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技術 コンプレッサ

出願人 三井精機工業株式会社
発明者 石井秀樹青木拓也
出願日 2014年12月25日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2014-262361
公開日 2016年7月7日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2016-121628
状態 特許登録済
技術分野 容積形ポンプの制御
主要キーワード 残圧力 指定回転数 定速モータ 省エネタイプ センサ感知 循環剤 空気溜め コールド状態
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月7日)のものです。
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図面 (10)

課題

過負荷モータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプタンデム型コンプレッサを提供する。

解決手段

台目モータ起動時に、第1に、二台目圧縮機220の吐出し口の手前にタンデム相手方である一台目圧縮機120吸気側圧縮空気を戻すバイパス回路を設けることで臨界背圧を超えることによる過負荷を回避し、第2に、吸込み弁を閉じることで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減し、第3に、圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らす為に潤滑剤投入量を調整する弁を設けることで起動時のモータにかかる負荷を極力減らし、回転が安定領域に達した時点で上述した第1乃至第3の動作と逆の動作、即ち、バイパス弁を閉じ、吸気弁を開き、潤滑剤投入量調整弁通常設定に戻し潤滑剤を定格流量分流することで一つのレシーバタンク340でも二台の圧縮機の順次起動が可能となる。

概要

背景

従来、圧縮機とモータ複数個ユニットを搭載した、いわゆるタンデム型コンプレッサが知られている。かかる従来のタンデム型コンプレッサでは、例えば、圧縮機とモータ各一個ずつを搭載する小室を複数有する筐体を備え、この筐体の各小室に圧縮機とモータ各一個ずつを搭載することでタンデム型のコンプレッサと成すようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、各々圧縮機に連結された2台のモータを有し、1台のモータにはインバータモータ、もう1台のモータには定速モータを用いて、それぞれ異なる制御を行うようにしたタンデム型のコンプレッサも提案されている(例えば、特許文献2参照)。

概要

過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプのタンデム型コンプレッサを提供する。二台目モータ起動時に、第1に、二台目圧縮機220の吐出し口の手前にタンデム相手方である一台目圧縮機120吸気側圧縮空気を戻すバイパス回路を設けることで臨界背圧を超えることによる過負荷を回避し、第2に、吸込み弁を閉じることで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減し、第3に、圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らす為に潤滑剤投入量を調整する弁を設けることで起動時のモータにかかる負荷を極力減らし、回転が安定領域に達した時点で上述した第1乃至第3の動作と逆の動作、即ち、バイパス弁を閉じ、吸気弁を開き、潤滑剤投入量調整弁通常設定に戻し潤滑剤を定格流量分流することで一つのレシーバタンク340でも二台の圧縮機の順次起動が可能となる。

目的

本発明は上述のような事情から為されたものであり、その目的は、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化が可能な上に、過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプのタンデム型コンプレッサを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

少なくとも、第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2のモータと、第1の圧縮機本体と第2の圧縮機本体とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体及び第2の圧縮機本体より吐出された圧縮空気循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンクとを備え、第1のモータを先に起動して第1の圧縮機本体により圧縮を開始した後、第2のモータを起動して第2の圧縮機本体により圧縮を開始する場合があるコンプレッサであって、第2の圧縮機本体の吐出し口の手前に相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路開閉可能に設けたことを特徴とするコンプレッサ。

請求項2

請求項1に記載のコンプレッサにおいて、第2のモータの回転が安定領域に達した時点で、前記と逆の動作を行うことを特徴とするコンプレッサ。

請求項3

請求項1又は2に記載のコンプレッサにおいて、前記第1のモータにはインバータモータを用い、第2のモータには定速モータを用いることを特徴とするコンプレッサ。

技術分野

0001

本発明は、コンプレッサに関し、特に、圧縮機とモータ複数個並列繋ぎ、繋いだ先はその複数台分の性能を持たせた機器を搭載し、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コストを可能とする省エネ型のコンプレッサに関する。

背景技術

0002

従来、圧縮機とモータ各複数個ユニットを搭載した、いわゆるタンデム型のコンプレッサが知られている。かかる従来のタンデム型コンプレッサでは、例えば、圧縮機とモータ各一個ずつを搭載する小室を複数有する筐体を備え、この筐体の各小室に圧縮機とモータ各一個ずつを搭載することでタンデム型のコンプレッサと成すようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、各々圧縮機に連結された2台のモータを有し、1台のモータにはインバータモータ、もう1台のモータには定速モータを用いて、それぞれ異なる制御を行うようにしたタンデム型のコンプレッサも提案されている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0003

特開2005−98147号公報
特開2005−207370号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上述した従来のタンデム型コンプレッサでは、例えば、圧縮機とモータ各二個のユニットを搭載し、それに取り付ける主要機器としては、一台分の圧縮機・モータ性能に合わせた主要機器を2個ずつ搭載する構成であるため、その分、設置スペースが大きくなり、且つ部品点数も増加するため、低コスト化にも限界があった。
そこで、圧縮機とモータ各二個のユニットを搭載し、それに取り付ける主要機器は二台分の性能を持たせた各1ユニット部品とし、一台分の圧縮機・モータ性能に合わせた主要機器を2個ずつ搭載するのではなく、二台分の性能を備えたものにすることで設置スペースを小さくでき、且つ部品点数を少なくできるので、低コスト化も可能となる。
しかしながら、かかる構成を採用した場合の課題として、圧縮機二台に対し、圧縮機下流に位置した吐出した空気の空気溜めであるレシーバタンクが一つの為、一台目の圧縮機によって昇圧された圧縮空気がレシーバタンクに溜められた状態にある時、二台目圧縮機を順次起動させた場合に、二台目圧縮機の吐出し口からレシーバタンクへ正常に圧縮空気を送ることができる背圧最大値である臨界背圧を超えてしまい、正常に圧縮空気をレシーバタンクへ送ることができず、2台目圧縮機を駆動するモータを起動させる際にトルクの増加による余計な負担がかかり、過負荷でモータが回らない現象が起こる場合がある。
そこで、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化が可能な上に、過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネ型のコンプレッサの開発が待たれていた。

0005

本発明は上述のような事情から為されたものであり、その目的は、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化が可能な上に、過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプのタンデム型コンプレッサを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、本出願人は、種々検討を重ねた結果、上述した過負荷でモータが回らない等の現象を回避する手段として、二台目起動時に、第1に、吸込み弁を閉じ、吸気をしないことで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減し、第2に、二台目圧縮機の吐出し口の手前に、二台目圧縮機吸気側へと繋がる開閉可能なバイパス回路を設けることで圧縮空気を大気圧である吸気側へ戻し、圧縮室とバイパス回路内を低圧の空気が循環する空回しに近い状態にすることによりモータ負荷を軽減し、第3に、圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らす為に潤滑剤投入量を調整する弁を設けて投入量を減らすことで起動時のモータにかかる負荷を極力減らし、第2のモータの回転が安定領域に達した時点で、上述した第1乃至第3の動作と逆の動作、即ち、吸込み弁を開き、バイパス弁を閉じ、潤滑剤投入量調整弁通常設定に戻し潤滑剤を定格流量分流すようにすることで一つのレシーバタンクでも二台の圧縮機の順次起動が可能となることを見出し、これらの技術から構成される発明を出願し、特願2013−194720として係属中である。

0007

即ち、特願2013−194720に係る発明は、少なくとも、第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2のモータと、第1の圧縮機本体と第2の圧縮機本体とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体及び第2の圧縮機本体より吐き出された圧縮空気と循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンクとを備え、第1のモータを先に起動して第1の圧縮機本体により圧縮を開始した後、第2のモータを起動して第2の圧縮機本体により圧縮を開始するコンプレッサであって、所定のタイミングで第2の圧縮機本体の吸込み弁を閉じる動作を行うことを特徴とする。これにより、圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減することができ、過負荷で第2のモータが回らない現象を回避することが可能となる。

0008

また、特願2013−194720に係る発明は、少なくとも、第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2のモータと、第1の圧縮機本体と第2の圧縮機本体とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体及び第2の圧縮機本体より吐き出された圧縮空気と循環剤とを導入して圧縮空気と循環剤とに分離・貯溜するレシーバタンクとを備え、第1のモータを先に起動して第1の圧縮機本体により圧縮を開始した後、第2のモータを起動して第2の圧縮機本体により圧縮を開始するコンプレッサであって、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に第2の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けたことを特徴とする。これにより、上述した臨界背圧を越え、吐出し口からレシーバタンクへ正常に圧縮空気を送ることができないことによるモータ負荷の増大が起こらなくなり、過負荷で第2のモータが回らない現象を回避することが可能となる。

0009

更に、特願2013−194720に係る発明は、少なくとも、第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2のモータと、第1の圧縮機本体と第2の圧縮機本体とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体及び第2の圧縮機本体より吐出された圧縮空気と循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンクとを備え、第1のモータを先に起動して第1の圧縮機本体により圧縮を開始した後、第2のモータを起動して第2の圧縮機本体により圧縮を開始するコンプレッサであって、第2の圧縮機本体内への潤滑剤投入量を調整する弁を設けたことを特徴とする。これにより、第2の圧縮機本体内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らすことができるので、過負荷で第2のモータが回らない現象を回避することが可能となる。尚、上記のコンプレッサにおいて、第2のモータの回転が安定領域に達した時点で、上述したのと逆の動作を行うのが好適であり、また、前記第1のモータにはインバータモータを用い、第2のモータには定速モータを用いるのが良い。

0010

更に、本出願人における本発明者は、上述した第2の技術を中心に改良研究を重ねた結果、特願2013−194720に係る発明では、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に第2の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をその第2の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造であるのを、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に、タンデム相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造に改良することで、残圧起動を大幅に改良できることを見出した。
即ち、本発明は、少なくとも、第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2のモータと、第1の圧縮機本体と第2の圧縮機本体とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体及び第2の圧縮機本体より吐出された圧縮空気と循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンクとを備え、第1のモータを先に起動して第1の圧縮機本体により圧縮を開始した後、第2のモータを起動して第2の圧縮機本体により圧縮を開始する場合があるコンプレッサであって、第2の圧縮機本体の吐出し口の手前に、相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けたことを特徴とする。かかる構成により、残圧起動を大幅に改良できる。

発明の効果

0011

本発明によれば、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に、タンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造としたので、残圧起動を大幅に改良できる。これにより、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化が可能な上に、過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプのタンデム型コンプレッサが得られる。

図面の簡単な説明

0012

特願2013−194720及び本発明に係るコンプレッサの原理を示す図である。
(a)は、定速モータ起動時の残圧起動という課題を説明するためのグラフ、(b)及び(c)は、レシーバタンク内の圧力の影響により、第2のモータの起動時の電流波形が変化することを示すグラフ、(d)は、その電流波形の本発明による改善効果を示すグラフである。
特願2013−194720及び本発明に係るコンプレッサの基本原理を示す図である。
特願2013−194720に係るコンプレッサの要部の基本構成を示す図である。
本発明の実施形態に係るコンプレッサの筐体内部の構成を示す斜視図であり、(a)は、図示しない筐体の開閉扉側から見た斜視図、(b)は、その開閉扉の反対側から見た斜視図である。
本発明の実施形態に係るコンプレッサの要部の基本構成を示す図である。
本発明の実施形態に係るコンプレッサの効果を説明するためのグラフであり、(a)は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの効果を示し、(b)は、比較例として自己の圧縮機に戻す形態のコンプレッサの効果を示す。
特願2013−194720及び本発明に係るコンプレッサの各部の制御フローを示す図である。
特願2013−194720及び本発明に係るコンプレッサの各部の動作を示すタイムチャートである。

実施例

0013

まず、本発明の理解を容易にするために、特願2013−194720及び本発明に係るコンプレッサについて図面を参照して説明する。図1は、上記コンプレッサの原理を示す図である。図1に示すように、特願2013−194720及び本発明のコンプレッサ10は、第1の(1台目の)圧縮機本体12と、第1の圧縮機本体12に連結された第1のモータ14と、第2の(2台目の)圧縮機本体22と、第2の圧縮機本体22に連結された第2のモータ24と、第1の圧縮機本体12と第2の圧縮機本体22とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体12及び第2の圧縮機本体22より吐出された圧縮空気と循環剤とを導入して圧縮空気と循環剤とに分離・貯溜するレシーバタンク34とを備える。ここで、第1のモータ14には、インバータモータを用い、第2のモータ24には、いわゆる定速モータを用いている。かかる構成によれば、第1及び第2のモータの両方ともインバータモータを用いる場合に比べて、コストを低減できるというメリットを享受できる。また、同じレシーバタンク34を、第1の圧縮機本体12を介する第1の循環系16と、第2の圧縮機本体22を介する第2の循環系26に共通して用いることがきるので、レシーバタンクのサイズ(容量)はその分大きくなるが、2個のレシーバタンクを用いる必要が無いので、部品点数及び設置スペースを少なくでき、低コスト化が可能になるというメリットも享受できる。尚、大きなモータを1個用いる場合に比べて、小さなモータを2個用いる点も低コスト化に寄与する面もある。

0014

ところで、第1及び第2のモータの両方ともインバータモータを用いる場合に比べて、第1、第2のモータの片方に定速モータを用い、或いは第1及び第2のモータの両方とも定速モータを用いることにより、コストを低減することが可能になる。しかしながら、片方又は両方に定速モータを用いる場合、以下のような課題を生じる。例えば、片方に定速モータを用いる場合では、図1に示すように、インバータモータである第1のモータ14を駆動し、第1の圧縮機本体12の運転を開始しレシーバタンク内を昇圧した後、定速モータである第2のモータ24を起動した直後に、レシーバタンク34内の圧力の影響などにより、定速モータである第2のモータ24に負荷がかかり、過負荷による異常停止という不具合を生じる場合が考えられる。この課題について、図2を参照して詳説する。図2(a)は、定速モータ起動時の残圧起動という課題を説明するためのグラフであり、縦軸に、モータの動力性能の上昇を0%から100%の範囲で示し、横軸は、モータに加わる負荷率を0%から100%の範囲で示している。図2(b)及び(c)は、レシーバタンク内の圧力の影響により、第2のモータの起動時の電流波形が変化することを示すグラフであり、(b)はレシーバタンク内の残圧力が0MPa(メガパスカル)の場合、(c)はレシーバタンク内の残圧力が0.7MPa(メガパスカル)の場合を示す。尚、図2(d)は、その電流波形の本発明による改善効果を示すグラフである。

0015

即ち、図2(a)に示すように、インバータモータを先に駆動し、圧縮機の運転を開始した後、定速モータを後に起動する場合、先のインバータモータでは負荷率、即ち吐出し空気量の上昇に比例するように動力も上昇していく。そして、負荷率が50%まで上昇したところで、後の定速モータを起動し、定速モータは、定速のため負荷率50%を50%の動力で担い、インバータモータは残りの負荷率上昇分に比例して動力も上昇する動作を継続する。しかしながら、レシーバタンク内の圧力の影響などにより、定速モータ起動時に負荷がかかり、過負荷による異常停止という不具合を生じる虞がある。仮に、インバータモータ1台の場合、常にレシーバタンク内の圧力がない、又は低圧時に起動をかけるので、このような不具合は生じ難い。また、2台のインバータモータを用い、1台目のインバータモータの駆動により負荷率が50%まで上昇したところで、後のインバータモータを起動させる場合、誘導電動機である定速モータと比較して、一般的に起動時から高トルクを出せるインバータ専用モータであればレシーバタンク内の圧力が高いことによる起動時の高い負荷をインバータ専用モータの高トルク起動で補うことができ、このような不具合は生じ難い。一方、1台目と2台目の両方に定速モータを用いる場合にも、後に起動する定速モータについては、同様に、過負荷による異常停止という不具合を生じる虞がある。

0016

しかしながら、上述した2台のモータを用いるタンデム型のメリットを享受しつつ、少なくとも片方のモータには定速モータを用いて低コスト化を図る意義は大きい。そこで、例えば、一方にインバータモータ、他方には定速モータを用いることを可能にしながら、上述した過負荷による2台目の定速モータの異常停止という不具合を防止する技術の開発が重要である。

0017

このような過負荷による定速モータの異常停止という不具合を有効に防止するため、特願2013−194720及び本願の発明者は、種々検討を重ねた結果、上述した2台目モータ(定速モータ)の異常停止の原因ともなる負荷は、主として、吸込んだ空気を昇圧するのに必要なトルク、上述した臨界背圧を超えることによる過負荷、及び圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗に起因することを見出した。上述した臨界背圧を超えることによる過負荷とは、レシーバタンク内の圧力の影響により二台目圧縮機の吐出し口からレシーバタンクへ正常に圧縮空気を送ることができる背圧の最大値である臨界背圧を超えてしまい、2台目圧縮機から吐き出された圧縮空気がレシーバタンク側へ正常に流れないことによる2台目の定速モータが受ける駆動抵抗である。即ち、図2(b)に示すように、レシーバタンク内の圧力が0MPa(メガパスカル)の場合、即ち、1台目のモータが受ける抵抗に関しては、レシーバタンク内の圧力の影響は無いので、その1台目のモータの起動時の電流波は、正常の電流波を示す。これに対し、1台目のモータを先に起動して第1の圧縮機本体により圧縮を開始した後、第2のモータを起動して第2の圧縮機本体により圧縮を開始しようとする場合、第1の圧縮機本体により圧縮された空気がレシーバタンク内に留まり、圧力を形成するので、例えば、図2(c)に示すように、レシーバタンク内の圧力が0.7MPa(メガパスカル)になると、2台目のモータの起動時の電流波は、同図に示すように、正常の電流波形を形成せず、電流収束しようとしても収束できずに、過電流の状態を維持する波形を示す。このように、2台目モータ(定速モータ)の異常停止の原因となる負荷には、レシーバタンク内の圧力が影響していることを確認できている。尚、図2(c)に示す過電流の状態を維持する電流波形は、本発明により、図2(d)に示すように、改善されることも確認できている。

0018

以上の考察により、特願2013−194720及び本願のコンプレッサは、上述した課題を解決するために、以下の3つの制御を基本に構成される。図3は、特願2013−194720及び本願に係るコンプレッサの基本原理を示す図である。図3に示すように、このコンプレッサは、第2のモータの起動時に、第2のモータに連結された第2の圧縮機本体において、第1に、潤滑剤の投入量を調整することで、第2の圧縮機本体内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らすこと、第2に、圧縮空気を吸入側に戻す制御を行い、上記臨界背圧を超えることによる過負荷を回避すること、第3に、吸気をしないことで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減すること、を基本に構成される。

0019

これら3つの制御は、それぞれを単独で行っても良いし、いずれか2つの制御を組み合わせて行っても良く、更に、3つの制御を全て行うようにしても良い。それぞれを単独で行ってもそれなりの効果が得られることは勿論であるが、2つの制御を組み合わせ、或いは3つの制御を全て行うようにすれば、効果をより高めることができる。

0020

まず、本発明の理解を容易にするために、図4を参照して、特願2013−194720に係るコンプレッサについて説明しておく。図4は、特願2013−194720に係るコンプレッサの要部の基本構成を示す図である。尚、図4では、第2の(2台目の)圧縮機本体と、(第1の圧縮機本体と)第2の圧縮機本体とに共通に設けられ(第1の圧縮機本体及び)第2の圧縮機本体より吐出された圧縮空気と循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンク、及び各経路と各種弁を中心に示し、第2のモータや、第1の(1台目の)圧縮機本体、及び第1の圧縮機本体に連結された第1のモータ等は、図示を省略しているが、特願2013−194720に係るコンプレッサの基本構成は、図1に示したものと同様であり、これらを有するのは勿論である。

0021

図4に示すように、特願2013−194720のコンプレッサ10は、第1の(1台目の)圧縮機本体12と、第1の圧縮機本体12に連結された第1のモータ14と、第2の(2台目の)圧縮機本体22と、第2の圧縮機本体22に連結された第2のモータ24と、第1の圧縮機本体12と第2の圧縮機本体22とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体12及び第2の圧縮機本体22より吐出された圧縮空気と循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンク34とを備える。ここで、第1のモータ14には、インバータモータを用い、第2のモータ24には、いわゆる定速モータを用いている。また、本実施形態に係るコンプレッサ10は、第1のモータ14を先に起動して第1の圧縮機本体12により圧縮を開始した後、第2のモータ24を起動して第2の圧縮機本体22により圧縮を開始する場合がある。

0022

以上の構成において、更に、コンプレッサ10は、第2の圧縮機本体22内への潤滑剤投入量を調整する弁を設けている。また、第2の圧縮機本体22の吐出口の手前に第2の圧縮機本体22の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けている。更にまた、所定のタイミングで第2の圧縮機本体22の吸込み弁を閉じる動作を行う。

0023

即ち、図4において、特願2013−194720のコンプレッサ10は、第2の圧縮機本体22内への潤滑剤の投入量を調整する潤滑冷媒調整弁V1を有しており、この潤滑冷媒調整弁V1を調整することにより第2の圧縮機本体22内への潤滑剤の投入量を減らすことができる。これにより、第2の圧縮機本体22内のスクリュー22A、22B(図3参照)にかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らすことができるので、過負荷で第2のモータ24が回らない現象を回避することが可能となる。また、本実施形態のコンプレッサ10は、第2の圧縮機本体22の吐出し口の手前に第2の圧縮機本体22の吸気側へ圧縮空気を戻す吐出バイパス回路200を開閉可能に設けており、この吐出しバイパス回路200を開にし、レシーバタンク34への流路を閉にすることで、第2の圧縮機本体22の吸気側へ圧縮空気を戻すようにして、第2のモータ24の起動時に圧縮室とバイパス回路内を低圧の空気が循環する空回しに近い状態にすることによりモータ負荷を軽減し、上述した臨界背圧を超えることによる過負荷を回避することで、図2に示した問題が生じるのを防止するようにしている。更に、本実施形態のコンプレッサ10は、エアクリーナ302を介して吸入するエアの量を調節する空気容量調整弁300を有し、この空気容量調整弁(吸入弁)300を閉じることで、圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減することが可能である。

0024

特願2013−194720のコンプレッサ10によれば、二台目起動時に、第1に、圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らす為に潤滑剤投入量を調整する弁を設け、第2に、二台目圧縮機の吐出し口の手前に二台目圧縮機吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を設けることで上記臨界背圧を超えることによる過負荷を回避し、第3に、吸込み弁を閉じることで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減することで、起動時のモータにかかる負荷を極力減らし、回転が安定領域に達した時点で、上述した第1乃至第3の動作と逆の動作、即ち、潤滑剤投入量調整弁を通常設定に戻し潤滑剤を定格流量分流すようにし、バイパス弁を閉じ、吸込み弁を開くようにすることで一つのレシーバタンクでも二台の圧縮機の順次起動が可能となる。これにより、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化が可能な上に、過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプのタンデム型コンプレッサが得られる。

0025

次に、本発明の実施形態に係るコンプレッサについて説明する。この実施形態に係るコンプレッサは、上述した特願2013−194720に係るコンプレッサの改良版であり、上述した特願2013−194720に係るコンプレッサにおいては、第2の圧縮機本体の圧縮空気をその第2の圧縮機本体の吸気側へ戻していたが、第2の圧縮機本体の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ戻すことで、残圧起動がスムーズとなるようにするものである。図5は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの筐体内部の構成を示す斜視図であり、(a)は、図示しない筐体の開閉扉側から見た斜視図、(b)は、その開閉扉側から見た斜視図である。図6は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの要部の基本構成を示す図である。図7は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの効果を説明するためのグラフであり、(a)は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの効果を示し、(b)は、比較例として自己の圧縮機に戻す形態のコンプレッサの効果を示す。
図5及び図6に示すように、本発明の実施形態に係るコンプレッサ100は、第1の(1台目の)圧縮機本体120と、第1の圧縮機本体120に連結された第1のモータ140と、第2の(2台目の)圧縮機本体220と、第2の圧縮機本体220に連結された第2のモータ240と、第1の圧縮機本体120と第2の圧縮機本体220とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体120及び第2の圧縮機本体220より吐出された圧縮空気と循環剤とを導入して圧縮空気と循環剤とに分離・貯溜するレシーバタンク340とを備える。ここで、第1のモータ140には、インバータモータを用い、第2のモータ240には、いわゆる定速モータを用いている。かかる構成によれば、第1及び第2のモータの両方ともインバータモータを用いる場合に比べて、コストを低減できるというメリットを享受できる。また、同じレシーバタンク340を、第1の圧縮機本体120を介する第1の循環系160と、第2の圧縮機本体220を介する第2の循環系260に共通して用いることがきるので、レシーバタンクのサイズ(容量)はその分大きくなるが、2個のレシーバタンクを用いる必要が無いので、部品点数及び設置スペースを少なくでき、低コスト化が可能になるというメリットも享受できる。尚、大きなモータを1個用いる場合に比べて、小さなモータを2個用いる点も低コスト化に寄与する面もある。

0026

ところで、第1及び第2のモータの両方ともインバータモータを用いる場合に比べて、第1、第2のモータの片方に定速モータを用い、或いは第1及び第2のモータの両方とも定速モータを用いることにより、コストを低減することが可能になる。しかしながら、片方又は両方に定速モータを用いる場合、前述したように、第2のモータ24を起動した直後に、レシーバタンク34内の圧力の影響などにより、定速モータである第2のモータ24に負荷がかかり、過負荷による異常停止という不具合を生じる場合が考えられる。このような過負荷による定速モータの異常停止という不具合を有効に防止するため、上述した2台目モータ(定速モータ)の異常停止の原因ともなる負荷は、主として、吸込んだ空気を昇圧するのに必要なトルク、上述した臨界背圧を超えることによる過負荷、及び圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗に起因することを見出した。上述した臨界背圧を超えることによる過負荷とは、レシーバタンク内の圧力の影響により二台目圧縮機の吐出し口からレシーバタンクへ正常に圧縮空気を送ることができる背圧の最大値である臨界背圧を超えてしまい、2台目圧縮機から吐き出された圧縮空気がレシーバタンク側へ正常に流れないことによる2台目の定速モータが受ける駆動抵抗である。そこで、本発明は、特願2013−194720に係るコンプレッサと同様に、第2のモータの起動時に、第2のモータに連結された第2の圧縮機本体において、圧縮空気を吸入側に戻す制御を行い、上記臨界背圧を超えることによる過負荷を回避するようにするが、特願2013−194720に係る発明では、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に第2の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をその第2の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造であるのを、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に、タンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造に改良することで、残圧起動を大幅に改良することができる。尚、詳しくは述べないが、潤滑剤の投入量を調整することで、第2の圧縮機本体内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らすこと、更に、吸気をしないことで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減することは、特願2013−194720の係る発明と同様である。

0027

まず、特願2013−194720に係るコンプレッサと同様に、自己の圧縮機に戻す形態のものでは、図4に示したように、第2の圧縮機本体22の吐出し口の手前に第2の圧縮機本体22の吸気側へ圧縮空気を戻す吐出バイパス回路200を開閉可能に設けている。従って、この吐出しバイパス回路200を開にし、レシーバタンク34への流路を閉にすることで、第2の圧縮機本体22の吸気側へ圧縮空気を戻すようにして、第2のモータ24の起動時に圧縮室とバイパス回路内を低圧の空気が循環する空回しに近い状態にすることによりモータ負荷を軽減し、上述した臨界背圧を超えることによる過負荷を回避するようにしている。

0028

これに対して、本発明の実施形態に係るコンプレッサでは、図6に示すように、第2の圧縮機本体220の吐出口の手前に、タンデムの相手方である第1の圧縮機本体120の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路290を開閉可能に設けることで、第2の圧縮機本体220の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体120の吸気側へ戻すようにしている。このように、特願2013−194720に係る発明では、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に第2の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をその第2の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造(配管構成)であるのを、第2の圧縮機本体の吐出口の手前に、タンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を開閉可能に設けた、即ち、第2の圧縮機本体の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ戻す構造(配管構成)に変更している。第2の圧縮機本体の圧縮空気をタンデムの相手方である第1の圧縮機本体の吸気側へ戻すことで、始動時の第2の圧縮機側は、負荷軽減となり、油温度が低くても、電動機の電流収束が早く、残圧起動を大幅に改良できることが分かった。図7は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの効果を示すグラフであり、(a)は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの効果を示し、(b)は、比較例として自己の圧縮機に戻す形態のコンプレッサの効果を示す。図7(b)に示すように、比較例として自己の圧縮機に戻す形態のコンプレッサでは、第2の圧縮機起動による電圧降下でタンデムの相手方である第1の圧縮機が電圧不足で異常停止となる場合が考えられる。これに対し、図7(a)に示すように、本発明の実施形態に係るコンプレッサでは、第2の圧縮機起動による電圧降下は見られず、タンデムの相手方である第1の圧縮機が電圧不足で異常停止することは有効に防止される。

0029

図8は、本発明の実施形態に係るコンプレッサの各部の制御フローを示す図、図9は、そのコンプレッサの各部の動作を示すタイムチャートである。図8を参照して、本発明の実施形態に係るコンプレッサ100の制御方法の概略を説明する。図8に示すフローにおいて、この制御がスタートすると(S700)、1台目運転中か否かを判定し(S701)、運転中でなければ(S701でNo)、ユーザー圧力は低下しているので(S702)、2台目の運転をONにし(S703)、ユーザー圧が目標圧に達しているか否かを監視し(S704)、達していなければ(S704でNo)、2台目の運転をONで継続し(S703)、達していれば(S704でYes)、2台目の運転をOFFにし(S705)、S701の処理に戻る。

0030

一方、1台目が運転中であれば(S701でYes)、ユーザー圧力は低下しているので(S706)、2台目の運転をONにし(S707)、吸入弁閉、吐出しバイパス回路開、潤滑冷媒調整弁ONの制御を行い(S708)、第2のモータが指定回転数に到達したか否かを判定し(S709)、達していなければ(S709でNo)、吸入弁閉、吐出しバイパス回路開、潤滑冷媒調整弁ONの制御を継続し(S708)、達していれば(S709でYes)、S710と逆の動作を行うように制御する。即ち、吸入弁開、吐出しバイパス回路閉、潤滑冷媒調整弁OFFの制御を行い(S710)、ユーザー圧が目標圧に達しているか否かを監視し(S711)、達していなければ(S711でNo)、2台目の運転をONで継続し(S712)、ユーザー圧が目標圧に達しているか否かを監視し続ける(S711)。達していれば(S711でYes)、2台目の運転をOFFにし(S713)、S701の処理に戻る。

0031

続いて、そのコンプレッサ10の制御を、図9をも参照して詳説する。図9は、上記各プロセスにおけるコンプレッサ100の各部の動作を示すタイムチャートである。1台目コンプレッサは運転中でユーザー目標圧力は低下していない上記制御が行われていない状態(初期状態)においては、2台目コンプレッサは起動せず、吸入弁は閉じ、吐出しバイパス弁は閉じ、潤滑冷媒調整弁は閉じ、2台目モータ回転数はゼロである(図9中のT0)。

0032

以上の初期状態から、ユーザー圧力(センサ感知)が低下すれば、2台目コンプレッサを起動させ、吐出しバイパス弁を開にする。これにより、2台目モータ回転数は上昇していく(図9中のT1)。2台目モータ回転数が安定領域(モータ指定回転数)まで到達した時、吐出しバイパス弁は閉じ、吸入弁を開にし、潤滑冷媒調整弁OFFにする(図9中のT2)。ユーザー圧力(センサ感知)が上昇してくるので、これにより、2台目の運転を継続した結果、ユーザー圧が目標圧に達したら、2台目コンプレッサの運転をOFFにし、吸入弁は閉じ、潤滑冷媒調整弁も閉じる。2台目モータ回転数はゼロになる(図9中のT3)。尚、図9のタイムチャートに示す制御は、一例であり、他の制御も勿論可能である。モータの電力値電流値による負荷状況から2台の圧縮機の駆動制御も可能だが、周囲温度が高いなどの劣悪環境の影響によるモータ負荷の増加や消耗による電力値や電流値の誤認識による不要な圧縮機の駆動を防止する上では、ユーザー側圧力圧力センサ感知し、ユーザー側の圧力が低下した時のみ圧縮機を駆動、即ち必要最小限の圧縮機の駆動の制御可能とできる点で図9の制御が有効と言える。

0033

以上に述べたように、本発明のコンプレッサでは、二台目起動時に、第1に、二台目圧縮機の吐出し口の手前にタンデムの相手方である一台目圧縮機吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を設けることで上述した臨界背圧を超えることによる過負荷を回避し、第2に、圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らす為に潤滑剤投入量を調整する弁を設け、第3に、吸込み弁を閉じることで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減することで、起動時のモータにかかる負荷を極力減らし、回転が安定領域に達した時点で、上述した第1乃至第3の動作と逆の動作、即ち、潤滑剤投入量調整弁を通常設定に戻し潤滑剤を定格流量分流すようにし、バイパス弁を閉じ、吸込み弁を開くようにすることで一つのレシーバタンクでも二台の圧縮機の順次起動が可能となる。特に、二台目圧縮機の圧縮空気をタンデムの相手方である一台目圧縮機の吸気側へ戻すようにしたので、二台目圧縮機の残圧起動がスムーズとなる。これにより、部品点数及び設置スペースを少なくでき、且つ低コスト化が可能な上に、過負荷でモータが回らない等の現象も防止できる省エネタイプタンデム型コンプレッサが得られる。

0034

以上に述べた本発明の実施形態では、本発明を第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のインバータモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2の定速モータとを有するタンデム型コンプレッサに適用したが、第1及び第2のモータのどちらも定速のモータとしたコンプレッサにも、本発明の技術を拡張できるのは勿論である。また、本発明では、二台目圧縮機の吐出し口の手前にタンデムの相手方である一台目圧縮機吸気側へ圧縮空気を戻すバイパス回路を設けることで上述した臨界背圧を超えることによる過負荷を回避し、また、圧縮機内のスクリューにかかる潤滑剤の攪拌抵抗を減らす為に潤滑剤投入量を調整する弁を設け、更に、吸込み弁を閉じることで圧縮機内での昇圧をさせず空気の圧縮に必要なトルクを低減することで、起動時のモータにかかる負荷を極力減らすこと、即ち残圧等の圧力の面から過負荷でモータが回らない等の問題を解決しようとするものであるが、タンデム型コンプレッサにおける2つの(第1及び第2の)モータ・圧縮機の連動運転制御方法において、圧力に加え、一方の圧縮機の継続時間延長することでモータの収束を良くして電圧降下を抑え、或いは一部の弁の開閉時間を短縮することで、圧縮機のコールド状態でも起動を可能にする等、各種の時間の制御を加えることで残圧起動対策を更に進めるようにしても良い。

0035

本発明は、少なくとも、第1の(1台目の)圧縮機本体と、第1の圧縮機本体に連結された第1のモータと、第2の(2台目の)圧縮機本体と、第2の圧縮機本体に連結された第2のモータと、第1の圧縮機本体と第2の圧縮機本体とに共通に設けられ、第1の圧縮機本体及び第2の圧縮機本体より吐出された圧縮空気と循環液とを導入して圧縮空気と循環液とに分離・貯溜するレシーバタンクとを備えるコンプレッサであれば、広く適用することができる。

0036

10、100コンプレッサ、 12、22、120、220圧縮機本体、 14、24、140、240モータ、34、340レシーバタンク、

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