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課題

解決手段

本発明は、ADAMTS13等の、ADAMTSタンパク質の発現に有用である培養培地を提供する。ADAMTSタンパク質の発現および精製のための方法も提供する。一部の実施形態において、本発明の培地および方法は、高比活性を有するADAMTSタンパク質の発現に有用である。本明細書に提供される方法に従い発現され、精製される、高比活性を有するADAMTS、例えば、ADAMTS13タンパク質組成物もまた提供する。

概要

背景

ADAMTSトロンボスポンジンI型モチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼタンパク質は、亜鉛依存性触媒ドメイン、高システインドメイン、ディスインテグリン様ドメイン、および少なくとも1つの、そして多くの場合複数のトロンボスポンジンI型反復を含む、いくつかの保存ドメインを含有するメタロプロテイナーゼのファミリーである(概説は、非特許文献1(Nicholson et al.,BMCEvol Biol.2005 Feb 4;5(1):11)を参照)。これらのタンパク質は、進化的に、メタロプロテイナーゼのADAMおよびMMPのファミリーに関連し(JonesGC,Curr Pharm Biotechnol.2006 Feb;7(1):25−31)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(Moake JL,Semin Hematol.2004 Jan;41(1):4−14)、結合組織障害、癌、炎症(Nicholson et al.)、および重度熱帯熱マラリア(Larkin et al.,PLoS Pathog.2009 Mar;5(3):e1000349)を含む、いくつかの疾患および状態と関連付けられている分泌酵素である。これらの関連性のため、ADAMTS酵素は、いくつかの病態の可能性のある治療標的として認識されている(Jones GC,Curr Pharm Biotechnol.2006 Feb;7(1):25−31)。したがって、ウイルスBSE、およびマイコプラズマ菌のような病原体等の汚染物を含まない、高比活性を有する高収率ADAMTSタンパク質を産生する方法が必要とされる。

細胞、特に真核細胞、より具体的には哺乳類細胞の培養のために、細胞の効率的な増殖、ならびに生物学的産物、特に、例えば組み換えタンパク質、抗体、ウイルス、ウイルス抗原、およびウイルス様粒子等の生物製剤の産生に必要な栄養物質を提供する、特別な培養培地を使用する必要性が常に存在する。前記生物学的産物の効率的な産生には、最大限の産生収率を得るために、最適な細胞密度ならびにタンパク質発現自体の増加を達成することが重要である。

細胞培養培地配合物は、ウシ胎仔血清FCS)、いくつかの動物由来するタンパク質、および/またはウシ由来タンパク質加水分解物、ならびに植物もしくは酵母由来のタンパク質加水分解物のような不定の成分を含む、様々な添加物で補充されている。

一般に、例えば、アルブミントランスフェリンインスリン等の血清または血清由来物質は、その得られた細胞培養物およびその生物学的産物を汚染し得る不要な作用物質を含む場合がある。さらに、ヒト血清由来添加物は、血清を介して感染する可能性がある肝炎ウイルスおよびHIVを含む、全ての既知のウイルスについて試験されなければならない。また、ウシ血清およびその由来産物は、BSE汚染のリスクがある。加えて、全ての血清由来産物は、未知物質によって汚染される可能性がある。細胞培養にヒトまたは動物源に由来する血清またはタンパク質添加物を使用する時、特に、細胞がヒト投与用の薬物またはワクチンの製造に使用される場合、多くの問題(例えば、異なる回分の組成物における質の差、およびマイコプラズマ、ウイルス、またはBSEで汚染されるリスク)が存在する。

したがって、血清または他の動物性タンパク質化合物を必要としない、効率的な宿主系および培養条件を提供するための多くの試みが行われている。

そのような血清を含まない培地は、植物または酵母に由来するタンパク質抽出物に基づいて開発されている。例えば、大豆加水分解物は、発酵プロセスに有用であることが知られており、多くの選好性生物、酵母、および真菌の増殖を強化することができる。国際公開第96/26266号は、大豆ミールパパイン消化物が炭水化物および窒素の源であり、成分の多くが組織培養で使用され得ることを説明している。Franekら(Biotechnology Progress(2000)16,688−692)は、定義される大豆および小麦加水分解物ペプチド分画の増殖および産生能の促進作用を説明している。

国際公開第96/15231号は、脊椎動物細胞繁殖およびウイルス産生プロセス用の合成最小必須培地酵母抽出物とから成る無血清培地を開示している。動物細胞増殖用の米ペプチド、および酵母抽出物とその酵素消化物、ならびに/または植物脂質を含む基礎細胞培養培地から成る培地配合物が、国際公開第98/15614号に開示されている。組み換え細胞の培養用の精製された大豆加水分解物を含む培地が、国際公開第01/23527号に開示されている。国際公開第00/03000号は、大豆加水分解物および酵母抽出物を含むが、増殖因子等の動物タンパク質組み換え形態の存在も必要とする培地を開示している。

第EP−A−0 481 791号は、動物源から単離されたタンパク質、脂質、および炭水化物を含まず、さらに組み換えインスリンまたはインスリン類似体、1%〜0.025%w/vパパイン消化大豆ペプトン、およびプトレシンを含む、操作されたCHO細胞を培養するための、生化学的に定義された培養培地を説明している。国際公開第98/08934号は、加水分解された大豆ペプチド(1〜1000mg/L)、0.01〜1mg/Lのプトレシン、ならびにアルブミン、フェチュイン、種々のホルモン、および他のタンパク質を含む、種々の動物由来成分を含む、無血清真核細胞培養物を説明している。この内容において、プトレシンは、0.08mg/Lの濃度で、DMEM/HamのF12のような標準培地に含まれていることも知られていることに留意するべきである。

しかしながら、植物および/または酵母加水分解物は、オリゴペプチドならびに他の未知の成分および汚染物の未定義の混合物である。また、市販の加水分解物のロットの質は、非常に変動する。結果として、使用される加水分解物のロットのに関連して、組み換えタンパク質またはウイルス産物の産生において、多くの変動(ロット間の変動)が存在する(最大3倍の変動)。この欠点は、細胞の増殖ならびに各細胞のタンパク質発現に影響を及ぼす。US第2007/0212770号は、組み換えタンパク質生物製剤の大規模な産生に有用である、種々の動物性タンパク質を含まず、オリゴペプチドを含まない、既知組成培養培地を説明している。

ADAMTSファミリーの1つの成員であるADAMTS13は、残基Tyr1605とMet1606との間のフォンビルブランド因子(vWF)を切断し、これは生体内における大型vWF多量体の分解に関与する機能である。ADAMTS13活性欠損は、TTP(Moake JL,Semin Hematol.2004 Jan;41(1):4−14)、急性および慢性炎症(Chauhan et al.,J Exp Med.2008 Sep 1;205(9):2065−74)、および最近では重度の熱帯熱マラリア(Larkin et al.,PLoS Pathog.2009 Mar;5(3):e1000349)等の、いくつかの状態と関連付けられている。

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は、種々の程度の組織虚血および梗塞をもたらす可能性がある、血栓性微小血管障害血小板減少症、および微小血管血栓症を特徴とする疾患である。臨床的に、TTP患者は、血小板減少分裂赤血球赤血球断片化)、および乳酸デヒドロゲナーゼレベル上昇等の症状によって診断される(Moake J L.Thrombotic microangiopathies.N Engl J Med.2002;347:589−600、Moake J L.von Willebrand factor,ADAMTS13,and thrombotic thrombocytopenic purpura.Semin Hematol.2004;41:4−14、Sadler J E,Moake J L,Miyata T,George J N.Recent advances in thrombotic thrombocytopenic purpura.Hematology(Am Soc Hematol Educ Program).2004:407−423、Sadler J E.New concepts in von Willebrand disease.Annu Rev Med.2005;56:173−191)。

1982年に、Moakeらは、慢性再発TTPを有する患者の血漿において、異常に大型のフォンビルブランド因子(UL−vWF)多量体を認めた(Moake J L,Rudy C K,Troll J H,Weinstein M J,Colannino N M,Azocar J,Seder R H,Hong S L,Deykin D.Unusually large plasma factor VIII:von Willebrand factor multimers in chronic relapsing thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1982;307:1432−1435)。UL−vWFとTTPとの間の関連は、TTPを患う大半の患者が、現在ADAMTS13として知られる、vWFを切断する血漿メタロプロテアーゼを欠損しているという、FurlanらならびにTsaiおよびLianによる独立した所見によって支持を得た(Furlan M,Robles R,Solenthaler M,Wassmer M,Sandoz P,Laemmle B.Deficient activity of von Willebrand factor−cleaving protease in chronic relapsing thrombotic thrombocytopenic purpura.Blood.1997;89:3097−3103、Tsai H M,Sussman,I I,Ginsburg D,Lankhof H,Sixma J J,Nagel R L.Proteolytic cleavage of recombinant type 2A von Willebrand factor mutants R834W and R834Q:inhibition by doxycycline and by monoclonal antibody VP−1. Blood.1997;89:1954−1962、Tsai H M,Lian E C.Antibodies to von Willebrand factor−cleaving protease in acute thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1998;339:1585−1594)。

ADAMTS13プロテアーゼは、肝臓によって主に産生される190kDaのグリコシル化タンパク質である(Levy G G,Nichols W C,Lian E C,Foroud T,McClintick J N,McGee B M,Yang A Y,Siemieniak D R,Stark K R,Gruppo R,Sarode R,Shurin S B,Chandrasekaran V,Stabler S P,Sabio H,Bouhassira E E,Upshaw J D,Jr.,Ginsburg D,Tsai H M.Mutations in a member of the ADAMTS gene family cause thrombotic thrombocytopenic purpura.Nature.2001;413:488−494、Fujikawa K,Suzuki H,McMullen B,Chung D.Purification of human von Willebrand factor−cleaving protease and its identification as a new member of the metalloproteinase family.Blood.2001;98:1662−1666、Zheng X,Chung D,Takayama T K,Majerus E M,Sadler J E,Fujikawa K.Structure of von Willebrand factor−cleaving protease(ADAMTS13),a metalloprotease involved in thrombotic thrombocytopenic purpura.J Biol Chem.2001;276:41059−41063、Soejima K,Mimura N,Hirashima M,Maeda H,Hamamoto T,Nakagaki T,Nozaki C.A novel human metalloprotease synthesized in the liver and secreted into the blood:possibly,the von Willebrand factor−cleaving protease;J Biochem(Tokyo). 2001;130:475−480、Gerritsen H E,Robles R,Lammle B,Furlan M.Partial amino acid sequence of purified von Willebrand factor−cleaving protease. Blood.2001;98:1654−1661)。

ADAMTS13遺伝子における変異は、TTPを生じることが示されている(Levy G G,Nichols W C,Lian E C,Foroud T,McClintick J N,McGee B M,Yang A Y,Siemieniak D R,Stark K R,Gruppo R,Sarode R,Shurin S B,Chandrasekaran V,Stabler S P,Sabio H,Bouhassira E E,Upshaw J D,Jr.,Ginsburg D,Tsai H M. Mutations in a member of the ADAMTS gene family cause thrombotic thrombocytopenic purpura.Nature.2001;413:488−494)。ADAMTS−13活性を阻害する自己抗体により生じることが多い特発性TTPは、成人および年長の小児に生じるより一般的な障害であり、11%〜36%の患者に一定の間隔で再発する可能性がある(Tsai H M,Lian E C.Antibodies to von Willebrand factor−cleaving protease in acute thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1998;339:1585−1594、Furlan M,Lammle B.Deficiency of von Willebrand factor−cleaving protease in familial and acquired thrombotic thrombocytopenic purpura.Baillieres Clin Haematol.1998;11:509−514)。

中和自己抗体も、循環からのクリアランスを誘発することにより、ADAMTS13活性を阻害し得る(Scheiflinger F,Knobl P,Trattner B,Plaimauer B,Mohr G,Dockal M,Dorner F,Rieger M.NonneutralizingIgMandIgGantibodies to von Willebrand factor−cleaving protease(ADAMTS−13)in a patient with thrombotic thrombocytopenic purpura.Blood.2003;102:3241−3243)。健康な成人の血漿ADAMTS13活性は、50%〜178%の範囲である(Moake J L.Thrombotic thrombocytopenic purpura and the hemolytic uremic syndrome.Arch Pathol Lab Med.2002;126:1430−1433)。家族性または後天性のTTPを伴う大半の患者において、血漿ADAMTS13活性は欠損しているか、または正常な活性は5%未満である。治療を受けなければ、TTPの死亡率は90%を超えるが、血漿療法は、死亡率を約20%減少させている(Moake J L.Thrombotic thrombocytopenic purpura and the hemolytic uremic syndrome.Arch Pathol Lab Med.2002;126:1430−1433)。

巨核球および内皮細胞で合成されたvWFは、超大型vWF(UL−vWF)として、それぞれ、血小板α−顆粒およびバイベルパラーデ小体貯蔵される(Moake J L,Rudy C K,Troll J H,Weinstein M J,Colannino N M,Azocar J,Seder R H,Hong S L,Deykin D.Unusually large plasma factor VIII:von Willebrand factor multimers in chronic relapsing thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1982;307:1432−1435、Wagner D D,Olmsted J B,Marder V J.Immunolocalization of von Willebrand protein in Weibel−Palade bodies of human endothelial cells.J Cell Biol.1982; 95:355−360、Wagner D D,Bonfanti R. von Willebrand factor and the endothelium.Mayo Clin Proc.1991;66:621−627、Sporn L A,Marder V J,Wagner D D.von Willebrand factor released from Weibel−Palade bodies bindsmore avidly to extracellular matrix than that secreted constitutively.Blood.1987;69:1531−1534、Tsai H M,Nagel R L,Hatcher V B,Sussman,I I.Endothelial cell−derived high molecular weight von Willebrand factor is converted into the plasma multimer pattern by granulocyte proteases.Biochem Biophys Res Commun.1989;158:980−985、Tsai H M,Nagel R L,Hatcher V B,Sussman,I I.Multimeric composition of endothelial cell−derived von Willebrand factor.Blood.1989;73:2074−2076)。内皮細胞から分泌されると、これらのUL−vWF多量体は、循環において、ADAMTS13によってvWF分子内の特定の切断部位で、一連のより小さい多量体に切断される(Tsai H M,Nagel R L,Hatcher V B,Sussman,I I.Endothelial cell−derived high molecular weight von Willebrand factor is converted into the plasma multimer pattern by granulocyte proteases.Biochem Biophys Res Commun.1989;158:980−985、Dent J A,Galbusera M,Ruggeri Z M.Heterogeneity of plasma von Willebrand factor multimers resulting from proteolysis of the constituent subunit.J Clin Invest.1991;88:774−782、Furlan M,Robles R,Affolter D,Meyer D,Baillod P,Lammle B.Triplet structure of von Willebrand factor reflects proteolytic degradation of high molecular weight multimers.Proc Natl Acad Sci USA.1993;90:7503−7507)。

ADAMTS13は、Tyr842−Met843で、成熟vWFサブユニットの中央A2ドメインの結合を切断し、活性のために、亜鉛またはカルシウムを必要とする(Dent J A,Berkowitz S D,Ware J,Kasper C K,Ruggeri Z M.Identification of a cleavage site directing the immunochemical detection of molecular abnormalities in type IIA von Willebrand factor.Proc Natl Acad Sci USA.1990;87:6306−6310)。vWFは、電子顕微鏡によって見られるように、「毛糸の玉」および繊維状形態で存在する(Slayter H,Loscalzo J,Bockenstedt P,Handin R I.Native conformation of human von Willebrand protein.Analysis by electron microscopy and quasi−elastic light scattering.J Biol.Chem.1985;260:8559−8563)。さらに、原子間力顕微鏡により、vWFが、静状態下で球状構造、およびせん断応力に曝された後、ほどかれた繊維状態で存在することが確認されている(Siedlecki C A,Lestini B J,Kottke−Marchant K K,Eppell S J,Wilson D L,Marchant R E.Shear−dependent changes in the three−dimensional structure of human von Willebrand factor.Blood.1996;88:2939−2950)。これは、vWF繊維の一端が表面に固定される時、生体内でも生じ得る。

TTP患者の血栓は、ほとんどフィブリンを含まず、主にvWFおよび血小板を含み、血栓症の原因としてvWF媒介血小板の凝集示唆する(Asada Y,Sumiyoshi A,Hayashi T,Suzumiya J,Kaketani K.Immunohistochemistry of vascular lesion in thrombotic thrombocytopenic purpura, with special reference to factor VIII related antigen.Thromb Res.1985;38:469−479)。TTPの再発を伴う患者は、血漿中に超大型多量体を有する。抑制物質(抗ADAMTS13 Ab)の持続がADAMTS13活性を減少させるため、UL−vWF多量体は、時間とともに蓄積する。UL−vWF多量体は、機能亢進性であり、せん断応力を受けてほどかれ、血小板の凝集を生じ、血管内血栓症をもたらす(Tsai H M.Von Willebrand factor,ADAMTS13,and thrombotic thrombocytopenic purpura.J Mol Med.2002;80:639−647、Tsai H M.Deficiency of ADAMTS−13 in thrombotic and thrombocytopenic purpura.J Thromb Haemost.2003;1:2038−2040、discussion 2040−2035)。

ADAMTS13欠損による血漿中の反応性亢進UL−vWF多量体の存在は、冠動脈心疾患と関連付けられている動脈血栓症リスク増加に関連している可能性があると考えられている。

ADAMTSタンパク質は、いくつかの疾患および病態と関連付けられているため、薬学的配合物および投与に適した、高比活性を有する組み換えADAMTSタンパク質の大規模な産生方法が、本技術分野において必要とされている。本発明は、ADAMTSタンパク質の産生および精製の技術における、これらの必要性および他の必要性を満たす方法を提供する。

概要

ADAMTSタンパク質発現のための細胞培養培地の提供。本発明は、ADAMTS13等の、ADAMTSタンパク質の発現に有用である培養培地を提供する。ADAMTSタンパク質の発現および精製のための方法も提供する。一部の実施形態において、本発明の培地および方法は、高比活性を有するADAMTSタンパク質の発現に有用である。本明細書に提供される方法に従い発現され、精製される、高比活性を有するADAMTS、例えば、ADAMTS13タンパク質組成物もまた提供する。なし

目的

細胞、特に真核細胞、より具体的には哺乳類細胞の培養のために、細胞の効率的な増殖、ならびに生物学的産物、特に、例えば組み換えタンパク質、抗体、ウイルス、ウイルス抗原、およびウイルス様粒子等の生物製剤の産生に必要な栄養物質を提供する

効果

実績

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請求項1

細胞培養上清であって、該上清は組換えヒトADAMTS13タンパク質を含み、ここで、該上清は、FRETS−VWF73アッセイを使用して測定した場合、1mg組換えヒトADAMTS13タンパク質当り少なくとも600UのADAMTS13活性比活性を含む、細胞培養上清。

請求項2

請求項1に記載の細胞培養上清であって、ここで、該上清は、FRETS−VWF73アッセイを使用して測定した場合、1mg組換えヒトADAMTS13タンパク質当り少なくとも700UのADAMTS13活性の比活性を含む、細胞培養上清。

請求項3

請求項1に記載の細胞培養上清であって、ここで、該上清は、FRETS−VWF73アッセイを使用して測定した場合、1mg組換えヒトADAMTS13タンパク質当り少なくとも800UのADAMTS13活性の比活性を含む、細胞培養上清。

請求項4

請求項1に記載の細胞培養上清であって、ここで、該上清は、FRETS−VWF73アッセイを使用して測定した場合、1mg組換えヒトADAMTS13タンパク質当り少なくとも900UのADAMTS13活性の比活性を含む、細胞培養上清。

請求項5

請求項1に記載の細胞培養上清であって、ここで、該上清は、FRETS−VWF73アッセイを使用して測定した場合、1mg組換えヒトADAMTS13タンパク質当り少なくとも1000UのADAMTS13活性の比活性を含む、細胞培養上清。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、少なくとも3μMの亜鉛を含有する、細胞培養上清。

請求項7

請求項1〜5のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、3μM〜12μMの亜鉛を含有する、細胞培養上清。

請求項8

請求項1〜5のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、5μM〜12μMの亜鉛を含有する、細胞培養上清。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、少なくとも0.5mMのカルシウムを含有する、細胞培養上清。

請求項10

請求項1〜8のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、0.5mM〜1.5mMのカルシウムを含有する、細胞培養上清。

請求項11

請求項1〜10のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、少なくとも2mg/Lのニコチンアミドを含有する、細胞培養上清。

請求項12

請求項1〜10のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、少なくとも7mg/Lのニコチンアミドを含有する、細胞培養上清。

請求項13

請求項1〜10のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミドを含有する、細胞培養上清。

請求項14

請求項1〜13のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、少なくとも0.5mg/Lのプトレシンを含有する、細胞培養上清。

請求項15

請求項1〜14のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、哺乳類細胞培養上清である、細胞培養上清。

請求項16

請求項1〜14のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、CHO細胞BHK細胞、またはHEK細胞培養上清である、細胞培養上清。

請求項17

請求項1〜14のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、CHO細胞の培養上清である、細胞培養上清。

請求項18

請求項1〜17のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、連続細胞培養の上清である、細胞培養上清。

請求項19

請求項1〜17のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、6.9〜7.3のpHを有する、細胞培養上清。

請求項20

請求項1〜17のいずれか一項に記載の細胞培養上清であって、7.05〜7.15のpHを有する、細胞培養上清。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2009年7月31日に出願された、米国仮出願第61/230,477号の利益を主張し、全ての目的において、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。

0002

政府支援による研究または開発の下で行われた発明に対する権利に関する記述
適用なし

0003

コンパクトディスクにより提出された、「配列リスト」、表、またはコンピュータプログラムリスト付録への言及
適用なし

背景技術

0004

ADAMTSトロンボスポンジンI型モチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼタンパク質は、亜鉛依存性触媒ドメイン、高システインドメイン、ディスインテグリン様ドメイン、および少なくとも1つの、そして多くの場合複数のトロンボスポンジンI型反復を含む、いくつかの保存ドメインを含有するメタロプロテイナーゼのファミリーである(概説は、非特許文献1(Nicholson et al.,BMCEvol Biol.2005 Feb 4;5(1):11)を参照)。これらのタンパク質は、進化的に、メタロプロテイナーゼのADAMおよびMMPのファミリーに関連し(JonesGC,Curr Pharm Biotechnol.2006 Feb;7(1):25−31)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(Moake JL,Semin Hematol.2004 Jan;41(1):4−14)、結合組織障害、癌、炎症(Nicholson et al.)、および重度熱帯熱マラリア(Larkin et al.,PLoS Pathog.2009 Mar;5(3):e1000349)を含む、いくつかの疾患および状態と関連付けられている分泌酵素である。これらの関連性のため、ADAMTS酵素は、いくつかの病態の可能性のある治療標的として認識されている(Jones GC,Curr Pharm Biotechnol.2006 Feb;7(1):25−31)。したがって、ウイルスBSE、およびマイコプラズマ菌のような病原体等の汚染物を含まない、高比活性を有する高収率ADAMTSタンパク質を産生する方法が必要とされる。

0005

細胞、特に真核細胞、より具体的には哺乳類細胞の培養のために、細胞の効率的な増殖、ならびに生物学的産物、特に、例えば組み換えタンパク質、抗体、ウイルス、ウイルス抗原、およびウイルス様粒子等の生物製剤の産生に必要な栄養物質を提供する、特別な培養培地を使用する必要性が常に存在する。前記生物学的産物の効率的な産生には、最大限の産生収率を得るために、最適な細胞密度ならびにタンパク質発現自体の増加を達成することが重要である。

0006

細胞培養培地配合物は、ウシ胎仔血清FCS)、いくつかの動物由来するタンパク質、および/またはウシ由来タンパク質加水分解物、ならびに植物もしくは酵母由来のタンパク質加水分解物のような不定の成分を含む、様々な添加物で補充されている。

0007

一般に、例えば、アルブミントランスフェリンインスリン等の血清または血清由来物質は、その得られた細胞培養物およびその生物学的産物を汚染し得る不要な作用物質を含む場合がある。さらに、ヒト血清由来添加物は、血清を介して感染する可能性がある肝炎ウイルスおよびHIVを含む、全ての既知のウイルスについて試験されなければならない。また、ウシ血清およびその由来産物は、BSE汚染のリスクがある。加えて、全ての血清由来産物は、未知物質によって汚染される可能性がある。細胞培養にヒトまたは動物源に由来する血清またはタンパク質添加物を使用する時、特に、細胞がヒト投与用の薬物またはワクチンの製造に使用される場合、多くの問題(例えば、異なる回分の組成物における質の差、およびマイコプラズマ、ウイルス、またはBSEで汚染されるリスク)が存在する。

0008

したがって、血清または他の動物性タンパク質化合物を必要としない、効率的な宿主系および培養条件を提供するための多くの試みが行われている。

0009

そのような血清を含まない培地は、植物または酵母に由来するタンパク質抽出物に基づいて開発されている。例えば、大豆加水分解物は、発酵プロセスに有用であることが知られており、多くの選好性生物、酵母、および真菌の増殖を強化することができる。国際公開第96/26266号は、大豆ミールパパイン消化物が炭水化物および窒素の源であり、成分の多くが組織培養で使用され得ることを説明している。Franekら(Biotechnology Progress(2000)16,688−692)は、定義される大豆および小麦加水分解物ペプチド分画の増殖および産生能の促進作用を説明している。

0010

国際公開第96/15231号は、脊椎動物細胞繁殖およびウイルス産生プロセス用の合成最小必須培地酵母抽出物とから成る無血清培地を開示している。動物細胞増殖用の米ペプチド、および酵母抽出物とその酵素消化物、ならびに/または植物脂質を含む基礎細胞培養培地から成る培地配合物が、国際公開第98/15614号に開示されている。組み換え細胞の培養用の精製された大豆加水分解物を含む培地が、国際公開第01/23527号に開示されている。国際公開第00/03000号は、大豆加水分解物および酵母抽出物を含むが、増殖因子等の動物タンパク質組み換え形態の存在も必要とする培地を開示している。

0011

第EP−A−0 481 791号は、動物源から単離されたタンパク質、脂質、および炭水化物を含まず、さらに組み換えインスリンまたはインスリン類似体、1%〜0.025%w/vパパイン消化大豆ペプトン、およびプトレシンを含む、操作されたCHO細胞を培養するための、生化学的に定義された培養培地を説明している。国際公開第98/08934号は、加水分解された大豆ペプチド(1〜1000mg/L)、0.01〜1mg/Lのプトレシン、ならびにアルブミン、フェチュイン、種々のホルモン、および他のタンパク質を含む、種々の動物由来成分を含む、無血清真核細胞培養物を説明している。この内容において、プトレシンは、0.08mg/Lの濃度で、DMEM/HamのF12のような標準培地に含まれていることも知られていることに留意するべきである。

0012

しかしながら、植物および/または酵母加水分解物は、オリゴペプチドならびに他の未知の成分および汚染物の未定義の混合物である。また、市販の加水分解物のロットの質は、非常に変動する。結果として、使用される加水分解物のロットのに関連して、組み換えタンパク質またはウイルス産物の産生において、多くの変動(ロット間の変動)が存在する(最大3倍の変動)。この欠点は、細胞の増殖ならびに各細胞のタンパク質発現に影響を及ぼす。US第2007/0212770号は、組み換えタンパク質生物製剤の大規模な産生に有用である、種々の動物性タンパク質を含まず、オリゴペプチドを含まない、既知組成培養培地を説明している。

0013

ADAMTSファミリーの1つの成員であるADAMTS13は、残基Tyr1605とMet1606との間のフォンビルブランド因子(vWF)を切断し、これは生体内における大型vWF多量体の分解に関与する機能である。ADAMTS13活性欠損は、TTP(Moake JL,Semin Hematol.2004 Jan;41(1):4−14)、急性および慢性炎症(Chauhan et al.,J Exp Med.2008 Sep 1;205(9):2065−74)、および最近では重度の熱帯熱マラリア(Larkin et al.,PLoS Pathog.2009 Mar;5(3):e1000349)等の、いくつかの状態と関連付けられている。

0014

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は、種々の程度の組織虚血および梗塞をもたらす可能性がある、血栓性微小血管障害血小板減少症、および微小血管血栓症を特徴とする疾患である。臨床的に、TTP患者は、血小板減少分裂赤血球赤血球断片化)、および乳酸デヒドロゲナーゼレベル上昇等の症状によって診断される(Moake J L.Thrombotic microangiopathies.N Engl J Med.2002;347:589−600、Moake J L.von Willebrand factor,ADAMTS13,and thrombotic thrombocytopenic purpura.Semin Hematol.2004;41:4−14、Sadler J E,Moake J L,Miyata T,George J N.Recent advances in thrombotic thrombocytopenic purpura.Hematology(Am Soc Hematol Educ Program).2004:407−423、Sadler J E.New concepts in von Willebrand disease.Annu Rev Med.2005;56:173−191)。

0015

1982年に、Moakeらは、慢性再発TTPを有する患者の血漿において、異常に大型のフォンビルブランド因子(UL−vWF)多量体を認めた(Moake J L,Rudy C K,Troll J H,Weinstein M J,Colannino N M,Azocar J,Seder R H,Hong S L,Deykin D.Unusually large plasma factor VIII:von Willebrand factor multimers in chronic relapsing thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1982;307:1432−1435)。UL−vWFとTTPとの間の関連は、TTPを患う大半の患者が、現在ADAMTS13として知られる、vWFを切断する血漿メタロプロテアーゼを欠損しているという、FurlanらならびにTsaiおよびLianによる独立した所見によって支持を得た(Furlan M,Robles R,Solenthaler M,Wassmer M,Sandoz P,Laemmle B.Deficient activity of von Willebrand factor−cleaving protease in chronic relapsing thrombotic thrombocytopenic purpura.Blood.1997;89:3097−3103、Tsai H M,Sussman,I I,Ginsburg D,Lankhof H,Sixma J J,Nagel R L.Proteolytic cleavage of recombinant type 2A von Willebrand factor mutants R834W and R834Q:inhibition by doxycycline and by monoclonal antibody VP−1. Blood.1997;89:1954−1962、Tsai H M,Lian E C.Antibodies to von Willebrand factor−cleaving protease in acute thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1998;339:1585−1594)。

0016

ADAMTS13プロテアーゼは、肝臓によって主に産生される190kDaのグリコシル化タンパク質である(Levy G G,Nichols W C,Lian E C,Foroud T,McClintick J N,McGee B M,Yang A Y,Siemieniak D R,Stark K R,Gruppo R,Sarode R,Shurin S B,Chandrasekaran V,Stabler S P,Sabio H,Bouhassira E E,Upshaw J D,Jr.,Ginsburg D,Tsai H M.Mutations in a member of the ADAMTS gene family cause thrombotic thrombocytopenic purpura.Nature.2001;413:488−494、Fujikawa K,Suzuki H,McMullen B,Chung D.Purification of human von Willebrand factor−cleaving protease and its identification as a new member of the metalloproteinase family.Blood.2001;98:1662−1666、Zheng X,Chung D,Takayama T K,Majerus E M,Sadler J E,Fujikawa K.Structure of von Willebrand factor−cleaving protease(ADAMTS13),a metalloprotease involved in thrombotic thrombocytopenic purpura.J Biol Chem.2001;276:41059−41063、Soejima K,Mimura N,Hirashima M,Maeda H,Hamamoto T,Nakagaki T,Nozaki C.A novel human metalloprotease synthesized in the liver and secreted into the blood:possibly,the von Willebrand factor−cleaving protease;J Biochem(Tokyo). 2001;130:475−480、Gerritsen H E,Robles R,Lammle B,Furlan M.Partial amino acid sequence of purified von Willebrand factor−cleaving protease. Blood.2001;98:1654−1661)。

0017

ADAMTS13遺伝子における変異は、TTPを生じることが示されている(Levy G G,Nichols W C,Lian E C,Foroud T,McClintick J N,McGee B M,Yang A Y,Siemieniak D R,Stark K R,Gruppo R,Sarode R,Shurin S B,Chandrasekaran V,Stabler S P,Sabio H,Bouhassira E E,Upshaw J D,Jr.,Ginsburg D,Tsai H M. Mutations in a member of the ADAMTS gene family cause thrombotic thrombocytopenic purpura.Nature.2001;413:488−494)。ADAMTS−13活性を阻害する自己抗体により生じることが多い特発性TTPは、成人および年長の小児に生じるより一般的な障害であり、11%〜36%の患者に一定の間隔で再発する可能性がある(Tsai H M,Lian E C.Antibodies to von Willebrand factor−cleaving protease in acute thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1998;339:1585−1594、Furlan M,Lammle B.Deficiency of von Willebrand factor−cleaving protease in familial and acquired thrombotic thrombocytopenic purpura.Baillieres Clin Haematol.1998;11:509−514)。

0018

中和自己抗体も、循環からのクリアランスを誘発することにより、ADAMTS13活性を阻害し得る(Scheiflinger F,Knobl P,Trattner B,Plaimauer B,Mohr G,Dockal M,Dorner F,Rieger M.NonneutralizingIgMandIgGantibodies to von Willebrand factor−cleaving protease(ADAMTS−13)in a patient with thrombotic thrombocytopenic purpura.Blood.2003;102:3241−3243)。健康な成人の血漿ADAMTS13活性は、50%〜178%の範囲である(Moake J L.Thrombotic thrombocytopenic purpura and the hemolytic uremic syndrome.Arch Pathol Lab Med.2002;126:1430−1433)。家族性または後天性のTTPを伴う大半の患者において、血漿ADAMTS13活性は欠損しているか、または正常な活性は5%未満である。治療を受けなければ、TTPの死亡率は90%を超えるが、血漿療法は、死亡率を約20%減少させている(Moake J L.Thrombotic thrombocytopenic purpura and the hemolytic uremic syndrome.Arch Pathol Lab Med.2002;126:1430−1433)。

0019

巨核球および内皮細胞で合成されたvWFは、超大型vWF(UL−vWF)として、それぞれ、血小板α−顆粒およびバイベルパラーデ小体貯蔵される(Moake J L,Rudy C K,Troll J H,Weinstein M J,Colannino N M,Azocar J,Seder R H,Hong S L,Deykin D.Unusually large plasma factor VIII:von Willebrand factor multimers in chronic relapsing thrombotic thrombocytopenic purpura.N Engl J Med.1982;307:1432−1435、Wagner D D,Olmsted J B,Marder V J.Immunolocalization of von Willebrand protein in Weibel−Palade bodies of human endothelial cells.J Cell Biol.1982; 95:355−360、Wagner D D,Bonfanti R. von Willebrand factor and the endothelium.Mayo Clin Proc.1991;66:621−627、Sporn L A,Marder V J,Wagner D D.von Willebrand factor released from Weibel−Palade bodies bindsmore avidly to extracellular matrix than that secreted constitutively.Blood.1987;69:1531−1534、Tsai H M,Nagel R L,Hatcher V B,Sussman,I I.Endothelial cell−derived high molecular weight von Willebrand factor is converted into the plasma multimer pattern by granulocyte proteases.Biochem Biophys Res Commun.1989;158:980−985、Tsai H M,Nagel R L,Hatcher V B,Sussman,I I.Multimeric composition of endothelial cell−derived von Willebrand factor.Blood.1989;73:2074−2076)。内皮細胞から分泌されると、これらのUL−vWF多量体は、循環において、ADAMTS13によってvWF分子内の特定の切断部位で、一連のより小さい多量体に切断される(Tsai H M,Nagel R L,Hatcher V B,Sussman,I I.Endothelial cell−derived high molecular weight von Willebrand factor is converted into the plasma multimer pattern by granulocyte proteases.Biochem Biophys Res Commun.1989;158:980−985、Dent J A,Galbusera M,Ruggeri Z M.Heterogeneity of plasma von Willebrand factor multimers resulting from proteolysis of the constituent subunit.J Clin Invest.1991;88:774−782、Furlan M,Robles R,Affolter D,Meyer D,Baillod P,Lammle B.Triplet structure of von Willebrand factor reflects proteolytic degradation of high molecular weight multimers.Proc Natl Acad Sci USA.1993;90:7503−7507)。

0020

ADAMTS13は、Tyr842−Met843で、成熟vWFサブユニットの中央A2ドメインの結合を切断し、活性のために、亜鉛またはカルシウムを必要とする(Dent J A,Berkowitz S D,Ware J,Kasper C K,Ruggeri Z M.Identification of a cleavage site directing the immunochemical detection of molecular abnormalities in type IIA von Willebrand factor.Proc Natl Acad Sci USA.1990;87:6306−6310)。vWFは、電子顕微鏡によって見られるように、「毛糸の玉」および繊維状形態で存在する(Slayter H,Loscalzo J,Bockenstedt P,Handin R I.Native conformation of human von Willebrand protein.Analysis by electron microscopy and quasi−elastic light scattering.J Biol.Chem.1985;260:8559−8563)。さらに、原子間力顕微鏡により、vWFが、静状態下で球状構造、およびせん断応力に曝された後、ほどかれた繊維状態で存在することが確認されている(Siedlecki C A,Lestini B J,Kottke−Marchant K K,Eppell S J,Wilson D L,Marchant R E.Shear−dependent changes in the three−dimensional structure of human von Willebrand factor.Blood.1996;88:2939−2950)。これは、vWF繊維の一端が表面に固定される時、生体内でも生じ得る。

0021

TTP患者の血栓は、ほとんどフィブリンを含まず、主にvWFおよび血小板を含み、血栓症の原因としてvWF媒介血小板の凝集示唆する(Asada Y,Sumiyoshi A,Hayashi T,Suzumiya J,Kaketani K.Immunohistochemistry of vascular lesion in thrombotic thrombocytopenic purpura, with special reference to factor VIII related antigen.Thromb Res.1985;38:469−479)。TTPの再発を伴う患者は、血漿中に超大型多量体を有する。抑制物質(抗ADAMTS13 Ab)の持続がADAMTS13活性を減少させるため、UL−vWF多量体は、時間とともに蓄積する。UL−vWF多量体は、機能亢進性であり、せん断応力を受けてほどかれ、血小板の凝集を生じ、血管内血栓症をもたらす(Tsai H M.Von Willebrand factor,ADAMTS13,and thrombotic thrombocytopenic purpura.J Mol Med.2002;80:639−647、Tsai H M.Deficiency of ADAMTS−13 in thrombotic and thrombocytopenic purpura.J Thromb Haemost.2003;1:2038−2040、discussion 2040−2035)。

0022

ADAMTS13欠損による血漿中の反応性亢進UL−vWF多量体の存在は、冠動脈心疾患と関連付けられている動脈血栓症リスク増加に関連している可能性があると考えられている。

0023

ADAMTSタンパク質は、いくつかの疾患および病態と関連付けられているため、薬学的配合物および投与に適した、高比活性を有する組み換えADAMTSタンパク質の大規模な産生方法が、本技術分野において必要とされている。本発明は、ADAMTSタンパク質の産生および精製の技術における、これらの必要性および他の必要性を満たす方法を提供する。

先行技術

0024

Nicholson et al.,BMCEvol Biol.2005 Feb 4;5(1):11

課題を解決するための手段

0025

一態様において、本発明は、トロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS)タンパク質を発現させる方法を提供する。特定の実施形態において、本明細書に提供される方法は、有利に、発現レベルの増加、および実質的に改善された活性を有するADAMTSタンパク質の産生をもたらす。これらの改善された性質は、一例において、カルシウム、亜鉛、またはニコチンアミドビタミンB3)等の、レベルを増加した種々の成分でADAMTSタンパク質の発現に使用される培養培地を補うことにより達成され得る。好ましい実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13タンパク質である。

0026

別の態様において、本発明は、回分、流加、または連続細胞培養条件下で、動物性タンパク質を含まない、および既知組成培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ組み換え細胞を培養することにより、ADAMTSタンパク質の発現および/またはその活性レベルを増加させる方法に関する。一部の実施形態において、これらの方法は、細胞浮遊様式または細胞付着様式のいずれかで実施され得る、回分、流加、灌流、またはケモスタット細胞培養の使用を含む。好ましい実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13タンパク質である。

0027

別の態様において、本発明は、ADAMTSタンパク質の精製中の活性損失の量を減少させる方法を提供する。特定の実施形態において、本方法は、精製緩衝液をさらなるレベルのカルシウムおよび/または亜鉛で補充することを含む。具体的な実施形態において、本方法は、精製中に使用される限外濾過および/または透析濾過ステップ中のADAMTSタンパク質の活性を安定させることに関する。好ましい実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13タンパク質である。

0028

また別の態様において、本発明は、薬学的組成物の調製に使用するために、増加した活性を有するADAMTSタンパク質を産生する方法に関する。特定の実施形態において、これらの方法は、増加した活性を有するADAMTSタンパク質の発現の増加に適した条件下で、動物性タンパク質を含まない、および/または既知組成の培養培地の使用を含む。好ましい実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13タンパク質である。

0029

関連する態様において、本発明は、高比活性を有するADAMTSタンパク質の発現に有用である動物性タンパク質を含まない、オリゴペプチドを含まない、および既知組成の培地を提供する。好ましい実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13タンパク質である。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
項目1)
トロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS)タンパク質を発現させるための方法であって、少なくとも約2μMの濃度の亜鉛、または少なくとも約0.5mMの濃度のカルシウムのうちの少なくとも1つを含む培養培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む、方法。
(項目2)
前記培養培地は、少なくとも約2μMの亜鉛を含有する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記培養培地は、約2μM〜約12μMの間の亜鉛を含有する、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記培養培地は、少なくとも約5μMの亜鉛を含有する、項目1〜3のいずれか1項に記載の方法。
(項目5)
前記培養培地は、約5μM〜約12μMの間の亜鉛を含有する、項目1〜4のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
前記培養培地は、少なくとも約0.5mMのカルシウムを含有する、項目1〜5のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
前記培養培地は、約0.5mM〜約1.5mMの間のカルシウムを含有する、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記培養培地は、少なくとも2μMの亜鉛と、少なくとも約0.5mMのカルシウムと、を含有する、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記培養培地は、少なくとも約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)をさらに含む、項目1〜8のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
前記培養培地は、少なくとも約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)をさらに含む、項目1〜9のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
前記培養培地は、約2mg/L〜約10mg/Lの間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する、項目1〜10のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
前記培養培地は、少なくとも約0.5mg/Lのポリアミンをさらに含む、項目1〜11のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
前記ポリアミンは、プトレシンである、項目12に記載の応法。
(項目14)
前記培養培地は、約2mg/L〜約8mg/Lの間のプトレシンを含有する、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記培養培地は、動物性タンパク質を含まない、項目1〜14のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
前記培養培地は、既知組成培地である、項目1〜15のいずれか1項に記載の方法。
(項目17)
前記細胞は、バクテリア細胞酵母細胞昆虫細胞鳥類細胞、および哺乳類細胞から成る群より選択される、項目1〜16のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
前記哺乳類細胞は、ヒト細胞系、ハムスター細胞系、およびマウス細胞系から成る群より選択される細胞系である、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記細胞系は、CHO細胞系、BHK細胞系、およびHEK細胞系から成る群より選択される、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記細胞系は、CHO細胞系である、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記ADAMTSタンパク質をコードする前記核酸は、誘導性プロモーターをさらに含む、項目1〜20のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
前記方法は、回分細胞培養法を含む、項目1〜21のいずれか1項に記載の方法。
(項目23)
前記回分細胞培養は、反復回分細胞培養である、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記回分細胞培養は、流加回分細胞培養である、項目22に記載の方法。
(項目25)
前記方法は、連続細胞培養を含む、項目1〜21および23のいずれか1項に記載の方法。
(項目26)
前記連続細胞培養は、連続浮遊細胞培養を含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記連続細胞培養は、連続付着細胞培養を含む、項目25に記載の方法。
(項目28)
前記培養は、ケモスタット様式で実施される、項目26に記載の方法。
(項目29)
前記培養は、灌流様式で実施される、項目26または27に記載の方法。
(項目30)
前記細胞を培養するためにマイクロキャリアが使用される、項目27または29に記載の方法。
(項目31)
前記マイクロキャリアは、多孔質マイクロキャリアである、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記培養は、少なくとも7日間維持される、項目23および25〜31のいずれか1項に記載の方法。
(項目33)
前記培養は、少なくとも1ヶ月間維持される、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記培養は、少なくとも2ヶ月間維持される、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記培養は、約35℃〜約37℃の間の温度で維持される、項目1〜34のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
前記培養は、約6.9〜約7.3の間のpHで維持される、項目1〜35のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
前記培養は、約7.05〜約7.15の間のpHで維持される、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記ADAMTSタンパク質はADAMTS13である、項目1〜37のいずれか1項に記載の方法。
(項目39)
前記培養培地中の前記ADAMTS13タンパク質の比活性は、1mgのADAMTS13タンパク質当り少なくとも約600Uである、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記培養培地中の前記ADAMTS13タンパク質の比活性は、1mgのADAMTS13タンパク質当り少なくとも約800Uである、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記培養は、1日につき1Lの培養物当り少なくとも約400UのADAMTS13活性(U/L/D)をもたらす、項目38〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目42)
前記培養は、1日につき1Lの培養物当り少なくとも約800UのADAMTS13活性(U/L/D)をもたらす、項目41に記載の方法。
(項目43)
ADAMTS組成物を産生するための方法であって、
(a)動物性タンパク質を含まない培養培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養するステップと、
(b)前記培養物から上清の分画を除去するステップと、
(c)あらゆる残留細胞を除去するために、濾過または遠心分離のステップを実施するステップと、
(d)前記ADAMTSタンパク質を濃縮するために、限外濾過ステップを実施するステップと、
(e)少なくとも約0.5μMnの亜鉛と、少なくとも約0.1mMのカルシウムとを含む緩衝液を用いて、透析濾過を実施し、それによってADAMTS組成物を調製するステップと、を含む、方法。
(項目44)
細胞を培養する前記ステップは、回分細胞培養を含む、項目43に記載の方法。
(項目45)
細胞を培養する前記ステップは、連続細胞培養を含む、項目43に記載の方法。
(項目46)
前記培養培地は、カルシウムを含有する、項目43〜45のいずれか1項に記載の方法。
(項目47)
前記培養培地は、少なくとも0.5mMのカルシウムを含有する、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記培養培地は、亜鉛を含有する、項目43〜47のいずれか1項に記載の方法。
(項目49)
前記培養培地は、少なくとも2μMの亜鉛を含有する、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記培養培地は、ニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する、項目43〜49のいずれか1項に記載の方法。
(項目51)
前記培養培地は、少なくとも2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記透析緩衝液は、少なくとも約5μMの亜鉛と、少なくとも約2mMのカルシウムと、を含有する、項目43〜51のいずれか1項に記載の方法。
(項目53)
前記ADAMTSタンパク質はADAMTS13である、項目43〜52のいずれか1項に記載の方法。
(項目54)
前記ADAMTS13の比活性の約20%未満が、前記ステップ(c)の終わりと前記ステップ(e)の終わりの間に失われる、項目43〜53のいずれか1項に記載の方法。
(項目55)
前記ADAMTS13の比活性の約10%未満が、前記ステップ(c)の終わりと前記ステップ(e)の終わりの間に失われる、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記ADAMTS13組成物は、少なくとも約1000U/mgの比活性を有する、項目43〜55のいずれか1項に記載の方法。
(項目57)
前記ADAMTS13組成物は、少なくとも約1500U/mgの比活性を有する、項目56に記載の方法。
(項目58)
項目1〜42のいずれか1項に記載の方法に従って、細胞培養物中にADAMTSタンパク質を発現させることを含む方法により調製される、ADAMTSタンパク質組成物。
(項目59)
項目43〜57のいずれか1項に記載の方法に従う方法により調製される、ADAMTSタンパク質組成物。
本願発明は、さらに以下の項目を提供する。
(項目A1)
トロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS)タンパク質を発現させるための方法であって、少なくとも3μMの亜鉛を含む培養培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、ここで、該方法に従って発現されたADAMTSタンパク質は、1.5μMの亜鉛を含む培養培地中で発現されたADAMTSタンパク質と比較して、より高い比活性を有する、方法。
(項目A2)
前記培養培地は、3μM〜12μMの間の亜鉛を含有する、項目A1に記載の方法。
(項目A3)
前記培養培地は、少なくとも5μMの亜鉛を含有する、項目A1または2に記載の方法

(項目A4)
前記培養培地は、5μM〜12μMの間の亜鉛を含有する、項目A1〜3のいずれか1
項に記載の方法。
(項目A5)
前記培養培地は、少なくとも0.5mMのカルシウムを含有する、項目A1〜4のいずれか1項に記載の方法。
(項目A6)
前記培養培地は、0.5mM〜1.5mMの間のカルシウムを含有する、項目A5に記
載の方法。
(項目A7)
前記培養培地は、少なくとも2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)をさらに含む、項目A1〜6のいずれか1項に記載の方法。
(項目A8)
前記培養培地は、少なくとも7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)をさらに含む、項目A1〜6のいずれか1項に記載の方法。
(項目A9)
前記培養培地は、2mg/L〜10mg/Lの間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する、項目A1〜8のいずれか1項に記載の方法。
(項目A10)
前記培養培地は、少なくとも0.5mg/Lのポリアミンをさらに含む、項目A1〜9
のいずれか1項に記載の方法。
(項目A11)
前記ポリアミンは、プトレシンである、項目A10に記載の方法。
(項目A12)
前記培養培地は、2mg/L〜8mg/Lの間のプトレシンを含有する、項目A11に
記載の方法。
(項目A13)
前記培養培地は、動物性タンパク質を含まない、項目A1〜12のいずれか1項に記載
の方法。
(項目A14)
前記培養培地は、既知組成培地である、項目A1〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目A15)
前記細胞は、バクテリア細胞、酵母細胞、昆虫細胞、鳥類細胞、および哺乳類細胞から成る群より選択される、項目A1〜14のいずれか1項に記載の方法。
(項目A16)
前記哺乳類細胞は、ヒト細胞系、ハムスター細胞系、およびマウス細胞系から成る群より選択される細胞系である、項目A15に記載の方法。
(項目A17)
前記細胞系は、CHO細胞系、BHK細胞系、およびHEK細胞系から成る群より選択される、項目A16に記載の方法。
(項目A18)
前記細胞系は、CHO細胞系である、項目A17に記載の方法。
(項目A19)
前記ADAMTSタンパク質をコードする前記核酸は、誘導性プロモーターをさらに含む、項目A1〜18のいずれか1項に記載の方法。
(項目A20)
前記方法は、回分細胞培養を含む、項目A1〜19のいずれか1項に記載の方法。
(項目A21)
前記回分細胞培養は、反復回分細胞培養である、項目A20に記載の方法。
(項目A22)
前記回分細胞培養は、流加回分細胞培養である、項目A20に記載の方法。
(項目A23)
前記方法は、連続細胞培養を含む、項目A1〜19および21のいずれか1項に記載の
方法。
(項目A24)
前記連続細胞培養は、連続浮遊細胞培養を含む、項目A23に記載の方法。
(項目A25)
前記連続細胞培養は、連続付着細胞培養を含む、項目A23に記載の方法。
(項目A26)
前記培養は、ケモスタット様式で実施される、項目A24に記載の方法。
(項目A27)
前記培養は、灌流様式で実施される、項目A24または25に記載の方法。
(項目A28)
前記細胞を培養するためにマイクロキャリアが使用される、項目A25または26に記
載の方法。
(項目A29)
前記マイクロキャリアは、多孔質マイクロキャリアである、項目A28に記載の方法。
(項目A30)
前記培養は、少なくとも7日間維持される、項目A21および23〜29のいずれか1
項に記載の方法。
(項目A31)
前記培養は、少なくとも1ヶ月間維持される、項目A30に記載の方法。
(項目A32)
前記培養は、少なくとも2ヶ月間維持される、項目A31に記載の方法。
(項目A33)
前記培養は、35℃〜37℃の間の温度で維持される、項目A1〜32のいずれか1項
に記載の方法。
(項目A34)
前記培養は、6.9〜7.3の間のpHで維持される、項目A1〜33のいずれか1項
に記載の方法。
(項目A35)
前記培養は、7.05〜7.15の間のpHで維持される、項目A34に記載の方法。
(項目A36)
前記ADAMTSタンパク質はADAMTS13である、項目A1〜35のいずれか1
項に記載の方法。
(項目A37)
前記培養培地中の前記ADAMTS13タンパク質の比活性は、1mgのADAMTS13タンパク質当り少なくとも600Uである、項目A36に記載の方法。
(項目A38)
前記培養培地中の前記ADAMTS13タンパク質の比活性は、1mgのADAMTS13タンパク質当り少なくとも800Uである、項目A37に記載の方法。
(項目A39)
前記培養は、1日につき1Lの培養物当り少なくとも400UのADAMTS13活性(U/L/D)をもたらす、項目A36〜38のいずれか1項に記載の方法。
(項目A40)
前記培養は、1日につき1Lの培養物当り少なくとも800UのADAMTS13活性(U/L/D)をもたらす、項目A39に記載の方法。

図面の簡単な説明

0030

種々の温度およびpH条件下で、動物性タンパク質を含まない培地中で培養されたCHO細胞で発現した、組み換えヒトADAMTS13の容量FRETS−vWF73産生能。種々の細胞培養実験の結果は、培養温度およびpHの関数として、正規化した容量ADAMTS13 FRETS−VWF73産生能を表現する(A)等高線図および(B)表面プロットとして示される。

0031

種々の温度およびpH条件下で、動物性タンパク質を含まない培地中で培養された、組み換えヒトADAMTS13を発現するCHO細胞の比活性レベル(FRETS−VWF73/ELISAによる抗原)。種々の細胞培養実験の結果は、培養温度およびpHの関数として、比活性を表現する(A)等高線図および(B)表面プロットとして示される。

0032

I.概要
ADAMTSタンパク質(すなわち、ADAMTS−1〜ADAMTS−20)は、共通のモジュラードメイン構成を共有する分泌亜鉛メタロプロテイナーゼのファミリーである(概説については、Flannery C.R.,Front Biosci.2006 Jan 1;11:544−69を参照)。ADAMTSタンパク質は全て、共通のコアドメイン構造を共有し、シグナルペプチド、次いで、プロドメイン、亜鉛依存性メタロプロテイナーゼ触媒ドメイン、ディスインテグリン様ドメイン、トロンボスポンジンI型反復、高システインドメイン、およびスペーサードメインから成る(Apte S.S.,J Biol Chem.2009 Nov 13;284(46):31493−7)。加えて、ADAMTS−4を除く全ては、少なくとももう1つのトロンボスポンジンI型反復ドメインを含有し、ADAMTSタンパク質の多くは、1つ以上のさらなる補助的なドメインを含有する。特に、全てのADAMTSタンパク質は、メタロプロテイナーゼ触媒ドメイン内に位置する少なくとも1つのカルシウム結合部位と、少なくとも1つの亜鉛結合部位とを含有するように思われることが報告されている(Andreini et al.,J.Proteome Res.,2005,4(3),pp881−888)。

0033

ADAMTSタンパク質の生物学的役割は、血管新生抑制間質性腎線維症、骨再形成卵巣濾胞形成粥状動脈硬化泌尿生殖器発達、および腫瘍増殖再造形(ADAMTS−1);エーラースダンロス症候群C型、およびウシ皮膚脆弱症(ADAMTS−2);関節炎、粥状動脈硬化、および腱障害(ADAMTS−4);関節炎および膠芽腫(ADAMTS−5);関節炎(ADAMTS−7);血管新生抑制、脳悪性病変、関節炎、および粥状動脈硬化(ADAMTS−8);関節炎(ADAMTS−9,−12);血栓性血小板減少性紫斑病(ADAMTS−13);ならびに抗血栓症/脳卒中(ADAMTS18)を含む、種々の疾患および状態について報告されている(概説については、Lin and Liu,Open Access Rheumatology Research and Reviews2009:1 121−131を参照)。

0034

組み換えADAMTS13(A13)は、これまで哺乳類細胞中で発現されているが、比活性は、細胞培養条件により広範に変動する。多くの市販の培養培地は、FRETS−VWF73アッセイにより測定される活性の、ELISAによって決定した抗原含量に対する比率として表現される、高比活性を有するA13の発現に十分ではないことが分かっている。一態様において、本明細書に提供される方法は、全活性および比活性の増加したレベルを有するA13の細胞培養発現を可能にする、いくつかの有利な所見に基づく。

0035

本明細書に記載される試験は、培養培地中に約0.5mM〜約1.5mMの特定の最低濃度のカルシウムが、活性A13の発現に必要とされることを示す。加えて、培養培地を増加したレベルの亜鉛で補充することにより、得られた発現したA13タンパク質が高い全活性および比活性を有したことが分かった。例えば、DMEM/F12系培地等の、標準的な既知組成培地に見られる濃度と比較して、通常の濃度の2〜3倍のさらなる亜鉛で補充された培養において、A13の比活性は有意に増加した。さらに、A13の比活性におけるさらなる増加は、ニコチンアミド(ビタミンB3)の濃度を標準的なDMEM/F12系培地の約2mg/Lから約7mg/Lに増加することにより達成され得る。さらなるカルシウム、亜鉛、および/またはニコチンアミドで補充された培地中で、組み換えCHO細胞またはHEK293細胞を培養することにより、少なくとも約500mU/μg、1000mU/μg、最大約2000mU/μgの比活性が、組み換えヒトA13の大規模な発現培養において達成され得る。組み換えにより産生されたA13タンパク質の比活性のこれらのレベルは、以前に報告されていない。有利に、A13活性の増加したレベルは、動物由来の成分を含まない既知組成培地において達成され、薬学的配合物のタンパク質の産生に適した大規模でのADAMTSタンパク質の一貫した再現性のある発現を可能にする。さらに、これらの培地は、組み換えタンパク質、例えば、インスリンさえ含まず、薬学的投与用の配合物においてより安全に使用され得る産物をもたらす。

0036

本開示は、標準的な限外/透析濾過および他の精製ステップ中の活性および比活性の損失を防止する方法も提供する。有利に、透析濾過に使用される緩衝液をさらなるカルシウムおよび亜鉛で補充することにより、FRETS−VWF73アッセイによって測定して、A13活性の損失において、有意な減少が達成され得ることが分かった。

0037

したがって、分泌メタロプロテイナーゼのADAMTSファミリー間の共通した構造−機能関係により、本発明によって提供される方法は、細胞培養中の全てのADAMTSタンパク質の発現、および細胞培地からの回収を可能にする。

0038

II. 定義
本明細書に使用される、「ビタミンB3」、「ニコチンアミド」、「ナイアシンアミド」、「ナイアシン」、および「ニコチン酸」という用語は、ビタミンのB3ファミリーのいずれの成員を指すために、交換可能に使用され得る。したがって、本ファミリーのいずれの成員も、本発明の方法に使用される培地を補充するために使用され得る。

0039

本明細書に使用される、「ADAMTSタンパク質」とは、メタロプロテイナーゼのトロンボスポンジンI型モチーフファミリーを伴うディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼのポリペプチドを指す。本ファミリーの成員は、ヒトタンパク質ADAMTS1(NM_006988)、ADAMTS2(NM_014244;NM_021599)、ADAMTS3(NM_014243)、ADAMTS4(NM_005099)、ADAMTS5(NM_007038)、ADAMTS6(NM_014273)、ADAMTS7(NM_0142727)、ADAMTS8(NM_007037)、ADAMTS9(NM_182920;NM_182921;NM_020249)、ADAMTS10(NM_030957)、ADAMTS12(NM_030955)、ADAMTS13(NM_139025;NM_139026;NM_139027;NM_139028)、ADAMTS14(NM_139155;NM_080722)、ADAMTS15(NM_139055)、ADAMTS16(NM_139056),ADAMTS17(NM_139057)、ADAMTS18(NM_199355;NM_139054)、ADAMTS19(NM_133638)、およびADAMTS20(NM_025003,NM_175851)を含む。ADAMTSタンパク質は、完全長タンパク質、および少なくとも部分的な生物学的活性、例えば、完全長タンパク質により示される活性、特に、完全長タンパク質により示されるプロテアーゼ活性の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上を示す、部分ポリペプチドの双方を含む。特定の場合において、ADAMTSタンパク質は、例えば、酵素的手段もしくは化学的手段によって、生体内または生体外のいずれかにおいて翻訳後修飾される。本発明のADAMTSタンパク質は、選択的にスプライスされたイソ型保存的修飾されたタンパク質、実質的に同一のタンパク質、ホモログ等を含むことを理解する。

0040

本発明の内容において、ADAMTSタンパク質は、例えば、霊長類、ヒト、サルウサギブタ、ゲッ齒、マウス、ラットハムスタースナネズミイヌネコ、およびそれらの生物学的に活性な誘導体等の、哺乳類からのADAMTSファミリーのいずれ成員のをも包含する。活性を有する変異体および異型ADAMTSタンパク質も包含され、ADAMTSタンパク質の機能的断片および融合タンパク質も同様である。さらに、本発明のADAMTSタンパク質は、精製、検出、またはその双方を促進するタグをさらに含む場合がある。本明細書に記載されるADAMTSタンパク質は、生体外または生体内における治療成分または撮像に適した成分でさらに修飾され得る。

0041

本明細書に使用される、「ADAMTS13タンパク質」とは、ADAMTS13活性、特に、VWFの残基Tyr−842とMet−843との間のペプチド結合を切断する能力を有するあらゆるタンパク質またはポリペプチドを指す。例示的な実施形態において、ADAMTS13タンパク質は、NP_620594(ADAMTS13イソ型1、プレプロタンパク質)、またはNP_620594(ADAMTS13イソ型1、成熟ポリペプチド)のアミノ酸75〜1427に高度に類似するアミノ酸配列を含むポリペプチドを指す。別の実施形態において、ADAMTS13タンパク質は、NP_620596(ADAMTS13イソ型2、プレプロタンパク質)、またはNP_620594(ADAMTS13イソ型2、成熟ポリペプチド)のアミノ酸75〜1371に高度に類似するアミノ酸配列を含むポリペプチドを指す。また別の実施形態において、ADAMTS13タンパク質は、NP_620595(ADAMTS13イソ型3、プレプロタンパク質)、またはNP_620595(ADAMTS13イソ型1、成熟ポリペプチド)のアミノ酸75〜1340に高度に類似するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。本明細書に使用される、ADAMTS13タンパク質は、vWF切断活性を有する天然変異形、およびvWF切断活性を有する人工構築物を含む。本明細書に使用される、ADAMTS13は、ある基礎活性を保持する、あらゆる天然変異形、代替配列、イソ型、または変異体タンパク質を包含する。ヒト集団に認められるADAMTS13変異の例は、これらに限定されないが、R7W、V88M、H96D、R102C、R193W、T196I、H234Q、A250V、R268P、W390C、R398H、Q448E、Q456H、P457L、C508Y、R528G、P618A、R625H、I673F、R692C、A732V、S903L、C908Y、C951G、G982R、C1024G、A1033T、R1095W、R1123C、C1213Y、T1226I、G1239V、R1336Wを含み、それらの多くは、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)に関連して認められる。ADAMTS13タンパク質は、翻訳後修飾を含有するポリペプチドも含む。例えば、ADAMTS13は、残基614、667、および1354で、N−アセチルグリコサミン(GlcNAc)によって修飾されることが示され、残基142、146、552、579、707、828、および1235もこの様式で修飾され得ることが予測されている。

0042

タンパク分解的に活性の組み換えADAMTS13は、それらの開示が、全ての目的において、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Plaimauerら(2002,Blood.15;100(10):3626−32)、および第US2005/0266528号に記載される、哺乳類細胞培養での発現によって調製され得る。細胞を発現するADAMTS13の組み換え培養の方法は、Plaimauer B,Scheiflinger F.(Semin Hematol.2004 Jan;41(1):24−33、その開示は、全ての目的において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されている。

0043

本明細書に使用される、「1単位のADAMTS活性」は、使用されるアッセイに関わらず、1mLの貯蔵された正常なヒト血漿中の活性量として定義される。例えば、ADAMTSタンパク質がADAMTS13である時、1単位のADAMTS13 FRETS−VWF73活性は、1mLの貯蔵された正常なヒト血漿により切断されるのと同じ量のFRETS−VWF73基質を切断するのに必要な活性量である(Kokame et al.,Br J Haematol.2005 Apr;129(1):93−100)。好都合に、ADAMTS13活性は、ADAMTS13の基質として、改変フォンビルブランド因子ペプチドを利用する機能アッセイ等の、機能アッセイにより決定され得る(Tripodi et al.J Thromb Haemost.2008 Sep;6(9):1534−41)。組み換えヒトADAMTS13活性を決定する好ましい方法は、Gerritsenら(Assay of von Willebrand factor(vWF)−cleaving protease based on decreased collagen binding affinity of degraded vWF:a tool for the diagnosis of thrombotic thrombocytopenic purpura(TTP).Thromb Haemost 1999;82:1386−1389)に開示されている。一実施形態において、上に定義されるADAMTS13タンパク質と見なされるためには、ポリペプチドまたはタンパク質は、天然ADAMTS13の少なくとも1%のvWF切断活性を有さなければならない。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質は、天然ADAMTS13の少なくとも10%の活性を含有する。また別の実施形態において、ADAMTS13タンパク質は、天然ADAMTS13の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、、または100%の活性を含有する。ADAMTS13タンパク質の量は、例えば、Riegerら(2006,Thromb Haemost.2006 95(2):212−20)に開示されるELISA方法を使用して、ADAMTS13抗原の測定によっても決定され得る。

0044

本明細書に使用される、「μgのADAMTS13」または「μgのADAMTS13抗原」とは、1mLの貯蔵された正常なヒト血漿と同じレベルの、ELISAアッセイにより検出可能なタンパク質を提供するADAMTS13の量を意味する。これは、1mgのADAMTS13が1mLの正常なヒト血漿に存在するという公表推定値に基づき、したがって、近似測定値である。

0045

本明細書に使用される、「生物学的に活性な誘導体」という用語は、ADAMTSタンパク質に関連して使用される時、組み換えDNA技術を介して得られたポリペプチドも包含する。これは、(i)例えば、RNAの逆転写および/またはDNAの増幅を介した遺伝子組み換えによる組み換えDNAの産生、(ii)形質移入により、すなわち、電気穿孔または微量注入法を介して、組み換えDNAを原核細胞または真核細胞に導入する、(iii)例えば、連続または回分方式で、前記形質転換細胞を培養する、(iv)例えば、構成的に、または誘発により、ADAMTSタンパク質を発現させる、および(v)例えば、培養培地から、または形質転換された細胞を採取することにより、前記ADAMTSタンパク質を単離し、これは、(vi)例えば、イオン交換クロマトグラフィ分子ふるいクロマトグラフィ、親和クロマトグラフィ、疎水性相互作用クロマトグラフィ等を介して、実質的に精製された組み換えADAMTSタンパク質を得るためである分野において公知のあらゆる方法を含み得る。「生物学的に活性な誘導体」という用語は、例えば、哺乳類、特にヒトの循環系中のADAMTSタンパク質の半減期等の生物学的/薬学的性質を改善するために、第2のポリペプチド、例えば、免疫グロブリンFcドメインまたはアルブミンドメインと組み合わせた、例えば、ADAMTSタンパク質またはその機能断片等のキメラ分子も含む。

0046

本明細書に使用される、「限外濾過」という用語は、静水圧半透膜に対して液体を通過させる、種々の膜濾過法を包含する。浮遊した固体および高分子量溶質は、保持され、一方、水および低分子量の溶質は膜を通過する。この分離プロセスは、巨大分子(103〜106Da)溶液、特にタンパク質溶液を精製し、濃縮するために使用されることが多い。それらが保持する分子の大きさに応じて、いくつかの限外濾過膜利用可能である。限外濾過は、通常、2nm〜0.05μmの間の膜孔経、および1〜10バールの間の圧力で操作されることを特徴とし、コロイド様タンパク質を糖類および塩類等の小分子から分離するために特に有用である。逆に、ナノ濾過は、通常、0.5〜2nmの間の膜孔経、および5〜40バールの間の圧力で操作されることを特徴とする、別の圧力駆動濾過法である。ナノ濾過は、一方では、糖類、他の有機分子と多価塩との間、他方では、一価塩と水との間の分離を達成するために頻繁に使用される。一般に、限外濾過は、全量濾過様式または接線流濾過(TFF)様式のいずれかで実施され得る。

0047

本明細書に使用される、「透析濾過」という用語は、別の膜濾過法を指し、時折、接線流濾過(TFF)とも呼ばれ、液体は、限外濾過膜の表面に沿って接線方向に送り込まれる。通常、保持液は、膜を通過した後透析濾過緩衝液希釈され、その後、連続流動プロセスで膜に戻される。一般に、透析濾過は、全量濾過様式または接線流濾過(TFF)様式のいずれかで実施され得る。そのため、単一系が、最初に限外濾過を使用して試料を濃縮し、次に透析濾過によって緩衝液の交換を実施するために、限外濾過および透析濾過操作の双方に使用され得る。

0048

本明細書に使用される、「ポリアミン」という用語は、炭素、窒素、および水素から成る有機化合物の基のいずれかを指し、2つ以上のアミノ基を含有する。例えば、本用語は、カダベリン、プトレシン、アグマチンオルニチンスペルミン、およびスペルミジンから成る群より選択される分子を包含する。

0049

ADAMTSタンパク質の発現に使用される既知組成培養培地の特定の実施形態において、ポリアミンの濃度は、培地中、約0.5mg/L〜約30mg/L、または約0.5mg/L〜約20mg/L、または約0.5mg/L〜約10mg/L、または約1mg/L〜約10mg/L、または約2mg/L〜約10mg/L、または約2mg/L〜約8mg/L、または約2mg/L〜約5mg/Lの範囲の濃度で存在する。具体的な実施形態の1つにおいて、ポリアミンは、約2mg/L〜約8mg/Lの濃度のプトレシンである。

0050

本明細書に使用される、「既知組成培地」という用語は、全ての成分が何であるか、およびその濃度が分かっている合成増殖培地を指す。既知組成培地は、個々の植物または動物由来の成分(例えば、タンパク質、ポリペプチド等)を含む場合も含まない場合もあるが、細菌、酵母、動物、または植物の抽出物を含有しない。市販の既知組成培地の例としては、種々のEX−CELL登録商標)培地(SAFCBiosciences,Inc)、種々のダルベッコ変法イーグル(DME)培地(Sigma−Aldrich Co;SAFC Biosciences,Inc)、Ham’s Nutrient Mixture(Sigma−Aldrich Co;SAFC Biosciences,Inc)等が挙げられるが、これらに限定されない。既知組成培養培地を調製する方法は、例えば、米国特許第6,171,825号および同第6,936,441号、国際公開第2007/077217号、ならびに米国特許出願公開第2008/0009040号および同第2007/0212770号等、当該分野において公知であり、それらの開示は、全ての目的において、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。

0051

本明細書に使用される、「オリゴペプチドを含まない培養培地」という用語は、タンパク質加水分解物に由来するオリゴペプチド等の、オリゴペプチドを含まない、タンパク質を含まない培地を指す。一実施形態において、培地は、20以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。本発明の一実施形態において、培地は、15以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。本発明の別の実施形態において、培地は、10以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。一実施形態において、培地は、7つ以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。別の実施形態において、培地は、5つ以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。さらに別の実施形態において、培地は、3つ以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。本発明のさらなる実施形態によると、培地は、2つ以上のアミノ酸を有するオリゴペプチドを含まない。オリゴペプチドを含まない培養培地の調製方法は、例えば、米国特許第6,171,825号および同第6,936,441号、国際公開第2007/077217号、ならびに米国特許出願公開第2008/0009040号および同第2007/0212770号等、当該分野において公知であり、それらの開示は、全ての目的において、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。

0052

本明細書に使用される、「無血清培養培地」という用語は、動物血清で補充されていない培養培地を指す。多くの場合、無血清培地は、既知組成培地であるが、無血清培地は、個別の動物もしくは植物タンパク質、またはタンパク質分画で補充され得る。無血清培養培地の調製方法は、例えば、米国特許第6,171,825号および同第6,936,441号、国際公開第2007/077217号、ならびに米国特許出願公開第2008/0009040号および同第2007/0212770号等、当該分野において公知であり、それらの開示は、全ての目的において、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。

0053

本明細書に使用される、「動物性タンパク質を含まない培養培地」という用語は、動物血清、タンパク質、またはタンパク質分画で補充されない培養培地を指す。多くの場合、動物性タンパク質を含まない培養培地は、既知組成培地であるが、動物性タンパク質を含まない培地は、植物または酵母の加水分解物を含有し得る。動物性タンパク質を含まない培養培地の調製方法は、例えば、米国特許第6,171,825号および同第6,936,441号、国際公開第2007/077217号、ならびに米国特許出願公開第2008/0009040号および同第2007/0212770号等、当該分野において公知であり、それらの開示は、全ての目的において、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。

0054

発現ベクター」とは、核酸構築物であり、宿主細胞中の特定の核酸の転写を可能にする一連の特定の核酸要素とともに、組み換えにより、または合成により生成される。発現ベクターは、プラスミド、ウイルス、または核酸断片の一部であり得る。通常、発現ベクターは、操作可能にプロモーターに連結される、転写される核酸を含む。

0055

異種性」という用語は、核酸の一部に関して使用される時、核酸が自然には相互に同じ関係で認められない2つ以上のサブ配列を含むことを意味する。例えば、核酸は、通常、組み換えにより産生され、新しい機能性核酸を作製するように配置される無関係の遺伝子からの2つ以上の配列、例えば、1つの供給源からのプロモーターと別の供給源からのコード領域を有する。同様に、異種タンパク質は、タンパク質が自然には相互に同じ関係で認められない2つ以上のサブ配列を含む(例えば、融合タンパク質)ことを意味する。

0056

「プロモーター」は、核酸の転写を指示する一連の核酸制御配列として定義される。本明細書に使用される、プロモーターは、ポリメラーゼII型プロモーターの場合のTATA要素等の、転写の開始部位の近くの必須核酸配列を含む。プロモーターは、任意に、遠位エンハンサーまたは抑制要素も含み、これは、転写の開始部位から数千塩基対ほどに位置し得る。「構成」プロモーターは、大半の環境および発達条件下で活性であるプロモーターである。「誘発可能」プロモーターは、環境または発達調節下で活性であるプロモーターである。「操作可能に連結される」という用語は、核酸発現制御配列(プロモーターまたは一連の転写因子結合部位)と第2の核酸配列との間の機能的連結を指し、発現制御配列は、第2の配列に対応する核酸の転写を指示する。

0057

本明細書に使用される、「約」という用語は、指定された値のプラスまたはマイナス10%のおおよその範囲を表す。例えば、「約20%」という用語は、18〜22%の範囲を包含する。

0058

III.ADAMTSタンパク質発現
一態様において、本発明は、高比活性を有するトロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS)タンパク質を発現させる方法を提供する。一実施形態において、方法は、カルシウム、亜鉛、およびニコチンアミド(ビタミンB3)から選択される少なくとも1つの成分で補充された培養培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。具体的な実施形態において、ADAMTSタンパク質は、カルシウム、亜鉛、およびニコチンアミド(ビタミンB3)から選択される少なくとも2つの成分で補充された培地中に発現する。また別の実施形態において、培養培地は、カルシウム、亜鉛、およびニコチンアミド(ビタミンB3)で補充される。特定の実施形態において、ADAMTSタンパク質の発現に使用される培養培地は、動物性タンパク質を含まない、オリゴペプチドを含まない、または既知組成培地を含む場合がある。

0059

一態様において、方法は、ADAMTSタンパク質の産生のために提供される。一実施形態において、方法は、亜鉛、カルシウム、およびニコチンアミドのうちの少なくとも1つで補充された培養培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養するステップと、培養物から上清の分画を除去するステップと、あらゆる残留細胞を除去するために遠心分離または濾過のステップを実施するステップと、ADAMTSタンパク質を濃縮するために、限外濾過ステップを実施するステップと、少なくともカルシウムまたは亜鉛を含む緩衝液を用いて透析濾過ステップを実施するステップと、を含む。一部の実施形態において、カルシウムの濃度は、少なくとも、約0.1mM、0.3mM、0.5mM、0.75mM、1mM、1.5mM、2mM、3mM、5mM、または5mMカルシウム超であり得る。他の実施形態において、亜鉛の濃度は、少なくとも約0.5μM、1μM、2μM、3μM、5μM、10μM、または10μM亜鉛超であり得る。特定の実施形態において、採取物、細胞を含まない上清、または透析濾過緩衝液は、上述の濃度でカルシウムおよび亜鉛の組合物を含有する。特定の実施形態において、限外濾過および/または透析濾過膜のカットオフは、例えば、約150kD、または125kD、または100kD、または75kD、または50kD、または30kD、または10kD、または10kD未満であり得る。ある実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13またはその生物学的に活性な誘導体である。具体的な実施形態において、ADAMTS13タンパク質は、ヒトADAMTS13タンパク質またはその生物学的に活性な誘導体である。特定の実施形態において、本方法に使用される培養培地は、動物性タンパク質を含まない、オリゴペプチドを含まない、または既知組成培地であり得る。

0060

一実施形態において、方法は、イオン交換クロマトグラフィ、分子ふるいクロマトグラフィ、親和クロマトグラフィ、および疎水性相互作用クロマトグラフィから成る群から選択される精製ステップをさらに含む。

0061

また別の実施形態において、亜鉛補充は、亜鉛を含有するタンパク質またはポリペプチド調製物を追加することにより提供され得る。例えば、通常のインスリンの調製物は、Medscapeサーバ上で見つけられる、組み換えヒトインスリンであるNovolin N InnoLet SubQの詳細な論文から計算して、約1mg/L〜約10mg/Lの間のインスリンでの培地補充は、約0.03μM〜約1.5μMの亜鉛の補充ももたらすであろう濃度で亜鉛を含有する。したがって、一実施形態において、ADAMTSタンパク質の発現に使用される培養培地は、亜鉛含有インスリン調製物で補充され得る。

0062

本明細書に開示される亜鉛、カルシウム、および/またはニコチンアミド(ビタミンB3)で補充される、宿主細胞系を培養するために選択される基礎培地は、本発明には重要ではなく、哺乳類細胞を培養するのに適した、当該分野において公知のもののうちのいずれか1つ、またはその組み合わせであり得る。ダルベッコ変法イーグル培地、HamのF−12培地、イーグル最小必須培地、およびRPMI−1640培地等の培地は、市販されている。組み換えインスリン等の増殖因子の追加は任意である。

0063

一実施形態において、ADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)を発現する細胞を培養するために使用される基礎培地は、1つ以上の市販の既知組成培地、例えば、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)およびHamのF−12の混合物を含む場合があり、これは、亜鉛、カルシウム、およびニコチンアミド(ビタミンB3)以外の1つ以上の成分で補充されている。市販の培地を補充するために使用され得る成分の例としては、必須アミノ酸(例えば、グルタミン)、非イオン性界面活性剤(例えば、Synperonic)、一級アミン(例えば、エタノールアミン)、ポリアミン(例えば、プトレシン)、微量金属(例えば、イオン)、および緩衝剤(例えば、重炭酸ナトリウム)が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な実施形態において、培地は、表1に提供されるBCS培地である。別の具体的な実施形態において、培地は、BACD培地、例えばBACD−A13培地である。

0064

0065

歴史的に、動物細胞は、動物血清を含有する培地で培養されてきた。しかしながら、そのような培地は、定義が不完全であり、感染のリスクがある。したがって、当業者は、いずれのタンパク質を完全に含まない、または少なくとも組み換えにより産生されないいかなるタンパク質も含まない、「タンパク質を含まない」培地を考案した。ヒト血清アルブミンは、組み換えタンパク質の産生のために、無血清培養補充物として一般に使用される。好ましい培地は、米国特許第6,171,825号および同第6,936,441号、国際公開第2007/077217号、ならびに米国特許出願公開第2008/0009040号および同第2007/0212770号に開示されるものを含む。

0066

任意に、ポリプロピレングリコール(例えば、Pluronic(登録商標)F−61、Pluronic(登録商標)F−68、Pluronic(登録商標)F−71、Pluronic(登録商標)F−108、またはSynperonic(登録商標))等の非イオン性界面活性剤が、消泡剤として培地に追加され得る。この薬剤は、一般に、細胞を通気の負の作用(「散布」)から保護するために適用される。非イオン性界面活性剤の量は、0.05〜10g/Lの間、好ましくは、0.1〜5g/Lの間の範囲であり得る。

0067

第US6 936 441号の培地は、CHO細胞の培養に特に良く適しているが、他の細胞にも使用され得る。さらに適した培地は、米国特許出願第2007/0212770号(Baxter International Inc.,Baxter Healthcare S.A.)に開示されるオリゴペプチドを含まない培地である。

0068

0069

一実施形態において、本発明は、トロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも約2μMの濃度の亜鉛、または少なくとも約0.5mMの濃度のカルシウムのうちの少なくとも1つを含む培養培地中で、ADAMTSタンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS1である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS2である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS3である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS4である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS5である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS6である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS7である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS8である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS9である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS10である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS11である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS12である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS14である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS15である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS16である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS17である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS18である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS19である。別の実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS20である。好ましい実施形態において、ADAMTSタンパク質は、ADAMTS13である。

0070

一実施形態において、培養培地は、少なくとも約2μMの亜鉛を含有する。別の実施形態において、培養培地は、少なくとも約2μM〜約12μMの間の亜鉛を含有する。また別の実施形態において、培養培地は、少なくとも約5μMの亜鉛を含有する。一実施形態において、培養培地は、少なくとも約5μM〜約12μMの間の亜鉛を含有する。別の実施形態において、培養培地は、少なくとも約0.5mMのカルシウムを含有する。また別の実施形態において、培養培地は、約0.5mM〜約1.5mMの間のカルシウムを含有する。一実施形態において、培養培地は、少なくとも2μMの亜鉛と、少なくとも約0.5mMのカルシウムとを含有する。

0071

また他の実施形態において、ニコチンアミド(ビタミンB3)の追加は、細胞培養中のADAMTSタンパク質の発現および比活性をさらに強化することが分かった。一実施形態において、培養培地は、少なくとも約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)をさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、少なくとも約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)をさらに含む。また別の実施形態において、培養培地は、約2mg/L〜約10mg/Lの間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する。

0072

特定の実施形態において、培養培地は、動物性タンパク質を含まない培養培地である。別の実施形態において、培養培地は、既知組成培地である。特定の実施形態において、培養培地は、1つ以上のポリアミンを含む場合がある。特定の実施形態において、ポリアミンは、例えば、少なくとも0.5mg/Lの濃度のプトレシンである。具体的な実施形態において、培養培地は、約2mg/L〜約8mg/Lの間のプトレシンを含有する。

0073

特定の実施形態において、培養に使用される細胞または細胞系は、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、鳥類細胞、または哺乳類細胞である。具体的な実施形態において、細胞系は、ヒト細胞系、ハムスター細胞系、またはマウス細胞系である。より具体的な実施形態において、細胞系は、CHO、BHK、またはHEK細胞系である。好ましい実施形態において、細胞系は、CHO細胞系である。

0074

特定の実施形態において、ADAMTSタンパク質をコードする核酸は、ADAMTSタンパク質をコードするヌクレオチド配列に操作可能に連結される制御配列を含む。一実施形態において、制御配列はプロモーターである。特定の実施形態において、プロモーターは、構成プロモーターである。他の実施形態において、プロモーターは、誘導可能プロモーターである。

0075

特定の実施形態において、本明細書に提供される方法は、連続細胞培養系(すなわち、連続細胞培養)の使用を含む。一実施形態において、連続培養系は、ケモスタット培養系(すなわち、ケモスタット細胞培養)である。別の実施形態において、連続培養系は、タービドスタット培養系(すなわち、タービドスタット細胞培養)である。また別の実施形態において、連続培養系は、灌流培養系(すなわち、灌流細胞培養)である。特定の実施形態において、連続培養系は、浮遊様式で操作され得る。他の実施形態において、連続培養系は、付着様式で操作され得る。特定の実施形態において、付着様式は、マイクロキャリア、例えば、多孔質マイクロキャリアの使用を含む。

0076

特定の実施形態において、本明細書に提供される方法は、回分細胞培養系(すなわち、回分細胞培養)の使用を含む。一実施形態において、回分培養系は、単一回分培養系(すなわち、単一回分細胞培養)である。別の実施形態において、回分培養系は、流加培養系(すなわち、流加細胞培養)である。また別の実施形態において、回分培養系は、反復回分培養系(すなわち、反復回分細胞培養)である。特定の実施形態において、回分培養系は、浮遊様式で操作され得る。他の実施形態において、回分培養系は、付着様式で操作され得る。特定の実施形態において、付着様式は、マイクロキャリア、例えば、多孔質マイクロキャリアの使用を含む。

0077

特定の実施形態において、培養は、約35℃〜約37℃の間の温度で維持される。他の実施形態において、培養は、約6.9〜約7.3の間のpHで維持される。具体的な実施形態において、培養は、約7.05〜約7.15の間のpHで維持される。

0078

特定の実施形態において、本明細書に提供される方法は、培養培地中で、1mgADAMTS13タンパク質当り少なくとも600Uの比活性を有するADAMTS13タンパク質をもたらす(すなわち、ADAMTS13の発現)。他の実施形態において、比活性は、1mgADAMTS13タンパク質当り少なくとも800Uである。他の実施形態において、比活性は、1mgADAMTS13タンパク質当り少なくとも1000Uである。他の実施形態において、比活性は、1mgADAMTS13タンパク質当り少なくとも1500Uである。他の実施形態において、比活性は、1mgADAMTS13タンパク質当り少なくとも2000Uである。

0079

他の実施形態において、本方法は、1日につき1Lの培養物当り少なくとも400U(U/L/D)のADAMTS13活性をもたらす培養物を提供する。一実施形態において、本方法は、1日につき1Lの培養物当り少なくとも800U(U/L/D)のADAMTS13活性をもたらす培養物を提供する。

0080

A. ADAMTS13
一態様において、本発明は、増加した全活性および/または比活性を有するADAMTS13タンパク質を発現させるための方法を提供する。有利に、カルシウム、亜鉛、および/またはニコチンアミド(ビタミンB3)で増殖培地を補充することにより、高比活性を有するADAMTS13ポリペプチドは、細胞培養物から組み換えにより発現し、回収され得ることが分かった。

0081

ADAMTS13を発現させる方法は、国際公開第2009/086309号に提供されており、その開示は、全ての目的において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本参照文献は、適切な方法および培養条件を説明し、これは、培養の持続期間を通して維持され得る。本明細書に記載される、ADAMTS13タンパク質の発現に使用される細胞培養物は、一般に、34℃〜37℃の間の温度で、または約その温度の間で、および6.8〜7.3のpHで、または約そのpHの間で維持される。

0082

培養温度およびpHを監視する手段は、当該分野において周知であり、一般に、生物反応器の中に挿入されるか、培養培地が循環されるループに含まれるか、または抽出された培養培地の試料の中に挿入されるプローブに依存する。適切なインラインpHセンサは、Mettler ToledoInPro 3100/125/Pt100センサ(Mettler−Toledo Ingold,Inc.,Bedford,MA)を含む。センサを所定のレベルで保つために、指定されたパラメータを変更する手段も周知である。例えば、温度を一定に保つことは、通常、生物反応器または供給培地(流加または連続プロセスの場合)を加熱する、または冷却することを含み、pHを一定に保つことは、通常、適切な緩衝液(通常、重炭酸)を選択し、それを十分に供給し、塩酸等の酸、または水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム等のアルカリ、もしくはそれらの混合物を必要に応じて供給培地に追加することを含む。インラインpHプローブの較正は、細胞が培養される数日または数週間にわたって等の、時間とともに変動し得ることもある。その場合には、最近較正されたオフラインプローブから得た測定値を使用することによって、インラインプローブをリセットすることが有益であり得る。

0083

一実施形態において、方法は、カルシウム、亜鉛、およびニコチンアミド(ビタミンB3)から選択される少なくとも1つの成分で補充された培養培地中で、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。具体的な実施形態において、ADAMTSタンパク質は、カルシウム、亜鉛、およびニコチンアミド(ビタミンB3)から選択される少なくとも2つの成分で補充された培地中に発現する。また別の実施形態において、培養培地は、カルシウム、亜鉛、およびニコチンアミド(ビタミンB3)で補充される。一部の実施形態において、培養培地は、動物性タンパク質を含まない、オリゴペプチドを含まない、または既知組成培養培地であり得る。

0084

1.亜鉛の補充
有利に、増加したADAMTS13酵素活性および比活性は、亜鉛で補充された培地で増殖させた細胞培養物から回収され得ることが分かった。例えば、実施例1は、1.432mg/LのZnSO4・7H2O(5μMの亜鉛)を含有する培養培地中に発現したADAMTS13タンパク質が、0.432mg/LのみのZnSO4・7H2O(1.5μMの亜鉛)を含有する培養培地中に発現したADAMTS13タンパク質より40%〜100%高い比活性を有することを示す(表10および表11を比較)。さらに、この効果は、実施例2(表13および表14を比較)、実施例4(表16〜表19)、および実施例5(表20および表21)に示されるように、再現可能である。

0085

したがって、一態様において、本発明は、亜鉛で補充された、例えば、少なくとも2μMの亜鉛を含有する培養培地中でADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)をコードする核酸を持つ細胞を培養することにより、増加した比活性を有するADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)を発現させるための方法を提供する。同様に、本発明は、亜鉛で補充された、例えば、少なくとも2μMの亜鉛を含有する培養培地中でADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)をコードする核酸を持つ細胞を培養することにより、増加した全活性または比活性を有するADAMTSタンパク質組成物(例えば、ADAMTS13組成物)を調製するための方法も提供する。

0086

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、培養培地は、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含有する。別の実施形態において、培養培地は、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含有する。また他の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含有し得る。適切な亜鉛の濃度範囲は、一般に、高濃度の亜鉛、例えば、20μM超、25μM超、30μM超、40μM超等の濃度の存在下で生じ得る細胞培養毒性により決定される。当業者に理解されるように、亜鉛濃度が特定の培養系に対してどの程度抑制的であるかは、他の要因の中でも、特に、ADAMTSタンパク質を発現させるために使用される細胞の種類、利用される培養培地の成分、および培養に利用される操作様式(例えば、回分対連続、浮遊対付着、ケモスタット対灌流等)に依存する。特定の場合において、高亜鉛濃度は、培養培地の成分が溶液から亜鉛を隔離する場合に、例えば、培養培地がアルブミンを含有する場合、必要とされ得る。したがって、適切な亜鉛の濃度範囲は、一般に、利用される培養された細胞、培地、および操作様式が何であるかによって決定される。当業者は、利用される個々の培養系に基づき、亜鉛補充の使用における適切な上限を容易に決定することができるであろう。

0087

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含有する動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含有する。別の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含有する。また別の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含有し得る。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0088

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含有する既知組成培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む既知組成培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、既知組成培養培地は、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含有する。別の実施形態において、既知組成培養培地は、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含有する。また別の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含有し得る。特定の実施形態において、既知組成培地は、動物由来タンパク質および/またはポリペプチドを含まない。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0089

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。一実施形態において、本方法は、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0090

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。また他の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0091

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。一実施形態において、本方法は、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。別の実施形態において、本方法は、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。また別の実施形態において、本方法は、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度は、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0092

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、またはその間で維持される。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約5μMの亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。一実施形態において、本方法は、2μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。別の実施形態において、本方法は、5μM〜12μM、または約その間の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。また別の実施形態において、本方法は、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0093

一実施形態において、ADAMTSタンパク質を発現させるために使用される培養培地は、少なくとも約2μM〜少なくとも約12μMの最終濃度で、亜鉛で補充され得る。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも約2μM、または少なくとも約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上のレベルの亜鉛の最終濃度で、亜鉛で補充され得る。一般に、いかなる亜鉛塩も本発明の培地を補充するために使用され得、許容される塩の例としては、ZNSO4・7H2O、ZNSO3・2H2O、(C6H5O7)2ZN3・2H2O、ZNBR2、ZNBR2・2H2O、ZNCL2、ZN(NO3)2・6H2O、ZN(H2PO4)2・H2O、(C2H3O2)2ZN・2H2O等が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、薬学的に許容される亜鉛の塩が、本発明の培養培地を補充するために使用される。

0094

2.カルシウムの補充
有利に、増加したADAMTS13酵素活性および比活性は、カルシウムで補充された培地で増殖させた細胞培養物から回収され得ることが分かった。従来の細胞培養培地、例えば、DMEM/F12は、通常、約1mMのカルシウムを含有した。歴史的に、これらの高カルシウムレベルは、付着細胞培養物を補助するために、培地中に導入された。しかしながら、今日、浮遊培養用に設計された市販の培地は、非常に低いカルシウムレベル、例えば、約0.1mMのカルシウムを含有する。浮遊法を介して培養される細胞の凝集を防止するために、そのような低カルシウムレベルに依存する。低カルシウムレベルは、浮遊液中で細胞を繁殖させ、組み換えタンパク質を発現させるために十分であることが知られているが、本発明は、これらの低カルシウムレベルがADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)の発現に不十分であることを発見した。

0095

したがって、一態様において、本発明は、カルシウムで補充された、例えば、少なくとも0.5mMのカルシウムを含有する培養培地中でADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)をコードする核酸を持つ細胞を培養することにより、増加した比活性を有するADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)を発現させるための方法を提供する。同様に、本発明は、カルシウムで補充された、例えば、少なくとも0.5mMのカルシウムを含有する培養培地中でADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)をコードする核酸を持つ細胞を培養することにより、増加した全活性または比活性を有するADAMTSタンパク質組成物(例えば、ADAMTS13組成物)を調製するための方法も提供する。

0096

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、培養培地は、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含有する。また他の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含有し得る。

0097

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含有する動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含有する。また別の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含有し得る。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0098

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含有する既知組成培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む既知組成培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、既知組成培養培地は、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含有する。また別の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含有し得る。特定の実施形態において、既知組成培地は、動物由来タンパク質および/またはポリペプチドを含まない。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0099

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。一実施形態において、本方法は、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0100

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。また他の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0101

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。一実施形態において、本方法は、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度は、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0102

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、またはその間で維持される。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。一実施形態において、本方法は、0.5mM〜1.5mM、または約その間のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0103

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中で、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムと、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0104

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中で、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において培養培地は、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムと、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0105

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約0.5mM〜1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または0.5mM〜1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約0.5mM〜1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約0.5mM〜1.5mMのカルシウムと、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM〜1.5mMのカルシウムと、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0106

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムと、少なくとも、もしくは約2μMの亜鉛とを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムと、少なくともまたは約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムと、少なくとも、もしくは約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムと、少なくとも、もしくは約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムと、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0107

一般に、いかなるカルシウム塩も本発明の培地を補充するために使用され得る。許容される塩の例としては、CaCl2、CaCl2、CaFPO3・2H2O、CaI2、CaBr2、(C2H3O2)2Ca、(CHO2)2Ca、(C6H7O6)2Ca、(C6H5O7)2Ca3・2H2O等が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、薬学的に許容されるカルシウムの塩は、本発明の培養培地を補充するために使用される。

0108

3.ニコチンアミド(ビタミンB3)の補充
有利に、増加したADAMTS13酵素活性および比活性は、ニコチンアミド(ビタミンB3)で補充された培地で増殖させた細胞培養物から回収され得ることが分かった。例えば、実施例2は、7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する培養培地中に発現したADAMTS13タンパク質が、2mg/Lのみのニコチンアミドを含有する培養培地中に発現したADAMTS13タンパク質より60%高い得的活性を有することを示す(表13、4日目および7日目を11日目と比較)。意外にも、本作用は、7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と5μMの亜鉛を含有する培地中におけるADAMTS13の発現が、ADAMTS13タンパク質の比活性において200%〜300%の増加をもたらすので、亜鉛補充と相乗的である(表14の11日目と表13の4日目および7日目とを比較)。

0109

したがって、一態様において、本発明は、ニコチンアミド(ビタミンB3)で補充された、例えば、少なくとも2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する培養培地中でADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)をコードする核酸を持つ細胞を培養することにより、増加した比活性を有するADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)を発現させるための方法を提供する。同様に、本発明は、ニコチンアミド(ビタミンB3)で補充された、例えば、少なくとも2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する培養培地中でADAMTSタンパク質(例えば、ADAMTS13)をコードする核酸を持つ細胞を培養することにより、増加した全活性または比活性を有するADAMTSタンパク質組成物(例えば、ADAMTS13組成物)を調製するための方法も提供する

0110

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、培養培地は、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する。また他の実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有し得る。適切なニコチンアミド(ビタミンB3)の濃度範囲は、一般に、高濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)、例えば、15mg/L超、20mg/L超、30mg/L超、40mg/L超等の濃度の存在下で生じ得る細胞培養毒性により決定される。当業者に理解されるように、ニコチンアミド(ビタミンB3)濃度が特定の培養系に対してどの程度抑制的であるかは、他の要因の中でも、特に、ADAMTSタンパク質を発現させるために使用される細胞の種類、利用される培養培地の成分、および培養に利用される操作様式(例えば、回分対連続、浮遊対付着、ケモスタット対灌流等)に依存する。ある場合において、高ニコチンアミド(ビタミンB3)濃度は、培養培地の成分が溶液からニコチンアミド(ビタミンB3)を隔離する場合に必要とされ得る。したがって、適切なニコチンアミド(ビタミンB3)の濃度範囲は、一般に、利用される培養された細胞、培地、および操作様式の識別によって決定される。当業者は、利用される個々の培養系に基づき、ニコチンアミド(ビタミンB3)補充の使用における適切な上限を容易に決定することができるであろう。

0111

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する。また他の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有し得る。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0112

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する既知組成培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む既知組成培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。一実施形態において、既知組成培養培地は、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有する。また他の実施形態において、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含有し得る。特定の実施形態において、既知組成培地は、動物由来タンパク質および/またはポリペプチドを含まない。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0113

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。一実施形態において、本方法は、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0114

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。別の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。また他の実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含む。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0115

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。一実施形態において、本方法は、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミドを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度は、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0116

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。別の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。一実施形態において、本方法は、2mg/L〜10mg/L、または約その間のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。また他の実施形態において、本方法は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ哺乳類細胞を培養することを含み、培養物のpHは、6.9〜7.3、または約その間で維持される。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0117

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0118

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0119

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0120

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛とを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛とを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約2μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。また別の関連する実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5μMの亜鉛〜12μMの亜鉛とを含む。特定の実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約2μM、または少なくとも、もしくは約3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の亜鉛とを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0121

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムとを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムとを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mM〜1.5mMのカルシウムとを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約2mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムとを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0122

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムとを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムとを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mM〜1.5mMのカルシウムとを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約7mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムとを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0123

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムとを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムとを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、少なくとも、または約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mM〜1.5mMのカルシウムとを含む。特定の実施形態において、培養培地は、少なくとも、もしくは約2mg/L〜10mg/Lのニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムとを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0124

別の実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、少なくとも、または約2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約0.5mMのカルシウムとを含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。関連する実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約1.5mMのカルシウムとを含む。別の関連する実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、または約5mM〜1.5mMのカルシウムとを含む。特定の実施形態において、培養培地は、2mg/L、3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上、または約それら以上の濃度のニコチンアミド(ビタミンB3)と、少なくとも、もしくは約0.5mM、または少なくとも、もしくは約0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上のカルシウムとを含む。一実施形態において、培養物は、35℃〜37℃、または約その間で維持される。具体的な実施形態において、培養物は、36℃、または約36℃で維持される。一実施形態において、培養物の温度および/またはpHは、少なくとも7日間維持される。一実施形態において、本方法は、連続または流加培養条件下で実施される。具体的な実施形態において、連続培養条件は、ケモスタット培養条件である。別の具体的な実施形態において、連続培養条件は、灌流培養条件である。一実施形態において、ADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞は、哺乳類細胞である。特定の実施形態において、哺乳類細胞は、ハムスター、ヒト、またはマウス細胞である。具体的な実施形態において、細胞は、CHO細胞系、HEK293細胞系、またはBHK細胞系である。別の実施形態において、哺乳類細胞は、動物性タンパク質および/またはポリペプチドを含まない培養培地中で培養される。また別の実施形態において、哺乳類細胞は、合成培養培地中で培養され、これは、動物性タンパク質およびポリペプチドを含む場合も、含まない場合もある。一実施形態において、培養培地は、0.5mg/L〜30mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。別の実施形態において、培養培地は、2mg/L〜8mg/L、または約その間のポリアミンをさらに含む。具体的な実施形態において、ポリアミンはプトレシンである。

0125

一実施形態において、トロンボスポンジンモチーフ13を有するディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ(ADAMTS13)タンパク質を発現させるための方法を提供し、本方法は、亜鉛、カルシウム、およびニコチンアミド(ビタミンB3)を含む培養培地中でADAMTS13タンパク質をコードする核酸を持つ細胞を培養することを含む。特定の実施形態において、亜鉛は、少なくとも、もしくは約2μM、5μM、2μM〜12μMの間、5μM〜12μMの間、または少なくとも3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、20μM、25μM、30μM以上の濃度で培養培地中に存在する。特定の実施形態において、カルシウムは、少なくとも、もしくは約0.5mM、1.5mM、0.5〜1.5の間、または少なくとも0.6mM、0.7mM、0.8mM、0.9mM、1.0mM、1.1mM、1.2mM、1.3mM、1.4mM、1.5mM、1.6mM、1.7mM、1.8mM、1.9mM、2.0mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3.0mM、3.5mM、4.0mM、4.5mM、5.0mM以上の濃度で培養培地中に存在する。特定の実施形態において、ニコチンアミド(ビタミンB3)は、少なくとも、もしくは約2mg/L、7mg/L、2mg/L〜7mg/L、または少なくとも、もしくは約3mg/L、4mg/L、5mg/L、6mg/L、7mg/L、8mg/L、9mg/L、10mg/L、15mg/L、20mg/L以上の濃度で培養培地中に存在する。

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