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技術 リチウム二次電池用負極材料、リチウム二次電池用の負極活物質層用組成物、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池の製造方法

出願人 大阪瓦斯株式会社
発明者 西野仁藤本宏之森康範
出願日 2015年2月20日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2015-032057
公開日 2016年8月25日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2016-154114
状態 特許登録済
技術分野 電池の電極及び活物質 ナノ構造物 珪素及び珪素化合物 炭素・炭素化合物
主要キーワード 混合固形物 X線回折法 無定形状 固体混合 粒子間衝突 n型半導体 導電コンタクト 平均外径
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月25日)のものです。
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課題

より簡便な方法で、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えるリチウム二次電池用負極材料を提供することを目的とする。

解決手段

導電性炭素粒子シリコン材料、及びカーボンナノチューブを含むリチウム二次電池用負極材料の製造方法であって、(1)導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを混合し複合体を得る工程、(2)前記工程(1)で得た複合体と、黒鉛及びピッチとを乾式混合する工程、並びに(3)前記工程(2)で得た混合物を前記ピッチの熱分解温度以上で熱処理する工程を備える、製造方法。

概要

背景

携帯電話携帯用情報機器電子手帳ノートパソコンタブレット型コンピュータ等)等に代表される携帯用電子機器類の小型化・軽量化が目覚しく進展しつつある今日では、そのような携帯用電子機器類を駆動するための小型で軽量な二次電池の開発が要望されている。このような背景の下、小型に構成でき、しかも高エネルギー密度を有するリチウム二次電池リチウムイオン二次電池等)が注目を集めており、その開発が盛んに行われている。このリチウム二次電池は、上記のような携帯用電子機器の他、電気自動車再生可能エネルギー電力貯蔵等にもニーズが広がっており、これらのニーズに対応するため、構成する電極材料の一層の高エネルギー密度化が求められている。

一般的なリチウム二次電池としては、デンドライトを生成し易いリチウムではなく、サイクル特性及び安全性に優れたリチウム二次電池を実現可能な負極材料として、リチウムイオン出入り、すなわち挿入・脱離が可能な炭素材料からなるものが数多く提案されており、実用化されつつある。ここで、炭素材料からなるリチウム二次電池用の負極材料は、主として、1000℃程度で焼成された炭素系負極材料と、2000℃を超える温度で焼成された黒鉛系負極材料との2種類に分類することができるが、炭素系負極材料は、リチウムイオンの放出に伴う電位の変化が大きく、安定なリチウム二次電池を構成し難いという欠点がある。これに対し、黒鉛系負極材料は、このような電位の変化が小さく、安定なリチウム二次電池を構成可能であるため、炭素系の負極材料に比べて有利であり、リチウム二次電池用の負極材料として主流になりつつある。

上記の黒鉛系負極材料は、理論容量が372mAh/gである一方、シリコンは理論容量4200mAh/gであり、実に黒鉛系負極材料の約10倍の理論容量を有するため、シリコン負極の利用が期待されている(非特許文献1〜2)。しかしながら、シリコンは充放電に伴う体積変化が極めて大きいため、負極材料が割れたり、電極から剥がれたり(非特許文献3)して実際の容量が低下してしまうことから、十分な充放電容量及びサイクル特性を兼ね備える負極材料とはなり得なかった。

十分な充放電容量及びサイクル特性を兼ね備える負極材料を得るため、シリコンを炭素材複合化させることが検討されている(非特許文献4〜5)。

概要

より簡便な方法で、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えるリチウム二次電池用の負極材料を提供することを目的とする。導電性炭素粒子シリコン材料、及びカーボンナノチューブを含むリチウム二次電池用負極材料の製造方法であって、(1)導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを混合し複合体を得る工程、(2)前記工程(1)で得た複合体と、黒鉛及びピッチとを乾式混合する工程、並びに(3)前記工程(2)で得た混合物を前記ピッチの熱分解温度以上で熱処理する工程を備える、製造方法。なし

目的

本発明は、簡便な方法で、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えるリチウム二次電池用の負極材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

導電性炭素粒子シリコン材料、及びカーボンナノチューブを含むリチウム二次電池用負極材料の製造方法であって、(1)導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを混合し複合体を得る工程、(2)前記工程(1)で得た複合体と、黒鉛及びピッチとを乾式混合する工程、並びに(3)前記工程(2)で得た混合物を前記ピッチの熱分解温度以上で熱処理する工程を備える、製造方法。

請求項2

前記導電性炭素粒子の配合量が、前記シリコン材料100重量部に対して、1〜200重量部である、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

前記カーボンナノチューブの配合量が、前記シリコン材料100重量部に対して、1〜50重量部である、請求項1又は2に記載の製造方法。

請求項4

前記シリコン材料が、シリコン粒子である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。

請求項5

前記シリコン粒子の平均粒子径が、1nm〜100μmである、請求項4に記載の製造方法。

請求項6

前記カーボンナノチューブの平均外径が、1nm〜500nmである、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。

請求項7

前記シリコン材料は、表面が酸化している、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。

請求項8

前記ピッチの軟化点が150〜300℃である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。

請求項9

前記工程(1)における混合が乾式混合である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。

請求項10

前記工程(2)において、前記黒鉛の使用量が、前記複合体100重量部に対して25〜3500重量部である、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。

請求項11

前記工程(2)において、前記ピッチの使用量が、前記複合体100重量部に対して10〜100重量部である、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。

請求項12

前記工程(3)において、前記閉空間内の雰囲気不活性雰囲気又は還元性雰囲気である、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。

請求項13

前記工程(3)における加熱温度が600〜1100℃である、請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。

請求項14

集電体上に、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法により得られたリチウム二次電池用負極材料を含む負極活物質層を配置する工程を備える、リチウム二次電池用負極の製造方法。

請求項15

請求項14に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法により得られたリチウム二次電池用負極を形成する工程を備える、リチウム二次電池の製造方法。

技術分野

背景技術

0002

携帯電話携帯用情報機器電子手帳ノートパソコンタブレット型コンピュータ等)等に代表される携帯用電子機器類の小型化・軽量化が目覚しく進展しつつある今日では、そのような携帯用電子機器類を駆動するための小型で軽量な二次電池の開発が要望されている。このような背景の下、小型に構成でき、しかも高エネルギー密度を有するリチウム二次電池(リチウムイオン二次電池等)が注目を集めており、その開発が盛んに行われている。このリチウム二次電池は、上記のような携帯用電子機器の他、電気自動車再生可能エネルギー電力貯蔵等にもニーズが広がっており、これらのニーズに対応するため、構成する電極材料の一層の高エネルギー密度化が求められている。

0003

一般的なリチウム二次電池としては、デンドライトを生成し易いリチウムではなく、サイクル特性及び安全性に優れたリチウム二次電池を実現可能な負極材料として、リチウムイオン出入り、すなわち挿入・脱離が可能な炭素材料からなるものが数多く提案されており、実用化されつつある。ここで、炭素材料からなるリチウム二次電池用の負極材料は、主として、1000℃程度で焼成された炭素系負極材料と、2000℃を超える温度で焼成された黒鉛系負極材料との2種類に分類することができるが、炭素系負極材料は、リチウムイオンの放出に伴う電位の変化が大きく、安定なリチウム二次電池を構成し難いという欠点がある。これに対し、黒鉛系負極材料は、このような電位の変化が小さく、安定なリチウム二次電池を構成可能であるため、炭素系の負極材料に比べて有利であり、リチウム二次電池用の負極材料として主流になりつつある。

0004

上記の黒鉛系負極材料は、理論容量が372mAh/gである一方、シリコンは理論容量4200mAh/gであり、実に黒鉛系負極材料の約10倍の理論容量を有するため、シリコン負極の利用が期待されている(非特許文献1〜2)。しかしながら、シリコンは充放電に伴う体積変化が極めて大きいため、負極材料が割れたり、電極から剥がれたり(非特許文献3)して実際の容量が低下してしまうことから、十分な充放電容量及びサイクル特性を兼ね備える負極材料とはなり得なかった。

0005

十分な充放電容量及びサイクル特性を兼ね備える負極材料を得るため、シリコンを炭素材複合化させることが検討されている(非特許文献4〜5)。

先行技術

0006

Robert A. Huggins, Journal of Power Sources, 81-82 (1999) 13-19
B. A. Boukamp, G. C. Lesh, and R. A. Huggins, Journal of The Electrochemical Society, volume 128 (1981) 725-729
H. Li, X. J. Huang, L. Q. Chen, Z. G. Wu, and Y. Liang, Electrochemical. and Solid-State Letters, 2 (11) (1999) 547-549
T. Morita and N. Takami, Journal of Electrochemical Society, 153 (2) (2006) A425-A430
Xin Zhao, Cary M. Hayner, Mayfair C. Kung, Harold H. Kung, Advanced Energy Materials, 1 (2011) 1079-1084

発明が解決しようとする課題

0007

このようなシリコン材料と炭素材との複合化は、分散性と複合化しやすさの観点から、有機溶媒中で分散させる方法のみが検討されてきた。しかしながら、有機溶媒中でシリコン材料と炭素材とを複合化させるためには、高価なフィルターエバポレーターが必要となる一方で十分な複合効果が得られなかった。このため、本発明は、簡便な方法で、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えるリチウム二次電池用の負極材料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究を重ねてきた。その結果、導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを混合(特に乾式混合)した後に、黒鉛及びピッチと乾式混合し、ピッチの熱分解温度以上に高めることにより、簡便に導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを複合化させることができ、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えるリチウム二次電池用の負極材料が得られることを見出した。本発明は、このような知見に基づき、さらに研究を重ね、完成したものである。すなわち、本発明は、以下の構成を包含する。
項1.導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを含むリチウム二次電池用負極材料の製造方法であって、
(1)導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを混合し複合体を得る工程、
(2)前記工程(1)で得た複合体と、黒鉛及びピッチとを乾式混合する工程、並びに
(3)前記工程(2)で得た混合物を前記ピッチの熱分解温度以上で熱処理する工程
を備える、製造方法。
項2.前記導電性炭素粒子の配合量が、前記シリコン材料100重量部に対して、1〜200重量部である、項1に記載の製造方法。
項3.前記カーボンナノチューブの配合量が、前記シリコン材料100重量部に対して、1〜50重量部である、項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記シリコン材料が、シリコン粒子である、項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記シリコン粒子の平均粒子径が、1nm〜100μmである、項4に記載の製造方法。
項6.前記カーボンナノチューブの平均外径が、1nm〜500nmである、項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
項7.前記シリコン材料は、表面が酸化している、項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
項8.前記ピッチの軟化点が150〜300℃である、項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
項9.前記工程(1)における混合が乾式混合である、項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
項10.前記工程(2)において、前記黒鉛の使用量が、前記複合体100重量部に対して25〜3500重量部である、項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
項11.前記工程(2)において、前記ピッチの使用量が、前記複合体100重量部に対して10〜100重量部である、項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
項12.前記工程(3)において、前記閉空間内の雰囲気不活性雰囲気又は還元性雰囲気である、項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
項13.前記工程(3)における加熱温度が600〜1100℃である、項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
項14.集電体上に、項1〜13のいずれかに記載の製造方法により得られたリチウム二次電池用負極材料を含む負極活物質層を配置する工程
を備える、リチウム二次電池用負極の製造方法。
項15.項14に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法により得られたリチウム二次電池用負極を形成する工程
を備える、リチウム二次電池の製造方法。

発明の効果

0009

本発明によれば、簡便にシリコン材料とカーボンナノチューブと導電性炭素粒子とを複合化することができるとともに、この複合体と、黒鉛及びピッチとを簡便に複合化することができる。

0010

このため、シリコン材料の膨張を、他材により吸収することができることから、体積膨張を原因として負極材料が割れたり、電極から剥がれたりすることを抑制することができると考えられる。また、本発明によれば、カーボンナノチューブを含ませることにより、導電性炭素粒子同士を結着しやすくし、より高い電子伝導性を付与することができると考えられる。

0011

このため、本発明によれば、従来のリチウム二次電池用のシリコン系負極材料に比べても、より簡便な方法で製造することができ、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えることができる。

0012

1.リチウム二次電池用負極材料の製造方法
本発明のリチウム二次電池用負極材料の製造方法は、各成分を乾式混合した後に熱処理する方法が簡便である。

0013

このような観点から、本発明のリチウム二次電池用負極材料の製造方法は、
(1)導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを混合し複合体を得る工程、
(2)前記工程(1)で得た複合体と、黒鉛及びピッチとを乾式混合する工程、並びに
(3)前記工程(2)で得た混合物を前記ピッチの熱分解温度以上で熱処理する工程
を備える。

0014

工程(1)において使用する導電性炭素粒子としては、特に制限はなく、例えば、アセチレンブラックケッチェンブラックカーボンブラックグラフェン膨張黒鉛微粉黒鉛等が挙げられる。

0015

導電性炭素粒子の平均粒子径は、特に制限されないが、通常3nm〜10μm程度が好ましく、5nm〜2μm程度がより好ましい。導電性炭素粒子の平均粒子径を上記範囲内とすることにより、シリコン、カーボンナノチューブの双方との密着性がさらに増す。なお、導電性炭素粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡(SEM)により測定されるものとする。

0016

工程(1)において使用するシリコン材料としては、シリコンを含む材料(特にシリコンからなる材料)であれば特に制限されないが、結晶シリコンアモルファスシリコン等のシリコン材料(好ましくはシリコン粒子)の粉末等が挙げられる。

0017

結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン材料(好ましくはシリコン粒子)の粉末としては、特に制限されないが、汎用の結晶シリコン、アモルファスシリコン等を切削等により粒子(又は粉末)にしたもの等を用いることができる。結晶シリコン、アモルファスシリコン等の製造、加工等の過程において発生する規格外製品廃棄物等を使用してもよい。また、本発明において使用する結晶シリコン、アモルファスシリコン等は、形成時にリン系、ホウ素系化合物等の導入によりn型半導体又はp型半導体になっていてもよい。また、シリコン材料は、その表面が酸化されていてもよい。これらのシリコン材料は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。

0018

ただし、特に制限されるわけではないが、シリコン材料としては、充放電に伴う退席変化により割れることをより抑制するために、粒径は小さいほうが好ましい。

0019

シリコン材料としてシリコン粒子を使用する場合、その平均粒子径は、特に制限されないが、通常1nm〜100μm程度が好ましく、5nm〜10μm程度がより好ましく、10〜150nm程度がさらに好ましい。シリコン材料の平均粒子径を上記範囲内とすることにより、割れが発生しにくくなる。なお、シリコン材料の平均粒子径は、電子顕微鏡(SEM)により測定されるものとする。

0020

本発明で用いられる上述のようなシリコン材料は、通常、リチウム二次電池において用いられる電解質、例えば、非プロトン性の有機溶媒と塩とを含む電解液やリチウムイオンに対する活性点、すなわち、当該電解液と反応して電解液を分解したり、充放電時に移動するリチウムイオンと反応したりする活性点を部分的に有している。この活性点は、詳細が明らかではないが、一般的には、シリコン材料の外側に配向している。結晶子の端面(edge plane)や、膨張等で生じた割れの端面であると理解されている。

0022

一方、このような非プロトン性有機溶媒に溶解される塩は、例えば、過塩素酸リチウムホウフッ化リチウム、6フッ化リン酸リチウム、6フッ化砒酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ハロゲン化リチウム塩化アルミン酸リチウム等のリチウム塩が挙げられる。これらの塩は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。

0023

工程(1)において使用するカーボンナノチューブは、黒鉛シート(即ち、黒鉛構造炭素原子面又はグラフェンシート)がチューブ状に閉じた中空炭素物質であり、その直径はナノメートルスケールであり、壁構造は黒鉛構造を有している。壁構造が一枚の黒鉛シート(単層のグラフェンシート)でチューブ状に閉じた形状のカーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブと呼ばれている。一方、複数枚の黒鉛シートがそれぞれチューブ状に閉じて、入れ子状になっているカーボンナノチューブは入れ子構造多層カーボンナノチューブと呼ばれている。本発明では、単層カーボンナノチューブ及び多層カーボンナノチューブいずれも採用できるが、より広い導電ネットワークの形成と、シリコン表面との密着性向上の点で、性能的には単層カーボンナノチューブが好ましく、入手のしやすさの点では多層カーボンナノチューブが好ましい。

0024

カーボンナノチューブの平均外径は、柔軟で綿状にもなり、かつ、単独又はバンドル状と多様な形態になり得ることで、様々な粒径のシリコンが包埋できるようになるという観点から、1〜500nmが好ましく、1〜100nmがより好ましく、5〜50nmがさらに好ましい。なお、カーボンナノチューブの平均外径は、電子顕微鏡(SEM)により測定されるものとする。

0025

カーボンナノチューブの平均長さは、シリコン材料の膨張時の体積変化をより吸収しやすくし、体積膨張を原因として負極材料が割れたり、電極から剥がれたりすることをより抑制する観点、及び膨張によって電気導電コンタクトが離れないようする観点から、0.1〜100μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。なお、カーボンナノチューブの平均長さは、電子顕微鏡(SEM)により測定されるものとする。

0026

カーボンナノチューブの平均アスペクト比は、シリコン材料の膨張時の体積変化をより吸収しやすくし、体積膨張を原因として負極材料が割れたり、電極から剥がれたりすることをより抑制する観点から、5〜100000が好ましく、10〜10000がより好ましい。なお、カーボンナノチューブの平均アスペクト比は、電子顕微鏡(SEM)により測定されるものとする。

0027

また、導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブは、同時に混合してもよいし、逐次的に混合してもよい。なかでも、より簡便な工程となることから、導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブを同時に混合することが好ましい。

0028

本発明では、各成分の配合量は、特に制限されない。具体的には、導電性炭素粒子の配合量は、シリコン材料100重量部に対して、1〜200重量部が好ましく、3〜50重量部がより好ましい。導電性炭素粒子の配合量をこの範囲内とすることにより、シリコンの膨張収縮により追従してシリコンを包埋しやすくし、電気的コンタクトをより保持することができると考えられる。また、カーボンナノチューブの配合量は、シリコン材料100重量部に対して、1〜50重量部が好ましく、3〜20重量部がより好ましい。カーボンナノチューブの配合量をこの範囲内とすることにより、シリコンの膨張収縮に際しても、電気的コンタクトをより保持することができると考えられ、同時に、高価なカーボンナノチューブを過剰に使用せず代替導電材の添加がより容易となる。

0029

工程(1)において、混合の方法は特に制限されない。例えば、湿式混合であれば、適切な溶媒と混合後、溶媒を溜去すればよく、溶媒としては、エタノールプロパノールメタノール等のアルコール類、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、その他、ジメチルホルムアミドDMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドンジオキサン等の極性溶媒等があげられる。この時の混合方法としては、一般的な撹拌、あるいは、超音波照射等、各種ホモジナイザーを使用できる。また、乾式混合であれば、高速気流紛体粒子を吹き込み、粒子間衝突を促進する方法(高速気流紛体複合化法)や、紛体を混ぜるミキサーナウター、さらには、シェアをかけて混ぜ合わせる、乳鉢ボールミルメカノフュージョン等を使用する方法を採用することができる。なかでも、簡便性を有し、量産化が容易で、且つ、CNT等の原材料の損傷が少なく複合化できるという観点から、乾式混合が好ましく、乾式の高速気流紛体複合化法を使用する方法がより好ましい。具体的には、奈良機械ハイブリダーゼーションシステムや、ホソカワミクロン製ファカルティ等がある。

0030

工程(1)において、混合(特に乾式混合)の雰囲気は、導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブをより十分に複合化できれば特に制限されないが、大気雰囲気下とすることが簡便である。また、窒素ガス雰囲気下、アルゴンガス雰囲気下等の不活性ガス雰囲気下に行ってもよい。

0031

工程(1)において、混合(特に乾式混合)時の温度は導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブをより十分に複合化できれば特に制限されないが、室温付近とすることが簡便である。このような観点から、混合(特に乾式混合)時の温度は5〜80℃が好ましく、10〜50℃がより好ましい。

0032

工程(1)において、混合(特に乾式混合)の時間は特に制限されないが、導電性炭素粒子、シリコン材料、及びカーボンナノチューブをより十分に複合化して充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性をより向上させる観点から、0.2〜10時間が好ましく、1〜3時間がより好ましい。

0033

工程(2)において使用する黒鉛としては、特に制限はなく、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれも使用できる。

0034

黒鉛の形状は特に制限されず、例えば、球状、楕円状、方形等の他、鱗片薄片状等の板状、ロッド状、無定形状等であってもよい。比表面積が高いものが好ましく、球状又は楕円状が好ましい。

0035

工程(2)で用いられるピッチは、公知又は市販の各種ピッチを使用することができる。

0036

このようなピッチの軟化点は、昇温過程副反応をより抑制しつつより適切な温度でピッチのコーティングをより十分に行う観点から、150〜300℃が好ましく、180〜270℃がより好ましい。なお、ピッチの軟化点は、ASTMD3104の規格にしたがって測定するものとする。

0037

上記のような条件を満たすピッチとしては、例えば、石炭系等方性ピッチ等の石炭系ピッチ石油系等方性ピッチ等の石油系ピッチ等が挙げられるが、充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性をより向上させる観点から、石炭系ピッチが好ましく、石炭系等方性ピッチがより好ましい。これらのピッチは、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。

0038

複合体と、黒鉛及びピッチとの混合比率は、特に制限されないが、よりクーロン効率を維持しつつ、充放電容量及びサイクル特性をさらに向上させる観点から、複合体100重量部に対して、前記黒鉛の配合量が25〜3500重量部(特に500〜2000重量部)であることが好ましく、前記ピッチの配合量が10〜100重量部(特に20〜80重量部)がより好ましい。

0039

工程(2)において、乾式混合の方法は特に制限されない。例えば、高速気流に紛体粒子を吹き込み、粒子間衝突を促進する方法(高速気流紛体複合化法)や、紛体を混ぜるミキサーやナウター、さらには、シェアをかけて混ぜ合わせる、乳鉢、ボールミル、メカノフュージョン等を使用する方法を採用することができる。なかでも、簡便性を有し、量産化が容易で、且つ、CNT等の原材料の損傷が少なく複合化できるという観点から、乾式の高速気流紛体複合化法を使用する方法が好ましい。具体的には、奈良機械製ハイブリダーゼーションシステムや、ホソカワミクロン製ファカルティ等がある。

0040

工程(2)において、乾式混合の雰囲気は、複合体、黒鉛、及びピッチを十分に混合できれば特に制限されないが、大気雰囲気下とすることが簡便である。また、窒素ガス雰囲気下、アルゴンガス雰囲気下等の不活性ガス雰囲気下に行ってもよい。

0041

工程(2)において、乾式混合時の温度は複合体、黒鉛、及びピッチをより十分に複合化できれば特に制限されないが、室温付近とすることが簡便である。このような観点から、乾式混合時の温度は5〜80℃が好ましく、10〜50℃がより好ましい。

0042

工程(2)において、乾式混合の時間は特に制限されないが、複合体、黒鉛、及びピッチをより十分に複合化して充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性をより向上させる観点から、1分〜10時間が好ましく、3分〜3時間がより好ましい。

0043

次に、工程(3)においては、上記した工程(2)で得た混合物(導電性炭素粒子、シリコン材料、カーボンナノチューブ、黒鉛及びピッチを含有する混合物、特に導電性炭素粒子、シリコン材料、カーボンナノチューブ、黒鉛及びピッチを含有する複合体)を、熱処理する(具体的には、前記ピッチの熱分解温度以上に高める)ことで、リチウム二次電池用負極材料を得ることができる。

0044

このように、本発明においては、シリコン材料の膨張を、他材により吸収することができることから、体積膨張を原因として負極材料が割れたり、電極から剥がれたりすることを抑制することができるとともに、シリコン材料の活性点をピッチの熱分解生成物により覆うことができることから電解液を分解したり充放電時に移動するリチウムイオンと反応したりすることを抑制することもできる。このため、本発明の製造方法は、非常に簡便な手法でありながら、十分な充放電容量、クーロン効率及びサイクル特性を兼ね備えるリチウム二次電池用負極材料を得ることができる。

0045

工程(3)において、加熱処理をする際の雰囲気は、シリコンの酸化被膜形成や炭素の燃焼をより避ける観点から、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等の不活性ガス雰囲気や、上記した不活性ガス水素との混合ガス等の還元性ガス雰囲気下等において熱処理することが好ましいが、厳密な雰囲気制御は必要ではない。

0046

また、加熱処理は、減圧又は常圧(0.1Pa〜0.15MPa程度)で行うのが好ましいが、常圧(0.05〜0.15MPa程度)で行うのが簡便である。また、加熱処理の温度は、特に(B)の方法を採用する場合にはピッチの熱分解温度以上であれば特に制限はないが、通常、600〜1100℃に設定するのが好ましく、800〜1000℃に設定するのがより好ましい。加熱温度をこの範囲とすることにより、充放電容量やクーロン効率をより維持しつつ、工程(2)で得た混合物(特に工程(2)で得た混合物中に含まれるシリコン材料)とピッチの熱分解生成物とをより十分に反応させてリチウムイオンや電解液とより反応しにくい負極材料が得られる。

0047

加熱時間は、加熱温度、得ようとする負極材料中のピッチの熱分解生成物の含有量等に応じて適宜設定すればよいが、0.1〜30時間が好ましく、0.5〜5時間がより好ましい。

0048

これにより得られるリチウム二次電池用負極材料においては、混合物中のシリコン材料の主として活性点が選択的にピッチの熱分解生成物と反応し、電解液やリチウムイオンに対して不活性化されている。つまり、この負極材料は、混合物全体又はシリコン材料全体が、ピッチの熱分解生成物を含むコーティング層で完全に被覆されているわけではなく、シリコン材料表面の活性点が、ピッチの熱分解生成物を含むコーティング層で被覆されることにより不活性化されていると考えられる。

0049

このようにして得られるリチウム二次電池用負極材料においては、シリコン材料の膨張を他材によって吸収することができることから割れたり剥がれたりしにくく、サイクル特性をより向上させることができる。また、上述のような電解液やリチウムイオンと反応しにくく、電解液を分解しにくく、充放電に関与するリチウムイオンを補足しにくいとともにそれ自体も電解液との反応による破壊を受け難い。また、特にシリコン材料の表面が部分的にしか被覆されないので、充放電時のリチウムイオンの通過を安定に確保することができ、充放電容量が低下しにくく、クーロン効率も高い。

0050

2.リチウム二次電池用負極の製造方法
本発明では、集電体上に、上記のようにして得られるリチウム二次電池用負極材料を含む負極活物質層を配置する工程を備える本発明の製造方法により、リチウム二次電池用負極を簡便に得ることができる。

0051

集電体は、銅等の金属からなる、例えば箔状、メッシュ状等の部材である。

0052

また、負極活物質層は、上記リチウム二次電池用負極材料を含んでいてもよいし、上記リチウム二次電池用の負極活物質層形成用組成物からなるものでもよい。

0053

当該負極活物質層が上記リチウム二次電池用負極材料を含んでいる場合は、上記リチウム二次電池用負極材料以外にも、バインダーを含むことが好ましい。バインダーとしては、リチウム二次電池に使用されるバインダーであれば特に制限はないが、具体的には、フッ素系ポリマーポリフッ化ビニリデン樹脂ポリテトラフルオロエチレン樹脂等)、ポリオレフィン系ポリマー合成ゴム等の公知のバインダーを使用することができる。

0054

さらに、負極活物質層には、さらに、導電材として、炭素材料を含ませてもよい。

0055

炭素材料は、炭素として一般に理解される範疇に入る材料であれば特に制限されないが、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズメソフェーズピッチ粉末、等方性ピッチ粉末樹脂炭等の炭素前駆体を焼成したもの等を挙げることができる。なお、これらの炭素材料は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。

0056

なお、本発明で用いられる炭素材料として特に好ましいものは、X線回折法により得られる(002)面の平均面間隔d002が0.340nm以下の炭素材料、特に、0.335〜0.340nmの炭素材料である。

0057

上述の炭素材料の形状・形態は特に限定されるものではなく、鱗片状、塊状、繊維状、ウイスカー状、球状、破砕状等の各種のものが使用できる。なお、炭素材料は、2種以上の形状・形態のものの混合物であってもよい。

0058

また、このような炭素材料の平均粒径は、特に制限されず、通常、1〜50μm程度が好ましく、5〜30μm程度がより好ましい。なお、黒鉛系炭素材料の平均粒子径は、電子顕微鏡(SEM)により測定されるものとする。

0059

上記のような負極活物質層において、各成分の含有量は、特に制限されないが、上記リチウム二次電池用負極材料を50〜100重量部(特に70〜95重量部)、バインダーを0〜30重量部(特に3〜15重量部)、炭素材料を0〜40重量部(特に0〜5重量部)とし、合計を100重量部とすることが、容量、クーロン効率、繰り返し特性エネルギー効率等の観点から好ましい。

0060

また、負極活物質層の厚みは、特に制限されないが、イオン浸透電気伝導度を確保しかつロールした際にも剥がれが少ないという点では薄い方が良い一方で、電極あたりのエネルギー密度という点では厚い方が良いという観点から、5〜500μmが好ましく、10〜250μmがより好ましい。

0061

このようなリチウム二次電池用負極を形成する場合は、上記リチウム二次電池用負極材料を、必要に応じてバインダー及び黒鉛系炭素材料と混合してペースト状にし、そのペーストを集電体上に塗布して負極活物質層を形成することが好ましい。また、上記負極活物質層が上記リチウム二次電池用の負極活物質層形成用組成物からなる場合は、同様に、上記リチウム二次電池用の負極活物質層形成用組成物を集電体上に塗布して負極活物質層を形成することが好ましい。

0062

3.リチウム二次電池の製造方法
上記のようにして得られるリチウム二次電池用負極を形成する工程を備える製造方法により、リチウム二次電池を製造することができる。

0063

また、リチウム二次電池は、上記リチウム二次電池用負極以外に、公知のリチウム二次電池に適用される正極、電解液及びこれらを収納するための容器を備えることができる。

0064

正極は、リチウムを含有する酸化物、例えば、LiCoO2等のリチウム複合酸化物と公知のバインダーとを混合してペースト状にしたものを金属製等の正極集電体上に塗布したものである。なお、集電体は、一般的にはアルミ箔が用いられるが、負極集電体と同様のものを使用することもできる。

0065

また、電解液は、非プロトン性有機溶媒に塩を溶解した電解液であって、正極と負極との間に配置されており、例えば、正極と負極との短絡を防止するための不織布等からなるセパレータ含浸されて保持されている。この非プロトン性有機溶媒及び非プロトン性有機溶媒に溶解される塩としては、上記したものが挙げられる。

0066

このようなリチウム二次電池は、負極に上記リチウム二次電池用負極材料を用いているため、負極の充放電容量及びサイクル特性が高く、正極の活物質量を抑制することができる。このため、このリチウム二次電池は、多量の正極活物質を収容するための大型の容器を用いる必要がないので、従来のものに比べて小型化することができ、且つ充放電容量が大きく、また、負極が電解液と反応しにくいため安全性が高い。

0067

なお、リチウム二次電池は、上述の電解液に代えて、公知の無機固体電解質高分子固体電解質等の他の電解質を用いた場合も同様に実施することができる。

0068

以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。

0069

実施例1
入れ子構造の多層カーボンナノチューブ(ALKEMA社製C100)400mg、導電性炭素粒子(電気化学工業(株)製のデンカブラック)1200mg、平均粒径2μmのシリコン粉末2800mgをエタノール160mlに入れ、超音波ホモジナイザーで2時間混合したのち、濾過し、複合固形物(4400mg)を得た。

0070

室温で、得られた混合物と平均粒径17μmの黒鉛39.6g、石炭系等方性ピッチ(軟化点285℃)2200mgとを同じ袋に入れて5分振ることで固体混合し、炭化炉内に配置した。そして、炭化炉内を窒素ガスで満たした後、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、炭化炉内の温度を300℃/時の昇温速度で950℃まで高めて1.0時間加熱処理し、実施例1のリチウム二次電池用負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0071

比較例1
平均粒径2μmのシリコン粒子2.8g、アセチレンブラック1.2g、カーボンナノチューブ0.4gをエタノール160mlに入れ、超音波ホモジナイザーで2時間混合したのち、ろ過し、混合固形物(4.4g)を得た。

0072

混合固形物を12時間真空乾燥したのち、炭化炉内に配置した。そして、炭化炉内を窒素ガスで満たした後、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、950℃まで昇温し950℃で1時間保持後、放冷したものを、予め、室温で、平均粒径17μmの黒鉛39.6g、軟化点285℃のピッチ2.0gを5分固体混合し、常圧(0.1MPa)で950℃まで昇温し950℃で1時間保持後放冷したものと混合することで、負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0073

実施例2
平均粒径2μmのシリコン粒子2.8g、アセチレンブラック1.2g、カーボンナノチューブ0.4gをエタノール160mlに入れ、超音波ホモジナイザーで2時間混合したのち、ろ過し、混合固形物を得た(4.4g)。

0074

混合固形物を12時間真空乾燥したのち、室温で、平均粒径17μmの黒鉛39.6g、軟化点285℃のピッチ2.2gと5分固体混合し、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、1000℃まで昇温し1000℃で1時間保持後放冷することで、負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0075

実施例3
平均粒径2μmのシリコン粒子2.8g、アセチレンブラック1.2g、カーボンナノチューブ0.4gをエタノール160mlに入れ、超音波ホモジナイザーで1時間混合したのち、ろ過し、混合固形物を得た(4.4g)。

0076

混合固形物を12時間真空乾燥したのち、室温で、平均粒径17μmの黒鉛39.6g、軟化点285℃のピッチ2.2gと5分固体混合し、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、950℃まで昇温し950℃で1時間保持後放冷することで、負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0077

実施例4
平均粒径2μmのシリコン粒子2.8g、アセチレンブラック1.2g、カーボンナノチューブ0.4gをエタノール160mlに入れ、超音波ホモジナイザーで1時間混合したのち、ろ過し、混合固形物を得た(4.4g)。

0078

混合固形物を12時間真空乾燥したのち、室温で、平均粒径17μmの黒鉛39.6g、軟化点285℃のピッチ2.2gを5分固体混合し、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、1000℃まで昇温し1000℃で1時間保持後放冷することで、負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0079

比較例2
平均粒径2μmのシリコン粒子2.8g、アセチレンブラック1.2gをエタノール160mlに入れ、超音波ホモジナイザーで2時間混合したのち、ろ過し、混合固形物を得た(4.4g)。

0080

混合固形物を12時間真空乾燥したのち、室温で、平均粒径17μmの黒鉛36g、軟化点285℃のピッチ2.0gを5分固体混合し、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、950℃まで昇温し950℃で1時間保持後放冷することで、負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0081

実施例5
入れ子構造の多層カーボンナノチューブ(ALKEMA社製C100)1g、平均粒径2μmのシリコン粉末5g、平均粒径17μmの黒鉛100gを、奈良機械製ハイブリダイゼーションシステムNHS−1を用いて混合した。ローター回転速度:4800回転/分、処理時間:5分の条件とした。

0082

室温で、得られた混合物10gと石炭系等方性ピッチ(軟化点285℃)0.5gとを同じ袋に入れて振ることで5分固体混合し、炭化炉内に配置した。そして、常圧(0.1MPa)で10リットル/分の窒素を流しながら、炭化炉内を窒素ガスで満たした後、炭化炉内の温度を300℃/時の昇温速度で950℃まで高めて1.0時間加熱処理し、実施例5のリチウム二次電池用負極材料を得た。この負極材料のリチウム電池としての特性を単セル評価した結果を表1に示す。

0083

充放電試験セルの製造]
上記の実施例1〜5又は比較例1〜2で得たリチウム二次電池用負極合材(リチウム二次電池用の負極活物質層形成用組成物)を、ガラスセルにセットした。この際、電極厚みは60μm、電極密度は1.6g/cm3となるように調整した。セパレータにはグラスフィルターを使用し、1M LiPF6のエチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(EC/MEC)=1:2(体積比)を電解液とし、対極リチウム金属(11mm×11mm×0.2mm)を用いた。組み立ては、アルゴン雰囲気下、露点−80℃以下のグローブボックス内で行った。

0084

これにより、実施例1〜5及び比較例1〜2について、充放電試験用セルを得た。

0085

試験例1:充放電試験]
上記で得た充放電試験用セルを25℃の恒温槽内に設置し、充放電試験を実施した。充放電の条件は以下:
(I)負極材料の容量に対して0.2Cの定電流で0.001Vになるまで充電
(II)さらに、0.001Vの定電圧で、8時間充
(III)負極材料の容量に対して0.2Cの定電流で2.5Vになるまで放電
のとおりとした。

0086

上記の充放電を10回繰り返し、特性評価を行った。結果を表1に示す。表1の結果は、測定を2回行い、平均値を取ったものである。なお、表1において、放電容量の単位はmAh/g、クーロン効率及び容量維持率の単位は%である。

0087

実施例

0088

このように、本発明によれば、簡便な方法で製造できるにもかかわらず、有機溶媒を使用した場合と同程度の性能を得ることができた。

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