図面 (/)

技術 ドライエッチングガス組成物及びドライエッチング方法

出願人 関東電化工業株式会社
発明者 高橋至直加藤惟人深澤徹也池谷慶彦
出願日 2015年2月12日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2015-025573
公開日 2016年8月18日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-149451
状態 特許登録済
技術分野 半導体のドライエッチング
主要キーワード 平板タイプ HFCガス ブタジエンガス 高分子ラジカル 被エッチング対象 熱CVD ハイドロフルオロカーボンガス CFラジカル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

解決手段

CxHyFzで表され、xは3〜5のうちの整数であって、y+z≦2x、y≦zを満たす、分子内に不飽和結合を有するハイドロフルオロカーボンを含有するエッチングガス組成物を用いることで、選択的にシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜をエッチングする。また、上記ハイドロフルオロカーボンを含有するエッチングガス組成物に含まれる該ハイドロフルオロカーボン、酸素アルゴンなどの割合を制御することでシリコン窒化膜に対してシリコン酸化膜を高選択的にエッチングする。

概要

背景

今現在半導体デバイス高速化、省電力化のために微細化と新規材料の利用などが積極的に試みられており、半導体デバイスの微細加工にはフルオロカーボン(以下「FC」ともいう。)ガスハイドロフルオロカーボン(以下「HFC」ともいう。)ガスプラズマを用いたドライエッチングによって行われている。

C4F8、C4F6、C5F8など炭素数2以上の環状構造若しくは不飽和結合を有するFCガスプラズマでは、シリコン窒化膜(以下「SiN」ともいう。)、多結晶シリコン(以下「ポリシリコン」又は「Poly−Si」ともいう)及びレジストなどにCFxラジカルフルオロカーボンポリマーとなって堆積し、その堆積物が保護膜として作用することで、これらの膜に対してシリコン酸化膜(以下「(SiOm)(mは自然数を表す)」ともいう。)を選択的にエッチングできることが一般的に知られている。

また、CHF3、CH2F2、CH3Fなどの炭素数1のHFCガスを用いることでシリコン酸化膜やポリシリコンなどに対してシリコン窒化膜を選択的にエッチングできることが知られている。

特許文献1にはCxHyFz(x=3,4又は5である。また、y+z≦2x、且つ、y>zである。)で表される不飽和フッ素化炭化水素化合物エッチングガスとして用いることでシリコン酸化膜及びシリコン膜に対して高い選択性でシリコン窒化膜をエッチングする技術が開示されている。

特許文献2には、C4F6やC5F8ガスプラズマによって酸化シリコン膜シリコンを含有する低誘電率膜(以下「low−k膜」ともいう。)などのシリコン系材料を、シリコンやレジストなどのマスクに対して選択的にエッチングする技術が開示されている。同文献に記載の技術では、C4F6やC5F8ガスプラズマではCF+や骨格炭素が3個以上のラジカル(CF3CF=CFCFやCFCF=CF2フラグメントから生じる高分子ラジカル)が多く発生する。また同文献に記載の技術には、CF+のエッチング効率は低いもののシリコンやレジストへのダメージが少ないといった特徴や、骨格の炭素が3個以上のラジカルによって形成される密度の低いフルオロカーボンポリマー膜を形成するといった特徴がある。同文献に記載の技術は、これらのイオンとラジカルをバランスよく用いることで、レジストやシリコンといったマスクにダメージを与えず、酸化シリコンやシリコンを含有する低誘電率膜を選択的にエッチングできることを特徴としている。また同文献の記載によれば、C4F6やC5F8など二重結合を2つ持つフルオロカーボンガスの一部のフッ素水素に置き換えることで選択性の向上と沸点低下の効果を付加することができるとされている。

特許文献3には、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層構造におけるレジストによってパターニングされたホール構造のエッチングについて、CaHbFc(a=3〜5、b=1〜2、c=3〜10)で示されるHFC系ガスプラズマを用いることで、レジストに対して選択的にシリコン酸化膜とシリコン窒化膜をエッチングできる技術が開示されている。CaHbFc(a=3〜5、b=1〜2、c=3〜10)がプラズマ中で分解するとフルオロカーボンに由来するCFラジカル炭化水素に由来するCHラジカルが発生し、CFラジカルはシリコン窒化膜とは反応せず、シリコン酸化膜をエッチングする。CHラジカルはCFラジカルに比べて小さいためコンタクトホールの奥まで侵入しシリコン窒化膜をエッチングする。

概要

選択的にシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜をエッチングするドライエッチングガス組成物を提供する。CxHyFzで表され、xは3〜5のうちの整数であって、y+z≦2x、y≦zを満たす、分子内に不飽和結合を有するハイドロフルオロカーボンを含有するエッチングガス組成物を用いることで、選択的にシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜をエッチングする。また、上記ハイドロフルオロカーボンを含有するエッチングガス組成物に含まれる該ハイドロフルオロカーボン、酸素アルゴンなどの割合を制御することでシリコン窒化膜に対してシリコン酸化膜を高選択的にエッチングする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

CxHyFzで表され、xは3〜5のうちの整数であって、y+z≦2x、y≦zを満たす、分子内に不飽和結合を有するハイドロフルオロカーボンガスを含有するドライエッチングガス組成物

請求項2

請求項1に記載のドライエッチングガス組成物において上記ハイドロフルオロカーボンとして1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンを含有するドライエッチングガス組成物。

請求項3

請求項2に記載のドライエッチングガス組成物において1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンの含まれる割合が1〜100vol%であるドライエッチングガス組成物。

請求項4

請求項2又は3に記載のドライエッチングガス組成物において1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン以外にO2、O3、CO、CO2、NO、NO2、SO2及びSO3からなる酸素原子を持つ化合物群から選択される少なくとも1つが含まれるドライエッチングガス組成物。

請求項5

請求項2ないし4のいずれか一項に記載のドライエッチングガス組成物において1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン以外にN2、He、Ar、Ne及びXeからなる不活性ガス群から選択される少なくとも1つが含まれるドライエッチングガス組成物。

請求項6

(a1)炭素を含むシリコン系膜、(a2)結晶シリコン膜、(a3)アモルファスシリコン膜、(a4)多結晶シリコン膜ポリシリコン膜)、(a5)シリコン酸窒化膜、又は(a6)アモルファスカーボン膜と、(b1)シリコン酸化膜又は(b2)シリコン窒化膜との積層構造体を、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のドライエッチングガス組成物を用いてプラズマエッチングを行い、(b1)シリコン酸化膜又は(b2)シリコン窒化膜を選択的にエッチングする工程を有するドライエッチング方法

請求項7

請求項6に記載のドライエッチング方法において、(b1)シリコン酸化膜及び(b2)シリコン窒化膜を同時にエッチング可能なプラズマ条件下に上記ドライエッチングガス組成物によるエッチングを行うドライエッチング方法。

請求項8

請求項6に記載のドライエッチング方法において、(b2)シリコン窒化膜に対して(b1)シリコン酸化膜のエッチングを選択的に行うドライエッチング方法。

請求項9

請求項6ないし8のいずれか一項に記載のドライエッチング方法において、炭素数3〜5のイオンが生成するように上記エッチングガス組成物プラズマ化してエッチングを行うドライエッチング方法。

技術分野

背景技術

0002

今現在半導体デバイス高速化、省電力化のために微細化と新規材料の利用などが積極的に試みられており、半導体デバイスの微細加工にはフルオロカーボン(以下「FC」ともいう。)ガスハイドロフルオロカーボン(以下「HFC」ともいう。)ガスプラズマを用いたドライエッチングによって行われている。

0003

C4F8、C4F6、C5F8など炭素数2以上の環状構造若しくは不飽和結合を有するFCガスプラズマでは、シリコン窒化膜(以下「SiN」ともいう。)、多結晶シリコン(以下「ポリシリコン」又は「Poly−Si」ともいう)及びレジストなどにCFxラジカルフルオロカーボンポリマーとなって堆積し、その堆積物が保護膜として作用することで、これらの膜に対してシリコン酸化膜(以下「(SiOm)(mは自然数を表す)」ともいう。)を選択的にエッチングできることが一般的に知られている。

0004

また、CHF3、CH2F2、CH3Fなどの炭素数1のHFCガスを用いることでシリコン酸化膜やポリシリコンなどに対してシリコン窒化膜を選択的にエッチングできることが知られている。

0005

特許文献1にはCxHyFz(x=3,4又は5である。また、y+z≦2x、且つ、y>zである。)で表される不飽和フッ素化炭化水素化合物エッチングガスとして用いることでシリコン酸化膜及びシリコン膜に対して高い選択性でシリコン窒化膜をエッチングする技術が開示されている。

0006

特許文献2には、C4F6やC5F8ガスプラズマによって酸化シリコン膜シリコンを含有する低誘電率膜(以下「low−k膜」ともいう。)などのシリコン系材料を、シリコンやレジストなどのマスクに対して選択的にエッチングする技術が開示されている。同文献に記載の技術では、C4F6やC5F8ガスプラズマではCF+や骨格炭素が3個以上のラジカル(CF3CF=CFCFやCFCF=CF2フラグメントから生じる高分子ラジカル)が多く発生する。また同文献に記載の技術には、CF+のエッチング効率は低いもののシリコンやレジストへのダメージが少ないといった特徴や、骨格の炭素が3個以上のラジカルによって形成される密度の低いフルオロカーボンポリマー膜を形成するといった特徴がある。同文献に記載の技術は、これらのイオンとラジカルをバランスよく用いることで、レジストやシリコンといったマスクにダメージを与えず、酸化シリコンやシリコンを含有する低誘電率膜を選択的にエッチングできることを特徴としている。また同文献の記載によれば、C4F6やC5F8など二重結合を2つ持つフルオロカーボンガスの一部のフッ素水素に置き換えることで選択性の向上と沸点低下の効果を付加することができるとされている。

0007

特許文献3には、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層構造におけるレジストによってパターニングされたホール構造のエッチングについて、CaHbFc(a=3〜5、b=1〜2、c=3〜10)で示されるHFC系ガスプラズマを用いることで、レジストに対して選択的にシリコン酸化膜とシリコン窒化膜をエッチングできる技術が開示されている。CaHbFc(a=3〜5、b=1〜2、c=3〜10)がプラズマ中で分解するとフルオロカーボンに由来するCFラジカル炭化水素に由来するCHラジカルが発生し、CFラジカルはシリコン窒化膜とは反応せず、シリコン酸化膜をエッチングする。CHラジカルはCFラジカルに比べて小さいためコンタクトホールの奥まで侵入しシリコン窒化膜をエッチングする。

先行技術

0008

再表2012/133401号公報
特開2011−86966号公報
特開2008−300616号公報

発明が解決しようとする課題

0009

これまでC4F8、C4F6、C5F8などを用いたエッチングは、レジスト、シリコン(結晶シリコンアモルファスシリコン、ポリシリコン)、シリコン窒化膜、炭素を含むシリコン系膜(例えばSiC、SiOC、SiCN、SiOCNなど)などに対してシリコン酸化膜を選択的にエッチングする方法として用いられてきた。また、これらFCガスにH2、CO又はCH2F2若しくはCH3FなどのHFCガスを添加することによるシリコン酸化膜の選択性の向上や、HFCガスを用いたエッチングによってレジスト、シリコン(結晶シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン)、及び炭素を含むシリコン系膜などに対して、シリコン窒化膜の選択的なエッチングが行われている。

0010

このようにシリコン酸化膜とシリコン窒化膜を、レジスト、シリコン(結晶シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン)、及び炭素を含むシリコン系膜に対してそれぞれ選択的エッチングするには、それぞれの膜種にあわせてFCガス、HFCガスの種類を変更する必要がある。

0011

また、近年半導体デバイスの微細化に伴い増大する寄生容量を低減するために炭素を含むシリコン系膜としてSiOCで表されるような低誘電率材料が用いられるが、既存のFCガスやHFCガスではシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を低誘電率材料に対して選択的にエッチングすることが難しく、実際のデバイス製造においてはドライエッチング時の低誘電率膜に対するダメージ(イオンの侵入やプラズマから生じる紫外光によって膜の組成や構造が変化し、誘電率など電気特性が変化する)が問題となっている。

課題を解決するための手段

0012

本発明者等は、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定のハイドロフルオロカーボンを含むエッチングガス組成物が有効であることを発見し本発明を完成するに至った。

0013

具体的にはHFCガスとして、CxHyFzで表され、xは3〜5のうちの整数であって、y+z≦2x、y≦zを満たす、分子内に不飽和結合を有するものを用いることでシリコン酸化膜、若しくはシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を、アモルファスカーボン(以下「ACL」ともいう)で表されるような炭素膜、Poly−Siで表されるようなシリコン膜、シリコン酸窒化膜(以下「SiON」ともいう。)、並びにSiC、SiOC、SiCN及びSiOCNで表されるような炭素を含むシリコン系膜に対して選択的にエッチングすることができる。

0014

本発明によれば以下の態様が提供される。

0015

発明1:CxHyFzで表され、x=3〜5のうちの整数であって、y+z≦2x、y≦zを満たす、分子内に不飽和結合を有するHFCガスを含有するドライエッチングガス組成物。

0016

発明2:発明1に記載のドライエッチングガス組成物において上記HFCガスとして1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンを含有するドライエッチングガス組成物。

0017

発明3:発明2に記載のドライエッチングガス組成物において1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンの含まれる割合が1〜100vol%であるドライエッチングガス組成物。

0018

発明4:発明2又は3に記載のドライエッチングガス組成物において1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン以外にO2、O3、CO、CO2、NO、NO2、SO2及びSO3からなる酸素原子を持つ化合物群から選択される少なくとも1つが含まれるドライエッチングガス組成物。

0019

発明5:発明2ないしのいずれか一項に記載のドライエッチングガス組成物において1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン以外にN2、He、Ar、Ne、Xeからなる不活性ガス群から選択される少なくとも1つが含まれるドライエッチングガス組成物。

0020

発明6:(a1)炭素を含むシリコン系膜、(a2)結晶シリコン膜、(a3)アモルファスシリコン膜、(a4)多結晶シリコン膜ポリシリコン膜)、(a5)シリコン酸窒化膜、又は(a6)アモルファスカーボン膜と、(b1)シリコン酸化膜又は(b2)シリコン窒化膜の積層構造体を、発明1ないし5のいずれか一項に記載のドライエッチングガス組成物を用いてエッチングを行い、(b1)シリコン酸化膜又は(b2)シリコン窒化膜を選択的にエッチングする工程を有するドライエッチング方法。

0021

発明7:発明6に記載のドライエッチング方法において、(b1)シリコン酸化膜及び(b2)シリコン窒化膜を同時にエッチング可能なプラズマ条件下に上記ドライエッチングガス組成物によるエッチングを行うドライエッチング方法。

0022

発明8:発明6に記載のドライエッチング方法において、(b2)シリコン窒化膜に対して(b1)シリコン酸化膜のエッチングを選択的に行うドライエッチング方法。

0023

発明9:発明6ないし8のいずれか一項に記載のドライエッチング方法において、炭素数3〜5のイオンが生成するように上記エッチングガス組成物をプラズマ化してエッチングを行うドライエッチング方法。

発明の効果

0024

本発明のハイドロフルオロカーボンガス組成物を用いたプラズマエッチングは従来の問題点、課題点等を解消し、次の利点を有するものである。

0025

1)炭素を含むシリコン系膜に対して高選択的にシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜をエッチングする。又はシリコン酸化膜とシリコン窒化膜を同時にエッチングする。
2)プラズマエッチングによるACLやPoly−Si、SiONなどのマスク材料やSiOCなどの低誘電率材料に対するダメージを軽減することができるため、デバイス特性劣化歩留りの減少を抑えることができる。

0026

従来ACL、Poly−Si、SiON、炭素を含有するシリコン系膜対して高選択的にシリコン酸化膜とシリコン窒化膜をエッチングするには、エッチング対象にあわせて複数のFCガス、HFCガスを混合し、混合割合などを制御する必要があったが、本発明によれば特定のハイドロフルオロカーボンを単独、若しくはO2やArを添加したエッチングガス組成物として用いることで高選択的にシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜をエッチングすることを実現している。

0027

このエッチング組成物を用いたプラズマエッチングでは特定のハイドロフルオロカーボンに含まれる水素とプラズマ中の過剰なフッ素ラジカルが反応してHFとなり排出されるため、シリコン膜(結晶シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン)のエッチングを抑制できる。

0028

特定のハイドロフルオロカーボンエッチングガス組成物を用いたプラズマ中には、C3FH+、C3F3H2+、C4F4H2+、C5F5H2+など炭素原子数が3〜5で且つ、フッ素原子水素原子を含む正イオンが主要に発生しており、このようなイオンでは炭素成分豊富なACLや、SiC、SiOC、SiCN、SiOCNで表されるような炭素を含むシリコン系膜では反応活性層が形成されにくくなるため、エッチングが抑制される。シリコン酸化膜ではシリコン酸化膜中酸素とイオンの炭素が反応しCO、CO2となるためエッチングが進行する。また、シリコン窒化膜ではシリコン窒化膜中の窒素とイオンの水素、炭素が反応しHCNやNH3となるためエッチングが進行する。また、特定のハイドロフルオロカーボンエッチングガス組成物を用いたプラズマ中には、C4F6のプラズマで見られるようなCF3+が発生していない。CF3+は一般的にエッチングレートが速いものの、選択性が低いため、このCF3+が発生していない特定のハイドロフルオロカーボンエッチングガス組成物を用いたプラズマは、選択的なエッチングに適していると考えられる。

0029

一般的に炭素数が多いイオンは、同じエネルギー被エッチング対象打ち込まれた場合、炭素数が少ないイオンに比べて侵入深さが浅いため、エッチングの下地膜などエッチングされない部分に対するダメージを少なくする効果も期待できる。

図面の簡単な説明

0030

図1(a)及び図1(b)は、本発明に従いドライエッチングを行う方法を順次示す工程図である。
図2(a)ないし図2(c)は、本発明に従いドライエッチングを行う別の方法を順次示す工程図である。
図3(a)ないし(c)は、本発明のドライエッチング方法の対象となる被エッチング物の積層構造を示す断面図及び本発明に従いドライエッチングを行う別の方法を示す図である。

0031

以下、本発明におけるドライエッチングガス組成物、及びそれを用いたドライエッチング方法について詳細に説明する。本発明の範囲は以下に説明する範囲に拘束されることはなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で変更することが可能である。

0032

本発明のドライエッチングガス組成物は、以下の式(1)で表されるHFCガスを含有するものである。式中、xは3以上5以下の整数である。y及びzも正の整数であり、y+z≦2x、及びy≦zの関係を満たす。
CxHyFz (1)
式(1)で表されるHFCガスは分子内に不飽和結合を有するものである。不飽和結合はC=C及び/又はC≡Cである。不飽和結合は、式(1)で表されるHFCガスの炭素数に応じて少なくとも1個存在する。

0033

本発明においては、式(1)で表されるHFCガスを1種又は2種以上用いることができる。式(1)で表されるHFCガスは、鎖状構造のものであってもよく、あるいは環状構造のものであってもよい。式(1)で表されるHFCガスが鎖状構造のものである場合、該鎖状構造は直鎖状であってもよく、あるいは分岐鎖状であってもよい。

0034

式(1)で表されるHFCガス中の炭素数が3である場合、該HFCガスの好ましい基本骨格は以下の(3a)ないし(3d)に示すものである。
C=C−C (3a)
C≡C−C (3b)
C=C=C (3c)
−C=C−C− (3員環構造を示す) (3d)

0035

式(1)で表されるHFCガス中の炭素数が4である場合、該HFCガスの好ましい基本骨格は以下の(4a)ないし(4o)に示すものである。
C=C−C−C (4a)
C−C=C−C (4b)
C−C−(C)=C (以下()は分岐構造を示す)(4c)
C≡C−C−C (4d)
C−C≡C−C (4e)
C=C−C=C (4f)
C=C=C−C (4g)
−C−C=C−C− (4員環構造を示す)(4h)
−C=C−(C)−C− (3員環構造を示す)(4i)
−C−C−(C)−C= (3員環構造を示す)(4j)
−C−C=(C)−C− (3員環構造を示す)(4k)
C≡C−C=C (4l)
−C=C−C=C− (4員環構造を示す)(4m)
−C−C=(C)−C= (3員環構造を示す)(4n)
C≡C−C≡C (4o)

0036

式(1)で表されるHFCガス中の炭素数が5である場合、該HFCガスの好ましい基本骨格は以下の(5a)ないし(5as)に示すものである。
C=C−C−C−C (5a)
C−C=C−C−C (5b)
C−C−C−(C)=C (5c)
C−C=C−(C)−C (5d)
C≡C−C−C−C (5e)
C−C≡C−C−C (5f)
C=C−C=C−C (5g)
C=C=C−C−C (5h)
C=C−C−C=C (5i)
C=C−(C)−C=C (5j)
C−C−(C)−C≡C (5k)
C−C=C=C−C (5l)
C−C−(C)=C=C (5m)
−C−C=C−C−C− (5員環構造を示す)(5n)
−C−C−(C)−C=C− (4員環構造を示す)(5o)
−C=C−(C)−C−C− (4員環構造を示す)(5p)
−C−C=(C)−C−C− (4員環構造を示す)(5q)
−C−(C)−C−(C)=C− (3員環構造を示す)(5r)
−C−(C)=C−(C)−C− (3員環構造を示す)(5s)
−C=(C)−C−(C)−C− (3員環構造を示す)(5t)
−C−C−(C)(C)−C= (3員環構造を示す)(5u)
−C−C−(C−C)=C− (3員環構造を示す)(5v)
−C−C−(C−C)−C= (3員環構造を示す)(5w)
−C−C=(C−C)−C− (3員環構造を示す)(5x)
−C−C−(C=C)−C− (3員環構造を示す)(5y)
C≡C−C=C−C (5z)
C=C=C=C−C (5aa)
C=C−C−C≡C (5ab)
C=C−(C)−C≡C (5ac)
C=C−C≡C−C (5ad)
C=C−C=C=C (5ae)
−C−C=C−C=C− (5員環構造を示す)(5af)
−C=C−(C)−C=C− (4員環構造を示す)(5ag)
−C−C=(C)−C=C− (4員環構造を示す)(5ah)
−C=(C)−C=(C)−C− (3員環構造を示す)(5ai)
−C=(C)−C−(C)=C− (3員環構造を示す)(5aj)
−C=C−(C=C)−C− (3員環構造を示す)(5ak)
−C−C=(C−C)−C= (3員環構造を示す)(5al)
−C−C−(C=C)−C= (3員環構造を示す)(5am)
−C−C−(C≡C)−C− (3員環構造を示す)(5an)
C≡C−C−C≡C (5ao)
C−C≡C−C≡C (5ap)
C=C=C−C≡C (5aq)
−C−C−(C≡C)−C= (3員環構造を示す)(5ar)
−C=C−(C≡C)−C− (3員環構造を示す)(5as)

0037

本発明で用いられるHFCガスが上記の式(3a)で表される場合、それに含まれるFの数は3以上5以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(3b)ないし(3d)のいずれかで表される場合には、Fの数は2以上3以下であることが好ましい。
本発明で用いられるHFCガスが上記の式(4a)ないし(4c)のいずれかで表される場合、それに含まれるFの数は4以上7以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(4d)ないし(4k)のいずれかで表される場合には、Fの数は3以上5以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(4l)ないし(4n)のいずれかで表される場合には、Fの数は2以上3以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(4o)で表される場合には、Fの数は1である。
本発明で用いられるHFCガスが上記の式(5a)ないし(5d)のいずれかで表される場合、それに含まれるFの数は5以上9以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(5e)ないし(5y)のいずれかで表される場合には、Fの数は4以上8以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(5z)ないし(5an)のいずれかで表される場合には、Fの数は3以上5以下であることが好ましい。HFCガスが上記の式(5ao)ないし(5as)のいずれかで表される場合には、Fの数は2以上3以下であることが好ましい。

0038

本発明で特に好ましく用いられるHFCガスは、上記の式(4a)ないし(4o)のいずれかで表されるものであり、そのうち式(4f)で表されるものがとりわけ好ましい。式(4f)で表されるHFCガスにおけるFの数は3以上5以下であることが好ましく、特に好ましいFの数は4である。とりわけ式(4f)で表されるHFCガスは、1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンであることが好ましい。つまり本発明ではC4F6の一部のフッ素を水素に置き換えた1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンガスプラズマを用いることで、ACLやPoly−Si、SiONのようなマスク材料だけでなくシリコンを含有するlow−k材料であるSiOCに対して高い選択性でシリコン酸化膜及び/又はシリコン窒化膜をエッチングできる。

0039

上述の種々の構造で表されるHFCガスの多くは公知物質であり、従来公知の方法で製造・入手することができる。例えば、Journal of Fluorine Chemistry (1997),82(2),171−174に記載された方法により製造し、入手することができる。また、市販品をそのままで、あるいは所望により精製した後に用いることもできる。

0040

本発明のエッチング方法はプラズマを用いたドライエッチング方法であり、式(1)で表されるHFCガスを1種又は2種以上含むドライエッチングガス組成物を用いて行われるものである。特に式(1)で表されるHFCガスとして1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンのみを用いることが好ましい。

0041

エッチングに用いられるドライエッチングガス組成物において、1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンの含まれる割合は1〜100vol%であることが好ましい。特に1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンの純度は、90vol%以上で実施することができ、99vol%以上の純度が好ましく、99.999vol%以上であることが特に好ましい。純度が先述の範囲にあることによって本発明の効果はより高まる。

0042

本発明のプラズマエッチング方法で用いるエッチングガス組成物は、式(1)で表されるHFCガス以外にO2、O3、CO、CO2、NO、NO2、SO2及びSO3からなる酸素原子を持つ化合物群から選択される少なくとも1つが含まれることが好ましい。特に酸素原子を持つ化合物群の中でもO2を用いることがより好ましい。エッチングガス組成物に占める酸素原子を持つ化合物群の割合は、10vol%以上80vol%以下とすることが好ましく、10vol%以上60vol%以下とすることが更に好ましい。

0043

また、エッチングガス組成物には、式(1)で表されるHFCガスと、上記の酸素原子を持つ化合物に加えて、又はそれに代えて、N2、He、Ar、Ne及びXeからなる不活性ガス群から選択される少なくとも1つが含まれることが好ましい。特に不活性ガス群の中でもArを用いることがより好ましい。

0044

エッチングガス組成物において式(1)で表されるHFCガスを混合する割合は1〜100vol%の範囲が好ましい。O2、O3、CO、CO2、NO、NO2、SO2及びSO3からなる酸素原子を持つ化合物群から選択されるガスの割合は1〜80vol%の範囲が好ましい。また、N2、He、Ar、Ne及びXeからなる不活性ガス群から選択されるガスの割合は1〜80vol%の範囲が好ましい。特にO2を用いた場合には式(1)で表されるHFCガスの割合を5〜50vol%、O2の割合を10〜80vol%の割合(体積)で混合することで本発明の効果はより高まる。

0045

本発明のプラズマエッチングは、圧力が0.01〜100Paの範囲で実施することが好ましく特に0.1〜10Paの範囲で実施することがより好ましい。

0046

プラズマエッチング装置としては、当該技術分野において知られているものを特に制限なく用いることができる。例えばヘリコン波方式、高周波誘導方式、平行平板タイプ方式、マグネトロン方式及びマイクロ波方式等の装置が使用できる。

0047

プラズマ密度は、特に限定はないが、108イオン/cm3以上、より好ましくは108〜1013イオン/cm3の高密度プラズマ雰囲気下でエッチングを行うのが望ましい。

0048

プラズマエッチングの対象としては、例えば(a1)炭素を含むシリコン系膜、(a2)結晶シリコン膜、(a3)アモルファスシリコン膜、(a4)多結晶シリコン膜(ポリシリコン膜)、(a5)シリコン酸窒化膜又は(a6)アモルファスカーボン膜と、(b1)シリコン酸化膜又は(b2)シリコン窒化膜との積層構造体が挙げられる。この積層構造体においては、図1(a)に示すとおり(b1)又は(b2)の膜(以下「第1層11」という)をエッチング面にしてもよく、あるいは図2(a)に示すとおり(a1)ないし(a6)のうちのいずれかの膜(以下「第2層12」という)をエッチング面にしてもよい。

0049

図1(a)に示す形態の場合には、積層構造体10における第1層11の表面に、所定のパターンが形成されたマスク13を配置し、該マスク13側からドライエッチングを行う。式(1)で表されるHFCガスは、図1(b)に示すとおり第1層11を選択的にエッチングし、その下側に位置する第2層12の表面までエッチングが進行する。式(1)で表されるHFCガスは第2層12をエッチングしないので、エッチングは第2層12の表面が露出した時点で停止する。

0050

図2(a)に示す形態の場合には、積層構造体10における第2層12の表面に、所定のパターンが形成されたマスク13を配置し、第2層12を選択的にエッチングすることが可能なガスを用いて、図2(b)に示すとおり同層12をエッチングする。引き続き図2(c)に示すとおり、式(1)で表されるHFCガスを用いて第1層11を選択的にエッチングする。このとき第2層12はエッチングされない。

0051

図1及び図2に示す形態のいずれにおいても、プラズマエッチングの条件を適切に制御して、(b1)シリコン酸化膜及び(b2)シリコン窒化膜を同時にエッチング可能なプラズマ条件下にエッチングを行うことができる。このような同時エッチングは、図3(a)に示すとおり、第1層11が、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなる上層11aと、シリコン窒化膜又はシリコン酸化膜からなる下層11bとの積層構造からなる場合に有利である。特に図3(b)に示すとおり、下層11bの下側に第2層12を更に配置した積層構造体10の場合には、式(1)で表されるHFCガスを用いて上層11aと下層11bが同時にエッチングされ、且つ最下層である第2層12はエッチングされない。つまりエッチングは最下層である第2層12の表面で停止する。(b1)シリコン酸化膜及び(b2)シリコン窒化膜を同時にエッチング可能なプラズマ条件としては、例えば1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン:5〜40vol%、O2:15〜80vol%、Ar:0〜75vol%の範囲で、且つ1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンとO2の割合が1:X(3≦X)となる任意の割合から選択される条件が挙げられる。圧力及びRFパワーは、このガス組成下において、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を同時にエッチング可能な条件を採用すればよく、例えば圧力10Pa、RFパワー300Wの条件が挙げられる。

0052

上述の同時エッチングとは対照的に、図3(c)に示す形態のとおり、積層構造体10の第1層11が、シリコン酸化膜からなる上層11aと、シリコン窒化膜からなる下層11bとから構成され、該第1層11が第2層の下側に配置されている場合、(b2)シリコン窒化膜に対して(b1)シリコン酸化膜のエッチングを選択的に行うことも可能である。このような選択的なエッチングを行うと、シリコン酸化膜からなる上層11aはエッチングされるが、シリコン窒化膜からなる下層11bはエッチングされず、エッチングは下層11bの表面が露出した段階で停止する。このようなエッチング可能なプラズマ条件としては、例えば1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン:5〜50vol%、O2:10〜75vol%、Ar:0〜85vol%の範囲で、且つ1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンとO2の割合が1:X(0<X<3)となる任意の割合から選択される条件が挙げられる。圧力及びRFパワーは、このガス組成下において、シリコン酸化膜のエッチングが可能で、且つシリコン窒化膜はエッチングされにくい条件を採用すればよく、例えば圧力10Pa、RFパワー300Wの条件が挙げられる。

0053

図1ないし図3のいずれの形態においても、エッチングガス組成物をプラズマ化し発生する炭素数3〜5のイオンをエッチングに用いることが、選択性の高いエッチングを行い得る点から好ましい。かかるイオンが生じ得るプラズマ条件としては、例えばHFCガスとして1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンを用いた場合には、1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン:5〜50vol%、O2:10〜80vol%、Ar:0〜85vol%の範囲が挙げられる。圧力及びRFパワーは、このガス組成下において、炭素数3〜5のイオンの発生が可能な条件を採用すればよく、例えば圧力10Pa、RFパワー300Wの条件が挙げられる。

0054

以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0055

本実施例ではプラズマエッチング装置として平行平板タイプの容量結合プラズマエッチング装置を用いた。シリコン酸化膜(SiOm)(mは自然数を表す。)としては、プラズマCVDによってシリコンウエハ上にSiO2膜を1000nm堆積したものを使用した。シリコン窒化膜(SiN)としては、熱CVDによってシリコンウエハ上にSiN膜を300nm堆積したものを使用した。ポリシリコン膜としてはシリコンウエハ上に100nmのSiO2膜を堆積させたものに、プラズマCVDによってPoly−Si膜を300nm堆積したものを使用した。アモルファスカーボン膜としては、プラズマCVDによってシリコンウエハ上にACLを100nm堆積したものを使用した。炭素含有シリコン膜としては、シリコンウエハ上にSiOCのひとつであるBlack Diamond−3(以下「BD−3」という。)を500nm堆積したものを使用した。

0056

プラズマエッチングにおけるエッチングレートの測定は以下の式に従い算出した。



サンプルの膜厚光干渉膜厚測定器で測定した。

0057

〔実施例1ないし5〕
1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン:14vol%、O2:50vol%、Ar:36vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンとしては、Journal of American Chemical Society (1961),83,382−5に記載の方法によって製造されたものを用いた。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:18.3nm/min、SiN膜:0nm/min、Poly−Si膜:0nm/min、ACL膜:0nm/min、BD−3:0nm/minとなった。各サンプルのエッチングレートを用い、以下の式によって算出される各膜種に対するSiO2膜の選択比無限大となった。本実施例においては、プラズマエッチングにおいて炭素数3〜5のイオンが生成していたことが確認された。この確認は、プラズマの発生している処理室四重極質量分析器を導入し、プラズマ中のイオンを質量分析することで行われた。

0058

0059

〔実施例6ないし10〕
1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエン:13vol%、O2:53vol%、Ar:34vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:30.6nm/min、SiN膜:17.4nm/min、Poly−Si膜:1.1nm/min、ACL膜:0nm/min、BD−3:0nm/minとなった。各膜種に対するSiO2膜の選択比は、対SiN膜:1.8、対Poly−Si膜:27.8、対ACL膜:無限大、対BD−3膜:無限大となった。各膜種に対するSiN膜の選択比は、対SiO2膜:0.6、対Poly−Si:15.8、対ACL膜:無限大、対BD−3膜:無限大となった。本実施例においては、プラズマエッチングにおいて炭素数3〜5のイオンが生成していたことが確認された。

0060

〔比較例1ないし5〕
本比較例は、実施例で用いたエッチングガスである1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンに代えてC4F6を用いた例である。C4F6:20vol%、O2:30vol%、Ar:50vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:63.6nm/min、SiN膜:12.4nm/min、Poly−Si膜:5.9nm/min、ACL膜:0nm/min、BD−3:29.7nm/minとなった。各膜種に対するSiO2膜の選択比は、対SiN膜:5.1、対Poly−Si膜:10.8、対ACL膜:無限大、対BD−3膜:2.1となった。各膜種に対するSiN膜の選択比は、対SiO2膜:0.2、対Poly−Si:2.1、対ACL膜:無限大、対BD−3膜:0.4となった。

0061

〔比較例6ないし10〕
本比較例も、実施例で用いたエッチングガスである1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンに代えてC4F6を用いた例である。C4F6:14vol%、O2:50vol%、Ar:36vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、エッチング処理した。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:45.0nm/min、SiN膜:48.5nm/min、Poly−Si膜:31.0nm/min、ACL膜:58.1nm/min、BD−3:92.0nm/minとなった。各膜種に対するSiO2膜の選択比は、対SiN膜:0.9、対Poly−Si膜:1.5、対ACL膜:0.8、対BD−3膜:0.5となった。各膜種に対するSiN膜の選択比は、対SiO2膜:1.1、対Poly−Si:1.6、対ACL膜:0.8、対BD−3膜:0.5となった。

0062

〔比較例10ないし15〕
本比較例も、実施例で用いたエッチングガスである1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンに代えてC4F6を用いた例である。C4F6:13vol%、O2:53vol%、Ar:34vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:43.9nm/min、SiN膜:45.0nm/min、Poly−Si膜:26.7nm/min、ACL膜:68.3nm/min、BD−3:90.3nm/minとなった。各膜種に対するSiO2膜の選択比は、対SiN膜:1.0、対Poly−Si膜:1.6、対ACL膜:0.6、対BD−3膜:0.5となった。各膜種に対するSiN膜の選択比は、対SiO2膜:1.0、対Poly−Si:1.7、対ACL膜:0.7、対BD−3膜:0.5となった。

0063

〔比較例16ないし20〕
本比較例は、実施例で用いたエッチングガスである1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンに代えてCH3Fを用いた例である。CH3F:29vol%、O2:0vol%、Ar:71vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。その結果全てのサンプルにおいてエッチングは進行しなかった。

0064

〔比較例21ないし25〕
本比較例も、実施例で用いたエッチングガスである1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンに代えてCH3Fを用いた例である。CH3F:27vol%、O2:6vol%、Ar:67vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:17.7nm/min、SiN膜:123.4nm/min、Poly−Si膜:6.8nm/min、ACL膜:10.0nm/min、BD−3:24.6nm/minとなった。各膜種に対するSiO2膜の選択比は、対SiN膜:0.1、対Poly−Si膜:2.6、対ACL膜:1.8、対BD−3膜:0.7となった。各膜種に対するSiN膜の選択比は、対SiO2膜:7.0、対Poly−Si:18.1、対ACL膜:12.3、対BD−3膜:5.0となった。

0065

〔比較例21ないし30〕
本比較例も、実施例で用いたエッチングガスである1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンに代えてCH3Fを用いた例である。CH3F:25vol%、O2:13vol%、Ar:62vol%、圧力10Pa、RFパワー300Wの条件でプラズマを発生させ、SiO2膜、SiN膜、Poly−Si膜、ACL膜、BD−3膜それぞれのサンプルをエッチング処理した。各サンプルのエッチングレートはSiO2膜:9.9nm/min、SiN膜:91.5nm/min、Poly−Si膜:6.6nm/min、ACL膜:84.7nm/min、BD−3:27.0nm/minとなった。各膜種に対するSiO2膜の選択比は、対SiN膜:0.1、対Poly−Si膜:1.5、対ACL膜:0.1、対BD−3膜:0.4となった。各膜種に対するSiN膜の選択比は、対SiO2膜:9.2、対Poly−Si:13.9、対ACL膜:1.1、対BD−3膜:3.4となった。

0066

エッチングの結果を以下の表に示す。

0067

実施例1〜5より1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンを含むエッチングガス組成物ではSiO2膜を他の膜に対して高選択的にエッチングできることが示された。

0068

実施例6〜10より1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンを含むエッチングガス組成物ではO2の流量を調節することでSiO2膜とSiN膜の両方をその他の膜に対して高選択的にエッチングできることが示された。

実施例

0069

また、実施例の結果と比較例1〜30の結果とを比べることで、既存のエッチングガスと比べて1,1,4,4−テトラフルオロ1,3−ブタジエンを含むエッチングガス組成物を用いたエッチングではより選択的なエッチングが行えることが示された。

0070

式(1)で表されるHFCガスを含むエッチングガス組成物によれば、シリコン酸化膜及び/又はシリコン窒化膜を、その他の膜に対して高選択的にエッチングできる。このことからPoly−SiやACLやSiONなどといったマスク材料によって形成されたパターンにおけるシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、low−k膜などの積層構造において、シリコン酸化膜及び/又はシリコン窒化膜を選択的にエッチングするような微細加工に利用できる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ