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技術 無線通信装置及び無線通信制御方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 秋田稔藤村明憲
出願日 2016年4月14日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2016-080898
公開日 2016年9月1日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2016-158284
状態 特許登録済
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式 無線中継システム
主要キーワード 処理電源 チャネル入出力 未使用出力 未使用情報 使用回路 スイッチ選択信号 優先信号 入力データ速度
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図面 (20)

課題

チャネル信号を任意の周波数位置に配置することが可能な柔軟な運用を実現することを目的とする。

解決手段

入力したデジタル信号を複数の信号に分離するデジタル分波部102と、複数の信号を並べ替え、複数の前段並べ替え後信号として出力する前段並べ替え部103と、複数の前段並べ替え後信号を複数のスイッチ前信号として入力し、入力したスイッチ前信号に対しスイッチ処理を施し、スイッチ処理を施したスイッチ後信号を、複数のスイッチ後信号として出力する分離型スイッチ部104と、入力した複数のスイッチ後信号を並べ替え、複数の後段並べ替え後信号として出力する後段並べ替え部105と、入力した複数の後段並べ替え後信号を周波数分割多重方式により多重化するデジタル合波部106とを備えた。

概要

背景

近年、産業、生活、行政の高度化に対応して、無線通信システムに対する需要が高まっている。これらの無線通信システムとは、例えば、周波数分割多重方式により無線通信を行う無線通信システムや衛星通信システム等の無線通信システムを指す。
これらの無線通信システムは、さらに、防災災害時にも活用されることが期待されている。このため、無線通信システムは、故障がなく確実に動作することに加え、万が一、故障した場合であっても、縮退運転で動作し、必要最低限の通信を提供することが可能な通信システムが求められる。

しかしながら、これらの通信システムでは、特に基地局や人工衛星に搭載される無線通信装置について、メンテナンス修理が困難な場合がある。これは、端末と信号を送受信する基地局が多数存在するため、基地局により電波広範囲に届けるため等の理由により、アンテナを含む基地局をメンテナンスが難しい場所に設置せざるを得ない場合があるためである。
また、衛星通信システムの場合は、人工衛星打ち上げ後は、人工衛星は地球上空衛星軌道上にあり、故障が発生した場合でも、部品交換等の物理的な交換を伴う修理は困難である。

更に、衛星通信システムについて考える。人工衛星に搭載された無線通信装置に対しては、消費電力が低い場合にも動作可能であることが求められる。
なぜなら、人工衛星に搭載される装置は、衛星軌道上では、太陽電池パネル電池等により動作するため、限られた電力を人工衛星に搭載された各装置間で分配する構成であるためである。また、太陽電池パネルの劣化電力系の故障時の供給電力が低下した場合でも、通信サービスを継続できることが望ましいためである。このように、人工衛星に搭載された無線通信装置に対しては、消費電力が低い場合にも、無線通信装置として、極力、正常に動作することが求められる。

上記のような要求の対象となる、人工衛星に搭載される無線通信装置の一例として、人工衛星の打ち上げ後の通信のニーズや需要の変化に柔軟に対応可能な衛星中継器であるデジタルチャネライザ(例えば、特許文献1参照)がある。また、アレイアンテナ等を用いてビーム形成を行う際に、デジタル信号処理を行うことでビーム形成を柔軟に行うことができるデジタルビームフォーミング(DBF)(例えば、特許文献2参照)がある。
デジタルチャネライザ、DBF等の装置は、アナログ信号デジタル化し、デジタル信号に対して周波数分割多重の処理、DBFの演算スイッチング等を行うデジタル信号処理の仕組みを持つ。そして、これらのデジタルチャネライザ、DBF等の装置は、デジタル信号処理の柔軟性を利用して、ニーズや需要の変化に対応している。

例えば、デジタルチャネライザを含む無線中継器を人工衛星に搭載し、周波数分割多重方式を用いて衛星通信システムを実現する場合について説明する。
このような衛星通信システムの場合、人工衛星と地上局間でワンホップにより通信を行うことが可能である。また、ユーザへのサービスの追加、削除を容易に行うことができるという柔軟性を持つ。
しかし、このような衛星通信システムに対しては、さらに、より多数のユーザへのサービスの提供、通信帯域の増強による高速通信サービスの提供の要求が高まりつつあり、これらの無線通信装置が有する通信容量信号処理規模は増加する傾向にある。

このような無線通信装置に対する要求に対し、特許文献1及び特許文献2の技術が開示されている。

特許文献1では、デジタルペイロードとして、デジタルチャネライザ、デジタルスイッチマトリクスデジタルコンバイナを含む一実施例が示されている。更に、これらの機能を含む3つのマルチポートDSP処理スライスを有するデジタルペイロードが示されている。

通常、通信システムでは、システムの全使用可能な周波数帯域に対して、一部の周波数帯域を未使用とし、残りの周波数帯域を用いて通常の運用が行われる。
特許文献2では、この未使用となる周波数帯域に着目し、無線通信装置の消費電力の低減を行う実施例が示されている。

概要

チャネル信号を任意の周波数位置に配置することが可能な柔軟な運用を実現することを目的とする。入力したデジタル信号を複数の信号に分離するデジタル分波部102と、複数の信号を並べ替え、複数の前段並べ替え後信号として出力する前段並べ替え部103と、複数の前段並べ替え後信号を複数のスイッチ前信号として入力し、入力したスイッチ前信号に対しスイッチ処理を施し、スイッチ処理を施したスイッチ後信号を、複数のスイッチ後信号として出力する分離型スイッチ部104と、入力した複数のスイッチ後信号を並べ替え、複数の後段並べ替え後信号として出力する後段並べ替え部105と、入力した複数の後段並べ替え後信号を周波数分割多重方式により多重化するデジタル合波部106とを備えた。

目的

このため、無線通信システムは、故障がなく確実に動作することに加え、万が一、故障した場合であっても、縮退運転で動作し、必要最低限の通信を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

複数の入力ポートと前記複数の入力ポートのそれぞれに対応する複数の出力ポートを備える無線通信装置において、入力ポート毎に設けられ、周波数分割多重方式により複数の信号が多重化されたデジタル信号を入力し、入力したデジタル信号を前記複数の信号に分離する分波部と、入力ポート毎に設けられ、前記分波部から前記複数の信号を入力し、入力した前記複数の信号を並べ替え、複数の前段並べ替え後信号として出力する前段並べ替え部と、前記複数の入力ポートの各入力ポートに設けられた前記前段並べ替え部から出力された前記複数の前段並べ替え後信号を複数のスイッチ前信号として入力し、入力したスイッチ前信号に対しスイッチ処理を施し、スイッチ処理を施したスイッチ後信号を、出力ポート毎に複数のスイッチ後信号として出力するスイッチ部と、出力ポート毎に設けられ、前記スイッチ部から出力ポート毎に出力された前記複数のスイッチ後信号を入力し、入力した前記複数のスイッチ後信号を並べ替え、複数の後段並べ替え後信号として出力する後段並べ替え部と、出力ポート毎に設けられ、前記後段並べ替え部から出力された前記複数の後段並べ替え後信号を入力し、入力した前記複数の後段並べ替え後信号を周波数分割多重方式により多重化する合波部とを備えた無線通信装置。

請求項2

前記前段並べ替え部に対し、入力した前記複数の信号の並べ替えの元となる前段並べ替え情報を送信する制御部を備え、前記制御部は、前記複数の前段並べ替え後信号を出力する前段出力チャネルチャネル番号が含まれる前記前段並べ替え情報を前記前段並べ替え部に送信する請求項1に記載の無線通信装置。

請求項3

前記スイッチ部は、少なくとも1つのチャネル毎にスイッチ処理を行うブロックが分離できる構成を有するチャネル毎処理部であって、前記複数の前段並べ替え後信号のうち自チャネルに対応する前段並べ替え後信号をスイッチ前信号として入力し、入力したスイッチ前信号に対しスイッチ処理を施し、スイッチ処理を施したスイッチ前信号をスイッチ後信号として出力するチャネル毎処理部を備え、前記チャネル毎処理部から出力されたスイッチ後信号を、出力ポート毎に前記複数のスイッチ後信号として出力し、前記制御部は、前記複数の前段並べ替え後信号を出力する前記前段出力チャネルが、前記ブロックに分離された前記チャネル毎処理部の動作ブロックの数が最小となるように、前記前段並べ替え情報を送信し、前記スイッチ部から出力された出力ポート毎の前記複数のスイッチ後信号が、前記分波部により分離された前記複数の信号の各々が出力されるべき複数のチャネル信号の各々となるように、前記後段並べ替え部に後段並べ替え情報を送信する請求項2に記載の無線通信装置。

請求項4

前記スイッチ部は、前記スイッチ前信号が入力される入力ポート毎の複数のスイッチ部入力チャネルの各スイッチ部入力チャネルのチャネル番号と、前記スイッチ前信号のスイッチング後の前記スイッチ後信号が出力される出力ポート毎の複数のスイッチ部出力チャネルの各スイッチ部出力チャネルのチャネル番号とを対応付けて記憶したスイッチングテーブルを備え、前記スイッチングテーブルは、前記制御部により生成される設定情報に基づいて設定され、前記制御部は、前記前段並べ替え部により並べ替えを行った前段入力チャネルと、前記後段並べ替え部により並べ替えを行った後段出力チャネルとが、前記前段並べ替え部と前記後段並べ替え部とにより並べ替えを行う前の前段入力チャネルと後段出力チャネルとを維持するように前記スイッチングテーブルを更新する前記設定情報を生成し、前記スイッチ部に送信する請求項3に記載の無線通信装置。

請求項5

前記分波部は、チャネル番号が割り当てられた複数の分波部チャネルを備え、前記合波部は、チャネル番号が割り当てられた複数の合波部チャネルを備え、前記制御部は、前記複数の信号の各信号が出力される入力ポート毎の前記分波部の前記分波部チャネルのチャネル番号と、出力ポート毎の前記合波部の前記合波部チャネルのチャネル番号とが対応付けられたスイッチング情報を入力し、前記制御部は、前記複数の後段並べ替え後信号を出力する後段出力チャネルのチャネル番号が、前記スイッチング情報に含まれる出力ポート毎の合波部の合波部チャネルのチャネル番号となるように後段並べ替え情報を生成し、前記後段並べ替え部に送信する請求項4に記載の無線通信装置。

請求項6

前記分波部は、前記複数の分波部チャネルの分波部チャネル毎に分波処理を行うブロックが分離可能な構成を持つフィルタバンクで構成され、前記合波部は、前記複数の合波部チャネルの合波部チャネル毎に合波処理を行うブロックが分離可能な構成を持つフィルタバンクで構成される請求項5に記載の無線通信装置。

請求項7

前記制御部は、前記前段並べ替え情報において、前記複数の前段並べ替え後信号を出力する前記前段出力チャネルのチャネル番号の変更を、定期的または不定期に実行し、前記変更の実行に伴って、前記設定情報及び前記後段並べ替え情報の変更を実行する請求項5または6に記載の無線通信装置。

請求項8

前記制御部は、入力ポート毎のチャネル番号に対して優先度が設定された優先度情報を入力し、入力した前記優先度情報に基づいて、優先的に信号を送信すべき入力ポートの前記分波部チャネルのチャネル番号を優先チャネル番号として特定し、前記優先チャネル番号に対応する前記スイッチ部入力チャネルから前記スイッチ部に入力された優先信号スイッチング先を、前記優先チャネル番号に対応する前記スイッチ部出力チャネルに変更する請求項5から7のいずれか1項に記載の無線通信装置。

請求項9

前記制御部は、前記前段並べ替え部に対して、前記優先チャネル番号以外のチャネル番号に対応するチャネルは使用しないように前記前段並べ替え情報を生成する請求項8に記載の無線通信装置。

請求項10

前記スイッチ部は、チャネル毎にスイッチ処理を行うブロックが分離可能な構成を持つスイッチ処理ブロックと、形成するビームに応じてチャネル加算ウェイト乗算の処理を行うDBF信号処理ブロックとで構成される請求項1から9のいずれか1項に記載の無線通信装置。

請求項11

複数の入力ポートと前記複数の入力ポートのそれぞれに対応する複数の出力ポートを備える無線通信装置の無線通信制御方法において、入力ポート毎に設けられた分波部が、周波数分割多重方式により複数の信号が多重化されたデジタル信号を入力し、入力したデジタル信号を前記複数の信号に分離し、入力ポート毎に設けられた前段並べ替え部が、前記複数の信号を入力し、入力した前記複数の信号を並べ替え、複数の前段並べ替え後信号として出力し、スイッチ部が、前記複数の入力ポートの各入力ポートに設けられた前記前段並べ替え部から出力された前記複数の前段並べ替え後信号を複数のスイッチ前信号として入力し、入力したスイッチ前信号に対しスイッチ処理を施し、スイッチ処理を施したスイッチ後信号を、出力ポート毎に複数のスイッチ後信号として出力し、出力ポート毎に設けられた後段並べ替え部が、前記スイッチ部から出力ポート毎に出力された前記複数のスイッチ後信号を入力し、入力した前記複数のスイッチ後信号を並べ替え、複数の後段並べ替え後信号として出力し、出力ポート毎に設けられた合波部が、前記後段並べ替え部から出力された前記複数の後段並べ替え後信号を入力し、入力した前記複数の後段並べ替え後信号を周波数分割多重方式により多重化する無線通信制御方法。

技術分野

0001

本発明は、周波数分割多重方式により通信を行う無線通信装置と、無線通信装置の無線通信制御方法とに関するものである。特に、人工衛星等に搭載される場合のように、消費電力の低減と、同時に耐故障性および高信頼性が要求されるような無線通信装置とその無線通信制御方法とに関する。

背景技術

0002

近年、産業、生活、行政の高度化に対応して、無線通信システムに対する需要が高まっている。これらの無線通信システムとは、例えば、周波数分割多重方式により無線通信を行う無線通信システムや衛星通信システム等の無線通信システムを指す。
これらの無線通信システムは、さらに、防災災害時にも活用されることが期待されている。このため、無線通信システムは、故障がなく確実に動作することに加え、万が一、故障した場合であっても、縮退運転で動作し、必要最低限の通信を提供することが可能な通信システムが求められる。

0003

しかしながら、これらの通信システムでは、特に基地局や人工衛星に搭載される無線通信装置について、メンテナンス修理が困難な場合がある。これは、端末と信号を送受信する基地局が多数存在するため、基地局により電波広範囲に届けるため等の理由により、アンテナを含む基地局をメンテナンスが難しい場所に設置せざるを得ない場合があるためである。
また、衛星通信システムの場合は、人工衛星打ち上げ後は、人工衛星は地球上空衛星軌道上にあり、故障が発生した場合でも、部品交換等の物理的な交換を伴う修理は困難である。

0004

更に、衛星通信システムについて考える。人工衛星に搭載された無線通信装置に対しては、消費電力が低い場合にも動作可能であることが求められる。
なぜなら、人工衛星に搭載される装置は、衛星軌道上では、太陽電池パネル電池等により動作するため、限られた電力を人工衛星に搭載された各装置間で分配する構成であるためである。また、太陽電池パネルの劣化電力系の故障時の供給電力が低下した場合でも、通信サービスを継続できることが望ましいためである。このように、人工衛星に搭載された無線通信装置に対しては、消費電力が低い場合にも、無線通信装置として、極力、正常に動作することが求められる。

0005

上記のような要求の対象となる、人工衛星に搭載される無線通信装置の一例として、人工衛星の打ち上げ後の通信のニーズや需要の変化に柔軟に対応可能な衛星中継器であるデジタルチャネライザ(例えば、特許文献1参照)がある。また、アレイアンテナ等を用いてビーム形成を行う際に、デジタル信号処理を行うことでビーム形成を柔軟に行うことができるデジタルビームフォーミング(DBF)(例えば、特許文献2参照)がある。
デジタルチャネライザ、DBF等の装置は、アナログ信号デジタル化し、デジタル信号に対して周波数分割多重の処理、DBFの演算スイッチング等を行うデジタル信号処理の仕組みを持つ。そして、これらのデジタルチャネライザ、DBF等の装置は、デジタル信号処理の柔軟性を利用して、ニーズや需要の変化に対応している。

0006

例えば、デジタルチャネライザを含む無線中継器を人工衛星に搭載し、周波数分割多重方式を用いて衛星通信システムを実現する場合について説明する。
このような衛星通信システムの場合、人工衛星と地上局間でワンホップにより通信を行うことが可能である。また、ユーザへのサービスの追加、削除を容易に行うことができるという柔軟性を持つ。
しかし、このような衛星通信システムに対しては、さらに、より多数のユーザへのサービスの提供、通信帯域の増強による高速通信サービスの提供の要求が高まりつつあり、これらの無線通信装置が有する通信容量信号処理規模は増加する傾向にある。

0007

このような無線通信装置に対する要求に対し、特許文献1及び特許文献2の技術が開示されている。

0008

特許文献1では、デジタルペイロードとして、デジタルチャネライザ、デジタルスイッチマトリクスデジタルコンバイナを含む一実施例が示されている。更に、これらの機能を含む3つのマルチポートDSP処理スライスを有するデジタルペイロードが示されている。

0009

通常、通信システムでは、システムの全使用可能な周波数帯域に対して、一部の周波数帯域を未使用とし、残りの周波数帯域を用いて通常の運用が行われる。
特許文献2では、この未使用となる周波数帯域に着目し、無線通信装置の消費電力の低減を行う実施例が示されている。

先行技術

0010

特許第4667364号公報(第17頁、第6図)
特開2011−130367号公報(第11頁、第1図)

発明が解決しようとする課題

0011

特許文献1および特許文献2では、衛星通信システムにおいては故障が発生した場合に修理が困難であることから、高く要求される耐故障性、および、人工衛星の故障に対応した縮退運転による必要最低限の通信の提供については、その手段を持っていないという課題がある。

0012

また、従来の無線通信装置では、未使用となる周波数帯の処理を停止することで装置の消費電力を削減できるが、その効果は使用する周波数帯の配置に依存しており、より消費電力の削減効果を向上させるためには、使用する周波数帯の使用パターンに配慮が必要であり、使用する周波数帯の追加や削除の際に柔軟な運用が困難であるという課題があった。

0013

また、従来の無線通信装置では、未使用となる周波数帯の処理を停止し、消費電力の削減を実施する際、耐故障性と、システム故障時の縮退運転による必要最低限の通信の提供の両者を考慮した実施を行うための手段と方法が提供されていないという課題があった。

0014

本発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、未使用となる周波数帯の処理を停止して消費電力の削減を行う際、システムの使用周波数帯の選択に制約なく運用を行うことが可能で、かつ、耐故障性と、システム故障時の縮退運転による必要最低限の通信の提供を行うことが可能な無線通信装置とその制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

本発明に係る無線通信装置は、
複数の入力ポートと前記複数の入力ポートのそれぞれに対応する複数の出力ポートを備える無線通信装置において、
入力ポート毎に設けられ、周波数分割多重方式により複数の信号が多重化されたデジタル信号を入力し、入力したデジタル信号を前記複数の信号に分離する分波部と、
入力ポート毎に設けられ、前記分波部から前記複数の信号を入力し、入力した前記複数の信号を並べ替え、複数の前段並べ替え後信号として出力する前段並べ替え部と、
前記複数の入力ポートの各入力ポートに設けられた前記前段並べ替え部から出力された前記複数の前段並べ替え後信号を複数のスイッチ前信号として入力し、入力したスイッチ前信号に対しスイッチ処理を施し、スイッチ処理を施したスイッチ後信号を、出力ポート毎に複数のスイッチ後信号として出力するスイッチ部と、
出力ポート毎に設けられ、前記スイッチ部から出力ポート毎に出力された前記複数のスイッチ後信号を入力し、入力した前記複数のスイッチ後信号を並べ替え、複数の後段並べ替え後信号として出力する後段並べ替え部と、
出力ポート毎に設けられ、前記後段並べ替え部から出力された前記複数の後段並べ替え後信号を入力し、入力した前記複数の後段並べ替え後信号を周波数分割多重方式により多重化する合波部とを備えた。

発明の効果

0016

本発明に係る無線通信装置によれば、スイッチ部の前段に前段並べ替え部を備え、後段に後段並べ替え部を備えているので、チャネル信号を任意の周波数位置に配置することが可能な柔軟な運用を実現できるという効果を奏する。また、回路規模の大きいスイッチ部の消費電力削減を効果的にすることができる。

図面の簡単な説明

0017

周波数分割多重方式を用いた衛星通信システムの動作例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100と比較するための比較例1の無線通信装置1010を示す図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100と比較するための比較例2の無線通信装置1020を示す図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の構成を示す図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100のデジタル分波部102の構成の一例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成の一例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成の別例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103の動作の一例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の分離型スイッチ部104の構成の一例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の分離型スイッチ部104で使用するスイッチングテーブル704の構成例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100のデジタル合波部106の構成例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100のチャネル制御部108の構成例を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100のチャネル制御の方法を説明するための図である。
実施の形態1に係る無線通信装置100の分離型スイッチ部104の構成の別例とチャネル制御の別の方法を説明するための図である。
実施の形態2に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103の動作の一例を説明するための図である。
実施の形態2に係る無線通信装置100のチャネル制御の方法を説明するための図である。
実施の形態3に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103の動作の一例を説明するための図である。
実施の形態3に係る無線通信装置100のチャネル制御の方法を説明するための図である。
実施の形態4に係る無線通信装置1014の構成を示す図である。

実施例

0018

実施の形態1.
まず、本実施の形態に係る無線通信装置100の基礎となる技術について説明する。
図1は、周波数分割多重方式を用いた衛星通信システムの動作の一例を説明するための図である。
図1を用いて、デジタルチャネライザを含む無線中継器を人工衛星201に搭載し、周波数分割多重方式を用いて無線通信を行う衛星通信システムの動作の概略について説明する。

0019

図1に示す衛星通信システムは、デジタルチャネライザを含む無線中継器が搭載された人工衛星201、送信側の複数の地上局202(202A,202B)、受信側の複数の地上局204(204A,204B)を備える。
複数の地上局202は、周波数分割多重された信号203を人工衛星201に送信する。人工衛星201に搭載されたデジタルチャネライザを含む無線中継器は、受信した信号203に対してデジタル信号処理を実行し、所定の周波数再配置し、再び周波数分割多重された送信信号205(205A,205B)として複数の地上局204に送信する。
以下において、地上局204等と記載した場合には、地上局204A,204Bの両方、あるいはいずれか一方を指すものとする。他の添え字A,B等が付与された符号についても同様とする。

0020

次に、本実施の形態に係る無線通信装置100と比較をするための2つの技術について説明する。
図2は、本実施の形態に係る無線通信装置100と比較するための比較例1の無線通信装置1010を示す図である。
図3は、本実施の形態に係る無線通信装置100と比較するための比較例2の無線通信装置1020を示す図である。

0021

比較例1の無線通信装置1010は、デジタルペイロードとして、デジタルチャネライザ、デジタルスイッチマトリクス、デジタルコンバイナを含むものである。
図2に示すように、無線通信装置1010のデジタルペイロードは、デジタルチャネライザ、デジタルスイッチマトリクス、デジタルコンバイナの機能を含む3つのマルチポートDSP処理スライスを有する。

0022

図2に示す無線通信装置1010のデジタルペイロードでは、切替ASIC1622がデジタルスイッチマトリクスに相当する。最上段DSPスライス1600Aに含まれる切替ASIC1622Aは、入力が自己のスライスの出力ではない場合または自己の出力だが内部競合により自己のスライスへ出力ができない場合、下段のDSPスライス1600Bに含まれる切替ASIC1622Bに入力を転送する。
さらに、切替ASIC1622Bは、入力が自己のスライスの出力ではない場合または自己の出力だが内部競合により自己のスライスへ出力ができない場合、最下段のDSPスライス1600Cに含まれる切替ASIC1622Cに入力を転送する。
最下段の切替ASIC1622Cは、入力が自己のスライスの出力ではない場合または自己の出力だが内部競合により自己のスライスへ出力ができない場合、最上段のDSPスライス1600Aに含まれる切替ASIC1622Aに入力を転送する。

0023

比較例1の無線通信装置1010は、上記のように動作するため、例えば、いずれかのDSPスライスの入力がされない場合であっても、入力がされないDSPスライスに含まれる切替ASICは、他のDSPスライスの切替ASICへ、入力を転送する必要がある。このため、入力がされないDSPスライス自体の動作を停止することができず、この入力がされないDSPスライスが消費する電力を削減することができない。

0024

比較例2の無線通信装置1020は、未使用となる周波数帯域に着目し、無線通信装置1020の消費電力の低減を行うものである。

0025

図3に示すように、無線通信装置1020は、受信信号増幅周波数変換帯域カット、デジタル化、ベースバンド信号生成を行う受信モジュール1715と、周波数分波チャネライザ1710と、重み付け係数積和演算してマルチビーム形成を行うデジタルビーム形成器1711と、チャネル分波を行うデジタルチャネライザ1712と、信号を時分割多重する時間多重器1713を備える。

0026

図3に示す比較例2では、周波数分波チャネライザ1710A〜1710Nで分波された信号は、周波数毎にそれぞれ決められたデジタルビーム形成器1711A〜1711iに入力される。同じ周波数の信号を扱うデジタルビーム形成器1711の中で、入力される分波された信号の全てが未使用の場合にデジタルビーム形成器1711の演算を実施しないように動作することで、未使用の周波数に対応するデジタルビーム形成器1711の電力を削減する。

0027

比較例2は、上記のように動作するため、入力される全てのビームにおいて、分割される周波数帯のうち、使用されている周波数帯の数が同じで、かつ、同じデジタルビーム形成器1711に分割された周波数帯が入力するように、使用する周波数帯の位置が配置されている場合に消費電力削減効果が最も高くなる。
しかしながら、図1を用いて説明したようなデジタルチャネライザを含む無線中継器に適用する場合、新規ユーザの追加や、既存ユーザ契約終了により、使用する周波数の追加や削減を行う際に、全てのビームについて、消費電力削減効果が高くなる前記条件に常に一致させて運用することは困難である。このため、比較例2では、実際の運用においては、消費電力の削減効果は限定的となる。

0028

次に、図を用いて、実施の形態に係る無線通信装置100について説明する。
図4は、本実施の形態に係る無線通信装置100の構成を示す図である。
本実施の形態に係る無線通信装置100は、周波数分割多重方式により通信処理が行われる無線通信装置である。

0029

無線通信装置100には、電波を送受信するアンテナ、増幅器アナログフィルタ、信号の切り替えを行う設備等の各種の設備が設けられている。しかし、ここでは、無線通信装置100の処理のうち、デジタル信号の処理に関わる部分のみについて説明する。

0030

図4に示すように、無線通信装置100は、A/D変換部101、デジタル分波部102(分波部)、前段並べ替え部103(前段チャネル並べ替え部)、分離型スイッチ部104(チャネル分離チャネルスイッチ部)、後段並べ替え部105(後段チャネル並べ替え部)、デジタル合波部106(合波部)、D/A変換部107を備える。
以下では、無線通信装置100が受信した信号の流れに沿って、無線通信装置100の構成を説明する。

0031

無線通信装置100には、入力ポート毎に、アナログ信号が入力される。アナログ信号は、アンテナにより受信された電波を増幅し、周波数選択と周波数変換とが行われた高周波信号である。このアナログ信号には、入力ポート毎に周波数分割多重方式により複数のチャネル信号が多重化されている。

0032

A/D変換部101は、入力されたアナログ信号を受信し、デジタル信号に変換する。
デジタル分波部102は、デジタル信号に変換された信号(多重化信号の一例)を受信し、周波数分割多重された信号から周波数毎にチャネル信号を分離し、処理を行うための中間周波数に周波数を変換する。以下では、周波数分割多重された信号から周波数毎にチャネル信号を分離することを「分波する」と記載する場合がある。

0033

前段並べ替え部103は、チャネル制御部108からの指示に基づいて、入力ポート内のチャネルの並べ替えを行う。チャネルの並べ替えが行われた信号は、他のポートで同様の処理が行われた信号とともに、分離型スイッチ部104に送られる。

0034

A/D変換部101、デジタル分波部102、前段並べ替え部103は、入力ポート毎に設けられる。例えば、入力ポートAに対してA/D変換部101A、デジタル分波部102A、前段並べ替え部103Aが設けられ、入力ポートBに対してA/D変換部101B、デジタル分波部102B、前段並べ替え部103Bが設けられ、・・・、入力ポートNに対してA/D変換部101N、デジタル分波部102N、前段並べ替え部103Nが設けられる。

0035

分離型スイッチ部104は、チャネル制御部108により指示されたスイッチングテーブル設定情報(設定情報)を、内部のスイッチングテーブル704(図9参照)に保持する。分離型スイッチ部104は、スイッチングテーブル704の情報に基づき、出力すべきポートの出力チャネルに信号をスイッチする。

0036

後段並べ替え部105は、チャネル制御部108からの指示に基づいて、出力ポートに出力するチャネル信号の並べ替えを行う。
デジタル合波部106は、チャネル毎の信号の周波数の変換と、出力ポート内のチャネル信号の周波数分割多重を行う。以下、出力ポート内のチャネル信号の周波数分割多重することを合波すると記載する場合もある。

0037

D/A変換部107では、合波された信号を、デジタル信号からアナログ信号に変換し出力ポートから出力する。

0038

後段並べ替え部105、デジタル合波部106、D/A変換部107は、出力ポート毎に設けられる。例えば、出力ポートAに対して後段並べ替え部105A、デジタル合波部106A、D/A変換部107Aが設けられ、出力ポートBに対して後段並べ替え部105B、デジタル合波部106B、D/A変換部107Bが設けられ、・・・、出力ポートNに対して後段並べ替え部105N、デジタル合波部106N、D/A変換部107Nが設けられる。

0039

図示は無いが、無線通信装置100のD/A変換部107より出力されたアナログ信号は、この後、信号の切替設備、周波数変換設備フィルタ、増幅器等を通過し、アンテナより出力される。

0040

以下では、本実施の形態に係る無線通信装置100において、デジタル信号の処理を行う各部の構成と動作について説明する。
図5は、本実施の形態に係る無線通信装置100のデジタル分波部102の構成の一例を説明するための図である。

0041

デジタル分波部102は、マルチレートの分波を行う必要があるため、マルチレート型フィルタバンクを用いて構成される。デジタル分波部102には、チャネル単位に処理部が分離できる構成を有するフィルタバンクを用いる。
図5に示すデジタル分波部102は、チャネル単位に処理部が分離できる構成を持つ。図5に示すデジタル分波部102は、3ステージ構成で、最大8波の分波を実現するが、4ステージ以上の構成でも実現可能である。
図5に示すデジタル分波部102については、特許文献「WO2011/065287(A1)」に記載されている。

0042

図5において、デジタル分波部102は、周波数変換受信ローパスフィルタ部(以下、ローパスフィルタ部301,302,303とする)、受信チャネルフィルタ部304を備える。
ローパスフィルタ部301A〜Bは、ステージ1の周波数変換受信ローパスフィルタ部である。ローパスフィルタ部302A〜Dは、ステージ2の周波数変換受信ローパスフィルタ部である。ローパスフィルタ部303A〜Hは、ステージ3の周波数変換受信ローパスフィルタ部である。

0043

ローパスフィルタ部301,302,303は、A/D変換部101により変換されたデジタル信号に対し、周波数変換およびローパスフィルタ処理を施した後、サンプリングレート入力データ速度の半分にしてから出力する。
受信チャネルフィルタ部304は、ローパスフィルタ部301,302,303からの出力信号に対してフィルタ処理を行う。

0044

ローパスフィルタ部301,302,303のローパスフィルタと、受信チャネルフィルタ部304のフィルタは、例えば、ハーフバンドフィルタで構成する。これにより、デジタル分波部102の回路規模を小さくすることができる。

0045

図5の例では、A/D変換部101は、受信信号をサンプリングして、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
デジタル分波部102は、サンプリングされたデジタル信号を、2分波をベースとして段階的な信号分離を行う。デジタル分波部102における信号分離の処理は、ステージ数の増加に伴い、抽出領域を2分割していく方式で行われる。

0046

デジタル分波部102は、チャネル番号が割り当てられたチャネル1〜8(分波部チャネル1〜8)を備える。
デジタル分波部102は、チャネル制御部108から未使用であるチャネルの情報を入手する。デジタル分波部102は、分波した信号のチャネル(分波部チャネル)のうち、未使用であるチャネルのチャネル番号を得ることで、未使用チャネルに該当するローパスフィルタ部301,302,303、および、受信チャネルフィルタ部304に対するクロック供給を停止し、この回路で消費される電力を削減することができる。
なお、未使用チャネルに相当する回路を停止させる効果はなくなるが、本デジタル分波部102をポリフェーズフィルタFFTとで構成する方式としてもよい。

0047

図5に示すように、例えば、デジタル分波部102で処理するチャネルのうち、チャネル3、チャネル4、チャネル5、チャネル7が未使用であるとする。
この場合、チャネル3とチャネル4の処理を行う周波数変換受信ローパスフィルタ部と受信チャネルフィルタ部のうち、点線で囲んだ範囲310で消費される電力の削減が可能である。
また、チャネル5の処理を行う点線で囲んだ範囲311と、チャネル7の処理を行う点線で囲んだ範囲312も、同様に、消費される電力の削減を行うことができる。

0048

次に、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105について説明する。
図6は、本実施の形態に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成の一例を説明するための図である。
図7は、本実施の形態に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成の別例を説明するための図である。
図8は、本実施の形態に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103の動作の一例を説明するための図である。

0049

図6図7図8を用いて、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成と動作について説明する。
前段並べ替え部103は、デジタル分波部102から複数の分波後信号を入力し、入力した複数の分波後信号を並べ替え、複数の並べ替え信号(前段並べ替え後信号)として出力する。
後段並べ替え部105は、分離型スイッチ部104から出力ポート毎に出力された複数の合波前信号(スイッチ後信号)を入力し、入力した複数の合波前信号を並べ替え、複数の並べ替え後信号(後段並べ替え信号)として出力する。

0050

図6では、分波されたチャネルが8チャネルの場合に、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105を、セレクタを用いて構成する例を示す。前段並べ替え部103と後段並べ替え部105とは、同一の構成で実現することが可能である。また、図6では、8チャネルの並べ替えを行う例を示しているが、8チャネル以外の構成も実現可能である。また、前段並べ替え部103と後段並べ替え部105とは、互いに異なるチャネル数を処理するように構成することもできる。

0051

図6に示すように、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105では、並べ替えを行う出力チャネル(前段出力チャネル)に対応して、セレクタ401が設けられる。つまり、出力チャネル1〜8に対して、セレクタ401A〜401Hが対応するように設けられる。
各セレクタ401には、全チャネルが入力される。例えば、セレクタAには、入力側チャネル(前段入力チャネル)1〜8の全分波後信号が入力され、その中から出力チャネル1に出力する信号が選択され、並べ替え後信号として出力チャネル1に出力される。

0052

前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、情報分配部402(チャネル並べ替え情報分配部)、クロック停止指示部403を備える。
情報分配部402は、チャネル制御部108からチャネル並べ替え情報を入力し、受信したチャネル並べ替え情報に基づいて、セレクタ401が信号を選択するための選択信号をセレクタ401に出力する。
チャネル並べ替え情報には、並べ替え前後のチャネルの未使用情報が含まれる。
出力チャネルは情報分配部402から入力されるチャネル並べ替え情報(並べ替え前後のチャネルの未使用情報)に基づいて決定される。
このように、このセレクタの選択信号は、情報分配部402により、並べ替え前後のチャネルの未使用情報の入力に基づき出力チャネルが決定され、セレクタ401に分配される。

0053

前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、上記のような構成により、並べ替え前後のチャネルの未使用情報に基づいて、入力チャネルを並べ替え、出力チャネルとして出力することができる。

0054

クロック停止指示部403は、チャネル制御部108から、並べ替え前後のチャネルの未使用情報を入力する。
クロック停止指示部403は、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の並べ替え前の信号を処理する回路と、並べ替え後の信号を処理する回路に対して、並べ替え前後のチャネルの未使用情報に基づいて、クロックの停止を指示する。

0055

次に、図7を用いて、本実施の形態に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成の別例について説明する。
図7では、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105を、セレクタを用いて構成する例を示した。しかし、並べ替えを実現する方法は、セレクタを用いる方法でなくても構わない。

0056

例えば、図7に示すように、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、例えば、分波後信号(チャネル信号)を一定のデータブロック区切りバッファメモリ)を用い、読み出しの時に並べ替えを行う構成としてもよい。前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、データを一定のデータブロックに分割する際に、信号をパケット(またはフレームセル)に再生したデータ単位としてもよい。

0057

図7に示すように、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、リード制御部502、情報分配部503(チャネル並べ替え情報分配部)、クロック停止指示部504を備える。また、チャネル1〜8にそれぞれ対応するバッファ501A〜Hを備える。

0058

前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、一定のデータブロックとして区切られた分波後信号(チャネル信号)のデータを、バッファ501に書き込む。
リード制御部502は、チャネル並べ替え情報分配部503からのチャネル並べ替え情報に基づき、読み出すバッファの読み出し先を変更しながら出力することで、チャネルの並べ替えを行い、出力チャネルに出力する。

0059

なお、バッファ501A〜Hは、図7に示すように、物理的にチャネル毎に独立した構成でなくてもよい。
例えば、バッファ501A〜Hは、物理的には全チャネルに対し単一のメモリを用いて構成してもよい。バッファ501A〜Hから分波後信号を読み出す際に、バッファ501A〜H毎にリードするメモリのアドレスを変更することで、物理的にチャネル毎に独立した構成と同等の動作を行うことができる。

0060

クロック停止指示部504は、チャネル制御部108から、並べ替え前後のチャネルの未使用情報を入力する。
クロック停止指示部504は、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の並べ替え前の信号を処理する回路と、並べ替え後の信号を処理する回路に対して、並べ替え前後のチャネルの未使用情報に基づいて、クロックの停止を指示する。

0061

次に、図8を用いて、無線通信装置100の前段並べ替え部103の具体的な動作について説明する。
図8に示すように、前段並べ替え部103の入力チャネルは、入力チャネル1、入力チャネル2、入力チャネル6、入力チャネル8が使用されるものとする。
このとき、後段の分離型スイッチ部104では、チャネル5、チャネル6、チャネル7、チャネル8の電力削減を行うことを目的として、前段並べ替え部103におけるチャネルの並べ替えを行う例を考える。
分離型スイッチ部104では、後述するように、デバイス分割された分離型スイッチ部の使用チャネル(ここでは、連続したチャネル1〜4)が入力されるデバイスにのみ電源投入し、未使用となるチャネル(ここでは、チャネル5〜8)のデバイスの電源を落とすことで、電力削減の効果を向上させることができる。分離型スイッチ部104において電力削減の効果を向上させる仕組みについては後述する。

0062

この場合、前段並べ替え部103は、入力チャネル1は出力チャネル1に、入力チャネル2は出力チャネルに、そのまま接続する。また、入力チャネル6は、出力チャネル3に並べ替え、入力チャネル8は出力チャネル4に並べ替える。

0063

前段並べ替え部103のクロック停止指示部403,504は、未使用チャネルである入力チャネル3、入力チャネル4、入力チャネル5、入力チャネル7の入力の処理を行う入力処理回路603、604、605、607のクロックを停止する。

0064

また、クロック停止指示部403,504は、並べ替え後に未使用チャネルとする出力チャネル5、出力チャネル6、出力チャネル7、出力チャネル8の出力の処理を行う出力処理回路615、616、617、618のクロックを停止する。

0065

このように、入力処理回路603、604、605、607と、出力処理回路615、616、617、618とのクロックを停止することにより、電力の削減を行う。
クロック停止指示部403,504は、チャネル制御部108から入力する並べ替え前後のチャネル未使用情報に基づいて、入力処理回路、出力処理回路のクロックの停止を実行する。

0066

ここでは、前段並べ替え部103について説明したが、後段並べ替え部105も同様に動作させることができる。

0067

図9は、本実施の形態に係る無線通信装置100の分離型スイッチ部104の構成の一例を説明するための図である。
図9を用いて、本実施の形態に係る無線通信装置100の分離型スイッチ部104の構成について説明する。

0068

図9では、分離型スイッチ部104には、8チャネルの並べ替えを行った信号が2ポート分入力される場合を示している。分離型スイッチ部104は、8チャネルの並べ替えを行った並べ替え後信号の2つの入力ポート(入力ポート1,2)分を入力し、入力チャネルのスイッチ動作を実行し、8チャネルの合波前信号の2つの出力ポート(出力ポート1,2)分を出力する。
図9では、分離型スイッチ部104は、セレクタ701,702を用いて構成されている。また、分離型スイッチ部104は、スイッチングテーブル704、クロック停止指示部705を備えている。

0069

セレクタ701A〜Hは、出力ポート1のチャネル信号の選択を行うセレクタである。セレクタ702A〜Hは、出力ポート2のチャネル信号の選択を行うセレクタである。デバイス703A〜703Hは、分離型スイッチ部104をデバイス分割した一例であるデバイスである。
セレクタ701,702と記載した場合には、セレクタ701A〜H,セレクタ702A〜Hのすべて、あるいは少なくともいずれかを指すものとする。

0070

なお、チャネル数とポート数は、この数に限る必要はなく、この数以上でも実現可能である。また、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105の構成例である図7と同様の構成により、バッファ(メモリ)を用いて、読み出し時の制御により、スイッチを実現する方法で実現することもできる。

0071

図9に示すように、分離型スイッチ部104は、スイッチングを実行して出力する出力チャネルに対応し、セレクタが設けられる。分離型スイッチ部104は、出力ポート1用のセレクタ701A〜701H、出力ポート2用のセレクタ702A〜702Hが設けられる。各セレクタには、全入力ポートの全チャネルが入力される構成である。
例えば、セレクタ701Aには、入力ポート1の入力チャネル(スイッチ部入力チャネル)1〜8の並べ替え後信号(スイッチ前信号)と、入力ポート2の入力チャネル(スイッチ部入力チャネル)1〜8の並べ替え後信号(スイッチ前信号)とが入力される。セレクタ701Aは、スイッチングテーブル704からスイッチ選択信号を入力する。セレクタ701Aは、入力したスイッチ選択信号に基づいて、入力した全並べ替え後信号から1つの信号を選択し、選択した信号を合波前信号として出力ポート1の出力チャネル(スイッチ部出力チャネル)1に出力する。

0072

セレクタ701,702に対して出力されるスイッチ選択信号は、スイッチングテーブル704に設定されたスイッチングテーブル設定情報に基づいて生成される。各セレクタは、スイッチ選択信号に基づいて出力ポートの変更を含めたスイッチングを実行する。ここでは、特に、分離型スイッチ部104の消費電力を下げるように、出力ポート内の出力チャネルの選択を行うように、スイッチングテーブル704の設定を行う。

0073

分離型スイッチ部104は、チャネル制御部108からスイッチングテーブル設定情報を入力する。スイッチングテーブル設定情報は、スイッチングテーブル704と、クロック停止指示部705とに入力される。

0074

クロック停止指示部705は、入力したスイッチングテーブル設定情報に基づいて、未使用チャネルのスイッチ前の処理回路と、未使用チャネルのスイッチ後の処理回路とのクロックの停止を指示する。

0075

分離型スイッチ部104は、各セレクタ701,702に対し、全入力チャネル情報が入力されるため、回路規模が大きくなる傾向にある。
上記の説明では、分離型スイッチ部104は、1つのデバイスに収容されている場合を想定し、未使用の各チャネルのクロックを停止する例を示した。

0076

しかし、分離型スイッチ部104は、回路規模に応じて複数のデバイスに分割して収容される場合がある。
デバイスの分割を行う際には、例えば、図9において点線で囲んだ範囲703A〜703Hのように、各ポートの同一のチャネル番号を選択し、それをデバイス単位実装する方法で分割する。具体的には、出力ポート1の出力チャネル1に対応するセレクタ701Aと、出力ポート2の出力チャネル1に対応するセレクタ702Aとを703Aとして一つのデバイスに実装する。また、出力ポート1の出力チャネル2に対応するセレクタ701Bと、出力ポート2の出力チャネル2に対応するセレクタ702Bとを703Bとして一つのデバイスに実装する。

0077

上記のようにデバイスの分割をした場合は、デバイス単位に電源を落とすことで消費電力を削減する。
本実施の形態に係るチャネルスイッチ(分離型スイッチ部104)は、チャネル単位で処理を独立させることができ、チャネル単位の電力削減を行うことができる構成であるため、チャネル分離型チャネルスイッチと呼ばれる。なお、このデバイスを分割する際の分割方法は1チャネル単位で分割するだけでなく、例えば、703Aと703Bを1デバイスに収容する方法や、703A、703B、703C、703Dを1デバイスに収容する方法等でもよい。

0078

なお、分離型スイッチ部104は、入力側と出力側とにデバイスを分割し、入力側と出力側のそれぞれの未使用のデバイスの電源を停止することで消費電力を削減することも可能である。しかしながら、この場合は、分離型スイッチ部の入力側デバイスの出力は全出力側デバイスに接続される必要があるため、特にチャネル数が多くなる無線通信装置の場合に、入力側デバイスと出力側デバイスの間の配線が多数となり、配線が困難となることから、通常は実施されない。

0079

図10は、本実施の形態に係る無線通信装置100の分離型スイッチ部104で使用するスイッチングテーブル704の構成の一例を説明するための図である。
図10を用いて、スイッチングテーブル704の構成について説明する。

0080

図10に示すように、スイッチングテーブル704には、スイッチする前の入力チャネルの情報として、使用または未使用の情報、入力ポートの情報、入力チャネルの情報を保持する。また、入力チャネルに対応した、スイッチした後の出力チャネルの情報として、使用または未使用の情報、出力ポートの情報、出力チャネルの情報を保持する。以下では、スイッチの入力および出力のチャネルの使用または未使用の情報と、入力および出力のポートとチャネルのスイッチする情報を総称して、スイッチング情報と記載する。

0081

例えば、入力チャネル「使用/ポート1/チャネル1」の信号は、「使用/ポート2/チャネル3」の出力チャネルに出力される。入力チャネル「使用/ポート1/チャネル2」の信号は、「使用/ポート1/チャネル1」の出力チャネルに出力される。
このように、スイッチングテーブル704には、入力ポート1,2を跨いでスイッチ処理が行われるように、スイッチング情報が設定されている。

0082

図10に示すスイッチングテーブル704では、入力チャネルを基準としたテーブルの構成としているが、出力チャネルを基準としたテーブル構成でもよい。あるいは、スイッチングテーブル704は、未使用チャネルについては設定せず、使用チャネルのみを設定したテーブル構成を用いてもよい。

0083

通常のチャネルスイッチでは、スイッチングテーブルには入力チャネルと出力チャネルの接続情報が記載される。
本実施の形態に係るスイッチングテーブル704は、分離型スイッチ部104の消費電力の削減効果を高めるように、チャネル制御部108により更新がなされる。

0084

具体的には、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル704に設定する入力チャネルと出力チャネルの接続情報を、分離型スイッチ部104の電力の消費量が最も小さくなるように変更する。
チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104のクロックの停止が最も多くなるか、あるいはデバイス分割されたチャネルスイッチの電源停止する回路規模が最も多くなるようにスイッチングテーブル704の内容を変更する。
チャネル制御部108は、スイッチングテーブル704の内容の更新を、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105のチャネル並べ替え処理と連動させて動作させることで、本来の入力チャネルと出力チャネルの接続を維持する。

0085

分離型スイッチ部104は、スイッチングテーブル704に基づいて、出力ポート毎に複数の合波前信号を出力する。
出力ポート毎の後段並べ替え部105は、複数の合波前信号を入力し、チャネルの並べ替えを実行する。このとき、図6で説明したように、分離型スイッチ部104は、情報分配部402からの選択信号により、チャネルの並べ替えを実行する。
後段並べ替え部105は、複数の合波前信号のチャネルを並べ替え、複数の合波前信号として出力する。

0086

図11は、本実施の形態に係る無線通信装置100のデジタル合波部106(合波部)の構成の一例を説明するための図である。
図11を用いて、本実施の形態に係る無線通信装置100のデジタル合波部106の構成と動作について説明する。ここでは、デジタル合波部106が8チャネルの合波前信号(複数の後段並べ替え後信号の一例)を合波する場合を説明する。

0087

後段並べ替え部105から本来出力すべきチャネルに出力された各チャネルの合波前信号は、フィルタ部901(送信チャネルフィルタ部)に入力され、フィルタ処理が行われる。
次に、フィルタ処理が行われた信号は、送信ローパスフィルタ部902,903,904(送信ローパスフィルタ周波数変換部)に入力される。
フィルタ部901は、送信チャネルフィルタ部である。送信ローパスフィルタ部902A〜Hは、ステージ1の送信ローパスフィルタ周波数変換部である。送信ローパスフィルタ部903A〜Dは、ステージ2の送信ローパスフィルタ周波数変換部である。904A〜Bは、ステージ3の送信ローパスフィルタ周波数変換部である。

0088

送信ローパスフィルタ部902は、入力された信号に対し、サンプリングレートを入力データ速度の2倍に補間した後、周波数変換して出力する。
送信ローパスフィルタ部902から出力された出力信号は、加算器910により、隣り合う帯域間で加算される。

0089

上記のような加算処理が送信ローパスフィルタ部903、904と、加算器910で繰り返される。
そして、送信ローパスフィルタ部904A,904Bから出力された出力信号が加算器910Gにより加算された信号がD/A変換部107に入力される。

0090

図11に示すデジタル合波部106については、特許文献「WO2011/065287(A1)」に記載されている。送信チャネルフィルタ部901、送信ローパスフィルタ部902,903,904のフィルタは、デジタル分波部102と同様に、例えばハーフバンドフィルタで構成し、回路規模を小さくすることができる。

0091

上記のようにデジタル合波部106を構成し、デジタル分波部102と同様に、未使用であるチャネルの情報を得ることにより、未使用チャネルに該当する送信チャネルフィルタ部901と送信ローパスフィルタ部902,903,904に対するクロック供給を停止し、この回路で消費される電力を削減することができる。

0092

図11では、使用する出力チャネルとして、チャネル1、チャネル4、チャネル6である場合の例を示す。この場合、未使用チャネルのチャネル2の処理回路920、未使用チャネルのチャネル3の処理回路921、未使用チャネルのチャネル5の処理回路922、未使用チャネルのチャネル7とチャネル8の処理回路923の回路のクロックを停止することができ、消費電力を低減することができる。
なお、未使用チャネルに相当する回路を停止させる効果はなくなるが、デジタル合波部106をポリフェーズフィルタとIFFTで構成される方式で構成しても良い。

0093

図12は、本実施の形態に係る無線通信装置100のチャネル制御部108の構成の一例を説明するための図である。
図12を用いて、チャネル制御部108の構成について説明する。
図12に示すように、チャネル制御部108は、情報制御部1002(チャネル情報制御部)、並べ替え制御部1001(チャネル並べ替え制御部)を備える。

0094

チャネル制御部108には、チャネル情報が入力される。
本実施の形態に係る無線通信装置100が人工衛星201(図1参照)に搭載される場合は、チャネル情報は地上局からチャネルの設定指示コマンドとして与えられても良い。

0095

チャネル情報には、無線通信装置100で使用するチャネルの情報(使用チャネル情報)と、チャネル交換のための情報(チャネルスイッチ情報)とが含まれる。
使用するチャネルの情報には、無線通信装置100において、使用する入力チャネルの情報と、使用する出力チャネルの情報とが含まれる。

0096

チャネル情報は、チャネル制御部108の情報制御部1002に入力される。
情報制御部1002は、使用するチャネルの情報に含まれる使用する入力チャネルの情報に基づいて、未使用となる入力チャネルの情報を選択し、入力チャネル未使用情報として、デジタル分波部102へ送信する。
入力チャネルとは、並べ替え処理前であり、かつ、スイッチ処理前のチャネルである。

0097

また、情報制御部1002は、使用するチャネルの情報に含まれる使用する出力チャネルの情報に基づいて、未使用となる出力チャネルの情報を選択し、出力チャネル未使用情報として、デジタル合波部106へ送信する。
出力チャネルとは、スイッチ処理後であり、かつ、並べ替え後のチャネルである。

0098

また、情報制御部1002は、チャネル交換のための情報に基づいて、分離型スイッチ部104の消費電力が最も小さくなるように、チャネル交換の情報を変更する。情報制御部1002は、変更したチャネル交換の情報を、並べ替え制御部1001に送信する。
並べ替え制御部1001は、情報制御部1002から、変更したチャネル交換の情報を入力し、変更したチャネル交換の情報に基づいて、スイッチングテーブル704に設定するスイッチングテーブル設定情報を生成する。並べ替え制御部1001は、生成したスイッチングテーブル設定情報を分離型スイッチ部104に送信する。

0099

ここで、情報制御部1002がチャネル交換の情報を変更することで、実際の入力チャネルと実際の出力チャネルとの間で不整合が発生する。しかし、並べ替え制御部1001は、前段並べ替え部103及び後段並べ替え部105の並べ替えにより、不整合が解消するように、並べ替え前後のチャネル未使用情報を生成する。

0100

並べ替え制御部1001は、前段並べ替え部103が入力チャネルと、分離型スイッチ部104の入力側チャネルとの間の並べ替えのためのチャネル未使用情報を生成し、前段並べ替え部103に送信する。
並べ替え制御部1001は、後段並べ替え部105が出力チャネルと、分離型スイッチ部104のち出力側チャネルとの間の並べ替えのためのチャネル未使用情報を生成し、後段並べ替え部105に送信する。
前段並べ替え部103と後段並べ替え部105とは、その構成によっては、必ずしも並べ替え前後のチャネル未使用情報が必要とは限らない。並べ替え前のチャネル未使用情報があればよい場合もあるし、並べ替え後のチャネル未使用情報があればよい場合もある。

0101

以上のように、並べ替え制御部1001は、情報制御部1002からチャネル交換の変更情報を受信した後、前段並べ替え部103と後段並べ替え部105とに、チャネル並べ替え情報と並べ替え前後のチャネル未使用情報とを送信する。

0102

以上、本実施の形態に係る無線通信装置100の構成と、その構成の構成要素について説明した。本実施の形態に係る無線通信装置100の構成要素は、デジタル処理を行うため、1個または複数のASIC(Application・Specific・Integrated・Circuit)、FPGA(Field・Programmable・Gate・Array)等の電子回路で構成される。
無線通信装置100の構成要素のうちで、消費電力を多く消費する構成規模が大きい電子回路となる構成要素は、デジタル分波部102、分離型スイッチ部104、デジタル合波部106である。

0103

デジタル分波部102は、複数の周波数多重された信号から高速でチャネル信号を分波するため構成規模が大きい電子回路となる。また、デジタル合波部106は、複数のチャネル信号を高速に合波するため、チャネル数に対応した電子回路が必要になり、構成規模が大きい電子回路となる。また、分離型スイッチ部104では、ポート間とチャネル間との両方のスイッチ動作を行うため、1つのチャネルのチャネルスイッチ処理に、(ポート数×チャネル数)の数の入力が必要となり、多数の入力チャネルをスイッチするための処理を行う電子回路の構成規模が大きくなる。

0104

これに対し、前段並べ替え部103および後段並べ替え部105は、1つの入力ポートに収容されるチャネル数のみの入力となるため、分離型スイッチ部104に比べ電子回路の構成規模は小さい。

0105

本実施の形態に係る無線通信装置100では、構成規模が大きくなるデジタル分波部102、分離型スイッチ部104、デジタル合波部106について、チャネル単位で処理可能な構成とし、動作していない電子回路への電力の供給停止やクロックの配信停止により、電力を削減する。
分離型スイッチ部104における消費電力の削減効果を最大とするために、前段並べ替え部103と後段並べ替え部105とにより、チャネルの並べ替えを行う。
チャネル制御部108は、特に消費電力が高い分離型スイッチ部104について最も消費電力が低くなるように、前段並べ替え部103と後段並べ替え部105とに対し並べ替えの制御を行う。

0106

図13は、本実施の形態に係る無線通信装置100のチャネル制御の方法を説明するための図である。
図13を用いて、チャネル制御部108が行うチャネル制御方法について説明する。
チャネル制御部108が行うチャネル制御方法には、無線通信装置100におけるチャネル信号の通過経路を変更する制御方法、各構成要素に対する未使用チャネルの通知方法が含まれる。
また、図13を用いて、チャネル制御部108から制御情報を受け取った各構成要素が、これらの制御情報に基づいて行う消費電力を低減する方法の一例について説明する。

0107

図13に示すように、無線通信装置100の入力ポート、出力ポートは、それぞれ2ポートである。また、1つの入力ポート、出力ポートのチャネル数は、8チャネルである。図13は、無線通信装置100において、装置内部の各構成要素の使用チャネルと未使用チャネルとの配置と、チャネル信号の流れを示したものである。

0108

なお、図13では、説明を簡単にするために2ポート、8チャネルの例を示しているが、ポート数とチャネル数はこの数に限る必要はない。また、分離型スイッチ部104は、図9に示したように、各ポートの同一チャネル番号毎にスイッチ処理回路をデバイス703A〜703Hに収容する方法で、回路を分割するものとする。また、図13は、説明のための論理的な図であり、図9に示す物理的な構成とは異なることに注意されたい。

0109

図13に示すように、入力ポート1の入力チャネルは、チャネル1、チャネル2、チャネル6、チャネル8が使用される。また、入力ポート2の入力チャネルは、チャネル2、チャネル4、チャネル6、チャネル7が使用される。

0110

チャネル制御部108は、入力ポートの入力チャネルと、出力ポートの出力チャネルとのスイッチングが以下となるように、チャネル情報のチャネルスイッチ情報により指示を受けているものとする。
入力ポート1/入力チャネル1→出力ポート2/出力チャネル6
入力ポート1/入力チャネル2→出力ポート1/出力チャネル1
入力ポート1/入力チャネル6→出力ポート2/出力チャネル2
入力ポート1/入力チャネル8→出力ポート1/出力チャネル4
入力ポート2/入力チャネル2→出力ポート2/出力チャネル3
入力ポート2/入力チャネル4→出力ポート1/出力チャネル6
入力ポート2/入力チャネル6→出力ポート2/出力チャネル8
入力ポート2/入力チャネル7→出力ポート2/出力チャネル7

0111

無線通信装置100において、消費電力の低減のためのチャネル制御を行わない場合には、スイッチングテーブル704に上記のチャネルスイッチ情報が保存される。
しかし、本実施の形態に係る無線通信装置100において、消費電力の低減のためのチャネル制御を行う場合には、スイッチングテーブル704に対して最適化が行われる。
しかしながら、スイッチングテーブル704に対して最適化が行われた場合でも、入力ポートの入力チャネルと出力ポートの出力チャネルとのスイッチングは、上記チャネルスイッチ情報に記載された交換と同一となるよう制御が行われる。

0112

チャネル制御部108は、デジタル分波部102へスイッチ前の未使用チャネルの情報(入力ポートの入力チャネルの未使用情報)を送信する。また、チャネル制御部108は、デジタル合波部106へスイッチ後の未使用チャネルの情報(出力ポートの出力チャネルの未使用情報)を送信する。

0113

1101〜1108は、入力ポート1のデジタル分波部102Aの使用チャネルの一例である。
入力ポート1に対応するデジタル分波部102Aは、未使用の入力チャネルであるチャネル3、チャネル4、チャネル5、チャネル7において、分波を行うフィルタバンクのクロックを停止する。

0114

1201〜1207は、入力ポート2のデジタル分波部102Bの使用チャネルの一例である。
入力ポート2に対応するデジタル分波部102Bは、未使用の入力チャネルであるチャネル1、チャネル3、チャネル5、チャネル8において、分波を行うフィルタバンクのクロックを停止する。

0115

1171〜1176は、出力ポート1のデジタル合波部106Aの使用チャネルの一例である。1272〜1278は、出力ポート2のデジタル合波部106Bの使用チャネルの一例である。
デジタル分波部102と同様に、出力ポート1のデジタル合波部106Aは、未使用の出力チャネルであるチャネル2、チャネル3、チャネル5、チャネル7、チャネル8において、合波を行うフィルタバンクのクロックを停止する。出力ポート2のデジタル合波部106Bは、未使用出力チャネルのチャネル1、チャネル4、チャネル5において、合波を行うフィルタバンクのクロックを停止する。

0116

分離型スイッチ部104は、上述したように、各ポートの同一チャネル番号のスイッチ処理を行う回路毎にデバイスに分割している。
このため、各ポートの使用チャネルが分散している場合よりも、各ポートの使用チャネル番号が一致しているほうが、同一デバイス内で多くの処理が可能となるとともに、処理を行わないデバイスの数を多くすることができる。
したがって、処理を行わないデバイスの電源を落とすことによって、より多くの消費電力の低減を行うことができる。

0117

チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104の未使用デバイスが最も多くなるように、前段並べ替え部103、後段並べ替え部105の入力ポート毎、出力ポート毎のチャネルの並べ替えをする。そして、チャネル制御部108は、入力ポート毎、出力ポート毎のチャネルの並べ替えに応じて、最終的にはチャネルスイッチ情報に従った入出力の状態となるように、分離型スイッチ部104のスイッチングテーブル704の変更を行う。

0118

具体的には、チャネル制御部108は、入力ポート1、入力ポート2の各ポートの前段並べ替え部103A、103Bにおいて、次のような制御を行う。
チャネル制御部108は、各ポートのチャネルについて、小さいチャネル番号から順に連続して使用チャネルとなるように、使用チャネル、未使用チャネルの番号を並べ替える。
言い換えると、チャネル制御部108は、各ポートの前段並べ替え部103において、各ポートの使用チャネル番号の小さい番号が未使用である場合、使用チャネル番号の大きい番号のチャネルを同一ポートの小さいチャネル番号の位置に入れ替えて、信号を出力するように並べ替えを行う制御をする。
チャネル制御部108は、前段並べ替え部103に対し、並べ替え前後のチャネル未使用情報を出力することにより、上記の制御を行う。

0119

1111〜1118は、入力ポート1の前段並べ替え部103Aの並べ替え前の使用チャネルの一例である。1212〜1217は、入力ポート2の前段並べ替え部103Bの並べ替え前の使用チャネルの一例である。
また、1121〜1124は、入力ポート1の前段並べ替え部103Aの並べ替え後の使用チャネルの一例である。1221〜1224は、入力ポート2の前段並べ替え部103Bの並べ替え後の使用チャネルの一例である。

0120

入力ポート1の前段並べ替え部103Aは、使用チャネルがチャネル1、チャネル2、チャネル6、チャネル8である。チャネル制御部108は、これらの使用チャネルのうち、チャネル6をチャネル3に入れ替え、チャネル8をチャネル4に入れ替えて信号を出力するように、前段並べ替え部103Aに指示を行う。
入力ポート2の前段並べ替え部103Bは、使用チャネルがチャネル2、チャネル4、チャネル6、チャネル7である。チャネル制御部108は、これらの使用チャネルのうち、チャネル2をチャネル1に入れ替え、チャネル4をチャネル2に入れ替え、チャネル6をチャネル3に入れ替え、チャネル7をチャネル4に入れ替えて信号を出力するように、前段並べ替え部103Bに指示を行う。

0121

このように制御を行うことで、前段並べ替え部103の入力ポート1および入力ポート2のチャネルの出力は、チャネル番号の小さい4チャネルが全て使用される設定となる。

0122

前段並べ替え部103のクロック停止指示部504(図7参照)は、前段並べ替え部103の入力処理を行う回路について、並べ替え前に未使用となるチャネル情報を元に、クロックを停止する。また、クロック停止指示部504は、前段並べ替え部103の出力処理を行う回路について、並べ替え後に未使用となるチャネル情報を元に、クロックを停止する。

0123

分離型スイッチ部104は、入力処理を行う回路において、前段並べ替え部103が行ったチャネルの並べ替えに基づき、ポート1の入力チャネルは、チャネル番号の小さい4チャネルが使用され、ポート2の入力チャネルは、チャネル番号の小さい4チャネルが使用される。

0124

分離型スイッチ部104は、ポート間をまたぐスイッチ動作を行う。チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104のスイッチ動作の際出力チャネルの番号が小さい番号に対して出力するように、スイッチングテーブル設定情報を変更し、分離型スイッチ部104に送信する。

0125

図13の例では、チャネル制御部108は、入力ポートの入力チャネルと、出力ポートの出力チャネルとのスイッチングが以下のようになるように、スイッチングテーブル704の内容を変更する指示を、分離型スイッチ部104に対して行う。
入力ポート1/入力チャネル1→出力ポート2/出力チャネル3
入力ポート1/入力チャネル2→出力ポート1/出力チャネル1
入力ポート1/入力チャネル3→出力ポート2/出力チャネル1
入力ポート1/入力チャネル4→出力ポート1/出力チャネル2
入力ポート2/入力チャネル1→出力ポート2/出力チャネル2
入力ポート2/入力チャネル2→出力ポート1/出力チャネル3
入力ポート2/入力チャネル3→出力ポート2/出力チャネル5
入力ポート2/入力チャネル4→出力ポート2/出力チャネル4

0126

チャネル制御部108が上記のように制御を行うことで、分離型スイッチ部104のポート1の出力チャネルは、チャネル番号の小さい3チャネルが使用され、ポート2の出力チャネルは、チャネル番号の小さい5チャネルが使用される設定となる。

0127

1131〜1134は、分離型スイッチ部104の入力ポート1のスイッチ前の使用チャネルの一例である。1231〜1234は、分離型スイッチ部104の入力ポート2のスイッチ前の使用チャネルの一例である。
1141〜1143は、分離型スイッチ部104の出力ポート1のスイッチ後の使用チャネルの一例である。1241〜1245は、分離型スイッチ部104の出力ポート2のスイッチ後の使用チャネルの一例である。

0128

分離型スイッチ部104は、各ポートのチャネルの番号が同一の回路毎にデバイス分割をしている。図13の例では、1131と1141と1231と1241が一つのデバイスに収容され、1132と1142と1232と1242が別の一つのデバイスに収容され、以下同様に収容されている。この場合、全てのポートにおいて、入力チャネルと出力チャネルの全てが未使用となるデバイスであるポート6とポート7とポート8の処理を行う分離型スイッチのデバイスの電源供給を停止する。
さらに、チャネル4の処理を行う分離型スイッチのデバイスで、未使用となるポート1の出力チャネルの処理を行う回路のクロックの供給を停止する。同様に、チャネル5の処理を行う分離型スイッチのデバイスで、未使用となるポート1の入力および出力の処理を行う回路とポート2の入力の処理を行う回路のクロックの供給を停止する。このようにデバイスに対する電源供給と未使用の回路のクロックの供給を停止することで消費電力を低減することができる。

0129

なお、分離型スイッチ部104の分割方法と消費電力の低減方法は、この例に限らない。例えば、分離型スイッチ部104の全てが1個のデバイスで実現できる場合は、ポート1とポート2の未使用の入力チャネルの処理回路とポート1とポート2の未使用の出力チャネルの処理回路の全てのクロックを停止する方法で消費電力を低減することもできる。

0130

各ポートの後段並べ替え部105A、105Bに対して、チャネル制御部108は、各ポートの出力側のチャネルで出力すべき番号のチャネルに信号の並べ替えを行うよう指示を行う。
各ポートの出力チャネルで出力すべき番号のチャネルとは、チャネル制御部108からチャネルスイッチ情報として入力した情報である。チャネルスイッチ情報の出力側の情報が、各ポートの出力側のチャネルで出力すべき番号のチャネルとなる。

0131

1151〜1153は、出力ポート1の後段並べ替え部105Aの並べ替え前の使用チャネルの一例である。1251〜1255は、出力ポート2の後段並べ替え部105Bの並べ替え前の使用チャネルの一例である。
1161〜1166は、出力ポート1の後段並べ替え部105Aの並べ替え後の使用チャネルの一例である。1262〜1268は、出力ポート2の後段並べ替え部105Bの並べ替え後の使用チャネルの一例である。

0132

図13の例では、チャネル制御部108は、ポート1では、チャネル2をチャネル4に入れ替え、チャネル3をチャネル6に入れ替えて信号を出力するように、後段並べ替え部105Aに指示を行う。また、ポート2では、チャネル1をチャネル2に入替え、チャネル2をチャネル3に入替え、チャネル3をチャネル6に入替え、チャネル4をチャネル7に入れ替え、チャネル5をチャネル8に入れ替えて信号を出力するように後段並べ替え部105Bに指示を行う。

0133

このとき、後段並べ替え部105のクロック停止指示部504(図7参照)は、後段並べ替え部105の入力処理を行う回路について、並べ替え前に未使用となるチャネル情報を元に、クロックを停止する。また、クロック停止指示部504は、後段並べ替え部105の出力処理を行う回路について、並べ替え後に未使用となるチャネル情報を元に、クロックを停止する。

0134

具体的には、後段並べ替え部105のクロック停止指示部504は、並べ替え前に未使用となるチャネル4,5,6,7,8の入力処理を行う回路のクロックを停止する。
また、クロック停止指示部504は、並べ替え後に未使用となるチャネルの番号の出力処理を行う回路のクロックを停止する。

0135

なお、図13では、分離型スイッチ部104のデバイス分割方法は、各ポートの同一のチャネル番号の1チャネル毎に1デバイスをアサインしている。また、分離型スイッチ部104のデバイス選択方法は、チャネル番号が小さいものから連続的に選択されるようにデバイスを選択する方法である。しかしながら、デバイス分割方法とデバイス選択(チャネル選択)の方法は、この例に限らない。

0136

図14は、分離型スイッチ部104の各ポートの同一のチャネル番号の2チャネル毎に1デバイスをアサインするデバイス分割の方法である。また、分離型スイッチ部104のデバイス選択方法は、使用するデバイスの数が最も少なくなり、かつ、前段並べ替え部103と分離型スイッチ部104のスイッチングテーブル704と後段並べ替え部105との変更量が最も少なくなるように、デバイスを選択する方法を論理的に説明するための図である。

0137

図14において、分離型スイッチ部104は、分離型スイッチデバイス(以下、デバイス1301,1302,1303,1304とする)を備える。デバイス1301は、各ポートのチャネル1とチャネル2のスイッチ処理が行われる。デバイス1302は、各ポートのチャネル3とチャネル4のスイッチ処理が行われる。以下同様に、デバイス1303は、チャネル5とチャネル6のスイッチ処理が行われ、デバイス1304は、チャネル7とチャネル8のスイッチ処理が行われる。
また、図14の例では、前段並べ替え部103と後段並べ替え部105の並べ替えを行う前の状態を示し、分離型スイッチ部104には、入力として、ポート1のチャネル1、チャネル2、チャネル6チャネル8、および、ポート2のチャネル2、チャネル4、チャネル6、チャネル7から信号が入力し、出力として、ポート1のチャネル1、チャネル4、チャネル6、および、ポート2のチャネル2、チャネル3、チャネル6、チャネル7、チャネル8から信号が出力される例である。また、分離型スイッチ部104の内部のスイッチ動作の図示は省略している。

0138

図14の状態から、使用するデバイスが最も少なくなるように、デバイスの使用チャネルを変更する方法を以下に示す。
出力チャネルが最も多いポートは、ポート2の5チャネルであり、デバイスは2チャネルのスイッチ処理が行われることから、デバイスは最小で3個使用される。図14の例では、デバイスは4個使用されているため、デバイス1個のスイッチ処理を他のデバイスへ移す。この場合、チャネル設定の変更量を最小にするため、入力部と出力部の使用回路が最も少ないデバイス1302のスイッチ処理を他のデバイスに移す。この際、発熱量を均等とするため、デバイス1302の次に使用回路が少ないデバイス1303に、1401、1402、1403の矢印で示すように、スイッチ処理を移動する。

0139

これらの処理の移動の制御は、チャネル制御部108により行われる。前記の処理を行うため、チャネル制御部108は、前段並べ替え部103Bに対し、ポート2のチャネル4をポート2のチャネル5に並べ替える指示を出す。また、チャネル制御部108は、後段並べ替え部105Aに対し、ポート1のチャネル5をポート1のチャネル4に並べ替え、ポート2のチャネル5をポート2のチャネル3に並べ替える指示を出す。また、チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104のスイッチングテーブル704(ルーチングテーブル)の、ポート2の入力チャネル4とポート1の出力チャネル4およびポート2の出力チャネル3のスイッチング情報(設定情報)を、前段並べ替え部103と後段並べ替え部105に対して変更指示を出した内容に応じて、最終出力チャネルが同じになるように、更新を行う。

0140

以上のように、本実施の形態に係る無線通信装置100は、周波数分割多重方式により各チャネルの信号が多重されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、変換されたデジタル信号から多重されたチャネル信号を分離するデジタル分波部とを備える。さらに、入力ポート内のチャネル信号の並べ替えを行う前段チャネル並べ替え部と、ポート間を跨ぐチャネルのスイッチ処理を行うチャネルスイッチ部と、出力ポート内のチャネル信号の並べ替えを行う後段チャネル並べ替え部と、ポート内の各チャネルの信号の多重処理を行うデジタル合波部とを備える。そして、さらに、信号が多重されたデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換部と、デジタル分波部と前段チャネル並べ替え部とチャネルスイッチ部と後段チャネル並べ替え部とデジタル合波部のチャネルの制御を行うチャネル制御部とを備える。チャネルスイッチ部は、同一番号のチャネル毎に、スイッチ処理を行うブロックが分離可能な構成を持つスイッチ処理部で構成される。

0141

また、本実施の形態に係る無線通信装置100において、デジタル分波部は、チャネル毎に処理を行うブロックが分離可能な構成を持つフィルタバンクで構成される。デジタル合波部は、チャネル毎に処理を行うブロックが分離可能な構成を持つフィルタバンクで構成される。

0142

また、本実施の形態に係る無線通信装置100において、チャネル制御部は、前段チャネル並べ替え部の並べ替え前後の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行う。
更に、チャネル制御部は、前段チャネル並べ替え部において、分散配置されたチャネル位置を後段のチャネルスイッチ部の電力消費が削減されるようにチャネルの並べ替える制御を行う。また、チャネル制御部は、チャネルスイッチ部のスイッチ前後の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行う。チャネル制御部は、更に、チャネルスイッチ部で、前段チャネル並べ替え部と後段チャネル並べ替え部により並べ替えられるチャネルに応じてスイッチングテーブルを更新する制御を行う。

0143

チャネル制御部は、後段チャネル並べ替え部の並べ替え前後の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行う。更に、チャネル制御部は、後段チャネル並べ替え部で、チャネルスイッチ部が出力したチャネルをポート内の正規のチャネルに出力するようにチャネルを並べ替える制御を行う。
また、チャネル制御部は、デジタル分波部の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行うとともに、デジタル合波部の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行う。

0144

以上のように、本実施の形態に係る無線通信装置100は、デジタル分波部とチャネルスイッチ部とデジタル合波部とをチャネル毎に処理回路を分割可能な構成としている。さらに、チャネルスイッチ部の前後にポート毎の並べ替えを行う前段並べ替え部及び後段並べ替え部を設けている。また、チャネル制御部により、消費電力が最小となるように信号の流れの制御を行っている。
このため、無線通信装置100を用いた通信システムにおいては、入出力となる周波数分割多重の信号配置際に、チャネル信号を任意の周波数位置に配置することが可能な柔軟な運用を可能としながら、無線通信装置100の消費電力を低減することが可能となる効果がある。
また、本実施の形態に係る無線通信装置100によれば、スイッチ部の前段に前段並べ替え部を備え、後段に後段並べ替え部を備えているので、スイッチ部において消費電力削減のためのスイッチ処理をしたとしても、スイッチ部のスイッチングの不整合を前段並べ替え部と後段並べ替え部とで吸収することができるので、回路規模の大きいスイッチ部の消費電力削減を効果的にすることができる。

0145

実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1との差異について説明する。
実施の形態1で説明した無線通信装置100と同様の機能及び構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。

0146

無線通信装置100は、例えば、人工衛星に搭載される等の修理が困難な状況にて使用される場合、より超寿命であることが求められる。超寿命化の要望に対し、無線通信装置100内の各構成要素について、耐故障性を持つデバイス選別、デバイスの試験、あるいはデバイスの冗長構成等の耐故障性を得る方法を施している。
本実施の形態では、更に、無線通信装置100内において使用するデバイスを制御することにより、更なる超寿命化を図る方法について説明する。

0147

人工衛星に搭載されるデバイスの場合、放射線等による暴露による劣化や、デバイスに対して電気導通させて、高温状態を維持するような電気的なストレスを与えることによって、デバイスの劣化が発生し、寿命が低下することが知られている。このうち、電気的なストレスを与える劣化に着目すると、この劣化は、特に回路規模が大きく発熱量が大きくなるデバイスに劣化が顕著となる。

0148

この面から考えると、無線通信装置100が実施の形態1において説明した構成を持つ場合、構成が大きくなる要素の一つとして、分離型スイッチ部104が挙げられる。同様に回路規模が大きくなる要素としてはデジタル分波部102やデジタル合波部106も挙げられるが、故障が発生した場合は、デジタル分波部102やデジタル合波部106が、その入力ポートの信号内に含まれるユーザのみに影響が及ぶことに比べ、分離型スイッチ部104が故障した場合には、全てのユーザに影響が及ぶことがあるため、故障が発生した場合の影響はより深刻である。

0149

本実施の形態では、実施の形態1に示した無線通信装置100において、チャネル制御部108がデバイスを電気的ストレスから定期的に解放するデバイス制御を実行することによって、デバイスを超寿命化する方式について説明する。

0150

具体的には、チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104の未使用チャネルの未使用デバイスを周期的に変更する。これにより。分離型スイッチ部104の特定のデバイスにかかる電気的ストレスを、他のデバイスに分散させることができ、デバイスの超寿命化が実現できる。

0151

なお、分離型スイッチ部104において、故障が検出された特定のデバイスを、他の未使用チャネルのチャネル番号に対応するデバイスに切り替る方法もある。しかし、この場合は、上述したように、故障時に全ポートに収容される全ユーザにサービス停止の影響が出る虞がある。
したがって、無線通信装置100においては、より超寿命となるようにデバイスの制御を行いながら、ユーザが意図していないサービス停止等を極力与えない運用とする方法が望ましい。

0152

以下に、チャネル制御部108が分離型スイッチ部104の使用デバイスの変更の制御を行う方法について説明する。
前提として、無線通信装置100は、実施の形態1で説明した無線通信装置100と同様の構成であり、チャネルの状態は実施の形態1で説明した図13に示す状態と同様であるものとする。
また、分離型スイッチ部104のデバイス分割の方法は、実施の形態1の図9で説明した方法と同様であるとする。すなわち、分離型スイッチ部104は、各ポートの同一のチャネル番号単位デバイス化するものとして説明する。

0153

実施の形態1では、分離型スイッチ部104は、特定のアルゴリズムに従って、例えばチャネル番号の小さいチャネルに入出力を集中させるなどの制御をチャネル制御部108の指示により実施している。しかし、このように制御すると、特定のチャネルが選択される確率が高くなる場合がある。前記のようにチャネル番号の小さいチャネルを選択するアルゴリズムの例では、チャネル番号の小さいチャネルは、使用チャネルとして選択される確率が高く、常に電気的ストレスが与えられる状態となりうる。
このため、チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104において、チャネルを選択する番号を定期的に入れ替える、または、ランダムに選択されるよう制御を行う。

0154

前記のようにチャネル番号の小さいチャネルを選択するアルゴリズムの例の場合は、チャネル制御部108は、最初に、分離型スイッチ部104の入力側のチャネル番号について、チャネル1、チャネル2、チャネル3、チャネル4が使用チャネルとなるように、チャネルの並べ替え制御を実行する。
この状態で一定期間運用した後、次に、チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104の入力側のチャネル番号について、チャネル1を未使用チャネルとし、チャネル2、チャネル3、チャネル4、チャネル5が使用チャネルとなるように、チャネルの並べ替え制御を変更する。

0155

チャネル制御部108は、スイッチ後の出力側のチャネル番号についても、同様の方式でチャネル番号の並べ替え制御を変更する。

0156

このとき、チャネル番号を切り替える方法としては、使用チャネルのうち最も小さいチャネル番号の信号を、使用チャネルチャネルのうち最も大きいチャネルの次のチャネル番号に移し変える方法がある。あるいは、チャネル番号を切り替える方法として、全て使用チャネルについて、チャネル番号が1つ大きくなるチャネル番号にシフトさせる方法がある。なお、この例では1チャネルが1デバイスに分割された例を示しているが、1デバイスに複数のチャネルが収容される場合は、前者の移すチャネルと後者のシフトさせるチャネルは、別のデバイスが選択されるように実施される。
以下に、前者の方法を用いる場合を例に具体的な動作を説明する。

0157

まず、チャネル制御部108は、前段並べ替え部103に対し、実施の形態1の図8で説明したように、チャネルの並べ替えを指示する。また、チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104に対し、実施の形態1で説明したように、チャネルの並べ替えに応じて変更されたスイッチングテーブル設定情報を送信する。分離型スイッチ部104のスイッチングテーブル704には、実施の形態1で説明したチャネルの並べ替えに対応して更新されたスイッチング情報が設定される。
無線通信装置100は、上記状態で一定期間稼働する。

0158

図15は、本実施の形態に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103の動作の一例を説明するための図である。

0159

チャネル制御部108は、上記状態で一定期間が経過した後、前段並べ替え部103に対し、図15に示すように、チャネルの並べ替え制御を変更するように指示する。具体的には、チャネル制御部108は、チャネル1の入力信号をチャネル5に出力するように並べ替える指示を送信する。

0160

このときの並べ替え後の未使用チャネル情報には、チャネル1は未使用チャネルであるという情報と、チャネル5は使用チャネルであるという情報が含まれる。チャネル制御部108は、チャネル1は未使用チャネルであるという情報と、チャネル5は使用チャネルであるという情報とを含む並べ替え後の未使用チャネル情報を、前段並べ替え部103へ出力する。

0161

チャネル制御部108は、分離型スイッチ部104のスイッチングテーブル704に設定するスイッチングテーブル設定情報(スイッチ部の情報)を分離型スイッチ部104に送信する。

0162

まず、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの入力側(スイッチ前)の情報の変更について説明する。
チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの入力側(スイッチ前)のポート1のチャネル1の情報を、ポート1のチャネル5の情報に移す。つまり、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの入力側(スイッチ前)のポート1のチャネル1の「使用」という情報をポート1のチャネル5の情報に移すので、入力側(スイッチ前)のポート1のチャネル5の情報は「使用」となり、ポート1のチャネル1の情報は「未使用」となる。
また、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの入力側(スイッチ前)のポート2のチャネル1の情報を、ポート2のチャネル5の情報に移す。つまり、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの入力側(スイッチ前)のポート2のチャネル1の「使用」という情報をポート2のチャネル5の情報に移すので、入力側(スイッチ前)のポート2のチャネル5の情報は「使用」となり、ポート2のチャネル1の情報は「未使用」となる。

0163

次に、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの出力側(スイッチ後)の情報の変更について説明する。
チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの出力側(スイッチ後)のポート1のチャネル1の情報を、ポート1のチャネル4の情報に移す。つまり、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの出力側(スイッチ後)のポート1のチャネル1の「使用」という情報をポート1のチャネル4の情報に移すので、出力側(スイッチ後)のポート1のチャネル4の情報は「使用」となり、ポート1のチャネル1の情報は「未使用」となる。
また、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの出力側(スイッチ後)のポート2のチャネル1の情報を、ポート2のチャネル6の情報に移す。つまり、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル設定情報の内容のうちの出力側(スイッチ後)のポート2のチャネル1の「使用」という情報をポート2のチャネル6の情報に移すので、出力側(スイッチ後)のポート2のチャネル6の情報は「使用」となり、ポート2のチャネル1の情報は「未使用」となる。

0164

チャネル制御部108は、並べ替え前の未使用チャネル情報を後段並べ替え部105Aに送信する。この並べ替え前の未使用チャネル情報には、チャネル1は未使用チャネルであるという情報と、チャネル4は使用チャネルであるという情報が含まれる。
また、チャネル制御部108は、並べ替え前の未使用チャネル情報を後段並べ替え部105Bに送信する。この並べ替え前の未使用チャネル情報には、チャネル1は未使用チャネルであるという情報と、チャネル6は使用チャネルであるという情報が含まれる。
このように、チャネル制御部108は、後段並べ替え部105に対しても、同様の制御方法により、チャネル1が未使用となるように、遷移が起こったチャネルに関して並べ替え情報の変更を行う。

0165

図16は、本実施の形態に係る無線通信装置100のチャネル制御の方法を説明するための図である。
図16を用いて、チャネル制御部108がチャネル1を未使用に変更した後の信号の流れについて説明する。
図16は、無線通信装置100において、図13で説明した信号の流れで一定期間が経過した後、チャネル制御部108によるチャネルを遷移させる制御が開始された場合の信号の流れについて示した図である。

0166

図16に示すように、チャネル制御部108は、前段並べ替え部103の並べ替え後のチャネル位置と、分離型スイッチ部104のチャネル位置と、後段並べ替え部105の並べ替え前のチャネル位置との各チャネル位置において、チャネル1を未使用に変更する。前段並べ替え部103のチャネルの並べ替えの動作は、図15で説明したとおりである。分離型スイッチ部104は、この例では、各ポートの各チャネル番号が同一の処理回路毎にデバイスに収容しているので、ポート1とポート2の両者のチャネル1を未使用とすることで、チャネル1の処理を行うデバイスの電源を落とす。

0167

このチャネル変更のため、分離型スイッチ部104のスイッチングテーブルも同様にチャネルの削除と追加およびスイッチングの接続の変更が必要となる。
この例では、チャネル制御部108は、スイッチングテーブル704の内容を以下のように変更する。
(削除)入力ポート1/入力チャネル1→出力ポート2/出力チャネル3
(変更)入力ポート1/入力チャネル2→出力ポート1/出力チャネル4
(変更)入力ポート1/入力チャネル3→出力ポート2/出力チャネル6
入力ポート1/入力チャネル4→出力ポート1/出力チャネル2
(追加)入力ポート1/入力チャネル5→出力ポート2/出力チャネル3
(削除)入力ポート2/入力チャネル1→出力ポート2/出力チャネル2
入力ポート2/入力チャネル2→出力ポート1/出力チャネル3
入力ポート2/入力チャネル3→出力ポート2/出力チャネル5
入力ポート2/入力チャネル4→出力ポート2/出力チャネル4
(追加)入力ポート2/入力チャネル5→出力ポート2/出力チャネル2

0168

また、後段並べ替え部105は、スイッチングテーブル704の出力チャネルの変更に内容に合わせて、出力先の変更を行う。

0169

以上の動作の制御は、チャネル制御部108の制御により行われる。
上記のようにチャネル制御部108によりチャネルの制御が変更された後、更に、一定期間経過した後は、チャネル制御部108は、次に入力チャネル2を未使用とするようにチャネルの制御を変更する。

0170

具体的には、チャネル制御部108は、前段並べ替え部103の並べ替え後のチャネル位置と、分離型スイッチ部104のチャネル位置と、後段並べ替え部105の並べ替え前のチャネル位置との各チャネル位置において、チャネル2を未使用に変更するよう制御する。
前段並べ替え部103は、並べ替え後のチャネル2をチャネル6に移し、チャネル2を未使用チャネルとし、チャネル6を使用チャネルとする。
分離型スイッチ部104においても同様に、チャネル2を未使用チャネルとし、チャネル2のデバイスの電源を落とすように制御を行う。

0171

以下、チャネル制御部108は、同様に一定期間経過毎にチャネルを遷移させ、未使用チャネルに対応するデバイスの電源を落とす制御動作を繰り返す。一定期間経過した時のチャネルの切り替えタイミングとしては、チャネル制御部108で時間を管理し、入力されるパケット等のデータの区切りで行う方法がある。あるいは、定期メンテナンス等の際に地上局からの指示により切り替える方法などがあり、いずれの方法を用いてもよい。

0172

以上のように、本実施の形態に係る無線通信装置100において、チャネル制御部は、前段チャネル並べ替え部の並べ替え前後の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行う。チャネル制御部は、更に、前段チャネル並べ替え部で、分散配置されたチャネル位置を後段のチャネルスイッチ部の電力消費が削減されるようにチャネルの並べ替えの制御を行う際、一定の期間毎に、チャネルの選択位置を移動させる制御を行う。

0173

チャネル制御部は、チャネルスイッチ部のスイッチ前後の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行い、更に、チャネルスイッチ部で、前段チャネル並べ替え部と後段チャネル並べ替え部により並べ替えられるチャネルに応じてスイッチングテーブルの更新する制御を行う。この際、一定の期間毎に行われる前段チャネル並べ替え部と後段チャネル並べ替え部のチャネル選択位置を移動させる制御に応じてスイッチングテーブルの更新を行う。

0174

チャネル制御部は、後段チャネル並べ替え部の並べ替え前後の未使用チャネルの処理回路の電力消費を削減する制御を行い、更に、後段チャネル並べ替え部で、チャネルスイッチ部が出力したチャネルをポート内の正規のチャネルに出力するようにチャネルの並べ替える制御を行う。この際、一定の期間毎に行われるチャネルの選択位置の移動に応じてチャネルの並べ替えを変更する制御を行う。

0175

チャネルスイッチ部は、本実施の形態に係る無線通信装置の構成要素の中で、構成規模と発熱量が大きく、故障の影響が大きい構成要素である。
本実施の形態に係る無線通信装置によれば、チャネルスイッチ部の機能を実現するデバイスを一定の期間毎に電気的なストレスから解放する手段を設けている。したがって、チャネルスイッチ部のデバイスの長寿命化を図ることができ、これにより無線通信装置としても長寿命化を図ることができる。

0176

実施の形態3.
本実施の形態では、主に、実施の形態1,2との差異について説明する。
実施の形態1,2で説明した無線通信装置100と同様の機能及び構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。

0177

無線通信装置は、人工衛星に搭載される等の修理が困難な状況にて使用される場合、衛星システムの故障や、人工衛星に搭載される装置の故障の影響を受ける場合がある。
例えば、通信衛星システムの電源系の装置の故障により、無線通信装置に供給される電力が低下するなどである。このように電力の供給が低下した場合であっても、必要最低限の通信機能が提供することが可能であれば、通信衛星としての必要最低限の機能が達成できるため、通信衛星として長寿命化を図ることができる。

0178

また、無線通信装置は、災害時のように、緊急性が高いため既存のサービスを停止し、最優先となるチャネルの通信を行う機能が求められる場合がある。この場合には、低優先チャネルの電源停止までは求められないが、この場合であっても、優先チャネルにより通信ができなくなった低優先チャネルについては、デバイスの電源を落とす、または、処理回路のクロック供給を停止し、無線通信装置としての低消費電力化を行うことが望ましい。
このように、優先度の高いチャネルの通信を優先して通信を行い、優先度が低いチャネルの通信の処理を行う内部構成要素の電源を停止またはクロック供給を停止する方法による衛星システムの運用を、縮退運転と呼ぶ。

0179

縮退運転で運用される場合に、人工衛星に搭載される無線通信装置には、予め使用チャネルのスイッチの優先順が設定される。あるいは、縮退運転の開始の際に、無線通信装置に使用チャネルのスイッチの優先順が設定される。
無線通信装置に対し縮退運転が指示されると、無線通信装置は、通知されたチャネルの優先度の高いチャネルから、無線通信装置内で、消費電力が低くなるように考慮してチャネル入出力およびスイッチングの設定を行い、同時に、低優先または未使用のチャネルの処理回路について消費電力を低く抑える制御を行う。

0180

以下に、無線通信装置100の縮退運転時の優先チャネルの設定方法を具体的に説明する。
図17は、本実施の形態に係る無線通信装置100の前段並べ替え部103の動作の一例を説明するための図である。図18は、本実施の形態に係る無線通信装置100のチャネル制御の方法を説明するための図である。

0181

図17及び図18を用いて、実施の形態1で説明した無線通信装置100に対して、図13に示す設定で通常運用が行われている場合に、入力ポート1の入力チャネル1から出力ポート2の出力チャネル6へのルートが最優先として指定され、縮退運転の動作が指示された場合について説明する。

0182

図17は、縮退運転開始後における前段並べ替え部103の動作変更を説明する図である。
入力チャネルの優先度の設定は、チャネル1が優先チャネルに設定され、チャネル2、チャネル6、チャネル8が低優先チャネルに設定されている。

0183

縮退運転が開始されると、前段並べ替え部103は、優先チャネルのチャネル1のみの並べ替えを行い、低優先のチャネルの並べ替えを停止し、対応する処理回路の電源停止またはクロックの停止を行う。この場合の例では、縮退運転開始前の前段並べ替え部103の動作である図6の状態から、縮退運転開始後の前段並べ替え部103の動作である図15に変更される例を示しているため、チャネル1の経路のみが維持され、他の低優先チャネルの動作が停止されている。

0184

図18は、縮退運転前の無線通信装置内の信号の流れである図13で通常運用されている場合から、縮退運転が開始された後の無線通信装置内のチャネルの設定変更と信号の流れの変化を示したものである。

0185

縮退運転が開始されると、優先チャネルとして設定されている入力ポート1の入力チャネル1から出力ポート2の出力チャネル6へのルート(図18の点線で示したブロックとルートを通過する)を残して、他のポートおよび他のチャネルの処理電源を落とす、または、クロックの停止を行い、消費電力を低減させる制御が行われる。

0186

図18の点線で示すように、通常であれば、入力ポート1の入力チャネル1は、出力ポート2の出力チャネル3にスイッチされる。分離型スイッチ部104は、各ポートの各チャネル番号が同一の処理回路単位でデバイス分割されているため、このままでは、チャネル1とチャネル3の両方のデバイスが動作し、消費電力の削減効果が低くなる。

0187

このため、入力ポート1の入力チャネル1は、スイッチ後の出力チャネルをポート2のチャネル3からチャネル1に変更する。また、この変更に伴い、後段並べ替え部105の並べ替えの設定の変更も行う。すなわち、入力ポート1の入力チャネル1は、図18実線で示したブロックとルートを通過する。これらのチャネルの制御は、チャネル制御部108により行われる。

0188

図18では、優先チャネルが1チャネルのみの場合を示したが、優先チャネルが複数設定されている場合は、上記の優先チャネルの設定に引き続いて、次に優先度の高いチャネルの設定を同様の制御で行う。

0189

以上のように、本実施の形態に係る無線通信装置によれば、無線通信装置に対して、優先チャネルが設定され、縮退運転が指示された場合に、優先チャネルの設定を最優先かつ低消費電力となるように動作および装置内の制御が行われる。このため、人工衛星の電源系の故障時のように、無線通信装置に供給される電力が低下した場合であっても、必要最低限の通信サービスを提供可能な通信システムを構成可能である。

0190

実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3において、無線通信装置のチャネルの制御を行う方法を3方法示したが、これらの実施の形態は、独立で動作しなければならないものではなく、2方法または3方法を組み合わせて実現してもよい。

0191

実施の形態4.
本実施の形態では、主に、実施の形態1〜3との差異について説明する。
実施の形態1〜3で説明した無線通信装置100と同様の機能及び構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図19は、本実施の形態に係る無線通信装置1014の構成を示す図である。

0192

本実施の形態に係る無線通信装置1014は、デジタルビームフォーミング(DBF)の処理を行う装置として機能する構成とする場合でも、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3と同じ効果を得ることができる。

0193

図19は、無線通信装置100がDBFとしての機能を持つ場合の構成例である。
ここで、A/D変換部101、デジタル分波部102、前段並べ替え部103、後段並べ替え部105、デジタル合波部106、及びD/A変換部107の構成及び動作は、実施の形態1〜3で示した構成及び動作と同じである。

0194

本実施の形態では、無線通信装置1014の分離型スイッチ部1504は、出力ポート毎に、DBF信号処理部1505を備える。DBF信号処理部1505は、ビーム形成のためのチャネル加算や重み付け乗算を行う。
また、チャネル制御部108は、DBF信号処理部1505に対し、ビーム形成を行うためのスイッチングテーブル704の変更の制御と、重み付け乗算のウェイト情報の提供とを行う。

0195

DBF信号処理部1505は、分離型スイッチ部104内において、チャネルスイッチの機能とDBF機能とが組み合わさって動作する。また、DBF信号処理部1505のDBF処理は、チャネル単位に分割可能である。
したがって、チャネル制御部108は、チャネル毎の電力低減や、チャネル毎のデバイスの寿命延長を行う制御や、優先チャネルの設定を行う制御を実施することが可能である。このため、分離型スイッチ部104内がDBF信号処理部1505を持つ無線通信装置1014であっても、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。

0196

以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。

0197

100無線通信装置、101 A/D変換部、102デジタル分波部、103前段並べ替え部、104分離型スイッチ部、105後段並べ替え部、106 デジタル合波部、107 D/A変換部、108チャネル制御部、201人工衛星、202地上局、203 信号、204 地上局、205送信信号、301,302,303ローパスフィルタ部、304受信チャネルフィルタ部、305クロック停止指示部、401セレクタ、402 情報分配部、403 クロック停止指示部、501バッファ、502リード制御部、503 情報分配部、504 クロック停止指示部、601,602,603,604,605,606,607,608入力処理回路、611,612,613,614,615,616,617,618出力処理回路、701,702 セレクタ、703デバイス、704スイッチングテーブル、705 クロック停止指示部、901 フィルタ部、902,903,904 送信ローパスフィルタ部、905 クロック停止指示部、910加算器、1001 並べ替え制御部、1002情報制御部、1010,1014,1020 無線通信装置、1290未使用チャネルの情報提供機能、1301,1302,1303,1304 デバイス、1504 分離型スイッチ部、1505 DBF信号処理部。

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