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技術 磁気相変態材料、磁気相変態材料の製造方法及び磁気相変態材料の使用

出願人 インスティテュートオブフィジックス,チャイニーズアカデミーオブサイエンシーズ
発明者 リウ,エンコーウェイ,ジーヤンワン,ウェンホンシー,シュエクイチェン,ジンランウー,グアンホン
出願日 2016年2月10日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2016-023910
公開日 2016年9月5日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2016-160532
状態 特許登録済
技術分野 非鉄合金の製造 硬質磁性材料
主要キーワード 磁気ひずみ効果 立体格子 研究および技術 高弾性材料 磁気センシング 遮蔽ガス 冷却率 磁気ひずみ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

よりよい機械的性質を有する新しい種類の磁気変態材料および磁気相変態材料を調製する方法を提供する。

解決手段

式Nia-mMnb-nCom+nTic[式中、a+b+c=100、20<a≦90、5≦b<50、5≦c≦30、0≦m≦a、0≦n≦b、0<m+n<a+bであり、a、b、c、m、nの任意の1つまたは組み合わせは原子含有率を表す]の磁気相変態材料。本磁気相変態材料は、高靱性、高変形率強磁性、および磁場駆動マルテンサイト相変態という性質を有し、これらは、高強度かつ高靱性のアクチュエータ、感温および/または感磁素子磁場冷却デバイスおよび磁場冷却装置、磁気ヒートポンプデバイス、磁気メモリ微小電気機械デバイスおよび微小電気機械システム、ならびに熱磁気発電機または熱磁気変換器を含むさまざまな分野において幅広く使用することができる。

概要

背景

従来の形状記憶合金は、相対的に高い温度において結晶構造(以下「母相」という)を有し、その結晶構造は、相対的に低い温度において別の結晶構造(一般に「マルテンサイト相」という)に自発的に変態することができる。材料は、高温から低温に冷却すると母相からマルテンサイト相に変態し、これはマルテンサイト相変態として知られている。逆に、低温から高温へと加熱すると、その材料はマルテンサイト相から母相へと変態し、これは逆マルテンサイト相変態として知られている。一般に、マルテンサイト相変態の開始点および終了点をそれぞれMs点およびMf点といい、逆マルテンサイト相変態の開始点および終了点をそれぞれAs点およびAf点という。MsとAsの間の相違が小さく、例えば摂氏数度から100℃を超えるスコアまでである場合、その材料の上記マルテンサイト相変態は、熱弾性マルテンサイト相変態と呼ばれる。

一般に、ある種の合金材料を、母相における決められた形状からマルテンサイト相変態が起こるまで冷却した後、元の形状を人為的に変化させ、次いでその合金材料を母相に戻る変態が起こるまで加熱した時に、その合金材料の形状が完全にまたは部分的に元の形状に変化する場合、この現象形状記憶効果と呼ぶ。さらにまた、上記と同じ温度サイクルにおいて、冷却が引き起こす相変態時に母相における形状が変形し、その後の加熱が引き起こす逆相変態時に再び変形して、母相における元の形状へと部分的にまたは完全に変態する場合、この現象を二方向形状記憶効果と呼ぶ。

形状記憶合金は、さまざまなドライバ感温素子医療デバイス、および高弾性ブラケットなどといった、種々の「洗練された」用途に幅広く応用されている。

NiTiなどの従来の形状記憶合金は磁気を有さない。Ni2MnGa、FePt、MnNiGe合金などの磁気形状記憶合金は、今まで形状記憶材料が有さない新しい性質を持っている。すなわち磁気形状記憶合金は、マルテンサイト相変態に基づく形状記憶性を有するだけでなく、強磁性も有している。これらの材料は磁気形状記憶合金または磁気相変態材料と呼ばれる。その最も典型的なものがNi2MnGaなどのホイスラー磁気形状記憶合金であり、この種の材料の主要な特徴は、マルテンサイト構造相変態と磁気相変態とが同時に起こること(すなわち構造相変態と磁気相変態のカップリング)である。この種の材料には、性能の最適化により、そのマルテンサイト相変態を追加の人工的磁場によって駆動することができるという性質を有しうるものもある。すなわちそれらは、従来の形状記憶材料の相変態、すなわち温度変動熱エネルギー)または外部応力力学的エネルギー)によって駆動されるマルテンサイト相変態の性質を有するだけでなく、磁場駆動マルテンサイト相変態の性質も有する。磁場制御可能な相変態という新しい性質ゆえに、この種の磁気形状記憶合金は、今までの従来型形状記憶合金と比較して、より多様な可制御性と、より一般的な応用例とを有する。この種の磁気形状記憶合金は、アクチュエータ、感温素子および高弾性材料に使用しうるだけでなく、磁気センシング電気センシング磁気駆動、および磁場冷却などにも拡張することができる。

概要

よりよい機械的性質を有する新しい種類の磁気相変態材料および磁気相変態材料を調製する方法を提供する。式Nia-mMnb-nCom+nTic[式中、a+b+c=100、20<a≦90、5≦b<50、5≦c≦30、0≦m≦a、0≦n≦b、0<m+n<a+bであり、a、b、c、m、nの任意の1つまたは組み合わせは原子含有率を表す]の磁気相変態材料。本磁気相変態材料は、高靱性、高変形率、強磁性、および磁場駆動マルテンサイト相変態という性質を有し、これらは、高強度かつ高靱性のアクチュエータ、感温および/または感磁素子、磁場冷却デバイスおよび磁場冷却装置、磁気ヒートポンプデバイス、磁気メモリ微小電気機械デバイスおよび微小電気機械システム、ならびに熱磁気発電機または熱磁気変換器を含むさまざまな分野において幅広く使用することができる。

目的

したがって、よりよい機械的性質を有する新しい種類の磁気相変態材料を調製することが、研究および技術開発における目的である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

式:Nia-mMnb-nCom+nTic[式中、a+b+c=100、20<a≦90、5≦b<50、5≦c≦30、0≦m≦a、0≦n≦b、0<m+n<a+bであり、a、b、c、m、nの任意の1つまたは組み合わせは原子含有率を表す]の磁気変態材料。

請求項2

28≦a−m≦57であることを特徴とする、請求項1に記載の磁気相変態材料。

請求項3

13≦b−n≦37であることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁気相変態材料。

請求項4

5≦m+n≦16であることを特徴とする、請求項1から3の何れか1項に記載の磁気相変態材料。

請求項5

8≦c≦26であることを特徴とする、請求項1から4の何れか1項に記載の磁気相変態材料。

請求項6

工程1)式に従ってNi、Co、Mn、Tiの材料を量り取ること;および工程2)量り取った材料からチョクラルスキー法またはゾーンメルト法または方向性凝固法によって磁気相変態材料を調製することを含む、請求項1から5の何れか1項に記載の磁気相変態材料を調製する方法。

請求項7

高強度かつ高靱性アクチュエータ、感温および/または感磁素子磁場冷却デバイスおよび磁場冷却装置、磁気ヒートポンプ磁気メモリ微小電気機械デバイスおよび微小電気機械システム、または熱磁気発電機もしくは熱磁気変換器における、請求項1から5の何れか1項に記載の磁気相変態材料の使用。

技術分野

0001

本発明は概して磁気材料に関する。より具体的には、本発明は磁気変態および構造相変態を伴う高靱性磁気材料に関する。

背景技術

0002

従来の形状記憶合金は、相対的に高い温度において結晶構造(以下「母相」という)を有し、その結晶構造は、相対的に低い温度において別の結晶構造(一般に「マルテンサイト相」という)に自発的に変態することができる。材料は、高温から低温に冷却すると母相からマルテンサイト相に変態し、これはマルテンサイト相変態として知られている。逆に、低温から高温へと加熱すると、その材料はマルテンサイト相から母相へと変態し、これは逆マルテンサイト相変態として知られている。一般に、マルテンサイト相変態の開始点および終了点をそれぞれMs点およびMf点といい、逆マルテンサイト相変態の開始点および終了点をそれぞれAs点およびAf点という。MsとAsの間の相違が小さく、例えば摂氏数度から100℃を超えるスコアまでである場合、その材料の上記マルテンサイト相変態は、熱弾性マルテンサイト相変態と呼ばれる。

0003

一般に、ある種の合金材料を、母相における決められた形状からマルテンサイト相変態が起こるまで冷却した後、元の形状を人為的に変化させ、次いでその合金材料を母相に戻る変態が起こるまで加熱した時に、その合金材料の形状が完全にまたは部分的に元の形状に変化する場合、この現象形状記憶効果と呼ぶ。さらにまた、上記と同じ温度サイクルにおいて、冷却が引き起こす相変態時に母相における形状が変形し、その後の加熱が引き起こす逆相変態時に再び変形して、母相における元の形状へと部分的にまたは完全に変態する場合、この現象を二方向形状記憶効果と呼ぶ。

0004

形状記憶合金は、さまざまなドライバ感温素子医療デバイス、および高弾性ブラケットなどといった、種々の「洗練された」用途に幅広く応用されている。

0005

NiTiなどの従来の形状記憶合金は磁気を有さない。Ni2MnGa、FePt、MnNiGe合金などの磁気形状記憶合金は、今まで形状記憶材料が有さない新しい性質を持っている。すなわち磁気形状記憶合金は、マルテンサイト相変態に基づく形状記憶性を有するだけでなく、強磁性も有している。これらの材料は磁気形状記憶合金または磁気相変態材料と呼ばれる。その最も典型的なものがNi2MnGaなどのホイスラー磁気形状記憶合金であり、この種の材料の主要な特徴は、マルテンサイト構造相変態と磁気相変態とが同時に起こること(すなわち構造相変態と磁気相変態のカップリング)である。この種の材料には、性能の最適化により、そのマルテンサイト相変態を追加の人工的磁場によって駆動することができるという性質を有しうるものもある。すなわちそれらは、従来の形状記憶材料の相変態、すなわち温度変動熱エネルギー)または外部応力力学的エネルギー)によって駆動されるマルテンサイト相変態の性質を有するだけでなく、磁場駆動マルテンサイト相変態の性質も有する。磁場制御可能な相変態という新しい性質ゆえに、この種の磁気形状記憶合金は、今までの従来型形状記憶合金と比較して、より多様な可制御性と、より一般的な応用例とを有する。この種の磁気形状記憶合金は、アクチュエータ、感温素子および高弾性材料に使用しうるだけでなく、磁気センシング電気センシング磁気駆動、および磁場冷却などにも拡張することができる。

発明が解決しようとする課題

0006

しかし今までの磁気相変態材料には多くの欠点がある。その最大の欠点は、磁気相変態効果を有する最適な材料は、Ga、Sn、およびGeなどの典型元素を含むために、靱性や変形率などの機械的性質が十分でないことである。例えば、ホイスラー磁気相変態材料の圧縮強さは約350MPaであり、それらの変形率および靱性はほとんどゼロである。これらの課題が、上述したさまざまな態様における現行磁気相変態材料の応用を妨げている。

0007

したがって、よりよい機械的性質を有する新しい種類の磁気相変態材料を調製することが、研究および技術開発における目的である。

0008

上記に鑑み、本発明の目的は、式Nia-mMnb-nCom+nTic[式中、a+b+c=100、20<a≦90、5≦b<50、5≦c≦30、0≦m≦a、0≦n≦b、0<m+n<a+bであり、a、b、c、m、nの任意の1つまたは組み合わせは原子含有率を表す]の磁気相変態材料を提供することである。

0009

本発明の磁気相変態材料では、好ましくは、28≦a−m≦57である。

0010

本発明の磁気相変態材料では、好ましくは、13≦b−n≦37である。

0011

本発明の磁気相変態材料では、好ましくは、5≦m+n≦16である。

0012

本発明の磁気相変態材料では、好ましくは、8≦c≦26である。

0013

本発明の磁気相変態材料は単結晶または多結晶であることが好ましい。

0014

本発明のもう一つの目的は、上記磁気相変態材料を調製する方法であって、
工程1)前記の式に従ってNi、Co、Mn、Tiの材料を量り取ること;および
工程2)前記材料からチョクラルスキー法またはゾーンメルト法または方向性凝固法によって磁気相変態材料を調製すること
を含む方法を提供することである。

発明の効果

0015

本発明が提供するNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は、従来の磁気相変態材料の一般的性質を有する。すなわちこの種の材料の結晶構造は、温度変化(熱エネルギー)もしくは外部応力(力学的エネルギー)または磁場が適用された時に、前述の母相とマルテンサイト相の間で変態する能力を有する。特に上述の材料は、今までのホイスラー磁気形状記憶合金よりも良好な機械的性質ならびに高い靱性および高い変形率を有し、そのことが、前記材料の加工性および有用性の著しい改良と、その応用範囲の拡大を可能にする。

0016

本発明が提供するNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は、高靱性、高変形率、強磁性、および磁場駆動マルテンサイト相変態という性質を有する。それらの基本的物パラメータのいくつか、例えば圧縮強さ、変形率、マルテンサイト相と母相のそれぞれにおける透磁率および飽和磁化、マルテンサイト相変態温度および逆マルテンサイト相変態温度などは、Ni、Co、Mn、およびTiの組成の変化に基づいて、すなわちa、b、c、mおよびnの値を変化させることによって変更することができ、あるいは使用法に応じて変更することができる。

0017

本発明が提供するNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は、母相でもマルテンサイト相でも、良好な機械的性質、例えば高い靱性および高い変形率を有する。

0018

本発明が提供するNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は高い磁化を有する。

0019

本発明が提供するNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は磁場駆動相変態という性質を有し、磁場駆動のマルテンサイト相変態および逆マルテンサイト相変態により、本材料は、磁気ひずみ効果磁気抵抗効果、および磁場誘起エントロピー変化の性質(磁気熱量効果)を呈する。したがって、本発明が提供する靱性の高いNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は、例えば高強度かつ高靱性のアクチュエータ、感温および/または感磁素子、磁場冷却デバイスおよび磁場冷却装置、磁気ヒートポンプ磁気メモリ微小電気機械デバイスおよび微小電気機械システム、熱磁気発電機または熱磁気変換器などといった、広い応用範囲を有する。本特許出願の添付の図面および表に示す材料の性質は、本発明の材料がいずれも、上述のさまざまな応用に使用できることを例証している。

0020

以下に、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。

図面の簡単な説明

0021

図1は、本発明の実施例1によるNi40Mn30Co14Ti16の材料の等温磁化曲線を示す。
図2は、磁場により駆動されるところの、本発明の実施例1によるNi40Mn30Co14Ti16の材料の抵抗−磁場曲線を示す。
図3は、本発明の実施例6によるNi36.5Mn35Co13.5Ti15の材料および比較例1によるNi2MnGaの材料の応力−ひずみ曲線を示す。
図4は、本発明の実施例6によるNi36.5Mn35Co13.5Ti15の材料の磁化−温度関係曲線を示す。
図5は、本発明の実施例7によるNi35Mn35Co15Ti15の材料の磁気熱量効果特性曲線を示す。
図6は、本発明の実施例8によるNi57Mn14Co16Ti13の材料の磁気ひずみ特性曲線を示す。
図7は、本発明の実施例10によるNi28Mn37Co12Ti23の材料の母相における粉末XRDスペクトルを示す。

0022

以下に、本発明の目的、技術的解決策、および利点が、より明確になるように、実施例および添付の図面を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。本明細書に記載する具体的実施例は、本発明を限定するのではなく、本発明を説明しようとしているに過ぎないことを理解すべきである。

0023

以下のさまざまな実施例において、本発明者らは、本発明の材料の関連する性質を例証するために、得られた試料の等温磁化曲線、抵抗−磁場曲線、応力−ひずみ曲線、磁化−温度関係曲線、磁気熱量効果特性曲線、磁気ひずみ曲線、および粉末XRDスペクトルを測定した。ただし、簡潔記述にするために、いくつかの試料の結果だけを示す。他の試料は、対応する性質について類似する結果を与える。

0024

実施例1
この実施例では、靱性が高いNi40Mn30Co14Ti16の磁気相変態材料を調製する。調製方法は、以下の工程を含む。
工程1:式に従って純度99.9%のNi、Co、Mn、Tiの材料を合計100g量り取る。
工程2:量り取った材料を磁気浮上コールドクルーシブル投入し、それらを溶解するために、遮蔽ガスとして0.1MPaのAr条件下、245kHzの高周波および20kWの出力で、温度を1280℃まで上昇させ、1280℃で30分間維持し、次に室温まで冷却することで、後で使用するための原材料として溶製インゴットを形成させる。
工程3:従来のチョクラルスキー法でNi40Mn30Co14Ti16の単結晶を成長させる。ここでは、工程2で得たインゴットを、上記磁気浮上コールドクルーシブル中で1280℃まで加熱して30分間維持し、工程2で得た溶製インゴットからサイズが2mm×2mm×7mmのNi40Mn30Co14Ti16の小さな単結晶を種晶として切り取り、その種晶の底部を溶解した原材料の液面と30回転/分の回転速度で接触させ、次に固化した結晶が引き上げられるように、その種晶ロッドを30mm/時の一様な速度で引き上げる。その際、溶解した原材料の温度を、成長する結晶の直径が2mmから10mmまで増大することが可能になるように調節した後、直径10mmおよび長さ100mmのNi40Mn30Co14Ti16の高品質単結晶が得られるまで変化させずに保つ。
工程4:工程3で得たNi40Mn30Co14Ti16の単結晶ロッドを引き上げて、溶解した原材料の表面から取り出し、10℃/分の冷却率で室温まで徐冷し、最後にるつぼから取り出す。
行程5:行程4で得た試料を1000℃で72時間熱処理し、500℃まで冷却した後、再び48時間熱処理し、次いで10℃/秒の冷却率で冷却することで、得られたNi40Mn30Co14Ti16の試料に、より高い成分均一性原子配列秩序とを持たせる。

0025

得られたNi40Mn30Co14Ti16単結晶の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。

0026

図1に示すNi40Mn30Co14Ti16の等温磁化曲線は、物理特性測定システム(Physical Property Measurement System)(PPMS、米国Quantum Design,Inc.)を使って、280Kの温度および常圧下で得られる。これは、この材料の磁気および磁場駆動マルテンサイト相変態の性質を示し、磁場を適用することによってこの材料をマルテンサイト相から母相にすることができることがわかる。図2に示す、磁場によって駆動されるNi40Mn30Co14Ti16の抵抗−磁場曲線も、物理特性測定システムを使って、280Kの温度および常圧下で得られる。これは、この材料の磁気抵抗効果特性を示し、この材料の抵抗が磁場下で45%変化しうることがわかる。表1に、Ni40Mn30Co14Ti16の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の対応する値を示す。

0027

実施例2
この実施例では、靱性が高いNi44Mn33Co15Ti8の磁気相変態材料を調製する。調製方法は以下の工程を含む。
工程1:式に従って純度99.9%のNi、Co、Mn、Tiの材料を合計200g量り取る。
工程2:量り取った材料を石英るつぼに投入し、遮蔽ガスとして0.01MPaのAr条件下、245kHzの高周波および20kWの出力で、温度を1300℃まで上昇させ、1300℃で20分間維持した後、室温まで冷却することで、後で使用するための原材料として溶製インゴットを形成させる。
工程3:従来のゾーンメルト法でNi44Mn33Co15Ti8の磁性結晶を成長させる。ここでは、工程2で得たインゴットを上記石英るつぼ中で1300℃まで加熱して20分間維持し、工程2で得た溶製インゴットからサイズが2mm×2mm×7mmの[111]に配向したNi44Mn33Co15Ti8の単結晶を種晶として切り取り、次にその種晶を石英ボートの一端に配置して、溶解した原材料と加熱ゾーンが互いに対して10mm/時の速度で移動するようにすることで、固化した単結晶を形成させて、幅20mmおよび長さ50mmのNi44Mn33Co15Ti8の単結晶を得る。
工程4:工程3で得たNi44Mn33Co15Ti8の単結晶を10℃/分の冷却率で室温まで徐冷する。
工程5:工程4で得た試料を1000℃で20時間焼鈍した後、100℃/秒の冷却率で冷却することで、得られたNi44Mn33Co15Ti8の材料に、より高い成分均一性と原子配列秩序とを持たせる。

0028

得られたNi44Mn33Co15Ti8単結晶の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。表1に、Ni44Mn33Co15Ti8の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0029

実施例3
この実施例では、靱性が高いNi51Mn13Co10Ti26の磁気相変態材料を調製する。調製方法は以下の工程を含む。
工程1:式に従って純度99.9%のNi、Co、Mn、Tiの材料を合計260g量り取る。
工程2:量り取った材料を直径20mmの石英るつぼに投入し、それらを溶解するために、遮蔽ガスとして陽圧で0.2MPaのN2条件下、245kHzの高周波および25kWの出力で、温度を1330℃に上昇させ、1330℃で10分間維持する。
工程3:従来の方向性凝固法により、30mm/時の成長速度で、直径20mmおよび長さ100mmのNi51Mn13Co10Ti26の多結晶配向材料を得る。
工程4:工程3で得たNi51Mn13Co10Ti26の多結晶を10℃/分の冷却率で室温まで徐冷する。
工程5:工程4で得た試料を1200℃で5時間焼鈍した後、20℃/分の冷却率で冷却することで、得られたNi51Mn13Co10Ti26の材料に、より高い成分均一性と原子配列秩序とを持たせる。

0030

得られたNi51Mn13Co10Ti26の材料の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。表1に、Ni51Mn13Co10Ti26の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0031

実施例4
この実施例では、実施例3で採用した方向性凝固法によって、靱性が高いNi45Mn31Co5Ti19の磁気相変態材料を調製する。両実施例の相違は以下の点にある:原材料の重量は式に従って合計1200gである;石英るつぼは直径が30mmである;N2は遮蔽ガスとして0.8MPaの陽圧下で使用される;原材料は40kWの出力で1380℃まで加熱され、1380℃で30分間維持される;成長速度は10mm/時であり、得られた材料は800℃で100時間焼鈍された後、10000℃/秒の冷却率で冷却される;こうして、直径30mmおよび長さ200mmのNi45Mn31Co5Ti19の多結晶配向材料が得られる。

0032

得られたNi45Mn31Co5Ti19の材料の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。表1に、Ni45Mn31Co5Ti19の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0033

実施例5
この実施例では、成長速度が5mm/時である点以外は実施例3と同じ方法により、靱性が高いNi49.5Mn24Co15.5Ti11の磁気相変態材料を調製する。

0034

得られたNi49.5Mn24Co15.5Ti11の材料を500℃まで加熱し、幅50mmおよび高さ5mmの形材圧延する。形材の長さに制限はない。前述したさまざまな性質を測定し、前記形材に関してその特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。表1に、Ni49.5Mn24Co15.5Ti11の形材の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0035

実施例6
この実施例では、成長速度が15mm/時である点以外は実施例4と同じ方法により、靱性が高いNi36.5Mn35Co13.5Ti15の磁気相変態材料を調製する。

0036

得られたNi36.5Mn35Co13.5Ti15の材料を長さ2000mm、幅300mmおよび厚さ1mmの形材のシートに圧延する。前述したさまざまな性質を測定し、前記形材に関してその特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。図3に示すNi36.5Mn35Co13.5Ti15の材料の応力−ひずみ曲線は、一般的な応力−ひずみ測定装置により、室温で得られる。これは材料の靱性および変形率を示し、影の部分が靱性の値を表している。図4に示すNi36.5Mn35Co13.5Ti15の材料の磁化−温度関係曲線は米国Quantum Design,Inc.のSQUID磁力計によって得られる。これは、材料のマルテンサイト相変態の性質を示している。表1に、Ni36.5Mn35Co13.5Ti15の形材の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0037

実施例7
この実施例では、成長速度が20mm/時である点以外は実施例4と同じ方法により、靱性が高いNi35Mn35Co15Ti15の磁気相変態材料を調製する。

0038

得られたNi35Mn35Co15Ti15の材料を長さ1000mm、幅150mmおよび厚さ3mmの形材のシートに650℃の温度で圧延する。前述したさまざまな性質を測定し、この形材に関してその特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。図5に示すNi35Mn35Co15Ti15の材料の磁気熱量効果特性曲線は物理特性測定システム(PPMS、米国Quantum Design,Inc.)を使って得られる。これは上述の材料の磁気熱量効果を示している。表1に、Ni35Mn35Co15Ti15の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0039

実施例8
この実施例では、材料の重量が式に従って合計200gであること、るつぼが石英るつぼであること、種晶回転速度が20回転/分であること、および成長速度が30mm/時であること以外は実施例1と同じ方法により、靱性が高いNi57Mn14Co16Ti13の磁気相変態材料を調製する。

0040

得られたNi57Mn14Co16Ti13の材料の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。図6に示すNi57Mn14Co16Ti13の材料の磁気ひずみ特性曲線は、物理特性測定システム(PPMS、米国Quantum Design,Inc.)を使って得られる。これは、磁場下での上述の材料のひずみ特性を示している。表1に、Ni57Mn14Co16Ti13の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の対応する値を示す。

0041

実施例9
この実施例では、工程5の熱処理を省略した点以外は実施例3と同じ方法により、靱性が高いNi35Mn36.5Co10.5Ti18の磁気相変態材料を調製する。

0042

得られたNi35Mn36.5Co10.5Ti18の材料の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。表1に、Ni35Mn36.5Co10.5Ti18の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0043

実施例10
この実施例では、靱性が高いNi28Mn37Co12Ti23の磁気相変態材料を調製する。調製方法は次のとおりである。
工程1:式に従って純度99%のNi、Co、Mn、Tiの材料を合計1000g量り取る。
工程2:量り取った材料を黒鉛るつぼに投入し、溶解するために5×10-3Paの減圧下で温度を1350℃まで上昇させ、20分間維持する。
工程3:工程2で得た溶解材料を黒鉛るつぼの縁から、50m/秒の線速度で回転する銅ホイール外表面に注ぎだし、次に迅速に固化させることで、厚さ3mmのシートを形成させる。
工程4:調製されたシートを800℃で100時間焼鈍し、次に5000℃/秒の冷却率で冷却することで、得られたNi28Mn37Co12Ti23の材料に、より高い成分均一性と原子配列秩序とを持たせる。

0044

得られたNi28Mn37Co12Ti23の材料の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。図7に示すNi28Mn37Co12Ti23の材料の母相における粉末XRDスペクトルは、従来のX線回折計により、常温および常圧下で得られる。これは、上述の材料の基本結晶構造が体心立体格子の構造であることを示している。表1に、Ni28Mn37Co12Ti23の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の値を示す。

0045

実施例11
この実施例では、靱性が高いNi53Mn16Co14Ti17の磁気相変態材料を調製する。調製方法は以下の工程を含む。
工程1:式に従って純度95%のNi、Co、Mn、Tiの材料を合計500g量り取る。
工程2:量り取った材料を石英るつぼに投入し、溶解するために大気下、常圧で、温度を1350℃まで上昇させ、20分間維持する。
工程3:溶解した材料を鋳造用鋳型流し込み、原材料インゴットに固化させる。
工程4:原材料インゴットを幅5mmおよび高さ5mmの形材に圧延する。形材の長さに制限はない。

0046

得られたNi53Mn16Co14Ti17の材料の、前述したさまざまな性質を測定し、その特性曲線を収集し、対応するパラメータを計算する。表1に、Ni53Mn16Co14Ti17の材料の圧縮強さ、変形率、靱性、磁場駆動効率(dT/dH)、磁気ひずみ(λ)、磁気抵抗効果(MR)および磁気エントロピー変化(ΔS)の対応する値を示す。

0047

比較例
Ni2MnGaのホイスラー磁気相変態材料のさまざまな性質を表1に比較例として示す。Ni2MnGa合金は、現在、周知の重要な磁気相変態材料であり、これはNi2MnGaという式に従って実施例1の方法と類似する方法で調製される。その応力−ひずみ曲線(図3参照)を測定すると、Ni2MnGaの材料の圧縮強さ、変形率および靱性が示されるが、これら三つは強さと靱性を表す重要なパラメータである。図3からわかるように、本発明試料Ni36.5Mn35Co13.5Ti15の圧縮強さが1150MPaであるのに対し、Ni2MnGaの圧縮強さは300MPaであり、その変形率および靱性はどちらもゼロである。等温磁化曲線、抵抗−磁場曲線、磁化−温度関係曲線、磁気熱量効果曲線および磁気ひずみ特性曲線などといったNi2MnGaの他の特性パラメータは、現在入手可能な既刊文献、例えばFeng−xia Hu、Bao−gen Shen、Ji−rong SunおよびGuang−heng Wuら著「Large magnetic entropy change in a Heusler alloy Ni52.6Mn23.1Ga24.3 single crystal」、Phys.Rev.B.,Vol.64,132412ページに見出され、そこから最もよいパラメータを選択して、それらを本発明材料のパラメータと比較するために表1に示す。本材料の圧縮強さ、変形率および靱性は、Ni2MnGaの材料よりはるかに高いことが表1からわかる。

0048

本発明の他の実施例では、Nia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料を構成するNi、Co、Mn、Tiの純度が、90〜99.9999%である。

0049

本発明の他の実施例では、Nia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料を、アーク加熱、従来のマッフル炉加熱または当技術分野において周知の他の加熱方法によって、加熱、溶解することができる。

0050

本発明のさらなる実施例において、Nia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料の原材料を保持するためのるつぼは、水冷銅るつぼまたは当技術分野において周知の他のるつぼとすることができる。

0051

本発明の他の実施例において、Nia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料の原材料を加熱してそれらを溶解するための温度は1280℃〜1400℃とすることができ、溶解のための雰囲気は1×10-2〜5×10-5Paの減圧、または0.01〜0.2MPaの遮蔽ガス、例えばAr、N2または一般大気とすることができ、溶解状態で維持する持続時間は0.1〜60分とすることができる。

0052

本発明のさらにもう一つの実施例において、チョクラルスキー法によって調製されるNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は、3〜80mm/時の成長速度で成長させることができ、種晶ロッドは0.5〜50回転/分の回転速度で回転させ、使用する種晶は、同じ成分または類似する成分と必要な配向とを有する単結晶または多結晶とすることができ、得られるNia-mMnb-nCom+nTicの材料のバルクは単結晶または多結晶ロッドでありうる。

0053

本発明のさらにもう一つの実施例において、従来のゾーンメルト法で調製されるNia-mMnb-nCom+nTicの磁気相変態材料は、3〜80mm/時の成長速度で成長させることができ、使用する種晶は、同じ成分または類似する成分と必要な配向とを有する単結晶または多結晶とすることができる。あるいは種晶を必要としない場合もある。得られるNia-mMnb-nCom+nTicの材料のバルクは単結晶または多結晶ロッドでありうる。

0054

本発明のさらにもう一つの実施例では、溶解したさまざまなNia-mMnb-nCom+nTicの磁気材料を固化する方法を、次のように行うことができる:所定の冷却率で冷却するか、鋳型に注ぎ込むか、良好な熱伝導度を有する金属の表面に注ぐか、種々の液体中に注ぎ込む。上記の方法により、徐冷または急冷を実現することができ、それによって、バルク、薄片、シート、またはフィラメントなどといったさまざまな形状のNia-mMnb-nCom+nTicの材料が得られる。

0055

本発明のもう一つの実施例では、得られたNia-mMnb-nCom+nTicの材料が、より高い成分均一性と原子配列秩序とを有しうるように、Nia-mMnb-nCom+nTicの材料を加熱処理するための温度を200℃〜1200℃とすることができ、時間は0.01〜1000時間とすることができる。

0056

本発明のさらにもう一つの実施例では、得られたNia-mMnb-nCom+nTicの材料を−130℃〜900℃の圧延温度で圧延することができる。

0057

本発明を好ましい実施例に関して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるわけではなく、本発明の範囲から逸脱することなくなされたさまざまな改変および変更を包含すると理解される。

実施例

0058

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