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技術 画像表示装置及びその制御方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 木村卓士金井泉古本能久池田武
出願日 2015年7月7日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-135997
公開日 2016年9月1日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-157098
状態 特許登録済
技術分野 液晶6(駆動) 液晶表示装置の制御 陰極線管以外の表示装置の制御
主要キーワード 矩形物 発光度合い 低減度合い 補正値情報 階調閾値 輝度関係 目標コントラスト 輝度特徴量
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

黒表示ムラを低減することに起因した表示画像コントラストの低下を抑制することができる技術を提供する。

解決手段

本発明の画像表示装置は、照射された光の一部を透過することにより、画像を表示する表示手段と、前記表示手段に光を照射する複数の発光手段と、所定の補正値を用いて、入力画像データの少なくとも一部の階調値を増加させて第1補正画像データを生成する第1補正手段と、前記所定の補正値と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段に対して発光輝度を設定する第1の設定手段とを備える。

概要

背景

液晶表示装置は、液晶パネル部とバックライト部を有する。液晶パネル部は、複数の液晶素子を有する。各液晶素子印加する電圧を制御することにより、各液晶素子の透過率が制御される。各液晶素子に印加する電圧は、画像データの階調値に応じて決定される。バックライト部は、液晶パネル部の背面側に設けられる。バックライト部からの光は各液晶素子を透過する際に変調される。それにより、画面に画像が表示される。

しかしながら、液晶パネル部を支える部材に不均等な応力が加わると、液晶素子に電圧を印加しなくても、部分的に液晶素子(液晶分子)の配向乱れる。このため、画像データの階調値を一様に設定しても、液晶パネル部の透過率が均一にならず、ムラ輝度や色のムラ)のある画像が表示されることがある。このような表示ムラ(画面の輝度や色のムラ)は、画像データの階調値が小さい場合に特に目立つ。具体的には、画像データの階調値が小さい場合には、表示輝度(画面の輝度)が部分的に高い表示ムラが目立つ。また、このような表示ムラは、画像全体黒色である黒画像を表示した場合にも生じる。そのため、以下では、このような表示ムラを「黒表示ムラ」と記載する。

表示ムラを低減するための技術として、特許文献1に開示の技術が提案されている。特許文献1に開示の技術では、入力画像データに対してオフセット値加算される。

また、液晶表示装置に関する技術として、特許文献2に開示の技術が提案されている。特許文献2に開示の技術では、バックライト部の光源として複数の光源が用いられる。そして、画像データの輝度に基づいて複数の光源の発光輝度が個別に制御され、各光源の発光輝度に基づいて画像データが補正される。特許文献2に開示の技術を用いることにより、表示画像(画面に表示された画像)のコントラストを向上することができる。

概要

黒表示ムラを低減することに起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる技術を提供する。本発明の画像表示装置は、照射された光の一部を透過することにより、画像を表示する表示手段と、前記表示手段に光を照射する複数の発光手段と、所定の補正値を用いて、入力画像データの少なくとも一部の階調値を増加させて第1補正画像データを生成する第1補正手段と、前記所定の補正値と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段に対して発光輝度を設定する第1の設定手段とを備える。

目的

本発明は、黒表示ムラを低減することに起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

照射された光の一部を透過することにより、画像を表示する表示手段と、前記表示手段に光を照射する複数の発光手段と、所定の補正値を用いて、入力画像データの少なくとも一部の階調値を増加させて第1補正画像データを生成する第1補正手段と、前記所定の補正値と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段に対して発光輝度を設定する第1の設定手段とを備えることを特徴とする画像表示装置

請求項2

前記第1の設定手段は、画像データの輝度特徴量と、前記発光手段に対して設定すべき発光輝度との対応関係を決定する第1の決定手段と、前記対応関係と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段に対して設定される発光輝度を決定する第2の決定手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。

請求項3

前記第1の決定手段は、前記所定の補正値による輝度特徴量の変化の大きさよりも小さい輝度特徴量に対して、前記第2の決定手段が決定することができる最小の発光輝度である下限発光輝度を対応させた前記対応関係を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。

請求項4

前記画像表示装置の最大の表示輝度を設定する第2の設定手段を備え、前記第1の決定手段は、設定された前記最大の表示輝度が大きいほど、前記第2の決定手段が決定することができる最大の発光輝度に対する前記下限発光輝度の比である下限発光率が小さくなるように、前記対応関係を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。

請求項5

前記第1の決定手段は、設定された前記最大の表示輝度が大きいほど、前記第2の決定手段が決定することができる最大の発光輝度が大きくなるように、前記対応関係を決定することを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。

請求項6

前記第1補正手段は、前記入力画像データのうち、前記所定の補正値と前記下限発光率とを用いて決定される所定の階調値よりも小さい階調値を有する画素の階調値を少なくとも増加させて前記第1補正画像データを生成することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像表示装置。

請求項7

前記第1補正手段は、前記入力画像データのうち、所定の階調値よりも小さい階調値を有する画素の階調値を少なくとも増加させて前記第1補正画像データを生成し、前記第1の決定手段は、前記所定の階調値に対応する前記表示手段の透過率と、前記表示手段の取りうる最小の透過率との比を用いて、前記第2の決定手段が決定することができる最大の発光輝度に対する前記下限発光輝度の比である下限発光率を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。

請求項8

前記第1の決定手段は、前記所定の階調値が高いほど、前記下限発光率が小さい値となるように前記対応関係を決定することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。

請求項9

前記第1の決定手段は、前記画像表示装置に設定された目標コントラストが高いほど、前記下限発光率が小さい値となるように、前記対応関係を決定することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。

請求項10

前記所定の補正値は、前記所定の階調値と、前記表示手段の透過率のコントラストと、前記画像表示装置に設定された目標コントラストとを用いて決定されることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。

請求項11

前記第1の設定手段が設定した前記発光輝度に基づいて、前記第1補正画像データを補正して第2補正画像データを生成する第2補正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の画像表示装置。

請求項12

前記第2補正画像データのうち、所定の階調値よりも小さい階調値を有する画素の階調値を低減して、第3補正画像データを生成する第3補正手段を備えることを特徴とする請求項11に記載の画像表示装置。

請求項13

前記所定の補正値に前記第2補正画像データの階調値が近いほど、前記第3補正手段による階調値の低減量が大きいことを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。

請求項14

画像データのアスペクト比が所定のアスペクト比になるように、前記第1補正画像データに前記所定の補正値による階調値の変化の大きさ以下の階調値を有する付加画像を付加する付加手段を備え、前記第2補正手段は、前記付加画像が付加された第1補正画像データに対して、補正を行うことを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の画像表示装置。

請求項15

前記第1補正手段は、前記入力画像データの全ての階調値に前記所定の補正値を加算することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の画像表示装置。

請求項16

前記第1補正手段は、前記入力画像データの階調値が高くなることに応じて、前記第1補正画像データと前記入力画像データの差が小さくなるように、前記第1補正画像データを生成することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の画像表示装置。

請求項17

前記入力画像データが所定の階調値よりも低い低階調画像データであるか否かを判定する判定手段、をさらに有し、前記第1補正手段は、前記入力画像データが前記低階調画像データであると判定された場合に、前記入力画像データに対して補正値を加算することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の画像表示装置。

請求項18

照射された光の一部を透過することにより画像を表示する表示手段と、前記表示手段に光を照射する複数の発光手段とを備える画像表示装置の制御方法であって、所定の補正値を用いて、入力画像データの少なくとも一部の階調値を増加させて補正画像データを生成する補正工程と、前記所定の補正値と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段の発光輝度を決定する決定工程とを有することを特徴とする画像表示装置の制御方法。

請求項19

請求項18に記載の画像表示装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム

技術分野

0001

本発明は、画像表示装置及びその制御方法に関する。

背景技術

0002

液晶表示装置は、液晶パネル部とバックライト部を有する。液晶パネル部は、複数の液晶素子を有する。各液晶素子印加する電圧を制御することにより、各液晶素子の透過率が制御される。各液晶素子に印加する電圧は、画像データの階調値に応じて決定される。バックライト部は、液晶パネル部の背面側に設けられる。バックライト部からの光は各液晶素子を透過する際に変調される。それにより、画面に画像が表示される。

0003

しかしながら、液晶パネル部を支える部材に不均等な応力が加わると、液晶素子に電圧を印加しなくても、部分的に液晶素子(液晶分子)の配向乱れる。このため、画像データの階調値を一様に設定しても、液晶パネル部の透過率が均一にならず、ムラ輝度や色のムラ)のある画像が表示されることがある。このような表示ムラ(画面の輝度や色のムラ)は、画像データの階調値が小さい場合に特に目立つ。具体的には、画像データの階調値が小さい場合には、表示輝度(画面の輝度)が部分的に高い表示ムラが目立つ。また、このような表示ムラは、画像全体黒色である黒画像を表示した場合にも生じる。そのため、以下では、このような表示ムラを「黒表示ムラ」と記載する。

0004

表示ムラを低減するための技術として、特許文献1に開示の技術が提案されている。特許文献1に開示の技術では、入力画像データに対してオフセット値加算される。

0005

また、液晶表示装置に関する技術として、特許文献2に開示の技術が提案されている。特許文献2に開示の技術では、バックライト部の光源として複数の光源が用いられる。そして、画像データの輝度に基づいて複数の光源の発光輝度が個別に制御され、各光源の発光輝度に基づいて画像データが補正される。特許文献2に開示の技術を用いることにより、表示画像(画面に表示された画像)のコントラストを向上することができる。

先行技術

0006

特開平10−84551号公報
特開2002−99250号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1に開示の技術を用いれば、入力画像データの階調値をオフセット値だけ高めることにより、黒表示ムラを低減することができる。しかしながら、黒色の階調値の増加に伴い黒色の表示輝度が増加するため、表示画像のコントラストが低下する虞がある。

0008

また、特許文献1に開示の技術を用いて黒表示ムラが低減されるように、特許文献2に開示の技術に特許文献1に開示の技術を組み合わせた構成では、オフセット値の加算によって入力画像データの輝度が高められる。その結果、オフセット値の加算に起因して光源の発光輝度が高められるため、表示画像のコントラストが低下する虞がある。

0009

本発明は、黒表示ムラを低減することに起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の第1の態様は、
照射された光の一部を透過することにより、画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に光を照射する複数の発光手段と、
所定の補正値を用いて、入力画像データの少なくとも一部の階調値を増加させて第1補正画像データを生成する第1補正手段と、
前記所定の補正値と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段に対して発光輝度を設定する第1の設定手段と
を備えることを特徴とする画像表示装置である。

0011

本発明の第2の態様は、
照射された光の一部を透過することにより画像を表示する表示手段と、前記表示手段に光を照射する複数の発光手段とを備える画像表示装置の制御方法であって、
所定の補正値を用いて、入力画像データの少なくとも一部の階調値を増加させて補正画像データを生成する補正工程と、
前記所定の補正値と、各発光手段に対応する第1補正画像データの輝度特徴量とを用いて、各発光手段の発光輝度を決定する決定工程と
を有することを特徴とする画像表示装置の制御方法である。

0012

本発明の第3の態様は、上述した画像表示装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムである。

発明の効果

0013

本発明によれば、黒表示ムラを低減することに起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0014

実施例1に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図
実施例1に係る入力画像データの一例を示す図
実施例1に係る黒表示ムラの一例を示す図
実施例1に係る分割領域の一例を示す図
実施例1に係るBL輝度カーブの一例を示す図
実施例1に係る黒表示ムラ補正処理の一例を示す図
実施例1に係る特徴量の一例を示す図
実施例1に係る光源の発光輝度の一例を示す図
実施例1に係るBL輝度の分布の一例を示す図
実施例1に係る入力画像データの一例を示す図
実施例1に係る第1補正画像データの階調値の分布の一例を示す図
実施例1に係るBL輝度の分布の一例を示す図
実施例1に係る第2補正画像データの階調値の分布の一例を示す図
実施例1に係る表示輝度の分布の一例を示す図
比較例に係る入力画像データの階調値の分布の一例を示す図
比較例に係るBL輝度の分布の一例を示す図
比較例に係る伸長画像データの階調値の分布の一例を示す図
比較例に係る補正画像データの階調値の分布の一例を示す図
比較例に係る表示輝度の分布の一例を示す図
実施例2に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図
実施例2に係る低階調シーン検出部の処理フローの一例を示す図
実施例2に係る黒表示ムラ補正値決定方法の一例を示す図
実施例3に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図
実施例3に係る黒表示ムラの一例を示す図
実施例3に係る黒表示ムラの特性の一例を示す図
実施例3に係るオフセット加算LUTの一例を示す図
実施例3に係るオフセット加算値の決定方法の一例を示す図
実施例3に係るオフセット減算LUTの一例を示す図
実施例3に係るオフセット減算値の決定方法の一例を示す図
実施例3に係るガンマ調整テーブルの一例を示す図
実施例3に係る効果の一例を示す図
実施例4に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図
実施例4に係るユーザ設定輝度と発光輝度LSの関係の一例を示す図
実施例4に係るBL目標輝度カーブの一例を示す図

実施例

0015

<実施例1>
以下、本発明の実施例1に係る画像表示装置及びその制御方法について説明する。
なお、本実施例では、画像表示装置が透過型の液晶表示装置である場合の例を説明するが、画像表示装置は、透過型の液晶表示装置に限らない。画像表示装置は、発光部と、発光部からの光を画像データに基づいて変調することにより画面に画像を表示する表示部と、を有する画像表示装置であればよい。例えば、画像表示装置は、反射型の液晶表示装置であってもよい。また、画像表示装置は、液晶素子の代わりにMEMS(Micro Electro Mechanical System)シャッターを用いたMEMSシャッター方式ディスプレイであってもよい。

0016

本実施例では、ローカルデミング処理の前に入力画像データに黒表示ムラ補正処理を施し、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮してローカルデミング処理を行う。本実施例では、表示部が表示する画像には、表示部が用いる画像データの階調値が予め定められた第1閾値未満である場合に目立つムラが生じる。ここで、「ムラ」は、輝度と色の少なくとも一方のムラである。本実施例では、表示部が用いる画像データの階調値が予め定められた第1閾値未満である場合に生じる上記ムラを「黒表示ムラ」と記載し、「第1閾値」を「黒表示ムラ閾値」と記載する。黒表示ムラ補正処理は、黒表示ムラが低減するように階調値を高める画像処理(第1補正処理)である。また、本実施例では、発光部は、画面の領域を構成する複数の分割領域にそれぞれ対応する複数の光源を有する。ローカルデミング処理は、画像データに基づいて各光源の発光輝度を個別に制御する処理である。具体的には、ローカルデミング処理では、画像データの輝度が低い領域で、画像データの輝度が高い領域に比べ低い値に、光源の発光輝度が制御される。

0017

本実施例では、黒表示ムラ補正処理を行うことにより、黒表示ムラを低減することができる。そして、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮してローカルデミング処理を行うことにより、黒表示ムラを低減することに起因した表示画像(画面に表示された画像)のコントラストの低下を抑制することができる。

0018

図1は、本実施例に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例に係る画像表示装置は、黒表示ムラ補正値決定部101、黒表示ムラ補正処理部102、特徴量取得部103、BL輝度カーブ決定部104、BL輝度決定部105、輝度推定部106、伸長補正部107、液晶パネル108、及び、BLユニット109を有する。

0019

本実施例では、入力画像データがモノクロ画像データであるものとする。また、画像データの階調値(画素値)が12ビットの値(0〜4095)であるものとする。また、図2に示すように、入力画像データが、水平方向1440個×垂直方向1080個の画素
有するものとする。図2では、入力画像データの全ての画素の階調値が0(ゼロ)である。即ち、図2では、入力画像データは画像全体が黒色である黒画像を表す。また、本実施例では、液晶パネル108のコントラスト(コントラスト比)が1000:1、液晶パネル108のガンマ値が1.0、液晶パネル108のピーク輝度が200cd/m2であるものとする。液晶パネル108のコントラストは、各光源の発光輝度を基準値に制御した場合における、表示画像のコントラストである。液晶パネル108のピーク輝度は、表示輝度(画面の輝度)の取り得る値の最大値である。基準値は、例えば、白色を表示するために必要な発光輝度である。

0020

また、本実施例では、表示部が用いる画像データの全ての階調値が0である場合に、図3に示す黒表示ムラが視認されるものとする。そして、表示部が用いる画像データの全ての階調値が32未満である場合に図3の黒表示ムラが視認され、表示部が用いる画像データの全ての階調値が32以上である場合に図3の黒表示ムラが視認されない(または視認されにくい)ものとする。そのため、本実施例では、黒表示ムラ閾値は32である。

0021

なお、入力画像データはカラー画像データであってもよい。
なお、画像データの階調値のビット数は、12ビットより大きくても小さくてもよい。
なお、入力画像データの画素数は、水平方向1440個×垂直方向1080個より多くても少なくてもよい。
なお、液晶パネル108のコントラストは、1000:1より高くても低くてもよい。
なお、液晶パネル108のガンマ値は、1.0より大きくても小さくてもよい。
なお、液晶パネル108のピーク輝度は、200cd/m2より高くても低くてもよい。
なお、黒表示ムラ閾値は、32より大きくてもよいし、小さくてもよい。黒表示ムラ閾値は、例えば、黒表示ムラの程度、黒表示ムラの低減度合い目標値、等に応じて決定することができる。

0022

図1の液晶パネル108は、複数の液晶素子を有する表示部である。各液晶素子の透過率は、液晶パネル108に入力された画像データに応じて制御される。
BLユニット109は、複数の分割領域にそれぞれ対応する複数の光源を有する発光部である。各光源は、1つ以上の発光素子を有する。発光素子としては、発光ダイオード有機EL素子冷陰極管、等を使用することができる。BLユニット109は、液晶パネル108の背面に光を照射する。BLユニット109からの光の一部が液晶パネル108(各液晶素子)を透過することにより、画面に画像が表示される。

0023

黒表示ムラ補正値決定部101は、黒表示ムラ補正処理に用いる補正値である黒表示ムラ補正値を決定する。本実施例では、表示画像のコントラストの目標値が、設定されたり、変更されたりする。例えば、ユーザ操作に応じてコントラストも目標値が設定されたり変更されたりする。そして、本実施例では、コントラストの目標値が低いほど大きい値に階調値を高める黒表示ムラ補正処理が行われるように、コントラストの目標値に応じて黒表示ムラ補正値が決定される。本実施例では、黒表示ムラ補正値として、階調値に加算するオフセット値が決定される。そのため、本実施例では、コントラストの目標値が低いほど大きいオフセット値が、黒表示ムラ補正値として決定される。

0024

黒表示ムラ補正値の決定方法について、具体的に説明する。
上述したように、本実施例では、ローカルデミング処理が行われる。例えば、ローカルデミング処理では、画像データが明るい分割領域に対応する光源の発光輝度が基準値から低減されずに、画像データが暗い分割領域に対応する光源の発光輝度が基準値よりも小さい値に低減される。発光輝度の低下量は、例えば、画像データの輝度が低いほど大きい。これにより、表示画像のコントラストを、液晶パネル108のコントラストよりも高い値
に高めることができる。例えば、画像データが暗い分割領域に対応する光源の発光輝度を基準値の半分の値に低減することにより、黒色の表示輝度を半分の値に低減することができ、表示画像のコントラストを液晶パネル108のコントラストの2倍の値に高めることができる。

0025

ローカルデミング処理を行うと、各光源の発光輝度の変化による表示輝度の変化が生じる。そこで、本実施例では、ローカルデミング処理後に、伸長補正部107によって伸長処理が行われる。伸長処理は、各光源の発光輝度の変化による表示輝度の変化が低減するように、各光源の発光輝度に基づいて画像データを補正する画像処理(第2補正処理)である。また、光源からの光が他の分割領域に漏れることがある。このような光の漏れによっても、表示輝度は変化する。このような表示輝度の変化も、伸長処理で低減することができる。伸長処理が施された後の画像データを液晶パネル108に入力することにより、光源の発光輝度の変化、光源からの光の漏れ、等に起因した黒浮きの発生を抑制することができる。また、黒色以外の色については、ローカルデミング処理を行わない場合の表示輝度に維持することができる。本実施例では、伸長処理として、画像データの各階調値伸長率乗算する処理が行われる。

0026

本実施例では、伸長率の取り得る値の最大値(上限伸長率)で黒表示ムラ閾値を除算した値が、黒表示ムラ補正値として決定される。黒表示ムラ閾値ofs、上限伸長率gain_max、及び、黒表示ムラ補正値muraの関係は、以下の式1で表すことができる。式1によれば、黒表示ムラ補正値muraとして、黒表示ムラ閾値ofs以下(第1閾値以下)の値が算出される。

mura=ofs/gain_max ・・・(式1)

0027

発光輝度の取り得る値の最小値(下限発光輝度)は、表示画像のコントラストの目標値に応じて決まり、上限伸長率は下限発光輝度に応じて決まる。そのため、上限伸長率は、コントラストの目標値に応じて決まる。

0028

黒表示ムラ補正値決定部101は、設定されている黒表示ムラ閾値ofsと目標コントラスト(コントラストの目標値)から、下限発光輝度及び上限伸長率gaim_maxを取得する。そして、黒表示ムラ補正値決定部101は、黒表示ムラ閾値ofsと取得した上限伸長率gain_maxとを用いて、黒表示ムラ補正値muraを算出する。例えば、黒表示ムラ閾値が32、上限伸長率gaim_maxが16である場合には、黒表示ムラ補正値muraとして、2(=32/16)が算出される。そして、黒表示ムラ補正値決定部101は、決定した黒表示ムラ補正値を、黒表示ムラ補正処理部102とBL輝度カーブ決定部104へ出力する。

0029

黒表示ムラ閾値ofs、目標コントラスト(コントラストの目標値)、下限発光輝度、及び、上限伸長率gaim_maxの関係について説明する。
黒表示ムラ閾値ofsが入力画像データの階調値0に加算されると、黒の時の液晶の透過率が増す。本実施例では、最も液晶の透過率が高い時の透過率を10%とする。そして、液晶パネルのコントラストは1000:1なので、黒の時の最も透過率が低い時で透過率は0.01%となる。液晶の透過率が階調値に対し比例の関係にある時、階調値=黒表示ムラ閾値ofs=32の時の液晶の透過率は0.08%になり、黒の時の輝度が8倍悪化する。そのため、下限発光輝度は1/8倍に低減される。加えて目標コントラストが2000:1なので、黒表示ムラの補正をしない時でも下限発光輝度を半分に低減する。そのため、本実施例では、黒表示ムラ閾値が32の時に、下限発光輝度は1/8×1/2=1/16倍に低減され、上限伸長率gaim_maxはその逆数の16倍に高められる。
このように、黒表示ムラ補正値決定部101は、黒表示ムラ閾値ofsと目標コントラストの設定から、下限発光輝度、上限伸長率gaim_max、及び、黒表示ムラ補正値muraを決定する。

0030

なお、黒表示ムラ補正値の決定方法は上記方法に限らない。例えば、黒表示ムラ補正値と目標コントラストの対応関係を示す補正値情報が予め用意されており、設定されている目標コントラストに対応する黒表示ムラ補正値が補正値情報から取得されてもよい。

0031

黒表示ムラ補正処理部102は、黒表示ムラ補正値決定部101から黒表示ムラ補正値を取得する。そして、黒表示ムラ補正処理部102は、取得した黒表示ムラ補正値を用いた黒表示ムラ補正処理を、入力画像データに施す。それにより、第1補正画像データが生成される。本実施例では、入力画像データの各階調値に黒表示ムラ補正値を加算することにより、第1補正画像データが生成される。黒表示ムラ補正処理部102は、第1補正画像データを、特徴量取得部103と伸長補正部107へ出力する。

0032

なお、黒表示ムラ補正処理は、上記処理に限らない。例えば、入力画像データの階調値と第1補正画像データの階調値との対応関係を示すテーブルや関数を用いて、入力画像データの階調値から第1補正画像データの階調値が決定されてもよい。入力画像データの階調値と第1補正画像データの階調値との対応関係が図6に示す対応関係となるように、第1補正画像データが生成されてもよい。図6横軸は入力画像データの階調値を示し、図6縦軸は第1補正画像データの階調値を示す。図6の例では、入力画像データの階調値の0から4095への増加に対して、第1補正画像データの階調値が黒表示ムラ補正値2から4095へ線形に増加する。図6の例では、黒表示ムラ補正処理による入力画像データの階調値の増加量(入力画像データの階調値と第1補正画像データの階調値との差分)は、当該階調値が大きいほど小さい。図6に示す対応関係は、例えば、以下の式2で表すことができる。式2において、「Pin」は入力画像データの階調値、「Pout」は第1補正画像データの階調値、「Pmax」は、階調値の取り得る値の最大値(上限階調値)である。

Pout=((Pmax−mura)/Pmax)×Pin+mura
・・・(式2)

0033

特徴量取得部103は、黒表示ムラ補正処理部102から第1補正画像データを取得する。そして、特徴量取得部103は、分割領域毎に、その分割領域における第1補正画像データの輝度に関する特徴量(輝度特徴量)を、第1補正画像データから取得する。特徴量取得部103は、各分割領域に対して取得した特徴量を、BL輝度決定部105へ出力する。

0034

本実施例では、図4に示すように、画面の領域が、水平方向8個×垂直方向6個の分割領域からなるものとする。そして、特徴量取得部103は、分割領域に対する特徴量として、当該分割領域における第1補正画像データの最大階調値(階調値の最大値)を取得する。

0035

特徴量として最大階調値を取得する理由について説明する。特徴量は、光源の発光輝度を決定する際に使用される。そのため、特徴量として最大階調値よりも小さい階調値を使用すると、不必要に光源の発光輝度が低減され、最大階調値を有する画素の表示輝度が低下する可能性がある。このような表示輝度の低下は、伸長処理によって抑制することができる。しかしながら、階調値には上限値と下限値が存在するため、表示輝度の低下量があまりに大きいと、表示輝度の低下を伸長処理で十分に抑制することができない。このため
、最大階調値よりも小さい値を特徴量として取得するよりも、最大階調値を特徴量として取得するほうが好ましい。

0036

なお、特徴量は最大階調値に限らない。分割領域に対する特徴量として、当該分割領域における画像データの画素値の代表値ヒストグラムが取得されてもよい。分割領域に対する特徴量として、当該分割領域における画像データの輝度値の代表値やヒストグラムが取得されてもよい。代表値は、最大値、最小値、中間値平均値最頻値、等である。

0037

BL輝度カーブ決定部104は、黒表示ムラ補正値決定部101から黒表示ムラ補正値を取得する。そして、BL輝度カーブ決定部104は、取得した黒表示ムラ補正値に応じて、BL輝度カーブを決定(生成)する。BL輝度カーブ決定部104は、決定したBL輝度カーブを、BL輝度決定部105へ出力する。BL輝度カーブは、特徴量と発光輝度の対応関係を示す関数やテーブルである。黒表示ムラ補正値は目標コントラストに応じて決まるため、BL輝度カーブは、目標コントラストに応じて決めることもできる。

0038

BL輝度カーブの決定方法について、具体的に説明する。
まず、黒表示ムラ補正処理を行わない場合の例を説明する。
ここで、目標コントラストとして、液晶パネル108のコントラスト(1000:1)の2倍の2000:1が設定されたとする。この場合には、最大階調値が0の分割領域に対応する光源の発光輝度が50%(基準値の半分の値)に制御され、最大階調値が4095の分割領域に対応する光源の発光輝度が100%(基準値)に制御されるように、BL輝度カーブが決定される。例えば、図5の対応関係501を示すBL輝度カーブが決定される。図5は、特徴量と発光輝度の対応関係の一例を示す図である。図5の横軸は特徴量(最大階調値)を示し、図5の縦軸は発光輝度を示す。対応関係501では、0から4095への最大階調値の増加に対して、発光輝度が50から100へ線形に増加する。液晶パネル108のコントラストが1000:1であり、発光輝度の取りうる値は50%以上100%以下であるため、表示画像のコントラストは2000:1となる。

0039

次に、黒表示ムラ補正処理を行う場合の例を説明する。
黒表示ムラ補正処理によって入力画像データの階調値が高められるため、黒表示ムラ補正処理を行う場合の液晶パネル108の透過率は、黒表示ムラ補正処理を行わない場合に比べ高い値に制御される。そのため、黒表示ムラ補正処理を行う場合に、図5の対応関係501を示すBL輝度カーブを用いると、表示画像のコントラストが黒表示ムラ補正処理を行わない場合よりも低い値に低下する。本実施例では、黒表示ムラ補正処理によって液晶パネル108の黒の透過率が8倍上昇することから、表示画像のコントラストが8倍悪化する。

0040

そこで本実施例では、表示画像のコントラストが向上し、且つ、黒表示ムラ補正処理による表示輝度の増加が低減するように、BL輝度カーブを決定する。例えば、黒表示ムラ補正処理による下限階調値の増加量(黒表示ムラ補正値mura)が大きいほど小さい値を下限発光輝度として用いて、BL輝度カーブが決定される。下限階調値は、階調値の取り得る値の最小値である。本実施例では、入力画像データの下限階調値は0である。本実施例では、液晶パネル108の透過率の上昇分だけ発光輝度が低減するように、BL輝度カーブが決定される。例えば、黒表示ムラ補正処理によって液晶パネル108の透過率が8倍に上昇する場合には、黒表示ムラ補正処理を行わない場合に比べ1/8倍に下限発光輝度が低下するように、BL輝度カーブが決定される。加えて、黒表示ムラ補正しない場合の光源の発光輝度の低減分が乗算されるので、1/8×1/2=1/16倍に下限発光輝度が低減される。ローカルデミング処理を実施しない場合の黒色の表示輝度を100%とすると、黒表示ムラ補正処理によって800%となる。一方、本実施例では、黒側の発光輝度を1/16倍に低減するため、800×1/16=50%となり、目標コントラ
トの黒輝度と一致する。また、本実施例では、第1補正画像データの階調値の取り得る値は、mura以上4095以下の値である。そこで、本実施例では、最大階調値がmuraの分割領域に対応する光源の発光輝度が1/16=6.25%に制御され、最大階調値が4095の分割領域に対応する光源の発光輝度が100%に制御されるように、BL輝度カーブを決定する。例えば、図5の対応関係502を示すBL輝度カーブが決定される。対応関係502では、muraから4095への最大階調値の増加に対して、発光輝度が6.25%から100%へ線形に増加する。mura未満の最大階調値に対しては発光輝度を割り当てる必要はないが、対応関係502では、mura未満の最大階調値が万が一得られたことを考慮して、mura未満の最大階調値に対して発光輝度6.25%が割り当てられている。mura階調以上の範囲における対応関係502は、以下の式3で表すことができる。式3において、「bl」は発光輝度、「st」は最大階調値である。

bl=(100−6.25)/(4095−mura)×(st−mura)+6.25
=93.75/(4095−mura)×(st−mura)+6.25
・・・(式3)

0041

以上の方法により、黒表示ムラ補正処理を考慮したBL輝度カーブが決定される。それにより、黒表示ムラ補正処理に起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる。

0042

BL輝度決定部105は、特徴量取得部103から各分割領域の最大階調値を取得し、BL輝度カーブ決定部104からBL輝度カーブを取得する。BL輝度決定部105は、分割領域毎に、BL輝度カーブを用いて、その分割領域の最大階調値を発光輝度に変換する。そして、BL輝度決定部105は、分割領域毎に、その分割領域に対応する光源の発光輝度を、当該分割領域に対して決定した発光輝度(最大階調値を変換して得た発光輝度)に制御する。また、BL輝度決定部105は、各光源の発光輝度を示す発光輝度情報を、輝度推定部106へ出力する。

0043

輝度推定部106は、BL輝度決定部105から発光輝度情報を取得し、取得した発光輝度情報を用いて、画面内の複数の位置(推定位置)のそれぞれについて、その位置におけるBL輝度を推定する。BL輝度は、BLユニット109からの光の輝度である。BL輝度の推定値は、例えば、BLユニット109から発せられた光の、液晶パネル108への到達時における輝度である。本実施例では、各分割領域の中心位置を推定位置として用いる。
なお、推定位置の数及び位置は特に限定されない。例えば、各液晶素子の位置が推定位置として用いられてもよい。

0044

光源から発せられた光は、当該光源から遠ざかるにつれて減衰する。本実施例では、図4に示すように、分割領域の中心に光源が配置されている。そのため、分割領域に対応する光源から発せられた光は、当該分割領域の中心から遠ざかるにつれて減衰する。
また、光源から発せられた光は他の分割領域に漏れることがある。
そこで、本実施例では、上述した光の減衰と漏れを考慮して、BL輝度を推定する。推定位置におけるBL輝度は、複数の光源からの光の当該推定位置における輝度の足し合わせによって推定することができる。

0045

輝度推定部106には、光源から発せられた光(光源光)の拡散を示す拡散情報が予め記録されている。拡散情報は、例えば、光源からの距離と、光源光の到達率と、の対応関係を示す。到達率は、光源の位置における光源光の輝度に対する、到達率に対応する距離
だけ光源から離れた位置における光源光の輝度の割合である。輝度推定部106は、光源毎に、その光源の発光輝度に、当該光源から推定位置までの距離に対応する到達率を乗算することにより、当該光源からの光の推定位置における輝度を算出する。そして、輝度推定部106は、推定位置に対して算出された各光源光の輝度の総和を、当該推定位置におけるBL輝度として算出する。輝度推定部106は、各推定位置におけるBL輝度を、伸長補正部107へ出力する。

0046

なお、複数の光源にそれぞれ対応する複数の拡散情報が用意されていてもよいし、複数の光源間で共通の1つの拡散情報が用意されていてもよい。複数の拡散情報を用意する場合には、拡散情報は、各推定位置における到達率を示す情報であればよい。

0047

伸長補正部107は、黒表示ムラ補正処理部102から第1補正画像データを取得し、輝度推定部106から各推定位置におけるBL輝度を取得する。そして、伸長補正部107は、各推定位置におけるBL輝度を用いた伸長処理を第1補正画像データに施すことにより、第2補正画像データを生成する。伸長補正部107は、生成した第2補正画像データを、液晶パネル108に出力する。その結果、第2補正画像データに応じた透過率に、液晶パネル108の透過率が制御される。

0048

本実施例では、伸長補正部107は、各推定位置におけるBL輝度を用いて、各画素(各画素位置)の伸長率を算出する。例えば、BL輝度がblDisである画素位置の伸長率gainは、以下の式4を用いて算出することができる。式4において、「Lt」は、予め定められた基準BL値である。基準BL値Ltは、例えば、各光源の発光輝度を基準値に制御した場合に得られるBL輝度である。

gain=Lt/blDis ・・・(式4)

本実施例では、輝度推定部106によって、一部の画素位置(分割領域の中心位置)のBL輝度のみが得られる。BL輝度が得られていない画素位置の伸長率は、得られた複数の伸長率を用いた補間処理内挿外挿)を行うことにより、決定される。

0049

そして、伸長補正部107は、画素毎に、その画素の伸長率を、当該画素の第1補正画像データの階調値に乗算する。それにより、第2補正画像データの各画素の階調値が算出される。式4から、BL輝度blDisが小さい場合には、階調値を高めるゲイン値gainが算出され、BL輝度blDisが大きい場合には、階調値を低減するゲイン値gainが算出されることがわかる。

0050

本実施例に係る画像表示装置の処理の具体例を説明する。ここでは、入力画像データの全ての階調値が0であり(図2)、目標コントラストが2000:1であり、黒表示ムラ閾値ofsが32であり、上限伸長率gain_maxが16である場合の例を説明する。

0051

まず、黒表示ムラ補正値決定部101が、黒表示ムラ補正値2(=ofs/gain_max=32/16)を決定する。

0052

次に、黒表示ムラ補正処理部102が、黒表示ムラ補正値2を用いた黒表示ムラ補正処理を入力画像データに施すことにより、第1補正画像データを生成する。ここでは、入力画像データの各階調値に黒表示ムラ補正値2を加算することにより第1補正画像データが生成される。入力画像データの全ての階調値が0であるため、全ての階調値が2である第1補正画像データが生成される。

0053

そして、特徴量取得部103が、各分割領域における第1補正画像データの最大階調値を、特徴量として取得する。上述したように、第1補正画像データの全ての階調値が0である。そのため、図7に示すように、各分割領域における第1補正画像データの最大階調値として、2が取得される。

0054

次に、BL輝度カーブ決定部104が、黒表示ムラ補正値2に応じてBL輝度カーブを決定する。ここでは、図5の対応関係502を示すBL輝度カーブが決定されたとする。

0055

そして、BL輝度決定部105が、対応関係502を示すBL輝度カーブと、各分割領域の最大階調値2と、に基づいて、各光源の発光輝度を決定する。対応関係502では、最大階調値2に発光輝度6.25%が対応付けられている。そのため、ここでは、図8に示すように、各光源の発光輝度として6.25%が得られ、各光源の発光輝度が6.25%に制御される。

0056

次に、輝度推定部106が、各光源の発光輝度6.25%に基づいて、各推定位置におけるBL輝度(BLユニット109からの光の輝度)を算出する。ここでは、簡単のため、水平方向に着目して説明する。図9は、水平方向における画素位置とBL輝度との対応関係の一例を示す図である。図9において、破線は、光源から発せられた光の輝度分布を示す。本実施例では、複数の光源光の輝度の総和をBL輝度とみなすため、BL輝度の分布は、図9実線で示す分布となる。そのため、各推定位置のBL輝度として、同じ値が得られる。

0057

そして、伸長補正部107が、各推定位置のBL輝度に基づいて各画素の伸長率を算出する。ここでは、各光源の発光輝度が均一であるため、図9に示すように、BL輝度は画素位置に依らず一定の値となる。また、全ての光源の発光輝度を同じ割合で低減した場合、基準BL値に対するBL輝度の割合は、基準値に対する光源の発光輝度の割合に一致する。本実施例では、発光輝度bl=6.25%であるため、BL輝度blDisは、基準BL値Ltの6.25%の値となる。従って、以下の式5に示すように、各画素の伸長率gainとして16が得られる。

gain=16(=1/0.0625) ・・・(式5)

0058

次に、伸長補正部107が、第1補正画像データの各階調値に伸長率16を乗算することにより、第2補正画像データを生成する。上述したように、第1補正画像データの階調値は2であるため、第2補正画像データの階調値として32(=2×16)が得られる。そして、伸長補正部107が第2補正画像データを液晶パネル108に出力することにより、液晶パネル108の透過率が第2補正画像データに応じた値に制御される。

0059

ここで、第2補正画像データの階調値32は黒表示ムラ閾値と同じ値であるため、黒表示ムラが目立たない表示画像を得ることができる。また、ローカルデミング処理を実施しない場合のBL輝度を100%とすると、本実施例では、BL輝度が6.25%に低減される。換言すれば、BL輝度が93.75%低減される。「ローカルデミング処理を実施しない場合」とは、「各光源の発光輝度を基準値に制御した場合」のことである。そして、ローカルデミング処理を実施しない場合の黒色の表示輝度を100%とすると、本実施例では、黒色の表示輝度は、(100%+700%(黒表示ムラ閾値による黒浮き分))×0.0625=50%となる。このように、本実施例では、黒色の表示輝度を、ローカルデミング処理を実施しない場合の半分の値に低減することができる。そのため、黒表示ムラ補正処理を行った場合においても、液晶パネル108のコントラスト(1000:1)の2倍である目標コントラスト2000:1に、表示装置のコントラストを高めること
ができる。

0060

このように、本実施例によれば、黒表示ムラを低減することに起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる。

0061

次に、本実施例におけるもう一つの効果について説明する。本実施例によれば、黒表示ムラ補正処理の実行中にハロー現象を低減する効果を得ることもできる。ここで、ハロー現象とは、画像が明るい領域の光源から発せられた光が周囲に漏れることで生じる現象であり、画像が暗い領域の表示輝度が高められる現象である。以下では、入力画像(入力画像データが表す画像)が図10に示す画像である場合の例を説明する。図10の入力画像は、階調値が4095である矩形領域を有しており、矩形領域以外の領域における階調値は、0である。以下では、簡単のため、図10に示す断面位置に着目して説明する。

0062

まず、黒表示ムラ補正値決定部101が、黒表示ムラ補正値を決定する。ここでは、黒表示ムラ補正値として4が決定されたとする。

0063

次に、黒表示ムラ補正処理部102が、黒表示ムラ補正処理を入力画像データに施すことにより、第1補正画像データを生成する。生成された第1補正画像データの階調値と画素位置との対応関係を図11に示す。ここでは、図10の入力画像データの各階調値に黒表示ムラ補正値2を加算することにより第1補正画像データが生成される。そのため、矩形領域における第1補正画像データの階調値は4095となり、矩形領域以外の領域における第1補正画像データの階調値は2となる。

0064

そして、特徴量取得部103が、各分割領域における第1補正画像データの最大階調値を、特徴量として取得する。特徴量取得部103で取得される最大階調値の分布は、図11に示す階調値の分布と同じ分布となる。

0065

次に、BL輝度カーブ決定部104が、黒表示ムラ補正値4に応じてBL輝度カーブを決定する。ここでは、図5の対応関係502を示すBL輝度カーブが決定されたとする。

0066

そして、BL輝度決定部105が、対応関係502を示すBL輝度カーブと、各分割領域の最大階調値と、に基づいて、各光源の発光輝度を決定する。対応関係502では、最大階調値2に発光輝度6.25%が対応付けられており、最大階調値4095に発光輝度100%が対応付けられている。そのため、ここでは、矩形領域に対応する光源の発光輝度として100%が得られ、他の光源の発光輝度として6.25%が得られる。その後、各光源の発光輝度が、決定された発光輝度に制御される。

0067

次に、輝度推定部106が、各光源の発光輝度に基づいて、各推定位置におけるBL輝度(BLユニット109からの光の輝度)を算出する。ここでは、画素位置とBL輝度との対応関係は、図12に示す対応関係となる。図12から、矩形領域に対応する光源からの光が、3つ先の分割領域まで大きく影響を及ぼすことがわかる。また、矩形領域及びその周辺のBL輝度が高く、矩形領域から遠ざかるにつれBL輝度が低減することがわかる。

0068

また、100%のBL輝度の領域は、対象領域の全ての画素で100%を補償する必要がある。しかしながら、光源から出力された光の輝度分布は、領域の中心部分で最も輝度が高く、且つ、領域の端部に向かうにつれて輝度が低減する分布である。そのため、図12に示すように、領域の中心部分ではBL輝度が100%を超える。これは、ローカルデミング処理をしない時のBL輝度を100%として定義していることから、局所的にローカルデミング処理しない時のBL輝度より高く点灯することを示す。

0069

そして、伸長補正部107が、各推定位置のBL輝度に基づいて各画素の伸長率を算出する。次に、伸長補正部107が、第1補正画像データの各階調値に伸長率を乗算することにより、第2補正画像データを生成する。その後、伸長補正部107は、生成した第2補正画像データを液晶パネル108に出力する。生成された第2補正画像データの階調値と画素位置との対応関係を図13に示す。ここでは、図12に示すBL輝度の分布に基づいて、矩形領域の周辺の画素位置での伸長率として1よりも小さい値が設定される。そして、矩形領域から遠ざかるにつれて伸長率が1よりも大きい値に増すように、矩形領域以外の領域における各画素位置の伸長率が設定される。従って、矩形領域から大きく離れた領域については、第2補正画像データの階調値として、黒表示ムラ補正値と略等しい値が得られる。そして、矩形領域の周辺の領域については、第2補正画像データの階調値として、黒表示ムラ閾値より小さい値が得られる。

0070

矩形領域の周辺では、矩形画像の輝度が非常に高いため、黒表示ムラ閾値より小さい階調値を用いても黒表示ムラは目立ちにくい。また、矩形領域の周辺ではハロー現象が生じる。そして、黒色の階調値が高いほど液晶素子の透過率は大きいため、黒色の階調値が高いほどハロー現象は目立ちやすい。従って、ユーザにとっての妨害感の低減の観点から、矩形領域の周辺では、黒表示ムラを低減することよりも、ハロー現象を低減することの方が重要である。本実施例では、矩形領域の周辺の領域については、第2補正画像データの階調値として、黒表示ムラ閾値より小さい値が得られる。そのため、ハロー低減を抑制することができる。図14は、表示輝度と画素位置の対応関係の一例を示す。図14の表示輝度は、図12のBL輝度分布と図13の階調値から推定された値である。図14から、矩形領域から他の分割領域にかけて表示輝度が急峻に低下しており、ハロー現象が低減されていることがわかる。

0071

一方、矩形領域から離れた領域では、黒表示ムラが目立ちやすい。本実施例では、矩形領域から離れるにつれて、第2補正画像データの階調値が黒表示ムラ補正値に近づく。そのため、矩形領域から離れた領域については、黒表示ムラを低減することができる。このことは、図14からもわかる。

0072

このように、本実施例では、伸長処理前に黒表示ムラ補正処理が行われ、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮してローカルデミング処理が行われる。それにより、黒表示ムラが目立つ領域については黒表示ムラを低減することができ、ハロー現象が目立つ領域についてはハロー現象を低減することができる。

0073

伸長処理後に黒表示ムラ補正処理を行うことによっても、黒表示ムラを低減することができる。しかしながら、伸長処理後に黒表示ムラ補正処理を行い、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮せずにローカルデミング処理を行うと、本実施例で得られる上記効果は得られない。以下に、その例を説明する。以下の説明でも、入力画像が図10に示す画像であるものとし、図10に示す断面位置に着目する。

0074

まず、各分割領域における入力画像データの最大階調値が、特徴量として取得される。図10の入力画像データの階調値を画素位置との位置関係図15に示す。図15に示すように、矩形領域における入力画像データの階調値は4095であり、矩形領域以外の領域における入力画像データの階調値は0である。各分割領域における入力画像データの最大階調値の分布は、図15に示す階調値の分布と同じ分布となる。

0075

次に、図5の対応関係502を示すBL輝度カーブと、各分割領域の最大輝度値と、に基づいて、各光源の発光輝度が決定される。対応関係502では、最大階調値0に発光輝度6.25%が対応付けられており、最大階調値4095に発光輝度100%が対応付け
られている。そのため、ここでは、矩形領域に対応する光源の発光輝度として100%が得られ、他の光源の発光輝度として6.25%が得られる。その後、各光源の発光輝度が、決定された発光輝度に制御される。

0076

そして、各光源の発光輝度に基づいて、各推定位置におけるBL輝度(BLユニット109からの光の輝度)が算出する。ここでは、画素位置とBL輝度との対応関係は、図16に示す対応関係となる。図16から、矩形領域及びその周辺のBL輝度が高く、矩形領域から遠ざかるにつれBL輝度が低減することがわかる。

0077

次に、各推定位置のBL輝度に基づいて各画素の伸長率が算出される。そして、入力画像データの各階調値に伸長率を乗算することにより、伸長画像データが生成される。生成された伸長画像データの階調値と画素位置との対応関係を図17に示す。矩形領域以外の領域では、入力画像データの階調値は0(下限階調値)であるため、伸長処理によって階調値は変更されない。そのため、矩形領域以外の領域については、第2補正画像データの階調値として0が得られる。

0078

そして、伸長画像データに黒表示ムラ補正処理を施すことにより、補正画像データが生成される。その後、補正画像データが液晶パネルに出力される。ここでは、黒表示ムラを低減するために、黒表示ムラ補正処理として、黒表示ムラ閾値32を各階調値に加算する処理が行われる。そのため、生成された補正画像データの階調値と画素位置との対応関係は、図18に示す関係となる。

0079

図19は、表示輝度と画素位置の対応関係の一例を示す。図19の表示輝度は、図16のBL輝度分布と図18の階調値から推定された値である。図19から、矩形領域から他の分割領域にかけて表示輝度がなだらかに低下しており、ハロー現象が目立つことがわかる。また、図19から、矩形領域から離れた領域での輝度が図14よりも高いことがわかる、そのため、このような方法では、黒表示ムラ補正処理によってコントラストが低下する。

0080

以上を鑑みて、ユーザにとっての妨害感をより高精度に低減するためには、伸長処理前に黒表示ムラ補正処理が行われ、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮してローカルデミング処理が行われる必要がある。具体的には、ハロー現象が目立つ領域でハロー現象を低減し、黒表示ムラが目立つ領域で黒表示ムラを低減するためには、伸長処理前に黒表示ムラ補正処理が行われ、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮してローカルデミング処理が行われる必要がある。

0081

なお、本実施例では、第1補正画像データに基づいて各光源の発光輝度を制御する例を説明したが、入力画像データに基づいて各光源の発光輝度が制御されてもよい。
例えば、特徴量取得部103で入力画像データの特徴量が取得されるように、特徴量取得部103の後段で黒表示ムラ補正処理が行われてもよい。そして、入力画像データの特徴量が取得されることと、黒表示ムラ補正処理によって階調値が変更されることと、を考慮して、BL輝度カーブが決定されてもよい。あるいは、BL輝度カーブから発光輝度を決定する際に、黒表示ムラ補正処理による特徴量の変化を考慮して、取得した特徴量が補正されてもよい。例えば、取得した特徴量に黒表示ムラ補正値が加算されてもよい。そして、補正後の特徴量に対応する発光輝度が、BL輝度カーブから取得されてもよい。

0082

<実施例2>
以下、本発明の実施例2に係る画像表示装置及びその制御方法について説明する。なお、以下では、実施例1と異なる構成や処理について説明し、実施例1と同じ構成や処理についての説明は省略する。

0083

実施例1では、入力画像データに黒表示ムラ補正処理を施し、黒表示ムラ補正処理による階調値の変化を考慮して各光源の発光輝度を制御する例を説明した。しかしながら、黒表示ムラ補正処理を行うことで、画像データに使用できる階調値の数が減ってしまう。例えば、黒表示ムラ閾値が32であり、画像データの階調値が12bitの値であるとすると、黒表示ムラ補正処理を行うことで、7.8%(≒32/4095×100)分の階調値が失われる。

0084

そこで、本実施例では、入力画像データが黒表示ムラの目立つ画像データである場合に限って、黒表示ムラ補正処理を行う。黒表示ムラは、階調値が低いほど目立ちやすく、低い階調値を有する領域が大きいほど目立ちやすい。そのため、黒表示ムラが目立つ画像データ、すなわち黒表示ムラの発生を招く画像データは、「低階調画像データ」と呼ぶことができる。本実施例の上記構成によれば、入力画像データが低階調画像データでない場合には、階調が低減せず、より高品質な表示画像を得ることができる。入力画像データが低階調画像データでない場合には、黒表示ムラは目立たないため、黒表示ムラ補正処理を行わなくても問題はない。また、入力画像データが低階調画像データである場合には、実施例1と同等の効果を得ることができる。例えば、黒表示ムラを低減することに起因した表示画像のコントラストの低下を抑制することができる。

0085

本実施例では、画像表示装置に動画像データが入力される例を説明する。具体的には、フレーム毎に、そのフレームの入力画像データが画像表示装置に入力される例を説明する。図20は、本実施例に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図20は、実施例1(図1)の機能部の他に、低階調シーン検出部201をさらに有する。
なお、図20において、実施例1と同じ機能部には実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
なお、言うまでもないが、本実施例では、各機能部において、フレーム毎に処理が行われる。

0086

低階調シーン検出部201は、入力画像データまたは第1補正画像データである対象画像データに基づいて、入力画像データが低階調画像データであるか否かを判定する。本実施例では、フレーム毎に、そのフレームの対象画像データに基づいて、当該フレームの入力画像データが低階調画像データであるか否かが判定される。具体的には、低階調シーン検出部201は、特徴量取得部103から各分割領域の最大階調値(特徴量)を取得し、取得した特徴量に基づいて、入力画像データが低階調画像データであるか否かを判定する。判定結果は、黒表示ムラ補正値決定部101へ出力される。画像データの判定と判定結果の出力とがフレーム毎に行われる。

0087

図21を用いて、低階調シーン検出部201の処理の一例について説明する。図21は、低階調シーン検出部201の処理の流れの一例を示すフローチャートである。

0088

まず、S2101にて、低階調シーン検出部201は、低階調エリアカウント値をゼロに初期化する。また、低階調シーン検出部201は、複数の分割領域のうちの1つを、注目エリアとして選択する。
次に、S2102にて、低階調シーン検出部201は、注目エリアの最大階調値(特徴量)を取得する。

0089

そして、S2103にて、低階調シーン検出部201は、注目エリアの最大階調値が予め定められた閾値以下(第3閾値以下)であるか否かを判定する。本処理は、「注目エリアが低階調領域(低階調エリア)であるか否かを判定する処理」と言うこともできる。低階調領域は、対象画像データの階調値(本実施例では最大階調値)が第3閾値以下の領域
である。本実施例では、第3閾値として、実施例1の方法で決定された黒表示ムラ補正値が使用される。なお、第3閾値は、実施例1の方法で決定された黒表示ムラ補正値より大きくても小さくてもよい。

0090

最大階調値が第3閾値以下である場合(注目エリアが低階調領域である場合)には、S2104に処理が進められる。S2104では、低階調シーン検出部201は、低階調エリアカウント値を1だけインクリメントする。その後、S2110に処理が進められる。
最大階調値が第3閾値よりも大きい場合(注目エリアが低階調領域でない場合)には、低階調エリアカウント値が更新されずに、S2110に処理が進められる。

0091

S2110では、低階調シーン検出部201は、全ての分割領域が注目エリアとして選択されたか否かを判定する。注目エリアとして選択されていない分割領域が存在する場合には、その分割領域が注目エリアとして選択され、S2102に処理が戻される。全ての分割領域が注目エリアとして選択されると、S2105へ処理が進められる。このように、本実施例では、複数の分割領域のそれぞれについて、S2101〜S2104の処理が行われる。

0092

S2105では、低階調シーン検出部201は、低階調エリアカウント値が予め定められた閾値以上(第4閾値以上)であるか否かを判定する。本処理は、「低階調エリアの数が第4閾値以上であるか否かを判定する処理」と言うこともできる。本実施例では、第4閾値としては、分割領域の数の80%である38(=48×0.8)が使用される。なお、第4閾値は、分割領域の数の80%に相当する値より大きくても小さくてもよい。

0093

低階調エリアカウント値(低階調エリアの数)が第4閾値以上である場合には、入力画像データが低階調画像データであると判定され、S2106に処理が進められる。
低階調エリアカウント値が第4閾値未満である場合には、入力画像データが低階調画像データでないと判定され、S2108に処理が進められる。

0094

S2106では、低階調シーン検出部201は、検出フラグF=1を黒表示ムラ補正値決定部101に出力する。そして、S2107にて、低階調シーン検出部201は、低階調エリアカウント値を黒表示ムラ補正値決定部101に出力する。
S2108では、低階調シーン検出部201は、検出フラグF=0を黒表示ムラ補正値決定部101に出力する。

0095

入力画像データが図2の画像データである場合、黒表示ムラ補正値が4であるため、各分割領域の最大輝度値として4が取得され、全ての分割領域が低階調エリアとして検出される。そのため、最終的な低階調エリアカウント値として、48(>第4閾値38)が得られる。その結果、入力画像データが低階調画像データであると判定され、検出フラグF=1と、低階調エリアカウント値48と、が出力される。

0096

黒表示ムラ補正値決定部101は、フレーム毎に、低階調シーン検出部201から検出フラグFを取得する。本実施例では、低階調シーン検出部201から低階調エリアカウント値が取得されることもある。そして、検出フラグF=1が取得された場合は、実施例1の方法と同様の方法で黒表示ムラ補正値を決定して出力し、検出フラグF=0が取得された場合には、黒表示ムラ補正値として0を出力する。その結果、入力画像データが低階調画像データであると判定された場合には、入力画像データの階調値を高めた第1補正画像データが生成される。そして、入力画像データが低階調画像データでないと判定された場合には、入力画像データと同じ第1補正画像データが生成される。

0097

以上述べたように、本実施例によれば、入力画像データが低階調画像データであるか否
かが判定され、入力画像データが低階調画像データであると判定された場合に限って、黒表示ムラ補正処理が行われる。それにより、入力画像データが低階調画像データでない場合には、階調が低減せず、より高品質な表示画像を得ることができる。また、入力画像データが低階調画像データである場合には、実施例1と同等の効果を得ることができる。

0098

なお、入力画像データが低階調画像データであるか否かの判定方法は上記方法に限らない。例えば、閾値以下の階調値の数に基づいて、入力画像データが低階調画像データであるか否かが判定されてもよい。

0099

なお、黒表示ムラ補正値の決定方法(設定方法)は上記方法に限らない。
例えば、黒表示ムラ補正処理による入力画像データの階調値の増加量として、低階調エリアの数が多いほど大きい値が得られるように、黒表示ムラ補正値が決定されてもよい。具体的には、図22に示すように黒表示ムラ補正値が決定されてもよい。図22は、低階調エリアカウント値と黒表示ムラ補正値の対応関係の一例を示す。図22の例では、低階調エリアカウント値が第4閾値38未満の場合に、黒表示ムラ補正値として0が使用される。そして、低階調エリアカウント値が第4閾値38以上の場合に、低階調エリアカウント値の増加に伴い、黒表示ムラ補正値が0から4(実施例1の方法で決定された値)まで線形に増加するように、黒表示ムラ補正値が決定される。
また、黒表示ムラ補正処理による入力画像データの階調値の増加量が、検出フラグFや低階調エリアカウント値に応じた値に徐々に近づくように、黒表示ムラ補正値が決定されてもよい。例えば、フレーム間における黒表示ムラ補正値の変化量が閾値以下に制限されてもよい。それにより、黒表示ムラ補正値が急激に変化することによるコントラストや黒表示ムラの急激な変化を抑制することができる。

0100

<実施例3>
以下、本発明の実施例3に係る画像表示装置及びその制御方法について説明する。なお、以下では、実施例1,2と異なる構成や処理について説明し、実施例1,2と同じ構成や処理についての説明は省略する。

0101

実施例1,2では、黒表示ムラ補正処理によって画像データの全ての階調値を高める例を説明した。しかしながら、黒表示ムラ補正処理では、少なくとも、黒表示ムラが目立つ領域の階調値を高めればよい。本実施例では、黒表示ムラ補正処理によって画像データの一部の階調値のみを高める例を説明する。また、本実施例では、ハロー現象をより低減することができる例を説明する。

0102

図23は、本実施例に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図23に示すように、本実施例に係る画像表示装置は、制御部301、オフセット加算部302、BL輝度決定部305、画像補正部307、オフセット減算部310、BLユニット309、液晶パネル308、及び、ガンマ調整部311を有する。

0103

BLユニット309は、図1のBLユニット109と同じものである。
液晶パネル308は、図1の液晶パネル108と同じものである。実施例1,2では説明を省いたが、画素の表示輝度は、例えば、その画素に対応する液晶素子の透過率に、当該画素の位置におけるBL輝度を乗算した値に比例する。そのため、画素の位置におけるBL輝度が一定である場合、その画素の表示輝度は、当該画素に対応する液晶素子の透過率に比例する。また、画素に対応する液晶素子の透過率が一定である場合、その画素の表示輝度は、当該画素の位置におけるBL輝度に比例する。

0104

BL輝度決定部305は、BL輝度決定部305に入力された画像データ(第1補正画像データ)に基づいて、BLユニット309が有する各光源の発光輝度を決定する。そし
て、BL輝度決定部305は、各光源の発光輝度を、決定した発光輝度に制御する。本実施例では、画像データの輝度が低い領域で、画像データの輝度が高い領域に比べ低い値が、光源の発光輝度として決定される。例えば、画像データが明るい分割領域に対応する光源の発光輝度が基準値から低減されずに、画像データが暗い分割領域に対応する光源の発光輝度が基準値よりも小さい値に低減される。具体的には、分割領域における画像データの明るさの低下に伴い、発光輝度が基準値から下限発光輝度まで線形に低下するように、その分割領域に対応する光源の発光輝度が決定される。但し、下限発光輝度は、目標コントラストに応じて制御される。また、BL輝度決定部305は、各光源の発光輝度を示す発光輝度情報を、画像補正部307へ出力する。

0105

表示画像のコントラストは、表示輝度の取り得る値の最大値(上限表示輝度)と最小値(下限表示輝度)の比であるため、上限表示輝度が一定である場合には、コントラストは下限表示輝度により定まる。そして、下限表示輝度は、液晶パネル308の透過率が下限透過率されたときに液晶パネル308から漏れるBL光の輝度に比例する。下限透過率は、透過率の取り得る値の最小値であり、BL光はBLユニット309から発せられた光である。そのため、下限表示輝度は、下限発光輝度により定まる。したがって、表示画像のコントラストは、下限発光輝度により定まる。

0106

画像補正部307は、BL輝度決定部305から発光輝度情報を取得する。画像補正部307は、画像補正部307に入力された画像データ(第1補正画像データ)に、発光輝度情報に基づく伸長処理を施す。そして、画像補正部307は、伸長処理が施された後の画像データ(第2補正画像データ)を、オフセット減算部310に出力する。本実施例では、分割領域毎に、その分割領域に対応する発光輝度に応じた係数が、当該分割領域における第1補正画像データの各階調値に乗算される。例えば、分割領域に対応する光源の発光輝度が基準値のBG倍である場合には、当該分割領域における第1補正画像データの各階調値に1/BGが乗算される。それにより、第2補正画像データが生成される。

0107

ここで、表示画像のムラについて説明する。図24(A),24(B)に、黒表示ムラの一例を示す。図24(A)は、黒色の背景上に白色の矩形物がある画像データが液晶パネル308で使用された場合の表示画像の一例を示す。背景領域(黒色の背景の領域)内のドットで示された領域は、黒表示ムラが生じている背景領域である。図24(B)は、図24(A)の断面位置における表示輝度の分布の一例を示す。図24(B)から、黒表示ムラが生じている背景領域で、表示輝度が、他の背景領域の表示輝度よりも高いことがわかる。

0108

黒表示ムラは、液晶パネル308で使用される階調値が0であるときに最も目立ち、液晶パネル308で使用される階調値の増加に伴い急激に低下する。そのため、液晶パネル308で使用される階調値を所定値(黒表示ムラ閾値OFS)以上に制限すれば、黒表示ムラを目立たなくすることができる。図25に、黒表示ムラの特性(液晶パネル308で使用される階調値と、黒表示ムラの大きさと、の対応関係)の一例を示す。図25において、許容レベルは、許容できる黒表示ムラの大きさの最大値を示す。許容レベルは、「目立たない黒表示ムラの大きさの最大値」と言うこともできる。黒表示ムラの大きさを許容レベル以下に制御するためには、液晶パネル308において、黒表示ムラの大きさが許容レベルとなる階調値(黒表示ムラ閾値OFS)以上の階調値が、黒色の階調値(下限階調値)として使用されればよい。
なお、許容レベルや黒表示ムラ閾値OFSの決定方法は、どのように決定されてもよい。例えば、複数の人間による主観評価の結果に基づいて、これらの値を決定することができる。

0109

上述したように、本実施例では、黒表示ムラ補正処理によって入力画像データの一部の
階調値のみが高められる。しかしながら、このような黒表示ムラ補正処理を行うと、黒表示ムラ補正処理によって画像データの階調特性(階調値と表示輝度の対応関係)が変化する。例えば、黒表示ムラ補正処理によって、階調特性が、階調値の増加に対して表示輝度が線形に増加する線形特性から、階調値の増加に対して表示輝度が非線形に増加する非線形特性に変化する。

0110

ガンマ調整部311は、第1補正画像データの階調特性が所定の階調特性(所望の階調特性)に近づくように、入力画像データの階調特性を変換する。例えば、第1補正画像データの階調特性の形状が入力画像データの階調特性の形状に近づくように、入力画像データの階調特性が変換される。それにより、ガンマ調整画像データが生成される。本実施例では、階調特性は、変換前の階調値と変換後の階調値との対応関係を示すルックアップテーブル(LUT)を用いて変換される。以後、階調特性の変換に用いるLUTを、「ガンマ調整テーブル」と記載する。ガンマ調整部311は、生成したガンマ調整画像データ(階調特性が変換された後の入力画像データ)を、オフセット加算部302に出力する。

0111

なお、黒表示ムラ補正処理による階調特性の変化を許容する場合には、ガンマ調整部311は不要となる。
なお、本実施例では、入力画像データの画素値がRGB値R値G値、及び、B値)の組み合わせであるものとする。R値は赤色の階調値、G値は緑色の階調値、B値は青色の階調値である。また、本実施例では、R値、G値、及び、B値が8ビットの値(0以上255以下の値)であり、(R値,G値,B値)=(0,0,0)が黒色のRGB値であり、(R値,G値,B値)=(255,255,255)が白色のRGB値であるものとする。そして、本実施例では、階調値と表示輝度が比例関係にあるものとする。

0112

オフセット加算部302は、オフセット加算部302に入力された画像データ(ガンマ調整画像データ)に対して黒表示ムラ補正処理を施すことにより、第1補正画像データを生成する。本実施例では、黒表示ムラ補正処理により、ガンマ調整画像データの複数の階調値のうち、予め定められた低階調閾値未満(第2閾値未満)の階調値が高められる。具体的には、低階調閾値未満の階調値にオフセット値(オフセット加算値)が加算される。本実施例では、オフセット加算部302は、3つのR値、3つのG値、及び、3つのB値の全ての組み合わせに対応する27個の格子点を有する3次元ルックアップテーブル(3DLUT)を用いて、ガンマ調整画像データの階調値を補正する。以後、オフセット加算部302が用いる3DLUTを、「オフセット加算LUT」と記載する。オフセット加算部302は、生成した第1補正画像データを、BL輝度決定部305と画像補正部307に出力する。

0113

図26は、オフセット加算LUTの一例を示す図である。図26のR軸はガンマ調整画像データのR値を示し、G軸はガンマ調整画像データのG値を示し、B軸はガンマ調整画像データのB値を示す。図26に示すように、オフセット加算LUTの格子点では、上記3つのR値として、0、PA(低階調閾値)、及び、255が使用されている。G値とB値についても同様に、0、PA、及び、255が使用されている。図26では、黒色のRGB値(0,0,0)に対応する格子点が黒丸で示されている。また、R値、G値、及び、B値のそれぞれが0かPAである7つの格子点が白丸で示されている。そして、R値、G値、及び、B値のいずれかが255である19個の格子点が小さい白丸で示されている。黒色に対応する格子点には、出力値として黒表示ムラ補正値OFSAが割り当てられ、それ以外の格子点には、出力値として0が割り当てられる。

0114

オフセット加算部302は、ゲイン調整画像データのRGB値(対象RGB値)とオフセット加算LUTの格子点の座標(RGB値)とを比較し、27個の格子点のうちの8つの格子点を検出する。本実施例では、RGB色空間(R軸、G軸、及び、B軸を有する空
間)において対象RGB値の周囲に位置する8つの格子点が検出される。換言すれば、RGB色空間内に形成される、8つの格子点を頂点とする立方体のうち、対象RGB値を含む最小の立方体を形成する8つの格子点が検出される。そして、オフセット加算部302は、検出した8つの格子点に割り当てられている8つの出力値を、格子点の座標と対象RGB値の差(RGB色空間内での距離)が小さいほど大きい重みで重みづけ加算する。それにより、対象RGB値に加算するオフセット加算値が算出される。具体的には、R軸方向の距離に応じた重みを用いた重み付け加算を行うことにより、R値に加算するオフセット加算値が算出され、G軸方向の距離に応じた重みを用いた重み付け加算を行うことにより、G値に加算するオフセット加算値が算出される。そして、B軸方向の距離に応じた重みを用いた重み付け加算を行うことにより、B値に加算するオフセット加算値が算出される。オフセット加算部302は、算出したオフセット加算値を対象RGB値に加算する。オフセット加算部302は、この処理をゲイン調整画像データの各階調値について行う。それにより、第1補正画像データが生成される。

0115

上記重みづけ加算によれば、対象RGB値の階調値(R値、G値、及び、B値)が0である場合にオフセット加算値としてOFSAが算出され、対象RGB値の階調値が大きいほど0に近い値がオフセット加算値として算出される。そして、対象RGB値の階調値が低階調閾値PA以上である場合には、オフセット加算値として0が算出される。そのため、低階調閾値PA以上の階調値は、黒表示ムラ補正処理(オフセット加算処理)の影響を受けない。

0116

図27は、階調値とオフセット加算値の対応関係の一例を示す図である。具体的には、図27は、G値とB値が0である場合における、R値と、R値に加算するオフセット加算値と、の対応関係を示す。図27から、R値の0からPAまでの増加に伴い、オフセット加算値がOFSAから0に低下することがわかる。そして、PA以上のR値の範囲では、オフセット加算値として0が得られることがわかる。

0117

なお、低階調閾値PAは、どのような値であってもよい。低階調閾値PAは、黒表示ムラの補正が必要な階調値の範囲内の値であることが好ましく、変換前の階調値と変換後の階調値の差が小さい値であることが好ましい。例えば、低階調閾値PAとして、黒表示ムラ補正値OFSAの2倍の値を用いることが好ましい。

0118

なお、格子点の数は27個より多くても少なくてもよい。オフセット加算LUTは、2つのR値、2つのG値、及び、2つのB値の全ての組み合わせに対応する8つの格子点を少なくとも有していればよい。

0119

なお、黒表示ムラ補正処理の方法は上記方法に限らない。例えば、画素毎に、3次元の距離に応じた重みを用いた重みづけ加算により、R値、G値、及び、B値に共通の1つのオフセット加算値が算出されてもよい。1種類の階調値(R値、G値、B値、輝度値(Y値)、等)に対応する格子点を有する1次元ルックアップテーブルを用いて、画素毎に、その画素のR値、G値、及び、B値に加算する1つのオフセット加算値が算出されてもよい。実施例1と同様に、全ての階調値に黒表示ムラ補正値OFSAが加算されてもよい。但し、3DLUTを用いてR値、G値、及び、B値に対応する3つのオフセット加算値を算出する上記方法によれば、オフセット加算値の加算による画素の彩度の低下を低減することができる。

0120

オフセット減算部310は、オフセット減算部310に入力された画像データ(第2補正画像データ)に対して階調値低減処理を施すことにより、第3補正画像データを生成する。階調値低減処理は、黒表示ムラ閾値OFS未満の階調値を低減する画像処理(第3補正処理)である。本実施例では、黒表示ムラ閾値OFS未満の階調値からオフセット値(
オフセット減算値)が減算される。「オフセット減算値は、第3補正処理による階調値の低減量」とも言える。具体的には、オフセット減算部310は、4つのR値、4つのG値、及び、4つのB値の全ての組み合わせに対応する64個の格子点を有する3DLUTを用いて、第2補正画像データの階調値を補正する。以後、オフセット減算部310が用いる3DLUTを、「オフセット減算LUT」と記載する。オフセット減算部310は、生成した第3補正画像データを、液晶パネル308に出力する。その結果、第3補正画像データに応じた透過率に、液晶パネル308の透過率が制御される。

0121

図28は、オフセット減算LUTの一例を示す図である。図28のR軸は第2補正画像データのR値を示し、G軸は第2補正画像データのG値を示し、B軸は第2補正画像データのB値を示す。図28に示すように、オフセット加算LUTの格子点では、上記4つのR値として、0、OFSA(黒表示ムラ補正値)、OFS(黒表示ムラ閾値)、及び、255が使用されている。G値とB値についても同様に、0、OFSA、OFS、及び、255が使用されている。図28では、黒色のRGB値(0,0,0)に対応する格子点(第1格子点)が黒丸で示されている。R値、G値、及び、B値のそれぞれが0かOFSAである7つの格子点(第2格子点)が白丸で示されている。R値、G値、及び、B値のいずれかがOFSであり、且つ、残りの階調値が0、OFSA、または、OFSである19個の格子点(第3格子点)が白四角で示されている。そして、R値、G値、及び、B値のいずれかが255である37個の格子点(第4格子点)が小さい白丸で示されている。第2格子点には、出力値として黒表示ムラ補正値OFSAが割り当てられ、それ以外の格子点には、出力値として0が割り当てられる。

0122

オフセット減算部310は、第2補正画像データのRGB値(対象RGB値)とオフセット減算LUTの格子点の座標(RGB値)とを比較し、64個の格子点のうちの8つの格子点を検出する。8つの格子点の検出方法は、オフセット加算部302と同じである。そして、オフセット減算部310は、検出した8つの格子点に割り当てられている8つの出力値を重みづけ加算する。それにより、対象RGB値から減算するオフセット減算値が算出される。重みづけ加算の方法は、オフセット加算部302と同じである。オフセット減算部310は、算出したオフセット減算値を対象RGB値から減算する。オフセット減算部310は、この処理を第2補正画像データの各階調値について行う。それにより、第3補正画像データが生成される。

0123

上記重みづけ加算によれば、対象RGB値の階調値(R値、G値、及び、B値)が黒表示ムラ補正値OFSAと同じ値である場合に、黒表示ムラ補正値OFSAがオフセット減算値として算出される。対象RGB値の階調値が黒表示ムラ補正値OFSAよりも小さい場合には、対象RGB値の階調値が小さいほど0に近い値がオフセット減算値として算出される。対象RGB値の階調値が黒表示ムラ補正値OFSAよりも大きい場合には、対象RGB値の階調値が大きいほど0に近い値がオフセット減算値として算出される。そして、対象RGB値の階調値が黒表示ムラ閾値OFS以上である場合には、オフセット減算値として0が算出される。そのため、黒表示ムラ閾値OFS以上の階調値は、階調値低減処理(オフセット減算処理)の影響を受けない。

0124

図29は、階調値とオフセット減算値の対応関係の一例を示す図である。具体的には、図29は、G値とB値が0である場合における、R値と、R値から減算するオフセット減算値と、の対応関係を示す。図29から、R値の0からOFSAまでの増加に伴い、オフセット減算値が0からOFSAに低下することがわかる。また、R値のOFSAからOFSまでの増加に伴い、オフセット減算値がOFSAから0に低下することがわかる。そして、OFS以上のR値の範囲では、オフセット減算値として0が得られることがわかる。

0125

なお、黒表示ムラ補正値OFSAは、黒表示ムラ補正処理による下限階調値の増加量に
相当する。そのため、本実施例では、階調値低減処理による第2補正画像データの階調値の低下量は、黒表示ムラ補正処理による下限階調値の増加量に第2補正画像データの当該階調値が近いほど大きい。

0126

なお、格子点の数は64個より多くても少なくてもよい。オフセット減算LUTは、3つのR値、3つのG値、及び、3つのB値の全ての組み合わせに対応する27個の格子点を少なくとも有していればよい。オフセット減算LUTは、5つのR値、5つのG値、及び、5つのB値の全ての組み合わせに対応する125個の格子点を少なくとも有していればよい。第1格子点から第3格子点までの間に存在する格子点の数が多いほど、階調値低減処理による階調値の低下量(オフセット減算値)をより細かく設定することができる。格子点の数や配置を調整することにより、ハロー現象の低減度合い、ハロー現象が生じる領域の形状、等を調整することができる。

0127

なお、階調値低減処理の方法は上記方法に限らない。例えば、画素毎に、3次元の距離に応じた重みを用いた重みづけ加算により、R値、G値、及び、B値に共通の1つのオフセット減算値が算出されてもよい。1種類の階調値(R値、G値、B値、輝度値(Y値)、等)に対応する格子点を有する1次元ルックアップテーブルを用いて、画素毎に、その画素のR値、G値、及び、B値から減算する1つのオフセット減算値が算出されてもよい。OFS以下の全ての階調値からOFSAが減算されてもよい。但し、3DLUTを用いてR値、G値、及び、B値に対応する3つのオフセット減算値を算出する上記方法によれば、オフセット減算値の減算による画素の彩度の低下を低減することができる。階調値がOFS未満である場合に、OFSAがオフセット減算値として使用されてもよい。

0128

なお、本実施例では、第2格子点の出力値としてOFSAが割り当てられる例を説明したが、これに限らない。黒表示ムラ補正値OFSAを基準に、R値用の出力値であるR出力値、G値用の出力値であるG出力値、及び、B値用の出力値であるB出力値が個別に決定されてもよい。これら3つの出力値のバランスを変えることにより、黒色を表示する際のホワイトバランスを調整することができる。同様に、RGB値(0,0,0)に対応する格子点の出力値として、0ではなく、R出力値、G出力値、及び、B出力値が個別に決定されて使用されてもよい。この場合にも、これら3つの出力値のバランスを変えることにより、黒色を表示する際のホワイトバランスを調整することができる。

0129

制御部301は、黒表示ムラ閾値OFS、目標コントラスト、等に基づいて、画像処理のパラメータとして、下限発光輝度、黒表示ムラ補正値OFSA、及び、ガンマ調整テーブルを生成する。そして、制御部301は、下限発光輝度をBL輝度決定部305に、黒表示ムラ補正値OFSAをオフセット加算部302とオフセット減算部310に、ガンマ調整テーブルをガンマ調整部311に出力する。

0130

まず、下限発光輝度の決定方法について説明する。
液晶パネル308に上限階調値255を入力したときの液晶素子の透過率をTWとし、発光輝度の基準値をLSとすると、表示輝度はTW×LSで表せる。また、液晶パネル308に黒表示ムラ閾値OFSを入力したときの液晶素子の透過率をTBとし、下限発光輝度をLBとすると、表示輝度はTB×LBで表せる。そして、本実施例では、表示輝度TW×LSと表示輝度TB×LBの比が目標コントラストに一致するように各処理を行う。そのため、目標コントラストCは、以下の式6で表わすことができる。そして、TW、LS、TB、及び、Cは既知の値であるため、以下の式7を用いて下限発光輝度LBを算出することができる。

C=(TW×LS)/(TB×LB) ・・・(式6)
LB=(TW×LS)/(TB×C) ・・・(式7)

0131

次に、黒表示ムラ補正値OFSAの決定方法について説明する。
黒色の表示時には、BL輝度決定部305によって、発光輝度が下限発光輝度LBに制御される。そして、画像補正部307により、画素の透過率がLS/LB倍に高められる。ここで、黒表示ムラの大きさを許容レベル以下に低減するためには、黒表示時に液晶パネル308に入力する階調値として、黒表示ムラ閾値OFS以上の階調値を用いる必要がある。したがって、画像補正部307に入力する階調値はOFS×LB/LS以上の値である必要がある。よって、OFS×LB/LSを算出し、算出した値以上の値を黒表示ムラ補正値OFSAとして使用することができる。本実施例では、黒表示時に液晶パネル308に入力する階調値として、黒表示ムラ閾値OFSが用いられるように、黒表示ムラ補正値OFSAが決定される。具体的には、以下の式8を用いて、黒表示ムラ補正値OFSAが算出される。

OFSA=OFS×LB/LS ・・・(式8)

0132

次に、ガンマ調整テーブルの生成方法について説明する。
本実施例では、所定の階調特性(所望の階調特性;第1補正画像データの階調特性の目標値)が線形特性であるとする。そして、オフセット加算部302のオフセット加算値は格子点間線形補間により算出される。そのため、ガンマ調整テーブルは、オフセット加算LUTの低階調閾値PAを基準に決定すればよい。

0133

まず、所望の階調特性は、以下の式9で表されるものとする。式9において、「IN」は階調値、「Lexp」は表示輝度である。

Lexp=(IN/255+1/C)/(1+1/C) ・・・(式9)

そして、オフセット加算部302に階調値PAが入力された場合の表示輝度LPAは、以下の式10で表すことができる。

LPA=((PA×LS/LB)/255+TB/TW)
/(1+TB/TW)×LB/LS
・・・(式10)

0134

式9と式10から、所望の階調特性において、表示輝度LPAを実現する階調値GPは、以下の式10で表すことができる。

GP=(PA/255+1/C)×(1+1/C)
/(1+TB/TW)−1/C
・・・(式11)

0135

そして、階調値PA,GPを用いて、入力値が0のときの出力値が0であり、入力値がGPのときの出力値がPAであり、入力値が255のときの出力値が255であるテーブルを、ガンマ調整テーブルとして決定することができる。ここで、入力値は変換前の階調値であり、出力値は変換後の階調値である。図30に、ガンマ調整テーブルの一例を示す。図30から、0からGPへの入力値の増加に伴い、出力値が0からPAに増加することがわかる。また、GPから255への入力値の増加に伴い、出力値がPAから255に増
加することがわかる。

0136

次に、図31(A)〜31(C)を用いて、本実施例の効果について説明する。図31(A)〜31(C)は、入力画像データが図24(A)に示す画像データである場合の例を示す。
図31(A)は、従来技術の動作を示す。従来技術では、黒色の階調値として0が液晶パネルに入力されるため、表示画像に目立った黒表示ムラが生じる。
図31(B)は、実施例1に係る動作を示す。実施例1では、下限発光輝度が低減され、入力画像データにオフセット値が加算されるため、黒表示ムラを低減することができる。しかしながら、黒色の階調値が0より大きい値に高められるため、発光輝度が十分に低減されていない領域で、ハロー現象が増加する。

0137

図31(C)は、実施例3(本実施例)に係る動作を示す。本実施例では、下限発光輝度を低減し、入力画像データにオフセット値を加算することに加え、伸長処理後の画像データ(黒表示ムラ閾値以下の階調値)からオフセット値が減算される。その結果、発光輝度が十分に低減されていない領域では、オフセット値の加算が打ち消され、階調値が0または小さい値となる。その結果、黒表示ムラを低減することができるだけでなく、ハロー現象の増加を抑制することもできる。

0138

なお、実施例1〜3において、画像処理(黒表示ムラ補正処理、伸長処理、及び、階調値低減処理)によって上限階調値よりも大きい階調値が得られた場合には、当該階調値は上限階調値に制限される。画像処理によって下限階調値よりも小さい階調値が得られた場合には、当該階調値は下限階調値に制限される。階調値を上限階調値や下限階調値に制限するリミット処理は、液晶パネルに画像データを入力する直前に行われてもよいし、画像処理が行われる度に行われてもよい。

0139

なお、実施例1〜3はあくまで一例であり、本発明の要旨の範囲内で実施例1〜3の構成を適宜変形したり変更したりすることにより得られる構成も、本発明に含まれる。実施例1〜3の構成を適宜組み合わせて得られる構成も、本発明に含まれる。例えば、縮小画像が生成され、縮小画像の画素のうち、n画素おきに存在する画素を用いて平均輝度値Yavが算出されるように、実施例4,5を組み合わせてもよい。

0140

なお、入力画像データのアスペクト比と同じアスペクト比の表示画像を得るために、画像データのアスペクト比が所定のアスペクト比になるように画像の周囲に付加画像(黒色の帯状画像)を付加する付加処理が行われることがある。例えば、入力画像データのアスペクト比が16:9であり、画面のアスペクト比が4:3である場合には、画面の上下に付加画像を付加する付加処理が行われることがある。黒表示ムラ補正処理よりも前に付加処理を行う場合には、階調値0の付加画像を付加することにより、付加画像の表示輝度を、入力画像データの黒色の表示輝度に合わせることができる。また、黒表示ムラ補正処理と伸長処理との間に付加処理を行う場合には、黒表示ムラ補正値(下限階調値に黒表示ムラ補正処理を施して得られる階調値)と等しい階調値の付加画像を付加すればよい。それにより、付加画像の表示輝度を、入力画像データの黒色の表示輝度に合わせることができる。付加画像の表示輝度を、入力画像データの黒色の表示輝度よりも低い値にしたい場合には、黒表示ムラ補正値よりも小さい階調値の付加画像を付加すればよい。

0141

<実施例4>
以下、本発明の実施例4に係る画像表示装置及びその制御方法について説明する。なお、以下では、実施例1,2,3と異なる構成や処理について説明し、実施例1,2,3と同じ構成や処理についての説明は省略する。実施例1,2では、黒表示ムラ補正処理によって画像データの全ての階調値を高める例を説明した。実施例3では、実施例1,2に比
べてハロー現象をより低減することができる例を説明した。

0142

コントラストを維持したまま黒表示ムラ補正の補正度合いを強くするためには、ローカルデミング処理をしない時のBL(バックライト)ユニットの発光輝度よりも低い値にBLユニットの発光輝度(発光度合い)を低減する必要がある。しかしながら、BLユニットのドライバや他の機能の制限事項により、BLユニットの下限発光輝度として使用できる値が制限されることがある。そのため、ユーザ等が設定した最大表示輝度(画像表示装置で表示される輝度の最大値)が低い場合、BLユニットの元々の発光輝度が低いため、BLユニットの発光度合いをあまり低減することができない。他方、黒の輝度が低いほど人間は黒表示ムラを感知しにくく、黒の輝度が高いほど人間は黒表示ムラを感知しやすい。

0143

そこで本実施例では、設定された最大表示輝度が高いほど、ローカルデミング処理をしない時のBLユニットの発光輝度に対する下限発光輝度の比(下限発光率)を小さくすることで、黒表示ムラ補正の補正度合いを強くする例を説明する。これにより、黒表示ムラが目立ちやすい表示輝度の時に、BLユニットの下限発光輝度として使用できる最小の値を下限発光輝度が下回ることなく、黒表示ムラを大きく低減できる。

0144

図32は、本実施例に係る画像表示装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図32に示すように、本実施例に係る画像表示装置は、制御部501、ユーザI/F部502、表示輝度−BL輝度関係保存部503、BL輝度下限発光率決定部504、BL目標輝度カーブ決定部505、ガンマ調整部311、オフセット加算部302、BL目標輝度決定部506、BL輝度決定部507、画像補正部307、オフセット減算部310、BLユニット309、液晶パネル308を有する。実施例1〜実施例3で説明した機能ブロックについては説明を省略する。

0145

制御部501は、目標コントラスト等に基づいて、画像処理のパラメータとして、黒表示ムラ補正値OFSA、及び、オフセットガンマ調整テーブルを生成する。そして、制御部501は、黒表示ムラ補正値OFSAを、オフセット加算部302、オフセット減算部310、及び、BL目標輝度カーブ決定部506に設定する。制御部501は、ガンマ調整テーブルをガンマ調整部311に設定する。また、制御部501は、ユーザI/F部502から、ユーザが入力した表示輝度の情報(表示輝度の値)を取得し、表示輝度−BL輝度関係保存部503とBL輝度下限発光率決定部504に対して、ユーザに入力された表示輝度を設定する。

0146

本実施例では、黒表示ムラ補正値OFSAとして固定値を使用する。本実施例では、ユーザ設定輝度(ユーザに入力された表示輝度)に応じてローカルデミング処理時の下限発光率を変えることから、信号の上限伸長率もユーザ設定輝度に応じて変化する。ユーザ設定輝度が高いほど下限発光率を小さくするので、上限伸長率はユーザ設定輝度が高いほど大きくなる。コントラストCが固定値であるとすると、上限伸長率gain_maxは以下の式12で求めることができる。式12において、LSmaxは、ユーザ設定輝度に対応するBLユニット309の発光輝度であり、ローカルデミング処理をしない時のBLユニット309の発光輝度である。LBminは、下限発光輝度として使用できる最小の値である。

gain_max=LBmin/LSmax ・・・(式12)

0147

そして、OFSとOFSAとgain_maxの関係は、式1で表わされる(式1のmuraがOFSA、ofsがOFSに対応する)。従って、黒表示時に液晶パネル308
に入力する階調値として黒表示ムラ閾値OFSが使用されるように黒表示ムラ補正値OFSAを決定する時、以下の式13を用いて黒表示ムラ補正値OFSAを算出できる。制御部501は、こうして算出したOFSAの値を、オフセット加算部302、オフセット減算部310、及び、BL目標輝度カーブ決定部506に設定する。

OFSA=OFS/gain_max
=OFS×LBmin/LSmax ・・・(式13)

0148

ユーザI/F部502は、ユーザからの入力を受け付けインターフェイスである。インターフェイスとしては、画像表示装置に搭載されているボタン、ボタンを押下することで画像表示装置の画面に表示されるグラフィック画像メニュー等の画像)が使用される。本実施例では、ユーザからの表示輝度の情報の入力を受け付ける。

0149

表示輝度−BL輝度関係保存部503は、設定された表示輝度(ユーザ設定輝度)から各分割領域の発光輝度LSを決定し、各分割領域の発光輝度LSを出力する。発光輝度LSは、表示輝度(ユーザ設定輝度)に応じた、ローカルデミング処理をしない時のバックライトの発光輝度である。図33は、ユーザ設定輝度とLSの関係を示すグラフである。図33のグラフの横軸はユーザ設定輝度を示し、縦軸はLSを示す。本実施例では、最大400cd/m2までの表示輝度が設定可能で、400cd/m2の表示輝度が設定された時のBLユニット309の発光輝度が1000cd/m2であるとする。図33のグラフがルックアップテーブル(LUT)として表示輝度−BL輝度関係保存部503に保存されており、制御部501から表示輝度が設定されると、LUTからLSの値が読み出されて、BL輝度下限発光率決定部504へ出力される。なお、本実施例ではLUTを用いてLSの値を決定したが、計算式を用いてLSの値を決定しても良い。また、本実施例では、下限発光輝度として使用できる最小の値が100cd/m2であるとする。下限発光輝度として使用できる最小の値は、図33のBL最小輝度値である。

0150

BL輝度下限発光率決定部504は、表示輝度−BL輝度関係保存部503から受信したLSの値と、予め保持しているBL最小輝度値LBmin(本実施例では100cd/m2)とから、下限発光率(LRmin)を決定する。LRminは以下の式14を用いて決定される。

LRmin=LBmin/LS ・・・(式14)

0151

ユーザ設定輝度が大きくなるほど発光輝度LSは大きくなることから、ユーザ設定輝度が大きくなるほどLRminの値は小さくなる。例えば、ユーザ設定輝度が200cd/m2の時、図33の表示輝度−BL輝度関係のグラフより、発光輝度LSは450cd/m2となる。図33より、LBmin=100cd/m2なので、ユーザ設定輝度が200cd/m2の時の下限発光率LRminは0.22(≒100/450)となる。一方、ユーザ設定輝度が400cd/m2の時は、図33のグラフより、LS=1000cd/m2、LBmin=100cd/m2なので、LRmin=100/1000=0.1となる。ユーザ設定輝度が高いほど下限発光率が小さくなることで、ユーザ設定輝度が高いほど信号の伸長率が大きくなる。そのため、ユーザ設定輝度が高いほど液晶パネル308に入力される信号値が大きくなることから、ユーザ設定輝度が高いほど黒表示ムラ補正の補正度合いは大きくなる。BL輝度下限発光率決定部504は、こうして決定したLRminの値をBL目標輝度カーブ決定部505へ出力する。

0152

BL目標輝度カーブ決定部505は、後段のBL目標輝度決定部506で使用する、特
徴量取得部103で取得した領域毎の最大階調値からBLユニット309の発光輝度を求めるテーブルを作成する。BL目標輝度カーブ決定部505は、LRminの値と、制御部501から受信したOFSAを元にテーブルを作成する。本実施例では、ローカルデミング処理をしない時の発光輝度を基準輝度(1倍)とする。そして、最大階調値に応じて基準輝度に対する発光輝度の比を目標輝度率として決定するテーブルが作成される。入力画像データの階調値0はオフセット加算処理によりOFSAと同じ値になる。そのため、階調値0から階調値OFSAまでは最小の目標輝度率となり、階調値OFSAからの階調値の増加に伴い目標輝度率が1倍に近づき、入力画像データの上限階調値では目標輝度率が1倍となるテーブルを作成する。テーブルの例を図34に示す。図34は、横軸に最大階調値、縦軸に目標輝度率(発光率)を示す。本実施例では、入力信号は12bitとする。そのため、上限階調値(最大階調値の取り得る値の最大値)は4095となる。また、最小の目標輝度率はLRminとなる。BL目標輝度カーブ決定部505は、このようにして決定したテーブル(BL目標輝度カーブのLUT)をBL目標輝度決定部506へ出力する。

0153

BL目標輝度決定部506は、BL目標輝度カーブ決定部505から受信したBL目標輝度カーブ(LUT)を用いて分割領域毎のBLユニット309の目標輝度率を決定する。BL目標輝度決定部506は特徴量取得部103で取得した分割領域の特徴量(本実施例では最大階調値)を取得し、その最大階調値を入力としてBL目標輝度カーブ決定部505で作成したテーブルを参照する。そのテーブルから読みだされた出力を分割領域毎の目標輝度率として決定する。本実施例では図34に示されるLUTを用いることから、最大階調値がOFSAの時にLRminが目標輝度率として決定され、最大階調値が4095の時に1倍が目標輝度率として決定される。BL目標輝度決定部506は、こうして決定した領域毎の目標輝度率をBL輝度決定部507へ出力する。

0154

BL輝度決定部507は、受信した分割領域毎の目標輝度率から、実際の各光源の発光輝度値を決定し、決定した発光輝度値をBLユニット309及び画像補正部307へ出力する。本実施例では、図33の関係から、ユーザ設定輝度が400cd/m2の時、目標輝度率が1倍の領域に対して、1000cd/m2の発光輝度値が決定される。目標輝度率がLRmin=0.1の時は、100cd/m2の発光輝度値が決定される。同様に、ユーザ設定輝度が200cd/m2の時、目標輝度率が1倍の領域に対しては450cd/m2の発光輝度値が決定され、目標輝度率がLRmin=0.22の領域に対しては100cd/m2の発光輝度値が決定される。BL輝度決定部507は、このようにして決定した発光輝度値を画像補正部307及びBLユニット309へ出力する。

0155

本実施例によれば、設定された表示輝度が高いほど下限発光率を小さくすることで、設定された表示輝度が高いほど黒表示ムラ補正の度合いが強くされる。それにより、下限発光輝度の取り得る値の最小値が制限されている場合においても、適切に黒表示ムラの妨害感を低減できる。例えば、ユーザが妨害を強く感じる時に、黒表示ムラの妨害感を大きく低減できる。

0156

なお、本実施例においてOFSAを加算する処理を行ったが、入力信号の階調値0をOFSAに変換するLUTを用いた変換処理を行ってもよい。また、本実施例では、OFSAとして固定値を使用したが、コントラストの目標値に応じてOFSAを調整してもよい。

0157

<その他の実施例>
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また
、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。

0158

101:黒表示ムラ補正値決定部 102:黒表示ムラ補正処理部
103:特徴量取得部 104:BL輝度カーブ決定部
105,305,506:BL輝度決定部 106:輝度推定部 107:伸長補正部
108,308:液晶パネル109,309:BLユニット
301,501:制御部 302:オフセット加算部 307:画像補正部
502:ユーザI/F部 503:表示輝度—BL輝度関係保存部
504:BL最小発光率決定部 505:BL目標輝度カーブ決定部
506:BL目標輝度決定部 507:BL輝度決定部

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