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技術 電気料金管理装置、電気料金管理方法及びプログラム

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 中森勇一
出願日 2016年2月16日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-027026
公開日 2016年9月1日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-157438
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電 特定用途計算機
主要キーワード 分配対象 産業施設 余剰量 融通量 交流直流変換 電力小売り 分配金額 係数算出ステップ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

需要家間で電力融通が行われるシステムにおいて、買電を行う需要家と、売電を行う需要家と、電気事業者との間で妥当利益配分が行われるようにする。

解決手段

電力管理エリア内にて測定されたエリア買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出し、電気事業者が供給する電力の規定買電電力単価と電気事業者が買い取る電力の規定売電電力単価との差分である分配対象金額を、第1係数、第2係数、及び、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間の利益分配比率に基づいて分配する。

概要

背景

蓄電池を備えた複数の電力需要家の間で電力融通を行うシステムとして、各住宅において電力使用量予測値蓄電値の充電量に基づいて融通量を決定し、各住宅で決定された融通量に従って制御装置が電力融通の制御を行うという構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。

概要

需要家間で電力融通が行われるシステムにおいて、買電を行う需要家と、売電を行う需要家と、電気事業者との間で妥当利益配分が行われるようにする。電力管理エリア内にて測定されたエリア買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出し、電気事業者が供給する電力の規定買電電力単価と電気事業者が買い取る電力の規定売電電力単価との差分である分配対象金額を、第1係数、第2係数、及び、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間の利益分配比率に基づいて分配する。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、需要家間で電力融通が行われるシステムにおいて、買電を行う需要家と、売電を行う需要家と、電気事業者との間で妥当な利益配分が行われるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

電力管理エリアに属する複数の需要家ごと買電電力量売電電力量とを取得する電力量取得部と、前記電力量取得部により取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、前記電力量取得部により取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出するエリア内売買電力量算出部と、前記エリア内売買電力量算出部により算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、前記電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、前記電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから前記電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出する係数算出部と、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、前記第1係数、前記第2係数、及び、電力を購入する買電需要家と電力を出力する売電需要家と前記電気事業者との間の利益分配比率に基づいて、前記買電需要家と前記売電需要家と前記電気事業者との間で分配する利益分配部とを備える電気料金管理装置

請求項2

前記利益分配部は、前記分配対象金額、前記第1係数、及び、前記利益分配比率に基づいて、前記買電需要家の買電需要家分配金額を算出する請求項1に記載の電気料金管理装置。

請求項3

前記電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価に前記買電需要家分配金額を減算することにより、前記買電需要家が電力を購入する際の買電電力単価が設定される請求項2に記載の電気料金管理装置。

請求項4

前記利益分配部は、前記分配対象金額、前記第2係数、及び、前記利益分配比率に基づいて、前記売電需要家の売電需要家分配金額を算出する請求項1から3のいずれか一項に記載の電気料金管理装置。

請求項5

前記利益分配部は、前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価に前記売電需要家分配金額を加算することにより、前記売電需要家が電力を出力する際の売電電力単価が設定される請求項4に記載の電気料金管理装置。

請求項6

前記係数算出部は、前記エリア内売電電力量が前記エリア内買電電力量より小さい場合には、前記エリア内売電電力量を前記エリア内買電電力量で除算して前記第1係数を算出し、前記エリア内売電電力量が前記エリア内買電電力量より大きい場合には前記第1係数を「1」として算出する請求項1から5のうちいずれか一項に記載の電気料金管理装置。

請求項7

前記係数算出部は、前記エリア内買電電力量が前記エリア内売電電力量より小さい場合には、前記エリア内買電電力量を前記エリア内売電電力量で除算して前記第2係数を算出し、前記エリア内買電電力量が前記エリア内売電電力量より大きい場合には前記第2係数を「1」として算出する請求項1から6のうちいずれか一項に記載の電気料金管理装置。

請求項8

電力管理エリアに属する複数の需要家ごとの買電電力量と売電電力量とを取得する電力量取得ステップと、前記電力量取得ステップにより取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、前記電力量取得ステップにより取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出するエリア内売買電力量算出ステップと、前記エリア内売買電力量算出ステップにより算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、前記電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、前記電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから前記電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出する係数算出ステップと、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、前記第1係数、前記第2係数、及び、電力を購入する買電需要家と電力を出力する売電需要家と前記電気事業者との間の利益分配比率に基づいて、前記買電需要家と前記売電需要家と前記電気事業者との間で分配する利益分配ステップとを含む電気料金管理方法

請求項9

コンピュータに、電力管理エリアに属する複数の需要家ごとの買電電力量と売電電力量とを取得する電力量取得ステップと、前記電力量取得ステップにより取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、前記電力量取得ステップにより取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出するエリア内売買電力量算出ステップと、前記エリア内売買電力量算出ステップにより算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、前記電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、前記電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから前記電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出する係数算出ステップと、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、前記第1係数、前記第2係数、及び、電力を購入する買電需要家と電力を出力する売電需要家と前記電気事業者との間の利益分配比率に基づいて、前記買電需要家と前記売電需要家と前記電気事業者との間で分配する利益分配ステップとを実行させるためのプログラム

技術分野

0001

本発明は、電気料金管理装置、電気料金管理方法及びプログラムに関する。

背景技術

0002

蓄電池を備えた複数の電力需要家の間で電力融通を行うシステムとして、各住宅において電力使用量予測値蓄電値の充電量に基づいて融通量を決定し、各住宅で決定された融通量に従って制御装置が電力融通の制御を行うという構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特許第5481080号公報

発明が解決しようとする課題

0004

現状においては、一般電気事業者需要家との間で予め決められた買電電力単価のもとで需要家が電力購入している。また、太陽光発電装置などの発電装置や蓄電池などを備えた需要家が一般電気事業者に、発電電力の全量、あるいは余剰量を買い取ってもらう場合にも、一般電気事業者と需要家との間で予め決められた買い取り単価(売電電力単価)のもとで需要家による一般電気事業者への売電が行われる。

0005

しかし、電力小売りが自由化された場合には、上記のような電力契約にも変化が生じる可能性がある。例えば、需要家間で電力融通が行われるシステムの場合、1つの需要家が必要とする電力には、電気事業者から購入する電力だけではなく、他の需要家から融通された電力が含まれる。また、1つの需要家が売電のために出力する電力は、電気事業者側に逆潮流されるだけではなく、電力を必要とする他の需要家へも供給される。

0006

このような観点からすると、需要家間で電力融通が行われるシステムでは、以下のような料金体系とすることが考えられる。つまり、電力を必要とする需要家には、一般電気事業者が決めた規定の買電電力単価よりも安価な買電電力単価が設定されるようにする。一方、売電を行う需要家は、一般電気事業者が決めた規定の売電電力単価よりも高い売電電力単価が設定されるようにするというものである。
そして、上記のような料金体系による運用を行うにあたっては、買電を行う需要家と、売電を行う需要家と、電気事業者との間での利益配分妥当なものとなるようにすることが求められる。

0007

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、需要家間で電力融通が行われるシステムにおいて、買電を行う需要家と、売電を行う需要家と、電気事業者との間で妥当な利益配分が行われるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上述した課題を解決するための本発明の一態様は、電力管理エリアに属する複数の需要家ごと買電電力量売電電力量とを取得する電力量取得部と、前記電力量取得部により取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、前記電力量取得部により取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出するエリア内売買電力量算出部と、前記エリア内売買電力量算出部により算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、前記電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、前記電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから前記電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出する係数算出部と、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、前記第1係数、前記第2係数、及び、電力を購入する買電需要家と電力を出力する売電需要家と前記電気事業者との間の利益分配比率に基づいて、前記買電需要家と前記売電需要家と前記電気事業者との間で分配する利益分配部とを備える電気料金管理装置である。

0009

本発明の一態様は、上記の電気料金管理装置であり、前記利益分配部は、前記分配対象金額、前記第1係数、及び、前記利益分配比率に基づいて、前記買電需要家の買電需要家分配金額を算出してもよい。

0010

本発明の一態様は、上記の電気料金管理装置であり、前記電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価に前記買電需要家分配金額を減算することにより、前記買電需要家が電力を購入する際の買電電力単価が設定されてもよい。

0011

本発明の一態様は、上記の電気料金管理装置であり、前記利益分配部は、前記分配対象金額、前記第2係数、及び、前記利益分配比率に基づいて、前記売電需要家の売電需要家分配金額を算出してもよい。

0012

本発明の一態様は、上記の電気料金管理装置であり、前記利益分配部は、前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価に前記売電需要家分配金額を加算することにより、前記売電需要家が電力を出力する際の売電電力単価が設定されてもよい。

0013

本発明の一態様は、上記の電気料金管理装置であり、前記係数算出部は、前記エリア内売電電力量が前記エリア内買電電力量より小さい場合には、前記エリア内売電電力量を前記エリア内買電電力量で除算して前記第1係数を算出し、前記エリア内売電電力量が前記エリア内買電電力量より大きい場合には前記第1係数を「1」として算出してもよい。

0014

本発明の一態様は、上記の電気料金管理装置であり、前記係数算出部は、前記エリア内買電電力量が前記エリア内売電電力量より小さい場合には、前記エリア内買電電力量を前記エリア内売電電力量で除算して前記第2係数を算出し、前記エリア内買電電力量が前記エリア内売電電力量より大きい場合には前記第2係数を「1」として算出してもよい。

0015

本発明の一態様は、電力管理エリアに属する複数の需要家ごとの買電電力量と売電電力量とを取得する電力量取得ステップと、前記電力量取得ステップにより取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、前記電力量取得ステップにより取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出するエリア内売買電力量算出ステップと、前記エリア内売買電力量算出ステップにより算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、前記電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、前記電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから前記電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出する係数算出ステップと、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、前記第1係数、前記第2係数、及び、電力を購入する買電需要家と電力を出力する売電需要家と前記電気事業者との間の利益分配比率に基づいて、前記買電需要家と前記売電需要家と前記電気事業者との間で分配する利益分配ステップとを含む電気料金管理方法である。

0016

本発明の一態様は、コンピュータに、電力管理エリアに属する複数の需要家ごとの買電電力量と売電電力量とを取得する電力量取得ステップと、前記電力量取得ステップにより取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、前記電力量取得ステップにより取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出するエリア内売買電力量算出ステップと、前記エリア内売買電力量算出ステップにより算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、前記電力管理エリア内において購入される電力量のうちで電力管理エリア内の需要家の売電電力量によって賄われる比率を第1係数として算出し、前記電力管理エリア内の需要家から出力される売電電力量のうちから前記電力管理エリア内の需要家が購入する電力量の比率を第2係数として算出する係数算出ステップと、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と前記電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、前記第1係数、前記第2係数、及び、電力を購入する買電需要家と電力を出力する売電需要家と前記電気事業者との間の利益分配比率に基づいて、前記買電需要家と前記売電需要家と前記電気事業者との間で分配する利益分配ステップとを実行させるためのプログラムである。

発明の効果

0017

以上説明したように、本発明によれば、需要家間で電力融通が行われるシステムにおいて、買電を行う需要家と、売電を行う需要家と、電気事業者との間で妥当な利益配分が行われるようになるという効果が得られる。

図面の簡単な説明

0018

本実施形態における電力管理システムの構成例を示す図である。
本実施形態における需要家施設が備える電気設備の一例を示す図である。
本実施形態における電気料金管理装置の構成例を示す図である。
本実施形態における電気料金管理装置が実行する処理手順例を示すフローチャートである。
エリア内買電電力量、エリア内売電電力量及びエリア内有効融通電力量の例を示す図である。
図5のエリア内買電電力量、エリア内売電電力量及びエリア内有効融通電力量に対応して求められた、1日におけるエリア内エネルギー自立率(第1係数)とエリア内エネルギー利用率(第2係数)とを示す図である。

実施例

0019

以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
[電力管理システムの全体構成例]
図1は、本実施形態における電力管理システムの全体構成例を示している。本実施形態における電力管理システムは、例えば、所定の地域範囲における複数の需要家に対応する住宅、商業施設産業施設などの需要家施設における電力を一括して管理するものである。このような電力管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などといわれるものに対応する。

0020

本実施形態の電力管理システムは、図1において電力管理エリア1として示す一定範囲の地域における複数の需要家施設10ごとに備えられる電気設備を対象として電力管理を行う。
需要家施設10は、例えば、住宅、商業施設、あるいは産業施設などに該当する。また、電力管理エリア1が、例えば1つまたは複数の集合住宅に対応し、需要家施設10のそれぞれが集合住宅における各戸であるような態様でもよい。

0021

ここで、需要家施設10の所有者は需要家と呼ばれる。ただし、以降の説明にあっては、需要家を需要家施設10と同義で記載する場合がある。

0022

同図に示す電力管理エリア1における複数の需要家施設10においては、再生可能エネルギーを利用した発電装置である太陽電池を備える需要家施設10が含まれる。また、電力管理エリア1における複数の需要家施設10においては、電気設備の1つとして蓄電池を備える需要家施設10が含まれる。
このような需要家施設10のうちには、太陽電池と蓄電池の両者を備える需要家施設10が有ってもよいし、太陽電池と蓄電池のいずれか一方を備える需要家施設10が有ってもよい。

0023

電力管理エリア1における各需要家施設10には、共通のエリア内電力系統3と接続されることで、電気事業者が提供する商用電源2が分岐して供給される。各需要家施設10は、エリア内電力系統3から供給される電力を負荷に供給することができる。これにより、負荷としての各種の電気設備(機器)が稼働される。
また、太陽電池を備える需要家施設10は、太陽電池の発電電力をエリア内電力系統3に出力させることができる。
また、蓄電池を備える需要家施設10においては、エリア内電力系統3から電力供給を受けて蓄電池に蓄電(充電)させることができる。また、蓄電池と太陽電池を備える需要家施設10においては、太陽電池の発電電力を蓄電池に充電させることができる。

0024

また、需要家施設10の位置は、需要家施設10が電力管理システムの管理対象となっていれば、同様に管理されている他の需要家施設と同一地域に限定されなくともよい。すなわち、電力管理システムは、自身の管理下の需要家施設として登録され、ネットワーク300を利用して管理する情報の送受信が行うことができれば、異なる地域(例えば、北海道、本州、九州、四国などの各地域)において登録された複数の需要家施設の集合体でもよい。この場合、共通のエリア内電力系統3は、需要家施設10の各々に接続される地域における電源線の集合体となる。

0025

また、本実施形態の電力管理システムにおいては、電気料金管理装置200が備えられる。
電気料金管理装置200は、電力管理エリア1に属する需要家ごとの電気料金に関連する処理を行う。電気料金管理装置200は、商用電源2を提供する電気事業者が運用する装置である。
同図における電気料金管理装置200は、ネットワーク300を介して需要家施設10の各々と相互通信可能なように接続される。これにより、電気料金管理装置200は、各需要家施設10(需要家)の買電電力、売電電力を把握することが可能となり、需要家ごとの電気料金を管理することが可能となる。

0026

なお、電気料金管理装置200は、電力管理エリア1に該当する地域内に物理的に設置されている必要はなく、電力管理エリア1に該当する地域以外の所定の場所に設置されていてもよい。また、電気料金管理装置200は、複数の電力管理エリアに対して共通に設けられてもよい。

0027

[需要家施設における電気設備例]
次に、図2を参照して、1つの需要家施設10が備える電気設備の一例について説明する。
同図に示す需要家施設10は、電気設備として、太陽電池101、パワーコンディショナ102、蓄電池103、インバータ104、電力経路切替部105、負荷106、施設別制御部107、表示部108及び電力測定部109を備えている。

0028

太陽電池101は、再生可能エネルギーを利用する発電装置の1つであり、光起電力効果により光エネルギーを電力に変換する。太陽電池101は、例えば需要家施設10の屋根などのように太陽光を効率的に受けられる場所に設置されることで、太陽光を電力に変換する。
パワーコンディショナ102は、太陽電池101に対応して備えられ、太陽電池101から出力される直流の電力を交流に変換する。

0029

蓄電池103は、充電のために入力される電力を蓄積し、また、蓄積した電力を放電して出力する。この蓄電池103には、例えばリチウムイオン電池などを採用することができる。

0030

インバータ104は、1以上の蓄電池103ごとに対応して備えられるもので、蓄電池103に充電するための電力の交流直流変換または蓄電池103から放電により出力される電力の直流交流変換を行い、蓄電池103が入出力する電力の双方向変換を行う。

0031

電力経路切替部105は、施設別制御部107の制御に応じて電力経路の切り替えを行う。この際、施設別制御部107は、電力管理エリアにおける電力管理を統合的に行う電力管理装置(図示せず)の指示に応じて、電力経路切替部105を制御することができる。

0032

電力経路切替部105は、太陽電池101により発生された電力を、例えば商用電源2の電力系統を経由して、他の需要家施設10における蓄電池に対して供給するように電力経路を形成することができる。
また、電力経路切替部105は、蓄電池103の放電により出力される電力を、他の需要家施設10における負荷106に供給するように電力経路を形成することができる。

0033

負荷106は、需要家施設10において自己が動作するために電力を消費する機器や設備などを一括して示したものである。

0034

施設別制御部107は、需要家施設10における電気設備(太陽電池101、パワーコンディショナ102、蓄電池103、インバータ104、電力経路切替部105、負荷106の全てまたは一部)、表示部108などを制御する。
表示部108は、施設別制御部107の制御によって各種の表示が行われる。一例として、表示部108には、対応の需要家施設10における電力の使用状況などが表示される。

0035

電力測定部109は、需要家施設10(需要家)の買電電力と売電電力とを測定する。需要家施設10が外部から電力を必要とする場合には、エリア内電力系統3から電力測定部109を介して電力経路切替部105の方向に電力が供給される。電力測定部109は、上記のようにエリア内電力系統3から電力経路切替部105の方向に供給される電力を買電電力として測定する。
ここで、買電電力は、商用電源2から供給される事業者電力と、電力管理エリア1における他の需要家施設10から融通(供給)される融通電力とのいずれか、あるいは、事業者電力と融通電力とが合成された合成電力である。

0036

また、需要家施設10における太陽電池101にて発生される電力や蓄電池103に蓄積されている電力が需要家施設10内部にて必要とする電力に対して余剰となるような状態である場合には、余剰となった電力をエリア内電力系統3に出力することで売電を行うことができる。この場合には、電力経路切替部105から電力測定部109を介してエリア内電力系統3の方向に電力が供給される。電力測定部109は、上記のように電力経路切替部105からエリア内電力系統3の方向に供給される電力を売電電力として測定する。

0037

上記のように電力測定部109によって測定された買電電力と売電電力は施設別制御部107に通知される。
施設別制御部107は、後述の分配金額の決定タイミングに応じて、電力測定部109により通知された買電電力を一定時間間隔ごとに積算することで、買電電力量を算出する。同様に、施設別制御部107は、電力測定部109により通知された売電電力を一定時間間隔ごとに積算することで、売電電力量を算出する。

0038

なお、電力測定部109により上記の買電電力量と売電電力量とを算出するまでの処理を行ったうえで、算出された買電電力量と売電電力量とが電力測定部109から施設別制御部107に通知されるようにしてもよい。

0039

なお、前述のように、電力管理エリア1内の需要家施設10のうちの一部において、例えば太陽電池101や、蓄電池103及びインバータ104を備えないものがあってもよい。

0040

[電気料金管理装置の構成例]
次に、図3を参照して、電気料金管理装置200の構成例について説明する。電気料金管理装置200は、ネットワークインターフェース部201、電力量取得部202、エリア内売買電力量算出部203、係数算出部204、利益分配部205、記憶部206及び料金算出部207を備える。

0041

ネットワークインターフェース部201は、ネットワーク300経由で各需要家施設10の施設別制御部107と通信を実行する。

0042

電力量取得部202は、電力管理エリア1に属する複数の需要家(需要家施設10)ごとの買電電力量と売電電力量とを取得する。施設別制御部107は、電力量取得部202からの要求に応じて、あるいは要求に応じてではなく一定条件に従って、前述のように電力測定部109により測定された買電電力を積算した買電電力量と、電力測定部109により測定された売電電力を積算した売電電力量とを、ネットワークインターフェース部201の通信を介して、電気料金管理装置200に送信する。電力量取得部202は、施設別制御部107から送信された買電電力量と売電電力量とを、ネットワークインターフェース部201を介して取得する。

0043

エリア内売買電力量算出部203は、電力量取得部202により取得された買電電力量の合計であるエリア内買電電力量と、電力量取得部202により取得された売電電力量の合計であるエリア内売電電力量とを算出する。

0044

係数算出部204は、エリア内売買電力量算出部203により算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、第1係数を算出する。第1係数は、電力管理エリア1内において購入される電力量のうちで電力管理エリア1内の需要家の売電電力量によって賄われる比率である。
また、係数算出部204は、エリア内売買電力量算出部203により算出されたエリア内買電電力量とエリア内売電電力量とに基づいて、第2係数を算出する。第2係数は、電力管理エリア1内の需要家から出力される売電電力量のうちから電力管理エリア1内の需要家が購入する電力量の比率である。

0045

利益分配部205は、電気事業者が供給する電力について定められた規定買電電力単価と電気事業者が買い取る電力について定められた規定売電電力単価との差分として求められる分配対象金額を、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間で分配する。
ここで、買電需要家は、電力を購入する(必要とする)需要家である。具体的には、自己が所有する需要家施設10がエリア内電力系統3から電力の供給を受けているときの需要家が買電需要家となる。
また、売電需要家は電力を出力する需要家である。具体的には、自己が所有する需要家施設10における太陽電池101により発生している電力または蓄電池103に蓄積されている電力がエリア内電力系統3に出力されているときの需要家が売電需要家となる。
利益分配部205は、分配対象金額を、第1係数、第2係数、及び、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間の利益分配方法に基づいて、買電需要家と売電需要家と電気事業者との間で分配する。

0046

記憶部206は、電気料金管理装置200が利用する各種の情報を記憶する。同図の記憶部206は、利益分配比率記憶部261、規定売買電力単価記憶部262、分配金額記憶部263及び電力利用実績記憶部264を備える。

0047

利益分配比率記憶部261は、利益分配方法を記憶する。一具体例として、買電需要家、売電需要家、電気事業者の利益分配比方法が比率であり、その比率が「1:1:1」として設定されている場合、利益分配比率記憶部261には、利益分配比率として、買電需要家に「1」、売電需要家に「1」、電気事業者に「1」の各値をそれぞれ対応付けた情報が記憶される。

0048

規定売買電力単価記憶部262は、規定買電電力単価と規定売電電力単価とを記憶する。前述のように、規定買電電力単価は、電気事業者が供給する電力について定められた買電電力単価である。規定売電電力単価は、電気事業者が買い取る電力について定められた売電電力単価である。
規定買電電力単価と規定売電電力単価は、それぞれ、電気事業者が定めることができる。また、規定買電電力単価と規定売電電力単価は、それぞれ、1日における時間帯、週単位、月単位などに応じて変化するようにして設定されてよい。
なお、規定買電電力単価と規定売電電力単価とについて特に区別しない場合には規定売買電力単価と呼ぶ。

0049

分配金額記憶部263は、買電需要家分配金額と売電需要家分配金額とを記憶する。
買電需要家分配金額は、利益分配部205により算出され、買電需要家に利益として分配される金額である。買電需要家分配金額は買電電力単価に反映される。具体的には、規定買電電力単価から買電需要家分配金額を差し引いた金額が買電電力単価として設定される。
売電需要家分配金額は、利益分配部205により算出され、売電需要家に利益として分配される金額である。売電需要家分配金額は売電電力単価に反映される。具体的には、規定売電電力単価から売電需要家分配金額を加算した金額が売電電力単価として設定される。

0050

電力利用実績記憶部264は、需要家ごとの電力利用実績を記憶する。ここでの電力利用実績には、需要家ごとの過去における買電履歴、売電履歴が含まれる。買電履歴は、例えば対応の需要家についての過去における一定時間間隔ごとの買電電力量を示す。売電履歴は、例えば対応の需要家についての過去における一定時間間隔ごとの売電電力量を示す。

0051

料金算出部207は、需要家ごとの電気料金を算出する。また、料金算出部207は、買電需要家、売電需要家及び電気事業者の三者の間で分配対象金額を分配した場合における電気事業者の利益を算出する。

0052

[処理手順例]
図4のフローチャートを参照して、本実施形態における電気料金管理装置200が、分配金額を決定するための処理手順例について説明する。
ここで、同図の分配を決定する処理は、一定の時間間隔ごとに実行される。一定時間ごとに同図の処理を行うことで、時間経過に応じて変化する電力管理エリア1内での需要家ごとの買電と売電の状況の変化、及び時間帯ごとに変化する規定売買単価などに応じて、適切に分配金額を決定することが可能になる。

0053

ステップS101:電気料金管理装置200において、電力量取得部202は、分配金額決定時刻に至るのを待機している。分配金額決定時刻は、分配金額の決定タイミングとなる一定の時間間隔に応じて設定される時刻である。分配金額を現在の電力管理エリア1における買電、売電の状況に応じて的確に設定できるようにするためには、一定の時間間隔は短い方がよい。本実施形態において設定される一定の時間間隔は例えば1分である。

0054

ステップS102:ステップS101において分配金額決定時刻に至ったことが判定されると、電力量取得部202は、各需要家における現在から過去の1分間までにおける買電電力量と売電電力量とを取得する。
このために、電力量取得部202は、ネットワークインターフェース部201の通信を介して、各需要家施設10における施設別制御部107に対して売買電力量要求を送信する。
売買電力量要求の受信に応答して、施設別制御部107は、現在から過去の1分間までの期間における買電電力量と売電電力量とを電気料金管理装置200に送信する。
なお、現在から過去の1分間までに需要家施設10において買電のみが行われていれば、売買電力量要求に対する応答として、買電電力量のみが送信される。また、現在から過去の1分間までに需要家施設10において売電のみが行われていれば、売買電力量要求に対する応答として、売電電力量のみが送信される。
さらに、現在から過去の1分間までに需要家施設10において買電を行う期間と売電を行う期間とが含まれていたのであれば、売買電力量要求に対する応答として、買電電力量と売電電力量とが送信される。
電力量取得部202は、上記のように各施設別制御部107から送信された買電電力量と売電電力量とを、各需要家の買電電力量、売電電力量として取得する。

0055

ステップS103:続いて、エリア内売買電力量算出部203は、ステップS102により取得した需要家ごとの買電電力量の合計であるエリア内買電電力量TBを算出する。
エリア内売買電力量算出部203は、1〜n番目の需要家におけるi番目の需要家の買電電力量をPbiとして、エリア内買電電力量TBについて以下の式1により求めることができる。

0056

0057

ステップS104:また、エリア内売買電力量算出部203は、ステップS102により取得した需要家ごとの売電電力量の合計であるエリア内売電電力量TSを算出する。
エリア内売買電力量算出部203は、1〜n番目の需要家におけるi番目の需要家の買電電力量をPsiとして、エリア内売電電力量TSについて以下の式2により求めることができる。

0058

0059

ステップS105:次に、係数算出部204は、エリア内有効融通電力量Pvを導出する。エリア内有効融通電力量Pvは、現時点においてエリア内において有効に融通されている電力量である。エリア内有効融通電力量Pvは、ステップS103により算出されたエリア内買電電力量TBと、ステップS104により算出されたエリア内売電電力量TSとのうちで、少ない方の値を選択することによって得られる。つまり、エリア内有効融通電力量Pvは、以下の式3によって求められる。

0060

0061

図5は、或る1日(0時〜23時)におけるエリア内買電電力量TB、エリア内売電電力量TS及びエリア内有効融通電力量Pvの例を示している。なお、同図は、需要家施設10のそれぞれにおいて、太陽電池101により発生された電力を売電電力として出力するようにされている場合の例を示している。この場合において、蓄電池103が蓄積する電力については、需要家施設10内で使用され、売電電力としてエリア内電力系統3に出力されることはないように制御される。
太陽電池101は、日中において太陽光の強度に応じた発電を行い、太陽光が得られない夜間においては発電が行われない。このため太陽電池101に余剰電力が発生し得るのは日中となる。同図においては、7時30分ごろから余剰電力に応じたエリア内売電電力量TSが上昇して12時から13時ごろにおいて最大となり、以降徐々に減少して18時を経過したころに「0kwh」となっている状態が示される。
一方、太陽電池101が発電を行うことのできない夜間においては、太陽電池101の電力を利用できないことから、商用電源からの買電電力が増加する。このため、0時から8時までと、18時過ぎごろから24時までの時間帯においては、エリア内買電電力量TBが増加する。ここで、3時ごろから6時頃におけるエリア内買電電力量TBのさらなる増加は、電気料金が低い深夜電力を利用して電気温水器などの負荷への電力供給や蓄電池103への充電を行っていることによる。そして、日中においては、太陽電池101から出力される電力を利用できることから、エリア内買電電力量TBが低下する。

0062

同図において、エリア内売電電力量TSがエリア内買電電力量TBよりも大きい状態は、電力管理エリア1において、エリア内買電電力量TBとして必要とされる電力のうちの一部または全てを、太陽電池101が発生する電力の余剰分に応じたエリア内売電電力量TSにより融通している状態にあるといえる。この際、エリア内有効融通電力量Pvは大きくなる傾向にある。
一方、エリア内買電電力量TBがエリア内売電電力量TSよりも大きい状態は、電力管理エリア1において、買電需要家が、エリア内売電電力量TS以外からの電力を主に使用している状態にあるといえる。この際、エリア内有効融通電力量Pvは小さくなる傾向にある。

0063

説明を図4に戻す。
ステップS106:続いて、係数算出部204は、買電需要家分配金額αbを算出する際に使用する第1係数K1を算出する。第1係数K1は、以下の式4により算出することができる。
K1=Pv/TB・・・(式4)
式4は、原則的にはエリア内売電電力量TSをエリア内買電電力量TBで除算して第1係数K1を求めるようにしたうえで、エリア内売電電力量TSがエリア内買電電力量TBより大きい場合には第1係数K1を「1」とする演算である。
第1係数K1は、電力管理エリア1において買電需要家により購入されている買電電力量の総量のうちで、電力管理エリア1における売電需要家の太陽電池101の発電電力や蓄電池から供給される電力によって賄われている電力量の割合を示す。
従って、第1係数K1は、電力管理エリア1において必要とされる電力のうちで、どれだけの電力が電力管理エリア1内で出力される電力によって賄われるのかを示すエリア内エネルギー自立率εを表す。即ち、第1係数K1=エリア内エネルギー自立率εである。

0064

ステップS107:また、係数算出部204は、売電需要家分配金額αsを算出する際に使用する第2係数K2を算出する。第2係数K2は、以下の式5により算出することができる。
K2=Pv/TS・・・(式5)
式5は、原則的にはエリア内買電電力量TBをエリア内売電電力量TSで除算して第2係数K2を求めるようにしたうえで、エリア内買電電力量TBがエリア内売電電力量TSより大きい場合には第2係数K2を「1」とする演算である。
第2係数K2は、電力管理エリア1において売電需要家がエリア内電力系統3に出力している売電電力量の総量のうちで、買電需要家によって使用されている買電電力量の割合を示す。
従って、第2係数K1は、電力管理エリア1において売電需要家が出力する電力を、同じ電力管理エリア1における買電需要家がどれだけ使用(購入)しているのかを示すエリア内エネルギー利用率ηを表す。即ち、第2係数K1=エリア内エネルギー利用率ηである。

0065

図6は、図5のエリア内買電電力量TB、エリア内売電電力量TS及びエリア内有効融通電力量Pvに対応して求められた、1日におけるエリア内エネルギー自立率ε(第1係数K1)とエリア内エネルギー利用率η(第2係数K2)とを示している。
エリア内エネルギー自立率εは、エリア内有効融通電力量Pvを系統からのエリア内買電電力量TBで除算した値により表される。エリア内エネルギー利用率ηは、エリア内有効融通電力量Pvをエリア内売電電力量TSで除算した値により表される。
太陽電池101により発生される電力は、日中において増加し、日中以外の夕方や方において低減し、夜間においてはほぼゼロとなる。
このため、エリア内エネルギー自立率εは、日中においては売電需要家が出力する太陽電池101の発電電力により買電電力を多く賄えることから日中に増加し、太陽電池101の発電電力が減少する夜間において減少する傾向を有する。
エリア内エネルギー利用率ηは、エリア内エネルギー自立率εとは逆に、日中において太陽電池101の発電電力余剰分が系統に流れるために日中に減少し、朝夕においては太陽電池101にて発生する電力、あるいは蓄電池103の余剰電力が電力管理エリア1内のみで使用されるために増加する傾向を有する。

0066

説明を図4に戻す。
ステップS108:利益分配部205は、買電需要家分配金額αbを算出する。利益分配部205は、買電需要家分配金額αbの算出にあたり、現時刻に対応する規定買電電力単価と規定売電電力単価とを規定売買電力単価記憶部262から取得する。また、利益分配部205は、ステップS106により算出された第1係数K1を取得する。また、利益分配部205は、利益分配比率を利益分配比率記憶部261から取得する。
そして、利益分配部205は、上記のように取得した規定買電電力単価、規定売電電力単価、第1係数K1及び利益分配比率を利用して以下の式6により買電需要家分配金額αbを算出する。

0067

0068

式6において、Cbは規定買電電力単価、Csは規定売電電力単価である。また、γb、γs、γeは、それぞれ、利益分配比率において、買電需要家、売電需要家、電気事業者に対応付けられた分配比率の値である。例えば、前述のように利益分配比率において、買電需要家に「1」、売電需要家に「1」、電気事業者に「1」の値がそれぞれ対応付けられていれば、(γb=γs=γe=1)である。
式6において(Cb−Cs)として表される演算、即ち規定買電電力単価から規定売電電力単価を減算した値は、電力単価としてみた場合の、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間での分配対象金額である。
また、式6においてγb/(γb、γs、γe)として表される演算は、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間における買電需要家への分配対象金額の分配率を示す。

0069

ステップS109:利益分配部205は、売電需要家分配金額αsを算出する。利益分配部205は、売電需要家分配金額αsの算出にあたり、現時刻に対応する規定買電電力単価Cbと規定売電電力単価Csとを規定売買電力単価記憶部262から取得する。また、利益分配部205は、ステップS107により算出された第2係数K2を取得する。また、利益分配部205は、利益分配比率を利益分配比率記憶部261から取得する。
そして、利益分配部205は、上記のように取得した規定買電電力単価Cb、規定売電電力単価Cs、第2係数K2及び利益分配比率を利用して以下の式7により売電需要家分配金額αsを算出する。
式7においてγs/(γb、γs、γe)として表される演算は、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間における売電需要家への分配率を示す。

0070

0071

ステップS110:利益分配部205は、ステップS108により算出された買電需要家分配金額αbと、ステップS109により算出された売電需要家分配金額αsとを分配金額記憶部263に記憶させる。
上記の処理によって、分配金額記憶部263には一定時間ごとに算出された買電需要家分配金額αbと売電需要家分配金額αsとが記憶されていく。このように記憶された買電需要家分配金額αbと売電需要家分配金額αsは、後において、需要家ごとの電気料金を算出するのに使用される。

0072

具体的に、1つの需要家についての料金計算対象期間における電気料金は、以下のように算出できる。電気料金の算出は、料金算出部207(図3)が行う。
1つの需要家についての料金計算対象期間における電気料金の算出にあたり、料金算出部207は、料金計算対象期間における一定時間ごとの買電電力単価と売電電力単価とを算出する。

0073

料金算出部207は、買電電力単価について、1つの一定時間に対応する規定買電電力単価Cbから同じ一定期間に対応する買電需要家分配金額αbを減算することにより算出する。即ち、一定時間ごとの買電電力単価CBは、以下の式8により求められる。
CB=Cb−αb・・・(式8)
つまり、買電電力単価CBは、規定買電電力単価Cbから買電需要家分配金額αbの減額が行われた金額となる。このように、買電需要家は、規定買電電力単価Cbから買電需要家分配金額αbの減額が行われることで利益の分配を受ける。

0074

また、料金算出部207は、売電電力単価については、1つの一定時間に対応する規定売電電力単価Csから同じ一定期間に対応する売電需要家分配金額αsを減算することにより算出する。即ち、一定時間ごとの売電電力単価CSは、以下の式9により求められる。
CS=Cs+αs・・・(式9)
つまり、売電電力単価CSは、規定売電電力単価Csに対して売電需要家分配金額αsが増額(加算)された金額となる。このように、売電需要家は、規定売電電力単価Csに対する売電需要家分配金額αsによる増額が行われることで利益の分配を受ける。

0075

そのうえで、料金算出部207は、料金計算対象期間における一定時間ごとの買電電力量と買電電力単価とを乗算し、乗算により得られた金額を積算する。このように積算して得られた金額が、電気料金における買電料金となる。

0076

また、料金算出部207は、料金計算対象期間における一定時間ごとの売電電力量と売電電力単価とを乗算し、乗算により得られた金額を積算する。このように積算して得られた金額が、電気料金における売電料金となる。

0077

また、電力単価としてみた場合における電気事業者の分配利益Bnは、以下の式10によって表される。
Bn=(Cb−Cs)−(αb+αs)・・・(式10)
即ち、分配対象金額から買電需要家分配金額αbと売電需要家分配金額αsとを差し引いたものが電気事業者の分配利益Bnである。
料金算出部207は、上記の式10により求めた分配利益Bnを利用して、料金計算対象期間における電気事業者の分配利益額について以下のように算出することができる。つまり、料金算出部207は、料金計算対象期間における一定時間ごとの分配利益Bnを算出し、算出した一定時間ごとの分配利益Bnを積算する。積算によって得られた金額が料金計算対象期間における電気事業者の分配利益額となる。

0078

買電需要家分配金額αbは、買電電力単価における規定買電電力単価Cbからの減額分であることから、第1係数K1であるエリア内エネルギー自立率εが高いほど高くなる。
買電電力に対して相対的に売電電力が多くなると電力管理エリア1内で利用できずに余剰する売電電力が発生する。従って、買電電力に含まれる売電電力が多くなっている状態は、需要家に買電を促したい状態である。このような買電需要家分配金額αbが高い状態において需要家が買電を行えば買電需要家として分配される利益が増加する。これにより、買電電力に含まれる売電電力が多くなっている状態のもとで需要家に対して有効に買電を促すことができる。

0079

売電需要家分配金額αsは、売電電力単価における規定売電電力単価Csからの増額分であることから、第2係数K2であるエリア内エネルギー利用率ηが高いほど高くなる。
売電電力に対して相対的に買電電力が多くなると電力管理エリア1内で使用可能な売電電力が不足する。従って、売電電力に含まれる買電電力が多くなっている状態は、需要家に売電を促したい状態である。このような売電需要家分配金額αsが高い状態において需要家が売電を行えば、売電需要家として分配される利益も増加する。これにより、本実施形態では、売電電力に含まれる買電電力が多くなっている状態のもとで需要家に対して有効に売電を促すことができる。
このようにして、本実施形態においては、買電需要家、売電需要家、電気事業者の三者間において利益分配を妥当に行うことができる。

0080

図5に示したエリア内買電電力量TB、エリア内売電電力量TS及びエリア内有効融通電力量Pvと、図6に示したエリア内エネルギー自立率ε(第1係数K1)とエリア内エネルギー利用率η(第2係数K2)は、太陽電池101が発電した電力を売電電力として出力する場合に対応している。つまり、これまでの説明では、電力管理エリア1において太陽電池101が発電した電力を売電電力として出力するように制御されている場合を例に挙げている。
しかしながら、本実施形態としては、電力管理エリア1において、太陽電池101に代えて、蓄電池103に蓄積された電力を売電電力として出力するように制御してもよい。蓄電池103から売電電力を出力させる場合には、一例として、以下のように各需要家施設10における施設別制御部107により蓄電池103を動作させることができる。
つまり、例えば夜間の所定の時間帯において深夜電力を利用して蓄電池103に充電を行っておく。そのうえで、例えば電力需要が高くなるが太陽電池101にて発電される電力が得られなくなる夕方に対応する所定の時間帯において、蓄電池103に蓄積された電力を売電電力として出力する。なお、蓄電池103に蓄積された電力を売電電力として出力するにあたっては、例えば需要家施設10の負荷106により蓄電池103の電力を使用して余剰分が生じた場合に余剰分を売電電力として出力させてもよいし、蓄電池103の電力を負荷106に供給することなく、そのままエリア内電力系統3に売電電力として出力させてもよい。
このように蓄電池103から出力される電力を売電電力とする場合にも、エリア内買電電力量TB、エリア内売電電力量TS及びエリア内有効融通電力量Pvの関係は、図5に準じたものとなる。つまり、図示は省略するが、夜間の時間帯においてはエリア内買電電力量TBが高いのに対してエリア内売電電力量TSは低くなる。一方、日中の時間帯においては太陽電池101が発電することによりエリア内買電電力量TBが低くなり、また、夕方に対応する時間帯においては、蓄電池103が蓄積されている電力を売電電力として出力することにより、エリア内買電電力量TBが発生する。この際に、エリア内買電電力量TBが「0」より大きく、エリア内売電電力量TSがエリア内買電電力量TBよりも高い状態であれば、エリア内買電電力量TBに応じたエリア内有効融通電力量Pvが得られる。また、時間帯ごとにおけるエリア内買電電力量TBとエリア内売電電力量TSとを利用した式4と式5の演算により、時間帯ごとのエリア内エネルギー自立率ε(第1係数K1)とエリア内エネルギー利用率η(第2係数K2)とが得られる。

0081

また、本実施形態においては、太陽電池101が発電する電力と蓄電池103に蓄積された電力とを併用して売電電力として出力させるようにしてもよい。この場合においては、例えば以下のように売電電力を出力させることができる。つまり、日中において太陽電池101により発電が可能な状態のもとでは、太陽電池101にて発生された電力が負荷106にて使用されずに余った余剰電力を売電電力として出力する。そして、夕方や夜間などで太陽電池101により発電が行えなくなった状態において、蓄電池103に蓄積されている電力を売電電力として出力する。
上記の例では、太陽電池101により発生された電力を売電電力として出力させる時間帯と、蓄電池103に蓄積されている電力を売電電力として出力させる時間帯とを異ならせている。しかし、例えば日中において、太陽電池101により発生された電力と蓄電池103に蓄積された電力を同時に売電電力として出力させることも可能である。

0082

なお、上述の電気料金管理装置200の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の電気料金管理装置200としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル差分プログラム)であってもよい。

0083

1電力管理エリア、2商用電源、3エリア内電力系統、10需要家施設、101太陽電池、102パワーコンディショナ、103蓄電池、104インバータ、105電力経路切替部、106負荷、107 施設別制御部、108 表示部、109電力測定部、200電気料金管理装置、201ネットワークインターフェース部、202電力量取得部、203 エリア内売買電力量算出部、204係数算出部、205利益分配部、206 記憶部、207 料金算出部、261 利益分配比率記憶部、262 規定売買電力単価記憶部、263分配金額記憶部、264電力利用実績記憶部、300 ネットワーク

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