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技術 フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体及びその製造方法

出願人 東ソー株式会社
発明者 藤井靖芳弓野翔平坂口孝太陶山薫下里伸治
出願日 2015年2月6日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2015-022708
公開日 2016年8月12日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2016-145291
状態 特許登録済
技術分野 マクロモノマー系付加重合体 偏光要素 液晶4(光学部材との組合せ) 高分子成形体の製造 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード アルコキシケイ皮酸 核磁気共鳴測定装置 酢酸ビニル残基単位 フマル酸ジエステル系樹脂 メトキシケイ皮酸エチル フマル酸ジエステル残基単位 フマル酸ジイソプロピル 垂直配向型液晶ディスプレイ
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課題

フィルムとした際も優れた靭性を有する高分子量新規フマル酸ジエステルアルコキシケイ皮酸エステルアクリレート共重合体及びそれを効率よく製造する方法の提供。

解決手段

フマル酸ジエステル残基単位、アルコキシケイ皮酸エステル残基単位及びウレタン結合を有する多官能性アクリレート残基単位を含むフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。フマル酸ジエステル残基単位50〜99モル%と、アルコキシケイ皮酸エステル残基単位0.09〜49.9モル%と、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを有する多官能単量体の残基単位0.01〜1モル%と、を含むフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

概要

背景

液晶ディスプレイは、マルチメディア社会における最も重要な表示デバイスとして、携帯電話コンピュータ用モニター、ノートパソコンテレビまで幅広く使用されている。液晶ディスプレイには表示特性向上のため多くの光学フィルムが用いられており、特に位相差フィルムは正面や斜めから見た場合のコントラストの向上、色調の補償等大きな役割を果たしている。従来の位相差フィルムとしては、ポリカーボネート環状ポリオレフィンが使用されており、これらの高分子はいずれも正の複屈折を有する高分子である。

多くの高分子は正の複屈折を有する。負の複屈折を有する高分子としてはアクリル樹脂ポリスチレンがあるが、アクリル樹脂は位相差が小さく、位相差フィルムとしての特性は十分でない。ポリスチレンは、低温領域での光弾性係数が大きいためにわずかな応力で位相差が変化するなど位相差の安定性の課題、さらに耐熱性が低いという実用上の課題があり、現状用いられていない。

負の複屈折を示す高分子の延伸フィルムではフィルムの厚み方向の屈折率が高く、従来にない位相差フィルムとなるため、例えばスーパーツイストネマチック型液ディスプレイ(STN−LCD)や垂直配向型液晶ディスプレイ(VA−LCD)、面内配向型液晶ディスプレイ(IPS−LCD)、反射型液晶ディスプレイ反射型LCD)等のディスプレイの視角特性補償用位相差フィルムや偏向板視野角補償フィルムとして有用であり、負の複屈折を有する位相差フィルムに対して市場の要求は強い。

正の複屈折を有する高分子を用いてフィルムの厚み方向の屈折率を高めたフィルムの製造方法が提案されている。ひとつは高分子フィルムの片面または両面に熱収縮性フィルム接着し、その積層体加熱延伸処理して、高分子フィルムのフィルム厚み方向に収縮力をかける処理方法(例えば、特許文献1〜3参照)である。また、高分子フィルムに電場印加しながら面内に一軸延伸する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。

それ以外にも負の光学方性を有する微粒子と透明性高分子からなる位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献5参照)。

しかし、特許文献1〜4において提案された方法は、製造工程が非常に複雑になるために生産性が劣る課題がある。また位相差の均一性等の制御も従来の延伸による制御と比べると著しく難しくなる。

ベースフィルムとしてポリカーボネートを使用した場合には室温での光弾性係数が大きくわずかな応力によって位相差が変化することから、位相差の安定性に課題がある。さらに位相差の波長依存性が大きい課題も抱えている。

特許文献5で得られる位相差フィルムは、負の光学異方性を有する微粒子を添加することによって負の複屈折を示す位相差フィルムであり、製造方法の簡便化や経済性の観点から、微粒子を添加する必要のない位相差フィルムが求められている。

また、フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなるフィルムが提案されている(例えば、特許文献6〜10参照)。

また、フマル酸ジイソプロピル残基単位、及びケイ皮酸残基単位または炭素数1〜6のアルキル基を有するケイ皮酸エステル残基単位を含むフマル酸ジイソプロピルケイ皮酸誘導体系共重合体、ならびに該フマル酸ジイソプロピル−ケイ皮酸誘導体系共重合体を用いた位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献11参照)。

さらに、フマル酸ジエステル残基単位、炭素数1〜6のアルキル基を有するケイ皮酸エステル残基単位及び2個以上のラジカル重合性官能基を有する多官能単量体の残基単位を含むフマル酸ジエステル−ケイ皮酸エステル系共重合体、並びに該フマル酸ジエステル−ケイ皮酸エステル系共重合体を用いた位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献12参照)。

概要

フィルムとした際も優れた靭性を有する高分子量新規なフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステルアクリレート共重合体及びそれを効率よく製造する方法の提供。フマル酸ジエステル残基単位、アルコキシケイ皮酸エステル残基単位及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位を含むフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。フマル酸ジエステル残基単位50〜99モル%と、アルコキシケイ皮酸エステル残基単位0.09〜49.9モル%と、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを有する多官能単量体の残基単位0.01〜1モル%と、を含むフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。なし

目的

本発明の目的は、フィルムとした際も薄膜高位相差発現し、かつ優れた靱性を有する高分子量の新規なフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体及びそれを効率よく製造する方法を提供する

効果

実績

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請求項1

一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位及びウレタン結合を有する多官能性アクリレート残基単位を含むことを特徴とするフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステルアクリレート共重合体。(ここで、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12の直鎖状アルキル基分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示す。)(ここで、R3は炭素数1〜3の直鎖状アルキル基または分岐状アルキル基を示し、R4は炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示し、nは1〜5の整数を示す。)

請求項2

一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位50〜99モル%及び一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位0.09〜49.9モル%及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートを有する多官能単量体の残基単位0.01〜1モル%を含むことを特徴とする請求項1に記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

請求項3

標準ポリスチレン換算重量平均分子量が120,000〜1,000,000であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

請求項4

フマル酸ジエステル残基単位がフマル酸ジエチル残基単位、フマル酸ジイソプロピル残基単位フマル酸ジtert−ブチル残基単位、フマル酸ジシクロヘキシル残基単位からなる群より選ばれるフマル酸ジエステル残基単位であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

請求項5

アルコキシケイ皮酸エステル残基単位が4−メトキシケイ皮酸エステル残基単位であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

請求項6

ウレタン結合を有する多官能性アクリレートが二官能性アクリレートであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

請求項7

ウレタン結合を有する多官能性アクリレートがポリエステル骨格および/またはポリエーテル骨格を含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体。

請求項8

一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル50〜99モル%、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル0.09〜49.9モル%、ウレタン結合を有する多官能性アクリレート0.01〜1モル%の割合で含む合計単量体を100モル%として、ラジカル重合開始剤0.001〜5モル%の存在下、ラジカル重合反応を行うことを特徴とするフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体の製造方法。(ここで、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示す。)(ここで、R3は炭素数1〜3の直鎖状アルキル基または分岐状アルキル基を示し、R4は炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示し、nは1〜5の整数を示す。)

請求項9

請求項1〜請求項7のいずれかに記載のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を用いたことを特徴とするフィルム

請求項10

請求項9に記載のフィルムを用いたことを特徴とする位相差フィルム

請求項11

フィルム面内進相軸方向屈折率をnx、それと直交するフィルム面内方向の屈折率をny、フィルムの厚み方向の屈折率をnzとした場合のそれぞれの関係がnx≦ny<nzであることを特徴とする請求項10に記載の位相差フィルム。

技術分野

0001

本発明は、新規フマル酸ジエステルアルコキシケイ皮酸エステルアクリレート共重合体及びその製造方法に関するものであり、さらに詳細には、靱性に優れるフィルム等への適用も可能な高分子量の新規なフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体及びそれを効率的に製造する方法に関するものである。

背景技術

0002

液晶ディスプレイは、マルチメディア社会における最も重要な表示デバイスとして、携帯電話コンピュータ用モニター、ノートパソコンテレビまで幅広く使用されている。液晶ディスプレイには表示特性向上のため多くの光学フィルムが用いられており、特に位相差フィルムは正面や斜めから見た場合のコントラストの向上、色調の補償等大きな役割を果たしている。従来の位相差フィルムとしては、ポリカーボネート環状ポリオレフィンが使用されており、これらの高分子はいずれも正の複屈折を有する高分子である。

0003

多くの高分子は正の複屈折を有する。負の複屈折を有する高分子としてはアクリル樹脂ポリスチレンがあるが、アクリル樹脂は位相差が小さく、位相差フィルムとしての特性は十分でない。ポリスチレンは、低温領域での光弾性係数が大きいためにわずかな応力で位相差が変化するなど位相差の安定性の課題、さらに耐熱性が低いという実用上の課題があり、現状用いられていない。

0004

負の複屈折を示す高分子の延伸フィルムではフィルムの厚み方向の屈折率が高く、従来にない位相差フィルムとなるため、例えばスーパーツイストネマチック型液ディスプレイ(STN−LCD)や垂直配向型液晶ディスプレイ(VA−LCD)、面内配向型液晶ディスプレイ(IPS−LCD)、反射型液晶ディスプレイ反射型LCD)等のディスプレイの視角特性補償用位相差フィルムや偏向板視野角補償フィルムとして有用であり、負の複屈折を有する位相差フィルムに対して市場の要求は強い。

0005

正の複屈折を有する高分子を用いてフィルムの厚み方向の屈折率を高めたフィルムの製造方法が提案されている。ひとつは高分子フィルムの片面または両面に熱収縮性フィルム接着し、その積層体加熱延伸処理して、高分子フィルムのフィルム厚み方向に収縮力をかける処理方法(例えば、特許文献1〜3参照)である。また、高分子フィルムに電場印加しながら面内に一軸延伸する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。

0006

それ以外にも負の光学方性を有する微粒子と透明性高分子からなる位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献5参照)。

0007

しかし、特許文献1〜4において提案された方法は、製造工程が非常に複雑になるために生産性が劣る課題がある。また位相差の均一性等の制御も従来の延伸による制御と比べると著しく難しくなる。

0008

ベースフィルムとしてポリカーボネートを使用した場合には室温での光弾性係数が大きくわずかな応力によって位相差が変化することから、位相差の安定性に課題がある。さらに位相差の波長依存性が大きい課題も抱えている。

0009

特許文献5で得られる位相差フィルムは、負の光学異方性を有する微粒子を添加することによって負の複屈折を示す位相差フィルムであり、製造方法の簡便化や経済性の観点から、微粒子を添加する必要のない位相差フィルムが求められている。

0010

また、フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなるフィルムが提案されている(例えば、特許文献6〜10参照)。

0011

また、フマル酸ジイソプロピル残基単位、及びケイ皮酸残基単位または炭素数1〜6のアルキル基を有するケイ皮酸エステル残基単位を含むフマル酸ジイソプロピルケイ皮酸誘導体系共重合体、ならびに該フマル酸ジイソプロピル−ケイ皮酸誘導体系共重合体を用いた位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献11参照)。

0012

さらに、フマル酸ジエステル残基単位、炭素数1〜6のアルキル基を有するケイ皮酸エステル残基単位及び2個以上のラジカル重合性官能基を有する多官能単量体の残基単位を含むフマル酸ジエステル−ケイ皮酸エステル系共重合体、並びに該フマル酸ジエステル−ケイ皮酸エステル系共重合体を用いた位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献12参照)。

先行技術

0013

特許2818983号公報
特開平5−297223号公報
特開平5−323120号公報
特開平6−88909号公報
特開2005−156862号公報
特開2008−112141号公報
特開2012−032784号公報
WO2012/005120号公報
特開2008−129465号公報
特開2006−193616号公報
WO2014/013982号公報
WO2014/084178号公報

発明が解決しようとする課題

0014

特許文献6〜10で提案されたフマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなるフィルムは、高い面外位相差を有しているものの、現状においては、薄膜においてもより高い面外位相差を有するフィルムが求められている。

0015

特許文献11で提案されたフマル酸ジイソプロピル−ケイ皮酸誘導体系共重合体は、特許文献6〜10で提案された樹脂よりも高い面外位相差を発現させるものの、より生産性に優れ、より高収率で得られる重合体が求められている。また、特許文献11で提案された位相差フィルムは、薄膜において高い面外位相差を有するものの、さらに薄膜においてもより高い面外位相差を有するフィルムが求められている。

0016

特許文献12で提案されたフマル酸ジエステル−ケイ皮酸エステル−系共重合体は生産性に優れ高収率で得られるものの、フィルムとした際に特許文献11より高い面外位相差を有するものではなく、生産性に優れ、かつ、より高い面外位相差を有する重合体が求められている。また、フィルムが薄膜フィルムの場合でも、フィルムとしての特性を維持しつつ高い面外位相差を発現する重合体が求められている。

0017

本発明の目的は、フィルムとした際も薄膜で高位相差を発現し、かつ優れた靱性を有する高分子量の新規なフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体及びそれを効率よく製造する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0018

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0019

すなわち、本発明は、一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位を含むことを特徴とするフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体ならびにそれの製造方法に関するものである。

0020

(ここで、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12の直鎖状アルキル基分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示す。)

0021

(ここで、R3は炭素数1〜12の直鎖状アルキル基または分岐状アルキル基を示し、R4は炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示し、nは1〜5の整数を示す。)
以下、本発明の位相差フィルムに適したフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体について詳細に説明する。

0022

本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位を含むフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体である。そして、本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、特定の二残基単位(特定のフマル酸ジエステル残基単位及び特定のアルコキシケイ皮酸エステル残基単位)を含んでなることにより、より薄膜においても高い面外位相差を発現させることを特徴とするものである。また、本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、該二残基単位を含んでなることにより、重合体となる際の単量体重合転嫁率が高く、生産性に優れるものであることを特徴とする。

0023

(ここで、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示す。)

0024

(ここで、R3は炭素数1〜12の直鎖状アルキル基または分岐状アルキル基を示し、R4は炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示し、nは1〜5の整数を示す。)
本発明の一般式(1)におけるR1及びR2は、それぞれ独立して炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示し、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基エチル基プロピル基ブチル基、ペンチル基ヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜12の分岐状アルキル基としては、例えば、イソプロピル基イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数3〜6の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体が高い面外位相差を発現することから、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基が好ましく、イソプロピル基がさらに好ましい。

0025

そして、具体的な一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位としては、例えば、フマル酸ジメチル残基単位、フマル酸ジエチル残基単位、フマル酸ジプロピル残基単位、フマル酸ジペンチル残基単位、フマル酸ジヘキシル残基単位、フマル酸ジイソプロピル残基単位、フマル酸ジn−ブチル残基単位、フマル酸ジイソブチル残基単位、フマル酸ジsec−ブチル残基単位、フマル酸ジtert−ブチル残基単位、フマル酸ジシクロプロピル残基単位、フマル酸ジシクロブチル残基単位、フマル酸ジシクロヘキシル残基単位等が挙げられる。これらの中でも、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体が高い面外位相差を発現することから、フマル酸ジエチル残基単位、フマル酸ジイソプロピル残基単位、フマル酸ジtert−ブチル残基単位、フマル酸ジシクロヘキシル残基単位等が好ましく、フマル酸ジイソプロピル残基単位がさらに好ましい。

0026

本発明の一般式(2)におけるR3は、炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソピル基、ヘキシル基、ドデシル基等が挙げられ、nは1〜5の整数である。

0027

本発明の一般式(2)におけるR4は、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、または炭素数3〜6の環状アルキル基を示し、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜12の分岐状アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数3〜6の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体が高い面外位相差を発現することから、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましく、エチル基がさらに好ましい。

0028

そして、具体的な一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位としては、例えば、メトキシケイ皮酸エステル残基単位、エトキシケイ皮酸エステル残基単位、プロポキシケイ皮酸エステル残基単位、ヘキソキシケイ皮酸エステル残基単位、ドデトキシケイ皮酸エステル残基単位等が挙げられる。これらの中でも、高い位相差を発現することから、メトキシケイ皮酸エステル残基単位、エトキシケイ皮酸エステル残基単位が好ましく、4−メトキシケイ皮酸エステル残基単位がさらに好ましい。

0029

本発明において、メトキシケイ皮酸エステル残基単位としては、2−メトキシケイ皮酸メチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸エチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2−メトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2−メトキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸sec-ブチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸tert−ブチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸イソアミル残基単位、2−メトキシケイ皮酸n−へキシル残基単位、2−メトキシケイ皮酸n−ヘプチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸n−オクチル残基単位、2−メトキシケイ皮酸2−エチルへキシル残基単位、3−メトキシケイ皮酸メチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸エチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3−メトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3−メトキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸sec-ブチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸tert−ブチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸イソアミル残基単位、3−メトキシケイ皮酸n−へキシル残基単位、3−メトキシケイ皮酸n−ヘプチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸n−オクチル残基単位、3−メトキシケイ皮酸2−エチルへキシル残基単位、4−メトキシケイ皮酸メチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、4−メトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、4−メトキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸sec-ブチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸tert−ブチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸イソアミル残基単位、4−メトキシケイ皮酸n−へキシル残基単位、4−メトキシケイ皮酸n−ヘプチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸n−オクチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸2−エチルへキシル残基単位、2,3−ジメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3−ジメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3−ジメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3−ジメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4−ジメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4−ジメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4−ジメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4−ジメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,5−ジメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,5−ジメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,5−ジメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,5−ジメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,6−ジメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,6−ジメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,6−ジメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,6−ジメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4−ジメトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4−ジメトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4−ジメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4−ジメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,5−ジメトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,5−ジメトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,5−ジメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,5−ジメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4−トリメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4−トリメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4−トリメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4−トリメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5−トリメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5−トリメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5−トリメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5−トリメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,6−トリメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,6−トリメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,6−トリメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,6−トリメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,5−トリメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,5−トリメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,5−トリメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,5−トリメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,6−トリメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,6−トリメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,6−トリメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,6−トリメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4,5−トリメトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4,5−トリメトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4,5−トリメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4,5−トリメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,5−テトラメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,5−テトラメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,5−テトラメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,5−テトラメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,6−テトラメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,6−テトラメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,6−テトラメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,6−テトラメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5,6−テトラメトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5,6−テトラメトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5,6−テトラメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5,6−テトラメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸メチル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸エチル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸sec−ブチル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸シクロへキシル残基単位、ペンタメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル残基単位等が挙げられる。

0030

エトキシケイ皮酸エステル残基単位としては、例えば、2−エトキシケイ皮酸メチル残基単位、2−エトキシケイ皮酸エチル残基単位、2−エトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2−エトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3−エトキシケイ皮酸メチル残基単位、3−エトキシケイ皮酸エチル残基単位、3−エトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3−エトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、4−エトキシケイ皮酸メチル残基単位、4−エトキシケイ皮酸エチル残基単位、4−エトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、4−エトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3−ジエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3−ジエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3−ジエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3−ジエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4−ジエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4−ジエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4−ジエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4−ジエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,5−ジエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,5−ジエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,5−ジエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,5−ジエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,6−ジエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,6−ジエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,6−ジエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,6−ジエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4−ジエトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4−ジエトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4−ジエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4−ジエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,5−ジエトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,5−ジエトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,5−ジエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,5−ジエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4−トリエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4−トリエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4−トリエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4−トリエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5−トリエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5−トリエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5−トリエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5−トリエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,6−トリエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,6−トリエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,6−トリエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,6−トリエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,5−トリエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,5−トリエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,5−トリエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,5−トリエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,6−トリエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,6−トリエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,6−トリエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,6−トリエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4,5−トリエトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4,5−トリエトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4,5−トリエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4,5−トリエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,5−テトラエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,5−テトラエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,5−テトラエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,5−テトラエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,6−テトラエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,6−テトラエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,6−テトラエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,6−テトラエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5,6−テトラエトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5,6−テトラエトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5,6−テトラエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5,6−テトラエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸メチル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸エチル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸sec−ブチル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸シクロへキシル残基単位、ペンタエトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル残基単位等が挙げられる。

0031

プロポキシケイ皮酸エステル残基単位としては、例えば、2−プロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2−プロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2−プロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2−プロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3−プロポキシケイ皮酸メチル残基単位、3−プロポキシケイ皮酸エチル残基単位、3−プロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3−プロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、4−プロポキシケイ皮酸メチル残基単位、4−プロポキシケイ皮酸エチル残基単位、4−プロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、4−プロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3−ジプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3−ジプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3−ジプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3−ジプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4−ジプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4−ジプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4−ジプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4−ジプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,5−ジプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,5−ジプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,5−ジプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,5−ジプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,6−ジプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,6−ジプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,6−ジプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,6−ジプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4−ジプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4−ジプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4−ジプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4−ジプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,5−ジプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、3,5−ジプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、3,5−ジプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,5−ジプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4−トリプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4−トリプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4−トリプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4−トリプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5−トリプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5−トリプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5−トリプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5−トリプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,6−トリプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,6−トリプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,6−トリプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,6−トリプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,5−トリプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,5−トリプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,5−トリプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,5−トリプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,6−トリプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,6−トリプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,6−トリプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,6−トリプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4,5−トリプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4,5−トリプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4,5−トリプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4,5−トリプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,5−テトラプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,5−テトラプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,5−テトラプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,5−テトラプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,6−テトラプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,6−テトラプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,6−テトラプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,6−テトラプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5,6−テトラプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5,6−テトラプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5,6−テトラプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5,6−テトラプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸メチル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸エチル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸sec−ブチル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸シクロへキシル残基単位、ペンタプロポキシケイ皮酸2−エチル残基単位ヘキシル残基単位等が挙げられる。

0032

ヘキソキシケイ皮酸エステル残基単位としては、例えば、2−ヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2−ヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2−ヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2−ヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3−ヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、3−ヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、3−ヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3−ヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、4−ヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、4−ヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、4−ヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、4−ヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3−ジヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3−ジヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3−ジヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3−ジヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4−ジヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4−ジヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4−ジヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4−ジヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,5−ジヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,5−ジヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,5−ジヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,5−ジヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,6−ジヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,6−ジヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,6−ジヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,6−ジヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4−ジヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4−ジヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4−ジヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4−ジヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,5−ジヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、3,5−ジヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、3,5−ジヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,5−ジヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4−トリヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4−トリヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4−トリヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4−トリヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5−トリヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5−トリヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5−トリヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5−トリヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,6−トリヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,6−トリヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,6−トリヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,6−トリヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,6−トリヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,6−トリヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,6−トリヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,6−トリヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4,5−トリヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,5−テトラヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,5−テトラヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,5−テトラヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,5−テトラヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,6−テトラヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,6−テトラヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,6−テトラヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,6−テトラヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5,6−テトラヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5,6−テトラヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5,6−テトラヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5,6−テトラヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸メチル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸エチル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸sec−ブチル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸シクロへキシル残基単位、ペンタヘキソキシケイ皮酸2−エチルヘキシル残基単位等が挙げられる。

0033

ドデトキシケイ皮酸エステル残基単位としては、例えば、2−ドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2−ドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2−ドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2−ドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3−ドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、3−ドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、3−ドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3−ドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、4−ドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、4−ドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、4−ドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、4−ドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3−ジドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3−ジドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3−ジドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3−ジドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4−ジドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4−ジドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4−ジドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4−ジドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,5−ジドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,5−ジドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,5−ジドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,5−ジドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,6−ジドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,6−ジドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,6−ジドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,6−ジドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4−ジドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4−ジドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4−ジドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4−ジドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,5−ジドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,5−ジドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,5−ジドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,5−ジドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4−トリドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4−トリドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4−トリドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5−トリドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5−トリドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5−トリドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5−トリドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,6−トリドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,6−トリドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,6−トリドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,6−トリドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,5−トリドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,5−トリドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,5−トリドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,5−トリドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,4,6−トリドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,4,6−トリドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,4,6−トリドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,4,6−トリドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、3,4,5−トリドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、3,4,5−トリドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、3,4,5−トリドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、3,4,5−トリドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,5−テトラドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,5−テトラドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,5−テトラドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,5−テトラドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,4,6−テトラドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,4,6−テトラドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,4,6−テトラドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,4,6−テトラドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、2,3,5,6−テトラドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、2,3,5,6−テトラドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、2,3,5,6−テトラドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、2,3,5,6−テトラドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸メチル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸エチル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸n−ブチル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸sec−ブチル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸n−ペンチル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸シクロへキシル残基単位、ペンタドデトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル残基単位等が挙げられる。
これらの中でも、高い位相差を発現することから、4−メトキシケイ皮酸メチル残基単位、4−メトキシケイ皮酸エチル単位残基、4−メトキシケイ皮酸n−プロピル残基単位、4−メトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位が好ましく、4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位がさらに好ましい。

0034

また、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位としては、ウレタン結合を有する部位と2個以上のアクリレート単位を有する部位を含む多官能性アクリレートの残基単位であれば如何なるものでもよい。そして、本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位を含んでなることにより、より高分子量化が達成できると共に、重合体となる際の単量体の重合転化率も高く、生産性の効率にも優れるものとなるものである。また、得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体をフィルムとした際には靭性に優れるフィルムとなるものである。ここで、ウレタン結合を有さない多官能性アクリレートの残基単位である場合、得られる重合体は高分子量化が達成し難い、得られるフィルムが靭性に劣る等の課題が発生する場合がある。

0035

本発明のウレタン結合を有する多官能性アクリレートは、分子量の制御が容易であるため、二官能性アクリレートであることが好ましい。また、本発明のウレタン結合を有する多官能性アクリレートは、特に靱性の高い樹脂が得られるため、ポリエステル骨格および/またはポリエーテル骨格を含むウレタン結合を有する多官能性アクリレートであることが好ましい。

0036

該残基単位を誘導するウレタン結合を有する多官能性アクリレートは、例えば、イソシアネート基を有するアクリレート類ポリアルコール類とのウレタン化反応により製造する方法、ヒドロキシル基を有するアクリレート類とポリイソシアネート類とのウレタン化反応により製造する方法等により入手することが可能である。イソシアネート基を有するアクリレート類としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、4−アクリロイルオキシブチルイソシアネート、5−アクリロイルオキシペンチルイソシアネート、6−アクリロイルオキシヘキシルイソシアネート、3−アクリロイルオキシフェニルイソシアネート、4−アクリロイルオキシフェニルイソシアネート等が挙げられ、ポリアルコール類としては、エチレングリコールプロピレングリコール、1,4−ブタンジオールグリセリンポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。また、ヒドロキシル基を有するアクリレート類としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートペンタエリスリトールトリアクリレートジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられ、ポリイソシアネート類としては、ヘキサメチレンジイソシアナートビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタンイソホロンジイソシアナート、ビス(イソシアナトメチルノルボルナン、ヘキサメチレンジイソシアナートトリマー等が挙げられる。そして、該ウレタン結合を有する多官能性アクリレートは、例えば、ヒドロキシエチルアクリレートとヘキサメチレンジイソシアナートとの反応生成物、ヒドロキシエチルアクリレートとビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタンとの反応生成物、ヒドロキシエチルアクリレートとイソホロンジイソシアナートとの反応生成物、2−ヒドロキシプロピルアクリレートとビス(イソシアナトメチル)ノルボルナンとの反応生成物、ポリエチレングリコールアクリレートとヘキサメチレンジイソシアナートとの反応生成物、ポリエチレングリコールアクリレートとビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタンとの反応生成物、ポリエチレングリコールアクリレートとイソホロンジイソシアナートとの反応生成物、ペンタエリスリトールトリアクリレートとヘキサメチレンジイソシアナートとの反応生成物、ペンタエリスリトールトリアクリレートとイソホロンジイソシアナートとの反応生成物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとヘキサメチレンジイソシアナートトリマーとの反応生成物等であることができ、これらが1種または2種以上含まれているものであってもよい。

0037

また、該ウレタン結合を有する多官能性アクリレートは、市販品として、例えば、(商品名)U−2PPA(新中化学工業(株)製)、(商品名)U−6HA(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−32P(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−NDP(新中村化学工業(株)製)、(商品名)U−108A(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−511(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−4200(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−340P(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−6200(新中村化学工業(株)製)、(商品名)U−108(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−512(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−7000(新中村化学工業(株)製)、(商品名)UA−7200(新中村化学工業(株)製)、(商品名)M−1200(東亞合成(株)製)、(商品名)M−1600(東亞合成(株)製)、(商品名)M−1960(東亞合成(株)製)等が入手可能である。

0038

該フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、本発明の範囲を超えない限り、他の単量体残基単位を含有していてもよく、他の単量体残基単位としては、例えば、スチレン残基単位、α−メチルスチレン残基単位等のスチレン類残基単位;(メタアクリル酸残基単位;(メタ)アクリル酸メチル残基単位、(メタ)アクリル酸エチル残基単位、(メタ)アクリル酸ブチル残基単位等の(メタ)アクリル酸エステル残基単位酢酸ビニル残基単位プロピオン酸ビニル残基単位等のビニルエステル類残基単位;アクリロニトリル残基単位;メタクリロニトリル残基単位;メチルビニルエーテル残基単位、エチルビニルエーテル残基単位、ブチルビニルエーテル残基単位等のビニルエーテル類残基単位;N−メチルマレイミド残基単位、N−シクロヘキシルマレイミド残基単位、N−フェニルマレイミド残基単位等のN−置換マレイミド類残基単位;エチレン残基単位、プロピレン残基単位等のオレフィン類残基単位より選ばれる1種または2種以上を挙げることができる。

0039

本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体の組成は、溶媒等の溶解性に優れ、フィルムとした際の強度、靱性等に優れる高分子量体のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体となることから、一般式(1)で表されるフマル酸エステル残基単位50〜99モル%、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位0.09〜49.9モル%及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位0.01〜1モル%が好ましく、一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位55〜97モル%、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位2.99〜44.9モル%及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位0.01〜0.7モル%がさらに好ましく、一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル残基単位60〜95モル%、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル残基単位4.99〜39.9モル%及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位0.01〜0.5モル%が特に好ましい。

0040

本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、機械特性、フィルムとした際の強度に優れたものとなることから、ゲル・パーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した溶出曲線より得られる標準ポリスチレン換算重量平均分子量が120,000〜1,000,000であることが好ましく、140,000〜700,000であることがさらに好ましく、150,000〜500,000であることが特に好ましい。

0041

本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体の製造方法としては、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体が得られる限りにおいて如何なる方法により製造してもよく、例えば、一般式(1)で表されるフマル酸ジエステル、一般式(2)で表されるアルコキシケイ皮酸エステル及びウレタン結合を有する多官能性アクリレートのラジカル重合等を行うことにより製造することができる。ここで、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートとしては、上記したウレタン結合を有する多官能性アクリレートの残基単位を誘導する化合物等を挙げることができる。

0042

前記ラジカル重合は公知の重合方法、例えば、塊状重合法溶液重合法懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法のいずれも採用可能である。

0043

ラジカル重合を行う際の重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイドラウリルパーオキサイドオクタノイルパーオキサイドアセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシヘキサン等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。

0044

そして、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法において使用可能な溶媒として特に制限はなく、例えば、ベンゼントルエンキシレン等の芳香族溶媒メタノールエタノールプロパノールブタノール等のアルコール−アクリレート溶媒;シクロヘキサン;ジオキサンテトラヒドロフランアセトンメチルエチルケトンジメチルホルムアミド酢酸イソプロピル;水等が挙げられ、これらの混合溶媒も挙げられる。

0045

また、ラジカル重合を行う際の重合温度は、重合開始剤の分解温度に応じて適宜設定することができ、反応の制御が容易であることから、一般的には30〜150℃の範囲で行うことが好ましい。

0046

さらに、本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を製造する際には、より高分子量のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体をより効率よく製造することが可能となることから、フマル酸ジエステル50〜99モル%、アルコキシケイ皮酸エステル0.99〜49.99モル%、ウレタン結合を有する多官能性アクリレート0.01〜1モル%の割合で含む合計単量体を100モル%として、ラジカル重合開始剤0.001〜5モル%の存在下、ラジカル重合反応を行うことが好ましい。

0047

本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を用いた光学フィルムが得られたときは、薄膜においても高い面外位相差を有し光学特性に優れることから、位相差フィルムとすることが好ましい。

0048

本発明の位相差フィルムは、フィルム面内進相軸方向の屈折率をnx、それと直交するフィルム面内方向の屈折率をny、フィルムの厚み方向の屈折率をnzとした場合のそれぞれの関係がnx≦ny<nzであることを特徴とする位相差フィルムであり、前記nx≦ny<nzを満たすことによりSTN−LCD、IPS−LCD、反射型LCDや半透過型LCD等の視野角補償性能に優れた位相差フィルムとなるものである。なお、一般的にフィルムの3次元屈折率の制御はフィルムの延伸等によって行われるため製造工程や品質の管理が複雑になるが、本発明の位相差フィルムは未延伸でフィルム厚み方向の屈折率が高いという特異な挙動を示すことを見出している。

0049

また、本発明の位相差フィルムがより光学特性に優れた位相差フィルムとなることから、次の式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)が−100〜−2000nmであることが好ましく、−100〜−500nmであることがさらに好ましく、−180〜−500nmであることが特に好ましい。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d (a)
(ここで、dはフィルムの厚みを示す。)
本発明の位相差フィルムは薄膜においても高い面外位相差を有することから、膜厚と面外位相差の関係が、絶対値で5.5nm/フィルム膜厚(μm)以上が好ましく、6nm/フィルム膜厚(μm)以上がさらに好ましく、8nm/フィルム膜厚(μm)以上が特に好ましい。

0050

本発明の位相差フィルムは、液晶表示素子に用いられる際に画質の特性が良好なものとなることから、光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。また、位相差フィルムのヘーズ曇り度)は2%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。

0051

本発明の位相差フィルムの製造方法としては、特に制限はなく、例えば、溶液キャスト法溶融キャスト法等の方法が挙げられる。

0052

溶液キャスト法は、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を溶媒に溶解した溶液(以下、ドープと称する。)を支持基板上に流延した後、加熱等により溶媒を除去してフィルムを得る方法である。その際ドープを支持基板上に流延する方法としては、例えば、Tダイ法、ドクターブレード法バーコーター法、ロールコーター法リップコーター法等が用いられる。特に、工業的にはダイからドープをベルト状またはドラム状の支持基板に連続的に押し出す方法が最も一般的である。用いられる支持基板としては、例えば、ガラス基板ステンレスフェロタイプ等の金属基板ポリエチレンテレフタレート等のフィルム等がある。溶液キャスト法において、高い透明性を有し、かつ厚み精度表面平滑性に優れたフィルムを製膜する際には、ドープの溶液粘度は極めて重要な因子であり、10〜20000cPsが好ましく、100〜10000cPsであることがさらに好ましい。

0053

この際のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体の塗布厚は、フィルムの取り扱いが容易であることから、乾燥後1〜200μmが好ましく、さらに好ましくは5〜100μm、特に好ましくは10〜50μmである。

0054

また、溶融キャスト法は、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を押出機内で溶融し、Tダイのスリットからフィルム状に押出した後、ロールエアー等で冷却しつつ引き取る成形法である。

0055

本発明の位相差フィルムは、基材のガラス基板や他の光学フィルムから剥離して用いることが可能であり、基材のガラス基板や他の光学フィルムとの積層体としても用いることができる。

0056

また、本発明の位相差フィルムは、偏光板と積層して円または楕円偏光板として用いることが可能であり、ポリビニルアルコールヨウ素等を含む偏光子と積層して偏光板とすることも可能である。さらに、本発明の位相差フィルム同士または他の位相差フィルムと積層することもできる。

0057

本発明の位相差フィルムは、フィルム成形時または位相差フィルム自体の熱安定性を高めるために酸化防止剤が配合されていることが好ましい。該酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤リン系酸化防止剤、その他酸化防止剤が挙げられ、これら酸化防止剤はそれぞれ単独又は併用して用いても良い。そして、相乗的に酸化防止作用が向上することからヒンダード系酸化防止剤とリン系酸化防止剤を併用して用いることが好ましく、その際には例えば、ヒンダード系酸化防止剤100重量部に対して、リン系酸化防止剤を100〜500重量部で混合して使用することがさらに好ましい。また、酸化防止剤の添加量としては、本発明の位相差フィルムを構成するフマル酸ジイソプロピル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体100重量部に対して酸化防止作用に優れることから、0.01〜10重量部が好ましく、0.5〜1重量部がさらに好ましい。

0058

さらに、紫外線吸収剤として、例えば、ベンゾトリアゾールベンゾフェノントリアジン、ベンゾエート等の紫外線吸収剤を必要に応じて配合してもよい。

0059

本発明の位相差フィルムは、発明の主旨を超えない範囲で、その他高分子、界面活性剤高分子電解質導電性錯体無機フィラー顔料帯電防止剤アンチブロッキング剤滑剤等を配合してもよい。

0060

本発明のフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体は、溶媒に対する溶解性に優れ、溶液キャスト等の方法により、フィルムとすることが可能であり、該フィルムはフィルム強度等に優れるものとなる。

発明の効果

0061

本発明は、分子量が高いことから、フィルム等とした際の特性に優れる新規なフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体及び該フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を効率よく製造する方法を提供するものである。

0062

以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0063

なお、実施例により示す諸物性は、以下の方法により測定した。

0064

<フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体の組成>
核磁気共鳴測定装置日本電子製、商品名JNM−GX270)を用い、プロトン核磁気共鳴分光(1H−NMRスペクトル分析より求めた。

0065

<重量平均分子量の測定>
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー製、商品名C0−8011(カラムGMHHR—Hを装着))を用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃で測定し、標準ポリスチレン換算値として求めた。

0066

<フィルムの位相差および三次元屈折率の測定>
全自動複屈折計(王子計測機器製、商品名KOBRA−WR)を用いて測定した。

0067

実施例1(フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体の製造)
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル50g(0.25モル)、4−メトキシケイ皮酸エチル5.7g(0.028モル)、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートとしてウレタンアクリレート化合物(商品名)UA−4200(新中村化学工業(株)製)0.15g(1.2×10−4モル(0.
045モル%))及び重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.48g(0.0028モル)を入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合を行った。重合反応終了後、アンプルから重合物を取り出し、テトラヒドロフラン400gで溶解させた。このポリマー溶液を3Lのメタノール中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体22gを得た(収率:40%)。

0068

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体の重量平均分子量は192000であった。

0069

また、1H−NMR測定により、共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位/多官能性アクリレート残基単位=88.95/10.98/0.07(モル%)であることを確認した。

0070

フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体をメチルイソブチルケトンに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターにより10cm×10cmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、130℃で10分乾燥することにより、厚み30μmのフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を用いた透明フィルムを得た。得られたフィルムの位相差測定を行ったところ、面外位相差Rthは−249nmと負に大きく、膜厚と面外位相差の絶対値は8.3nm/フィルム膜厚(μm)であった。さらに、このフィルムを曲げて端部同士を接触させる屈曲試験を実施したところ、フマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体層にクラックの発生等は見られず、靭性に優れるものであった。
実施例2(フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体の製造)
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル50g(0.25モル)、4−メトキシケイ皮酸エチル12.9g(0.062モル)、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートとしてウレタンアクリレート化合物(商品名)UA−4200(新中村化学工業(株)製)0.40g(3.1×10−4モル(0.098モル%))及び重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.54g(0.0031モル)を入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合を行った。重合反応終了後、アンプルから重合物を取り出し、テトラヒドロフラン400gで溶解させた。このポリマー溶液を3Lのメタノール中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体25gを得た(収率:39%)。

0071

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体の重量平均分子量は204000であった。

0072

また、1H−NMR測定により、共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位/多官能性アクリレート残基単位=79.81/19.98/0.21(モル%)であることを確認した。

0073

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、位相差測定を行ったところ、面外位相差Rthは−258nmと負に大きく、膜厚と面外位相差の絶対値は8.6nm/フィルム膜厚(μm)であった。さらに、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、得られた透明フィルムにクラック発生等は見られず、靭性に優れるものであった。

0074

実施例3(フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体の製造)
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル50g(0.25モル(69.99モル%))、4−メトキシケイ皮酸エチル34.3g(0.166モル)、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートとしてウレタンアクリレート化合物(商品名)U−6HA(新中村化学工業(株)製)0.40g(3.3×10−4モル(0.080モル%))及び重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.73g(0.0042モル)を入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、36時間保持することによりラジカル重合を行った。重合反応終了後、アンプルから重合物を取り出し、テトラヒドロフラン400gで溶解させた。このポリマー溶液を3Lのメタノール中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体30gを得た(収率:35%)。

0075

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル−アクリレート共重合体の重量平均分子量は184000であった。

0076

また、1H−NMR測定により、共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位/多官能性アクリレート残基単位=60.83/38.97/0.20(モル%)であることを確認した。

0077

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、位相差測定を行ったところ、面外位相差Rthは−263nmと負に大きく、膜厚と面外位相差の絶対値は8.8nm/フィルム膜厚(μm)であった。さらに、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、得られた透明フィルムにクラック発生等は見られず、靭性に優れるものであった。

0078

実施例4(フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸メチル−アクリレート共重合体の製造)
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル50g(0.25モル)、4−メトキシケイ皮酸メチル12.0g(0.062モル)、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートとしてウレタンアクリレート化合物(商品名)UA−7200(新中村化学工業(株)製)0.15g(1.2×10−4モル(0.038モル%))及び重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.27g(0.0016モル)を入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、48時間保持することによりラジカル重合を行った。重合反応終了後、アンプルから重合物を取り出し、テトラヒドロフラン400gで溶解させた。このポリマー溶液を3Lのメタノール中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸メチル−アクリレート共重合体19gを得た(収率:30%)。

0079

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸メチル−アクリレート共重合体の重量平均分子量は197000であった。

0080

また、1H−NMR測定により、共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸メチル残基単位/多官能性アクリレート残基単位=78.90/20.98/0.12(モル%)であることを確認した。

0081

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、位相差測定を行ったところ、面外位相差Rthは−253nmと負に大きく、膜厚と面外位相差の絶対値は8.4nm/フィルム膜厚(μm)であった。さらに、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、得られた透明フィルムにクラック発生等は見られず、靭性に優れるものであった。

0082

実施例5(フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸イソプロピル−アクリレート共重合体の製造)
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル50g(0.25モル)、4−メトキシケイ皮酸イソプロピル18.3g(0.083モル)、ウレタン結合を有する多官能性アクリレートとしてウレタンアクリレート化合物(商品名)UA−4200(新中村化学工業(株)製)0.30g(2.3×10−4モル(0.069モル%))及び重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.54g(0.0031モル)を入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合を行った。重合反応終了後、アンプルから重合物を取り出し、テトラヒドロフラン400gで溶解させた。このポリマー溶液を3Lのメタノール中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸イソプロピル−アクリレート共重合体24gを得た(収率:35%)。

0083

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸イソプロピル−アクリレート共重合体の重量平均分子量は186000であった。

0084

また、1H−NMR測定により、共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位/多官能性アクリレート残基単位=75.87/23.97/0.16(モル%)であることを確認した。

0085

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル−アクリレート共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、位相差測定を行ったところ、面外位相差Rthは−253nmと負に大きく、膜厚と面外位相差の絶対値は8.4nm/フィルム膜厚(μm)であった。さらに、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、得られた透明フィルムにクラック発生等は見られず、靭性に優れるものであった。

0086

比較例1
ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを用いなかった以外は、実施例1と同様の方法により、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル共重合体16gを得た(収率:28%)。

0087

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル共重合体の重量平均分子量は99000と低いものであった。1H−NMR測定により得られた共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位=90/10(モル%)であった。

0088

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、曲げ応力を加え始めた早々にフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体層にクラックが発生した。

0089

比較例2
ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを用いなかった以外は、実施例2と同様の方法により、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル共重合体15gを得た(収率:24%)。

0090

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル共重合体の重量平均分子量は87000と低いものであった。1H−NMR測定により得られた共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位=79/21(モル%)であった。

0091

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、曲げ応力を加え始めた早々にフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体層にクラックが発生した。

0092

比較例3
ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを用いなかった以外は、実施例3と同様の方法により、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル共重合体17gを得た(収率:20%)。

0093

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸エチル共重合体の重量平均分子量は63000と低いものであった。1H−NMR測定により得られた共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸エチル残基単位=59/41(モル%)であった。

0094

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、曲げ応力を加え始めた早々にフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体層にクラックが発生した。

0095

比較例4
ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを用いなかった以外は、実施例4と同様の方法により、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸メチル共重合体10gを得た(収率:16%)。

0096

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸メチル共重合体の重量平均分子量は90000と低いものであった。また、1H−NMR測定により得られた共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸メチル残基単位=80/20(モル%)であった。

0097

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、曲げ応力を加え始めた早々にフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体層にクラックが発生した。

0098

比較例5
ウレタン結合を有する多官能性アクリレートを用いなかった以外は、実施例5と同様の方法により、フマル酸ジイソプロピル−4−メトキシ皮酸イソプロピル共重合体14gを得た(収率:20%)。

0099

得られたフマル酸ジイソプロピル−4−メトキシケイ皮酸イソプロピル共重合体の重量平均分子量は75000と低いものであった。また、1H−NMR測定により得られた共重合体組成はフマル酸ジイソプロピル残基単位/4−メトキシケイ皮酸イソプロピル残基単位=74/26(モル%)であった。

0100

得られたフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体を実施例1と同様の方法によりフィルムとし、このフィルムの屈曲試験を実施したところ、曲げ応力を加え始めた早々にフマル酸ジエステル−アルコキシケイ皮酸エステル共重合体層にクラックが発生した。

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