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技術 画像形成装置および出力物の生産方法

出願人 株式会社リコー
発明者 土屋雄貴
出願日 2015年12月17日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2015-246446
公開日 2016年7月14日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-128254
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし)
主要キーワード 追加液 複数層分 単位領域当たり 拡大イメージ 混合液滴 固形層 低光沢モード インク塗布量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

光沢度を所定の値以下の低い値に抑えた画像を形成する。

解決手段

刺激により硬化する液体吐出する記録部14と、記録部14によって吐出された液体を硬化する照射部22と、記録部14を移動させる駆動部25と、画像が形成される1の画像形成領域において、記録部14と照射部22とを被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させ、記録部14を被画像形成物に対して相対的に主走査方向に複数回走査させるように駆動部25を制御するスキャン制御部28Aと、スキャン制御部28Aによって形成される画像を1層として、複数層形成する場合、1の画像形成領域に対し、主走査方向に複数層数分の走査をして画像を形成した後、記録部14を被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させて次の走査回数分の画像形成を行わせるマット積層制御部28Cと、を備える。

概要

背景

インクジェット方式を用いてインク吐出させ、乾燥あるいは硬化させて層を形成し、これを積層させることによって立体的な画像や立体物を形成する画像形成方法(立体物形成方法)が知られている。インクジェット方式による画像形成方法の一つに、層の形成と硬化・積層を繰り返す方式が知られている。以下、「画像」には、立体的な画像や立体物を含むものとする。

この方式は、例えば、ノズルから媒体被画像形成物)上に紫外線(UV)などの光を照射することによって硬化する光硬化型インク(例えば、UVインク)を吐出し、媒体に形成されたUVインクドットに光を照射して硬化させることにより、UVインクドットを媒体に定着させるものである。

例えば、特許文献1には、ホストコンピュータから複数面に分けられた頁画像を受信し、それぞれの面画像を一枚ずつ同一メディア上にインクの固形層を重ねて印刷を実行するインクジェットプリンタ印刷方法が開示されている。

従来のインクジェット方式でUVインクを用いて印刷された画像では、光沢度ムラが発生する光沢不均一性の問題があった。この光沢不均一性が発生する要因の一つとして、媒体上に吐出される単位領域あたりのインクの量(Dutyともいう)の違いがある。

すなわち、印刷画像階調値が高い部分と低い部分との間で光沢差が生じ、これらが隣接したときに、光沢ムラとなってしまう。例えば、階調値が低く(色が薄く)、インク打ち込み量が少ない(低Duty)部分では光沢度が高くなり、階調値が高く(色が濃く)、インク打ち込み量が多い(高Duty)部分では光沢度が低くなるものである。

この光沢不均一性に対し、特許文献2には、光の照射により硬化するカラーインククリアインクを吐出し、単位領域あたりに吐出されるカラーインクの量(カラーDuty)及びクリアインクの量(クリアDuty)をそれぞれ変更しながら形成されるテストパターンについて、複数種類パッチ毎に測定された光沢度に基づいて、光沢度が所定の大きさになるときのカラーDuty及びクリアDutyの組み合わせを調べることにより、カラーDuty及びクリアDutyの合計量と、吐出されたカラーインク及び前記クリアインクによって印刷される画像の光沢度と、の関係を求め、画像の光沢度が所定の値となるように、画像中の或る領域におけるカラーDutyに応じて当該領域におけるクリアDutyを決定する印刷方法が開示されている。

この印刷方法は、カラーDutyに応じてクリアDutyを変化させ、高カラーDutyである部分には低クリアDutyに、低カラーDutyである部分には高クリアDutyにクリアインクを打ち込んで光沢不均一性の解消を図っている。

概要

光沢度を所定の値以下の低い値に抑えた画像を形成する。刺激により硬化する液体を吐出する記録部14と、記録部14によって吐出された液体を硬化する照射部22と、記録部14を移動させる駆動部25と、画像が形成される1の画像形成領域において、記録部14と照射部22とを被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させ、記録部14を被画像形成物に対して相対的に主走査方向に複数回走査させるように駆動部25を制御するスキャン制御部28Aと、スキャン制御部28Aによって形成される画像を1層として、複数層形成する場合、1の画像形成領域に対し、主走査方向に複数層数分の走査をして画像を形成した後、記録部14を被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させて次の走査回数分の画像形成を行わせるマット積層制御部28Cと、を備える。

目的

本発明は、光沢度を低い値に抑えることができる画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

被画像形成物に画像を形成する画像形成装置であって、刺激により硬化する液体吐出する記録部と、前記記録部によって吐出された液体を硬化する硬化部と、前記記録部を移動させる駆動部と、画像が形成される1の画像形成領域において、前記記録部と前記硬化部とを前記被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させ、前記記録部を前記被画像形成物に対して相対的に主走査方向に複数回走査させるように前記駆動部を制御するスキャン制御部と、前記スキャン制御部によって形成される画像を1層として、複数層形成する場合、1の画像形成領域に対し、主走査方向に複数層数分の走査をして画像を形成した後、前記記録部を前記被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させて次の走査回数分の画像形成を行わせるマット積層制御部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。

請求項2

前記スキャン制御部にて形成される画像を1層とし、複数層からなる画像を形成する際に、前記スキャン制御部による1層の画像形成動作層数分、順に行って画像を形成する通常積層制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

請求項3

複数層からなる画像を形成する際に、低光沢モードが設定される際には、前記マット積層制御部により画像を形成し、他のモードが設定される際には、前記通常積層制御部により画像を形成することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

請求項4

複数層からなる画像を形成する際に、複数層のうち最上層から所定数の層について、前記マット積層制御部により画像を形成し、残りの層について前記通常積層制御部により画像を形成することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

請求項5

前記液体の各色について、前記通常積層制御部による1層以上の画像形成、および/または前記マット積層制御部による2層以上の画像形成を組み合わせて、層数を変更しながら複数種類パッチを形成するパッチ形成部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

請求項6

前記液体はクリアインクを含み、前記パッチ形成部は、所定の層数と所定の画像形成方式の組み合わせについて、単位体積あたりに吐出されるカラーインクの量であるカラーDutyと、単位体積あたりに吐出されるクリアインクの量であるクリアDutyと、をそれぞれ変更しながら複数種類のパッチを形成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。

請求項7

3層からなる画像を形成することを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の画像形成装置。

請求項8

前記スキャン制御部は、前記記録部が備えるノズル数を主走査方向の走査回数で除した値を、1回の走査で使用するノズル数とすることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。

請求項9

前記スキャン制御部は、前記記録部が備えるノズル数を主走査方向の走査回数で除した際の余りに相当する数のノズル不使用ノズルとすることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。

請求項10

刺激により硬化する液体を吐出するとともに、前記液体を硬化させる画像形成動作を行い、全画像形成領域において前記液体を吐出する記録部を主走査方向に走査させて画像を形成した後に副走査方向に走査させる画像形成動作を繰り返して形成される画像を1層とした場合、複数層の画像を被画像形成物に形成する出力物生産方法であって、画像が形成される1の画像形成領域において、前記記録部を前記被画像形成物に対して相対的に主走査方向に移動させて前記液体の吐出と硬化を層数分行うステップと、層数分の走査をして画像を形成した後、前記記録部を前記被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させて次の走査回数分の画像形成を行うステップと、を行うことを特徴とする出力物の生産方法。

技術分野

0001

本発明は、画像形成装置および出力物生産方法に関する。

背景技術

0002

インクジェット方式を用いてインク吐出させ、乾燥あるいは硬化させて層を形成し、これを積層させることによって立体的な画像や立体物を形成する画像形成方法(立体物形成方法)が知られている。インクジェット方式による画像形成方法の一つに、層の形成と硬化・積層を繰り返す方式が知られている。以下、「画像」には、立体的な画像や立体物を含むものとする。

0003

この方式は、例えば、ノズルから媒体被画像形成物)上に紫外線(UV)などの光を照射することによって硬化する光硬化型インク(例えば、UVインク)を吐出し、媒体に形成されたUVインクドットに光を照射して硬化させることにより、UVインクドットを媒体に定着させるものである。

0004

例えば、特許文献1には、ホストコンピュータから複数面に分けられた頁画像を受信し、それぞれの面画像を一枚ずつ同一メディア上にインクの固形層を重ねて印刷を実行するインクジェットプリンタ印刷方法が開示されている。

0005

従来のインクジェット方式でUVインクを用いて印刷された画像では、光沢度ムラが発生する光沢不均一性の問題があった。この光沢不均一性が発生する要因の一つとして、媒体上に吐出される単位領域あたりのインクの量(Dutyともいう)の違いがある。

0006

すなわち、印刷画像階調値が高い部分と低い部分との間で光沢差が生じ、これらが隣接したときに、光沢ムラとなってしまう。例えば、階調値が低く(色が薄く)、インク打ち込み量が少ない(低Duty)部分では光沢度が高くなり、階調値が高く(色が濃く)、インク打ち込み量が多い(高Duty)部分では光沢度が低くなるものである。

0007

この光沢不均一性に対し、特許文献2には、光の照射により硬化するカラーインククリアインクを吐出し、単位領域あたりに吐出されるカラーインクの量(カラーDuty)及びクリアインクの量(クリアDuty)をそれぞれ変更しながら形成されるテストパターンについて、複数種類パッチ毎に測定された光沢度に基づいて、光沢度が所定の大きさになるときのカラーDuty及びクリアDutyの組み合わせを調べることにより、カラーDuty及びクリアDutyの合計量と、吐出されたカラーインク及び前記クリアインクによって印刷される画像の光沢度と、の関係を求め、画像の光沢度が所定の値となるように、画像中の或る領域におけるカラーDutyに応じて当該領域におけるクリアDutyを決定する印刷方法が開示されている。

0008

この印刷方法は、カラーDutyに応じてクリアDutyを変化させ、高カラーDutyである部分には低クリアDutyに、低カラーDutyである部分には高クリアDutyにクリアインクを打ち込んで光沢不均一性の解消を図っている。

発明が解決しようとする課題

0009

近年、光硬化型インクを用いて層の形成と硬化・積層を繰り返す印刷方法において、光沢度を低い値(例えば、60度光沢度が7以下など)に抑えてマット質感の画像を出力することへの要望がある。

0010

しかしながら、特許文献2のように、カラーインクとクリアインクを同じ層に打つ印刷方法では、光沢度を低く抑えつつ光沢均一性に優れた画像を形成することが困難であるという問題があった。図25および図26を参照してこの点について説明する。

0011

図25は、単位領域当たりインク塗布量と各光沢度(20度光沢度、60度光沢度、85度光沢度)との関係を示すグラフである。なお、横軸の単位領域当たりのインク塗布量とは、単位領域あたりのインクの量であるDuty[%]に適量[pl]を乗じた値を示している。図25中の枠Aに示すように、単位領域当たりのインク塗布量が少ない領域ほど光沢度が高くなることがわかる。画像には、単位領域当たりのインク塗布量の多い領域と低い領域が含まれるため、光沢度の高い部分と低い部分が生じることなる。

0012

特許文献2では、図26に示すように、クリアDutyの制御により光沢均一化を図っている。図26中の矢印Bに示すように、低カラーDuty領域では、クリアインクを用いることで光沢度を低減することができる。

0013

しかしながら、図26に示すように、カラーDutyが100%(最大)のときの60度光沢度が最小となるため、光沢均一化を図るためにはカラーDutyが100%のときの光沢度に均一化せざるを得ない。すなわち、この印刷方法では、光沢度は10程度で収束し、クリアインクの適量を増やしてもこれ以上の低光沢化を図ることはできない。このため、この印刷方法では、光沢度を所定の値以下の低い値に抑えつつ光沢均一性に優れた画像を形成することができなかった。

0014

そこで本発明は、光沢度を低い値に抑えることができる画像形成装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

かかる目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、被画像形成物に画像を形成する画像形成装置であって、刺激により硬化する液体を吐出する記録部と、前記記録部によって吐出された液体を硬化する硬化部と、前記記録部を移動させる駆動部と、画像が形成される1の画像形成領域において、前記記録部と前記硬化部とを前記被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させ、前記記録部を前記被画像形成物に対して相対的に主走査方向に複数回走査させるように前記駆動部を制御するスキャン制御部と、前記スキャン制御部によって形成される画像を1層として、複数層形成する場合、1の画像形成領域に対し、主走査方向に複数層数分の走査をして画像を形成した後、前記記録部を前記被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させて次の走査回数分の画像形成を行わせるマット積層制御部と、を備えるものである。

発明の効果

0016

本発明によれば、光沢度を低い値に抑えることができる。

図面の簡単な説明

0017

画像処理システム概略構成図である。
画像処理システムの機能ブロック図である。
画像処理装置ハードウェア構成の一例を示す図である。
画像形成装置の記録部の一例を示す模式図である。
画像形成装置の記録部の他の例を示す模式図である。
画像形成装置の記録部の他の例を示す模式図である。
スキャン印字の際のノズル分配の説明図である。
5スキャン印字の際のノズル分配の説明図である。
2スキャン印字による画像形成の様子を示す説明図である。
通常積層方式による画像形成の様子を示す説明図である。
通常積層方式で3層印字した際において、1〜16スキャン目で形成されたドットの着弾の様子を示したイメージ図である。
通常積層方式でのドットの積層の様子を示した拡大イメージ図である。
マット積層方式による画像形成の様子を示す説明図である。
マット積層方式で3層印字した際において、1〜16スキャン目で形成されたドットの着弾の様子を示したイメージ図である。
マット積層方式でのドットの積層の様子を示した拡大イメージ図である。
画像形成方式選択処理の一例を示すフローチャートである。
マット積層方式による印字処理の詳細を示すフローチャートである。
通常積層方式による印字処理の詳細を示すフローチャートである。
積層方式毎層数と60度光沢度との関係を示したグラフである。
積層方式毎に層数と算術平均粗さとの関係を示したグラフである。
層数および通常積層方式とマット積層方式との組み合わせを変更しながら形成したパッチが複数形成されたテストチャートである。
図21の各パッチについてのマット積層方式と通常積層方式との組み合わせを示す説明図である。
ブラックインク滴についてのグレースケールチャートである。
クリアインクを用いて3層印字をした場合の模式図である。
単位領域当たりのインク塗布量と光沢度(20度、60度、85度)との関係を示すグラフである。
カラーDutyと60度光沢度との関係を示すグラフである。

実施例

0018

以下、本発明に係る構成を図1から図24に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。

0019

本実施形態に係る画像形成装置は、被画像形成物(支持体P)に画像を形成する画像形成装置であって、刺激により硬化する液体(液滴32)を吐出する記録部(記録部14)と、記録部によって吐出された液体を硬化する硬化部(照射部22)と、記録部を移動させる駆動部(駆動部25)と、画像が形成される1の画像形成領域において、記録部と硬化部とを被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させ、記録部を被画像形成物に対して相対的に主走査方向に複数回走査させるように駆動部を制御するスキャン制御部(スキャン制御部28A)と、スキャン制御部によって形成される画像を1層として、複数層形成する場合、1の画像形成領域に対し、主走査方向に複数層数分の走査をして画像を形成した後、記録部を被画像形成物に対して相対的に副走査方向に移動させて次の走査回数分の画像形成を行わせるマット積層制御部(マット積層制御部28C)と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。

0020

<画像処理システム>
図1は、画像処理システム10の一例を示す概略構成図である。画像処理システム10は、画像処理装置12と、画像形成装置30と、を備える。画像処理装置12と画像形成装置30とは、通信可能に接続されている。なお、広義の「画像形成装置」には、画像処理装置12と画像形成装置30からなる画像処理システム10、画像処理装置12単体、画像形成装置30単体、のいずれも含まれる。

0021

画像形成装置30は、記録部14と、稼働ステージ16と、駆動部25と、を備える。記録部14は、複数のノズルが設けられた複数のヘッド18(記録ヘッド)を備えたインクジェット方式のキャリッジであり、液滴をヘッド18のノズルから吐出することによってドットを記録する。ノズルは、記録部14における、稼働ステージ16との対向面に設けられている。

0022

液滴は、インク滴および追加液滴である。インク滴は、画像形成に用いる色材を含むインクの液滴(カラーインク)である。

0023

追加液滴は、画像に影響を与えない色の液滴である。追加液滴は、例えば、白色または透明(クリアインク)である。また、追加液滴は、被画像形成物である支持体Pと同系色であってもよい。支持体Pは、インク滴による画像の被画像形成物である。支持体Pは、例えば、記録媒体である。また、インクジェット方式等を用いて液滴を吐出することにより、稼働ステージ16上に支持体Pそのものを形成してもよい。

0024

インク滴および追加液滴は、刺激硬化性を有する。刺激は、例えば、光(紫外線、赤外線など)、熱、電気などである。本実施形態では、インク滴および追加液滴は、一例として、紫外線硬化性を有する場合を説明する。なお、インク滴および追加液滴は、紫外線硬化性を有する形態に限定されない。

0025

記録部14における、稼働ステージ16との対向面には、照射部22が設けられている。照射部22は、ノズルから吐出されたインク滴や追加液滴を硬化させる波長の光を支持体Pに照射する。照射部22は、例えば、紫外線を照射する。

0026

稼働ステージ16は、支持体Pを保持する。駆動部25は、記録部14および稼働ステージ16を、鉛直方向(図1中、矢印Z方向)、鉛直方向Zに垂直な主走査方向X、および鉛直方向Zおよび主走査方向Xに垂直な副走査方向Yに、相対的に移動させる。本実施形態では、主走査方向Xおよび副走査方向Yからなる平面は、稼働ステージ16における記録部14との対向面に沿ったXY平面に相当する。

0027

駆動部25は、第1駆動部23および第2駆動部24を含む。第1駆動部23は、記録部14を、鉛直方向Z、主走査方向X、および副走査方向Yに移動させる。第2駆動部24は、稼働ステージ16を、鉛直方向Z、主走査方向X、および副走査方向Yに移動させる。なお、画像形成装置30は、第1駆動部23および第2駆動部24のいずれか一方を備えた構成であってもよい。

0028

図2は、画像処理システム10の機能ブロック図である。画像形成装置30は、記録部14と、駆動部25と、照射部22と、を備える。

0029

画像処理装置12は、主制御部13と、記録制御部28と、を含む。主制御部13は、CPU(Central Processing Unit)などを含んで構成されるコンピュータであり、画像処理装置12全体を制御する。なお、主制御部13は、汎用のCPU以外で構成してもよい。例えば、主制御部13は、回路などで構成してもよい。記録制御部28も、主制御部13と同様にCPU(Central Processing Unit)などを含んで構成されるコンピュータであり、主制御部13と同一のコンピュータであっても、別途設けられたものであってもよい。

0030

主制御部13は、データ受理部12Aと、データ作成部12Bと、データ出力部12Cと、判定部12Dと、を含む。データ受理部12A、データ作成部12B、データ出力部12C、判定部12D、記録制御部28の一部または全ては、例えば、CPUなどの処理装置プログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(IntegratedCircuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。

0031

データ受理部12Aは、画像データを受理する。画像データは、形成する画像の形状や色などの情報である。データ受理部12Aは、通信部を介して、外部装置から画像データを取得してもよいし、画像処理装置12に設けられた記憶手段から画像データを取得してもよい。

0032

データ作成部12Bは、データ受理部12Aで受理した画像データについて、マスク処理などの所定のデータ処理を行う。

0033

データ出力部12Cは、データ作成部12Bにて作成された画像データを画像形成装置30に出力する。

0034

記録制御部28は、データ出力部12Cで作成された画像データに基づいて、ヘッド18から各画素に対応する液滴32を吐出するように、画像形成装置30の記録部14、駆動部25、および照射部22を制御する。

0035

また、記録制御部28は、スキャン制御部28A、通常積層制御部28B、マット積層制御部28Cを備え、それぞれ後述するマルチスキャン方式、通常積層方式、マット積層方式により画像を形成させる制御を行う。また、後述するテストチャートを形成させるパッチ形成部28Dを備えている。

0036

判定部12Dは、判定部12Dに入力される情報に基づいて、通常積層方式とマット積層方式のいずれの方式で印字するかを判定する。

0037

なお、本実施形態では、画像処理システム10は、通信可能に接続された画像処理装置12と、画像形成装置30と、からなるが、画像処理装置12は、画像形成装置30が備えるものであってもよい。また、画像処理システム10が画像処理装置12と、画像形成装置30と、からなる構成(図2)において、画像形成装置30が記録制御部28を備え、記録制御部28が画像処理装置12のデータ出力部12Cから画像データを受け付けるものであってもよい。

0038

次に、画像処理装置12のハードウェア構成について説明する。図3に、画像処理装置12のハードウェア構成を示すブロック図の一例を示す。画像処理装置12は、データを入力するための入力部130と、ディスプレイなどの表示部131と、データ通信を行うための通信部132と、装置全体の制御を司る制御手段としてのCPU133と、CPU133のワークエリアとして使用されるRAM134と、CPU133を動作させるための各種プログラム等を記憶した記録部135とから構成されている。

0039

入力部130は、カーソルキー数字入力キーおよび各種機能キー等を備えたキーボード等が挙げられ、表示部131の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウススライスパット等が挙げられ、ユーザがCPU133に操作指示を与えるためや、データを入力するためのユーザインターフェースである。

0040

表示部131は、CRTやLCD等が挙げられ、CPU133から入力される表示データに応じた表示が行われる。通信部132は、外部とデータ通信するためのものであり、所定の通信インタフェースにて画像形成装置30とデータ通信を行うためのものである。

0041

CPU133は、記録部135に格納されているプログラムに従って、装置全体を制御する中央制御ユニットであり、このCPU133には、入力部130、表示部131、通信部132、RAM134、記録部135が接続されており、データ通信、メモリへのアクセスによるアプリケーションプログラム読み出しや各種データのリードライト、データ/コマンド入力、表示等を制御する。

0042

また、CPU133は、入力部130から入力された画像データや記録部135に記憶された画像データに基づいて、画像を形成するための画像データを、通信部132を介して画像形成装置30に送出する。

0043

RAM134は、指定されたプログラム、入力指示、入力データおよび処理結果等を格納するワークメモリと、表示部131の表示画面に表示する表示データを一時的に格納する表示メモリとを備えている。

0044

記録部135は、CPU133が実行可能なOSプログラム(例えば、Microsoft社のオペレーティングシステムWindows(登録商標)等)、画像形成装置30に対応したプリンタドライバ等の各種プログラムやデータを格納する。なお、記録部135としては、例えば、ハードディスクCD−ROM、DVD−ROM等の光学的、磁気的、電気的な記録媒体を用いることができる。

0045

各種プログラムは、CPU133が読み取り可能なデータ形態で記録部135に格納されている。また、各種プログラムは、あらかじめ記録部135に記録されている場合やインターネット等の通信回線を介してダウンロードされて記録部135に格納される場合等がある。

0046

<画像形成装置>
次に、画像形成装置30の詳細を説明する。画像形成装置30は、光硬化性樹脂によるインク(光硬化型インク)を吐出し、光を照射して光硬化性樹脂を硬化させる光造形法により画像を形成する。

0047

(記録部)
図4に示すように、画像形成装置30における記録部14は、所定方向に複数のノズル19を配列させたキャリッジである。各ノズル19は、液滴32として、インク滴、追加液滴、またはインク滴と追加液滴との混合液を吐出する。ノズル19および液滴を吐出する構成は、公知のインクジェット方式と同様である。

0048

本実施形態では、ヘッド18K,18C,18M,18Y,18W,18T(区別しないときはヘッド18とする)が所定方向に配列されている。各ヘッド18は、インク滴を吐出するノズル19K,19C,19M,19Y,19W,19T(区別しないときはノズル19とする)を有している。ノズル19Kはブラックのインク滴、ノズル19Cはシアンのインク滴、ノズル19Mはマゼンタのインク滴、ノズル19Yはイエローのインク滴、ノズル19Wは白色の追加液滴、ノズル19Tは透明な追加液滴を吐出する。

0049

ノズル19から液滴32が吐出されることで、液滴32に応じたドット34が支持体P上に形成され、画像17が形成される。また、液滴32を積層させて吐出することで、ドット34を積層させ、立体の画像17を形成する。

0050

本実施形態では、ヘッド18K、18C、18M、18Y、18W、18Tの配列方向の両端部に、照射部22が設けられている。各ノズル19から吐出された液滴32に、照射部22から光が照射されることで、液滴32が硬化する。

0051

照射部22は、ノズル19の近傍に配置することが好ましい。照射部22をノズル19の近傍に配置することで、ノズル19から吐出された液滴32が支持体P側に付着してから硬化するまでの硬化時間の短縮を図ることができる。このため、より高精細な画像を形成することができる。

0052

なお、照射部22の数や照射部22の設置位置は、図4に示す形態に限定されない。例えば、図5に示すように、記録部14の主走査方向Xにおいて下流側となる位置に照射部22を設けてもよい。

0053

また、図4には、各ヘッド18の各々が1色(1種類)の液滴32を吐出する場合を示したが、これに限られるものではなく、例えば、図6に示すように、各ヘッド18が2以上のノズル19を備えていてもよい。また、ノズル19は、複数種類の液滴32の混合液滴を吐出してもよい。また、記録部14から吐出するインクの色は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローに限定されない。また、記録部14から吐出する液滴32の種類は、6種類(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、白色、透明)に限定されない。

0054

また、図1に示されるように、画像形成装置30では、記録部14のノズル19から液滴32を吐出しながら、記録部14および支持体Pを相対的に移動させることで、支持体P上に液滴32によるドット34を形成したり、ドット34を積層させたりすることができる。なお、支持体Pは、平面状であってもよいし、凹凸などを備えた立体状であってもよい。

0055

(画像形成方式)
画像形成装置30による印刷方法(画像形成方式ともいう)について説明する。本実施形態に係る画像形成装置30は、スキャン制御部28Aによる制御により、マルチスキャン方式による画像形成が可能である。また、画像形成装置30は、マット積層制御部28Cによる制御により、後述するマット積層方式による画像形成が可能となっている。また、通常積層制御部28Bによる制御により、後述するマット積層方式による画像形成が可能であることが好ましい。以下に各画像形成方式について説明する。

0056

[マルチスキャン方式]
先ず、マルチスキャン方式について説明する。インクジェット方式の画像形成装置の画像形成方法として、支持体Pの同一の領域(画像形成領域)に対して同一の、または異なるノズル群によって複数回の主走査(スキャン)を行うことで画像を形成するマルチスキャン印字マルチパス印字)が知られている。支持体Pの同一領域に対して複数回の主走査を行うことで、解像度の高い画像形成が可能となる。以下、支持体Pの同一領域に対してn回の主走査で印字することをnスキャン印字という。

0057

また、マルチスキャン印字では、スキャン数分にノズル19を等分配するマスク処理がなされる。図7および図8は、12ノズルを有するヘッド18の模式図である。なお、ノズル数は、例えば、1280ノズルなど1000ノズル以上とすることが一般的であるが、ここでは、説明を簡易するため12ノズルである例について説明する。

0058

図7に示すように、12のノズル19を有するヘッド18を用いて、2スキャン印字にて画像を形成する場合、ノズル数12/スキャン数2=6より、1回のスキャンでは、6ノズルを使用することとなる。したがって、例えば、1スキャン目では、ノズル群20aの6つのノズル19、2スキャン目では、ノズル群20bの6つのノズル19を用いて画像が形成するようマスク処理がされる。

0059

また、ノズル数がスキャン数で割り切れない場合は、不使用ノズルを設け、割り切れる数のノズルを使用すればよい。この時、不使用ノズルは最小の数になるようにする。したがって、例えば、図8に示すように、12のノズル19を有するヘッド18を用いて、5スキャン印字にて画像を形成する場合は、ノズル数12/スキャン数5=2あまり2より、1回のスキャンで2ノズルを使用し、2ノズルが不使用ノズル19nとなる。例えば、1スキャン目では、ノズル群20aの2つのノズル19、2スキャン目では、ノズル群20bの2つのノズル19、3スキャン目では、ノズル群20cの2つのノズル19、4スキャン目では、ノズル群20dの2つのノズル19、5スキャン目では、ノズル群20eの2つのノズル19を用いて画像が形成される。

0060

図9(A)〜(E)は、2スキャン印字による画像形成の様子を示す説明図であって、鉛直方向Zの上方から記録部14および支持体Pを示した図である。図9(A)に示すように、1スキャン目では、記録部14は支持体Pに対して相対的に主走査方向Xに移動する。そして、図9(B)に示すように、支持体Pに画像17a1を形成する。この画像17a1は2スキャンで形成される画像のうち1スキャンが完了した状態である。

0061

次いで、図9(C)に示すように、記録部14は支持体Pに対して相対的に主走査方向Xに元の位置に戻るとともに、副走査方向Yに移動する。そして、図9(D)に示すように、左側領域では2スキャン目の画像17a2、右側領域では1スキャン目の画像17b1の画像形成を行う。画像17a2が形成されると、この領域での画像形成が完了する。画像17b1は、2スキャンで形成される画像のうち1スキャンが完了した状態である。画像17b1は、画像17a1を形成した1スキャン目のノズル群で形成される。

0062

次いで、図9(E)に示すように、記録部14は支持体Pに対して相対的に主走査方向Xに元の位置に戻るとともに、副走査方向Yに移動し、右側領域の2スキャン目の画像17b2の画像形成を行う。画像17b2が形成されると、この領域での画像形成が完了し、画像17の形成が完了する。

0063

図9に示した2スキャン印字では、画像17a1,17b1が1スキャン目に割り当てられたノズル群で形成される画像であり、画像17a2,17b2が2スキャン目に割り当てられたノズル群で形成される画像となる。

0064

図9の例では、説明を簡易にするために、1スキャン目で形成される画像と、2スキャン目で形成される画像が重畳して1つの画像となるマルチスキャン印字の例を示しているが、マルチスキャン印字および以下に説明する通常積層方式とマット積層方式では、同一領域内で細分化された小領域について、スキャンごとに異なる小領域にドット34が着弾していくことで、画像17が形成されるものが含まれることは勿論である。

0065

[通常積層方式]
本実施形態に係る画像形成装置30は、通常積層制御部28Bによる制御により、通常積層方式による画像形成が可能であることが好ましい。通常積層方式とは、ここまで説明したマルチスキャン印字を所定の層数分(例えば、3層)繰り返すことで、画像を形成する方式である。

0066

各層を16スキャン印字で形成する通常積層方式について図10を参照して説明する。図10(A)は、16スキャン印字のために1〜16スキャン目のマスク設定がされたヘッド18の模式図である。1スキャン目ではノズル群20a、2スキャン目ではノズル群20b、・・・16スキャン目ではノズル群20pを用いて画像を形成するものである。

0067

通常積層方式では、図10(B)に示すように、1スキャン目では、ノズル群20aにより画像17a1が形成される。次いで、図10(C)に示すように、副走査方向Yへの移動(以下、改行ともいう)がされて、2スキャン目では、ノズル群20bにより画像17a2が形成されるとともに、画像17b1(1スキャン目)が形成される。

0068

そして、16スキャン目までいくと、図10(D)に示すように、ノズル群20pにより画像17a16が形成され、この領域での画像形成が完了する。この時、画像17p1(1スキャン目)が形成されており、この領域で16スキャン目が完了すると、画像が完成する。

0069

この図10(B)〜(D)に示す一連の動作により、1層の画像が形成されることとなる。すなわち、通常積層方式で3層印字する場合は、1層目の画像の形成後に再度、図10(B)の状態に戻り、形成済みの1層目の画像上に2層目の画像を形成していく。

0070

すなわち、通常積層方式の画像形成動作は、
(1スキャン目→改行→2スキャン目→改行→・・・→16スキャン)×積層数
であらわすことができる。

0071

図11は、通常積層方式で3層印字した際において、1〜16スキャン目で吐出された液滴32によるドット34の積層の様子を示したイメージ図である。

0072

図11に示すように、通常積層方式では、1〜16スキャン目で、図中の丸囲み数字1〜16のようにドット34が着弾して、1層目が形成される。次いで、図中の丸囲み数字1〜16のドット34が着弾して、2層目が形成され、次いで、図中の丸囲み数字1〜16のドット34が着弾して、3層目が形成される。

0073

また、図12は、通常積層方式でのドット34の積層の様子を示した拡大イメージ図の一例である。画像形成装置30は、隣接するドット間距離より大きなドット径で印字することが多い。このため、通常積層方式の場合、図12に示すように、例えば、1スキャン目で着弾するドット34上に、2スキャン目で着弾されるドット34が重なる部分(重複部O)が生じる。

0074

この通常積層方式によれば、各層について、特許文献2に示されるように、カラーインクとクリアインクのインク量を制御することで、光沢均一性に優れた画像を形成することが可能となる。しかしながら、光沢度を低く抑えることには限界があった。これは、図11図12に示すように、画像の表面を粗くすることができないことに起因する。

0075

[マット積層方式]
そこで、本実施形態に係る画像形成装置30は、マット積層制御部28Cによる制御により、マット積層方式による画像形成を行うものである。

0076

各層を16スキャン印字で形成するマット積層方式について図13を参照して説明する。ここでは、3層印字について説明する。なお、マット積層方式の場合、通常積層方式とは異なり1層目、2層目・・・のように、層が順に形成されていくものではないが、説明を簡易にするために、通常積層方式における層数の概念を用いて説明する。

0077

図13(A)は、16スキャン印字のために1〜16スキャン目のマスク設定がされたヘッド18の模式図である。1スキャン目ではノズル群20a、2スキャン目ではノズル群20b、・・・16スキャン目ではノズル群20pを用いて画像を形成するものであり、図10(A)に示したものと同一である。

0078

マット積層方式では、図13(B)に示すように、1スキャン目では、ノズル群20aにより画像17a1(1)が形成される。(n)はn層目の画像であることを示す。

0079

次いで、図13(C)に示すように、改行はされず、そのまま2回目の主走査(2スキャン目)がされて、ノズル群20aにより画像17a1(2)が形成される。

0080

次いで、図13(D)に示すように、改行はされず、そのまま3回目の主走査(3スキャン目)がされて、ノズル群20aにより画像17a1(3)が形成される。

0081

次いで、図13(E)に示すように、改行がされて、2スキャン目では、ノズル群20bにより画像17a2(1)が形成される。このとき、画像17a1(1)〜(3)が形成された領域には、ノズル群20aにより画像17b1(1)が形成される。以後、16スキャン目まで続き、画像が完成する。

0082

すなわち、マット積層方式の画像形成動作は、
1スキャン目×積層数→2スキャン目×積層数・・・→16スキャン×積層数
であらわすことができる。マット積層方式では、1層ごとに画像が形成されるのではなく、複数層分の画像を立体的に一度に形成していく。なお、1層の場合は、マット積層方式と通常積層方式の画像形成は、全く同じ手順となるため、マット積層方式は、2以上の層数の場合に適用される。

0083

図14は、マット積層方式で3層印字した際において、1〜16スキャン目で吐出され液滴32によるドット34の積層の様子を示したイメージ図である。

0084

図14に示すように、マット積層方式では、1スキャン目について各層(1)〜(3)のドット34(丸囲み数字1の(1)〜(3))、次いで、2スキャン目について各層(1)〜(3)のドット34(丸囲み数字2の(1)〜(3))、3スキャン目について各層(1)〜(3)のドット34(丸囲み数字3の(1)〜(3))、・・・の順に形成されて、16スキャン目について各層(1)〜(3)のドット34(丸囲み数字16の(1)〜(3))が形成される。

0085

また、図15は、マット積層方式でのドット34の積層の様子を示した拡大イメージ図の一例である。上述したように、画像形成装置30は、隣接するドット間距離より大きなドット径で印字することが多い。

0086

この場合も、図15(A)のように、1スキャン目について各層(1)〜(3)のドット34(丸囲み数字1の(1)〜(3))が積層して形成された状態から、図15(B),(C)に示すように、積層したドット34の隣接位置に印字する際(4スキャン目の(1)〜(3)層とする)、重力でインクが下に落ちる。よって、図15(D)に示すように、積層したドット34上にインクが重ならずに、最隣接間ドットの溝Gを深くすることができる。マット積層方式により、溝Gの部分の割合が多くなり、光を拡散反射させるため、光沢度を抑えた画像形成が可能となる。

0087

(画像形成方式による光沢度)
画像形成装置30は、マット積層方式による画像形成方式と、通常積層方式による画像形成方式との双方の画像形成が可能であって、ユーザ所望の光沢度に応じて、画像形成方式を、通常積層方式またはマット積層方式のいずれかが選択されて実行することが好ましい。例えば、光沢度を所定の値以下で光沢均一化を図るモード(低光沢モード)では、マット積層方式を選択し、その他のモードの場合に、通常印字方式を選択するものである。

0088

図16は、画像形成方式の選択処理の一例を示すフローチャートである。先ず、主制御部13のデータ受理部12Aは、画像データを受理する(S101)。次いで、ユーザにより、データ受理部12Aが受理した画像データを印字する際の光沢度が指定される(S102)。光沢度の指定処理は、特に限られるものではないが、例えば、画像処理装置12の表示部131にユーザに光沢度を選択可能とした選択画面を表示し、ユーザの入力部130からの入力を受け付けるものであればよい。また、光沢度の指定処理(S102)は、データ受理部12Aが画像データを受理する前に、該画像データに光沢度のデータを追加しておき、光沢度の情報を有する画像データをデータ受理部12Aに送るものであってもよい。

0089

次いで、判定部12Dは、光沢度の指定処理(S102)で選択された光沢度と、予め設定された所定値閾値)に基づいて、画像形成方式をマット積層方式とするか、通常積層方式とするかを判定する(S103)。

0090

判定部12Dは、選択された光沢度が所定値以下の場合(S103:Yes)、マット積層方式で印字することを選択する(S104)。一方、選択された光沢度が所定値を超える場合(S103:No)、通常積層方式で印字することを選択する(S107)。

0091

次いで、データ作成部12Bは、選択された印字方式に基づいて、画像データの画像処理を行う(S105,S108)。データ作成部12Bは、マット積層方式の場合は、上述したマット積層方式での吐出順序でノズル19から液滴32を吐出するように画像データを並び替え、通常積層方式の場合は、上述した通常積層方式での吐出順序でノズル19から液滴32を吐出する画像データを作成する。

0092

次いで、データ出力部12Cは、データ作成部12Bで画像処理を行った画像データを画像形成装置30に出力する。また、記録制御部28により、画像形成装置30の記録部14、駆動部25、照射部22が選択された方式で制御される(S106,S109)。

0093

図17は、マット積層方式による印字処理(図16のS106)の詳細を示すフローチャートである。

0094

マット積層制御部28Cは、記録部14に所定の位置において液滴32を吐出させるとともに照射部22により、吐出された液滴32(ドット34)を照射させてこれを硬化させる(S201)。

0095

マット積層制御部28Cは、ドット34を硬化させた後、所定の位置においてn層重ねて印字されたか確認する(S202)。所定の層数(n層)重ねて印字されていない場合(S202:No)は、S201に戻る。一方、n層重ねて印字されている場合(S202:Yes)は、マット積層制御部28Cは印字完了か否かを判断する(S203)。

0096

印字する画像データがないとき(S203:Yes)、マット積層制御部28Cは印字を終了させる。一方、印字する画像データがあるときは(S203:No)、マット積層制御部28Cは記録部14または稼働ステージ16を制御して、相対的に副走査方向に移動させる(S204)。副走査方向に移動し終わったあと、S201に戻り、再度、記録部14によって印字を開始させる。

0097

図18は、通常積層方式による印字処理(図16のS109)の詳細を示すフローチャートである。

0098

通常積層制御部28Bは、記録部14に所定の位置において液滴32を吐出させるとともに照射部22により、吐出された液滴32(ドット34)を照射させてこれを硬化させる(S301)。

0099

通常積層制御部28Bは、ドット34を硬化させた後、1層の画像が形成されたか確認する(S302)。1層の画像が形成されていない場合(S302:No)、通常積層制御部28Bは、記録部14または稼働ステージ16を制御して、相対的に副走査方向に移動させる(S303)。記録部14または稼働ステージ16を相対的に副走査方向に移動させた後は、S301に戻る。

0100

1層の画像が形成された場合(S302:Yes)、通常積層制御部28Bは、複数層の印字が完了しているか否かを判断する(S304)。複数層の印字が完了した場合(S304:Yes)、通常積層印字を完了する。

0101

複数層の印字が完了していない場合(S304:No)、通常積層制御部28Bは、記録部14または稼働ステージ16を制御して、相対的に副走査方向に移動させる(S305)。このとき、通常積層制御部28Bは、記録部14または稼働ステージ16を画像形成開始位置に移動させる。記録部14または稼働ステージ16を移動させた後は、S301に戻る。

0102

図19は、積層方式毎に層数と60度光沢度との関係を示したグラフである。上述のように1層の場合は、マット積層方式と通常積層方式の画像形成は、全く同じ手順となるため、図示されるように同じ値となる。

0103

そして、図19に示すように、2層以上とした場合、マット積層方式によれば、60度光沢度を低い値に抑えることができることがわかる。図19の測定例では、通常積層方式が2層で8以下、3層で7以下とならないのに対し、マット積層方式では、2層で4以下、3層で3以下にできることがわかる。

0104

また、図20は、積層方式毎に層数と算術平均粗さRaとの関係を示したグラフである。1層の場合は、上記の理由により、図示されるように同じ値となる。

0105

そして、図20に示すように、2層以上とした場合、マット積層方式の方が、層数が増えるにつれ算術平均粗さRaが大きくなることがわかる。光沢度は、算術平均粗さRaとトレードオフの関係にあるため、図20に示されるグラフからも、マット積層方式によれば、光沢度を低い値に抑えることが可能であることがわかる。

0106

このように、マット積層方式により形成された画像は、通常積層方式により形成された画像よりも、最隣接ドット間の溝を深くすることで、表面部分を粗くしていることがわかる。これにより、低い光沢度の画像形成が可能となる。

0107

また、3層以上の複数層からなる画像を形成するに際し、複数層のうち最上層から所定数の層について、マット積層方式により画像を形成し、残りの層について通常積層方式により画像を形成することでも、表面部分を粗くして低い光沢度の画像形成が可能となる。

0108

また、ここまでの説明では、ドットの打ち順を入れ替えるため、画像データの並び替え処理を実施する例を説明したが、ベタ画像の場合は、画像データの並び替えを行わずにマット積層方式による画像の形成を行うことができる。

0109

(光沢均一性制御)
以下、マット積層方式による画像形成と、通常積層方式による画像形成とを組み合わせて、ユーザの所望の光沢度での画像形成を行うことについて説明する。

0110

本実施形態に係る画像処理装置12は、パッチ形成部28Dを備えることが好ましい。パッチ形成部28Dは、層数と、通常積層方式とマット積層方式との組み合わせを変更しながら形成したパッチが複数形成されたテストチャートを印刷する。

0111

図21は、積層方式のテストチャートを示している。図22は、図21の丸囲み数字1〜15で示す各パッチが、それぞれ、マット積層方式による画像形成と通常積層方式による画像形成とをどのように組み合わせて形成されたかを示す説明図である。

0112

図21に示すテストチャートは、ブラックのインク滴のみを用いて、1〜5層の画像を形成したパッチであって、その際、各層は図22に示す画像形成方式の組み合わせにて形成したものである。なお、図21では、濃度が異なるように見えるが、各パッチはブラックのインク滴のみを用いて印字したベタ画像であって、実際は、同じ階調値で層数と光沢度が異なるパッチである。

0113

図21に示す各パッチについてパッチごとの光沢度を測定し、ユーザ所望の光沢度に合わせた画像形成方式の組み合わせを選択することが可能となる。

0114

図21に示すテストチャートをインク色ごとに形成することで、各インク色について、複数層の画像形成の際の画像積層方式の組み合わせによる光沢度を計測することができ、層数と光沢度の関係を求めることができる。したがって、ユーザの所望の光沢度に併せて、最適な層数および画像形成方式の組み合わせを選択して画像を形成することが可能となる。

0115

図23は、ブラックのインク滴についてのグレースケールチャートを示している。パッチ形成部28Dは、単位体積あたりに吐出されるカラーインクの量(カラーDuty)及びクリアインクの量(クリアDuty)をそれぞれ変更しながら形成したパッチが複数形成されたグレースケールチャートを印刷する。ここでは、ブラックのインク滴とクリアインクを用いる例を示している。このときのカラーDuty、クリアDutyを決定する基準となるのは、複数層での単位体積当たりの各インク量となる。

0116

図21のテストチャートから選択された所定の積層数および積層方式の組み合わせを用いて、図23に示すグレースケールチャートを出力し、このグレースケールチャートの各パッチを用いてパッチごとの光沢度を測定し、ユーザ所望の光沢度となるように、ユーザ所望の光沢度になるカラーDutyとクリアDutyの組み合わせを選択することができる。

0117

図24は、クリアインクを用いて3層印字をした場合の模式図を示している。ドット34kはブラックのインク滴のドット、ドット34tは、クリアインクのインク滴のドットを示している。図24に示すように、最表層はカラーインクを、下層部分にはクリアインクを含めて積層させることで、例えば、図中のLに示すように、低濃度領域を形成することができ、画像濃度に依らず均一な表面形状とすることができる。

0118

このように画像の領域(部分)毎にカラーインクに加えて所定量のクリアインクをさらに吐出することによって画像全体の光沢度を調整して、光沢均一性が高い画像を形成することが可能となる。

0119

以上説明した本実施形態によれば、光の照射により硬化するインクを吐出するとともに、光を照射してインクを硬化させて被画像形成物に画像を形成する画像形成装置において、ドットの積層によって印字表面を粗くする印字方式(マット積層方式)とすることにより、光沢度を所定の値以下(例えば、60度光沢度が7以下など)の低い値に抑えることができる。

0120

また、カラーインクとクリアインクのDutyを調整することで、光沢度を所定の値以下の低い値に抑えつつ光沢均一性に優れた画像を形成することができる

0121

尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。

0122

10画像処理システム
12画像処理装置
12A データ受理部
12Bデータ作成部
12Cデータ出力部
12D 判断部
13 主制御部
14 記録部
16稼働ステージ
17 画像
18ヘッド
19ノズル
20ノズル群
22照射部
23 第1駆動部
24 第2駆動部
25 駆動部
28記録制御部
28Aスキャン制御部
28B 通常積層制御部
28Cマット積層制御部
28Dパッチ形成部
30画像形成装置
32 液滴
34 ドット

先行技術

0123

特開2000−318140号公報
特開2012−254613号公報

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