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技術 発振器、電子機器および移動体

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 米澤岳美宇野智博
出願日 2015年1月30日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-017078
公開日 2016年8月8日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-143965
状態 特許登録済
技術分野 電気機械共振器を用いた発振回路
主要キーワード コレクター端子 エミッター端 バックアップ用バッテリー モーションコントローラー 容量バンク 補正パラメーター 動作保証温度範囲 高次補正
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

高い周波数定性を実現可能な発振器等を提供すること。

解決手段

発振器1は、発振素子20と、発振回路30と発熱素子40と、温度制御回路60と、周波数温度特性補正する温度補正信号を生成する温度補正信号生成回路10と、を含み、温度補正信号生成回路10は、温度センサー13と、1次補正信号を生成する1次補正信号生成回路11と、高次補正信号を生成する高次補正信号生成回路12と、を含み、高次補正信号生成回路12は、周波数温度特性の線形領域の温度よりも高い高温側で2次補正を行う高温側2次補正信号を生成する高温側2次補正信号生成回路12aと、高温側2次補正信号の極性切り替える高温側極切り替え回路120と、前記線形領域の温度よりも低い低温側で2次補正を行う低温側2次補正信号を生成する低温側2次補正信号生成回路12bと、低温側2次補正信号の極性を切り替える低温側極性切り替え回路129と、を含む。

概要

背景

通信機器あるいは測定器等の基準の周波数信号源に用いられる水晶発振器は、温度変化に対して高い精度で出力周波数が安定していることが要求される。一般に、水晶発振器の中でも極めて高い周波数安定度が得られるものとして、恒温槽型水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)が知られている(特許文献1)。OCXOは、一定温度に制御された恒温槽内水晶振動子収納したものであり、極めて高い周波数安定度を実現するためには、周囲温度の変化に対する恒温槽温度制御偏差をできる限り小さくすることが重要である。

概要

高い周波数定性を実現可能な発振器等を提供すること。発振器1は、発振素子20と、発振回路30と発熱素子40と、温度制御回路60と、周波数温度特性補正する温度補正信号を生成する温度補正信号生成回路10と、を含み、温度補正信号生成回路10は、温度センサー13と、1次補正信号を生成する1次補正信号生成回路11と、高次補正信号を生成する高次補正信号生成回路12と、を含み、高次補正信号生成回路12は、周波数温度特性の線形領域の温度よりも高い高温側で2次補正を行う高温側2次補正信号を生成する高温側2次補正信号生成回路12aと、高温側2次補正信号の極性切り替える高温側極切り替え回路120と、前記線形領域の温度よりも低い低温側で2次補正を行う低温側2次補正信号を生成する低温側2次補正信号生成回路12bと、低温側2次補正信号の極性を切り替える低温側極性切り替え回路129と、を含む。

目的

本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)よりも高い周波数安定性を実現可能な発振器、並びに、この発振器を用いた電子機器および移動体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

発振素子と、前記発振素子を発振させる発振回路と、前記発振素子を加熱する発熱素子と、前記発熱素子を制御する温度制御回路と、前記発振回路の出力信号周波数温度特性補正する温度補正信号を生成する温度補正信号生成回路と、を含み、前記温度補正信号生成回路は、温度センサーと、1次補正を行う1次補正信号を生成する1次補正信号生成回路と、高次補正を行う高次補正信号を生成する高次補正信号生成回路と、を含み、前記高次補正信号生成回路は、周波数温度特性の線形領域の温度よりも高い高温側で2次補正を行う高温側2次補正信号を生成する高温側2次補正信号生成回路と、前記高温側2次補正信号の極性切り替える高温側極切り替え回路と、前記線形領域の温度よりも低い低温側で2次補正を行う低温側2次補正信号を生成する低温側2次補正信号生成回路と、前記低温側2次補正信号の極性を切り替える低温側極性切り替え回路と、を含む、発振器。

請求項2

請求項1に記載の発振器において、前記温度補正信号生成回路は、前記1次補正信号と前記高次補正信号と足し合わせる合成回路を含む、発振器。

請求項3

請求項1または2に記載の発振器において、前記1次補正信号によって前記出力信号の周波数が変化しない基準温度は、前記温度センサーが検出する温度範囲内である、発振器。

請求項4

請求項3に記載の発振器において、前記基準温度は、可変に設定できる、発振器。

請求項5

請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発振器において、前記高温側2次補正信号生成回路および前記低温側2次補正信号生成回路の信号生成が開始される温度は、前記温度センサーが検出する温度範囲内である、発振器。

請求項6

請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発振器において、前記低温側2次補正信号生成回路の信号生成が開始される温度は、前記高温側2次補正信号生成回路の信号生成が開始される温度よりも低い、発振器。

請求項7

請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発振器において、前記発振素子は、SCカット水晶振動子である、発振器。

請求項8

請求項1ないし7のいずれか1項に記載の発振器を含む、電子機器

請求項9

請求項1ないし7のいずれか1項に記載の発振器を含む、移動体

技術分野

0001

本発明は、発振器、電子機器および移動体に関する。

背景技術

0002

通信機器あるいは測定器等の基準の周波数信号源に用いられる水晶発振器は、温度変化に対して高い精度で出力周波数が安定していることが要求される。一般に、水晶発振器の中でも極めて高い周波数安定度が得られるものとして、恒温槽型水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)が知られている(特許文献1)。OCXOは、一定温度に制御された恒温槽内水晶振動子収納したものであり、極めて高い周波数安定度を実現するためには、周囲温度の変化に対する恒温槽温度制御偏差をできる限り小さくすることが重要である。

先行技術

0003

特開2014−197751号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載されている図16(A)は、SCカット水晶振動子を用いたOCXOにおいて、恒温槽の温度制御を行わない場合の周波数温度特性の一例を示す図であり、図16(B)および図16(C)は、図16(A)の破線で囲まれた部分を拡大した図である。例えば、OCXOの動作温度範囲が、—40℃〜+85℃である場合は、恒温槽の温度を90℃付近に保つことによって、周囲温度の変化によっても偏差の少ない安定した周波数を出力することが可能である。恒温槽の精度は製品によって様々であるが、例えば周囲温度が−40℃〜85℃まで変化した時に恒温槽が90℃を頂点として±2℃変化した場合、周波数偏差は20ppb程度である。一方で、恒温槽の温度を90℃に設定しても実際には2℃だけ高温側にずれた92℃になっている場合、恒温槽が92℃を頂点として±2℃変化すると、OCXOの周波数は2次の温度特性を持ち、その周波数偏差は40ppbになってしまう。

0005

また、発振回路周波数調整回路も温度特性を有しており、その温度特性は、例えば、温度の上昇に対してOCXOの周波数を線形に低下させるように寄与したりするなど、様々な特性を有する。このため、振動子の2次の周波数温度特性に発振回路等の電子部品の温度特性が重畳されるため、従来のOCXOでは、極めて高い周波数安定性の要求を満たすことが難しいという問題があった。

0006

本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)よりも高い周波数安定性を実現可能な発振器、並びに、この発振器を用いた電子機器および移動体を提供することができる。

課題を解決するための手段

0007

本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。

0008

[適用例1]
本適用例に係る発振器は、
発振素子と、
前記発振素子を発振させる発振回路と、
前記発振素子を加熱する発熱素子と、
前記発熱素子を制御する温度制御回路と、
前記発振回路の出力信号の周波数温度特性を補正する温度補正信号を生成する温度補正信号生成回路と、
を含み、
前記温度補正信号生成回路は、
温度センサーと、
次補正を行う1次補正信号を生成する1次補正信号生成回路と、
高次補正を行う高次補正信号を生成する高次補正信号生成回路と、
を含み、
前記高次補正信号生成回路は、
周波数温度特性の線形領域の温度よりも高い高温側で2次補正を行う高温側2次補正信号を生成する高温側2次補正信号生成回路と、
前記高温側2次補正信号の極性切り替える高温側極切り替え回路と、
前記線形領域の温度よりも低い低温側で2次補正を行う低温側2次補正信号を生成する低温側2次補正信号生成回路と、
前記低温側2次補正信号の極性を切り替える低温側極性切り替え回路と、
を含む、発振器である。

0009

本適用例に係る発振器によれば、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)と同様に、発振器の内部温度を一定に保つように制御し、さらに、周囲の温度変化に起因して発振器の内部温度がわずかに変化しても、発振回路の出力信号の周波数を補正することができる。また、高温側極性切り替え回路および低温側極性切り替え回路を有することによって、例えば、逆向きの2次特性や、擬似的な3次特性をもある程度補正できるなど、従来よりも適切な補正が可能になる。したがって、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)よりも高い周波数安定性を実現することができる。

0010

[適用例2]
上述の発振器において、
前記温度補正信号生成回路は、
前記1次補正信号と前記高次補正信号と足し合わせる合成回路を含んでもよい。

0011

これによって、複雑な補正信号を容易に生成することができる。

0012

[適用例3]
上述の発振器において、
前記1次補正信号によって前記出力信号の周波数が変化しない基準温度は、
前記温度センサーが検出する温度範囲内であってもよい。

0013

これによって、温度センサーが検出する温度範囲内で周波数を適切に合わせ込むことができる。

0014

[適用例4]
上述の発振器において、
前記基準温度は、可変に設定できてもよい。

0015

これによって、周波数温度特性を柔軟かつ効果的に補正することができる。

0016

[適用例5]
上述の発振器において、
前記高温側2次補正信号生成回路および前記低温側2次補正信号生成回路の信号生成が開始される温度は、前記温度センサーが検出する温度範囲内であってもよい。

0017

これによって、温度センサーが検出する温度範囲内で周波数を適切に合わせ込むことができる。

0018

[適用例6]
上述の発振器において、
前記低温側2次補正信号生成回路の信号生成が開始される温度は、前記高温側2次補正信号生成回路の信号生成が開始される温度よりも低くてもよい。

0019

これによって、線形領域を有する周波数温度特性に対応する補正を行うことができる。

0020

[適用例7]
上述の発振器において、
前記発振素子は、SCカット水晶振動子であってもよい。

0021

本適用例によれば、2次の周波数温度特性を示すSCカット水晶振動子を用いても、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)よりも高い周波数安定性を実現することができる。

0022

[適用例8]
本適用例に係る電子機器は、
上述のいずれかの発振器を含む、電子機器である。

0023

[適用例9]
本適用例に係る移動体は、
上述のいずれかの発振器を含む、移動体である。

0024

これらの適用例によれば、高い周波数安定性を有する発振器を含んでいるので、より信頼性の高い電子機器および移動体を実現できる。

図面の簡単な説明

0025

本実施形態の発振器の機能ブロック図の一例である。
図2(A)および図2(B)は、本実施形態の発振器の断面図の一例である。
発振回路の一例を示す図である。
温度制御回路の一例を示す図である。
本実施形態の温度補正回路の構成例を示す図である。
本実施形態の高温側極性切り替え回路の構成例を示す図である。
本実施形態における2次の温度補正についての説明図。
本実施形態における2次の温度補正についての説明図。
本実施形態における2次の温度補正についての説明図。
本実施形態における2次の温度補正についての説明図。
本実施形態に係る電子機器の機能ブロック図である。
電子機器の一例であるスマートフォン外観の一例を示す図である。
本実施形態に係る移動体の一例を示す図(上面図)である。

実施例

0026

以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説
明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。

0027

1.発振器
図1は、本実施形態の発振器1の機能ブロック図の一例である。また、図2(A)および図2(B)は、本実施形態の発振器1の断面図の一例である。

0028

図1に示すように、本実施形態の発振器1は、発振素子20、発振素子20を発振させる発振回路30、発振素子20を加熱する発熱素子40、感温素子50、発熱素子40を制御する温度制御回路60、発振回路30の出力信号の周波数温度特性を補正する温度補正信号を生成する温度補正信号生成回路10、電圧発生回路70およびメモリー80を含んで構成されている。ただし、本実施形態の発振器1は、図1に示した構成要素の一部を省略または変更し、あるいは他の構成要素を追加した構成としてもよい。

0029

本実施形態では、発振素子20、発熱素子40および感温素子50以外の回路部分は、一部の部品外付け抵抗コンデンサーコイル等)を除いて1チップのIC5で実現されている。ただし、回路部分を複数のICチップで実現してもよいし、発熱素子40、感温素子50を1チップのIC5の内部に設けてもよい。

0030

図2(A)に示される例では、発振器1は、部品搭載基板3の上面に、IC5および抵抗、コンデンサー、コイル等の外付け部品6,7,8が搭載されている。また、部品搭載基板3と対向して部品搭載基板4が設けられており、部品搭載基板4の上面に発振素子20および感温素子50が搭載されている。部品搭載基板4の下面には、発振素子20と対向する位置に発熱素子40が搭載されている。発振素子20は、パッケージ23の内部に部品搭載基板22と、部品搭載基板22の上面に設けられている振動片21と、を含んで構成されている。

0031

図2(B)に示される例では、発振器1は、部品搭載基板3の上面に、IC5および抵抗、コンデンサー、コイル等の外付け部品6,7,8が搭載されている。また、部品搭載基板3と対向して部品搭載基板4が設けられており、部品搭載基板4の上面に発振素子20が搭載されている。発振素子20は、パッケージ23の内部に部品搭載基板22と、部品搭載基板22の上面に設けられている振動片21と、IC5と、発熱素子40と、感温素子50と、を含んで構成されている。

0032

外付け部品6,7,8、発振素子20、発熱素子40および感温素子50の各端子は、それぞれIC5の所望の各端子と不図示の配線パターン電気的に接続されている。そして、部品搭載基板4、IC5、外付け部品6,7,8、発振素子20、発熱素子40および感温素子50を収容するように、部品搭載基板3にケース(あるいはカバー)2が接着されている。この発振器1は、ケース2と部品搭載基板3とで形成される空間を恒温槽として、発熱素子40により恒温槽内部の温度を一定に保つように制御されている。

0033

電圧発生回路70は、外部から供給される電源電圧VCCから、発振回路30の電源電圧VA、温度補正回路10の基準電圧VREF1、温度制御回路60の基準電圧VREF2等を発生させる。

0034

温度補正回路10は、発振回路30の出力信号の周波数温度特性を補正するための温度補正電圧VCOMPを生成する。例えば、温度補正回路10は、発振回路30の出力信号の周波数温度特性の1次成分の補正(以下、「1次補正」という)のみ可能であってもよいし、2次成分の補正(以下、「2次補正」という)のみ可能であってもよいし、1次補
正と2次補正の両方が可能であってもよい。また、温度補正回路10は、1次補正と2次補正の両方が可能である場合、1次補正と2次補正をそれぞれ有効にするか無効にするかを独立に設定可能であってもよいし、1次補正の補正パラメーターと2次補正の補正パラメーターをそれぞれ独立に設定可能であってもよい。さらに、温度補正回路10は、複数の温度領域(例えば、低温側と高温側)で互いに独立に2次補正が可能であってもよい。なお、温度補正回路10の具体的な回路構成例については後述する。

0035

発振回路30は、温度補正回路10が出力する温度補正電圧VCOMPに応じた周波数で発振素子20を発振させる。

0036

図3に、発振回路30の一例を示す。図3に示す発振回路30では、可変容量素子バリキャップダイオード)の一端に温度補正電圧VCOMPが印加され、この電圧値に応じて可変容量素子の容量値が変化し、これにより発振周波数が変化する。なお、可変容量素子に代えて、それぞれ別々のスイッチと直列接続された複数の容量素子(コンデンサー)を発振素子20の一端とグランドとの間に並列接続した容量バンクを用い、各スイッチのオンオフの設定を変えることで容量バンクの容量値を変化させ、これにより発振周波数を変化させてもよい。

0037

発振素子20としては、例えば、SCカットATカットの水晶振動子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子などを用いることができる。また、発振素子20として、例えば、水晶振動子以外の圧電振動子MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることもできる。発振素子20の基板材料としては、水晶タンタル酸リチウムニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、またはシリコン半導体材料等を用いることができる。また、発振素子20の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。

0038

温度制御回路60は、発振素子20の近くに配置されている感温素子50の出力電圧に応じて、温度を一定に保つように発熱素子40の発熱を制御する。

0039

発熱素子40としては、例えば、電流を流すことで発熱する素子パワートランジスターや抵抗等)を用いてもよい。また、感温素子50としては、例えば、サーミスターNTCサーミスター(Negative Temperature Coefficient)やPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスターなど)や白金抵抗などを用いることができる。

0040

例えば、正の傾きの温度特性を有する感温素子50を発振素子20の近くに配置しておき、温度制御回路60は、感温素子50の出力電圧が基準値よりも低い時は発熱素子40に電流を流して発熱させ、感温素子50の出力電圧が基準値よりも高い時は発熱素子40に電流を流さないように制御してもよい。

0041

図4に、温度制御回路60の一例を示す。図4では、発熱素子40としてNPN型パワートランジスターが用いられており、感温素子50としてNTCサーミスターが用いられている。図4に示す温度制御回路60では、温度が低下すると感温素子50(NTCサーミスター)の抵抗値が上昇し、演算増幅器入力電位差が大きくなる。逆に、温度が上昇すると感温素子50(NTCサーミスター)の抵抗値が低下し、演算増幅器の入力電位差が小さくなる。演算増幅器の出力電圧は入力電位差に比例する。発熱素子40(NPN型パワートランジスター)は、演算増幅器の出力電圧が所定の電圧値よりも高い時は電圧値が高いほど電流が流れて発熱量が大きくなり、演算増幅器の出力電圧が所定の電圧値よりも低い時は電流が流れず発熱量が徐々に低下する。したがって、感温素子50(NTCサーミスター)の抵抗値が所望の値になるように、すなわち所望の温度に保つように発熱素
子40の動作が制御される。

0042

メモリー80は、不揮発性のメモリーであり、温度補正回路の設定情報(1次補正と2次補正をそれぞれ行うか否かの情報、1次補正の補正パラメーター、2次補正の補正パラメーター等)が記憶されている。メモリー80は、例えば、MONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)メモリー等のフラッシュメモリーやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で実現することができる。

0043

このような構成の本実施形態の発振器1では、温度制御回路60により、発振素子20や回路部分の温度特性に応じて決まる発振回路30の出力信号の周波数温度特性に基づき、恒温槽の内部温度を所望の温度(例えば、発振素子20がSCカット水晶振動子であれば周波数が最大となる温度)に保つように制御される。さらに、温度補正回路10により温度制御回路60の制御誤差に起因する恒温槽内部の実際の温度と設定温度の差によって生じるわずかな周波数偏差が補正される。これにより、従来のOCXOよりも高い周波数安定性を実現することができる。

0044

次に、わずかな周波数偏差を補正可能な温度補正回路の構成例について詳細に説明する。図5は、本実施形態の温度補正回路の構成例を示す図である。図5に示すように、本実施形態の温度補正回路10は、1次補正を行う1次補正信号を生成する1次補正信号生成回路11、高次補正を行う高次補正信号を生成する高次補正信号生成回路12、温度センサー13、反転増幅回路14および合成回路15を含んで構成されている。ただし、本実施形態の温度補正回路10は、図5に示した構成要素の一部を省略または変更し、あるいは他の構成要素を追加した構成としてもよい。

0045

温度センサー13は、抵抗131およびダイオード132,133を含んで構成されている。抵抗131は、第1端子に電源電圧VCCが供給され、第2端子がダイオード132のアノード端子と接続されている。また、ダイオード132のカソード端子とダイオード133のアノード端子が接続されており、ダイオード133のカソード端子は接地されている。そして、抵抗131の第2端子とダイオード132のアノード端子の接続点の信号が温度センサー13の出力電圧VT1となる。例えば、1℃の温度上昇に対して、ダイオード132,133の各々の両端にかかる電圧はそれぞれ約2mV低下する。したがって、VT1は恒温槽の内部温度の変化に対して負の傾きを持って線形に変化する。

0046

1次補正信号生成回路11は、演算増幅器111,114,117、抵抗112,115,116、可変抵抗113およびスイッチ118,119を含んで構成されている。演算増幅器111は、非反転入力端子(+入力端子)に温度センサー13の出力電圧VT1が入力され、反転入力端子(−入力端子)と出力端子がともに抵抗112の第1端子と接続されている。すなわち、演算増幅器111は、温度センサー13の出力電圧VT1をバッファリングして出力する。抵抗112の第2端子は、演算増幅器114の反転入力端子(−入力端子)および可変抵抗113の第1端子と接続されている。演算増幅器114の非反転入力端子(+入力端子)には基準電圧VREF1が入力され、演算増幅器114の出力端子は可変抵抗113の第2端子、抵抗115の第1端子およびスイッチ118の第1入力端子と接続されている。抵抗115の第2端子は、演算増幅器117の反転入力端子(−入力端子)および抵抗116の第1端子と接続されている。演算増幅器117の非反転入力端子(+入力端子)には基準電圧VREF1が入力され、演算増幅器117の出力端子は抵抗116の第2端子およびスイッチ118の第2入力端子と接続されている。スイッチ118の出力端子は、スイッチ119の第1端子と接続され、スイッチ119の第2端子の電圧が1次補正信号生成回路11の出力電圧(1次補正電圧)となる。スイッチ119がオンの時、1次補正電圧は、温度センサー13の出力電圧VT1の変化に対して(恒温槽の内部温度の変化に対して)線形に変化する。

0047

可変抵抗113の抵抗値を変えることで、VT1に対する1次補正電圧の傾きの大きさを変えることができる。また、スイッチ118を切り替えることで、1次補正電圧の傾きの極性(正または負)を変えることもできる。さらに、スイッチ119をオフすることで、VT1によらず常に1次補正電圧をハイインピーダンスにして1次の温度補正を無効にすることもできる。この1次補正信号生成回路11による補正を有効にするか無効にするかの情報(スイッチ119のオン/オフの情報)や1次補正信号生成回路11の補正パラメーター(可変抵抗113の抵抗値の情報やスイッチ118の接続情報)は、メモリー80に記憶される。

0048

反転増幅回路14は、演算増幅器143および抵抗141,142を含んで構成されている。抵抗141は、第1端子が演算増幅器111の出力端子と接続され、第2端子が演算増幅器143の反転入力端子(−入力端子)および抵抗142の第1端子と接続されている。演算増幅器143の非反転入力端子(+入力端子)には基準電圧VREF1が入力され、演算増幅器143の出力端子は抵抗142の第2端子と接続されている。そして、演算増幅器143の出力電圧が反転増幅回路14の出力電圧VT2となる。このような構成の反転増幅回路14により、基準電圧VREF1を基準に演算増幅器111の出力電圧(すなわちVT1)が反転増幅された電圧VT2が得られる。したがって、VT2は恒温槽の内部温度の変化に対して正の傾きを持って線形に変化する。

0049

高次補正信号生成回路12は、周波数温度特性の線形領域の温度よりも高い高温側で2次補正を行う高温側2次補正信号を生成する高温側2次補正信号生成回路12aと、高温側2次補正信号の極性を切り替える高温側極性切り替え回路120と、周波数温度特性の線形領域の温度よりも低い低温側で2次補正を行う低温側2次補正信号を生成する低温側2次補正信号生成回路12bと、低温側2次補正信号の極性を切り替える低温側極性切り替え回路129と、を含んで構成されている。

0050

高温側2次補正信号生成回路12aは、NPN型のトランジスター121,122、定電流源123および電流ミラー用のNMOSトランジスター124を含んで構成されている。

0051

低温側2次補正信号生成回路12bは、NPN型のトランジスター125,126、定電流源127および電流ミラー用のNMOSトランジスター128を含んで構成されている。

0052

トランジスター121のベース端子には一定の参照電圧VHが入力され、トランジスター121のコレクター端子には電源電圧VCCが入力される。トランジスター121のエミッター端子とトランジスター122のエミッター端子は、ともに定電流源123の第1端子と接続され、定電流源123の第2端子は接地されている。トランジスター122のベース端子には反転増幅回路14の出力電圧VT2が入力され、トランジスター122のコレクター端子はNMOSトランジスター124のソース端子およびゲート端子と接続されている。NMOSトランジスター124のドレイン端子には電源電圧VCCが入力される。このトランジスター121,122および定電流源123により第1の差動増幅回路が構成されている。定電流源123には一定電流IoHが流れ、VT2=VHの時、トランジスター122のエミッターコレクター間に流れる電流IH=IoH/2となる。そして、VT2がVHよりも高い範囲では、IHは、VT2が高くなるほど(恒温槽の内部温度が高くなるほど)非線形に大きくなり、IoHに近づいていく。一方、VT2がVHよりも低い範囲では、IHは、VT2が低くなるほど(恒温槽の内部温度が低くなるほど)非線形に小さくなり、0に近づいていく。

0053

トランジスター125のベース端子には反転増幅回路14の出力電圧VT2が入力され、トランジスター125のコレクター端子には電源電圧VCCが入力される。トランジスター125のエミッター端子とトランジスター126のエミッター端子は、ともに定電流源127の第1端子と接続され、定電流源127の第2端子は接地されている。トランジスター126のベース端子には参照電圧VHと異なる一定の参照電圧VLが入力され、トランジスター126のコレクター端子はNMOSトランジスター128のソース端子およびゲート端子と接続されている。NMOSトランジスター128のドレイン端子には電源電圧VCCが入力される。このトランジスター125,126および定電流源127により第2の差動増幅回路が構成されている。定電流源127には一定電流IoLが流れ、VT2=VLの時、トランジスター126のエミッター−コレクター間に流れる電流IL=IoL/2となる。そして、VT2がVLよりも低い範囲では、ILは、VT2が低くなるほど(恒温槽の内部温度が低くなるほど)非線形に大きくなり、IoHに近づいていく。一方、VT2がVLよりも高い範囲では、ILは、VT2が高くなるほど(恒温槽の内部温度が高くなるほど)非線形に小さくなり、0に近づいていく。

0054

図6は、本実施形態の高温側極性切り替え回路120の構成例を示す図である。なお、低温側極性切り替え回路129の構成も高温側極性切り替え回路120と同様である。

0055

図6に示される例では、高温側極性切り替え回路120は、ゲイン切り替え部120aと極性切り替え部120bとを含んで構成されている。

0056

ゲイン切り替え部120aは、NMOSトランジスターM1〜M3を含んで構成されている。NMOSトランジスターM1〜M3のゲート端子は互いに共通に接続され、NMOSトランジスター124のゲート端子と接続されている。NMOSトランジスターM1〜M3のドレイン端子は互いに共通に接続され、電源電圧VCCが入力される。NMOSトランジスターM1〜M3のソース端子は互いに共通に接続され、極性切り替え部120bのスイッチSW1の一端およびスイッチSW2の一端に接続されている。NMOSトランジスターM1〜M3には、電流IHに比例した電流が流れる。不図示のスイッチなどによってNMOSトランジスターM1〜M3を有効にしたり無効にしたりすることで電流のミラー比を変更できるので、高温側2次補正信号のゲインを切り替えることができる。

0057

極性切り替え部120bは、NPN型トランジスターであるトランジスターQ1〜Q2、スイッチSW1〜SW3、抵抗R1〜R2を含んで構成されている。トランジスターQ1のコレクター端子は、スイッチSW2の他端に接続されるとともに、トランジスターQ1およびトランジスターQ2のベース端子に接続されている。トランジスターQ1のエミッター端子は、抵抗R1を介して接地電位に接続されている。トランジスターQ2のコレクター端子は、スイッチSW3の一端接続されている。トランジスターQ2のエミッター端子は、抵抗R2を介して接地電位に接続されている。スイッチSW1の他端とスイッチSW3の他端は共通に接続され、合成回路15への出力端子となる。

0058

極性切り替え部120bのスイッチSW1をON状態とし、スイッチSW2〜SW3をOFF状態とした場合には、極性切り替え部120bは、ゲイン切り替え部120aの出力電流をそのまま合成回路15に出力する。一方、極性切り替え部120bのスイッチSW1をOFF状態とし、スイッチSW2〜SW3をON状態とした場合には、極性切り替え部120bは、ゲイン切り替え部120aの出力電流と逆向きの電流を合成回路15に出力する。したがって、スイッチSW1〜SW3を切り替えることで、高温側2次補正信号の極性を切り替えることができる。

0059

合成回路15は、1次補正信号と前記高次補正信号と足し合わせる。図5に示される例では、合成回路15は、演算増幅器153および抵抗151,152を含んで構成されて
いる。抵抗151は、第1端子がスイッチ119の第2端子と接続され、第2端子が演算増幅器153の反転入力端子(−入力端子)、抵抗152の第1端子、高温側極性切り替え回路120の出力端子、低温側極性切り替え回路129の出力端子と接続されている。演算増幅器153の非反転入力端子(+入力端子)には基準電圧VREF1が入力され、演算増幅器153の端子は抵抗152の第2端子と接続されている。そして、演算増幅器153の出力電圧が合成回路15の出力電圧となる。このような構成の合成回路15は、1次補正信号生成回路11の出力電圧(1次補正信号)と高次補正信号生成回路12の出力電圧(高次補正信号)が加算された電圧を出力し、この電圧が温度補正回路10の出力電圧である温度補正電圧VCOMPとなる。

0060

外気温度が上昇すると恒温槽の内部温度もわずかに上昇し、外気温度が低下すると恒温槽の内部温度もわずかに低下する。例えば、恒温槽の内部温度を、発振器1の周波数が最大となる温度(例えば90℃)に設定した場合、外気温度が基準温度(例えば25℃)の時の恒温槽の内部温度が設定温度と一致していれば、発振器1の動作保証の温度範囲(例えば−30℃〜85℃)では恒温槽の内部温度がわずかに(例えば88℃〜92℃の範囲で)変化しても発振器1の周波数の周波数偏差は小さい。しかし、外気温度が基準温度(例えば25℃)の時の恒温槽の内部温度が設定温度からずれていると、動作保証温度範囲(例えば−30℃〜85℃)の端の付近(例えば−30℃付近や85℃付近)での周波数偏差が大きくなる。そこで、本実施形態では、2次の温度補正により、この動作保証温度範囲の端の付近での周波数偏差を効果的に低減する。

0061

図7図10は、本実施形態における2次の温度補正について説明するための図である。図7(A)に示すように、VT1は温度センサー13の検出温度(以下では単に「検出温度」とする)の40℃〜90℃の範囲での変化に対して負の傾きで変化する。図7(B)に示すように、VT2は、検出温度の40℃〜90℃の範囲での変化に対して正の傾きで変化する。ここで、例えば、検出温度が40℃の時にVT2=VL、検出温度が90℃の時にVT2=VHとなるように傾きを調整しておく。そうすると、図7(C)に示すように、検出温度が40℃の時にIL=IoL/2となり、検出温度が40℃付近では検出温度が低くなるとILが非線形に大きくなる。検出温度が65℃や90℃の時はIL≒0となる。また、図7(D)に示すように、検出温度が90℃の時にIH=IoH/2となり、検出温度が90℃付近では検出温度が高くなるとIHが非線形に大きくなる。検出温度が65℃や40℃の時はIH≒0となる。したがって、2次補正電圧は、低温側ではILによって決まり、高温側ではIHによって決まる。

0062

そして、図8(A)に示すように、定電流源127を流れる電流IoLを変えることで、検出温度の変化に対するILの傾きを変えることができる。具体的には、IoLが大きいほどILの傾きが急峻になる。同様に、図8(B)に示すように、定電流源123を流れる電流IoHを変えることで、検出温度の変化に対するIHの傾きを変えることができる。具体的には、IoHが大きいほどIHの傾きが急峻になる。したがって、発振回路30の出力信号の周波数温度特性を測定し、低温側や高温側での周波数の低下を補正するようにIoLやIoHを調整することで、周波数偏差の2次成分を効果的に低減させることができる。

0063

発振器1の動作保証温度範囲は用途に応じて変わるので、動作保証温度範囲に合わせた2次の温度補正が必要になる。そこで、本実施形態では、参照電圧VLやVHを変更することで、IL=IoL/2となる検出温度やIH=IoH/2となる検出温度を変更する。例えば、図9(A)に示すように、検出温度が40℃,45℃,50℃の時にVT2がそれぞれVL1,VL2,VL3となる場合、図9(B)に示すように、VL=VL1,VL2,VL3にそれぞれ設定することで、それぞれ40℃,45℃,50℃の時にIL=IoL/2となる。同様に、例えば、図10(A)に示すように、検出温度が90℃,
85℃,80℃の時にVT2がそれぞれVH1,VH2,VH3となる場合、図10(B)に示すように、VH=VH1,VH2,VH3にそれぞれ設定することで、それぞれ90℃,85℃,80℃の時にIH=IoH/2となる。したがって、動作保証温度範囲に合わせて、参照電圧VLやVHを調整することで、周波数偏差の2次成分を効果的に低減させることができる。

0064

さらに、高温側極性切り替え回路120と低温側極性切り替え回路120によって、高次補正信号の極性を切り替えることで、逆向きの2次特性や、擬似的な3次特性をも補正することができる。

0065

これらの2次補正回路11の補正パラメーター(IoL、IoH、VL、VHの情報や極性の情報)は、メモリー80に記憶される。

0066

本実施形態に係る発振器1によれば、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)と同様に、発振器1の内部温度を一定に保つように制御し、さらに、周囲の温度変化に起因して発振器の内部温度がわずかに変化しても、発振回路30の出力信号の周波数を補正することができる。また、高温側極性切り替え回路120および低温側極性切り替え回路129を有することによって、例えば、逆向きの2次特性(上に凸の2次特性および下に凸の2次特性)や、擬似的な3次特性をもある程度補正できるなど、従来よりも適切な補正が可能になる。したがって、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)よりも高い周波数安定性を実現することができる。

0067

本実施形態の発振器1は、上述のように、温度補正信号生成回路10が合成回路15を含んで構成されている。これによって、複雑な補正信号を容易に生成することができる。

0068

本実施形態の発振器1において、1次補正信号によって発振回路30出力信号の周波数が変化しない基準温度は、温度センサー13が検出する温度範囲内であってもよい。これによって、温度センサー13が検出する温度範囲内で周波数を適切に合わせ込むことができる。この場合、1次補正信号によって発振回路30出力信号の周波数が変化しない基準温度は、可変に設定できてもよい。これによって、周波数温度特性を柔軟かつ効果的に補正することができる。

0069

本実施形態の発振器1において、高温側2次補正信号生成回路12aおよび低温側2次補正信号生成回路12bの信号生成が開始される温度(線形領域の中心温度から離れていく方向に見た温度)は、温度センサー13が検出する温度範囲内であってもよい。これによって、温度センサー13が検出する温度範囲内で周波数を適切に合わせ込むことができる。

0070

本実施形態の発振器1において、低温側2次補正信号生成回路12bの信号生成が開始される温度は、高温側2次補正信号生成回路12aの信号生成が開始される温度よりも低くてもよい。これによって、線形領域を有する周波数温度特性に対応する補正を行うことができる。

0071

本実施形態の発振器1において、発振素子20(振動片21)は、SCカット水晶振動子であってもよい。本実施形態においては、2次の周波数温度特性を示すSCカット水晶振動子を用いても、従来の恒温槽型水晶発振器(OCXO)よりも高い周波数安定性を実現することができる。

0072

3.電子機器
図11は、本実施形態に係る電子機器300の機能ブロック図である。なお、上述され
た各実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

0073

本実施形態に係る電子機器300は、発振器1を含む電子機器300である。図11に示される例では、電子機器300は、発振器1、逓倍回路310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370、音出力部380を含んで構成されている。なお、本実施形態に係る電子機器300は、図11に示される構成要素(各部)の一部を省略または変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。

0074

逓倍回路310は、クロックパルスをCPU320だけでなく各部に供給する(図示は省略)。クロックパルスは、例えば振動子3と接続された半導体回路装置1からの発振信号から所望の高調波信号を逓倍回路310で取り出した信号であってもよいし、半導体回路装置1からの発振信号を、PLLシンセサイザーを有する逓倍回路310で逓倍した信号であってもよい(図示は省略)。

0075

CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、逓倍回路310が出力するクロックパルスを用いて各種の計算処理制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理、音出力部380に各種の音を出力させる処理等を行う。

0076

操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。

0077

ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。

0078

RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムにしたがって実行した演算結果等を一時的に記憶する。

0079

通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。

0080

表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)や電気泳動ディスプレイ等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。

0081

そして、音出力部380は、スピーカー等の音を出力する装置である。

0082

本実施形態に係る電子機器300によれば、高い周波数安定性を有する発振器1を含んでいるので、より信頼性の高い電子機器300を実現できる。

0083

電子機器300としては種々の電子機器が考えられる。例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、携帯電話機などの移動体端末ディジタルカメラインクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビビデオカメラビデオレコーダーカーナビ
ゲーション装置ページャー電子手帳通信機能付も含む)、電子辞書電卓電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサーワークステーションテレビ電話防犯用テレビモニター電子双眼鏡POS(point of sale)端末医療機器(例えば電子体温計血圧計血糖計、心電図計測装置超音波診断装置電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器計器類(例えば、車両、航空機船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイモーショントレースモーショントラッキングモーションコントローラーPDR歩行者位置方位計測)等が挙げられる。

0084

図12は、電子機器300の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。電子機器300であるスマートフォンは、操作部330としてボタンを、表示部370としてLCDを備えている。そして、電子機器300であるスマートフォンは、高い周波数安定性を有する発振器1を含んでいるので、より信頼性の高い電子機器300を実現できる。

0085

4.移動体
図13は、本実施形態に係る移動体400の一例を示す図(上面図)である。なお、上述された各実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。

0086

本実施形態に係る移動体400は、発振器1を含む移動体400である。図13に示される例では、移動体400は、エンジンシステムブレーキシステムキーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420、コントローラー430、コントローラー440、バッテリー450およびバックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態に係る移動体400は、図13に示される構成要素(各部)の一部を省略または変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。

0087

本実施形態に係る移動体400によれば、高い周波数安定性を有する発振器1を含んでいるので、より信頼性の高い移動体400を実現することができる。

0088

このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車電気自動車も含む)、ジェット機ヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット人工衛星等が挙げられる。

0089

本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。

0090

上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。

0091

本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

0092

1…発振器、2…ケース、3…部品搭載基板、4…部品搭載基板、5…IC、6…外付け部品、7…外付け部品、8…外付け部品、10…温度補正回路、11…1次補正信号生成回路、12…2次補正回路、13…温度センサー、14…反転増幅回路、15…合成回路、20…発振素子、21…振動片、22…部品搭載基板、23…パッケージ、30…発振
回路、40…発熱素子、50…感温素子、60…温度制御回路、70…電圧発生回路、80…メモリー、111…演算増幅器、112…抵抗、113…可変抵抗、114…演算増幅器、115…抵抗、116…抵抗、117…演算増幅器、118…スイッチ、119…スイッチ、120…高温側極性切り替え回路、120a…ゲイン切り替え部、120b…極性切り替え部、121…トランジスター、122…トランジスター、123…定電流源、124…NMOSトランジスター、125…トランジスター、126…トランジスター、127…定電流源、128…NMOSトランジスター、129…低温側極性切り替え回路、131…抵抗、132…ダイオード、133…ダイオード、141…抵抗、142…抵抗、143…演算増幅器、151…抵抗、152…抵抗、153…演算増幅器、300…電子機器、310…逓倍回路、320…CPU、330…操作部、340…ROM、350…RAM、360…通信部、370…表示部、380…音出力部、400…移動体、410…発振器、420,430,440…コントローラー、450…バッテリー、460…バックアップ用バッテリー、M1〜M3…NMOSトランジスター、Q1〜Q2…トランジスター、R1〜R2…抵抗、SW1〜SW3…スイッチ

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