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技術 誤発進抑制装置

出願人 スズキ株式会社
発明者 浜地耕太
出願日 2015年12月16日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2015-244957
公開日 2016年6月30日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2016-118203
状態 特許登録済
技術分野 車両用機関または特定用途機関の制御
主要キーワード 発進加速度 抑制装置 基準加速度 重力加速度成分 タイマカウント 車両後退 踏込み状態 加速度情報
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月30日)のものです。
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図面 (6)

課題

この発明は、自車両の車速加速度の情報のみに基づいて、登坂路における停車状態から自車両が後方ずり下がって後退したことを検出することができる後退検出部を備えた誤発進抑制装置を提供することを目的とする。

解決手段

この発明は、自車両の状態を検出する車両状態検出部を備え、車両状態検出部によって検出された自車両の状態に基づいてエンジン出力を制限する制御部2を備える誤発進抑制装置1において、制御部2は、自車両が後退しているか否かを検出する後退検出部10を備え、後退検出部10によって自車両が後退していることが検出された場合、エンジン出力の制限を解除することを特徴とする。

概要

背景

発進抑制装置による誤発進抑制機能は、自車両の前方、近距離に障害物があることをレーザーレーダカメラといった障害物検出部で検出した状況で、運転者が誤ってアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を制御して急発進、急加速を抑制する機能である。
誤発進抑制装置は、急発進、急加速を抑制するため、エンジン出力を減少させるよう制御する。そのため、誤発進抑制装置は、上り坂で誤発進抑制機能が作動した場合、勾配の大きさによっては前進するためのエンジン出力が不足し、運転者が意図せず自車両が後方ずり下がって後退する可能性がある。

特許文献1には、道路勾配による自車両の後退を検出したときに、エンジン駆動力制御を解除する技術が開示されている。また、特許文献2には、登坂路における自車両の後退を検出する技術が開示されている。

概要

この発明は、自車両の車速加速度の情報のみに基づいて、登坂路における停車状態から自車両が後方にずり下がって後退したことを検出することができる後退検出部を備えた誤発進抑制装置を提供することを目的とする。この発明は、自車両の状態を検出する車両状態検出部を備え、車両状態検出部によって検出された自車両の状態に基づいてエンジン出力を制限する制御部2を備える誤発進抑制装置1において、制御部2は、自車両が後退しているか否かを検出する後退検出部10を備え、後退検出部10によって自車両が後退していることが検出された場合、エンジン出力の制限を解除することを特徴とする。

目的

この発明は、上記問題を鑑みて、自車両の車速と加速度の情報のみに基づいて、登坂路における停車状態から自車両が後方にずり下がって後退したことを検出することができる後退検出部を備えた誤発進抑制装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

自車両の状態を検出する車両状態検出部を備え、前記車両状態検出部によって検出された自車両の状態に基づいてエンジン出力を制限する制御部を備える誤発進抑制装置において、前記制御部は、自車両が後退しているか否かを検出する後退検出部を備え、前記後退検出部によって自車両が後退していることが検出された場合、エンジン出力の制限を解除することを特徴とする誤発進抑制装置。

請求項2

前記車両状態検出部として、自車両に発生する前後加速度を検出する加速度検出部と、自車両の車速を検出する車速検出部とを備え、前記後退検出部は、前記加速度検出部によって検出された自車両に発生する前後加速度と、車速検出部によって検出される車速とに基づいて、自車両が後退しているか否かを検出することを特徴とする請求項1に記載の誤発進抑制装置。

請求項3

前記後退検出部は、前記車速検出部によって検出された車速が0の状態で所定時間経過したとき、前記加速度検出部によって検出される加速度基準加速度と設定し、前記基準加速度が設定された後に車速が0でなくなったときに前記加速度検出部によって検出される発進加速度が前記基準加速度より小さい場合に、自車両の後退を検出することを特徴とする請求項2に記載の誤発進抑制装置。

技術分野

0001

この発明は誤発進抑制装置係り、特に、自車両前方障害物がある状況でアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を制御して急加速を抑制する誤発進抑制装置に関する。

背景技術

0002

誤発進抑制装置による誤発進抑制機能は、自車両の前方、近距離に障害物があることをレーザーレーダカメラといった障害物検出部で検出した状況で、運転者が誤ってアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を制御して急発進、急加速を抑制する機能である。
誤発進抑制装置は、急発進、急加速を抑制するため、エンジン出力を減少させるよう制御する。そのため、誤発進抑制装置は、上り坂で誤発進抑制機能が作動した場合、勾配の大きさによっては前進するためのエンジン出力が不足し、運転者が意図せず自車両が後方ずり下がって後退する可能性がある。

0003

特許文献1には、道路勾配による自車両の後退を検出したときに、エンジン駆動力制御を解除する技術が開示されている。また、特許文献2には、登坂路における自車両の後退を検出する技術が開示されている。

先行技術

0004

特開2012−61932号公報
特開2012−193668号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献2に記載の自車両の後退を検出する技術では、ブレーキオン状態であることが前提であり、例えば登坂路において停車状態から発進要求がある場合は、前進していても、また、後方にずり下って(後退)いても、車輪加速度車輪速度共に正の極性をとるため、前進、後退のどちらであるかを判別できない問題がある。

0006

この発明は、上記問題を鑑みて、自車両の車速加速度の情報のみに基づいて、登坂路における停車状態から自車両が後方にずり下がって後退したことを検出することができる後退検出部を備えた誤発進抑制装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

この発明は、自車両の状態を検出する車両状態検出部を備え、車両状態検出部によって検出された自車両の状態に基づいてエンジン出力を制限する制御部を備える誤発進抑制装置において、制御部は、自車両が後退しているか否かを検出する後退検出部を備え、後退検出部によって自車両が後退していることが検出された場合、エンジン出力の制限を解除することを特徴とする。

発明の効果

0008

この発明は、後退検出部によって自車両の後退を検出した場合、エンジン出力の制限を解除することで自車両の後退を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0009

図1は第一の実施例及び第二の実施例の誤発進抑制装置のシステム図である。(実施例)
図2は第一の実施例及び第二の実施例の誤発進抑制の制御フローチャートである。(実施例)
図3は第一の実施例の後退検出のフローチャートである。(実施例)
図4は第二の実施例の後退検出のフローチャートである。(実施例)
図5は第一の実施例及び第二の実施例の後退検知のタイミングチャートである。(実施例)

0010

以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。

0011

図1図5は、この発明の第一の実施例及び第二の実施例を示すものである。図1において、自車両の急加速とずり下がりを抑制する誤発進抑制装置1は、制御部2とエンジン制御部3とを備える。
制御部2は、自車両の状態を検出する車両状態検出部として、自車両に発生する前後加速度を検出する加速度検出部4と、自車両の車速を検出する車速検出部5と、ステアリングホイール操舵角を検出する操舵角検出部6と、アクセルペダルの開度踏込み状態)を検出するアクセル開度検出部7と、自車両前方の障害物を検出する障害物検出部8と、変速機の複数のギヤ段を選択して切り換えトランスミッション制御部9とを備える。
加速度検出部4が検出する前後加速度とは、自車両にはたらく重力加速度成分と、自車両が進行するときに自車両にはたらく車両加速度成分と、を含むものである。この発明の第一の実施例及び第二の実施例(本実施例)において、加速度検出部4は、重力加速度成分については自車両後方にはたらく加速度を正、自車両前方にはたらく加速度を負、として検出するものである。すなわち、登坂路における重力加速度成分は正の値をとり、降坂路における重力加速度成分は負の値をとる。また、この発明の第一の実施例及び第二の実施例において、加速度検出部4は、車両加速度成分は自車両前方にはたらく加速度を正、自車両後方にはたらく加速度を負、として検出するものである。すなわち、自車両が前進加速時または後退減速時において、加速度は正の方向に変動し、自車両が前進減速時または後退加速時において、加速度は負の方向に変動する。
車速検出部5は、車輪の回転から車速を検出するものである。車速検出部5が検出する車速は、車輪が正回転(車両前進方向)している場合、逆回転(車両後退方向)している場合、のいずれであっても正の値を検出する。
制御部2は、加速度検出部4から加速度情報を入力し、車速検出部5から車速情報を入力し、操舵角検出部6からステアリングホイールの操舵角情報を入力し、アクセル開度検出部7からアクセルペダル開度情報を入力し、障害物検出部8から障害物情報を入力し、トランスミッション制御部9から変速機の選択ギヤ段情報を入力する。
制御部2は、操舵角情報と、アクセル開度情報と、障害物情報と、選択ギヤ段情報とに基づいて、自車両が急発進して他車両や障害物に衝突する可能性があり、かつ、加速度情報と車速情報とに基づいて自車両の後退が検出されていない場合、エンジン制御部3にエンジン出力を制限する信号を送信する。
エンジン制御部3は、制御部2からエンジン出力を制限する信号を受信すると、エンジンの出力を制限するよう制御する。具体的には、点火時期スロットルバルブ開度燃料噴射量を制御することでエンジンの出力を制限する。

0012

制御部2は、自車両が後退しているか否かを検出する後退検出部10を備える。後退検出部10は、加速度検出部4によって検出された自車両に発生する前後加速度と、車速検出部5によって検出される車速とに基づいて、自車両が後退しているか否かを検出する。制御部2は、後退検出部10によって自車両が後退していることが検出された場合、エンジン出力の制限を解除する。
具体的には、後退検出部10は、車速検出部5によって検出された車速が0の状態で所定時間経過したとき、加速度検出部4によって検出される加速度を基準加速度と設定し、基準加速度が設定された後に車速が0でなくなったときに加速度検出部4によって検出される加速度を発進加速度と設定し、発進加速度が基準加速度より小さい場合に、自車両の後退を検出する。

0013

次に作用を説明する。
第一の実施例及び第二の実施例において、誤発進抑制装置1は、図2に示すように、自車両の誤発進抑制を行う。図2において、誤発進抑制装置1は、誤発進抑制のプログラムを開始すると、制御部2において誤発進抑制制御開始条件成立するか否かを判定する(S1)。
制御部2は、操舵角情報と、アクセル開度情報、選択ギヤ段情報とから、自車両の急発進を検出し、障害物検出部8によって検出された障害物に衝突する可能性があるか否かにより、誤発進抑制制御の開始条件が成立するか否かを判定する。
制御部2は、自車両が急発進せず障害物に衝突する可能性がなく、誤発進抑制制御の開始条件が成立しない場合(S1:NO)、この判断(S1)を繰り返す。制御部2は、自車両が急発進により障害物に衝突する可能性があり、誤発進抑制制御の開始条件が成立する場合(S1:YES)、後退検出部10によって自車両が後退していることを検出しているか否かを判定する(S2)。
制御部2は、後退検出部10によって自車両の後退が検出されている場合(S2:YES)、エンジン出力制限制御をOFF(S3)し、エンジン制御部3にエンジン出力を制限しない制御信号を送信してエンジン出力の制限による後退を抑制し、プログラムを終了する。
制御部2は、後退検出部10によって自車両の後退が検出されていない場合(S2:NO)、エンジン出力制限制御をON(S4)し、エンジン制御部3にエンジン出力を制限する制御信号を送信してエンジン出力の制限により急発進を抑制し、プログラムを終了する。

0014

第一の実施例において、誤発進抑制装置1は、図2の自車両の後退検出(S2)を、図3に示すように行う。
図3において、誤発進抑制装置1は、後退検出部10によって後退検出のプログラムを開始すると、制御部2においてタイマリセットし(S11)、自車両の車速が0[km/h]であるか否かを判断する(S12)。
後退検出部10は、車速が0[km/h]でない場合(S12:NO)、タイマのリセット(S11)に戻る。後退検出部10は、車速が0[km/h]である場合(S12:YES)、タイマカウント加算し(S13)、タイマカウントの加算が開始されてから所定時間Tが経過したか否かを判断する(S14)。
後退検出部10は、所定時間Tが経過していない場合(S14:NO)、車速が0[km/h]であるか否かの判断(S12)に戻り、車速が引き続き0[km/h]であるか否かを判断する。
後退検出部10は、所定時間Tが経過した場合(S14:YES)、車速が0[km/h]の状態が所定時間T継続しているため、現在の加速度を基準加速度に設定し(S15)、車速が0[km/h]でなくなったか否かを判断する(S16)。
後退検出部10は、車速が0[km/h]の状態が所定時間T継続しているため、自車両は停車中であると判定し、停車中に自車両にかかる加速度を基準加速度とすることで、登坂路においても、車輪加速度が0[m/s2]の状態で自車両にかかる前後加速度を検出することができる。
後退検出部10は、車速が0[km/h]である場合(S16:NO)、この判断(S16)を繰り返す。後退検出部10は、車速が0[km/h]でなくなった場合(S16:YES)、車速が0[km/h]でなくなったことを検出したときの加速度を発進加速度に設定し(S17)、S15で設定された基準加速度と、S17で設定された発進加速度とを比較する(S18)。
後退検出部10は、発進加速度が基準加速度以上である場合(S18:NO)、基準加速度と発進加速度とをリセットし(S22)、自車両の後退を検出することなくプログラムを終了する。
後退検出部10は、発進加速度が基準加速度未満である場合(S18:YES)、自車両の後退を検出し(S19)、新たに検出した自車両の現在の加速度と基準加速度とを比較する(S20)。
後退検出部10は、現在の加速度が基準加速度以下である場合(S20:NO)、自車両は後退を続けている状態であるため、自車両の後退検出(S19)に戻る。
後退検出部10は、現在の加速度が基準加速度より大きい場合(S20:YES)、自車両の後退が終了したとして、後退検出を解除し(S21)、基準加速度と発進加速度とをリセットし(S22)、プログラムを終了する。
上記第一の実施例では、S20において、現在の加速度が基準加速度より大きい場合、S21で自車両の後退が終了したと判定しているが、現在の加速度が停車時の基準加速度より大きい場合であっても、車速が一旦0[km/h]となっていない場合は後退を続けている可能性がある。
そのため、車速が0[km/h]となった場合に後退を終了したと判定することが望ましい。
しかしながら、一般的に、実車速と比較して、車速検出の応答遅れるため、車速が0[km/h]となってから後退が終了したと判定する場合、実際には車両が後退を終了して前進し始めた後に後退終了を検出することとなり、速やかな制御が行えない。
S20においては、現在の加速度が前進方向に働いている状態であるため、間もなく後退が終了すると予測できるため、現在の加速度が基準加速度より大きいことを検出すると後退が終了したとみなすことで、速やかな誤発進抑制制御と誤発進抑制制御の解除が可能となる。

0015

第一の実施例において、誤発進抑制装置1は、図5に示すように、後退検出部10によって後方へのずり下がりを検知した場合、後退を抑制する。図5においては、自車両が上り坂で停止した後に、後方にずり下がった際の、加速度検出部4及び車速検出部5の出力の推移の一例である。
まず、走行する自車両が減速することで車速が徐々に低下し、t1時点にて停止する。後退検出部10は、車速検出部5の検出する車速が0[km/h]となったt1時点からタイマを作動させ、停止状態が所定時間T継続するかを監視する。
後退検出部10は、停止状態が所定時間Tだけ継続し、t2時点に到達すると、その時点t2での加速度を「基準加速度」として保存する。この時、自車両が停止しているのは上り坂であるため、加速度は0[m/s2]より大きい値を取る。
t3時点で自車両の後方へのずり下がり(後退)が発生し、加速度が変動し、基準加速度よりも小さくなる。一方、車速検出部5は、この時点t3では車速を0[km/h]と出力している。これは、車速検出部5が主に車輪の回転を検出し、そこから車速を計算しているためであり、実際にずり下がりが発生してから、車速検出部5の出力する車速が0[km/h]より大きくなるまで、若干の時間が必要だからである。
次に、t4時点で、車速検出部5が車輪の回転を検出し、0[km/h]より大きい値の車速を出力する。後退検出部10は、停止状態から車速が0[km/h]より大きい値に変化したことを車速検出部5により検出すると、その時点の加速度検出部4の検出値を「発進加速度」として認識する。
後退検出部10は、認識した発進加速度を予め保持した基準加速度と比較し、発進加速度が基準加速度よりも小さい、なおかつ変速機の選択されているギヤ段が後退以外の場合は、運転者の意図と異なり、自車両が後方にずり下がった(後退)と判断する。後退検出部10は、発進加速度が基準加速度よりも大きい場合は前方に発進(前進)したと判断する。
自車両が後方へずり下がった後、エンジン出力が上昇するなどして前進に転じる場合、一度車速は減少し、再度上昇する。その際の加速度検出部4の検出値は、後退する自車両の車速が減少に転じた時点t5で基準加速度を上回る。後退検出部10は、現在の加速度検出部4の検出値が基準加速度を上回るt5時点で、後方へのずり下がりが収まったと判断する。
つまり、後退検出部10は、後方へのずり下がりが発生した際の、加速度検出部4と車速検出部5との反応の時間差を利用し、自車両のずり下がりを検出する。
以上の手順で、誤発進抑制装置1は、後退検出部10によって自車両に後方へのずり下がりが発生していると判断している間、誤発進抑制機能の作動を禁止してエンジン出力の制限を解除する。

0016

第二の実施例において、誤発進抑制装置1は、図2の自車両の後退検出(S2)を、図4に示すように行う。図4において、誤発進抑制装置1は、後退検出部10によって後退検出のプログラムを開始すると、制御部2においてタイマをリセットし(S111)、自車両の車速が0[km/h]であるか否かを判断する(S112)。
後退検出部10は、車速が0[km/h]でない場合(S112:NO)、タイマのリセット(S111)に戻る。後退検出部10は、車速が0[km/h]である場合(S112:YES)、タイマカウントを加算し(S113)、タイマカウントの加算が開始されてから所定時間Tが経過したか否かを判断する(S114)。
後退検出部10は、所定時間Tが経過していない場合(S114:NO)、車速が0[km/h]であるか否かの判断(S112)に戻り、車速が引き続き0[km/h]であるか否かを判断する。
後退検出部10は、所定時間Tが経過した場合(S114:YES)、車速が0[km/h]の状態が所定時間T継続しているため、現在の加速度を基準加速度に設定し(S115)、車速が0[km/h]でなくなったか否かを判断する(S116)。
後退検出部10は、車速が0[km/h]の状態が所定時間T継続しているため、自車両は停車中であると判定し、停車中に自車両にかかる加速度を基準加速度とすることで、登坂路においても、車輪加速度が0[m/s2]の状態で自車両にかかる前後加速度を検出することができる。
後退検出部10は、車速が0[km/h]である場合(S116:NO)、この判断(S116)を繰り返す。後退検出部10は、車速が0[km/h]でなくなった場合(S116:YES)、車速が0[km/h]でなくなったことを検出したときの加速度を発進加速度に設定し(S117)、S115で設定された基準加速度と、S117で設定された発進加速度とを比較する(S118)。
後退検出部10は、発進加速度が基準加速度以上である場合(S118:NO)、基準加速度と発進加速度とをリセットし(S122)、自車両の後退を検出することなくプログラムを終了する。
後退検出部10は、発進加速度が基準加速度未満である場合(S118:YES)、自車両の後退を検出し(S119)、車速検出部5によって検出された値から自車両が停車したかを判定する(S120)。
後退検出部10は、自車両が停車したと判定されない場合(S120:NO)、自車両は後退を続けている状態であるため、自車両の後退検出(S119)に戻る。
後退検出部10は、自車両が停車したと判定されると(S120:YES)、自車両の後退が終了したとして、後退検出を解除し(S121)、基準加速度と発進加速度とをリセットし(S122)、プログラムを終了する。
上記第二の実施例では、S120における自車両が停車したか否かの判定は、車速が0[km/h]となったことを検出した場合や、車速が設定値未満の状態で設定時間経過したことを検出した場合、自車両が停車したと判定する。

0017

第二の実施例において、誤発進抑制装置1は、図5に示すように、後退検出部10によって後方へのずり下がりを検知した場合、後退を抑制する。図5においては、自車両が上り坂で停止した後に、後方にずり下がった際の、加速度検出部4及び車速検出部5の出力の推移の一例である。
まず、走行する自車両が減速することで車速が徐々に低下し、t1時点にて停止する。後退検出部10は、車速検出部5の検出する車速が0[km/h]となったt1時点からタイマを作動させ、停止状態が所定時間T継続するかを監視する。
後退検出部10は、停止状態が所定時間Tだけ継続し、t2時点に到達すると、その時点t2での加速度を「基準加速度」として保存する。この時、自車両が停止しているのは上り坂であるため、加速度は0[m/s2]より大きい値を取る。
t3時点で自車両の後方へのずり下がり(後退)が発生し、加速度が変動し、基準加速度よりも小さくなる。一方、車速検出部5は、この時点t3では車速を0[km/h]と出力している。これは、車速検出部5が主に車輪の回転を検出し、そこから車速を計算しているためであり、実際にずり下がりが発生してから、車速検出部5の出力する車速が0[km/h]より大きくなるまで、若干の時間が必要だからである。
次に、t4時点で、車速検出部5が車輪の回転を検出し、0[km/h]より大きい値の車速を出力する。後退検出部10は、停止状態から車速が0[km/h]より大きい値に変化したことを車速検出部5により検出すると、その時点の加速度検出部4の検出値を「発進加速度」として認識する。
後退検出部10は、認識した発進加速度を予め保持した基準加速度と比較し、発進加速度が基準加速度よりも小さい、なおかつ変速機の選択されているギヤ段が後退以外の場合は、運転者の意図と異なり、自車両が後方にずり下がった(後退)と判断する。後退検出部10は、発進加速度が基準加速度よりも大きい場合は前方に発進(前進)したと判断する。
自車両が後方へずり下がった後、エンジン出力が上昇するなどして前進に転じる場合、一度車速は減少し、再度上昇する。その際の加速度検出部4の検出値は、後退する自車両の車速が減少に転じた時点t5で基準加速度を上回る。後退検出部10は、車速が0[km/h]であること、または車速が設定値未満で設定時間経過したことを検出したt6時点で、後方へのずり下がりが収まったと判断する。
つまり、後退検出部10は、後方へのずり下がりが発生した際の、加速度検出部4と車速検出部5との反応の時間差を利用し、自車両のずり下がりを検出する。
以上の手順で、誤発進抑制装置1は、後退検出部10によって自車両に後方へのずり下がりが発生していると判断している間、誤発進抑制機能の作動を禁止してエンジン出力の制限を解除する。

実施例

0018

このように、誤発進抑制装置1は、後退検出部10によって自車両の後退を検出した場合、エンジン出力の制限を解除することで、自車両の後退を抑制することができる。
また、誤発進抑制装置1は、後退検出部10によって加速度検出部4と車速検出部5とを用いて自車両の後退を検出することができ、自車両の後退を検出した場合、エンジン出力の制限を解除することで、自車両の後退を抑制することができる。
なお、本実施例では、重力加速度成分および車両加速度成分について上記のように正負を定義しているため、発進加速度が基準加速度未満(発進加速度<基準加速度)である場合に自車両の後退を検出しているが、車両加速度成分について正負の定義が本実施例と反対の場合(自車両後方にはたらく加速度を正と定義する場合)、発進加速度が基準加速度より大きい(発進加速度>基準加速度)ことを条件として自車両の後退を検出するものであってもよい。
また、本実施例では、重力加速度成分について、自車両後方にはたらく加速度を正として検出するものであると定義したが、反対のもの(自車両前方にはたらく加速度を正として検出するもの)であってもよい
また、本実施例では、検出される車速が0[km/h]である場合に自車両が停止しているものとし、検出される車速が0[km/h]より大きい場合に発進したものとしているが、検出される車速が0[km/h]より大きくても、0[km/h]を含む所定範囲内である場合は、自車両が停止しているものとする構成であってもよい。この構成により、微小誤差等により正確に0[km/h]と検出することが困難である場合であっても本願発明による効果を奏することが可能となる。

0019

この発明は、自車両の車速と加速度の情報のみに基づいて、登坂路における停車状態から自車両が後方にずり下がって後退したことを検出することができるものであり、エンジンのみを備えた車両に限らず、ハイブリッド車両電気車両にも適用することができる。

0020

1 誤発進抑制装置
2 制御部
3エンジン制御部
4加速度検出部
5車速検出部
6操舵角検出部
7アクセル開度検出部
8障害物検出部
9トランスミッション制御部
10後退検出部

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  • ヤマハ発動機株式会社の「 ビークル」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】磁石式モータを備えたビークルにおけるアクセル操作子の操作に対するビークルの進行の応答性、特に、ビークルが一旦減速した後に加速に転じる時の応答性を向上させること。【解決手段】エンジンと、磁石式モ... 詳細

  • 株式会社小松製作所の「 作業車両、および作業車両の制御方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】制動を確実に行うことが可能な作業車両を提供すること。【解決手段】ホイールローダ1は、走行輪4と、エンジン31と、動力伝達部41と、カメラ8と、コントローラ7と、を備える。動力伝達部41は、エン... 詳細

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