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技術 運用計画支援装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 桑原昌広島崎景子小野佐弥香松井章本間由紀子
出願日 2015年2月10日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2015-024199
公開日 2016年8月18日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2016-148912
状態 特許登録済
技術分野 特定用途計算機
主要キーワード 境界時刻 配置台 事業性 トリップ数 対象ステーション サービス率 予約権 最大台数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月18日)のものです。
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図面 (12)

課題

カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるためにインセンティブを与えるユーザの候補を抽出する。

解決手段

ユーザが過去に車両を利用した際の、利用区間利用時刻に関する情報を含むトリップ集合であるトリップ群を取得する利用履歴得手段と、前記トリップ群を、利用時刻または利用区間に偏りがあるユーザが行ったトリップからなる第一のトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップからなる第二のトリップ群に分類する分類手段と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者が車両を利用する時間帯である定期利用時間帯を決定する時間帯決定手段と、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数対象ステーションごとに決定する車両配置決定手段と、前記決定した最適配置台数と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者の候補を抽出する候補者抽出手段と、を有する。

概要

背景

近年、自動車を複数の利用者共用するカーシェアリングが普及している。また、近年、出発したステーション返却を行うラウンドトリップ型ではなく、片道での利用ができるワンウェイ型カーシェアリングシステムが登場している。これにより、目的地に長時間滞在することができるようになり、例えば、通勤などでの利用需要を取り込むことが期待されている。

ワンウェイ型のカーシェアリングシステムにおいては、ステーション間で車両の偏りが発生するという問題がある。また、収益最大化するためには、各ステーションに車両を最適な数だけ配置することが求められ、偏りが発生した場合、車両の回送などによってこれを修正することが求められる。これに関連した技術として、例えば、特許文献1には、
カーシェアリング車両の運用計画を立てる方法が記載されている。

概要

カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるためにインセンティブを与えるユーザの候補を抽出する。ユーザが過去に車両を利用した際の、利用区間利用時刻に関する情報を含むトリップ集合であるトリップ群を取得する利用履歴得手段と、前記トリップ群を、利用時刻または利用区間に偏りがあるユーザが行ったトリップからなる第一のトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップからなる第二のトリップ群に分類する分類手段と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者が車両を利用する時間帯である定期利用時間帯を決定する時間帯決定手段と、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数対象ステーションごとに決定する車両配置決定手段と、前記決定した最適配置台数と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者の候補を抽出する候補者抽出手段と、を有する。

目的

本発明は上記の問題点を考慮してなされたものであり、カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるユーザである定期利用者の候補を抽出することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるためのインセンティブを与えるユーザである定期利用者の候補を抽出する運用計画支援装置であって、ユーザが過去に車両を利用した際の、利用区間利用時刻に関する情報を含むトリップ集合であるトリップ群を取得する利用履歴得手段と、前記トリップ群を、利用時刻または利用区間に偏りがあるユーザが行ったトリップからなる第一のトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップからなる第二のトリップ群に分類する分類手段と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用対象時間帯である定期利用時間帯を決定する時間帯決定手段と、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数対象ステーションごとに決定する車両配置決定手段と、前記決定した最適配置台数と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者の候補を抽出する候補者抽出手段と、を有する、運用計画支援装置。

請求項2

前記候補者抽出手段が抽出した候補者が、定期利用者となった場合のシミュレーションを行い、事業性を評価する値を算出するシミュレーション手段をさらに有する、請求項1に記載の運用計画支援装置。

請求項3

前記候補者抽出手段は、定期利用者の候補を複数パターン抽出し、前記シミュレーション手段は、それぞれのパターンについてシミュレーションを行う、請求項2に記載の運用計画支援装置。

請求項4

前記時間帯決定手段は、定期利用時間帯を複数パターン決定し、前記シミュレーション手段は、それぞれのパターンについてシミュレーションを行う、請求項2または3に記載の運用計画支援装置。

請求項5

記事業性を評価する値は、利益率またはサービス率である、請求項2から4のいずれかに記載の運用計画支援装置。

請求項6

前記候補者抽出手段は、前記第一のトリップ群に含まれるトリップのうち、対象のトリップが定期利用者によってなされた場合に、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻において、対象ステーションにおける車両の配置台数が前記最適配置台数に近くなるように、前記第一のトリップ群から対象のトリップを抽出し、当該トリップに対応するユーザを定期利用者の候補とする、請求項1から5のいずれかに記載の運用計画支援装置。

請求項7

前記候補者抽出手段は、対象のステーションにおいて候補者が複数いる場合に、利用頻度または利用確度に基づいて優先度付けを行う、請求項1から6のいずれかに記載の運用計画支援装置。

請求項8

前記時間帯決定手段は、前記第一のトリップ群に含まれるトリップであって、前記対象のステーションに発着するトリップを時間帯別に分類し、各時間帯に含まれるトリップの数に基づいて一つ以上の定期利用時間帯を決定し、前記車両配置決定手段および候補者抽出手段は、前記一つ以上の定期利用時間帯に対してそれぞれ処理を行う、請求項1から7のいずれかに記載の運用計画支援装置。

請求項9

前記車両配置決定手段は、車両の移動に関する制約条件と、予測される需要に関する制約条件によって定式化される最適化問題解くことで、車両の最適配置台数を決定する、請求項1から8のいずれかに記載の運用計画支援装置。

請求項10

カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるためのインセンティブを与えるユーザである定期利用者の候補を抽出する運用計画支援装置が行う方法であって、ユーザが過去に車両を利用した際の、利用区間と利用時刻に関する情報を含むトリップの集合であるトリップ群を取得する利用履歴取得ステップと、前記トリップ群を、利用時刻または利用区間に偏りがあるユーザが行ったトリップからなる第一のトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップからなる第二のトリップ群に分類する分類ステップと、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用の対象時間帯である定期利用時間帯を決定する時間帯決定ステップと、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数を対象ステーションごとに決定する車両配置決定ステップと、前記決定した最適配置台数と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者の候補を抽出する候補者抽出ステップと、を含む方法。

技術分野

0001

本発明は、カーシェアリングにおける車両運用計画の作成を支援する技術に関する。

背景技術

0002

近年、自動車を複数の利用者共用するカーシェアリングが普及している。また、近年、出発したステーション返却を行うラウンドトリップ型ではなく、片道での利用ができるワンウェイ型カーシェアリングシステムが登場している。これにより、目的地に長時間滞在することができるようになり、例えば、通勤などでの利用需要を取り込むことが期待されている。

0003

ワンウェイ型のカーシェアリングシステムにおいては、ステーション間で車両の偏りが発生するという問題がある。また、収益最大化するためには、各ステーションに車両を最適な数だけ配置することが求められ、偏りが発生した場合、車両の回送などによってこれを修正することが求められる。これに関連した技術として、例えば、特許文献1には、
カーシェアリング車両の運用計画を立てる方法が記載されている。

先行技術

0004

特開2014−32531号公報
特開2014−41475号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ステーション間の車両配置を調整するためには、車両を回送する要員を設定する必要がある。しかし、専属のスタッフを使った場合、人件費などのコストが問題となる。

0006

一方で、ユーザに車両の回送を行わせるという考え方もある。例えば、回送を行いたい経路走行してくれるユーザに対して、優先的な予約権を付与したり、インセンティブを与えるといった方法が考えられる。しかし、車両の偏りは日ごとに似たパターンとなるため、ユーザに車両回送を行わせる場合、恒常的に同じ経路を走行してくれるユーザを確保しなければならない。

0007

この問題を解決するためには、ステーション間での車両の配置を最適化するために、カーシェアリングの会員の中から、車両を回送すべき区間を定期的に走行してくれるユーザを見つける必要がある。

0008

本発明は上記の問題点を考慮してなされたものであり、カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるユーザである定期利用者の候補を抽出することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る運用計画支援装置は、カーシェアリングシステムにおいて、車両の配置を適正化するために、定期的に同じ区間を利用させるためのインセンティブを与えるユーザである定期利用者の候補を抽出する運用計画支援装置である。

0010

具体的には、ユーザが過去に車両を利用した際の、利用区間利用時刻に関する情報を含むトリップ集合であるトリップ群を取得する利用履歴得手段と、前記トリップ群を
、利用時刻または利用区間に偏りがあるユーザが行ったトリップからなる第一のトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップからなる第二のトリップ群に分類する分類手段と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用対象時間帯である定期利用時間帯を決定する時間帯決定手段と、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数対象ステーションごとに決定する車両配置決定手段と、前記決定した最適配置台数と、前記第一のトリップ群に基づいて、定期利用者の候補を抽出する候補者抽出手段と、を有することを特徴とする。

0011

分類手段は、ユーザが過去に車両を利用した際の履歴(トリップ)の集合(トリップ群)を取得し、利用時刻または利用区間に偏りがあるユーザが行ったトリップの集合(第一のトリップ群)と、それ以外のユーザが行ったトリップの集合(第二のトリップ群)とに分類する手段である。
特定の時間帯または特定の区間において車両を利用する傾向があるユーザが行ったトリップは、第一のトリップ群に分類され、それ以外のユーザが行ったトリップは、第二のトリップ群に分類される。分類は、例えばクラスタリング等によって行ってもよいし、他の方法を用いてもよい。

0012

時間帯決定手段は、定期利用者に車両を利用させる時間帯(定期利用時間帯)を決定する手段である。定期的に車両を利用しているユーザが特定の時間帯に多い場合に、当該特定の時間帯を、定期利用時間帯とする。定期利用時間帯は、第一のトリップ群を用いて決定することができる。

0013

車両配置決定手段は、定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数を、対象のステーションごとに決定する手段である。当該配置台数によって、定期利用時間帯以外の時間帯(以下、非定期利用時間帯)における収益が左右される。そこで、車両配置決定手段は、非定期利用時間帯において、最も理想的な収益状態が実現できる車両の台数をステーションごとに求める。

0014

候補者抽出手段は、車両配置決定手段が決定した、車両の最適な配置を実現するために車両を移動させるユーザを抽出する手段である。具体的には、定期利用時間帯と非定期利用時間帯が切り替わる時刻においてステーションにある車両の台数が、最適配置台数に近くなるように、定期利用者の候補を抽出する。

0015

このように、本発明に係る運用計画支援装置は、定期利用時間帯を決定したうえで、定期利用者が定期利用を行った場合に、ステーションごとの最適な車両配置を実現できるように当該定期利用者の候補を抽出する。これにより、大きくコストをかけずにカーシェアリングの収益を向上させることができる。

0016

また、本発明に係る運用計画支援装置は、前記候補者抽出手段が抽出した候補者が、定期利用者となった場合のシミュレーションを行い、事業性を評価する値を算出するシミュレーション手段をさらに有することを特徴としてもよい。

0017

前記候補者抽出手段が抽出した候補者が、定期利用者となった場合、実際に車両の配置や収益性がどのように変化するかについては、運用してみるまでは正確に知ることができない。そこで、シミュレーションを行うことで、候補者の抽出が適正に行われたかが判断できるようになる。

0018

また、前記候補者抽出手段は、定期利用者の候補を複数パターン抽出し、前記シミュレーション手段は、それぞれのパターンについてシミュレーションを行うことを特徴としてもよい。

0019

定期利用者の設定方法によってどの程度の変化があるかを知るため、定期利用者の候補を複数パターン生成し、パターンごとにシミュレーションを行うようにしてもよい。このようにすることで、定期利用者の候補を最適化することができる。

0020

また、前記時間帯決定手段は、定期利用時間帯を複数パターン決定し、前記シミュレーション手段は、それぞれのパターンについてシミュレーションを行うことを特徴としてもよい。

0021

同様に、定期利用時間帯を変えることでどの程度の変化があるかを知るため、時間帯を複数パターン生成し、パターンごとにシミュレーションを行うようにしてもよい。このようにすることで、定期利用時間帯を最適化することができる。

0022

また、前記事業性を評価する値は、利益率またはサービス率であることを特徴としてもよい。かかる構成によると、定期利用によって生じる効果を事業性の観点から客観的に評価することができる。

0023

また、前記候補者抽出手段は、前記第一のトリップ群に含まれるトリップのうち、対象のトリップが定期利用者によってなされた場合に、前記定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻において、対象ステーションにおける車両の配置台数が前記最適配置台数に近くなるように、前記第一のトリップ群から対象のトリップを抽出し、当該トリップに対応するユーザを定期利用者の候補とすることを特徴としてもよい。

0024

車両配置決定手段は、定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻における、車両の最適配置台数を決定する。そこで、候補者抽出手段が、定期利用時間帯の開始時刻または終了時刻において、当該配置台数を実現できるようなトリップを第一のトリップ群から抽出する。このようにして抽出されたトリップは、積極的に定期利用をさせるべきトリップであるため、当該トリップを行ったユーザを定期利用者の候補とすることができる。

0025

また、前記候補者抽出手段は、対象のステーションにおいて候補者が複数いる場合に、利用頻度または利用確度に基づいて優先度付けを行うことを特徴としてもよい。

0026

抽出した候補者が目論見通り定期利用を行わなかった場合、最適な車両の配置ができなくなり、収益が悪化するおそれがある。すなわち、候補者は、より確実に車両を利用してくれるユーザであることが望ましい。そこで、対象のステーションに候補者が複数いる場合、ユーザの利用頻度や利用確度に基づいて優先度付けをするようにしてもよい。このようにすることで、より確実に車両を利用してくれるユーザを抽出することができる。

0027

また、前記時間帯決定手段は、前記第一のトリップ群に含まれるトリップであって、前記対象のステーションに発着するトリップを時間帯別に分類し、各時間帯に含まれるトリップの数に基づいて一つ以上の定期利用時間帯を決定し、前記車両配置決定手段および候補者抽出手段は、前記一つ以上の定期利用時間帯に対してそれぞれ処理を行うことを特徴としてもよい。

0028

定期利用時間帯は、第一のトリップ群に含まれるトリップがより多く発着している時間帯であることが望ましい。そこで、対象のステーションに発着するトリップを時間帯によって分類し、含まれるトリップ数の数によって定期利用時間帯を決定することができる。
例えば、時間帯の幅を変更しながら、含まれるトリップ数の多い順に、所定の数の時間帯を決定してもよいし、単位時間あたりのトリップ数と閾値とを比較し、連続して閾値を超えている複数の単位時間をまとめ、定期利用時間帯としてもよい。もちろん、これ以外
の方法によって定期利用時間帯を決定してもよい。

0029

また、前記車両配置決定手段は、車両の移動に関する制約条件と、予測される需要に関する制約条件によって定式化される最適化問題解くことで、車両の最適配置台数を決定することを特徴としてもよい。

0030

例えば、数理計画ソルバ等によって最適化問題の解を得ることで、車両の最適配置台数を決定することができる。

0031

なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を含む運用計画支援装置として特定することができる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む運用計画方法として特定することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。

発明の効果

0032

本発明によれば、カーシェアリングシステムにおいて、定期的に同じ区間を利用させるユーザである定期利用者の候補を抽出することができる。

図面の簡単な説明

0033

第一の実施形態に係る運用計画装置のシステム構成図である。
定期利用時間帯を説明する図である。
利用履歴テーブルの例である。
第一の実施形態に係る運用計画装置の処理フローチャート図である。
トリップ群の分類を説明する図である。
定期利用時間帯の候補を決定する方法を説明する図である。
ステーションとリンクの関係を簡略化して説明する図である。
時空間ネットワークを説明する図である。
最適配置パターンの例である。
第二の実施形態に係る運用計画装置のシステム構成図である。
第二の実施形態に係る運用計画装置の処理フローチャート図である。

実施例

0034

(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る運用計画装置について、システム構成図である図1を参照しながら説明する。第一の実施形態に係る運用計画装置は、カーシェアリングの利用履歴を記憶し、当該利用履歴に基づいて、定期的に利用をさせるユーザの候補を抽出する装置である。

0035

まず、本発明の前提となる、車両の偏りと、偏りを解消する方法について説明する。
本実施形態におけるカーシェアリングシステムは、ワンウェイ型のカーシェアリングシステムである。ワンウェイ型とは、車両の貸し出しを受けるステーションと、車両を返却するステーションが異なる、片道型のサービスである。このようなサービスにおいては、ステーション間の需要によって、車両の偏りが発生する場合がある。例えば、ステーションAからステーションBへ向かう需要よりも、ステーションBからステーションAへ向かう需要のほうが多い場合、時間の経過とともに車両がステーションAに集まってしまい、ステーションBにてサービスを提供できなくなってしまう。

0036

このような問題を解決するためには、定期的に車両を回送し、ステーションBに配置される車両の台数を元に戻す必要がある。しかし、回送のためには人員が必要となり、コストの上昇につながってしまう。
そこで、カーシェアリングのユーザに車両を回送してもらうという考え方がある。例えば、ステーションAからステーションBに定期的に移動しているユーザがいる場合、当該ユーザに何らかのインセンティブ(例えば、利用料金割引や優先的な予約権など)を与え、より積極的に利用させるという考え方である。

0037

本実施形態に係る運用計画装置は、定期的に移動しているユーザによって車両の移動を行わせ、それによって、ステーション間における車両の配置を最適な状態に調整するという考え方に基づき、蓄積された利用履歴を用いて、定期的に移動しているユーザの候補を抽出するための装置である。

0038

<システム構成>
第一の実施形態に係る運用計画装置10は、利用履歴記憶部11、トリップ分類部12、対象時間帯決定部13、車両配置決定部14、候補者抽出部15、入出力部16からなる。

0039

利用履歴記憶部11は、ユーザが車両の貸し出しを受けた際の履歴(以下、利用履歴)をテーブル形式で記憶する手段である。利用履歴テーブルには、利用者ID、出発地到着地などが記録され、車両を返却したタイミングで更新される。利用履歴テーブルの詳細については後述する。なお、本明細書では、利用履歴テーブルに記録される個々の利用履歴のことをトリップと称する。

0040

トリップ分類部12は、利用履歴記憶部11に記憶されたトリップを、定期利用の対象となりうるトリップ群と、そうでないトリップ群とに分類する手段である。定期利用者は、毎日同じ時間帯に同じ区間を利用するユーザであることが好ましい。そこで、記憶されたトリップを、利用時間または利用区間に偏りがあるユーザ、すなわち、特定の時間帯または特定の区間において車両を利用する傾向があるユーザが行ったトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップ群に分類し、分類結果を用いて候補者の抽出を行う。前者を第一のトリップ群、後者を第二のトリップ群と称する。

0041

対象時間帯決定部13は、トリップ分類部12が分類したトリップ群を用いて、定期利用の対象時間帯(定期利用時間帯)を決定する手段である。
また、車両配置決定部14は、対象時間帯決定部13が決定した定期利用時間帯の前後における、ステーションごとの最適な車両の配置台数(以下、最適配置台数)を決定する手段である。
また、候補者抽出部15は、トリップ分類部12が分類したトリップ群と、車両配置決定部14が決定した最適配置台数に基づいて、定期利用の候補者を抽出する手段である。
各手段が実行する具体的な方法については後述する。

0042

入出力部16は、装置のオペレータが行った入力操作受け付け、情報を提示する手段である。具体的には、キーボードマウス等の入力デバイスとその制御手段、液晶ディスプレイ等の表示装置とその制御手段から構成される。

0043

運用計画装置10は、CPU(中央演算処理装置)、RAM(Random Access Memory)、補助記憶装置(例えば、フラッシュメモリハードディスク)、入力装置(例えば、マウス、タッチパネル)、表示装置などを有するコンピュータにより構成することができる。上述した各機能は、補助記憶装置に格納されたプログラムがRAMにロードされ、CPUにより実行されることで実現されてもよい。また、上述した機能の一部又は全部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific IntegratedCircuit)などで実現してもよいし、他のコンピュータ(例えばクラウドサーバ)で処理してもよい。また、専用のハードウェア等を用いて実現してもよい。

0044

ユーザに車両回送を行わせる場合、同一ないし類似した経路を日常的に走行するユーザを抽出することが好ましい。このようなユーザとして、例えば、通勤でカーシェアリングを利用しているユーザなどが挙げられる。本発明は、このようなユーザに対してインセンティブを与え、定期利用をさせることで車両配置の最適化を行うことを前提とした発明である。

0045

図2は、定期利用時間帯について説明する図である。定期利用時間帯とは、主に定期利用者が車両を利用する時間帯であり、非定期利用時間帯とは、主に定期利用者以外が車両を利用する時間帯である。本発明に係る運用計画装置は、主に以下に挙げる機能を有している。
(1)利用履歴に基づいて、定期利用時間帯の候補を決定する
(2)非定期利用時間帯において、最適な運用ができるような車両の配置を決定する
(3)定期利用時間帯と非定期利用時間帯の境界時刻において、上記車両の配置を実現できるような走行をしてくれるであろうユーザを、定期利用者の候補として抽出する
このようにして抽出したユーザを定期利用者とすることで、非定期利用時間帯における車両運用の効率化を図ることができる。

0046

前述した機能のそれぞれについて説明する前に、まず、利用履歴テーブルについて説明する。
図3は、利用履歴記憶部11に記憶される利用履歴テーブルの例である。利用履歴テーブルは、利用者と車両のID、貸し出しおよび返却場所(ステーション)、貸し出しおよび返却時刻が記録される。なお、記録されるレコードをトリップと称する。利用履歴テーブルは、ステーションに車両が返却されるたびに更新される。
なお、本実施形態では、利用履歴に記録されている全てのステーションを、車両配置の最適化の対象とする。

0047

次に、本実施形態に係る運用計画装置が行う処理のフローチャート図である図4を参照しながら、前述した機能を実現する方法について説明する。図4に示した処理は、運用計画装置10が、オペレータから処理リクエストを取得すると開始される。

0048

<定期利用時間帯の決定>
テップS11およびS12は、定期利用時間帯を決定するステップである。まず、ステップS11で、トリップ分類部12が、利用履歴記憶部11に記憶された利用履歴テーブルに含まれるトリップを分類する。

0049

トリップの分類について説明する。
本実施形態に係る運用計画装置は、利用履歴テーブルに記録されたトリップを、定期利用者の候補となるユーザが行ったトリップ群と、それ以外のユーザが行ったトリップ群に分類する。

0050

図5(A)は、あるユーザAが行ったトリップの回数を、利用時間帯ごとに示した図である。具体的には、一日を単位時間で分割し、当該単位時間において車両を利用していた回数をヒストグラムで表したものである。図からもわかるように、ユーザAは、の時間帯と夕方の時間帯に集中して車両を利用していることがわかる。
一方、図5(B)は、ユーザAとは異なるユーザBが行ったトリップの回数を同様に示したヒストグラムである。図からもわかるように、ユーザBは、一日を通して特定の時間帯に車両を利用する傾向がないことがわかる。

0051

ステップS11では、トリップ分類部12が、ユーザごとにトリップ数のヒストグラム
を生成し、利用時刻が偏っているユーザが行ったトリップ群と、利用時刻が偏っていないユーザが行ったトリップ群に分類する。トリップの分類は、例えばクラスタリングなどによって行うことができるが、一日における利用時刻の偏りに基づいてトリップを分類することができれば、どのような方法を用いてもよい。

0052

なお、ここでは、利用時刻の偏りに基づいてトリップの分類を行う例を挙げたが、同様に、利用区間の偏りに基づいてさらにトリップを分類することができる。利用区間が偏っているとは、複数のトリップにおける、出発ステーションと到着ステーションの組み合わせがより類似していることを意味する。
本実施形態では、両者を組み合わせ、利用時刻および利用区間の双方に偏りがあるユーザが行ったトリップの集合を第一のトリップ群とし、それ以外のユーザが行ったトリップの集合を第二のトリップ群とする。
このため、例えば、利用時刻に基づいて分類を行った結果と、利用区間に基づいて分類を行った結果を論理演算するようにしてもよい。

0053

次に、ステップS12で、対象時間帯決定部13が、第一のトリップ群を用いて、定期利用時間帯の候補を生成する。本ステップでは、第一のトリップ群に含まれるトリップを参照し、最も利用が集中している時間帯を抽出する。このような処理を行うことで、定期利用に適した時間帯を決定することができる。

0054

定期利用時間帯の候補を生成する方法について説明する。
図6は、第一のトリップ群に含まれるトリップに対応する利用時間を表形式で表した図である。ここでは、時間帯を5分単位で分割するものとし、矩形が利用時間を表している(T1〜T6はトリップ)。
対象時間帯決定部13は、単位時間ごとにトリップの数を合計し、所定の閾値を超える時間帯を決定する。例えば、図6の例において、閾値を3とすると、8時10分から8時45分という時間帯を得ることができる。このようにして取得した時間帯が、定期利用時間帯の候補となる。
なお、閾値は、装置のオペレータが設定してもよいし、過去の実績に基づいて装置が自動的に設定するようにしてもよい。

0055

また、定期利用時間帯の候補が一日に複数ある場合は、複数の時間帯のセットとしてもよい。例えば、朝の時間帯と、夕方の時間帯の二つが抽出された場合、二つの時間帯を共に定期利用時間帯としてもよい。本実施形態では、一日に二回、定期利用時間帯があるものとして説明を行う。
また、定期利用時間帯の候補が近接している場合(例えば30分以内に二つ以上の時間帯が抽出された場合など)、結合してもよい。
この他にも、時間帯の幅と位置を変更しながら、当該時間帯に含まれるトリップの数を取得し、トリップの数が所定数以上である時間帯を、定期利用時間帯の候補としてもよい。

0056

ステップS13およびS14は、ステップS12で決定した、定期利用時間帯の候補ごとに実行される。
ステップS13では、車両配置決定部14が、対象の時間帯における、車両の最適な配置を決定する。本ステップで行う処理について詳しく説明する。
車両配置決定部14は、
(1)ステーションごとの駐車枠
(2)ステーション間の移動需要
についての情報を事前に有しており、当該情報に基づいて処理を行う。
ステーションごとの駐車枠数とは、ステーションごとの、駐車可能なシェアリング車両
最大台数を表す情報である。また、ステーション間の移動需要とは、過去の利用履歴に基づいて求められた情報であり、どのステーションからどのステーションへ、どの時間帯に移動需要があるかを表す情報である。移動需要は、例えば、ステーション間の移動件数時間帯ごとに分類した情報であってもよい。

0057

次に、車両の最適な配置を決定する方法について、詳しく説明する。
ここでは、説明を簡単にするために、図7のように、ステーションA,B,Cと、各ステーションを結ぶ二つの経路があった場合の例を挙げて説明する。以降、各ステーションを連結する経路をリンクと称する。

0058

本実施形態では、時空間ネットワークを表すモデル構築し、当該モデルを用いて最適な配置台数を算出する。図8は、図7のネットワークに対して構築したモデルを図で表したものである。横軸時間軸であり、本例では、一定時間ごとのステーションおよびリンクの状態を表現する。例えば時刻0が0時0分であった場合、時刻1は0時5分、時刻2は0時10分とすることができる。この、刻まれたそれぞれの時間をタイムステップと称する。タイムステップの刻み幅は、本例では5分であるが、どのように設定してもよい。
本実施形態では、最初のタイムステップを、定期時間帯から非定期時間帯に移行する時刻(すなわち、朝の定期利用時間帯が終わる時刻)とし、最後のタイムステップを、非定期時間帯から定期時間帯に移行する時刻(すなわち、夕方の定期利用時間帯が始まる時刻)とする。

0059

タイムステップごとのステーションおよびリンク、すなわち図中の丸印を、以降の説明においてノードと称する。ノードに存在する車両の数は、変数で表現することができる。
また、変数間の関係は、数式で表すことができる。例えば、時刻0においてステーションAに存在する車両の総数は、次のタイムステップまでの間、ステーションAにとどまっている車両の数、すなわち符号103を経由して時刻1まで遷移する車両の数と、リンクABに流出した車両の数、すなわち符号104を経由して時刻1まで遷移する車両の数との合計となる。同様に、時刻1においてステーションA(ノード105)に存在する車両の数は、時刻0においてステーションAに存在し、次のタイムステップまでの間ステーションAにとどまっていた車両の数と、時刻0においてリンクABに存在し、時刻1までの間にステーションAに入ってきた車両数の合計となる。

0060

このように、各ノードに存在している車両の台数を、各ノードから流出、または流入した車両の台数で表すことで、図8に示したモデルを全て数式で表すことができる。必要な変数は以下の三種類である。
(1)ある時刻において、あるステーションまたはリンクに存在している車両の台数
(2)ある時刻から次の時刻までの間に、ステーションまたはリンクを流出し、目的地である他のステーションへ向かった車両の台数
(3)ある時刻から次の時刻までの間に、ステーションを流出し、他のステーションまたはリンクに流入した車両の台数
ノードまたはリンクから流出した車両は、所定の時間後に他のノードまたはリンクに流入するため、これらを組み合わせることで、各時刻における、各ステーションおよびリンクに存在する車両の台数を、数式によって表すことができる。

0061

次に、いつ車両が移動を開始するかを表現するために、カーシェアリングの利用需要についての情報を追加する。
ここでは、利用需要(例えば、「ステーションAからBに向かう需要が、8時台において車両3台ぶんある」という情報)に基づいて、各ステーションから出発する車両を定義する。利用需要は、タイムステップごとに具体的に定義してもよいが、所定の法則に基づいてユーザが到着するものと仮定してもよい。例えば、ポアソン分布に従ってユーザが到
着するものとしてもよいし、ランダムな時刻に到着するものとしてもよい。ここでは、利用需要から、具体的なユーザの到着時刻パターンを一つ生成し、用いるものとする。

0062

車両配置決定部14は、以上のようにして定義した数理モデルに、制約条件(最大駐車台数など)を更に加え、数理計画法によって、最適解条件を満たす解を決定する。
最適解条件は、特定の値を最大化または最小化するものであり、当該特定の値を数式によって表現することができれば、どのようなものであってもよい。例えば、「非定期時間帯における車両貸し出し回数(サービス率)を最大にする」「売り上げを最大にする」「利益率(利益額)を最大にする」などである。
前述した複数の数式による最適化問題を数理計画法によって解くことにより、定期時間帯から非定期時間帯に移行する時刻、および、非定期時間帯から定期時間帯に移行する時刻において、各ステーションに配置すべき車両の台数(以下、最適配置パターン)を決定することができる。図9は、このようにして求めた最適配置パターンの例である。
なお、本例では、朝の定期利用時間帯が終わるタイミングと、夕の定期利用時間帯が始まるタイミングにおける最適配置台数を求めたが、最適配置台数を求めるタイミングはこれ以外であってもよい。例えば、朝の定期利用時間帯が始まるタイミングや、夕の定期利用時間帯が終わるタイミングを対象に加えてもよい。

0063

なお、本例では、利用需要から、ユーザの到着時刻パターンを一つ生成したが、複数のパターンを生成してもよい。この場合、複数のパターンそれぞれについて最適化を行い、得られた複数の結果に基づいて、各ステーションに配置すべき車両の台数を決定することができる。例えば、各ステーションに対応する車両の台数について、パターンごとに得られた最頻値平均値等を選択し、最終的な配置台数としてもよい。このような手法はSamplePath最適化と呼ばれている。

0064

次に、ステップS14で、候補者抽出部15が、決定した最適配置パターンを実現するための、定期利用者の候補を抽出する。
まず、第一のトリップ群から、定期利用時間帯に一回以上の利用があるユーザを、ステーションごとに抽出する。例えば、定期利用時間帯が終了する際のステーションAの台数を調整する場合、定期利用時間帯に、ステーションAに到着した履歴があるユーザを抽出する。また、定期利用時間帯が始まる際のステーションAの台数を調整する場合、定期利用時間帯に、ステーションAから出発した履歴があるユーザを抽出する。

0065

なお、抽出を行う際のキーとなるステーションは、必ずしも同一でなくてもよく、例えば、近隣のステーションであってもよい。例えば、ステーションAの近隣にあるステーションBを日利用しているユーザが、インセンティブを得ることで、ステーションAに変更することが見込まれる場合、ステーションBを対象として抽出を行ってもよい。

0066

同様に、抽出対象は、必ずしも定期利用時間帯に利用しているユーザでなくてもよい。例えば、定期利用時間帯が午前9時で終了する場合であって、午前9時30分に対象ステーションに到着しているユーザがいる場合を考える。この場合、インセンティブを得ることで、当該ユーザの移動が30分早くなることが見込まれる場合、当該ユーザを抽出対象としてもよい。
このように、インセンティブを与えることによって、ユーザが利用するステーションや利用時刻が変わることが見込まれる場合、これを考慮してユーザを抽出するようにしてもよい。

0067

次に、抽出したユーザに対して優先度を付与し、定期利用者の候補とするユーザを特定する。優先度は、例えば、利用回数が多いほど大きくてもよいし、利用確度が高いほど大きくてもよい。そして、上位から、所定の数のユーザを抽出する。
例えば、定期利用時間帯が終了する時刻Aにおいて、ステーションAに必要な車両台数が5台である場合、ユーザを最大5人抽出する。なお、ユーザの抽出数は、実績に応じて変化させることが好ましい。例えば、定期利用が無い場合において、時刻AにステーションAに車両が2台程度あることが過去のデータからわかっている場合、抽出するユーザを最大3人としてもよい。反対に、時刻AにステーションAに車両が5台程度あることが過去のデータからわかっている場合、ステーションAについてはユーザの抽出を省略してもよい。

0068

このような処理は、朝の定期利用時間帯が終わる時刻と、夕の定期利用時間帯が始まる時刻の双方において行われる。これにより、ユーザと、当該ユーザが定期利用をする時間帯が特定された状態となる。

0069

なお、優先度は、より確実に車両を利用してくれるであろうユーザに対して大きい値を付与することが好ましい。また、最適配置台数を求めた時刻が一日の中で複数ある場合、双方ともに利用可能であるユーザに対して大きい値を付与することが好ましい。

0070

ステップS11〜S14の処理が終了すると、結果を、入出力部16を通して装置のオペレータに通知し、処理は終了する。なお、定期利用時間帯の候補が複数ある場合、ステップS13〜S14の処理を複数回実行する。この場合、時間帯ごとに複数の結果がオペレータに提示される。

0071

以上に説明したように、本実施形態に係る運用計画装置は、利用履歴に含まれるトリップ群を分類し、分類結果に基づいて、定期利用時間帯と、当該時間帯における定期利用の候補者を抽出する。これにより、コストをかけずに、車両運用を最適化することができる。

0072

(第二の実施形態)
第一の実施形態では、定期利用者の候補であるユーザを抽出することはできるが、抽出したユーザが実際に定期利用を行った場合に、車両配置がどのように変化するか、または、事業性にどのような影響を与えるかについての情報を得ることができなかった。
これに対し、第二の実施形態は、抽出した定期利用者の候補であるユーザが定期利用を行ったと仮定し、事業性についてのシミュレーションを行う実施形態である。

0073

図10に示したように、第二の実施形態に係る運用計画装置10は、第一の実施形態で得られた結果に基づいてシミュレーションを行うシミュレーション部17をさらに有しているという点において、第一の実施形態と相違する。他の手段は、第一の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。

0074

図11は、第二の実施形態に係る運用計画装置10の処理フローチャートである。第二の実施形態では、ステップS14で、定期利用者の候補を決定した後で、ステップS15で、シミュレーション部17が、当該候補者が定期利用を行った場合における、収益についてのシミュレーションを行う。これにより、サービス率や収益率を求めることができる。

0075

なお、第二の実施形態では、ステップS14にて、定期利用者の候補を複数パターン生成し、複数のパターンのそれぞれについてシミュレーションを行う。例えば、定期利用時間帯が終了する時刻Aにおいて、ステーションAに必要な車両台数が5台である場合、抽出するユーザの数を、1人〜5人まで変化させた5つのパターンを生成し、それぞれについてシミュレーションを行ってもよい。
また、定期利用時間帯の候補が複数ある場合、シミュレーションは、当該候補ごとに実
行される。すなわち、定期利用者の候補のパターン数と、定期利用時間帯の候補のパターン数を乗じた回数だけシミュレーションが実行される。

0076

また、全パターンのシミュレーションが終了した後で、ステップS16で、事業性についての総合的な判定を行う。例えば、所定の条件を満たしたパターンがある場合に、当該パターンと、結果についての情報を装置のオペレータに提示する。所定の条件とは、例えば、維持すべきサービス率または利益率などを定義した条件である。これにより、最も条件がよいパターンと、当該パターンにおいて定期利用を導入した場合の効果を数値化することができる。

0077

なお、シミュレーションは、利用履歴に基づいて実施してもよいし、未来の利用を予測するためのデータ(例えば、予約データアンケート結果)がある場合は、当該データを用いて実施してもよい。

0078

(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。

0079

例えば、実施形態の説明では、定期利用時間帯を一日二回としたが、定期利用時間帯は一日に何回あってもよい。また、処理対象の日付を曜日などによって分類し、定期利用に適する日と適さない日に分けて処理を行ってもよい。例えば、土日や休日については、通勤での需要が少ないため、当該日を除外して処理を行うようにしてもよい。

0080

定期利用時間帯は、例示したような、朝と夕以外の時間帯以外であってもよい。例えば、日中のみ定期利用を行うパターンも考えられる。また、定期利用時間帯は、必ずしも一日の中の区切られた時間帯でなくてもよい。例えば、月曜日の0時から金曜日の24時まで、土曜日の0時から日曜日の24時までといったように、複数の日を含むようにしてもよい。
このため、ステップS11では、一週間単位といったように、大きな単位でトリップの分類を行うようにしてもよい。

0081

また、実施形態の説明では、定期利用時間帯から非定期利用時間帯に移行する時刻と、非定期利用時間帯から定期利用時間帯に移行する時刻のそれぞれについて最適配置を求めたが、どちらか片方のみを求めるようにしてもよい。
また、実施形態の説明では、利用履歴に記録された全てのステーションを対象として処理を行ったが、対象のステーションを選択可能としてもよい。

0082

また、実施形態の説明では、第一のトリップ群と第二のトリップ群を分類する際に、利用時刻および利用区間の双方の偏りに基づいて処理を行ったが、これ以外の情報に基づいてトリップの分類を行ってもよい。例えば、ユーザが車両を利用する目的(例えば通勤、通学レジャー等)についての情報が取得可能である場合、当該情報に基づいて分類を行ってもよい。

0083

また、実施形態の説明では、全てのステーションについて、定期利用時間帯を同一であるものとしたが、定期利用時間帯は、ステーションのペア(出発ステーションと到着ステーションの組)ごとに異なっていてもよい。

0084

10運用計画装置
11利用履歴記憶部
12トリップ分類部
13対象時間帯決定部
14 車両配置決定部
15候補者抽出部
16入出力部

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