図面 (/)

技術 二重くさび形混合バッフル並びに関連のスタティックミキサ及び混合方法

出願人 ノードソンコーポレーション
発明者 マシューイーパッパラルド
出願日 2016年2月12日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2016-024857
公開日 2016年8月18日 (5年2ヶ月経過) 公開番号 2016-147263
状態 特許登録済
技術分野 溶解、混合、フローミキサー
主要キーワード 本体区分 流体流れ特性 かぎ形 流れ部分 分割パネル 収縮部分 幾何学的形 分割箇所
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

スタティックミキサに用いられる混合要素を改良すること。

解決手段

第1の分割パネルは、第1の側部及び第2の側部を有し、前縁を規定している。第1のそらせ面は、第1の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するように、当該第1の側部から突き出ている。第2のそらせ面は、第2の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するように、当該第2の側部から突き出ている。第2の分割パネルは、第1の分割パネルに対して横向きに差し向けられ、後縁を規定し、第1の側部及び第2の側部を有している。第3のそらせ面は、第1のそらせ面に近接して第2の分割パネルの第1の側部から突き出ている。第4のそらせ面は、第2のそらせ面に近接して第2の分割パネルの第2の側部から突き出ている。そらせ面の少なくとも1つが、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって構成されている。

概要

背景

多くのモーションレス形のミキサ、例えばマルチフラックス(Multiflux)、螺旋形及び他形式のミキサが存在する。これらの形式のミキサは、大部分に関し、流体を混ぜ合わす上でほぼ同じ一般原理を利用している。これらミキサでは、流体を分割してオーバーラップ状態再結合することによって、流体を互いに混ぜ合わせる。この作用は、交互に位置する幾何学的形状の一連バッフル上に流体を押しやることによって達成される。かかる分割及び再結合により、混合されるべき流体の層が薄くなり、互いを超えて拡散し、最終結果として、流体の全体的に均一な混合物が得られる。この混合プロセスは、特に高粘度の流体に関して極めて有効であることが判明している。スタティックミキサは、典型的には、様々な幾何学的形状の一連の交互に位置するバッフルで構成され、これらバッフルは、通常、連続的な分割及び再結合を行うよう導管内に配置された右回り混合バッフル左回りの混合バッフルから成る。かかるミキサは、一般に、質量流体流れの大部分を混ぜ合わす上で効果的であるが、これらミキサは、ストリーキング(streaking)現象を生じ、このストリーキング現象は、押出し混合物中に完全には混合されなかった流体のストリーク(streak)を残す傾向がある。ストリーキング現象は、多くの場合、本質的に混合されなかった状態でミキサを通過する流体のストリークがミキサ導管の内面に沿って生じることに起因して起こる。

ストリーキング現象への対処を試みながら、適当なミキサ長さを維持する試みがなされている。例えば、伝統的な左回り及び右回り混合バッフルが、より大きな回転角度を生じさせるバッフル(180°又は270°バッフル)と組み合わされ、及び/または、流れ反転バッフル、例えばパパラルド(Pappalardo)に付与された米国特許第7,985,020号明細書及びヘニング(Henning)に付与された米国特許第6,773,156号明細書に記載されている特殊インバータ形バッフル、と組み合わされ得る。これら後者の形式のバッフルの各々は、流体を混合バッフルの周囲部から中心部中に押しやる、及び、その逆の状態を生じさせる傾向がある。

概要

スタティックミキサに用いられる混合要素を改良すること。第1の分割パネルは、第1の側部及び第2の側部を有し、前縁を規定している。第1のそらせ面は、第1の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するように、当該第1の側部から突き出ている。第2のそらせ面は、第2の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するように、当該第2の側部から突き出ている。第2の分割パネルは、第1の分割パネルに対して横向きに差し向けられ、後縁を規定し、第1の側部及び第2の側部を有している。第3のそらせ面は、第1のそらせ面に近接して第2の分割パネルの第1の側部から突き出ている。第4のそらせ面は、第2のそらせ面に近接して第2の分割パネルの第2の側部から突き出ている。そらせ面の少なくとも1つが、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって構成されている。

目的

したがって、この一般的な形式のスタティックミキサに用いられる混合要素を更に改良し、ディスペンシングを終えたときのミキサの保持体積が小さく、且つ、混合性能各混合要素のところで更に最適化される、というようにすることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

少なくとも2つの成分を含む流体の流れを混合する混合バッフルであって、第1の側部及び第2の側部を含み、前縁を規定している第1の分割パネルと、前記第1の分割パネルの前記第1の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するべく、前記第1の分割パネルの前記第1の側部から突き出た第1のそらせ面と、前記第1の分割パネルの前記第2の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するべく、前記第1の分割パネルの前記第2の側部から突き出た第2のそらせ面と、前記第1の分割パネルに接続されると共に前記第1の分割パネルを横断する方向に差し向けられ、後縁を規定すると共に第1の側部及び第2の側部を含んでいる第2の分割パネルと、前記第1のそらせ面に近接して前記第2の分割パネルの前記第1の側部から突き出た第3のそらせ面と、前記第2のそらせ面に近接して前記第2の分割パネルの前記第2の側部から突き出た第4のそらせ面と、を備え、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面のうちの少なくとも1つは、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって規定されており、前記第1及び前記第2の平坦面は、前記流体流れに対して異なる角度をなして配置されており、前記流体流れは、前記前縁のところで、前記第1の分割パネルによって、前記第1及び前記第4のそらせ面によって前記第1の分割パネルの前記第1の側部から前記第2の分割パネルの前記第2の側部へと移動される第1の流れ部分と、前記第2及び前記第3のそらせ面によって前記第1の分割パネルの前記第2の側部から前記第2の分割パネルの前記第1の側部へと移動されるに第2の流れ部分と、に分割され、前記第1及び前記第2の流れ部分は、前記後縁のところで再結合されるようになっていることを特徴とする混合バッフル。

請求項2

前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々が、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって規定されており、前記第1及び前記第2の平坦面は、前記流体流れに対して異なる角度をなして配置されていることを特徴とする請求項1記載の混合バッフル。

請求項3

前記第1の分割パネルは、前記前縁のところで、当該第1の分割パネルの対応の前記第1及び前記第2の側部に向かって互いに逆の方向に曲げられた第1及び第2のフック区分を有し、前記第2の分割パネルは、前記後縁のところで、当該第2の分割パネルの対応の前記第1及び前記第2の側部に向かって互いに逆の方向に曲げられた第1及び第2のフック区分を有することを特徴とする請求項2記載の混合バッフル。

請求項4

前記第2の平坦面の各々は、25°から50°までの範囲にある角度だけ、前記第1の平坦面の隣接の各々からそれぞれ角度付けられていることを特徴とする請求項2記載の混合バッフル。

請求項5

前記第1の平坦面の各々は、前記流体流れに垂直な平面からゼロではない角度だけ角度付けられており、その結果、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々が、二重くさび形状を規定していることを特徴とする請求項2記載の混合バッフル。

請求項6

前記第1の平坦面の各々は、前記流体流れに垂直な平面から5°から15°までの範囲にある角度だけ角度付けられていることを特徴とする請求項5記載の混合バッフル。

請求項7

前記第1及び前記第2のそらせ面の前記第1の平坦面は、前記流体流れに垂直な前記平面から第1の角度だけ角度付けられており、前記第3及び前記第4のそらせ面の前記第1の平坦面は、前記流体流れに垂直な前記平面から前記第1の角度とは異なる第2の角度だけ角度付けられていることを特徴とする請求項5記載の混合バッフル。

請求項8

前記第1の角度は、前記第2の角度よりも大きいことを特徴とする請求項7記載の混合バッフル。

請求項9

前記第1の分割パネルは、前記第2の分割パネルに全体として垂直に差し向けられていて、当該混合バッフルが前記流体流れを収容する導管内に配置される時、前記第1の分割パネルは、前記導管内に全体として鉛直に差し向けられ、前記第2の分割パネルは、前記導管内に全体として水平に差し向けられることを特徴とする請求項2記載の混合バッフル。

請求項10

前記第1及び前記第4のそらせ面は、前記第1の流れ部分が前記第1の分割パネルに沿って下方に収縮し、その後前記第2の分割パネルに沿って右側に拡張するように、前記第1の流れ部分を移動させ、前記第2及び前記第3のそらせ面は、前記第2の流れ部分が前記第1の分割パネルに沿って上方に収縮し、その後前記第2の分割パネルに沿って左側に拡張するように、前記第2の流れ部分を移動させ、それらにより、前記第1の流れ部分及び前記第2の流れ部分を反時計回りの方向に効果的に移動させることを特徴とする請求項9記載の混合バッフル。

請求項11

前記第1及び前記第4のそらせ面は、前記第1の流れ部分が前記第1の分割パネルに沿って上方に収縮し、その後前記第2の分割パネルに沿って右側に拡張するように、前記第1の流れ部分を移動させ、前記第2及び前記第3のそらせ面は、前記第2の流れ部分が前記第1の分割パネルに沿って下方に収縮し、その後前記第2の分割パネルに沿って左側に拡張するように、前記第2の流れ部分を移動させ、それらにより、前記第1の流れ部分及び前記第2の流れ部分を時計回りの方向に効果的に移動させることを特徴とする請求項9記載の混合バッフル。

請求項12

前記第1及び前記第2の分割パネル、並びに、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面は、射出成形によって一体品として一体形成されている、請求項2記載の混合バッフル。

請求項13

少なくとも2つの成分を含む流体の流れを混合するスタティックミキサであって、前記流体流れを受け入れるよう構成されたミキサ導管と、前記ミキサ導管内に位置決めされた複数の混合要素によって規定された混合コンポーネントと、を備え、前記複数の混合要素は、請求項1記載の混合バッフルを少なくとも1つ含むことを特徴とするスタティックミキサ。

請求項14

前記二重混合バッフルの前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々は、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって規定されており、前記第1の平坦面及び前記第2の平坦面は、前記流体流れに対して異なる角度をなして配置されていることを特徴とする請求項13記載のスタティックミキサ。

請求項15

前記複数の混合バッフルは、前記流体流れを反時計回りの方向に移動させる左回り混合バッフルと、前記流体流れを時計回りの方向に移動させる右回り混合バッフルと、を含み、前記混合コンポーネントは、交互に位置する一連の前記左回り混合バッフル及び前記右回り混合バッフルを含んでいることを特徴とする請求項14記載のスタティックミキサ。

請求項16

前記混合コンポーネントの前記複数の混合要素は、交互に位置する一連の前記左回り混合バッフル及び前記右回り混合バッフルが散在された少なくとも1つの異なる形式流れシフト要素を更に含んでいることを特徴とする請求項15記載のスタティックミキサ。

請求項17

前記混合コンポーネントは、射出成形によって一体品として一体形成されており、前記複数の混合要素は、一緒になって、前記一体品の第1及び第2の互いに対向する側壁を規定しており、前記側壁は、前記ミキサ導管の長さに沿って延びていることを特徴とする請求項14記載のスタティックミキサ。

請求項18

前記第1の平坦面の各々は、前記流体流れに垂直な平面からゼロではない角度だけ角度付けられており、その結果、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々が、二重くさび形状を規定していることを特徴とする請求項14記載のスタティックミキサ。

請求項19

前記第1の分割パネルは、前記第2の分割パネルに対して全体として垂直に差し向けられており、前記第1の分割パネルは、前記導管内に全体として鉛直に差し向けられており、前記第2の分割パネルは、前記導管内に全体として水平に差し向けられていることを特徴とする請求項14記載のスタティックミキサ。

請求項20

ミキサ導管及び複数の混合バッフルを有するスタティックミキサによって流体の流れの少なくとも2つの成分を混合する方法であって、少なくとも2つの成分を有する前記流体流れを前記ミキサ導管の入口端部中に導入するステップと、前記流体流れを前記複数の混合バッフルを通るように押し込んで混合流体流れを生じさせるステップと、前記流体流れを前記複数の混合バッフルを通るように押し込んだ後、前記混合流体流れを前記ミキサ導管の出口端部から排出するステップと、を備え、前記混合バッフルのうちの少なくとも1つは、請求項1記載の混合バッフルを含み、前記押し込みステップは、前記流体流れを、前記第1の分割パネルの前記前縁によって、前記第1の分割パネルの第1の側部に沿って位置する第1の流れ部分と、前記第1の分割パネルの第2の側部に沿って位置する第2の流れ部分と、に分割するステップと、前記第1の流れ部分を、前記第1及び前記第4のそらせ面によって前記第1の分割パネルの前記第1の側部から前記第2の分割パネルの第2の側部へと移動させるステップと、前記第2の流れ部分を、前記第2及び前記第3のそらせ面によって前記第1の分割パネルの前記第2の側部から前記第2の分割パネルの第1の側部へと移動させるステップと、前記第1の流れ部分と前記第2の流れ部分を前記第2の分割パネルの前記後縁のところで再結合するステップと、を含んでおり、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面のうちの少なくとも1つの前記第2の平坦面は、前記第1又は前記第2の流れ部分が前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面のうちの前記対応の少なくとも1つに沿った移動中に進む必要がある距離を、短くしていることを特徴とする方法。

請求項21

前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々は、第1の平坦面及び当該第1の平坦面に対して角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって構成されており、前記第1及び前記第2の流れ部分は、移動させられている間、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面によって短い距離に沿って移動するようになっていることを特徴とする請求項20記載の方法。

請求項22

前記流体流れは、複数の交互に位置する前記少なくとも2つの成分の層を含み、前記複数の混合バッフル中への前記流体流れの押し込みステップは、前記混合バッフルのうちの前記少なくとも1つの各々の前記前縁と前記後縁との間における前記少なくとも2つの成分の前記交互に位置する層の数を2倍にするステップを更に含むことを特徴とする請求項21記載の方法。

請求項23

前記第1及び前記第2の平坦面の各々は、前記スタティックミキサを通る前記流体流れに垂直な平面からゼロではない角度だけ角度付けられており、その結果、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々が、二重くさび形状を規定しており、当該方法は、前記混合流体流れの排出が完了される時、前記スタティックミキサの前記入口端部を前記流体流れの源から切り離すステップと、前記混合バッフルのうちの前記少なくとも1つの前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4のそらせ面の各々についての前記二重くさび形状の結果として、前記スタティックミキサ内の保持状態体積によって定められる流体流れの廃棄物を最小限に抑えるステップと、を更に備えたことを特徴とする請求項21記載の方法。

請求項24

前記第1及び前記第2のそらせ面の前記第1の平坦面は、前記流体流れに垂直な前記平面から第1の角度をなして角度付けられており、前記第3及び前記第4のそらせ面の前記第1の平坦面は、前記流体流れに垂直な前記平面から前記第1の角度とは異なる第2の角度をなして角度付けられており、それにより、前記第2の分割パネルの出口に隣接したところと比較して前記第1の分割パネルの入口に隣接したところに位置する前記流体流れを異なった態様で移動させることによって、流体流れ特性を最適化することを特徴とする請求項23記載の方法。

請求項25

前記混合バッフルのうちの前記少なくとも1つは、左回り混合バッフル及び右回り混合バッフルを含んでおり、前記複数の混合バッフル中への前記押し込みステップは、前記第1及び前記第2の流れ部分を前記左回り混合バッフルによって反時計回りの方向に効果的に移動させるステップと、前記第1及び前記第2の流れ部分を前記右回り混合バッフルによって時計回りの方向に効果的に移動させるステップと、を更に含むことを特徴とする請求項21記載の方法。

技術分野

0001

本開示内容、即ち、本発明は、一般に、流体ディスペンサ、特にスタティックミキサコンポーネント、及び、流体の流れを混合する方法に関する。

背景技術

0002

多くのモーションレス形のミキサ、例えばマルチフラックス(Multiflux)、螺旋形及び他形式のミキサが存在する。これらの形式のミキサは、大部分に関し、流体を混ぜ合わす上でほぼ同じ一般原理を利用している。これらミキサでは、流体を分割してオーバーラップ状態再結合することによって、流体を互いに混ぜ合わせる。この作用は、交互に位置する幾何学的形状の一連バッフル上に流体を押しやることによって達成される。かかる分割及び再結合により、混合されるべき流体の層が薄くなり、互いを超えて拡散し、最終結果として、流体の全体的に均一な混合物が得られる。この混合プロセスは、特に高粘度の流体に関して極めて有効であることが判明している。スタティックミキサは、典型的には、様々な幾何学的形状の一連の交互に位置するバッフルで構成され、これらバッフルは、通常、連続的な分割及び再結合を行うよう導管内に配置された右回り混合バッフル左回りの混合バッフルから成る。かかるミキサは、一般に、質量流体流れの大部分を混ぜ合わす上で効果的であるが、これらミキサは、ストリーキング(streaking)現象を生じ、このストリーキング現象は、押出し混合物中に完全には混合されなかった流体のストリーク(streak)を残す傾向がある。ストリーキング現象は、多くの場合、本質的に混合されなかった状態でミキサを通過する流体のストリークがミキサ導管の内面に沿って生じることに起因して起こる。

0003

ストリーキング現象への対処を試みながら、適当なミキサ長さを維持する試みがなされている。例えば、伝統的な左回り及び右回り混合バッフルが、より大きな回転角度を生じさせるバッフル(180°又は270°バッフル)と組み合わされ、及び/または、流れ反転バッフル、例えばパパラルド(Pappalardo)に付与された米国特許第7,985,020号明細書及びヘニング(Henning)に付与された米国特許第6,773,156号明細書に記載されている特殊インバータ形バッフル、と組み合わされ得る。これら後者の形式のバッフルの各々は、流体を混合バッフルの周囲部から中心部中に押しやる、及び、その逆の状態を生じさせる傾向がある。

先行技術

0004

米国特許第7,985,020号明細書
米国特許第6,773,156号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

かかる方式は、スタティックミキサを通って動くストリークの寸法を減少させるが、混合効率が低い。と言うのは、これらストリークを徹底的に拡散させるためには、ミキサ内により多くのバッフルを配置しなければならず、かくして、ミキサの長さが増大するからである。かかるミキサ長さの増大は、多くのモーションレス形ミキサ、例えば手持ち形ミキサ‐ディスペンサ、では受け入れることができない場合がある。加うるに、より長いミキサは、一般に、より大きな保持体積を有することになり、結果的により多くの材料の無駄を生じる。このことは、高価な材料を取り扱う場合、例えば、エレクトロニクス歯科分野、及び医療分野で、特に望ましくない。

0006

したがって、この一般的な形式のスタティックミキサに用いられる混合要素を更に改良し、ディスペンシングを終えたときのミキサの保持体積が小さく、且つ、混合性能各混合要素のところで更に最適化される、というようにすることが望まれている。

課題を解決するための手段

0007

一実施形態に従って、混合バッフルが流体流れを混合するように構成される。混合バッフルは、第1及び第2の分割パネル並びに第1、第2、第3及び第4のそらせ面を有する。第1の分割パネルは、第1の側部及び第2の側部を有すると共に、前縁を規定している。第1のそらせ面は、第1の分割パネルの第1の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するように、第1の分割パネルの第1の側部から突き出ている。第2のそらせ面は、第1の分割パネルの第2の側部に沿う流体流れの経路の少なくとも一部を閉塞するように、第1の分割パネルの第2の側部から突き出ている。第2の分割パネルは、第1の分割パネルに対して横向きに差し向けられており、後縁を規定すると共に、第1の側部及び第2の側部を有している。第3のそらせ面は、第1のそらせ面に近接して第2の分割パネルの第1の側部から突き出ている。第4のそらせ面は、第2のそらせ面に近接して第2の分割パネルの第2の側部から突き出ている。これらそらせ面のうちの少なくとも1つは、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって構成されている。この構成により、第1及び第2の平坦面は、流体流れに対して互いに異なる角度をなす。作動にあたり、流体流れは、前縁のところで第1の流れ部分と第2の流れ部分に分割される。第1の流れ部分は、第1及び第4のそらせ面によって第2の分割パネルの第2の側部へと移動され、第2の流れ部分は、第2及び第3のそらせ面によって第2の分割パネルの第1の側部へと移動される。

0008

一観点では、混合バッフル内の4つのそらせ面の各々が、第1の平坦面及び当該第1の平坦面から角度をなして差し向けられた第2の平坦面によって構成される。この「二重くさび」構成は、混合バッフルに出入りする流体の流れの流れ特性を更に操作しながら、ミキサ内の無駄になる保持体積を減少させ、それにより混合性能を最適化する。別の観点では、第1及び第2の分割パネルは、対応の前縁及び後縁のところで互いに逆方向に曲げられた第1及び第2のフック区分を有する。第1及び第2のフック区分は、混合バッフルに出入りする流れ、を更に案内する。

0009

種々の実施形態では、第2の平坦面の各々は、25°から50°までの範囲にある角度だけ第1の平坦面の隣接の各々からそれぞれ角度付けられている。第1の平坦面の各々は、流体流れに垂直な平面からゼロではない角度だけ角度付けられ、その結果、第1、第2、第3及び第4のそらせ面の各々は、二重くさび形状を定めている。具体的には、第1の平坦面の各々は、流体流れに垂直な平面から5°から15°までの範囲にある角度だけ角度付けられている。さらに、幾つかの実施形態では、第1及び第2のそらせ面の第1の平坦面は、第3及び第4のそらせ面の第1の平坦面よりも、より大きな角度だけ流体流れに垂直な平面から角度付けられ、それにより前縁及び後縁に隣接したところでの入口及び出口のところで特有混合特性を提供する。

0010

別の観点では、第1の分割パネルは、第2の分割パネルに全体として垂直に差し向けられている。例えば、混合バッフルが流体流れを収容する導管中に挿入される時、第1の分割パネルは、導管内に全体として鉛直に差し向けられ、第2の分割パネルは、導管内に全体として水平に差し向けられる。さらに、第1及び第4のそらせ面は、第1の流れ部分が第1の分割パネルに沿って下方に収縮し、その後第2の分割パネルに沿って右側に拡張するように、第1の流れ部分を移動させ、第2及び第3のそらせ面は、第2の流れ部分が第1の分割パネルに沿って上方に収縮し、その後第2の分割パネルに沿って左側に拡張するように、第2の流れ部分を移動させる。これにより、第1の流れ部分と第2の流れ部分が反時計回りの方向に効果的に移動される。変形例として、第1及び第4のそらせ面は、第1の流れ部分が第1の分割パネルに沿って上方に収縮し、その後第2の分割パネルに沿って右側に拡張するように、第1の流れ部分を移動させ、第2及び第3のそらせ面は、第2の流れ部分が第1の分割パネルに沿って下方に収縮し、その後第2の分割パネルに沿って左側に拡張するように、第2の流れ部分を移動させる。これにより、第1の流れ部分と第2の流れ部分が時計回りの方向に効果的に移動される。これら2つの交互に位置する形式の混合バッフルを、左回り及び右回りと称する場合がある。

0011

第1及び第2の分割パネル並びに種々のそらせ面は、一体品として一体形成される。この目的のため、これら要素は、幾つかの実施形態では射出成形されるのが良い。さらに、混合バッフルは、幾つかの実施形態では一連のバッフルの一部として一体形成され、あるいは変形例として、直列進行製造法(series following manufacture)で互いに連結される。

0012

別の実施形態によれば、スタティックミキサが流体流れを混合するように構成される。当該ミキサは、流体流れを受け入れるよう構成されたミキサ導管と、複数の混合要素により規定された混合コンポーネントと、を有する。混合要素は、複数の混合バッフルを含み、これら混合バッフルの各々は、上記において詳細に説明した第1及び第2の分割パネル並びに第1、第2、第3及び第4のそらせ面を有する。複数の混合バッフルの中には、流体流れを反時計回りの方向に移動させる左回り混合バッフルを含むものがあり、一方、複数の混合バッフルの中には、流体流れを時計回りの方向に移動させる右回り混合バッフルを含むものもある。この目的のため、複数の混合バッフルは、交互に位置する一連の左回り及び右回り混合バッフルを含む。一観点では、第1の分割パネルは、導管内で全体として第2の分割パネルに垂直に差し向けられ、第1の分割パネルは、鉛直で、第2の分割パネルは、水平である。

0013

別の実施形態に従って、スタティックミキサによって流体流れの少なくとも2つの成分を混合する方法は、少なくとも2つの成分を有する流体流れをミキサ導管の入口端部内に導入するステップを含む。流体流れは、複数の混合バッフルを通るように押し込められて混合流体の流れを生じる。混合バッフルのうちの少なくとも1つは、上述の第1及び第2の分割パネル並びに第1、第2、第3及び第4のそらせ面を有する。押し込みステップは、流体流れを、第1の分割パネルの前縁によって、第1の分割パネルの第1の側部に沿って位置する第1の流れ部分と、第1の分割パネルの第2の側部に沿って位置する第2の流れ部分と、に分割するステップを更に含む。第1の流れ部分は、第1及び第4のそらせ面によって、第1の分割パネルの第1の側部から第2の分割パネルの第2の側部へと移動され、第2の流れ部分は、第2及び第3のそらせ面によって第1の分割パネルの第2の側部から第2の分割パネルの第1の側部へと移動される。第1の流れ部分と第2の流れ部分は、第2の分割パネルの後縁のところで再結合する。この方法は、流体流れが複数の混合バッフルを通るように押し込められた後、混合流体流れをミキサ導管の出口端部から排出するステップを更に含む。先の実施形態の場合と同様、そらせ面(の各々ではなく)のうちの少なくとも1つは、第1又は第2の流れ部分が対応のそらせ面に沿って移動する間に進む必要がある距離を短くするように、互いに対して角度をなして差し向けられた第1及び第2の平坦面によって規定されている。

0014

一観点では、流体流れは、少なくとも2つの成分の複数の交互に位置する層を含み、この方法は、混合バッフルの各々の前縁と後縁との間で少なくとも2つの成分の交互に位置する層の数を2倍にするステップを更に含む。第1及び第2の平坦面の各々は、第1の観点では、スタティックミキサを通る流体流れに垂直な平面からゼロではない角度だけ角度付けられている。これら実施形態では、そらせ面の二重くさび形状は、混合流体流れの排出が完了されて、スタティックミキサが入口端部のところで流体流れ源から切り離された時に、スタティックミキサ内の保持体積によって規定される流体流れの無駄を最小限に抑えるように構成されている。別の観点では、第2の分割パネルのところの出口に隣接したところと比較して第1の分割パネルのところの入口に隣接したところに位置する流体流れを異なった態様で移動させることによって、流体流れ特性が最適化される。流れの移動(ずらし)の当該差は、流体流れに対して第1及び第2のそらせ面の第1の平坦面を第3及び第4のそらせ面の第1の平坦面とは異なる角度をなして配置することによって生じる。

0015

開示する装置の上記目的及び利点並びに他の目的及び利点は、本明細書に添付された図面と関連して以下の詳細な説明を読むと容易に明らかになろう。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態に従った多数の二重くさび形混合バッフルを含む混合コンポーネントを露出させるべく、ミキサ側壁の一部分が省かれた状態のスタティックミキサの斜視図である。

0017

スタティックミキサの残部から取り外された図1の混合コンポーネントの一部分の斜視図であり、当該混合コンポーネントは、交互に位置する右回り二重くさび形混合バッフル及び左回り二重くさび形混合バッフルを含んでいる。

0018

特定の構造要素を出すよう他の要素から分離された、図2の左回り二重くさび形混合バッフルの1つの斜視図と、当該混合バッフルの種々の断面のところでの当該混合バッフルを通って流れる2種類の流体の略図である。

0019

特定の構造要素を出すよう他の要素から分離された、図2の右回り二重くさび形混合バッフルの1つの斜視図と、当該混合バッフルの種々の断面のところでの当該混合バッフルを通って流れる2種類の流体の略図(図3に示された流れから続く図)である。

0020

図3の左回り混合バッフルの平面図である。
図3の左回り混合バッフルの正面図である。
図3の左回り混合バッフルの右側面図である。

0021

図4の右回り二重くさび形混合バッフルの前且つ下から見た斜視図である。この図は、以下において説明する2つの実施形態に対する比較目的のために用いられる。

0022

本発明の別の実施形態としての右回り二重くさび形混合バッフルの前且つ下から見た斜視図である。当該形態の混合バッフルは、図8の二重くさび形混合バッフルに設けられた傾斜そらせ面よりも、流れに対してより大きな入射角を有する傾斜そらせ面を有している。

0023

流体流れに対する傾斜そらせ面の第1及び第2の平坦面の入射角度を示すための、図9の混合バッフルの傾斜そらせ面の1つのスポット詳細側面図である。

0024

本発明の別の実施形態としての右回り二重くさび形混合バッフルの前且つ下から見た斜視図である。当該形態の混合バッフルは、図8の二重くさび形混合バッフルに設けられた傾斜そらせ面とは異なる相対部分長さを有する傾斜そらせ面を有している。

0025

流体流れに対する傾斜そらせ面の第1及び第2の平坦面の入射角度を示すための、図10の混合バッフルの傾斜そらせ面の1つのスポット詳細側面図である。

実施例

0026

図1は、本発明の原理に従って一連の混合バッフル12を有するスタティックミキサ10の一実施形態を示している。この実施形態の混合バッフル12は、以下に更に詳細に説明するように、種々の流れ遮蔽面の結果として「二重くさび」形混合バッフルとも言う。二重くさび形混合バッフル12の各々は、混合バッフル12の前縁16のところで導管14を通る流体の流れを分割し、次にこの流れを部分回転により時計回り又は反時計回りにずらし又は回転させ、その後流体流れを混合バッフル12の後縁18のところで再結合する。公知のマルチフラックス(Multiflux)形混合要素と同様、二重くさび形混合バッフル12は、複数のそらせ面を有し、当該そらせ面は、他の図を参照して以下に番号が付与されているが、流体流れの一部分(例えば、流体流れの半分)が狭められた空間(例えば、図示の実施形態では導管14の全体的断面の四半分)を通って動くことを強制し、その後、後縁18に向かってもう一度拡張する。

0027

しかしながら、当該実施形態の二重くさび形混合バッフル12は、各々、導管14を通って動く流れに対する入射角度が前縁16及び後縁18に隣接したところでるように小さくなる又は増大するような二重くさび形状を規定している。このように傾斜そらせ面上における入射角を尖らせることにより、混合バッフル12を通って流れる流体が収縮するようにし、次に前縁16のところでの分割箇所の近くで且つ後縁18のところでの再結合箇所の近くのところで迅速に又は容易に拡張する。この目的のため、二重くさび形混合バッフル12周りでこれに沿って流れる流体は、流体流れをなして移動している2種類又は3種類以上の流体相互間の混合品質がスタティックミキサで用いられている公知の混合要素よりも良好であり、流体流れをスタティックミキサ10中で移動させることによって生じる背圧がそれほど増大することもない。さらに、二重くさび形混合バッフル12は、公知の混合要素と比較して導管14内の多くの空間を満たし、従って、有利には、使用されているミキサ10が停止したときに保持状態流体体積を減少させ、それにより混合操作終わりでの材料の無駄が減少する。

0028

図1を参照すると、スタティックミキサ10は、主要構成要素として、導管14及び当該導管14中に挿入された混合コンポーネント20を有する。導管14は、混ぜ合わされるべき少なくとも2種類の流体を収容したカートリッジカートリッジシステム、又は計量システム(これらはいずれも図示されていない)に取り付けられるよう構成された入口端部受け口22を備えている。例えば、入口端部受け口22は、ノードソンコーポレーション(Nordson Corporation)から入手できる二成分カートリッジステムのうちの任意のものに連結可能である。導管14は、混合コンポーネント20を受け入れるよう形作られた本体区分24、及び、当該本体区分24と連通したノズル出口26、を更に有している。本体区分24及び混合コンポーネント20は、実質的に正方形断面輪郭形状を有するものとして図示されているが、当業者であれば理解するように、以下に説明する概念は、丸形円筒形やその他の形状を含む他の幾何学的形状を備えたミキサにも、同様に当てはまり得る。

0029

図1に示されている実施形態としてのスタティックミキサ10内に設けられている混合コンポーネント20は、一連続体をなす混合要素及び/又はバッフルを含む。混合要素及び/又はバッフルのこの連続体は、入口端部受け口22に隣接して位置する入口混合要素30で始まり、この入口混合要素30は、スタティックミキサ10内に受け入れられた少なくとも2種類の流体の幾らかの初期分割及び混合を(到来する流体の流れに対する混合コンポーネント20の向きとは無関係に)保証するよう構成されていて、次に、二重くさび形混合バッフル12の一連の左回り及び右回りバージョン(以下、12L及び12Rで示されている)に続いていて、流れシフタ要素32が連続体中の数個の二重くさび形混合バッフル12の各組の終わりごとに差しはさまれている。流れシフタ要素32は、流体流れの少なくとも一部分を導管14の一方の側から導管14の別の側にずらし、それにより二重くさび形混合バッフル12とコントラストをなす異なる形式の流体の動き及び混合をもたらす、というように構成されている。本明細書における開示は、二重くさび形混合バッフル12に焦点を当てるので、入口混合要素30又は流れシフタ要素32についての更なる詳細な説明は以下においてなされない。しかしながら、理解されるように、混合コンポーネント20を構成する要素のうちの1つ又は2つ以上は、本発明の範囲から逸脱することなく、図示のものから再組織化され得るし、あるいは、改造可能である(混合コンポーネント20に属する要素のうちの幾つかが二重くさび形混合バッフル12であることを条件として)。

0030

混合コンポーネント20を構成する一連の混合要素及び/又はバッフルは、第1及び第2の側壁34,36を形成するよう互いに一体形成される。第1及び第2の側壁34,36は、混合コンポーネント20の互いに対向する側部を少なくとも部分的に境界付け、これに対し、第1の側壁34と第2の側壁36との間に延びる混合コンポーネント20の他の側部は、導管の関連の内面38に対して大部分開いたまま乃至露出されたままである(内面38のうちの1つは、図1では切除されて図示されていない)。二重くさび形混合バッフル12及び他の要素30,32の総数は、ミキサ10の異なる実施形態では様々であり得る。かくして、図1に示されている二重くさび形混合バッフル12の特定の構造について以下にかなり詳細に説明するが、ミキサ10は、本発明の観点を組み込んだ実施形態の一例に過ぎない。

0031

次に図2を参照すると、混合コンポーネント20の一部分が、スタティックミキサ10の残部から分離された状態で更に詳細に示されている。例えば、混合コンポーネント20の互いに対向する側部により規定された第1及び第2の側壁34,36の特定の輪郭形状が、より明確に視認できる。図示されている混合コンポーネント20の部分は、流れシフタ要素32のうちの1つで始まり、次に一連の二重くさび形混合バッフル12に続く。一連の二重くさび形混合バッフル12は、具体的に言えば、第1の形態を有する二重くさび形混合バッフル12Rと第2の形態を有する二重くさび形混合バッフル12Lが交互に(スタッガード状に)位置したものである。第1の形態と第2の形態とは、互いにほぼ同じであるが、混合コンポーネント20及び導管14の長手方向軸線に平行に位置合わせされた少なくとも1つの中央平面に関して互いに逆(反転した形態)になっており、その結果、二重くさび形混合バッフル12R,12Lは、互いに鏡像関係をなしている。第1の形態を有するバッフル12を本明細書では右回り混合バッフル12Rという場合があり、第2の形態を有するバッフル12を本明細書では左回り混合バッフル12Lという場合がある。2つの形式の二重くさび形混合バッフル12に用いられているこの異なる表記又はラベル表示は、これら混合バッフル12を通って動いているときに流体流れが行う異なる「回転」運動に起因している。以下に詳細に説明するように、右回り混合バッフル12Rに遭遇した流体流れは、全体として、導管14を通る中心軸線を中心として時計回りに動き、これに対し、左回り混合バッフル12Lに遭遇した流体流れは、全体として、導管14の中心軸線を中心として反時計回りに動く。しかしながら、この時計回り及び反時計回りの運動は、中心軸線を中心とする真の意味での回転ではないものと理解されるだろう。回転は、全体としては、複数種類の流体を混合してスタティックミキサ10を通るストリーキングを回避するのには、役立たない。

0032

これら二重くさび形混合バッフル12のほぼ同じ構成に鑑みて、以下の説明の際に、2つの形式のバッフル12R,12Lの各々の構造を識別するために、同一の参照符号が用いられる。加うるに、参照符号12は、総称的に、該当する場合(例えば、上述の図1の説明)、二重くさび形混合バッフル12(右回り混合バッフル12Rと左回り混合バッフル12Lの両方を含む)の全てを意味するために引き続き用いられる。その結果、別段の指摘がなければ、二重くさび形混合バッフル12のうちの1つの要素の説明は、スタティックミキサ10に含まれている他の各二重くさび形混合バッフル12に、同様に当てはまる

0033

図3を参照すると、左回り混合バッフル12Lは、全体として平面状であり且つ第1の方向に差し向けられた第1の分割パネル42を有し、当該第1の方向は、図示の実施形態では、全体として鉛直の方向として示されている。左回り混合バッフル12Lは、全体として平面状であり且つ第2の方向に差し向けられた第2の分割パネル44を有し、当該第2の方向は、この実施形態では、全体として水平の方向として示されている。第1の分割パネル42は、混合コンポーネント20の長手方向軸線(例えば、これは、導管14の長手方向軸線でもある)に平行な方向に延び、第1及び第2のフック区分48,50によって規定された前縁16で終端している。第1のフック区分48は、第1の分割パネル42の左側部52に向かって僅かに傾けられ、或いは「かぎ形に曲げられ」ており、第2のフック区分50は、第1の分割パネル42の右側部54に向かって僅かに傾けられ、或いは「かぎ形に曲げられ」ている。第2の分割パネル44は、第1の分割パネル42とほぼ同じ形状を有するが、後縁18を有している。この目的のため、当該後縁18は、第2の分割パネル44の頂側部62に向かって僅かに傾けられた第1のフック区分58と、第2の分割パネル44の底側部64に向かって僅かに傾けられた第2のフック区分60と、によって構成されている。種々のフック区分48,50,58,60は、ミキサ10内に望ましくないほど高い背圧を生じさせ得る長い横方向縁部に沿っての流れの分割を回避しながら、分割された流体流れ(各図において矢印Fの方向に沿って動いている)を分割パネル42,44の互いに対向する側部内に案内するのを、助ける。

0034

理解されるように、向きに基づいた表記、例えば表面又は側部に言及して用いられる鉛直、水平、左、右、頂及び底、という表記は、図示のような当該要素の向きを意味している。もっとも、導管14内における当該要素の別の向きも、本発明の範囲に含まれる実際のやり方又は他の実施形態で用いられ得る。この目的のため、第1及び第2の分割パネル42,44の種々の側部52,54,62,64は、例えば上述の発明の概要の説明の項において、「第1」及び「第2」の側部とも表現される場合がある。

0035

図3は、本実施形態の左回り混合バッフル12Lを全体的に示しているが、当該左回り混合バッフル12Lの更なる特徴は、例えば図5図7に提供されている平面図、正面図、及び側面図において視認可能である。左回り混合バッフル12Lは、第1の分割パネル42から第1及び第2の側壁34,36(混合コンポーネント20の残部と組み立てられる時)に向かって互いの逆の方向に外方に突き出るか又は延びている、第1及び第2のそらせ面(偏向面)66,68を更に有している。有利には、第1及び第2のそらせ面66,68の各々は、混合バッフル12Lを通る流体流れに対して異なる角度をなして差し向けられた複数の平坦面(「くさび面」ともいう)を有する。例えば、第1の分割パネル42の左側部52の第1のそらせ面66は、第1の分割パネル42の中央に隣接して延びる第1の平坦面70と、当該第1の平坦面70の上方に配置された第2の平坦面72と、を含んでおり、第2の平坦面72は、流体流れに対して第1の平坦面70よりも鋭い(小さい)角度をなして差し向けられている。同様に、第1の分割パネル42の右側部54の第2のそらせ面68は、第1の分割パネル42の中央に隣接して延びる第1の平坦面74と、当該第1の平坦面74の下方に配置された第2の平坦面76と、を含んでおり、第2の平坦面76は、流体流れに対して第1の平坦面74よりも鋭い(小さい)角度をなして差し向けられている。第1及び第2のそらせ面66,68の各々上における2つの平坦面70,72,74,76の配置により、本実施形態の左回り混合バッフル12Lは、各そらせ面がただ1つの平坦面又は丸められた表面を有する従来形混合バッフル設計例と比較して、最適化された混合を提供すると共に無駄な保持体積を減少させることができる。

0036

左回り混合バッフル12Lを通って流れる流体は、以下のように、これら種々の表面によって方向付けられる。左回り混合バッフル12Lの種々の断面(A〜D)のところでの左回り混合バッフル12Lを通って動く2種類の流体の一つの単純化された略図が、流れについての以下の説明を明確にするのを助けるために、図3において示されている。流体流れは、断面Aのところで、これが前縁16に当たる前の状態で概略的に示されている。最初、混合バッフル12Lに当たるこの流体流れは、断面Bで示されているように、第1の分割パネル42によって当該第1の分割パネル42の左側部52上と右側部54上とで相対的に等しい流れに分割される。第1のそらせ面66は、第1の分割パネル42の左側部52上を流れる流体を混合バッフル12Lの左下の四半分(第3象限)に向けて下方に方向付けるように構成されており(図6の正面図に示されている)、その結果、この流れは、第2の分割パネル44の底側部64に隣接して位置する空間に向かって移動する。この目的のため、第1の分割パネル42の左側部52の頂部のところの流体流れは、最初に、第2の平坦面72によって下方にそらされ(偏向され)、次に、この流体流れは、そらせが続いている間、第1の平坦面70に沿って混合バッフル12Lの左下四半分(第3象限)に向かって流れ続ける。「圧縮」流れが、混合バッフル12Lの長手方向中心のところに位置した断面Cのところに、概略的に示されている。この断面Cのところで、第1の分割パネル42が第2の分割パネル44に繋がっている。

0037

混合バッフル12Lの反対側の側部上の流れは、第1の分割パネル42の右側部54に隣接して位置する第2のそらせ面68により規定された鏡像構造体を用いて、同様にそらされる。この点に関し、第2のそらせ面68は、第1の分割パネル42の右側部54上を流れる流体を混合バッフル12Lの右上の四半分(第1象限)に向けて上方に方向付けるように構成されており(図6の正面図に示されている)、その結果、この流れは、第2の分割パネル44の頂側部62に隣接して位置する空間に向かって移動する。この目的のため、第1の分割パネル42の右側部54の底部のところの流体流れは、最初に、第2の平坦面76によって上方にそらされ(偏向され)、次に、この流体流れは、そらせが続いている間、第1の平坦面74に沿って混合バッフル12Lの右上四半分(第1象限)に向かって流れ続ける。「圧縮」流れが、混合バッフル12Lの長手方向中心のところに位置した断面Cのところに、概略的に示されている。かくして、左回り混合バッフル12Lの第1の半部(長手方向又は流れ方向に沿って位置する)は、ミキサ10が当該実施形態において使用状態にあるとき、流体流れを効果的に分割し、流体流れの各分割部分を互いに逆方向に、導管14の対向する(2つの)四半分に向かって移動させる(シフトする)。

0038

左下の四半分(第3象限)及び右上の四半分(第1象限)に向かってずらされ又は圧縮された後、流体流れは、側方に拡張し始めて、導管14内の空間の実質的に全てを再度満たす。この流体拡張を可能にするため、左回り混合バッフル12Lの後半分(長手方向又は流れ方向に見て)は、前半分について上述した構造とほぼ同じ構造を有する。特に、左回り混合バッフル12Lは、第2の分割パネル44から導管14の頂部及び底部に向かって(ミキサ10内に配置されているとき)互いに逆の方向に外方に突き出るか又は延びている、第3及び第4のそらせ面80,82を更に有している。有利には、第3及び第4のそらせ面80,82の各々は、ちょうど上述した第1及び第2のそらせ面66,68のように、流体流れに対して異なる角度をなして差し向けられた複数の平坦な「くさび面」を有する。確かに、くさび面の各々は、混合バッフル12Lを大体において対称にするよう、本実施形態では互いに鏡像関係をなしている。第2の分割パネル44の頂側部62の第3のそらせ面80は、第2の分割パネル44の中央に隣接して延びる第1の平坦面84と、当該第1の平坦面84の左側に配置された第2の平坦面86と、を含んでおり、第2の平坦面86は、流体流れに対して第1の平坦面84よりも鋭い(小さい)角度をなして差し向けられている。同様に、第2の分割パネル44の底側部64の第4のそらせ面82は、第2の分割パネル44の中央に隣接して延びる第1の平坦面88と、当該第1の平坦面88の右側に配置された第2の平坦面90と、を含んでおり、第2の平坦面90は、流体流れに対して第1の平坦面88よりも鋭い(小さい)角度をなして差し向けられている(第4のそらせ面82は、図3及び図5図7では詳細に見ることができないが、対応の鏡像が、例えば図4に示されている右回り混合バッフル12Rに示されている)。理解されるように、第1及び第3のそらせ面66,80は、左回り混合バッフル12Lの互いに対向する面(反対側のフェース)(上流及び下流に見て)上に、特に当該混合バッフル12Lの左上の四半分(第4象限)に、形成されている。同様に、第2及び第4のそらせ面68,82は、左回り混合バッフル12Lの互いに対向する面(反対側のフェース)(上流及び下流に見て)上に、特に当該混合バッフル12Lの右下の四半分(第2象限)に、形成されている。第1及び第2の分割パネル42,44及びそらせ面66,68,80,82は、ミキサの技術分野で理解されているように、例えばプラスチック材料を射出成形することによって、一体部材として一体形成される。

0039

かくして、第2の分割パネル42の上下での流体流れの拡張は、第1の分割パネル42に続く流れのずれ(シフト)又は収縮とほぼ同じ態様で起こるが、丁度逆(反転した関係)になっている。右上の四半分中にずらされた流体流れは、第3のそらせ面80の第1の平坦面84に沿って、次に第3のそらせ面80の第2の平坦面86に沿って、流れ始める。この運動により、流れは、ずれるか又は拡張して、第2の分割パネル44の頂側部62の上方に規定された導管14の上側部分全体を実質的に満たす。同様な態様で、左下の四半分中にずらされた流体流れは、第4のそらせ面82の第1の平坦面88に沿って、次に第4のそらせ面82の第2の平坦面90に沿って、流れ始める。この運動により、流れは、ずれるか又は拡張して、第2の分割パネル44の底側部64の下方に規定された導管14の下側部分全体を実質的に満たす。分割された流れは、このとき、第2の分割パネル44の第1及び第2のフック区分58,60によって規定された後縁18のところで、いつでも「再結合され」得る状態にある。この「再結合」は、一般的には、完全な再結合ではない。と言うのは、左回り混合バッフル12Lの後縁18を通過して流れる流体流れは、流体流れを別の方向に更に分割する別の混合要素(例えば、右回り混合バッフル12R)の前縁16を通過して既に流れているからである。

0040

図3の断面Dに概略的に示されているように、左回り混合バッフル12L周りの流れによって生じる流体流れのこのずれ及び分割運動は、混合バッフル12Lの前縁16のところで流入する前にもともと層をなして提供されている2種類の流体の層の数を2倍にすることができる。当然のことながら、理解されるように、実際の流れは、第1、第2、第3及び第4のそらせ面66,68,80,82上の異なる角度をなして角度付けられた表面上でこれに沿って流れる結果として、且つ、種々のフック区分48,50,58,60上でこれに沿って流れる結果として、恐らくは一層混ぜ合わされる(例えば、混合が最適化される)。いずれにせよ、流体流れを構成する2種類又は3種類以上の流体の流れは、スタティックミキサ10の導管14内に挿入された混合バッフル12を通って流れることによって、混合される。

0041

上述したように、第1の平坦面70,74,84,88は、流れに対して第2の平坦面72,76,86,90とは異なる角度をなして差し向けられている。左回り混合バッフル12Lの本実施形態におけるこれら表面により規定される例示の角度は、例えばそれらが第2のそらせ面68に適用された場合について、図7に示されている。理解されるように、これらの例示の角度は、導管14を通る流体流れの方向に垂直な平面から測定され、これら垂直平面のうちの1つAFが、明瞭のために図7想像線で示されている。例示の角度は、混合バッフル12Lの他のそらせ面について同様に当てはまることも理解されよう。第1の平坦面74は、垂直平面AFと第1の角度α1をなし、当該第1の角度α1は、本実施形態では約10°である。第2の平坦面76は、垂直平面AFと第2の角度β1をなし、当該第2の角度β1は、本実施形態では約55°である。したがって、第1の平坦面74と第2の平坦面76は、互いに約45°の角度をなしており、それにより、流体流れが混合バッフル12Lを通る運動中に移動する(シフトする)ときに流体流れがどのように拡張し又は収縮するかが変更される。さらに、第1及び第2の平坦面74、76は、一緒になって、そらせ面66,68,80,82のための二重くさび形状を規定する。

0042

特に、第2の平坦面72,76,86,90の鋭い(小さい)角度付けにより、スタティックミキサ10内で流体流れを混合する際に、多くの有益な利点を生じさせる。この目的のため、そらせ面66,68,80,82の各々のところの「二重くさび」が、拡張中又は収縮中の流体が混合バッフル12を通って流れながら横切らなければならない導管14内の距離を、効果的に短くする。したがって、流体流れは、混合コンポーネント20内に含まれている連続する混合バッフル12内において、収縮部分拡張部分との間で容易に移行する。流体混合それ自体も最適化される。と言うのは、そらせ面66,68,80,82のところの異なる角度がこれらの場所に隣接したところでの流れ特性を更に操作し、それにより混合バッフル12を通る運動中に2種類又は3種類以上の流体の混合を促進するからである(例えば、2種類の流体は、図3において全体的な概略表示が種々の断面のところで示している程度よりも大きい程度互いに混ざり合う)。

0043

また、第2の平坦面72,76,86,90のところでの鋭い(小さい)角度付けにより、左回り混合バッフル12Lの左上の四半分及び右下の四半分のところに位置するくさび状構造が導管14内の多くの容積部を満たすことができ、それにより、有利なことに、使用中のスタティックミキサ10が停止するときの導管14内の無駄な保持体積を減少させることができる。これら鋭い(小さい)角度をなした第2の平坦面72,76,86,90上を流れることにより生じる背圧の増大は、対応のそらせ面66,68,80,82のこれら僅かな部分について鋭い(小さい)角度付けを提供することのみによるため、最小限に抑えられる。したがって、保持体積の減少は、スタティックミキサ10内における背圧の著しい増大や混合コンポーネント20の必要長さの著しい増大なしで、ディスペンシング分野における材料の無駄に関する相当なコストの節減を可能にする。理解されるように、これらの利益を達成するために、混合バッフル12の他の実施形態において、そらせ面66,68,80,82のうちの1つ又は2つ以上の任意の組み合わせに二重くさび構成が提供され得る。ただし、かかる利益は、そらせ面66,68,80,82の各々が二重くさび構成を有する場合に最も顕著である。

0044

上記において概要的に説明したように、図4及び図8に示された右回り混合バッフル12Rは、上記において詳細に説明した左回り混合バッフル12Lと本質的に同一の構造を有するが、そらせ面66,68,80,82は、左回り混合バッフル12Lのそれらと鏡像関係をなすよう差し向けられている。右回り混合バッフル12Rのパネル及び表面は、構造及び機能において、上述の対応のパネル及び表面と実質的に同一であり、従って、これらの要素は、両方の形式の混合バッフル12,12L,12Rにおいて同一の参照符号で示されている。そらせ面を鏡像関係をなして差し向けることにより生じる相違点は、第1の分割パネル42の左側部62上の流れが、第1及び第4のそらせ面66,82によって、左上の四半分(正面から見て)にずらされた後で、第2の分割パネル44の頂側部62に亘って延び、一方、第1の分割パネル42の右側部54上の流れが、第2及び第3のそらせ面68,80によって、右下の四半分にずらされた後で第2の分割パネル44の底側部64に亘って延びる。この場合も、右回り混合バッフル12Rの種々の断面(A〜D)のところでの右回り混合バッフル12Rを通って動く2種類の流体の一つの単純化された略図が、流れを明確にするのを助けるために、図4において示されている(これは、概略的な流れの中での層の更なる分割を示すべく図3に示された流れに続いている)。かくして、左回り混合バッフル12Lは、流体流れを全体として反時計回りの方向にずらし、他方、右回り混合バッフル12Rは、流れを全体として時計回りの方向にずらす。これら混合バッフル12L,12Rを混合コンポーネント20内で連続に交互に配置することによって、良好な全体的混合品質がより少ない全体的混合要素/バッフル(及び混合コンポーネント20の対応のより短い全体長さ)を備えたスタティックミキサ10によって達成される。

0045

例示の実施形態では、混合バッフル12の連続体は、図2に示されているように、側壁34,36を備えた混合コンポーネント20の一体形バージョンを形成するよう、連続して互いに成形される。しかしながら、これら混合バッフル12(及び混合コンポーネント20の連続体中に散在して設けられた他の混合要素)は、他の実施形態では、別々に形成されて、製造後に所望の順序で互いに結合され得る。混合バッフル12は、他の実施形態でも、ロック嵌合方式によって互いに押されて結合されるのが良く、かかる実施形態としては、例えば、以下の図9及び図10と関連して説明される切り欠き付きの変形実施形態が挙げられる。

0046

さらに理解されるように、種々のくさび表面によって定められる例示の角度及び/又は相対的な長さ/寸法は、本発明の範囲と矛盾することなく、混合バッフル12の他の実施形態において変更可能である。一例では、混合バッフル12の入口に沿って位置する第1及び第2のそらせ面66,68は、混合バッフル12の出口に沿って位置する第3及び第4のそらせ面80,82とは、僅かに異なる角度をなして差し向けられ得る。具体的に説明すると、このような一例では、第1及び第2のそらせ面66,68の第1の平坦面70,74は、α1=12°という流体流れに対する第1の角度をなして配置され、一方、第3及び第4のそらせ面80,82の第1の平坦面84,88は、α1=10°という流体流れに対する第1の角度をなして配置される。かかる別の構成は、混合バッフル12への入口及びこれからの出口に特に合った望ましい流れ特性を提供する。さらに、これら第1の平坦面70,74,84,88の角度α1は、他の実施形態では、最終使用者の特定のニーズに基づいて5°〜15°の範囲にあるよう変更されても良い。このことは、本発明の範囲からの逸脱を意味しない。同様に、これら第1の平坦面70,74,84,88の角度α1と対応の第2の平坦面72,76,86,90の角度β1との間の相対角度は、混合バッフルの他の実施形態では、25°〜50°の範囲にあるよう変更されても良い。したがって、これら潜在的な範囲を考慮に入れて、対応の第2の平坦面72,76,86,90の角度β1は、これら種々の変形例では、30°という小さいものであっても良く、或いは、65°という大きいものであっても良い。上記において詳細に説明した利点は、これら例示の範囲内で得られるが、ただし、そらせ面66,68,80,82のうちの全てではなくても幾つかが、2つの「くさび」、例えば2つの平坦面、を有することが条件である。

0047

図示されていない更に別の変形実施形態では、これら第1の平坦面70,74,84,88の角度α1は、0°(流れ方向に垂直な平面から見て)である、すなわち換言すると、流れ方向に全体的に垂直である、というように変更されても良い。二重くさび形状の代わりに、第1、第2、第3及び第4のそらせ面66,68,80,82の一部が全体として板状であって、他の部分が全体としてくさび状であっても良い。かかる実施形態は引き続き上述した流れ最適化の利益を達成するが、先に説明した実施形態の二重くさび形態は、混合流体の排出が完了する時、スタティックミキサ10内の保持体積及び無駄を一段と減少させる。

0048

図9及び図10を参照すると、右回り混合バッフルの2つの変形実施形態が示されている。これら変形実施形態は、図8に示されている右回り混合バッフル12Rと同一の向きをなした状態で示されており、それにより、実施形態相互間の違いが明らかになっている。理解されるように、ほぼ同じ変形を、本発明の範囲内で左回り混合バッフル12に適用することができる。

0049

最初に図9を参照すると、本実施形態の二重くさび形混合バッフル112は、第1の実施形態の混合バッフル12と同一のパネル及び表面の実質的に全てを有し、これらの要素は、100番台の類似の参照符号で示されている。当該実施形態における差を除いて、更なる説明は行わない(例えば、第2のそらせ面168は、僅かな違いがあるものの、上述した第2のそらせ面68に一致している)。図9の斜視図に最も明確に示されているように、第1の平坦面170,174,184,188の角度及び第2の平坦面172,176,186,190の角度は、上述の第1の実施形態のこれら要素の対応の10°及び55°という角度よりも、流体流れに対してよい大きい。この目的のため、図9Aの詳細図に示されているように、第1の平坦面170,174,184,188は、流れ方向に垂直な平面AFに対して、約21°という第1の角度α2をなしている。第2の平坦面172,176,186,190は、流れ方向に垂直な平面AFに対して、約66°の第2という角度β2をなしている。かくして、図示の第1の実施形態の場合と同様、両表面は、互いに約45°の角度をなして配置されている。容易に理解されるように、本実施形態における二重くさび形混合バッフル112のバージョンは、収縮及び拡張中、流体流れをより迅速にずらし、本実施形態の二重くさび形混合バッフル112は、混合及びディスペンシングサイクルの終わりに無駄な保持体積を一段と制限するよう、ミキサ10内でより多くの容積を占める。ここで、当然、流体流れ中に生じる背圧は、前記の実施形態と比較して増大する場合があり、従って、利点と欠点とのバランスが、本発明によるスタティックミキサ10を必要とする様々な技術分野のために特定の二重くさび形混合バッフル12を設計する際に、重み付けされなければならない。

0050

本実施形態の二重くさび形混合バッフル112は、第1の分割パネル142の中間部中に切断形成された切り欠き194を、更に有する。ほぼ同じ切り欠き(図示せず)が、第2の分割パネル144の中間部にも切断形成され得て、これら切り欠き194は、スタティックミキサ10内で連続して用いられている他の二重くさび形混合バッフル112の対応の切り欠き194と係合するように構成されている。切り欠き194により、1つの二重くさび形混合バッフル112の前縁116のところの第1の分割パネル142は、別の二重くさび形混合バッフル112の後縁118のところの第2の分割パネル144と、部分的に係合することができる。これにより、ミキサ10の使用が終わる時、追加の無駄材料を保持することになるミキサ10の導管14内の開放空間が節約される。同様に、上述したように、下流側の二重くさび形混合バッフル112による流れの分割は、上流側の二重くさび形混合バッフル112内の分割流れの再結合前に起こるか又はこれと同時に起こる。これにより、混合効率が高められる。理解されるように、これら切り欠き194は、本発明と矛盾しない他の実施形態では省かれ得るし、或いは、配設場所及び寸法が逆(反転した関係)であっても良い。

0051

次に図10を参照すると、本実施形態の二重くさび形混合バッフル212は、混合バッフル12,112の第1の実施形態と同一のパネル及び表面の実質的に全てを有し、これらの要素は、200番台の類似の参照符号で示されている。当該実施形態における差を除いて、更なる説明は行わない(例えば、第2のそらせ面268は、僅かな違いがあるものの、上述した第2のそらせ面68に一致しており、切欠き294は、直前の実施形態の切欠き194に一致している)。図10の斜視図に最も良く示されているように、第1の平坦面270,274,284,288の角度及び第2の平坦面272,276,286,290の角度は、上述の第1の実施形態の場合と同一の角度に戻っている。この目的のため、図10Aの詳細図に示されているように、第1の平坦面270,274,284,288は、流れ方向に垂直な平面AFに対して、約10°という第1の角度α3をなしている。第2の平坦面272,276,286,290は、流れ方向に垂直な平面AFに対して、約55°という第2の角度β3をなしている。しかしながら、第1の平坦面と第2の平坦面との相対長さは、第2の平坦面272,276,286,290が対応の第1、第2、第3及び第4のそらせ面266,268,280,282のより広い部分を構成するよう、変更されている。図9に示されている実施形態の場合と同様、かかる変形例としての二重くさび形混合バッフル212は、導管14内におけるより速い流れのずれ(移動)及びより少ない保持体積を達成することができるが、対応する背圧増加がスタティックミキサ10を通って動いている流体流れ中に生じる。したがって、理解されるように、各表面部分の特定の角度及び相対的な寸法ないし長さは、本発明の範囲と矛盾することなく、他の実施形態において変更されて良い。

0052

本発明による二重くさび形混合バッフルの各実施形態では、種々のそらせ面の全てではないにしても少なくとも幾つかが、有利なことに、複数の「くさび」又は複数の平坦面を有し、これら表面のうちの更に幾つかは、流体流れ方向に対して他の表面よりも鋭い(小さい)角度が付けられている。そらせ面の一部に亘るこの鋭い(小さい)角度付けは、当該二重くさび形混合バッフルを通る際に受ける収縮運動、ずれ運動及び拡張運動の間に流体流れが横切らなければならない距離を減少させる。この構成により、ミキサ長さないし背圧をそれほど増大させることなく、より最適化された混合が得られると共に、サイクルの終わりにおける無駄な保持体積が少なくなる。その結果、本発明の二重くさび形混合バッフルは、スタティックミキサで用いられている従来の混合及び流れシフト要素の改良ないし最適化を必要とする分野の多くに対処できる。

0053

本発明を例示の実施形態により説明すると共にこれら実施形態を幾分詳細に説明したが、添付された特許請求の範囲に記載された本発明の範囲をかかる細部に制限し又は何らかの仕方で限定することは、本出願人の意図ではない。追加の利点及び改造が当業者には容易に明らかであろう。本発明の種々の特徴をユーザの要望及び好みに応じて単独で又は任意の組み合わせ状態で使用することができる。これは、現在知られている本発明を実施する好ましい方法に沿っての本発明の説明である。しかしながら、本発明の範囲自体は、添付の特許請求の範囲の記載によってのみ定められるべきである。

0054

10スタティックミキサ
12混合バッフル
14導管
16前縁
18後縁
20混合コンポーネント
24本体区分
30 入口混合要素
32 流れシフタ要素
34,36側壁
42,44分割パネル
66,68,80,82 そらせ面

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ