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技術 赤飯用加熱処理済み豆類およびその製造方法、並びにこれを用いた赤飯

出願人 キユーピー株式会社
発明者 石田繭子
出願日 2015年1月30日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2015-017194
公開日 2016年8月8日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-140278
状態 特許登録済
技術分野 飼料または食品用豆類 穀類誘導製品
主要キーワード 含気量 加熱処理済み アルミ箔製 ドライパック 含気率 投入タイミング カルシウム塩溶液 家庭料理
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

炊飯した際に腹割れが起こりにくく、豆類色ムラなくふっくらと炊き上がる、赤飯加熱処理済み豆類およびその製造方法、並びにこれを用いた赤飯の提供。

解決手段

加熱処理済み豆類の水分含量が35〜50質量%、カルシウム濃度が600ppm以上であり、加熱処理済み豆類に対する含気率が4%以上(体積比)でドライパック包装されてなる、赤飯用加熱処理済み豆類、及び、ドライパック包装された加熱処理済み豆類を用いた赤飯であって、炊飯後の豆類全粒数に対する腹割れした豆類の粒数の割合が10%以下、炊飯後の豆類の水分含量が50質量%以上である、赤飯。

概要

背景

赤飯は、昔からハレの日の食事として家庭料理で作られ、食されてきたが、近年は、コンビニエンスストアスーパーマーケット等の惣菜製造販売業界や、外食業界で、おにぎりや弁当等の一般食としても赤飯が提供されるようになっている。それに伴い、これらの製造現場で大量かつ簡便に赤飯を作ることができる加熱殺菌されたパック入りの赤飯用豆が開発されている。

一方、従来の加熱殺菌されたパック入りの赤飯用豆は、炊いた時や蒸した時に豆が割れてしまう「腹割れ」が起こりやすく料理としての外観を損なうことと、家庭調理した赤飯に比べて豆の潰れや変形が多く、豆の食感食味が劣るものであった。

これまで、加熱殺菌されたパック入りの赤飯用豆の上記課題を解決するために、蒸し器膨潤させ、真空包装したものを加熱加圧殺菌する赤飯用豆類の製造方法が検討されていたが(特許文献1)、豆類の色ムラが発生することや豆類のふっくら感を十分にすることにはまだまだ改善の余地があった。

概要

炊飯した際に腹割れが起こりにくく、豆類が色ムラなくふっくらと炊き上がる、赤飯用加熱処理済み豆類およびその製造方法、並びにこれを用いた赤飯の提供。加熱処理済み豆類の水分含量が35〜50質量%、カルシウム濃度が600ppm以上であり、加熱処理済み豆類に対する含気率が4%以上(体積比)でドライパック包装されてなる、赤飯用加熱処理済み豆類、及び、ドライパック包装された加熱処理済み豆類を用いた赤飯であって、炊飯後の豆類全粒数に対する腹割れした豆類の粒数の割合が10%以下、炊飯後の豆類の水分含量が50質量%以上である、赤飯。なし

目的

本発明の目的は、赤飯を炊飯した際に豆類の腹割れが起こりにくく、豆類の色ムラがなく、豆類がふっくらと炊き上がる、赤飯用加熱処理済み豆類およびその製造方法、並びにこれを用いた赤飯を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

加熱処理済み豆類の水分含量が35質量%超50質量%以下、カルシウム濃度が600ppm以上であり、加熱処理済み豆類に対する含気率が4%以上(体積比)となるようにドライパック包装されてなる、赤飯用加熱処理済み豆類。

請求項2

請求項1に記載の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法であって、豆類をカルシウム塩溶液中で浸漬する浸漬工程と、加熱膨潤工程と、加熱膨潤させた豆類を含気させた状態でドライパック包装する充填密封工程を含む、赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法。

請求項3

請求項2に記載の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法であって、前記加熱膨潤工程において、豆類をカルシウム塩溶液中で原料豆類に対し1.3倍超1.6倍以下に膨潤するように75℃以上100℃以下で加熱し加熱膨潤することを特徴とする、赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法。

請求項4

請求項3に記載の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法であって、前記加熱膨潤工程より前に、豆類を含む溶液を75℃以上100℃以下に達温させる達温工程を含み、前記加熱膨潤工程の開始時にカルシウム塩を添加することを特徴とする、赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法。

請求項5

ドライパック包装された加熱処理済み豆類を用いた赤飯であって、炊飯後の豆類全粒数に対する腹割れした豆類の粒数の割合が10%以下、炊飯後の豆類の水分含量が50質量%以上である、赤飯。

請求項6

請求項5に記載の赤飯であって、前記加熱処理済み豆類が請求項1記載の赤飯用加熱処理済み豆類である、赤飯。

技術分野

0001

本発明は、赤飯炊飯した際に豆類の腹割れが起こりにくく、色ムラもなく、赤飯の豆類がふっくらと炊き上がる、赤飯用加熱処理済み豆類およびその製造方法、並びにこれを用いた赤飯に関する。

背景技術

0002

赤飯は、昔からハレの日の食事として家庭料理で作られ、食されてきたが、近年は、コンビニエンスストアスーパーマーケット等の惣菜製造販売業界や、外食業界で、おにぎりや弁当等の一般食としても赤飯が提供されるようになっている。それに伴い、これらの製造現場で大量かつ簡便に赤飯を作ることができる加熱殺菌されたパック入りの赤飯用豆が開発されている。

0003

一方、従来の加熱殺菌されたパック入りの赤飯用豆は、炊いた時や蒸した時に豆が割れてしまう「腹割れ」が起こりやすく料理としての外観を損なうことと、家庭調理した赤飯に比べて豆の潰れや変形が多く、豆の食感食味が劣るものであった。

0004

これまで、加熱殺菌されたパック入りの赤飯用豆の上記課題を解決するために、蒸し器膨潤させ、真空包装したものを加熱加圧殺菌する赤飯用豆類の製造方法が検討されていたが(特許文献1)、豆類の色ムラが発生することや豆類のふっくら感を十分にすることにはまだまだ改善の余地があった。

先行技術

0005

特開2003−339334号公報

発明が解決しようとする課題

0006

そこで、本発明の目的は、赤飯を炊飯した際に豆類の腹割れが起こりにくく、豆類の色ムラがなく、豆類がふっくらと炊き上がる、赤飯用加熱処理済み豆類およびその製造方法、並びにこれを用いた赤飯を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、含気させた状態でドライパックした豆類を加熱加圧殺菌し、特定の水分含量、特定のカルシウム濃度の豆類とすることで、意外にも赤飯を炊飯した際に豆類の腹割れが起こりにくく、豆類の色ムラがなく色調も美しく、豆類がふっくらと炊き上がる赤飯用加熱処理済み豆類が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

0008

すなわち、本発明は、
(1)加熱処理済み豆類の水分含量が35質量%超50質量%以下、
カルシウム濃度が600ppm以上であり、
加熱処理済み豆類に対する含気率が4%以上(体積比)となるようにドライパック包装されてなる
赤飯用加熱処理済み豆類、
(2)(1)に記載の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法であって、
豆類をカルシウム塩溶液中で浸漬する浸漬工程と、
加熱膨潤工程と、
加熱膨潤させた豆類を含気させた状態でドライパック包装する充填密封工程を含む、
赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法、
(3)(2)に記載の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法であって、
前記加熱膨潤工程において、
豆類をカルシウム塩溶液中で原料豆類に対し1.3倍超1.6倍以下に膨潤するように75℃以上100℃以下で加熱し加熱膨潤することを特徴とする、
赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法。
(4)(3)に記載の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法であって、
前記加熱膨潤工程より前に、豆類を含む溶液を75℃以上100℃以下に達温させる達温工程を含み、
前記加熱膨潤工程の開始時にカルシウム塩を添加することを特徴とする、
赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法、
(5)ドライパック包装された加熱処理済み豆類を用いた赤飯であって、
炊飯後の豆類全粒数に対する腹割れした豆類の粒数の割合が10%以下、炊飯後の豆類の水分含量が50質量%以上である、
赤飯、
(6)(5)に記載の赤飯であって、
前記ドライパック包装された加熱処理済み豆類が請求項1記載の赤飯用加熱処理済み豆類である、
赤飯、
である。

発明の効果

0009

本発明によれば、炊飯あるいは蒸した際に腹割れが起こりにくく、家庭で調理した時のように美しくふっくらと炊き上がる赤飯用豆類を提供できる。したがって、総菜製造販売業界や外食業界での更なる赤飯の需要拡大が期待できる。

0010

以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において格別に断らない限り「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。

0011

<本発明の特徴>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類は、水分含量が35%超50%以下、カルシウム濃度が600ppm以上であり、豆類に対する含気率が4%以上(体積比)でドライパック包装され、加熱処理された豆類であることにより、赤飯を炊飯あるいは蒸した際に豆類の腹割れが起こりにくく、豆類の色ムラもなく、家庭で調理した時のように赤飯の豆類がふっくらと炊き上がることを特徴とする。

0012

本発明の赤飯用加熱処理済み豆類は、米300〜1000部に対してドライパック入り加熱処理済み豆類30〜300部を混合して炊飯した際に、炊飯後の豆類全粒数に対する腹割れした豆類の粒数の割合が10%以下とすることができる。

0013

<赤飯用豆類>
本発明に用いる赤飯用の豆類の種類は、一般的に赤飯に用いられる豆であればいずれの豆類でも良く、例えば、小豆、大納言小豆、ささげ豆、甘納豆を使用することができる。

0014

<ドライパック包装>
本発明において、赤飯用豆類を「ドライパック包装する」とは、耐熱性合成樹脂アルミ箔製等の軟質の袋(パウチ)内に調味液等の残溜液をほとんど無くして含気密封する包装形態を指す。

0015

<含気率>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類は、炊飯した際に腹割れが起こりにくく、ふっくらと炊き上がる点で、ドライパック包装する際に含気させるエアー(空気)量が豆類に対して4%以上(体積比)である。さらには豆類に対して体積比で5%以上とすることができる。含気量が上記範囲であることにより豆類がふっくらと炊き上がるとともに、色ムラがなく赤飯の豆らしい赤黒い美しい色調の豆類とすることができる。上記範囲よりも含気量が少ないと、豆の色調が悪くなり色ムラが発生したり、豆同士が密着し、豆の変形、豆中の澱粉溶出などによって炊き上がりの豆類の食感および食味を低下させたりする原因となる可能性がある。
なお、上限は密封に影響のない範囲であれば特に限定されないが、豆類に対して体積比で30%以下、さらには10%以下とすることができる。上記範囲よりも含気量が多いと、殺菌効率が悪く炊き上がりの食感が固い豆となってしまう。

0016

<豆類の水分含量>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類の水分含量は、35%超50%以下である。さらに38%以上45%以下とすることができる。
水分含量を上記範囲とすることによって、炊飯した際に腹割れが起こりにくく、豆類をふっくらと炊き上げることができる。なお、「食品成分表2014子栄養大学出版部」によると、小豆、ささげ豆において、100gあたりの乾物豆の水分含量は15.5%、煮豆の水分含量は小豆で64.8%、ささげ豆で63.9%とされている。したがって、本発明の赤飯用加熱処理済み豆類は、乾物豆と煮豆の中間の水分含量に調整していると言える。
なお、豆類の水分含量は常圧加熱乾燥法等の方法によって測定することができる。

0017

<豆類のカルシウム濃度>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類のカルシウム濃度は、600ppm以上である。さらに、650ppm以上とすることができる。また、1000ppm以下とすることができる。カルシウム濃度を上記範囲にすることによって、炊飯した際に腹割れが起こりにくく、豆類をふっくらと炊き上げることができる。なお、「食品成分表2014女子栄養大学出版部」によると、小豆、ささげ豆において、100gあたりのカルシウム濃度は、乾物豆(水分15.5%)で750ppm、煮豆(水分64.8%または63.9%)で300ppm(小豆)または320ppm(ささげ豆)、であるとされている。したがって、本発明の赤飯用加熱処理済み豆類は、同等の水分量(35%超50%以下)に換算して比較すると、通常の乾物豆や煮豆に比べて、高いカルシウム濃度に調整していると言える。
なお、豆類のカルシウム濃度はICP発光分光分析法等により測定することができる。

0018

<他の原料
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類には、上述した豆類、後に説明するカルシウム塩の他に、本発明の効果が損なわれない範囲で食品素材を適宜添加することができる。具体的には、砂糖デキストリンマルトデキストリン、デキストリン還元物トレハロース等の糖類、ビタミンCビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸ナイアシンパントテン酸ビオチン等のビタミン類アルギニングルタミン等のアミノ酸キサンタンガムアラビアガムペクチン等の増粘剤酢酸乳酸クエン酸等の酸味料スクラロースエリスリトールステビアアセスルファムK等の甘味料乳酸菌酵母香料着色料乳化剤等が挙げられる。

0019

<赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類は、赤飯用豆類を選別し、ボイル加熱し、充填密封し加熱加圧殺菌することにより製することができ、特に限定されるものではないが、豆類をカルシウム塩溶液中で浸漬する浸漬工程と、
加熱膨潤工程と、加熱膨潤させた豆類を含気させた状態で容器にドライパック包装する充填密封工程を含むことができる。

0020

<豆類を加熱膨潤させる工程>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法は、豆類を原料豆類に対して膨潤度1.3倍超1.6倍以下に調整する「加熱膨潤工程」を含むことができる。加熱膨潤工程において75℃以上100℃以下で膨潤度を1.3倍超1.6倍以下に調整することによって、加熱処理済み豆類の水分含量を35%超50%以下に調整することができる。その結果、炊飯した際に、豆類の腹割れが起こりにくく、豆類がふっくらと炊き上がる。
さらに膨潤度を1.35倍以上1.45倍以下とすることができる。膨潤度が上記範囲よりも大きいと、炊いた時に腹割れが起こりやすく、膨潤度が上記範囲よりも小さいと炊いた時に固い食感になってふっくらとしない原因となる可能性がある。

0021

<カルシウム塩溶液中で豆類を浸漬する工程>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法は、カルシウム塩溶液中で豆類を浸漬する「浸漬工程」を含むことができる。カルシウム塩溶液中で豆類を浸漬させることによって加熱処理済み豆類のカルシウム濃度を600ppm以上とすることができ、その結果豆類の表面を適度な強度に保つことができ、炊いた際の豆類の腹割れを防ぎ、ふっくらとした食感の豆類に仕上げることができる。
なお、豆類をカルシウム塩溶液中で浸漬すると同時に上記加熱膨潤させる工程を行うことができる。
豆類を浸漬するカルシウム塩溶液の濃度は、加熱処理済み豆類のカルシウム濃度が600ppm以上となるように適宜調製すればよいが、0.05%以上5%以下、さらには0.1%以上1%以下とすることができる。
ここで使用するカルシウム塩は、一般的に食品に用いることのできるカルシウム塩であれば特に限定されず、塩化カルシウム乳酸カルシウムクエン酸カルシウム酢酸カルシウムグルコン酸カルシウムリン酸カルシウム炭酸カルシウム卵殻カルシウム等のカルシウム塩を使用することができる。特に、食味に影響を与えずに食感を保つことができる点で、塩化カルシウムあるいは乳酸カルシウムを用いることができる。

0022

<豆類を含む溶液を75℃以上100℃以下に達温させる工程>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法において、前記加熱膨潤工程より前に、豆類を含む溶液を75℃以上100℃以下に達温させる「達温工程」を含むことができる。
達温工程を行う際には、前記加熱膨潤工程の開始時にカルシウム塩を添加することができ、豆類を含む溶液をあらかじめ75℃以上100℃以下に達温させた後にカルシウム塩を投入することによって、豆類の膨潤度を適度な範囲に調整することができる。その結果、炊いた際の腹割れを防止し、ふっくらとした食感の豆類とすることができる。豆類を含む溶液にカルシウム塩を加えた状態で達温工程を開始すると、カルシウム塩によって豆類が十分に膨潤することができない可能性がある。また、豆類を加熱膨潤させた後でカルシウム塩を添加する場合には、炊いた際の豆類の腹割れを十分に防止できない可能性がある。

0023

<豆類を容器に充填密封させる工程>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類の製造方法は、豆類を含気させた状態で容器にドライパック包装する「充填密封工程」を含むことができる。
充填密封工程において含気させるエアー(空気)量は豆類に対して4%以上(体積比)とすることができ、さらに5%以上とすることができる。
含気量が上記範囲であることにより豆類がふっくらと炊き上がるとともに、赤飯の豆らしい赤黒い美しい色調の豆類とすることができる。上記範囲 よりも含気量が少ないと、豆の色調が悪くなり色ムラが発生したり、豆同士が密着し、豆の変形、豆中の澱粉の溶出などによって炊き上がりの豆の食感および食味を低下させたりする原因となる可能性がある。
また、含気させるエアー(空気)量は豆類に対して体積比で30%以下、さらには10%以下とすることができる。上記範囲よりも含気量が多いと、殺菌効率が悪く炊き上がりの食感が固い豆類となってしまう。

0024

<赤飯>
本発明の赤飯は、ドライパック包装された加熱処理済み豆類を用いることによって、炊飯後の豆類全粒数に対する腹割れした豆類の粒数の割合が10%以下、炊飯後の豆類の水分含量が50%以上である赤飯を得ることができる。さらに、上述の水分含量、カルシウム濃度、含気率の赤飯用ドライパック入り加熱処理済み豆類を用いることによって、豆類の腹割れが起こりにくく、色ムラもなく、豆類がふっくらと炊き上がる赤飯とすることができる。
本発明の赤飯は、米300〜1000部に対して加熱処理済み豆類30〜300部を混合して炊飯あるいは蒸して製することができる。
なお、炊飯後の豆類の水分含量は常圧加熱乾燥法等によって測定することができる。

0025

次に、本発明を実施例、比較例及び試験例に基づき、さらに説明する。なお、本発明はこれに限定するものではない。

0026

[実施例1]
ニーダーに大納言小豆150kg、清水300kgを投入し、90℃まで加温後(達温工程)、塩化カルシウム1.5kgを添加し、90℃で15分間ボイルした(加熱膨潤工程、浸漬工程)。豆の膨潤度が1.4倍(原料豆比)になったところで30℃以下まで冷却し、水を切った後、ナイロンパウチに、ボイルした豆600g(1060mL)を約90mLのエアーと共に充填密封(ドライパック包装)した(充填密封工程)。110℃で50分間、加熱加圧殺菌処理を施し、実施例1の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆の水分含量は40%、カルシウ濃度は800ppmであった。また、パウチ内の豆類に対する含気率は8%(体積比)であった。

0027

<膨潤度の測定方法
豆類の膨潤度は、膨潤後の豆類の重量を原料豆類の重量で割ることで算出した。

0028

<水分含量の測定方法>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類の水分含量は、常圧加熱乾燥法にて測定した。また、後述する炊飯後の赤飯における豆類の水分含量も同様の方法で測定した。

0029

<カルシム含量の測定方法>
本発明の赤飯用加熱処理済み豆類のカルシウム濃度は、ICP発光分光分析法にて測定した。

0030

[実施例2]
実施例1において、塩化カルシウムを等量の乳酸カルシウムに置き換えた以外は実施例1と同様にして実施例2の赤飯用豆類を得た。
最終的に得られた豆の水分含量、カルシウ濃度、パウチ内の豆類に対する含気率はいずれも実施例1と同等であり、水分含量は35%超50%以下、カルシウム濃度は600ppm以上であり、豆類に対する含気率が4%以上の範囲内であった。

0031

[比較例1]
実施例1において、豆類をナイロンパウチに充填した後バキュームパックし、豆類に対する含気率を2%未満とした以外は実施例1と同様にして比較例1の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆類の水分含量、カルシウ濃度はいずれも実施例1と同等であり、水分含量は35%超50%以下、カルシウム濃度は600ppm以上であったが、パウチ内の豆類に対する含気率は2%未満であった。

0032

[比較例2]
実施例1において、ボイル時間を長くし、膨潤度が2.0倍(原料豆比)になったところで30℃以下まで冷却した以外は実施例1と同様にして比較例2の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆類のカルシウ濃度、パウチ内の豆類に対する含気率はいずれも実施例1と同等であり、カルシウム濃度は600ppm以上、豆類に対する含気率は4%以上の範囲内であったが、豆類の水分含量は50%を超えていた。

0033

[比較例3]
実施例1において、ボイル時間を短くし、膨潤度が0.9倍(原料豆比)になったところで30℃以下まで冷却した以外は実施例1と同様にして比較例3の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆類のカルシウ濃度、パウチ内の豆類に対する含気率はいずれも実施例1と同等であり、豆類のカルシウム濃度は600ppm以上、豆類に対する含気率は4%以上の範囲内であったが、豆類の水分含量は35%以下であった。

0034

[比較例4]
実施例1において、塩化カルシウムを入れずに加熱膨潤工程を行った以外は実施例1と同様にして比較例4の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆類の水分含量、パウチ内の豆類に対する含気率はいずれも実施例1と同等であり、豆類の水分含量は35%超50%以下、豆類に対する含気率は4%以上の範囲内であったが、豆類のカルシウム濃度は600ppm未満であった。

0035

[実施例3]
実施例1において、塩化カルシウムの投入タイミングを大納言小豆と同時投入に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆類の水分含量、カルシウ濃度、パウチ内の豆類に対する含気率はいずれも実施例1と同等であり、豆類の水分含量は35%超50%以下、カルシウム濃度は600ppm以上であり、豆類に対する含気率が4%以上の範囲内であった。

0036

[実施例4]
実施例1において、塩化カルシウムの投入タイミングを加熱膨潤工程の後に変更した以外は実施例1と同様にして実施例4の赤飯用加熱処理済み豆類を得た。
最終的に得られた豆の水分含量、カルシウ濃度、パウチ内の豆類に対する含気率はいずれも実施例1と同等であり、水分含量は35%超50%以下、カルシウム濃度は600ppm以上であり、豆類に対する含気率が4%以上の範囲内であった。

0037

[試験例]
実施例1〜4および比較例1〜4について、各100gの赤飯用加熱処理済み豆類を500gのもち米とともに炊飯し、試験例1〜8の赤飯を調製した。
それぞれの赤飯について、炊き上がりの豆類の腹割れと豆類の食感のふっくら感の評価を行った。評価はA、B、Cの順で品位が高いことを示している。結果を表1に示す。
また、炊飯後の赤飯における豆類の水分含量も測定した。

0038

評価基準
<腹割れ>A:5%以下、B:5%超10%以下、C:10%超
<食感>A:家庭で炊いたようなふっくら感を感じ
B:ふっくら感はあるが、固いあるいは柔らかい部分がある
C:ふっくら感がない、固すぎる、あるいは柔らかすぎる

0039

0040

表1より、水分含量が35質量%超50質量%以下、カルシウム濃度が600ppm以上であり、豆類に対する含気率が4%以上(体積比)でドライパック包装され、加熱加圧殺菌されている実施例1〜4の赤飯用豆類を含む試験例1、2、7、8の赤飯では、豆類の腹割れが10%以下と少なく食感および食味に優れた赤飯であった。また、試験例1、2、7、8の赤飯は豆類の色ムラもなく見た目にも美しい赤飯であった。なお、実施例1〜4の赤飯用豆類を含む試験例1、2、7、8の炊飯後の赤飯における豆類の水分含量は50%以上でふっくらとした食感であった。
豆類をカルシウム溶液中で原料豆類に対して1.3倍超、1.6倍以下に加熱膨潤させる工程を含み、カルシウムを添加する前に豆類を含む溶液を75℃以上100℃以下に達温させる達温工程を含む実施例1および2の赤飯用豆類を用いた試験例1および2の赤飯は、特に腹割れが防止され、食感および食味に優れていた。

実施例

0041

比較例1、2、4の赤飯用豆類を含む試験例3、4、6の赤飯は、豆類の腹割れが多く、食感および食味が劣るものであった。特に比較例1の赤飯用豆類を含む試験例3の赤飯は豆類の色ムラが発生し外観が好ましいものではなかった。また、比較例3の赤飯用豆類を含む試験例5の炊飯後の赤飯における豆類の水分含量は50%以下であり、固く食味が劣るものであった。

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