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技術 アトピー性皮膚炎の予防治療用組成物、並びに当該予防治療用組成物を配合してなる医薬組成物、化粧料組成物及び機能性食品

出願人 学校法人福岡大学福岡県株式会社エヌ・エル・エー
発明者 浦田秀則黒田理恵子阿部征次
出願日 2015年2月17日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2015-028839
公開日 2016年8月22日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2016-150914
状態 特許登録済
技術分野 植物物質含有医薬 食品の着色及び栄養改善 化合物または医薬の治療活性 化粧料
主要キーワード 細粒物 検定サンプル 保険食品 基準用 正相関 化粧料基材 組織肥満細胞 棚式乾燥機
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

アトピー性皮膚炎の予防、治療、または症状の改善に有用であり、かつ、副作用が小さく、日常的に摂取することが可能なアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物及びこれを配合した応用品を提供することである。

解決手段

ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)の乾燥物及び/又は抽出物を含有するアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物。当該組成物は、その有効量を薬学的に許容される担体とともに配合し、医薬組成物として経口又は非経口的にヒトに投与することができる。なお、本発明の医薬組成物は、医薬品のみならず、医薬部外品に配合してもよい。また、機能性食品化粧料の用途に用いることができる。

概要

背景

近年、アトピー性皮膚炎患者が増加しており、社会問題となっている。アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が、よくなったり悪くなったりを繰り返して継続するため、治療には長期間の投薬を要することが多い。

アトピー性皮膚炎の治療としては、抗ヒスタミン剤ステロイド外用剤などの薬剤投与等がなされてきているが、長期間の使用による副作用の問題もあった。そのため、新たなアトピー性皮膚炎の予防、改善、治療作用を有する新たな薬剤の開発が精力的に行われている。例えば、アトピー性皮膚炎に対する治療や改善作用のある有効成分として、特許文献1にはアスタキサンチンおよび/またはそのエステル、特許文献2にはラクトバチルスプランタラムHSK201株の菌体等、特許文献3にはヒト間葉系幹細胞報告されている。

また、アトピー性皮膚炎に対する新しい治療用薬剤の候補として、ヒトキマーゼ(以下、「キマーゼ」と記載する場合がある。)に対する酵素活性阻害作用を有する、いわゆる、キマーゼ阻害剤が報告されている。キマーゼは、主に心臓、皮膚、血管壁腸管等の組織肥満細胞分泌顆粒内に存在するキモトリプシン様酵素であり、これらの組織障害されると、分泌顆粒から分泌され細胞外へ放出される。そして、キマーゼ阻害剤は、ヒトキマーゼの活性を抑制することにより、有用なアトピー性皮膚炎治療薬になりうることが示唆されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。

概要

アトピー性皮膚炎の予防、治療、または症状の改善に有用であり、かつ、副作用が小さく、日常的に摂取することが可能なアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物及びこれを配合した応用品を提供することである。ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)の乾燥物及び/又は抽出物を含有するアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物。当該組成物は、その有効量を薬学的に許容される担体とともに配合し、医薬組成物として経口又は非経口的にヒトに投与することができる。なお、本発明の医薬組成物は、医薬品のみならず、医薬部外品に配合してもよい。また、機能性食品化粧料の用途に用いることができる。

目的

そのため、天然物由来の安全性の高い、アトピー性皮膚炎の予防や治療に用いることができる組成物の開発が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)の乾燥物及び/又は抽出物を含有することを特徴とするアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物

請求項2

前記乾燥物及び/又は抽出物が、ヤナギタデ部の乾燥物及び/又は抽出物である請求項1に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物。

請求項3

請求項1または2に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を配合してなることを特徴とするアトピー性皮膚炎の予防治療用医薬組成物

請求項4

経口投与用である請求項3に記載の医薬組成物

請求項5

請求項1または2に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を配合してなることを特徴とする機能性食品

請求項6

請求項1または2に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を配合してなることを特徴とする化粧料組成物

技術分野

0001

本発明は、アトピー性皮膚炎の予防治療用組成物およびその応用品に関する。

背景技術

0002

近年、アトピー性皮膚炎患者が増加しており、社会問題となっている。アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が、よくなったり悪くなったりを繰り返して継続するため、治療には長期間の投薬を要することが多い。

0003

アトピー性皮膚炎の治療としては、抗ヒスタミン剤ステロイド外用剤などの薬剤投与等がなされてきているが、長期間の使用による副作用の問題もあった。そのため、新たなアトピー性皮膚炎の予防、改善、治療作用を有する新たな薬剤の開発が精力的に行われている。例えば、アトピー性皮膚炎に対する治療や改善作用のある有効成分として、特許文献1にはアスタキサンチンおよび/またはそのエステル、特許文献2にはラクトバチルスプランタラムHSK201株の菌体等、特許文献3にはヒト間葉系幹細胞報告されている。

0004

また、アトピー性皮膚炎に対する新しい治療用薬剤の候補として、ヒトキマーゼ(以下、「キマーゼ」と記載する場合がある。)に対する酵素活性阻害作用を有する、いわゆる、キマーゼ阻害剤が報告されている。キマーゼは、主に心臓、皮膚、血管壁腸管等の組織肥満細胞分泌顆粒内に存在するキモトリプシン様酵素であり、これらの組織障害されると、分泌顆粒から分泌され細胞外へ放出される。そして、キマーゼ阻害剤は、ヒトキマーゼの活性を抑制することにより、有用なアトピー性皮膚炎治療薬になりうることが示唆されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。

0005

特開2006−22121号公報
特開2010−47504号公報
特開2009−242265号公報

先行技術

0006

Tani K et al., Journal of Leukocyte Biology, 2000, 67, 585-589
Tomimori Y et al., Biochemical Pharmacology, 2002, 64, 1187-1193

発明が解決しようとする課題

0007

上記のアトピー性皮膚炎の薬剤は、抗ヒスタミン剤やステロイド外用剤などの薬剤と比較して副作用が小さいものが多いが、特殊な有効成分を使用しているため、高価であったり、治療効果が不十分であるものもあり、日常的に摂取するためには、さらなる改善の余地が残されていた。そのため、天然物由来の安全性の高い、アトピー性皮膚炎の予防や治療に用いることができる組成物の開発が望まれていた。

0008

かかる状況下、本発明の目的は、アトピー性皮膚炎の予防、治療、または症状の改善に有用であり、かつ、副作用が小さく、日常的に摂取することが可能なアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物及びこれを配合した応用品を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ヤナギタデ由来成分が、アトピー性皮膚炎を治療または症状の軽減に有用であることを見出し、本発明に至った。

0010

すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1>ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)の乾燥物及び/又は抽出物を含有するアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物。
<2> 前記乾燥物及び/又は抽出物が、ヤナギタデ部の乾燥物及び/又は抽出物である前記<1>に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物。
<3> 前記<1>または<2>に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を配合してなることを特徴とするアトピー性皮膚炎の予防治療用医薬組成物
<4>経口投与用である前記<3>に記載の医薬組成物
<5> 前記<1>または<2>に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を配合してなる機能性食品
<6> 前記<1>または<2>に記載のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を配合してなる化粧料組成物

発明の効果

0011

本発明によれば、副作用が小さく、日常的に摂取することが可能であり、アトピー性皮膚炎の予防、治療、症状の改善に有用なアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物及びこれを配合した応用品が提供される。

図面の簡単な説明

0012

アトピー性皮膚炎の自覚症状を皮膚の状態に関するアンケート(DLQI:Dermatology Life Quality Index)のサンプルである。
ヤナギタデ乾燥物の服用前後の皮膚の状態に関するアンケート(DLQI)の評価結果である。
ヤナギタデ乾燥物の服用前後の好酸球数(Eosinophil number)の評価結果である。

0013

以下、本発明について例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値を含む表現として用いる。

0014

本発明は、ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)の乾燥物及び/又は抽出物を含有するアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物(以下、「本発明の予防治療用組成物」と称する場合がある。)に関する。

0015

本発明における「アトピー性皮膚炎」とは、日本皮膚科学会における定義「増悪寛解を繰り返す、かゆみのある湿疹を主病変とする疾患」を意味する。また、アトピー性皮膚炎の予防治療用組成物は、アトピー性皮膚炎の予防、治療、症状の改善の少なくともいずれかについて作用を有する組成物を意味する。

0016

本発明の予防治療用組成物の原料植物となるヤナギタデ(Persicaria hydropiper)は、イヌタデ属植物である。ヤナギタデは、芽はさしみのつま、タデ酢等として食用にされており、経口投与しても安全である。

0017

ヤナギタデにおける使用できる部位としては、例えば、地上部根部、実等が挙げられる。原料植物は、形状や種類は限定されることなく任意のものを使用でき、事前処理せずにそのまま使用することができるうえ、スライス粉砕圧搾またはすりおろす等により、細粒物として使用することもできる。ヤナギタデの部位の中でも、芽部が好ましい。

0018

本発明において、「乾燥物」とは原料植物を乾燥したものである。具体的にはヤナギタデを、天日乾燥加熱乾燥フリーズドライ等の公知の乾燥方法で乾燥したものである。
乾燥物は、使用性の観点から、通常、粉砕して粉末化され、乾燥粉砕物として使用される。粉砕方法は、特に限定はなく従来公知の粉砕器を使用すればよい。粉末粒径は、その使用態様によって適宜決定される。

0019

本発明において、「抽出物」とは、対象となる原料植物、又はこれを必要に応じて乾燥、細切したものを、圧搾又は溶媒抽出するなどして、有効成分の含有量を高めた形態のものを総括した概念である。具体的にはヤナギタデを抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。なお、抽出液を乾燥して得られる乾燥物も、抽出物に該当するものとする。

0020

抽出処理に使用する抽出溶媒の具体例としては、水、メタノールエタノールプロパノール等の低級脂肪族アルコールが挙げられる。これらの抽出溶媒は単独又はこれら2種以上の混合物として使用することができ、2種以上の溶媒混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。

0021

なお、抽出溶媒には、本発明の効果を損なわない範囲で添加剤を含んでいてもよい。例えば、pH調整剤粘度調整剤などが挙げられる。

0022

原料植物から抽出物を抽出する方法は特に限定されず、常法に従って行なれる。例えば、原料植物を抽出溶媒に浸漬し、室温あるいは加熱して原料植物に含まれる可溶性成分を抽出する方法が挙げられる。また、抽出物に含まれる残渣を取り除くため、濾過遠心分離を行ってもよい。また、得られた抽出液はそのまま利用してもよいが、常法に従って希釈濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。

0023

以上のようにして得られるヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物は、アトピー性皮膚炎に対する予防、改善、治療作用を有する。そのため、当該乾燥物及び/又は抽出物をアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物の有効成分として利用することができる。ヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物の中でも、ヤナギタデ芽部の乾燥物及び/又は抽出物であることが好ましい。また、上記ヤナギタデの乾燥物及び抽出物は、それぞれ単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。

0024

本発明のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物は、後述するように各種医薬組成物(外用剤服用剤)、機能性食品、化粧料用組成物等の用途に使用することができる。ヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物の配合量は、それぞれの用途に応じて、アトピー性皮膚炎に対する予防、改善、治療作用が発現する量を適宜選択すればよい。

0025

また、アトピー性皮膚炎は、ヒトキマーゼの活性が関与する疾患であるため、ヒトキマーゼの活性を阻害するキマーゼ阻害剤はアトピー性皮膚炎に対する予防、改善、治療作用を有する。なお、本明細書において、「ヒトキマーゼの活性が関与する疾患」とは、ヒトキマーゼの酵素活性が増加することによって、症状が発現、増悪、進展する疾患を意味する。
詳細は実施例で後述するが、ヤナギタデに含まれる成分のうち、主成分に相当するヒペロシドは、ヒトキマーゼに対する優れた酵素活性阻害作用を有する。そのため、ヤナギタデに含まれるヒペロシドが本発明の予防治療用組成物における薬理作用に関する主要な有効成分である、と推測される。また、ヤナギタデには、ヒペロシド以外にも、ケルシトリンケルセチン等の公知の血圧降下作用を有する成分を少量含むが、これらの成分とヒペロシドが相乗的に作用して本発明の予防治療用組成物の薬理作用を発現している可能性もある。

0026

なお、本発明の予防治療用組成物の投与量は、アトピー性皮膚炎の程度、発症部位対象者年齢性別などの個別差や投与形態を考慮して、適宜選択される。

0027

また、ヒトキマーゼの活性が関与する皮膚疾患として、アトピー性皮膚炎以外にも、乾癬蕁麻疹急性蕁麻疹色素沈着性蕁麻疹等)等の皮膚疾患が挙げられ、本発明の予防治療用組成物は、これらの皮膚疾患の予防剤及び/又は治療剤として有用な可能性がある。なお、予防治療対象である疾患が、これらの疾患である場合における本発明の予防治療用組成物の投与量は、疾患の種類のみならず、対象者の年齢、性別などの個別差や投与形態を考慮して、適宜選択される。

0028

(アトピー性皮膚炎の予防治療用組成物の形態)
本発明のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物は、各種医薬組成物(外用剤、服用剤)、機能性食品、化粧料用組成物等の用途に使用することができる。

0029

(医薬組成物)
本発明のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物は、その有効量を薬学的に許容される担体とともに配合し、医薬組成物として経口又は非経口的に投与することができる。すなわち、本発明の医薬組成物は、上記本発明の予防治療用組成物を含有することを特徴とする。なお、本明細書において「医薬組成物」は、医薬品のみならず、医薬部外品を含む概念である。すなわち、本発明の予防治療用組成物は、医薬品のみならず、医薬部外品に配合してもよい。

0030

本発明の医薬組成物の剤形は通常の経口投与または非経口投与に使用されるものならどのような剤形でもよい。経口投与または非経口投与に利用される剤形としては、具体的には、固形製剤として、粉末剤顆粒剤錠剤カプセル剤トローチ等が挙げられる。また、液状製剤として内用液剤外用液剤懸濁剤乳剤シロップ剤注射液輸液等が例示され、これら剤形やその他の剤形が目的に応じて適宜選択される。

0031

本発明の医薬組成物に配合されるヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物は、経口投与において、アトピー性皮膚炎の予防、治療、症状の改善に有用であり、かつ、人体に対する毒性や刺激性が少なく、副作用が小さい。そのため、本発明の医薬組成物は、日常的に摂取することが可能な経口投与用の医薬組成物が好適な形態のひとつである。
経口投与に利用される剤形としては特に制限されないが、具体的には、固形製剤として、粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、トローチ等が挙げられる。また、液状製剤として内用液剤、外用液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等が例示され、これら剤形やその他の剤形が目的に応じて適宜選択される。また、経口投与用の医薬組成物として、薬学的に許容される通常の担体、結合剤安定化剤賦形剤希釈剤、pH緩衝剤崩壊剤可溶化剤溶解補助剤等張剤などの各種調剤用配合成分をさらに適宜含有していてもよい。

0032

また、本発明の医薬組成物に配合されるヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物に含まれる成分には生体吸収性が乏しい化合物(例えば、ケルセチン等)も含まれる。そのため、生体吸収性を高めるために生体吸収促進剤を服用することが好ましい。生体吸収促進剤は本発明の医薬組成物の成分として含有してもよいし、本発明の医薬組成物と併用して生体吸収促進剤を用いてもよい。
生体吸収促進剤としては、ヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物の生体吸収性を高める作用を有するものであればよく、例えば油脂類クエン酸塩を挙げることができる。油脂類としては特に限定されないが、綿実油大豆油パーム油コーン油ヒマワリ油菜種油ごま油、等から得られる植物性油脂や、イワシサバ等の魚類等の畜産類から得られる動物性油脂が挙げられる。クエン酸塩として、例えば、クエン酸ナトリウムクエン酸カリウムおよびクエン酸鉄が挙げられる。これらの生体吸収促進剤は1種でもよいし、2種以上を混合してもよい。

0033

また、本発明の医薬組成物を皮膚に塗布する形の皮膚外用剤として用いられる場合には、一般的に液状やクリーム状の形態である。この場合、医薬組成物は、必要に応じて、通常医薬品、医薬部外品に配合される、油性成分、可溶化剤、保湿剤色素乳化剤増粘剤香料等の任意の成分を含有することができる。

0034

また、本発明の医薬組成物は、入浴剤ボディーソープシャンプー等の入浴用組成物に配合して用いてもよい。剤型としては、一般に用いられる、水溶液、W/O型又はO/W型エマルション、適当な賦形剤等を用いて顆粒剤その他の粉末、錠剤等としてもよい。

0035

さらに、本発明の医薬組成物は、種々の疾患の治療において、前記有効成分の他に、必要に応じて他の医薬として有効な成分を含有させることもできる。

0036

本発明の医薬組成物は、当業者通常用いる方法によって製造することができ、予防治療用組成物の配合量、配合方法、配合時期は適宜選択することができる。医薬組成物の投与量は、対象者の性別や年齢、体重、投与形態などに応じて適宜選定することができる。また、投与は1日に1回または複数回に分けて行われ得る。
例えば、経口投与である場合には、ヤナギタデ芽部の乾燥物の換算重量基準で10mg/kg体重/日以上が好適であり、より好適には13mg/kg体重/日以上である。

0037

なお、本発明の医薬組成物は、ヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物の形態でヤナギタデ由来成分を使用するものであるが、ヤナギタデの部位によって含有成分量が異なるため、ヤナギタデ由来成分を規定する基準が必要となる。そこで、本発明の医薬組成物は、「ヤナギタデ芽部の乾燥物の換算重量」を基準とする。

0038

「ヤナギタデ芽部の乾燥物の換算重量」とは、ヤナギタデの乾燥物及び/又は抽出物として、ヤナギタデ芽部の乾燥物を使用する場合はヤナギタデ芽部の乾燥物自体の重量が相当するが、ヤナギタデ芽部の乾燥物以外を使用する場合には以下の方法で算出する。
まず、基準用のヤナギタデ芽部の乾燥物に含まれるヒペロシド濃度を求める。具体的には、ヤナギタデ芽部の乾燥物は水分量が2.0重量%以下まで乾燥させたのちに、50%エタノール/水の混合溶媒と接触させて、乾燥物に含まれる成分を50%エタノール/水混合溶媒中へ溶出させる。次いで、溶出液分析し、含有するヒペロシド濃度を測定する。
次いで、使用するヤナギタデの部位(芽部以外)についても、同様な手順でヒペロシド濃度を測定する。なお、ヤナギタデの部位(芽部以外)の形態は乾燥物、抽出物のいずれであってもよい。
測定されたヤナギタデの部位(芽部以外)のヒペロシド濃度と、ヤナギタデ芽部の乾燥物のヒペロシド濃度とから、ヤナギタデの部位(芽部以外)におけるヤナギタデ芽部の乾燥物の換算重量を求め、これを「ヤナギタデ芽部の乾燥物の換算重量」とする。

0039

本発明において、上述の通り、「乾燥物」とは原料植物であるヤナギタデを乾燥したものである。具体的にはヤナギタデを、天日乾燥、加熱乾燥、フリーズドライ等の公知の乾燥方法で乾燥したものである。乾燥物は、使用性の観点から、通常、粉砕して粉末化され、乾燥粉砕物として使用される。粉砕方法は、特に限定はなく従来公知の粉砕器を使用すればよい。粉末の粒径は、その使用態様によって適宜決定される。

0040

また、前記本発明の医薬組成物の摂取対象は、主としてヒトに対して好適に適用されるものであるが、その作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することも可能である。

0041

(機能性食品)
また、日常的に飲食することで、本発明のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物を摂取したい場合には、該食品、飲料に含有させて機能性食品としてもよい。ここでいう「機能性食品」とは、一般食品に加えて、健康の維持の目的で摂取する食品および/又は飲料を意味し、保健機能食品である特定保健用食品栄養機能食品や、健康食品、栄養補助食品、栄養保険食品等を含む概念である。この中でも保健機能食品である特定保健用食品や栄養機能食品が好ましい機能性食品の態様である。なお、機能性食品として製品化する場合には、食品に用いられる様々な添加剤、具体的には、着色料保存料、増粘安定剤、酸化防止剤漂白剤防菌防黴剤酸味料調味料、乳化剤、強化剤製造用剤、香料等を添加していてもよい。

0042

本発明のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物は、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。そのため、動物用のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物として使用してもよく、また、ペットフード等の動物用機能性食品へ添加することもできる。

0043

機能性食品に含まれる前記予防治療用組成物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ヤナギタデ芽部の乾燥物の換算重量基準で10mg/kg体重/日以上が好適であり、より好適には13mg/kg体重/日以上である。また、投与は1日に1回または複数回に分けて行われ得る。また、機能性食品の摂取は1日に1回または複数回に分けて行われ得る。

0044

(化粧料用組成物)
本発明の化粧料用組成物は、上記本発明の予防治療用組成物を含有することを特徴とする。本発明の予防治療用組成物は、各種化粧料基材及び化粧料添加物に対する安定性も高いため、化粧料用組成物に好適に配合することができる。

0045

化粧料用組成物への予防治療用組成物の配合割合は任意であるが、化粧料用組成物が、保湿作用等の予防治療用組成物に由来する作用を発現する範囲で適宜選択される。予防治療用組成物の化粧料用組成物に対する割合は、予防治療用組成物における溶媒の割合や溶媒の種類等にもよるが、例えば、化粧料用組成物の形態がジェルの場合は1〜50重量%程度、形態が乳液の場合は1〜50重量%程度、形態がクリームの場合は1〜50重量%程度である。

0046

本発明の化粧料用組成物は、慣用化粧料基材を適宜配合し、所望の剤型とすることができる。その形態は特に制限はないが、ジェル、乳液、クリーム等の形態が挙げられる。

0047

化粧料基材としては、目的とする剤型に合わせて、水、水溶性有機溶媒、油脂、ロウ高級脂肪酸高級アルコールエステル類等の従来公知の化粧料基材が適宜選択される。

0048

また、本発明の化粧料用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧料皮膚外用医薬で使用される任意の成分を添加することができる。かかる任意成分の具体例としては、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤色素剤金属封鎖剤防腐剤、pH調整剤、香料、ミツロウ等が挙げられる。これら任意成分の配合割合は、その目的に応じて適宜選択して決定することができる。

0049

本発明の化粧料用組成物は、当業者が通常用いる方法によって製造することができ、予防治療用組成物の配合量、配合方法、配合時期は適宜選択することができる。

0050

化粧料用組成物に含まれる前記組成物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じ
て適宜選択することができる。

0051

以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0052

1.ヤナギタデ乾燥物の製造
ヤナギタデ(株式会社セイシン企業から購入)の芽部を、棚式乾燥機で乾燥させ、ヤナギタデの乾燥物を得た。得られた乾燥物を、気流式粉砕機で十分に粉砕した。
得られた粉砕後のヤナギタデ乾燥物(5サンプル)の含有水分量を、加熱減量法で算出したところ、1.5重量%(平均値)であり、すべてのサンプルのサンプルで2重量%以下であった。

0053

2.ヤナギタデ乾燥物服用によるアトピー性皮膚炎への有効性の評価
福岡大学筑紫病院の倫理委員会承認を経て、ヤナギタデ乾燥物の服用(経口投与)によるアトピー性皮膚炎への有効性を確認する目的で、アトピー性皮膚炎を発症した被験者11人(平均体重:65kg、標準偏差:12.4)を対象にヒト試験を行った。

0054

アトピー性皮膚炎への有効性については、以下の方法で評価した。
まず、臨床試験が始まる前に、被験者のアトピー性皮膚炎の自覚症状を皮膚の状態に関するアンケート(DLQI:Dermatology Life Quality Index)および、アトピー性皮膚炎の指標となる好酸球数を測定した。
続いて、ヤナギタデ乾燥物800mg/人/日(12.3mg/kg体重/日)、2000mg/人/日(30.8mg/kg体重/日)の順番で各2週間服用した。
また、1日におけるプラセボ及びヤナギタデ乾燥物を服用するタイミングは、被験者の朝食後とした。

0055

(1)DLQIアンケートによる評価
図1にDLQIアンケートのサンプル例を示す。DLQIは、皮膚の状態によって感じる不便さの指標であり、高値を示すほどアトピー性皮膚炎の症状が改善されたことを意味する。
図2にヤナギタデ乾燥物の服用前後の皮膚の状態に関するアンケート(DLQI)の評価結果を示す。臨床試験が始まる前に測定した被験者のDLQIを基準値にすると、ヤナギタデ乾燥物800mg、2000mg摂取後測定値が高値を示し、アトピー性皮膚炎の症状が改善されていた。

0056

(2)好酸球数の評価
また、ヤナギタデ乾燥物の服用前後のヤナギタデ乾燥物の服用前後の好酸球数(Eosinophil number)の評価を行った。被験者から所定量の血液サンプル採取し、当該血液サンプルにおける白血球数(/mm3)と白血球分画(%)から、血液/mm3あたりの好酸球数を算出した。なお、好酸球数は、アトピー性皮膚炎の病態の指標として有用であり、症状悪化時は増加する。
図3に示すようにヤナギタデ乾燥物を服用前と比較して、ヤナギタデ乾燥物を2000mg服用後の好酸球数は、低値を示した。
以上の結果から、ヤナギタデ乾燥物の服用によって、アトピー性皮膚炎の症状を予防・改善する効果があると示唆された。

0057

(3)安全性の確認
安全性についてはヤナギタデ乾燥物4000mg/人/日(61.5mg/kg体重/日)の単回服用試験を行った。被験者は臨床試験のプロトコールや危険性の説明を十分に受けた後、本人の記名同意を得てヤナギタデ乾燥物服用による安全性試験に参加した。結果として、被験者11人中全てにおいて、ヤナギタデ乾燥物4000mg/人/日の単回服用試験を行っても、腹痛悪心嘔吐などの消化管不定愁訴便通異常などの自覚症状は全く認められなかった。また血液検査尿検査などにおいてもヤナギタデ乾燥物服用による代謝異常は全く認められなかった。以上の結果からヤナギタデ乾燥物の安全性が確認された。

0058

3.ヤナギタデに含まれる成分の評価
ヤナギタデに含まれる成分の評価として、上述の「1.ヤナギタデ乾燥物の製造」と同様の方法で得られたヤナギタデ芽部の乾燥物(粉砕物)が含有する成分を下記の方法で評価した。評価対象のヤナギタデは株式会社セイシン企業から購入したものを使用した。
まず、所定量のヤナギタデ乾燥物(n=3)に対して10倍量(重量比)の50体積%エタノール/水を加え、室温で2時間撹拌して、ヤナギタデに含まれる成分を抽出した。次いで、遠心分離(3000rpm、10分)により分離した上澄液を50体積%エタノール/水で10倍希釈し、フィルター(0.45μm)ろ過を行った後、AllianceHPLCステム(Waters)を使用して分析した。
表1にヤナギタデ乾燥物の溶媒抽出成分の分析結果を示す。表1に示すように、ヤナギタデ芽部の乾燥物における主成分は、ヒペロシドであった。

0059

0060

4.ヒペロシドによるヒトキマーゼ活性阻害作用の評価
ヒトキマーゼは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)以外にアンジオテンシンIIを産生する能力を有する酵素であり、ヒト組織局所におけるアンジオテンシンIIの産生に、ACEに依存しない「非ACE依存性経路」として注目されている酵素である。そして、アトピー性皮膚炎病態と皮膚組織キマーゼ活性とは正相関する。

0061

そこで、ヒペロシドによるヒトキマーゼ阻害作用の評価を行った。なお、ヒペロシドは、和光純薬工業(株)の試薬を使用した。
ヒトキマーゼ阻害活性の評価(in vitro)は、Eur J Biochem 268(22),5885-93(2001)に記載された方法に変更を加えた以下に記述する方法で行った。この評価方法では、ヒトキマーゼの基質となるアンジオテンシンIをDnp/Nma修飾した基質を用い、ヒトキマーゼがこの基質を切断し、アンジオテンシンIIを産生すると蛍光発色することを利用する簡易的な方法である。以下に当該評価方法の概要を記述する。
インキュベーションバッファーは100mM NaCl含有20mMリン酸緩衝液で総インキュベーション溶液量は100μLである。まず、ヒペロシド溶液を最終濃度0.1mM、0.2mM、0.5mM、1mMになるように加え、そこへ標準ヒトキマーゼ(SIGMA)が0.0012単位含まれるように調整し、室温で前インキュベーションを30分施行後、基質であるDnp/Nma修飾アンジオテンシンI(蛋白研にて依頼作成)を最終濃度が200μMになるように加え、37℃で30分インキュベーションする。0.5MNaOHを25μL加えてインキュベーションを終了した。産生されたDnpアンジオテンシンIIの発光蛍光(460nm)を測定し、標準DnpアンジオテンシンIIによって作成した標準曲線から産生量を計算した。阻害薬を加えないコントロール対照として、検定サンプルのヒトキマーゼ阻害活性及び阻害率を求めた。
表2に上述の方法により、ヒペロシドによるヒトキマーゼ阻害活性率を評価した結果示す。この結果から、ヒペロシドは、優れたヒトキマーゼ活性阻害作用を有していることが確認された。

実施例

0062

0063

本発明のアトピー性皮膚炎の予防治療用組成物は、アトピー性皮膚炎の予防、治療、症状の改善に有用であり、かつ、副作用が小さいため、日常的に摂取することが可能である。

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