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技術 芽胞形成細菌の検出剤および検出方法

出願人 公益財団法人東洋食品研究所
発明者 青山好男
出願日 2015年1月27日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2015-013461
公開日 2016年8月4日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2016-136880
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 耐久型 電子感知器 レトルト加熱殺菌処理 飲料内容物 耐熱性芽胞 凝縮状態 休眠芽 容器詰め食品
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年8月4日)のものです。
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図面 (7)

課題

食品材料中における芽胞形成細菌の検出を迅速かつ容易に行うことができる芽胞形成細菌の検出剤、および、芽胞形成細菌の検出方法を提供する。

解決手段

水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに、蛍光標識共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステルを有し、当該蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、芽胞形成細菌の有無を判断できる芽胞形成細菌の検出剤、および、蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させる結合工程と、蛍光標識のシグナル強度を検出するシグナル検出工程と、を有する芽胞形成細菌の検出方法。

概要

背景

微生物の中には、芽胞を形成する細菌が存在する。芽胞形成細菌は、生存に良好な環境では活発分裂し増殖するが、環境の栄養分が減少したり、乾燥するなど、増殖に不利な環境になると芽胞を形成する。芽胞は極めて高い耐久性を持っており、さらに環境が悪化して通常の細菌が死滅する状況に陥っても生き残ることが可能である。しかし、芽胞の状態では細菌は新たに分裂することはできず、その代謝も限られている。

芽胞は栄養細胞の中に形成される耐久型細胞であり、水分が非常に低く、殆ど代謝せず、いわば休眠状態にある。この状態のときは種々のストレスに強い耐性を示し、加熱に対する抵抗性も強く、殺滅には100℃以上で所定時間以上の加熱が必要である。休眠状態にある芽胞は、生き残った芽胞が再びその細菌の増殖に適した環境に置かれると、当該芽胞が発して、通常の増殖・代謝能を有する菌体が作られる。

芽胞は耐熱性が強いために、加熱殺菌によって微生物の制御をしている容器詰め食品では、その存在が問題となる。芽胞は、容器詰め食品にとって最も重要な生物学的危害要因で、加熱殺菌の指標となっている。

芽胞を作る代表的な細菌としては、好気性または通性嫌気性の有芽胞グラム陽性桿菌であるバチルス属の細菌や、偏性嫌気性の有芽胞グラム陽性桿菌であるクロストリジウム属やモーレラ属等の細菌が知られている。

モーレラ・サーモセティカ(Moorella thermoacetica)は高温偏性嫌気性菌であり、増殖適温は55〜60℃であって35℃では増殖しない。多くの芽胞形成細菌と同様に土壌菌であり、食品材料汚染源は主に砂糖や増粘多糖類であるといわれている。食品材料の炭水化物脂肪等が分解されて風味が悪くなり食用に適さなくなることを変敗というが、モーレラ・サーモアセティカを原因とする変敗はフラットサワー様で、ガス発生せず酸を生成するタイプである。モーレラ・サーモアセティカを原因とする変敗事例を有する食品として、これまでにミルクコーヒーミルクティーココア飲料ドリンクスープ、しるこドリンク等が知られている。モーレラ・サーモアセティカの芽胞の耐熱性は極めて高く、120℃でのD値(Decimal reduction value)が40分以上であり、加熱殺菌処理のみでの変敗防止は極めて困難である。

容器詰め食品のうち飲料製造において、例えば乳成分含有飲料は通常レトルト加熱殺菌処理が行なわれるが、この加熱殺菌処理の通常の条件では耐熱性芽胞形成細菌の芽胞が残存する虞がある。乳成分含有飲料が自動販売機などにおいて低温保存状態で販売ないし貯蔵される場合には、残存した耐熱性芽胞形成細菌の芽胞は発芽・増殖し難く、品質上の問題が生じることは殆どない。しかし、例えば55℃の加温状態に置かれた場合には、残存した高温耐熱性芽胞形成菌の芽胞が発芽・増殖して、飲料内容物に変敗を生じさせる結果、飲食適性(商品性)が失われる虞がある。

そのため、例えば特許文献1には、乳成分含有飲料においてレトルト殺菌処理を行なった後に高温状態で保存した場合に耐熱性芽胞形成細菌の芽胞が発芽・増殖することを抑制するため、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤を添加することが開示してある。

概要

食品材料中における芽胞形成細菌の検出を迅速かつ容易に行うことができる芽胞形成細菌の検出剤、および、芽胞形成細菌の検出方法を提供する。水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに、蛍光標識共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステルを有し、当該蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、芽胞形成細菌の有無を判断できる芽胞形成細菌の検出剤、および、蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させる結合工程と、蛍光標識のシグナル強度を検出するシグナル検出工程と、を有する芽胞形成細菌の検出方法。

目的

本発明の目的は、食品材料中における芽胞形成細菌の検出を迅速かつ容易に行うことができる芽胞形成細菌の検出剤、および、芽胞形成細菌の検出方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに、蛍光標識共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステルを有し、当該蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて前記蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、前記芽胞形成細菌の有無を判断できる芽胞形成細菌の検出剤

請求項2

前記親水性部がトレハロースであり、前記脂肪酸エステルがトレハロース脂肪酸エステルであり、前記蛍光標識がDMEQである請求項1に記載の芽胞形成細菌の検出剤。

請求項3

前記トレハロース脂肪酸エステルがトレハロースパルミチン酸エステルである請求項2に記載の芽胞形成細菌の検出剤。

請求項4

前記芽胞形成細菌が高温偏性嫌気性菌である請求項1〜3の何れか一項に記載の芽胞形成細菌の検出剤。

請求項5

前記高温偏性嫌気性菌がモーレラ属の細菌である請求項4に記載の芽胞形成細菌の検出剤。

請求項6

前記モーレラ属の細菌がモーレラ・サーモセティカ(Moorella thermoacetica)である請求項5に記載の芽胞形成細菌の検出剤。

請求項7

水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに蛍光標識を共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステル、および、芽胞形成細菌を結合させる結合工程と、前記蛍光標識のシグナル強度を検出するシグナル検出工程と、を有する芽胞形成細菌の検出方法

技術分野

0001

本発明は、芽胞形成細菌を検出する検出剤および検出方法に関する。

背景技術

0002

微生物の中には、芽胞を形成する細菌が存在する。芽胞形成細菌は、生存に良好な環境では活発分裂し増殖するが、環境の栄養分が減少したり、乾燥するなど、増殖に不利な環境になると芽胞を形成する。芽胞は極めて高い耐久性を持っており、さらに環境が悪化して通常の細菌が死滅する状況に陥っても生き残ることが可能である。しかし、芽胞の状態では細菌は新たに分裂することはできず、その代謝も限られている。

0003

芽胞は栄養細胞の中に形成される耐久型細胞であり、水分が非常に低く、殆ど代謝せず、いわば休眠状態にある。この状態のときは種々のストレスに強い耐性を示し、加熱に対する抵抗性も強く、殺滅には100℃以上で所定時間以上の加熱が必要である。休眠状態にある芽胞は、生き残った芽胞が再びその細菌の増殖に適した環境に置かれると、当該芽胞が発して、通常の増殖・代謝能を有する菌体が作られる。

0004

芽胞は耐熱性が強いために、加熱殺菌によって微生物の制御をしている容器詰め食品では、その存在が問題となる。芽胞は、容器詰め食品にとって最も重要な生物学的危害要因で、加熱殺菌の指標となっている。

0005

芽胞を作る代表的な細菌としては、好気性または通性嫌気性の有芽胞グラム陽性桿菌であるバチルス属の細菌や、偏性嫌気性の有芽胞グラム陽性桿菌であるクロストリジウム属やモーレラ属等の細菌が知られている。

0006

モーレラ・サーモセティカ(Moorella thermoacetica)は高温偏性嫌気性菌であり、増殖適温は55〜60℃であって35℃では増殖しない。多くの芽胞形成細菌と同様に土壌菌であり、食品材料汚染源は主に砂糖や増粘多糖類であるといわれている。食品材料の炭水化物脂肪等が分解されて風味が悪くなり食用に適さなくなることを変敗というが、モーレラ・サーモアセティカを原因とする変敗はフラットサワー様で、ガス発生せず酸を生成するタイプである。モーレラ・サーモアセティカを原因とする変敗事例を有する食品として、これまでにミルクコーヒーミルクティーココア飲料ドリンクスープ、しるこドリンク等が知られている。モーレラ・サーモアセティカの芽胞の耐熱性は極めて高く、120℃でのD値(Decimal reduction value)が40分以上であり、加熱殺菌処理のみでの変敗防止は極めて困難である。

0007

容器詰め食品のうち飲料製造において、例えば乳成分含有飲料は通常レトルト加熱殺菌処理が行なわれるが、この加熱殺菌処理の通常の条件では耐熱性芽胞形成細菌の芽胞が残存する虞がある。乳成分含有飲料が自動販売機などにおいて低温保存状態で販売ないし貯蔵される場合には、残存した耐熱性芽胞形成細菌の芽胞は発芽・増殖し難く、品質上の問題が生じることは殆どない。しかし、例えば55℃の加温状態に置かれた場合には、残存した高温耐熱性芽胞形成菌の芽胞が発芽・増殖して、飲料内容物に変敗を生じさせる結果、飲食適性(商品性)が失われる虞がある。

0008

そのため、例えば特許文献1には、乳成分含有飲料においてレトルト殺菌処理を行なった後に高温状態で保存した場合に耐熱性芽胞形成細菌の芽胞が発芽・増殖することを抑制するため、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤を添加することが開示してある。

先行技術

0009

特開平10−165151

発明が解決しようとする課題

0010

容器詰め食品において行われるレトルト加熱等の加熱処理は、その温度や時間が過剰となれば、食品材料の風味などの品質に対して悪影響を及ぼし、さらにエネルギー消費の面で負担が大きい。また、特許文献1にて使用されるショ脂肪酸エステルは、添加量によっては食品材料の風味に悪影響を与える虞があるため、使用量は少ない方がよい。

0011

そのため、食品材料に対する芽胞形成細菌の混入をできるだけ早い段階で検出し、食品材料から芽胞形成細菌が検出された場合には、例えば容器詰め食品の製造において当該食品材料を使用しない等して、当該芽胞形成細菌の食品への混入を避けることが望ましい。

0012

従って、本発明の目的は、食品材料中における芽胞形成細菌の検出を迅速かつ容易に行うことができる芽胞形成細菌の検出剤、および、芽胞形成細菌の検出方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

即ち、上記目的を達成するため、以下の[1]〜[7]に示す発明を提供する。
[1]水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに、蛍光標識共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステルを有し、当該蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて前記蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、前記芽胞形成細菌の有無を判断できる芽胞形成細菌の検出剤。
[2]前記親水性部がトレハロースであり、前記脂肪酸エステルがトレハロース脂肪酸エステルであり、前記蛍光標識がDMEQである[1]に記載の芽胞形成細菌の検出剤。
[3]前記トレハロース脂肪酸エステルがトレハロースパルミチン酸エステルである[2]に記載の芽胞形成細菌の検出剤。
[4]前記芽胞形成細菌が高温偏性嫌気性菌である[1]〜[3]の何れか一項に記載の芽胞形成細菌の検出剤。
[5]前記高温偏性嫌気性菌がモーレラ属の細菌である[4]に記載の芽胞形成細菌の検出剤。
[6]前記モーレラ属の細菌がモーレラ・サーモアセティカ(Moorella thermoacetica)である[5]に記載の芽胞形成細菌の検出剤。
[7]水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに蛍光標識を共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステル、および、芽胞形成細菌を結合させる結合工程と、前記蛍光標識のシグナル強度を検出するシグナル検出工程と、を有する芽胞形成細菌の検出方法。

0014

蛍光標識脂肪酸エステルは休眠芽胞に殆ど作用せず、発芽した後の芽胞に作用すると考えられる。休眠芽胞が発芽した後、コートやコルテックスが分解され、水がコア侵入するようになり、蛍光標識脂肪酸エステルも芽胞内膜に到達する。蛍光標識脂肪酸エステルが膜に結合するときには、膜のリン脂質二重膜に蛍光標識脂肪酸エステルの脂肪酸部分入り込むと考えられる。

0015

従って、本構成によれば、芽胞形成細菌を有する可能性のある食品材料に、蛍光標識脂肪酸エステルを含有する検出剤を添加し、蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、前記芽胞形成細菌の有無を迅速かつ容易に判断できる。

0016

容器詰め食品のうち飲料製造において、例えば乳成分含有飲料は通常レトルト加熱殺菌処理が行なわれるが、この加熱殺菌処理の通常の条件では耐熱性芽胞形成細菌の芽胞が残存する虞がある。特に、芽胞形成細菌が高温偏性嫌気性菌であれば、芽胞の耐熱性は極めて高いため、当該高温偏性嫌気性菌の混入をできるだけ早い段階で検出することができれば好ましい。また、当該高温偏性嫌気性菌のうち、モーレラ属の細菌に分類されるモーレラ・サーモアセティカ(Moorella thermoacetica)を原因とする変敗事例が広く公知であるため、モーレラ・サーモアセティカを検出できる検出剤であれば、汎用性が非常に高くなる。

0017

本発明の芽胞形成細菌の検出方法は、未発芽芽胞には蛍光標識脂肪酸エステルは結合せず、発芽後に蛍光標識脂肪酸エステルが芽胞に結合すると考えられるため、増殖可能な芽胞形成細菌(芽胞)を迅速かつ容易に検出することができる検出方法となる。
さらに本発明の芽胞形成細菌の検出方法は、芽胞形成細菌を有する可能性のある食品材料に、蛍光標識脂肪酸エステルを含有する検出剤を添加して混合する結合工程を行い、シグナル検出工程では、フローサイトメーターといった公知の装置を使用してシグナル強度の検出を行うことができるため、食品材料中における芽胞形成細菌の検出を迅速かつ容易に行うことができる。

0018

このように芽胞形成細菌の混入を検出することができれば、例えば容器詰め食品の製造において当該食品材料を使用しない等して、当該芽胞形成細菌の食品への混入を避けることができ、さらに加熱殺菌条件緩和や乳化剤添加量の低減を図ることが期待できる。

図面の簡単な説明

0019

蛍光標識脂肪酸エステル(DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステル)の構造式を示す図である。
芽胞発育に対する脂肪酸エステルの影響を調べたグラフである。
脂肪酸エステル作用による芽胞の形態変化観察結果を示した写真図である。
脂肪酸エステルが膜に結合する場合の模式図を示した図である。
DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルがモーレラ・サーモアセティカの芽胞に結合しているかどうかを顕微鏡によって観察した結果を示した写真図である。
芽胞への蛍光標識脂肪酸エステルの結合量をフローサイトメーターで測定し、横軸蛍光強度縦軸にそれぞれの蛍光強度をもつ細胞数プロットした蛍光ヒストグラムを示した図である。

0020

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の芽胞形成細菌の検出剤は、水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに、蛍光標識を共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステルを有し、当該蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、芽胞形成細菌の有無を判断できる。

0021

芽胞形成細菌は、栄養細胞の分裂・増殖(対数増殖期)、芽胞形成、芽胞(休眠)、発芽、発芽後生育、及び栄養細胞の対数増殖という一連の生物学的変化を伴う生活環を有しているものであればよい。栄養細胞は、栄養源枯渇など環境条件の変化によって不等分裂を起こし、母細胞プレスポア(Prespore)の2つの細胞に分化する。プレスポアは、母細胞内に取り込まれてフォアスポア(Forespore、前芽胞)となる。フォアスポアが成熟し、芽胞(Spore)になると母細胞は自己溶解する。

0022

芽胞は高い耐久性(耐熱性、耐圧性耐薬品性)と長期休眠能を持つことから、食品や飲料、医薬品などの分野において芽胞の混入を想定した厳しい殺菌操作が必要となる。また、芽胞の耐久性の強さは種類(菌種菌株)により異なるため、食品材料や製品などに混入した場合、迅速かつ正確に種類を同定し種類に応じた対応をしなければならない。

0023

本発明に適用できる芽胞形成細菌としては限定されるものではないが、例えば、
モーレラ属に属する細菌、例えばモーレラ・サーモアセティカ(Moorella thermoacetica)、モーレラ・グリセリニ(Moorella glycerini)、モーレラ・ムルデリ(Moorella mulderi)、モーレラ・サーモオートトロフィカ(Moorella thermoautotrophica);
クロストリジウム属に属する細菌、例えば破傷風菌(Clostridium tetani)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum);
バチルス属に属する細菌、例えばバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・アンスラシス(Bacillus anthracis)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens);
ゲオバチルス属に属する細菌、例えばゲオバチルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus);
アリシクロバチルス属に属する細菌、例えばアリシクロバチルスアシドテレストリス(Alicyclobacillus acidoterrestris);
スポラクトバチルス属に属する細菌、例えばスポロラクトバチルスイヌナス(Sporolactobacillus inulinus;
リシニバチルス属に属する細菌、例えばリシニバチルス・スフェリカス(Lysinibacillus sphaericus);
サーモアネロバクター属に属する細菌、例えばサーモアネロバクター・マスラニイ(Thermoanaerobacter mathranii)、サーモアネロバクター・アセトチリカス(Thermoanaerobacter acetoethylicus);
サーモアネロバクテリウム属に属する細菌、例えばサーモアネロバクテリウム・サーモサッカロリティカム(Thermoanaerobacterium thermosaccharolyticum)、サーモアネロバクテリウム・アシトレランス(Thermoanaerobacterium aciditolerans);
スルフォトマキュラム属に属する細菌、例えばデスルフォトマキュラム・ニグリフカンス(Desulfotomaculum nigrificans)、デスルファトマキュラム・サーモアセトキシダンス(Desulfotomaculum thermoacetoxidans);
が挙げられる。
尚、当業者には周知であるとおり、上記例示した細菌名及び分類は将来的に変更される可能性がある。

0024

本発明においては、上述した芽胞形成細菌であれば、任意の種及び株のものを用いることができる。

0025

上述した細菌のうち、モーレラ属は高温耐熱性菌であり、バチルス属、クロストリジウム属およびアリシクロバチルス属は中温耐熱性菌である。

0026

本発明の芽胞形成細菌の検出剤における脂肪酸エステルは、水酸基を有する親水性部と、カルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させたものである。

0027

親水性部は、水酸基を有する糖類、アルコールアスコルビン酸等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。糖類としてはショ糖やトレハロース等、アルコールとしては、三価のアルコールであるグリセリン等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
疎水性部は、例えば炭素数が8〜16である脂肪酸を使用することができるが、これらに限定されるものではない。当該脂肪酸は、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸の何れであってもよい。

0028

本実施形態では、脂肪酸エステルとして、トレハロースとパルミチン酸とがエステル結合したトレハロースパルミチン酸エステルを使用した場合について説明する。パルミチン酸は、炭素数が16の飽和脂肪酸である。

0029

蛍光標識脂肪酸エステルは、上述した脂肪酸エステルに蛍光標識を共有結合させたものである。
蛍光標識は、トレハロースの水酸基に蛍光物質を共有結合させてある。当該蛍光標識は、上述した親水性部(糖類等)に共有結合して標識できるものであれば公知の蛍光物質を使用することができる。蛍光物質を共有結合させる手法は、公知の手法により行えばよい。本実施形態では、DMEQ(6,7-dimethoxy-1-methyl-2(1H)-quinoxalinone:7−ジメトキシ−1−メチル−2(1H)−キノキサリノン)を使用した場合について説明する。図1に、DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルの構造式を示す。

0030

本発明の芽胞形成細菌の検出剤は、このような蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌を結合させて蛍光標識のシグナル強度を検出することにより、芽胞形成細菌の有無を判断できるものである。

0031

や袋状の収容容器に食品を収容した容器詰め食品のうち飲料製造において、例えば乳成分含有飲料は通常レトルト加熱殺菌処理が行なわれるが、この加熱殺菌処理の通常の条件では耐熱性芽胞形成細菌の芽胞が残存する虞がある。特に、芽胞形成細菌が高温偏性嫌気性菌であれば、芽胞の耐熱性は極めて高いため、当該高温偏性嫌気性菌の混入をできるだけ早い段階で検出することができれば好ましい。また、当該高温偏性嫌気性菌のうち、モーレラ属の細菌に分類されるモーレラ・サーモアセティカ(Moorella thermoacetica)を原因とする変敗事例が広く公知であるため、モーレラ・サーモアセティカを検出できる検出剤であれば、汎用性が非常に高くなる。

0032

本発明の芽胞形成細菌の検出剤は、上述した蛍光標識脂肪酸エステルを含む態様であれば、緩衝剤賦形剤保存剤等を含んだ組成物の態様で供することが可能である。当該組成物に含まれる緩衝剤等は、蛍光標識脂肪酸エステルおよび芽胞形成細菌との結合や、蛍光標識のシグナル強度の検出に影響を与えない成分であれば、何れの成分を使用してもよい。

0033

本発明の芽胞形成細菌の検出方法は、水酸基を有する親水性部とカルボキシル基を有する脂肪酸である疎水性部とをエステル結合させた脂肪酸エステルに蛍光標識を共有結合させた蛍光標識脂肪酸エステル、および、芽胞形成細菌を結合させる結合工程と、当該蛍光標識のシグナル強度を検出するシグナル検出工程と、を有する。

0034

結合工程は、芽胞形成細菌を有する可能性のある食品材料に、蛍光標識脂肪酸エステルを含有する検出剤を添加して混合し、必要に応じて所定時間の撹拌を行うとよい。当該食品材料は、例えば容器詰め食品における飲料製造に使用されるものであり、液体状、ゲル状、粉末状、粒状、固形状等を呈するものを使用することができる。芽胞形成細菌を有する可能性のある食品材料と、蛍光標識脂肪酸エステルを含有する検出剤とは、そのまま直接混合してもよいし、当該検出剤を含む培地を調製した後に食品材料を添加してもよい。当該培地は、例えば変法チオグリコレート培地等を使用できるが、これに限定されるものではない。

0035

この食品材料に芽胞形成細菌が混入している場合、当該芽胞形成細菌および蛍光標識脂肪酸エステルは以下の態様により結合すると考えられる。

0036

即ち、蛍光標識脂肪酸エステルは休眠芽胞に殆ど作用せず、発芽した後の芽胞に作用すると考えられる。休眠芽胞が発芽した後、コートやコルテックスが分解され、水がコアに侵入するようになり、蛍光標識脂肪酸エステルも芽胞内膜に到達する。蛍光標識脂肪酸エステルが膜に結合するときには、膜のリン脂質二重膜に蛍光標識脂肪酸エステルの脂肪酸部分が入り込むと考えられる。

0037

シグナル検出工程では、芽胞形成細菌に結合した蛍光標識脂肪酸エステルにおける蛍光標識のシグナル強度を検出する。蛍光標識を検出するための手段は、当業者に周知である。即ち、適切な波長の光で蛍光色素励起すること、および、得られた蛍光を検出することによってこの標識は検出され得る(例えばフローサイトメトリー、または当該分野で公知の他の方法)。蛍光は、電荷結合素子(CCD)または光電子増倍管などのような電子感知器の使用によって視覚的に検出できる。即ち、シグナル検出工程では、フローサイトメーターといった公知の装置を使用して迅速かつ容易にシグナル強度の検出を行うことができる。

0038

上より、本発明の芽胞形成細菌の検出方法は、未発芽芽胞には蛍光標識脂肪酸エステルは結合せず、発芽後に蛍光標識脂肪酸エステルが芽胞に結合すると考えられるため、増殖可能な芽胞形成細菌(芽胞)を迅速かつ容易に検出することができる。

0039

〔実施例1〕
モーレラ・サーモアセティカの芽胞の調製を行った。
菌株は変敗ミルクコーヒー缶詰から分離した24−1株とした。培養は変法チオグリコレート寒天培地(pH7.0、日水製薬株式会社製)の混釈培養法で、55℃、10〜14日間の条件で嫌気培養した。コロニー採取し、滅菌希釈水に懸濁して菌懸濁液を調製して、100℃、5分の加熱処理およびリゾチーム処理を行って栄養細胞を選択的に溶解させた。その後、SDS処理により純度95%以上の精製芽胞液を得た。芽胞は直径約1μmの球形であった。

0040

得られた発芽の挙動を観察した。
発芽の評価は、一般的に濁度低下や耐熱性消失を経時的に測定することで行われている。モーレラ・サーモアセティカの芽胞の発芽を変法チオグリコレート培地中、55℃で調べた。濁度(OD650)は120分で70%低下した(結果は示さない)。
耐熱性消失は、経時的にサンプリングし、芽胞を100℃、5分で加熱処理し、生残したものを耐熱性芽胞数とし、混釈法で55℃、7日間の条件で嫌気培養した後、形成されたコロニー数で調べた。耐熱性芽胞数は120分で91%低下した(結果は示さない)。
位相差顕微鏡オリンパス株式会社製)による観察を行った(休眠芽胞は白くキラキラ光って見え、発芽芽胞は暗色化し黒く見える)。0分では大部分の芽胞が休眠状態で20分、60分、120分と時間経過につれて、暗色化した芽胞数が増加し、発芽しているものと認められた(結果は示さない)。
このように濁度低下、耐熱性消失、位相差顕微鏡観察の3つの方法で、発芽の時間経過はほぼ同じで、20分で発芽し始め、120分で発芽はほぼ完了しているものと認められた。

0041

〔実施例2〕
芽胞の発育に対する脂肪酸エステルの影響を調べた。
(1)培地の脂肪酸エステル濃度と芽胞の発育との関係
芽胞発育に対する脂肪酸エステルの影響を調べた。実施例1で得た精製芽胞を100℃、5分の条件で加熱活性化した後、脂肪酸エステルを0〜100ppm含有した変法チオグリコレート培地に接種し、55℃の嫌気条件のもと、経時でサンプリングし、波長650nmにおける濁度を分光光度計(株式会社日立製作所製)で測定した。

0042

脂肪酸エステルの濃度が0,1,10,100ppmである場合の濁度変化を図2に示した。脂肪酸エステルの濃度が0,1ppmでは最初の数時間で濁度低下があるが、これは発芽段階に相当すると考えられた。24時間以降の濁度増加は栄養増殖に相当すると考えられた。

0043

一方、脂肪酸エステルの濃度が10,100ppmでは、最初の数時間での濁度低下は脂肪酸エステルの濃度が0,1ppmの場合と同様で、発芽は起こっていると考えられた。しかし24時間以降の濁度増加は認められず、発芽後の増殖は確認されなかった。よって、脂肪酸エステルの濃度が10ppm以上では発芽段階には影響しないが、増殖はできなくなると考えられた。

0044

(2)脂肪酸エステル作用による芽胞の形態変化
上述したように、脂肪酸エステル10ppmでは完全に増殖が抑制されていると認められた。そこで脂肪酸エステル10ppmを含有する変法チオグリコレート培地において一定時間インキュベートした芽胞を、透過電子顕微鏡日本電子株式会社製)で観察した。電子顕微鏡サンプル作製は凍結置換法で行い、ミクロトームで70−80nmの超薄切片を作製した。観察結果を図3に示した。

0045

休眠状態の芽胞では、中心部がコアで、その周りに厚いコルテックスやコートの層が観察される(図3(a))。変法チオグリコレート培地に脂肪酸エステルを添加しない場合場合(0ppm)、6時間後ではコアは膨潤し、コルテックスやコートは消失し、発芽が完了した。発芽後生育を経て、24時間後では分裂が始まっており、分裂中の栄養細胞が観察された(図3(b)〜(d))。

0046

変法チオグリコレート培地に脂肪酸エステルを10ppm添加した場合では、6時間後でコルテックスやコートはほぼ消失し、コアが膨潤している点は0ppmの場合(図3(c))と類似しているが、芽胞の膜の一部に欠損を生じていると認められた(図3(e))。12時間後では、内部が淡くなっていると認められた(図3(f))。24時間後では、膜欠損部が大きくなり、内部がさらに淡くなり、コア内容物が漏出していると認められた(図3(g))。

0047

(3)脂肪酸エステルの作用機構(考察)
これまでに得られた実験結果から脂肪酸エステルの作用機構について考察すると、脂肪酸エステルは休眠芽胞に殆ど作用せず、発芽した後の芽胞に作用すると考えられる。休眠芽胞が発芽した後、コートやコルテックスが分解され、水がコアに侵入するようになり、脂肪酸エステルも芽胞内膜に到達する。脂肪酸エステルが膜に結合し、膜に欠損を生じ、コア内容物が漏出する。その結果、増殖できなくなり、死滅すると考えられる。休眠芽胞と発芽芽胞では膜の物理的状態が異なることが知られている。休眠状態での膜は凝縮状態にあるが、発芽しコアが膨潤すると容積も大きくなり、膜が緩んだ状態になる。この状態が細胞膜の通常の状態で、栄養細胞の膜も類似した状態である。本来の細胞膜機能を発揮するには、緩んだ状態でなければならないと考えられる。

0048

従って、脂肪酸エステルが芽胞に作用する段階は発芽以降であり、発芽後生育が起こるまでの間と推測される。また脂肪酸エステルは膜に結合していると考えられる。図4に膜脂肪酸エステルが膜に結合する場合の模式図を示す。膜のリン脂質二重膜に脂肪酸エステルの脂肪酸部分が入り込むと考えられる。比較的少量の脂肪酸エステルの結合では、修復できると思われるが、その修復に長時間を要し、増殖開始が遅れると推測される。脂肪酸エステルの結合量が、ある一定以上になると欠損を生じ、コア内容物も漏出し、増殖できなくなると考えられる。

0049

〔実施例3〕
蛍光標識脂肪酸エステルを用いて芽胞の膜に結合するかどうかを調べた。
(1)蛍光標識脂肪酸エステル
脂肪酸エステルとして、トレハロースとパルミチン酸とがエステル結合したトレハロースパルミチン酸エステルを用いた。トレハロースの水産基に蛍光試薬であるDMEQ(株式会社同仁化学研究所製)を常法により共有結合させ、蛍光標識したDMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルを合成した(図1)。

0050

蛍光標識したDMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルが脂肪酸エステルの生育阻害効果に影響するかどうかを調べるため、トレハロースパルミチン酸エステルおよびDMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルの最小発育濃度を比較した。
トレハロースパルミチン酸エステル或いはDMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルの何れか一方を含む変法チオグリコレート培地において休眠芽胞を一定時間インキュベートした後、芽胞を蛍光顕微鏡(BZ−X700:キーエンス社製)で観察した。結果を表1に示した。

0051

0052

この結果、DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルの最小発育濃度はトレハロースパルミチン酸エステルと同程度であり、トレハロースパルミチン酸エステルの蛍光標識の有無に関わらず、生育阻害作用効果に差は無く、蛍光標識が生育阻害作用に影響することは無いものと認められた。

0053

尚、トレハロース脂肪酸エステルで、脂肪酸が炭素数8のミリスチン酸から16のパルミチン酸までの5種類のエステル(炭素数8,10,12,14,16)についてモーレラ・サーモアセティカの芽胞に対する生育阻害作用を調べた結果、パルミチン酸タイプが最も効果が強いことが分かった(結果は示さない)。

0054

また、親水基としてショ糖、グリセリン、アスコルビン酸、トレハロースとさまざまなものについて生育阻害作用を比較したところ、いずれの親水基の場合も同等の効果であり(結果は示さない)、これらの作用機構は同一と推測された。

0055

〔実施例4〕
DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルがモーレラ・サーモアセティカの芽胞に結合しているかどうかを位相差顕微鏡(オリンパス株式会社製)或いは蛍光顕微鏡(BZ−X700:キーエンス社製)によって観察した。

0056

DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルを10ppm含有する変法チオグリコレート培地で5分間インキュベート(55℃)した休眠芽胞、および、同様の変法チオグリコレート培地で6時間インキュベート(55℃)した芽胞について比較観察した。結果を図5に示した。

0057

DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステル含有培地に5分間インキュベートさせた休眠芽胞は休眠状態のままで、未だ発芽していないことは位相差顕微鏡画像(図5(a))から判断でき、蛍光顕微鏡観察図5(b))では蛍光染色されていなかった。従って、休眠状態の芽胞には蛍光脂肪酸エステル(DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステル)が結合していないと認められた。

0058

一方、DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステル含有培地に6時間インキュベートさせた芽胞は、ほぼすべて発芽していることは位相差顕微鏡画像(図5(c))から判断でき、蛍光顕微鏡観察(図5(d))では蛍光染色されていた。従って、発芽した芽胞には蛍光脂肪酸エステル(DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステル)が結合すると認められた。

0059

従って、蛍光標識脂肪酸エステルは休眠芽胞に殆ど作用せず、発芽した後の芽胞に作用すると考えられる。休眠芽胞が発芽した後、コートやコルテックスが分解され、水がコアに侵入するようになり、蛍光標識脂肪酸エステルも芽胞内膜に到達する。蛍光標識脂肪酸エステルが膜に結合するときには、膜のリン脂質二重膜に蛍光標識脂肪酸エステルの脂肪酸部分が入り込むと考えられる。

0060

〔実施例5〕
芽胞への蛍光標識脂肪酸エステル(DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステル)の結合量をフローサイトメーター(ベイバイオサイエンス株式会社製)で測定した。

0061

フローサイトメーターは、細い流路の中を一つずつ分離した細胞を流し、その細胞にレーザ光照射し、発せられた蛍光を捕捉し蛍光強度を測定する装置である。蛍光強度は蛍光標識分子の結合量と相関している。

0062

DMEQ−トレハロースパルミチン酸エステルを含む変法チオグリコレート培地で6時間インキュベートした芽胞をサンプルとして、横軸に蛍光強度、縦軸にそれぞれの蛍光強度をもつ細胞数をプロットした蛍光ヒストグラムを得た(図6)。培地中の脂肪酸エステル濃度の増加につれて、蛍光ヒストグラムは強度の大きい方にシフトした。蛍光強度の代表値として蛍光ヒストグラムの中央値を用い、培地中の脂肪酸エステル濃度と蛍光強度の関係をプロットしたところ、良好な直線性を示した。すなわち培地中の脂肪酸エステル濃度に比例して蛍光標識脂肪酸エステルは芽胞に結合しているものと認められた。

実施例

0063

そのため、本発明の芽胞形成細菌の検出剤を使用することにより、芽胞の量に応じて蛍光標識脂肪酸エステルを結合させることができ、さらに、結合した蛍光標識脂肪酸エステルの量に応じたシグナルを検出することができるため、良好に芽胞を検出することができる。

0064

本発明は、芽胞形成細菌を検出する検出剤および検出方法に利用できる。

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