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技術 新規な基剤及びそれを含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物

出願人 日光ケミカルズ株式会社日本サーファクタント工業株式会社株式会社コスモステクニカルセンター
発明者 島田亙中野純也
出願日 2016年2月19日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-030288
公開日 2016年9月1日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2016-155819
状態 特許登録済
技術分野 化粧料
主要キーワード 石油系油分 官能試験評価 加水分解コラーゲン末 外観状態 水分保持性 化粧品用原料 均一ゲル 化粧料用基剤
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

皮膚への塗布容易性に優れ、べたつきが少なく、かつ天然植物油脂が塗布されたような肌なじみを有する一方で油っぽさのない基剤であって、予め多価アルコールと混合することにより加熱することなく容易に処方することが可能な基剤及びこれを含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物を提供することを課題とする。

解決手段

(A)グリセリン縮合物と、(B)天然由来植物油脂と、(C)二塩基酸と、を反応して得られる基剤並びに該基剤を含有する化粧料用組成物を提供する。前記(A)グリセリン縮合物1モル当量に対して、(B)天然由来の植物油脂を0.1〜1.0モル当量添加して反応させることが好ましい。また、前記(A)グリセリン縮合物1モル当量に対して、(C)二塩基酸を0.1〜1.0モル当量添加して反応させることが好ましい。

概要

背景

一般に、ポリグリセリン脂肪酸エステル食品用乳化剤に用いられるが、皮膚への低刺激性や安全性といった理由から化粧品用原料としても近年汎用されている。このポリグリセリン脂肪酸エステルはグリセリン重合度脂肪酸組成付加モル数を変化させることにより、簡便に性質を変化させることができることからも有用であり、例えば特許文献1には実質的にアルコールを含有しないポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する水系保湿性化粧料保湿効果に優れることが記載されている。
しかしながら、上記のポリグリセリン脂肪酸エステルを水系化粧料に配合する場合、グリセリン重合度の高いポリグリセリン脂肪酸に脂肪酸の付加モル数を低くしたポリグリセリン脂肪酸エステルを用いるが、そのポリグリセリン脂肪酸エステルの粘度が高く、水なじみ性が悪いため、使用性に問題があったり、塗布後のべたつきやきしみによる肌なじみの悪さも生じたりしていた。

一方、油分は、皮膚や口唇及び毛髪等の保護や水分保持等を目的に配合されており、化粧品の分野において広範囲に使用されている。そのなかでも石油系油分は上記と同様の目的として化粧品に使用されているが、石油資源枯渇炭酸ガスの増加に繋がる上に、保管及び環境の危険性を有することがある。また、動物由来の油脂は色彩を呈するものも多く、臭いを発するものが多数種存在することから化粧品には使用されにくい。
このような背景や近年における消費者天然原料への意識の高まりから植物性原料の使用が特に望まれており、油性成分の中でも天然由来植物油脂を配合する化粧料の開発が行われている。天然由来の植物性油脂は、容易かつ安価に入手可能であるという利点を有する。一方で、上記植物性油脂は天然由来のものであることから品質が安定せず、長時間保管すると酸敗する等の問題を有している。

また、特許文献2には植物油性成分と乳化剤を使用する化粧料が、使用後の肌へのべたつきを抑え、保湿効果および肌荒れ改善効果に優れていると記載されている。ところが、これら油性成分を配合した化粧料はその油性成分の感触使用感に影響することから使用する油性成分や配合量によっては、肌へのべたつきや油っぽさが解消されないことが多かった。
なお、油分は基本的には油性成分にしか溶解しないことから、乳化剤を用いなければ水系処方の化粧料に配合させることが困難であり、前述のような油分の特性を水系化粧料に対して十分に生かすことができなかった。

概要

皮膚への塗布容易性に優れ、べたつきが少なく、かつ天然植物油脂が塗布されたような肌なじみを有する一方で油っぽさのない基剤であって、予め多価アルコールと混合することにより加熱することなく容易に処方することが可能な基剤及びこれを含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物を提供することを課題とする。(A)グリセリン縮合物と、(B)天然由来の植物油脂と、(C)二塩基酸と、を反応して得られる基剤並びに該基剤を含有する化粧料用組成物を提供する。前記(A)グリセリン縮合物1モル当量に対して、(B)天然由来の植物油脂を0.1〜1.0モル当量添加して反応させることが好ましい。また、前記(A)グリセリン縮合物1モル当量に対して、(C)二塩基酸を0.1〜1.0モル当量添加して反応させることが好ましい。なし

目的

本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、その解決すべき課題は、天然植物油脂を容易に水系化粧料に配合でき、塗布後のべたつきが少なく、かつ天然植物油脂が塗布されたような肌なじみを有する一方でべたつきや油っぽさのない基剤及びそれを含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)グリセリン縮合物と、(B)天然由来植物油脂と、(C)二塩基酸とを反応して得られる基剤

請求項2

前記(A)グリセリン縮合物1モル当量に対して、(B)天然由来の植物油脂を0.1〜1.0モル当量添加して反応させることを特徴とする請求項1に記載の基剤。

請求項3

前記(A)グリセリン縮合物1モル当量に対して、(C)二塩基酸を0.1〜1.0モル当量添加して反応させることを特徴とする請求項1又は2に記載の基剤。

請求項4

前記(A)グリセリン縮合物の縮合度が3以上20以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の基剤。

請求項5

前記(B)植物油脂が、シア脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基剤。

請求項6

前記(C)二塩基酸が、直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸であって、それぞれの炭素数は3〜36であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基剤。

請求項7

前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の基剤に、さらに多価アルコールを含有することを特徴とする化粧料用組成物

請求項8

前記請求項7の化粧料用組成物を含有することを特徴とする化粧料組成物

請求項9

前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の基剤を含有することを特徴とする化粧料組成物。

技術分野

0001

本発明は、天然植物油脂の本来有する肌なじみを保持しつつ、かつ容易に水系化粧料に配合でき、肌なじみに優れ、べたつきがなく、油っぽさのない新規基剤及びそれを含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物に関する。

背景技術

0002

一般に、ポリグリセリン脂肪酸エステル食品用乳化剤に用いられるが、皮膚への低刺激性や安全性といった理由から化粧品用原料としても近年汎用されている。このポリグリセリン脂肪酸エステルはグリセリン重合度脂肪酸組成付加モル数を変化させることにより、簡便に性質を変化させることができることからも有用であり、例えば特許文献1には実質的にアルコールを含有しないポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する水系保湿性化粧料保湿効果に優れることが記載されている。
しかしながら、上記のポリグリセリン脂肪酸エステルを水系化粧料に配合する場合、グリセリン重合度の高いポリグリセリン脂肪酸に脂肪酸の付加モル数を低くしたポリグリセリン脂肪酸エステルを用いるが、そのポリグリセリン脂肪酸エステルの粘度が高く、水なじみ性が悪いため、使用性に問題があったり、塗布後のべたつきやきしみによる肌なじみの悪さも生じたりしていた。

0003

一方、油分は、皮膚や口唇及び毛髪等の保護や水分保持等を目的に配合されており、化粧品の分野において広範囲に使用されている。そのなかでも石油系油分は上記と同様の目的として化粧品に使用されているが、石油資源枯渇炭酸ガスの増加に繋がる上に、保管及び環境の危険性を有することがある。また、動物由来の油脂は色彩を呈するものも多く、臭いを発するものが多数種存在することから化粧品には使用されにくい。
このような背景や近年における消費者天然原料への意識の高まりから植物性原料の使用が特に望まれており、油性成分の中でも天然由来植物油脂を配合する化粧料の開発が行われている。天然由来の植物性油脂は、容易かつ安価に入手可能であるという利点を有する。一方で、上記植物性油脂は天然由来のものであることから品質が安定せず、長時間保管すると酸敗する等の問題を有している。

0004

また、特許文献2には植物油性成分と乳化剤を使用する化粧料が、使用後の肌へのべたつきを抑え、保湿効果および肌荒れ改善効果に優れていると記載されている。ところが、これら油性成分を配合した化粧料はその油性成分の感触使用感に影響することから使用する油性成分や配合量によっては、肌へのべたつきや油っぽさが解消されないことが多かった。
なお、油分は基本的には油性成分にしか溶解しないことから、乳化剤を用いなければ水系処方の化粧料に配合させることが困難であり、前述のような油分の特性を水系化粧料に対して十分に生かすことができなかった。

先行技術

0005

特開2000−1422号公報
特開2000−119153号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、その解決すべき課題は、天然植物油脂を容易に水系化粧料に配合でき、塗布後のべたつきが少なく、かつ天然植物油脂が塗布されたような肌なじみを有する一方でべたつきや油っぽさのない基剤及びそれを含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

すなわち、本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、グリセリン縮合物と天然由来の植物油脂と、二塩基酸とを反応して得られる基剤、及び前記基剤を含有する化粧料用組成物並びにこれらを含有する化粧料組成物に目的とした性質を見出し、本発明を完成するに至った。

発明の効果

0008

本発明により、天然植物油脂の本来有する肌なじみを保持しつつ、かつ容易に水系化粧料に配合できる基剤を提供することができる。本発明の基剤は従来の化粧料用油脂とは異なり、油性化粧料のみならず水系化粧料にも容易に処方することが可能であり、油っぽさがなく、肌なじみに優れ、肌に塗布しやすい高機能な化粧料用基剤を提供することができる。具体的には、皮膚や口唇及び毛髪等への水分保持性、および水性成分への稠度性に優れた基剤を提供することができる。また、該基剤を含有する化粧料用組成物は加熱することなく化粧料組成物に処方することができ、該化粧料組成物はうるおいやなめらかさを有する上に安定性に優れる。

0009

以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本実施形態に係る基剤は、(A)グリセリン縮合物と、(B)天然由来の植物油脂と、(C)二塩基酸とを反応して得られる。
次に各成分の詳細について説明する。
本発明の基剤において、(A)グリセリン縮合物はグリセリン単量体を常法により重合させて得られるものであればよく、市販のものを用いてもよい。なお、そのグリセリン縮合度は3〜20であることが好ましく、4〜10であることがより好ましい。

0010

また、(B)天然由来の植物油脂は、ぶどう種子油ローズヒップ油ヒマワリ油オリーブ油小麦胚芽油サフラワー油ツバキ油ヒマシ油アーモンド油、アボガド油カカオ脂月見草油、アーモンド油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、シア脂マンゴーバターから選ばれた1種又は2種以上であることが好ましく、これらのなかでも植物性バターであるシア脂、カカオ脂、マンゴーバターを用いた時がよく、さらにこれらのなかでもシア脂が塗布時の感触と塗布後のしっとり感に優れる点において最も好ましい。
本発明で用いる(B)天然由来の植物油脂は、グリセリン縮合物1モル当量に対して0.1〜1.0モル当量用いることが好ましく、0.1〜0.5モル当量用いると水への溶解性や感触の点においてより好ましい。

0011

また、(C)二塩基酸は、直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸であって、それぞれの炭素数は3〜36のものであることが、得られる油性基剤の物性面や工業的な入手の容易さなどの理由から好ましい。さらに、炭素数3〜22の直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸であることがさらに好ましい。
炭素数3〜36の直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸の具体例としては、例えば、マロン酸コハク酸アジピン酸アゼライン酸セバシン酸ドデカン二酸ブラシル酸ヘキサデカン二酸、エイコサン二酸ドコサン二酸、2−ブチルオクタン二酸、8−エチルオクタデカン二酸、ヘキサデセン二酸、エイコサジエン二酸、6−ビニルテトラデカン二酸、8−ビニルオクタデセン二酸、ダイマー酸水添ダイマー酸などがある。
本発明で用いる二塩基酸は、得られる基剤の独特な粘調性の点から、グリセリン縮合物1モル当量に対して0.1〜1.0モル当量添加して反応させることが好ましく、0.1〜0.5モル当量反応させることがより好ましい。

0012

本発明の基剤の反応方法としては、エステル化反応エステル交換反応があるが、特に限定されるものではなく、公知の方法で反応させることができる。たとえば、エステル化反応又はエステル交換反応の条件としては、通常のエステル化触媒の存在下、または無触媒下で80〜300℃の温度で加熱し、生成する水を留出させることで容易に反応を進めることができる。
以上のエステル化反応及びエステル交換反応は、触媒の存在下で行うことが好ましく、触媒としてはアルカリ触媒金属酸化物等を用いることができる。
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水酸化ナトリウム水酸化カリウムナトリウムメチラートゼオライトアルミナなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。

0013

本発明の化粧料用組成物は、前記基剤と多価アルコールとを予め混合することで水なじみが良好になり、軽い撹拌で加熱することなく水に迅速に溶解、分散させることができるので簡便に化粧料組成物を調製できるため好ましい。
前記化粧料用組成物に配合される多価アルコールは、1,3−ブチレングリコールプロピレングリコール、1,3−プロパンジオールジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリンポリエチレングリコールから選択される1種又は2種以上であることが好ましい。これらのなかでも、経時安定性の点から、1,3−ブチレングリコールや1,3−プロパンジオールやジプロピレングリコールを用いることが特に好ましい。
前記多価アルコールは、化粧料用組成物全量に対して10〜90質量%含有されることが好ましく、30〜70質量%がより好ましい。

0014

前記化粧料用組成物を含有する本発明の化粧料組成物には、通常用いられる油脂類エステル類炭化水素類ロウ類低級アルコール類、高級アルコール類、多価アルコール類脂肪酸類界面活性剤水溶性高分子類、香料、水等と併用することができる。さらに、本発明の化粧料組成物には、老化防止剤保湿剤育毛剤発毛剤経皮吸収促進剤紫外線吸収剤細胞賦活剤抗炎症剤美白剤防腐剤防カビ剤などを配合することができる。
本発明の化粧料組成物の用途は、皮膚用化粧料頭髪用化粧料メークアップ用化粧料等が挙げられ、例えば、化粧水美容液クレンジングローション頭髪用スタイリング剤入浴剤等が挙げられる。

0015

以下に本発明の実施例を挙げて、本発明についてさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、以下の例において、配合量の記載は特に断りがない限り、質量%を意味する。以下、各実施例、比較例および試験例で用いた評価法について説明する。

0016

1.官能試験評価
下記製造例及び試験例にて製造した基剤又は化粧料用組成物の2%水溶液又は水分散液試料として用いた。

0017

評価(1):肌なじみのよさ
専門パネル10名が顔に試料を塗布し、塗布時の使用感を評価した。
AA:9名以上が肌なじみがよいと回答した。
A:7名以上9名未満が肌なじみがよいと回答した。
B:5名以上7名未満が肌なじみがよいと回答した。
C:5名未満が肌なじみがよいと回答した。

0018

評価(2):べたつきのなさ
専門パネル10名が顔に試料を塗布し、塗布直後の使用感を評価した。
AA:9名以上が肌にべたつきがないと回答した。
A:7名以上9名未満が肌にべたつきがないと回答した。
B:5名以上7名未満が肌にべたつきがないと回答した。
C:5名未満が肌にべたつきがないと回答した。

0019

評価(3):油っぽさのなさ
専門パネル10名が顔に試料を塗布し、塗布後の使用感を評価した。
AA:9名以上が肌に油っぽさがないと回答した。
A:7名以上9名未満が肌に油っぽさがないと回答した。
B:5名以上7名未満が肌に油っぽさがないと回答した。
C:5名未満が肌に油っぽさがないと回答した。

0020

評価(4):しっとり感の有無
専門パネル10名が顔に試料を塗布し、塗布後の使用感を評価した。
AA:9名以上が肌にしっとり感があると回答した。
A:7名以上9名未満が肌にしっとり感があると回答した。
B:5名以上7名未満が肌にしっとり感があると回答した。
C:5名未満が肌にしっとり感があると回答した。

0021

2.発明品1
平均縮合度10のポリグリセリン1モル当量に対し、シア脂を0.15モル当量、セバシン酸を0.20モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを全量に対して0.1質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同モル当量の乳酸を添加し、しばらく100℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土ろ過助剤に用いてろ過し、収率95%で発明品1の基剤を得た。

0022

3.発明品2
発明品1と同様に、平均縮合度10のポリグリセリン1モル当量に対し、シア脂を0.15モル当量、セバシン酸を0.20モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを全量に対して0.1質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同モル当量の乳酸を添加し、しばらく100℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率95%で基剤を得た。該基剤を100℃に加温し、該基剤と同質量の1,3−ブチレングリコールを添加し、撹拌・混合の後冷却し、発明品2の化粧料用組成物を得た。

0023

4.発明品3
発明品1と同様に、平均縮合度10のポリグリセリン1モル当量に対し、シア脂を0.15モル当量、セバシン酸を0.20モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを全量に対して0.1質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同モル当量の乳酸を添加し、しばらく100℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率95%で基剤を得た。該基剤を100℃に加温し、該基剤と同質量のジプロピレングリコールを添加し、撹拌・混合の後冷却し、発明品3の化粧料用組成物を得た。

0024

5.発明品4
平均縮合度3のポリグリセリン1モル当量に対し、マンゴーバターを0.10モル当量、エイコサン二酸を0.10モル当量になるように、反応容器に入れ、窒素雰囲気下、240℃で酸価が10以下になるまで反応させ、100℃まで冷却後、ジプロピレングリコールを全量の40質量%となるように添加し、撹拌・混合の後冷却し、発明品4の化粧料用組成物を得た。

0025

6.発明品5
平均縮合度20のポリグリセリン1モル当量に対し、シア脂を0.35モル当量、コハク酸を0.50モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化カリウムを全量に対して0.3質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。続いて、100℃まで冷却後、ジプロピレングリコール及びグリセリンを1:1の質量比にて混合した混合物を全量の70質量%となるように添加し、水酸化カリウムと同モル当量のリンゴ酸を添加し、減圧下脱水させ、窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、発明品5の化粧料用組成物を得た。

0026

7.発明品6
発明品2のセバシン酸の代わりにマロン酸を同モル当量添加して、発明品2と同様の製法にて発明品6の化粧料用組成物を得た。

0027

8.発明品7
発明品1と同様に、平均縮合度10のポリグリセリン1モル当量に対し、ツバキ油を0.10モル当量、セバシン酸を0.10モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを全量に対して0.1質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同モル当量の乳酸を添加し、しばらく100℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率95%で基剤を得た。該基剤を100℃に加温し、該基剤と同質量の1,3−ブチレングリコールを添加し、撹拌・混合の後冷却し、発明品7の化粧料用組成物を得た。

0028

9.発明品8
発明品1と同様に、平均縮合度10のポリグリセリン1モル当量に対し、マカデミアナッツ油を0.60モル当量、コハク酸を0.40モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを全量に対して0.1質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同モル当量の乳酸を添加し、しばらく100℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率95%で基剤を得た。該基剤を100℃に加温し、該基剤と同質量のジプロピレングリコールを添加し、撹拌・混合の後冷却し、発明品8の化粧料用組成物を得た。

0029

10.発明品9
平均縮合度10のポリグリセリン1モル当量に対し、シア脂を0.25モル当量、セバシン酸を0.34モル当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを全量に対して0.1質量%添加し、窒素雰囲気下、230℃で酸価が1以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同モル当量の乳酸を添加し、しばらく100℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、該基剤の理論収量同量の1,3−プロパンジオールを添加し、100℃で撹拌し、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率98%で発明品9の化粧料用組成物を得た。

0030

11.比較品
発明品2において、セバシン酸を添加せずに発明品2と同様の製法にて比較品1の組成物を得た。

0031

12.比較品2
発明品2において、シア脂を添加せずに発明品2と同様の製法にて比較品2の組成物を得た。

0032

13.結果
本発明者等は、以上の発明品1の基剤、発明品2〜9の化粧料用組成物及び比較品1、2の組成物について、上記の官能試験評価(1)〜(4)について評価試験を行った。
結果を下記表1に示す。

0033

0034

表1の結果から分かるように、本発明のグリセリン縮合物と天然由来の植物油脂と二塩基酸とを反応して得られた発明品1の基剤は、肌なじみのよさ、べたつきのなさ、油っぽさのなさ、しっとり感の有無の各評価において、優良な結果を得ることができた。さらに、前記発明品1の基剤に1,3−ブチレングリコールを添加した発明品2の化粧料用組成物、及びジプロピレングリコールを添加した発明品3の化粧料用組成物についても発明品1と同様の評価結果を得ることができた。さらに、平均縮合度3のグリセリン縮合物、マンゴーバター及びエイコサン二酸を反応して得られた基剤にジプロピレングリコールを添加した発明品4の化粧料用組成物についても、良好な評価結果を得ることができた。また、縮合度20のグリセリン縮合物、シア脂及びコハク酸を反応して得られた基剤に、ジプロピレングリコールとグリセリンの混合物を添加した発明品5の化粧料用組成物についても、良好な評価結果を得ることができた。

0035

炭素数3の二塩基酸(マロン酸)を添加した基剤を用いた発明品6の化粧料用組成物については、製品として使用し得る程度の結果を得ることができた。また、平均縮合度10のグリセリン縮合物、ツバキ油及びセバシン酸を反応して得られた基剤に1,3−ブチレングリコールを添加した発明品7の化粧料用組成物についても、良好な評価結果を得ることができた。さらに、平均縮合度10のグリセリン縮合物、マカデミアナッツ油及びコハク酸を反応して得られた基剤にジプロピレングリコールを添加した発明品8の化粧料用組成物についても、製品として使用し得る程度の結果を得ることができた。また、平均縮合度10のグリセリン縮合物、シア脂及びセバシン酸を反応して得られた基剤に1,3−プロパンジオールを添加した発明品9の化粧料用組成物についても、発明品1と同様の評価結果を得ることができた。

0036

なお、しっとり感に関しては、シア脂を用いた基剤を含有する化粧料用組成物であれば、他の植物油脂を用いたものよりも優良な結果が得られることも明らかとなった。
一方、グリセリン縮合物と天然由来の植物油脂のみで製造した比較品1の水分散物は、多量の沈殿物が見られ各評価試験を行うことができなかった。さらに、グリセリン縮合物と二塩基酸のみで製造した比較品2の水分散物については、肌なじみに欠け、特にべたつきが酷く、しっとり感に劣る結果となった。

0037

次に、本発明者らは、本発明の化粧料用組成物(発明品2)の製造方法に準じて、下記表2に示すシア脂の添加量を変更した化粧料用組成物(試験例1〜7)を製造し、本発明のより好適な植物油脂の添加量について検討を行った。そして、化粧料用組成物の2%水溶液又は水分散液を上記実施例1と同様の「しっとり感の有無」の評価、及び下記の安定性試験を行った。

0038

1.安定性試験
各化粧料用組成物の2%水溶液又は水分散液を調製し、各サンプルをガラス瓶に入れ、5℃にて静置し、24時間後に室温に戻した時の外観光学顕微鏡および目視により確認した。

0039

評価(5):安定性
AA:外観状態に変化が無かった。
A:5℃で微量の沈殿の生成がみられ、室温に戻すと沈殿は消失し、均一で正常な外観に戻った。
B:5℃で相当量の沈殿の生成がみられ、室温に戻すと沈殿は消失し、均一で正常な外観に戻った。
C:5℃で沈殿の生成または二層分離状態になり、室温に戻しても沈殿が残存した。

0040

0041

2.結果
結果を表2に示す。
表2の結果から分かるように、グリセリン縮合物1モル当量に対して、植物油脂(シア脂)を0.1〜1.0モル当量添加して反応させた基剤を含有する試験例2〜6の化粧料用組成物は、しっとり感についても安定性についても良好な評価を得ることができ、これらの中でも植物油脂(シア脂)を0.1〜0.5モル当量添加させた試験例2〜4については特に優良な結果を得ることができた。
また、植物油脂の添加量がグリセリン縮合物1モル当量に対して0.1モル当量よりも小さい試験例1については、しっとり感についてはやや良好となり、安定性については優良な結果となった。さらに植物油脂の添加量がグリセリン縮合物1モル当量に対して1.0モル当量よりも大きい試験例7については、しっとり感については優良な結果となり、安定性についてはやや良好な結果となった。

0042

以下、本発明にかかる基剤を含有する化粧料用組成物及び水性化粧料用組成物の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0043

化粧水
1.ペンチレングリコール2.5(質量%)
2.発明品1の基剤1.0
3.1,3−ブチレングリコール1.0
4.ジプロピレングリコール1.0
5.ヒドロキシプロリン0.1
6.エデト酸二ナトリウム0.1
7.クエン酸ナトリウム0.04
8.クエン酸0.03
9.防腐剤適量
10.精製水残余
調製方法)成分1〜10を80℃にて混合・溶解させた後、撹拌下、冷却し実施例3の化粧水を得た。
(結果)得られた化粧水は、溶け残りのない外観の透明感に優れたものであり肌なじみも良く、さらにべたつきや油っぽさがなく、しっとり感やうるおい、なめらかさを有するものである。

0044

化粧水
1.ペンチレングリコール2.5(質量%)
2.発明品2の化粧料用組成物2.0
3.ジプロピレングリコール1.0
4.ヒドロキシプロリン0.1
5.エデト酸二ナトリウム0.1
6.クエン酸ナトリウム0.04
7.クエン酸0.03
8.防腐剤適量
9.精製水残余
(調製方法)成分1〜9を室温にて混合、溶解させて実施例4の化粧水を得た。
(結果)得られた化粧水は、溶け残りのない外観の透明感に優れたものであり肌なじみも良く、さらにべたつきや油っぽさがなく、しっとり感やうるおい、なめらかさを有するものである。

0045

化粧水
1.ペンチレングリコール2.5(質量%)
2.発明品9の化粧料用組成物3.0
3.ヒドロキシプロリン0.1
4.エデト酸二ナトリウム0.1
5.クエン酸ナトリウム0.04
6.クエン酸0.03
7.防腐剤適量
8.精製水残余
(調製方法)成分1〜8を室温にて混合、溶解させて実施例5の化粧水を得た。
(結果)得られた化粧水は、溶け残りのない外観の透明感に優れたものであり肌なじみも良く、さらにべたつきや油っぽさがなく、しっとり感やうるおい、なめらかさを有するものである。

0046

化粧水
1.ペンチレングリコール2.5(質量%)
2.発明品7の化粧料用組成物2.5
3.ヒドロキシプロリン0.1
4.エデト酸二ナトリウム0.1
5.クエン酸ナトリウム0.04
6.クエン酸0.03
7.防腐剤適量
8.精製水残余
(調製方法)成分1、4〜9を室温にて混合・溶解させた後、あらかじめ室温にて混合、溶解させた成分2〜3を加えて、実施例6の化粧水を得た。
(結果)得られた化粧水は、溶け残りのない外観の透明感に優れたものであり肌なじみも良く、さらにべたつきや油っぽさがなく、うるおいやなめらかさを有するものである。

0047

ゲルタイプ化粧水
1.発明品2の化粧料用組成物2.5(質量%)
2.カルボキシビニルポリマー0.35
3.精製水残余
4.水酸化ナトリウム0.1
5.精製水 4.9
6.ヒアルロン酸ナトリウム(1%水溶液) 6.0
7.PPG−6デシルテトラデセス−30 5.0
8.エタノール1.0
9.防腐剤適量
(調製方法)成分7〜9を40℃で加温溶解し、他相の成分1〜3、成分4〜5は、それぞれ室温にて溶解、分散させる。成分1〜3を撹拌しながら、成分4〜5を加えゲル状とする。続いて成分6、成分7〜9を順次加えて均一ゲル状とし、撹拌を止め、溶解させて実施例7のゲルタイプ化粧水を得た。
(結果)得られたゲルタイプ化粧水は、肌なじみも良く、さらにべたつきや油っぽさがなく、しっとり感やうるおい、なめらかさを有するものであり、安定性も良かった。

0048

美容液
1.1,3−ブチレングリコール5.0(質量%)
2.発明品2の化粧料用組成物2.5
3.キサンタンガム0.4
4.カルボキシビニルポリマー0.1
5.ヒドロキシエチルセルロース0.1
6.精製水残余
7.水酸化カリウム(1%水溶液) 2.5
8.精製水 10.0
9.エタノール3.0
10.防腐剤適量
(調製方法)成分1〜6、成分7〜8、成分9〜10をそれぞれ室温で溶解する。成分1〜6を撹拌しながら、7〜8の混合物を徐々に加え粘稠性液体とし、続いて9〜10の混合物を加え均一として実施例8の美容液を得た。
(結果)得られた美容液は、肌なじみも良く、さらにべたつきや油っぽさがなく、しっとり感やうるおい、なめらかさを有するものであり、安定性も良好であった。

実施例

0049

透明シャンプー
1.N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム10.0(質量%)
2.POE(3)アルキル(12~15)エーテル硫酸ナトリウム20.0
3.ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン10.0
4.ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド4.0
5.発明品9の化粧料用組成物4.0
6.クエン酸0.1
7.塩化O−[2−ヒドロキシ−3−
トリメチルアンモニウムプロピル]グアーガム0.5
8.加水分解コラーゲン末0.2
9.防腐剤適量
10.精製水残余
(調製方法)成分1〜4、5〜10をそれぞれ70℃に加熱して溶解する。溶解した成分1〜4に5〜10を加え撹拌して混合する。撹拌を続けて40〜35℃まで冷却し、実施例9の透明シャンプーを得た。
(結果)得られたシャンプーは、外観の透明感に優れたものであり、洗髪中泡立ちがなめらかで、乾燥後の髪にうるおいとなめらかさを付与するものであった。

0050

本発明の基剤は、従来のポリグリセリン脂肪酸エステルや油分において得られなかった肌なじみのよさ、べたつきのなさ、油っぽさのなさを有しており、予め多価アルコールで混合することで加熱することなく容易に処方することが可能である。また、該基剤を含有する化粧料用組成物は、うるおいやなめらかさも有する。特に、シア脂を用いた基剤はしっとり感に優れたものとなる。また、これらを含有する化粧料組成物においても同様に肌なじみのよさ、べたつきのなさ、油っぽさのなさを有する。

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