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技術 回路装置及び電子機器

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 桑野俊一
出願日 2015年2月24日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-033757
公開日 2016年9月1日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-157222
状態 特許登録済
技術分野 電池等の充放電回路 電源 DC‐DCコンバータ
主要キーワード 検出電圧範囲 N端子 境界電圧 共振振幅 動作用電圧 ディレイ期間 切り替えポイント パワーオンリセット動作
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

電圧変換倍率の急激な変化による問題の発生を抑制する回路装置及び電子機器等を提供すること。

解決手段

電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧検出を行う電圧検出回路電池電圧レベル検出回路190)と、電源電圧VCCの電圧変換を行い、変換電圧VC2を生成するDC−DC変換回路120を含み、電源電圧VCCが第1〜第3の検出電圧範囲の場合に、それぞれ電圧変換倍率を第1〜第3の倍率に設定し、第1のタイミングで第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第2のタイミングで第3の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、DC−DC変換回路120は、電圧変換倍率を、第1の倍率から第2の倍率に切り替えた後に、第2の倍率から第3の倍率に切り替える。

概要

背景

回路装置等に対して、当該回路装置を動作させるための電源を供給するものとして、多くの種類の電池が知られている。また、電池を用いて回路装置を動作させる際の種々の手法も知られているし、当該電池が二次電池の場合には、回路装置を用いて二次電池を充電する際の種々の手法も知られている。前者は、回路装置が放電系回路(電池の放電により動作する回路、以下回路部とも表記)を含む場合の手法であり、後者は回路装置が充電系回路(電池を充電する際に動作する回路)を含む場合の手法である。当然、放電系回路と充電系回路の両方を有する回路装置も広く知られている。

例えば特許文献1には、無接点電力伝送システムを用いて電池(バッテリー)の充電を行う受電装置において、電力供給制御を行うとともに、受電側(受電装置)と送電側との間での情報伝達を精度よく行う手法が開示されている。

概要

電圧変換倍率の急激な変化による問題の発生を抑制する回路装置及び電子機器等を提供すること。電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧検出を行う電圧検出回路電池電圧レベル検出回路190)と、電源電圧VCCの電圧変換を行い、変換電圧VC2を生成するDC−DC変換回路120を含み、電源電圧VCCが第1〜第3の検出電圧範囲の場合に、それぞれ電圧変換倍率を第1〜第3の倍率に設定し、第1のタイミングで第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第2のタイミングで第3の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、DC−DC変換回路120は、電圧変換倍率を、第1の倍率から第2の倍率に切り替えた後に、第2の倍率から第3の倍率に切り替える。

目的

本発明の幾つかの態様によれば、電圧変換倍率の急激な変化による問題の発生を抑制する回路装置及び電子機器等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電荷蓄積部からの電源電圧電圧検出を行う電圧検出回路と、前記電圧検出回路の電圧検出結果に基づいて、前記電荷蓄積部からの前記電源電圧の電圧変換を行い、変換電圧を生成するDC−DC変換回路と、を含み、第1の検出電圧を下限境界電圧とする検出電圧範囲を第1の検出電圧範囲とし、前記第1の検出電圧と、前記第1の検出電圧よりも小さい第2の検出電圧の間の検出電圧範囲を第2の検出電圧範囲とし、前記第2の検出電圧を上限境界電圧とする検出電圧範囲を第3の検出電圧範囲とした場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧検出回路で検出された前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第1の倍率に設定し、前記電源電圧が前記第2の検出電圧範囲にある場合には、前記電圧変換倍率を第2の倍率に設定し、前記電源電圧が第3の検出電圧範囲にある場合には、前記電圧変換倍率を第3の倍率に設定し、第1のタイミングで前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第2のタイミングで前記電源電圧が前記第3の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧変換倍率を、前記第1の倍率から前記第2の倍率に切り替えた後に、前記第2の倍率から前記第3の倍率に切り替えることを特徴とする回路装置

請求項2

請求項1において、第3のタイミングで前記電源電圧が前記第3の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第4のタイミングで前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧変換倍率を、前記第3の倍率から前記第2の倍率に切り替えた後に、前記第2の倍率から前記第1の倍率に切り替えることを特徴とする回路装置。

請求項3

請求項2において、前記電圧検出回路及び前記DC−DC変換回路を含む回路部の起動期間においては、前記DC−DC変換回路は、前記電圧検出回路の前記電圧検出結果によらず、前記電圧変換倍率を前記第3の倍率とし、前記起動期間の経過後において、前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧変換倍率を、前記第3の倍率から前記第2の倍率に切り替えた後に、前記第2の倍率から前記第1の倍率に切り替えることを特徴とする回路装置。

請求項4

請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記DC−DC変換回路は、前記電荷蓄積部の種類に応じて異なる電圧変換倍率情報を用いて、前記電圧変換を行うことを特徴とする回路装置。

請求項5

請求項4において、情報を設定するための外部接続端子を含み、前記DC−DC変換回路は、前記外部接続端子によって設定された情報に基づいて判定された、前記電荷蓄積部の種類に応じた前記電圧変換を行うことを特徴とする回路装置。

請求項6

請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記変換電圧を調整するレギュレーターと、前記レギュレーターにより調整された駆動用電源電圧に基づいて動作し、駆動対象を駆動する駆動回路を含むことを特徴とする回路装置。

請求項7

請求項6において、前記駆動対象は、共振回路であり、前記駆動回路は、前記共振回路の駆動制御を行う共振ドライバーであることを特徴とする回路装置。

請求項8

請求項6又は7において、前記レギュレーターは、前記駆動対象に応じて、前記駆動回路に供給する前記駆動用電源電圧を切り替えることを特徴とする回路装置。

請求項9

請求項6乃至8のいずれかにおいて、前記DC−DC変換回路は、前記レギュレーターの前記駆動用電源電圧に基づいて、前記第1の検出電圧及び前記第2の検出電圧を変更することを特徴とする回路装置。

請求項10

請求項1乃至9のいずれかにおいて、前記電圧検出回路は、第1の期間ごとに、間欠的に、前記電荷蓄積部からの前記電源電圧の前記電圧検出を行う第1の検出動作を行い、前記第1の検出動作で前記電源電圧が含まれる検出電圧範囲が変化したことが検出された場合に、前記第1の期間よりも短い第2の期間ごとに、間欠的に、前記電荷蓄積部からの前記電源電圧の前記電圧検出を行う第2の検出動作を行い、前記DC−DC変換回路は、前記第2の検出動作の検出結果に基づいて、前記電圧変換倍率を切り替えることを特徴とする回路装置。

請求項11

請求項1乃至10のいずれかに記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器

技術分野

0001

本発明は、回路装置及び電子機器等に関する。

背景技術

0002

回路装置等に対して、当該回路装置を動作させるための電源を供給するものとして、多くの種類の電池が知られている。また、電池を用いて回路装置を動作させる際の種々の手法も知られているし、当該電池が二次電池の場合には、回路装置を用いて二次電池を充電する際の種々の手法も知られている。前者は、回路装置が放電系回路(電池の放電により動作する回路、以下回路部とも表記)を含む場合の手法であり、後者は回路装置が充電系回路(電池を充電する際に動作する回路)を含む場合の手法である。当然、放電系回路と充電系回路の両方を有する回路装置も広く知られている。

0003

例えば特許文献1には、無接点電力伝送システムを用いて電池(バッテリー)の充電を行う受電装置において、電力供給制御を行うとともに、受電側(受電装置)と送電側との間での情報伝達を精度よく行う手法が開示されている。

先行技術

0004

特開2011−155836号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1では、バッテリーとして二次電池を想定しているが、二次電池には多くの種類があるし、同一の化学的特性を有する二次電池であっても満充電時の電圧が異なる場合がある。例えば、同じリチウムイオン電池であっても、満充電時の電圧が2.5Vのものもあれば、4.2Vのものもある。また、一般的な二次電池以外にも、スーパーキャパシターを電池として利用することも可能である。さらにいえば、一次電池も広く用いられている。

0006

回路装置が、例えば駆動対象を駆動する駆動回路を含む場合、上記のいずれの電池(電荷蓄積部)を用いるにせよ、電荷蓄積部からの電源電圧に基づいて、駆動用電源電圧を生成する必要がある。具体的には、電源電圧に対して電圧変換(昇圧・降圧)を行った後、レギュレーターによるレギュレートを行えばよい。

0007

しかしながら、従来技術では、電荷蓄積部からの電源電圧の低下に伴い昇圧倍率切り替える手法については提案されていない。このため、電荷蓄積部からの電源電圧が、例えば0.7Vというような低い電圧になった場合に、回路装置の適正な動作を実現できない。

0008

また、電荷蓄積部の電源電圧を検出して、電圧変換に用いる電圧変換倍率を切り替える手法を採用した場合に、電圧変換倍率が急激に変化すると、安定した電圧変換動作を実現できない。具体的には、突入電流の発生等により、回路装置が予期せぬ動作を行ってしまうおそれがある。

0009

本発明の幾つかの態様によれば、電圧変換倍率の急激な変化による問題の発生を抑制する回路装置及び電子機器等を提供することができる。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様は、電荷蓄積部からの電源電圧の電圧検出を行う電圧検出回路と、前記電圧検出回路の電圧検出結果に基づいて、前記電荷蓄積部からの前記電源電圧の電圧変換を行い、変換電圧を生成するDC−DC変換回路と、を含み、第1の検出電圧を下限境界電圧とする検出電圧範囲を第1の検出電圧範囲とし、前記第1の検出電圧と、前記第1の検出電圧よりも小さい第2の検出電圧の間の検出電圧範囲を第2の検出電圧範囲とし、前記第2の検出電圧を上限境界電圧とする検出電圧範囲を第3の検出電圧範囲とした場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧検出回路で検出された前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第1の倍率に設定し、前記電源電圧が前記第2の検出電圧範囲にある場合には、前記電圧変換倍率を第2の倍率に設定し、前記電源電圧が第3の検出電圧範囲にある場合には、前記電圧変換倍率を第3の倍率に設定し、第1のタイミングで前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第2のタイミングで前記電源電圧が前記第3の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧変換倍率を、前記第1の倍率から前記第2の倍率に切り替えた後に、前記第2の倍率から前記第3の倍率に切り替える回路装置に関係する。

0011

本発明の一態様では、検出電圧を境界として少なくとも3つの検出電圧範囲が設定され、各検出電圧範囲にそれぞれ対応する電圧変換倍率が設定されており、所与のタイミングで検出電圧範囲が2段階以上変化したことが検出された場合に、電圧変換倍率を2段階以上一度に切り替えるのではなく、段階的な切り替えを行う。これにより、電圧変換倍率の急激な変化を抑止し、回路装置の安定的な動作を実現すること等が可能になる。

0012

また、本発明の一態様では、第3のタイミングで前記電源電圧が前記第3の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第4のタイミングで前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧変換倍率を、前記第3の倍率から前記第2の倍率に切り替えた後に、前記第2の倍率から前記第1の倍率に切り替えてもよい。

0013

これにより、電源電圧が減少する方向の変化においても、電圧変換倍率を段階的に切り替えることが可能になる。

0014

また、本発明の一態様では、前記電圧検出回路及び前記DC−DC変換回路を含む回路部の起動期間においては、前記DC−DC変換回路は、前記電圧検出回路の前記電圧検出結果によらず、前記電圧変換倍率を前記第3の倍率とし、前記起動期間の経過後において、前記電源電圧が前記第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、前記DC−DC変換回路は、前記電圧変換倍率を、前記第3の倍率から前記第2の倍率に切り替えた後に、前記第2の倍率から前記第1の倍率に切り替えてもよい。

0015

これにより、回路装置の起動期間では確実な動作を実現するために比較的大きい電圧変換倍率を採用することが考えられ、そのため起動期間の経過後は電圧変換倍率が急激に減少する可能性があるところ、そのような場合にも電圧変換倍率を段階的に切り替えること等が可能になる。

0016

また、本発明の一態様では、前記DC−DC変換回路は、前記電荷蓄積部の種類に応じて異なる電圧変換倍率情報を用いて、前記電圧変換を行ってもよい。

0017

これにより、電荷蓄積部の種類に応じた電圧変換を、電圧変換倍率情報を用いて行うこと等が可能になる。

0018

また、本発明の一態様では、情報を設定するための外部接続端子を含み、前記DC−DC変換回路は、前記外部接続端子によって設定された情報に基づいて判定された、前記電荷蓄積部の種類に応じた前記電圧変換を行ってもよい。

0019

これにより、電荷蓄積部の電荷が十分でない場合等にも電荷蓄積部の種類に応じて適切な動作を行うことが可能になる。

0020

また、本発明の一態様では、前記変換電圧を調整するレギュレーターと、前記レギュレーターにより調整された駆動用電源電圧に基づいて動作し、駆動対象を駆動する駆動回路を含んでもよい。

0021

これにより、レギュレーターで調整した電圧により駆動回路を動作させること等が可能になる。

0022

また、本発明の一態様では、前記駆動対象は、共振回路であり、前記駆動回路は、前記共振回路の駆動制御を行う共振ドライバーであってもよい。

0023

これにより、共振ドライバーに対して、当該共振ドライバーに適した駆動用電源電圧を供給すること等が可能になる。

0024

また、本発明の一態様では、前記レギュレーターは、前記駆動対象に応じて、前記駆動回路に供給する前記駆動用電源電圧を切り替えてもよい。

0025

これにより、駆動対象に応じて供給する駆動用電源電圧を適切に切り替えること等が可能になる。

0026

また、本発明の一態様では、前記DC−DC変換回路は、前記レギュレーターの前記駆動用電源電圧に基づいて、前記第1の検出電圧及び前記第2の検出電圧を変更してもよい。

0027

これにより、駆動用電源電圧に基づいて、電圧変換倍率の制御に用いる検出電圧を変更することが可能になる。

0028

また、本発明の一態様では、前記電圧検出回路は、第1の期間ごとに、間欠的に、前記電荷蓄積部からの前記電源電圧の前記電圧検出を行う第1の検出動作を行い、前記第1の検出動作で前記電源電圧が含まれる検出電圧範囲が変化したことが検出された場合に、前記第1の期間よりも短い第2の期間ごとに、間欠的に、前記電荷蓄積部からの前記電源電圧の前記電圧検出を行う第2の検出動作を行い、前記DC−DC変換回路は、前記第2の検出動作の検出結果に基づいて、前記電圧変換倍率を切り替えてもよい。

0029

これにより、誤動作の抑止と低消費電力両立すること等が可能になる。

0030

また、本発明の他の態様は、上記の回路装置を含む電子機器に関係する。

図面の簡単な説明

0031

本実施形態に係る回路装置の概略構成例。
図2(A)〜図2(E)は電荷蓄積部の種類の識別に用いる外部接続端子の例。
回路装置の外部接続端子の例。
本実施形態に係る回路装置の構成例。
充電制御回路の構成例。
図6(A)、図6(B)は電池電圧及び充電電流時間変化例。
充電制御の流れを説明するフローチャート
図8(A)〜図8(D)は電荷蓄積部の種類、及び駆動用電源電圧に応じた電圧変換倍率の例。
図9(A)、図9(B)は電池電圧レベル検出手法の説明図。
図10(A)、図10(B)は電池電圧レベル検出回路の構成例。
共振ドライバーと共振回路の構成例。
共振回路の出力波形振幅設定の例。
図13(A)、図13(B)は第1,第2の検出動作の説明図。
第1の検出動作から第2の検出動作への切り替え例。
図15(A)、図15(B)は電圧変換倍率の段階的な切り替えの説明図。
回路装置の各部の接続例。
充電器が外されるタイミングでのノードN1の信号レベルの時間変化。
起動期間、スリープ状態への移行、及びスリープ状態からの復帰を説明するタイミングチャート
図19(A)、図19(B)は二次電池及び一次電池を用いる場合の状態遷移図。
データ信号と共振回路の2次側出力波形(搬送波)、及び変調波形の説明図。

実施例

0032

以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。

0033

1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。上述したように、回路装置に対して電源を供給する電荷蓄積部(電池)には多くの種類のものが知られている。いずれの電荷蓄積部を利用するにせよ、電荷蓄積部からの電源電圧(以下、電池電圧)VCCは、回路装置に含まれる回路や、回路装置に接続される外部回路等の動作に用いられることになる。しかし動作の電圧は、動作対象である回路に応じてその値が決まっている。例えば、後述する制御回路ロジック回路)110であれば1.5V、共振回路であれば1.8Vといった値となる。それに対して、VCCは電力の消費(電荷の放出)によりその値が減少していくものであるため、電荷蓄積部そのものは、規定の電圧値一貫して供給するものではない。

0034

そこで回路装置では、電池電圧VCCの電圧変換を行い、電圧変換後の電圧を共振回路等に供給すればよい。具体的な処理の流れは図8(A)等を用いて後述するが、所望の駆動用電源電圧VD2の値がわかっている場合に、変換電圧VC2がVD2を超えるような電圧変換倍率を設定する。ここで変換電圧VC2は、電池電圧VCCを電圧変換倍率により電圧変換した電圧値となる。また、VD2は変換電圧VC2をレギュレーター(例えば図4の第2のレギュレーター127)によりレギュレートした電圧である。

0035

適切な電圧変換倍率を設定するためには、電池電圧VCCの電圧レベル監視しておく必要がある。一例としては、図10(B)を用いて後述するような電池電圧レベル検出回路190を動作させれば(端子ENの信号をアクティブとすれば)よい。しかし、電池電圧レベル検出回路190の動作間隔を非常に短くする、例えば電池電圧VCCのレベルを常時検出すると、無駄な電力消費となる。一方、長い間隔で間欠的に検出すると、その検出タイミングにおいて電源電圧にノイズが乗っていた場合に、誤検出となり、電圧変換の誤動作が生じるおそれがある。

0036

例えば、VCCを実際よりも大きく誤検出してしまうと、電圧変換倍率として小さい値を設定する可能性があり、結果として変換電圧VC2が小さくなり、駆動用電源電圧VD2を生成できないといったおそれがある。或いは、VCCを小さく誤検出してしまうと、電圧変換倍率として大きい値を設定する可能性があり、結果として変換電圧VC2が回路装置の耐圧を超えるような大きい電圧となってしまうおそれがある。

0037

よって本実施形態では、電池電圧VCCの電圧レベルの検出精度と、低消費電力のバランスがとれた制御手法を提案する。具体的には、本実施形態に係る回路装置は、図4に示したように、電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧検出を行う電圧検出回路(具体的には電池電圧レベル検出回路190)と、電圧検出回路の電圧検出結果に基づいて、電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧変換を行い、変換電圧VC2を生成するDC−DC変換回路120を含む。そして、電圧検出回路は、第1の期間ごとに、間欠的に、電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧検出を行う第1の検出動作を行い、第1の検出動作で電源電圧VCCが検出電圧になったことが検出された場合に、第1の期間よりも短い第2の期間ごとに、間欠的に、電荷蓄積部400からの電源電圧の電圧検出を行う第2の検出動作を行う。さらにDC−DC変換回路120は、第2の検出動作で電源電圧VCCが検出電圧になったことが検出された場合に、電源電圧VCCから変換電圧VC2を生成するための電圧変換倍率を切り替える。

0038

ここで、検出電圧とは、電圧変換倍率の切り替えを検出するために設定される電圧値に対応し、具体的には後述する切り替えポイントであってもよい。つまり、「検出電圧が検出される」とは、電池電圧VCCの値が、切り替えポイントをまたいで変化したことを表す。切り替えポイントをまたぐ変化とは、具体的には切り替えポイント以上の電圧値から切り替えポイント未満の電圧値への変化、或いは切り替えポイント未満の電圧値から切り替えポイント以上の電圧値への変化である。

0039

また、「間欠的」とは、1回の検出動作を行ってから次の検出動作を行うまでに一定の期間をおくことを表し、具体的には第1の検出動作では当該一定の期間が第1の期間となる。例えば、図10(B)等を用いて後述するように、電池電圧レベル検出回路190のEN端子に対して、1つのパルス信号を入力することで1回の検出動作が実行される例であれば、パルス信号とパルス信号との間(例えばそれぞれの立ち上がりタイミングの間の時間差)が、所定期間となることを表している。なお、本実施形態における第1の期間、第2の期間は固定値である必要はなく、どちらか一方、或いは両方を変化させてもよい。

0040

このようにすれば、検出電源が検出されていない状態では低頻度での検出動作である第1の検出動作が行われるため、消費電力を低減できる。さらに、第1の検出動作で検出電圧が検出された場合には、高頻度な検出動作である第2の検出動作を実行して、その結果により最終的な判定をする。そのため、検出動作での判定精度を高くすることが可能である。つまり、このような制御により、検出精度と低消費電力を両立した検出動作(電圧変換動作)を実現することが可能になる。

0041

また、検出電圧が検出された場合、図8(A)等の電圧変換倍率情報に従って電圧変換倍率を切り替えることになる。この際、2つ以上の検出電圧が設定されている場合、すなわち3つ以上の検出電圧範囲と、それに対応する電圧変換倍率が設定されている場合、所与のタイミングで2つ以上の検出電圧が一度に検出されることがあり得る。

0042

例えば、電池電圧VCCが比較的値の大きい第1の検出電圧範囲から、中間的な値である第2の検出電圧範囲を飛び越えて、比較的値の小さい第3の検出電圧範囲へ変化した場合を考える。この場合、電圧変換倍率としてα1<α2<α3となる3つの値が、それぞれ第1〜第3の検出電圧範囲に対応して設定されることになり、電圧変換倍率は、α1からα3へ切り替えられることになる。

0043

しかしこの場合、電圧変換倍率が急激に大きくなり、結果として生成される変換電圧VC2の値も急激に大きくなる。そのため、回路には当該電圧変化に起因する突入電流が流れるおそれがある。その結果、例えば急激な電流値の増大により、大きな電圧降下が生じ、電池電圧VCCを実際よりも過剰に低く見積もってしまうことで、過放電状態を誤検出してしまう可能性もある。

0044

また、電圧変換倍率が急激に小さくなった場合には、大きい電圧変換倍率を用いた結果として回路に蓄積されていた電荷が捨てられてしまう。電圧変換倍率の変更に一切の誤検出等がなければ、電荷を捨てることに問題はないかもしれないが、場合によっては再度電圧変換倍率を上げるような事態も考えられる。その場合、蓄積していた電荷を一気に捨ててしまうのではなく、ある程度の量をキープしておく、言い換えれば段階的に電荷を捨てていった方が、電荷の再利用の余地を残すことになり好ましい。

0045

そこで本出願人は、電圧変換倍率を急激に変化させるのではなく、段階的に変化させる手法を提案する。具体的には、本実施形態に係る回路装置は、電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧検出を行う電圧検出回路(電池電圧レベル検出回路190に対応)と、電圧検出回路の電圧検出結果に基づいて、電荷蓄積部400からの電源電圧VCCの電圧変換を行い、変換電圧を生成するDC−DC変換回路120を含む。そして、第1の検出電圧を下限境界電圧とする検出電圧範囲を第1の検出電圧範囲とし、第1の検出電圧と第2の検出電圧(ただし第2の検出電圧<第1の検出電圧)の間の検出電圧範囲を第2の検出電圧範囲とし、第2の検出電圧を上限境界電圧とする検出電圧範囲を第3の検出電圧範囲とした場合に、DC−DC変換回路120は、電圧検出回路で検出された電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第1の倍率に設定し、電源電圧VCCが第2の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第2の倍率に設定し、電源電圧VCCが第3の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第3の倍率に設定する。そのような条件において、第1のタイミングで電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第2のタイミングで電源電圧VCCが第3の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、DC−DC変換回路120は、電圧変換倍率を、第1の倍率から第2の倍率に切り替えた後に、第2の倍率から第3の倍率に切り替える。

0046

このようにすれば、電池電圧VCCのレベルが急激に変化するような状況であっても、電圧変換倍率は段階的に変更することができるため、上述した突入電流等による課題が発生することを抑止できる。また、上述した第1,第2の検出動作と、電圧変換倍率の段階的な切り替えの両方を行ってもよい。具体的には、電圧検出回路は、第1の期間ごとに、間欠的に、電源電圧VCCの電圧検出を行う第1の検出動作を行い、第1の検出動作で電源電圧VCCが含まれる検出電圧範囲が変化したことが検出された場合に、第1の期間よりも短い第2の期間ごとに、間欠的に、電源電圧VCCの電圧検出を行う第2の検出動作を行い、DC−DC変換回路120は、第2の検出動作の検出結果に基づいて、電圧変換倍率を切り替えればよい。

0047

また、本実施形態の必須の構成ではないが、本実施形態に係る回路装置では接続される電荷蓄積部の種類を適切に判別するための構成を有してもよい。具体的には、本実施形態に係る回路装置は、図1において後述するように、充電器からの電源(充電電圧VIN)に基づいて、電荷蓄積部400への充電を制御する充電制御回路210と、電荷蓄積部400の蓄積電荷に基づく電源(電池電圧VCC)に基づいて、動作する回路部100と、不揮発性メモリー220と、情報を設定するための外部接続端子(図1等のSEL0,SEL1に対応)を含む。そして、充電制御回路210は、不揮発性メモリー220から読み出した情報に基づいて、電荷蓄積部400の種類に応じた充電制御を行い、回路部100は、外部接続端子によって設定された情報に基づいて、電荷蓄積部400の種類に応じた回路動作を行う。

0048

ここで、電荷蓄積部400とは回路装置に接続され、回路装置に対して電力を供給するものであり、一次電池であってもよいし、二次電池であってもよい。電荷蓄積部400としては、図2(A)等を用いて後述するように、単6一次電池、2.5Vのリチウムイオン電池、4.2Vのリチウムイオン電池、スーパーキャパシター(電気二重層コンデンサー電気二重層キャパシター)等を用いることが可能である。

0049

外部接続端子とは、回路装置に設けられ、当該回路装置と外部機器(外部回路)との接続に用いられる端子であり、広義には図3を用いて後述するような種々の端子を含む。ここでの外部接続端子は、狭義には図1のSEL0,SEL1に対応するものである。

0050

このようにすれば、回路部100については、外部接続端子により設定された情報を用いて電荷蓄積部400の種類を判別し、種類に応じた動作を行うことが可能になる。外部接続端子を用いる場合、当該端子にどのような情報が入力されるか、例えば、各端子にハイレベル(例えばVCC)が入力されるかローレベル(例えば後述するVSSグラウンド電圧)が入力されるかに応じて電荷蓄積部400の種類を判別できる。そのため、仮に電荷蓄積部400の電圧(電池電圧)が不揮発性メモリーを動作させることができない程度に低い電圧である場合にも、当該電圧値に関係なく電荷蓄積部400の種類を判別できる。

0051

これにより、不揮発性メモリーの情報が読み取れないような状況でも、例えば電荷蓄積部400の過放電検出を行うこと等が可能になる。過放電となってしまった電荷蓄積部400は使用不能となることから、電圧低下時には十分な余裕を持って放電を停止する必要がある。その際、放電停止の基準となる電圧値、すなわち過放電検出閾値は電池に応じて異なる。つまり外部接続端子を用いることで、電荷蓄積部400の過放電検出を適切に実行すること等が可能になる。その他、電荷蓄積部400の種類に応じた放電制御の詳細については後述する。

0052

また、本実施形態では充電制御回路210については不揮発性メモリー220から読み出した情報で電荷蓄積部400の種類を判別する。外部接続端子を用いる場合、不揮発性メモリーを動作させなくてもよいというメリットがある一方、端子及び当該端子を利用するための配線等のハードウェア的な構成を実装しなくてはならないという点が問題となる。回路部100は電荷蓄積部400により動作する以上、電池電圧VCCの大きさによらない信頼度の高い種類判別という観点から外部接続端子を用いていた。それに対して、充電制御回路210は電荷蓄積部400への充電制御を行う回路である以上、充電用の電圧(VIN)が供給されていることが前提となる。つまり、当該充電電圧VINを利用すれば、不揮発性メモリー220を適切に動作させることが可能な以上、充電制御回路210の動作時には、不揮発性メモリー220が動作しないという状況を想定する必要性が低い。

0053

つまり本実施形態では、電源の状況を考慮し、回路部100と充電制御回路210とで電荷蓄積部400の種類判別の手法を分けることで、信頼度と実装効率の両方を高めることを可能としている。

0054

また、いずれの電荷蓄積部400を用いるにせよ、放電系回路(回路部100)の起動時に、電荷蓄積部400の残量が十分でない場合(電池電圧VCCが所定値よりも低い場合)があり得る。その場合、回路部100(狭義には回路部100に含まれる制御回路110)が動作することができない。

0055

よって本実施形態に係る回路装置は、起動期間に確実に制御回路110等を動作できるような電圧変換処理を行ってもよい。具体的には、本実施形態に係る回路装置は、図8(A)を用いて後述するように、電荷蓄積部400からの電源電圧(以下、電池電圧と記載)VCCの電圧変換を行い、変換電圧VC2を生成するDC−DC変換回路120と、DC−DC変換回路120により生成された変換電圧VC2に基づいて動作する制御回路110を含む。そして、起動期間においては、DC−DC変換回路120は、電圧変換として所定倍率の昇圧を行って、変換電圧VC2を生成し、制御回路110は、所定倍率で昇圧された変換電圧VC2に基づいて動作する。一方、起動期間の経過後においては、DC−DC変換回路120は、電荷蓄積部400からの電源電圧(電池電圧)VCCの検出結果に応じた電圧変換を行って、変換電圧VC2を生成する。

0056

ここで起動期間とは、回路装置に含まれる回路部100が起動する期間を表すものである。一例としては、回路装置に接続されていた充電用の電源が外されたタイミングや、回路装置に対して一次電池が接続されたタイミング等を基準に設定される期間であり、後述する図18であれば、D4〜D22等の期間である。

0057

このようにすれば、回路部100の起動期間には、電池電圧VCCに対してある程度の倍率(例えば2倍)で昇圧が行われるため、制御回路110を適切に動作させることができ、当該制御回路110の制御に従った動作を実行することが可能になる。また、起動期間の経過後には電池電圧VCCに応じた電圧変換を行うため、駆動対象(例えば後述する共振回路)を確実に動作させることや、変換効率等を考慮した電圧変換を実現することが可能である。なお、電圧変換の詳細については、図8(A)等を用いて後述する。

0058

また、回路装置に対して種々の電荷蓄積部400を接続可能なように、回路装置に対して種々の駆動対象を接続する実施形態も考えられる。例えば、図11を用いて後述するように、回路装置には共振ドライバーを設けておき、当該共振ドライバーにより駆動される共振回路300(狭義にはLC共振回路と2次側コイルから構成されるトランスを含む回路)を回路装置に接続することが考えられる。この場合、駆動対象は回路装置の外部の構成となるため、電荷蓄積部400と同様に、回路装置を利用するユーザーによる自由な選択が可能なことが望ましい。

0059

その際、駆動対象を駆動するための駆動用電源電圧は、当該駆動対象の種類が異なれば異なるものになる。そのため、例えば上記の起動期間の経過後、電池電圧VCCに応じた電圧変換を行う場合にも、単純にVCCのみを参照するのではなく、駆動対象、駆動用電源電圧を考慮した制御が必要になる。そのようにしなければ、そもそも駆動用電源電圧を適切に生成できなかったり、駆動用電源電圧は生成できても電力の損失が大きく非効率的となるおそれがあるためである。

0060

よって本実施形態に係る回路装置は、電池電圧VCCの電圧変換を行い、変換電圧VC2を生成するDC−DC変換回路120と、変換電圧VC2に基づいて駆動用電源電圧VD2を生成するレギュレーター(図4の第2のレギュレーター127に対応)と、駆動用電源電圧VD2に基づいて駆動対象を駆動する駆動回路140を含む。そして、レギュレーターは、駆動対象に応じた、駆動用電源電圧VD2を駆動回路に供給し、DC−DC変換回路120は、駆動用電源電圧VD2に応じて、電圧変換における電圧変換倍率の切り替えポイントを変更してもよい。

0061

なお、この動作は、レギュレーターが、駆動対象に応じて、駆動回路に供給する駆動用電源電圧VD2を切り替えていると捉えることも可能である。

0062

ここで電圧変換倍率の切り替えポイントとは、電圧変換倍率として複数の倍率が設定されている状況で、所与の倍率から他の倍率へ電圧変換倍率を切り替えるポイントを表し、具体的には当該切り替えが行われる電源電圧VCCの値であってもよい。また、本明細書では上記切り替えポイントを検出電圧とも表記する。

0063

このようにすれば、回路装置の駆動回路140により駆動される駆動対象として、複数の駆動対象が想定される場合であっても、駆動用電源電圧に応じた適切な電圧変換倍率の制御が可能になるため、効率的且つ確実な駆動用電源電圧の生成等が可能になる。具体的な切り替えポイント変更については、図8(A)〜図8(D)等を用いて後述する。

0064

以下、本実施形態に係る回路装置の全体構成を説明し、その後、充電系回路200(充電制御回路210)の詳細について説明する。また、回路部100については、電池電圧VCCに基づく制御として、過放電検出と、電圧変換について詳細に説明する。さらに、図18のタイミングチャートを用いて、起動期間における回路部100の動作、特にDC−DC変換回路120で行われる所定倍率での電圧変換についても詳細に説明する。電圧変換の説明では、第1,第2の検出動作の詳細や、電圧変換倍率の段階的変更についても説明する。最後に、駆動回路140として共振ドライバーを用いる場合や、本実施形態の手法を電子機器に適用する場合の具体例を説明する。

0065

2.全体構成
図1に本実施形態に係る回路装置の概略的な構成例を示す。本実施形態の回路装置は、回路部(放電系回路)100と、充電系回路200を含む。また、図1のTVCC,TVIN,TGND,SEL0,SEL1は回路装置に設けられる外部接続端子(パッド)を表し、TVCCは電荷蓄積部400の電源電圧VCCが供給され、TVINは充電用の電源電圧VINが供給され、TGNDはグラウンドに接続される。

0066

回路部100は、パワーオンリセット回路150と、DC−DC変換回路120と、電池電圧レベル検出回路190と、過放電検出回路130を含む。ただし、回路部100の構成は図1のものに限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また、変形実施が可能な点は、図1の充電系回路200や、他の図面においても同様である。

0067

充電系回路200は、充電制御回路210と、不揮発性メモリー220を含む。上述したように、不揮発性メモリー220には回路装置に接続される電荷蓄積部400の種類に関する情報(識別情報)が書き込まれており、充電制御回路210は、不揮発性メモリー220から読み出された情報に基づいて、電荷蓄積部400の種類に応じた充電制御を行う。

0068

また、上述したように、SEL0,SEL1は情報を設定するための外部接続端子であり、DC−DC変換回路120は、外部接続端子SEL0,SEL1によって設定された情報に基づく電荷蓄積部400の種類の判定結果に基づいて、電荷蓄積部400の種類に応じた電圧変換を行う。

0069

本実施形態では、充電用の電源電圧(以下、充電電圧とも記載)VINが供給されている場合、例えば回路装置を含む電子機器が充電器に接続されている場合には、充電系回路200が動作し、回路部100は非動作となることを想定している。例えば、充電電圧VINが供給されている場合には、当該電圧に基づいて充電系回路200が動作するとともに、充電制御回路210はスイッチSWをオンにして、端子TVCCに接続される電荷蓄積部400の充電を実行する。一方、充電電圧VINが供給されていない場合には、充電系回路200は非動作となり、回路部100は、端子TVCCから供給される電池電圧VCCに基づいて動作を行う。

0070

外部接続端子SEL0,SEL1を用いた電荷蓄積部400の種類判別手法について図2(A)〜図2(E)を用いて説明する。ここでは、最大4種類の電荷蓄積部400を接続することを想定している。そのため、SEL0,SEL1のそれぞれに対して、1(ハイレベル)又は0(ローレベル)を入力することで、2ビットの信号を入力し、当該2ビットのデータ内容を電荷蓄積部400の種類に応じて変化させるものとする。具体的には、SEL0及びSEL1からの信号をインターフェース10により取得し、取得した信号をデコーダーDECに対して入力する。デコーダー20では2つの信号の組み合わせに応じて、Bat−A〜Bat−Dの4つの出力のうち、電荷蓄積部400の種類に応じた適切な出力をオンにすればよい。

0071

ビット信号と電荷蓄積部400の種類の対応関係の一例を示したものが図2(A)である。ここでは、電荷蓄積部400としてスーパーキャパシターを用いる場合に、SEL0とSEL1の両方をローレベルに設定する。同様に、2.5Vの二次電池を用いる場合にSEL0をハイレベル、SEL1をローレベルに設定し、4.2Vの二次電池を用いる場合にSEL0をローレベル、SEL1をハイレベルに設定する。また、単6の一次電池を用いる場合には、SEL0とSEL1の両方をハイレベルに設定する。

0072

それぞれの場合の具体的な接続例が図2(B)〜図2(E)である。図2(B)〜図2(E)では、ハイレベルに設定する端子に対しては、端子TVCCと同様に、電荷蓄積部400を接続し、ローレベルに設定する端子はGNDに接続している。そのため、スーパーキャパシターを用いる場合であれば、図2(B)に示したようにSEL0とSEL1の両方がGNDに接続されるし、2.5Vの二次電池を用いるのであれば、図2(C)に示したようにSEL0は二次電池に、SEL1はGNDに接続される。図2(D)、図2(E)については説明を省略するが考え方は同様である。

0073

以上では4種類の電荷蓄積部400を想定したために、外部接続端子をSEL0とSEL1の2つとしたが、この点は種々の変形実施が可能である。外部接続端子をn個とすることで、nビットの信号を取得可能であるため、2n種類までの電荷蓄積部400を判別可能となる。よって、利用が想定される電荷蓄積部400の種類数に応じて、回路装置に設ける外部接続端子の数を変更してもよい。

0074

図3に回路装置に設けられる外部接続端子の例を示す。なお、なお、TVCC,TVIN,SEL0,SEL1については図1と同様であるため説明を省略する。TVC2はDC−DC変換回路120での電圧変換処理後の電圧(変換電圧VC2)を出力する端子である。TVD1は、VC2を第1のレギュレーター125によりレギュレートすることで生成された電圧(制御回路用電源電圧VD1)を出力する端子である。VD1は例えば1.5Vであり、制御回路(ロジック回路)110の動作に用いられる電圧である。TVD2は、VC2を第2のレギュレーター127によりレギュレートすることで生成された電圧(駆動用電源電圧VD2)を出力する端子である。VD2は例えば1.8Vであり、駆動対象(共振回路)の動作に用いられる電圧である。

0075

TVSSはVCC或いはVINとは異なる基準電圧VSSを印加するための端子である。VSSに対応する基準電圧はグラウンド電圧(GND)であってもよく、その場合、図1の端子TGNDと図3の端子TVSSは同一のものとすればよい。

0076

IND0は共振回路の出力(トランスの1次側出力)を受け取る端子であり、例えば共振振幅が所望の大きさとなっているかの判定等に用いられる。AINはトランスの2次側出力を受け取る端子である。AOUTは、AINから受け取ったトランスの2次側出力に対して、何らかの処理を行った結果を出力する。例えば、AINで受信した波形所定振幅所定周波数正弦波)を用いて変調(例えばASK)を行った結果をAOUTから出力する。

0077

図4に本実施形態に係る回路装置の詳細な構成例を示す。回路部100は、DC−DC変換回路120、過放電検出回路130、駆動回路(共振ドライバー)140、パワーオンリセット回路150、第2の発振回路160、第3の発振回路170、不揮発性メモリー180を含む。

0078

過放電検出回路130は、電荷蓄積部400の過放電検出を行う。過放電とは、電荷蓄積部400の電荷が、過剰に放電されてしまった状態を表し、一般的に過放電となった電荷蓄積部400は再使用ができなくなる。過放電検出回路130では、電荷蓄積部400が過放電となる前に、低電圧となったことを検出する回路である。具体的には、電圧値の下限である過放電検出閾値Vthを設定しておき、電池電圧VCCがVthを下回ったか否かを検出する。ここで過放電検出閾値Vthを再使用が不能になる程度の低電圧よりも大きく設定しておけば、回路装置では電荷蓄積部400が使用不能となる前にその放電を停止すること等が可能になる。

0079

なお、以下本明細書では過放電検出回路130において「過放電が検出された」或いは「過放電状態となった」といった記述を行うが、それは、電池電圧VCCが、電荷蓄積部400の破損可能性を十分抑止できる電圧の下限値(Vth)に近づいたことを表すものであり、電荷蓄積部400が使用不能になるほどの放電状態になったことを表すものではない。

0080

DC−DC変換回路120は、電池電圧VCCに対して電圧変換を行い、所望の電圧を生成、出力する。DC−DC変換回路120は、DC−DC変換部121と、第1のレギュレーター125と、第2のレギュレーター127と、発振回路123を含んでもよい。

0081

DC−DC変換部121では、電池電圧VCCに対して電圧変換を行って変換電圧VC2を生成する。第1のレギュレーター125は、VC2をレギュレートして、制御回路110の動作等に用いられる電圧(制御回路用電源電圧)VD1を出力する。第2のレギュレーター127は、VC2をレギュレートして、駆動対象の駆動等に用いられる電圧(駆動用電源電圧)VD2を出力する。VD1及びVD2を出力する必要があるため、VC2は少なくともVD1とVD2のいずれよりも高い電圧値となる必要がある。VCCからVC2を生成する際には、電圧変換倍率情報に基づく電圧変換倍率を用いればよい。詳細については図8(A)を用いて後述する。

0082

発振回路123は主として回路部100の起動期間で動作する発振回路であり、所定倍率での昇圧に用いられるクロックや、図17を用いて後述するディレイカウント用のクロックを供給する。発振回路123の動作の詳細については、図16等を用いて後述する。

0083

第2の発振回路160及び第3の発振回路170は、制御回路110の動作クロックを生成する発振回路である。第2の発振回路160は制御回路110の通常動作時に用いられる発振回路であり、クロックの周波数は例えば133.3kHzである。また、第3の発振回路170は制御回路110のスリープ動作時に用いられる発振回路であり、クロックの周波数は例えば32kHzである。

0084

不揮発性メモリー180は、回路部100の動作時に用いられる種々の情報を記憶するメモリーである。不揮発性メモリー180は、例えば回路装置に接続される駆動対象に応じた駆動用電源電圧の値等を記憶してもよい。

0085

パワーオンリセット回路150は、回路部100のパワーオンリセットを実行する。具体的な処理シーケンスについては図16等を用いて後述する。駆動回路140は、回路装置に接続される駆動対象を駆動する回路である。駆動回路140の詳細については、図11を用いて後述する。

0086

3.充電系回路
次に充電系回路200の詳細、特に充電制御回路210の詳細について説明する。図5に充電制御回路210の構成例を示す。図5の例では、充電制御回路210は、抵抗値調整用の12個のトランジスターTr1〜Tr12と、逆流防止用のトランジスターTr13と、充電のオン/オフを制御するスイッチとして機能するトランジスターTr14を含む。

0087

上述したように、VINは充電用の電源が接続され、VCCに電荷蓄積部400が接続される。そのため、Tr14がオンとなることでTr13がオンとなれば、VINからVCCに対して充電電流が流れ、電荷蓄積部400の充電が行われることになる。

0088

ここで、12個のトランジスターTr1〜Tr12は、それぞれオン抵抗値の異なるトランジスターを用いる。具体的には、Tr1〜Tr12は互いにサイズ(W/L)の異なるトランジスターを用いればよい。一例としては、Tr1のオン抵抗値を基準とした場合に、Tr2のオン抵抗値を1/2、Tr3のオン抵抗値を1/4といったように、Trk(k=1〜12)のオン抵抗値をTr1のオン抵抗値の1/2k−1にすればよい。これは、Trkのkが大きくなるほど、トランジスターのサイズを大きくすることで実現できる。

0089

図5に示した構成において、12個のトランジスターTr1〜Tr12のうち、いずれか1つをオンにして、その他の11個をオフとするものとすれば、VINとノードAとの間の抵抗値を12通りに変化させることが可能になる。VINとノードAとの間の抵抗値が変化すれば、当然電荷蓄積部400に供給される電流値が変化するため、充電の速度(電池電圧VCCの変化量)を調整することが可能になる。

0090

なお、12個のトランジスターTr1〜Tr12はいずれか1つのみをオンとするものには限定されない。例えば、2以上のトランジスターを同時にオンにしてもよく、その場合、VINとノードAとの間の抵抗値は、オンとなったトランジスターのオン抵抗並列接続した場合の抵抗値となる。この場合、各トランジスターをオンにするかオフにするかの212通りの設定が可能であるため、VINとノードAとの間の抵抗値を12ビットに対応する分解能で変更することができる。

0091

本実施形態では、充電系回路200の不揮発性メモリー220は、充電判定用の閾値電圧情報及び充電電流設定情報の少なくとも一方を記憶してもよい。そして、充電制御回路210は、電荷蓄積部400の種類に応じて異なる閾値電圧情報、及び電荷蓄積部400の種類に応じて異なる充電電流設定情報の少なくとも一方に基づいて充電制御を行う。

0092

ここで、充電電流設定情報とは、例えば定電流充電において用いる電流値(定電流値I_CC)、或いは定電圧充電終了判定に用いる電流値(I_END)、或いはその両方を規定する情報である。また、閾値電圧情報とは、定電流充電と定電圧充電の切り替えを行う際の閾値電圧CV_VOL)を規定する情報である。なお、図6(B)を用いて後述するように、本実施形態では充電の完了(定電圧充電の完了)を電流値I_ENDを用いて判定しているが、定電流充電のみを行い定電圧充電を行わない場合等には、閾値電圧情報として充電完了の判定に用いる閾値電圧を記憶してもよい。なお、その場合の値は上記CV_VOLと同様の値を用いればよい。

0093

このようにすれば、不揮発性メモリー220に、充電において用いる電流或いは電圧、或いはその両方の情報を記憶しておくことができるため、当該情報を読み出すことで、適切な充電制御を実現することが可能である。そして上述したように、充電時には充電電圧VINが供給されるため、不揮発性メモリー220から情報を読み出せないという状況を考慮する必要性は非常に低い。

0094

定電流充電とは、一定の電流値が流れるような充電制御である。定電流充電では、理想的には電流値がI_CCに固定されるため、電池電圧VCCは、直線的な増加をすることになる。一方、定電圧充電とは電荷蓄積部400の電圧値を一定に保つような(例えば自然放電による電圧低下を抑止するような)充電制御である。

0095

つまり典型的には、不揮発性メモリー220は、充電電流設定情報として、定電流値設定情報を記憶し、充電制御回路210は、定電流充電において、定電流値設定情報により表される定電流値(I_CC)を用いた充電制御を行う。そして、不揮発性メモリー220は、閾値電圧情報として、切り替え判定用閾値電圧CV_VOLを記憶し、充電制御回路210は、充電中の電荷蓄積部400の電圧(電池電圧VCC)が切り替え判定用閾値電圧CV_VOL以下の場合に定電流充電を行い、電池電圧VCCが切り替え判定用閾値電圧CV_VOLを超えた場合に、定電圧充電に切り替えればよい。

0096

このようにすれば、まず定電流充電により電池電圧VCCを直線的に増加させて、満充電の状態に短時間で到達させ、さらに定電圧充電を行うことで適切な充電状態を維持することが可能になる。この場合の電池電圧VCCの時間変化、及び充電電流の時間変化を図6(A)、図6(B)に示す。

0097

図6(A)がVCCの時間変化であり、上述したように定電流充電においては一定の電流値I_CCが流れるため、VCCは直線的に増加する。そして、VCCが所定値(CV_VOL)を超えた場合に、充電制御回路210は、定電圧充電への切り替えを行う。定電圧充電では、理想的には図6(A)に示したように、VCCは一定値に保たれることになる。

0098

また、図6(B)は充電電流の時間変化を表す。上述したように定電流充電においては充電電流はI_CCに保たれる。一方、定電圧充電では、充電制御回路210は、充電電流の値を徐々に下げていき、ある程度まで(I_ENDとなるまで)充電電流が下がったところで、充電動作を完了する。定電流充電の充電電流I_CCからいきなり充電電流を0とする(定電流充電のみを行う)場合に比べて、徐々に充電電流値を小さくしていくことになるため、安定した充電制御を実現することが可能である。なお、図6(B)では充電電流が直線的に低下する例を示したが、図7のフローチャート(特にS104〜S105)を参照すればわかるように、電流値の変化は図6(B)のようになるとは限らない。

0099

以下、具体的な充電制御の流れを図7のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の充電制御では、まず定電流充電で用いる電流値であるI_CCと、充電の完了を検出するための電流値I_ENDの情報を設定する(S101)。これは、回路装置を使用するユーザーがI_CC及びI_ENDの値を不揮発性メモリー220に書き込んでおき、当該情報を読み出すことで実現できる。なお、I_CCやI_ENDのような充電電流設定情報は、ユーザーが書き込むものに限定されず、回路装置の製造時に不揮発性メモリー220に書き込まれていた情報(初期値既定値)を用いてもよい。また、図7には不図示であるが、S101ではCV_VOLのような閾値電圧情報の設定を合わせて行ってもよい。

0100

そして、充電制御ではまず定電流充電を行う。充電電流として一定値I_CCを流し続けることが望まれるが、VINは充電用電源電圧であるため一定値であることが期待される一方、電池電圧VCCは充電とともにその値が増加していく。つまり、電位差が充電とともに小さくなっていくため、定電流を流すためには電位差の変化に合わせて充電制御回路210内の抵抗値も変化させていく必要がある。

0101

具体的には、上述した12個のトランジスターTr1〜Tr12のいずれかをオンとすることで、所望の抵抗値を実現すればよい。電位差がVIN−VCCであり、流したい電流値がI_CCなのであるから、トランジスターのオン抵抗値により実現すべき抵抗値Trは、下式(1)により求めることができる。
Tr=(VIN−VCC)/I_CC・・・・・(1)

0102

各トランジスターのオン抵抗値は回路装置の設計段階既知となる情報であるため、12個のトランジスターTr1〜Tr12のうち、上式(1)を満たす、或いは上式(1)で求められるTrに最も近いオン抵抗値のトランジスターを選択する(S102)。

0103

S102で選択されたトランジスターをオンとすることで、充電電流としてI_CCに対応する電流が流れ、定電流充電が実行されることになる。充電制御回路210では、次に電池電圧VCCが、定電圧充電へと切り替える電圧に達しているか否かを判定する。具体的には、現在の電池電圧VCCが、閾値電圧情報として設定されたCV_VOLを超えているかを判定すればよい(S103)。

0104

S103でNoの場合には、定電流充電を継続する。その際、電荷蓄積部400の充電が進めばVCCの値が大きくなることで、電位差(VIN−VCC)が小さくなるため、定電流I_CCを実現するために必要な抵抗値も変化する。よって、S103でNoの場合にはS102に戻り、適切なトランジスターの選択を再度行う。

0105

S103でYesの場合には、定電圧充電に移行する。定電圧充電では、まず電池電圧VCCが所望の値を満たしているか、すなわちVCC>CV_VOLが満たされているかを判定する(S104)。当該条件はS103の時点では満たされているが、その後の自然放電等によっては満たされなくなる可能性もある。よって、S104でNoの場合には、VCCが所望の値となるまで、その状態での充電を継続する。具体的には、充電を継続しながら、所与の間隔でS104の判定を繰り返せばよい。

0106

一方、S104でYesの場合には、電池電圧VCCは所望の条件を満たしていることになるため、充電の完了に向けて充電電流を絞っていく。具体的には、12個のトランジスターTr1〜Tr12のうち、選択する(オンにする)トランジスターを、現在選択しているものより1つサイズが小さい(オン抵抗が大きい)ものに変更する(S105)。ここではVCCを一定以上の水準に保とうとしている以上、電位差(VIN−VCC)は一定以下の水準に保たれることが期待される。よってオン抵抗を大きくすることで、流れる充電電流を小さくすることが可能である。

0107

なお、ここでは選択するトランジスターを段階的に変更している。具体的には、オン抵抗値がTr1>Tr2>Tr3>・・・>Tr12である場合に、Tr4からTr3、Tr3からTr2といったように、隣り合うトランジスターへ切り替えていく。これは、オン抵抗値の変化幅を小さくすることで、充電電流の急激な変化が生じないようにするためである。よって、充電電流の変化が問題とならないケースであれば、Tr4からTr2といったような、間を飛ばしたトランジスターの切り替えを行ってもよい。

0108

そして、充電電流が充電完了を表す電流値I_ENDを下回ったかを判定する(S106)。S106でNoの場合には、充電電流が十分下がっていないものとして、S104に戻って処理を継続する。その場合、S104の条件が満たされていれば、再度S105の処理を行うことで、トランジスターのオン抵抗値はさらに大きくなるため、充電電流の低下が期待できる。

0109

一方、S106でYesの場合には、所望の条件が満たされたものとして、定電圧充電を完了して充電制御を終了する。

0110

なお、ここでは充電電流の値と、I_ENDを用いて終了判定を行ったがこれには限定されない。充電完了時には、図6(A)からわかるようにVCCはほぼ満充電時の電圧となっていることが期待されるため、その際の電位差(VIN−VCC)は既知といえる。よって、所望の充電電流I_ENDとなるためには、回路の抵抗値は(VIN−VCC)/I_ENDとなる。つまり、充電電流の値を直接監視せずとも、回路の抵抗値がどうなっているか、すなわち12個のトランジスターTr1〜Tr12のうち、いずれが選択されているかを判定することで、充電完了判定を行ってもよい。例えば、Trkのオン抵抗値を用いれば充電電流がI_ENDとなることが期待されるという状況であれば、トランジスターがTrkに切り替えられたか否かを、S106で判定すればよい。

0111

なお、上述したように本実施形態では種々の電荷蓄積部400の使用を想定している。その場合、全ての電荷蓄積部に対して同様の充電制御を行うことはできない。よって、不揮発性メモリー220は、電荷蓄積部400の種類の識別情報を記憶し、充電制御回路210は、識別情報に基づいて、電荷蓄積部の種類に応じて異なる充電シーケンスで充電制御を行うとよい。

0112

ここで、識別情報とは電荷蓄積部400の種類を識別できるだけの情報であり、例えば4種類までの電荷蓄積部400の識別を行うのであれば、2ビットのデータであってもよい。ただし、識別情報は電荷蓄積部400の種類が識別できればよく、他の形式のデータであることは妨げられない。

0113

電荷蓄積部400の種類に応じて異なる充電シーケンスとは、具体的にはトランジスターの選択シーケンスである。図5では12個のトランジスターを含む充電制御回路210を示したが、これより多い数のトランジスターを含み、そのうちの所与の数(例えば上述したように12個)を選択して充電制御に用いてもよい。

0114

極端な例としては、n(例えば4)種類の電荷蓄積部400を充電可能な回路装置であって、1つの電荷蓄積部の充電制御にm(例えば12)個のトランジスターを用いる場合であれば、充電制御回路210はn×m個のトランジスターを有してもよい。そして、充電制御回路210は、識別情報に基づいて、n×m個のトランジスターの中から、電荷蓄積部の種類に応じたm個のトランジスターを選択するシーケンスを実行してもよい。そして、図7のS102やS105でオンにされるトランジスターは、当該m個のトランジスターのうちのいずれかとする。

0115

電荷蓄積部400の種類が異なれば、適切なI_CCやI_END、CV_VOLが異なるし、I_CCからI_ENDに移行させる際の電流値の傾きも異なってくる。上述したように、トランジスターの選択は、定電流値I_CCの実現や、定電圧充電における充電電流の制御に関係することから、充電制御に用いるm個のトランジスターの組を、電荷蓄積部の種類に応じて変更することで、当該電荷蓄積部に適した充電制御を実現可能となる。

0116

例えば、電荷蓄積部400の種類が決定されれば、VCCの変化する範囲を決定することができる。具体的には過放電状態を検出する下限電圧(過放電検出閾値)に近い値から、満充電時の電圧に近い値の範囲でVCCが変化することになり、その値はそれぞれ電荷蓄積部の種類に応じて決まっている。そのため、電位差(VIN−VCC)の範囲も既知となり、さらに電荷蓄積部ごとに実現すべきI_CCも既知であるから、充電電流をI_CCとするために必要なオン抵抗値の範囲も既知となる。よって、電荷蓄積部400の種類ごとに実現すべきオン抵抗値の範囲が決定されるため、例えば当該範囲を満たすようなオン抵抗値となるトランジスターの組を、上記m個のトランジスターとして選択すればよい。

0117

なお、充電制御回路210に含まれるトランジスターの総数の一例としてn×m個(例えば4×12=48)との説明を行ったが、これには限定されない。例えば、上述したように、電荷蓄積部400の種類に応じてオン抵抗値の取るべき範囲が決定される場合に、第1の電荷蓄積部のオン抵抗値の範囲と、第2の電荷蓄積部のオン抵抗値の範囲が重複することも多い。その場合、当該重複範囲では、第1の電荷蓄積部用のトランジスターと第2の電荷蓄積部用のトランジスターを別途設けるのではなく、1つのトランジスターを共有することが可能である。

0118

つまり、複数の電荷蓄積部400において、用いるトランジスターの重複を許すものとすれば、充電制御回路210に含まれるトランジスターの総数はn×mよりも少なくてよい。

0119

例えば、充電制御回路210に含まれるトランジスターの総数は16個であってもよい。この場合、不揮発性メモリー220から読み出された識別情報に基づいて、16個のトランジスターのうち、充電制御に用いる12個のトランジスターを選択する処理を行えばよい。

0120

4.電池電圧VCCに応じた制御
次に、電池電圧VCCのレベルを検出し、検出結果に基づいて実行される制御の詳細について説明する。具体的には、過放電検出と、電圧変換の2つの制御が行われる。

0121

4.1過放電検出
まず、過放電検出について説明する。過放電検出は上述したように、電荷蓄積部400が使用不能とならないように、低電圧となった際に電荷蓄積部400の使用を停止するための検出制御である。どの程度で過放電となるかは電荷蓄積部400の種類によるため、過放電検出は電池電圧VCCと、電荷蓄積部400の種類に応じた制御となる。

0122

つまり本実施形態では、回路部100は、電荷蓄積部400の放電状態を検出する放電検出回路を有し、放電検出回路は電荷蓄積部400の種類に応じた放電検出を行う。具体的には、放電検出回路とは図1図4に示した過放電検出回路130であり、放電検出回路は、電荷蓄積部400の種類に応じた過放電検出を行うものであってもよい。

0123

具体的な構成は種々考えられるが、放電検出回路は、電荷蓄積部400の種類に応じて異なる過放電検出閾値を用いて放電検出(過放電検出)を行えばよい。具体的には、そのときの電池電圧VCCと、電荷蓄積部400の種類によって決定される過放電検出閾値との比較処理を行えばよく、例えば図16に示したようなコンパレーターを用いた構成が考えられる。この際、過放電検出閾値が電荷蓄積部400の種類に応じて異なる。よって、過放電検出回路130は、電荷蓄積部400の種類に応じた比較処理が可能なように構成される。例えば、コンパレーターの非反転入力端子に電池電圧VCCを抵抗分割して入力し、反転入力端子参照電圧Vrefを入力する構成とした上で、抵抗分割比として、電荷蓄積部400の種類数に対応する数だけの値をとりうるように構成する。さらに具体的には、過放電検出回路130は複数の電圧分割タップを有し、電荷蓄積部400の種類に応じて、タップの選択を変更すればよい。

0124

なお、所与の電荷蓄積部の過放電検出閾値と、他の電荷蓄積部の過放電検出閾値が同じ(或いは十分近い)値となることもある。例えば、図8(A)を用いて後述するように一次電池(単6一次電池)の過放電検出閾値は、スーパーキャパシターと同じ0.85Vである。このような場合、スーパーキャパシターと単6一次電池の両方で、共通の電圧分割タップを利用してもよい。

0125

過放電検出閾値が3.0Vである4.2Vのリチウムイオン電池と、上記2.5Vのリチウムイオン電池、スーパーキャパシター、単6一次電池の4つを用いる例の場合、過放電検出回路130ではVCCと3.0V、VCCと1.5V、VCCと0.85Vの3通りの比較を行えればよく、一例としては3つのコンパレーターを含む回路とすればよい。

0126

4.2倍率変換情報を用いた電圧変換
また、電池電圧VCCは、回路部100に含まれる回路や、回路部に接続される外部回路等の動作に用いられる。しかし動作の電圧は、動作対象である回路に応じてその値が決まっている。例えば、制御回路(ロジック回路)110であれば1.5V、共振回路であれば1.8Vといった値となる。それに対して、VCCは電力の消費(電荷の放出)によりその値が減少していくものであるため、電荷蓄積部400そのものは、規定の電圧値を一貫して供給するものではない。

0127

そこで回路部100は、電荷蓄積部400からの電源電圧の電圧変換を行うDC−DC変換回路120を有し、DC−DC変換回路120は、電池電圧VCCの電圧変換を行う。

0128

具体的には、回路部100は、回路装置の制御を行う制御回路110を含み、DC−DC変換回路120は、電圧変換により生成された第1のDC電圧VD1(制御回路用電源電圧)を制御回路110に供給する。さらに具体的には、DC−DC変換回路120は、変換電圧VC2を調整(レギュレート)する第1のレギュレーター125を含み、制御回路110は、第1のレギュレーター125により調整された第1の電源電圧VD1に基づいて動作する。

0129

この際、VD1を制御回路110の動作のための電圧値(上述の例であれば1.5V)とするためには、まずVCCに対して電圧変換(昇圧或いは降圧)を行って変換電圧VC2を生成する際に、VC2≧1.5Vとなるような電圧変換を行う。一例としては、マージンを持たせてVC2≧1.55となるような電圧変換を行えばよく、この電圧変換は図1図4のDC−DC変換部121により行われる。上記条件が満たされていれば、第1のレギュレーター125により電圧値を1.5Vにレギュレート(調整)することが可能になる。

0130

また、共振ドライバーに対しては一般的に制御回路110とは異なる電圧を供給する必要がある。具体的には、回路部100は、共振回路(広義には駆動対象)の駆動制御を行う共振ドライバー(広義には駆動回路)を含み、DC−DC変換回路120は、電圧変換により生成された第2のDC電圧VD2(駆動用電源電圧)を共振ドライバーに供給する。さらに具体的には、DC−DC変換回路120は、変換電圧VC2をレギュレートする第2のレギュレーター127を含み、共振ドライバーは、第2のレギュレーター127により調整された第2の電源電圧VD2に基づいて動作し、共振回路を駆動する。

0131

この際、VD1を共振ドライバーの動作のための電圧値(上述の例であれば1.8V)とするためには、VC2≧1.8Vとなるような電圧変換を行う。一例としては、マージンを持たせてVC2≧1.85となるような電圧変換を行えばよく、この電圧変換は図1図4のDC−DC変換部121により行われる。

0132

なお、この例では制御回路の動作電圧1.5Vは、共振ドライバーの動作電圧1.8Vよりも小さいため、VC2≧1.85VとするようにDC−DC変換部121で変換電圧VC2を生成しておけば、自然とVC2≧1.5V(或いはマージンを持たせてVC2≧1.55V)を満たすことになる。

0133

ただし、電池電圧VCCは電荷蓄積部の充電、或いは放電に伴いその値が変化する。そのため、例えばVC2≧1.85を満たし続けるためには、VCCからVC2への電圧変換を適切に行う、具体的にはVCCに対する電圧変換倍率を適切に設定する必要がある。

0134

例えば、VCCが1.9Vや2.0Vといった値の場合、電圧変換倍率を1倍としておけばVC2≧1.85Vが満たされる。一方、VCCが1.5Vといった値となった場合、VCCに対して昇圧を行わなければVC2≧1.85Vが満たされないため、例えば電圧変換倍率を3/2倍とする。このようにすれば昇圧後の変換電圧VC2は1.5×3/2=2.25Vとなるため、VC2≧1.85Vが満たされる。

0135

さらに、スーパーキャパシター等は過放電検出閾値が低いため、VCCが1.0Vといった低い値でも動作する。その場合、3/2倍の昇圧でも不十分であるため、電圧変換倍率はさらに大きな値、例えば2倍等に設定する。このようにすれば昇圧後の変換電圧VC2は1.0×2=2.0Vとなるため、VC2≧1.85Vが満たされる。

0136

以上からわかるように、DC−DC変換回路120は、電荷蓄積部400からの電源電圧(電池電圧)VCCの検出結果に基づいて、電圧変換倍率を切り替える。具体的な切り替えの例が図8(A)である。図8(A)は共振ドライバーに対して1.8Vを供給する場合の例であり、電圧変換倍率を用いた変換電圧VC2は、少なくとも1.85V以上となるように設定されている。

0137

具体的には、図8(A)のB4とB5の列を参照すればよい。B4の列は上下方向が電池電圧VCCの大きさを表し、B5の列は対応するVCCに対して適用される電圧変換倍率の値を表す。VCCが2.70V〜1.85Vの範囲では、そのままでもVC2≧1.85Vが満たされるため、B5に示したように当該範囲での電圧変換倍率は1倍となる。なお、B6に示した5列はB4のVCCに対して、B5の電圧変換倍率を適用した場合に生成される変換電圧VC2の大きさを表す。上記範囲では当然であるがVC2=VCCである。

0138

一方、VCCが1.80Vとなった場合、電圧変換倍率を1倍としてしまうとB6に示したようにVC2=1.800Vとなり、VC2≧1.85Vが満たされない。よって1.80Vより低い範囲、図8(A)の例では1.80〜1.25Vでは対応するB5の列に示したように、電圧変換倍率を3/2倍とする。この場合、変換電圧VC2は2.700V〜1.875Vとなるため、VC2≧1.85Vが満たされる。

0139

また、VCCが1.20Vとなった場合、電圧変換倍率を3/2倍としてしまうとB6に示したようにVC2=1.80Vとなり、VC2≧1.85Vが満たされない。よって、1.20V以下の範囲、ここでは1.20V〜0.95Vでは、対応するB5の列に示したように、電圧変換倍率を2倍とする。この場合、変換電圧VC2は2.400V〜1.900Vとなるため、VC2≧1.85Vが満たされる。

0140

また、VCCが0.90Vとなった場合、電圧変換倍率を2倍としてしまうとB6に示したようにVC2=1.800Vとなり、VC2≧1.85Vが満たされない。よって、0.90V以下の範囲、ここでは0.90V〜0.85Vでは、対応するB5の列に示したように、電圧変換倍率を3倍とする。この場合、変換電圧VC2は2.700V〜2.550Vとなるため、VC2≧1.85Vが満たされる。

0141

また、ここでは過放電検出閾値の最低値が0.85Vである例を考えているため、VCCが0.80V以下の状況での動作を考慮していない。図8(A)に示したような、VCCに応じた電圧変換倍率を規定する情報を、本実施形態では電圧変換倍率情報と呼ぶ。

0142

図8(A)のような制御を実現するためには、電池電圧VCCのレベルを監視しておき、電圧変換倍率の切り替えポイント(上記例では1.85V、1.25V、0.95V)を超えるか否かの判定を行えばよい。具体的には、回路部100は、電池電圧VCCのレベルの検出を行う電池電圧レベル検出回路190を含んでもよい。なお、電池電圧VCCのレベルとは、電荷蓄積部400の放電状態に対応するものであるから、本実施形態の電池電圧レベル検出回路190も広義には上記放電検出回路に含まれる。

0143

仮に、図9(A)のような回路を構成し各コンパレーターの出力(Out1〜Out4)を判定することができれば、電池電圧VCCのレベルを判定可能である。図9(A)では4つのコンパレーターを用意し、マイナス端子には全て1.85Vを入力し、プラス端子には上から2×VCC、3/2×VCC、1×VCC、2/3×VCCを入力する。

0144

4つの出力の組み合わせと電圧変換倍率の対応関係を図9(B)に示す。全てのコンパレーターの出力がハイレベルであれば、VCCを2/3倍に降圧しても1.85V以上となることから、電圧変換倍率を2/3倍とすればよい。一方、上3つの出力がハイレベルであり、一番下がLOWの場合、VCCを2/3倍に降圧しては1.85Vに届かないが、1倍とすれば1.85V以上となることがわかる。よって、電圧変換倍率を1倍とする。以下、同様であり、図9(B)に示したようにコンパレーターの出力の組を用いることで、VCCのレベルを検出し適切な電圧変換倍率を決定できる。

0145

しかし、図9(A)では2×VCCといった電圧を入力する必要があり、電池電圧レベル検出のために昇圧を行わなくてはならず、現実的な回路構成とは言えない。よって、電池電圧レベル検出回路190を図10(A)のように構成するとよい。図10(A)では、電池電圧VCCとグラウンドGNDとの間に直列に5個の抵抗R0〜R4とスイッチとして機能するトランジスターSW2が設けられている。ノードENにイネーブル信号が入力された場合、トランジスターSW2がオンとなるため、各抵抗の間のノードには、VCCがR0〜R4により分圧された電圧が出力される。この各ノードの出力を、それぞれコンパレーターのプラス端子に対する入力とすればよい。つまり、V12の電圧値を基準とした場合に、V01=2/3×V12、V23=3/2×V12、V34=2×V12となるように、R0〜R4の抵抗値を設定すればよい。

0146

図9(A)と図10(A)を比較した場合、図9(A)では下から2番目のコンパレーターの入力がVCCであるのに対して、図10(A)のV12はV12=VCC×(R0+R1)/(R0+R1+R2+R3+R4)となりこの点で相違する。よって、図10(A)の構成により図9(A)と同様の判定を行うには、マイナス端子に対する入力についても、VD2に基づく1.85V等の電圧値に対して同様の比率((R0+R1)/(R0+R1+R2+R3+R4))を乗じた電圧値を用いればよい。

0147

具体的な電池電圧レベル検出回路190の回路構成を図10(B)に示す。各コンパレーターCO1〜CO4のマイナス端子には参照電圧Vrefが入力される。ここでの参照電圧Vrefは上記条件を満たすような電圧とすればよい。

0148

以上で説明したように、図10(B)の電池電圧レベル検出回路190を用いることで、VCCと切り替えポイント(検出電圧)との比較を実現することが可能になり、図8(A)に示した倍率変換を行うことができる。なお、本実施形態では、もともとある程度のマージンを設定して処理を行っていることから、各抵抗値は上記条件を厳密に満たす必要はなく、ある程度幅を持たせた設計が可能である。

0149

以上の制御は、言い換えれば、電圧変換倍率として第1の倍率α1と、第1の倍率α1よりも大きい第2の倍率α2が設定され、電池電圧VCCとし、駆動用電源電圧に基づいて設定される切り替えポイントに対応する電圧をVPとし、VCCが、VCC×α1≧VPを満たす状態から、VCC×α1<VP且つVCC×α2≧VPを満たす状態へ変化した場合に、DC−DC変換回路120は、電圧変換倍率を第1の倍率α1から第2の倍率α2へ切り替える制御となる。よって、電池電圧VCCが低下していく状況では、それまでの電圧変換倍率では不十分であると判定された場合に、より大きい電圧変換倍率への変更が実行される。なお、駆動用電源電圧VD2が1.8Vの場合、切り替えポイントの電圧VPは例えば上述したように1.85V、1.25V、0.95V等である。

0150

また、上記制御は、第1の検出電圧(切り替えポイント)を下限境界電圧とする検出電圧範囲を第1の検出電圧範囲とし、第1の検出電圧を上限境界電圧とする検出電圧範囲を第2の検出電圧範囲とした場合に、DC−DC変換回路120は、電圧検出回路(放電検出回路、電池電圧レベル検出回路190)で検出された電源電圧(電池電圧VCC)が第1の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第1の倍率に設定し、電源電圧が第2の検出電圧範囲にある場合には、電圧変換倍率を第2の倍率に設定する制御である、と言うことも可能である。

0151

以上の説明では、1.80V(及びマージンを持たせた1.85V)という具体的な電圧値を用いた。しかしこの値は、共振ドライバーの駆動対象である共振回路がそのような電圧で動作することから決定された値である。つまり、上述したように駆動回路(共振ドライバー)の駆動対象(共振回路)として複数の種類の駆動対象を考慮する必要がある場合、電圧変換は駆動対象に応じた制御、より正確には駆動対象を駆動するための駆動電源電圧に応じた制御としなくてはならない。

0152

つまり本実施形態では、第1のトランスを有する第1の共振回路を駆動する場合は、レギュレーター(第2のレギュレーター127)は、第1の駆動用電源電圧を共振ドライバーに供給し、共振ドライバーは、第1の駆動用電源電圧が供給されて第1の共振回路を駆動する。一方、第2のトランスを有する第2の共振回路を駆動する場合は、レギュレーター(第2のレギュレーター127)は、第1の駆動用電源電圧とは異なる第2の駆動用電源電圧を共振ドライバーに供給し、共振ドライバーは、第2の駆動用電源電圧が供給されて第2の共振回路を駆動する。

0153

このようにすれば、駆動用電源電圧に応じた制御が可能になるため、種々の駆動対象(共振回路)が回路装置に接続される場合であっても、接続対象に応じた適切な電圧変換を実行することが可能になる。

0154

ここで共振回路300は、例えば図11に示した構成であってもよい。共振回路300は並列のLC共振回路(LC発振回路)であり、当該LC共振回路のインダクターL1(コイル)は、トランスの1次側コイルである。上述したように、LC共振回路に対しては駆動用電源電圧VD2が供給される。また、LC共振回路の出力(トランスの1次側出力)は端子IND0から回路装置に戻される。また、トランスの2次側コイルL2の出力は端子AINから回路装置に戻される。なお、AINからの信号は種々の利用が可能である。具体例については図20を用いて後述する。

0155

図11のように共振回路300がトランスを含み、当該トランスの2次側出力を利用することが想定される場合、例えば2次側出力の電圧値を規定値とする必要性が生じることがある。具体的には、AINに戻される正弦波を9.0Vを中心とした電圧としなくてはならないといった状況があり得る。

0156

その場合、2次側出力を9.0Vにするための1次側の入力電圧(すなわち駆動用電源電圧VD2)を何Vにするかは、トランスの構成によって変化する。例えば、第1のトランスと第2のトランスは、一次側と二次側の巻き線比(広義にはトランスの変倍率)が異なるものであり、その結果、駆動用電源電圧VD2が異なるものとなる。

0157

例えば、巻き線比が5である、すなわち2次側の電圧が1次側の5倍となる場合、1次側の電圧は9.0Vの1/5倍である1.80Vとすればよい。また、巻き線比が6であれば、1次側の電圧が1.50Vあれば、2次側の電圧を9.0Vとすることが可能である。

0158

なおこの場合、共振ドライバーは、第1の共振回路を駆動する場合には、周波数が第1の周波数で、振幅が第1の駆動用電源電圧に対応する第1の振幅である駆動信号で駆動し、第2の共振回路を駆動する場合には、周波数が前記第1の周波数で、振幅が第2の駆動用電源電圧に対応する第2の振幅である前記駆動信号で駆動することになる。

0159

すなわち、共振回路を駆動する駆動用電源電圧VD2がトランスによって異なる以上、LC共振回路の出力である正弦波(IND0に対する入力)の振幅値は異なるものになるが、周波数は共通の周波数を用いることが可能である。例えば、複数のトランスで、巻き線比は異なるが1次側のLC共振回路を共通とする(2次側のコイルを変更する)実施形態であれば、共振周波数が変化しない以上、正弦波の周波数は共通となる。

0160

なお、共振回路300の出力である正弦波の振幅は、例えば図12に示した状態となるように制御すればよい。上述したように、正弦波の中心が駆動用電源電圧VD2となるが、正弦波の電圧が最も下がった状態で、値がVSS(狭義にはグラウンド)に等しくなった場合に、十分な振幅に達したと判定する。言い換えれば、共振ドライバーによる共振回路の駆動は、図12の状態が満たされるように制御されることになる。図12の状態が満たされる場合、正弦波の振幅は2×(VD2−VSS)となり、VSSが一定値であるとすれば、当該振幅値はVD2に依存することになる。

0161

そして、駆動用電源電圧VD2が駆動対象によって異なるのであれば、DC−DC変換回路120における電圧変換の制御も変化する。なぜなら、駆動用電源電圧VD2が1.50Vである場合、変換電圧VC2は多少のマージンを持たせたとしても、例えばVC2≧1.55Vを満たせばよい。そのような場合に、VC2≧1.85Vを満たさなくてはならないという条件で回路を動作させてしまうと、不必要に変換電圧VC2を大きくしてしまうおそれがある。つまり、駆動用電源電圧VD2が1.50Vの場合、第2のレギュレーター127でのレギュレートにより、最終的な出力は1.50Vに調整するにもかかわらず、VC2がそれに対して過剰に大きくなり、電力変換におけるロスにつながる。

0162

そもそも、VD2が1.80Vである場合に、VC2≧1.85Vを満たすことだけを考えるのであれば、想定される最も大きい電圧変換倍率(図8(A)の例では3倍)を常に使い続ければよい。それをせずに、図8(A)等を用いて上述したような、複数の切り替えポイント(検出電圧)を用いた細かい電圧変換倍率を行っているのも、電力変換のロスを抑えるためのものである。

0163

具体的には、駆動用電源電圧VD2が1.50Vであれば、変換電圧VC2がVC2≧1.55Vを満たし、且つ1.55Vに対して過剰に大きくならないような電圧変換倍率を設定するとよい。そのためには、1.85Vを基準として設定していた検出電圧(上記例では1.85V、1.25V、0.95V)を、1.55Vを基準としたものに変更すればよい。

0164

具体例を図8(D)に示す。図8(D)は図8(A)と同様の図であり、上下方向がVCCの変化を表し、VCCに対応する電圧変換倍率と、各電圧倍率を用いた場合の変換電圧VC2の大きさを表す。この場合、1倍から3/2倍に切り替える切り替えポイントが1.55Vとなり、3/2倍から2倍へと切り替える切り替えポイントが1.05Vとなる。また、変換電圧VC2が小さくてもよいため、0.85V以上の範囲では電圧変換倍率を3倍とする必要はない。一方、2.35V以上では1倍でもVC2が過剰に大きくなってしまう、言い換えればより小さい電圧変換倍率でもVC2≧1.55Vを満たしうるため、2.35Vを切り替えポイントとして、電圧変換倍率を1倍から2/3倍(降圧)に切り替えている。

0165

図8(B)は駆動用電源電圧VD2が1.70Vである場合、図8(C)は駆動用電源電圧VD2が1.60Vである場合の例である。考え方は図8(A)、図8(D)と同様であるため詳細な説明は省略するが、図8(B)では切り替えポイントが1.75Vを基準として設定され、図8(C)では切り替えポイントが1.65Vを基準として設定されるため、図8(A)や図8(D)とは倍率変換情報が異なるものとなっている。

0166

以上で説明したように、DC−DC変換回路120において適切な電圧変換を行うためには、駆動用電源電圧VD2としてどのような電圧を用いればよいかという情報が必要となる。本実施形態では、回路装置は(狭義には回路部100は)不揮発性メモリー180を有し、不揮発性メモリー180の情報に基づいて、駆動用電源電圧VD2が設定されてもよい。

0167

ここで、駆動用電源電圧VD2の情報は電荷蓄積部400の電池電圧VCCを用いた動作で利用されることを考慮すれば、ここでの不揮発性メモリーは充電系回路200に含まれる不揮発性メモリー220とは異なるメモリーであってもよい。具体的には、ここでの不揮発性メモリーは、図4に示した回路部100の不揮発性メモリー180であってもよい。なお、不揮発性メモリー180の情報とは、駆動用電源電圧VD2の値そのものの情報であってもよく、その場合、例えば駆動対象を接続するユーザーが、当該駆動対象を駆動するための電圧値を不揮発性メモリー180に書き込めばよい。

0168

不揮発性メモリー180の情報はこれに限定されず、駆動対象の種類と、種類ごとの駆動用電源電圧VD2の値の組み合わせであってもよい。その場合、例えば駆動対象を接続するユーザーは接続が想定される複数の駆動対象について、駆動用電源電圧VD2の値を入力するとともに、実際に接続する駆動対象の種類を識別する情報を不揮発性メモリー180に書き込めばよい。この場合、制御回路110において識別情報から駆動対象を特定し、特定された駆動対象に対応する駆動用電源電圧VD2の値をDC−DC変換回路120に対して送信すればよい。

0169

なお、DC−DC変換回路120において電圧変換を行う状況下では、電池電圧VCC、或いは変換電圧VC2はある程度の大きさを有していることが想定される。つまり、駆動用電源電圧VD2の設定値を読み取る段階では、不揮発性メモリー180を動作させられないという可能性は低い。そのため、電荷蓄積部400の種類の設定の場合とは異なり、駆動用電源電圧VD2の情報は不揮発性メモリー180を用いて設定しても大きな問題とならない。

0170

また、以上では電池電圧VCCの変化に応じた電圧変換倍率の変更、或いは駆動用電源電圧VD2に応じた電圧変換倍率の変更について説明したが、電圧変換倍率の制御はこれに限定されない。

0171

DC−DC変換回路120は、電荷蓄積部400の種類に応じた電圧変換を行うことも必要となる。なぜなら、電荷蓄積部400の種類が異なれば、電池電圧VCCの最大値(例えば満充電時の電圧)も、最小値(例えば過放電検出閾値)も異なるためである。

0172

この点を説明するのが図8(A)のB1〜B3の列である。B1が単6一次電池、B2が2.5Vのリチウムイオン電池、B3がスーパーキャパシターに対応する。上述したように、駆動用電源電圧VD2が1.80Vであれば、切り替えポイントは1.80V、1.25V、0.95Vとなり、当該電圧を境界として電圧変換倍率の変更を行う。

0173

しかし、各電荷蓄積部は上述したようにVCCの変化できる範囲が限定されていることから、上記切り替えポイントの全てを対象とする制御を行うとは限らない。例えば、B1に示したように単6一次電池であればVCCは1.80V〜0.85Vの範囲での変化を考慮すればよいため、実際には1.25Vと0.95Vでの切り替えを行えばよく、使用される電圧変換倍率も3/2倍、2倍、3倍の3通りである。

0174

また、B2に示したように2.5Vのリチウムイオン電池であればVCCは2.50V〜1.50Vの範囲での変化を考慮すればよいため、実際には1.85Vでの切り替えを行えばよく、使用される電圧変換倍率も1倍と3/2倍の2通りである。同様に、スーパーキャパシターであればVCCは2.70V〜0.85Vの範囲での変化を考慮するため、1.85Vと1.25Vと0.95Vでの切り替えを行うことになり、使用される電圧変換倍率は1倍、3/2倍、2倍、3倍の4通りである。

0175

以上の点は駆動用電源電圧VD2が異なる場合でも同様であり、図8(B)〜図8(D)に示したように、電荷蓄積部400の種類に応じて実際に使用する切り替えポイント、電圧変換倍率を異ならせる必要がある。

0176

以上の制御を実現するには、DC−DC変換回路120は、電荷蓄積部400の種類に応じて異なる電圧変換倍率情報を用いて電圧変換を行えばよい。具体的には、駆動用電源電圧VD2が1.80Vである場合、図8(A)の全体ではなく、電荷蓄積部400の種類に応じた範囲の行だけ利用することになる。例えば単6一次電池であればVCCが1.8V〜0.85Vの範囲の情報を用いればよいし、2.5Vのリチウムイオン電池であれば、2.50V〜1.50Vの範囲の情報を用いればよい。

0177

4.3 第1,第2の検出動作
電池電圧VCCに応じた電圧変換について説明したが、上記動作を実行するためには、電池電圧VCCのレベルを検出する必要があり、例えば図10(B)等に示した電池電圧レベル検出回路190を動作させなくてはならない。

0178

そして本実施形態では、上述したように電池電圧レベルの検出動作を間欠的に行い、且つ動作間隔の異なる2つの検出動作を併用してもよい。具体的な検出間隔の例を図13(A)、図13(B)に示す。図13(A)が比較的検出間隔の長い第1の検出動作を表し、図13(B)が比較的検出間隔の短い第2の検出動作を表す。それぞれの検出間隔は図のT1,T2に対応し、図から明らかなようにT1>T2となる。なお、図13(A)、図13(B)は、後述する図18における電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号(LGC_PWCEN_L)に対応する信号である。

0179

第1の検出動作では、T1が大きいため、仮に所与のタイミングでの検出動作においてノイズが生じ、電池電圧レベルを誤検出してしまったとしても、次の検出動作を実行するまでの時間が長く、当該誤検出の訂正が容易でない。その意味で、検出電圧の検出動作の精度は比較的低いことになる。しかし、T1が大きいことは低消費電力であるとの利点がある。

0180

一方、第2の検出動作では、T2が小さいため、仮に上記のような誤検出がされてしまったとしても、次の検出動作を実行するまでの時間が短く、当該誤検出の訂正が容易である。その意味で、検出電圧の検出動作の精度は比較的高いが、T2が小さいことは消費電力が大きいというデメリットもある。

0181

そこで本実施形態では、検出電圧が検出されるまでは第1の検出動作を行い、第1の検出動作で検出電圧が検出された場合に、第2の検出動作を行う。例えば、図14においてG1で示したタイミングの第1の検出動作において、検出電圧が検出された場合を考える。この場合、G1以前の期間では、図13(A)と同様に第1の検出動作が行われている。一方、G1以降の期間では、より高精度での検出を行うため、図13(B)に示した第2の検出動作が行われる。これにより、精度と消費電力を両立した検出動作が可能になる。

0182

この際、DC−DC変換回路120は、電圧検出回路の第2の検出動作において、検出電圧になったことが複数回検出された場合に、電圧変換倍率を切り替えてもよい。

0183

例えば、図14のG2のタイミングでの第2の検出動作で検出電圧が検出されたとしても、即座に最終的な検出結果を確定するのではなく、G3以降のタイミングでも第2の検出動作を継続してもよい。具体的には、検出電圧の検出がk回行われた(狭義には連続した)場合に、検出結果を確定し、電圧変換倍率を切り替える。例えばk=3であれば、図14におけるG2,G3,G4の3つのタイミングで検出電圧が検出された場合に、G4に対応するタイミングで電圧変換倍率が切り替えられることになる。

0184

なお、第2の検出動作を行う際には、第1の検出動作により検出電圧が検出されている以上、第2の検出動作で検出すべきは、電池電圧VCCのレベルが検出電圧をまたいで変化することではなく、変化後の状態を維持しているか否かとなる。つまり、DC−DC変換回路120は、電圧検出回路の第1の検出動作において、電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次のタイミングで電源電圧が第2の検出電圧範囲にあることが検出され(図14のG1に対応)、且つ電圧検出回路の第2の検出動作において、電源電圧が前記第2の検出電圧範囲にあることが検出された(図14のG2等に対応)場合に、電圧変換倍率を第1の倍率から第2の倍率に切り替える。ここで、図8(A)等を用いて説明したように、電池電圧VCCが減少傾向にある場合、電圧変換倍率はより大きい値に切り替えられる。つまり、第2の倍率は第1の倍率に比べて大きい倍率である。

0185

また、電源変換倍率は、大きいものから小さいものへの切り替えに限定されるものではない。電圧検出回路の第1の検出動作において、電源電圧VCCが第2の検出電圧範囲にあることが検出され、次のタイミングで電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出され、且つ電圧検出回路の第2の検出動作において、電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、電圧変換倍率を第2の倍率から第1の倍率に切り替えてもよい。

0186

なお、DC−DC変換回路120は、レギュレーターの駆動用電源電圧VD2に基づいて、第1の検出電圧を変更する。ここで、駆動用電源電圧VD2は上述したように駆動対象(共振回路)に応じて異なる値となる。

0187

図8(A)の例であれば、検出電圧とは、1.8V(1.85V)を基準として設定される値であり、1.85V、1.25V及び0.95Vとなる。また、検出電圧範囲とは、0.95V未満、0.95V以上1.25V未満、1.25V以上1.85V未満、1.85V以上の4つの電圧範囲となる。そして、図8(B)〜図8(D)に示したように、駆動用電源電圧が異なれば検出電圧及び検出電圧範囲が異なるものになる。

0188

4.4電圧変換倍率の段階的切り替え
また、上述した突入電流等の影響を抑止するために、電圧変換倍率の急激な変化は望ましくない。よって、所与のタイミングで電圧変換倍率を2段階以上変化させるような検出結果が取得された場合、電圧変換倍率を段階的に変更するとよい。

0189

例えば、図8(A)の場合であって、所与の検出動作により、VCCが1.85V以上の状態から1.20V以下(且つ0.95V以上)の状態へ変化した場合を考える。これが上述した第1のタイミングで電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第2のタイミングで電源電圧VCCが第3の検出電圧範囲にあることが検出された場合に相当する。

0190

この場合、対応する電圧変換倍率は、1倍から3/2倍を超えて、一気に2倍へと変化する。しかし本実施形態では、電圧変換倍率をいきなり2倍とするのではなく、まずは間の電圧変換倍率、すなわちこの例では3/2倍に変更し、その後のタイミングで電圧変換倍率を3/2倍から2倍に変更する。このようにすれば、回路に大きな電流が流れること等を抑止可能である。具体的な動作例を示したものが図15(A)である。

0191

図15(A)の検出動作とは、例えば図13(A)や図13(B)と同様に、電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号をアクティブとするパルス信号の出力タイミングを表す。ここで、パルス信号の立ち下がりに対応するタイミングで電池電圧レベルの検出が完了するものとし、図15(A)のようにH1のタイミングで第1の検出電圧範囲から第3の検出電圧範囲への変化が検出されたとする。この場合、検出電圧範囲と電圧変換倍率の対応を素直に捉えれば、H1のタイミングで第1の倍率から第3の倍率へと変更するところであるが、本実施形態ではまず第2の倍率に変更する。そしてそれ以降のタイミング、例えば図15(A)のH2に示したように、次の電池電圧レベルの検出結果が取得されるタイミングで第2の倍率から第3の倍率へ切り替える。なお、H2のタイミングで第2の検出電圧範囲であることが検出されたら、電圧変換倍率は第2の倍率のままにすればよく、柔軟な制御が可能である。

0192

なお、VCCが1.85V以上の状態から0.90V以下の状態へ変化するように、所与の検出動作において3段階以上の検出電圧範囲の変化が検出されることも考えられる。その場合にも、電圧変換倍率は段階的に切り替えるとよい。図8(A)の例であれば、電圧変換倍率を1倍から3/2倍へ変更し、その後のタイミングで3/2倍から2倍に変更し、さらにその後のタイミングで電圧変換倍率を2倍から3倍に変更すればよい。

0193

また、電圧変換倍率を大きい値から小さい値へ切り替える場合も同様である。具体的には、第3のタイミングで電源電圧VCCが第3の検出電圧範囲にあることが検出され、次の第4のタイミングで電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、DC−DC変換回路120は、電圧変換倍率を、第3の倍率から第2の倍率に切り替えた後に、第2の倍率から第1の倍率に切り替えればよい。具体的な例が図15(B)である。

0194

このようにすれば、蓄積していた電荷を一度に大量に捨てることがなくなるために、電荷を再利用できる可能性を高めることが可能になる。

0195

また、詳細については図18を用いて後述するが、回路部100の起動期間では電池電圧VCCのレベルによらずに、所定倍率(例えば2倍)での昇圧を行うことで、安定した起動を可能にすることがある。その場合、実際の電池電圧VCCはある程度大きい値であり、上記所定倍率が電池電圧VCCのレベルに対して大きい値となっていることがあり得る。つまり、起動期間の経過後には、電圧変換倍率を下げるような検出結果が取得されうる。

0196

よって、電圧検出回路及びDC−DC変換回路120を含む回路部100の起動期間においては、DC−DC変換回路120は、電圧検出回路の電圧検出結果によらず、電圧変換倍率を第3の倍率とし、起動期間の経過後において、電源電圧VCCが第1の検出電圧範囲にあることが検出された場合に、DC−DC変換回路120は、電圧変換倍率を、第3の倍率から第2の倍率に切り替えた後に、第2の倍率から第1の倍率に切り替えてもよい。

0197

このようにすれば、起動期間中から、起動期間の経過後という、電圧変換倍率の低下が起こる典型的な状況において、適切な電圧変換倍率の切り替えを行うことが可能になる。

0198

なお、電圧変換倍率の段階的な切り替えにおいても、検出電圧(切り替えポイント)が所望の駆動用電源電圧VD2によって決定される点は同様である。つまり、DC−DC変換回路120は、レギュレーター(第2のレギュレーター127)の駆動用電源電圧VD2に基づいて、第1の検出電圧及び第2の検出電圧を変更する。

0199

5.回路部の起動期間等のタイミングチャート
次に、回路部100の起動期間における信号の時間変化を、図16図18を用いて説明する。

0200

図16に回路装置の詳細な構成例を示す。なお、図16は起動期間等におけるタイミングチャートに関係する構成を記載したものであり、回路装置の一部の構成は省略されている。また、図16に示したように回路装置は充電制御回路210と、パワーオンリセット回路150と、過放電検出回路130と、DC−DC変換回路120と、第2の発振回路160と、第3の発振回路170と、制御回路110と、ディレイ回路Deと、フリップフロップFFを含む。図4等を用いて上述した構成については適宜説明を省略する。

0201

まず充電制御回路210は、トランジスターTrを有し、Trは充電時はオンになり、非充電時はオフとなる。つまり、ノードN1での信号は、充電時にはハイレベルとなり、充電器が取り外されたら徐々に電圧値が下がりローレベルに変化する。

0202

また、パワーオンリセット回路150はNAND回路NA1を含む。NA1にはN1の信号を反転させた信号と、リセット回路151の出力の2つの信号が入力される。そのため、NA1に対する入力(N2,N3)が全てハイレベルの時にNA1の出力がローレベルとなり、当該出力が反転されることでノードN4,N5がハイレベルとなって、DC−DC変換回路120のリセット解除される。

0203

よって、DC−DC変換回路120が動作を開始する条件は、N2がハイレベルであること、及びN3がハイレベルであることとなる。N2がハイレベルとなるのはN1がローレベルとなる場合であるため、充電器が取り外されることが1つの条件である。一方、N3は電池の付け替えを考慮した回路であり、電池が取り付けられた場合にハイレベルとなる。つまり回路部100の動作開始時にN5がハイレベルとなり、DC−DC変換回路120が動作を開始する。

0204

DC−DC変換回路120の動作開始時には制御回路110は動作していないため、AND回路ANの出力がハイレベルとなり、DC−DC変換回路120に含まれる発振回路123が動作を開始する。発振回路123は動作周波数が例えば32kHzのCR発振回路である。

0205

また、制御回路110が動作していないことから、第2の発振回路160や第3の発振回路170からのクロック信号も入力されておらず、セレクターSEでは発振回路123からのクロック信号を選択して昇圧調整回路129に入力する。ここでは図面を簡略化したが、昇圧調整回路129とは、実際にはDC−DC変換部121と、第1のレギュレーター125と、第2のレギュレーター127により実現される回路である。

0206

DC−DC変換回路120は、パワーオンリセット回路150からの第1のパワーオンリセット信号がアクティブになった場合に、所定倍率の昇圧を行って、変換電圧VC2を生成する。ここで、第1のパワーオンリセット信号とは、ノードN5に入力される信号であり、第1のパワーオンリセット信号がアクティブになった場合とは具体的にはノードN5がハイレベルとなった状態を表す。図16からわかるように、第1のパワーオンリセット信号とは、DC−DC変換回路120のリセットを解除するための信号である。具体的には上述したように、パワーオンリセット回路150は、充電制御回路210の充電動作がオフとなったことを条件に、第1のパワーオンリセット信号をアクティブにする。

0207

ここで、昇圧には上記発振回路123を用いればよい。具体的には、DC−DC変換回路120は、上述したように電荷蓄積部400からの電源電圧VCCに基づいて発振動作を行う発振回路123を有し、DC−DC変換回路120は、発振回路123により生成された発振クロック信号昇圧クロック信号として、所定倍率の昇圧を行って、変換電圧VC2を生成する。例えば、図16には不図示だが、DC−DC変換回路120は、4つの端子を有し、2つの端子の間に1つのキャパシターを接続することで、2つのチャージポンプ用のキャパシターが接続される構成であってもよい。

0208

これにより、VC2としてVCCを2倍昇圧した電圧が生成されるとともに、第1のレギュレーター125を用いて制御回路110の動作用電圧VD1が生成される。VD1が生成されたら、それを用いて制御回路110を動作させればよいが、この段階ではVD1が制御回路110の動作を可能にするだけの電圧レベルであるかが保証されていない。

0209

よって本実施形態では、パワーオンリセット回路150は、所定倍率の昇圧による変換電圧VC2により生成された制御回路用電源電圧VD1の電圧レベルを検出し、制御回路用電源電圧VD1が所与の閾値電圧を越えたことを条件に、制御回路110への第2のパワーオンリセット信号をアクティブにする。

0210

ここで述べているように、第2のパワーオンリセット信号は制御回路110のリセットを解除するための信号である。よって、DC−DC変換回路120のリセット解除に用いられる第1のパワーオンリセット信号とは異なる信号となる。

0211

具体的には、図16に示したように、パワーオンリセット回路150は、VD1レベル検出回路153を含んでもよい。VD1レベル検出回路153は、変換電圧VC2により動作し、現在の制御回路用電源電圧VD2と、所与の閾値電圧の比較処理を行う。そして、VD1が上記所与の閾値電圧を超えた場合に、ノードN6がハイレベルとなる。NAND回路NA2の入力は、N4に出力される信号と、VD1レベル検出回路153の出力の2つであるため、NA2の出力は、VD1が上記所与の閾値電圧を超え、且つ充電が再開されていない場合にローレベルとなり、ノードN7がハイレベルとなる。なお、ここでの閾値電圧は、制御回路110の正常動作時の電圧(例えば1.5V)でもよいが、制御回路110が動作可能であればそれよりも低い電圧であってもよく、例えば1.2Vといった値でもよい。

0212

なお、発振回路123は、電池電圧VCCの昇圧前にも動作する(具体的には電源電圧VCCで動作する)必要があることからもわかるように、VD2の閾値電圧(1.2V)よりも低い電圧で発振可能な回路である。そのようにしなければ、もしVCCが低い場合、例えば過放電検出閾値よりは大きいが1.2V未満である場合に、そもそも昇圧自体が行えなくなってしまうため、回路装置の動作を開始できなくなってしまう。

0213

ノードN7の信号をそのまま第2のパワーオンリセット信号としてもよいが、それでは問題が生じる場合があり得る。なぜなら、充電器が外された後も、充電用の電源VINに起因する電荷が回路装置内に残留する可能性があるためである。例えば、ノードN1の信号は、理想的には充電器が外されたタイミングで瞬間的にローレベル(グラウンド、VSS)に下がることが期待される。しかし実際には、図17に示したようにVINからGNDへある程度の時間をかけて変化していくことになる。図17のC1で示した期間にみられる電圧は、上述したVINに起因する電荷によるものである。

0214

本実施形態では、回路部100(特に制御回路110)は、電荷蓄積部400からの電圧により動作し、充電用の電源電圧VINでの動作を想定していない。よって、C1に示した期間に制御回路110が動作してしまうと、予期せぬ不具合が生じるおそれがある。仮に、N1がローレベルであると判定される閾値電圧をC2とすれば、C2に対応するタイミングC3を起点として第1のパワーオンリセット信号が出力される。そのため、上述した発振回路123の動作、VCCを定倍昇圧することによるVC2の生成、VC2をレギュレートすることによるVD2の生成が行われ、ノードN7がハイレベルになり、C4に示した期間内に、制御回路110のリセットが解除されてしまう。

0215

本実施形態ではこの点も考慮し、ノードN7がハイレベルになっても即座に制御回路110のリセットを解除するのではなく、ある程度のディレイをかける。具体的には、VINに起因する電荷による影響が少なくなる程度、すなわちノードN1の電圧が十分小さくなる程度の期間のディレイをかければよく、一例としてはC4の期間が経過する程度のディレイとなる。

0216

つまり、パワーオンリセット回路150は、制御回路用電源電圧VD1の電圧レベルが所与の閾値電圧を越えてから、所与のディレイ期間経過後に、上記第2のパワーオンリセット信号をアクティブにする。このようにすることで、制御回路110において予期せぬ不具合が発生する可能性を抑止できる。

0217

なお、ディレイのカウント手法は種々考えられるが、図16ではDC−DC変換回路120の発振回路123の出力をディレイ回路Deに入力している。すなわち、パワーオンリセット回路150は、発振回路123により生成された発振クロック信号に基づいて、所与のディレイ期間をカウントしてもよい。例えば、発振回路123のクロック信号のtクロック分(tは正の整数)をディレイ期間としてカウントすればよい。

0218

また、電荷蓄積部400は過放電検出閾値を下回っていても、動作自体は可能な場合があり、結果として、上述してきたパワーオンリセット動作が実行されてしまうことがある。そのような小さい電圧で回路部100を動作させることは好ましくないため、第2のパワーオンリセット信号により制御回路110のリセットを解除する際には、過放電検出も併せて行うとよい。

0219

つまり本実施形態の回路装置は、上述したように過放電検出回路130を含み、パワーオンリセット回路150は、過放電検出回路130において過放電状態が非検出であることを条件に、制御回路110への第2のパワーオンリセット信号をアクティブにする。具体的な回路構成は種々考えられるが、例えば図16に示したように、過放電検出回路130において過放電状態が非検出である場合に、フリップフロップFFのリセットを解除すればよい。ディレイ回路Deの出力がフリップフロップFFに入力されるため、結果として、VD1レベルが閾値電圧(1.2V)より高く、且つ過放電状態が非検出である場合に、第2のパワーオンリセット信号がアクティブとなる。これにより、適切に制御回路110の動作を開始することが可能になる。

0220

以上の処理を説明するタイミングチャートが図18である。まず回路装置が充電器に接続されると、VINがハイレベルになる(D1)。これにより充電制御回路210がオンになり(D2)、充電が開始される。D3に電池電圧VCC、充電電流の変化を示しているが、詳細については図6(A)、図6(B)を用いて上述したので詳細な説明は省略する。

0221

そして、充電器が外されるとVINがローレベルに落ち(D4)、上述したようにノードN4,N5がハイレベルとなる、すなわち第1のパワーオンリセット信号がアクティブとなる。これにより、発振回路123が発振を開始し(D5)、発振回路123のクロック信号をチャージクロック信号として、VCCの所定倍率での昇圧が行われ、変換電圧VC2が生成される(D6)。

0222

変換電圧VC2が生成されたら、第1のレギュレーター125のレギュレートにより制御回路用電源電圧VD1を生成し(D7)、第2のレギュレーター127のレギュレートにより駆動用電源電圧VD2を生成する(D8)。また、このタイミングに合わせて、発振回路123のイネーブル信号(D9)、電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号(D10)、DC−DC変換回路120に対する制御信号(D11)も動作を開始する。

0223

なお、発振回路123のイネーブル信号は、DC−DC変換回路120の発振回路123の動作を停止する際に用いられる信号であり、上述してきたように、このイネーブル信号がローレベルの状態でも発振回路123は動作を開始している。また、電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号は、図10(B)の端子ENに対する入力である。また、DC−DC変換回路120に対する制御信号は、例えば電圧変換倍率の変更指示等に用いられる信号である。

0224

そして、制御回路用電源電圧VD1が閾値電圧を超えた後、図18の例では発振回路123の2クロック目立ち上がりのタイミングまでディレイがかけられ、D12のタイミングで第2のパワーオンリセット信号がアクティブとなる。このタイミングで制御回路110が動作を開始し、通常動作用の発振回路である第2の発振回路160のイネーブル信号をハイレベルにし(D13)、第2の発振回路160が動作を開始する(D14)。

0225

また、図18の例では、第2の発振回路160からのクロック信号を制御回路110で分周し、昇圧用クロックとしてDC−DC変換回路120に対して出力する(D15)。D15のタイミング以降は、当該信号を昇圧用クロックとすればよいため、DC−DC変換回路120の発振回路123を用いる必要がなくなる。よって、発振回路123のイネーブル信号をローレベルとして(D16)、発振回路123の動作を停止する(D17)。

0226

また、電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号は、D18等に示すように所定間隔でハイレベルとなる。つまり、電池電圧VCCのレベルは所定期間ごとに検出され、必要に応じてDC−DC変換回路120に対する制御信号を用いて倍率変換を行う(D19)。図18の例では、D18,D19のタイミングで、倍率を小さくする指示が行われており、結果としてVC2の値が下がっている(D20)。

0227

また、駆動回路140(共振ドライバー)も、イネーブル信号がハイレベルとなることで動作を開始し(D21)、駆動対象の駆動が開始される。図18の例では、共振回路(CR発振回路)による発振が開始される(D22)。

0228

なお、本実施形態の回路装置では、電力消費を低減するためにスリープ状態を設定してもよい。スリープ状態では、一部の回路が動作を停止することで、通常動作状態に比べて低消費電力が実現される。図18を用いて通常動作状態からスリープ状態への遷移、及びスリープ状態から通常動作状態への復帰の際のタイミングチャートを説明する。

0229

まず、スリープ状態へ移行すると、駆動回路140のイネーブル信号がローレベルとなり(E1)、駆動対象の動作を停止する(E2)。また、スリープ状態用の発振回路である第3の発振回路170のイネーブル信号をハイレベルとし(E3)、第3の発振回路170が動作を開始する(E4)。図からわかるように、第3の発振回路170は第2の発振回路160に比べて周波数が低い。

0230

第3の発振回路170が動作を開始したら、第2の発振回路160のイネーブル信号をローレベルとすることで(E5)、第2の発振回路160の動作を停止する(E6)。これにより、動作周波数の相対的に低い発振回路を動作させることになるため、通常動作状態に比べて消費電力を低減できる。なお、DC−DC変換回路120への昇圧用クロックの供給は継続しており、これは第3の発振回路170の信号を用いればよい。図18の例では、第3の発振回路170のクロック信号を分周することなく、DC−DC変換回路120に対して出力している。また、電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号は、E7に示すように所定間隔でハイレベルとなる。つまり、電池電圧VCCのレベルの検出は継続してもよい。

0231

スリープ状態から通常動作状態への復帰は、この手順の逆を行えばよい。具体的には、第2の発振回路160のイネーブル信号をハイレベルとすることで(F1)、第2の発振回路160の動作を開始する(F2)。第2の発振回路160が動作を開始したら、DC−DC変換回路120への出力は、第2の発振回路160のクロック信号を分周した信号に切り替えればよい。

0232

そして、第3の発振回路170のイネーブル信号をローレベルとすることで(F3)、第3の発振回路170の動作を停止する(F4)。さらに、駆動回路140(共振ドライバー)のイネーブル信号をハイレベルとし(F5)、駆動対象の動作を開始する(F6)。所定間隔で電池電圧レベル検出回路190のイネーブル信号がハイレベルとなる点も同様である(F7)。

0233

上述したように、本実施形態の回路装置は動作状態とスリープ状態の少なくとも2つの状態を取り得るものであり、図18では当該2つの状態間での遷移について説明した。ここでは図19(A)、図19(B)の状態遷移図を用いて、回路装置の他の状態についても簡単に説明する。

0234

図19(A)がスーパーキャパシターや、リチウムイオン電池等の充電可能な電荷蓄積部を用いる場合の状態遷移図である。この場合、状態としては、起動状態、動作状態、スリープ状態、過放電状態、充電状態、満充電状態を取り得る。

0235

起動状態とは回路装置の起動を行っている状態であり、具体的には図18のD22までの期間である。起動期間のシーケンスが充電器の取り外しから(D4)から開始されたことからもわかるように、充電状態或いは満充電状態において、VINがオフとなったことが検出された場合に起動状態に遷移する。

0236

そして、起動状態において回路装置の各部が正常に起動した場合には動作状態に移行する。動作状態では、スリープ検出を行っており、スリープが検出された場合にスリープ状態へ移行する。スリープ検出は、具体的にはユーザーによる明示のスリープ移行指示操作を検出するものであってもよいし、ユーザーの操作が一定期間行われていないことを検出するものであってもよい。スリープ状態へ移行する際の具体的なシーケンスは上述したとおりである。

0237

またスリープ状態は、駆動回路140や第2の発振回路160等の動作を停止している状態である。スリープ状態では、スリープ解除条件が満たされた場合に、動作状態へ遷移する。具体的には、ユーザーによる何らかの操作が検出された場合に、動作状態に移行すればよい。

0238

また、起動状態、動作状態、スリープ状態では過放電検出回路130による過放電検出が行われている。そして、過放電が検出された(VCCが過放電検出閾値を下回った)場合に、過放電状態へ移行する。過放電状態では、充電制御回路210、過放電検出回路130、DC−DC変換回路120、第2の発振回路160、駆動回路140、制御回路110等、種々の回路が動作を停止する。

0239

また、起動状態、動作状態、スリープ状態のいずれかにおいてVINの入力が検出された場合であって、電池電圧VCCが満充電時の電圧(充電電圧規格)に満たない場合、或いは過放電状態においてVINの入力が検出された場合には、充電状態に移行する。

0240

充電状態では、図5図7を用いて説明した充電制御を行って電荷蓄積部400の充電を実行する。図7のS106で述べたとおり、充電電流がI_ENDとなったことが検出された場合に、充電状態から満充電状態へ移行する。満充電状態とは、電荷蓄積部400の充電が完了している状態である。上述したように、充電状態或いは満充電状態において、VINがオフとなったことが検出された場合に起動状態に遷移する。

0241

なお、図19(A)には不図示であるし、充電制御の説明において上述しなかったことであるが、本実施形態の回路装置は、充電状態と満充電状態の他に、再充電状態という状態を有してもよい。再充電状態は充電電流がI_ENDとなった後、所定期間(例えば5分)だけ取り得る状態であり、自然放電により低下する電池電圧VCCを再び増加させる充電制御を行う。つまり本実施形態では、充電状態で充電電流がI_ENDとなったら再充電状態に移行し、その後所定期間経過したことを条件に満充電状態に移行してもよい。

0242

一方、図19(B)が単6一次電池等の一次電池を電荷蓄積部400として用いる場合の状態遷移図である。この場合、状態としては、起動状態、動作状態、スリープ状態、過放電状態を取り得る。

0243

起動状態、動作状態、スリープ状態は図19(A)と同様であり、その間での遷移についても図19(A)と同様である。ただし、一次電池では充電を行うことがないため、各状態から充電状態への遷移を考慮する必要がない。

0244

また、各状態において過放電が検出された(VCCが過放電検出閾値を下回った)場合に、過放電状態へ移行する。ただし、一次電池の場合、過放電状態においても過放電検出回路130による過放電検出が継続される。なぜなら、二次電池であれば、過放電状態への移行後、VINの入力により充電状態に遷移し、VINのオフにより起動状態に遷移するという手順を経るのに対して、一次電池ではVINに関する検出が行われない。つまり、二次電池であれば、電池電圧VCCとは関係なく充電電圧VINの検出を行えば過放電状態から復帰できるのに対して、一次電池は過放電状態から電池の入れ替えを検出して起動状態へ遷移しなくてはならず、そのためには電池電圧VCCの検出を継続している必要がある。

0245

そのため、一次電池を用いる場合、過放電状態においても過放電検出を継続し、過放電が非検出となった場合に、起動状態に遷移させるという手順を取る。なお、図2(A)〜図2(E)を用いて上述したように、回路部100においては、電荷蓄積部400の種類は外部接続端子SEL0,SEL1からの情報に基づいて判定すればよい。

0246

以上で説明したように、放電検出回路(具体的には過放電検出回路130)は、電荷蓄積部400の種類に応じて異なる過放電検出シーケンスを用いて放電検出を行う。具体的には、放電検出回路は、外部接続端子(SEL0.SEL1)によって設定された情報に基づいて、電荷蓄積部が二次電池であると判定された場合に、動作状態及びスリープ状態において放電検出をアクティブとし、放電検出の結果に基づいて動作状態又はスリープ状態から過放電状態に移行した後には、放電検出を非アクティブとする第1の過放電検出シーケンスを用いる。一方、放電検出回路は、外部接続端子によって設定された情報に基づいて、電荷蓄積部400が一次電池であると判定された場合に、動作状態及びスリープ状態において放電検出をアクティブとし、放電検出の結果に基づいて動作状態又はスリープ状態から過放電状態に移行した後にも、放電検出をアクティブとする第2の過放電検出シーケンスを用いる。

0247

このようにすれば、電荷蓄積部400の種類に応じた適切な放電検出(狭義には過放電検出)を実行することが可能になる。

0248

6.共振ドライバー
上述してきたように、回路部100に含まれる駆動回路140は、共振回路の駆動制御を行う共振ドライバーであってもよい。ここでは、共振回路及び共振ドライバーの具体的な構成例について説明する。

0249

図11に示したように、共振回路300は、キャパシター(コンデンサー)C1と、インダクター(コイル)L1を有するLC発振回路と、2次側インダクターL2とを含む。LC発振回路のインダクターL1と2次側インダクターL2とでトランスが構成される。共振ドライバーは、振幅電圧設定部141と、駆動電流設定部143と、変調部145とを含む。

0250

振幅電圧設定部141はLC発振回路に対して駆動用電源電圧VD2を供給する。駆動電流設定部143は、端子IND0から入力されるLC共振回路の出力(トランスの1次側出力)と、基準電圧VSSとを用いて、LC共振回路での共振に必要な駆動電流の設定を行う。具体的には、図12に示した振幅となる正弦波が出力されるように、電流値の制御を行えばよい。

0251

そして、変調部145は端子AINを介してトランスの2次側出力を取得し、当該2次側出力に対して所与の変調を行ってAOUTから出力する。一例としては、変調部145は、別途通信対象であるデータ信号を取得し、当該データ信号とAINからの信号とを用いた変調を行ってもよい。

0252

変調方式としてASK(Amplitude Shift Keying)を用いる場合の例を図20に示す。図20のように、0又は1のデータ信号と、正弦波である2次側出力を取得した場合に、変調部145は例えば図20に示したASK変調波形を生成し、AOUTから出力する。変調部145は、例えばデータ信号が1の時のみにオンとなるスイッチにより実現されてもよいし、データ信号とAINからの信号を乗算する乗算器により実現されてもよい。

0253

また、変調部145はASK変調波形として図20とは異なる波形を用いてもよい。或いは、変調方式としてFKS(Frequency Shift Keying)やPSK(Phase Shift Keying)を用いてもよく、変調部145における処理は種々の変形実施が可能である。

0254

また、ここでは所与のデータ信号の出力を考えたためデータ信号による変調を行ったが、回路装置の使用形態によってはAINから入力される正弦波をそのままAOUTから出力してもよい。

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