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技術 農業用太陽光制御フィルム

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 籠田将慶後藤正浩関口博斉藤文彦
出願日 2016年5月9日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-094000
公開日 2016年8月4日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-136971
状態 特許登録済
技術分野 温室
主要キーワード 排水用溝 水滴落下 フッ素樹脂材 各単位プリズム 非親水性 表面塗 東西方向 南北方向
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月4日)のものです。
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図面 (16)

課題

ハウス内での水滴落下箇所を調整し、作物水滴が落下しないようにする。

解決手段

農業用太陽光制御フィルム10は、入射面11aと出射面11bとを有するフィルム基材11を備えている。フィルム基材11の出射面11bに複数の凸状部12が設けられている。少なくとも1つの凸状部12の少なくとも一部の面に親水性面11cが形成されている。

概要

背景

ハウスに設置される農業用太陽光制御フィルムにおいて、フィルム上に凹凸を設け、ハウス内の入射光量を調節するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載される従来のフィルムは、フィルム上に全て一方向に沿った凹状を設けることにより、夏期の太陽の高度が高いときに光量を減少させ、期の太陽の高度が低いときに光量を増加させている。

しかしながら、従来のフィルムは、特に凸部で水滴が発生しやすく、この水滴が落下して作物に水滴がつくと、害虫病気温床となるという問題があった。

概要

ハウス内での水滴落下箇所を調整し、作物に水滴が落下しないようにする。農業用太陽光制御フィルム10は、入射面11aと出射面11bとを有するフィルム基材11を備えている。フィルム基材11の出射面11bに複数の凸状部12が設けられている。少なくとも1つの凸状部12の少なくとも一部の面に親水性面11cが形成されている。

目的

本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、ハウス内での水滴落下箇所を調整できる農業用太陽光制御フィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

農業用太陽光制御フィルムにおいて、入射面と出射面とを有するフィルム基材を備え、フィルム基材の出射面に複数の凸状部が設けられ、少なくとも1つの凸状部の少なくとも一部の面に親水性面が形成されていることを特徴とする農業用太陽光制御フィルム。

請求項2

前記フィルム基材の出射面に、水を排出する帯状排水溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項3

前記排水溝の表面は疎水性を有していることを特徴とする請求項2に記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項4

前記フィルム基材の出射面に、少なくとも一部の面に非親水性面が形成された凸状部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項5

各凸状部は多面体からなる単位プリズムからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項6

各単位プリズム四角すい状の単位プリズムからなることを特徴とする請求項5記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項7

各凸状部は多角柱状細長プリズムからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項8

前記細長状プリズムは、三角柱状をなしていることを特徴とする請求項7記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項9

三角柱状の細長状プリズムの頂部に親水性面が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の農業用太陽光制御フィルム。

請求項10

各凸状部は切頭四角すい状の単位プリズムからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の農業用太陽光制御フィルム。

技術分野

0001

本発明は農業用太陽光制御フィルム係り、とりわけ、ハウス内での水滴落下箇所を調整する農業用太陽光制御フィルムに関する。

背景技術

0002

ハウスに設置される農業用太陽光制御フィルムにおいて、フィルム上に凹凸を設け、ハウス内の入射光量を調節するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載される従来のフィルムは、フィルム上に全て一方向に沿った凹状を設けることにより、夏期の太陽の高度が高いときに光量を減少させ、期の太陽の高度が低いときに光量を増加させている。

0003

しかしながら、従来のフィルムは、特に凸部で水滴が発生しやすく、この水滴が落下して作物に水滴がつくと、害虫病気温床となるという問題があった。

先行技術

0004

特許第2910291号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、ハウス内での水滴落下箇所を調整できる農業用太陽光制御フィルムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、入射面と出射面とを有するフィルム基材を備え、フィルム基材の出射面に複数の凸状部が設けられ、少なくとも1つの凸状部の少なくとも一部の面に親水性面が形成されていることを特徴とするものである。

0007

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、前記フィルム基材の出射面に、水を排出する帯状排水溝が設けられていることを特徴とするものである。

0008

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、前記排水溝の表面は疎水性を有していることを特徴とするものである。

0009

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、前記フィルム基材の出射面に、少なくとも一部の面に非親水性面が形成された凸状部が設けられていることを特徴とするものである。

0010

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、各凸状部は多面体からなる単位プリズムからなることを特徴とするものである。

0011

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、各単位プリズム四角すい状の単位プリズムからなることを特徴とするものである。

0012

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、各凸状部は多角柱状細長プリズムからなることを特徴とするものである。

0013

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、前記細長状プリズムは、三角柱状をなしていることを特徴とするものである。

0014

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、三角柱状の細長状プリズムの頂部に親水性面が形成されていることを特徴とするものである。

0015

本発明の一態様による農業用太陽光制御フィルムは、各凸状部は切頭四角すい状の単位プリズムからなることを特徴とするものである。

発明の効果

0016

本発明によれば、ハウス内での水滴落下箇所を調整し、作物に水滴が落下しないようにすることができる。

図面の簡単な説明

0017

図1(a)〜(d)は本発明の第1の実施の形態による農業用太陽光制御フィルムを示す図。
図2(a)(b)は農業用太陽光制御フィルムが設置されるハウスを示す図。
図3はハウスに設置された農業用太陽光制御フィルムを示す図。
図4(a)〜(d)は農業用太陽光制御フィルムの作用を示す図。
図5(a)(b)は農業用太陽光制御フィルムの作用を示す図。
図6(a)(b)は農業用太陽光制御フィルムの作用を示す図。
図7季節による太陽の通り道の変化を示す図。
図8(a)〜(d)は第1の実施形態の変形例を示す図。
図9(a)〜(d)は第1の実施形態の変形例を示す図。
図10(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態による農業用太陽光制御フィルムを示す図。
図11(a)〜(c)は第2の実施形態の変形例を示す図。
図12(a)〜(c)は第2の実施形態の変形例を示す図。
図13(a)(b)は第2の実施形態の変形例を示す図。
図14(a)(b)は第2の実施形態の変形例を示す図。
図15(a)(b)は第2の実施形態の変形例を示す図。

実施例

0018

以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。

0019

(第1の実施形態)図1乃至図7は第1の実施形態による農業用太陽光制御フィルムを示す図である。

0020

まず図2(a)(b)により、農業用太陽光制御フィルム10が設置されるハウス20について説明する。

0021

ハウス20内には草丈約2mの植物21が1m間隔で植えられている。ハウス20は、高さ3.5mの側壁23を有し、側壁23上部には農業用太陽光制御フィルム10が設置され、この農業用太陽光制御フィルム10はハウス20の頂部を構成する。

0022

ハウス20の全高は5.5mとなっており、農業用太陽光制御フィルム10は、水平面に対して約23°の傾斜角をもって配置されている。またハウス20の全長は8mとなっている。

0023

図2(a)に示すように、冬期には太陽光Lは水平面に対して最大約32°の傾斜角でハウス20へ入射し、図2(b)に示すように、夏期には太陽光Lは最大約78°の傾斜角でハウス20へ入射する。

0024

このように太陽光は、夏期と冬期の間で南北方向に沿ってその高度が変化する。

0025

また太陽光は一日の間でも、東西方向に沿ってその高度が変化する(図7参照)。

0026

本実施形態による太陽光制御フィルムは、後述のように、太陽の高度が夏期と冬期の間で変化し、一日の間でも変化することを考慮し、太陽から効率良くハウス20内へ太陽光を導くことができる。

0027

次に本実施形態による農業用太陽光制御フィルムについて、更に説明する。

0028

図1(a)(b)(c)(d)に示すように、農業用太陽光制御フィルム10は、入射面11aと出射面11bとを有するフィルム基材11からなり、フィルム基材11の出射面11bに多数の単位プリズム12からなる凸状部が設けられている。また、出射面11bは、親水性を有する親水性表面11cになっている。図1(b)、(d)では親水性表面11cを破線で示している。

0029

各単位プリズム12は、各々多面体、例えば四角すい状となっており、フィルム基材11の出射面11bに格子状に配置されている。

0030

ここで図1(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す裏面図であり、図1(b)は図1(a)のX線方向断面図であり、図1(c)は単位プリズム12を示す図であり、図1(d)は図1(d)のY線方向断面図である。

0031

各単位プリズム12は、四角すい状をなしているため、各単位プリズム12においてフィルム基材11の入射面11aに入る一方向の太陽光の成分を屈折させて出射面11bから出射させ、入射面11aに入る一方向に直交する他方向の太陽光の成分を屈折させて出射面11bから出射させることができる。

0032

また、四角すい状の単位プリズム12の側面が親水性表面11cとなっている。このことにより、出射面11b(親水性表面11c)に凝結・付着した水が液滴状とならずに薄い膜となり、農業用太陽光制御フィルム10に沿って流れ落ちる。例えば、農業用太陽光制御フィルム10は、図2(a)(b)に示すように、ハウス20の頂部に傾斜をもって配置される。そのため、出射面11bに凝結・付着した水は、傾斜に沿ってハウス20の側壁面へ流れていき、ハウス20の側壁面を伝って地面に落下する。

0033

フィルム基材11の入射面11aに入る一方向が、夏期と冬期との間で太陽の高度が変化する南北方向であり、他方向が一日の間で太陽の高度が変化する東西方向の場合、各単位プリズム12によって夏期と冬期との間で高度が変化する太陽光を屈折させてハウス20内に導き、一日の間で高度が変化する太陽光を屈折させてハウス20内に導くことができる。

0034

次に農業用太陽光制御フィルム10のフィルム基材11の材料について述べる。

0035

フィルム基材11は、透光性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、ポリ塩化ビニルポリオレフィン酢酸ビニルポリエチレンなどのプラスチック系材質のフィルムやフッ素樹脂フィルムガラス板などから選択することができる。

0036

なかでも、保温性の観点からポリオレフィン材質のフィルムを用いたり、耐久性の観点からフッ素樹脂材質のフィルムを用いたりすることが望ましい。

0037

フィルム基材11の製造方法としては、プラスチック系材質であれば押し出しやインフレーションなど加熱溶融時にエンボスなど賦形を直接施すこともできるし、フィルム製造後に別途UV硬化樹脂などを表面塗布した後に、エンボス硬化させてもよい。

0038

フィルム基材11の厚さに特に制限はないが、例えば、75μm〜150μmの範囲とすることが好ましい。フィルム基材11の厚さを上記範囲とすることで重量や原料コストを抑えつつ一定の強度を保つとすることができる。

0039

次に、親水性表面11cの製造方法について説明する。

0040

例えば、フィルム基材11に対しコロナ放電処理を施すことで、親水性を付与することができる。コロナ放電処理では、コロナ放電間をフィルム基材11が通過することで、フィルム基材11の表面に親水基が導入され、親水性表面11cとなる。親水性の付与は、プラズマ照射放射線照射などの他の処理により行ってもよい。

0041

また、酸化チタンなどのナノ粒子をフィルム基材11にコーティングして親水性表面11cを形成してもよい。酸化チタンは太陽光の紫外線により親水性を示すようになる。あるいはまた、フィルム基材11に界面活性剤をコーティングして親水性表面11cを形成することもできる。

0042

次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。

0043

1日の間で太陽の高さは東西方向に変化する。

0044

図3および図4(a)(b)(c)(d)に示すように、ハウス20に設置された農業用太陽光制御フィルム10に対して太陽光Lが入射する。このとき、と夕は太陽の高度が低く、昼は太陽の高度が高くなっている。

0045

本実施の形態によれば、農業用太陽光制御フィルム10はフィルム基材11からなり、フィルム基材11の出射面11bに、正四角すい状の多数単位プリズム12が格子状に配置されているので、この単位プリズム12によって太陽光Lを屈折させて効率良くハウス20内へ導くことができる。

0046

ここで図3はハウス20を示す概略斜視図であり、図4(a)(b)はハウス20内を異なる方向からみた図であり、図4(c)は朝に農業用太陽光制御フィルム10の単位プリズム12を通る太陽光Lを示す図であり、図4(d)は、夕に農業用太陽光制御フィルム10の単位プリズム12を通る太陽光Lを示す図である。

0047

図3および図4(a)(b)(c)(d)に示すように、朝夕は、太陽は低い位置にある。このとき、農業用太陽光制御フィルム10に低い位置から斜めに入射する太陽光Lは、各単位プリズム12を通って垂直方向に向って屈折してハウス20内に出射される(図4(a)(c)(d))。

0048

このように太陽光Lが各単位プリズム12により垂直方向に向って屈折した後、ハウス20内に出射される。このため、太陽光Lは植物21間にも十分に達することができ、ハウス20内の植物21の略全体に効果的に光を導くことができる。

0049

また昼においては、太陽は比較的高い位置にある。このとき、農業用太陽光制御フィルム10に高い位置から入射する太陽光Lは、単位プリズム12により、より垂直方向に向って屈折してハウス20内に出射される(図4(d))。

0050

このため昼においては、ハウス20内に出射される太陽光Lは植物21の下方まで十分に行き渡ることになる。

0051

なお、図4(c)(d)に示すように、朝夕で太陽の高度が対称に変化するため、東西方向に沿った単位プリズム12の断面形状は、横方向長さ10に対し高さ方向長さが5である二等辺三角形となっており、左右対称形となる。

0052

他方、冬期と夏期の間でも太陽の高さが南北方向に変化する。

0053

図5(a)(b)および図6(a)(b)に示すように、ハウス20に設置された農業用太陽光制御フィルム10に対して太陽光Lが入射する。このとき、冬期は太陽の高度が低く、夏期は太陽の高度が高くなっている。

0054

農業用太陽光制御フィルム10はフィルム基材11からなり、フィルム基材11の出射面11bに、正四角すい状の多数単位プリズム12が格子状に配置されているので、この単位プリズム12によって太陽光Lを屈折させて効率良くハウス20内へ導くことができる。

0055

ここで図5(a)は冬期に農業用太陽光制御フィルム10を通る太陽光Lを示す図であり、図5(b)はそのときの単位プリズムの拡大図である。また図6(a)は夏期に、農業用太陽光制御フィルム10を通る太陽光Lを示す図であり、図6(b)はそのときの単位プリズムの拡大図である。

0056

図5(a)(b)に示すように、冬期、太陽は低い位置にある。このとき、農業用太陽光制御フィルム10に低い位置から斜めに入射する太陽光Lは、各単位プリズム12(の長面)を通って垂直方向に向って屈折してハウス20内に出射される(図5(a)(b))。

0057

このように太陽光Lが各単位プリズム12により垂直方向に向って屈折した後、ハウス20内に出射される。このため太陽光Lは植物21間にも十分に達することができ、ハウス20内の植物21の略全体に効果的に光を導くことができる。

0058

また夏期においては、太陽は比較的高い位置にある。このとき、農業用太陽光制御フィルム10に高い位置から入射する太陽光Lは、単位プリズム12により、より垂直方向に向って屈折してハウス20内に出射される(図6(a)(b))。このため夏期においては、ハウス20内に出射される太陽光Lは植物21の下方まで十分に行き渡ることになる。

0059

なお、図5(a)(b)および図6(a)(b)に示すように、夏期と冬期では太陽の高度が非対称に変化するため、南北方向に沿った単位プリズム12の断面形状は横方向長さ10に対し高さ方向長さが5となっており、頂点から下ろした垂線により横方向長さは8:2に分けられ、左右非対称となっている。太陽光制御フィルム10が水平面に対して傾斜角23°で配置された場合、単位プリズム12の鋭角部12Aの角度を23°とすることで、単位プリズム12の長辺(長面)と地面とのなす角度が約45°となる。このため太陽光を45°だけ曲げたい場合、単位プリズム12を抜ける光の屈折を気にすることはなく、設計が容易となる。

0060

また、農業用太陽光制御フィルム10は出射面11bが親水性表面11cになっている。そのため、出射面11b(親水性表面11c)に凝結・付着した水は液滴ではなく、薄い膜になる。農業用太陽光制御フィルム10は傾斜をつけてハウス20に設置されており、薄い水膜はこの傾斜に沿ってハウス20の側壁面へ流れていき、ハウス20の側壁面を伝って地面に落下する。そのため、ハウス20内に水滴が落下して作物に水滴がつくことを防止することができる。

0061

(第1の実施形態の変形例)次に図8図9により第1の実施形態の変形例について説明する。

0062

図8(a)は変形例による農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図8(b)は図8(a)のX線方向断面図であり、図8(c)は単位プリズム12を示す斜視図であり、図8(d)は図8(a)のY線方向断面図である。

0063

上記第1の実施形態では単位プリズム12は四角すい状をなしていたが、図8(a)(b)(c)に示すように、切頭四角すい状をなし、頂面12aを有した形状にしてもよい。単位プリズム12の側面及び頂面12aは親水性表面11cになっている。

0064

このように、単位プリズム12を切頭四角すい状にすることで、出射面11b(親水性表面11c)に凝結・付着した水がさらに液滴になりにくくなり、ハウス20内に水滴が落下して作物に水滴がつくことをさらに効果的に防止することができる。

0065

次に図9(a)(b)(c)(d)により第1の実施形態の他の変形例について説明する。これは、図8(a)(b)(c)(d)に示す農業用太陽光制御フィルム10に、さらに帯状の排水用溝15を設けた構成になっている。

0066

ここで図9(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図9(b)は図9(a)のX線方向断面図であり、図9(c)は単位プリズム12を示す斜視図であり、図9(d)は図9(a)のY線方向断面図である。

0067

図9(a)(d)に示すように、排水用溝15は、単位プリズム12が形成されない領域に対応している。排水用溝15の周囲の単位プリズム12上の水膜は、排水用溝15に到達すると、この排水用溝15に沿ってハウス20の側壁面へ流れていく。このような排水用溝15を設けることで、出射面11b(親水性表面11c)に凝結・付着した水を速やかに農業用太陽光制御フィルム10上から排出することができる。

0068

なお、この排水用溝15の表面は、親水性表面11cよりも親水性が低く、疎水性を有していてもよい。排水用溝15の表面を疎水性にすることで、水が速やかに流すことができる。

0069

(第2の実施形態)次に図10(a)(b)(c)により、第2の実施形態による農業用太陽光制御フィルムについて説明する。なお図10(a)(b)(c)に示す第2の実施の形態において、図1に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。

0070

図10(a)(b)(c)に示すように、農業用太陽光制御フィルム10は、入射面11aと出射面11bとを有するフィルム基材11からなり、フィルム基材11の出射面11bに多数の細長状プリズム32からなる凸状部が設けられている。細長状プリズム32は多角柱状、例えば三角柱状となっており、一方向に延びている。また、出射面11bは、親水性を有する親水性表面11cになっている。

0071

ここで図10(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す裏面図であり、図10(b)は図10(a)のX線方向断面図であり、図10(c)は細長状プリズム32を示す図である。

0072

例えば、フィルム基材11のうち、細長状プリズム32の頂角は90°、細長状プリズム32の長辺の傾斜角は23°となっている。またフィルム基材11のうち入射面11aから細長状プリズム32の谷部までの高さは100μm、細長状プリズム32の配置ピッチは200μmとなっている。

0073

図10(a)(b)(c)に示すように、フィルム基材11の出射面11bに細長状プリズム32を設ける場合、フィルム基材11に単位プリズム12を設ける場合に比べて、成形が容易となる。

0074

フィルム基材11の入射面11aに入る太陽光は、細長状プリズム32で屈折して出射面11bから出射される。例えば、細長状プリズム32は、夏期と冬期との間で高度が変化する太陽光を屈折させてハウス20内に導くことができる。また、農業用太陽光制御フィルム10の設置方向を変えることで、細長状プリズム32は、一日の間で高度が変化する太陽光を屈折させてハウス20内に導くことができる。

0075

図10(a)(b)(c)に示すように、農業用太陽光制御フィルム10は出射面11bが親水性表面11cになっている。そのため、出射面11b(親水性表面11c)に凝結・付着した水は液滴ではなく、薄い膜になる。農業用太陽光制御フィルム10は傾斜をつけてハウス20に設置されており、薄い水膜はこの傾斜に沿ってハウス20の側壁面へ流れていき、ハウス20の側壁面を伝って地面に落下する。そのため、ハウス20内に水滴が落下して作物に水滴がつくことを防止することができる。

0076

(第2の実施形態の変形例)次に図11図15により第2の実施形態の変形例について説明する。

0077

図11(a)(b)(c)に示す農業用太陽光制御フィルム10は、図10に示す第2の実施形態に係る農業用太陽光制御フィルム10に、さらに排水用溝35を設けた構成になっている。

0078

ここで図11(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図11(b)は図11(a)のX線方向断面図であり、図11(c)は図11(a)のY線方向断面図である。

0079

排水用溝35は、細長状プリズム32が形成されていない領域に対応している。図11(a)(b)(c)に示す例では、Y線方向に沿って隣り合う細長状プリズム32の間の部分が排水用溝35となり、排水用溝35は図11(a)のX線方向に延びている。

0080

排水用溝35の周囲の細長状プリズム32上の水膜は、排水用溝35に到達すると、この排水用溝35に沿ってハウス20の側壁面へ流れていく。このような排水用溝35を設けることで、出射面11b(親水性表面11c)に凝結・付着した水を速やかに農業用太陽光制御フィルム10上から排出することができる。

0081

排水用溝35の表面は撥水性を有していてもよい。排水用溝35の表面を撥水性にすることで、水がハウス20の側壁面へ速やかに流れていく。

0082

図11(a)(b)(c)に示す農業用太陽光制御フィルム10は、細長状プリズム32が延びる方向と排水用溝35が延びる方向とが直行していたが、図12(a)(b)(c)に示すように、直行していなくてもよい。

0083

ここで図12(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)のX線方向断面図であり、図12(c)は図12(a)のY線方向断面図である。

0084

次に図13(a)(b)により第2の実施形態の他の変形例について説明する。上記第2の実施形態では、出射面11bの全面を親水性表面11cにしていたが、図13(a)(b)に示すように、出射面11bの一部を非親水性表面11dにしてもよい。非親水性表面11dは、出射面11bの一部について親水化処理を行わないことで得られる。

0085

ここで図13(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図13(b)は図13(a)のX線方向断面図である。

0086

非親水性表面11dでは、親水性表面11cと比較して、凝結・付着した水が液滴になりやすい。そのため、親水性表面11cの水膜は非親水性表面11dに到達すると、水滴としてハウス20内に落下する。非親水性表面11dが、作物を定植しない場所の上方に位置するように農業用太陽光制御フィルム10を配置することが好ましい。このように、水滴が生じやすい箇所を意図的に作り、水滴落下箇所を調整することで、作物に水滴がつくことを防止することができる。

0087

図13(a)(b)に示す例では、非親水性表面11dが図13(a)のX線方向、Y線方向のそれぞれに沿って帯状に設けられているが、図14(a)(b)に示すように、所定の狭領域を非親水性表面11dにしてもよい。

0088

ここで図14(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図14(b)は図14(a)のX線方向断面図である。

0089

図14(a)(b)に示すような非親水性表面11dが、ハウス20の柱や配管付近に位置するように農業用太陽光制御フィルム10を配置することが好ましい。ハウス20の柱や配管の付近には作物が定植されず、非親水性表面11dから落下した水滴が作物につくことを防止できるためである。

0090

次に図15(a)(b)により第2の実施形態の他の変形例について説明する。上記第2の実施形態では、細長状プリズム32の側面の全体を親水性表面11cにしていたが、図15(a)(b)に示すように、細長状プリズム32の頂部のみを親水性表面11cにしてもよい。

0091

ここで図15(a)は農業用太陽光制御フィルム10を示す平面図であり、図15(b)は図15(a)のX線方向断面図である。

0092

細長状プリズム32の頂部は、水滴が生じやすい部分であり、この頂部のみを親水性表面11cとすることでも、ハウス20内に水滴が落下して作物に水滴がつくことを防止することができる。

0093

また、図10図15に示す農業用太陽光制御フィルム10において、細長状プリズム32を、平坦な頂面を有する三角柱状としてもよい。

0094

なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

0095

10農業用太陽光制御フィルム
11フィルム基材
11a入射面
11b出射面
11c親水性表面
12単位プリズム
12a 頂面
15排水用溝
20ハウス
32細長状プリズム
35 排水用溝

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