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技術 呼吸空気の再生装置および再生方法

出願人 ローベルトボツシユゲゼルシヤフトミツトベシユレンクテルハフツング
発明者 ディートマーシュタイナーカイヴェーバーアニカウッツ
出願日 2016年2月2日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-018018
公開日 2016年9月1日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-156609
状態 特許登録済
技術分野 吸収による気体分離 車両用空気調和 換気1
主要キーワード 所要エネルギ 中間貯蔵器 放出エネルギ 比エネルギ 水搬送管 車載電源網 搬送管路 燃料駆動
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図面 (4)

課題

閉鎖された空間内のヒト用の呼吸空気再生する方法を提供すること。

解決手段

閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれるべき空間内のヒト用の呼吸空気を再生する方法であって、空間は壁を有しており、この壁により、外部空間の空気と、内部空間の呼吸空気とが分離状態に保たれており、方法は、外部空間から空気を取り出すステップと、外部空間からの空気の酸素が、反応相手として関与する化学反応に空気を供給するステップと、化学反応を実行するステップと、化学反応の反応生成物を逆化学反応に供給するステップと、逆化学反応を実行するステップと、逆化学反応の際に生じた酸素を前記内部空間に放出するステップと、逆化学反応の反応生成物を、前記化学反応に、当該化学反応の別の反応相手として供給するステップとを有する。

概要

背景

閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれた空間における呼吸空気は、ヒトまたは動物が存在することによって、まず主に酸素含有量が低下することにより消費される。これに対する量的なデータは、例えばK. KunschおよびS. Kunschによる「数に見る人間」(Der Mensch in Zahlen),Spectrum Akademischer Verlag,Heidelberg (2000)に記載されている。呼吸空気が消費されることの結果は、疲労、頭痛および類似の症状であり、これにより、特にヒトの集中力が低下してしまう。

人口密集地帯(特にアジア)において空気は、少なくとも所定の気象状況において、ひどく汚染され、空気はヒト用の呼吸空気として限定的にしか適していないのである。したがって車両において、また建物内においても、窓を開けることは避けられることが多く、これによって汚染された空気が、可能な限りに内部空間に到達しないようにされるのである。

それにもかかわらずに行われる周囲環境との換気のため、呼吸空気をフィルタリングすることは可能である。フィルタシステムは、粒子および限られた範囲において、ガス状汚染物質を結合させることができる。しかしながら建物または車両の内部空間内の呼吸空気の品質について有利であることが多いのは、汚染された空気のうち、可能な限りに少ない空気が内部空間に達する場合である。

汚染のため、上記呼吸空気と、外部空間における空気との直接交換を完全または大幅にストップさせる場合には、酸素濃度は約21%に保たれる。これは、例えば、酸素ボンベからの酸素によって可能である。

化学的な手法で純粋な酸素を形成するための公知の1つの選択肢は、水電気分解装置を用いて水を水素および酸素に電気分解することである。この反応には大きなエネルギが必要であり、また爆発性水素ガスが発生する。

スモッグ地域(例えば、ロサゼルス、東京)では「酸素バー」が広く知られており、ここでは大量の酸素を吸引することによってリフレッシュすることができる。

閉鎖空間において消費される呼吸空気の別の一様相になり得るのは、二酸化炭素の濃度の上昇である。

雰囲気から二酸化炭素を除去するため、例えば、APSレポート"Direct Air Capture of CO2 with Chemicals"(2011)には、またEnergy Procedia 37,第6079〜6095頁にも、関連する一連の反応が議論されているが、ここでは全体として地球の大気圏CO2含有量の増大を制限するという観点でこれが議論されている。

消費される呼吸空気の別の様相になり得るのは、水蒸気含有量の増大である。空気から水蒸気を除去するため、従来技術ではさまざまな選択肢が存在する。最も簡単なのはコールドトラップである。

概要

閉鎖された空間内のヒト用の呼吸空気を再生する方法を提供すること。閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれるべき空間内のヒト用の呼吸空気を再生する方法であって、空間は壁を有しており、この壁により、外部空間の空気と、内部空間の呼吸空気とが分離状態に保たれており、方法は、外部空間から空気を取り出すステップと、外部空間からの空気の酸素が、反応相手として関与する化学反応に空気を供給するステップと、化学反応を実行するステップと、化学反応の反応生成物を逆化学反応に供給するステップと、逆化学反応を実行するステップと、逆化学反応の際に生じた酸素を前記内部空間に放出するステップと、逆化学反応の反応生成物を、前記化学反応に、当該化学反応の別の反応相手として供給するステップとを有する。

目的

化学的な手法で純粋な酸素を形成するための公知の1つの選択肢は、水電気分解装置を用いて水を水素および酸素に電気分解することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

閉鎖されたまたは閉鎖状態に保たれるべき空間内のヒト用の呼吸空気再生する方法であって、前記空間は壁(1)を有しており、当該壁により、外部空間(3)の空気と、内部空間(2)の呼吸空気とが分離状態に保たれている、方法において、前記方法は、前記外部空間(3)から空気を取り出すステップ(21)と、前記外部空間(3)からの前記空気の酸素が、反応相手として関与する化学反応(23)に前記空気を供給するステップ(22)と、前記化学反応を実行するステップ(23)と、前記化学反応(23)の反応生成物を逆化学反応(25)に供給するステップ(24)と、当該逆化学反応(25)を実行するステップと、前記逆化学反応(25)の際に生じた酸素を前記内部空間(2)に放出するステップ(26)と、前記逆化学反応(25)の反応生成物を、前記化学反応(23)に、当該化学反応(23)の別の反応相手として供給するステップ(27)とを有する、ことを特徴とする方法。

請求項2

前記化学反応(23)は、燃料電池(4)における、水素の水への酸化である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記逆化学反応(25)は、酸素および水素への水の電気分解である、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記内部空間(2)内の前記呼吸空気から二酸化炭素を除去するステップ(31)を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。

請求項5

前記二酸化炭素を除去するステップ(31)は、水酸化ナトリウムを含有する溶液に前記呼吸空気を導くサブステップ(32)と、水酸化カルシウムを添加することによって前記溶液を再生するサブステップであって、炭酸カルシウムが形成されるサブステップ(33)と、加熱によって前記炭酸カルシウムを酸化カルシウムと二酸化炭素とに分解するサブステップ(34)と、前記外部空間(3)の空気に前記二酸化炭素を放出するサブステップ(35)と、前記酸化カルシウムを水に溶解するサブステップ(36)と、前記水酸化カルシウムを前記再生するサブステップ(33)に戻すサブステップ(37)とを含む、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記化学反応(23)は、燃料電池(4)における、水素の水への酸化であり、当該化学反応(23)は、前記炭酸カルシウムを分解する前記サブステップ(34)に前記燃料電池(4)の排熱を搬送する別のサブステップ(38)を有する、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記内部空間(2)内の前記呼吸空気から水蒸気を除去する別のステップを有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。

請求項8

コールドトラップを使用する、請求項7に記載の方法。

請求項9

閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれるべき空間内の呼吸空気を再生する装置であって、壁(1)により、前記呼吸空気を有する内部空間(2)と、外部空間(3)とが分離されており、前記装置は、化学反応(23)を実行するように構成されており、かつ、前記外部空間(3)に接続されている空気入口(6)を有する第1装置(4)と、逆化学反応(25)を実行するように構成されており、かつ、前記内部空間(2)に接続されている酸素出口(7)を有する第2装置(5)と、前記第1装置(4)と前記第2装置(5)とを互いに接続する搬送管路(8,9)とを有することを特徴とする、呼吸空気を再生する装置。

請求項10

前記第1装置は、水素を水に電気化学的に酸化させるように構成された燃料電池(4)であり、前記第2装置は、水を酸素および水素に電気化学的に分解するように構成された水電気分解装置(5)であり、前記搬送管路には、前記水電気分解装置(5)と前記燃料電池(4)とを接続する水素搬送管路(9)と、前記燃料電池(4)と前記水電気分解装置(5)とを接続する水搬送管路(8)とが含まれる、請求項9に記載の装置。

請求項11

前記内部空間(2)内の前記呼吸空気から二酸化炭素を除去するように構成された第3装置(10)と、ガスにおける二酸化炭素含有量を求めるように構成されたCO2センサ(14)とを有する、請求項9または10に記載の装置。

請求項12

前記内部空間(2)内の前記呼吸空気から水蒸気を除去するように構成された第4装置(11)を有する、請求項9または10に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は、閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれる空間にいるヒト用の呼吸空気再生装置に関する。

背景技術

0002

閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれた空間における呼吸空気は、ヒトまたは動物が存在することによって、まず主に酸素含有量が低下することにより消費される。これに対する量的なデータは、例えばK. KunschおよびS. Kunschによる「数に見る人間」(Der Mensch in Zahlen),Spectrum Akademischer Verlag,Heidelberg (2000)に記載されている。呼吸空気が消費されることの結果は、疲労、頭痛および類似の症状であり、これにより、特にヒトの集中力が低下してしまう。

0003

人口密集地帯(特にアジア)において空気は、少なくとも所定の気象状況において、ひどく汚染され、空気はヒト用の呼吸空気として限定的にしか適していないのである。したがって車両において、また建物内においても、窓を開けることは避けられることが多く、これによって汚染された空気が、可能な限りに内部空間に到達しないようにされるのである。

0004

それにもかかわらずに行われる周囲環境との換気のため、呼吸空気をフィルタリングすることは可能である。フィルタシステムは、粒子および限られた範囲において、ガス状汚染物質を結合させることができる。しかしながら建物または車両の内部空間内の呼吸空気の品質について有利であることが多いのは、汚染された空気のうち、可能な限りに少ない空気が内部空間に達する場合である。

0005

汚染のため、上記呼吸空気と、外部空間における空気との直接交換を完全または大幅にストップさせる場合には、酸素濃度は約21%に保たれる。これは、例えば、酸素ボンベからの酸素によって可能である。

0006

化学的な手法で純粋な酸素を形成するための公知の1つの選択肢は、水電気分解装置を用いて水を水素および酸素に電気分解することである。この反応には大きなエネルギが必要であり、また爆発性水素ガスが発生する。

0007

スモッグ地域(例えば、ロサゼルス、東京)では「酸素バー」が広く知られており、ここでは大量の酸素を吸引することによってリフレッシュすることができる。

0008

閉鎖空間において消費される呼吸空気の別の一様相になり得るのは、二酸化炭素の濃度の上昇である。

0009

雰囲気から二酸化炭素を除去するため、例えば、APSレポート"Direct Air Capture of CO2 with Chemicals"(2011)には、またEnergy Procedia 37,第6079〜6095頁にも、関連する一連の反応が議論されているが、ここでは全体として地球の大気圏CO2含有量の増大を制限するという観点でこれが議論されている。

0010

消費される呼吸空気の別の様相になり得るのは、水蒸気含有量の増大である。空気から水蒸気を除去するため、従来技術ではさまざまな選択肢が存在する。最も簡単なのはコールドトラップである。

先行技術

0011

K. KunschおよびS. Kunschによる「数に見る人間」(Der Mensch in Zahlen),Spectrum Akademischer Verlag,Heidelberg 2000)
APSレポート"Direct Air Capture of CO2 with Chemicals"(2011)
Energy Procedia 37,第6079〜6095頁

課題を解決するための手段

0012

第1の様相によれば、本発明は、閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれるべき空間内のヒト用の呼吸空気の再生方法を対象としている。ここで、この空間は、壁を有しており、この壁により、特に臭気有害物質により、またはその他の原因によって汚染されている外部空間の空気と、内部空間内の呼吸空気とが分離状態に保たれており、上記の方法には、
外部空間から空気を取り出すステップと、
外部空間からの空気の酸素が、反応相手として関与する化学反応にこの空気を供給するステップと、
この化学反応を実行するステップと、
この化学反応の反応生成物を逆化学反応に供給するステップと、
この逆化学反応を実行するステップと、
この逆化学反応の際に生じた酸素を内部空間に放出するステップと、
逆化学反応の反応生成物を上記化学反応に、この化学反応の別の反応相手として化学反応に供給するステップとが含まれている。

0013

ここで2つの化学反応は、外部条件(例えば温度、エネルギ供給および触媒)に依存してこれらの反応が2つの方向に進み得る場合に互いに逆反応であると理解する。例えば燃料電池における電力を放出しての水素の酸化と、水電気分解装置における水の水素および酸素への電気分解とは互いに逆であると考える。

0014

反応および逆反応に対する比エネルギ入力は、(不可避的な損失を無視すれば)互いに打ち消し合うため、閉じたサイクルおいて2つの反応を一緒に行うことができる。これにより、ある有利な態様では、つぎのような反応のペアも使用することができる。すなわち、酸素を形成する個別反応の所要エネルギ許容できないほどに大きくなる可能があり、かつ、例えば車両において車載電源網がエネルギ供給側として過大な負荷がかかり得る反応のペアも使用することができるのである。

0015

例えば化学反応として、燃料電池における、外部空間からの空気から得られる酸素による、水素の水への酸化を利用することができる。

0016

別の変形実施形態では、水電気分解装置による水の電気分解を逆化学反応として利用する。ここで、この電気分解装置の所要エネルギの大部分を燃料電池によって賄えると有利である。

0017

本発明の別の実施形態では、内部空間内の呼吸空気において増大する二酸化炭素を、別のステップによって除去することができる。これにより、呼吸空気の再生を比較的長い時間にわたって利用することができるという利点が得られる。二酸化炭素の濃度がしだいに高くなることにより、酸素を有する呼吸空気の利用が、制限されることがもはやなくなるからである。

0018

二酸化炭素の除去は、複数のサブステップから構成することができ、第1のサブステップでは、水酸化ナトリウムを含有する液体を通して呼吸空気を導くことでき、これによってこの溶液には炭酸ナトリウムが形成される。この液体は、第2のサブステップにおいて水分の多い水酸化カルシウム溶液を添加することによって再生することができ、ここでは水酸化ナトリウムの他に炭酸カルシウムが生じ、この炭酸カルシウムは、沈殿しかつ濾過によって除去することができる。ここでは炭酸カルシウムは、結合した形態で二酸化炭素を含有し、また炭酸カルシウム自体は加熱により、酸化カルシウムと、外部空間に放出される二酸化炭素とに分解され得る。最終的にこの酸化カルシウムは水に溶かされる。ここで水酸化ナトリウムの再生に必要な水酸化カルシウムが得られる。これらの反応が、閉じたサイクルにおいて進行するとは有利である。

0019

別のステップにおいて燃料電池の排熱を、加熱すべき炭酸カルシウムに搬送するとはさらに有利である。これにより、この実施形態においてエネルギ消費が特に小さくなるからである。

0020

本発明の別の実施形態では、内部空間内の呼吸空気に含有される水を別のステップにおいて除去することができる。これは例えばコールドトラップを用いて行われる。この実施形態の利点は、車両において確実に、搭乗者の湿った呼吸空気によって窓が曇ることがないようにできることである。

0021

本発明の別の様相をなすのは、閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれるべき空間内の呼吸空気を再生するための装置であり、この装置は、外部空間からの空気入口と、内部空間への酸素出口とを有する。この装置には、化学反応を実行するように構成されておりかつ外部空間に接続されている空気入口を有する第1装置が含まれており、この装置には、逆化学反応を実行するように構成されておりかつ内部空間に接続されている酸素出口を有する第2装置がさらに含まれており、上記装置には、上記の第1および第2装置を互いに接続する搬送管路が含まれている。

0022

有利な態様では、このような装置は上記内部空間の酸素を増大させることができる。

0023

一実施形態において、
化学反応を実行する上記第1装置は、水素を水に電気化学的に酸化させるように構成されておりかつその空気入口が外部空間に接続されている燃料電池であり、逆化学反応を実行する第2装置は、水を酸素および水素に電気化学的に分解するように構成されておりかつその酸素出口が内部空間に接続されている水電気分解装置であり、上記搬送管路には、水電気分解装置と燃料電池とを接続する水素搬送管路と、燃料電池と水電気分解装置とを接続する水搬送管路とが含まれている。

0024

有利な態様では、上記装置は、閉じたサイクルを形成している。

0025

この装置の変形実施形態には、内部空間内の呼吸空気から二酸化炭素を分離するように構成された第3装置を含むことができ、これによって有利な態様では、二酸化炭素の増大により、上記装置の利用が制限されることがない。

0026

上記装置の別の実施形態には、内部空間内の呼吸空気から水蒸気を分離するために構成された第4装置を含むことができる。これによって有利な態様では、冷たいウィンドウガラス曇りが阻止される。

図面の簡単な説明

0027

本発明の一実施形態による呼吸空気を再生する装置を示す図である。
本発明の図1に示した実施形態による、呼吸空気を再生する方法の一連のステップを示す図である。
本発明の別の実施形態による、呼吸空気を再生する方法の別のステップを示す図である。

実施例

0028

本発明の別の特徴的構成および利点は、添付の図面に関連して行われる以下の説明から得られる。

0029

図1に示したように、閉鎖されたまたは閉鎖状態に保たれた空間において、例えば乗用車または会議室に複数のヒト13がいる。これらのヒトは、この空間内で限られた量の呼吸空気しか有しない。本発明では、外部空間における空気が臭気、有害物質によって、またはその他の理由で汚染されているケースを扱う。図1には、参照符号1によってこの空間の壁が示されており、この壁により、ヒト13を有する内部空間2と、汚染された空気を有する外部空間3とが分離されている。

0030

内部空間2内の呼吸空気では、ヒト13がいることにより、酸素含有量が低下しているため、内部空間2内の呼吸空気を再生する。

0031

このために酸素による化学反応を実行し、ここでは、外部空間3の空気からの酸素が空気通路6を介して使用され、引き続いて逆化学反応が実行され、この逆化学反応においてガス状の酸素が再び解放されて酸素出口7を介して内部空間2に供給される。

0032

2つの反応が閉じたサイクルにおいて進行する場合、それぞれの化学中間生成物は(場合によっては高純度の形態で)、それぞれ別の反応に対する出発材料として必要である量で発生し得る。

0033

1つの反応の所要エネルギの一部分も、他の反応の放出エネルギによって補うことができる。しかしながら熱力学の第2法則にしたがって不可避である損失は、少なくとも所定の範囲で残り、実質的な効率は一般的に理論的に可能な効率には到達しない。

0034

これにより、汚染された空気用の空気入口6および純粋な酸素用の酸素出口7の他には、実質的にエネルギ供給だけが必要なコンパクトな装置を組み立てることができる。このエネルギは、例えば、車両におけるヒト13の場合、電気エネルギの形態でこの車両の車載電源網12から取り出すことができる。

0035

一実施形態において、酸素が形成される上記の逆化学反応は、水電気分解装置5における水の電気分解である。すなわち、
2H2O+電気エネルギ→2H2+O2
である。

0036

この電気エネルギの大部分を供給する化学反応として、燃料電池4を使用することができる。ここでは外部空間3からの空気中の酸素が使用され、電気分解装置において形成した水素と反応させられて水になる。すなわち、
2H2+O2→2H2O+電気エネルギ
である。

0037

物質輸送のため、第1には、水電気分解装置5から燃料電池4までに至る水素搬送管路9を設けることできる。水素の中間貯蔵器は、この実施形態では不要であり、この装置は、いつの時点にも水素搬送管路9および反応セル(燃料電池4および水電気分解装置5)の水素だけをもらう。これにより、この装置は、例えば事故の際に、この装置が組み込まれている車両の動作安全性を、相応にわずかな程度にしか損なわないのである。

0038

第2には、水搬送管路8を設けることができ、この水搬送管路8により、燃料電池4において形成した高純度のDI水脱イオン水)を水電気分解装置5に供給することができ、この脱イオン水が、この水電気分解装置で分解される水を置き換える。ここではDI水用の中間貯蔵器15を設けることもでき、この中間貯蔵器は、場合によって揮発性の水を置き換えることできる。

0039

この実施形態の装置を動作させるために必要な所要エネルギに対する推定の結果は、ヒト一人当たり(酸素消費:0.3リットル/m)、燃料電池4の効率が60%の場合に約80Wの電力をこの装置に供給しなければならない。これは、例えば乗用車の車載電源網にとって完全に耐えられるが、例えば相応に多くの人がいる会議室にとっても完全に耐えられるものである。

0040

燃料駆動装置を有する車両用の一層簡単な実施形態では、水電気分解装置5を用いた電気分解と、ここで発生する水素の、エンジンにおける少なくとも部分的な燃焼とを一緒に行うことができる。

0041

呼吸空気の酸素含有量は21%になるようにする。したがって上記装置の動作は、酸素測定装置によって相応に制御することができる。これとは択一的に、内部空間2に現在、何人がいるかを上記の装置においてそれぞれ調整するか、または、この装置によって自動的に識別することができる。乗用車ではこのために、例えば、いずれにせよ設けられている安全ベルトの使用の監視を利用することも可能である。

0042

上で説明した形態の装置は、「酸素シャワー」としての使用にも適切であり、これによって乗用車のドライバをリフレッシュすることができる。

0043

これまで説明した呼吸空気を再生する装置は、限定された時間、例えば、内部空間2が約4m3の体積を有しかつ2人が座している乗用車では約30分間だけ使用可能である。なぜならばヒト13の呼吸によって内部空間2に二酸化炭素(CO2)も放出されるからである。二酸化炭素は疲労を生み、濃度が高い場合には危険にもなり得る。したがって内部空間2内のCO2濃度を監視する。CO2の0.5体積%の値は、最大許容可能な作業場所濃度である。遅くともこれを上回ったときには、このために設けた装置10を用いてCO2を内部空間2から除去する。このためにはCO2センサ14を設けることができ、その測定値により、除去すべきCO2の量を制御する。

0044

一人当たり0.3リットル/分のCO2を除去するのに必要な所要エネルギの控えめな推定により、約14Wの電力と、約60Wの熱出力とが得られる。ここで熱エネルギとして、酸素処理用の燃料電池の排熱を利用することができる。車両では、機関の排熱を利用することも可能である。

0045

本発明の別の実施形態の特徴は、上記の装置に、内部空間内の呼吸空気から水蒸気を除去するための装置が含まれることである。なぜならばヒトは、閉鎖された空間において、二酸化炭素の他に大量の水蒸気も周囲に放出するからである。特に車両においては、内部空間2内の水分量が大きく増大して、特に外気温が低い場合、露点がウィンドウガラスの温度を上回ると、ウィンドウガラスが曇ることになり得るのである。内部空間2内の温度を一定に保って露点を下げるためには、このために適した装置11により、例えばコールドトラップを用いて内部空間2内の呼吸空気から水分を除去することができる。

0046

図2には、閉鎖された空間または閉鎖状態に保たれた空間におけるヒト用の呼吸空気を再生する際の考えられ得るステップの流れが示されており、この空間は壁1を有しており、この壁により、外部空間3の汚染された空気と、内部空間2内のヒト13用の呼吸空気とが分離状態に保たれている。

0047

この方法は、外部空間3から空気を取り出すステップ21から始まり、つぎにこの空気を化学反応23に供給するステップ22と、化学反応23を実行するステップとが続く。化学反応23では、外部空間3から得た空気の酸素が反応相手として関与する。続いて化学反応23の反応生成物を逆化学反応25に供給するステップ24と、その実行とが続く。つぎにこの逆化学反応の際に発生した酸素を内部空間2に放出するステップ26と、逆化学反応25の反応生成物を、化学反応23に、この化学反応の別の反応相手として供給するステップ27とが続く。

0048

一実施形態において化学反応23は、燃料電池4における水素の水への酸化としてよく、また逆反応25は、水の酸素および水素への電気分解としてよい。

0049

図3に示した別の実施形態において、内部空間2内の呼吸空気から二酸化炭素を除去するステップ31を付け加えることができる。

0050

一実施形態において内部空間2内の呼吸空気から二酸化炭素を除去するステップ31には、
水酸化ナトリウムを含有する溶液を通して呼吸空気を導くサブステップ32と、
酸化カルシウムを添加することによってこの溶液を再生するサブステップであって、炭酸カルシウムが形成されるサブステップ33と、
炭酸カルシウムを加熱によって酸化カルシウムと二酸化炭素とに分解するサブステップ34と、
外部空間3における空気に二酸化炭素を放出するサブステップ35と、
炭酸カルシウムを水に溶解するサブステップ36と、
水酸化カルシウムを再生のサブステップ33に戻すサブステップ37と、を含む。

0051

化学反応23が燃料電池4における水素から水への酸化である別の実施形態では、別のサブステップとして、燃料電池の排熱を炭酸カルシウムに搬送するステップ38を含んでいてよい。

0052

別の実施形態では、内部空間2内の呼吸空気から水蒸気を除去するステップを含んでいてよい。

0053

1 壁、 2 内部空間、 3 外部空間、 4燃料電池、 5水電気分解装置、 6空気通路、 7酸素出口、 8水搬送管路、 9水素搬送管路、 10 CO2除去装置、 11水分除去装置、 12車載電源網、 13 ヒト、 14CO2センサ、 15 中間貯蔵器

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