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技術 マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法

出願人 国立大学法人大阪大学
発明者 石井秀始森正樹土岐祐一郎西田尚弘今野雅允小関準川本弘一大房健近藤礎中村眞
出願日 2014年12月26日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2014-266607
公開日 2016年7月11日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-123338
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物・酵素関連装置 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード 観測機器 数理的 遠心乾燥 ターゲットプレート 標的箇所 断片化処理 核酸シークエンス 質量差
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

マイクロRNAのメチル化修飾網羅的にかつ高精度にプロファイリングするのに適した計測方法を提供する。

解決手段

マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法であって、(1)リボヌクレオチドメチル化候補部位の一つに選択的に作用しうる修飾剤をマイクロRNAに作用させる工程;(2)工程(1)で得られた修飾マイクロRNAに対して、質量分析により断片化測定を行う工程;及び(3)工程(2)で得られた、それぞれのリボヌクレオチドについての質量数検出値を、未修飾の対応するリボヌクレオチドの質量数と比較し、差がないときに前記メチル化候補部位がメチル化されていると判定する工程を含む方法。

概要

背景

リボ核酸(RNA)の生体内におけるメチル化修飾は、デオキシリボ核酸(DNA)におけるものと比較してもより多彩であり、疾患との深い関連性等が指摘されている。

特に、発生を含む生物学、並びに慢性炎症生活習慣病及び癌を含む疾患における重要性から、23塩基対にサイズピークを有するマイクロRNAが注目されている。所望のマイクロRNAの検出には、定量RTPCR等が用いられる(非特許文献1)。

RNAのメチル化修飾を計測する方法として、核酸シークエンス法や液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)等を用いることも提案されている。しかし、従来の方法は、生体内におけるマイクロRNAのメチル化修飾を網羅的にかつ高精度にプロファイリングするためには適しておらず、このため、マイクロRNAのメチル化に関する生物医学的な意義解明がほとんど進んでいない。

概要

マイクロRNAのメチル化修飾を網羅的にかつ高精度にプロファイリングするのに適した計測方法を提供する。マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法であって、(1)リボヌクレオチドメチル化候補部位の一つに選択的に作用しうる修飾剤をマイクロRNAに作用させる工程;(2)工程(1)で得られた修飾マイクロRNAに対して、質量分析により断片化測定を行う工程;及び(3)工程(2)で得られた、それぞれのリボヌクレオチドについての質量数検出値を、未修飾の対応するリボヌクレオチドの質量数と比較し、差がないときに前記メチル化候補部位がメチル化されていると判定する工程を含む方法。なし

目的

本発明者らは、マイクロRNAのメチル化修飾を網羅的にかつ高精度にプロファイリングするのに適した計測方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法であって、(1)リボヌクレオチドメチル化候補部位の一つに選択的に作用しうる修飾剤をマイクロRNAに作用させる工程;(2)工程(1)で得られたマイクロRNAに対して、質量分析により断片化測定を行う工程;及び(3)工程(2)で得られた、それぞれのリボヌクレオチドについての質量数検出値を、未修飾の対応するリボヌクレオチドの質量数と比較し、差がないときに前記メチル化候補部位がメチル化されていると判定する工程を含む方法。

請求項2

前記工程(2)における断片化を、アンモニアによるアルカリ加水分解により行う、請求項1に記載の方法。

請求項3

リボヌクレオチドを種類毎にスポット状に配置したプレート上において、前記工程(1)及び(2)を行う、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記スポットを、前記プレート上に固定された捕捉用核酸に対して相補的核酸配列を含むリボヌクレオチドを結合させることにより得る、請求項3に記載の方法。

請求項5

1ミリ四方に、1000〜3000種の前記スポットを有する前記プレート上において、前記工程(1)及び(2)を行う、請求項3又は4に記載の方法。

請求項6

前記工程(2)における質量分析により、リボヌクレオチドの量及び核酸配列情報も同時に計測する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

請求項5に記載のスポットを形成するための捕捉用核酸が表面に固定化されたチップ

技術分野

0001

本発明は、マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法に関する。

背景技術

0002

リボ核酸(RNA)の生体内におけるメチル化修飾は、デオキシリボ核酸(DNA)におけるものと比較してもより多彩であり、疾患との深い関連性等が指摘されている。

0003

特に、発生を含む生物学、並びに慢性炎症生活習慣病及び癌を含む疾患における重要性から、23塩基対にサイズピークを有するマイクロRNAが注目されている。所望のマイクロRNAの検出には、定量RTPCR等が用いられる(非特許文献1)。

0004

RNAのメチル化修飾を計測する方法として、核酸シークエンス法や液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)等を用いることも提案されている。しかし、従来の方法は、生体内におけるマイクロRNAのメチル化修飾を網羅的にかつ高精度にプロファイリングするためには適しておらず、このため、マイクロRNAのメチル化に関する生物医学的な意義解明がほとんど進んでいない。

先行技術

0005

Yoshioka Y.ら他17名、「Ultra−sensitive liquid biopsy of circulating extracellular vesicles using ExoScreen」、Nat. Commun.、2014年、7;5:3591

発明が解決しようとする課題

0006

本発明者らは、マイクロRNAのメチル化修飾を網羅的にかつ高精度にプロファイリングするのに適した計測方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、RNAのメチル化候補部位の一つに選択的に作用しうる修飾剤を利用し、かつ質量分析により断片化測定を行うことにより、上記課題を解決できることを見出し、さらに試行錯誤を重ねることにより本発明を完成するに至った。

0008

すなわち、本発明は、下記の態様を含む。
項1.
マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法であって、
(1)リボヌクレオチドのメチル化候補部位の一つに選択的に作用しうる修飾剤をマイクロRNAに作用させる工程;
(2)工程(1)で得られたマイクロRNAに対して、質量分析により断片化測定を行う工程;及び
(3)工程(2)で得られた、それぞれのリボヌクレオチドについての質量数検出値を、未修飾の対応するリボヌクレオチドの質量数と比較し、差がないときに前記メチル化候補部位がメチル化されていると判定する工程
を含む方法。
項2.
前記工程(2)における断片化を、アンモニアによるアルカリ加水分解により行う、項1に記載の方法。
項3.
リボヌクレオチドを種類毎にスポット状に配置したプレート上において、前記工程(1)及び(2)を行う、項1又は2に記載の方法。
項4.
前記スポットを、前記プレート上に固定された捕捉用核酸に対して相補的核酸配列を含むリボヌクレオチドを結合させることにより得る、項3に記載の方法。
項5.
1ミリ四方に、1000〜3000種の前記スポットを有する前記プレート上において、前記工程(1)及び(2)を行う、項3又は4に記載の方法。
項6.
前記工程(2)における質量分析により、リボヌクレオチドの量及び核酸配列情報も同時に計測する、項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
項7.
項5に記載のスポットを形成するための捕捉用核酸が表面に固定化されたチップ

発明の効果

0009

本発明によれば、マイクロRNAのメチル化修飾を簡便にかつ高精度に計測できる。

図面の簡単な説明

0010

測定1の結果を示す図面である。
測定2の結果を示す図面である。
測定3の結果を示す図面である。
測定4の結果を示す図面である。
硫酸ジメチル処理の概念図である。
クロロアセトアルデヒド処理の概念図である。

0011

1.メチル化修飾部位を計測する方法
本発明の、マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法は、
(1)リボヌクレオチドのメチル化候補部位の一つに選択的に作用しうる修飾剤をマイクロRNAに作用させる工程;
(2)工程(1)で得られたマイクロRNAに対して、質量分析により断片化測定を行う工程;及び
(3)工程(2)で得られた、それぞれのリボヌクレオチドについての質量数の検出値を、未修飾の対応するリボヌクレオチドの質量数と比較し、差がないときに前記メチル化候補部位がメチル化されていると判定する工程
を含む。

0012

1.1 工程(1)
計測対象とするマイクロRNAは特に限定されず、目的に応じて適宜選択できる。マイクロRNAは、特に限定されないが、典型的には、塩基数20〜25である。

0013

計測対象とするリボヌクレオチドの例として、ヒトマイクロRNA等が挙げられる。ヒトマイクロRNAは現在、2578種からなるとされている。

0014

一種のリボヌクレオチドのみを計測対象としてもよいし、複数種のリボヌクレオチドを計測対象としてもよい。例えば、ヒトから採取した検体に含まれるヒトマイクロRNA総体をそのまま計測対象とすることもできる。この場合、必要に応じて、後述する工程(2)における質量分析により、個々のヒトマイクロRNAについて、発現量及び核酸配列に関する情報も同時に取得できる。

0015

また、RNA−DNAキメラ2本鎖を測定対象とすることもできる。本発明によれば、RNA及びDNAのそれぞれの鎖の識別が可能となる。

0016

リボヌクレオチドのメチル化候補部位は、既に明らかにされており、具体的には、表1に示す通りである。

0017

0018

それぞれの部位に対して使用できる修飾剤の例も表1に示す。ハロゲン化アセトアルデヒドは、好ましくは、ブロモアセトアルデヒド又はクロロアセトアルデヒドであり、より好ましくはブロモアセトアルデヒドである。

0019

本発明において、修飾剤は、特に表1に記載のものに限定されず、同様の作用を有するものを適宜使用することができる。後述する工程(3)において、修飾剤の作用による質量数の変化の有無により計測を行うことが重要である。したがって、本発明で用いる修飾剤は、個々のメチル化候補部位に選択的に作用するものであり、かつ後述の工程(2)で検出可能な質量変化を生じうるものであればよい。

0020

修飾剤を作用させる条件は、修飾剤毎により異なり、適宜選択することができる。

0021

必要に応じて、複数種の修飾剤を同時に作用させることもできる。

0022

1.2 工程(2)
質量分析による核酸の断片化測定の方法は既に知られており、特に限定されないが、例えば、ブルカーダルトニクス社製ultraflex tof/tof等に代表されるような、MALDI型質量分析計を利用できる。

0023

この場合、特に限定されないが、断片化を、アンモニアによるアルカリ加水分解により行うとDNAは分解を受けずRNAのみが断片化を受ける上に、塩の除去が不要なために、ターゲットプレート上での操作が可能となり有利である。この場合、加水分解は主として5’末端側から進行する。アンモニアによる加水分解の条件としては、特に限定されないが、例えば、0.1 Nアンモニア水60℃、30分間等が挙げられる。

0024

ターゲットプレート上の断片化処理を行った検体、又は未処理の検体について、MALDI用マトリクスイオン化助剤)を塗布した後に、MALDI型質量分析計にて質量分析を行う。この場合、特に限定されないが、例えば、3−HPA(3-ヒドロキシピコリン酸)、DHC(クエン酸アンモニウム)、CHCA(α-シアノ-4-ヒドロキシけい皮酸)等が利用出来る。

0025

特に限定されないが、リボヌクレオチドを種類毎にスポット状に配置したターゲットプレート上において、工程(1)及び(2)を行うと、一度に複数種のリボヌクレオチドに対する計測結果を得ることができ、有利である。

0026

特に限定されないが、そのようなスポットとしては、例えば、直径10μm〜100μmのもの等が挙げられる。そのスポット内に、特に限定されないが、例えば、107以上の同一種のリボヌクレオチドを配置してもよい。

0027

そのようなスポットは、特に限定されないが、例えば、前記プレート上に固定された捕捉用核酸に対して相補的な核酸配列を含むリボヌクレオチドを結合させることにより得ることができる。

0028

特に限定されないが、アビジンからなる基盤をスポット内に配置し、捕捉用核酸をビオチン化したものをかかる基盤に固定化することにより、上記スポットを作成することができる。

0029

特に限定されないが、1ミリ四方に、1000〜3000種の前記スポットを配置することができる。一例として、2578種のヒトマイクロRNAをそれぞれ選択的に捕捉しうる捕捉核酸が種類毎に固定化されている2578種のスポットを、1ミリ四方内に配置することができる。

0030

異なるスポット同士が互いに近接している場合には、質量分析による断片化測定の際に近接するスポットにそれぞれ由来するシグナル同士が干渉し合い、スポット毎の計測値に影響が生じ得る。したがって、必要に応じて、所定領域内における各スポットの配置に際しては、シグナル間の干渉が生じても影響が最小限で済むように配置順に配慮することが重要となる。配置順の決定においては、必要に応じて数理的統計的手法を利用することができる。

0031

特に限定されないが、各スポットの配置順の決定は、例えば以下のようにして行うことができる。

0032

(1)全マイクロRNAの分類
この段階においては、全マイクロRNAを、それぞれ特定の部分配列共有するもの同士からなる集団に分類する。この際、同じ集団に属するマイクロRNA同士の間に、観測機器により判別可能質量差があることが必要となる。この条件を満たす部分配列が、捕捉核酸の候補となる。

0033

(2)捕捉核酸の最適化
上記(1)により得られた捕捉核酸の候補の中には、捕捉しようとするマイクロRNAが互いに重複しているものがある場合がある。この場合、全マイクロRNAを漏れなく捕捉しつつ、捕捉核酸の総数が最小となるように捕捉核酸の集約を行う。

0034

(3)捕捉核酸の配置最適化
上記(2)により集約された捕捉核酸を、隣接する捕捉核酸により捕捉されるマイクロRNA同士の質量差が最大となるように、配置順を最適化する。この際に、必要に応じてモンテカルロ法等の数理的統計的手法を利用することができる。

0035

1.3 工程(3)
工程(2)で得られた、それぞれのリボヌクレオチドについての質量数の検出値を、未修飾の対応するリボヌクレオチドの質量数と比較し、差がないときに前記メチル化候補部位がメチル化されていると判定する。このとき、修飾剤がその標的箇所を修飾できなかったことを意味している。すなわち、その標的箇所は、メチル化されているといえる。

0036

反対に、上記において差があるときは、修飾剤がその標的箇所を修飾したことを意味している。すなわち、その標的箇所は、メチル化されていないといえる。

0037

2.計測用チップ
本発明の計測用チップは、上記に記載のスポットを形成するための捕捉用核酸が表面に固定化されたチップである。

0038

特に限定されないが、そのようなスポットとしては、例えば、直径10μm〜100μmのもの等が挙げられる。そのスポット内に、特に限定されないが、例えば、107以上の同一種のリボヌクレオチドが配置されていてもよい。

0039

そのようなスポットは、特に限定されないが、例えば、前記プレート上に固定された捕捉用核酸に対して相補的な核酸配列を含むリボヌクレオチドを結合させることにより得ることができる。

0040

特に限定されないが、アビジンからなる基盤をスポット内に配置し、捕捉用核酸をビオチン化したものをかかる基盤に固定化することにより、上記スポットを作成することができる。

0041

特に限定されないが、1ミリ四方に、1000〜3000種の前記スポットを配置することができる。一例として、2578種のヒトマイクロRNAをそれぞれ選択的に捕捉しうる捕捉核酸が種類毎に固定化されている2578種のスポットを、1ミリ四方内に配置することができる。

0042

スポットの配置順については、既に説明した通りである。

0043

チップの基材としては、特に限定されないが、例えば、導電性を付与したガラス及びプラスチックポリエチレン)等が挙げられる。

0044

特に限定されないが、高速解析を行うため、上記のスポットを有する多数のウェルを備える計測用チップとすることができる。特に限定されないが、384ウェルプレート等が例示できる。

0045

この計測用チップは、既に説明した、メチル化修飾部位を計測する方法のために使用できる。また、メチル化修飾の有無とは無関係に、質量分析により、リボヌクレオチドの量及び/又は核酸配列情報を計測するために使用することもできる。

0046

以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。

0047

以下の手順においては、質量分析用試薬(マトリクスなど)、化学合成用試薬(クロロアセトアルデヒドなど)、分子生物学用塩基や合成核酸など)、特級試薬(アンモニア水など)を使用した。

0048

測定1
メチル化アデニンメチル化シトシンを含むように合成したマイクロRNA200−c−5p(ヒト配列/1本鎖)を分け取り、RNase-Free超純水に溶解し吸光度測定により濃度を確認した後、濃度を1pmole/μLに調整した。あらかじめMALDI用マトリクス(イオン化助剤)として、10mg/mL 3−HPA(3-ヒドロキシピコリン酸)、10mg/mL DHC(クエン酸二アンモニウム)水溶液1μLをターゲットプレートに塗布し乾燥させた。この同じ位置に先のマイクロRNA水溶液1μLを重層して乾燥した。完全な乾燥を確認した後、MALDI型質量分析計にて質量分析を行い、プリカーサーイオンの観察により全体の質量を確認するとともに、該プリカーサーイオンに対して、in source decay(インソース分解、ISD)を用いた測定を実施することによりメチル化塩基を含めた内部配列を確認した。図に示さないが濃度を増減させることである程度の定量性が確保されることもあわせて確認した(図1)。

0049

測定2
先述のメチル化塩基を含む合成したマイクロRNA200−c−5p(ヒト配列/1本鎖)水溶液に、0.1 Nアンモニア水を等量加え、60℃、30分反応させた後、遠心乾燥によりアンモニアを除去した後、先述のとおりマトリクスとともにターゲットプレート上に塗布・乾燥させ、MALDI型質量分析計にて質量分析を行い、アルカリ加水分解が5’末端側から進行すること、並びにアルカリ加水分解が内部塩基配列の確認にきわめて有効であることを確認した(図2)。

0050

測定3
合成したマイクロRNA369−3p(ヒト配列/1本鎖)とその相補配列を有する合成DNA(ヒト配列の369−3pの相補鎖/1本鎖)を同じモル数ずつ混合し、いったん加熱させた後に、徐冷することでアニールさせ、RNA−DNAキメラ2本鎖を形成し、濃度を1pmole/μLに調整した。このRNA−DNAキメラ2本鎖を先述のとおりマトリクスとともにターゲットプレート上に塗布・乾燥させ、MALDI型質量分析計にて質量分析を行い、DNA、RNAそれぞれについてプリカーサーイオンの観察により全体の質量を確認するとともに、ISDによりDNA、RNAそれぞれの鎖の識別および配列決定が可能であることを確認した(図3)。

0051

測定4
ヒト培養細胞開始材料として抽出・精製して得られた小分子RNA画分をRNase-Free超純水に溶解して、吸光度測定により濃度を確認した後、濃度を100pmole/μLに調整した。あらかじめMALDI用マトリクス(イオン化助剤)として、10mg/mL 3−HPA(3-ヒドロキシピコリン酸)、10mg/mL DHC(クエン酸二アンモニウム)水溶液1μLをターゲットプレートに塗布し乾燥させた。ターゲットプレート上に塗布・乾燥させ、MALDI型質量分析計にて質量分析を行い、プリカーサーイオンの観察によりマイクロRNA369−3p(ヒト)に相当する質量数の親イオンを見いだし、該プリカーサーイオンに対してISDを用いた測定を実施することによりメチル化塩基を含めた内部配列を確認し、マイクロRNA369−3pであることを確認した(図5)。

0052

硫酸ジメチル処理
図5に模式的に示したとおり、アデニン、1−メチルアデニン、N6−メチルアデニンについて、硫酸ジメチル処理によるメチル化処理においては、アデニン、N6−メチルアデニンの2種の分子では1位の窒素メチル化を受けることが期待されるが、すでにメチル化を受けている1−メチルアデニンについてはさらなるメチル化は生じず、質量数は変化しない。

0053

以下に示す手順に従って反応を行い、HPLCによる溶出位置の変化およびLC−MSMSによる溶出位置および質量数の変化は期待通りのものであった。アデニン、1−メチルアデニン、N6−メチルアデニンを100μMとなるように10mMのリン酸緩衝液(pH7.5)に、それぞれ個別に溶解し、用時調整した15%硫酸ジメチルのエタノール溶液終濃度0.5%添加し、25℃で1分処理を行った。終濃度2%となるようβメルカプトエタノールを添加し、十分に攪拌することで、反応を停止させた後、HPLCあるいはLC−MSMSによる測定に供した。また、上述のメチル化アデニンとメチル化シトシンを含むように合成したマイクロRNA200−c−5p(ヒト配列/1本鎖)についても同様に硫酸ジメチル処理を行い、先述の手段に従ってMALDI型質量分析計にて質量分析を行い、誘導体化の有効性を確認した。

0054

クロロアセトアルデヒド処理
図6に模式的に示したとおり、シトシン、3−メチルシトシン5−メチルシトシンについて、クロロアセトアルデヒド処理によるメチル化処理においては、シトシン、5−メチルシトシンの2種の分子では3位窒素原子とN4位窒素原子による環状化が期待されるが、3位窒素原子がメチル化を受けている3−メチルシトシンについてはさらなるメチル化は生じず、質量数の変化は生じない。

実施例

0055

以下に示す手順に従って反応を行い、HPLCによる溶出位置の変化およびLC−MSMSによる溶出位置および質量数の変化は期待通りのものであった。シトシン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシンを100μMとなるように10mMのリン酸カリウム(pH5)に、それぞれ個別に溶解し、終濃度1%となるようにブロモアセトアルデヒドあるいはクロロアセトアルデヒドを添加し、37℃で2時間処理を行った。過剰のブロモアセトアルデヒドあるいはクロロアセトアルデヒドをジエチルエーテル抽出により除去した後、水層を乾燥させて得られた残渣をHPLCあるいはLC−MSMSによる測定に供した。また、上述のメチル化アデニンとメチル化シトシンを含むように合成したマイクロRNA200−c−5p(ヒト配列/1本鎖)についても同様にブロモアセトアルデヒドあるいはクロロアセトアルデヒドを添加し、37℃で2時間処理を行い、先述の手段に従ってMALDI型質量分析計にて質量分析を行い、誘導体化の有効性を確認した。

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