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技術 V型エンジンの吸気構造

出願人 三菱自動車工業株式会社
発明者 野口格
出願日 2014年12月25日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2014-263202
公開日 2016年7月7日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2016-121657
状態 特許登録済
技術分野 特殊用途機関の応用、補機、細部 その他の吸気量を増加させるための吸気装置 吸い込み系統
主要キーワード 中央分岐 結合壁 中央柱 オフセット量δ 前方分岐 後方分岐 挟み角 隣接間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月7日)のものです。
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図面 (6)

課題

過給機の冷却および保護に優れたV型エンジン吸気構造を提供する。

解決手段

V型エンジンの吸気構造は、第1バンク22aと第2バンク22bの2つのバンクを有し、前記2つのバンクの間の上方に設けられる過給機5と、前記第1バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸び分岐通路の複数からなる第1側多岐通路部と、前記第2バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸びる分岐通路の複数からなる第2側多岐通路部と、前記第1側多岐通路部3aと前記第2側多岐通路部3bとに連結されると共に、前記過給機から上方に向けて吐出される吸気を前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とに分配して導入するよう構成される主通路部4と、を備え、前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部は、前記過給機の下部から下に設けられる。

概要

背景

過給機を備えるエンジン吸気構造として特許文献1〜2がある。特許文献1では、V型気筒エンジンのVバンク間スーパーチャージャ機械式過給機)が配置されており、インテークマニホールドは、このスーパーチャージャを囲むようにスーパーチャージャと一体化さている。より詳細には、特許文献1のインテークマニホールドは、各気筒シリンダ)に向けて分岐するブランチ部(分岐通路)と各ブランチ部を集合するコレクタ部とから構成されている。そして、スーパーチャージャの上部は上記のコレクタ部によって覆われ、スーパーチャージャの側部と下部の大部分がブランチ部によって覆われており、これによって、スーパーチャージャから外気への放熱が抑えられ、スーパーチャージャのハウジングと内部のロータとの温度差が小さくなるように是正されている。このような吸気構造において、スーパーチャージャによって圧送される空気は、スーパチャージャハウジングの前方上部に開口する吐出口から、インテークマニホールドのコレクタ部に吐出される。

また、特許文献2では、V型8気筒エンジンのVバンク内にスーパーチャージャが収容されており、スーパーチャージャの上部にはサージタンクが取り付けられており、スーパーチャージャからの高圧の新気(吸気)を吐出するためのエンジン本体に垂直に形成された吐出通路にこのサージタンクは連通している。そして、このサージタンクから複数の吸気管(分岐通路)が分岐され、各吸気管はそれぞれスーパーチャージャの側面を伸びて下方の各バンクの接続されている。

概要

過給機の冷却および保護に優れたV型エンジンの吸気構造を提供する。V型エンジンの吸気構造は、第1バンク22aと第2バンク22bの2つのバンクを有し、前記2つのバンクの間の上方に設けられる過給機5と、前記第1バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸びる分岐通路の複数からなる第1側多岐通路部と、前記第2バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸びる分岐通路の複数からなる第2側多岐通路部と、前記第1側多岐通路部3aと前記第2側多岐通路部3bとに連結されると共に、前記過給機から上方に向けて吐出される吸気を前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とに分配して導入するよう構成される主通路部4と、を備え、前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部は、前記過給機の下部から下に設けられる。

目的

本発明の少なくとも一実施形態は、吸気の充填密度の均一化と共に、過給機の冷却および保護に優れたV型エンジンの吸気構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1バンクと第2バンクの2つのバンクを有し、前記バンクの吸気ポートが前記2つのバンクの間に開口するV型エンジン吸気構造であって、前記2つのバンクの間の上方に設けられる過給機と、前記第1バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸び分岐通路の複数からなる第1側多岐通路部と、前記第2バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸びる分岐通路の複数からなる第2側多岐通路部と、前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とに連結されると共に、前記過給機から上方に向けて吐出される吸気を前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とに分配して導入するよう構成される主通路部と、を備え、前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部は、前記過給機の下部から下に設けられることを特徴とするV型エンジンの吸気構造。

請求項2

前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部が有する前記分岐通路のうちの少なくとも一部は、前記過給機の下面より下に設けられることを特徴とする請求項1に記載のV型エンジンの吸気構造。

請求項3

前記第1側多岐通路部は、前記第1側多岐通路部において隣接する前記分岐通路の間を結合する結合壁を有し、前記第2側多岐通路部は、前記第2側多岐通路部において隣接する前記分岐通路の間を結合する結合壁を有することを特徴とする請求項1または2に記載のV型エンジンの吸気構造。

請求項4

前記主通路部は、前記第1側多岐通路部を集合する第1集合部と、前記第2側多岐通路部を集合する第2集合部と、を含み、前記第1集合部は、前記第1バンクに沿って前記2つのバンクの間から前記第1バンクの上方に伸びるよう構成されており、前記第2集合部は、前記第2バンクに沿って前記2つのバンクの間から前記第2バンクの上方に伸びるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のV型エンジンの吸気構造。

請求項5

前記過給機は前後方向における前記第1側多岐通路部の最大長は、前記第1集合部の前記前後方向の最大長よりも長く、前記第2側多岐通路部の前記前後方向の最大長は、前記第2集合部の前記前後方向の最大長よりも長いことを特徴とする請求項4に記載のV型エンジンの吸気構造。

請求項6

前記主通路部は、前記過給機の両側面のそれぞれの周囲に位置する部分であって、上方から下方へ向けて前記吸気を導くよう構成される上下部を有し、前記過給機の本体の側面は、前記上下部を含む前記主通路部によって覆われていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のV型エンジンの吸気構造。

請求項7

前記上下部はインタークーラを有することを特徴とする請求項6に記載のV型エンジンの吸気構造。

請求項8

前記過給機は、前記主通路部と前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とによって囲まれる閉断面の内側に配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のV型エンジンの吸気構造。

技術分野

0001

本開示は、V型エンジン吸気構造に関する。

背景技術

0002

過給機を備えるエンジンの吸気構造として特許文献1〜2がある。特許文献1では、V型気筒エンジンのVバンク間スーパーチャージャ機械式過給機)が配置されており、インテークマニホールドは、このスーパーチャージャを囲むようにスーパーチャージャと一体化さている。より詳細には、特許文献1のインテークマニホールドは、各気筒シリンダ)に向けて分岐するブランチ部(分岐通路)と各ブランチ部を集合するコレクタ部とから構成されている。そして、スーパーチャージャの上部は上記のコレクタ部によって覆われ、スーパーチャージャの側部と下部の大部分がブランチ部によって覆われており、これによって、スーパーチャージャから外気への放熱が抑えられ、スーパーチャージャのハウジングと内部のロータとの温度差が小さくなるように是正されている。このような吸気構造において、スーパーチャージャによって圧送される空気は、スーパチャージャハウジングの前方上部に開口する吐出口から、インテークマニホールドのコレクタ部に吐出される。

0003

また、特許文献2では、V型8気筒エンジンのVバンク内にスーパーチャージャが収容されており、スーパーチャージャの上部にはサージタンクが取り付けられており、スーパーチャージャからの高圧の新気(吸気)を吐出するためのエンジン本体に垂直に形成された吐出通路にこのサージタンクは連通している。そして、このサージタンクから複数の吸気管(分岐通路)が分岐され、各吸気管はそれぞれスーパーチャージャの側面を伸びて下方の各バンクの接続されている。

先行技術

0004

特開平10−103073号(特許第3870451号)
特開平9−184426号(特許第3362162号)

発明が解決しようとする課題

0005

上記の通り、特許文献1〜2の吸気構造では、いずれも、スーパーチャージャから上方に吐出される吸気は分岐通路によって分岐された後に、過給機の周囲に沿って引き回される各分岐通路を通って下方に位置する各吸気ポートに向けて導かれるよう構成されている。このため、過給機の運転による熱は分岐通路毎に吸気を加熱することになり、過給機の内部において熱源偏在する場合には、吸気に対する熱源からの伝熱の影響が分岐通路毎に異なるおそれがある。また、特許文献1は、スーパーチャージャに生じる温度差を是正することを目的として、インテークマニホールドと過給機を一体化している。しかし、インテークマニホールドを通過する吸気を過給機の熱によって加熱してしまい、エンジンの燃焼室に供給される吸気の充填効率の低下を招くおそれがある。

0006

上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、吸気の充填密度の均一化と共に、過給機の冷却および保護に優れたV型エンジンの吸気構造を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るV型エンジンの吸気構造は、第1バンクと第2バンクの2つのバンクを有し、前記バンクの吸気ポートが前記2つのバンクの間に開口するV型エンジンの吸気構造であって、前記2つのバンクの間の上方に設けられる過給機と、前記第1バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸びる分岐通路の複数からなる第1側多岐通路部と、前記第2バンクの前記吸気ポートのそれぞれに連結され、前記2つのバンクの間から上方に向けて伸びる分岐通路の複数からなる第2側多岐通路部と、前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とに連結されると共に、前記過給機から上方に向けて吐出される吸気を前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とに分配して導入するよう構成される主通路部と、を備え、前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部は、前記過給機の下部から下に設けられる。

0008

上記(1)の構成によれば、過給機の下方に位置する両バンクと共に、主通路部と多岐通路部(第1側多岐通路部と第2側多岐通路部)とによって、過給機の両側面と下部に空気層を形成しながら過給機の周囲は囲まれる。これによって、主通路部と多岐通路部は、走行風を過給機の周囲の側面に導く空気のガイドとしての役割を果たすことによって、過給機の温度差を是正しながら過給機を効率的に冷却できると共に、主通路部や多岐通路部に対する過給機からの熱の影響を抑制することができる。また、主通路部と多岐通路部は構造部材であり、これによって過給機の周囲が囲まれるので過給機を保護することもできる。

0009

(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部が有する前記分岐通路のうちの少なくとも一部は、前記過給機の下面より下に設けられる。
上記(2)の構成によれば、多岐通路部を過給機の下面より下に設けることにより、過給機の側面には、複数に分岐される前の1本の吸気通路である主通路部が位置し、多岐通路部は過給機からより離れて位置することになる。このため、過給機などの熱源によって吸気の温度が上昇する場合であっても吸気通路内の一本の吸気通路内の吸気全体に熱が拡散し易く、分岐通路毎の吸気に熱源から熱が伝わるなど、熱源からの影響が分岐通路毎に異なってしまう状況を抑制することができる。また、主通路部には前後方向に沿って隙間がなく、走行風が途中で方向を変えることなく過給機の周囲を前後方向に沿って吹き抜けるので、空気のガイドとしての冷却機能や過給機の保護機能を向上させることができる。

0010

(3)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(2)の構成において、前記第1側多岐通路部は、前記第1側多岐通路部において隣接する前記分岐通路の間を結合する結合壁を有し、前記第2側多岐通路部は、前記第2側多岐通路部において隣接する前記分岐通路の間を結合する結合壁を有することを特徴とする。
上記(3)の構成によれば、第1側多岐通路部に属する分岐通路同士の隣接間と、第2側多岐通路部に属する分岐通路同士の隣接間は連結されており、隙間がなない。このため、吸気構造による過給機の保護機能および冷却機能を向上させることができる。また、結合壁によって分岐通路の隣接間を結合することによって、多岐通路部の強度を向上させることができ、多岐通路部の上部に搭載される主通路部や過給機をより安定に支えることができる。

0011

(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の構成において、前記主通路部は、前記第1側多岐通路部を集合する第1集合部と、前記第2側多岐通路部を集合する第2集合部と、を含み、前記第1集合部は、前記第1バンクに沿って前記2つのバンクの間から、エンジン本体の外側に向けて前記第1バンクの上方に伸びるよう構成されており、前記第2集合部は、前記第2バンクに沿って前記2つのバンクの間から、エンジン本体の外側に向けて前記第2バンクの上方に伸びるよう構成されている。
上記(4)の構成によれば、集合部(第1集合部と第2集合部)のそれぞれは、バンクの間からエンジン本体の内側から外側に向けて伸びると共に、各バンクの上方に伸びている。これによって、過給機の側面と主通路部との間に、過給機の側面のより広範囲に渡る空間を設けることができる。また、各バンクの上方において各バンクに沿って第1集合部と第2集合部が伸びることで、第1バンクのシリンダヘッドと第1集合部の間、および、第2バンクのシリンダヘッドと第2集合部の間に空気層を形成することができ、各バンクからの熱が主通路部と多岐通路部の吸気や過給機に伝わるのを抑制することができる。

0012

(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、前記過給機は、前後方向における前記第1側多岐通路部の最大長は、前記第1集合部の前記前後方向の最大長よりも長く、前記第2側多岐通路部の前記前後方向の最大長は、前記第2集合部の前記前後方向の最大長よりも長い。
上記(5)の構成によれば、前記第1側多岐通路部および前記第2側多岐通路部は、第1集合部および第2集合部よりも、それぞれエンジンの前後方向に広がって伸びている。このため、重量のある主通路部および過給機を特に前後方向において安定的に支えることができる。

0013

(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の構成において、前記主通路部は、前記過給機の両側面のそれぞれの周囲に位置する部分であって、上方から下方へ向けて前記吸気を導くよう構成される上下部を有し、前記過給機の本体の側面は、前記上下部を含む前記主通路部によって覆われている。
上記(6)の構成によれば、主通路部によって過給機本体の側面が覆われているので、過給機の保護機能および冷却機能を向上させることができる。

0014

(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、前記上下部はインタークーラを有する。
上記(7)の構成によれば、過給機の下流であって多岐通路部の上流にインタークーラが設けられることで、過給機による圧送(圧縮)による吸気温度の上昇や、過給機の熱からの伝熱にかかわらず、燃焼室に供給される前の吸気を多岐通路部によって分岐される前に一括して冷却することができるので、吸気の充填密度を効率良く適切に制御することができる。

0015

(8)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(7)の構成において、前記過給機は、前記主通路部と前記第1側多岐通路部と前記第2側多岐通路部とによって囲まれる閉断面の内側に配置されることを特徴とする。
上記(8)の構成によれば、過給機を閉断面で保護できると共に、過給機の重量を、主通路部や多岐通路部(第1側多岐通路部と第2側多岐通路部)で受けることもでき、過給機を安定支持できる。

発明の効果

0016

本発明の少なくとも一実施形態によれば、吸気の充填密度の均一化と共に、過給機の冷却および保護に優れたV型エンジンの吸気構造が提供される。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係るV型エンジンの吸気構造の構成を説明するためのV型エンジンの正面図である。
図1のV型エンジンの吸気構造の斜視図である。
図1のV型エンジンの吸気構造の背面図である。
図1のV型エンジンの吸気構造の平面図である。
図1の第1側多岐通路部側から見た吸気構造の側面図である。

実施例

0018

以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。

0019

図1は、本発明の一実施形態に係るV型エンジンの吸気構造1の構成を説明するためのV型エンジンの吸気構造1の正面図である。図2は、V型エンジンの吸気構造1の斜視図である。図3は、図1のV型エンジンの吸気構造1の背面図である。図4は、V型エンジンの吸気構造1の平面図である。また、図5は、第1側多岐通路部3a側から見たV型エンジンの吸気構造1の側面図である。

0020

図1に示されるように、V型エンジンの吸気構造1(以下、「吸気構造1」)は、多岐通路部3(第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3b)と、主通路部4と、過給機5とを備えている。そして、吸気構造1は、各部(3、4)が有する内部空間によって吸入空気(吸気)のための通路を形成するよう構成されている。また、吸気構造1は、吸気構造1の上流側に接続される他の吸気通路9と共に、V型エンジンの外部から、V型エンジンの内部の各燃焼室28へ空気(新気)を導くための吸気通路を形成するよう構成される。

0021

この吸気構造1が適用されるV型エンジン(以下、「エンジン」)は、第1バンク22a(図1では右バンク)と第2バンク22b(図1では左バンク)の2つのバンク22を有し、バンク22の吸気ポート26が2つのバンク22の間に開口している。図1の例示では、エンジンはV型6気筒エンジンであり、各バンク22はそれぞれ3つの気筒(シリンダ23)を有する。また、エンジンのエンジン本体21は、シリンダヘッド24とV字状のシリンダブロック25で構成されており、シリンダブロック25のV字状の頭部のそれぞれにシリンダヘッド24が搭載されることで各バンク22(22aと22b)が形成される。

0022

このシリンダヘッド24には、それぞれ2つの吸気弁および排気弁(不図示)と、この2つのバンク22の間(バンク内)に開口する吸気ポート26と、排気ポート29とがシリンダ23毎に設けられている。すなわち、各シリンダ23の燃焼室28とシリンダヘッド24の外部は、燃焼室28へ吸気を導く通路である吸気ポート26(26a、26b)によってそれぞれ連通されると共に、この連通状態は吸気弁によって制御されるよう構成される。一方、燃焼室28からの燃焼ガス排気ガス)を外部に導く通路である排気ポート29も各燃焼室28と各バンク22の外部とをそれぞれ連通しており、この連通状態は排気弁によって制御されるよう構成される。そして、この排気ポート29は、バンク内とは反対の側などのバンク内以外に伸びることによって外部と各燃焼室28を連通しても良い。また、吸気ポート26と排気ポート29は、それぞれの内部で2つに分岐して燃焼室28へ連結されており、この分岐毎にそれぞれ1個ずつ吸気弁と排気弁は設けられている。

0023

なお、図1では、第1バンク22aと第2バンク22bの2つのバンク22がなす挟み角バンク角)は約60度であり、バンク内に形成される空間はバンク角が90℃のものに比べて狭い。但し、バンク角は60度に限定されず90度など任意の角度であっても良い。そして、後述するように、バンク内の上方(上部)に広がる空間であるバンク間に過給機5は設けられる。各バンク22に含まれる複数のシリンダ23の数も任意である。シリンダ23毎の吸気弁および排気弁の数も任意であり、1つであっても良いし、複数であっても良く、吸気ポート26と排気ポート29の内部の分岐数もこの吸気弁および排気弁の数に応じたものとなる。

0024

また、シリンダヘッド74には、シリンダ23毎に設けられ、各バンク22の吸気ポート26内に燃料(相対的に低圧となる低圧燃料)を噴射するよう構成されるポート噴射装置26pと、シリンダ23毎に設けられ、燃焼室28内に燃料(相対的に高圧となる高圧燃料)を直接噴射するよう構成される筒内噴射装置28dとの2種類の燃料噴射装置が設けられている。そして、ポート噴射装置26pは、筒内噴射装置28dよりも、バンク22内の上方に位置している。但し、これに限定されず、他の幾つかの実施形態では、エンジンは、1種類の燃料噴射装置を備えても良く、ポート噴射装置26pまたは筒内噴射装置28dどちらか一方を備えても良い。

0025

また、図1に示される実施形態では、エンジンは、各バンク22(22a、22b)がクランク軸の回転方向(矢印E)と同じ方向にオフセットされているが、他の幾つかの実施形態では、エンジンは、各バンク22がオフセットされていない通常エンジンであっても良い。

0026

このオフセットを有するエンジン(図1)について詳述すると、通常エンジンでは、各バンク22を形成するシリンダブロック25の複数のシリンダ軸線A1はクランク軸の軸中心Oを通る位置にある。これに対して、上記のオフセットを有するエンジンでは、クランク軸の軸中心Oからシリンダブロック25のアッパーデッキ面までの長さ(デッキ高さH)を保ったまま、シリンダ軸線Aをクランク軸の軸中心Oに対してクランク軸の回転方向Eと同じ方向へオフセット量δだけ平行移動(オフセット)させている。なお、図1では、複数のシリンダ軸線Aと複数のシリンダ軸線A1は、それぞれ最も前面にあるものに重なって示されている。

0027

そして、このオフセットによって、回転方向Eの前側の第1バンク22aは通常エンジンの位置と比較して高くなり、回転方向Eの後ろ側の第2バンク22bは低くなることによって、両方のバンク22はエンジン本体21の上下方向(以下、「上下方向」)に高低差が生じている。このため、第1バンク22aと第2バンク22bのそれぞれの吸気ポート26(26a、26b)にも上下方向の位置にも差が生じており、図1の例示では、高さH1を有す第1バンク22aの吸気ポート26aの開口の位置と、高さH2を有する第2バンク22bの吸気ポート26bの開口の位置の高低差は、H1−H2(H1>H2)となっている。なお、オフセット量δは、第1バンク22aと第2バンク22bで同じであっても、それぞれ異なっても良い。

0028

そして、上記の各吸気ポート26には多岐通路部3が連結される。
多岐通路部3(マニホールド)は、第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bからなっている。すなわち、第1バンク22aの吸気ポート26aのそれぞれに連結され、2つのバンク22の間から上方に向けて伸びる分岐通路31の複数からなる第1側多岐通路部3aと、第2バンク22bの吸気ポート26bのそれぞれに連結され、2つのバンク22の間から上方に向けて伸びる分岐通路31の複数からなる第2側多岐通路部3bと、からなっている。

0029

図1の例示では、第1側多岐通路部3aは、第1バンク22aの吸気ポート26aの開口27aから、バンク内を形成する第1バンク22aの側面に沿って(第1バンク22aの外形に従うように)、第1バンク22aに接触することなくバンク内から上方に向けて伸びている。同様に、第2側多岐通路部3bは、第2バンク22bの吸気ポート26bの開口から、同じくバンク内を形成する第2バンク22bの側面に沿って、第2バンク22bに接触することなくバンク内から上方に向けて伸びている。このように各バンク22の側面に沿って伸びるため、図1の例示のように、第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bは、それぞれ、吸気ポート26との連結部からエンジン本体21の外側に互いに開きながら上方に伸びても良い。言い換えると、第1側多岐通路部3aが接続される吸気ポート26aと第2側多岐通路部3bが接続される吸気ポート26bとの間の距離よりも、各バンク22に沿って伸びている任意の箇所における第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bの間の距離のほうが長いか、あるいは等しくなっている。
このように第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bの各分岐通路31の一端(下流端)は各吸気ポート26にそれぞれ連結されると共に、その他端(上流端)は、後述する主通路部4に連結される。

0030

主通路部4は、第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bとに連結されると共に、過給機5から上方に向けて吐出される吸気を第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bに分配して導入するよう構成される。すなわち、図1の例示では、この主通路部4は、バンク間の空間の上部と、エンジン本体21の左右方向(以下、「左右方向」)における左右の両側とを囲むような形状をしている。また、過給機5は、過給機5によって圧送される吸気の出口である吐出口54がエンジン本体21の上方に向くようにしながら、主通路部4によって囲まれるバンク間の空間の内側に設置されている。そして、過給機5の吐出口54は、過給機5の上部を覆うように左右方向に延在する部分である外向き部41の中央に連結されており、過給機5の下方には2つのバンク22によって形成されるバンク内が位置している。

0031

そして、図1に示される実施形態では、上記の過給機5の吐出口54と外向き部41との連結以外には、主通路部4と過給機5との間の連結や接触はないが、他の幾つかの実施形態では上記の連結以外に主通路部4と過給機5との間の連結や接触があっても良く、例えば、過給機5は、多岐通路部3などの過給機5を支持可能な箇所に載せられて固定されても良い。すなわち、上記の連結以外の部分においては、主通路部4と主通路部4によって囲まれる過給機5との間には空間(空気層)が形成されている。さらには主通路部4と多岐通路部3(マニホールド)とインタークーラ46とで囲まれる空間(閉断面構造)にスーパーチャージャなどの過給機5が配置される。このような閉断面構造によって過給機5の剛性がより一層向上するため、過給機5の安定支持が可能になると共に、過給機5を上記の閉断面構造で保護できる。

0032

より詳細には、主通路部4は、過給機5の吐出口54から上方に向けて吐出される吸気を、エンジン本体21の互いに外側を向く両方向(図1では左右方向の左方向と右方向の両方向)に向けて振り分けるよう構成される外向き部41と、外向き部41によって上記の外側を向く両方向にそれぞれ流出する吸気を、過給機5の左右の両側において、上方から下方へ向けてそれぞれ導くよう構成される上下部42(第1上下部42a、第2上下部42b)と、各上下部42から流出する吸気をエンジン本体21の内側の方向に戻すよう構成されると共に、多岐通路部3(3a、3b)にそれぞれ連結される集合部43(第1集合部43a、第2集合部43b)から構成されている。このように、外向き部41によって過給機5の上部(上面)が覆われると共に、第1バンク22aの上方に位置する第1上下部42aと第2バンク22bの上方に位置する第2上下部42bとによって、過給機5の左右方向における両側面が覆われている。そして、上下部42および集合部43と過給機5は連結することも接触することもなく、両者の間には空間(空気層)が形成されており、図1に示されるように、外向き部41と集合部43が過給機5の上面よりも外側に伸びるなどによって、上下部42と過給機5の間には空間(空気層)が形成されても良い。

0033

なお、過給機5の吐出口54が連結される外向き部41の面に対向する外向き部41の上面にはエンジン本体21の前後方向(以下、「前後方向」)に伸びるリブ部44が設けられても良い。このリブ部44は、外向き部41の補強の役割と、外向き部41の内部における吸気の左右方向への振り分けのためのガイドの役割を担っている。すなわち、過給機5からの高圧の吸気が衝突する箇所にリブ部44は位置することで、外向き部41の吸気圧に対する外向き部41の強度を増加させると共に、リブ部44が有する滑らかな突出形状に沿って吸気が左と右の両方向に流れるよう構成されている。材料に関しては、アルミ等の金属材料樹脂材料など、全てを同一材料で製造(形成)しても良いし、外向き部41と集合部43を金属材料で製造し、上下部42を樹脂で製造するなど各部毎に材料を変えて製造しても良い。

0034

一方、過給機5は、図1の例示では、スーパーチャージャ(機械式過給機)である。そして、図2に示されるように、過給機本体51と駆動軸52とを含んで構成されており、過給機本体51は主通路部4によって囲まれる一方で、駆動軸52は、過給機本体51の前面から前方向に向かって突出するようにして過給機本体51に取り付けられている。スーパーチャージャについて説明すると、過給機本体51の内部に収容された2つのロータがエンジンの動力によって回転駆動されることで吸気を過給する。より詳細には、駆動軸52の軸方向の一方には上記のロータが結着されると共に、駆動軸52の他方の端部にはプーリー53が結着されている。そして、プーリー53にはベルトなどでエンジンの出力軸と繋がれており、エンジンの出力軸の回転によってベルト等で繋がれたプーリー53が回転駆動されると共に、このプーリー53の回転駆動によってロータが回転駆動される。そして、過給機本体51の内部で2つのロータがかみ合うように回転することで吸気を過給し、吐出口54から高圧の吸気が吐出される。その他の幾つかの実施形態では、過給機5はターボチャージャ排気タービン過給機)であっても良い。

0035

また、過給機5は、図1〜2に示される実施形態では、外向き部41に吊り下げられている(宙吊りされている)。すなわち、外向き部41と過給機5の吐出口54との接続部以外には、例えば、過給機5の下部を下から支えるなどの過給機5を支持する構造を吸気構造1は有していない。その他の幾つかの実施形態では、過給機5を支持する他の構造を吸気構造1は備えており、過給機5は宙吊りされていなくても良い。

0036

なお、過給機5の吸気口55には他の吸気通路9が連結されている。そして、図1の例示のように、他の吸気通路9には過給機5の吸気口55の上流にスロットル装置91が連結されても良く、さらに上流の他の吸気通路9には、空気をきれいにするエアークリーナや空気の取り入れ口である吸気ダクト(不図示)などが設けられても良い。

0037

そして、上記に説明したような吸気構造1において、第1側多岐通路部3aおよび第2側多岐通路部3bは、過給機5(過給機本体51)の下部56以下(下部および下部より上下方向で下側)に設けられる。過給機5の下部56は、上記の通り、吐出口54を上方に向けて設置された場合において、過給機5の上下方向における中央より下の部分を意味する。例えば、図1に例示では、過給機5の下部56は、プーリー53の回転中心よりよりも下側の過給機5の部分であっても良い。これによって、過給機5の両側面に空間(空気層)を形成しながら、主通路部4によって過給機5の両側面の大部分は囲まれることになる。

0038

すなわち、主通路部4は、多岐通路部3によって分岐される吸気通路が集合された一本の通路である。そして、このような主通路部4によって過給機5の上部は覆われると共に、多岐通路部3は過給機5の下部から下(下部以下)に設けられることによって、過給機5の両側面(左右方向における左側と右側の両側面)は空間(空気層)を介して主通路部4に囲まれる。また、過給機5の両側面の下部から下は、空間を介して多岐通路部3によって囲まれると共に、下方には両バンク22が位置している。これによって、過給機5の両側面と下方においては、その周囲に形成される空間(空気層)を、その前後方向に走行風が吹きぬけることになる。
また、過給機5と吸気構造1との間の上記の空間によって形成される空気層によって、吸気構造1を通過する吸気が過給機5の熱によって温められることが防止される。
また、主通路部4を含む吸気構造1が過給機5の上部と側面を覆うことによって、吸気構造1を搭載する車両が横転正面衝突側面衝突などすることによって車両に衝突する物体があった場合でも、構造部材である吸気構造1が壁となって過給機5は強固に保護される。さらに、過給機5が保護されることで、過給機5が運転席侵入するような事態も回避される。

0039

このような構成によれば、過給機5の下方に位置する両バンク22と共に、主通路部4と多岐通路部3(第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3b)とによって、過給機5の両側面と下部に空気層を形成しながら過給機5の周囲は囲まれる。これによって、主通路部4と多岐通路部3が、走行風を過給機5の周囲の側面や下部に導く空気のガイドとしての役割を果たすことによって、過給機5の温度差を是正しながら過給機5を効率的に冷却できると共に、主通路部4や多岐通路部3に対する過給機5からの熱の影響を抑制することができる。また、主通路部4と多岐通路部3は構造部材であり、これによって過給機5の周囲が囲まれるので過給機5を保護することもできる。

0040

また、他の幾つかの実施形態では、図1に示されるように、第1側多岐通路部3aおよび第2側多岐通路部3bが有する分岐通路のうちの少なくとも一部は、過給機5の下面57より下に設けられる。過給機5の下面57は、上下方向において下方向を向く過給機5の面である。図1に示される実施形態では、過給機5は吐出口54が上を向くように設置されているため、吐出口54が開口している面とは反対側に位置する過給機5の面が下面57となる。このように、分岐通路31が過給機5の下面より下に設けられることにより、過給機5の両側面には通路が分岐していない主通路部4が位置することになる。

0041

図1の実施形態では、エンジンの最前面にある分岐通路31は、第1側多岐通路部3aでは過給機5の下部56の高さ位置から分岐(分岐位置33)しており、第2側多岐通路部3bでは過給機5の下面57より下の高さ位置から分岐(分岐位置33)している。一方、図3の背面図に示されるように、エンジンの最背面にある分岐通路31は、第1側多岐通路部3aでは過給機5の下面57より下の高さ位置から分岐しており、第2側多岐通路部3bでは過給機5の下部56の高さ位置から分岐している。なお、過給機5の下面からは、過給機本体51と過給機5の背面を締結するためのボルト穴の一部が突起している(図1、3参照)。

0042

このように、第1側多岐通路部3aと第2側多岐通路部3bのそれぞれにおいて、各分岐通路31の分岐位置33の位置が上下方向において異なっても良い。これは、V型エンジンでは一本のクランクシャフトが2つのバンク22によって共有されるため、図4に例示される平面図のように、第1バンク22aは第2バンク22bよりも幅Wだけ相対的に前方向に位置していることによる。具体的には、図5の側面図に例示されるように、各バンクの分岐通路31は、各バンク22においておよそ等間隔に並べられる各シリンダ23に合わせて等間隔に並んでいる。また、吸気構造1の中央付近から見ると第1バンク22aは前方向に位置しており、第2バンク22bは後方向に位置する。例えば、第1バンク22aの有する3本の柱部45(後述)のうちの真ん中に位置する柱部45(中央柱部45c)から見ると、第1バンク22aの中央に位置する分岐通路31(中央分岐通路31c)は前方向に位置しており、第2バンク22bの中央分岐通路31cは後方向に位置している。このため、第1バンク22aでは、最全面の分岐通路31(前方分岐通路31f)の分岐位置(分岐位置33の位置)は最背面の分岐通路(後方分岐通路31r)の分岐位置33fよりも主通路部4の上流側とされている。また、図示は省略されているが、第2バンク22bでは、後方分岐通路31rの分岐位置33rは前方分岐通路31fよりも主通路部4の上流側とされている。

0043

上記の構成によれば、多岐通路部3を過給機5の下面より下に設けることにより、過給機5の側面には、複数に分岐される前の1本の吸気通路である主通路部4が位置し、多岐通路部3は過給機5からより離れて位置することになる。このため、過給機5などの熱源によって吸気の温度が上昇する場合であっても吸気通路内の一本の吸気通路内の吸気全体に熱が拡散し易く、分岐通路31毎の吸気に熱源から熱が伝わるなど、熱源からの影響が分岐通路31毎に異なってしまう状況を抑制することができる。また、主通路部4には前後方向に沿って隙間がなく、走行風が途中で方向を変えることなく過給機5の周囲を前後方向に沿って吹き抜けるので、空気のガイドとしての冷却機能や過給機5の保護機能を向上させることができる。

0044

また、他の幾つかの実施形態では、図5に示されるように、第1側多岐通路部3aは、第1側多岐通路部3aにおいて隣接する分岐通路31の間を結合する結合壁34を有し、第2側多岐通路部3bは、第2側多岐通路部3bにおいて隣接する分岐通路31の間を結合する結合壁34を有する。

0045

詳述すると、図5の例示では、第1側多岐通路部3aには、エンジンの前面側に位置する前方分岐通路31fと、エンジンの背面側に位置する後方分岐通路31rと、前方分岐通路31fと後方分岐通路31rの間に位置する中央分岐通路31cの3つの分岐通路31が示されている。そして、第1側多岐通路部3aが有する上記の3つの分岐通路31の内部には、それぞれ独立する吸気通路が形成されているが、上記の3つの分岐通路31の外部は相互に連結されている。すなわち、第1側多岐通路部3aにおいて、前方分岐通路31fと中央分岐通路31cとの間、および、後方分岐通路31rと中央分岐通路31cとの間は、それぞれ結合壁34によって結合されている。同様に、図示は省略されているが、第2側多岐通路部3bにおいても、前方分岐通路31fと中央分岐通路31cとの間、および、後方分岐通路31rと中央分岐通路31cとの間は、それぞれ結合壁34によって結合されている。

0046

上記の構成によれば、第1側多岐通路部3aに属する分岐通路31部同士の隣接間と、第2側多岐通路部3bに属する分岐通路31同士の隣接間は連結されており、隙間がなない。このため、吸気構造1による過給機5の保護機能および冷却機能を向上させることができる。また、結合壁34によって分岐通路31の隣接間を結合することによって、多岐通路部3の強度を向上させることができ、多岐通路部3の上部に搭載される主通路部4や過給機5をより安定に支えることができる。

0047

また、他の幾つかの実施形態では、図1に示されるように、主通路部4は、第1側多岐通路部3aを集合する第1集合部43aと、第2側多岐通路部3bを集合する第2集合部43bと、を含み、第1集合部43aは、第1バンク22aに沿って2つのバンクの間から第1バンク22aの上方に伸びるよう構成されており、第2集合部43bは、第2バンク22bに沿って2つのバンクの間から第2バンク22bの上方に伸びるよう構成されている。

0048

詳述すると、図1の例示では、第1側多岐通路部3aは、第1バンク22aの吸気ポート26aの開口27aから第1バンク22aの側面を沿って(バンクの外形に従うように)バンク内から上方に向けて伸びており、伸びた先で第1集合部43aに連結されている。この第1集合部43aと第1側多岐通路部3aとの連結はバンク内の上方であるバンク間でなされている。そして、第1集合部43aは第1バンク22aから高さH3だけ上方に位置しており、第1バンク22aに接触することなく第1バンク22aに概ね沿ってその上方に伸びている。
同様に、第2側多岐通路部3bは、第2バンク22bの吸気ポート26bの開口27bから第2バンク22bの側面を沿ってバンク内から上方に向けて伸びており、伸びた先で第2集合部43bに連結されている。この第2集合部43bと第2側多岐通路部3bとの連結はバンク内の上方であるバンク間でなされている。そして、第2集合部43bは第2バンク22bから、高さH3よりも高い分だけ上方に位置しており、第2集合部43bも第2バンク22bに接触することなく第2バンク22bに概ね沿ってその上方に伸びている。

0049

吸気の流れから見ると、第1集合部43aと第2集合部43bのそれぞれは、各バンク22の上方においてエンジンの外側から内側であるバンク間に吸気を導くように伸びている。そして、このようにエンジンの外側から内側に伸びることによって、主通路部4と過給機5の間に、過給機5の側面の広範囲にわたる空間(空気層)を形成している。

0050

なお、第1集合部43aと第2集合部43bのそれぞれには、サージ部が設けられても良い。具体的には、集合部43に入口の流路断面積は、上下部42の出口における流路の断面積よりも大きくするなど、集合部43の容積を大きくすることによってサージ部を形成しても良い。

0051

上記の構成によれば、過給機5の側面と主通路部4との間に、過給機5の側面のより広範囲に渡る空間を設けることができる。また、各バンク22の上方において各バンク22に沿って第1集合部43aと第2集合部43bが伸びることで、第1バンク22aのシリンダヘッド24と第1集合部43aの間、および、第2バンク22bのシリンダヘッド24と第2集合部43bの間に空気層を形成することができ、各バンク22からの熱が過給機に伝わるのを低減することができる。

0052

また、他の幾つかの実施形態では、図5に示されるように、過給機5は、エンジンの前後方向における第1側多岐通路部3aの最大長は、第1集合部43aの前記前後方向の最大長よりも長く、第2側多岐通路部3bの前後方向の最大長は、第2集合部43bの前後方向の最大長よりも長い。すなわち、図5の例示では、第1側多岐通路部3aの前後方向の最大長はL1として示されており、第1集合部43aの前後方向お最大長はL2で示されているが、L1>L2の関係が成立している。同様に、図示は省略されるが、第2側多岐通路部3bの前後方向の最大長をL1、第2集合部43bの前後方向お最大長は長さL2とすると、L1>L2の関係が成立している。

0053

上述のように、多岐通路部3は、その上方に搭載される主通路部4と過給機5などの重量を支える役割も果たしているが、多岐通路部3の上部にはその他にも様々な装置が位置している。例えば、図4に例示されるように、過給機5の背面(後ろ方向)には、過給機5の過給圧を逃すためのバイパス通路58や、このバイパス通路58における吸気の流れを制御するバイパスバルブ59などが設けられている。また、過給機5の駆動軸52は、過給機本体51から前方向に突出している。このように、多岐通路部3の上部は、集合部43(43a、43b)の前後方向の長さを超えている。このため、多岐通路部3も前後方向に広がるように伸びることで、このような前後方向に長い上部を安定的に支えている。

0054

上記の構成によれば、第1側多岐通路部3aおよび第2側多岐通路部3bは、第1集合部43aおよび第2集合部43bよりもエンジンの前後方向に広がって伸びている。このため、重量のある主通路部4および過給機5を特に前後方向において安定的に支えることができる。

0055

また、他の幾つかの実施形態では、図1に示されるように、主通路部は、過給機5の両側面のそれぞれの周囲に位置する部分であって、エンジンの上方から下方へ向けて吸気を導くよう構成される上下部42を有し、過給機5の本体(過給機本体51)の側面は、この上下部を含む主通路部4によって覆われている。

0056

図5の例示では、過給機本体51の前後方向の側面の大部分は上下部42を含む主通路部4によって覆われている。より詳細には、過給機本体51の両側面には、外向き部41と上下部42と集合部43によって形成される主通路部4の側面通路が対面しており、過給機本体51の前後方向の長さと概ね同じ長さを側面通路の外形は有している。なお、図5の例示では、この側面通路の外形の前後方向の長さL3は過給機本体51の前後方向の長さL4より小さいが、これには限定されず、L3≧L4であっても良い。

0057

また、図5に示されるように、上下部42には、上下部42を補強するための柱部45が複数本設けられても良い。すなわち、上下部42も、多岐通路部3と同様に、上下部42の上部に位置する外向き部41や過給機5を支えている。特に、過給機5が外向き部41に宙吊りされる場合には、外向き部41と過給機5の全ての重量を上下部42は支持することになるため、柱部45によって上下部42の強度を高めている。図4の例示では、柱部45は、四角柱のような形状を有する上下部42に合わせて6本用いられている。そして、6本のうちの3本の柱部45が図5には示されており、上下部42の各角に位置する2本(45f、45r)と、この2本の中央の位置に1本(45c)が設けられている。なお、残りの3本は、過給機5に対向する上下部42の側面側に、図4に図示された3本と同様な位置に設けられている。

0058

そして、図5に示されるように、柱部45を含む主通路部4によって、過給機本体51の前後方向の側面が覆われていても良い。すなわち、主通路部4の上記の側面通路と前後方向の位置関係で比較すると、エンジンの前面側に位置する柱部45(前方柱部45f)はこの側面通路よりも前方に位置していると共に、エンジンの背面側に位置する柱部45(後方柱部45r)は後方に位置している。そして、過給機本体51に背面には、過給機5の吸気口55に連なる他の吸気通路9やバイパス通路58が連結されているが、後方柱部45rが設置されている前後方向の位置において、その左右方向における過給機5側には、過給機本体51の背面端部分が位置している。一方、前方柱部45fが設置されている前後方向の位置において、その左右方向の過給機5側には、過給機本体51の前面端部分が位置している。

0059

上記の構成によれば、主通路部と柱部によって過給機本体の側面が覆われているので、吸気構造による過給機の保護機能および冷却機能を向上させることができる。

0060

また、他の幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上下部42はインタークーラ46を有する。詳述すると、図1に示されるように、第1上下部42aと第2上下部42bにより形成される内部流路には、インタークーラ46が設けられている。過給機5による過給などによって吸気の温度は上昇するが、インタークーラ46によって吸気が冷却されることで、温度上昇による空気密度が減少を防止している。図5の例示では、インタークーラ46は水冷式となっており、インタークーラ46には、インタークーラ46の内部に冷却水などの冷却媒体循環させるための冷却通路を接続するための2つの冷却通路接続口47が設けられている。例えば、冷却媒体は、下側の冷却通路接続口47から導入され、上側の冷却通路接続口47から排出されても良い。そして、この冷却通路接続口47の両方は、図5に示されるように、前方柱部45fよりも前方に突出して伸びていても良く、さらに、冷却通路接続口47の最先端の前後方向における位置は、過給機本体51の前面のハウジングにほぼ一致していても良い。

0061

上記の構成によれば、過給機5の下流であって多岐通路部3の上流にインタークーラ46が設けられることで、過給機5による圧送(圧縮)による吸気温度の上昇や、過給機5の熱からの伝熱にかかわらず、燃焼室に供給される前の吸気を多岐通路部3によって分岐される前に一括して冷却することができるので、吸気の充填密度を効率良く適切に制御することができる。

0062

本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。

0063

1吸気構造
2エンジン
21 エンジン本体
22バンク
22a 第1バンク
22b 第2バンク
23シリンダ
24シリンダヘッド
25シリンダブロック
26吸気ポート
26a 第1バンクの吸気ポート
26b 第2バンクの吸気ポート
26pポート噴射装置
27 吸気ポートの開口
27a 第1バンクの吸気ポートの開口
27b 第2バンクの吸気ポートの開口
28燃焼室
28d筒内噴射装置
29排気ポート
3多岐通路部
3a 第1側多岐通路部
3b 第2側多岐通路部
31分岐通路
31f前方分岐通路
31r後方分岐通路
31c中央分岐通路
33分岐位置
33f 前方分岐通路の分岐位置
33r 後方分岐通路の分岐位置
34結合壁
4主通路部
41外向き部
42 上下部
42a 第1上下部
42b 第2上下部
43集合部
43a 集合部
43b 集合部
44リブ部
45 柱部
45c中央柱部
45f 前方柱部
45r後方柱部
46インタークーラ
47冷却通路接続口
5過給機
51過給機本体
52駆動軸
53プーリー
54吐出口
55吸気口
56 下部
57 下面
58バイパス通路
59バイパスバルブ
9 他の吸気通路
91スロットル装置
Aオフセットを有するエンジンのシリンダ軸線
A1通常エンジンのシリンダ軸線
Oクランク軸の軸中心
E クランク軸の回転方向
δ オフセット量
Hデッキ高さ
H1 第1バンクの吸気ポートの高さ
H2 第2バンクの吸気ポートの高さ
H3 第1バンクと第1集合部の距離
L1 多岐通路部の前後方向の最大長
L2 集合部の前後方向の最大長
L3 側面通路の前後方向の長さ
L4 過給機本体の前後方向の長さ
W 幅

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