図面 (/)

技術 遠心成形用水硬性組成物

出願人 花王株式会社
発明者 秋野雄亮大前知也濱井利正
出願日 2014年12月24日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2014-260022
公開日 2016年7月7日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-121025
状態 特許登録済
技術分野 材料からの成形品の製造 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード 三段階目 X線解析 中空円筒型 膨張物質 過硫酸アルカリ金属塩 遠心力成型 市水道水 水溶性硫酸塩
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年7月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

遠心成形により得られた硬化体が十分な強度を示す、コンクリートモルタル等の水硬性組成物を提供する。

解決手段

水、水硬性粉体分散剤骨材、並びに、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する、遠心成形用水硬性組成物。

概要

背景

管類パイルポール等の中空円筒型コンクリート成形品を製造する方法として、遠心成形法が知られている。この遠心成形法は、型枠内混練したコンクリート材料投入し、型枠高速回転させて生じる遠心力によって、型枠内面にコンクリート押し付けるようにして締固める方法である。
日本では高強度が要求されるコンクリートパイルを製造する際に、混練から7日で出荷できる強度を担保するために、高強度混和材がコンクリートに添加され、蒸気養生が施されている。

特許文献1には、遠心力成型して成型体を製造するに当たり、オキシモノカルボン酸及びその塩から選ばれた1種又は2種以上を添加する遠心力成型体製法が記載され、実施例では高強度混和材を併用することにより、遠心型締め状態がよく、高い強度が得られることが記載されている。
特許文献2には、早強ポルトランドセメント無水石膏非晶質シリカとを所定条件で含む混和材ナフタレン系分散剤骨材及び水を含む高強度遠心力成形用コンクリート組成物が記載されている。

特許文献3には、CaO原料、Al2O3原料、Fe2O3原料及びCaSO4原料を熱処理して得られる、遊離石灰カルシウムアルミノフェライト及び無水セッコウを主成分とする、ブレーン比表面積4000cm2/g以上の膨張物質と、減水剤とを含有してなるグラウトセメント混和材が開示され、該混和材は、更に、ガス発砲物質として、過酸化物質等を含有できることが記載されている。
特許文献4には、微粒子状の水砕スラグの30〜87重量%、微粒子状の消石灰及び/または微粒子状の生石灰の2〜50重量%、および過硫酸塩などの特定の水溶性硫酸塩の3〜20重量%を含有してなる地盤固結改良剤が開示されている。
特許文献5には、石膏と過硫酸塩を用いる石膏ボードが開示されている。

概要

遠心成形により得られた硬化体が十分な強度を示す、コンクリート、モルタル等の水硬性組成物を提供する。水、水硬性粉体分散剤、骨材、並びに、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する、遠心成形用水硬性組成物。なし

目的

本発明は、遠心成形により得られた硬化体が十分な強度を示す、コンクリート、モルタル等の水硬性組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

水、水硬性粉体分散剤骨材、及び、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する、遠心成形水硬性組成物

請求項2

水硬性粉体が、水和してエトリンガイトを生成する水硬性粉体を含む水硬性粉体である、請求項1に記載の遠心成型用水硬性組成物。

請求項3

過硫酸塩が、過硫酸ナトリウム過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウムから選ばれる一種以上である、請求項1又は2に記載の遠心成型用水硬性組成物。

請求項4

過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである、請求項1〜3の何れか1項に記載の遠心成型用水硬性組成物。

請求項5

次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法。工程1:水、水硬性粉体、分散剤、骨材、及び、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する水硬性組成物を調製する工程。工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠充填する工程。工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。

請求項6

水硬性粉体が、水和してエトリンガイトを生成する水硬性粉体を含む水硬性粉体である、請求項5に記載の遠心成型用水硬性組成物の硬化体の製造方法。

請求項7

過硫酸塩が、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウムから選ばれる一種以上である、請求項5又は6に記載の遠心成型用水硬性組成物の硬化体の製造方法。

請求項8

過硫酸塩が過硫酸ナトリウムである、請求項5〜7の何れか1項に記載の遠心成型用水硬性組成物の硬化体の製造方法。

請求項9

過硫酸塩と、分散剤とを含有する水硬性組成物用分散剤組成物

技術分野

0001

本発明は、遠心成形水硬性組成物、及び水硬性組成物の硬化体の製造方法に関する。

背景技術

0002

管類パイルポール等の中空円筒型コンクリート成形品を製造する方法として、遠心成形法が知られている。この遠心成形法は、型枠内混練したコンクリート材料投入し、型枠高速回転させて生じる遠心力によって、型枠内面にコンクリート押し付けるようにして締固める方法である。
日本では高強度が要求されるコンクリートパイルを製造する際に、混練から7日で出荷できる強度を担保するために、高強度混和材がコンクリートに添加され、蒸気養生が施されている。

0003

特許文献1には、遠心力成型して成型体を製造するに当たり、オキシモノカルボン酸及びその塩から選ばれた1種又は2種以上を添加する遠心力成型体製法が記載され、実施例では高強度混和材を併用することにより、遠心型締め状態がよく、高い強度が得られることが記載されている。
特許文献2には、早強ポルトランドセメント無水石膏非晶質シリカとを所定条件で含む混和材ナフタレン系分散剤骨材及び水を含む高強度遠心力成形用コンクリート組成物が記載されている。

0004

特許文献3には、CaO原料、Al2O3原料、Fe2O3原料及びCaSO4原料を熱処理して得られる、遊離石灰カルシウムアルミノフェライト及び無水セッコウを主成分とする、ブレーン比表面積4000cm2/g以上の膨張物質と、減水剤とを含有してなるグラウトセメント混和材が開示され、該混和材は、更に、ガス発砲物質として、過酸化物質等を含有できることが記載されている。
特許文献4には、微粒子状の水砕スラグの30〜87重量%、微粒子状の消石灰及び/または微粒子状の生石灰の2〜50重量%、および過硫酸塩などの特定の水溶性硫酸塩の3〜20重量%を含有してなる地盤固結改良剤が開示されている。
特許文献5には、石膏と過硫酸塩を用いる石膏ボードが開示されている。

先行技術

0005

特開昭59−207863号公報
特開2010−100505号公報
特開2001−163651号公報
特開平11−293244号公報
特開2000−72521号公報

発明が解決しようとする課題

0006

高強度混和材は遠心成形用コンクリート硬化体強度の向上に有効であるが、高強度混和材を多量に使用すると、製造現場では養生後のコンクリート製品膨張したり、表面がひびわれしたりするおそれがあることが判明した。また、高強度混和材を使用することでコストが高くなる。さらに、新たに設備増設する場合は、サイロ計量器設備投資が必要である。そこで、高強度混和材に変わる強度向上剤が求められていたが、これまでに置き換えは達成されていない。

0007

本発明は、遠心成形により得られた硬化体が十分な強度を示す、コンクリート、モルタル等の水硬性組成物を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、水、水硬性粉体分散剤、骨材、及び、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する、遠心成形用水硬性組成物に関する。

0009

また、本発明は、次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法に関する。
工程1:水、水硬性粉体、分散剤、骨材、及び、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する水硬性組成物を調製する工程。
工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。

0010

また、本発明は、過硫酸塩と、分散剤とを含有する水硬性組成物用分散剤組成物に関する。

発明の効果

0011

本発明によれば、遠心成形により得られた硬化体が十分な強度を示す、コンクリート、モルタル等の水硬性組成物が提供される。本発明の水硬性組成物は、高強度混和材を使用しなくても、遠心成形により、例えば、出荷可否指標となり、かつ、サイクルタイムの観点から重要である、蒸気養生後で混練から7日後の硬化体が十分な強度を示す。

0012

高強度混和材を使用しないと、生成したエトリンガイトが、蒸気養生中に減少してしまい、7日後の強度が得られない。本発明の作用機構は不明であるが、過硫酸塩は、所定量を用いることで、過硫酸塩が水硬性組成物中で徐々に分解し硫酸イオン徐放することでエトリンガイト量の減少を抑えることができると考えられる。過硫酸塩を所定量とすることで、特に遠心成型時に課題となる水硬性組成物の強張りに起因する充填性低下を防ぎ、充分な強度を得られることができると考えられる。

0013

〔遠心成形用水硬性組成物〕
<過硫酸塩>
本発明の遠心成形用水硬性組成物は、過硫酸塩を含有する。過硫酸塩は、過硫酸アルカリ金属塩過硫酸アンモニウム塩が挙げられる。過硫酸塩は、過硫酸ナトリウム過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウムから選ばれる一種以上の化合物が好ましい。7日強度向上の観点から、過硫酸ナトリウムがより好ましい。

0014

本発明の遠心成形用水硬性組成物は、過硫酸塩を、7日強度向上の観点から、水硬性粉体100質量部に対し、0.15質量部以上4.3質量部以下含有する。この含有量は、0.3質量部以上が好ましく、0.7質量部以上がより好ましく、1.2質量部以上が更に好ましく、1.7質量部以上がより更に好ましく、2.1質量部以上がより更に好ましく、2.4質量部以上がより更に好ましい。また、この含有量は、3.7質量部以下が好ましく、3.2質量部以下がより好ましく、2.6質量部以下が更に好ましい。

0015

<分散剤>
本発明の水硬性組成物は、流動性を向上させる観点から、分散剤を含有する。分散剤としては、リン酸エステル系重合体ポリカルボン酸系共重合体スチレンスルホン酸系重合体ビニルスルホン酸系重合体、ナフタレン系重合体メラミン系重合体フェノール系重合体リグニン系重合体等の分散剤が挙げられる。分散剤は他の成分を配合した混和剤であっても良い。

0016

分散剤としては、7日強度の観点から、ナフタレン系重合体が好ましい。

0017

分散剤がナフタレン系重合体である場合、本発明の遠心成形用水硬性組成物は、ナフタレン系重合体を、7日強度の観点から、水硬性粉体100質量部に対し、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.7質量部以上、そして、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.9質量部以下含有する。

0018

ナフタレン系重合体の重量平均分子量は、好ましくは1000以上、より好ましくは3000以上、更に好ましくは4000以上、より更に好ましくは5000、そして、好ましくは200000以下、より好ましくは100000以下、更に好ましくは80000以下、より更に好ましくは50000以下である。この重量平均分子量は、次に示すゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定されたものである。

0019

GPC条件
カラム:G4000SWXL+G200SWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:30mMCH3COONa/CH3CN=6/4(pH=6.9)
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:UV(280nm)
サンプルサイズ:2mg/mL,0.01mL
標準物質ポリスチレンスルホン酸換算

0020

ナフタレン系重合体は液状及び粉末状のものを用いることができる。また、ナフタレン系重合体は市販品を用いることができ、例えば、花王(株)製マイテイ150が挙げられる。

0021

ナフタレン系重合体の製造方法は、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドとを縮合反応により縮合物を得る方法が挙げられる。前記縮合物の中和を行っても良い。また、中和で副生する水不溶解物を除去しても良い。例えば、ナフタレンスルホン酸を得るために、ナフタレンモルに対して、硫酸1.2〜1.4モルを用い、150〜165℃で2〜5時間反応させてスルホン化物を得る。次いで、該スルホン化物1モルに対して、ホルムアルデヒドとして0.95〜0.99モルとなるようにホルマリンを85〜95℃で、3〜6時間かけて滴下し、滴下後95〜105℃で縮合反応を行う。要すれば縮合物に、水と中和剤を加え、80〜95℃で中和工程を行う。中和剤は、ナフタレンスルホン酸と未反応硫酸に対してそれぞれ1.0〜1.1モル倍添加することが好ましい。また中和により生じる水不溶解物を除去、好ましくは濾過により分離しても良い。これらの工程によって、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩水溶液が得られる。この水溶液をナフタレン系分散剤としてそのまま使用することができる。更に必要に応じて該水溶液を乾燥、粉末化して粉末状のナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩を得ることができ、これを粉末状のナフタレン系分散剤として用いてもよい。乾燥、粉末化は、噴霧乾燥ドラム乾燥凍結乾燥等により行うことができる。上記方法により、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を得る事ができるが、その他の条件や方法にて目的物を得る事ができる。

0022

<水硬性粉体>
水硬性粉体は、セメントが挙げられる。セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント混合セメントエコセメント(例えばJIS R5214等)等の各種セメントが挙げられる。遠心成形用水硬性組成物には、セメント以外の水硬性粉体として、高炉スラグフライアッシュシリカフューム等が含まれてよい。

0023

水硬性粉体は、水和してエトリンガイトを生成する水硬性粉体を含む水硬性粉体が好ましい。水和してエトリンガイトを生成する水硬性粉体として、カルシウムアルミネートC3A(3CaO・Al2O3)及び/又はカルシウムアルミノフェライトC4AF(4CaO・Al2O3・Fe2O3)を含むものが挙げられ、具体的には、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント耐硫酸塩ポルトランドセメント、混合セメント、高炉セメントシリカセメントフライアッシュセメントアルミナセメント膨張セメントなどが挙げられる。水硬性粉体が水和してエトリンガイトを生成するかどうかは、粉末X線解析リートベルト法など)により水硬性粉体中にC3A及び/又はC4AF由来ピークが存在することで確認できる。

0024

<骨材>
本発明の遠心成形用水硬性組成物は、骨材を含有する。骨材として細骨材粗骨材等が挙げられ、細骨材は山砂砂、川砂砕砂が好ましく、粗骨材は山砂利、陸砂利川砂利砕石が好ましい。用途によっては、軽量骨材を使用してもよい。なお、骨材の用語は、「コンクリート総覧」(1998年6月10日、技術書院発行)による。

0025

<その他の成分及び遠心成形用水硬性組成物の物性等>
本発明の遠心成形用水硬性組成物は、水、水硬性粉体、分散剤、骨材、及び所定量の過硫酸塩を含有する。本発明の遠心成形用水硬性組成物は、その他の添加剤を含有することもできる。例えば、以下の成分が挙げられる。
AE剤樹脂石鹸飽和もしくは不飽和脂肪酸ヒドロキシステアリン酸ナトリウムラウリルサルフェートアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホネートポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステル又はその塩、蛋白質材料アルケニルコハク酸α−オレフィンスルホネート
起泡剤
増粘剤
珪砂
発泡剤
防水材樹脂酸又はその塩、脂肪酸エステル、油脂、シリコーンパラフィンアスファルトワックス
・高炉スラグ
流動化剤
消泡剤ジメチルポリシロキサン系、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル系、鉱油系、油脂系、オキシアルキレン系、アルコール系、アミド系等
・防泡剤
防錆剤亜硝酸塩燐酸塩酸化亜鉛
水溶性高分子メチルセルロースヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系、β−1,3−グルカンキサンタンガム等の天然物系、ポリアクリル酸アミドポリエチレングリコールオレイルアルコールエチレンオキシド付加物もしくはこれとビニルシクロヘキセンジエポキシドとの反応物等の合成系等
高分子エマルジョン:(メタアクリル酸アルキル等の単量体を用いた高分子のエマルジョン

0026

本発明の遠心成形用水硬性組成物は、水硬性粉体の含有量に対する水の含有量の割合が、(水の含有量)/(水硬性粉体の含有量)×100(以下、W/Pという、水硬性粉体がセメントの場合は、W/Cという)で、好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下、より更に好ましくは30質量%以下である。W/Pの値が小さいほど、遠心成形体における内面平滑性、端面の外観改善効果の差が顕著となる。

0027

本発明の遠心成形用水硬性組成物は、細骨材率(s/a)が好ましくは30体積%以上、より好ましくは35体積%以上、そして、好ましくは45体積%以下、より好ましくは40体積%以下である。s/aは、細骨材(S)と粗骨材(G)の体積に基づき、s/a=〔S/(S+G)〕×100(体積%)で算出されるものである。

0028

本発明の遠心成形用水硬性組成物は、細骨材と粗骨材とを含有することができる。その場合、細骨材を、未硬化のコンクリート(フレッシュ状態のコンクリート)1m3に対して、好ましくは450kg以上、より好ましくは550kg以上、そして、好ましくは950kg以下、より好ましくは750kg以下含有する。また、粗骨材を、未硬化のコンクリート(フレッシュ状態のコンクリート)1m3に対して、1000kg以上、より好ましくは1050kg以上、そして、好ましくは1300kg以下、より好ましくは1200kg以下含有する。

0029

本発明の遠心成形用水硬性組成物は、ノロの低減の観点から、スランプ値が、好ましくは0cm以上8cm以下であり、水硬性組成物の型枠への充填性の向上とノロの低減の観点から、好ましくは0.5cm以上、より好ましくは1cm以上、そして、好ましくは6cm以下、より好ましくは4cm以下である。スランプ値は、JIS A 1101に従い測定する。

0030

本発明の水硬性組成物は、コンクリート、又はモルタルとして使用できる。
本発明の水硬性組成物は、遠心成形による硬化体の製造に用いられる。本発明の水硬性組成物は、高強度混和材を使用しなくても遠心成形により得られる硬化体が十分な強度を示すため、コンクリート製品の膨張やひび割れの懸念を解消できる。なお、必要に応じて、高強度混和材と本発明に係る過硫酸塩とを併用して使用することもできる。

0031

〔水硬性組成物の硬化体の製造方法〕
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法は、次の工程を含む。本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法には、本発明の遠心成形用水硬性組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
工程1:水、水硬性粉体、分散剤、骨材、及び、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する水硬性組成物を調製する工程。
工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。

0032

本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法は、次の工程6、更に工程7を含むことができる。
工程6:工程5の後、水硬性組成物を冷却して、型枠から脱型する工程。
工程7:工程6で得られた水硬性組成物の硬化体を常温常圧で養生する工程。

0033

工程1では、水と過硫酸塩と分散剤とを含む混合物を骨材及び水硬性紛体に添加して混合する方法が、水硬性組成物を製造する際でも、容易に均一に混合できる点で好ましい。

0034

工程1の具体的な方法としては、水硬性粉体、骨材を混合し、水と過硫酸塩と分散剤とを含む混合物を、前記のような添加量となるように添加し、混練して水硬性組成物を調製する工程が挙げられる。

0035

工程1での水硬性粉体に対する水と過硫酸塩の混練量の好ましい範囲は、遠心成形用水硬性組成物における各成分の含有量の好ましい範囲と同じである。工程1では、W/P、好ましくはW/Cが、好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下、より更に好ましくは30質量%以下の水硬性組成物を調製することが好ましい。

0036

工程2で、工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する方法は、混練後の水硬性組成物を混練手段から排出し、手作業にて型枠へ投入してならす方法が挙げられる。

0037

工程3では、型枠に充填した水硬性組成物を遠心力をかけて型締めするが、このとき少なくとも1回は遠心力を変えることが好ましい。工程3では、水硬性組成物を、段階的に変化する遠心力をかけて型締めすることができる。

0038

工程3では、型枠に充填した水硬性組成物を、0.5G以上の遠心力で型締めすることが好ましい。遠心成形の遠心力は、好ましくは0.5G以上、そして、30G以下、より好ましくは25G以下である。エネルギーコスト低減面と成形性の面から、少なくとも1分以上、遠心力を15G以上、そして、30G以下、更に25G以下の範囲(高遠心力ともいう)に保持することが好ましい。

0039

遠心力での締め固めは、例えば0.5G以上30G以下の遠心力で、好ましくは5分以上、より好ましくは7分以上、更に好ましくは9分以上、そして、好ましくは40分以下行なう。成形体を平滑に締め固める観点から、高遠心力、例えば20G以上の遠心力の保持による締め固めは、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上、そして、好ましくは15分以下行なう。

0040

遠心力での締め固めは、段階に分けて行うことができ、成形性の観点から、段階的に遠心力Gを大きくする方法が好ましい。以下に示すような段階条件で所望の遠心力となるまで行うことができる。例えば、五段階の場合、(1)一段階目である初速が0.5G以上2G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(2)二段階目である二速が2G以上5G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(3)三段階目である三速が5G以上10G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(4)四段階目である四速が10G以上20G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(5)五段階目である五速が20G以上30G以下の遠心力で0分間超15分間以下、行うことが好ましい。

0041

工程4では、工程3で得られた水硬性組成物を凝結させる。具体的には、混練後3〜4時間の気中養生を行うこととする。

0042

工程5では、工程4で得られた型枠に入った硬化したコンクリートを蒸気養生する。養生条件としては、室温(20℃)に1〜4時間放置する前養生を行った後、60℃以上85℃以下で蒸気養生を行なうことが好ましい。また、工程5と工程6は一連温度制御のもとに連続して行うことができる。
具体的な養生条件として、工程5として、1時間当たり10℃以上30℃以下の昇温速度で型枠の周囲温度を60℃以上85℃以下に昇温し、昇温した温度を2時間以上8時間以下保持し、次いで、工程6として、1時間当たり5℃以上20℃以下の降温速度で室温、例えば20℃まで冷却し、成形体を脱型する。
好ましい条件の一例を挙げれば、室温、例えば20℃に3時間放置し、昇温速度20℃/時間、80℃で6時間保持し(工程5)、次いで、10℃/時間で室温まで冷却して、20時間以上30時間以下の後に成形体を脱型する(工程6)方法が挙げられる。
また、更に180℃のオートクレーブ養生を行なう事も可能である。

0043

工程7では、工程6で得られた水硬性組成物の硬化体を常温常圧で養生する。具体的には、20℃、大気圧下で保存する。

0044

本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法としては、水硬性組成物の調製を開始してから工程6で脱型するまでの時間が8時間以上30時間以下である、水硬性組成物の硬化体の製造方法が挙げられる。ここで、水硬性組成物の調製の開始とは、水硬性粉体と水とが最初に接触した時点である。

0045

本発明の製造方法により得られる水硬性組成物の硬化体は、遠心成形コンクリート製品として使用でき、具体的には、パイル、ポール、ヒューム管等が挙げられる。本発明の製造方法により得られる水硬性組成物の硬化体は、初期強度に優れるとともに、製造時のノロの発生量が少なく当該製品の製造現場での廃棄物を低減できる。また、締め固めに優れることから、当該製品の内面及び端面凹凸が少なく、表面美観に優れるとともに、更に製品内面が平滑に仕上がることから、パイル打ち込み、中堀工法時の切削機障害が改善される。

0046

本発明は、水硬性粉体、及び、水硬性粉体100質量部に対し0.15質量部以上4.3質量部以下の過硫酸塩を含有する、遠心成形用水硬性組成物のための粉末組成物を提供する。この粉末組成物は、プレミックスセメント等として使用できる。また、この粉末組成物は、前記の分散剤を含有することができる。また、この粉末組成物には、本発明の遠心成形用水硬性組成物で述べた事項を適宜適用することができる。

0047

〔水硬性組成物用分散剤組成物〕
本発明は、過硫酸塩と、分散剤とを含有する水硬性組成物用分散剤組成物に関する。過硫酸塩と分散剤は、それぞれ、本発明の水硬性組成物で述べたものを使用でき、好ましい態様も水硬性組成物で述べた事項を適宜適用できる。

0048

本発明の分散剤組成物は、過硫酸塩/分散剤の質量比が、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.5以上、そして、好ましくは3.5以下、より好ましくは2.5以下である。

0049

本発明の分散剤組成物は、液体固体、いずれの形態であってもよい。液体の場合は、水を含有することが好ましい。液体の場合、過硫酸塩、分散剤及び水を含有する分散剤組成物が好ましい。過硫酸塩、分散剤及び水を含有する分散剤組成物は、過硫酸塩を、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下含有する。過硫酸塩、分散剤及び水を含有する分散剤組成物は、分散剤を、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下含有する。本発明の水硬性組成物用分散剤組成物は、遠心成型用水硬性組成物に好適に使用することができる。

0050

<過硫酸塩及び比較化合物
過硫酸ナトリウム:SIGMA ALDRICH 製、一級
過硫酸カリウム:関東化学株式会社製、特級、純度98%超
過硫酸アンモニウム:和光純薬工業株式会社製、特級、純度98%超
硫酸ナトリウム:和光純薬工業株式会社製、一級、純度99%超
<分散剤>
MY150:ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物:重量平均分子量20,000、花王株式会社製、マイテイ150(有効分40質量%)、表2ではNSF表記し、有効分換算の添加量を示した。重量平均分子量は、前記条件のGPCにて測定を行なった。

0051

モルタル配合

0052

表1中の成分は以下である。
W:和市水道水
C:普通ポルトランドセメント:太平洋セメント(株)製普通ポルトランドセメント/住友大阪セメント(株)製普通ポルトランドセメント=1/1(質量比)の混合セメント
S:細骨材:陽産山砂
W/Cは、(Wの含有量)/(Cの含有量)×100の質量%を示す。

0053

モルタルの製造
表1に示す配合条件でモルタルを製造した。具体的には、モルタルミキサー((株)ダルトン万能混攪拌機型式:5DM-03-γ)を用いて、セメント(C)、細骨材(S)を投入し空練りを30秒間行い、分散剤を含む練り水(W1)を加え低速回転にて60秒間混練し、更に過硫酸塩又は比較化合物を含む練り水(W2)を加え、低速回転にて240秒間本混練りして遠心成形用モルタルを調製した。W1の量とW2の量の合計が表1のWの量である。また、W1の量には分散剤の量を算入し、W2の量には、過硫酸塩又は比較化合物の量を算入した。なお、過硫酸塩又は比較化合物のセメント100質量部に対する有効分の添加量(質量部)は表2の通りである。
得られた遠心成形用モルタルを用いて本発明の工程2〜5、更に工程6、7を行うことで、硬化体を製造することができる。

0054

圧縮強度
JIS A1132に従い、円柱型プラモールド(底面の直径:5cm、高さ10cm)の型枠に、二層詰め方式によりモルタルを充填し、前置き20℃で3時間、昇温20℃/時間、保持70℃4時間で蒸気養生を行った。その後、常温まで自然冷却し、大気中で養生を行い、モルタル硬化体を得た。そして、7日後にそれぞれの硬化体について、JIS A1108に基づいて硬化体の圧縮応力を測定し、圧縮強度を求めた。これらの結果を表2に示した。表2中、圧縮強度の強度比は、比較例1の測定値を100とする相対値である。なお、ここで得られた圧縮強度は、遠心成形して得た硬化体の圧縮強度と相関する。

0055

0056

*1セメント100質量部に対する質量部

実施例

0057

表2の結果より、所定量の過硫酸塩を用いた実施例では、高強度混和材を使用しなくても、充分な7日強度が得られることが分かる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ