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技術 目標類識別装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 小西響介小幡康
出願日 2015年2月16日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2015-027320
公開日 2016年8月22日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-151416
状態 特許登録済
技術分野 レーダ方式及びその細部
主要キーワード 類別処理 時刻ステップ 相関決定 時系列処理 各運動モデル 推移行列 編隊飛行 電気回路素子
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月22日)のものです。
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図面 (9)

課題

従来の目標類識別装置では、目標の種類ごとの特徴量に基づきさまざまな目標を分類するが、特徴量に関する膨大なカタログデータが必要となる。また、目標の形状に関する多次元の特徴量が得られることを前提として、学習アルゴリズムにより識別する方法もあるが、得られる特徴量の次元が少ないと類識別の精度が低くなる課題がある。

解決手段

本発明の目標類識別装置では、追尾処理部での追尾処理によって得られた過去の航跡過去航跡データベースに格納し、今回追尾処理部での追尾処理によって得られた航跡と過去航跡データベースに格納された過去の航跡とを比較し、類似する航跡が過去に発生している頻度に基づき、その航跡をもつ目標の種類を分類する。

概要

背景

レーダ装置等により地表を含む広域を観測する場合、航空機等の在空目標道路走行する車両目標がいずれも移動目標として抽出される。そのため、例えば在空機などの在空目標の観測を目的とする場合、車両目標が混在することにより在空目標の視認性が低下する。特に低速の在空目標を観測する場合や、地形及び構造物を経由する目標の反射波マルチパス)によって高度方向観測精度が著しく低い場合は、目標の速度情報または高度位置情報のみによって、移動目標を在空目標または車両目標に分類する判定(目標の類別)は低精度となる。

目標の類別における精度は複数の特徴量によって目標を類識別する目標類識別装置を用いることで向上することができる。これまでに、特許文献1では、予め目標の各機体と観測可能な特徴量が対応付けられているカタログデータを基に、観測された特徴量とカタログデータを照合することで目標を識別する目標類識別装置が開示されている。また、特許文献2では、観測した目標画像から目標の輪郭形状の特徴を表現する特徴ベクトルを抽出し、サポートベクターマシンと呼ばれる学習アルゴリズムによって評価基準を決定し、観測された特徴ベクトルが属するカテゴリ推定する目標類識別装置が開示されている。

概要

従来の目標類識別装置では、目標の種類ごとの特徴量に基づきさまざまな目標を分類するが、特徴量に関する膨大なカタログデータが必要となる。また、目標の形状に関する多次元の特徴量が得られることを前提として、学習アルゴリズムにより識別する方法もあるが、得られる特徴量の次元が少ないと類識別の精度が低くなる課題がある。本発明の目標類識別装置では、追尾処理部での追尾処理によって得られた過去の航跡過去航跡データベースに格納し、今回追尾処理部での追尾処理によって得られた航跡と過去航跡データベースに格納された過去の航跡とを比較し、類似する航跡が過去に発生している頻度に基づき、その航跡をもつ目標の種類を分類する。

目的

本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、目標の種類ごとの特徴量が観測開始の時点で未知でありかつ観測される目標の情報が少ない場合において、地上に存在する車両目標と空中に存在する在空目標を精度良く類別することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

目標観測し、前記目標の観測値を出力するセンサ部と、前記センサ部から出力された前記目標の観測値に基づき、前記目標の運動諸元航跡として推定する追尾処理部と、前記追尾処理部で推定された第1の運動諸元情報を格納する航跡記憶部と、前記第1の運動諸元情報の推定された時刻と異なる時刻に前記追尾処理部で推定された第2の運動諸元情報及び前記航跡記憶部に格納された前記第1の運動諸元情報を比較して比較結果を出力する航跡比較部と、前記航跡比較部から出力された比較結果に基づき、前記第2の運動諸元情報を有する目標を2種類の目標のうちのいずれか1種類の目標に類別する類別判定部と、を備えたことを特徴とする目標類識別装置

請求項2

前記異なる時刻は、前記第1の運動諸元情報の推定された時刻よりも後の時刻であることを特徴とする請求項1に記載の目標類識別装置。

請求項3

前記運動諸元は前記目標の位置情報速度情報を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の目標類識別装置。

請求項4

前記2種類の目標は地上に存在する車両目標と空中に存在する在空目標であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の目標類識別装置。

請求項5

前記比較結果は、前記第2の運動諸元情報と前記第1の運動諸元情報との類似性度合いを表すパラメータであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の目標類識別装置。

請求項6

前記類別判定部は、前記第2の運動諸元情報と類似する前記航跡記憶部に格納された前記第1の運動諸元情報の出現する頻度に基づき、前記第2の運動諸元情報を有する目標を前記2種類の目標のうちのいずれか1種類の目標に類別することを特徴とする請求項5に記載の目標類識別装置。

請求項7

前記追尾処理部で推定された前記第2の運動諸元情報の速度情報を速度が逆方向の速度情報に変換する航跡方向変換部を備えたことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の目標類識別装置。

請求項8

前記車両目標の移動可能範囲に関する移動可能範囲情報が格納された地図記憶部と、前記地図記憶部に格納された移動可能範囲情報と前記航跡記憶部に格納されている前記第1の運動諸元情報とを照合することにより、前記航跡記憶部に格納されている前記第1の運動諸元情報の中の一部の運動諸元情報を削除する地図照合部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の目標類識別装置。

請求項9

前記類別判定部で前記2種類の目標のうちの1種類の目標として類別された目標の前記第2の運動諸元情報を、前記2種類の目標のうちの他の1種類の目標として類別された目標と区別して表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の目標類識別装置。

技術分野

0001

この発明はレーダ装置等によって探知された目標を少なくとも2つの種類の目標のいずれかに識別する目標類識別装置に関するものである。

背景技術

0002

レーダ装置等により地表を含む広域を観測する場合、航空機等の在空目標と道路走行する車両目標がいずれも移動目標として抽出される。そのため、例えば在空機などの在空目標の観測を目的とする場合、車両目標が混在することにより在空目標の視認性が低下する。特に低速の在空目標を観測する場合や、地形及び構造物を経由する目標の反射波マルチパス)によって高度方向観測精度が著しく低い場合は、目標の速度情報または高度位置情報のみによって、移動目標を在空目標または車両目標に分類する判定(目標の類別)は低精度となる。

0003

目標の類別における精度は複数の特徴量によって目標を類識別する目標類識別装置を用いることで向上することができる。これまでに、特許文献1では、予め目標の各機体と観測可能な特徴量が対応付けられているカタログデータを基に、観測された特徴量とカタログデータを照合することで目標を識別する目標類識別装置が開示されている。また、特許文献2では、観測した目標画像から目標の輪郭形状の特徴を表現する特徴ベクトルを抽出し、サポートベクターマシンと呼ばれる学習アルゴリズムによって評価基準を決定し、観測された特徴ベクトルが属するカテゴリ推定する目標類識別装置が開示されている。

先行技術

0004

特開2012−103188号公報
特開2012−128558号公報
特開平8−271617号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に開示された従来の目標類識別装置は目標の種類ごとの特徴量が既知であることを前提とする。そのため、反射断面積や速度が様々な在空機及び車両目標を分類するためには、膨大な規模のカタログデータが必要となり、そのようなカタログデータが入手できない場合は類識別できない課題がある。

0006

また、特許文献2に開示された目標類識別装置は、目標の輪郭形状という多次元の特徴量が得られることを前提として、学習アルゴリズムにより識別する。しかしながら、広域を観測するレーダ装置等では目標の大きさが分解能より小さく、目標の輪郭形状は得られない。従って、観測によって得られる目標の特徴量の次元が少ない場合、特許文献2に開示された目標類識別装置では学習アルゴリズムによる評価基準の精度が著しく低下し、類識別の精度が低いとの課題がある。

0007

本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、目標の種類ごとの特徴量が観測開始の時点で未知でありかつ観測される目標の情報が少ない場合において、地上に存在する車両目標と空中に存在する在空目標を精度良く類別することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

この発明に係る目標類識別装置は、目標を観測し、前記目標の観測値を出力するセンサ部と、前記センサ部から出力された前記目標の観測値に基づき、前記目標の運動諸元航跡として推定する追尾処理部と、前記追尾処理部で推定された第1の運動諸元情報を格納する航跡記憶部と、前記第1の運動諸元情報の推定された時刻と異なる時刻に前記追尾処理部で推定された第2の運動諸元情報及び前記航跡記憶部に格納された前記第1の運動諸元情報を比較して比較結果を出力する航跡比較部と、前記航跡比較部から出力された比較結果に基づき、前記第2の運動諸元情報を有する目標を2種類の目標のうちのいずれか1種類の目標に類別する類別判定部と、を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0009

この発明によれば、目標の種類ごとの事前情報を用いることなく、地上に存在する車両目標と空中に存在する在空目標を類別することができる。

図面の簡単な説明

0010

この発明の実施の形態1に係る目標類識別装置100の構成を示す図。
この発明の実施の形態1に係る目標類識別装置100における類識別の動作を表す概念図。
この発明の実施の形態1に係る目標類識別装置100における初期状態の動作を表す概念図。
この発明の実施の形態1に係る目標類識別装置100の動作を示す図。
この発明の実施の形態1に係る航跡比較部5及び類別判定部6の動作を示す図。
現時刻航跡と過去航跡類似度として用いる航跡間残差を示す概念図。
この発明の実施の形態2に係る目標類識別装置100の構成を示す図。
この発明の実施の形態3に係る目標類識別装置100の構成を示す図。

実施例

0011

実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る目標類識別装置100の構成を示す図である。以下では、本発明の目標類識別装置100をレーダ装置101を備えた構成に適用した場合について説明する。

0012

この目標類識別装置100は、図1に示すように、アンテナ1、受信機2、信号処理部3、追尾処理部4、航跡比較部5、類別判定部6、航跡記憶部7、表示器8を備えている。また、レーダ装置101はアンテナ1、受信機2、信号処理部3、追尾処理部4を備えている。センサ部102は、アンテナ1、受信機2、信号処理部3を備える。なお、図1では電波によって目標を観測する場合のセンサ部102を表しているが、センサ部102は光や音波などを用いて目標を観測し、目標の観測値を表す検出信号を出力する構成とすることも可能である。以降では、アンテナ1、受信機2、信号処理部3を用いて電波によって目標を観測する場合について説明する。

0013

なお、図1において、アンテナ1、受信機2はそれぞれレーダ装置101に適した既存のアンテナ素子及び電気回路素子光回路素子等により構成される。また、信号処理部3、追尾処理部4、航跡比較部5、類別判定部6は、CPU(Central Processing Unit)等の既存の制御装置により構成される。また、航跡記憶部7は、HDD(Hard Disk Drive)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリ等の既存の記憶装置により構成される。また、表示器8は液晶ディスプレイ等の既存の表示装置により構成される。

0014

アンテナ1は、目標からの反射信号を受信する素子である。受信電力は受信機2へ出力される。

0015

受信機2では、アンテナ1からの受信電力に対し、増幅周波数変換検波アナログデジタル変換を行い、受信信号を出力する。受信信号は信号処理部3へ出力される。なお、この受信機2は、例えばスーパーヘテロダイン形受信機等の、レーダ装置101で一般的に用いられる装置により実現できる。

0016

信号処理部3では、受信機2からの受信信号に対するデジタル信号処理検出処理によって、観測範囲内に存在する目標の観測値を検出する。信号処理部3から出力される検出信号は、目標観測値として追尾処理部4に入力される。

0017

追尾処理部4は、信号処理部3から入力された検出信号に基づいて、目標の運動諸元を推定するものである。追尾処理部4では、信号処理部3より得られた目標の位置情報等を時系列処理することで、各目標のより正確な位置及び速度を含む運動諸元を航跡として推定する。ここで、運動諸元は目標の位置・速度を含む運動情報として定義される。また、航跡は追尾処理部4によって推定された目標の時系列の運動諸元であり、目標の運動軌跡を表す。この追尾処理部4により出力された第1の運動諸元情報である目標の運動諸元の推定値目標航跡情報)は、航跡比較部5及び航跡記憶部7に入力される。

0018

航跡比較部5では、追尾処理部4から入力された第2の運動諸元情報である現時刻の目標航跡情報と、航跡記憶部7に記憶された過去航跡情報に基づき、現時刻の航跡と過去の航跡を比較し、航跡の類似度を計算する。計算された各類似度は類別判定部6に入力される。

0019

類別判定部6では、航跡比較部5から入力された現時刻航跡と過去航跡の各類似度に基づき、類似する過去航跡が多い現時刻航跡を車両目標、それ以外の現時刻航跡を在空目標と類別する。各目標航跡情報と類別の結果は表示器8に入力される。

0020

なお、航跡比較部5と類別判定部6をまとめて航跡類識別部20と呼ぶ。この航跡類識別部20での処理は、航跡記憶部7に十分な過去航跡が記憶されていることを前提とする。したがって、図4に示すように、航跡記憶部7に過去航跡が十分保存されている、または観測開始から一定時間経過するまでは、航跡比較部5の処理は実行されないものとする。

0021

航跡記憶部7は、追尾処理部4からの目標航跡情報を記憶するものである。なお、航跡記憶部7は記憶されている過去航跡を古いものから順に削除する機能を持っていてもよいものとする。

0022

表示器8は、類別判定部6から入力された各目標航跡情報と類別結果を基に、目標航跡に関する情報をディスプレイ等の表示装置に表示する。

0023

目標類識別装置100の動作を表す概念図を図2に示す。追尾処理部4は目標の追尾処理を行い、目標の時系列の位置、速度などの情報を表す追尾航跡を出力する。図2では、空間の中の2つの次元をx軸方向、y軸方向として表し、2次元座標における航跡50−1、50−2、50−3を示している。例えば、x軸、y軸はそれぞれ、東西などの方位とすることができるし、それ以外の方位であっても構わない。目標類識別装置100は追尾処理部4から出力された追尾航跡に対して、過去に追尾処理部4から出力され航跡記憶部7に記憶された追尾航跡と比較し、車両目標は在空目標と比べ同じ経路を移動する目標が多数存在することを前提として、類似する過去航跡の頻度によって在空目標と車両目標を類別する。なお、観測開始から一定時間を経過するまでは、航跡類別処理は実行されず、航跡記憶部7に航跡情報を記憶させるのみとする。

0024

図3に航跡記憶部7に記憶される航跡情報の概念図を示す。図3に示すように、過去に追尾処理部4から出力された追尾航跡は航跡記憶部7に記憶され、時間的に航跡情報として蓄積される。この航跡情報は、観測開始から一定時間を経過するまでは、航跡類別処理は実行されない。

0025

続いて、上述のように構成された実施の形態1の動作を図4に沿って説明する。「信号処理・検出処理」のステップ(ST1−1)では、信号処理部3が受信機2より入力された受信信号に基づき、MTI(Moving Target Indicator)やCFAR(Constant False Alarm Rate)処理等のレーダ装置101で一般的に用いられる信号処理によって観測範囲内の目標の現時刻に関する情報(距離、方位、速度等)を検出信号として出力する。

0026

続いて「追尾処理」のステップ(ST1−2)では、追尾処理部4が信号処理部3から出力される検出信号の時系列を用いて、現時刻における目標の正確な位置・速度を推定する。この追尾処理によって、例えば検出信号として目標の距離・方位のみが観測される場合においても、過去の検出信号から目標の速度を推定し、動的な目標の情報が得られるようになる。以下では、検出信号として目標の位置情報(距離・方位角)が得られた場合における追尾処理部4の処理詳細について説明する。

0027

追尾処理部4ではまず始めに、前時刻までの検出信号を基に推定した各航跡の最新時刻における状態を予測する。前時刻のステップk−1(kは自然数)における、ある航跡の状態を表すベクトルxk−1(+)を式(1)で表す。

ここで、x及びvxは東西方向の位置と速度を表し、y及びvyは南北方向の位置と速度を表す。また、この航跡の4行4列の誤差共分散行列をPk−1(+)と表す。

0028

そして、最新の時刻ステップkにおける航跡の予測状態は式(2)で計算される。

式(2)における推移行列Φk−1は各運動モデルに応じた行列として設定する。例えば、等速運動モデル仮定した場合、式(3)のように表される。

ここでTk−1は時刻ステップk−1と時刻ステップkの時間間隔を表す。

0029

また、誤差共分散の最新の時刻ステップkにおける予測値Pk(−)は式(4)で表される。

ここで、Qk−1は運動モデルからの誤差を表す駆動雑音共分散行列であり、例えば式(5)で表される。

ここで、qはパワースペクトル密度パラメータであり、I2は2行2列の単位行列とする。

0030

次いで、式(2)、(4)によって求めた航跡の予測値と、現時刻の検出信号によって現時刻の航跡を求める。まず、残差共分散行列Skを式(6)により求める。

ここで、Hkは観測行列、Rkは観測誤差共分散行列を表すパラメータ、Γkは極座標系で定義された観測誤差直交座標系に変換する行列である。検出信号が距離、方位角として得られる場合、各々は式(7)〜(8)で表される。



なお、ここで02は2行2列の零行列とし、σRは距離の観測誤差標準偏差、σByは方位角の観測誤差標準偏差を表すパラメータである。

0031

そして、上記の残差共分散行列Skを用いて、各検出信号に対して航跡の予測値と相関する領域(ゲート)の内外判定を行う。航跡の予測値xk(—)と相関可能な検出信号zkは以下の不等式(9)を満たすとする。

ここで、dはゲートの範囲を決めるパラメータである。また検出信号zkは、距離及び方位で表された検出信号を直交座標に変換した2行1列のベクトルとする。

0032

ただし、複数の航跡が存在し、特定の検出信号が複数の航跡のゲート内に入った場合は、検出信号と航跡との最適な相関を決定する必要がある。最適な相関決定を求める方法は例えば特許文献3に開示されている方法等のこれまでに提案されている方法を用いる。

0033

そして、ゲート内外判定によって相関した検出信号によって現時刻における航跡の状態xk(+)を式(10)より計算する。

ここでKkはフィルタゲインであり、式(11)より計算される。

0034

また、現時刻における誤差共分散行列Pk(+)は式(12)で計算される。

0035

以上により、各航跡の推定値xk(+)と、誤差共分散行列Pk(+)が出力される。これらの情報(目標航跡情報)は航跡記憶部7にて記憶され、また条件によっては航跡比較部5にて過去航跡との比較に用いられる。

0036

続いて、ST1−3では、観測開始から一定時間を経過したか否かを判定する。真ならば「航跡類識別処理」のステップ(ST1−4)へと移行し、ならば「航跡情報保存」のステップ(ST1−6)へと移行する。この判定は後述の航跡類識別処理ST1−4における前提が満たされているか否かの判定である。航跡類識別処理ST1−4では航跡記憶部7に十分な過去航跡情報が記憶されていることが前提とするため、過去航跡情報が十分に記憶されるまで航跡類識別処理は実行しないものとする。

0037

ST1−3の判定が真であった場合、「航跡類識別処理」のステップ(ST1−4)へ移行する。ここでは、航跡比較部5及び類別判定部6が、追尾処理部4からの目標航跡情報と、航跡記憶部7からの過去航跡情報によって、現時刻の航跡を車両目標と在空目標に類別する。

0038

航跡類識別処理ST1−4における類別の前提は以下のとおりとする。
(1)車両目標の特徴
(1−1)移動経路が制限されており、特定の経路のみを移動する。
(1−2)観測範囲内に多数存在するため、別個の車両目標が検出される頻度
は在空目標に比べ多い。
(2)在空目標の特徴
(2−1) 移動経路に制限は無い。
(2−2) 観測範囲内に存在する個数は車両目標に比べ少ないため、別個の在空 目標51が検出される頻度は少ない。
上記の前提を踏まえ,現時刻航跡と各過去航跡の類似度を計算し、「類似する過去航跡がある」(移動経路が限定されている)かつ、「類似する過去航跡が多数ある」(観測範囲内に多数存在する)ならば、現時刻航跡を車両目標51と類別し、それ以外の現時刻航跡を在空目標50と類別する。なお、旅客機のように特定の経路を移動する在空目標が過去と現時刻に観測された場合、現時刻と類似度の高い過去航跡が保存されていることとなるが、単位時間当たりに観測領域内を移動する旅客機の個数が車両目標に比べ少なければ、旅客機の追尾航跡は在空目標と正しく類別される。

0039

このように、上記の車両目標と在空目標の特徴を前提とすることで、特許文献1のように目標種類ごとに予め分類された記憶部を用いることなく、車両目標と在空目標を類別できる。

0040

以下では、航跡類識別処理ST1−4における動作を図5に沿って説明する。
まず始めに、「現時刻の目標航跡を選択」のステップ(ST2−1)では、航跡比較部5が現時刻の目標航跡を1つ選択する。ここで選択される現時刻の航跡は、現時刻の処理において未選択の航跡とする。以下では、ここで選択された現時刻の航跡の状態ベクトルをxc、航跡の誤差共分散行列をPcと表す。

0041

続いて、「類似航跡数を初期化」のステップ(ST2−2)では、類別判定部6が航跡xcと類似する過去航跡の個数を表す値Nsimを0に設定する。

0042

続いて、「過去の目標航跡を選択」のステップ(ST2−3)では、航跡比較部5が航跡記憶部7から過去航跡を1つ選択する。ここで、選択される過去航跡は、ST2−1が再度実行されるまでの間において未選択の航跡とする。以下では、このステップにて選択された過去航跡の状態ベクトルをxp、航跡の誤差共分散行列をPpと表す。

0043

続いて、「現時刻航跡と過去航跡との類似度計算」のステップ(ST2−4)では、航跡比較部5が、ST2−1とST2−4で選択された現時刻の航跡と過去航跡の類似性度合いを表す量(類似度)を計算する。類似度の例として、ここでは式(13)で表される航跡間の誤差で規格化された残差εを用いる。

式(13)のεは0以上のスカラー値であり、図6に示すような現時刻の航跡と過去航跡の位置及び速度の差を誤差で規格化した値を表す。

0044

続いてST2−5のステップでは、類別判定部6がST2−4にて求めた類似度に対し一定値以上か否かを判定する。真ならばST2−6へ移行し、偽ならばST2−7へ戻る。式(13)で定義された残差εを類似度とした場合、このステップでの判定は以下の不等式で表される。

ここで、εThは類似度のしきい値であり、典型的な車道幅及び車両速度の分布より設定するパラメータである。

0045

ST2−5の判定が真であった場合、「類似航跡数を+1」のステップ(ST2−6)へ移行する。このステップでは、類別判定部6が現時刻航跡xcに類似する過去航跡の個数Nsimを1増加させる。

0046

続いて、ST2−7のステップでは、過去航跡がST2−3からST2−7の間においてすべて選択されたかを判定する。真ならばST2−8へ移行し、偽ならばST2−3へ戻る。

0047

ST2−8のステップでは、類別判定部6が、現時刻航跡xcに類似する過去航跡の個数Nsimに対し以下の不等式(15)による判定を行う。

式(14)が真ならばST2−9へ移行し、偽ならばST2−10へ移行する。ここでNsim、Thは、車両目標の出現頻度を表すパラメータである。Nsim、Thは固定値としてもよいが、航跡記憶部7に記憶されている過去航跡情報の量が多いほど類似航跡数の平均値は大きくなることを考慮し、式のように定めてもよい。

ここで、Tobsは観測開始から現時刻までの時間を表し、航跡記憶部7に記憶された過去航跡情報がどの程度の観測時間に相当するかを表す。またρcarは単位時間当たりに観測領域出現する車両目標の個数を表すパラメータとする。

0048

ST2−8の判定が真であった場合、「車両目標の航跡と判定」のステップ(ST2−9)へ移行する。このステップでは、類別判定部6が現時刻航跡xcを車両目標と判定し、その判定結果を表示器8へ出力する。

0049

ST2−8の判定が偽であった場合、「在空目標の航跡と判定」のステップ(ST2−10)へ移行する。このステップでは、類別判定部6が現時刻航跡xcを在空目標50と判定し、その判定結果を表示器8へ出力する。

0050

続いてST2−11のステップでは、現時刻の航跡がST2−1からST2−11の間においてすべて選択されたかを判定する。真ならば航跡類識別処理ST1−4を終了し、偽ならばST2−1へ戻る。

0051

以上の処理ST2−1〜ST2−11により、現時刻における各航跡が車両目標または在空目標に類別された結果と共に出力される。この出力は表示器8へ出力され表示に用いられる。

0052

また、以上の航跡類別処理ST1−4では目標の推定位置推定速度を航跡情報として利用した場合について記したが、航跡速度推定誤差は航跡位置の推定誤差に比べ大きいことを考慮し、推定速度は利用せずに「現時刻航跡と過去航跡の移動経路(航跡の推定間を繋ぐ線分)の差分」によって車両目標と在空目標を類別する方式としてもよい。

0053

続いて「表示器に表示」のステップ(ST1−5)では、表示器8が、類別判定部6から入力された目標航跡情報と類別結果を基に、用途に応じた航跡情報を表示器8に表示する。例えば、在空目標を対象とする観測においては、道路上に多数検出される車両目標からの信号は不要であるため、在空目標に類別された航跡のみを表示する。また、例えば、在空目標と車両目標が共に観測対象である場合には、在空目標に類別された航跡と車両目標に類別された航跡を異なる色や記号により表示する。

0054

以上のように構成された実施の形態1によれば、車両目標と在空目標を、予め用意された目標種類ごとの情報を用いることなく類別することができる。これは、車両目標が在空目標に比べ移動経路が制限されており、なおかつ、観測領域内に出現する頻度が多いとの特徴に着目したことで、高度情報を持たない過去の追尾処理結果のみから車両目標と在空目標を類別できる点で画期的である。

0055

また、本実施の形態1では、現時刻の航跡と過去航跡を比較し類似性の度合いを求める際に、レーダ装置101の観測精度、同一車道を走行する車両目標の位置・速度のばらつき、車両目標の出現頻度を表すパラメータを設定することができる。したがって、各特徴量を等価と見なし無次元多次元空間にてカテゴリ分けを行うサポートベクターマシン等の学習アルゴリズムに比べ、少種類の特徴量からでも高精度かつ迅速に目標を類別することができる。

0056

なお、実施の形態1では、目標類識別装置100をレーダ装置101を備えた構成に適用した場合について説明を行ってきた。そこでは、電波によって目標を観測する場合を想定して、アンテナ1、受信機2、信号処理部3を有するセンサ部102を扱ったが、実施の形態1の目標類識別装置100はこの構成に限られるものではない。センサ部102は光や音波などを用いて目標を観測し、目標の観測値を表す信号を出力する構成とすることも可能である。すなわち、電波のみならず光や音波によって目標の運動諸元を観測するセンサ部102を備えた目標類識別装置100も実施の形態1の本発明に含まれる。

0057

これまでの説明では、第1の運動諸元情報を過去の目標の運動諸元の推定値(過去の目標航跡情報)、第2の運動諸元情報を現時刻の目標の運動諸元の推定値(目標航跡情報)としたが、原理的には第2の運動諸元情報が第1の運動諸元情報より新しい情報でなくても、第1の運動諸元情報と第2の運動諸元情報の推定される時刻が異なっていれば、本実施の形態1に記載の構成は動作可能となる。例えば、第2の運動諸元情報である目標の運動諸元の推定値がバッファ等を有する追尾処理部4に格納され、第2の運動諸元情報が第1の運動諸元情報の推定された時刻よりも前の時刻または第1の運動諸元情報の推定された時刻の途中に推定された情報である場合にも、航跡比較部5が第1の運動諸元情報と第2の運動諸元情報を比較し、類別判定部6が第2の運動諸元情報を類別することにより、本実施の形態1の目標類識別装置100は第2の運動諸元情報を類別することができる。

0058

このように、本実施の形態1の目標類識別装置100は、目標を観測し、目標の観測値を出力するセンサ部102と、センサ部102から出力された前記目標の観測値に基づき、目標の運動諸元を航跡として推定する追尾処理部4と、追尾処理部4で推定された第1の運動諸元情報を格納する航跡記憶部7と、第1の運動諸元情報の推定された時刻と異なる時刻に追尾処理部4で推定された第2の運動諸元情報及び前記航跡記憶部7に格納された第1の運動諸元情報を比較して比較結果を出力する航跡比較部5と、航跡比較部5から出力された比較結果に基づき、第2の運動諸元情報を有する目標を2種類の目標のうちのいずれか1種類の目標に類別する類別判定部6と、を備えたことを特徴とする。このような構成により、目標の種類ごとの特徴量などの事前情報を用いることなく、第2の運動諸元情報を有する目標の種類を2種類の目標のいずれか1種類に分類することができる。

0059

また、本実施の形態1の目標類識別装置100において、前記異なる時刻は、航跡記憶部7に格納された第1の運動諸元情報の推定された時刻よりも後の時刻であることを特徴とする。このような構成により、リアルタイム情報若しくは最新の情報を第2の運動諸元情報として用いることができ、過去の航跡を表す第1の運動諸元情報を用いて第2の運動諸元情報が表す最新の航跡を有する目標を2種類の目標のいずれか1種類の目標に分類することができる。

0060

また、本実施の形態1の目標類識別装置100において、運動諸元は目標の位置情報と速度情報を含むことを特徴とする。このような構成により、目標の基本的な運動情報である位置情報と速度情報を用いて目標の運動特性の違いに基づき類別することで、目標を精度よく類別することができる。

0061

また、本実施の形態1の目標類識別装置100において、2種類の目標は地上に存在する車両目標と空中に存在する在空目標であることを特徴とする。このような構成により、地上に存在する車両目標と空中に存在する在空目標の運動特性の違いに基づき、目標を精度よく類別することができる。

0062

また、本実施の形態1の目標類識別装置100において、航跡比較部5は第2の運動諸元情報と第1の運動諸元情報との類似性の度合いを表すパラメータを比較結果とすることを特徴とする。このような構成により、第2の運動諸元情報と第1の運動諸元情報との類似性に基づき、記憶された運動諸元と類似した目標として精度よく判別することができ、目標の種類ごとの特徴量などの事前情報を用いる必要がない。

0063

また、本実施の形態1の目標類識別装置100において、類別判定部6は、航跡記憶部7に格納された第1の運動諸元情報において第2の運動諸元情報と類似する第1の運動諸元情報の出現する頻度に基づき、第2の運動諸元情報を有する目標を2種類の目標のうちのいずれか1種類の目標に類別することを特徴とする。このような構成により、第2の運動諸元情報と類似する第1の運動諸元情報の出現頻度に基づき、記憶された運動諸元と類似した目標として精度よく判別することができ、目標の種類ごとの特徴量などの事前情報を用いなくても精度よく類別することができる。

0064

また、本実施の形態1の目標類識別装置100は、類別判定部6で類別された類別結果に基づき、2種類の目標のうちの特定の1種類の目標(在空目標など)として類別された目標の第2の運動諸元情報を表示する表示部8を備えたことを特徴とする。このような構成により、用途に応じた航跡情報を表示器8に表示することができる。

0065

実施の形態2.
実施の形態1では、現時刻の目標航跡と位置・速度が同様の過去航跡を探索するよう構成したが、車両目標が一般的な車道を移動する場合、同じ経路を同じ方向に移動する過去航跡のみならず、同じ経路を逆方向に移動する過去航跡も在空目標に比べ多いと考えられる。そこで、実施の形態2では、現時刻の航跡に対し、経路が同様であり逆方向に移動する過去航跡の頻度も考慮した上で、車両目標と在空目標を類別する構成とする。

0066

図7はこの発明の実施の形態2に係る目標類識別装置100の構成を示す図である。図7に示す各装置のうち、アンテナ1、受信機2、信号処理部3、追尾処理部4、航跡記憶部7、表示器8の機能及び動作は実施機の形態1と同様である。

0067

図7における航跡方向変換部9では、追尾処理部4から入力された現時刻の目標航跡に対し、航跡の移動方向を逆方向に反転させた航跡の情報を航跡比較部5bに出力する。例えば、追尾処理部4から入力された現時刻の目標航跡の状態xk(+)を式(17)のように表す。

ここで、x及びvxは東西方向の位置と速度を表し、y及びvyは南北方向の位置と速度を表す。式(17)の入力に対し、航跡方向変換部9は式(18)の航跡x*k(+)を出力する。

なお、入力された航跡の誤差共分散行列は出力後も変わらないものとする。

0068

航跡比較部5aでは、追尾処理部4から入力された現時刻の航跡xcに対し、航跡記憶部7に記憶された過去航跡xpと比較し、類似度を計算する。類似度は、例えば式(19)で表すような誤差によって規格化された位置・速度の残差εとする。

ここで、現時刻の航跡xcの誤差共分散行列をPc、過去航跡xpの誤差共分散行列をPpと表す。この航跡比較部5aで計算された類似度は類別判定部6へ入力される。

0069

航跡判定部5bでは、航跡方向変換部9から入力された移動方向反転後の現時刻航跡x*cに対し、航跡記憶部7に記憶された過去航跡xpと比較し、航跡反転部5aと同一の類似度を計算する。航跡比較部5bで計算された類似度は類別判定部6へ入力される。

0070

類別判定部6では、航跡比較部5a、5bから入力された現時刻航跡と過去航跡の類似度を基に、現時刻航跡をぞれぞれ車両目標と在空目標に類別する。類別に当たり、特定の現時刻航跡xcとそれの移動方向が反転された航跡x*cに類似する過去航跡の個数を計算する。現時刻航跡xcに対し、以下の不等式(20)を満たす航跡記憶部7に記憶されている過去航跡xpの個数をNsimとする。

ここで、εThが類似度のしきい値であり、車道の道路幅及び車両速度のばらつきから設定するパラメータである。また、xcの移動方向が反転された航跡x*cに対し、以下の不等式(21)を満たす航跡記憶部7に記憶されている過去航跡xpの個数をN*simとする。

0071

そして、以下の不等式(22)について判定を行い、真ならば航跡xcを車両目標と、偽ならば航跡xcを在空目標と類別する。

ここで、Nsim、Thは、車両目標の出現頻度を表すパラメータである。Nsim、Thは固定値としてもよいが、一般に航跡記憶部7に記憶されている過去航跡情報の量が多いほど類似航跡数の平均値は大きくなることから、式(23)のように定めてもよい。

ここで、Tobsは観測開始から現時刻までの時間を表し、航跡記憶部7に記憶された過去航跡情報がどの程度の観測時間に相当するかを表す。また、ρcarは単位時間当たりに出現する車両目標の個数を表すパラメータとする。

0072

以上のように構成された実施の形態2によれば、移動方向が逆の航跡を含む同一の経路を移動する過去航跡の頻度によって、車両目標と在空目標を類別することで、車両目標の移動方向に偏りがある経路を移動する目標を精度よく類別することができる。例えば、観測領域内のある車道を移動する車両目標の多くが上り方向に移動する場合においても、下り方向へ移動する少数の車両目標の航跡を車両目標として正しく類別することができる。

0073

なお、航跡方向変換部9からの出力を航跡比較部5bに入力する代わりに、航跡記憶部7へ記憶させることでも同様の効果を得ることができる。

0074

このように、本実施の形態2の目標類識別装置100は、追尾処理部4で推定された第2の運動諸元情報の速度情報を速度が逆方向の速度情報に変換する航跡方向変換部9を備えたことを特徴とする。このような構成により、観測領域内のある車両目標の多くが上り方向に移動する場合においても、下り方向へ移動する少数の車両目標の航跡を車両目標として正しく類別することができる。

0075

実施の形態3.
実施の形態1及び2では、航跡記憶部7に目標の種類を問わず航跡情報を保存し、車両目標の出現頻度が在空目標に比べ多いことを前提として車両目標と在空目標の類別を行う。従って、複数の在空機が同一経路を頻繁に移動する場合、例えば編隊飛行する航空機や空港付近の旅客機等の観測、において在空目標を誤って車両目標と類別する恐れがある。そこで、実施の形態3では、上述した類別の誤りを防止するために、事前に用意された地図記憶部を用いて、車両目標である可能性が低い過去航跡を航跡記憶部7から削除する構成とする。

0076

図8は本発明の実施の形態3に係る目標類識別装置100の構成を示した図である。図8に示す各装置のうち、アンテナ1、受信機2、信号処理部3、追尾処理部4、航跡比較部5、類別判定部6、表示器8の機能及び動作は実施の形態1と同様である。実施の形態3に係る目標類識別装置100は、地図記憶部10と地図照合部11を含む。

0077

地図記憶部10は、観測領域における車両目標が走行可能な範囲(道路)の情報が予め記憶されている装置であり、HDD、DVD、メモリ等によって構成される。なお、地図記憶部10には観測範囲内におけるすべての道路地図が記憶されている必要はなく、車両目標が特に頻繁に出現する範囲、例えば幹線道路等、のみが記憶されている場合でもよい。

0078

地図照合部11は、地図記憶部10に記憶されている道路地図の情報と、航跡記憶部7に記憶されている過去航跡情報を参照し、道路から一定距離以上離れた位置の過去航跡を航跡記憶部7から削除する。なお、過去航跡を削除する条件においては、レーダ装置101の観測精度を加味するものとしてもよい。

0079

以上のように構成された実施の形態3によれば、予め用意された道路地図によって車両目標である可能性の低い過去航跡を航跡比較の対象から削除することで、道路とは異なる経路を複数の在空目標が頻繁に移動する場合においても、在空目標を車両目標と類別する誤りを防止することができる。

0080

なお、地図照合部11が航跡記憶部7に記憶された過去航跡を削除する代わりに、地図照合部11が、類別判定部6において車両目標と類別された現時刻の航跡に対し、地図記憶部10に記憶された道路地図情報を基に、「道路外を移動する車両目標」を抽出し表示器8へ出力することでも同様の効果が得られる。

0081

このように、本実施の形態3の目標類識別装置100は、車両目標の移動可能範囲に関する情報が格納された地図記憶部10と、地図記憶部10に格納された情報と航跡記憶部7に格納されている第1の運動諸元情報とを照合することにより、航跡記憶部7に格納されている第1の運動諸元情報の中の一部の運動諸元情報を削除する地図照合部11と、を備えたことを特徴とする。このような構成により、道路とは異なる経路を複数の在空目標が頻繁に移動する場合においても、在空目標を車両目標と類別する誤りを防止することができる。

0082

1:アンテナ、2:受信機、3:信号処理部、4:追尾処理部、5、5a、5b:航跡比較部、6:類別判定部、7:航跡記憶部、8:表示器、9:航跡方向変換部、10:地図記憶部、11:地図照合部、20:航跡類識別部、50−1、50−2、50−3:航跡、100:目標類識別装置、101:レーダ装置、102:センサ部

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