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技術 油中ナノ粒子分散体の製造方法

出願人 宮崎県
発明者 清水正高山本建次濱山真吾
出願日 2015年1月26日 (6年4ヶ月経過) 出願番号 2015-012854
公開日 2016年8月4日 (4年10ヶ月経過) 公開番号 2016-137427
状態 特許登録済
技術分野 コロイド化学 医薬品製剤
主要キーワード シラス多孔質ガラス 混合分散体 ポリビニルアルコール濃度 体積モル濃度 沸騰石 沸騰処理 汎用装置 調製作業
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

ナノサイズの粒子が分散した分散体工業的規模で製造するのに適した方法を提供する。

解決手段

固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を製造する方法であって、(1)水相として水溶性物質が溶解した水溶液の液滴が油相中に分散してなるW/Oエマルション型前駆体を調製する工程、(2)前記W/Oエマルション型前駆体の水相を沸騰させることにより、前記微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得る工程を含むことを特徴とする油中ナノ粒子分散体の製造方法に係る。

概要

背景

ナノサイズの水溶性物質微粒子油中に分散させたS/Oサスペンションは、界面活性剤共存させることにより水溶性物質を油相中で安定して分散させることができるので、例えばこれを皮膚外用剤として用いる場合は、疎水性である皮膚表面において水溶性物質の吸収を高めることができる。

このため、近年では、S/Oサスペンション型の医薬品、医薬部外品化粧品等の開発が進められている。また、同様に、S/Oサスペンションをさらに水中に分散させたS/O/Wエマルション型の医薬品、医薬部外品、化粧品等も提案されている。

このようなS/Oサスペンションの製造方法としては、先に本願の出願人が次のような製造方法に係る発明を出願し、既に特許化している。すなわち、W/Oエマルション加熱脱水又は真空脱水することにより、平均粒径20nm〜10μmの粒子として水溶性固体物質が油相中に分散したS/Oサスペンションを製造することを特徴とするS/Oサスペンションの製造方法が知られている(特許文献1)。

概要

ナノサイズの粒子が分散した分散体工業的規模で製造するのに適した方法を提供する。固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を製造する方法であって、(1)水相として水溶性物質が溶解した水溶液の液滴が油相中に分散してなるW/Oエマルション型前駆体を調製する工程、(2)前記W/Oエマルション型前駆体の水相を沸騰させることにより、前記微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得る工程を含むことを特徴とする油中ナノ粒子分散体の製造方法に係る。

目的

本発明の主な目的は、ナノサイズの粒子が分散した分散体を工業的規模で製造するのにより適した方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を製造する方法であって、(1)水相として水溶性物質が溶解した水溶液の液滴が油相中に分散してなるW/Oエマルション型前駆体を調製する工程、(2)前記W/Oエマルション型前駆体の水相を沸騰させることにより、前記微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得る工程を含むことを特徴とする油中ナノ粒子分散体の製造方法。

請求項2

微細粒子の平均粒径が30〜500nmである、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

油相単一相からなる、請求項1又は2に記載の製造方法。

請求項4

油相が、1)界面活性剤からなる油相又は2)界面活性剤が油剤(界面活性剤を除く。)に溶解した溶液からなる油相である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。

請求項5

油相中に含まれる界面活性剤が1種又は2種以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。

請求項6

前記油中ナノ粒子分散体を得た後、さらに下記の一連の工程(A)及び(B):(A)前記油中ナノ粒子分散体に対し、水溶性物質が水に溶解した水溶液を加えて乳化することにより混合液を調製する工程、及び(B)前記混合物の水相を沸騰させることにより、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる第2油中ナノ粒子分散体を得る工程を1回又は2回以上繰り返す、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。

請求項7

前記工程(A)において、前記水溶液に溶解した水溶性物質が、前記油中ナノ粒子分散体に含まれる水溶性物質と異なる、請求項6に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、油中ナノ粒子分散体の製造方法に関する。

背景技術

0002

ナノサイズの水溶性物質微粒子を油中に分散させたS/Oサスペンションは、界面活性剤共存させることにより水溶性物質を油相中で安定して分散させることができるので、例えばこれを皮膚外用剤として用いる場合は、疎水性である皮膚表面において水溶性物質の吸収を高めることができる。

0003

このため、近年では、S/Oサスペンション型の医薬品、医薬部外品化粧品等の開発が進められている。また、同様に、S/Oサスペンションをさらに水中に分散させたS/O/Wエマルション型の医薬品、医薬部外品、化粧品等も提案されている。

0004

このようなS/Oサスペンションの製造方法としては、先に本願の出願人が次のような製造方法に係る発明を出願し、既に特許化している。すなわち、W/Oエマルション加熱脱水又は真空脱水することにより、平均粒径20nm〜10μmの粒子として水溶性固体物質が油相中に分散したS/Oサスペンションを製造することを特徴とするS/Oサスペンションの製造方法が知られている(特許文献1)。

先行技術

0005

特許第4349639号

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1のS/Oサスペンションの製造方法は、水溶性物質をナノサイズまで微細化した状態で油相に分散できるうえ、その分散粒子を安定して保持できるという点で優れているが、特に製造効率という点においてさらなる改良の余地がある。

0007

すなわち、特許文献1に係るS/Oサスペンション製造方法は、前駆体であるW/Oエマルションの水滴から水が除去された分だけ小さな粒径のS/Oサスペンションを得ることを前提としている。換言すれば、水相粒子が合一、分離又は分裂しないことを前提としており、従って減圧脱水する場合も水が沸騰しない真空度脱水することが必要となる。

0008

このため、油相中にナノサイズの粒子が分散した分散体を得るためには、前記W/Oエマルション中の水溶性物質の濃度を比較的低く設定する必要があることから、上記の製造方法で得られる水溶性物質濃度(つまりナノ粒子の数量)に限界が生じる。このため、より多くのナノ粒子が分散した分散体を製造できる方法が開発されれば、工業的規模での生産にもより効率的に実施することが可能となる。

0009

従って、本発明の主な目的は、ナノサイズの粒子が分散した分散体を工業的規模で製造するのにより適した方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定のプロセスを採用することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0011

すなわち、本発明は、下記の油中ナノ粒子分散体の製造方法に係る。
1.固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を製造する方法であって、
(1)水相として水溶性物質が溶解した水溶液の液滴が油相中に分散してなるW/Oエマルション型前駆体を調製する工程、
(2)前記W/Oエマルション型前駆体の水相を沸騰させることにより、前記微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得る工程
を含むことを特徴とする油中ナノ粒子分散体の製造方法。
2. 微細粒子の平均粒径が30〜500nmである、前記項1に記載の製造方法。
3.油相が単一相からなる、前記項1又は2に記載の製造方法。
4. 油相が、1)界面活性剤からなる油相又は2)界面活性剤が油剤(界面活性剤を除く。)に溶解した溶液からなる油相である、前記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
5. 油相中に含まれる界面活性剤が1種又は2種以上である、前記項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
6. 前記油中ナノ粒子分散体を得た後、さらに下記の一連の工程(A)及び(B):
(A)前記油中ナノ粒子分散体に対し、水溶性物質が水に溶解した水溶液を加えて乳化することにより混合液を調製する工程、及び
(B)前記混合物の水相を沸騰させることにより、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる第2油中ナノ粒子分散体を得る工程
を1回又は2回以上繰り返す、前記項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
7. 前記工程(A)において、前記水溶液に溶解した水溶性物質が、前記油中ナノ粒子分散体に含まれる水溶性物質と異なる、前記項6に記載の製造方法。

発明の効果

0012

本発明の製造方法によれば、以下のような優れた効果を得ることができる。
(1)W/Oエマルション型前駆体中の水相の水溶性物質濃度及び液滴径制約されることなく、より微細な分散粒子を調製することができる。例えば、平均液滴径ミクロンサイズのW/Oエマルション型前駆体を用いて、平均粒径(D50)が30〜500nmのナノ粒子が均一に分散した油中ナノ粒子分散体を効率的に製造することができる。特に、本発明の製造方法では、多孔質膜等に頼ることなく、比較的揃った粒径をもつ油中ナノ粒子分散体を効率良く製造することができる。
(2)従来技術では比較的穏やかな条件下での脱水が必要であるため、脱水に比較的長時間を必要とするのに対し、本発明では水相を構成する水滴が沸騰するような条件下での脱水であるため、短時間で油中ナノ粒子分散体を得ることができる。また、製造条件によっては、従来技術よりも消費するエネルギー量が少なくて済む場合もある。
(3)このような特徴を有する本発明の製造方法は、例えば医薬品、医薬部外品、化粧品食品化学品等の工業的規模での製造に有利である。

図面の簡単な説明

0013

本発明の製造方法の一例を示すフロー図である。
本発明の製造方法の一例を示すフロー図である。
本発明の製造方法の一例を示すフロー図である。
実施例1−1で調製された分散体における分散粒子の粒度分布を示す図である。
実施例1−2で調製された分散体における分散粒子の粒度分布を示す図である。
実施例1−3で調製された分散体における分散粒子の粒度分布を示す図である。
実施例1−4で調製された分散体における分散粒子の粒度分布を示す図である。
実施例1−1〜実施例1−4で得られた分散体の分散粒子の平均粒径と、W/Oエマルション型前駆体の平均液滴径との関係を示すグラフである。
実施例16で得られた分散体における分散粒子の平均粒径と繰り返し回数との関係を示すグラフである。

0014

1.油中ナノ粒子分散体の製造方法
本発明の油中ナノ粒子分散体の製造方法(本発明製造方法)は、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を製造する方法であって、
(1)水相として水溶性物質が溶解した水溶液の液滴が油相中に分散してなるW/Oエマルション型前駆体を調製する工程(エマルション調製工程)、
(2)前記W/Oエマルション型前駆体の水相を沸騰させることにより、前記微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得る工程(沸騰処理工程)
を含むことを特徴とする。

0015

本発明の油中ナノ粒子分散体の製造方法は、例えば図1に示すように水溶性物質が水に溶解した水相と油相からなるW/Oエマルション型前駆体中の水相を沸騰させ、脱水することにより、油中ナノ粒子分散体を生成する方法であり、前記W/Oエマルション型前駆体の液滴径に拘束されることなく、平均粒径が30〜500nmの範囲で比較的粒径が揃ったナノ粒子が得られる。すなわち、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を好適に製造することができる。ここに、水性液体成分は、水溶性物質が水に溶解した水溶液のほか、液状の水溶性物質を含む。

0016

エマルション調製工程
エマルション調製工程では、水相として水溶性物質が溶解した水溶液の液滴が油相中に分散してなるW/Oエマルション型前駆体を調製する。

0017

水溶性物質は、水への溶解性を示すものであれば限定的でなく、常温・常圧下で固体又は液体のいずれの物質でも使用することができる。このような性質を有する物質であれば、化粧品、医薬品、医薬部外品、食品等の分野に制限されることはなく、用途に応じて適宜選択することができる。また、水溶性物質は、合成物質でも良いし、天然物質であっても良い。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。例えば、医薬等としては、各種の治療薬抗癌剤鎮痛剤等)タンパク質製剤酵素薬物、DNA等のいずれの水溶性薬物であっても良い。同様に、食品、化粧品、高分子電子機器農薬等に使用する場合でも、これらの用途に応じた水溶性物質を適宜選択することができる。

0018

本発明製造方法では、水溶性物質を水に溶解させることにより水相(水溶液)を調製することができる。水溶液の濃度に関しても、水への溶解度や油中ナノ粒子分散体中の水溶性物質のナノ粒子濃度等を考慮して適宜選択すれば良い。また、水相は、2種類以上の水溶性物質を水に溶解させた混合水溶液であっても良い。

0019

油相は、油剤(界面活性剤を除く。)及び界面活性剤の双方を用いるか、あるいは界面活性剤単独を用いることにより調製することができる。すなわち、1)油剤を含まず、界面活性剤を含む油相又は2)油剤及び界面活性剤を含む油相のいずれかを好適に採用することができる。

0020

特に、本発明製造方法では、油相は、単一の相を形成していることが好ましい。これにより、所望の分散体をより確実に調製することが可能となる。従って、本発明では、油相は、1)界面活性剤からなる油相又は2)界面活性剤が油剤(界面活性剤を除く。)に溶解した溶液からなる油相であることが望ましい。

0021

油剤は、使用する界面活性剤を溶解できるものであれば良く、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、a)大豆油ヒマシ油オリーブ油サフラワー油ホホバ油等の植物油、b)牛脂魚油等の動物油のような生物由来の油剤のほか、c)流動パラフィンスクワラン等の炭化水素、d)リノール酸リノレン酸等の脂肪酸類、e)ヘキサントルエン等の有機溶剤、f)シリコーン系油剤等の合成油剤又はg)鉱物系油剤が挙げられる。これらの油剤は、単独又は2種類以上を混合して使用することができる。また、本発明の効果を妨げない範囲内において、必要に応じて、例えば抗酸化剤香料着色料等の添加物を加えることも可能である。

0022

界面活性剤は、W/Oエマルション型前駆体のW/Oエマルション状態を安定的に保つことができるものであれば良く、用途等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、a)ショ糖モノステアリン酸エステルショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノオレインエステルショ糖モノラウリン酸エステル、ショ糖ヘキサエルカ酸エステル、ショ糖ペンタエルカ酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル系の界面活性剤やb)グリセリンモノラウリル酸エステル、グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エスエル、グリセリンモノイソステアリン酸エステルテトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リシノレイン酸エステルポリグリセリンモノステアリン酸エステルポリグリセリンモノオレイン酸エステル、ポリグリセリルモノイソステアリン酸エステル、ポリグリセリントリイソステアリン酸エステル、ポリグリセリンモノラウリン酸エステル、ポリグリセリンモノミリスチン酸エステル、ポリグリセリンジステアリン酸エステル、ポリグリセリンジイソステアリン酸エステル、ポリグリセリントリオレイン酸エステル、ポリグリセリントリステアリン酸エステル、ポリグリセリンヘプタステアリン酸エステル、ポリグリセリンデカステアリン酸エステル、ポリグリセリンデカオレイン酸エステルポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等のグリセリン脂肪酸エステル系、c)ソルビタンモノラウリル酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタントリオレイン酸エステル等のソルビタン脂肪酸エステル系、d)ポリオキシエチレンステアリルエーテルポリオキシエチレンベヘニルエーテルポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル系、e)ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系、f)プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノパルミチン酸エステル等のプロピレングリコール脂肪酸エステル系、g)ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン系、h)ナフテン酸鉛等の脂肪酸塩系、i)レシチン等の天然界面活性剤、j)シリコーン系界面活性剤、k)フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらは、単独又は2種類以上を混合して用いても良い。

0023

油相における界面活性剤の濃度は、前駆体としてのW/Oエマルションを安定的に保持できる濃度とすれば良い。例えば油相100重量%中0.1〜100重量%の範囲から適宜選択すれば良く、望ましくは1〜50重量%の範囲とし、さらに望ましくは5〜20重量%の範囲から選択することが好ましい。

0024

水相と油相の混合比率は、例えば目的とする分散体の用途、使用条件等に応じて適宜選択することができるが、通常は体積比で水相:油相=0.1:99.9〜70:30の範囲とし、特に5:95〜50:50の範囲から選択することがより望ましい。

0025

W/Oエマルション型前駆体を調製するための乳化方法は、安定したW/Oエマルションが調製できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、撹拌撹拌羽根等)による方法、高圧ホモジナイザー高速ホモミキサー、超音波を用いる方法等、乳化において一般的に用いられる方法を単独もしくは併用することが可能である。また、多孔質膜を用いた膜乳化法のような手法でW/Oエマルション型前駆体を調製することもできる。ここに、W/Oエマルション型前駆体における水相の平均粒径(平均液滴径)は、特に限定されないが、製造効率等の点において、例えば1μm以上とし、また例えば4μm以上、さらには10μm以上、またさらには20μm以上とすることができる。また、その上限値も、例えば30μm程度、例えば50μm程度、また例えば100μm程度、さらには500μm程度とすることもできるが、特に限定されない。

0026

沸騰処理工程
沸騰処理工程では、前記W/Oエマルション型前駆体の水相を沸騰させることにより、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得る。

0027

この工程では、前記工程で得られたW/Oエマルション型前駆体中の水相を沸騰させることにより、液滴の微細化及び脱水を行う。ここに、脱水は、W/Oエマルション型前駆体の液滴中の水分の一部が脱水されても良いし、水分の全部が脱水されても良い。すなわち、この工程で得られる分散粒子は、固体成分からなる微細粒子、水性液体成分からなる微細粒子、これらの混合物からなる微細粒子のいずれであっても良い。これにより、これらの微細粒子が油相中に比較的均一に分散した油中ナノ粒子分散体を得ることができる。

0028

沸騰は、液体内部で液体から気体への相変化が起こり、発泡を伴って激しく気化することを指す。本発明では、この現象を利用することによりナノ粒子を多数生成させる。水相を沸騰させる方法として、常圧下(大気圧下)で100℃以上に加熱する方法のほか、水の飽和蒸気圧以下に減圧しながら100℃未満に加熱する方法、減圧と超音波を組み合わせる方法等が挙げられるが、特に制限されない。

0029

沸騰処理(脱水操作)の具体的な条件は、水相を沸騰させることができる限りは特に制約されない。好ましくは、水相と油相の分離が起こらず、液滴が合一せず、水相の沸騰を起こさせれば良い。従って、前記の通り、例えば加熱脱水、減圧脱水等の通常の方法を用いることができる。例えば、減圧脱水する場合は、温度と圧力をコントロールしながら脱水できるエバポレーターのような汎用装置を使用して、当該温度における水の飽和蒸気圧以下まで減圧することで沸騰を伴った減圧脱水を行う。この際、沸騰石を併せて用いることで、より効率良く沸騰を起こすことができ、脱水時間の短縮が可能となる。また、突沸を防ぐこともできるので調製作業時のハンドリングを良くする効果も期待できる。

0030

こうして得られた分散体では、脱水前の液滴径に制限されることなく、特に平均粒径が30〜500nmの比較的粒径が揃ったナノ粒子が油相に分散した状態となっている。また、前記分散体では、W/Oエマルション型前駆体の水相に溶解させた量の水溶性物質が均一に分散している。

0031

さらに、本発明製造方法では、前記油中ナノ粒子分散体を得た後、必要に応じて以下のような工程を採用することもできる。すなわち、前記油中ナノ粒子分散体を得た後、さらに下記の一連の工程(A)及び(B):
(A)前記油中ナノ粒子分散体に対し、水溶性物質が水に溶解した水溶液を加えて乳化することにより混合液を調製する工程、及び
(B)前記混合物の水相を沸騰させることにより、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる第2油中ナノ粒子分散体を得る工程
を1回又は2回以上繰り返す工程を実施することができる。

0032

このような工程を実施することによって、油中ナノ粒子分散体中に分散する水溶性物質の濃度を高めることができるほか、水溶性物質を2種以上含有させた混合分散体を調製することもできる。

0033

例えば、図2に示すように、得られた油中ナノ粒子分散体にさらに水相を加え、乳化させると、油相中に水相と水溶性物質ナノ粒子とが共存した状態になり、水相を沸騰させることにより脱水させると、再度加えた水相に溶解していた水溶性物質がナノ粒子として析出し、当初の水溶性物質ナノ粒子と合わせると固体物質の濃度を上昇させることができる。つまり、油中ナノ粒子分散体→水溶液添加→乳化→沸騰を伴った脱水→第2油中ナノ粒子分散体、という一連の工程を繰り返すことにより、油中ナノ粒子分散体中に分散する水溶性物質の量を所望の濃度まで上昇させることができる。

0034

このような工程を繰り返しても、油相中に分散している粒子(水溶性物質ナノ粒子)の平均粒径は増大しないため、水溶性物質ナノ粒子の数が増加することによる濃度の上昇が起こっている。つまり、余剰の界面活性剤がある限りは上記の繰り返し操作を行うことができ、平均粒径はほとんど変わらず、水溶性物質ナノ粒子の高濃度化が可能である。

0035

また、前記工程(A)において、前記水溶液に溶解した水溶性物質は、前記油中ナノ粒子分散体に含まれる水溶性物質と同じであっても良いが、互いに異なっていても良い。例えば、図3に示すように、油中ナノ粒子分散体において当初に水相に溶解していた水溶性物質Aとは異なる水溶性物質Bが溶解した水相を前記油中ナノ粒子分散体に加え、乳化させると、油中に水溶性物質Aナノ粒子と水溶性物質Bの水溶液からなる液滴とが共存した状態となり、沸騰を伴う脱水を行うと、2種類のナノ粒子からなる油中ナノ粒子分散体が得られる。つまり、水溶性物質Aを含む油中ナノ粒子分散体→水溶性物質Bの水溶液添加→乳化→沸騰を伴った脱水→水溶性物質A及び水溶性物質Bからなる第2油中ナノ粒子分散体、という一連の工程を繰り返すことにより、油中に分散したナノ粒子の種類を増やすことも可能である。

0036

2.油中ナノ粒子分散体
本発明では、上記のような製造方法により、固体成分、水性液体成分又はこれらの混合物からなる微細粒子が油相中に分散してなる油中ナノ粒子分散体を得ることができる。すなわち、本発明は、本発明の製造方法により得られた油中ナノ粒子分散体を包含する。本発明の油中ナノ粒子分散体の分散粒子及び油相の内容は、本発明製造方法で説明したものと同じである。

0037

ここで、水溶性物質が溶解した水溶液を水相としたW/Oエマルション型前駆体を前記水溶液の蒸気圧を下回らない条件で減圧乾燥した場合、得られる分散粒子の平均粒径DsとW/Oエマルション型前駆体の平均液滴径Dwには次の関係式成立する。
Ds=(Ms・Cs/ρ)1/3Dw (式1)

0038

式1において、Msは水溶性物質の分子量、Csは水相中における水溶性物質の体積モル濃度、ρは水溶性物質の密度を示す。つまり、水溶性物質の濃度が低く、W/Oエマルション型前駆体の液滴径が小さいほど、より小さな分散粒子を得ることができる。さらに、膜乳化法等を用いてW/Oエマルション型前駆体の液滴径を予め揃えておくことで、乾燥後の分散粒子の大きさを揃えることもできる。

0039

これに対し、本発明の製造方法では、沸騰を伴う脱水を行うことで得られた分散体中の分散粒子の大きさは式1に従わず、次の関係で示される。
Ds<(Ms・Cs/ρ)1/3Dw (式2)

0040

つまり、水相(水溶液)が沸騰する条件下で脱水することにより、W/Oエマルション型前駆体の液滴径及び水溶性物質濃度に依存せず、これまで調製の作業が繁雑であった平均粒径が30〜500nmの油中ナノ粒子分散体を比較的簡便な操作で得ることができる。これは、W/Oエマルション型前駆体の水相が沸騰を伴って脱水及び微細化される際に、それぞれの粒子が良好な分散性を保ち、ひとつひとつが独立した凝集のない状態で安定に存在しているためである。

0041

以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。

0042

特に、実施例1及び比較例1では、W/Oエマルション型前駆体の液滴径に関わらず、油中ナノ粒子分散体が得られることを確認するため、W/Oエマルション型前駆体の水相の液滴径又は脱水方法が得られる粒子の平均粒径に及ぼす影響を調べた。

0043

実施例1−1
水相としてスクロース和光純薬工業(株)製)を水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(阪本薬品工業(株)製、CR−310))をパルミチン酸イソオクチル(IOP)(日本サーファクタント工業(株)製)に溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用い、これら水相及び油相をホモミキサーにより24000rpm×1分間の条件で乳化することによって、W/Oエマルション型前駆体を調製した。レーザー回折散乱式粒度分布計((株)島津製作所製、SALD−7100)を用いて上記W/Oエマルション型前駆体の液滴径を測定した。その結果を表1に示す。

0044

次に、エバポレーターを用いて、水相が沸騰する条件である温度60℃及び圧力1.0×104Paで上記W/Oエマルション型前駆体を40分間脱水した。脱水を終える際には気泡が発生しない状態になっており、水相中に溶解していたスクロースが析出した。このようにして、前記析出物を含む微細粒子(分散粒子)が油相中に分散した分散体を得た。動的光散乱光度計(大塚電子(株)製、ELSZ−2)を用いて、上記分散体における分散粒子の粒度分布及び平均粒径を測定した。その結果を図4及び表1に示す。

0045

実施例1−2
スリーワンモーターを用いて、実施例1−1と同じ水相と油相を用いて600rpm×10分間の条件で乳化し、得られたW/Oエマルション型前駆体を実施例1−1と同様の条件で脱水することにより分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の粒度分布及び平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を図5及び表1に示す。

0046

実施例1−3
スリーワンモーターを用いて、実施例1−1と同じ水相と油相を用いて600rpm×10分間の条件で乳化することによってW/Oエマルションを得た。このエマルションを細孔径5μmのシラス多孔質ガラスに0.2MPaで圧入・透過することによって、平均粒径が約5μmに揃った微細なW/Oエマルション型前駆体を調製した。得られたW/Oエマルション型前駆体を実施例1−1と同様の条件で脱水することにより分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の粒度分布及び平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を図6及び表1に示す。

0047

実施例1−4
スリーワンモーターを用いて、実施例1−1と同じ水相と油相を用いて600rpm×10分間の条件で乳化することによってW/Oエマルションを得た。さらに、このエマルションを細孔径2μmのシラス多孔質ガラスに1.0MPaで圧入・透過することによって、平均粒径が約2μmに揃った微細なW/Oエマルション型前駆体を調製した。得られたW/Oエマルション型前駆体を実施例1−1と同様の条件で脱水することにより分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の粒度分布及び平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を図7及び表1に示す。

0048

比較例1
実施例1−2と同様にして調製したW/Oエマルション型前駆体を用い、エバポレーターを用いて水相が沸騰しない条件である温度60℃及び圧力2.0×104Paで約3時間脱水することにより分散体を調製した。得られた分散体における分散粒子の粒度分布及び平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。

0049

0050

表1及び図1図8に示す結果からも明らかなように、比較例1が式1により計算された平均粒径であるのに対し、実施例1−1〜実施例1−4のように沸騰を伴った脱水を行うことにより、W/Oエマルション前駆体の液滴径に関わらず、油中ナノ粒子分散体が得られることがわかる。特に、表1に示すように、平均液滴径が1〜30μmがW/Oエマルション前駆体を用いても、比較的容易にナノサイズ(900nm以下、特に200nm以下、より具体的には100〜200nm)の分散粒子が得られることがわかる。

0051

実施例2
実施例1−1と同様に調製したW/Oエマルション型前駆体を大気圧下にて102℃で1時間脱水することにより分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0052

実施例3
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(ショ糖エルカ酸エステル(三菱化学フーズ(株)製、ER−290))をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0053

実施例4
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(ソルビタントリオレイン酸エステル(和光純薬工業(株)製、span85))をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0054

実施例5
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(花王石鹸(株)製、エマルゲン906))をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0055

実施例6
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)10mLを用い、また油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:0.1重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0056

実施例7
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0057

実施例8
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤A(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)及び界面活性剤B(ショ糖エルカ酸エステル)をスクワラン(和光純薬工業(株)製)に溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤A濃度:5重量%、前記界面活性剤B濃度:15重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0058

実施例9
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)を大豆油に溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0059

実施例10
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)40mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をヘキサン(和光純薬工業(株)製)に溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0060

実施例11
水相としてスクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:10重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0061

実施例12
水相としてメチレンブルー三水和物(和光純薬工業(株)製)を水に溶解させた水溶液(メチレンブルー三水和物濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0062

実施例13
水相としてデキストラン(和光純薬工業(株)製、平均分子量180000〜210000)を水に溶解させた水溶液(デキストラン濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0063

実施例14
水相としてポリビニルアルコール(和光純薬工業(株)製、平均重合度900〜1100)を水に溶解させた水溶液(ポリビニルアルコール濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0064

実施例15
水相としてエチレングリコール(和光純薬工業(株)製)を水に溶解させた水溶液(エチレングリコール濃度:1重量%)100mLを用い、油相として界面活性剤(テトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)をパルミチン酸イソオクチルに溶解させて得られた溶液(前記界面活性剤濃度:20重量%)200mLを用いたほかは、実施例1−1と同様にして分散体を得た。得られた分散体における分散粒子の平均粒径を実施例1−1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。

0065

0066

表2の結果からも明らかなように、本発明製造方法により、ナノサイズの分散粒子(特に平均粒径10〜500nm、より具体的には50〜300nmの分散粒子)を比較的簡便な方法で調製できることがわかる。

0067

実施例16
実施例1−1で得られた油中ナノ粒子分散体200mLに対し、スクロースを水に溶解させた水溶液(スクロース濃度:1重量%)100mLを加え、ホモミキサー24000rpmで1分間撹拌することで乳化し、油中ナノ粒子分散体中にスクロース水溶液の液滴が分散した混合体を調製した。さらに、前記混合体を実施例1−1と同様の条件で脱水し、油中ナノ粒子分散体を得る、という一連の操作を5回繰り返した。その結果、図9に示すとおり、分散粒子の大きさが変わらず、粒子数が増えることによって、スクロース濃度が6倍になった分散体を得た。

実施例

0068

実施例17
実施例1−1で得られた油中ナノ粒子分散体200mLに対し、ポリビニルアルコールを水に溶解させた水溶液(ポリビニルアルコール濃度:1重量%)100mLを加え、ホモミキサー24000rpmで1分間撹拌することで乳化し、油中ナノ粒子分散体中にポリビニルアルコール水溶液の液滴が分散した混合体を調製した。さらに、この混合体を実施例1−1と同様の条件で脱水することにより、スクロースナノ粒子とポリビニルアルコールナノ粒子がそれぞれ分散した分散体が得られた。なお、スクロース単独の該分散体は平均粒径が185nmであり、本実施例で最終的に得られた該分散体は平均粒径が182nmであったことから、分散粒子の大きさが変わらず、粒子の種類が増えたことが確認できた。

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