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技術 排ガス浄化触媒用担体及び排ガス浄化触媒

出願人 国立大学法人秋田大学三井金属鉱業株式会社
発明者 加藤純雄小笠原正剛岩倉大典浅沼貴仁若林誉中原祐之輔
出願日 2015年10月9日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-200921
公開日 2016年7月28日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2016-135473
状態 特許登録済
技術分野 触媒 触媒による排ガス処理 排気の後処理
主要キーワード 無機多孔質材 X線回折法 気体流通路 耐火性セラミック材料 リン酸塩粒子 チャンネル内壁 チタニア化合物 アルミナ多孔質体
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この項目の情報は公開日時点(2016年7月28日)のものです。
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課題

触媒活性、特に低温での触媒活性に優れた、新たな排ガス浄化触媒用担体、およびこの排ガス浄化触媒用担体と触媒活性成分とを含有する排ガス浄化触媒を提供。

解決手段

周期表第1族及び第2族に属する元素の内の1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩を含む粒子からなる触媒用担体に、触媒活性成分を担持した排ガス浄化触媒。前記ケイ酸塩はCa,Sr或いはBa又はこれらの2種類以上であり、前記リン酸塩の場合、AxPO4で表される組成式でxは2又は1.5であり、xが2の場合、AがLi、Na、K又はCsの内の1種以上の1価の元素とMg、Ca、Sr又はBaの内の1種以上の2価の元素との組み合せ、x=1.5の場合は2価の元素からなる前記担体

概要

背景

ガソリン燃料とする自動車排気ガス中には、炭化水素(THC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。そのため、前記炭化水素(THC)は酸化して水と二酸化炭素転化させ、前記一酸化炭素(CO)は酸化して二酸化炭素に転化させ、前記窒素酸化物(NOx)は還元して窒素に転化させるようにして、それぞれの有害成分を浄化する必要がある。

このような排気ガスを処理するための触媒(以下「排気ガス浄化触媒」と称する)として、CO、THC及びNOxを酸化還元することができる3元触媒(Three way catalysts:TWC)が用いられている。
このような3元触媒としては、高い比表面積を有する酸化物多孔質体、例えば高い比表面積を有するアルミナ多孔質体貴金属担持し、これを基材、例えば耐火性セラミック又は金属製ハニカム構造で出来ているモノリス型(monolithic)基材に担持したり、或いは、耐火性粒子に担持したりしたものが知られている。

他方、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスには、上記のCO、THC、NOxに加え、燃料中の硫黄分にもとづく硫酸塩や、不完全燃焼由来するタール状微粒子状物質(「PM」と称する)などが含まれている。
ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれるCO、THCを除去する装置として、ディーゼル酸化触媒(「DOC」と称する)が知られている。
DOCとしては、ハニカム構造を呈する多孔質製のフィルタ基材上にゼオライトやAl2O3などの耐火性無機多孔質材量がコーティングされてなるものが知られている。

ガソリンエンジンから排出される排気ガスを浄化するための触媒であっても、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスを浄化するための触媒であっても、いずれの触媒も、白金(Pt)やパラジウム(Pd)やロジウム(Rh)などの貴金属が触媒活性成分として用いられることが多かった。そして、これら触媒活性成分としての貴金属と基材との結合力はそれ程強くなく、また、基材自体の比表面積もそれ程大きくないため、基材に貴金属を直接担持させようとしても十分な担持量を高分散に担持することは難しい。そこで、十分な量の触媒活性成分を基材の表面に高分散に担持させるために、高い比表面積を有する粒子状触媒担体に貴金属を担持させることが行われている。

この種の排ガス浄化触媒用担体(「触媒担体」又は「担体」とも称する)として、例えばシリカアルミナチタニア化合物などの耐火性無機酸化物からなる多孔質粒子が知られている。中でも、低温での浄化性能に優れているという観点から、従来から、比表面積の高いアルミナなどの無機多孔質体に貴金属を高分散に担持させてなる触媒が広く用いられている。

触媒担体に関しては、例えば特許文献1(特開平6−218282号公報(黒崎窯業株式会社))において、実質的にアルミナからなる耐熱性触媒担体であって、SiO2、CaO,SrO,BaO,La2O3から選ばれた1種以上の酸化物被覆層を有する耐熱性触媒担体が開示されている。

特許文献2(特開2000−157865号公報(トヨタ自動車株式会社))には、TiO2−Al2O3を主成分とする複合酸化物担体であって、Siを含み、該Siは前記TiO2及びAl2O3の少なくとも一方と複合酸化物を構成していることを特徴とする複合酸化物担体が開示されている。

特許文献3(特開2007−144393号公報(トヨタ自動車株式会社))には、電子受容性元素及び他の元素の複合酸化物から構成されている貴金属担持用の触媒担体であって、前記電子受容性元素が、ランタンネオジムイットリウムマグネシウム及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、前記他の元素が、ケイ素アルミニウムジルコニウムチタン及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、且つ前記電子受容性元素と前記他の元素との合計に対する前記電子受容性元素のモル比が、0.3以上である触媒担体が開示されている。

特許文献4(特表2012−520236号公報(BASFSE))には、触媒担体として利用することができるビーズとして、平均径が10〜120μmの範囲にあり、BET表面積が400〜800m2/gの範囲にあり、気孔体積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にあって、SiO2やAl2O3、TiO2、MgO、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる金属及び/又は半金属酸化物を含む球状ビーズが開示されている。

特許文献5(特開2013−252465号公報(三井金属鉱業株式会社))は、空気過剰率λが1よりも大きいリーン領域でのNOX浄化活性の低下を抑制しつつ、Rh担持ジルコニアと比較して大幅に性能の向上することができる排気ガス浄化用触媒担体として、排気ガス浄化用触媒担体であって、一般式MPO4(式中、MはY、La又はAlである)で表されるリン酸塩、又は、式ZrP2O7で表されるリン酸ジルコニウムを含むことを特徴とする排気ガス浄化用触媒担体が開示されている。

概要

触媒活性、特に低温での触媒活性に優れた、新たな排ガス浄化触媒用担体、およびこの排ガス浄化触媒用担体と触媒活性成分とを含有する排ガス浄化触媒を提供。周期表第1族及び第2族に属する元素の内の1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩を含む粒子からなる触媒用担体に、触媒活性成分を担持した排ガス浄化触媒。前記ケイ酸塩はCa,Sr或いはBa又はこれらの2種類以上であり、前記リン酸塩の場合、AxPO4で表される組成式でxは2又は1.5であり、xが2の場合、AがLi、Na、K又はCsの内の1種以上の1価の元素とMg、Ca、Sr又はBaの内の1種以上の2価の元素との組み合せ、x=1.5の場合は2価の元素からなる前記担体。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体

請求項2

Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含有するケイ酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体。

請求項3

前記ケイ酸塩は、A2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)、又は、ASiO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)、又は、これらの混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒用担体。

請求項4

前記リン酸塩は、AxPO4(x=2又は1.5であり、x=2の場合のAはLi、Na、K及びCsのうちのいずれか1種の1価の元素又は2種以上の1価の元素と、Mg、Ca、Sr及びBaのうちのいずれか1種の2価の元素又は2種以上の2価の元素との組合せであり、x=1.5の場合のAはMg、Ca、Sr及びBaのうちのいずれか1種の2価の元素又は2種以上の2価の元素である。)であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の排ガス浄化触媒用担体。

請求項5

前記ケイ酸塩又はリン酸塩が、Baを含有するケイ酸塩又はリン酸塩であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の排ガス浄化触媒用担体。

請求項6

請求項1〜5の何れかに記載の排ガス浄化触媒用担体と、触媒活性成分とを含有する排ガス浄化触媒

技術分野

0001

本発明は、2輪又は4輪自動車などのガソリンエンジンや、ディーゼルエンジンなどの内燃機関から排出される排気ガス浄化するために用いることができる排ガス浄化触媒及びそれに用いる排ガス浄化触媒用担体に関する。

背景技術

0002

ガソリン燃料とする自動車の排気ガス中には、炭化水素(THC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。そのため、前記炭化水素(THC)は酸化して水と二酸化炭素転化させ、前記一酸化炭素(CO)は酸化して二酸化炭素に転化させ、前記窒素酸化物(NOx)は還元して窒素に転化させるようにして、それぞれの有害成分を浄化する必要がある。

0003

このような排気ガスを処理するための触媒(以下「排気ガス浄化触媒」と称する)として、CO、THC及びNOxを酸化還元することができる3元触媒(Three way catalysts:TWC)が用いられている。
このような3元触媒としては、高い比表面積を有する酸化物多孔質体、例えば高い比表面積を有するアルミナ多孔質体貴金属担持し、これを基材、例えば耐火性セラミック又は金属製ハニカム構造で出来ているモノリス型(monolithic)基材に担持したり、或いは、耐火性粒子に担持したりしたものが知られている。

0004

他方、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスには、上記のCO、THC、NOxに加え、燃料中の硫黄分にもとづく硫酸塩や、不完全燃焼由来するタール状微粒子状物質(「PM」と称する)などが含まれている。
ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれるCO、THCを除去する装置として、ディーゼル酸化触媒(「DOC」と称する)が知られている。
DOCとしては、ハニカム構造を呈する多孔質製のフィルタ基材上にゼオライトやAl2O3などの耐火性無機多孔質材量がコーティングされてなるものが知られている。

0005

ガソリンエンジンから排出される排気ガスを浄化するための触媒であっても、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスを浄化するための触媒であっても、いずれの触媒も、白金(Pt)やパラジウム(Pd)やロジウム(Rh)などの貴金属が触媒活性成分として用いられることが多かった。そして、これら触媒活性成分としての貴金属と基材との結合力はそれ程強くなく、また、基材自体の比表面積もそれ程大きくないため、基材に貴金属を直接担持させようとしても十分な担持量を高分散に担持することは難しい。そこで、十分な量の触媒活性成分を基材の表面に高分散に担持させるために、高い比表面積を有する粒子状触媒担体に貴金属を担持させることが行われている。

0006

この種の排ガス浄化触媒用担体(「触媒担体」又は「担体」とも称する)として、例えばシリカアルミナチタニア化合物などの耐火性無機酸化物からなる多孔質粒子が知られている。中でも、低温での浄化性能に優れているという観点から、従来から、比表面積の高いアルミナなどの無機多孔質体に貴金属を高分散に担持させてなる触媒が広く用いられている。

0007

触媒担体に関しては、例えば特許文献1(特開平6−218282号公報(黒崎窯業株式会社))において、実質的にアルミナからなる耐熱性触媒担体であって、SiO2、CaO,SrO,BaO,La2O3から選ばれた1種以上の酸化物被覆層を有する耐熱性触媒担体が開示されている。

0008

特許文献2(特開2000−157865号公報(トヨタ自動車株式会社))には、TiO2−Al2O3を主成分とする複合酸化物担体であって、Siを含み、該Siは前記TiO2及びAl2O3の少なくとも一方と複合酸化物を構成していることを特徴とする複合酸化物担体が開示されている。

0009

特許文献3(特開2007−144393号公報(トヨタ自動車株式会社))には、電子受容性元素及び他の元素の複合酸化物から構成されている貴金属担持用の触媒担体であって、前記電子受容性元素が、ランタンネオジムイットリウムマグネシウム及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、前記他の元素が、ケイ素アルミニウムジルコニウムチタン及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、且つ前記電子受容性元素と前記他の元素との合計に対する前記電子受容性元素のモル比が、0.3以上である触媒担体が開示されている。

0010

特許文献4(特表2012−520236号公報(BASFSE))には、触媒担体として利用することができるビーズとして、平均径が10〜120μmの範囲にあり、BET表面積が400〜800m2/gの範囲にあり、気孔体積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にあって、SiO2やAl2O3、TiO2、MgO、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる金属及び/又は半金属酸化物を含む球状ビーズが開示されている。

0011

特許文献5(特開2013−252465号公報(三井金属鉱業株式会社))は、空気過剰率λが1よりも大きいリーン領域でのNOX浄化活性の低下を抑制しつつ、Rh担持ジルコニアと比較して大幅に性能の向上することができる排気ガス浄化用触媒担体として、排気ガス浄化用触媒担体であって、一般式MPO4(式中、MはY、La又はAlである)で表されるリン酸塩、又は、式ZrP2O7で表されるリン酸ジルコニウムを含むことを特徴とする排気ガス浄化用触媒担体が開示されている。

先行技術

0012

特開平6−218282号公報
特開2000−157865号公報
特開2007−144393号公報
特表2012−520236号公報
特開2013−252465号公報

発明が解決しようとする課題

0013

前述のように、触媒担体として広く使用されているアルミナは、比表面積が大きいために、高分散状態に貴金属を担持させることができ、反応場を稼ぐことができるため、低温での浄化性能に優れている。しかしその一方で、使用時に熱に曝されるうちに、アルミナ担体自体が凝集乃至焼結して次第に比表面積が小さくなると同時に、貴金属も凝集し、その結果、触媒活性、特に低温触媒活性が低下するという課題を抱えていた。

0014

そこで本発明は、従来使用されてきたアルミナ担体に比べて、触媒活性、特に低温での触媒浄化性能に優れた、新たな排ガス浄化触媒用担体を提供せんとするものである。

課題を解決するための手段

0015

本発明は、周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体を提案する。例えばCa、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含有するケイ酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体を提案する。

発明の効果

0016

本発明が提案する排ガス浄化触媒用担体は、排ガス浄化反応に対する助触媒作用を高めることで、貴金属などの触媒活性成分と共存させた際に、たとえ低表面積であっても、高比表面積のAl2O3担体に比べて優れた低温活性(特に、プロピレン活性化能または酸素活性化能)を発揮することができる。さらに、高温NOx転化率の向上も図ることができる。
よって、本発明が提案する排ガス浄化触媒用担体は、ディーゼル酸化触媒用の担体として有用である。また、三元触媒の反応系であるNO−C3H6−O2系においても低温活性に優れているため、ガソリン三元触媒用の担体としても有用である。

0017

次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。

0018

<本触媒>
本発明の実施形態の一例としての排ガス浄化触媒(以下「本触媒」と称する)は、触媒担体(以下「本触媒担体」と称する)及び該触媒担体に担持される触媒活性成分を含有する組成物であり、必要に応じてOSC材などの助触媒、安定剤及びその他の成分を含むことができる。

0019

<本触媒担体>
本触媒担体は、周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体である。

0020

なお、本触媒担体は、上記ケイ酸塩又はリン酸塩の作用を妨げない限りにおいて、上記ケイ酸塩又はリン酸塩又は両者以外の他の成分を含有していてもよい。ただし、本触媒担体において、上記ケイ酸塩又はリン酸塩又は両者を30質量%以上含有するのが好ましく、中でも50質量%以上、その中でも95質量%以上であるのがさらに好ましい。

0021

「周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩」としては、周期表第1族に属するLi、Na、K、Rb、Cs、Fr及び周期表第2族に属するBe、Mg、Ca、Sr、Ba及びRaのうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩又はリン酸塩を挙げることができる。

0022

上記「ケイ酸塩」としては、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含有するケイ酸塩が好ましい。
当該ケイ酸塩の具体的例としては、例えばA2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)、又は、ASiO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)、又は、これらの混合物を挙げることができる。
この際、前記A2SiO4及びASiO3において、Aは、Ca、Sr又はBaのいずれかを含んでいればよく、他の元素、例えばMgなどの2価の金属元素を含んでいてもよい。

0023

上記の中でも、耐久性及び低温での触媒活性の観点から、A2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)、又は、ASiO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)の単一相を含有するものが好ましく、その中でも耐久性及び低温での触媒活性の観点から、A2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)の単一相を含有するものが特に好ましい。

0024

上記のA2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)としては、A2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上の元素)、A2SiO4(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上の元素と、Mgなどの2価の金属元素との組み合わせ)などを包含する。
具体的には、例えばCa2SiO4、Sr2SiO4、Ba2SiO4、(Ca1-xSrx)2SiO4、(Ca1-xBax)2SiO4、(Sr1-xBax)2SiO4、(Ca1-xMgx)2SiO4、(Sr1-xMgx)2SiO4、(Ba1-xMgx)2SiO4、その他当該Mgの代わりになどの2価の金属元素を含む組成などを挙げることができる。なお、上記式において、xは0〜1の数値である。

0025

上記のASiO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)としては、ASiO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上の元素)、ASiO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上の元素と、Mgなどの2価の金属元素との組み合わせ)などを包含する。
具体的には、例えばCaSiO3、SrSiO3、BaSiO3、(Ca1-xSrx)SiO3、(Ca1-xBax)SiO3、(Sr1-xBax)SiO3、(Ca1-xMgx)SiO3、(Sr1-xMgx)SiO3、(Ba1-xMgx)SiO3、その他当該Mgの代わりになどの2価の金属元素を含む組成などを挙げることができる。なお、上記式において、xは0〜1の数値である。

0026

A2SiO4は、独立したSiO4四面体を有し、アルカリ土類金属含有量が多いという特徴を有している。

0027

上記ケイ酸塩の中でも、耐久性及び低温での触媒活性の観点から、Ba、又は、Ba及びSrを含有するケイ酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体であるのが好ましい。また、上記ケイ酸塩は希土類元素を実質的に含んでいないものであることが好ましい。なお、“実質的に”とは、不可避不純物として希土類元素を含む場合は、許容する意味である。
ここで、Baを含有する当該ケイ酸塩として、例えば、Ba2SiO4、又は、BaSiO3、又は、これらの混合物を好ましい例として挙げることができる。また、Ba及びSrを含有する当該ケイ酸塩として、例えば、(Ba1-xSrx)2SiO4、又は、(Ba1-xSrx)SiO3、又は、これらの混合物を好ましい一例として挙げることができる。
なお、本発明の効果を損なわない程度において、既に挙げた元素以外の元素がケイ酸塩に含まれることは許容されるものである。

0028

他方、上記「リン酸塩」としては、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含有するリン酸塩が好ましい。
当該リン酸塩の具体的例としては、例えばAxPO4(x=2又は1.5であり、x=2の場合のAはLi、Na、K及びCsのうちのいずれか1種の1価の元素又は2種以上の1価の元素と、Mg、Ca、Sr及びBaのうちのいずれか1種の2価の元素又は2種以上の2価の元素との組合せであり、x=1.5の場合のAはMg、Ca、Sr及びBaのうちのいずれか1種の2価の元素又は2種以上の2価の元素である。)で示すことができるリン酸塩を挙げることができる。

0029

また、上記リン酸塩の中でも、耐久性及び低温での触媒活性の観点から、Ba、又は、Ba及びSrを含有するリン酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体であるのが好ましい。また、上記リン酸塩は希土類元素を実質的に含んでいないものであることが好ましい。なお、“実質的に”とは、不可避不純物として希土類元素を含む場合は、許容する意味である。
ここで、Baを含有する当該リン酸塩として、例えば、Ba1.5PO4、KBaPO4を好ましい例として挙げることができる。
また、Ba及びSrを含有する当該リン酸塩として、例えば、(Ba1-xSrx)1.5PO4(但し0<x<1)、K(Ba1-xSrx)PO4(但し0<x<1)を好ましい一例として挙げることができる。
なお、本発明の効果を損なわない程度において、既に挙げた元素以外の元素がリン酸塩に含まれることは許容されるものである。

0030

本触媒担体の粒子は、比表面積を大きくする観点から多孔質体であることが好ましいから、本触媒担体の比表面積は0.1m2/g以上であることが好ましく、現実的には、1.0m2/g以上であるのが好ましく、中でも1.5m2/g以上であることが特に好ましい。
なお、本触媒担体の比表面積の上限に特に制約はない。実施例などの結果やこれまで発明者が行ってきた試験結果すると、本触媒担体の比表面積は100m2/g以下であってもよく、中でも50m2/g以下であるのが好ましく、その中でも10m2/g以下であるのが特に好ましい。

0031

(本触媒担体の製造方法)
本触媒担体の製造方法の一例について説明する。但し、本触媒担体の製造方法が次に説明する一例に限定されるものではない。

0032

例えば、周期表第1族及び第2族に属する元素の炭酸塩又は酢酸塩と、酸化ケイ素(SiO2)又はリン酸塩((NH4)2HPO4、NH4H2PO4)とを、純水やエタノールなどの有機溶媒投入して撹拌して湿式混合させた後、例えば純水の場合は100〜120℃(品温)、有機溶媒の場合は50〜100℃で、それぞれ40分〜15時間程度保持するように乾燥させ、焼成することにより、本触媒担体を得ることができる。但し、本触媒担体の製造方法が次に説明する一例に限定されるものではない。

0033

この際、例えばCa、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含有するケイ酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体の場合であれば、第2族元素の炭酸塩(ACO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)と、酸化ケイ素(SiO2)とを、純水やエタノールなどの有機溶媒に投入して撹拌して湿式混合させた後、例えば純水の場合は100〜120℃(品温)、有機溶媒の場合は50〜100℃で、それぞれ40分〜15時間程度保持するように乾燥させ、焼成することにより、本触媒担体を得ることができる。但し、本触媒担体の製造方法が次に説明する一例に限定されるものではない。

0034

他方、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含有するリン酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体の場合であれば、第2族元素の炭酸塩(ACO3(Aは、Ca、Sr又はBa、又はこれらのうちの2種類以上を含む元素)又は酢酸塩と、第1族元素の二水素リン酸塩(LiH2PO4、NaH2PO4、KH2PO4)とを、純水やエタノールなどの有機溶媒に投入して撹拌して湿式混合させた後、例えば純水の場合は100〜120℃(品温)、有機溶媒の場合は50〜100℃で、それぞれ40分〜15時間程度保持するように乾燥させ、焼成することにより、本触媒担体を得ることができる。但し、本触媒担体の製造方法が次に説明する一例に限定されるものではない。

0035

焼成雰囲気としては、大気雰囲気酸素雰囲気不活性ガス雰囲気を挙げることができ、中でも量産性の観点から、大気雰囲気が好ましい。
焼成温度としては、500〜1500℃であればよく、中でも700℃以上或いは1400℃以下であるのがさらに好ましい。
ちなみに、1300℃程度の高温で焼結させると、結晶性をより一層良好にすることができる反面、より低温で焼成した場合に比べて比表面積が小さくなる。
焼成時間は、焼成温度に応じて適宜設定すればよい。目安としては、10〜20時間とするのが好ましい。

0036

<他の触媒担体>
本触媒は、本触媒担体のほかに、触媒担体として、他の無機多孔質粒子を含んでいてもよい。
当該他の無機多孔質粒子としては、例えばシリカ、アルミナおよびチタニア化合物から成る群から選択される化合物の多孔質粒子、より具体的には、例えばアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミノシリケート類、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−クロミアおよびアルミナ−セリアから選択される化合物からなる多孔質粒子を挙げることができる。
他の無機多孔質粒子として、例えばOSC材、すなわち、酸素ストレージ能(OSC:Oxygen Storage capacity)を有する助触媒を含んでいてもよい。
かかるOSC材としては、例えばセリウム化合物ジルコニウム化合物、セリア・ジルコニア複合酸化物などを挙げることができる。

0037

<触媒活性成分>
本触媒が含有する触媒活性成分、すなわち触媒活性を示す金属としては、例えばパラジウム、白金、ロジウム、金、銀、ルテニウムイリジウムニッケルセリウムコバルト、銅、鉄、マンガンオスミウムストロンチウム等の金属を挙げることができる。また、これらの酸化物も好ましく採用できる。
中でも、本触媒の効果をより一層享受できる観点から、白金又はパラジウム又はその両方を触媒活性成分として含むのが特に好ましい。
特に、燃料由来被毒物質である硫黄分が多いディーゼルエンジン用途には、パラジウムよりもS被毒耐性の高い白金がより好適であり、硫黄分が少ないガソリンエンジン用途には、S被毒耐性とコスト面から考えて白金よりもパラジウムがより好適である。

0038

本触媒における触媒活性成分の担持量は、活性成分金属質量に換算して、担体の質量を基準にして、5.0質量%以下であるのが好ましく、中でも0.1質量%以上、その中でも特に0.5質量%以上或いは3.0質量%以下であるのがさらに好ましい。
なお、本触媒担体はそれ自体にプロピレン活性化能があるため、貴金属を担持しないでも、触媒活性成分と本触媒担体とを混合するだけで排気ガス浄化効果を得ることが予想される。そしてさらに、本触媒担体が貴金属を担持することで、さらに優れた排気ガス浄化効果を得ることができる。

0039

<安定剤及びその他の成分>
本触媒は、安定剤、バインダ及びその他の成分を含むことができる。

0040

安定剤としては、例えばアルカリ土類金属やアルカリ金属ランタノイド金属を挙げることができる。中でも、マグネシウム、バリウムホウ素、トリウムハフニウム、ケイ素、カルシウム、ランタン、ネオジムおよびストロンチウムから成る群から選択される金属のうちの一種又は二種以上を選択可能である。

0041

また、バインダ成分など、公知の添加成分を含んでいてもよい。
バインダ成分としては、無機系バインダ、例えばアルミナゾル等の水溶性溶液を使用することができる。

0042

<本触媒の製造方法>
次に、本触媒の製造方法の一例について説明する。但し、本触媒の製造方法が次に説明する一例に限定されるものではない。

0043

本触媒は、例えば本触媒担体と、触媒活性成分例えば貴金属化合物と、その他の成分とを混合し、加熱乾燥させた後、焼成することで製造することができる。

0044

上記貴金属化合物の溶液としては、例えば貴金属の硝酸塩塩化物、硫酸塩などを挙げることができる。
その他の成分としては、OSC材などの助触媒、安定剤、バインダなどを挙げることができる。

0045

<本触媒構成体
本触媒からなる触媒層と、例えばセラミックス又は金属材料からなる基材とを備えた排気ガス浄化用触媒構成体(「本触媒構成体」と称する)を作製することができる。

0046

上記触媒層は、例えば基材の表面に触媒層が形成されてなる構成を備えたものであってもよいし、基材の表面に他の層を介して触媒層が形成されてなる構成を備えたものであってもよいし、また、基材の表面側ではない箇所に触媒層が形成されてなる構成を備えたものであってもよい。
いずれの製法においても、触媒層は、単層であっても、二層以上の多層であってもよい。

0047

(基材)
本触媒構成体の基材としては、現在公知の基材を広く採用することができる。
基材の材質としては、セラミックス等の耐火性材料や金属材料を挙げることができる。
セラミック製基材の材質としては、耐火性セラミック材料、例えばコージライト、コージライト−アルファアルミナ炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素、、ムライト、アルミナ、チタン酸アルミニウムジルコンムライト、スポジュメン、アルミナ−シリカマグネシアケイ酸ジルコン、シリマナイト(sillimanite)、ケイ酸マグネシウム、ジルコン、ペタライト(petalite)、アルファアルミナおよびアルミノシリケート類などを挙げることができる。
金属製基材の材質としては、耐火性金属、例えばステンレス鋼または鉄を基とする他の適切な耐食性合金、例えば耐火性金属、例えばFe-Cr-Al合金等を挙げることができる。

0048

基材の形状は、特に限定されるものではない。一般的にはハニカム、板、ペレット等の形状であり、好ましくはハニカム形状である。
また、パティキュレートフィルタで主に採用されている形状であってもよい。例えば、ウォールスルー型、フロースルーハニカム型ワイヤメッシュ型、セラミックファイバー型、金属多孔体型、粒子充填型フォーム型などを挙げることができる。

0049

ハニカム形状の基材を用いる場合、例えば基材内部を流体流通するように、基材内部に平行で微細気体流通路、すなわちチャンネルを多数有するモノリス型基材を使用することができる。この際、モノリス型基材の各チャンネル内壁表面に本触媒を塗布して触媒層を形成することができる。

0050

(本触媒構成体の製造方法)
本触媒構成体の製造方法としては、例えば、本触媒担体と、触媒活性成分例えば貴金属と、必要に応じてOSC材、バインダ及び水を混合・撹拌してスラリーとし、得られたスラリーを例えばセラミックハニカム体などの基材に塗布し、これを焼成して、基材表面に触媒層を形成して、本触媒構成体を作製することができる。
また、本触媒担体と、必要に応じてOSC材、バインダ及び水を混合・撹拌してスラリーとし、得られたスラリーを例えばセラミックハニカム体などの基材に塗布して触媒担体層を形成した後、これを触媒活性成分の溶液に浸漬して、前記触媒担体層に触媒活性成分を吸着させてこれを焼成して、基材表面に触媒層を形成して、本触媒構成体を作製することもできる。
また、触媒活性成分を酸化物に担持させた触媒活性成分担持体と、本触媒担体と、必要に応じてOSC材、安定化材、バインダ及び水を混合・撹拌してスラリーとし、これを基材に塗布し、これを焼成して基材表面に触媒層を形成して、本触媒構成体を作製することもできる。
なお、本触媒を製造するための方法は公知のあらゆる方法を採用することが可能であり、上記例に限定するものではない。

0051

語句の説明>
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。

0052

以下、本発明を実施例及び比較例に基づいてさらに詳述する。

0053

<比較例1>
市販のアルミナ粉末(比表面積が159.6m2/g)、を、Pt(NH3)2(NO2)2水溶液に投入して2時間撹拌して触媒担体にPtを含浸させた後、蒸発乾固させ、次いで、大気中にて600℃、3時間保持貴金属担持触媒サンプル)を得た。
得られた貴金属担持触媒(サンプル)は、貴金属担持量が1mass%であった。

0054

<実施例1>
Ba炭酸塩(BaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比2:1の割合で混合してエタノールに投入し、24時間撹拌して湿式混合した後、60℃(品温)を12時間保持するように乾燥させ、次に大気中にて、1350℃、36時間焼成することにより、触媒担体を得た。
このようにして得られた触媒担体は、比表面積が0.4m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、Ba2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0055

このようにして得られた触媒担体(Ba2SiO4)を、Pt(NH3)2(NO2)2水溶液に投入して2時間撹拌して触媒担体にPtを含浸させた後、60℃(品温)を1時間保持するように乾燥させ、次いで、大気中にて600℃を3時間保持し貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
得られた貴金属担持触媒(サンプル)は、貴金属担持量が1mass%であった。

0056

<C3H6-O2反応(Light−off試験)>
C3H6酸化活性評価試験の前処理として、1.5%O2/He(600℃)のガスを、貴金属担持触媒(サンプル)0.1gに対して、ガス流量:500cm3/minの割合で10min流して、前処理を行った。

0057

比較例1及び実施例1で得た各貴金属担持触媒(サンプル)について、固定床流通型の反応装置を用いて、模擬排ガスによる浄化性能を評価した。
すなわち、反応管内に、各貴金属担持触媒(サンプル)0.1gを、該触媒を挟むように触媒の前後にそれぞれ石英ウールを詰めると共に、当該貴金属担持触媒(サンプル)の前後にそれぞれ石英ウールを詰めてセットした。
そして、上記前処理の後、C3H61500ppm、O29000ppm、残部Heの組成からなる模擬排ガスを、総流量500cm3/minで前記反応管内に導入し、100℃から600℃まで10℃/minで連続昇温し、反応管出口における排出ガスを、四重極型質量分析計を用いて分析し、反応ガス中成分組成を求めた。

0058

(結果)
実施例1の触媒担体は、比較例1の触媒担体に比べて、比表面積が顕著に小さいにもかかわらず、優れたプロピレン活性化能または酸素活性化能を発揮することを確認することができた。中でも、低温でのプロピレン活性化能または酸素活性化能に優れていることを確認することができた。

0059

<実施例2>
Ca炭酸塩(CaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比2:1の割合で混合して純水に投入し、24時間撹拌して湿式混合した後、120℃(品温)を12時間保持するように乾燥させ、次に大気中にて、1350℃、24時間焼成することにより、触媒担体を得た。
このようにして得られた触媒担体は、比表面積が8.8m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、Ca2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0060

このようにして得られた触媒担体(Ca2SiO4)を、Pt(NH3)2(NO2)2水溶液に投入して2時間撹拌して触媒担体にPtを含浸させた後、蒸発乾固し、次いで、大気中にて600℃を3時間保持し貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
得られた貴金属担持触媒(サンプル)は、貴金属担持量が1mass%であった。

0061

<実施例3>
実施例2において、Ca炭酸塩をSr炭酸塩に変更した以外の点は、実施例2と同様に、触媒担体及び貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
なお、該触媒担体は、比表面積が9.6m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、Sr2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0062

<実施例4>
実施例2において、Ca炭酸塩(CaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比2:1の割合で混合していたところを、Ca炭酸塩(CaCO3)と、Sr炭酸塩(SrCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比1:1:1の割合で混合した以外の点は、実施例2と同様に、触媒担体及び貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
なお、該触媒担体は、比表面積が1.9m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、(Sr0.5Ca0.5)2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0063

<実施例5>
実施例2において、Ca炭酸塩(CaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比2:1の割合で混合していたところを、Sr炭酸塩(SrCO3)と、Mg炭酸塩(MgCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比1:1:1の割合で混合した以外の点は、実施例2と同様に、触媒担体及び貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
なお、該触媒担体は、比表面積が3.1m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、(Sr0.5Mg0.5)2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0064

<実施例6>
実施例2において、Ca炭酸塩(CaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比2:1の割合で混合していたところを、Ca炭酸塩(CaCO3)と、Mg炭酸塩(MgCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比1:1:1の割合で混合した以外の点は、実施例2と同様に、触媒担体及び貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
なお、該触媒担体は、比表面積が2.2m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、(Ca0.5Mg0.5)2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0065

<実施例7>
実施例2において、Ca炭酸塩(CaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比2:1の割合で混合していたところを、Ba炭酸塩(BaCO3)と、酸化ケイ素(SiO2)とをモル比1:1の割合で混合した以外の点は、実施例2と同様に、触媒担体及び貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
なお、該触媒担体は、比表面積が1.7m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、BaSiO3の単一相を示すピークが確認された。

0066

<実施例8>
実施例2において、Ca炭酸塩(CaCO3)をBa炭酸塩(BaCO3)に変更すると共に、Pt(NH3)2(NO2)2水溶液を硝酸Pd水溶液に変更した以外の点は、実施例2と同様に、触媒担体及び貴金属担持触媒(サンプル)を得た。
なお、該触媒担体は、比表面積が3.9m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、Ba2SiO4の単一相を示すピークが確認された。

0067

<Pt又はPdの分散度(%)の測定>
Pt(Pd)の分散度(%)をCOパルス吸着法にて測定した。
なお、表1及び表2に示したPt(Pd)分散度は式(1)により計算した値である。
Pt(Pd)分散度(%)=(CO吸着量に相当するPt(Pd)量(モル)/含まれているPt(Pd)の総量(モル))×100

0068

<C3H6-O2反応(Light−off試験)>
C3H6酸化活性評価試験の前処理として、1.5%O2/He(600℃)のガスを、貴金属担持触媒(サンプル)0.1gに対して、ガス流量:500cm3/minの割合で10min流して、前処理を行った。

0069

比較例1及び実施例2〜7で得た各貴金属担持触媒(サンプル)について、固定床流通型の反応装置を用いて、模擬排ガスによる浄化性能を評価した。
すなわち、反応管内に、各貴金属担持触媒(サンプル)0.1gを、該触媒を挟むように触媒の前後にそれぞれ石英ウールを詰めると共に、当該貴金属担持触媒(サンプル)の前後にそれぞれ石英ウールを詰めてセットした。
そして、上記前処理の後、C3H61500ppm、O29000ppm、残部Heの組成からなる模擬排ガスを、総流量500cm3/minで前記反応管内に導入し、100℃から600℃まで10℃/minで連続昇温し、反応管出口における排出ガスを、四重極型質量分析計を用いて分析し、反応ガス中の成分組成を求めた。

0070

<NO-C3H6−O2反応(Light−off試験)>
NO還元活性評価試験の前処理として、1.5%O2/He(600℃)のガスを、貴金属担持触媒(サンプル)0.1gに対して、ガス流量:500cm3/minの割合で10min流して、前処理を行い、反応開始温度まで降温した。

0071

比較例1及び実施例2〜8で得た各貴金属担持触媒(サンプル)について、固定床流通型の反応装置を用いて、模擬排ガスによる浄化性能を評価した。
すなわち、反応管内に、各貴金属担持触媒(サンプル)0.1gを該触媒を挟むように触媒の前後にそれぞれ石英ウールを詰めると共に、当該貴金属担持触媒(サンプル)の前後にそれぞれ石英ウールを詰めてセットした。
そして、上記前処理の後、NO1000ppm、C3H61500ppm、O29000ppm、残部Heの組成からなる模擬排ガスを、総流量500cm3/minで前記反応管内に導入し、200℃から600℃まで10℃/minでステップ昇温し、反応管出口における排出ガスを、四重極型質量分析計を用いて分析し、反応ガス中の成分組成を求めた。

0072

0073

(考察)
C3H6-O2反応(Light−off試験)の結果をみると、アルミナを担体とする比較例1に比べて、実施例は、THCのT−50がより低温側にあり、アルミナ担体と比較して高い低温活性を発現することが認められた。
また、NO-C3H6−O2反応(Light−off試験)の結果をみると、アルミナを担体とする比較例1に比べて、実施例は、NO共存下においてもTHCのT−50がより低温側にあり、アルミナ担体と比較して高い低温活性を発現することが認められた。更に、THCのT−50が低温側のものほどNOのT−20も低温化する傾向が認められた。
このような傾向は、リン酸塩粒子についても同様のことが言える。

0074

なお、比較例1で使用したアルミナは、実施例で使用したケイ酸塩粒子に比べて分散度が高いのに、実施例の方が低温活性に優れた結果が得られている。この点については、例えばC3H6−O2反応の結果を考慮すると、実施例においては、触媒担体上すなわちケイ酸塩粒子表面でC3H6が活性化され、低温域からHC活性化種とO2やNOとの反応が起こり易い状態になるため、比表面積や貴金属分散度が比較例1と比べて極めて小さいにもかかわらず、両反応において優れた低温活性が発現したものと推察される。
また、高温域では、実施例は、C3H6転化率が上昇しており、C3H6燃焼優勢であることが分かった。他方、NO転化率は昇温と共に低下していくものの、比較例1と比べて実施例は高いη500を示すことが分かった。

0075

また、実施例8で示したように、本触媒担体は、担持する貴金属として、Pt以外の貴金属であっても、Ptを担持した時と同様に、低表面積であっても、Al2O3担体を使用した場合に比べて、プロピレン活性化能または酸素活性化能を発揮することができ、400℃程度までの高温でのNOx転化率を同等レベルに維持できることを確認することができた。
また、本触媒担体に担持される活性種ついては、RhよりもPtやPdと組み合わせることで低温活性に加え高温域のNO転化能が発現されることも確認されている。

0076

上記実施例及びこれまで本発明が行ってきた試験、並びに周期表第1族に属する元素は化学的性質が共通しており、また、周期表第2族に属する元素も化学的性質が共通しているという技術常識を踏まえて考慮すると、周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体であれば、上記実施例と同様の効果を得られるものと予想することができる。

0077

<実施例9>
Ba炭酸塩(BaCO3)と、リン酸二水素K(KH2PO4)とをモル比1:1の割合で混合してエタノールに投入し、24時間撹拌して湿式混合した後、60℃(品温)を12時間保持するように乾燥させ、次に大気中にて、600℃、3時間仮焼後に、1300℃、3時間焼成することにより、触媒担体を得た。
このようにして得られた触媒担体は、比表面積が1.0m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、KBaPO4の単一相を示すピークが確認された。
上記触媒担体を用いた貴金属担持粉末は実施例2と同様の手順により得た。

0078

<実施例10>
Sr炭酸塩(SrCO3)と、リン酸二水素K(KH2PO4)とをモル比1:1の割合で混合してエタノールに投入し、24時間撹拌して湿式混合した後、60℃(品温)を12時間保持するように乾燥させ、次に大気中にて、1200℃、12時間焼成することにより、触媒担体を得た。
このようにして得られた触媒担体は、比表面積が0.9m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、KSrPO4の単一相を示すピークが確認された。
上記触媒担体を用いた貴金属担持粉末は実施例2と同様の手順により得た。

0079

<実施例11>
Ba酢酸塩(Ba(CH3COO)2)と、リン酸二水素Na(NaH2PO4・2H2O)とをモル比1.5:1の割合で混合して硝酸に投入し、続いて水酸化NaでpH=13に調整し、90℃で12時間熟成した懸濁液をろ別後、60℃で12時間乾燥することで触媒担体を得た。
このようにして得られた触媒担体は、比表面積が3.0m2/gであり、X線回折法(XRD)で分析した結果、Ba1.5PO4の単一相を示すピークが確認された。
上記触媒担体を用いた貴金属担持粉末は実施例2と同様の手順により得た。

0080

<比表面積及びPt分散度の測定>
上記同様に比表面積(m2/g)及びPt分散度(%)を測定した。

0081

<C3H6-O2反応(Light−off試験)>
上記同様に、C3H6-O2反応(Light−off試験)の測定を行った。

0082

実施例

0083

実施例9〜11及びこれまで本発明者が行ってきた試験結果を考慮すると、周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するリン酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体は、周期表第1族及び第2族に属する元素のうちの1種又は2種類以上を含有するケイ酸塩を含む粒子からなる排ガス浄化触媒用担体と同様の作用機序を示し、同様の効果を得ることができることを確認できた。

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