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技術 抗がん作用を有するベンゾチオフェン誘導体

出願人 国立大学法人金沢大学
発明者 後藤享子谷口由花子斎藤洋平
出願日 2015年1月30日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-017635
公開日 2016年8月8日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2016-141638
状態 特許登録済
技術分野 複数複素環系化合物 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 細胞抑制効果 試験評価 微小管阻害 前中期 コンブ ベンゾチオフェン誘導体 抗がん作用 ハロゲノ基
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月8日)のものです。
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図面 (5)

課題

優れた抗がん作用を有する新規化合物の提供。

解決手段

式(1)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩。「R1はH,OH,ハロゲノ基,C1〜12のアルキル基アルケニル基アルキニル基アルコキシ基アルキルアミノ基或いはアルキルチオ基置換/未置換のアリール基,置換/未置換のベンジル基,又は5−6位に縮合する置換/未置換の炭素環或いは複素環;R2はH,OH,ハロゲノ基,C1〜12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基或いはアルキルチオ基;置換/未置換のアリール基又は置換/未置換のベンジル基」

概要

背景

がんは我が国の死因第一位であり、罹患率も約50%と非常に高い。
抗がん剤による化学療法はがん治療において重要な役割を担っており、近年では最先端治療法補助療法としても成果を示している。
一方で、細胞毒性物質投与による完全脱毛、激しい下痢および嘔吐血球減少全身アレルギー等々の過酷な副作用は一刻も早く改善策見出すべき大きな課題である。
さらにもう一つの克服すべき大きな課題は、持続化学療法剤投与によるがん細胞多剤耐性化(Multidrug Resistance: MDR)である。
MDRが発現したがん細胞は、異物を細胞から排出するトランスポーター過剰発現させる。
その結果、投与していた抗がん剤のみならずあらゆる種類の薬剤細胞外へと放出し、薬剤の効果を著しく低下させる。
特許文献1には、MDRがん細胞に対して微小管形成阻害する又は有系分裂を阻害する10’−フルオロビンカアルカロイド化合物を開示するが、本発明とは化合物の構造が相違する。

概要

優れた抗がん作用を有する新規化合物の提供。式(1)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩。「R1はH,OH,ハロゲノ基,C1〜12のアルキル基アルケニル基アルキニル基アルコキシ基アルキルアミノ基或いはアルキルチオ基置換/未置換のアリール基,置換/未置換のベンジル基,又は5−6位に縮合する置換/未置換の炭素環或いは複素環;R2はH,OH,ハロゲノ基,C1〜12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基或いはアルキルチオ基;置換/未置換のアリール基又は置換/未置換のベンジル基」

目的

一方で、細胞毒性物質の投与による完全脱毛、激しい下痢および嘔吐、血球減少、全身アレルギー等々の過酷な副作用は一刻も早く改善策を見出すべき大きな課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

下記一般式(1)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩。「式中、R1はH,OH,ハロゲノ基,1〜12個の炭素数からなるアルキル基アルケニル基アルキニル基アルコキシ基アルキルアミノ基アルキルチオ基のうちいずれか,置換されていてもよいアリール基,置換されていてもよいベンジル基,5−6位に縮合する置換されていてもよい炭素環又は複素環である。R2はH,OH,ハロゲノ基,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基のうちいずれか,置換されてもよいアリール基、置換されてもよいベンジル基である。」

請求項2

下記一般式(2)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩。「式中、R11,R13はH,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基のうちいずれか,置換されてもよいアリール基,置換されていてもよいベンジル基である。R12,R14はH,OH,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基のうちいずれか,置換されていてもよいアリール基,置換されていてもよいベンジル基である。R2はH,OH,ハロゲノ基,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基のうちいずれか,置換されてもよいアリール基、置換されてもよいベンジル基である。」

請求項3

下記化学式(3)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はその薬学的に許容される塩。「式中、Meはメチル基、iPrはイソプロピル基である。」

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の化合物を有効成分とする微小管阻害作用又は紡錘体形成阻害作用を有する医薬組成物

請求項5

G1期微小管には作用しない請求項4記載の医薬組成物。

請求項6

多剤耐性化(MDR)がん細胞に対して微小管阻害作用を有する請求項4又は5記載の医薬組成物。

請求項7

細胞周期分裂期で停止させる請求項4記載の医薬組成物。

技術分野

0001

本発明は抗がん作用をする化合物及び医薬組成物に関する。

背景技術

0002

がんは我が国の死因第一位であり、罹患率も約50%と非常に高い。
抗がん剤による化学療法はがん治療において重要な役割を担っており、近年では最先端治療法補助療法としても成果を示している。
一方で、細胞毒性物質投与による完全脱毛、激しい下痢および嘔吐血球減少全身アレルギー等々の過酷な副作用は一刻も早く改善策見出すべき大きな課題である。
さらにもう一つの克服すべき大きな課題は、持続化学療法剤投与によるがん細胞多剤耐性化(Multidrug Resistance: MDR)である。
MDRが発現したがん細胞は、異物を細胞から排出するトランスポーター過剰発現させる。
その結果、投与していた抗がん剤のみならずあらゆる種類の薬剤細胞外へと放出し、薬剤の効果を著しく低下させる。
特許文献1には、MDRがん細胞に対して微小管形成阻害する又は有系分裂を阻害する10’−フルオロビンカアルカロイド化合物を開示するが、本発明とは化合物の構造が相違する。

先行技術

0003

特表2013−520499号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、優れた抗がん作用を有する新規化合物の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明に係る化合物は、下記一般式(1)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩である。



「式中、R1はH,OH,ハロゲノ基,1〜12個の炭素数からなるアルキル基アルケニル基アルキニル基アルコキシ基アルキルアミノ基アルキルチオ基のうちいずれか,置換されていてもよいアリール基,置換されていてもよいベンジル基,5−6位に縮合する置換されていてもよい炭素環又は複素環である。
R2はH,OH,ハロゲノ基,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基のうちいずれか,置換されてもよいアリール基、置換されてもよいベンジル基である。」

0006

本発明に係る化合物の1つの態様としては、下記一般式(2)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩である。



「式中、R11,R13はH,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基のうちいずれか,置換されてもよいアリール基,置換されていてもよいベンジル基である。
R12,R14はH,OH,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基のうちいずれか,置換されていてもよいアリール基,置換されていてもよいベンジル基である。
R2はH,OH,ハロゲノ基,1〜12個の炭素数からなるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基のうちいずれか,置換されてもよいアリール基、置換されてもよいベンジル基である。」

0007

本発明に係る化合物のうち特に好ましい化合物は、下記化学式(3)で表されるベンゾチオフェン誘導体又はその薬学的に許容される塩である。



「式中、Meはメチル基、iPrはイソプロピル基である。」

0008

上記の化合物を有効成分とする医薬組成物は、細胞骨格を構成する微小管に作用し、微小管の重合又は脱重合を阻害、あるいは分裂期系形成を阻害する。
また、本発明に係る化合物の中には、例えば下記スキーム(1)に示すベンゾチオフェンの6’位に水酸基を有する化合物は細胞周期G1期には作用せず、G2/M期に作用するものもある。
また、本発明に係る医薬組成物は多剤耐性化(MDR)がん細胞に対しても高い微小管阻害作用を有する。

発明の効果

0009

本発明に係る化合物は、天然物として多くの植物内で広く生合成されるフラボノイドに類似した骨格を有するものであることから、生物学的安定性の高いことが推定される。
また、これまでに提案されているタキソール、ビンカアルカロイド等は、それぞれチューブリンのタキソール結合サイト、ビンカアルカロイド結合サイトに作用するものであるのに対して、本発明に係る化合物はコルヒチン結合サイトに作用するものと推定される。

図面の簡単な説明

0010

がん細胞の増殖抑制効果の評価結果を示す。
No.5の化合物に対する細胞周期変化の写真を示す。
化合物(6)に対する細胞周期写真を示す。
結合部位解析結果を示す。

実施例

0011

本発明に係るベンゾチオフェン誘導体は、アセトフェノンとベンゾチオフェン−3−カルボアルデヒドとから容易に合成できる。
その一般的なスキームを下記スキーム(1)に示す。
<スキーム(1)>

0012

次に具体的な反応スキーム例を下記スキーム(2)及びスキーム(3)に示す。
<スキーム(2)>

ここで、MOMは保護基として機能するメトキシメチル基を示す。
<スキーム(3)>

0013

<評価>
下記化学式(4)の置換基R11,R12,R13を図1の表に示すように選択し、合成した化合物No.1〜No.6のがん細胞増殖抑制評価結果を図1の表に示す。
表中、Bnはベンジル基を示す。



なお、表中、参考1として比較したChrysinを下記化学式(5)に示す。



図1の表の下に示すがん細胞の種類に対して、50%阻害濃度IC50の値を示す。
ここで、KB−V細胞は、KB細胞(ヒト口腔類表皮がん細胞)にVincristin(抗がん剤)の持続投与によりP糖タンパクが過剰発現した多剤耐性がん細胞を示す。
がん細胞に対する増殖抑制作用試験評価は次のように行った。
ストック細胞株を5%CO2空気中,37℃,T−75フラスコ中で増殖させた。
トリプシン処理した細胞懸濁液を評価する化合物とともに96ウェルマイクロプレート播種した(4,000〜12,000細胞密度)。
72時間培養後に細胞を50%トリクロロ酢酸で固定し、次に0.04% sulforhodamine Bで染色した。
10mMのトリス塩基で蛋白質結合染料可溶化し、DMSO対象と比較して細胞増殖が50%減少している化合物の濃度を測定した。
この結果、No.5の化合物である「2-(Benzo[b]thiophen-3-yl)-5-hydroxy-7-isopropoxy-6-methoxy-4H-chromen-4-one」は各種がん細胞に対してIC50,0.1μM以下の強い増殖阻害作用を示した。
この化合物は、ベンゾチオフェニルクロモン誘導体表現できる。
No.5の化合物の濃度に対するα−チューブリン阻害作用の細胞写真を図2に示す。
図2に示す中で、DMSOは対照、CA−4は、コンブレタスチンCA−4である。
この結果、分裂期紡錘体形成不全染色体凝集が多く認められ、分裂期で細胞周期が止まっていると推定される。
また、KBがん細胞と多剤耐性のKB−Vがん細胞に対する化合物のIC50の値を比較すると、No.5の化合物はChrysinよりも非常に大きながん細胞の増殖抑制効果が認められる。
特にPaclitaxelと比較して、多剤耐性化がん細胞抑制効果が認められる。

0014

次にベンゾチオフェンの6’位に水酸基を有する化合物の例を説明する。
下記化学式(6)に示す化合物は、6,8,8-triethyl-5-hydroxy-2-(6’-hydroxybenzo[b]thiophen-3-yl)-4H-chromene-4,7(8H)-dioneである。



フローサイトメトリによるヒトがん細胞(PC−3)の細胞周期解析により、図3に示すように化合物(6)のヒドロキシ誘導体は顕著にG2/M期細胞の蓄積が認められた。
ヒドロキシ誘導体で処理したがん細胞を抗チューブリン抗体により免疫染色を行った結果、多極化した分裂期紡錘体形成が観察された。
このことから、ヒドロキシ誘導体は双極性紡錘体形成阻害作用による多極化紡錘体形成誘導を引き起こし、細胞分裂前中期から分裂中期への移行を阻害していることが明らかとなった。
一方、細胞における静止期微小管は正常な形態を示した。
高濃度(20μM)の化合物で処理したヒトがん細胞の静止期微小管は、過剰な安定化が観察された。
これらの結果から、化合物(6)は静止期微小管の動態破壊すること無く選択的に分裂期紡錘体形成のみを阻害していることが明らかとなった。
つまり、化合物(6)は正常双極性紡錘体形成を妨げる濃度では静止期微小管動態は阻害しないという独特生理活性を有している。
コンピューターモデリングによるチューブリン二量体への結合様式の解析から、図4に示すようにα−チューブリンおよびβ−チューブリンと水素結合を形成していることが推測された。
従って、αおよびβ双方のチューブリンとの水素結合の形成により、静止期微小管への重合阻害作用は極小に抑えられるが、分裂期紡錘体形成は完全に妨げるのではないかと推測される。

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