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技術 薄層クロマトグラフ用分取装置

出願人 山善株式会社
発明者 大倉喜八郎
出願日 2015年3月4日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-042208
公開日 2016年9月5日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-161477
状態 特許登録済
技術分野 クロマトグラフィによる材料の調査、分析
主要キーワード 二次元範囲 測定資料 こそげ 特定位 分析対象化合物 測定点毎 蒸発型 微量分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年9月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

簡便な装置によってスポット中の成分の分解を生じるおそれもなく、目的とするスポットを取得することができるような薄層クロマトグラフ分取装置を提供する。

解決手段

クロマトグラフ薄層板載置手段、スポット検出光照射手段B、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段C、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段Cによって撮影された画像を表示するための画像表示手段、及び、画像表示手段に表示された画像中で作業者がスポット位置を指定するスポット指定手段、スポット指定手段によって作業者が指定した位置のスポットを採取するための採取手段(F−1、F−2)を備える。

概要

背景

薄層クロマトグラフは、薄層状に形成させた移動層中の移動速度の差を利用した分析方法である。このような分析方法は、簡便であること、分析に使用するサンプル量が微量でよいこと等の利点があり、合成化学分野において一般的に使用されている分析方法である。

このような薄層クロマトグラフによって分離された成分を分取することは容易ではない。これは、分離された成分がシリカ等の移動層中に存在しており、移動層から目的成分のみを得ることが困難であるからである。従来は、移動層の目的成分が吸着した部分のみをこそげ落として、これを溶媒と混合し濾過することで目的成分を分取すること等も行われていた。

しかしながら、このような方法は手間がかかるし、目的物が極微量分取されるのみであることから、労力に見合っただけの成果が得られないことも多い。よって、薄層クロマトグラフの結果を参照しつつ、分取用のクロマトグラフを実施して、分取・分析を行うことが一般的な方法であった。

その一方では、薄層クロマトグラフによって分離された成分を簡便に分取したり分析したりできれば、合成や分取における労力が低減され、研究開発合理化にも寄与するものである。更に、分取したスポットを直接他の分析手段(例えば、質量分析等)に供することができれば、薄層クロマトグラフによってスポットに対応した物質を知ることができるという利点もある。

特許文献1においては、薄層クロマトグラフ上のスポットを取得するための装置が開示されている。しかし、このような方法によって分取を行うにはスポットを指定して採取することが容易ではなく、時間と労力を要してしまう。また、検出光照射した際の発光による目視確認を行いつつ分取することもできるが、この場合、作業者が検出光に曝されることになる点で好ましくない。

特許文献2においては、薄層クロマトグラフ基板上に熱風を当てて測定資料を脱離させて、これをイオン化することで質量分析に供することが開示されている。しかし、これは揮発性の高い化合物に対してしか適用できない手法であり、化合物によっては加熱によって分解するおそれもある。更に、分取を行うことができないため、質量分析以外の分析方法に供することができない、という問題もある。

特許文献3においては、薄層クロマトグラフ基板からPVDF膜転写を行い、転写されたPVDF膜を利用して二次元範囲イメージング質量分析装置により測定し、多数の測定点毎マススペクトルを取得する方法が開示されている。しかし、このような方法は簡便な分析方法と言えるものではなく、通常の合成実験における反応結果の確認等の方法において使用できるようなものではない。

概要

簡便な装置によってスポット中の成分の分解を生じるおそれもなく、目的とするスポットを取得することができるような薄層クロマトグラフ用分取装置を提供する。クロマトグラフ薄層板載置手段、スポット検出光照射手段B、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段C、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段Cによって撮影された画像を表示するための画像表示手段、及び、画像表示手段に表示された画像中で作業者がスポット位置を指定するスポット指定手段、スポット指定手段によって作業者が指定した位置のスポットを採取するための採取手段(F−1、F−2)を備える。

目的

本発明は上記に鑑み、簡便な装置によってスポット中の成分の分解を生じるおそれもなく、目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

薄層クロマトグラフ薄層板からスポット分取するための分取装置であって、クロマトグラフ薄層板載置手段(A)、スポット検出光照射手段(B)、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)、前記薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によって撮影された画像を表示するための画像表示手段(D)、及び、画像表示手段(D)に表示された画像中で作業者がスポット位置を指定するスポット指定手段(E)、スポット指定手段(E)によって作業者が指定した位置のスポットを採取するための採取手段(F)を備えることを特徴とする薄層クロマトグラフ用分取装置。

請求項2

採取手段(F)は、スポット位置近傍ノズル近接させ、ここから溶媒を流出させ、スポットを溶解させた後、当該スポットが溶解した溶液吸引する手段である請求項1記載の薄層クロマトグラフ用分取装置。

請求項3

更に、分取されたスポットを分析するための分析手段(G)を備える請求項1又は2記載の薄層クロマトグラフ用分取装置。

請求項4

分析手段(G)は、質量分析である請求項3記載の薄層クロマトグラフ用分取装置。

技術分野

0001

本発明は、薄層クロマトグラフ分取装置に関するものである。

背景技術

0002

薄層クロマトグラフは、薄層状に形成させた移動層中の移動速度の差を利用した分析方法である。このような分析方法は、簡便であること、分析に使用するサンプル量が微量でよいこと等の利点があり、合成化学分野において一般的に使用されている分析方法である。

0003

このような薄層クロマトグラフによって分離された成分を分取することは容易ではない。これは、分離された成分がシリカ等の移動層中に存在しており、移動層から目的成分のみを得ることが困難であるからである。従来は、移動層の目的成分が吸着した部分のみをこそげ落として、これを溶媒と混合し濾過することで目的成分を分取すること等も行われていた。

0004

しかしながら、このような方法は手間がかかるし、目的物が極微量分取されるのみであることから、労力に見合っただけの成果が得られないことも多い。よって、薄層クロマトグラフの結果を参照しつつ、分取用のクロマトグラフを実施して、分取・分析を行うことが一般的な方法であった。

0005

その一方では、薄層クロマトグラフによって分離された成分を簡便に分取したり分析したりできれば、合成や分取における労力が低減され、研究開発合理化にも寄与するものである。更に、分取したスポットを直接他の分析手段(例えば、質量分析等)に供することができれば、薄層クロマトグラフによってスポットに対応した物質を知ることができるという利点もある。

0006

特許文献1においては、薄層クロマトグラフ上のスポットを取得するための装置が開示されている。しかし、このような方法によって分取を行うにはスポットを指定して採取することが容易ではなく、時間と労力を要してしまう。また、検出光照射した際の発光による目視確認を行いつつ分取することもできるが、この場合、作業者が検出光に曝されることになる点で好ましくない。

0007

特許文献2においては、薄層クロマトグラフ基板上に熱風を当てて測定資料を脱離させて、これをイオン化することで質量分析に供することが開示されている。しかし、これは揮発性の高い化合物に対してしか適用できない手法であり、化合物によっては加熱によって分解するおそれもある。更に、分取を行うことができないため、質量分析以外の分析方法に供することができない、という問題もある。

0008

特許文献3においては、薄層クロマトグラフ基板からPVDF膜転写を行い、転写されたPVDF膜を利用して二次元範囲イメージング質量分析装置により測定し、多数の測定点毎マススペクトルを取得する方法が開示されている。しかし、このような方法は簡便な分析方法と言えるものではなく、通常の合成実験における反応結果の確認等の方法において使用できるようなものではない。

先行技術

0009

欧州特許出願公開第0075867号明細書
特開2012−177605号公報
特開2010−271157号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は上記に鑑み、簡便な装置によってスポット中の成分の分解を生じるおそれもなく、目的とするスポットを取得することができるような薄層クロマトグラフ用分取装置を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、薄層クロマトグラフ薄層板からスポットを分取するための分取装置であって、
クロマトグラフ薄層板載置手段(A)、
スポット検出光照射手段(B)、
薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)、
前記薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によって撮影された画像を表示するための画像表示手段(D)、及び、
画像表示手段(D)に表示された画像中で作業者がスポット位置を指定するスポット指定手段(E)、
スポット指定手段(E)によって作業者が指定した位置のスポットを採取するための採取手段(F)
を備えることを特徴とする薄層クロマトグラフ用分取装置である。

0012

上記採取手段(F)は、スポット位置近傍ノズル近接させ、ここから溶媒を流出させ、スポットを溶解させた後、当該スポットが溶解した溶液吸引する手段であることが好ましい。

0013

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置は、更に、分取されたスポットを分析するための分析手段(G)を備えることが好ましい。
上記分析手段(G)は、質量分析であることが好ましい。

発明の効果

0014

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置によって、簡便な操作で容易にかつ短時間で薄層クロマトグラフによって分離されたスポットを取得することができる。その際に、作業者がスポット検出光に曝されることがない。
更に、得られたスポットは、そのまま他の分析手段に連結して定性分析を行うこともできるし、分取を行い、その他の必要な分析を行うこともできる。
上記定性分析を行うことで、合成反応においてどのような反応が生じたかを簡単に知ることができる。更に、このような薄層クロマトグラフによる多くの情報を確保しておけば、その後に行う分取用のクロマトグラフィを効率よく行うことができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置の一例を示す模式図である。
本発明の採取手段(F)の一例を示す模式図である。
本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置の画像表示手段(D)の一例を示す模式図である。
本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置の一例を示す模式図である。

実施例

0016

以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は薄層クロマトグラフ用分取装置である。すなわち、薄層クロマトグラフによって分離されたスポットを構成する成分を取得するための分取装置である。
本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置は、以下で詳述する(A)〜(F)の各要素を備えたものであり、これらの組み合わせによって上述した効果を得ることができる。以下に、(A)〜(F)の各要素について詳述する。

0017

本発明におけるクロマトグラフ薄層板載置手段(A)は、クロマトグラフ薄層板を装置中に載置するための台である。本発明においては、薄層クロマトグラフィを行った後の薄層板よりスポットを構成する成分を取得するものであることから、このような処理を行うためにクロマトグラフ薄層板を装置内の所定の位置に載置することが必要となる。クロマトグラフ薄層板載置手段(A)は、このための載置手段である。本発明においては、特定位置に載置されたクロマトグラフ薄層板に対して、以下に示す各要素によって、分取のための作業を行うものである。

0018

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置は、このように載置されたクロマトグラフ薄層板に対し、スポット検出光照射手段(B)によって検出光を照射し、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によるクロマトグラフ薄層板の撮影を行うものである。

0019

上記スポット検出光照射手段(B)は、クロマトグラフ薄層板に対して、検出光を照射しスポットを可視化するための手段である。クロマトグラフ薄層板状のスポットは、無色であることが多いため、そのままの状態では視覚的に認識することができない。また、着色のスポットにおいても、以下で詳述する画像表示手段(D)上に鮮明に表示するには、検出光を照射する必要がある。このため、紫外線可視光等の検出光を照射してスポットを可視化するためのものである。2種以上の検出光を照射する手段として、必要に応じてこれらを切り替えて使用するものであってもよい。

0020

上記薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)は、スポット検出光照射手段(B)によってスポットが可視化されたクロマトグラフ薄層板を画像化するための撮影手段である。上述したように、本発明においては、作業者が直接スポット検出光に曝されないことが好ましい。本発明においては、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によってクロマトグラフ薄層板を撮影し、これを以下に示す画像表示手段(D)に表示することによって、観察するものである。これによって、作業者は照射された検出光に曝されることなく、クロマトグラフ薄層板を観察することができる。

0021

当該薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)は、動画を撮影するためのビデオカメラ静止画像を撮影するためのカメラ等とすることができるが、ビデオカメラとすることがより好ましい。ここで使用するビデオカメラ、カメラ類は特に限定されず、通常のものを使用することができる。

0022

上記画像表示手段(D)は、上記薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によって撮影された画像を表示するための手段である。上記薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によって撮影された動画、静止画像を上記画像表示手段(D)に表示し、表示された画面上で、取得するスポットを指定するものである。これによって、簡便な手法によってスポットを指定でき、作業者の負担を低減することができる。
上記画像表示手段(D)は、液晶ディスプレイ等の公知の任意の画像表示手段とすることができる。

0023

上記スポット指定手段(E)は、上記画像表示手段(D)に表示された薄層クロマトグラフ薄層板上のスポットのうち、採取するべきスポットを指定するための手段である。すなわち、画像表示手段(D)のうち、どの部分に対して、以下で詳述する採取手段(F)を作用させるかを指定するための手段である。

0024

上記スポット指定手段(E)は、特に限定されず、例えば、テンキーマウス等の手段でカーソルを移動させて位置を指定する方法、画像表示手段(D)をタッチパネルとして、画像表示手段(D)上に触れて直接指定する方法等を挙げることができる。

0025

上記採取手段(F)は、上述したスポット指定手段(E)によって作業者が指定したスポット位置中のスポット成分を採取するための手段である。すなわち、スポット指定手段(E)によって入力された位置情報に基づいて、薄層クロマトグラフ薄層板上の所定の位置に存在する成分を取得する手段である。

0026

このような採取手段(F)は、特に限定されず、例えば、溶媒の流出及び吸引が可能であり、クロマトグラフ薄層板載置手段(A)の任意の位置に移動することができるようなノズルを備えたものを挙げることができる。これによって、上記ノズルをスポット指定手段(E)によって指定された位置に移動させ、ノズルから溶媒をクロマトグラフ薄層板上に流出させ、スポット成分を溶解させた後で溶液を吸引することによって、スポットを構成する成分を採取することができる。

0027

また、採取手段(F)は、クロマトグラフ薄層板載置手段(A)の任意の位置に移動することができるような掻き取り手段であってもよい。これによって、スポットを構成する成分が浸透した移動層をそのまま固体の状態でかきとるものであってもよい。

0028

上記採取手段(F)によって採取されたサンプルは、そのまま容器に導入されて、保管されてもよいし、直接分析手段に導入されるものであってもよい。更には、一部は保管され、一部は分析手段に導入されるものであってもよい。

0029

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置は、更に、分取されたスポットの成分を分析するための分析手段(G)を備えるものであってもよい。クロマトグラフ薄層板に基づいて定性分析を行うことができれば、その後で分取用のクロマトグラフを実施する際、事前にどのスポットが分取対象物として重要であるかが明らかになる。このため、目的とするスポットを高精度かつ効率的に得るためのクロマトグラフ条件(例えば、使用する溶媒種、グラジュエントの手法等)を、分取用クロマトグラフの実施前に予測することができる。このため、分取クロマトグラフ自体の効率化にも役立つ。

0030

更に、分析手段(G)による分析の実施によって、1スポット中に複数種の化合物が混在していることが明らかになる場合もある。薄層クロマトグラフを行った時点で、このような事実が明らかになれば、分取方法の再検討(例えば、クロマトグラフの条件の変更等)を行うことによって、以後の実験を更に効率的に行うことができる、という利点もある。

0031

上記分析手段(G)としては特に限定されず、例えば、質量分析、NMR示差屈折RI)、蒸発型光散乱検出器(ELSD)、紫外線吸光分析、可視光吸光分析等を挙げることができる。また、これらの複数種の分析手段を備えるものとして、分析対象化合物の種類に応じて好ましい分析手段を選択して使用するものであってもよい。なかでも、質量分析によって行うことが特に好ましい。

0032

以下、図面を参照しつつ、本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置について更に詳細に説明する。なお、以下の図面においては、採取手段(F)が溶媒の流出及び吸引が可能であり、クロマトグラフ薄層板載置手段(A)の任意の位置に移動することができるようなノズルを備えた分取装置する方法である場合について詳述する。なお、本発明における採取手段(F)はこのようなものに限定されるものではない。その他の点に関しても、図1〜4は態様の一例を示すものであり、本発明は図1〜4に記載したものに限定されない。

0033

図1は、本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置のうち、スポット検出光照射手段(B)、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)、採取手段(F)の構成の一例を示した図である。

0034

図1において、薄層クロマト板1は、展開を終えたものであり、第1スポット2−1及び第2スポット2−2が存在している。このような薄層クロマト板1は、装置中のクロマトグラフ薄層板載置手段(A)(図示せず)上に載置されている。

0035

このような薄層クロマト板1にスポット検出光照射手段(B)によって光が照射され、スポット2−1、スポット2−2が視覚的に認識できる状態のものとなる。薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)は、このような薄層クロマト板1を撮影する手段である。

0036

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置は、更に、採取手段(F)を備えるものである。これによって、指定したスポット2−1中のスポット成分を採取するものである。図1に示した態様においては、採取手段(F)は、有機溶媒供給手段(F−1)、ノズル(F−2)からなるものである。

0037

このような態様の採取手段(F)の詳細な態様の一例を図2に示した。図2に示した採取手段(F)は、有機溶媒供給手段(F−1)、ノズル(F−2)及び吸引ポンプ(F−3)からなるものである。
有機溶媒供給手段(F−1)は、ノズルに対して所定量の有機溶媒を供給するための手段である。ここで使用する有機溶媒は、取得しようとするスポット中のスポット成分を溶解させることができるものを選択する。

0038

ノズル(F−2)は、供給された有機溶媒を薄層クロマトグラフ板1の指定したスポット2−1上に流出させるためのものである。
ノズル(F−2)は、図1に示したように、X方向、Y方向、Z方向の3方向に移動させることができる。これによって、所定の位置にノズル(F−2)を移動させ、薄層クロマトグラフ板1の指定したスポット2−1上に有機溶媒を供給する。これによって、スポット2−1に含まれるフラクション成分が有機溶媒に溶解する。そして、充分に溶解したタイミングで、再度ノズル(F−2)から吸引ポンプ(F−3)によってフラクションが溶解した有機溶媒を吸引する。
これによって、薄層クロマトグラフ板1中に含まれる成分を取得することができる。

0039

更に、図3においては、画像表示手段(D)及びスポット指定手段(E)の態様の一例を示した。
画像表示手段(D)においては、薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段(C)によって撮影された薄層クロマトグラフ板1の画像が表示される。これによって作業者は、薄層クロマトグラフ板1上のスポット位置を目視で確認することができる。

0040

図3に示した態様において、スポット指定手段(E)は、ノズル(F−2)位置を表示するカーソル(E−2)及びカーソル位置移動手段(E−1)を備えている。
そして、カーソル位置移動手段(E−1)によってカーソル(E−2)のX軸−Y軸方向での位置を指定し、これによって、採取手段(F)によって取得すべき位置を決定する。そして、位置を決定すると、採取手段(F)が稼働して、上述した構成によって薄層クロマトグラフ板1上のスポットを構成するスポット成分が取得される。

0041

このような操作を薄層クロマトグラフ板1上の複数のスポットに対して繰り返して行うことで、複数のスポットについてのスポットを取得することもできる。

0042

図4には、本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置の全体構成の一例を示した。作業者は、展開済みの薄層クロマトグラフ板1を、本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置10中の所定の位置に設置する。そして、上述したような手法によって所定のスポット成分を取得し、得られたスポット成分を分析手段(G)及び/又は分取手段(H)に送る。

0043

分析手段(G)に送ることで、化学分析を行い、スポット成分の構造を知ることができる。また、分取装置(H)に送ることで、得られた単離サンプルについての化学分析やその他の試験を行うこともできる。

0044

本発明の薄層クロマトグラフ用分取装置は、それ自体での化学分析手段として使用することができる。更に、分取クロマトグラフを行う前段階の情報取得にも使用することができる。

0045

(B)スポット検出光照射手段
(C)薄層クロマトグラフ薄層板撮影手段
(D) 表示手段
(E) スポット指示手段
(E−1)カーソル位置移動手段
(E−2) カーソル
(F)採取手段
(F−1)有機溶媒供給手段
(F−2)ノズル
(F−3)吸引ポンプ
(G)分析手段
(H)分取手段
1 薄層クロマト板
2−1,2−2 スポット
10 薄層クロマトグラフ用分取装置

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