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技術 採光機能付き開口構造の製造方法、採光部材の製造方法及び採光部材の方向判別方法

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 柳澤峻平三塚聖井手上正人
出願日 2015年1月16日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-006745
公開日 2016年7月25日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-132886
状態 特許登録済
技術分野 レンズ以外の光学要素 特殊ウィング ブラインド ガラス板等の固定及び戸板
主要キーワード ロールスクリーン状 規定方向 天地反転 点光源装置 設計角度 開口構造 採光部材 出射強度分布
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

採光部材の方向が容易に判別され、採光部材が正しい方向に設置される又は設置可能となることにより、所望の採光性能を得ること。

解決手段

本発明による方法は、上下及び表裏規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲Ra内の角度で傾斜した方向から表面10Aに入射する光を全反射させる光偏向要素22を含み、光偏向要素22によって全反射させた光を裏面10Bから出射させる合わせガラス10を準備する準備工程と、合わせガラス10の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、を備える。方向判別工程では、設計角度範囲Ra内の所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させ、合わせガラス10から出射された出射光に基づいて、合わせガラス10の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する。

概要

背景

太陽光等の外光を偏向させて室内に採光するための採光部材が従来から知られている。このような採光部材としては、シート状に形成された採光シートや、採光シートを2枚のガラスの間に配置して構成された合わせガラススラット部が採光機能を有する採光ブラインドロールスクリーン状に形成された採光ロールスクリーン等が挙げられる。例えば、採光シートは、建造物窓ガラス等に貼り付けられて使用され、合わせガラスや採光ブラインド、採光ロールスクリーンは、建造物等の開口部に設置されて使用される。このような採光部材は、例えば、入射された外光を室内の天井側に偏向させて出射させることにより、単に外光を室内に透過させる場合に比べて、室内全体を明るくしたりすることができる。

特許文献1には、この種の採光シートが開示されている。この採光シートは、透光性を有するシート状の基材層と、光を偏向する光偏向層と、を備えている。前記光偏向層は、基材層の一方の面に沿って複数並べて配置された光透過部と、複数の光透過部の間に配置され光透過部よりも低い屈折率の材料が充填された光偏向部と、を有している。

この特許文献1にかかる採光シートは、上下方向に沿うように建造物の窓ガラス等に貼り付けられた状態で使用され得る。このような使用状態において、その光偏向部の上部となる側の辺が、厚み方向の断面で、下に凸となる折線状等を呈するように形成されている。このような形状によって、外光を室内の天井側に偏向させて出射することが可能となっている。

また、特許文献2には、シート面法線方向に関して非対称に形成されたプリズムでなる光偏向部を有する採光シートが開示されている。この採光シートでは、太陽光はプリズムの上面側に入射するため、この上面側に入射した光の多くが室内の斜め上方反射されるように上面の形状が最適化されている。

特許文献1及び特許文献2に開示された採光シートでは、光偏向部が、シート面の法線方向に関して非対称に形成されている。一方で、シート面の法線方向に関して対称に形成された光偏向部を有する採光シートも従来から知られている。

概要

採光部材の方向が容易に判別され、採光部材が正しい方向に設置される又は設置可能となることにより、所望の採光性能を得ること。本発明による方法は、上下及び表裏規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲Ra内の角度で傾斜した方向から表面10Aに入射する光を全反射させる光偏向要素22を含み、光偏向要素22によって全反射させた光を裏面10Bから出射させる合わせガラス10を準備する準備工程と、合わせガラス10の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、を備える。方向判別工程では、設計角度範囲Ra内の所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させ、合わせガラス10から出射された出射光に基づいて、合わせガラス10の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する。

目的

本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、採光部材の方向が容易に判別され、採光部材が正しい方向に設置される又は設置可能となることにより、所望の採光性能を得ることができる採光機能付き開口構造の製造方法、採光部材の製造方法及び採光部材の方向判別方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上下及び表裏規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から表面に入射する光を全反射させる光偏向要素を含み、前記光偏向要素によって全反射させた光を裏面から出射させる採光部材を準備する準備工程と、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記採光部材を構造物に形成された開口部に設置して採光機能付き開口構造を構成する設置工程と、を備え、前記方向判別工程では、前記設計角度範囲内の所定の角度で傾斜した方向から試験光を前記採光部材に入射させ、前記採光部材から出射された出射光に基づいて、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する、採光機能付き開口構造の製造方法。

請求項2

前記所定の角度は、前記採光部材の表裏が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記裏面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、請求項1に記載の採光機能付き開口構造の製造方法。

請求項3

前記所定の角度は、前記採光部材の上下が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、請求項1又は2に記載の採光機能付き開口構造の製造方法。

請求項4

前記採光部材は、シート状に形成された基部と、前記基部のシート面方向に配列された複数の前記光偏向要素と、を含み、前記光偏向要素は、前記基部よりも低い屈折率の材料からなり、前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状又は曲線状に形成されており、前記上側面は、前記基部の法線方向に対してなす角度が前記裏面側よりも前記表面側で大きくなっている、請求項1乃至3のいずれかに記載の採光機能付き開口構造の製造方法。

請求項5

前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で折れ線状に形成されており、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光の進行方向が前記法線方向に対してなす角度が、前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分が前記法線方向に対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている、請求項4に記載の採光機能付き開口構造の製造方法。

請求項6

前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分のみに入射するように、設定されている、請求項5に記載の採光機能付き開口構造の製造方法。

請求項7

上下及び表裏が規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から表面に入射する光を全反射させる光偏向要素を含み、前記光偏向要素によって全反射させた光を裏面から出射させる採光部材を準備する準備工程と、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記採光部材に加工を行う加工工程と、を備え、前記方向判別工程では、前記設計角度範囲内の所定の角度で傾斜した方向から試験光を前記採光部材に入射させ、前記採光部材から出射された出射光に基づいて、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する、採光部材の製造方法。

請求項8

前記所定の角度は、前記採光部材の表裏が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記裏面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、請求項7に記載の採光部材の製造方法。

請求項9

前記所定の角度は、前記採光部材の上下が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、請求項7又は8に記載の採光部材の製造方法。

請求項10

前記採光部材は、シート状に形成された基部と、前記基部のシート面方向に配列された複数の前記光偏向要素と、を含み、前記光偏向要素は、前記基部よりも低い屈折率の材料からなり、前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状又は曲線状に形成されており、前記上側面は、前記基部の法線方向に対してなす角度が前記裏面側よりも前記表面側で大きくなっている、請求項7乃至9のいずれかに記載の採光部材の製造方法。

請求項11

前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で折れ線状に形成されており、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光の進行方向が前記法線方向に対してなす角度が、前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分が前記法線方向に対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている、請求項10に記載の採光部材の製造方法。

請求項12

前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分のみに入射するように、設定されている、請求項11に記載の採光部材の製造方法。

請求項13

前記加工工程では、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記採光部材に方向を示す指標を設ける、請求項7乃至12のいずれかに記載の採光部材の製造方法。

請求項14

前記採光部材に方向を示す指標が予め設けられており、前記加工工程では、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記指標の正誤を確認し、前記指標が示す方向と実際の前記採光部材の方向とが相違する場合には前記指標を修正する、請求項7乃至12のいずれかに記載の採光部材の製造方法。

請求項15

上下及び表裏が規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から表面に入射する光を全反射させる光偏向要素を含み、前記光偏向要素によって全反射させた光を裏面から出射させる採光部材を準備する準備工程と、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、を備え、前記方向判別工程では、前記設計角度範囲内の所定の角度で傾斜した方向から試験光を前記採光部材に入射させ、前記採光部材から出射された出射光に基づいて、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する、採光部材の方向判別方法。

請求項16

前記所定の角度は、前記採光部材の表裏が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記裏面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、請求項15に記載の採光部材の方向判別方法。

請求項17

前記所定の角度は、前記採光部材の上下が前記規定方向とは反対に設置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、請求項15又は16に記載の採光部材の方向判別方法。

請求項18

前記採光部材は、シート状に形成された基部と、前記基部のシート面方向に配列された複数の前記光偏向要素と、を含み、前記光偏向要素は、前記基部よりも低い屈折率の材料からなり、前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状又は曲線状に形成されており、前記上側面は、前記基部の法線方向に対してなす角度が前記裏面側よりも前記表面側で大きくなっている、請求項15乃至17のいずれかに記載の採光部材の方向判別方法。

請求項19

前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で折れ線状に形成されており、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光の進行方向が前記法線方向に対してなす角度が、前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分が前記法線方向に対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている、請求項18に記載の採光部材の方向判別方法。

請求項20

前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分のみに入射するように、設定されている、請求項19に記載の採光部材の方向判別方法。

技術分野

0001

本発明は、太陽光等の外光を所望の採光性能で室内に採光するための採光機能付き開口構造の製造方法、採光部材の製造方法及び採光部材の方向判別方法に関する。

背景技術

0002

太陽光等の外光を偏向させて室内に採光するための採光部材が従来から知られている。このような採光部材としては、シート状に形成された採光シートや、採光シートを2枚のガラスの間に配置して構成された合わせガラススラット部が採光機能を有する採光ブラインドロールスクリーン状に形成された採光ロールスクリーン等が挙げられる。例えば、採光シートは、建造物窓ガラス等に貼り付けられて使用され、合わせガラスや採光ブラインド、採光ロールスクリーンは、建造物等の開口部に設置されて使用される。このような採光部材は、例えば、入射された外光を室内の天井側に偏向させて出射させることにより、単に外光を室内に透過させる場合に比べて、室内全体を明るくしたりすることができる。

0003

特許文献1には、この種の採光シートが開示されている。この採光シートは、透光性を有するシート状の基材層と、光を偏向する光偏向層と、を備えている。前記光偏向層は、基材層の一方の面に沿って複数並べて配置された光透過部と、複数の光透過部の間に配置され光透過部よりも低い屈折率の材料が充填された光偏向部と、を有している。

0004

この特許文献1にかかる採光シートは、上下方向に沿うように建造物の窓ガラス等に貼り付けられた状態で使用され得る。このような使用状態において、その光偏向部の上部となる側の辺が、厚み方向の断面で、下に凸となる折線状等を呈するように形成されている。このような形状によって、外光を室内の天井側に偏向させて出射することが可能となっている。

0005

また、特許文献2には、シート面法線方向に関して非対称に形成されたプリズムでなる光偏向部を有する採光シートが開示されている。この採光シートでは、太陽光はプリズムの上面側に入射するため、この上面側に入射した光の多くが室内の斜め上方反射されるように上面の形状が最適化されている。

0006

特許文献1及び特許文献2に開示された採光シートでは、光偏向部が、シート面の法線方向に関して非対称に形成されている。一方で、シート面の法線方向に関して対称に形成された光偏向部を有する採光シートも従来から知られている。

先行技術

0007

特開2014−119738号公報
特表2013−514549号公報

発明が解決しようとする課題

0008

光偏向部がシート面の法線方向に関して非対称に形成される採光部材は、その上下又は表裏を間違えて使用すると、所望の採光性能を得ることができなくなってしまう。一方、光偏向部がシート面の法線方向に関して対称に形成される採光部材では、表裏面が正しく配置されていれば、上下の方向を間違えたとしても適切に使用することができる場合もある。しかし、表裏面を間違えて使用すると、所望の採光性能を得ることができなくなってしまう。

0009

そのため、このような採光部材を使用する際には、その方向を正確に把握する必要がある。しかしながら、光偏向部は、通常、微小なサイズであり、しかも透明である。そのため、目視による外観の確認によっては、その上下及び表裏を容易には判別できない。その結果、方向を間違えて使用することにより、所望の採光性能が得られない状況が生じ得る。そして、その修正に手間がかかるという問題が生じてしまう。例えば、採光シートを有する合わせガラスは、ガラスの間に採光シートが不適切に配置されて構成されると、その修正に非常に手間がかかってしまい、製造工程における歩留まり低下を招いたりする。

0010

このような採光部材の方向を認識するための対策としては、製造段階において、採光部材に方向を示す指標を設けること等も考えられる。しかしながら、このような指標は、採光部材の設置後においても目視可能な位置に配置される可能性がある。そのため、この対策は、外観を考慮すると必ずしも好ましいとはいえない。

0011

本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、採光部材の方向が容易に判別され、採光部材が正しい方向に設置される又は設置可能となることにより、所望の採光性能を得ることができる採光機能付き開口構造の製造方法、採光部材の製造方法及び採光部材の方向判別方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記課題を解決するために、本発明は、上下及び表裏が規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から表面に入射する光を全反射させる光偏向要素を含み、前記光偏向要素によって全反射させた光を裏面から出射させる採光部材を準備する準備工程と、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記採光部材を構造物に形成された開口部に設置して採光機能付き開口構造を構成する設置工程と、を備え、前記方向判別工程では、前記設計角度範囲内の所定の角度で傾斜した方向から試験光を前記採光部材に入射させ、前記採光部材から出射された出射光に基づいて、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する、採光機能付き開口構造の製造方法を提供する。

0013

前記所定の角度は、前記採光部材の表裏が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記裏面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、ことが好ましい。

0014

また、前記所定の角度は、前記採光部材の上下が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、ことが好ましい。

0015

また、前記採光部材は、シート状に形成された基部と、前記基部のシート面方向に配列された複数の前記光偏向要素と、を含み、前記光偏向要素は、前記基部よりも低い屈折率の材料からなり、前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状又は曲線状に形成されており、前記上側面は、前記基部の法線方向に対してなす角度が前記裏面側よりも前記表面側で大きくなっていてもよい。

0016

ここで、前記光偏向要素の上側面が、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で折れ線状に形成されている場合、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光の進行方向が前記法線方向に対してなす角度が、前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分が前記法線方向に対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている、ことが好ましい。

0017

また、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分のみに入射するように、設定されている、ことが好ましい。

0018

また、本発明は、上下及び表裏が規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から表面に入射する光を全反射させる光偏向要素を含み、前記光偏向要素によって全反射させた光を裏面から出射させる採光部材を準備する準備工程と、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記採光部材に加工を行う加工工程と、を備え、前記方向判別工程では、前記設計角度範囲内の所定の角度で傾斜した方向から試験光を前記採光部材に入射させ、前記採光部材から出射された出射光に基づいて、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する、採光部材の製造方法を提供する。

0019

前記所定の角度は、前記採光部材の表裏が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記裏面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、ことが好ましい。

0020

また、前記所定の角度は、前記採光部材の上下が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、ことが好ましい。

0021

また、前記採光部材は、シート状に形成された基部と、前記基部のシート面方向に配列された複数の前記光偏向要素と、を含み、前記光偏向要素は、前記基部よりも低い屈折率の材料からなり、前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状又は曲線状に形成されており、前記上側面は、前記基部の法線方向に対してなす角度が前記裏面側よりも前記表面側で大きくなっていてもよい。

0022

ここで、前記光偏向要素の上側面が、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で折れ線状に形成されている場合、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光の進行方向が前記法線方向に対してなす角度が、前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分が前記法線方向に対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている、ことが好ましい。

0023

また、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分のみに入射するように、設定されている、ことが好ましい。

0024

前記加工工程では、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記採光部材に方向を示す指標を設ける、ようにしてもよい。

0025

また、前記採光部材に方向を示す指標が予め設けられている場合、前記加工工程では、前記方向判別工程の判別結果に基づいて、前記指標の正誤を確認し、前記指標が示す方向と実際の前記採光部材の方向とが相違する場合には前記指標を修正する、ようにしてもよい。

0026

また、本発明は、上下及び表裏が規定方向に配置された状態において、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から表面に入射する光を全反射させる光偏向要素を含み、前記光偏向要素によって全反射させた光を裏面から出射させる採光部材を準備する準備工程と、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する方向判別工程と、を備え、前記方向判別工程では、前記設計角度範囲内の所定の角度で傾斜した方向から試験光を前記採光部材に入射させ、前記採光部材から出射された出射光に基づいて、前記採光部材の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別する、採光部材の方向判別方法を提供する。

0027

前記所定の角度は、前記採光部材の表裏が前記規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記裏面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、ことが好ましい。

0028

また、前記所定の角度は、前記採光部材の上下が前記規定方向とは反対に設置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記光偏向要素によって全反射しない角度に、設定されている、ことが好ましい。

0029

また、前記採光部材は、シート状に形成された基部と、前記基部のシート面方向に配列された複数の前記光偏向要素と、を含み、前記光偏向要素は、前記基部よりも低い屈折率の材料からなり、前記光偏向要素の上側面は、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状又は曲線状に形成されており、前記上側面は、前記基部の法線方向に対してなす角度が前記裏面側よりも前記表面側で大きくなっていてもよい。

0030

ここで、前記光偏向要素の上側面が、前記採光部材の厚さ方向に沿う縦断面で折れ線状に形成されている場合、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光の進行方向が前記法線方向に対してなす角度が、前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分が前記法線方向に対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている、ことが好ましい。

0031

また、前記所定の角度は、前記採光部材の上下及び表裏が前記規定方向に配置された状態において、上方に傾斜した方向から前記表面に光を入射させた際に、この光が前記上側面のうちの前記表面側に最も近い平面部分のみに入射するように、設定されている、ことが好ましい。

発明の効果

0032

本発明によれば、採光部材の方向が容易に判別され、採光部材が正しい方向に設置される又は設置可能となることにより、所望の採光性能を得ることができる。

図面の簡単な説明

0033

本発明の第1の実施の形態による製造方法によって製造される採光機能付き開口構造の概略図である。
前記開口構造を構成する採光部材としての合わせガラスの正面図である。
前記開口構造の縦断面図である。
図3の要部拡大図である。
前記合わせガラスに含まれる採光シートの拡大図である。
第1の実施の形態による製造方法の方向判別工程を説明する図である。
前記方向判別工程の詳細を説明する図である。
本発明の第2の実施の形態による採光部材の製造方法を説明する図である。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態における方向判別工程で判別が行われた採光部材とは異なる構成の採光部材に対して方向判別工程を行う例を説明する図である。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態における方向判別工程で判別が行われた採光部材及び図9に示した採光部材とは異なる構成の採光部材に対して方向判別工程を行う例を説明する図である。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態における方向判別工程で判別が行われた採光部材及び図9,10に示した採光部材とは異なる構成の採光部材に対して方向判別工程を行う例を説明する図である。
実施例にかかる方向判別工程において採光部材から出射された光の強度を説明する図である。

実施例

0034

以下、図面を参照して本発明の各実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。

0035

また、本件明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「シート」はフィルムや板と呼ばれ得るような部材も含む概念である。

0036

さらに、本件明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。

0037

さらに、「シート面(フィルム面、板面)」とは、対象となるシート状(フィルム状、板状)部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材フィルム状部材板状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。

0038

<第1の実施の形態>
第1の実施の形態においては、採光機能付き開口構造の製造方法について説明する。図1は、本実施の形態において製造される採光機能付き開口構造1(以下、開口構造1と略す。)の概略図である。図2は、開口構造1を構成する採光部材としての合わせガラス10の正面図であり、図3は、開口構造1の縦断面図である。以下では、まず、開口構造1及び合わせガラス10の概略構成について説明する。

0039

(採光機能付き開口構造及び合わせガラス)
図1において、符号Wは、構造物としての建造物における壁を示しており、この壁Wには、開口部2が形成されている。本実施の形態によって製造される開口構造1は、開口部2に採光部材としての合わせガラス10を設置することにより、構成される。開口構造1は、図中矢印OUTで示す側である室外側からの太陽光を合わせガラス10に入射させ、この入射された光を所望の採光性能で、矢印INで示す側である室内側に採光する。

0040

合わせガラス10は、矩形状に形成された採光シート20と、この採光シート20を挟み込む矩形状の外側パネル12及び内側パネル13と、採光シート20を挟み込んだ状態のパネル12,13の外周縁を取り囲む矩形枠状の枠部材14と、を有している。

0041

このうち、採光シート20は、採光性能を有する部材である。パネル12,13は、ガラスパネル樹脂パネル等、通常の建造物や乗り物の窓等に用いられる透光性を有する板状の透光パネルである。枠部材14は、開口部2に合わせガラス10を保持するための部材である。

0042

図1及び図3において符号Vは、鉛直方向を示している。この例では、パネル12,13の板面が鉛直方向に沿うように、合わせガラス10が開口部2に設置されて使用される。詳しくは、合わせガラス10は、上部10U及び下部10Dを有しており、上部10Uが上方を向き、下部10Dが下方を向き、外側パネル12が室外側を向き、内側パネル13が室内側を向き、且つ、パネル12,13の板面が鉛直方向に沿う状態に設置されて使用されるようになっている。

0043

合わせガラス10は、上記のような使用状態で、図3の複数の矢印に示すように、外側パネル12に入射された光を、採光シート20によって所望の採光性能が得られるように偏向させて内側パネル13から出射させる。図中において、符号10Aは、外側パネル12のうちの光が入射される室外側を向く表面を示し、符号10Bは、内側パネル13のうちの光が出射される室内側を向く裏面を示している。また、図中の符号Hは、表面10A及び裏面10Bに直交する合わせガラス10乃至採光シート20の法線方向を示している。この法線Hは、水平方向に平行に延びている。

0044

図4に示すように、採光シート20は、第1接着層31を介して外側パネル12に接着されると共に、第2接着層32を介して内側パネル13に接着されている。接着層31,32は、熱可塑性樹脂等であり、透光性を有している。また、採光シート20は、シート状に形成された基部21と、基部21のシート面方向に配列された複数の光偏向要素22と、を有している。基部21には、シート面方向に沿って離隔して形成された複数の溝21Aが形成されている。溝21Aの各々の内部に、光偏向要素22が配置されている。また、光偏向要素22は、基部21の屈折率NAよりも低い屈折率NBの材料からなる。なお、図4においては、説明の便宜上、基部21にハッチングを付していない。

0045

図5には、光偏向要素22が拡大されて示されている。図5に示すように、光偏向要素22の上側面22Uは、採光シート20の厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状に形成されている。詳しくは、上側面22Uは、表面10A側に位置する第1面部23Aと、裏面10B側に位置する第2面部23Bと、の2つの平面部分を有している。第1面部23Aが法線方向Hに対してなす角度は、第2面部23Bが法線方向Hに対してなす角度よりも大きくなっている。一方で、光偏向要素22の下側面22Dは、断面視で直線状に延びるように形成されている。

0046

図5において、符号αは、上側面22Uのうちの第1面部23Aが、法線方向Hとなす角度を示し、符号βは、上側面22Uのうちの第2面部23Bが、法線方向Hとなす角度を示している。ここで、α>βの関係が成り立つ。また、符号γは、下側面22Dが、法線方向Hとなす角度を示している。さらに、符号aは、第1面部23Aの法線方向H(厚み方向)での長さ寸法を示し、符号bは、第2面部23Bの法線方向H(厚み方向)での長さ寸法を示している。また、符号hは、第1面部23Aの表面10A側の端部と、上方で隣接する他の光偏向要素22の下側面22Dの表面10A側の端部とのシート面方向での距離を示している。

0047

このような採光シート20では、合わせガラス10の上下及び表裏が、図示の「規定方向」に配置された状態において、上述の光偏向要素22が、図3に示すように、上方に設計角度範囲Ra内の角度で傾斜した方向から表面10Aに入射する光を全反射させるように、第1面部23Aの角度αや第2面部23Bの角度β等が設計されている。そして、光偏向要素22は、全反射させた光を、裏面10Bから上方に跳ね上がるように出射させるようになっている。これにより、合わせガラス10では、所望の採光性能が得られる。なお、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態とは、この例では、合わせガラス10において、上部10Uが上方を向き、下部10Dが下方を向き、光が入射する外側パネル12が室外側を向き、内側パネル13が室内側を向くように配置され、且つ、パネル12,13の板面が鉛直方向に沿う状態となることを意味する。

0048

例えば、図5に示すθ1及びθ2は、設計角度範囲Ra内のある角度を示している。このうち、角度θ1の方向から入射した光は、基部21の内部において屈折され、光偏向要素22の第1面部23Aに対してθAだけ傾斜した角度で、この第1面部23Aに入射し、全反射されて上方に出射されるようになっている。また、角度θ2の方向から入射した光は、基部21の内部において屈折され、光偏向要素22の第2面部23Bに対してθBだけ傾斜した角度で、この第2面部23Bに入射し、全反射されて上方に出射されるようになっている。このように、光偏向要素22は、設計角度範囲Ra内の角度で入射される光を第1面部23A又は第2面部23Bで全反射させるように、角度αや角度β等が設計されている。

0049

なお、図5においては、内側パネル12及び第1接着層31を省略している。この例では、説明の便宜のために、内側パネル12、第1接着層31及び基部21の屈折率が同等であるものとする。したがって、図5に示すように、室外の屈折率をN0とする場合、角度θ1で表面10Aに入射する光は、N0sinθ1=NAsinθxの関係を充足しつつ基部21内を進行する。したがって、当該光の採光シート20内(基部21内)での進行方向が第1面部23Aに対して傾斜する角度θAは、θA=θx−αで算出される。一方、角度θ2で表面10Aに入射する光は、N0sinθ2=NAsinθyの関係を充足しつつ基部21内を進行する。したがって、当該光の採光シート20内(基部21内)での進行方向が第2面部23Bに対して傾斜する角度θBは、θB=θy−βで算出される。

0050

一方で、この採光シート20では、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態、例えば上下の方向が「規定方向」とは反対等の状態においては、上方に設計角度範囲Ra内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合でも、所望の採光性能が得られない、言い換えると、所望の採光性能とは異なる採光性能が得られる。したがって、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置される状態と、そうでない状態とでは、同一の条件で光を入射させた場合であっても、採光性能に違いが生じるようになっている。

0051

具体的には、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態においては、上方に設計角度範囲Ra内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合に、この光が光偏向要素22によって全反射されて裏面10Bから上方に跳ね上がるように出射される出射態様が得られる。一方で、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態においては、同一の条件で光を入射された場合であっても、異なる出射態様が得られる。そのため、所望の採光性能が得られない。

0052

以上に説明したように、上述の合わせガラス10は、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態である場合には、所望の採光性能が得られない。したがって、合わせガラス10の方向が不適切な状態で開口部2に設置されると、開口構造1が所望の採光性能を発揮できない。このような状況を防止するために、以下に説明する本実施の形態の開口構造1の製造方法は、合わせガラス10を壁Wの開口部2に設置する前に、その方向を判別する工程を備える。その後に、開口部2に適切に合わせガラス10が設置される。

0053

(採光機能付き開口構造の製造方法)
以下、本実施の形態による製造方法について詳細に説明する。概略として、本実施の形態による採光機能付き開口構造1の製造方法は、上述の合わせガラス10を準備する準備工程と、合わせガラス10の上下及び表裏を判別する方向判別工程と、方向判別工程の判別結果に基づいて、合わせガラス10を壁Wの開口部2に設置して開口構造1を構成する設置工程と、を備えている。

0054

このうち、方向判別工程においては、合わせガラス10に対して設計角度範囲Ra内の所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを入射させ、合わせガラス10から出射された出射光に基づいて、合わせガラス10の上下及び表裏を判別する。

0055

図6は、本実施の形態にかかる方向判別工程を説明する図である。同図に示すように、本実施の形態では、合わせガラス10を鉛直方向に沿う状態に保持して、上方に所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させ、その出射光を壁面Wsに照射させる。なお、合わせガラス10を鉛直方向に沿う状態に保持する際、理想的には、合わせガラス10を厳密に鉛直方向に平行となるように保持するが、鉛直方向に対して多少傾斜していても構わない。また、この例では、試験光Ltを出射する装置として、点光源装置100が用いられている。試験光Ltは、直進性が高い光であることが好ましい。また、点光源装置100は、作業員が手で容易に扱える小型の光源であることが好ましい。そのため、点光源装置100としては、例えば、レーザポインタ等が好適である。

0056

上述したように、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態においては、上方に設計角度範囲Ra内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合に、この光が光偏向要素22によって全反射されて裏面10Bから上方に跳ね上がるように出射される出射態様が得られる。一方で、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態においては、上述と同一の条件で光を入射させた場合であっても、異なる出射態様が得られる。

0057

そのため、上述したように合わせガラス10を鉛直方向に沿う状態に保持して、上方に所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させた場合には、合わせガラス10の方向に応じて、出射光の出射態様が相違することにより、壁面Wsにおける照射パターンに相違が生じる。本実施の形態による方向判別工程では、このような照射パターンの相違に基づいて、合わせガラス10の方向が判別される。

0058

具体的には、合わせガラス10を鉛直方向に沿う状態に保持した際に、表面10Aが試験光Ltの入射側を向き合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態においては、入射された光は全反射されるため、出射光は、光偏向要素22によって上方に跳ね上がるように出射される出射態様となり、壁面Wsの上方側に出射光が照射される照射パターンが確認され得る。一方、合わせガラス10の表面10Aが試験光Ltを入射する側とは反対側を向いている状態、又は、上部10Uが下方を向いている状態では、「規定方向」の状態で確認され得る照射パターンとは相違する照射パターンが確認され得る。具体的に本実施の形態では、このような照射パターンの相違から、合わせガラス10の方向を判別することができる。

0059

すなわち、壁面Wsの上方側に出射光が照射される照射パターンが確認された場合には、合わせガラス10の表面10A及び上部10Uの方向を特定でき、その他の照射パターンが確認された場合には、表面10A及び上部10Uの方向を明確に特定できないため、壁面Wsの上方側に出射光が照射される照射パターンが確認されるまで、方向判別工程の作業を繰り返せば、合わせガラス10の表面10A及び上部10Uの方向を特定できる。

0060

以上のように、本実施の形態による方向判別工程によれば、合わせガラス10に対して設計角度範囲Ra内の所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを入射させ、合わせガラス10から出射された出射光を確認することによって、合わせガラス10の方向に容易に判別することができる。

0061

ここで、上述の所定の角度θtは、設計角度範囲Ra内の角度が選択され得るが、選択された角度によっては、合わせガラス10の方向に応じて相違する照射パターンに明確な相違が生じない場合がある。その結果、合わせガラス10の方向の判別が容易且つ正確に行うことができなくなる状況が生じ得る。そのため、本実施の形態では、合わせガラス10の方向を容易且つ正確に判別するために、以下に説明する条件1〜5を充足するように、所定の角度θtが設定される。

0062

(条件1)
まず、条件1として、所定の角度θtは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から試験光Ltを表面10Aに入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの第1面部23Aで全反射する角度に、設定される。

0063

本実施の形態では、設計角度範囲Ra内の角度であれば、入射される試験光Ltは、第1面部23A又は第2面部23Bで全反射され得る。しかしながら、試験光Ltが第1面部23A及び第2面部23Bの両方で全反射されると、出射光が広範囲に壁面Wsに照射されて、照射パターンが特徴的な状態となり難くなる傾向がある。一方で、試験光Ltが、主に第1面部23で全反射された場合には、出射光が壁面Wsにスポット的に照射され得て、照射パターンが特徴的となり得る。照射パターンが特徴的である場合には、合わせガラス10の方向(表面10A及び上部10U)を容易且つ正確に判別することができる。したがって、条件1は、試験光Ltが主に第1面部23Aで全反射されて、出射光の照射パターンを特徴的なものとするための前提として、設定されている。

0064

この条件1は、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から試験光Ltを表面10Aに入射させた際に、この光の進行方向が法線方向Hに対してなす角度が、上側面22Uのうちの第1面部23Aが法線方向Hに対してなす角度よりも大きくなるように、所定の角度θtが設定される、という条件である。これに加えて、試験光Ltを表面10Aに入射させた際に、この光の進行方向が法線方向Hに対してなす角度が、第1面部23Aにおける全反射の臨界角よりも小さくなるように、所定の角度θtが設定される、という条件である。

0065

厳密に説明すると、図5に示した角度や屈折率を参照し、採光シート20における基部21内で法線方向Hに対してなす角度θxだけ傾斜した角度で入射する光は、以下の式(1)の範囲で、全反射する。

0066

α<θx<α+90°−arcsin(NB/NA)・・・(1)

0067

上記式(1)に基づき、条件1を充足する所定の角度θtは、以下の式(2)で表される。

0068

arcsin((NB/N0)sinα)<θt<arcsin((NA/N0)sin(α+90°−arcsin(NB/NA))・・・(2)

0069

(条件2)
次に、条件2として、所定の角度θtは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から試験光Ltを表面10Aに入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの第2面部23Bで全反射しない角度に、設定される。

0070

上述したように、試験光Ltが第1面部23A及び第2面部23Bの両方で全反射されると、出射光が広範囲に壁面Wsに照射されて、照射パターンが特徴的な状態となり難くなる傾向がある。一方で、試験光Ltが、主に第1面部23で全反射された場合には、出射光が壁面Wsにスポット的に照射され得て、照射パターンが特徴的となり得る。ここで、試験光Ltが、第2面部23Bに全反射されず、第1面部23のみで全反射された場合には、出射光が壁面Wsに明確にスポット的に照射され得て、照射パターンが明確に特徴的となり得る。したがって、条件2は、試験光Ltが第1面部23のみで全反射されて、出射光の照射パターンを明確に特徴的なものとするために、設定されている。これにより、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から試験光Ltを表面10Aに入射させた際に、スポット的に照射される特徴的な照射パターンから、試験光Ltを入射させた合わせガラス10の状態が「規定方向」の状態であることを容易に判別することができる。このことから、合わせガラス10の方向を容易に判別することが可能となる。

0071

図5に示した角度や屈折率を参照し、採光シート20における基部21内で法線方向Hに対してなす角度θyだけ傾斜した角度で入射する光は、以下の式(3)の範囲で、全反射しない。

0072

θy−β>90°−arcsin(NB/NA)・・・(3)

0073

上記式(3)に基づき、条件2を充足する所定の角度θtは、以下の式(4)で表される。

0074

arcsin((NB/N0)sin(β+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(4)

0075

(条件3)
次に、条件3として、所定の角度θtは、合わせガラス10の表裏が「規定方向」とは反対に配置され、且つ、上下の方向は正しく配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面10Bに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの第2面部23Bによって全反射しない角度に、設定される。すなわち、図5を参照し、矢印Xの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの第2面部23Bによって全反射しない角度に、所定の角度θtが設定される。

0076

合わせガラス10の表裏が「規定方向」とは反対に配置され、且つ、上下の方向は正しく配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面10Bに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの第2面部23Bによって全反射すると、その照射パターンは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において試験光Ltを入射させた場合の出射光の照射パターンに対して、明確な相違が生じ難くなり得る。したがって、条件3は、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態での出射光の照射パターンと、そうでない状態の照射パターンとの相違を明確にして、合わせガラス10の方向を容易に判別可能とするために、設定されている。

0077

条件3を充足する所定の角度θtは、以下の式(5)で表される。

0078

arcsin((NB/N0)sin(−β+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(5)

0079

(条件4)
次に、条件4として、所定の角度θtは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面10Bに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの下側面22Dによって全反射しない角度に、設定される。すなわち、図5を参照し、矢印Yの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの下側面22Dによって全反射しない角度に、所定の角度θtが設定される。

0080

合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面10Bに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの下側面22Dによって全反射すると、その照射パターンは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において試験光Ltを入射させた場合の出射光の照射パターンに対して、明確な相違が生じ難くなり得る。したがって、条件4は、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態での出射光の照射パターンと、そうでない状態の照射パターンとの相違を明確にして、合わせガラス10の方向を容易に判別可能とするために、設定されている。

0081

条件4を充足する所定の角度θtは、以下の式(6)で表される。

0082

arcsin((NB/N0)sin(γ+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(6)

0083

(条件5)
次に、条件5として、所定の角度θtは、合わせガラス10の上下が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Aに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの下側面22Dによって全反射しない角度に、設定される。すなわち、図5を参照し、矢印Zの方向から光を入射させた際に、この光が偏向要素22のうちの下側面22Dによって全反射しない角度に、所定の角度θtが設定される。

0084

合わせガラス10の上下が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Bに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの下側面22Dによって全反射すると、その照射パターンは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において試験光Ltを入射させた場合の出射光の照射パターンに対して、明確な相違が生じ難くなり得る。したがって、条件5は、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態での出射光の照射パターンと、そうでない状態の照射パターンとの相違を明確にして、合わせガラス10の方向を容易に判別可能とするために、設定されている。

0085

条件5を充足する所定の角度θtは、以下の式(7)で表される。

0086

arcsin((NB/N0)sin(−γ+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(7)

0087

以上の条件1〜5を充足するように所定の角度θtが設定された場合には、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態での出射光の照射パターンと、そうでない状態の照射パターンとの差を明確にして、合わせガラス10の方向を容易且つ正確に判別することが可能となる。

0088

具体的には、図7(A)に示すように、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させた場合には、壁面Ws(図6参照)の上方側に出射光が照射させる照射パターンが確認される。

0089

一方、図7(B)に示すように、合わせガラス10の表裏が「規定方向」とは反対に配置され、且つ、上下の方向は正しく配置された状態において、所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させた場合には、壁面Wsの下方側に出射光が照射させる照射パターンが確認される。

0090

また、図7(C)に示すように、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させた場合には、壁面Wsの下方側に出射光が照射させる照射パターンが確認される。

0091

また、図7(D)に示すように、合わせガラス10の上下が「規定方向」とは反対に配置された状態において、所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させた場合には、壁面Wsの下方側に出射光が照射させる照射パターンが確認される。

0092

このように条件1〜5を充足させるように所定の角度θtを設定した場合には、壁面Wsの上方側に光が照射される照射パターンである場合に、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置されており、その他の照射パターンである場合には、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置されていないことが、照射パターンに基づき容易且つ正確に判別できるので、合わせガラス10の方向に容易且つ正確に判別することができる。

0093

ここで、以上の条件1〜5に加えて、所定の角度θtは、以下の条件6を充足することが一層好ましい。

0094

(条件6)
条件6では、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Aに光を入射させた際に、この光が上側面22Uのうちの第1面部23Aのみに入射するように、設定されるという条件を、所定の角度θtに充足させる。

0095

この場合、試験光Ltが、第1面部23のみで全反射されて、出射光が壁面Wsにスポット的に照射されるため、照射パターンが顕著に特徴的となる。そのため、この照射パターンに基づき、合わせガラス10の方向をより判別し易くなる。

0096

条件6を充足する所定の角度θtは、以下の式(8)で表される。

0097

arcsin((NA/N0)sin(arctan(tanα+(h/A))))<θt<arcsin((NA/N0)sin(α+90°−arcsin(NB/NA))・・・(8)

0098

なお、上記式(8)は、arctan(tanα+(h/A))<α+90°−arcsin(NB/NA)が、成り立つ場合にのみ適用可能である。

0099

そして、上述の方向判別工程の後には、方向を判別された合わせガラス10を開口部2に設置して、開口構造1が構成される。

0100

以上に説明した本実施の形態では、方向判別工程において、設計角度範囲Ra内の所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させ、合わせガラス10から出射された出射光に基づいて、合わせガラス10の上下及び表裏を判別する。

0101

この方向判別工程における所定の角度θtは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、当該角度で傾斜した方向から光を入射させた際に、この光を光偏向要素22が全反射させる角度である。そのため、出射光は、光偏向要素22によって全反射されて出射される出射態様となる。一方で、光偏向要素22は、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態においては、所定の角度θtだけ傾斜した方向から光が入射されても、意図的に全反射させるように設計されていない。そのため、「規定方向」の状態とは異なる出射態様で出射光を出射する。

0102

これにより、この方向判別工程においては、所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させるだけで、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」の状態で確認され得る出射態様と、そうでない状態で確認され得る出射態様とに相違を生じさせることができる。この出射態様の相違から、合わせガラス10の方向を判別できる。

0103

これにより、本実施の形態によれば、合わせガラス10の方向が容易に判別され、合わせガラス10が開口部2に正しい方向に設置される又は設置可能となることにより、開口構造1において、所望の採光性能を得ることができる。

0104

とりわけ、本実施の形態によれば、試験光Ltを合わせガラス10に入射させて、出射光を壁面Wsに照射して、その照射パターンの相違から、視覚的に合わせガラス10の方向を判別する。この場合、照射パターンを目視によって確認して、合わせガラス10の方向を判別できるため、方向判別工程を、容易に且つ効率良く実行することができる。

0105

また、本実施の形態によれば、所定の角度θtが、合わせガラス10の表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面10Aに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されている(条件3及び条件4)。さらに、所定の角度θtが、合わせガラス10の上下が規定方向とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Aに光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に設定されている(条件5)。これにより、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態での出射光の出射態様(照射パターン)と、そうでない状態の出射態様(照射パターン)との相違を明確にすることができる。そのため、本実施の形態によれば、出射態様(照射パターン)の明確な相違に基づいて、合わせガラス10の方向を容易且つ正確に判別することができる。

0106

なお、本実施の形態では、光偏向要素22が法線方向Hに関して非対称であるが、光偏向要素22が法線方向Hに関して対称である採光シート20が用いられる場合には、上下方向の判別は必ずしも行わなくてもよい。この場合、条件5を充足させなくてもよい。また、この場合、方向判別工程においては、表裏の判別を行うだけでもよい。

0107

また、本実施の形態では、方向判別工程の対象である合わせガラス10が、採光シート20において、シート状に形成された基部21と、基部21のシート面方向に配列された複数の光偏向要素22と、を含む。そして、光偏向要素22は、基部21よりも低い屈折率の材料からなり、光偏向要素22の上側面22Uは、厚さ方向に沿う縦断面で下方に向けて凸の折れ線状に形成されており、上側面22Uは、法線方向Hに対してなす角度が裏面10B側よりも表面10A側で大きくなっている。すなわち、第1面部23Aが法線方向Hに対してなす角度が、第2面部23Bが法線方向Hに対してなす角度よりも大きくなっている。

0108

ここで、上述のような採光シート20が用いられることに対応して、本実施の形態によれば、所定の角度θtは、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Aに光を入射させた際に、この光の進行方向が法線方向Hに対してなす角度が、上側面22Uのうちの表面10A側に最も近い平面部分(第1面部23A)が法線方向Hに対してなす角度よりも大きくなるように、設定されている。これは、所定の角度θtが、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から試験光Ltを表面10Aに入射させた際に、この光が光偏向要素22のうちの第1面部23Aで全反射し易い角度、であることを意味する。

0109

上述したように、試験光Ltが、主に第1面部23で全反射された場合には、出射光が壁面Wsにスポット的に照射され得て、照射パターンが特徴的となり得る。照射パターンが特徴的である場合には、照射パターンに基づき、合わせガラス10の方向を容易に判別することができる。したがって、本実施の形態では、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Aに光を入射させた際に、この光の進行方向が法線方向Hに対してなす角度が、上側面22Uのうちの表面10A側に最も近い平面部分(第1面部23A)が法線方向Hに対してなす角度よりも大きくなるように、所定の角度θtを設定する。これにより、本実施の形態によれば、特徴的な照射パターンに基づき、合わせガラス10の方向を容易且つ正確に判別することが可能となっている。

0110

さらに、この場合、条件6で説明したように、所定の角度θtが、合わせガラス10の上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面10Aに光を入射させた際に、この光が上側面22Uのうちの表面10A側に最も近い平面部分(第1面部23A)のみに入射するように、設定されていることが好ましい。この場合には、照射パターンが顕著に特徴的となるため、この照射パターンに基づき、合わせガラス10の方向を一層容易且つ正確に判別することが可能となる。

0111

なお、以上に説明した第1の実施の形態では、開口部2に採光部材としての合わせガラス10を設置することにより、開口構造1を製造する例を説明したが、採光部材としての採光シート20の方向を判別してから、窓ガラス等に貼り付けて、開口構造が製造されてもよい。また、開口部2に設置される採光部材は、複層ガラスペアガラス)などでもよい。複層ガラスは、例えば、採光シート20が積層されたシート積層パネルと、このパネルの両外側に配置される外側パネルおよび内側パネルと、を有し、シート積層パネルと、外側パネルおよび内側パネルのうちの少なくとも一方との間に、空間(空気層)が設けられる部材である。この場合、開口構造は、複層ガラスの方向を判別してから開口部に設置することにより、製造される。
また、採光部材は、スラット部が採光機能を有する採光ブラインドや、ロールスクリーン状に形成された採光ロールスクリーン等でもよい。この場合、窓ガラス等の出射面側に、採光ブラインドや、採光ロールスクリーンを設置して、開口構造が製造される。採光ブラインドでは、例えば、各スラット部が上述した採光シート20と同様の構造となっている。この場合、このような採光ブラインドの方向を判別してから、窓ガラス等の出射面側に採光ブラインドを設置することにより、開口構造が製造される。また、採光ロールスクリーンは、例えば、軸部材と、軸部材に、その一端が取り付けられた上述と同様の採光シート20と、を備えて構成されるものである。この場合、このよう採光ロールスクリーンの方向を判別してから、窓ガラス等の出射面側に採光ロールスクリーンを設置することにより、開口構造が製造される。

0112

また、方向判別工程の対象となる採光部材は、光拡散機能を有していてもよい。例えば、上述の合わせガラス10において、第1接着層31と第2接着層32が光拡散機能を有していてもよいし、型板ガラスや擦りガラスに代表されるようにパネルが光拡散機能を有していてもよい。また、採光シート20が光拡散層を有していてよい。この場合、採光部材の出射面から出射される光が拡散されるが、方向判別工程において、出射面と、出射光を照射する受光面(壁面Ws)との間の距離を調整すれば、照射パターンから採光部材の方向を容易に判別することができる。また、方向判別時に周囲の照明を暗くすることでも容易に判別することができる。

0113

<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、採光部材としての採光シートの製造方法を説明する。なお、本実施の形態における、第1の実施の形態と同様の構成部分については、同一の符号を付して、一部説明を省略する。

0114

図8は、本実施の形態による採光シート20の製造方法を説明する図である。概略として、本実施の形態による採光シート20の製造方法は、第1の実施の形態で説明した採光シート20を準備する準備工程と、採光シート20の上下及び表裏を判別する方向判別工程と、方向判別工程の判別結果に基づいて、採光シート20に加工を行う加工工程と、を備えている。

0115

図8(A)は、本実施の形態における方向判別工程を説明する図である。同図に示すように、本実施の形態では、採光シート20を鉛直方向に沿う状態に保持して、第1の実施の形態と同様に、上方に所定の角度θtで傾斜した方向から試験光Ltを合わせガラス10に入射させ、その出射光を壁面Wsに照射させる。この例においても、試験光Ltを出射する装置として、点光源装置100が用いられている。

0116

方向判別工程の内容は、合わせガラス10が採光シート20に代えられた以外の点は、同様のため、詳細な説明は省略する。

0117

一方、図8(B)は、本実施の形態における加工工程を説明する図である。本実施の形態による加工工程では、方向判別工程の判別結果に基づいて、採光シート20に方向を示す指標を設ける。図中の符号41は、天側(上部)側を示す指標を示しており、符号42は、表面側を示す指標を示している。方向判別工程において採光シート20の方向を判別して、このような指標41,42が設けられることで、その後、採光シート20は正しい方向に設置され得る。

0118

なお、第2の実施の形態の変形例として、採光シート20に方向を示す指標が予め設けられている場合には、前記加工工程では、方向判別工程の判別結果に基づいて、指標の正誤を確認し、指標が示す方向と実際の採光シート20の方向(判別した方向)とが相違する場合には指標を修正するようにしてもよい。
また、ここでは、採光部材としての採光シートの製造方法を説明したが、採光部材は、第1の実施の形態で説明したような合わせガラス、複層ガラス、採光ブラインド、採光ロールスクリーン等でもよい。合わせガラスの製造の場合は、採光シートの方向を判別してから、例えば、加工工程において、採光シートを所望の向きとしてガラスの間に配置することにより、合わせガラスが製造される(複層ガラスも同様である)。採光ブラインドの製造の場合は、スラット部の方向を判別してから、例えば、加工工程において、複数のスラット部を所望の向きに整列して連結することにより、採光ブラインドが製造される。採光ロールスクリーンの製造の場合は、採光シートの方向を判別してから、例えば、加工工程において、採光シートを所望の向きで軸部材に連結することにより、採光ロールスクリーンが製造される。また、採光シートの製造の場合は、採光シートの方向を判別してから、例えば、加工工程において、採光シートを所望の向きとして粘着層や光拡散層、ハードコート層等の機能層コーティングラミネート等の方法を用いて採光シートに積層してもよい。

0119

(方向判別工程の対象となる採光部材の変形例)
第1の実施の形態及び第2の実施の形態において方向判別工程で判別が行われた採光部材とは異なる構成の採光部材に対して方向判別工程を行う例を、図9乃至図11を参照しつつ説明する。なお、この変形例の説明においても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で説明した構成部分と同様の構成部分については、同一の符号を付して、説明する。

0120

図9に示す採光シート20’では、光偏向要素22の上側面22Uが、入射側から出射側に向け並ぶ、第1面部23Aと、第2面部23Bと、第3面部23Cとの3つの平面部分を有している。第1面部23Aが法線方向Hに対してなす角度は、第2面部23Bが法線方向Hに対してなす角度よりも大きく、第2面部23Bが法線方向Hに対してなす角度は、第3面部23Cが法線方向Hに対してなす角度よりも大きくなっている。一方で、光偏向要素22の下側面22Dは、断面視で直線状に延びるように形成されている。

0121

このような採光シート20’においても、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、光偏向要素22が、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向(例えば、図中、角度θ9で傾斜した方向)から表面に入射する光を全反射させるように、第1面部23Aの角度、第2面部23B及び第3面部23Cの角度等が設計されている。

0122

一方で、この採光シート20’においても、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態、例えば上下の方向が「規定方向」とは反対等の状態においては、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合でも、所望の採光性能が得られない、言い換えると、所望の採光性能とは異なる採光性能が得られる。すなわち、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態においては、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合に、この光が光偏向要素22によって全反射されて裏面から上方に出射される出射態様が得られる。一方で、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態においては、同一の条件で光を入射された場合であっても、異なる出射態様が得られる。

0123

したがって、このような採光シート20’においても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の方向判別工程を行うことができる。すなわち、図9に示すように、設計角度範囲内の所定の角度(例えば、図中、角度θ9で傾斜した方向)で傾斜した方向から試験光Ltを入射させ、採光シート20’から出射された出射光に基づいて、採光シート20’の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別することができる。

0124

この例にかかる上述の所定の角度も、採光シート20の表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面に光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい(第1の実施の形態で説明した条件3及び条件4と同様の条件)。すなわち、図9における、矢印X又は矢印Yの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい。

0125

また、この例にかかる上述の所定の角度も、採光シート20’の上下が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面に光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい(第1の実施の形態で説明した条件5と同様の条件)。すなわち、図9における、矢印Zの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい。

0126

次に、図10に示す採光シート20’’では、光偏向要素22の上側面22Uが、断面視で直線状に延びるように形成されている。上側面22Uは、裏面側に向けて下方に傾斜するように形成されている。一方で、光偏向要素22の下側面22Dは、断面視で直線状に延びるように形成されている。

0127

このような採光シート20’’においても、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、光偏向要素22が、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向(例えば、図中、角度θ10で傾斜した方向)から表面に入射する光を全反射させるように、上側面22Uの角度等が設計されている。

0128

一方で、この採光シート20’’においても、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態、例えば上下の方向が「規定方向」とは反対等の状態においては、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合でも、所望の採光性能が得られない、言い換えると、所望の採光性能とは異なる採光性能が得られる。すなわち、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態においては、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合に、この光が光偏向要素22によって全反射されて裏面から上方に出射される出射態様が得られる。一方で、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態においては、同一の条件で光を入射された場合であっても、異なる出射態様が得られる。

0129

したがって、このような採光シート20’’においても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の方向判別工程を行うことができる。すなわち、図10に示すように、設計角度範囲内の所定の角度(例えば、図中、角度θ10で傾斜した方向)で傾斜した方向から試験光Ltを入射させ、採光シート20’’から出射された出射光に基づいて、採光シート20’’の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別することができる。

0130

この例にかかる上述の所定の角度も、採光シート20の表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面に光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい(第1の実施の形態で説明した条件3及び条件4と同様の条件)。すなわち、図10における、矢印X又は矢印Yの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい。

0131

また、この例にかかる上述の所定の角度も、採光シート20’’の上下が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面に光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい(第1の実施の形態で説明した条件5と同様の条件)。すなわち、図10における、矢印Zの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい。

0132

次に、図11示す採光シート20’’’では、光偏向要素22の上側面22Uが、断面視で下方に凸の曲線状に形成されている。一方で、光偏向要素22の下側面22Dは、断面視で直線状に延びるように形成されている。

0133

このような採光シート20’’’においても、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態において、光偏向要素22が、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向(例えば、図中、角度θ11で傾斜した方向)から表面に入射する光を全反射させるように、上側面22Uの形状等が設計されている。

0134

一方で、この採光シート20’’’においても、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態、例えば上下の方向が「規定方向」とは反対等の状態においては、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合でも、所望の採光性能が得られない、言い換えると、所望の採光性能とは異なる採光性能が得られる。すなわち、上下及び表裏が「規定方向」に配置された状態においては、上方に設計角度範囲内の角度で傾斜した方向から光が入射された場合に、この光が光偏向要素22によって全反射されて裏面から上方に出射される出射態様が得られる。一方で、上下及び表裏が「規定方向」に配置されていない状態においては、同一の条件で光を入射された場合であっても、異なる出射態様が得られる。

0135

したがって、このような採光シート20’’’においても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の方向判別工程を行うことができる。すなわち、図11に示すように、設計角度範囲内の所定の角度(例えば、図中、角度θ11で傾斜した方向)で傾斜した方向から試験光Ltを入射させ、採光シート20’’’から出射された出射光に基づいて、採光シート20’’’の上下及び表裏のうちの少なくとも一方を判別することができる。

0136

この例にかかる上述の所定の角度も、採光シート20’’’の表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から裏面に光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい(第1の実施の形態で説明した条件3及び条件4と同様の条件)。すなわち、図11における、矢印X又は矢印Yの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい。

0137

また、この例にかかる上述の所定の角度も、採光シート20’’’の上下が「規定方向」とは反対に配置された状態において、上方に傾斜した方向から表面に光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい(第1の実施の形態で説明した条件5と同様の条件)。すなわち、図11における、矢印Zの方向から光を入射させた際に、この光が光偏向要素22によって全反射しない角度に、設定されていることが好ましい。

0138

<実施例>
次に、具体的な角度や寸法が設定された第1の実施の形態で説明した採光シート20を準備し、この採光シート20に対して、方向判別工程を行った実施例について説明する。図5を参照し、この実施例で用いる方向判別工程の対象となる採光シート20は、以下の表1に示す寸法、角度及び屈折率が設定されている。

0139

0140

この実施例における所定の角度θtは、上記の角度α及び角度β等から定まる設計角度範囲Ra内の角度に設定され得る。しかし、本実施例では、上述の第1の実施の形態で説明した条件1〜6を充足する所定の角度θtを以下のように算出した。

0141

条件1を充足させる式(2)は、以下である。
arcsin((NB/N0)sinα)<θt<arcsin((NA/N0)sin(α+90°−arcsin(NB/NA))・・・(2)

0142

この式に基づき、所定の角度θtは、条件1として、22.5°<θt<70.8°、を充足する。

0143

条件2を充足させる式(4)は、以下である。
arcsin((NB/N0)sin(β+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(4)

0144

この式に基づき、所定の角度θtは、条件2として、32.8°<θt、を充足する。

0145

条件3を充足させる式(5)は、以下である。
arcsin((NB/N0)sin(−β+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(5)

0146

この式に基づき、所定の角度θtは、条件3として、32.8°<θt、を充足する。

0147

条件4を充足させる式(6)は、以下である。
arcsin((NB/N0)sin(γ+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(6)

0148

この式に基づき、所定の角度θtは、条件4として、46.7°<θt、を充足する。

0149

条件5を充足させる式(7)は、以下である。
arcsin((NB/N0)sin(−γ+90°−arcsin(NB/NA))<θt・・・(7)

0150

この式に基づき、所定の角度θtは、条件5として、20.1°<θt、を充足する。

0151

以上から、条件1〜5を充足する所定の角度θtは、46.7°<θt<70.8°の範囲となる。

0152

また、条件1〜5に加えて、上述の第1の実施の形態で説明した条件6を充足する所定の角度θtは、以下のように算出される。

0153

すなわち、条件6を充足させる式(8)は、以下である。
arcsin((NA/N0)sin(arctan(tanα+(h/A))))<θt<arcsin((NA/N0)sin(α+90°−arcsin(NB/NA))・・・(8)

0154

この式に基づき、条件6を充足する所定の角度θtは、51.7°<θt<70.8°、となる。

0155

図12は、この実施例において、所定の角度θtを、40°、50°、60°、及び70°に設定し、採光シート20に試験光Ltを入射させた際の、採光シート20から出射された出射光の出射強度分布を示している。

0156

図12(A)は、所定の角度θtが40°の場合、(B)は、所定の角度θtが50°の場合、(C)は、所定の角度θtが60°の場合、(D)は、所定の角度θtが70°の場合を示している。

0157

また、図12(A)〜(D)において、実線は、表面が試験光の入射側を向き採光シート20の上下及び表裏が「規定方向」である場合の出射強度分布を示している。一点鎖線は、採光シート20の表裏が「規定方向」とは反対に配置され、且つ、上下の方向は正しく配置された状態(表裏反転)である場合の出射強度分布を示している。二点鎖線は、採光シート20の上下及び表裏が「規定方向」とは反対に配置された状態(天地表裏反転)である場合の出射強度分布を示している。破線は、合わせガラス10の上下が「規定方向」とは反対に配置され、表裏の方向は正しく配置された状態(天地反転)である場合の出射強度分布を示している。

0158

さらに、これらの出射強度分布では、描かれた曲線が外周側に延びるほど、光の強度が大きいことを意味する。また、描かれた曲線が、法線方向Hに対して上側に延びるほど、光が上方に跳ね上げられていることを示し、描かれた曲線が、法線方向Hに対して下側に延びるほど、下方に出射されていることを示している。

0159

図12(A)に示すように、所定の角度θtが40°の場合、「規定方向」とそれ以外の場合との出射強度に明確に差が生じていないため、「規定方向」である場合の出射光の出射態様(照射パターン)から目視によって、判別対象とされている採光シート20が「規定方向」であることを判別し難い。しかしながら、このような場合であっても、「規定方向」である場合の出射光の出射態様では、上方に跳ね上がる光が多く観察されるため、このような特徴に基づいて、採光シート20の方向を判別し得る。

0160

一方で、所定の角度θtが、条件1〜5を充足する50°、60°、70°の場合、図12(B)〜(D)に示すように、「規定方向」とそれ以外の場合との出射強度に明確に差が生じているため、「規定方向」である場合の出射光の出射態様(照射パターン)から目視によって、判別対象とされている採光シート20が「規定方向」であることを容易に判別することができる。したがって、この結果から、条件1〜条件5を充足するように所定の角度θtを設定すれば、採光シート20が「規定方向」であることを容易に判別することができる結果、採光シート20の方向を容易に判別することができることが、確認された。

0161

また、条件6を充足する図12(C)(D)は、「規定方向」である場合の出射光の強度が、他の角度(50°)よりも大きくなっている。この場合、上方に跳ね上がる光が明確に照射される。このような特徴に基づいて、採光シート20の方向を容易に判別することができる。したがって、この結果から、条件6を充足するように所定の角度θtを設定すれば、採光シート20が「規定方向」であることを容易且つ正確に判別することができる結果、採光シート20の方向を容易に判別することができることが確認された。

0162

1採光機能付き開口構造
2 開口部
10合わせガラス
10A 表面
10B 裏面
10U 上部
10D 下部
12外側パネル
13内側パネル
14枠部材
20,20’,20’’,20’’’採光シート
21 基部
21A 溝
22光偏向要素
22U 上側面
22D 下側面
23A 第1面部
23B 第2面部
23C 第3面部
31 第1接着層
32 第2接着層
θt 所定の角度
W 壁
Lt試験光
Ra設計角度範囲
Ws 壁面

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