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技術 板状脱硝触媒及びその製造方法

出願人 三菱日立パワーシステムズ株式会社
発明者 今田尚美加藤泰良倉井琢麻甲斐啓一郎
出願日 2015年1月6日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2015-001171
公開日 2016年7月11日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2016-123943
状態 特許登録済
技術分野 触媒 触媒による排ガス処理
主要キーワード 円形台 帯状スペーサ 吹き溜まり 試験用装置 製品受け 板状担体 三角配列 エンボス加工用ロール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月11日)のものです。
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図面 (12)

課題

高い活性が維持され、長期間の使用に耐え得る、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物接触還元させるために好適な板状脱硝触媒及びその製造方法を提供する。

解決手段

触媒活性成分を含有するペーストを、長尺板状担体に、エンボス加工用ローラにて圧着して、該板状担体に圧着されるペーストの表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いでプレス曲げ加工を行って、平坦部帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含む方法によって、板状脱硝触媒を得る。

概要

背景

燃焼排ガスに含まれる灰を構成する成分は燃料の種類によって大きく変わる。例えば、PRB(Powder River Basin)炭の燃焼排ガスには、カルシウムマグネシウムなどのアルカリ土類金属高濃度(20質量%程度)で含む灰が含まれている。この灰が脱硝触媒の表面に付着し、触媒層に含まれている硫酸イオンと灰に含まれているアルカリ土類金属が式(1)などで表される反応をすると、石膏などのアルカリ土類金属硫酸塩が生成することがある。石膏などが脱硝触媒の表面で生成し堆積すると脱硝触媒の活性が低下する。
CaCO3+SO4 → CaSO4+CO2+1/2O2 (1)

灰の吹き溜まりとなるクラックや凹みを埋めて灰の付着を防ぐ方法が提案されている(特許文献1または特許文献2)。ところが、PRB炭の燃焼で生成する灰は、極めて細かいので、平らな面にも付着する。そのために、脱硝触媒の活性低下を従来の対策では十分に防ぐことができていない。

概要

高い活性が維持され、長期間の使用に耐え得る、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物接触還元させるために好適な板状脱硝触媒及びその製造方法を提供する。触媒活性成分を含有するペーストを、長尺板状担体に、エンボス加工用ローラにて圧着して、該板状担体に圧着されるペーストの表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いでプレス曲げ加工を行って、平坦部帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含む方法によって、板状脱硝触媒を得る。

目的

本発明の目的は、高い活性が維持され、長期間の使用に耐え得る、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元させるために好適な板状脱硝触媒及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

板状担体、および該板状担体に担持された、触媒活性成分を含有する触媒層を有して成り、該触媒層は、その表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数有する板状脱硝触媒

請求項2

凸部は、法線方向から見たときの形状が真円形楕円形または多角形であり、且つ側方から見たときの形状が多角形または半円形である、請求項1に記載の板状脱硝触媒。

請求項3

平坦部帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に有する形状を成している、請求項1または2に記載の板状脱硝触媒。

請求項4

アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物接触還元させるためのものである、請求項1〜3のいずれかひとつに記載の板状脱硝触媒。

請求項5

複数の請求項3に記載の板状脱硝触媒を、一つの板状脱硝触媒の帯状スペーサ部が隣りの他の一つの板状脱硝触媒の平坦部に対向するように、重ね合わせてなる、脱硝触媒ユニット

請求項6

触媒活性成分を含有するペーストを、長尺の板状担体に、エンボス加工用ローラにて圧着して、該板状担体に圧着されるペーストの表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いでプレス曲げ加工を行って、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含む板状脱硝触媒の製造方法。

請求項7

エンボス加工用ローラが、ロール表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に被加工物を通してエンボス加工するもの、または平坦なロール表面のロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に、所定形状の凹部を所定間隔で複数有する型シート2枚と該型シートに挟まれた被加工物とを一緒に通してエンボス加工するものである、請求項6に記載の板状脱硝触媒の製造方法。

請求項8

触媒活性成分を含有するペーストを、長尺の板状担体に、加圧ローラにて圧着し、前記板状担体に圧着されたペーストの表面にエンボス加工を施して、幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いでプレス曲げ加工を行って、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含む板状脱硝触媒の製造方法。

請求項9

エンボス加工が、プレス板表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するプレス板2枚が対向して配置され、該2枚のプレス板の間に被加工物を置いて、2枚のプレス板を被加工物に圧し当てること;ロール表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に被加工物を通すこと;または平坦なロール表面のロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に、所定形状の凹部を所定間隔で複数有する型シート2枚と該型シートに挟まれた被加工物とを一緒に通すことを含むものである、請求項8に記載の板状脱硝触媒の製造方法。

請求項10

請求項5に記載の脱硝触媒ユニットに、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスを流して、該排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元することを含む、脱硝方法

技術分野

0001

本発明は、高い活性が維持され、長期間の使用に耐え得る、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物接触還元させるために好適な板状脱硝触媒及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

燃焼排ガスに含まれる灰を構成する成分は燃料の種類によって大きく変わる。例えば、PRB(Powder River Basin)炭の燃焼排ガスには、カルシウムマグネシウムなどのアルカリ土類金属を高濃度(20質量%程度)で含む灰が含まれている。この灰が脱硝触媒の表面に付着し、触媒層に含まれている硫酸イオンと灰に含まれているアルカリ土類金属が式(1)などで表される反応をすると、石膏などのアルカリ土類金属硫酸塩が生成することがある。石膏などが脱硝触媒の表面で生成し堆積すると脱硝触媒の活性が低下する。
CaCO3+SO4 → CaSO4+CO2+1/2O2 (1)

0003

灰の吹き溜まりとなるクラックや凹みを埋めて灰の付着を防ぐ方法が提案されている(特許文献1または特許文献2)。ところが、PRB炭の燃焼で生成する灰は、極めて細かいので、平らな面にも付着する。そのために、脱硝触媒の活性低下を従来の対策では十分に防ぐことができていない。

先行技術

0004

特開2009−297615号公報
特開2013−615号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、高い活性が維持され、長期間の使用に耐え得る、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元させるために好適な板状脱硝触媒及びその製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。

0007

〔1〕板状担体、および
該板状担体に担持された、触媒活性成分を含有する触媒層を有して成り、
該触媒層は、その表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数有する
板状脱硝触媒。

0008

〔2〕 凸部は、法線方向から見たときの形状が真円形楕円形または多角形であり、且つ側方から見たときの形状が多角形または半円形である、〔1〕に記載の板状脱硝触媒。
〔3〕平坦部帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に有する形状を成している、〔1〕または〔2〕に記載の板状脱硝触媒。

0009

〔4〕アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元させるためのものである、〔1〕〜〔3〕のいずれかひとつに記載の板状脱硝触媒。

0010

〔5〕 複数の前記〔3〕に記載の板状脱硝触媒を、一つの板状脱硝触媒の帯状スペーサ部が隣りの他の一つの板状脱硝触媒の平坦部に対向するように、重ね合わせてなる、
脱硝触媒ユニット

0011

〔6〕触媒活性成分を含有するペーストを、長尺の板状担体に、エンボス加工用ローラにて圧着して、該板状担体に圧着されるペーストの表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いで
プレス曲げ加工を行って、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含む
板状脱硝触媒の製造方法。
〔7〕 エンボス加工用ローラが、
ロール表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に被加工物を通してエンボス加工するもの、または
平坦なロール表面のロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に、所定形状の凹部を所定間隔で複数有する型シート2枚と該型シートに挟まれた被加工物とを一緒に通してエンボス加工するもの
である、〔6〕に記載の板状脱硝触媒の製造方法。

0012

〔8〕触媒活性成分を含有するペーストを、長尺の板状担体に、加圧ローラにて圧着し、
該板状担体に圧着されたペーストの表面にエンボス加工を施して、幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いで
プレス曲げ加工を行って、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含む
板状脱硝触媒の製造方法。
〔9〕 エンボス加工が、
プレス板表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するプレス板2枚が対向して配置され、該2枚のプレス板の間に被加工物を置いて、2枚のプレス板を被加工物に圧し当てること;
ロール表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に被加工物を通すこと; または
平坦なロール表面のロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に、所定形状の凹部を所定間隔で複数有する型シート2枚と該型シートに挟まれた被加工物とを一緒に通すこと
を含むものである、〔8〕に記載の板状脱硝触媒の製造方法。

0013

〔10〕 前記〔5〕に記載の脱硝触媒ユニットに、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスを流して、該排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元することを含む、脱硝方法

発明の効果

0014

本発明に係る板状脱硝触媒は、カルシウムなどのアルカリ土類金属を高濃度で含む灰が含まれる排ガスに含まれる窒素酸化物の接触還元に用いた場合でも、その表面に石膏などのアルカリ土類金属硫酸塩がほとんど生成しないので、高い触媒活性が維持され、長期間の使用に耐え得る。

0015

図9に示すように、凸部の無い面では気流乱れが少ないため付着した灰が剥がれ難い。灰に含まれるカルシウムなどのアルカリ土類金属が脱硝触媒中に在る硫酸根と反応して石膏が生成する。灰の付着により層状に石膏が蓄積する。一方、図10に示すように、凸部の有る面では凸部において気流の乱れが生じやすい。例えば、凸部の背後に渦流が形成されることがある。この気流の乱れによって、灰が付着しにくく、また一旦付着した灰が剥がれやすい。そのために触媒表面に石膏層が形成されにくい。

図面の簡単な説明

0016

本発明に係る板状脱硝触媒の一実施形態を示す図である。
本発明に係る板状脱硝触媒における凸部の一実施形態を示す図である。
本発明に係る板状脱硝触媒における凸部の別の一実施形態を示す図である。
本発明に係る板状脱硝触媒における凸部の別の一実施形態を示す図である。
本発明に係る板状脱硝触媒の製造に用いる装置の構成例を示す図である。
エンボス加工の一例を示す図である。
エンボス加工の別の一例を示す図である。
プレス曲げ加圧による帯状スペーサ部の形成例を示す図である。
凸部の無い面における気流と灰付着の状況を示す概念図である。
凸部の有る面における気流と灰付着の状況を示す概念図である。
試験用装置の構成を示す図である。

0017

本発明に係る板状脱硝触媒は、板状担体と該板状担体に担持された触媒層とを有して成るものである。

0018

板状担体は、担持された触媒層が剥がれ難い構造をしたものであれば特に限定されない。例えば、メタルラスパンチングメタルなどのように板面全体に孔が複数設けられたものや、不織布、金網などのように線材を用いて板状に成形したものなどを、板状担体として用いることができる。板状担体は、ステンレス鋼ガラスセラミックスなどの耐熱性を有する材料で構成されていることが好ましい。本発明においては板状担体としてステンレス鋼製メタルラスが好ましく用いられる。

0019

触媒層は、触媒活性成分を含有する層である。触媒活性成分は、脱硝触媒の成分として、従来から採用されているものであれば特に制限されない。好ましい触媒活性成分として酸化チタンが挙げられる。また、Mo、W、V、P、Sなどの元素を含む成分を触媒活性成分として含ませることができる。触媒層には、触媒活性成分以外に、結合材補強材などの助剤が含まれていてもよい。助剤としては、シリカゾル二水石膏硫酸アルミニウム無機繊維などが挙げられる。

0020

触媒層は、その表面に凸部を有する。該凸部は触媒層自身から成るものである。凸部は、幅が、通常、1〜3mmであり、高さが、通常、5〜20μm、好ましくは6〜18μmである。凸部は、所定の形状を成し、所定間隔をおいて複数有している。凸部間の距離は特に限定されないが、好ましくは0.5〜4mm、より好ましくは1〜3mmである。凸部の形状は特に限定されない。加工のしやすさなどの観点から、幾何学的な形状であることが好ましい。例えば、凸部は、法線方向から見たときの形状が真円形、楕円形または多角形であり、且つ側方から見たときの形状が台形などの多角形または半円形であることができる。凸部は、三角配列四角配列、六角配列などにて配置することができる。凸部の法線方向から見たときの形状が異方性形状であるとき、凸部は、一の方向に揃えて配置してもよいし、向きを交互に替えて配置してもよい。

0021

図2は、凸部の一実施形態を示す図である。図2に示す実施形態では、法線方向から見たときの形状が長円形で且つ側方から見たときの形状が丸みを帯びた台形および半円形である凸部12が一定間隔をおいて複数が規則的に平坦部11表面に形成されている。凸部12間の距離は、例えば、1〜3mmであり、凸部12の長手方向の長さは、例えば、1〜3mmであり、凸部12の高さは、例えば、5〜20μmである。

0022

図3は、凸部の別の一実施形態を示す図である。図3に示す実施形態では、法線方向から見たときの形状がほぼ真円形で且つ側方から見たときの形状が丸みを帯びた台形である凸部22が一定間隔をおいて複数が規則的に平坦部21表面に形成されている。凸部22間の距離は、例えば、1〜3mmであり、凸部22の直径は、例えば、1〜3mmであり、凸部22の高さは、例えば、5〜20μmである。

0023

図4は、凸部の別の一実施形態を示す図である。図4に示す実施形態では、法線方向から見たときの形状がほぼ真円形で且つ側方から見たときの形状が半円形である凸部32が一定間隔をおいて複数が規則的に平坦部31表面に形成されている。凸部32間の距離は、例えば、1〜3mmであり、凸部32の直径は、例えば、1〜3mmであり、凸部32の高さは、例えば、5〜20μmである。

0024

本発明に係る好ましい態様の板状脱硝触媒は、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に有する形状のものである。一つの板状脱硝触媒の帯状スペーサ部が隣りの他の一つの板状脱硝触媒の平坦部に対向するように、複数の板状脱硝触媒を重ね合わせることによって、隣合う2枚の板状脱硝触媒間に排ガスが通過できる流路が確保される。帯状スペーサ部の形状は、特に限定されず、例えば、図1に示すような断面が波形のものが挙げられる。所定間隔で交互に有する平坦部40と帯状スペーサ部30は曲げプレス加工することによって形成することができる(図5図8参照)。曲げプレス加工は、触媒層を板状担体に担持した後に行うことが好ましい。

0025

本発明に係る板状脱硝触媒は、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元させるために好ましく用いられる。灰に含まれるアルカリ土類金属の量は、灰の質量に対して、通常、10〜30質量%、好ましくは15〜25質量%である。図9は凸部の無い面における気流と灰付着の状況を示す概念図である。図10は凸部の有る面における気流と灰付着の状況を示す概念図である。極めて小さい灰は、触媒層表面に一旦付着すると、はがれにくい。図9に示すように凸部の無い面においては気流の乱れが少ないので、付着した灰を引きはがすような作用をする気流が発生し難い。一方、凸部の有る面においては気流が乱れ、特に凸部の背後において渦流などが生じる。この乱れた気流は、灰を付着させにくくし且つ付着してしまった灰を引きはがすように作用する。このように本発明に係る板状脱硝触媒は、灰の付着が少ないので、触媒層表面での石膏の生成が抑制され、触媒活性が低下し難い。

0026

本発明に係る板状脱硝触媒は、例えば、次のようにして製造することができる。図5は、板状脱硝触媒の製造に用いる装置の構成例を示す図である。巻回された長尺の板状担体3を、触媒活性成分を含むペースト4とともに、二本のロール5の間に、通して、ペースト4を板状担体3に圧着して担持させる。次いで、加圧板プレス機7などで、板状担体3とそれに担持された触媒層4とからなる長尺の触媒原板に曲げプレス加工を施して、平坦部40と帯状スペーサ部30を形成させる。そして、シャー8で所定の大きさに裁断する。さらに、上記製造工程の中にエンボス加工を組み込むことによって触媒層4の表面に凸部を形成することができる。このようにして、板状脱硝触媒1を得ることができる。

0027

エンボス加工は、触媒活性成分を含有するペーストを板状担体に担持させるときまたは触媒活性成分を含有するペーストすなわち触媒層を板状担体に担持した後に行うことができる。

0028

本発明に係る板状脱硝触媒の第一実施形態の製造方法は、触媒活性成分を含有するペーストを、長尺の板状担体に、エンボス加工用ローラにて圧着して、該板状担体に圧着されるペーストの表面に幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いでプレス曲げ加工を行って、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含むものである。

0029

第一実施形態の製造方法に用いられるエンボス加工用ローラとしては、(1)ロール表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に被加工物を通してエンボス加工するもの(図6参照)、または(2)平坦なロール表面のロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に、所定形状の凹部を所定間隔で複数有する型シート2枚と該型シートに挟まれた被加工物とを一緒に通してエンボス加工するもの(図5図7参照)を挙げることができる。

0030

本発明に係る板状脱硝触媒の第二実施形態の製造方法は、触媒活性成分を含有するペーストを、長尺の板状担体に、加圧ローラにて圧着し、 前記板状担体に圧着されたペーストの表面にエンボス加工を施して、幅1〜3mmおよび高さ5〜20μmの所定形状の凸部を所定間隔をおいて複数形成させ、次いでプレス曲げ加工を行って、平坦部と帯状スペーサ部とを所定間隔で交互に形成することを含むものである。

0031

第二実施形態の製造方法におけるエンボス加工は、(1)プレス板表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するプレス板2枚が対向して配置され、該2枚のプレス板の間に被加工物を置いて、2枚のプレス板を被加工物に圧し当てること;(2)ロール表面に所定形状の凹部を所定間隔で複数有するロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に被加工物を通すこと;または(3)平坦なロール表面のロール2本が回転軸平行で配置され、該2本のロール間に、所定形状の凹部を所定間隔で複数有する型シート2枚と該型シートに挟まれた被加工物とを一緒に通すことを含むものであることができる。なお、プレス板によるエンボス加工(1)は、前述の曲げプレス加工と同時行うことができる。

0032

エンボス加工および曲げプレス加工が行われた後、所望の大きさに裁断することができる。裁断された板状脱硝触媒は、自然乾燥熱風乾燥などによって揮発分を除去させることができ、さらに触媒層の活性を高めるなどのために焼成することができる。乾燥や焼成の条件は従来の脱硝触媒の製造におけるものと同様の条件に設定することができる。

0033

本発明の脱硝触媒ユニットは、複数枚の本発明に係る板状脱硝触媒を、一つの板状脱硝触媒の帯状スペーサ部が隣りの他の一つの板状脱硝触媒の平坦部に対向するように、重ね合わせてなるものである。帯状スペーサ部によって、隣り合う板状脱硝触媒の間に排ガスの流れることができる空間が確保される。本発明の脱硝触媒ユニットは、この空間によって、高い脱硝効率と低い圧損失とを両立させることができる。

0034

本発明に係る脱硝方法は、本発明の脱硝触媒ユニットに、アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスを流して、該排ガスに含まれる窒素酸化物を接触還元することを含むものである。アルカリ土類金属含有率が高い灰を含む排ガスは、既に述べたようにPRB炭のようなアルカリ土類金属の含有量の多い石炭の燃焼によって発生する。また、排ガスに含まれる窒素酸化物の接触還元は、アンモニア尿素などの還元剤の存在下に行われる。還元剤は脱硝触媒ユニットに流入する排ガスに注入される。該排ガスは通常350〜400℃の温度にて、好ましくは4〜10m/s、より好ましくは5〜6m/sの流速で脱硝触媒ユニット内を通過する。このときに接触還元反応が行われる。なお、流速が低すぎると灰が触媒層表面に付着しやすくなり、また付着した灰がはがれにくくなる。逆に流速が高すぎると圧損失が大きくなり、触媒層の摩耗が進行しやすい。

0035

本発明の板状脱硝触媒または脱硝触媒ユニットは、例えば、石炭焚きボイラから排出される燃焼排ガスの浄化に用いられる脱硝装置充填される。給炭機から供給される石炭は微粉炭機などで微粉化され、空気予熱器を経て来た搬送用空気によってボイラ火炉に供給される。該微粉炭をボイラ火炉内で空気予熱器を経て来た燃焼用空気と混合して燃焼させる。ボイラ火炉から排出されるガスは、本発明の板状脱硝触媒が充填された脱硝装置に供給されて窒素酸化物などが除去される。脱硝装置の上流煙道還元剤添加手段が設置されている。還元剤添加手段においてアンモニアや尿素などの還元剤が添加される。

0036

以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。

0037

実施例1
(板状脱硝触媒の製造)
酸化チタン(石原産業製、比表面積100m2/g)120kg、三酸化モリブデン10.8kg、メタバナジン酸アンモニウム3.51kg、およびシリカゾル(日産化学製、OSゾル、SiO2として20質量%含有)53.4kgを、混練に適した量の水とともに、ニーダに入れて60分間混練した。その後、シリカアルミナセラミック繊維(イビウール、イビデン製)20kgを少しずつ添加しながら30分間混練して、水含有率27%の触媒ペーストを得た。触媒ペーストに含まれるTi/Mo/Vの各元素のモル比は100/5/2であった。
幅500mm、厚さ0.2mmの長尺のSUS430製鋼板をメタルラス加工して、厚さ0.7mmのメタルラスを得た。該メタルラスを図5に示すような装置にセットした。
1mm間隔で正方配列された直径1mm、深さ10μmの円形の凹部を全面に有するエンボス加工用型シートを2枚用意した。
触媒ペーストを搬送ラインを流れるメタルラスの上に置き、前記型シート2枚にサンドイッチされる配置にて、2本のロールの間を通過させた。
メタルラスの網目および表面に触媒ペーストが圧着され、触媒層が形成された。また担持された触媒層の表面は、図3に示すような、1mm間隔で正方配列された直径1mm、高さ10μmの円形台状の凸部に成形された。
得られた触媒原板を自然乾燥させ、500℃で2時間焼成して、板状脱硝触媒を得た。

0038

評価試験
板状脱硝触媒を裁断して幅100mmおよび長さ500mmの触媒試験片を11枚得た。触媒試験片11枚を180℃で3時間乾燥させ、次いでそれらの質量を測定した。
触媒試験片11枚を間口100mm×70mm、奥行き500mmの金属枠に、6mm間隔で充填して、触媒ユニットを得た。該触媒ユニットを図11に示す試験用装置にセットした。試験用灰としてメディアン径14μmのフライアッシュIIを用意し、これを灰供給装置投入した。ブロワにて試験用灰を表1に示す条件にて触媒ユニットに供給した。試験用装置から触媒ユニットを取り出し、触媒ユニットから触媒試験片11枚を取り出した。触媒試験片11枚を180℃で3時間乾燥させ、次いでそれらの質量を測定した。触媒試験片の質量変化を算出した。結果を表2に示す。

0039

比較例1
型シートを用いずに2本のロール間を通過させた以外は、実施例1と同じ方法で板状脱硝触媒を得た。得られた板状脱硝触媒はメタルラスに担持された触媒層の表面に凸部が無く、平坦であった。この板状脱硝触媒について実施例1と同じ方法で評価試験を行った。結果を表2に示す。

0040

実施例の板状脱硝触媒では、試験後のエレメントの重量が減少しており、灰が付着せずむしろ摩耗が進行していることが分かる。一方、比較例の板状脱硝触媒は灰が付着していることが分かる。このことから、本発明の板状脱硝触媒は従来法に比べて灰付着が防止できていることが分かる。

0041

実施例

0042

0043

3:板状担体(メタルラス)
4:触媒ペースト
5:ロールプレス機
6:エンボス加工用の型シート
7:加圧板プレス機
8:シャー
10:製品受け
15:エンボス加工用ロールプレス機
11、21、31:エンボス加工された触媒層平坦部
12、22、32:エンボス加工された触媒層凸部
13:灰粒子
14:石膏層
2:触媒層
1:板状脱硝触媒
30:帯状スペーサ部
40:平坦部
21:触媒ユニット
22:ヒータ
23:ブロワ
24:灰供給装置
25:排気

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