって生じる有効な波長ピーク302を示している。この波長ピーク302は、測定表面に焦点が合って、該測定表面を反射した光の波長を表わしている。測定プロファイル信号MS(p)はそれぞれ、検出器アレイ(例えば、検出器アレイ163)の各ピクセルpに関連付けられた信号レベル(正規化電圧で示す)を有する。有効な波長ピーク302は、飽和閾値レベル以上に飽和されたピクセルを持たない。また、有効な波長ピーク302は、(S/N比で)十分といえる高さ以上の高さであって、比較的対称形である。このような有効な波長ピーク302からは、検出器アレイの測定軸に沿ったピーク位置又は測定距離表示座標(DIC)304を良好に積算することができる。

0022

図3は、(正規化電圧での)バイアス信号レベル(MVbias)、ピークのピクセル座標(ppc)、及び、データ閾値(MVthreshold)を示す。データ閾値(MVthreshold)は、波長ピーク302を形成する測定プロファイル信号MS(p)の距離表示サブセットの下限を定める。すべての「MV」値は正規化電圧である。

0023

簡潔に言えば、一実施形態において、(ピクセル単位での)距離表示座標DICの決定、及び、決定されたDICを基に対応した測定距離を(ミクロン単位で)決定する測定動作は、以下の手順を含めるとよい。
ターゲットの表面を光軸OA上で位置決めし、線図300に示すような波長分散された強度プロファイルの結果を取り込む。
・最も高い信号を有するピクセルであるピークのピクセル座標(ppc)を決定する。
・与えられたサンプリング・レートでの測定時のバイアス信号レベル(MVbias)を決定する。
・データ閾値(MVthreshold)を(例えば、ピーク高さのパーセンテージの手法で)決定する。
・データ閾値(MVthreshold)よりも大きい値からなる波長ピークで形成された測定プロファイル信号MS(p)の距離表示サブセットに基づいて、サブピクセル解像度の距離表示座標(DIC)を決定する。
・保存された距離校正データにおいて、DICとこれに対応する距離との相関をとることによって、測定距離を決定する。距離校正データは、例えば、図4(A)の距離校正の曲線、又は、図4(B)のルックアップテーブルである。

0024

上記動作によれば、データ閾値(MVthreshold)を超えた測定プロファイル信号MS(p)からなる距離表示サブセットに基づいて、DICをサブピクセル解像度で決定することができる。DICは様々な方法で決定され得る。一つの実施形態では、測定プロファイル信号MS(p)からなる距離表示サブセットの重心Xc座標をサブピクセル解像度で表わしたもので、DICを決定する。例えば、1024個のピクセルを有する検出器の場合、重心Xcを、式(1)を用いて決定することができる。

0025

ここで、

0026

0027

一の具体例として、式(1)で、n=2とする。式(2)によって、重心計算に用いる測定プロファイル信号MS(p)を、距離表示サブセットに制限することが好ましい。

0028

図4(A)は、CRS測定距離校正データ410Aの線図400Aであり、CRSの光軸OA上での、サブピクセル解像度を有する距離表示座標(DIC)、および、ミクロン単位の既知の測定距離(ZOUT)の相関をとっている。図4(A)の校正データの一例は、300ミクロンの公称全測定範囲MRを有する光学構成に用いられ、約150〜490ピクセルの範囲内での校正距離表示座標(DIC)に対応している。しかし、必要であれば、検出器アレイ163においてもっと広いピクセル範囲でCRSが校正されるようにもできる。CRS測定距離校正データ410Aを決定する一つの代表的な実験室用校正方法は、光軸OA上を(例えば、約0.1ミクロン又は0.2ミクロンのステップで)移動するミラーを使用する。例えば、図1の表面の位置190でその表面をミラーに代替すればよい。実際の各ミラー位置にて、これに対応する上述の強度プロファイルデータに基づいて、これに対応するCRS装置の校正DICが決定される。校正DIC及びこれに対応する実際の位置は、(光軸OAに沿ったミクロン単位で)校正データ410Aを提供するために記録される。ワーク測定動作中、CRS装置によって得られた測定DICは、測定DICに応じた測定距離ZOUTを決定するために、保存された校正データ410Aを参照する。

0029

図4(B)は、上述のものに類似する校正データのルックアップテーブル400Bの様式を示す。図4(B)は、ルックアップテーブルを図式化した一例に過ぎず、図4(B)で特定されたテーブル値図4(A)で特定された校正データ410Aの表示値との相違は、ここでの目的においては重要ではなく関連性もない。図4(B)の左欄の校正DIC入力値の範囲は、0.1ピクセルずつ増加する1から1,024までのピクセル座標に及んでおり、右欄には対応する測定距離が(ミクロン単位で)入力されている。動作中、保存された校正ルックアップテーブルを参照して、CRS装置で算出された測定DICから、これに対応する測定距離を(ミクロン単位で)決定する。測定DICが隣接する校正DICの間となる場合、測定距離は補間によって決定されうる。

0030

前述したとおり、CRS装置が長い照射時間又は積分時間(すなわち、低いサンプリング・レート)で動作するとき、測定表面が存在しなくても、検出器アレイのいくつかのピクセルは内部反射によって生じる光によって飽和閾値レベルに又はそれ以上に自己飽和する。ここでの内部反射とは、例えば、ファイバーコネクタ、ファイバースプリッタ、ファイバーエンドなどで生じるものを指す。本発明の様々な実施形態によると、CRS装置の動作方法は、CRS装置を(比較的低い)サンプリング・レートで動作させて、自己飽和プロファイルを決定する工程を含む。ここで、自己飽和プロファイルは、CRSの光軸OA上の公称全測定範囲における有効なサブセットを表示する。該有効なサブセットとは、(低いサンプリング・レートであっても)その位置のピクセルが飽和閾値レベルに又はそれ以上に飽和していないような、距離表示座標(DIC)のピクセル位置に対応しており、有効な波長ピークを生成できる測定範囲を指す。つまり、有効な波長ピークが、飽和閾値レベル以上に飽和したピクセルを用いて、形成され得ることはない。従って、CRSの公称全測定範囲における有効なサブセット(測定範囲)は、(例えば、信号上限にて完全飽和の80%〜90%の)飽和閾値レベル以上に飽和したピクセルを除外したDICピクセル位置に対応している。この結果、ユーザーは、光軸上のCRS装置の公称全測定範囲の有効なサブセット内にワーク表面を配置することによって、そのような低いサンプリング・レートでのワーク表面の距離測定を行うことができる。

0031

図5(A)〜図5(E)は、測定表面が存在しないときに、CRSを5種類の「高感度」サンプリング・レート(比較的長い照射時間)で動作させた際にそれぞれ得られた自己飽和プロファイルについての表現方法の一例を示したものである。各々の自己飽和プロファイルは、システムノイズプロファイル又はバイアスプロファイルに基づいて(例えば、前述した原理に従って)決定されてもよい。これらの自己飽和プロファイルは、公称全測定範囲において、それぞれの 「高感度」サンプリング・レートを用いても距離測定が可能である有効なサブセット(測定範囲)を表示する。逆に言えば、いくつかの自己飽和プロファイルは、自己飽和照射時間に応じたサンプリング・レートを使用した場合の、公称全測定範囲内にて有効なサブセットに対する補完的な、有効でないピーク範囲を示しているとも言え、この有効でないピーク範囲は、飽和閾値レベル以上に飽和した少なくとも一つの検出器ピクセルに対応している。

0032

図5(A)〜図5(E)はそれぞれ、グラフ500A〜500Eを示す。各グラフの横軸は、CRSの光軸上での公称全測定範囲(約0μm〜1200μm)を表す。縦軸は、後で詳述するように、各位置(又はこれに対応する検出器ピクセル)における利用可能な測定信号範囲を表わす。各グラフには、波長ピークの位置又はDICを十分正確に積算できる測定ピーク高さの下限を表す最小測定ピーク高さの閾値THが示されている。また、該ピーク高さの閾値THに対応した架空の波長ピーク590が例示されている。図示された例では、THは約300信号単位シグナルユニット)である。

0033

照射時間の公称範囲内にある従来の照射時間(例えば、300Hz以上のサンプリング・レートに対応した公称の照射時間)を使用したときに、CRSが提供できる公称全測定範囲(例えば、約0μm〜1200μm)は、ある特定の途切れない測定範囲になる。このような条件のもとでは、検出器ピクセルが内部反射によって飽和閾値レベル以上に飽和されないこと、および、(例えば、最小測定ピーク高さの閾値THを超える高さの)有効な波長ピークとその距離測定が特定の測定範囲にわたって提供されうること、が比較的確かであると言える。校正データに関して前述したとおり、検出器アレイの測定軸に配列されたピクセル上での距離表示座標(DIC)は、CRS装置の光軸OA上のミクロン単位での測定位置に対応する。従って、本発明の様々な実施形態において、(光軸上の)測定位置と、(検出器の測定軸上の)ピクセル位置とは、一方が具体的に特定されない限り、互換性があり、同義的に使用できる。

0034

様々な実施形態において、縦軸に沿って示される各位置での利用可能な測定信号範囲は、その位置又は波長光に対応した検出器ピクセルに関するものとみなされ、該検出器ピクセルの利用可能な測定信号とは、その検出器ピクセルの最大(又は完全に飽和した)信号レベルから、内部バイアス信号の寄与分(例えば、擬似内部反射からの信号の寄与分)を全て差し引いた後の信号を表す。様々な実施形態では、ピーク波長の位置やDICの正確な積算に使用できるような有効な波長ピーク信号(例えば、最小測定ピーク高さの閾値THよりも高いピークなど)を登録するために、最大の信号レベルから内部バイアス信号の寄与分を差し引いている場合の「自己飽和」信号の閾値、略して飽和閾値(図示しない。)は、残存する不十分な利用可能信号レベルを取り除く(leaves)ようなレベルになっている。いくつかの実施形態において、自己飽和信号の閾値と最小測定ピーク高さの閾値THの和は、検出器ピクセルの最大の信号レベルとほぼ等しい。言い換えれば、潜在的な最大の信号から飽和閾値以上の自己飽和信号を差し引くことで、最小測定ピーク高さの閾値TH以下のレベルに残存している利用可能な信号を取り除く。いくつかの実施形態において、(自己)飽和閾値は、信号上限で完全飽和の80%〜90%、又はそれを超える値に設定されてもよい。逆に、いくつかの実施形態において、最小測定ピーク高さの閾値THは、(あるピクセルで利用可能な信号を残存させるために、)信号上限の20%又は10%に、若しくは10%未満に設定されるとよい。しかしながら、これらの閾値は代表的なものであり、これらに限定されない。様々な実施形態において、例えば、利用可能な信号レベル、読み取りエラーに対する必要な許容範囲ノイズ対策、ワークの反射率の予想範囲など、様々な技術的事項の観点に基づいて、飽和閾値及び/又は最小測定ピーク高さの閾値THを所望のレベルに選定するとよい。

0035

各グラフ500A〜500Eの「自己飽和」プロファイル・ライン595(例えば、595A〜595E)は、公称全測定範囲にわたる色々な測定位置において、ワーク表面からの反射光の信号の寄与分を登録するために利用可能な信号範囲の変化を示すものであり、この利用可能な信号範囲では、測定位置に対応する検出器ピクセルの出力は完全飽和していない。上記のプロファイル・ライン595がグラフ間で異なっている主な理由は、それぞれのサンプリング・レート及び/又はこれに対応した照射時間の違いが、それぞれのバイアス信号に寄与する擬似内部反射光積算量に影響を及ぼすからである。縦軸の単位については、(例えば、信号ボルト又は信号強度を表わすデジタル信号単位などの)光検出器の信号単位の中から、いずれか好都合特性評価が得られるものに定めるとよい。

0036

図5(A)〜(E)に示された5つの「高感度」サンプリング・レートは、低反射率の表面からでも十分な波長ピーク信号が得られるように照射時間を長くするため、従来のCRS用のサンプリング・レートよりも低く設定されている。自己飽和プロファイル595A〜595Eは、わざと説示的及び定性的に例示したものであり、本発明は特定の実施形態や図5(A)〜(E)に示された特定の実施形態や信号の挙動に限定されるものではない。

0037

図5(A)を参照すると、グラフ500Aは、100Hzのサンプリング・レートで動作したCRSの自己飽和プロファイル595Aを示す。このプロファイル595Aは、特定のCRS装置を特定のサンプリング・レートで動作させた場合に、公称全測定範囲の全体にわたる全測定位置において、(例えば、全測定位置がTHよりも高くなるというように、)ワーク表面からの反射光の信号の寄与分を登録し得る十分な信号範囲が得られることを示す。例えば、高さ591の信号又は波長ピークが、検出器ピクセルを完全に飽和させずに、約25μmの位置に対応する波長値で登録されうる。同様に、高さ592の信号ピークが、検出器ピクセルを完全に飽和させずに、約990μmの位置に対応する波長値で登録されうる。自己飽和プロファイル595Aは、このCRS装置を100Hzのサンプリング・レート(又は、これに対応する照射時間)で動作させた場合、実際に「自己飽和する」検出器ピクセルは無いこと(例えば、最小測定ピーク高さの閾値TH以下に残存する利用可能な信号範囲を持つようなピクセルは無いこと)、および、公称全測定範囲内に有効でないピーク範囲が存在しないことを示す。従って、100Hzのサンプリング・レートでは、公称全測定範囲内で距離測定を可能にする有効なサブセット502Aが、公称全測定範囲の全体で構成される。

0038

自己飽和プロファイル595Aで表される例のように、100Hzで仮想上利用可能な測定信号ピーク高さは、従来のサンプリング・レート(例えば、300Hz以上)で得られる測定信号ピーク高さよりも低くなると考えられる。しかしながら、弱い測定信号を積算するために照射時間を長くしているため、低反射率の表面から遅いサンプリング・レートで実際に得られる信号ピーク高さは、もっと高くなる(例えば、閾値THを超える)。この例では実際には飽和閾値レベル以上に「自己飽和しない」にもかかわらず、100Hzのサンプリング・レートは、CRS装置の公称又は従来のサンプリング・レートの範囲内に含まれ得ない。なぜならば、標準的又は高反射率の色々な表面からの信号が、上記サンプリング・レートで波長ピークのピクセルを飽和させるという高いリスクを引き起こし得るからであり、そのような飽和は、標準的又は高反射率の表面を示す波長ピーク位置の距離表示座標DICの正確な積算を妨げてしまう。

0039

図5(B)を参照すると、グラフ500Bは、60Hzのサンプリング・レートで動作したCRSの自己飽和プロファイル595Bを示す。このプロファイル595Bは、特定のCRS装置を特定のサンプリング・レートで動作させた場合に、各測定位置で、ワーク表面からの反射光の信号の寄与分を登録し得る信号範囲が、予想されたとおり100Hzでの信号範囲よりも小さくなることを示す。特に、ゼロの測定位置付近において、利用可能な信号範囲は最小レベル(TH)程度まで下がる。(つまり、その測定位置は有効でないピーク範囲504B内となる。)このため、60Hzのサンプリング・レートの場合、公称全測定範囲を有効なサブセット502Bに限定することが賢明である。この有効なサブセット502Bとは、公称全測定範囲のほとんど全てにわたる単一の連続サブセットを含み、かつ、ゼロの測定位置付近の測定位置が除外された、距離測定の範囲を示す。

0040

図5(C)を参照すると、グラフ500Cは、50Hzのサンプリング・レートで動作したCRSの自己飽和プロファイル595Cを示す。このプロファイル595Cは、図5(B)に示される60Hzのサンプリング・レートにとても近く、その結果も似ている。特定のCRS装置を特定のサンプリング・レートで動作させた場合に、各測定位置で、ワーク表面からの反射光の信号の寄与分を登録し得る信号範囲は、予想されたとおり60Hzでの信号範囲よりも若干小さかった。利用可能な信号範囲は、0μm〜10μmの測定位置付近での最小レベル(TH)よりも低く下がる。(つまり、その測定位置は、有効でないピーク範囲504C内となる。)このため、50Hzのサンプリング・レートの場合、公称全測定範囲を有効なサブセット502Cに限定することが賢明である。この有効なサブセット502Cとは、公称全測定範囲の多くの範囲にわたる単一の連続サブセットを含み、10μm付近の測定位置およびこれ以下の測定位置が除外された、距離測定の範囲を示す。

0041

図5(D)を参照すると、グラフ500Dは、35Hzのサンプリング・レートで動作したCRSの自己飽和プロファイル595Dを示す。特定のCRS装置を特定のサンプリング・レートで動作させた場合に、各測定位置で、ワーク表面からの反射光の信号の寄与分を登録し得る信号範囲は、50Hzでの信号範囲よりも顕著に小さかった。0μm〜75μmの測定位置付近(有効でないピーク範囲504D内)および640μm〜920μmの測定位置付近(有効でないピーク範囲504D’)では、利用可能な信号範囲が、最小レベル(TH)まで下がる。このため、35Hzのサンプリング・レートの場合、公称全測定範囲を有効なサブセットに限定することが賢明である。ここでの有効なサブセットとは、二つの範囲502D及び502D’において距離測定が可能であり、有効でないピーク範囲504D及び504D’内の測定位置を除外することが可能である。

0042

図5(E)を参照すると、グラフ500Eは、25Hzのサンプリング・レートで動作したCRSの自己飽和プロファイル595Eを示す。特定のCRS装置を特定のサンプリング・レートで動作させた場合に、各測定位置で、ワーク表面からの反射光の信号の寄与分を登録し得る信号範囲は、35Hzでの信号範囲よりも顕著に小さかった。利用可能な信号範囲は、公称全測定範囲の大部分にわたって、(つまり、有効でないピーク範囲504Eで、)最小レベル(TH)より低いところまで下がる。事実、このケースでは、有効でないピーク範囲504Eの大半(例えば、400μm〜960μmの測定位置)のピクセルが完全に自己飽和する。25Hzのサンプリング・レートの場合、公称全測定範囲を有効なサブセットに限定することが賢明である。ここでの有効なサブセットとは、範囲502Eにおいて距離測定が可能であり、有効でないピーク範囲504E内の測定位置を除外することが可能である。

0043

本発明の様々な実施形態によれば、CRSは、基本設定(第1標準動作モード)および高感度設定(第2高感度動作モード)の二つの異なる設定で動作できるようにしてもよい。図6(A)及び図6(B)は、代表的なユーザー・インターフェース・ディスプレイの実施形態を示す。図6(A)は基本設定の一例であり、サンプリング・レートなどユーザー選択が可能なオプションを示し、図6(B)は低反射率のワークに対する拡張機能である高感度設定の一例であり、サンプリング・レートおよびこれに対応する自己飽和プロファイルの表示などユーザー選択が可能なオプションを示す。図6(A)及び図6(B)に示されたユーザー・インターフェース・ディスプレイは、基本設定と高感度設定のそれぞれで使用可能な、CRS装置のユーザー・インターフェース171上に表示されるようにしてもよい。図6(A)の基本設定のユーザー・インターフェース・タブ601に表された300Hz、500Hz、1000Hz、1500Hz及び2000Hzなど、従来でも利用可能なサンプリング・レートを含んだ選択可能なサンプリング・レート602のセットがユーザーに提供される。これらのサンプリング・レートは、それぞれ「標準的な反射率」のワークに使用できる公称範囲内の照射時間に対応していて、検出器アレイのいずれのピクセルも自己飽和しない。従って、これらからユーザーがどのサンプリング・レートを選択しても、CRS装置は、CRSの公称全測定範囲全体にわたって有効な波長ピークを提供することができる。基本設定のユーザー・インターフェースは、システムノイズ(バイアス)プロファイルのアップデート・ボタン604を含んでもよい。アップデート・ボタン604をユーザーが選択すれば、それに応答して、CRS装置100は、選択されたサンプリング・レート(例えば、図6(A)の例では1000Hz)でのシステムノイズ(バイアス)プロファイルを得るとともに、該プロファイルを記憶部168に保存して、上述した様々な校正及び補正の目的に使用する。

0044

ユーザーが高感度設定タブ605を選択した時、図6(B)の高感度設定ユーザー・インターフェースが表示される。このインターフェースは、上記とは異なり、基本設定で利用可能なサンプリング・レートよりも低い、25Hz、35Hz、50Hz、60Hz、75Hz及び100Hzなどを含んだ選択可能なサンプリング・レート612のセットを含む。これらのサンプリング・レートは、それぞれ公称範囲内の照射時間よりも長い自己飽和照射時間に対応している。従って、これらの比較的低いサンプリング・レートのいずれかで動作する時、CRS装置は、公称全測定範囲内で、反射レベルの比較的低い表面の高さ測定(距離測定)を可能にする有効なサブセットを備えることになる。公称全測定範囲の有効なサブセットは、図5(A)〜図5(E)を参照して説明した通り、高さ測定を実行できない範囲である「有効でないピーク範囲」を除外している。基本設定のユーザー・インターフェースと同様に、高感度設定のユーザー・インターフェースも、システムノイズ(バイアス)プロファイルのアップデート・ボタン614を含んでもよい。アップデート・ボタン614をユーザーが選択すれば、それに応答して、CRS装置は、選択されたサンプリング・レート(例えば、図6(B)の例では50Hz)でのシステムノイズ(バイアス)プロファイルを得る。さらに、高感度設定605において、CRS装置は、CRSの公称全測定範囲内の有効なサブセットを決定するために、上述したシステムノイズ(バイアス)プロファイルに基づく(又はそれと結合した)自己飽和プロファイルを決定してもよい。図5(A)〜図5(E)を参照。CRS装置は、高感度設定605のアップデート・ボタン614のユーザー選択に応じて、選択されたサンプリング・レートでの自己飽和プロファイルを得て、該自己飽和プロファイルを記憶部168に保存してもよい。又は、自己飽和プロファイルから得られた動作情報を記憶部168に保存してもよい。いくつかの実施形態において、高感度設定605のシステムノイズ(バイアス)プロファイルのアップデート・ボタン614は、基本設定601の同アップデート・ボタン604と同じに見える。しかし、基本設定601のアップデート・ボタン604は、システムノイズ(バイアス)プロファイルのみを得て、これを保存するものであり、高感度設定605のアップデート・ボタン614は、システムノイズ(バイアス)プロファイルに基づいて(又はそれと結合して)自己飽和プロファイルを得て、これを保存するものであるから、両設定でのいかなる処理上の相違点もユーザーには容易に理解され得る。

0045

基本設定601と高感度設定605において選択可能なサンプリング・レートは、例示的であって、これらに限定されない。様々な実施形態において、公称全測定範囲にわたって有効な波長ピークが検出できるいずれのサンプリング・レートも、基本設定のサンプリング・レートのセット602に含めることができる。また、(公称全測定範囲内にワーク表面が存在しているかに関わらず、)少なくともいくつかの検出器アレイのピクセルが少なくとも(自己)飽和閾値レベルまで自己飽和し、一方で、他のピクセルは自己飽和しないような、サンプリング・レートはいずれも、高感度のサンプリング・レートのセット612に含めることができる。

0046

上述のいくつかの実施形態では、アップデート・ボタン604又は614は、現状の又は選択されたサンプリング・レートでのシステムノイズ(バイアス)プロファイル及び/又は自己飽和プロファイルのサンプリングを始動させる。また、他の実施形態では、アップデート・ボタン604又は614は、可能性のある全ての又はいくつかのサンプリング・レートのセットについて、それぞれシステムノイズ(バイアス)プロファイル及び/又は自己飽和プロファイルのサンプリングを始動させてもよい。その後、そのような色々なプロファイル(又はそれに由来する動作情報)は、ユーザーが後でサンプリング・レートの一つを選択した際に、それに応じたプロファイルが直ぐにCRSで使用できるように、記憶部168に保存されてもよい。CRSのシステムノイズ(バイアス)プロファイル及び自己飽和プロファイルは、ともに、環境変動、構成要素の老朽化、及び、その他の時間依存性の変化の影響を受けやすい。従って、様々な実施において、CRSは、何度もユーザーにアップデート・ボタン614を選択するよう促して、少なくとも現状のサンプリング・レートの自己飽和プロファイルを得て、プロファイルを常に最新にするようにしてもよい。

0047

高感度設定605において、公称全測定範囲内の有効なサブセットは、上述のとおり、CRSの光軸OAに沿った有効な波長ピークの測定位置を含む。従って、被測定ワーク表面が有効なサブセットに配置される場合、ワーク表面からの反射光は有効な波長ピークを生じさせて、ワーク表面への測定距離を表示する。図7は、高感度設定時におけるユーザー・インターフェース・ディスプレイのスクリーンの代表的な実施形態を示す。このスクリーンは、測定距離の欄701、及び/又は、有効なサブセットの表示部703を表示する。有効なサブセットの表示部703には、CRSの公称全測定範囲(縦軸)の有効なサブセット内にある、様々なサンプリング・レートに応じた有効ピークの考えられ得る測定位置が表示される。

0048

ワーク表面が有効なサブセット範囲内にある場合、首尾よく決定された測定距離が欄701に表示されてもよい。ワーク表面が有効なサブセット範囲内に無い場合は、少なくとも初期段階で、有効なサブセット内にワーク表面が配置されるように、手動的、半自動的又は自動的にワーク表面を移動させる必要がある。この目的を達成するために、ユーザーは、有効なサブセットの表示部703を参照してもよい。この表示部703によるガイダンスによって、ユーザーは、ワーク表面を、その反射率特性に適した特定のサンプリング・レートでの有効なサブセットに容易に配置することができる。いくつかの実施形態では、ユーザーが高感度設定で距離測定を実行するときは常に、又は、図6(B)の自己飽和プロファイルの「表示」ボタン616をユーザーが選択したときに応じて、ユーザー・インターフェース171に有効なサブセットの表示部703が自動的に表示されるようにしてもよい。

0049

図7に示されるユーザー・インターフェースは、CRSの公称全測定範囲の有効なサブセット内にワーク表面が配置されたことをユーザーに表示可能な緑灯などの第一表示器705Aを追加して又は代替的に含んでもよい。また、ワーク表面が公称全測定範囲内の有効でないピーク範囲(この範囲では有効な測定ができない。)に配置されていることを表示する紅灯などの第二表示器705Bが、追加して又は代替的に、設けられてもよい。より一般的には、有効なサブセット内にワーク表面が配置された第一の状態と、有効でないピーク範囲内にワーク表面が配置された第二の状態とをユーザーが区別できるような、視覚的、聴覚的又はその他の表示が使用されてもよい。図7に示される測定位置の有効なサブセットのグラフィカル表現手段は、これに限定されるものではない。代替可能な表現手段は全て本発明の開示範囲内に含まれる。例えば、有効なサブセットは、与えられたサンプリング・レートで、数値的に表現されてもよい。

0050

いくつかの代表的な実施形態において、CRSの光軸OA上の公称全測定範囲(単にサブセットとも呼ぶ。)内にワーク表面を配置する動作を、マシンビジョン検査システムで自動的に行ってもよい。図8は、CRS装置を含むマシンビジョン検査システム800の代表的な実施形態を示す。CRS装置には、低反射率のワーク表面の測定用の光学ペン100が含まれる。マシンビジョン検査システム800(もしくはCRS装置)が低反射率のワーク表面の高さ測定の実行に使用される場合、ユーザーは、低いサンプリング・レート(長い照射時間)を選択することができる。また、マシンビジョン検査システム800は、自動的に被測定ワーク表面をCRS装置の光軸OA上の公称全測定範囲にある有効なサブセット内に配置することができる。

0051

マシンビジョン検査システム800は、米国特許第8,085,295号公報と米国特許第7,454,053号公報に記載のような光学イメージングシステム802を備えた顕微鏡タイプのマシンビジョン検査システムである。視覚測定装置及び制御装置の様々な側面は、米国特許第7,324,682号公報(以下、682号特許と呼ぶ。)、及び、米国特許出願公開2005/0031191号公報(以下、119号公報と呼ぶ。)に、より詳細に説明されている。

0052

682号特許及び191号公開により詳細に説明されている通り、また、図8にも示されるように、マシンビジョン検査システム(MVIS)800は視覚装置コントローラ804を含んでもよい。視覚装置コントローラ804は、取得・保存されたワーク表面検査画像呼び出すため、それらのワーク表面検査画像の特徴を検査及び解析するため、及び、検査結果を保存する及び/又は出力するために使用可能である。MVISにおいて従来のカメラ部分は、光学イメージングシステム802で構成されてもよい。光学イメージングシステム802は、光軸OA’’を有する対物レンズを含んでいて、この対物レンズは、ガイドベアリング802AのZ軸に沿って移動して焦点合わせする間に、ワーク806の表面をカメラ(不図示)に対して拡大して撮像する。ステージ808上のワーク806は、ガイドベアリング808Aの上でX軸及びY軸に沿って移動可能である。MVISは、米国イリノイオーロラ所在のミツトヨアメリカ社(MAC)の視覚装置のクイックビジョン(登録商標) QV Apexシリーズで利用可能な装置とほぼ同等である。前記MVISには、CRS(例えば、CPS光学ペン100の形状などで)を取り付け可能に構成されてもよい。なお、CRSは、様々な測定機能と結合して使用できるように、(この特定の実施形態において、)光学イメージングシステム802と並行してZ軸方向に沿って動くように取り付けられている。光ファイバーケーブル112は、光学ペン電装部160にCPS光学ペン100を接続する。マシンビジョン検査システム800は、コンピュータ及びユーザー・インターフェース171と、視覚装置コントローラ804とを含む。視覚装置コントローラ804は、CPS光学ペンの電装部160と通信するためのホストシステムとして動作してもよい(図1も参照)。MVISユーザー・インターフェース171は、CRSユーザー・インターフェースとしても動作してもよく、特に、MVISの学習モード動作中に、上述した様々なCRSユーザー・インターフェースの特性のいくつか又はすべてを提供してもよい。様々な実施形態において、MVISのユーザー・インターフェース171とCRSのユーザー・インターフェースは、併合されてもよいし、及び/又は、区別がつかなくなってもよい。

0053

光学イメージングシステム802及び光学ペン100の(Z軸上の)測定範囲は、校正されてもよく、又は、互いに参照し合ってもよく、及び、MVISのZ軸コントローラ座標に参照されるようにしてもよい。光学ペンの電装部160及び視覚装置コントローラ804は、既知の方法で、データ及び制御信号交換できるように構成されてもよい。従って、MVISは、現状の如何なるサンプリング・レートの場合でも、CPS光学ペン100の公称全測定範囲内の有効なサブセットに、被測定ワーク806の表面を自動的に配置するために使用することができる。

0054

例えば、視覚装置コントローラ804は、CPS光学ペンの公称全測定範囲内に有効なサブセットの配置を決定するために、付与された(低い)サンプリング・レートで取得・保存されている光学ペン電装部160内の自己飽和プロファイルを参照してもよい。そして、(例えば、CRSを使用して表面の一部をプロファイルするため、)視覚装置コントローラ804が、ワーク806を様々な所望のX−Y軸上の測定位置に移動させている間に、視覚装置コントローラ804は、MVISのZ軸位置決め装置にも指令を出して、CPS光学ペンをワーク806に対して自動的に位置決めするようにしてもよい。

0055

図9は、低反射率のワーク表面の高さ測定を行う際のCRS装置の動作手順を示すフローチャートである。ブロック900では、以下のCRS装置を用いる。つまり、CRS装置は、公称範囲内の照射時間を使用して動作する場合、CRS装置の光軸OA上の公称全測定範囲にわたって有効な波長ピークを提供する装置である。
ブロック902で、CRS装置は、第一の公称範囲内における照射時間よりも長い自己飽和照射時間を使用して動作する。公称全測定範囲内にワーク表面が存在するかしないかに関わらず、自己飽和時間は、CRSの少なくとも一つの検出器ピクセルを少なくとも飽和閾値レベルまで飽和させる。そして、自己飽和照射時間によって少なくとも飽和閾値レベルまで飽和した少なくとも一つの検出器ピクセルに対応している公称全測定範囲の有効でないピーク範囲内において、有効な波長ピークを生じさせないように設定する。公称全測定範囲から有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットのみから、有効な波長ピークの測定位置を読み取る。
ブロック904で、CRS装置のユーザー・インターフェース上に以下の表示をする。
(i)自己飽和照射時間の使用に基づいたワーク表面の高さ測定値(例えば、図7中の測定距離の欄701)、及び、
(ii)公称全測定範囲の有効なサブセットに含まれている有効なピークの測定位置(例えば、図7の有効なサブセットの表示部703)、のうちの少なくとも一つ。

0056

本発明に係るCRSの動作方法及び装置は、長い照射時間(例えば、約25Hzから100Hzの範囲などの低いサンプリング・レートで提供される照射時間)でのCRS装置の動作を可能にする。これによる低反射率のワーク表面の距離測定を達成するための信頼できる動作は、比較的不慣れなユーザーにとって以前は可能でなかった。

0057

本発明の好適な実施形態を示し説明したが、この開示に基づくことにより、図示し説明した動作の特徴や動作順序に対する多くの変形例が、当業者によって容易に導き出される。例えば、ここには光学ペンを含んだCPSが示されているが、クロマティック・ライン・センサなどのCRS装置も、ここに開示される装置や方法に従って動作するように構成されてもよい。従って、本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、本明細書に様々な変更を行い得ることが明らかである。

0058

上述した様々な実施形態は、更なる実施形態を提供するために結合されてもよい。実施形態の側面は、更なる実施形態を提供するために改良できる。上述の記載を踏まえて、実施形態にこれらの変更、及びそれ以外の変更をすることができる。

0059

本発明に係る高さ測定方法は、クロマティック・レンジ・センサ装置(CRS装置)で低反射率のワーク表面の高さ測定方法であって、
公称の照射時間範囲内の照射時間を使って動作させた場合に、公称の全測定範囲にわたって該測定範囲の上限と下限の間で途切れない有効な波長ピークを、出力スペクトルの強度プロファイル中に生成するクロマティック・レンジ・センサ(CRS)を用いて、
前記公称の照射時間範囲の照射時間よりも長い自己飽和照射時間を使って、前記CRSを動作させるCRS動作工程を実行し、
ここで、ワーク表面が前記公称の全測定範囲に配置されているかどうかに関わらず、前記自己飽和照射時間によって、前記CRSの少なくとも1の検出器ピクセルが少なくとも飽和閾値レベルまで飽和するものとし、
前記自己飽和照射時間によって得られる前記CRSの強度プロファイルにおいて、利用可能な波長ピーク高さの最小レベル(例えば最小測定ピーク高さの閾値TH)に達しない範囲を前記公称の全測定範囲内の有効でないピーク範囲として、該有効でないピーク範囲に有効な波長ピークを生じさせず、
前記公称の全測定範囲から前記有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットのみに、有効な波長ピークの測定位置を定め、
続いて、前記CRSのユーザー・インターフェース部に、
(a)前記自己飽和照射時間の使用下でのワーク表面の高さ測定値の表示、および、
(b)前記自己飽和照射時間の使用に応じた前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットに含まれる有効ピークの測定位置の表示、
の少なくとも1を表示させる表示工程を実行することを特徴とする。

0060

ここで、上記実施形態において、ワーク表面の高さ測定値の表示工程では、図7の測定距離の欄701に、ワーク表面の複数点の高さ測定値を表示するとよい。また、図7の有効なサブセットの表示部703には、公称の全測定範囲内において複数に分かれた部分からなる有効なサブセットが表示されると更によい。あるいは、公称の全測定範囲内の複数に分かれた部分からなる有効でないピーク範囲が表示されてもよい。

0061

また、図7のユーザー・インターフェースに有効ピークの測定位置を表示するとよい。有効ピークの測定位置の表示は、
(b−i)公称の全測定範囲内の有効なサブセットに含まれている、有効ピークの測定位置からなる少なくとも1の途切れないサブレンジの上限および下限の表示、および、
(b−ii)測定値が公称の全測定範囲の有効なサブセットから取得された場合に応じて表示される第一表示器705Aと、測定値が有効でないピーク範囲から取得された場合に応じて表示される第二表示器705Bと、からなる「有効/有効でない」の状態表示
の少なくとも1からなることが好ましい。

0062

また、自己飽和照射時間に対応したサンプリング・レートは、最大60Hzであり、より好ましくは、最大35Hzである。更に、CRSの自己飽和プロファイルを取得する工程を備え、この工程では、ユーザー・インターフェースの選択要素のユーザー選択に応じて、有効なサブセットと自己飽和照射時間との相関をとり、この工程が、自己飽和照射時間を使ったCRS動作工程よりも前に実行されることが好ましい。

0063

また、高さ測定値の表示および有効ピークの測定位置の表示のうちの少なくとも1を表示する表示工程では、自己飽和照射時間ごとに取得した自己飽和プロファイルを利用して、有効なサブセットを特定することが好ましい。
更に、CRSの複数の自己飽和プロファイルを取得する工程を備え、この工程では、有効なサブセットと、それぞれ異なった自己飽和照射時間との相関をとり、異なった複数の自己飽和照射時間が、それぞれ異なるサンプリング・レートに関係付けられており、更に、異なった複数のサンプリング・レートをユーザー・インターフェースでの選択要素として表示する工程を備えることが好ましい。

0064

本発明に係る低反射率のワーク表面の高さ測定用クロマティック・レンジ・センサ(CRS)装置は、
(A)ワークの被測定面に近接する測定軸上のそれぞれ異なる距離で波長の異なる光の焦点が合うように構成され、また、ワーク表面からの反射光を波長検出器に向けるように構成された光学構成部と、
(B)前記波長検出器を含み、
公称の照射時間範囲の照射時間を使用して前記CRS装置を動作させるときには、前記公称の全測定範囲にわたって当該測定範囲の上限と下限の間で途切れない有効な波長ピークを、出力スペクトルの強度プロファイル中に生じさせ、
前記公称の照射時間範囲の前記照射時間よりも長い自己飽和照射時間を使用して前記CRS装置を動作させるときには、前記ワーク表面が前記公称の全測定範囲に配置されているかいないかに関わらず、(B1)前記自己飽和照射時間によって得られる前記CRSの強度プロファイルにおいて、利用可能な波長ピーク高さの最小レベルに達しない範囲を前記公称の全測定範囲内の有効でないピーク範囲として、該有効でないピーク範囲には、有効な波長ピークを生じさせず、当該飽和した検出器ピクセルが有効な波長ピークを表示しないようにして、かつ、(B2)前記公称の全測定範囲から前記有効でないピーク範囲を除いた有効なサブセットにおいてのみに、有効な波長ピークの測定位置を定めるように、構成されている電装部と、
(C)(i)前記自己飽和照射時間の使用に基づく前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセット内に配置されたワーク表面の高さ測定値の表示、および、(ii)前記自己飽和照射時間の使用に対応した前記公称の全測定範囲内の前記有効なサブセットに含まれる有効ピークの測定位置の表示、のうちの少なくとも1を表示するように構成されたユーザー・インターフェース部と、を備えることを特徴とする。

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