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技術 フレキシブル電池

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 井芹充博植田智博浅野裕也八木晴久
出願日 2015年2月24日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2015-033532
公開日 2016年9月1日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2016-157549
状態 特許登録済
技術分野 電池の電槽・外装及び封口
主要キーワード 事前加工 デコボコ 加工工程図 展開長 品質信頼性 凹凸波形状 フレキシブル電池 伸び応力
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

携帯電子機器携帯電子端末などの動力源として使用される薄型パウチ電池において、どの方向から上側方向や下側方向に湾曲させても、ラミネートフィルム外装体シワクラックが発生しないフレキシブル性を有し、電池品質信頼性を向上させること。

解決手段

上側のラミネートフィルム外装体101と下側のラミネートフィルム外装体102に、電極群が挿入される突起膨らみ部115、116をそれぞれ形成し、その後、どの方向にも伸縮できるように、その突起膨らみ部115、116の天面に、同心円状の凹凸波形状(同心円状の山の稜線または谷の稜線111)を形成し、また突起膨らみの側面113をなだらかな斜面にして、なおかつ突起膨らみの側面113に波形状を形成する。

概要

背景

スマートフォン腕時計型端末など、コンパクトな形状を有する携帯電子機器携帯電子端末では、その動力源として、薄型形状パウチ型電池が用いられている。

この薄型形状のパウチ型電池は、金属箔樹脂層から成る厚み0.1mm程度の2枚のラミネートフィルム外装体の間に、シート状の正極、負極およびセパレータからなる電極群包み込み、液体ゲルまたは固体電解質が注入された構成になっている。このような携帯機器使用環境が過酷であるため、このラミネートフィルム外装体は、外力による衝撃などで変形損傷した場合や、ラミネートフィルム外装体自身の寿命温度変化による劣化などで、中の電解質が漏れ出さないように夫な材質選定されている。

一方で携帯電子機器においては、身に付けるために、例えば、手首の形状に合わせて予め湾曲させているものや、携帯性を向上させるために変形させているものがあり、その形状に合わせて内蔵の薄型電池も湾曲させる必要がある。

また、携帯している最中や使用時に何らかの外力が加わり、携帯電子機器や薄型電池が湾曲する可能性もある。このような薄型電池の湾曲に対応するために、電池の更なる薄型化やフレキシブル化要望されている。

薄型電池の品質信頼性を向上させるためには、強度が高いラミネートフィルム外装体が必要であるが、フレキシブル性の向上のためには柔らかい材料が必要である。また、薄型化のためは、更に薄いラミネートフィルム外装体が必要であるが、厚みが薄くなると伸縮性が悪くなり、フレキシブル化が難しくなる。品質信頼性の向上や薄型化に対して、フレキシブル化は、相反する条件となっている。

従来の薄型パウチ型電池では、丈夫で伸縮性の乏しいラミネートフィルム外装体全体に波状部を形成することで、外装体全体のフレキシブル性(柔軟性)を高めることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

図14は、特許文献1に記載された従来のフレキシブル性を有する薄型パウチ電池を示す図である。

図14において、上側に配置されるラミネートフィルム外装体201と下側に配置されるラミネートフィルム外装体202の間に、正極と負極の電極や電解質が密閉されている。このラミネートフィルム外装体201、202の表面には、一方向に直進的に伸び、互いに平行に配列された波形状203が形成されており、ラミネートフィルム外装体201、202のフレキシブル性を向上させている。

図15にこの薄型パウチ電池の概略加工工程図を示す。

図15(A)に示すように、薄型パウチ電池のラミネートフィルム外装体に、直進的に連続している波形状を平行で等間隔になるように形成する。次に曲げ位置206を基準に、図15(B)に示すように折り返しを行い、その中に正極、負極、セパレータや電解質などから構成される電極群207を挿入する。その後、折り返し部分以外の3辺を接合し、薄型パウチ電池、図14が得られる。

図16にこの薄型パウチ電池に外力を加え、湾曲させた状態図を示す。

図16(A)に示すように、ラミネートフィルム外装体201,202の表面に形成された波形状203に対して、垂直な方向208より外力を加えると、図16(B)に示すように湾曲した状態となる。このとき、上側のラミネートフィルム外装体201と下側のラミネートフィルム外装体202における湾曲の半径違うので、湾曲したときの周長展開長)の差が発生する。

つまり、湾曲前のラミネートフィルム外装体の長さよりも、湾曲後の長さ(周長)が長くなり、
湾曲前のラミネートフィルム外装体の長さ < 湾曲後のラミネートフィルム外装体の長さ(周長)、の関係となる。

この湾曲前後での周長の差は、ラミネートフィルム外装体表面へのシワクラック割れ)となって表れる。このシワは湾曲の状態によって大きさや形が変わり、発生場所その時々で変わってくるのでとても厄介である。また、クラック(割れ)は電解質の漏れなど、品質に重大な影響を与える。

図17に、このシワの発生メカニズムの説明図を示す。

図17(A)に示すように、上側のラミネートフィルム外装体201と下側のラミネートフィルム外装体202の間に、電極群を挟みこむと、その電極群の厚み分の突起膨らみ部209が形成される。このときの突起部膨らみ209の天面の長さをL1とする。

次に、図17(B)に示すように、このラミネートフィルム外装体201,202を湾曲させると、内径側にあたる下側のラミネートフィルム外装体202を基準に変形する。突起膨らみ209の天面の半径R2は、下側のラミネートフィルム外装体202における半径R1よりも大きいため、湾曲後の突起膨らみ209の天面の周長L2は湾曲前の長さL1よりも大きくなる(L2>L1)。

つまり、湾曲するには上側のラミネートフィルム外装体201が伸びる必要がある。しかしながら、ラミネートフィルム外装体201、202は伸びにくいため、下側のラミネートフィルム外装体202が縮む方向で変形する。L1とL2の長さの差の分(L2−L1)、下側のラミネートフィルム外装体202が縮み、それがシワやクラック(割れ)となって、ラミネートフィルム外装体201、202の表面に現れてくる。

一方、図18にラミネートフィルム外装体201、202の表面に波形状が形成されている、従来の方法における湾曲状態を示す。

図18(B)に示すように、湾曲後における突起膨らみ209の天面の周長をL4とすると、図18(A)に示すように、湾曲前の突起部膨らみ209の天面の周長L3をL4以上にするために(L3≧L4)、波形状210を設定する。図18(B)に示すように湾曲させると、上側のラミネートフィルム外装体201に伸びる力が作用するが、突起膨らみ209の天面の波210が伸びることによりその伸び量(図17におけるL2−L1)を吸収し、その結果、ラミネートフィルム外装体201、202の表面にシワやクラック(割れ)が発生することを抑制できる。

概要

携帯電子機器、携帯電子端末などの動力源として使用される薄型パウチ電池において、どの方向から上側方向や下側方向に湾曲させても、ラミネートフィルム外装体にシワやクラックが発生しないフレキシブル性を有し、電池の品質、信頼性を向上させること。上側のラミネートフィルム外装体101と下側のラミネートフィルム外装体102に、電極群が挿入される突起膨らみ部115、116をそれぞれ形成し、その後、どの方向にも伸縮できるように、その突起膨らみ部115、116の天面に、同心円状の凹凸波形状(同心円状の山の稜線または谷の稜線111)を形成し、また突起膨らみの側面113をなだらかな斜面にして、なおかつ突起膨らみの側面113に波形状を形成する。

目的

本発明は、前記従来の課題を解決するもので、どの方向から上側方向や下側方向に湾曲させても、ラミネートフィルム外装体にシワやクラックが発生しない、薄型パウチ電池を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シート状の電極セパレータ、および電解質を含む電極群を挟み込むラミネートフィルム外装体において、一方のラミネートフィルム外装体、若しくは、前記電極群を挟み込み対向する他方のラミネートフィルム外装体はどの方向にも伸び縮みすること、を特徴とするフレキシブル電池

請求項2

前記ラミネートフィルム外装体において、その断面は波形状であり、かつ、当該波の山の頂点稜線および谷の稜線は湾曲しながら連続している、請求項1記載のフレキシブル電池。

請求項3

前記ラミネートフィルム外装体において、その断面が波形状であり、かつ、当該波の山の頂点の稜線および谷の稜線は円形状に連続し、その円形状の波は点在している、請求項1記載のフレキシブル電池。

請求項4

上記ラミネートフィルム外装体において、その部分断面が凹または凸形状であり、かつ、当該凹または凸形状は点在している、請求項1記載のフレキシブル電池。

請求項5

前記ラミネートフィルム外装体において、電極群を収容するために設置された突起膨らみの側面部が、60度以下の斜面形状に設定されている、請求項1〜4の何れか一項に記載のフレキシブル電池。

請求項6

前記ラミネートフィルム外装体において、前記電極群を収容するために設置された突起膨らみの側面部に、凹凸形状や波形状が形成されてなる、請求項5記載のフレキシブル電池。

請求項7

前記ラミネートフィルム外装体において、前記電極群を収容するために設置された突起膨らみを形成した後もしくは同時に、請求項2〜6に記載のいずれかの形状が加工される、フレキシブル電池。

請求項8

上記ラミネートフィルム外装体において、前記電極群を収容するための突起膨らみ形状が、片側のラミネートフィルム外装体とそれに対向する反対側のラミネートフィルム外装体の両方に設定されている、請求項1〜7の何れか一項に記載のフレキシブル電池。

技術分野

0001

本発明は、フレキシブル電池に関するものである。

背景技術

0002

スマートフォン腕時計型端末など、コンパクトな形状を有する携帯電子機器携帯電子端末では、その動力源として、薄型形状パウチ型電池が用いられている。

0003

この薄型形状のパウチ型電池は、金属箔樹脂層から成る厚み0.1mm程度の2枚のラミネートフィルム外装体の間に、シート状の正極、負極およびセパレータからなる電極群包み込み、液体ゲルまたは固体電解質が注入された構成になっている。このような携帯機器使用環境が過酷であるため、このラミネートフィルム外装体は、外力による衝撃などで変形損傷した場合や、ラミネートフィルム外装体自身の寿命温度変化による劣化などで、中の電解質が漏れ出さないように夫な材質選定されている。

0004

一方で携帯電子機器においては、身に付けるために、例えば、手首の形状に合わせて予め湾曲させているものや、携帯性を向上させるために変形させているものがあり、その形状に合わせて内蔵の薄型電池も湾曲させる必要がある。

0005

また、携帯している最中や使用時に何らかの外力が加わり、携帯電子機器や薄型電池が湾曲する可能性もある。このような薄型電池の湾曲に対応するために、電池の更なる薄型化やフレキシブル化要望されている。

0006

薄型電池の品質信頼性を向上させるためには、強度が高いラミネートフィルム外装体が必要であるが、フレキシブル性の向上のためには柔らかい材料が必要である。また、薄型化のためは、更に薄いラミネートフィルム外装体が必要であるが、厚みが薄くなると伸縮性が悪くなり、フレキシブル化が難しくなる。品質信頼性の向上や薄型化に対して、フレキシブル化は、相反する条件となっている。

0007

従来の薄型パウチ型電池では、丈夫で伸縮性の乏しいラミネートフィルム外装体全体に波状部を形成することで、外装体全体のフレキシブル性(柔軟性)を高めることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

0008

図14は、特許文献1に記載された従来のフレキシブル性を有する薄型パウチ電池を示す図である。

0009

図14において、上側に配置されるラミネートフィルム外装体201と下側に配置されるラミネートフィルム外装体202の間に、正極と負極の電極や電解質が密閉されている。このラミネートフィルム外装体201、202の表面には、一方向に直進的に伸び、互いに平行に配列された波形状203が形成されており、ラミネートフィルム外装体201、202のフレキシブル性を向上させている。

0010

図15にこの薄型パウチ電池の概略加工工程図を示す。

0011

図15(A)に示すように、薄型パウチ電池のラミネートフィルム外装体に、直進的に連続している波形状を平行で等間隔になるように形成する。次に曲げ位置206を基準に、図15(B)に示すように折り返しを行い、その中に正極、負極、セパレータや電解質などから構成される電極群207を挿入する。その後、折り返し部分以外の3辺を接合し、薄型パウチ電池、図14が得られる。

0012

図16にこの薄型パウチ電池に外力を加え、湾曲させた状態図を示す。

0013

図16(A)に示すように、ラミネートフィルム外装体201,202の表面に形成された波形状203に対して、垂直な方向208より外力を加えると、図16(B)に示すように湾曲した状態となる。このとき、上側のラミネートフィルム外装体201と下側のラミネートフィルム外装体202における湾曲の半径違うので、湾曲したときの周長展開長)の差が発生する。

0014

つまり、湾曲前のラミネートフィルム外装体の長さよりも、湾曲後の長さ(周長)が長くなり、
湾曲前のラミネートフィルム外装体の長さ < 湾曲後のラミネートフィルム外装体の長さ(周長)、の関係となる。

0015

この湾曲前後での周長の差は、ラミネートフィルム外装体表面へのシワクラック割れ)となって表れる。このシワは湾曲の状態によって大きさや形が変わり、発生場所その時々で変わってくるのでとても厄介である。また、クラック(割れ)は電解質の漏れなど、品質に重大な影響を与える。

0016

図17に、このシワの発生メカニズムの説明図を示す。

0017

図17(A)に示すように、上側のラミネートフィルム外装体201と下側のラミネートフィルム外装体202の間に、電極群を挟みこむと、その電極群の厚み分の突起膨らみ部209が形成される。このときの突起部膨らみ209の天面の長さをL1とする。

0018

次に、図17(B)に示すように、このラミネートフィルム外装体201,202を湾曲させると、内径側にあたる下側のラミネートフィルム外装体202を基準に変形する。突起膨らみ209の天面の半径R2は、下側のラミネートフィルム外装体202における半径R1よりも大きいため、湾曲後の突起膨らみ209の天面の周長L2は湾曲前の長さL1よりも大きくなる(L2>L1)。

0019

つまり、湾曲するには上側のラミネートフィルム外装体201が伸びる必要がある。しかしながら、ラミネートフィルム外装体201、202は伸びにくいため、下側のラミネートフィルム外装体202が縮む方向で変形する。L1とL2の長さの差の分(L2−L1)、下側のラミネートフィルム外装体202が縮み、それがシワやクラック(割れ)となって、ラミネートフィルム外装体201、202の表面に現れてくる。

0020

一方、図18にラミネートフィルム外装体201、202の表面に波形状が形成されている、従来の方法における湾曲状態を示す。

0021

図18(B)に示すように、湾曲後における突起膨らみ209の天面の周長をL4とすると、図18(A)に示すように、湾曲前の突起部膨らみ209の天面の周長L3をL4以上にするために(L3≧L4)、波形状210を設定する。図18(B)に示すように湾曲させると、上側のラミネートフィルム外装体201に伸びる力が作用するが、突起膨らみ209の天面の波210が伸びることによりその伸び量(図17におけるL2−L1)を吸収し、その結果、ラミネートフィルム外装体201、202の表面にシワやクラック(割れ)が発生することを抑制できる。

先行技術

0022

特開2000−173559号公報

発明が解決しようとする課題

0023

上記従来の構成においては、ラミネートフィルム外装体201、202の表面に形成された波形状203は、波の山の稜線(山の頂点)や波の谷の稜線(谷の底面)はある方向に沿って一直線上で、また、それぞれの波の山の稜線や波の谷の稜線が平行で等間隔に配置されている。そのため、図16に示すように、波の稜線に垂直方向からの外力に対しては、ラミネートフィルム外装体201、202が湾曲しても、波が伸ばされることによりシワやクラック(割れ)は発生しない。

0024

しかしながら、図19(A)に示すように、波の稜線に対して平行な方向からの外力が作用し、図19(B)のような状態でラミネートフィルム外装体が湾曲した場合、波が伸びることが出来ないので、シワやクラック(割れ)が発生するという課題を有している。図20に示すように、波形状が形成されたラミネートフィルム外装体は、波の稜線に対して垂直方向には伸びるが、平行方向には伸びないためである。また波の稜線に対して垂直以外の方向、つまり斜め方向にもラミネートフィルム外装体は伸びないので、この方向から外力が作用し湾曲してもシワやクラック(割れ)が発生してしまう。

0025

図21に外力により上側に湾曲した状態の概略図を示す。図16(A)に示すような外力が作用し、図16(B)のように下側に湾曲する場合の説明をしてきたが、図21(B)のように上側に湾曲する場合もある。

0026

図21(Aの)状態から図21(B)に示すように上側に湾曲した場合、下側のラミネートフィルム外装体202を基準にして、突起部膨らみの天面の波210が縮む方向に作用する。この縮み量に対しては、波形状のピッチが狭くなることである程度は吸収できるが、その縮み量が大きくなるとそれ以上縮むことができなくなり、シワやクラックが発生してしまう。

0027

図17に示す突起膨らみ209の天面の高さが高くなると(中に挿入する電極群の厚みが厚くなると)、その分L2とL1の差(L2−L1)が大きくなり、その差を吸収するため、突起膨らみの天面の波210の展開周長L3(図18(A))を確保する必要がある。しかしながら、そのためには、さらに波形状のピッチを細かくしたり、波高さを高くしたりしなければならず、波形状の加工が困難になる。

0028

図22にラミネートフィルム外装体を湾曲させた状態図を示す。突起膨らみ部の側面211は、垂直に立った状態で湾曲されるので、図23に示すように強烈な伸縮の力を受ける。突起膨らみ部側面の天面側212は伸びる力、突起膨らみ部側面の下面側213は圧縮の力を受ける。ラミネートフィルム外装体は伸びの力に追従できず、その結果、突起膨らみ部の側面211にクラック(割れ)が発生してしまう。

0029

従来の方法では、図15(A)に示すように、湾曲される前にラミネートフィルム外装体の全体にわたって波形状203を形成するが、図15(B)に示すように、電極群207を挿入した後に周囲を封止接合するので、図14に示す突起膨らみ部側面の波形状204が潰されてしまい、突起膨らみ部側面204への波形状の効果は無い。

0030

図24に、従来の方法におけるラミネートフィルム外装体に、電極を収容する突起膨らみ部を事前加工せずに4辺を封止接合させた場合の状態図を示す。平面状の上側のラミネートフィルム外装体201と平面状の下側のラミネートフィルム外装体202の間に、電極群207を挟みこんで4辺を封止接合すると、ラミネートフィルム外装体に発生する電極群収容部の段差の影響により、四隅の部分にシワ214が発生する。このシワにより接合封止信頼性が低下する。

0031

また、図14において、ラミネートフィルム外装体201、202の周縁部205において、上側のラミネートフィルム外装体201と下側のラミネートフィルム外装体202を、接着剤熱圧着にて封止接合封止させるが、波形状どうしの接合となるので、密着性が悪く、電解質の漏液の原因となる。

0032

本発明は、前記従来の課題を解決するもので、どの方向から上側方向や下側方向に湾曲させても、ラミネートフィルム外装体にシワやクラックが発生しない、薄型パウチ電池を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0033

上記目的を達成するために、本発明の薄型パウチ電池は、電極群が挿入される部分の電極群の形状に合わせて、ラミネートフィルム外装体に突起膨らみ部を予め形成し、その後、ラミネートフィルム外装体がどの方向にも伸びるように、ラミネートフィルム外装体に凹や凸形状を形成する。このような状態にてこの薄型パウチ電池に外力を加え、あらゆる方向に変形、湾曲を行う。

0034

本構成によって、フレキシブル性を兼ね備えた薄型パウチ電池(フレキシブル電池)を得ることができる。

発明の効果

0035

以上のように、本発明の電極群が挿入される部分に電極群の形状に合わせて、ラミネートフィルム外装体に突起膨らみ部を形成し、その後ラミネートフィルム外装体がどの方向にも伸びるように、ラミネートフィルム外装体に凹や凸形状を形成した薄型パウチ電池によれば、外力をかけて変形、湾曲させた場合においても、ラミネートフィルム外装体にシワやクラックが発生しない。そのため、電解質の漏液などの問題を解消し、品質信頼性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0036

薄型パウチ電池を左右方向、前後方向に湾曲させた状態図
本発明の実施の形態1における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの天面に形成された凹凸波形状における山の稜線または谷の稜線が、階段状となっている薄型パウチ電池の図
本発明の薄型パウチ電池の製造工程図を示す図
本発明の実施の形態2における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの天面に形成された凹凸波形状における山の稜線または谷の稜線が、デコボコ状となっている薄型パウチ電池の図
本発明の実施の形態3における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの天面に形成された凹凸波形状における山の稜線または谷の稜線が、突起膨らみの側面とある角度を成している薄型パウチ電池の図
本発明の実施の形態4における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの天面に形成された凹凸波形状における山の稜線または谷の稜線が、同心円状となっている薄型パウチ電池の図
本発明の実施の形態5における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの天面に凸形状が形成された薄型パウチ電池の図
本発明の実施の形態6における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの側面を斜めにした薄型パウチ電池の断面図
本発明の実施の形態7における、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの側面に波形状を形成した薄型パウチ電池の図
本発明の突起膨らみ部側面を湾曲させたときの部分状態図
上側のラミネートフィルム外装体に突起膨らみを設置したパウチ電池を、上側もしくは下側に湾曲させた状態図
本発明の上側と下側両方のラミネートフィルム外装体に突起膨らみを設置したパウチ電池を、上側もしくは下側に湾曲させた状態図
本発明の実施の形態を複数組み合わせた薄型パウチ電池の図
特許文献1に記載された従来のフレキシブル性を有する薄型パウチ電池を示す図
特許文献1に記載された従来のフレキシブル性を有する薄型パウチ電池の加工工程図
従来のフレキシブル性を有する薄型パウチ電池に対して外力を加え、湾曲させたときの状態図
ラミネートフィルム外装体に波形状が形成されていない場合における、シワ発生メカニズムの説明図
ラミネートフィルム外装体に波形状が形成されている従来の方法における湾曲状態図
ラミネートフィルム外装体に、波の稜線に対して平行な方向からの外力が作用した場合の状態図
ラミネートフィルム外装体を、波の稜線に対して垂直方向および平行方向に伸ばした状態図
ラミネートフィルム外装体を上側に湾曲させた状態図
ラミネートフィルム外装体を湾曲させた状態図
突起膨らみ部側面を湾曲させたときの部分状態図
ラミネートフィルム外装体に、電極群を収容する突起膨らみ部を事前加工せずに4辺を接合させた場合の状態図

実施例

0037

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

0038

図1に薄型パウチ電池が左右方向または前後方向に湾曲した状態図を示す。湾曲した場合、下側のラミネートフィルム外装体102と、上側のラミネートフィルム外装体101における電極を収容するための突起膨らみ103の天面部に、湾曲後の展開周長の差が発生するため、ラミネートフィルム外装体の表面にシワやクラック(割れ)が発生する。

0039

このシワやクラックを防止するため、つまり、上側のラミネートフィルム外装体101と下側のラミネートフィルム外装体102の展開周長の差を無くすためには、上側のラミネートフィルム外装体101の突起膨らみ103の天面部が、前後左右方向に伸びる必要がある。上側のラミネートフィルム外装体101の突起膨らみ103の天面部が伸びるために、従来は、図14に示すように、ラミネートフィルム外装体に、凹凸の波形状203を波の山の稜線または谷の稜線が連続的に真っ直ぐ続いた状態で設置していた。

0040

しかしながら、この波形状では、波の稜線に対して垂直方向からの外力に対しては、波が伸びることによりシワやクラック無しで湾曲できるが、それ以外の方向への湾曲に対しては、波が伸びることが出来ずシワやクラックが発生してしまう。

0041

そのため本発明では、ラミネートフィルム外装体があらゆる方向に伸びることで、あらゆる方向へ湾曲させてもシワやクラックが発生しないように、ラミネートフィルム外装体に凹凸の波形状を形成し、その波の山の稜線または谷の稜線が屈曲しながら連続的につながっている、または点在していることを特徴としている。

0042

また、従来はラミネートフィルム外装体に電極群を収容する突起膨らみを形成しない状態で電極群を挟み込んで封止接合するため、四隅にシワが発生していた。

0043

そのため本発明では、ラミネートフィルム外装体に電極群を収容する突起膨らみを事前に形成し、その後電極群を挟み込んで接合封止することを特徴としている。

0044

(実施の形態1)
図2に、ラミネートフィルム外装体に形成された凹凸波形状の山の稜線または谷の稜線が屈曲している実施の形態1を示す。ラミネートフィルム外装体に形成された波形状の山の稜線または谷の稜線105が、突起膨らみ103の左右方向の側面106に平行で、ある長さで連続し、その後角度を変え、前後方向の側面107に平行に、ある長さ連続している。

0045

波形状の山の稜線または谷の稜線105が、突起膨らみ103の左右方向側面106と前後側面107に交互に平行で、階段状に連続している状態である。このように波形状の山の稜線または谷の稜線105が、突起膨らみ103の左右側面106と前後側面107に平行な状態が存在し、上側ラミネートフィルム外装体の突起膨らみ103の天面部が前後左右方向に伸びるため、この薄型パウチ電池を左右方向や前後方向に湾曲させてもシワやクラックが発生しない。

0046

図3に、この薄型パウチ電池の製造工程図を示す。まず上側のラミネートフィルム外装体101に、電極群108が収容できるように、電極群108の大きさに合わせて突起膨らみ103を形成する。次に突起膨らみ103の天面に凹凸波形状105を形成する。その後上側のラミネートフィルム外装体101と下側のラミネートフィルム外装体102の間に電極群108を挟みこみ、4辺を封止接合する。

0047

この製造工程によれば、4辺を接合封止する前に電極群を収容する突起膨らみ103を形成するので、封止接合したとき4隅に発生するにシワを防止することができる。なお、この図3における実施の形態においては、突起膨らみ103を形成した後、波形状105を形成しているが、突起膨らみ103と波形状を同時に形成してもよい。この製造工程は以下の全ての実施の形態に適用される。

0048

(実施の形態2)
図4に、ラミネートフィルム外装体に形成された凹凸波形状の山の稜線または谷の稜線が屈曲している実施の形態2を示す。

0049

ラミネートフィルム外装体に形成された波形状の山の稜線または谷の稜線109が、突起膨らみ部103の左右方向の側面106および前後方向の側面107に平行であるのは実施の形態1と同じであるが、この実施の形態2では、山の稜線および谷の稜線がデコボコ状に連続している。そのため、上側ラミネートフィルム外装体の突起膨らみ部103の天面部が前後左右方向に伸び、この薄型パウチ電池を左右方向や前後方向に湾曲させてもシワやクラックが発生しない。

0050

(実施の形態3)
図5に、ラミネートフィルム外装体に形成された凹凸波形状の山の稜線または谷の稜線が屈曲している実施の形態3を示す。

0051

ラミネートフィルム外装体に形成された波形状の山の稜線または谷の稜線110が、屈曲しながら連続しているのは実施の形態1や実施の形態2と同じであるが、この実施の形態3では、山の稜線および谷の稜線が、突起膨らみ部の側面106、107とある角度をなしながら連続して屈曲している。そのため、上側ラミネートフィルム外装体の突起膨らみ部103の天面部が前後左右だけではなく、斜め方向に対しても伸び、この薄型パウチ電池を左右前後方向や斜め方向に湾曲させてもシワやクラックが発生しない。

0052

(実施の形態4)
図6に、ラミネートフィルム外装体に形成された凹凸波形状の山の稜線または谷の稜線が円形状に連続している実施の形態4を示す。

0053

ラミネートフィルム外装体に形成された複数の波形状の山の稜線または谷の稜線が、同心の円形状(同心円状の山の稜線または谷の稜線111)になっており、その円形状がラミネートフィルム外装体に点在している。波形状の山の稜線または谷の稜線が円形状になっているため、上側ラミネートフィルム外装体の突起膨らみ103の天面部があらゆる方向に伸び、この薄型パウチ電池をあらゆる方向に湾曲させてもシワやクラックが発生しない。この実施例では円形状にて稜線が連続しているが、3角形状や四角形状などの多角形にて連続していてもよい。

0054

(実施の形態5)
図7に、ラミネートフィルム外装体に凸形状が形成されている実施の形態5を示す。ラミネートフィルム外装体に凸形状112が形成され、それが複数点在している。

0055

この場合においても、上側ラミネートフィルム外装体の突起膨らみ103の天面部があらゆる方向に伸び、この薄型パウチ電池をあらゆる方向に湾曲させてもシワやクラックが発生しない。この実施例では凸形状を形成しているが、凹形状や凹凸形状を点在させてもよい。

0056

(実施の形態6)
図8に、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの側面を斜めにした実施の形態6を示す。

0057

薄型パウチ電池を湾曲させた際、図8(A)における上側のラミネートフィルム外装体101の電極群108が挿入される突起膨らみの側面104は、図23に示すように大きな引っ張り応力を受けるため、シワやクラックが発生してしまう。

0058

そこで図8(B)に示すように、上側のラミネートフィルム外装体101の突起膨らみの側面113を斜めにすることで、この引っ張り応力を緩和させることができる。図8(A)における突起膨らみの側面104の高さと、図8(B)における突起膨らみの側面113の高さは同じであるが、斜面にすることで、突起膨らみ103の天面までの長さを長くすることが出来るからである。その長さの目安としては、高さの1.1倍以上が適当であるため、突起膨らみの側面113の斜面角度Dは60度以下が望ましい。この様に突起膨らみの側面113を斜めにすることで、湾曲時に突起膨らみの側面に発生するシワやクラックを緩和させることができる。

0059

(実施の形態7)
実施の形態6に対してさらなる効果の向上のため、図9にラミネートフィルム外装体の突起膨らみの側面に波形状を形成した実施の形態7を示す。

0060

図23に示すように、ラミネートフィルム外装体の突起膨らみの側面は、大きな引っ張り応力を受けるため、シワやクラックが発生してしまう。

0061

そこで図10に示すように、突起膨らみの側面に予め波形状を形成することにより、その波が伸び、シワやクラックの発生を防止することができる。そこで図9に示すように、ラミネートフィルム外装体101の突起膨らみ103の天面に形成されている波形状と同様に、突起膨らみの側面114にも波形状を形成する。

0062

このとき、突起膨らみの側面114の波形状は、突起膨らみ103を加工した後に形成する。図14図15に示すように、従来方法によるラミネートフィルム外装体に波形状を形成し、電極群を挿入する方法の場合、突起膨らみ部の側面に形成されている波は、電極群が挿入されることにより潰されてしまう。しかし、本発明による方法によれば、図3に示すように、突起膨らみ部が形成された後に、突起膨らみ部の側面に波形状を形成するため、側面の波形状は潰されることは無い。

0063

(実施の形態8)
図11に、上側のラミネートフィルム外装体に突起膨らみ部を設定し、その状態で上側に湾曲させた状態、または下側に湾曲させた状態図を示す。また、図12に、上側のラミネートフィルム外装体と下側のラミネートフィルム外装体の両側に突起膨らみ部を設定し、その状態で上側に湾曲させた状態、または下側に湾曲させた実施の形態8を示す。

0064

図11(A)に示すように、上側のラミネートフィルム外装体101だけに突起膨らみ部103を設置した後、図11(B)に示すように、上側に湾曲させると、突起膨らみ103の天面に形成された波形状は伸び応力が作用し、波が伸ばされることで、このパウチ電池はシワ無く湾曲される。

0065

一方、図11(C)に示すように、下側に湾曲させると、突起膨らみの天面に形成された波形状は圧縮応力が作用し、波が縮むことで、このパウチ電池はシワ無く湾曲される。しかしながら、突起膨らみ103の高さHが高くなると、上側に湾曲させた場合の波の伸ばされる度合い、下側に湾曲させた場合の波の縮み度合いが大きくなり、波の伸縮が追従できず、シワが発生してしまう。

0066

そこで本発明においては、図12(A)に示すように、上側のラミネートフィルム外装体101に突起膨らみ部115を設置し、かつ下側のラミネートフィルム外装体102にも突起膨らみ部116を設置するようにした。上側と下側のラミネートフィルム外装体に突起膨らみを設定するので、突起膨らみの高さは、図11(A)に示す高さHに対して、それぞれ半分のH/2の高さにすることが可能となる。

0067

その状態にて図12(B)に示すように下側に湾曲させると、上側のラミネートフィルム外装体101の突起膨らみ部115に形成された波は伸ばされ、下側のラミネートフィルム外装体102の突起膨らみ部116に形成された波は圧縮される。

0068

一方、図12(C)に示すように、上側に湾曲させるとその逆で、上側のラミネートフィルム外装体101の突起膨らみ部115に形成された波は圧縮され、下側のラミネートフィルム外装体102の突起膨らみ部116に形成された波は伸ばされる。

0069

図11に示す、片側にのみ突起膨らみ103を設置すると、突起膨らみ103の天面は、下側への湾曲の場合は伸びのみ、上側の湾曲の場合は縮みのみとなるが、その度合いは大きい。しかし、図12(A)に示すように、両側に突起膨らみを設置すると、下側への湾曲および上側の湾曲ともに、片側の突起膨らみの天面は伸び、他方の突起膨らみの天面は縮むものの、その伸び縮みの度合いは小さくなる。そのため、突起膨らみの高さが高い場合、図12(A)に示すように、両側に突起膨らみを設定することで、湾曲時のシワの発生に対してとても有効である。

0070

上記実施の形態にて、変形湾曲時におけるシワやクラックに対しての具体的対策を個別に記述してきたが、それぞれの方法を複数組み合わせることで、さらなる効果を得ることができる。

0071

一例として、図13に、上側のラミネートフィルム外装体101と下側のラミネートフィルム外装体102に、それぞれ突起膨らみ部115、116を設定し、その突起膨らみ部115、116の天面に、どの方向にも伸縮できるように同心円状の凹凸波形状(同心円状の山の稜線または谷の稜線111)を形成し、また、突起膨らみの側面113をなだらかな斜面にして、なおかつ波形状を設置した場合の状態図を示す。薄型パウチ電池の使用状況要求仕様に合わせて、最適なラミネートフィルム外装体の形状を選択する必要がある。

0072

本発明のフレキシブル電池は、外力が作用し湾曲や変形してしまう、コンパクトな携帯電子機器、携帯電子端末などの動力源として使用される、薄型パウチ電池に適用可能である。

0073

101,102,201,202ラミネートフィルム外装体
111 同心円状の山の稜線または谷の稜線
104,113,114突起膨らみの側面
103,115,116,209 突起膨らみ部

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