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技術 冷却液組成物及びこれを用いた内燃機関の運転方法

出願人 トヨタ自動車株式会社花王株式会社日本ケミカル工業株式会社
発明者 児玉康朗宮島和浩牧野綾太亀ノ上翔吾小倉新一八重田一人吉井揚一郎中野倫之長澤雅之
出願日 2014年12月26日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2014-265468
公開日 2016年7月11日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-124931
状態 特許登録済
技術分野 熱効果発生材料 機械または機関の冷却一般
主要キーワード 熱透過率 平均測定 評価試験装置 アルミ鋳物 モリブテン酸塩 冷却液中 モリブテン酸 粘度計定数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月11日)のものです。
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図面 (2)

課題

内燃機関燃費効果を向上させることができる冷却液組成物及びこれを用いた内燃機関の運転方法の提供。

解決手段

粘度特性改良剤アルカリ金属塩アルカリ金属水酸化物から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物基剤を含有する冷却液組成物であって、粘度特性改良剤が、式(1)で表される化合物であり、基剤が、一価二価三価アルコール又はグリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種のアルコール類、水からなり、動粘度が、25℃で8.5mm2/秒以上であり、かつ100℃で2.0mm2/秒以下である、冷却液組成物に関する。R1O−(R2O)m−SO3M(1)[R1は直鎖/分岐鎖状のC16〜24のアルキル基又はアルケニル基;R2はエチレン基又はプロピレン基;mはR2Oの平均付加モル数を示し、0.5〜10の数;Mは陽イオン又は水素原子

概要

背景

自動車エンジン等を冷却するための冷却液としては様々なものが知られているが、その中でも水はエンジン用冷却液として冷却性能が最も高いために好ましい。しかし真水摂氏0℃以下になると凍結する。このような事情から、不凍性を目的としてエチレングリコール等のグリコール類ベースに必要な凍結温度を得るように水で希釈し、必要によりエンジンラジエーター等に使用される金属、ゴム及び樹脂等の劣化を保護するための各種添加剤を配合した冷却液組成物が使用されてきた。

しかしながら、エチレングリコール等のグリコール類を使用した場合、特に低温において冷却液組成物の粘度が著しく上昇してしまうという問題があった。したがって、従来の粘度特性改良技術においては、一般に、低温時の流動性向上のための低粘度化が行われてきた(特許文献1−3)。

しかしながら、低粘度化を行った場合、冷却液とボア壁との境界層が薄くなり、また対流が起こりやすくなるため、冷却液がボア壁から熱を奪いやすくなり、その結果、冷却損失が増大し、燃費悪化を招くという問題が新たに生じた。一方、放熱性を低下させて冷却損失を低減させるために、エチレングリコール等のグリコール類の濃度を上げて低温時の冷却液の粘度を増大させると、高温時において冷却能力不足となり、オーバーヒートを招くという問題が生じた。

例えば、特許文献4−6には、粘度指数向上剤を配合することにより潤滑油の粘度特性を改良する技術が記載されているが、これらに記載される粘度指数向上剤は低温時の流動性を維持しつつ、高温時の粘度低下を少なくする目的で配合されており、したがって、このような粘度指数向上剤が配合された液剤を冷却液として用いても、低温時の冷却損失を低減させ、かつ高温時の冷却能力を維持することはできない。

概要

内燃機関燃費効果を向上させることができる冷却液組成物及びこれを用いた内燃機関の運転方法の提供。粘度特性改良剤アルカリ金属塩アルカリ金属水酸化物から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物基剤を含有する冷却液組成物であって、粘度特性改良剤が、式(1)で表される化合物であり、基剤が、一価二価三価アルコール又はグリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種のアルコール類、水からなり、動粘度が、25℃で8.5mm2/秒以上であり、かつ100℃で2.0mm2/秒以下である、冷却液組成物に関する。R1O−(R2O)m−SO3M(1)[R1は直鎖/分岐鎖状のC16〜24のアルキル基又はアルケニル基;R2はエチレン基又はプロピレン基;mはR2Oの平均付加モル数を示し、0.5〜10の数;Mは陽イオン又は水素原子

目的

本発明は、内燃機関の燃費効果を向上させることができる冷却液組成物及びこれを用いた内燃機関の運転方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

粘度特性改良剤アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物、並びに基剤を含有する冷却液組成物であって、粘度特性改良剤が、式(1):R1O−(R2O)m−SO3M(1)[式中、R1は、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数16以上かつ24以下のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は、エチレン基又はプロピレン基であり、mは、R2Oの平均付加モル数を示し、0.5以上かつ10以下の数であり、Mは、陽イオン又は水素原子である]で表される化合物であり、基剤が、一価アルコール二価アルコール三価アルコール及びグリコールモノアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコール類及び/又は水からなり、動粘度が、25℃で8.5mm2/秒以上であり、かつ100℃で2.0mm2/秒以下である、冷却液組成物。

請求項2

基剤100gに対して、0.01mmol以上3mmol以下の粘度特性改良剤を含有する、請求項1に記載の冷却液組成物。

請求項3

基剤100gに対して、0.5mmol以上90mmol以下のアルカリ金属化合物を含有する、請求項1又は2に記載の冷却液組成物。

請求項4

冷却液組成物中アルカリ金属イオンと粘度特性改良剤とのモル比(アルカリ金属イオン/粘度特性改良剤)が、1.5以上3000以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の冷却液組成物。

請求項5

更に防錆剤を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の冷却液組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の冷却液組成物を冷却液として用いる、内燃機関運転方法

技術分野

0001

本発明は、内燃機関燃費効果を向上させることができる冷却液組成物及びこれを用いた内燃機関の運転方法に関する。

背景技術

0002

自動車エンジン等を冷却するための冷却液としては様々なものが知られているが、その中でも水はエンジン用冷却液として冷却性能が最も高いために好ましい。しかし真水摂氏0℃以下になると凍結する。このような事情から、不凍性を目的としてエチレングリコール等のグリコール類ベースに必要な凍結温度を得るように水で希釈し、必要によりエンジンラジエーター等に使用される金属、ゴム及び樹脂等の劣化を保護するための各種添加剤を配合した冷却液組成物が使用されてきた。

0003

しかしながら、エチレングリコール等のグリコール類を使用した場合、特に低温において冷却液組成物の粘度が著しく上昇してしまうという問題があった。したがって、従来の粘度特性改良技術においては、一般に、低温時の流動性向上のための低粘度化が行われてきた(特許文献1−3)。

0004

しかしながら、低粘度化を行った場合、冷却液とボア壁との境界層が薄くなり、また対流が起こりやすくなるため、冷却液がボア壁から熱を奪いやすくなり、その結果、冷却損失が増大し、燃費悪化を招くという問題が新たに生じた。一方、放熱性を低下させて冷却損失を低減させるために、エチレングリコール等のグリコール類の濃度を上げて低温時の冷却液の粘度を増大させると、高温時において冷却能力不足となり、オーバーヒートを招くという問題が生じた。

0005

例えば、特許文献4−6には、粘度指数向上剤を配合することにより潤滑油の粘度特性を改良する技術が記載されているが、これらに記載される粘度指数向上剤は低温時の流動性を維持しつつ、高温時の粘度低下を少なくする目的で配合されており、したがって、このような粘度指数向上剤が配合された液剤を冷却液として用いても、低温時の冷却損失を低減させ、かつ高温時の冷却能力を維持することはできない。

先行技術

0006

特開平8−183950号公報
特開2010−236064号公報
特開平9−227859号公報
特開2011−137089号公報
特開2011−132285号公報
特開2011−121991号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、内燃機関の燃費効果を向上させることができる冷却液組成物及びこれを用いた内燃機関の運転方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物と共に式(1)の化合物を粘度特性改良剤として添加して冷却液組成物の動粘度を特定の範囲とすることにより、低温時の冷却損失を低減させ、かつ高温時の冷却能力を維持することが可能となり、よって内燃機関の燃費効果が大きく向上することを見出した。また、本発明者らは、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物と共に式(1)の化合物を粘度特性改良剤として添加して冷却液組成物の動粘度を特定の範囲とすることにより、従来の粘度特性改良剤を用いた場合と比較して低温において結晶析出及び/又はゲル化しにくい性質を冷却液に付与することが可能となることを見出した。

0009

すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)粘度特性改良剤、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物、並びに基剤を含有する冷却液組成物であって、
粘度特性改良剤が、式(1):
R1O−(R2O)m−SO3M (1)
[式中、
R1は、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数16以上かつ24以下のアルキル基又はアルケニル基であり、
R2は、エチレン基又はプロピレン基であり、
mは、R2Oの平均付加モル数を示し、0.5以上かつ10以下の数であり、
Mは、陽イオン又は水素原子である]
で表される化合物であり、
基剤が、一価アルコール二価アルコール三価アルコール及びグリコールモノアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコール類及び/又は水からなり、
動粘度が、25℃で8.5mm2/秒以上であり、かつ100℃で2.0mm2/秒以下である、冷却液組成物。
(2)基剤100gに対して、0.01mmol以上3mmol以下の粘度特性改良剤を含有する、(1)に記載の冷却液組成物。
(3)基剤100gに対して、0.5mmol以上90mmol以下のアルカリ金属化合物を含有する、(1)又は(2)に記載の冷却液組成物。
(4)冷却液組成物中アルカリ金属イオンと粘度特性改良剤とのモル比(アルカリ金属イオン/粘度特性改良剤)が、1.5以上3000以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の冷却液組成物。
(5)更に防錆剤を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の冷却液組成物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の冷却液組成物を冷却液として用いる、内燃機関の運転方法。

図面の簡単な説明

0010

図1は、実施例において使用した暖機性能及び冷却性能評価装置の概略図である。

0011

本発明の冷却液組成物は、粘度特性改良剤として式(1)の化合物及びアルカリ金属化合物を含み、これにより低温時及び高温時において特定の動粘度を有するものである。尚、本発明において、低温とは25℃を意味し、高温とは100℃を意味する。本発明の冷却液組成物において、各種粘度特性改良剤は、単独で用いてもよく、また組み合わせて用いてもよい。

0012

本発明の冷却液組成物に用いられる粘度特性改良剤は、式(1):
R1O−(R2O)m−SO3M (1)
[式中、
R1は、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数16以上かつ24以下のアルキル基又はアルケニル基であり、
R2は、エチレン基又はプロピレン基であり、
mは、R2Oの平均付加モル数を示し、0.5以上かつ10以下の数であり、
Mは、陽イオン又は水素原子である]
で表される化合物である。

0013

前記R1について、アルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状であってもよいが、低温時及び高温時において特定の動粘度を有する観点から、直鎖状であることが好ましい。アルキル基の炭素原子数は16以上かつ24以下であり、18以上かつ22以下のものが好ましく、20以上かつ22以下のものがより好ましい。

0014

前記R1について、アルケニル基は、直鎖状でも分岐鎖状であってもよいが、低温時及び高温時において特定の動粘度を有する観点から、直鎖状であることが好ましい。アルケニル基の炭素原子数は16以上かつ24以下であり、18以上かつ22以下のものが好ましく、20以上かつ22以下のものがより好ましい。具体的には、セチル基マルガリル基、イソステアリル基、2−ヘプチルウンデシル基、ステアリル基、アラキジル基、ベヘニル基リグセリル基等のアルキル基;オレイル基等のアルケニル基が挙げられ、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基が好ましく、ベヘニル基が更に好ましい。

0015

前記R2は、エチレン基又はプロピレン基であり、低温時及び高温時において特定の動粘度を有する観点から、エチレン基が好ましい。

0016

前記mはR2Oの平均付加モル数を示し、低温時及び高温時において特定の動粘度を有する観点から、0.5以上かつ10以下の数であり、1以上かつ8以下の数であることが好ましく、2以上かつ7以下の数であることが更に好ましく、3以上かつ6以下の数であることより好ましい。

0017

前記Mは陽イオン又は水素原子であり、陽イオンが好ましく、陽イオンとしては、具体的には、アルカリ金属イオン及びアンモニウムイオン等が挙げられ、アルカリ金属としては、リチウムナトリウムカリウム等が挙げることができ、ナトリウム又はカリウムが好ましい。

0018

本発明の一実施形態において、R1が直鎖状の炭素原子数18以上かつ22以下のアルキル基であり、R2がエチレン基であり、mがR2Oの平均付加モル数を示す1以上かつ8以下の数であり、Mがナトリウムイオン又はカリウムイオンである、式(1)の化合物を用いることが好ましい。

0019

本発明の一実施形態において、R1が、直鎖状の炭素原子数20以上かつ22以下のアルキル基であり、R2がエチレン基であり、mがR2Oの平均付加モル数を示す2以上かつ7以下の数であり、Mがナトリウムイオン又はカリウムイオンである、式(1)の化合物を用いることがより好ましく、本発明の一実施形態において、R1が、直鎖状の炭素原子数20以上かつ22以下のアルキル基であり、R2がエチレン基であり、mがR2Oの平均付加モル数を示す3以上かつ6以下の数であり、Mがナトリウムイオン又はカリウムイオンである、式(1)の化合物を用いることが更に好ましい。

0020

式(1)の化合物としては、具体的には、C18H37O−(CH2CH2O)3−SO3Na、C18H37O−(CH2CH2O)3−SO3K、C22H45O−(CH2CH2O)4−SO3Na及びC22H45O−(CH2CH2O)4−SO3Kを挙げることができる。

0021

本発明の冷却液組成物に用いられるアルカリ金属化合物は、アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、アルカリ金属塩は、前記式(1)で表される化合物を除く。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。前記アルカリ金属塩としては、無機酸又は有機酸のアルカリ金属塩、トリアゾールチアゾールのアルカリ金属塩等が挙げられる。前記無機酸のアルカリ金属塩としては、亜硝酸ナトリウム及び亜硝酸カリウム等の亜硝酸のアルカリ金属塩;硝酸ナトリウム及び硝酸カリウム等の硝酸のアルカリ金属塩;モリブデン酸ナトリウム及びモリブデン酸カリウム等のモリブテン酸のアルカリ金属塩;次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸のアルカリ金属塩;硫酸ナトリウム及び硫酸カリウム等の硫酸のアルカリ金属塩;炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム等の炭酸のアルカリ金属塩;塩化ナトリウム及び塩化カリウム等の塩酸のアルカリ金属塩;リン酸ナトリウム及びリン酸カリウム等のリン酸のアルカリ金属塩;ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウム等のケイ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸ナトリウム及びホウ酸カリウム等のホウ酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。前記有機酸のアルカリ金属塩としては、安息香酸p−トルイル酸、p−tertブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩;ペンタン酸ヘキサン酸ヘプタン酸オクタン酸2−エチルヘキサン酸ノナン酸デカン酸ウンデカン酸ドデカン酸オレイン酸等の脂肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩;アゼライン酸セバシン酸ウンデカン二酸ドデカン二酸クエン酸等の脂肪族多価カルボン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。前記トリアゾールやチアゾールのアルカリ金属塩としては、ベンゾトリアゾールのアルカリ金属塩等が挙げられる。上述したアルカリ金属塩の中では、低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から、脂肪族多価カルボン酸のアルカリ金属塩が好ましく、セバシン酸ジカリウム塩がより好ましい。尚、防錆剤等にアルカリ金属塩を用いる場合は、アルカリ金属塩として用いられたものとする。その場合、必ずしも別途アルカリ金属化合物を添加する必要はない。

0022

本発明の冷却液組成物に用いられるアルカリ金属水酸化物としては、特に限定されるものではないが、具体的には、水酸化リチウム水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等が挙げられる。上述したアルカリ金属水酸化物の中では、低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から、水酸化カリウムが好ましい。

0023

本発明の冷却液においては、上述したように式(1)の化合物を粘度特性改良剤とアルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物とを含むことにより、動粘度を前記所定の範囲とすることが可能となる。25℃における動粘度を高くしたい場合には、粘度特性改良剤の含有量を増加させる方法、アルカリ金属化合物の含有量を調整する方法、基剤がアルコール類を含む場合アルコール類の含有量を増加させる方法等により達成することができ、また100℃における動粘度を低くしたい場合には、粘度特性改良剤の含有量を減少させる方法、アルカリ金属化合物の含有量を調整する方法、基剤がアルコール類を含む場合アルコール類の含有量を低下させ方法等により達成することができる。

0024

前記粘度特性改良剤の含有量は、低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から、後述する基剤を基準にして(100gに対して)、好ましくは0.01mmol以上、より好ましくは0.05mmol以上、更に好ましくは0.1mmol以上、更に好ましくは0.15mmol以上、更に好ましくは0.2mmol以上、更に好ましくは0.25mmol以上、更に好ましくは0.3mmol以上、更に好ましくは0.4mmol以上であり、冷却性を高める観点及び半固体化を抑制する観点から、好ましくは3mmol以下、より好ましくは2mmol以下、更に好ましくは1mmol以下、更に好ましくは0.8mmol以下であり、これらの観点から、0.01mmol以上3mmol以下であることが好ましく、0.15mmol以上3mmol以下であることがより好ましく、0.2mmol以上2mmol以下であることがより好ましく、0.2mmol以上1mmol以下であることが更に好ましく、0.25mmol以上0.8mmol以下であることが更に好ましく、0.3mmol以上0.8mmol以下であることが更に好ましく、0.4mmol以上0.8mmol以下であることが更に好ましい。尚、防錆剤を用いる場合、粘度特性改良剤の含有量は、基剤と防錆剤との合計量を基準にして(100gに対して)、前記の範囲とすることも好ましい。

0025

また、本発明の冷却液組成物100質量部中、前記粘度特性改良剤の含有量は、低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.08質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.2質量部以上であり、冷却性を高める観点及び半固体化を抑制する観点から、好ましくは3質量部以下、より好ましくは1.8質量部以下、更に好ましくは1質量部以下、更に好ましくは0.6質量部以下であり、これらの観点から、好ましくは0.005〜3質量部、より好ましくは0.01〜1.8質量部、更に好ましくは0.08〜1質量部、更に好ましくは0.1〜0.6質量部、更に好ましくは0.2〜0.6質量部である。

0026

前記アルカリ金属化合物の含有量は、用いる粘度特性改良剤との組み合わせにおいて低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から、後述する基剤を基準にして(100gに対して)、好ましくは0.5mmol以上、より好ましくは1.0mmol以上、更に好ましくは1.5mmol以上であり、更に好ましくは3mmol以上、更に好ましくは5mmol以上であり、冷却性を高める観点及び析出を抑制する観点から、好ましくは90mmol以下、より好ましくは70mmol以下、更に好ましくは45mmol以下、更に好ましくは20mmol以下、更に好ましくは15mmol以下であり、これらの観点から、0.5mmol以上90mmol以下であることが好ましく、1mmol以上90mmol以下であることがより好ましく、1mmol以上70mmol以下であることが更に好ましく、1mmol以上45mmol以下であることが更に好ましく、1.5mmol以上20mmol以下であることが更に好ましく、3mmol以上20mmol以下であることが更に好ましく、5mmol以上15mmol以下であることが更に好ましい。尚、防錆剤を用いる場合、アルカリ金属化合物の含有量は、基剤と防錆剤との合計量を基準(100gに対して)として、前記の範囲とすることも好ましい。

0027

前記アルカリ金属化合物の含有量は、前記粘度特性改良剤としてC18H37O−(CH2CH2O)3−SO3Na又はC18H37O−(CH2CH2O)3−SO3Kと共に用いる場合には、後述する基剤を基準(100gに対して)として、1.0mmol以上45mmol以下であることが好ましい。前記アルカリ金属化合物の含有量は、前記粘度特性改良剤としてC22H45O−(CH2CH2O)4−SO3Na又はC22H45O−(CH2CH2O)4−SO3Kと共に用いる場合には、後述する基剤を基準(100gに対して)として、1.0mmol以上90mmol以下であることが好ましい。尚、アルカリ金属化合物の含有量は、アルカリ金属塩とアルカリ金属水酸化物と両方用いる場合は、合計モル数である。また、防錆剤としてアルカリ金属化合物を用いる場合、当該防錆剤をアルカリ金属化合物として含有量を計算する。

0028

また、本発明の冷却液組成物100質量部中、用いる粘度特性改良剤との組み合わせにおいて低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から、アルカリ金属化合物の含有量は、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.02質量部以上、更に好ましくは0.03質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.25質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上であり、冷却性を高める観点及び析出を抑制する観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは21質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、更に好ましくは7質量部以下、更に好ましくは5質量部以下であり、これらの観点から、アルカリ金属化合物の含有量は、好ましくは0.01〜30質量部、より好ましくは0.01〜20質量部、更に好ましくは0.02〜10質量部、更に好ましくは0.03〜10質量部、更に好ましくは0.05〜7質量部、更に好ましくは0.1〜7質量部、更に好ましくは0.5〜7質量部、更に好ましくは1〜7質量部、更に好ましくは1〜5質量部である。尚、防錆剤にアルカリ金属化合物を用いる場合、当該防錆剤をアルカリ金属化合物として含有量を計算する。

0029

本発明の冷却液組成物中、アルカリ金属イオンと粘度特性改良剤とのモル比(アルカリ金属イオン/粘度特性改良剤)は、低温時及び高温時の冷却液組成物の動粘度を前記所定の範囲とする観点から、好ましくは1.5以上、好ましくは2.5以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは20以上、更に好ましくは30以上、更に好ましくは50以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは3000以下、より好ましくは2500以下、更に好ましくは2000以下、更に好ましくは1500以下、更に好ましくは1100以下、更に好ましくは1000以下、更に好ましくは700以下、更に好ましくは500以下、更に好ましくは300以下、更に好ましくは200以下、更に好ましくは100以下、であり、これらの観点から、好ましくは1.5以上3000以下、より好ましくは2.5以上3000以下、更に好ましくは3以上2500以下、更に好ましくは5以上2000以下、更に好ましくは5以上1500以下、更に好ましくは10以上1000以下、更に好ましくは10以上700以下、更に好ましくは20以上500以下、更に好ましくは30以上300以下、更に好ましくは30以上200以下、更に好ましくは30以上100以下、更に好ましくは50以上100以下である。

0030

尚、アルカリ金属イオンのモル数は、アルカリ金属が複数種ある場合には、各アルカリ金属の合計モル数である。アルカリ金属イオンは、冷却液中の全アルカリ金属のイオンを意味し、前記アルカリ金属化合物由来のアルカリ金属イオンだけでなく、前記粘度特性改良剤由来のアルカリ金属イオン、防錆剤のような他の任意成分由来のアルカリ金属イオンを含む。また、粘度特性改良剤のモル数は、粘度特性改良剤が混合物である場合には、該混合物の各成分の合計モル数である。

0031

本発明の冷却液組成物は、動粘度が、25℃で8.5mm2/秒以上であり、かつ100℃で2.0mm2/秒以下である。

0032

本発明の冷却液組成物は、低温時の冷却損失を抑制する観点から、25℃における動粘度が8.5mm2/秒以上であり、ウォーターポンプへの負荷を回避し、内燃機関の燃費悪化を抑制する観点から、25℃における動粘度が3000mm2/秒以下が好ましく、これらの観点から、好ましくは8.5〜3000mm2/秒、より好ましくは9〜2000mm2/秒、更に好ましくは50〜1000mm2/秒である。

0033

本発明の冷却液組成物は、高温時の冷却能力が維持され、オーバーヒートを防ぐ観点から、100℃における動粘度が2.0mm2/秒以下であり、好ましくは0.3〜2.0mm2/秒、より好ましくは0.4〜1.8mm2/秒である。冷却液組成物の冷却能力は、例えばラジエータ熱透過率を測定することにより評価することができる。尚、水100%の冷却液の100℃における動粘度は0.3mm2/秒である。

0034

本発明の冷却液組成物は基剤を含む。本発明の冷却液組成物に用いられる基剤は、一価アルコール、二価アルコール、三価アルコール等のアルコール及びグリコールモノアルキルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコール類及び/又は水からなる。

0035

本発明の冷却液組成物は、不凍性を有する基剤を含むことが好ましいが、不凍性が必要とされない場合には、基剤は水単独であってもよい。

0036

一価アルコールとしては、例えばメタノールエタノールプロパノールブタノールペンタノールヘキサノールヘプタノールオクタノール等の好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは1〜3の一価アルコールが挙げられ、これらの中から選ばれる1種又は2種以上の混合物からなるものを挙げることができる。

0037

二価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコールトリエチレングリコールプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールヘキシレングリコール等の好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは2〜3の二価アルコールが挙げられ、これらの中から選ばれる1種又は2種以上の混合物からなるものを挙げることができる。

0038

三価アルコールとしては、例えばグリセリントリメチロールエタントリメチロールプロパン、5−メチル−1,2,4−ヘプタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の好ましくは炭素数3〜6、より好ましくは3の三価アルコールが挙げられ、これらの中から選ばれる1種又は2種以上の混合物からなるものを挙げることができる。

0039

グリコールモノアルキルエーテルのアルキル基の炭素数は1〜4が好ましく、炭素数1〜2が更に好ましく、グリコールの炭素数は2〜6が好ましく、炭素数2が更に好ましい。グリコールモノアルキルエーテルの具体例として、エチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノメチルエーテルテトラエチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテルエチレングリコールモノブチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテルトリエチレングリコールモノブチルエーテルテトラエチレングリコールモノブチルエーテルの中から選ばれる1種又は2種以上の混合物からなるものを挙げることができる。

0040

前記基剤の中でもエチレングリコール、プロピレングリコール及び1,3−プロパンジオールが、取り扱い性、価格、入手容易性の観点から好ましい。

0041

従って、基剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール及び水からなる群から選ばれる一種以上を含むことが好ましく、エチレングリコールと水とを含むことが更に好ましい。また、基剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール及び水からなる群から選ばれる一種以上からなることが好ましく、エチレングリコールと水とからなることが更に好ましい。
前記基剤として用いる水としてはイオン交換水が好ましい。

0042

本発明の冷却液組成物100質量部中、基剤の含有量は、冷却液として機能する観点から、好ましくは50質量部以上、より好ましくは75質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは90質量部以上であり、粘度特性改良剤やアルカリ金属化合物を配合する観点から、好ましくは99.92質量部以下であり、より好ましくは99.9質量部以下であり、更に好ましくは99質量部以下、より更に好ましくは98質量部以下であり、これらの観点から、50〜99.92質量部であることが好ましく、80〜99.9質量部であることがより好ましく、90〜99.9質量部であることが更に好ましく、90〜99質量部であることが更に好ましく、90〜98質量部であることが更に好ましい。

0043

本発明の冷却液組成物100質量部中、前記アルコール類の含有量、好ましくはエチレングリコールの含有量は、不凍性を考慮し、1〜99.85質量部であることが好ましく、10〜95質量部であることがより好ましく、25〜89質量部であることが更に好ましく、25〜74質量部であることが更に好ましい。

0044

本発明の冷却液組成物100質量部中、水の含有量は、0.1〜99.85質量部であることが好ましく、0.3〜95質量部であることがより好ましく、10〜74質量部であることが更に好ましく、25〜74質量部であることが更に好ましい。

0045

基剤が水とアルコール類を含む場合、水とアルコール類の配合割合については不凍性・引火性を考慮し、任意に調整できる。基剤中の水とアルコール類の質量割合は、引火点を発生することを回避する観点から20:80〜90:10(水:アルコール類)であることが好ましく、40:60〜75:25であることが好ましい。

0046

本発明の冷却液組成物は、基剤、前記粘度特性改良剤、前記アルカリ金属塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属化合物、必要により防錆剤並びに必要により防錆剤以外の添加剤とを混合して得られるものが好ましく、混合後、好ましくは60℃以上、より好ましくは80℃以上、そして、好ましくは100℃以下に、加熱し、必要に応じ攪拌し、溶解させた後、室温(20℃)まで、冷却することで得られるものであることがより好ましい。

0047

本発明の冷却液組成物には、エンジン冷却液経路に使用されている金属の腐食を効果的に抑制するため、少なくとも1種以上の防錆剤を動粘度に影響を与えない範囲で含ませることができる。防錆剤としては、リン酸及び/又はその塩、脂肪族カルボン酸及び/又はその塩、芳香族カルボン酸及び/又はその塩、トリアゾール類チアゾール類ケイ酸塩硝酸塩亜硝酸塩ホウ酸塩モリブテン酸塩、及びアミン塩のいずれか1種又は2種以上の混合物を挙げることができる。防錆剤の含有量は、冷却液組成物100質量部中、0.01〜25質量部であることが好ましく、0.05〜15質量部であることがより好ましく、0.1〜10質量部であることが更に好ましく、0.1〜5質量部であることが更に好ましい。

0048

本発明の冷却液組成物には、必要に応じて、前記粘度特性改良剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加剤を基剤に配合することができる。その他の添加剤としては、例えばpH調整剤消泡剤又は着色剤苦味剤等が挙げられる。前記その他の添加剤の合計配合量は、組成物100質量部に対して、通常10質量部以下、好ましくは5質量部以下である。

0049

本発明の冷却液組成物の25℃におけるpHは、好ましくは6以上、より好ましくは7以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下である。

0050

本発明の冷却液組成物は、一般に冷却液として用いることができ、内燃機関の冷却液として用いることが好ましい。よって、本発明は、本発明の冷却液組成物を冷却液として用いる、内燃機関の運転方法(以下、本発明の内燃機関の運転方法ともいう)にも関する。本発明の内燃機関の運転方法によれば、内燃機関の燃費効果が大きく向上させることが可能となる。尚、本発明の冷却液組成物は、電池スタック燃料電池スタック等の冷却液にも用いることができる。

0051

本発明は、本発明の冷却液組成物を得るための濃縮組成物にも関する。本発明の濃縮組成物は、前記粘度特性改良剤及び前記基剤を含む組成物であり、アルカリ金属化合物等を含有していてもよい。前記粘度特性改良剤を、冷却液として用いる際よりも高濃度で含む濃縮組成物とすることが可能である。本発明の濃縮組成物に残余の基剤及び場合によりその他の添加剤を加えて、粘度特性改良剤の濃度を2分の1〜100分の1に希釈することにより、本発明の冷却液組成物を得ることができる。

0052

本発明の濃縮組成物に含まれる基剤は、冷却液組成物を得るために更に加える基剤と同一であっても異なっていてもよい。例えば、基剤として最初にエチレングリコール等のアルコールを用いて濃縮組成物を得た後に、残余の基剤として水を添加して希釈してもよい。本発明の濃縮組成物100質量部中、前記粘度特性改良剤を0.1〜99質量部含有することが好ましく、1〜90質量部含有することがより好ましく、3〜50質量部含有することが更に好ましい。また、本発明の濃縮組成物100質量部中、前記基剤を1〜99.9質量部含有することが好ましく、50〜99質量部含有することがより好ましく、70〜95質量部含有することが更に好ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。

0053

[実施例1]
エチレングリコール49.8質量部とイオン交換水50質量部を混合し、これに防錆剤としてのベンゾトリアゾール0.2質量部を添加し、粘度特性改良剤A(C18H37O−(CH2CH2O)3−SO3Na)0.25質量部、アルカリ金属化合物としてのセバシン酸ジカリウム3.06質量部を添加した後、混合液を80℃に昇温し、その後30分攪拌し、室温まで撹拌冷却して冷却液組成物を得た。

0054

基剤を基準として(100gとして)、粘度特性改良剤A(C18H37O−(CH2CH2O)3−SO3Na)は、0.5mmolであり、アルカリ金属化合物としてのセバシン酸ジカリウムは11mmolであった。

0055

冷却液組成物100質量部中、アルカリ金属化合物の含有量は、2.96質量部であり、粘度特性改良剤の含有量は、0.24質量部であった。

0056

アルカリ金属イオンは、アルカリ金属化合物由来のものと粘度特性改良剤の由来の合計量を用いる。
従って、アルカリ金属イオンと粘度特性改良剤とのモル比(アルカリ金属イオン/粘度特性改良剤)は、(11×2+0.5)/0.5=45となる。

0057

[実施例2]
粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤A0.25mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0058

[実施例3]
粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤B(C22H45O−(CH2CH2O)4−SO3Na)0.66mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0059

[実施例4]
粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤B0.25mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0060

[実施例5]
エチレングリコール49.8質量部の代わりにエチレングリコール50質量部を用い、アルカリ金属化合物1mmol、粘度特性改良剤A0.25mmolを使用し、防錆剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0061

[実施例6]
エチレングリコール49.8質量部の代わりにエチレングリコール50質量部を用い、アルカリ金属化合物1mmol、粘度特性改良剤B0.66mmolを使用し、防錆剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0062

[実施例7]
エチレングリコール79.7質量部、イオン交換水20質量部、防錆剤を0.3質量部用い、アルカリ金属化合物11mmol、粘度特性改良剤B0.01mmolを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0063

[実施例8]
アルカリ金属化合物1mmol、粘度特性改良剤B3.0mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0064

[実施例9]
エチレングリコール79.7質量部、イオン交換水20質量部、防錆剤を0.3質量部用い、アルカリ金属化合物90mmol、粘度特性改良剤B0.17mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0065

[比較例1]
粘度特性改良剤Aを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。比較例1の冷却液組成物は、従来の50%エチレングリコール冷却液に相当し、暖機性能及び冷却性能を評価する際の基準とした。

0066

[比較例2]
イオン交換水99.8質量部に防錆剤としてのベンゾトリアゾール0.2質量部を添加して混合した。比較例2の冷却液組成物は、水を基剤とした、従来の冷却性能が高い冷却液に相当する。

0067

[比較例3]
エチレングリコール49.8質量部の代わりにエチレングリコール49.75質量部を使用し、粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりにキサンタンガム[三晶株式会社製]0.05質量部を使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0068

[比較例4]
粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤B3.31mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0069

[比較例5]
粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤A0.1mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0070

[比較例6]
粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤B0.08mmolを使用した以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0071

[比較例7]
エチレングリコール50質量部とイオン交換水50質量部を混合した。

0072

[比較例8]
エチレングリコール49.8質量部の代わりにエチレングリコール50質量部、粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤A0.25mmolを使用し、アルカリ金属化合物及び防錆剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0073

[比較例9]
エチレングリコール49.8質量部の代わりにエチレングリコール50質量部、粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤B0.66mmolを使用し、アルカリ金属化合物及び防錆剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0074

[比較例10]
エチレングリコール49.8質量部の代わりにエチレングリコール50質量部、アルカリ金属化合物11mmolの代わりにアルカリ金属化合物100mmol、粘度特性改良剤A0.5mmolの代わりに粘度特性改良剤B0.66mmolを使用し、防錆剤を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で冷却液組成物を得た。

0075

実施例1−9及び比較例1−10により得られた冷却液組成物の25℃における外観目視により観察した。また、実施例1−9及び比較例1−10により得られた冷却液組成物の25℃及び100℃における動粘度を測定し、また熱特性(暖機性能及び冷却性能)を評価した。結果を表1に記載する。

0076

<外観>
以下の基準に従い、目視により判定した:
透明液体沈殿又は異物等の生成が観察されない状態;
半透明液体:常温流動する状態;
白濁ペースト:常温で流動しない状態;
析出:目視で液中結晶固形物が認められる状態。

0077

<動粘度の測定>
冷却液組成物の25℃及び100℃における動粘度は、JIS K 2283又はASTMD445.D446のグラス毛管粘度計を用いる試験方法準拠して測定した。具体的には以下の方法で測定した。
(1)JIS K 2283規定のウベローデ粘度計を用意し、気泡が入らないように傾けながら試料を規定量充填した。
(2)試料を充填した粘度計を15分間恒温水槽調温した。
(3)試料を上部の測時標線以上まで吸い上げた後、自然落下させ、メニスカスが測時標線上部から下部を通過する時間を測定した。
(4)測定時間が200秒未満の場合は粘度計を取り替えて(1)−(3)の操作を行った。
(5)測定時間が200秒以上となる粘度計を用いて測定を2回行い、その測定時間の差が平均値の0.2%以内である場合に、その平均測定時間と用いた粘度計の粘度計定数から動粘度を算出した。

0078

<暖機性能>
暖機性能は25℃室温における簡易熱特性評価試験装置図1参照)を用い、アルミ鋳物が25℃から60℃に昇温するまでの時間を測定した。比較例1の結果(240秒)を基準値1.0とした。

0079

<冷却性能>
冷却性能は25℃室温における簡易熱特性評価試験装置(図1参照)を用い、アルミ鋳物が90℃から80℃に冷却されるまでの時間を測定した。比較例1の結果(300秒)を基準値1.0とした。

0080

表1に、1−9及び比較例1−10で得られた冷却液組成物の動粘度、暖機性能及び冷却性能の測定結果を示す。

0081

0082

表1より、実施例1−9の冷却液組成物は、低温時における動粘度が高く、かつ高温時における動粘度低下が十分であるため、いずれも比較例1に対しの冷却液組成物より暖機性能が向上しており、かつ冷却性能が維持されていることがわかる。また、実施例1−9の冷却液組成物はいずれも、析出が生じす、また白濁ペーストとなることもなく、透明又は半透明の液体であった。

0083

一般的な増粘剤であるキサンタンガムを用いた比較例3の冷却液組成物は、高温において動粘度の低下が小さいため冷却性能に劣ることがわかった。一方、比較例2の冷却液組成物は、冷却性能が高いが、低温時の動粘度が低く、暖機性能に劣ることがわかった。

0084

比較例4の冷却液組成物は、暖機性が向上するものの、冷却性は低下し、半固体化する程粘度が高いため、ウォータポンプへの負荷が高く、内燃機関の燃費悪化が起こる。

実施例

0085

比較例5−9の冷却液組成物は、増粘が不十分で暖機性が向上しない。
比較例10の冷却液組成物は、アルカリ金属化合物が析出した。

0086

本発明の冷却液組成物は、自動車作業用車両トラック重機等)等の車両、船舶航空機発電機、冷暖房システムの内燃機関(ハイブリッドシステムを含む)及び、電池及び燃料電池の冷却に好適に使用される。

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