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技術 射出成形機

出願人 住友重機械工業株式会社
発明者 森田洋堀田大吾仲谷隆男
出願日 2015年1月29日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2015-015965
公開日 2016年8月8日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2016-140979
状態 特許登録済
技術分野 チル鋳造・ダイキャスト プラスチック等の射出成形
主要キーワード 圧縮モータ 設定速 保護指令 振動中心位置 設定背圧 速度指令演算 速度実績 略回転
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

モータの特定の相の温度上昇を抑制できる、射出成形機の提供。

解決手段

可動部を駆動する交流モータと、前記可動部に関する速度指令値と、前記可動部に関する速度実績値と、前記交流モータの電流位相を変化させる保護指令値とに基づいて、前記交流モータを制御するコントローラとを備える、射出成形機。

概要

背景

射出成形機は、可動部および可動部を駆動する交流モータを有する(例えば特許文献1参照)。交流モータとしては、例えば同期モータが挙げられる。

概要

モータの特定の相の温度上昇を抑制できる、射出成形機の提供。可動部を駆動する交流モータと、前記可動部に関する速度指令値と、前記可動部に関する速度実績値と、前記交流モータの電流位相を変化させる保護指令値とに基づいて、前記交流モータを制御するコントローラとを備える、射出成形機。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、モータの特定の相の温度上昇を抑制できる、射出成形機の提供を主な目的とする

効果

実績

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請求項1

可動部を駆動する交流モータと、前記可動部に関する速度指令値と、前記可動部に関する速度実績値と、前記交流モータの電流位相を変化させる保護指令値とに基づいて、前記交流モータを制御するコントローラとを備える、射出成形機

請求項2

前記保護指令値は、前記交流モータの電流位相を周期的に変化させるものである、請求項1に記載の射出成形機。

請求項3

前記交流モータは回転モータであって、前記保護指令値は、前記交流モータの回転角を変化させるものである、請求項1または2に記載の射出成形機。

請求項4

前記コントローラは、前記可動部に関する圧力指令値、および前記可動部に関する圧力実績値に基づいて、前記速度指令値を算出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の射出成形機。

請求項5

前記コントローラは、前記圧力実績値のうちの少なくとも所定周波数の成分を減衰させた値、および前記圧力指令値に基づいて、前記速度指令値を算出し、前記所定周波数は、前記保護指令値の周波数である、請求項4に記載の射出成形機。

技術分野

0001

本発明は、射出成形機に関する。

背景技術

0002

射出成形機は、可動部および可動部を駆動する交流モータを有する(例えば特許文献1参照)。交流モータとしては、例えば同期モータが挙げられる。

先行技術

0003

特開2011−183705号公報

発明が解決しようとする課題

0004

コントローラは、可動部の速度指令値と、可動部の速度実績値とに基づいて、交流モータを制御する。交流モータの回転子は、交流電力によって形成される回転磁界追従する。

0005

ところで、保圧時や型締時など、可動部の速度が略ゼロの状態で可動部を駆動する場合、回転子が略回転しない。そのため、1つの相に電流が集中し、その相の温度が高かった。

0006

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、モータの特定の相の温度上昇を抑制できる、射出成形機の提供を主な目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
可動部を駆動する交流モータと、
前記可動部に関する速度指令値と、前記可動部に関する速度実績値と、前記交流モータの電流位相を変化させる保護指令値とに基づいて、前記交流モータを制御するコントローラとを備える、射出成形機が提供される。

発明の効果

0008

本発明の一態様によれば、モータの特定の相の温度上昇を抑制できる、射出成形機が提供される。

図面の簡単な説明

0009

本発明の一実施形態による射出成形機を示す図である。
本発明の一実施形態による射出成形機の制御系を示す図である。
図2に示す制御系の変形例を示す図である。

実施例

0010

以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、各図面において、同一の又は対応する構成については同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。

0011

図1は、本発明の一実施形態による射出成形機を示す図である。図1に示す射出成形機は、フレームFr、型締装置10、射出装置40、およびコントローラ90などを有する。

0012

先ず、型締装置10について説明する。型締装置10の説明では、型閉時の可動プラテン13の移動方向(図1右方向)を前方とし、型開時の可動プラテン13の移動方向(図1中左方向)を後方として説明する。

0013

型締装置10は、金型装置30の型閉、型締、型開を行う。型締装置10は、固定プラテン12、可動プラテン13、リヤプラテン15、タイバー16、トグル機構20、型締モータ21および運動変換機構25を有する。

0014

固定プラテン12は、フレームFrに対し固定される。固定プラテン12における可動プラテン13との対向面に固定金型32が取り付けられる。

0015

可動プラテン13は、フレームFr上に敷設されるガイド(例えばガイドレール)17に沿って移動自在とされ、固定プラテン12に対し進退自在とされる。可動プラテン13における固定プラテン12との対向面に可動金型33が取り付けられる。

0016

固定プラテン12に対し可動プラテン13を進退させることにより、型閉、型締、型開が行われる。固定金型32と可動金型33とで金型装置30が構成される。

0017

リヤプラテン15は、固定プラテン12と間隔をおいて連結され、フレームFr上に型開閉方向に移動自在に載置される。尚、リヤプラテン15は、フレームFr上に敷設されるガイドに沿って移動自在とされてもよい。リヤプラテン15のガイドは、可動プラテン13のガイド17と共通のものでもよい。

0018

尚、本実施形態では、固定プラテン12がフレームFrに対し固定され、リヤプラテン15がフレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされるが、リヤプラテン15がフレームFrに対し固定され、固定プラテン12がフレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされてもよい。

0019

タイバー16は、固定プラテン12とリヤプラテン15とを間隔をおいて連結する。タイバー16は、複数本用いられてよい。各タイバー16は、型開閉方向に平行とされ、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー16には型締力検出器18が設けられる。型締力検出器18は、歪みゲージ式であってよく、タイバー16の歪みを検出することによって型締力を検出する。

0020

尚、型締力検出器18は、歪みゲージ式に限定されず、圧電式容量式油圧式電磁式などでもよく、その取り付け位置もタイバー16に限定されない。

0021

トグル機構20は、可動プラテン13とリヤプラテン15との間に配設される。トグル機構20は、クロスヘッド20a、複数のリンク20b、20cなどで構成される。一方のリンク20bは可動プラテン13に揺動自在に取り付けられ、他方のリンク20cはリヤプラテン15に揺動自在に取り付けられる。これらのリンク20b、20cは、ピンなどで屈伸自在に連結される。クロスヘッド20aを進退させることにより、複数のリンク20b、20cが屈伸され、リヤプラテン15に対し可動プラテン13が進退される。

0022

型締モータ21は、リヤプラテン15に取り付けられ、クロスヘッド20aを進退させることにより、可動プラテン13を進退させる。型締モータ21とクロスヘッド20aとの間には、型締モータ21の回転運動直線運動に変換してクロスヘッド20aに伝達する運動変換機構25が設けられる。運動変換機構25は例えばボールねじ機構で構成される。クロスヘッド20aの速度は、型締モータ21のエンコーダ21aなどにより検出される。

0023

型締装置10の動作は、コントローラ90によって制御される。コントローラ90は、型閉工程、型締工程、型開工程などを制御する。

0024

型閉工程では、型締モータ21を駆動して可動プラテン13を前進させることにより、可動金型33を固定金型32に接触させる。

0025

型締工程では、型締モータ21をさらに駆動させることで型締力を生じさせる。型締時に可動金型33と固定金型32との間にキャビティ空間34が形成され、キャビティ空間34に液状の成形材料充填される。キャビティ空間34内の成形材料は、固化され、成形品となる。

0026

型開工程では、型締モータ21を駆動して可動プラテン13を後退させることにより、可動金型33を固定金型32から離間させる。

0027

尚、本実施形態の型締装置10は、駆動源として、型締モータ21を有するが、型締モータ21の代わりに、油圧シリンダを有してもよい。また、型締装置10は、型開閉用リニアモータを有し、型締用に電磁石を有してもよい。

0028

次に、射出装置40について説明する。射出装置40の説明では、型締装置10の説明と異なり、充填時のスクリュ43の移動方向(図1中左方向)を前方とし、計量時のスクリュ43の移動方向(図1中右方向)を後方として説明する。

0029

射出装置40は、フレームFrに対し進退自在なスライドベースSbに設置され、金型装置30に対し進退自在とされる。射出装置40は、金型装置30にタッチされ、金型装置30内に成形材料を充填する。射出装置40は、例えばシリンダ41、ノズル42、スクリュ43、計量モータ45、射出モータ46、および圧力検出器47を有する。

0030

シリンダ41は、供給口41aから供給された成形材料を加熱する。供給口41aはシリンダ41の後部に形成される。シリンダ41の外周には、ヒータなどの加熱源が設けられる。

0031

ノズル42は、シリンダ41の前端部に設けられ、金型装置30に対し押し付けられる。

0032

スクリュ43は、シリンダ41内において進退自在に配設される可動部である。スクリュ43は、シリンダ41内において回転自在とされる。

0033

計量モータ45は、スクリュ43を回転させることにより、スクリュ43の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。成形材料は、前方に送られながら、シリンダ41からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ43の前方に送られシリンダ41の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ43が後退させられる。

0034

射出モータ46は、スクリュ43を進退させる交流モータである。交流モータは、3相交流モータであるが、2相交流モータでもよい。射出モータ46は、スクリュ43を前進させることにより、スクリュ43の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置30のキャビティ空間34に充填させる。その後、射出モータ46は、スクリュ43を前方に押し、キャビティ空間34内の成形材料に圧力をかける。不足分の成形材料が補充できる。射出モータ46とスクリュ43との間には、射出モータ46の回転運動をスクリュ43の直線運動に変換する運動変換機構が設けられる。

0035

圧力検出器47は、例えば射出モータ46とスクリュ43との間に配設され、スクリュ43が成形材料から受ける圧力、スクリュ43に対する背圧などを検出する。スクリュ43が成形材料から受ける圧力は、スクリュ43から成形材料に作用する圧力に対応する。

0036

射出装置40の動作は、コントローラ90によって制御される。コントローラ90は、充填工程、保圧工程、計量工程などを制御する。

0037

充填工程では、射出モータ46を駆動してスクリュ43を設定速度で前進させ、スクリュ43の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置30内に充填させる。スクリュ43の位置や速度は、例えば射出モータ46のエンコーダ46aにより検出される。スクリュ43の位置が所定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切替(所謂、V/P切替)が行われる。

0038

尚、充填工程においてスクリュ43の位置が所定位置に達した後、その所定位置にスクリュ43を一時停止させ、その後にV/P切替が行われてもよい。V/P切替の直前において、スクリュ43の停止の代わりに、スクリュ43の微速前進または微速後退が行われてもよい。

0039

保圧工程では、射出モータ46を駆動してスクリュ43を設定圧力で前方に押し、金型装置30内の成形材料に圧力をかける。不足分の成形材料が補充できる。成形材料の圧力は、例えば圧力検出器47により検出される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間34内の成形材料の固化が行われる。冷却工程中に計量工程が行われてよい。

0040

計量工程では、計量モータ45を駆動してスクリュ43を設定回転数で回転させ、スクリュ43の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ43の前方に送られシリンダ41の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ43が後退させられる。スクリュ43の回転数は、例えば計量モータ45のエンコーダ45aにより検出される。

0041

計量工程では、スクリュ43の急激な後退を制限すべく、射出モータ46を駆動してスクリュ43に対し設定背圧を加えてよい。スクリュ43に対する背圧は、例えば圧力検出器47により検出される。スクリュ43が所定位置まで後退し、スクリュ43の前方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が終了する。

0042

次に、コントローラ90について説明する。コントローラ90は、マイクロコンピュータなどで構成され、メモリなどの記憶媒体に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)に実行させることにより、型締装置10、および射出装置40を制御する。

0043

図2は、本発明の一実施形態による射出成形機の制御系を示す図である。コントローラ90は、圧力検出部91、速度検出部93、速度指令演算部94、制御指令演算部95、およびドライバ部96などを有する。

0044

圧力検出部91は、スクリュ43の圧力実績値Pを検出する。スクリュ43の圧力実績値Pは、成形材料の圧力実績値に対応し、例えば圧力検出器47を用いて検出する。

0045

速度検出部93は、スクリュ43の速度実績値Vを検出する。スクリュ43の速度実績値Vは、射出モータ46の回転速度実績値に対応し、例えば射出モータ46のエンコーダ46aを用いて検出する。

0046

ここで、スクリュ43の速度は、スクリュ43の前進時の速度を正、スクリュ43の後退時の速度を負として表す。

0047

速度指令演算部94は、圧力指令値Prefおよび圧力実績値Pに基づいて、速度指令値を算出する。例えば、速度指令演算部94は、圧力指令値Prefと圧力実績値Pとの偏差がゼロになるように、速度指令値Vrefを算出する。速度指令値Vrefの算出には、例えばPI演算PID演算などが用いられる。

0048

制御指令演算部95は、速度指令値Vrefと速度実績値Vとに基づいてドライバ部96の出力波を作成する。例えば、制御指令演算部95は、速度指令値Vrefと速度実績値Vとの偏差がゼロになるようにドライバ部96の出力波を作成する。ドライバ部96の出力波の作成には、例えばPI演算、PID演算などが用いられる。制御指令演算部95は、ドライバ部96の出力波と搬送波とを比較することにより、PWM(Pulse Width Modulation)信号を作成する。

0049

尚、本実施形態の制御指令演算部95は、PWM信号を作成するが、PAM(Pulse Amplitude Modulation)信号を作成してもよい。ドライバ部96の制御方式は、特に限定されない。

0050

ドライバ部96は、直流電力を交流電力に変換するインバータなどで構成される。インバータは、例えば2つのスイッチング素子で構成されるレグを複数有する。各スイッチング素子に対し逆並列ダイオードが接続される。ダイオードは、各スイッチング素子に内蔵されてもよい。インバータは、制御指令演算部95からのPWM信号に従ってスイッチングし、交流電力を射出モータ46に供給する。

0051

ところで、保圧工程では、射出モータ46を駆動してスクリュ43を設定圧力で前方に押し、金型装置30内の成形材料に圧力をかける。保圧工程では、速度実績値Vが略ゼロの状態で、射出モータ46を駆動する場合がある。

0052

仮に、制御指令演算部95が速度指令値Vrefおよび速度実績値Vのみに基づいてPWM信号を作成する場合、速度実績値Vがゼロを含む所定範囲内であると、射出モータ46が略回転しないため、射出モータ46の1つの相に電流が集中する。

0053

そこで、制御指令演算部95は、速度実績値Vがゼロを含む所定範囲内である場合に、速度指令値Vref、速度実績値V、および保護指令値Vpcに基づいてPWM信号を作成する。保護指令値Vpcは、射出モータ46の電流位相を変化させるものであり、射出モータ46の回転角を変化させるものである。保護指令値Vpcは、例えば、予めメモリなどの記憶媒体に記憶されたものを読み出して用いてよい。保護指令値Vpcを用いることで、射出モータ46の1つの相への電流集中が抑制でき、射出モータ46の特定の相の温度上昇が抑制できる。

0054

尚、保護指令値Vpcは、記憶媒体に記憶されたものを読み出して用いなくてもよく、例えば所定時間間隔で変化量を切り替えるようにしてもよい。

0055

射出モータ46を強制的に回転させる際にその回転を精度良く制御するため、保護指令値Vpcは、圧力指令値Prefまたは圧力実績値Pに加算するのではなく、速度指令値Vrefまたは速度実績値Vに加算する。

0056

保護指令値Vpcは、射出モータ46の1つの相への電流集中を効果的に抑制するため、射出モータ46の各相電気角度を10°〜90°程度変化させるものであってよい。変化の方向は、電流位相を進める方向、電流位相を遅らせる方向のいずれでもよく、両方向でもよい。

0057

保護指令値Vpcは、例えば、射出モータ46の電流位相を周期的に変化させるものであってよく、射出モータ46の回転角を周期的に変化させるものであってよい。保護指令値Vpcの波形は、例えば正弦波矩形波三角波などのいずれでもよい。射出モータ46の電流位相を周期的に変化させることで、スクリュ43の位置を振動させることができ、圧力実績値Pの時間平均値圧力設定値に維持することができる。スクリュ43の振動中心位置は、例えば圧力実績値Pが圧力設定値に等しくなる位置とされる。

0058

圧力実績値Pの変動は、スクリュ43の位置の変動に遅れる。この時間差よりも短い周期で、保護指令値Vpcが射出モータ46の電流位相を周期的に変化させてよい。スクリュ43の位置の変動が、圧力実績値Pの変動にほとんど現れない。圧力実績値Pの瞬時値が圧力指令値Prefの±10%の範囲内に収まるように、保護指令値Vpcの周波数試験などにより求められてよい。

0059

保護指令値Vpcは、射出モータ46の電流位相を周期的に変化させるものである場合、速度実績値Vが上記所定範囲外である場合にも用いられてもよく、常に速度指令値Vrefまたは速度実績値Vに加算されてもよい。圧力実績値Pの時間平均値を圧力設定値に維持することができるためである。特に、圧力実績値Pの瞬時値が圧力指令値Prefの±10%の範囲内に収まる場合には、保護指令値Vpcは、常に速度指令値Vrefまたは速度実績値Vに加算されてもよい。

0060

尚、保護指令値Vpcは、射出モータ46の電流位相を進ませるだけのもの、または遅らせるだけのものであってもよい。この場合、保護指令値Vpcは、速度実績値Vが上記所定範囲内である場合にのみ用いられ、速度実績値Vが上記所定範囲外である場合には用いられない。速度実績値Vの代わりに、速度指令値Vrefが用いられてもよい。

0061

尚、保護指令値Vpcは、速度実績値Vが上記所定範囲内であって、且つ圧力指令値Prefが所定値以上の場合にのみ用いられてもよい。圧力指令値Prefが所定値以上の場合、大電流が流れるので、電流集中を抑制する効果が顕著に得られる。圧力指令値Prefの代わりに、圧力実績値P、射出モータ46の電流値などが用いられてもよい。速度実績値Vの代わりに、速度指令値Vrefが用いられてもよい。

0062

図3は、図2に示す制御系の変形例を示す図である。コントローラ90Aは、圧力検出部91A、速度検出部93A、速度指令演算部94A、制御指令演算部95A、およびドライバ部96Aの他に、フィルタ部97Aを有する。

0063

フィルタ部97Aは、圧力実績値Pのうちの少なくとも所定周波数の成分を減衰させる。所定周波数は、保護指令値Vpcの周波数である。保護指令値Vpcによる圧力実績値Pの変動を除去することができる。フィルタ部97Aは、例えばローパスフィルタで構成され、遮断周波数よりも高い周波数の成分を減衰させる。ローパスフィルタの遮断周波数は、保護指令値Vpcの周波数よりも低い。尚、フィルタ部97Aは帯域除去フィルタで構成されてもよく、フィルタの種類は特に限定されない。

0064

速度指令演算部94Aは、圧力実績値Pのうちの少なくとも所定周波数の成分を減衰させた値、および圧力指令値Prefに基づいて、速度指令値Vrefを算出する。速度指令演算部94Aは、保護指令値Vpcによる圧力実績値Pの変動を除去して、速度指令値Vrefを算出できる。よって、圧力実績値Pの時間平均値を圧力設定値に安定的に維持できる。

0065

以上、射出成形機の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。

0066

例えば、上記実施形態の射出装置は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式でもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内にはスクリュが回転自在にまたは回転自在に且つ進退自在に配設され、射出シリンダ内にはプランジャが進退自在に配設される。射出装置がプリプラ方式の場合、図2および図3において、スクリュ43の代わりにプランジャが用いられ、射出モータ46の代わりにプランジャを進退させる交流モータが用いられる。

0067

また、図2に示すコントローラ90や図3に示すコントローラ90Aは、射出装置40の交流モータの制御に用いられるが、型締装置10の交流モータの制御、エジェクタ装置の交流モータの制御、コア圧縮装置の交流モータの制御、射出装置移動装置の交流モータの制御などに用いられてもよい。

0068

型締装置10は、可動部としてのクロスヘッド20a、および交流モータとしての型締モータ21を有する。クロスヘッド20aの速度実績値は、型締モータ21の回転速度実績値に対応し、例えば型締モータ21のエンコーダ21aを用いて検出する。クロスヘッド20aの圧力実績値は、型締力の実績値に対応し、例えば型締力検出器18を用いて検出する。コントローラは、型締工程において、クロスヘッド20aの速度実績値が略ゼロの状態で、型締モータ21を駆動する。

0069

エジェクタ装置は、金型から成形品を突き出す。エジェクタ装置は、可動部としてのエジェクタロッド、および交流モータとしてのエジェクタモータを有する。エジェクタロッドは、金型(例えば可動金型)に対し進退自在とされる。エジェクタモータは、エジェクタロッドを進退させることにより、金型から成形品を突き出す。エジェクタモータとエジェクタロッドとの間には、エジェクタモータの回転運動をエジェクタロッドの直線運動に変換する運動変換機構が設けられる。成形品の突き出し工程では、エジェクタロッドの速度実績値が略ゼロの状態で、エジェクタモータを駆動する場合がある。例えば金型と成形品との密着力が強く、金型と成形品とが直ぐに分離しない場合が挙げられる。

0070

コア圧縮装置は、キャビティ空間内の成形材料を圧縮する。コア圧縮装置は、可動部としての圧縮コア、および交流モータとしての圧縮モータを有する。圧縮コアは、金型装置内に移動自在に配設される。圧縮モータは、圧縮コアを移動させることにより、キャビティ空間内の成形材料を圧縮する。圧縮モータと圧縮コアとの間には、圧縮モータの回転運動を圧縮コアの直線運動に変換する運動変換機構が設けられる。成形材料の圧縮工程では、圧縮コアの速度実績値が略ゼロの状態で、圧縮モータを駆動する場合がある。

0071

射出装置移動装置は、フレームFrに対し射出装置40を移動させる。射出装置移動装置は、可動部としてのスライドベースSb、および交流モータとしての移動モータを有する。移動モータは、スライドベースSbを移動させることにより、ノズル42を金型(例えば固定金型)に押し付ける。移動モータとスライドベースSbとの間には、移動モータの回転運動をスライドベースSbの直線運動に変換する運動変換機構が設けられる。ノズル42を金型に押し付けるノズルタッチ工程では、スライドベースSbの速度実績値が略ゼロの状態で、移動モータを駆動する場合がある。例えばノズル42を金型に押し付けた状態で、移動モータを駆動して、ノズルタッチ圧力を生じさせる場合が挙げられる。

0072

また、上記実施形態では、交流モータとして、回転モータが用いられるが、リニアモータが用いられてもよい。

0073

10型締装置
12固定プラテン
13可動プラテン
18型締力検出器
21型締モータ
21a 型締モータのエンコーダ
30金型装置
32固定金型
33可動金型
40射出装置
41シリンダ
42ノズル
43スクリュ
46射出モータ
46a 射出モータのエンコーダ
90、90Aコントローラ
91、91A圧力検出部
93、93A速度検出部
94、94A速度指令演算部
95、95A制御指令演算部
96、96Aドライバ部
97Aフィルタ部

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  • 株式会社庄内工業の「 樹脂パネルの製造方法」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】断熱性を高めるだけでなく積極的に熱源となり得る樹脂パネルの製造方法を提供する。【解決手段】樹脂パネル1は、型6により区画されるキャビティ7内に、厚さ方向に貫通する複数の孔2の形成されるプレート... 詳細

  • 帝人株式会社の「 ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる樹脂金属複合成形体」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】金属との密着性に優れたポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる樹脂金属複合成形体を提供する。【解決手段】 溝部を有する接合部が形成された金属材料との接合に用いられる樹脂組成物であって、(... 詳細

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