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技術 殺虫剤

出願人 レック株式会社
発明者 佐野智生児玉達治小松高明
出願日 2015年11月25日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-229977
公開日 2016年6月30日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2016-117712
状態 特許登録済
技術分野 農薬・動植物の保存
主要キーワード 頭部幅 質量増加分 防止容器 保存直後 原料混合溶液 B型粘度計 ゲル状剤 高分子試料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月30日)のものです。
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課題

使い続けている間、対象害虫喫食量、及び、対象害虫の体表に付着する殺虫剤の量がいずれも減少しにくく、長期間に渡って高い殺虫効果を発揮する殺虫剤を提供する。

解決手段

(A)成分:殺虫成分と、(B)成分:二糖と、(C)成分:寒天と 、(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)と 、(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種と、を含有することを特徴とする殺虫剤。

概要

背景

ゴキブリ、カ、ハエ等の害虫駆除方法としては、ピレスロイド系有機リン系又はカーバメイト系等の殺虫成分を、直接害虫に対して噴霧する方法、又は所定の場所に噴霧しておく方法が知られている。
前記の害虫の駆除方法には、殺虫成分の噴霧量が多く、噴霧された殺虫成分を使用者が吸い込む懸念がある。

こうした問題に対し、殺虫剤として、害虫駆除用ベイト剤が提案されている。ベイト剤は、害虫の好む食餌成分に殺虫成分を加えたものである。ベイト剤は、駆除の対象となる害虫が活動する場所に置かれ、害虫に喫食されることで、害虫を殺虫する。

ベイト剤は、所定の場所に単に設置しておくだけで、駆除対象となる害虫を殺虫できる点で、取り扱いが容易である。
しかし、駆除対象となる害虫が十分量のベイト剤を喫食せずに、喫食行動を止めてしまうと、充分な殺虫効果を得られない、という問題があった。このため、ベイト剤の殺虫効果を高めるには、駆除対象の害虫(以下「対象害虫」という。)に対して喫食効率を高める必要があった。
こうした問題に対し、害虫が好んで摂食するように、製剤に特定の強度が与えられたベイト剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

使い続けている間、対象害虫の喫食量、及び、対象害虫の体表に付着する殺虫剤の量がいずれも減少しにくく、長期間に渡って高い殺虫効果を発揮する殺虫剤を提供する。(A)成分:殺虫成分と、(B)成分:二糖と、(C)成分:寒天と 、(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)と 、(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種と、を含有することを特徴とする殺虫剤。なし

目的

本発明は、長期間に渡って高い殺虫効果を発揮する殺虫剤を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)成分:殺虫成分と、(B)成分:二糖と、(C)成分:寒天と 、(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)と 、(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種と、を含有する、殺虫剤

請求項2

ゲル状剤型である、請求項1に記載の殺虫剤。

技術分野

0001

本発明は、殺虫剤に関する。

背景技術

0002

ゴキブリ、カ、ハエ等の害虫駆除方法としては、ピレスロイド系有機リン系又はカーバメイト系等の殺虫成分を、直接害虫に対して噴霧する方法、又は所定の場所に噴霧しておく方法が知られている。
前記の害虫の駆除方法には、殺虫成分の噴霧量が多く、噴霧された殺虫成分を使用者が吸い込む懸念がある。

0003

こうした問題に対し、殺虫剤として、害虫駆除用ベイト剤が提案されている。ベイト剤は、害虫の好む食餌成分に殺虫成分を加えたものである。ベイト剤は、駆除の対象となる害虫が活動する場所に置かれ、害虫に喫食されることで、害虫を殺虫する。

0004

ベイト剤は、所定の場所に単に設置しておくだけで、駆除対象となる害虫を殺虫できる点で、取り扱いが容易である。
しかし、駆除対象となる害虫が十分量のベイト剤を喫食せずに、喫食行動を止めてしまうと、充分な殺虫効果を得られない、という問題があった。このため、ベイト剤の殺虫効果を高めるには、駆除対象の害虫(以下「対象害虫」という。)に対して喫食効率を高める必要があった。
こうした問題に対し、害虫が好んで摂食するように、製剤に特定の強度が与えられたベイト剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0005

特許第4195133号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に記載のベイト剤においては、長期間に渡って使い続けているうちに殺虫効果が低下する、という問題がある。
そこで、本発明は、長期間に渡って高い殺虫効果を発揮する殺虫剤を課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、鋭意検討した結果、使い続けている間、殺虫剤製剤の乾燥が抑えられて湿潤状態が保たれていると、対象害虫の喫食量、及び、対象害虫の体表に付着する殺虫剤の量がいずれも減少しにくくなり、殺虫効果が持続する、との知見を得た。本発明は、前記の知見に基づいてなされたものである。

0008

すなわち、本発明の殺虫剤は、(A)成分:殺虫成分と、(B)成分:二糖と、(C)成分:寒天と 、(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)と 、(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種と、を含有することを特徴とする。
本発明の殺虫剤は、ゲル状剤型であることが好ましい。

発明の効果

0009

本発明によれば、長期間に渡って高い殺虫効果を発揮する殺虫剤を提供できる。

0010

本発明の殺虫剤は、(A)成分:殺虫成分と、(B)成分:二糖と、(C)成分:寒天と 、(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)と 、(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種と、を含有する。

0011

殺虫剤の剤型は、例えば、ゾル状剤型、ゲル状剤型などが挙げられ、中でも、ゲル状剤型が好ましい。殺虫剤がゲル状剤型であれば、ベイト剤として好適に利用でき、所定の場所に単に設置しておくだけで、駆除対象となる害虫を殺虫できる。

0012

殺虫剤をゾル状剤型とする場合、このゾル状剤型である殺虫剤の粘度は、好ましくは30000mPa・s以下、より好ましくは150〜20000mPa・sである。
ここでの殺虫剤の粘度は、B型粘度計型番:RB−80R、東機産業株式会社製)によって測定される値を示す。

0013

殺虫剤をゲル状剤型とする場合、このゲル状剤型である殺虫剤の押付け強度は、100〜1500g/cm2が好ましく、400〜1100g/cm2がより好ましい。
殺虫剤の押付け強度が前記の好ましい下限値を下回ると、強度が弱すぎて、保形性が低下するおそれがある。殺虫剤の押付け強度が前記の好ましい上限値を超えると、殺虫剤に対する対象害虫の喫食効率が低下するおそれがある。
ゲル状剤型である殺虫剤の押付け強度は、例えば、デジタルフォースゲージ(型番:FGC−2B、日本電産シンポ株式会社製)により測定される。

0014

ゲル状剤型である殺虫剤は、多面体であることが好ましい。この多面体としては、例えば、立方体等の直方体三角柱、五角柱等の多角柱三角四角錘等の多角錘、又はこれらを組み合わせた形状などが挙げられる。ゲル状剤型である殺虫剤は、害虫の喫食効率のさらなる向上を図る観点から、設置された際に、設置面(即ち、底面)以外の頂点や辺の多い形状が好ましい。
殺虫剤が直方体又はこれを複数組み合わせた形状であれば、頂点や辺を多く有し、かつ、成形が容易である。
加えて、殺虫剤が複数の直方体を組み合わせた形状であれば、殺虫剤中の殺虫成分が対象害虫の体表に付着する確率をより高められる。

0015

ゲル状剤型である殺虫剤が例えば立方体の場合、立方体の各辺の長さは、対象害虫の頭部幅の1〜6倍が好ましく、2〜4倍がより好ましい。立方体の各辺の長さが前記の好ましい下限値を下回ると、小さすぎて対象害虫が喫食しにくく、対象害虫の体表への付着量が低下しやすい。立方体の各辺の長さが前記の好ましい上限値を超えると、対象害虫が立方体の殺虫剤に抱きつけなくなり、口だけで喫食するため、体表への付着量が低下しやすい。
例えば、対象害虫がチャバネゴキブリ(頭部幅:約2mm)であれば、立方体の各辺の長さは、2〜12mmが好ましく、4〜10mmがより好ましい。
また、例えば、対象害虫がクロゴキブリ(頭部幅:約4.5)であれば、立方体の各辺の長さは、4.5〜30mmが好ましく、5〜20mmがより好ましい。
あるいは、例えば、対象害虫がワモンゴキブリ(頭部幅:約8m)であれば、立方体の各辺の長さは、8〜50mmが好ましく、8〜32mmがより好ましい。
対象害虫をゴキブリ全般とする場合には、立方体の各辺の長さは、2〜50mmが好ましく、5〜30mmがより好ましく、5〜15mmがさらに好ましい。

0016

<(A)成分:殺虫成分>
(A)成分としては、例えば、フィプロニル等のフェニルピラゾール系殺虫剤;ニテンピラムチアメトキサムチアクロプリドクロチアニジンイミダクロプリドアセタミプリドジノテフラン等のネオニコチノイド系殺虫剤アレスリン、ピナミンフォルテバイオアレスリン、エキスリン、d−T80−フタルスリンレスメトリン、ペルメトリンフェノトリンフェンバレレートフェンプロパトリンエンペントリン、フェンフルスリン、M−108C、エトック、ベンフルスリン、テフルスリン、サイフェノトリン、テラレスリン、エトフェンプロックス等のピレスロイド系殺虫剤ジクロルボスDDVP)、フェニトロチオンダイアジノンマラチオンアセフェート等の有機リン系殺虫剤バイゴン、セビンオンコル、オリオンインセガー、アクテリク等のカーバメイト系殺虫剤;メトプレンハイドロプレンピリプロキシフェンフェノキシカルブ等の昆虫成長調節剤ジフルベンズロントリフルムロンテフルベンズロンクロルフルアズロン、フルフェノクスロンヘキサルロン、シロジン等のキチン合成阻害型昆虫成長調節剤;メトキサジアゾンヒドラメチルノン、アドマイヤー、アバメクチンホウ酸スルフルラミド等のその他の殺虫剤等が挙げられる。

0017

(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記の中でも、(A)成分としては、フェニルピラゾール系殺虫剤、ピレスロイド系殺虫剤、ネオニコチノイド系殺虫剤が好ましい。
殺虫剤中の(A)成分の含有量は、殺虫成分の種類等を案して決定され、殺虫剤の総量100質量%に対して、例えば0.01〜3質量%が好ましく、0.05〜0.5質量%がより好ましい。
(A)成分の含有量が前記の好ましい範囲の下限値を下回ると、殺虫効果が得られにくくなる。(A)成分の含有量が前記の好ましい範囲の上限値を超えると、他の成分と混ざりにくくなるおそれがある。

0018

<(B)成分:二糖>
(B)成分は、加水分解により2分子単糖を生ずる糖であればよく、トレハロース型二糖(非還元糖)でもよいし、マルトース型二糖(還元糖)でもよい。
トレハロース型二糖(非還元糖)としては、トレハロース、スクロースイソトレハロース等が挙げられ、この中でもトレハロースが好ましい。
マルトース型二糖(還元糖)としては、マルトース、セロビオースゲンチオビオースラクトースラミナビオース等が挙げられ、この中でもマルトースが好ましい。

0019

(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記の中でも、(B)成分としては、製剤の湿潤状態がより維持されやすいことから、マルトース型二糖(還元糖)が好ましい。
また、(B)成分としては、トレハロース及びマルトースからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
殺虫剤中の(B)成分の含有量は、殺虫剤の総量100質量%に対して、5〜40質量%が好ましく、10〜27質量%がより好ましい。
(B)成分の含有量が前記の好ましい範囲の下限値を下回ると、製剤が乾燥しやすくなり、また、対象害虫の喫食性が低下して、殺虫効果が発揮されにくくなる。(B)成分の含有量が前記の好ましい範囲の上限値を超えると、他の成分と混ざりにくくなるおそれがある。

0020

殺虫剤を製造する際、(B)成分としてマルトースを用いる場合、マルトースは、水飴を用いて配合されてもよい。水飴が用いられることで、長期間に渡って高い殺虫効果が得られやすくなる。
ここでいう「水飴」とは、医薬部外品原料規格収載されているとおり、デンプンを酸や糖化酵素により糖化した粘液状の甘味料であり、マルトースを主成分とし、グルコースデキストリンなどが含まれるものをいう。
水飴中のマルトースの含有量は、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45〜60質量%である。
水飴中のグルコースの含有量は、好ましくは1〜5質量%である。
水飴中のデキストリンの含有量は、好ましくは20〜55質量%である。
この水飴としては、通常、食品化粧品医薬品として使用されるものを用いることができる。

0021

<(C)成分:寒天>
本発明における「寒天」には、日本薬局方16に収載されているカンテン及びカンテン末(カンテンを粉末としたもの)のどちらも含まれる。カンテンは、マクサテングサ、Gelidium elegans)、その他同属植物(Gelidiaceae)又は諸種紅そう類(Rhodophyta)から得た粘液を凍結乾燥したものであり、アガロースアガロペクチン等の多糖類を主成分とするものをいう。
(C)成分は、多糖類の配合割合により異なる物性を示すが、通常、食品、化粧品、医薬品として使用されるものであればよく、特に限定されない。
(C)成分としては、ゼリー強度0.5〜20(ニュートンN)を示すものが好ましく、ゼリー強度1〜10(ニュートンN)を示すものがより好ましい。
尚、寒天のゼリー強度は、例えばデジタルフォースゲージFGC−2B(日本電産シンポ株式会社製)を用い、濃度1.0質量%の寒天ゼリーについて測定される。

0022

(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記の中でも、(C)成分としては、カンテン末を用いることが好ましい。
殺虫剤中の(C)成分の含有量は、殺虫剤の総量100質量%に対して、0.5〜3質量%が好ましく、0.5〜2質量%がより好ましい。
(C)成分の含有量が前記の好ましい範囲の上限値を超えると、殺虫剤製剤のゲル強度が高くなりすぎて、喫食性が悪くなるおそれがある。また、殺虫剤を製造する際、ハンドリング性が低下しやすくなる。(C)成分の含有量が前記の好ましい範囲の下限値を下回ると、製剤の形状が維持されにくくなる。また、経時で製剤からの離水量が多くなり長期使用に適さない。

0023

殺虫剤中の(B)成分と(C)成分との比率、すなわち、(B)成分/(C)成分で表される質量比(以下「B/C比」とも表す。)は、2〜25が好ましく、4〜25がより好ましく、6〜25がさらに好ましい。
B/C比が前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、対象害虫の喫食性が高められて、殺虫効果がより発揮されやすくなる。B/C比が前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、対象害虫への殺虫剤の付着性、経時での製剤からの離水防止などの効果がより向上する。また、製剤の形状が維持されやすくなる。

0024

<(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)>
本発明において「水溶性高分子」とは、その分子の主鎖に沿って多くの親水性極性基を有しているため、巨大分子のまま水に溶け性質を有した物質をいう。この中でも、水に溶けることで、その巨大分子の構造特性により粘性を示す物質が好ましい。
また、(D)成分は、1リットルビーカー内で、高分子試料10gを、40℃の水1000gに添加し、スターラー(太さ8mm、長さ50mm)で12時間撹拌(200rpm)した後に溶解している高分子をいう。
但し、(D)成分には、上述の(C)成分は含まれないものとする。

0025

(D)成分の重量平均分子量は、1000以上であり、好ましくは6000〜5000000、より好ましくは30000〜2000000である。
(D)成分の重量平均分子量が前記の好ましい下限値以上であれば、製剤の湿潤状態がより維持されやすくなる。(D)成分の重量平均分子量が前記の好ましい上限値以下であれば、殺虫剤を製造する際、ハンドリング性の低下が抑えられやすくなる。
ここでいう「重量平均分子量」は、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いてGPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)により測定した値を、PEG(ポリエチレングリコール)における較正曲線に基づいて換算した値を示す。

0026

(D)成分としては、天然高分子でもよいし、合成高分子でもよい。
天然高分子としては、例えば、ゼラチンキサンタンガムグアガムジェランガムタマリンドガムカラギーナンペクチンアルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
合成高分子としては、例えば、カルボキシビニルポリマーポリビニルアルコールポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースメチルセルロース等が挙げられる。

0027

(D)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記の中でも、(D)成分としては、高含水性であり、特に水分を求めるゴキブリに広く有効であることから、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガム及びジェランガムからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
殺虫剤中の(D)成分の含有量は、殺虫剤の総量100質量%に対して、0.5〜2質量%が好ましく、0.5〜1質量%がより好ましい。
(D)成分の含有量が前記の好ましい範囲の上限値を超えると、製剤の粘度が高くなりすぎて、ハンドリング性が悪くなるおそれがある。(D)成分の含有量が前記の好ましい範囲の下限値を下回ると、対象害虫への殺虫剤の付着性向上、経時での製剤からの離水防止などの効果が得られにくくなる。

0028

殺虫剤中の(C)成分と(D)成分との比率、すなわち、(C)成分/(D)成分で表される質量比(以下「C/D比」とも表す。)は、0.25〜6が好ましく、0.25〜4がより好ましい。
C/D比が前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、製剤の保形性が高められる。C/D比が前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、対象害虫への殺虫剤の付着性、経時での製剤からの離水防止などの効果がより向上する。

0029

<(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種のアルコール
殺虫剤は、(E)成分を含有することで、揮発を生じにくく、製剤の湿潤状態が維持されるとともに、(A)成分との相溶性が高まる。
(E)成分における二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコールジエチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等が挙げられる。
(E)成分における三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール等が挙げられる。

0030

(E)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記の中でも、(E)成分としては、対象害虫に対する喫食阻害が見られず、水との混和性の良好なジプロピレングリコール、グリセリンが好ましい。
殺虫剤中の(E)成分の含有量は、殺虫剤の総量100質量%に対して、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
(E)成分の含有量が前記の好ましい範囲の下限値を下回ると、長期間の使用において製剤の乾燥が進行しやすくなる。(E)成分の含有量が前記の好ましい範囲の上限値を超えると、ゲル状剤型の製剤を調製しにくくなる。

0031

<任意成分>
殺虫剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて任意成分をさらに含有できる。任意成分としては、水、食餌成分、防腐剤pH調節剤界面活性剤着色剤着香剤、誤食防止剤水性溶媒等が挙げられる。
殺虫剤中の水の含有量は、殺虫剤の総量100質量%に対して、20〜70質量%が好ましく、22〜60質量%がより好ましい。

0032

食餌成分としては、従来殺虫剤に用いられているものであればよく、対象害虫に応じて適宜選択される。食餌成分の含有量は、特に限定されず、殺虫剤の総量100質量%に対して、例えば0.01〜40質量%が好ましい。
防腐剤としては、従来、医薬品、医薬部外品、化粧品等に用いられているものが挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。防腐剤の含有量は、その種類等を勘案して決定され、殺虫剤の総量100質量%に対して、例えば0.01〜0.9質量%が好ましく、0.03〜0.1質量%がより好ましい。
着香剤としては、従来、殺虫剤に用いられているものが挙げられ、対象害虫に応じて適宜選択される。

0033

pH調節剤、界面活性剤、着色剤、誤食防止剤としては、それぞれ、従来、医薬品、医薬部外品、化粧品等に用いられているものが挙げられ、1種単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。

0034

殺虫剤の製造方法は、剤型等に応じて、従来公知の製造方法から選択される。
例えばゲル状剤型の殺虫剤は以下のようにして製造される。
水又は水と水性溶媒との混合液に、(A)成分と、(B)成分と、さらに必要に応じて任意成分とを加え、さらに(E)成分と、(C)成分と、(D)成分と、を混合したものを撹拌しながら加える。これを任意の温度に加熱しながら撹拌し、原料混合溶液とする。
次いで、この原料混合溶液を任意の型に入れ、任意の温度に冷却することで、保形性を有するゲル状剤型の殺虫剤を得る。あるいは、任意の形状のゲル化物を得、これを裁断して殺虫剤を得てもよい。

0035

殺虫剤の使用方法、すなわち、害虫駆除方法は、殺虫剤を用いるものであれば特に限定されず、従来の殺虫剤の使用方法と同様である。例えば、殺虫剤を誤食防止容器に収容し、この殺虫剤が収容された誤食防止容器の1つ以上を、対象害虫が活動する場所に設置する方法などが挙げられる。

0036

上述した通り、本発明の殺虫剤は、(A)〜(E)成分を併有するため、長期間に渡って高い殺虫効果が発揮される。
従来、小型ゴキブリ等の喫食性を高めるべく、ゲル状剤型や半生タイプ等の製剤が開発されてきた。しかし、いずれの製剤も、長期間の使用に伴い、製剤表面が乾燥するものであった。このため、従来の殺虫剤においては、喫食量の低下が起こり、また、経皮作用を期待できるほどの対象害虫への付着性がなかった。このため、長期間に渡って高い殺虫効果を得ることは困難であった。
本発明の殺虫剤においては、(B)成分を含有することで、製剤の保湿性が高められ、製剤の湿潤状態が維持されやすくなる。また、(B)成分が対象害虫に対して誘引作用を示し、殺虫剤に対する対象害虫の喫食効率が高められる。加えて、(C)成分と(D)成分とが組み合わされ、さらに(E)成分が併用されることで、長期間の使用でも製剤表面の乾燥が防がれ、湿潤状態がより維持される。これにより、喫食量の低下が抑制されるとともに、本製剤が対象害虫に喫食される際、本製剤が対象害虫に付着しやすくなる。このため、長期間に渡って使い続けられていても、喫食量と、対象害虫への付着性と、がいずれも高水準で保たれ、高い殺虫効果が維持される。

0037

本発明の殺虫剤は、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ等のゴキブリ;ヤマトシロアリ、イエイロアリ等のシロアリワラジムシムカデダンゴムシ等の駆除用として好適であり、中でも、ゴキブリ駆除用としてより好適である。加えて、かかる殺虫剤は、ベイト剤として好適に利用できる。

0038

以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。

0039

本実施例において使用した原料は下記の通りである。

0040

・(A)成分:殺虫成分
A−1:ジノテフラン、和光純薬工業株式会社製、ジノテフラン標準品
A−2:フィプロニル、和光純薬工業株式会社製、フィプロニル標準物質

0041

・(B)成分:二糖
B−1:水飴、日本コーンスターチ株式会社製、商品名「コーソシラップH75」;マルトース(二糖)48.2質量%、グルコース(単糖)1.4質量%、3糖類20.8質量%、4糖類以上29.6質量%。
B−2:トレハロース、株式会社林原製、商品名「トレハ」。

0042

・(C)成分:寒天
C−1:寒天末、伊那食品工業株式会社製、商品名「伊那寒天UP−37」(1.0質量%ゼリー強度620gf(約6.08N))。
寒天のゼリー強度は、デジタルフォースゲージFGC−2B(日本電産シンポ株式会社製)を用いて測定した。尚、計測アダプタには、φ12mmの押しアダプタを用いた。

0043

・(D)成分:水溶性高分子(但し、(C)成分を除く。)
D−1:アルギン酸ナトリウム、株式会社キミカ製、商品名「キミカアルギンI−1」(1.0質量%粘度160mPa・s)。
D−2:ポリアクリル酸ナトリウム:東亞合成株式会社製、商品名「レオジック260H」(0.5質量%粘度8000mPa・s)。
D−3:キサンタンガム、DSP五協フードケミカル株式会社製、商品名「エコーガムF」(0.5質量%粘度1120mPa・s)。
D−4:ジェランガム、DSP五協フード&ケミカル株式会社製、商品名「ケルコゲルHM」(0.5質量%粘度2400mPa・s)。
水溶性高分子の粘度は、RB−80型粘度計RB−80R(東機産業株式会社製)を用いて測定した。尚、ロータには、H6ロータを使用し、ロータ回転速度を5rpmに設定した。

0044

・(E)成分:二価アルコール及び三価アルコールからなる群より選択される少なくとも一種のアルコール
E−1:グリセリン、阪本薬品工業株式会社製、商品名「化粧品用濃グリセリン」。
E−2:ジプロピレングリコール、株式会社ADEKA製、商品名「DPG−RF」。

0045

・任意成分
水:精製水

0046

<殺虫剤の製造>
(実施例1〜17、比較例1〜5)
表1〜3に示す組成に従い、水に各成分を加え、これを(C)成分の溶解温度(80〜100℃)に加熱しながら撹拌して、原料混合溶液を調製した。(C)成分が配合されていない比較例2の殺虫剤については、温度40℃に加熱しながら撹拌して、原料混合溶液を調製した。
次いで、各例で調製された原料混合溶液を、それぞれバット流し込み、これを室温(25℃)に冷却して、板状のゲルを得た。
この後、板状のゲルを、1辺が10mmの立方体に裁断して、ゲル状剤型である殺虫剤(殺虫剤製剤)を得た。

0047

尚、表中、「B−1(二糖の配合量)」は、上段が、B−1である水飴としての配合量を示し、下段が、水飴に含まれるマルトース(二糖)としての配合量をそれぞれ示す。
表中、「B/C比」とは、(B)成分/(C)成分で表される質量比と同義であり、殺虫剤に含まれる(C)成分の含有質量に対する(B)成分の含有質量の比率を意味する。
「C/D比」とは、(C)成分/(D)成分で表される質量比と同義であり、殺虫剤に含まれる(D)成分の含有質量に対する(C)成分の含有質量の比率を意味する。
水の配合量である「バランス」とは、殺虫剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように加えられた残部を意味する。

0048

<評価>
上記で製造後の殺虫剤製剤(1辺が10mmの立方体、ゲル状剤型)を、温度25℃/相対湿度50%RHに保たれた室内に静置し、保存を開始した。
保存期間が1ヶ月経過、及び6ヶ月経過の各時点において、以下に示す保存安定性、殺虫剤付着性、喫食性及び殺虫効果についての各評価をそれぞれ行った。これらの結果を表1〜3に示す。

0049

[保存安定性]
保存期間が初期(製造直後)、1ヶ月経過、及び6ヶ月経過の各時点において、殺虫剤製剤の状態(原料成分の析出の有無)を目視観察により確認した。そして、下記の評価基準に従い、保存安定性を評価した。
評価基準
◎:殺虫剤製剤に原料成分の析出は認められなかった。
○:殺虫剤製剤の一部に原料成分の析出が認められた。
×:殺虫剤製剤の全体に渡って原料成分の析出が認められた。

0050

[殺虫剤付着性]
製造直後、保存期間が1ヶ月経過、及び6ヶ月経過の各時点において、ろ紙(φ10cm)に、殺虫剤製剤の同一面を10回接触させた際の、ろ紙の質量増加分を測定した。そして、下記の評価基準に従い、殺虫剤付着性を評価した。
評価基準
◎:ろ紙の質量増加分が、4mg以上であった。
○:ろ紙の質量増加分が、3mg以上4mg未満であった。
△:ろ紙の質量増加分が、1mg以上3mg未満であった。
×:ろ紙の質量増加分が、1mg未満であった。

0051

[喫食性]
後述の殺虫効果の試験の際に、チャバネゴキブリに喫食された殺虫剤製剤の質量減少量を測定した。また、同じ室内で静置された殺虫剤製剤の質量減少量(殺虫剤製剤からの蒸発量)を測定した。そして、下式から喫食量を算出し、下記の評価基準に従い、喫食性を評価した。
喫食量(mg)=(喫食された殺虫剤製剤の質量減少量)−(静置された殺虫剤製剤の質量減少量)
評価基準
◎:上式から算出される喫食量が、110mg以上であった。
○:上式から算出される喫食量が、90mg以上110mg未満であった。
△:上式から算出される喫食量が、50mg以上90mg未満であった。
×:上式から算出される喫食量が、50mg未満であった。

0052

[殺虫効果]
製造直後、保存期間が1ヶ月経過、及び6ヶ月経過の各時点において、評価用コンテナ(長さ45cm×幅30cm×高さ15cm)にチャバネゴキブリ20匹を入れた。
このコンテナ内の中央付近に水ととを置き、このコンテナ内の一角に殺虫剤製剤を置いた。
このコンテナ内の一角に殺虫剤製剤を置いてから1週間後、致死したチャバネゴキブリの数を数え、下式から致死率を求めた。
致死率(%)=致死したチャバネゴキブリの匹数÷20×100
そして、下記の評価基準に従い、殺虫効果を評価した。
評価基準
◎:致死率が、100%であった。
○:致死率が、80%以上100%未満であった。
△:致死率が、50%以上80%未満であった。
×:致死率が、50%未満であった。

0053

0054

0055

0056

(保存安定性についての評価結果)
本発明を適用した実施例1〜17の殺虫剤は、6ヶ月経過後も、殺虫剤製剤の表面に原料成分の析出が認められず、又は殺虫剤製剤の一部にしか原料成分の析出が認められず、その表面は湿潤状態が維持されていた。すなわち、実施例1〜17の殺虫剤は、6ヶ月経過による影響はごく僅かであり、長期間に渡って安定な製剤であることが確認された。
一方、(C)成分を欠く比較例2、(D)成分を欠く比較例3、(B)成分を欠く比較例4、(E)成分を欠く比較例5の殺虫剤は、いずれも、経時に伴って製剤中の水分が蒸発して、殺虫剤製剤の表面に原料成分の析出が認められた。特に、比較例2は、その経時変化が顕著であった。

0057

(殺虫剤付着性についての評価結果)
本発明を適用した実施例1〜17の殺虫剤は、いずれも、ろ紙の質量増加分3mg以上が6ヶ月間維持されており、殺虫剤製剤への接触による経皮作用が期待される。
一方、殺虫剤製剤の表面に原料成分の析出が認められた比較例3〜5の殺虫剤では、製剤表面が乾燥し、殺虫剤付着量も減少していた。
また、(C)成分を欠く比較例2の殺虫剤は、製剤の保形性が低いため、経時で製剤からの離水が見られ、製剤の保湿性(水分保持)が充分ではなく、6ヶ月経過後、殺虫剤付着量が減少していた。

0058

(喫食性についての評価結果)
本発明を適用した実施例1〜17の殺虫剤は、いずれも、喫食量90mg以上が6ヶ月間維持されており、殺虫効果の評価結果と一致していた。すなわち、実施例1〜17の殺虫剤においては、殺虫効果の発現に充分な喫食性が長期間に渡って維持されることが確認された。
一方、比較例4の殺虫剤は、(B)成分を欠くため、チャバネゴキブリに対する誘引性が低く、保存直後から喫食量が少なかった。
また、比較例3及び比較例5の殺虫剤においては、保存直後の評価では、喫食量が多いものの、殺虫剤製剤の表面に原料成分の析出が認められた1ヶ月経過後から喫食量の減少が認められた。特に、比較例3は、その経時変化が顕著であった。
また、比較例2の殺虫剤においては、(C)成分を欠くため、製剤の保形性が低く、喫食されにくい形状となり、保存直後から喫食量が少な目であり、経時に伴って喫食量の減少が認められた。
また、比較例1の殺虫剤においては、6ヶ月経過後も、殺虫剤製剤の表面は湿潤状態が維持されていたが、殺虫成分が配合されていないため、チャバネゴキブリによる喫食量が多い結果となった。

実施例

0059

(殺虫効果についての評価結果)
本発明を適用した実施例1〜17の殺虫剤は、いずれも、6ヶ月経過時点での致死率が80%以上であり、高い殺虫効果を有していた。すなわち、実施例1〜17の殺虫剤においては、高い殺虫効果が長期間に渡って維持されることが確認された。
一方、殺虫成分を欠く比較例1の殺虫剤は、いずれの時点においても、致死率は0%であった。
また、(C)成分を欠く比較例2の殺虫剤では、保存直後から殺虫効果が低く、経時に伴って殺虫効果がさらに低下した。
また、(D)成分を欠く比較例3の殺虫剤においては、保存直後から1ヶ月経過時点にかけて高い殺虫効果を有していたが、経時に伴って喫食量が減少し、殺虫効果が大幅に低下した。
また、(B)成分を欠く比較例4の殺虫剤においては、チャバネゴキブリが誘引されず、致死率は低い結果であった。
また、(E)成分を欠く比較例5の殺虫剤では、殺虫剤製剤の表面に原料成分の析出が認められた1ヶ月経過後から、殺虫効果が大きく低下した。これは、殺虫剤付着量の減少に伴って経皮作用が低下したこと、及び、原料成分の析出に伴ってチャバネゴキブリの喫食性が低下したこと、が原因と考えられる。

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