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技術 複眼光学系ユニット、複眼撮像装置、及び、複眼撮像システム

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 立林圭介
出願日 2014年12月17日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2014-254884
公開日 2016年6月23日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2016-114873
状態 未査定
技術分野 レンズ鏡筒 写真撮影方法及び装置 カメラ一般 光学要素・レンズ スタジオ装置
主要キーワード 接着用溝 フィルター受け 頂上面 センサー領域 分割タイプ 格子点位置 接着箇所 矩形格子
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月23日)のものです。
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図面 (13)

課題

温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性強化した複眼撮像装置及びこれを用いた複眼撮像ステムを提供すること。

解決手段

レンズアレイ積層体20を含むレンズユニット70が、ホルダー60との接着において、接着箇所についてレンズユニット70の四隅や像側絞りである第2後絞り32の鍔状部SG等のように、適切な箇所の限定的なものとしていることで、接着力を十分に高めつつ、レンズユニット70のレンズ機能を発揮する箇所での温度変化に伴う可動性をある程度許容している。

概要

背景

近年、携帯端末撮像光学系に対する低背化及び高性能化の要求が高くなっている。これらの要求に対して、複数の個眼光学系をアレイ状に配列した複眼撮像光学系を用いて複数の画像を撮影して1つの画像に再構成する、いわゆる超解像技術を用いた撮像装置が開発されている。このような撮像装置は、小型かつ薄型でありながら、複数の個眼光学系で得られた画像を再構成することで、複数の低解像の画像から高解像の画像を作り出すことができる。

しかしながら、例えば樹脂材料からなるレンズアレイで複眼撮像光学系を構成する場合、温度変化によりレンズ材料屈折率が変化し、ピント位置にずれが生じる(すなわち結像性能劣化する)可能性がある。これに対して、レンズアレイを保持するレンズホルダーを樹脂材料で作製し、温度変化で天井部(天面)が変形す性質を利用してその天面にレンズアレイのレンズユニット接着固定することでフォーカスバック変動をキャンセルするものが知られている(特許文献1)。特許文献1の構成において、温度補償機能を高く保つためには、レンズユニットとレンズホルダーとを非接触にした可動部を残すように接着することが好ましく、特に、天面のみで接着することが好ましい。このため、レンズアレイの可動性を維持しつつ耐衝撃性を持たせることについては、さらなる改善の必要性があった。

概要

温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性を強化した複眼撮像装置及びこれを用いた複眼撮像ステムを提供すること。レンズアレイ積層体20を含むレンズユニット70が、ホルダー60との接着において、接着箇所についてレンズユニット70の四隅や像側絞りである第2後絞り32の鍔状部SG等のように、適切な箇所の限定的なものとしていることで、接着力を十分に高めつつ、レンズユニット70のレンズ機能を発揮する箇所での温度変化に伴う可動性をある程度許容している。

目的

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性を強化した複眼光学系ユニット、これを備える複眼撮像装置、及び、これを用いた複眼撮像システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光軸の異なる複数の個眼レンズを一体に形成した樹脂製のレンズアレイを含み、複数の物体像を形成する複数の個眼光学系を有する四角形状の複眼光学系と、前記レンズアレイの像側に配置される像側絞りと、前記レンズアレイ及び前記像側絞りを格納するホルダーと、を有し、前記ホルダーは、前記レンズアレイの外周部のうち物体側の縁部分の四隅接着され、前記像側絞りは、光軸に垂直な方向について前記レンズアレイよりも大きく延びて形成される鍔状部において前記ホルダーに接着されることを特徴とする複眼光学系ユニット

請求項2

前記ホルダーは、前記レンズアレイの前記縁部分の四隅に対向配置される接着用溝を有することを特徴とする請求項1に記載の複眼光学系ユニット。

請求項3

前記像側絞りは、前記レンズアレイの前記縁部分の四隅に対応する切欠き部を有することを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニット。

請求項4

前記像側絞りは、前記鍔状部のうち対向する2辺において前記ホルダーに接着されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニット。

請求項5

前記レンズアレイは、前記外周部のうち側面において前記ホルダーに直接には接着されない非接着部分を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニット。

請求項6

前記レンズアレイは、光軸方向に積層され相対的に物体側に配置される第1レンズアレイと像側に配置される第2レンズアレイとを含む積層体であり、前記第1レンズアレイと前記第2レンズアレイとは、板状の中間絞りを間に介在させて接着され、前記像側絞りは、前記第2レンズアレイの像側に設置され、前記第2レンズアレイの周辺側を囲むように形成された接着面で接着されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニット。

請求項7

前記第2レンズアレイは、前記外周部のうち側面において前記ホルダーに対して所定の隙間を有して設置されていることを特徴とする請求項6に記載の複眼光学系ユニット。

請求項8

前記ホルダーは、前記レンズアレイの前記縁部分の内側に形成された接着面において当該レンズアレイに接着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニット。

請求項9

前記像側絞りの像側に配置されるIRカットフィルターをさらに備え、前記ホルダーは、前記IRカットフィルターの配置箇所において、前記IRカットフィルターの側面との間に接着用の隙間を有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニット。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の複眼光学系ユニットと、前記複数の物体像が形成される受光面を有する撮像素子と、を備える複眼撮像装置

請求項11

請求項10に記載の前記複眼撮像装置と、前記複眼撮像装置から出力された複数の画像情報に基づいて1つの画像情報を再構成する画像処理部とを備える複眼撮像ステム

技術分野

0001

本発明は、光軸直交方向に複数のレンズが形成されたレンズアレイを有する複眼光学系ユニット、これを備える複眼撮像装置、及び、これを組み込んだ複眼撮像ステムに関する。

背景技術

0002

近年、携帯端末撮像光学系に対する低背化及び高性能化の要求が高くなっている。これらの要求に対して、複数の個眼光学系をアレイ状に配列した複眼撮像光学系を用いて複数の画像を撮影して1つの画像に再構成する、いわゆる超解像技術を用いた撮像装置が開発されている。このような撮像装置は、小型かつ薄型でありながら、複数の個眼光学系で得られた画像を再構成することで、複数の低解像の画像から高解像の画像を作り出すことができる。

0003

しかしながら、例えば樹脂材料からなるレンズアレイで複眼撮像光学系を構成する場合、温度変化によりレンズ材料屈折率が変化し、ピント位置にずれが生じる(すなわち結像性能劣化する)可能性がある。これに対して、レンズアレイを保持するレンズホルダーを樹脂材料で作製し、温度変化で天井部(天面)が変形す性質を利用してその天面にレンズアレイのレンズユニット接着固定することでフォーカスバック変動をキャンセルするものが知られている(特許文献1)。特許文献1の構成において、温度補償機能を高く保つためには、レンズユニットとレンズホルダーとを非接触にした可動部を残すように接着することが好ましく、特に、天面のみで接着することが好ましい。このため、レンズアレイの可動性を維持しつつ耐衝撃性を持たせることについては、さらなる改善の必要性があった。

先行技術

0004

国際公開第2014/126092号

0005

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性を強化した複眼光学系ユニット、これを備える複眼撮像装置、及び、これを用いた複眼撮像システムを提供することを目的とする。

0006

上記目的を達成するため、本発明に係る複眼光学系ユニットは、光軸の異なる複数の個眼レンズを一体に形成した樹脂製のレンズアレイを含み、複数の物体像を形成する複数の個眼光学系を有する四角形状の複眼光学系と、レンズアレイの像側に配置される像側絞りと、レンズアレイ及び像側絞りを格納するホルダーとを有し、ホルダーは、レンズアレイの外周部のうち物体側の縁部分の四隅と接着され、像側絞りは、光軸に垂直な方向についてレンズアレイよりも大きく延びて形成される鍔状部においてホルダーに接着されることを特徴とする。

0007

上記複眼光学系ユニットによれば、レンズアレイの外周部のうち物体側の縁部分の四隅において、レンズアレイがホルダーと接着されており、かつ、像側絞りに設けられた鍔状部によって、像側絞りがホルダーと接着されているので、接着力を十分に高められる。また、接着箇所をレンズアレイの四隅や像側絞りの鍔状部とすることにより、レンズアレイのうちレンズ機能を発揮する箇所での可動性をある程度許容した状態に保つことができる。以上により、温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性が十分に強化され、複眼撮像装置を構成するレンズアレイその他の部材の衝撃による脱落を抑制できる。

0008

本発明の具体的な観点又は側面では、ホルダーは、レンズアレイの縁部分の四隅に対向配置される接着用溝を有することを特徴とする。この場合、接着用溝に接着剤を塗布することで、接着力の強化を図ることができる。

0009

本発明の別の側面では、像側絞りは、レンズアレイの縁部分の四隅に対応する切欠き部を有することを特徴とする。この場合、切欠き部を有することで、レンズアレイの縁部分の四隅への接着剤の塗布の作業性を確保できる。

0010

本発明の別の側面では、像側絞りは、鍔状部のうち対向する2辺においてホルダーに接着されることを特徴とする。この場合、鍔状部での接着力を適度に持たせつつ、レンズアレイを必要以上に固着させないようにして可動性を維持できる。

0011

本発明の別の側面では、レンズアレイは、外周部のうち側面においてホルダーに直接には接着されない非接着部分を有することを特徴とする。この場合、非接着部分を有することで、可動性の維持を確実にできる。

0012

本発明の別の側面では、レンズアレイは、光軸方向に積層され相対的に物体側に配置される第1レンズアレイと像側に配置される第2レンズアレイとを含む積層体であり、第1レンズアレイと第2レンズアレイとは、板状の中間絞りを間に介在させて接着され、像側絞りは、第2レンズアレイの像側に設置され、第2レンズアレイの周辺側を囲むように形成された接着面で接着されていることを特徴とする。この場合、例えば積層体であるレンズアレイを構成するもののうち、第2レンズアレイを第1レンズアレイと像側絞りとに接着させ、ホルダーとは直接に接着されない構成とすることで、レンズの可動性を高めることができる。

0013

本発明の別の側面では、第2レンズアレイは、外周部のうち側面においてホルダーに対して所定の隙間を有して設置されていることを特徴とする。この場合、隙間を設けることで、第2レンズアレイの可動性を高めることができる。

0014

本発明の別の側面では、ホルダーは、レンズアレイの縁部分の内側に形成された接着面において当該レンズアレイに接着されていることを特徴とする。この場合、レンズアレイの物体側の面での接着力を高めることができる。

0015

本発明の別の側面では、像側絞りの像側に配置されるIRカットフィルターをさらに備え、ホルダーは、IRカットフィルターの配置箇所において、IRカットフィルターの側面との間に接着用の隙間を有していることを特徴とする。この場合、IRカットフィルターにより、IRカットフィルターの後段に配置される部材(例えば撮像素子)への赤外線照射を防いで劣化を抑制することができる。また、特に、IRカットフィルターの側面との間に接着用の隙間を有していることで、当該隙間に接着剤を回りこませてホルダーに対する接着力を高めることができる。

0016

上記目的を達成するため、本発明に係る複眼撮像装置は、複眼光学系ユニットと、複数の物体像が形成される受光面を有する撮像素子と、を備える。

0017

上記目的を達成するため、本発明に係る複眼撮像システムは、複眼撮像装置と、複眼撮像装置から出力された複数の画像情報に基づいて1つの画像情報を再構成する画像処理部とを備える。

図面の簡単な説明

0018

(A)は、本発明の一実施形態である複眼撮像装置およびこれを構成する複眼光学系ユニットの平面図であり、(B)は、(A)に示す複眼撮像装置および複眼光学系ユニットの側方断面図である。
(A)は、図1(A)と同一の平面図であり、(B)は、(A)に示す複眼撮像装置および複眼光学系ユニットの他の側方断面図である。
複眼光学系ユニットの構造を説明する分解斜視図である。
レンズユニットをホルダーに取り付ける様子を示す分解斜視図である。
複眼光学系ユニットの別の断面図である。
(A)及び(B)は、複眼光学系を構成する像側絞りのレンズアレイへの取付けにおける接着箇所について説明するための図である。
(A)及び(B)は、レンズアレイのホルダーへの取付けにおける接着箇所について説明するための図である。
(A)及び(B)は、レンズアレイの外周部のうち物体側の縁部分の四隅とホルダーとの接着について説明するための図である。
(A)〜(F)は、フィルターのホルダーへの取り付ける際の複眼光学系の状態を示す図である。
(A)〜(E)は、フィルターをホルダーへ取り付けた状態について説明するための図である。
図1の撮像装置を搭載した複眼撮像装置を備える複眼撮像システムを説明する図である。
駆動処理部等について説明するブロック図である。

実施例

0019

以下、本発明の一実施形態である複眼光学系ユニット、これを組み込んだ複眼撮像装置、及び、複眼撮像システムについて、図面を参照しつつ説明する。

0020

図1(A)等に示す複眼撮像装置100は、複数の撮像レンズ(すなわち複数の個眼光学系)を用いて複数の画像を撮影するためのものである。なお、図1(B)及び図2(B)は、図1(A)(又は図2(A))に示す平面図のうちAA矢視断面とBB矢視断面とをそれぞれ示すものである。複眼撮像装置100は、図1図3に示すように、四角形又は矩形状の外形を有し、レンズアレイ積層体20と、前絞り29と、後絞り30と、フィルター40と、センサー部50(図1(B)において破線で図示)と、ホルダー60とを有する。なお、本実施形態の説明では、矩形状の外形には、長方形のほか正方形も含むものとする。これらのうち、レンズアレイ積層体20、前絞り29、後絞り30及びフィルター40が、ホルダー60に格納されることによって、複眼光学系ユニット200が構成される。なお、図1図2中の図1(B)以外の図や、図3等においては、複眼撮像装置100のうち複眼光学系ユニット200の部分について示し、センサー部50は省略している。

0021

レンズアレイ積層体20は、複数の被写体像を形成するものである。レンズアレイ積層体20は、例えば図3に示すように、第1レンズアレイ21と、第2レンズアレイ22と、これらに挟まれた中間絞り25(絞り板)とを有する。これらのレンズアレイ21,22や絞り板である中間絞り25は、光軸AX(図1(B)及び図2(B)参照)方向に積層されている。レンズアレイ積層体20は、複数の被写体像をセンサー部50に設けた複数の撮像面(被投影面)上に個別に結像させる機能を有する。なお、本実施形態において、レンズアレイ積層体20自体を複眼光学系と呼ぶ場合もある。また、レンズアレイ積層体20全体を単にレンズアレイと呼ぶ場合もある。

0022

レンズアレイ積層体20のうち第1レンズアレイ21は、最も物体側に配置される。第1レンズアレイ21は、光軸AXに垂直な方向に2次元的に配列された複数の第1個眼レンズ121を連結したプラスチック成形品であり、矩形状の外形を有する。第1レンズアレイ21は、樹脂、例えばポリカーボネート又はアクリル等で形成されている。図示の例では、第1個眼レンズ121は、4行4列のマトリックス状に並べられて計16個存在する。各第1個眼レンズ121は、レンズ本体21aとフランジ部21bとを有し、隣接する第1個眼レンズ121は、フランジ部21bを介して連結され一体化されている。レンズ本体21aは、物体側が凸形状の非球面である第1光学面21cと、像側が凹形状の非球面である第2光学面21dとを有する。また、各レンズ本体21aの周りにある各フランジ部21bがつながりあうことで、全体として、第1レンズアレイ21の周辺部外形を形成する枠部FL1を構成している。

0023

第2レンズアレイ22は、第1レンズアレイ21の像側に配置される。第2レンズアレイ22は、第1レンズアレイ21と同様に、光軸AXに垂直な方向に2次元的に配列され複数の第2個眼レンズ122を連結したプラスチック成形品であり、矩形状の外形を有する。第2レンズアレイ22は、樹脂、例えばポリカーボネート又はアクリル等で形成されている。第2個眼レンズ122は、4行4列のマトリックス状に並べられて計16個存在する。各第2個眼レンズ122は、レンズ本体22aとフランジ部22bとを有し、隣接する第2個眼レンズ122は、フランジ部22bを介して連結され一体化されている。レンズ本体22aは、物体側が凹形状の非球面である第3光学面22cと、像側が凸形状の非球面である第4光学面22dとを有する。また、各レンズ本体22aの周りにある各フランジ部22bがつながりあうことで、全体として、第2レンズアレイ22の周辺部外形を形成する枠部FL2を構成している。なお、図1(B)又は図2(B)に示すように、第2レンズアレイ22は、外周部の側面においてホルダー60に対して所定の隙間CR1を有した状態で設置されている。

0024

第1レンズアレイ21を構成する1つの第1個眼レンズ121と、第2レンズアレイ22側において同一の光軸AX上に配置されている第2個眼レンズ122とは、単独で物体像を形成する1つの撮像レンズ、つまり単独で撮像を可能にする個眼光学系20sとして機能する。つまり、光軸AX方向に隣接し対向する一対の個眼レンズ121,122は、個眼光学系20sとして機能する。レンズアレイ積層体20全体では、格子点上に配置された4×4個の個眼光学系20sが存在する。

0025

第1及び第2レンズアレイ21,22は、樹脂で形成された一体成形品であり、例えば金型による射出成形や、金型若しくは樹脂型等によるプレス成形又はキャスト成形によって成形される。

0026

第1レンズアレイ21と第2レンズアレイ22とは、中間絞り25と接着部24とを介して積層されている。接着部24は、枠部FL1,FL2の領域に設けられる第1レンズアレイ21側の枠部FL1の領域に設けられる第1接着剤層24aと第2レンズアレイ22側の枠部FL2の領域に設けられる第2接着剤層24bとで構成され、第1及び第2接着剤層24a,24b間に中間絞り25を挟んでいる。接着部24は、例えば吸収による遮光性を有する光硬化性樹脂によって形成される。吸収による遮光性を確保する目的で、例えば黒色無機顔料有機顔料等が光硬化性樹脂に添加される。

0027

中間絞り25は、矩形状で薄い板状の絞り部材(絞り板)であり、接着部24の第1及び第2接着剤層24a,24bを介して第1及び第2レンズアレイ21,22に接合されている。例えば図3に示すように、中間絞り25において、第1及び第2レンズアレイ21,22の第1及び第2レンズ本体21a,22aに対応する位置には円形の開口部25aが形成されている。中間絞り25は、金属からなる板状部材であって、それ自体で光吸収性を有する黒色又は暗色の材料や、表面を黒色又は暗色に塗装されたものが用いられる。

0028

ホルダー60は、黒色の樹脂で形成され、天面部61と側壁部62とを備えた部材であり、全体として升状の外形を有する。ホルダー60には、複数の段部を有する凹部60aが形成されている。また、ホルダー60には、レンズアレイ積層体20の複数の光学面に対応する格子点位置に円形の開口部60bが形成されている。ホルダー60は、遮光性の樹脂、例えば黒色顔料等の着色剤を含むポリカーボネート、アクリル、液晶ポリマー(LCP)、ポリフタルアミド(PPA)等で形成されている。また、詳しくは後述するが、本実施形態では、特に、ホルダー60には、レンズアレイ積層体20の四隅に対応する接着用の溝(接着用溝)が設けられている。

0029

前絞り29は、矩形状で薄い板状部材であり、ホルダー60とレンズアレイ積層体20との間に設けられ、第1及び第2レンズアレイ21,22の第1及び第2レンズ本体21a,22aに対応する位置において円形の開口部29aが形成されている。

0030

後絞り30は、第1後絞り31と、第2後絞り32とで構成されている。第1及び第2後絞り31,32は、レンズアレイ積層体20とフィルター40との間に設けられる矩形状の板状部材であり、第1後絞り31が相対的に物体側に設けられ、第2後絞り32が相対的に像側に設けられている。すなわち、第2後絞り32は、各絞り29,25,31,32のうち最も像側に位置する像側絞りである。

0031

後絞り30のうち、前段の第1後絞り31では、第1及び第2レンズアレイ21,22の第1及び第2レンズ本体21a,22aに対応する位置において、レンズの形状に合わせて円形の開口部31aが形成されている。

0032

一方、後絞り30のうち、後段の第2後絞り32では、第1及び第2レンズアレイ21,22の第1及び第2レンズ本体21a,22aに対応する位置において、センサー部(図1(B)参照)に合わせて矩形状の開口部32aが形成されている。後絞り30を構成する第1及び第2後絞り31,32の材質は、中間絞り25と同様のものを用いることができる。第1及び第2後絞り31,32は、各個眼光学系20sの視野絞り的な機能を有するとともに、センサー部50(図1(B)参照)へ入射する迷光遮断する。ここで、本実施形態では、特に、像側絞りである第2後絞り32が、光軸AX(図1参照)に垂直な方向について第2レンズアレイ22(あるいは第2レンズアレイ22を含むレンズアレイ積層体20)よりも大きく延びて形成される鍔状部SGを有しており、第2後絞り32は、鍔状部SGにおいてホルダー60に接着されるものとなっている。また、第2後絞り32は、レンズアレイ積層体20の外周部のうち物体側の縁部分の四隅にそれぞれ対応する切欠き部NTを有している。

0033

フィルター40は、矩形の板状部材であり、後絞り30とセンサー部50との間に設けられている。フィルター40は、例えば赤外線を反射させる機能を有するIRカットフィルター(赤外線カットフィルター)である。

0034

なお、図1(B)に示すセンサー部50は、撮像素子であり、レンズアレイ積層体20を構成する各個眼光学系20sによって形成された複数の被写体像を個別に検出する撮像部(不図示)を有し、この撮像部に設けられた光電変換部(不図示)は、CCDやCMOSからなり、入射光を光電変換し、そのアナログ信号を出力する。光電変換部の表面は、撮像面となっている。センサー部(撮像素子)50は、表側において例えばカバーガラスで覆われ、裏側において不図示の配線基板によって固定されている。この配線基板は、外部回路から撮像部を駆動するための電圧や信号の供給を受けたり、検出信号を上記外部回路へ出力したりする。

0035

以上のような構成では、レンズアレイ積層体20を保持するレンズホルダーであるホルダー60を樹脂材料にして、温度変化でホルダー60の天面部61が変形する性質を利用してフォーカスのバック変動をキャンセルする温度補償機能を高く保つようにしている。ただし、この機能を保つためには、レンズアレイ積層体20とホルダー60とを非接触にした可動部を残すように接着することが好ましい。また一方で、上記のような可動性を維持しつつ耐衝撃性を持たせることも必要である。本実施形態では、このような観点から、接着箇所を限定的に設けることで、可動性をある程度許容した状態に保たせつつ構成部品の接着力を十分に高めて、温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性を強化している。

0036

以下、以上のような構成の各部の接着(接合)について、まず、図4を参照して概略を説明する。なお、図4では、図1図3に示す状態から天地を逆にしたものとなっており、レンズアレイ積層体20を含むレンズユニット70の物体側面を下に向けて、天地を逆にしたホルダー60に対して組み付けを行う様子を示している。ここで、レンズユニット70とは、レンズアレイ積層体70に、前絞り29(図3参照)及び後絞り30が接着されたものを指す。まず、図4に示すように、各部のうちレンズユニット70が、ホルダー60の凹部60a内に接着される。すなわち、各部材で構成されるレンズユニット70は、凹部60aの各段部T1,T2においてホルダー60に対して位置決めされつつ接着固定される。詳しい図示は省略するが、レンズユニット70がホルダー60に取り付けられた後、フィルター40(図3参照)が接着されて複眼光学系ユニット200が作製され、作製された複眼光学系ユニット200に対して、センサー部50(図1(B)参照)がセットされ保持されることで、複眼撮像装置100が作製される。

0037

上記のような態様において、まず、温度変化でホルダー60の天面部61が変形することに伴ってレンズユニット70の可動するものとなることの前提として、レンズユニット70がホルダー60の天井部分である天面部61に対して接着されている。ここでは、例えばレンズユニット70は、ホルダー60の凹部60aのうち天面部61に設けられた段部T2で接着される。天面部61に対してレンズユニット70が接着されることで、温度変化による天面部61の変形とともにフォーカスのバック変動をキャンセルする温度補償機能を高く保つことが可能となる。しかしながら、天面部61との接着のみでは、温度補償機能を高く保つ上では利点があるものの、レンズユニット70の接着が十分でないものとなる可能性がある。

0038

上記のような接着強化の要請に対して、本実施形態では、特に、レンズユニット70のホルダー60への接着に関して四隅の箇所での強化を行っている。具体的には、図5に示すように、第1及び第2レンズアレイ21,22の枠部FL1,FL2によって構成されるレンズアレイ積層体20の外周部PPのうち、レンズアレイ積層体20の物体側の面の周辺側から側面SSにかけての部分である縁部分OEの四隅において、この四隅に対応する接着用溝ASをホルダー60に設けている。ホルダー60の接着用溝ASは、縁部分OEの四隅にそれぞれ対向配置され、光軸AXに沿って延びるように形成されている。これらの接着用溝ASに接着剤を塗布することで、接着力の強化をしつつ、周辺側の四隅という限定的な箇所での接着とすることでレンズユニット70の可動性の維持を図り、所期の目的を果たすものとしている。なお、既述のように、像側絞りである第2後絞り32には、縁部分OEの四隅に対応して切欠き部NTが設けられている(図4図5等参照)。切欠き部NTが接着用溝ASに対応する位置に設けられていることにより、例えばレンズユニット70とホルダー60との接着作業を行って位置合わせがなされた後に、レンズアレイ積層体20の縁部分OEの四隅におけるホルダー60との接着作業を行うことができる。

0039

さらに、本実施形態では、矩形状のレンズユニット70を構成する第2後絞り32の周辺側において、光軸AXに垂直な方向に延在するように設けられた鍔状部SGによって、第2後側絞り32がホルダー60と接着されることで(図4等参照)、さらなる接着の強化を図っている。より具体的に説明すると、図3(あるいは図7)に示すように、鍔状部SGのうち最も周辺側において、対向する2辺として存在する一対の接着面AD1が、ホルダー60の凹部60aに設けられた一対の平行に延びるホルダー60側の接着面としての段部T1に接着されるものとなっている。第2後側絞り32がホルダー60に接着されていることにより、レンズユニット70のホルダー60への接着がさらに強化され、レンズユニット70を構成する後側絞り30等の各部材の衝撃による脱落等を抑制できる。また、上記の場合、第2後側絞り32のうち限定された箇所のみでホルダー60と直接的に接着しており、例えば第2レンズアレイ22については第2後側絞り32とは接着させるもののホルダー60に直接には接着させず、側方箇所においてホルダー60との間に隙間CR1(図1参照)を設けた状態とすることで、上記のような接着強化による耐衝撃性の強化をしつつ、レンズユニット70の可動性の維持を図り、所期の目的を果たすものとしている。

0040

以下、図6図7及び図8を参照して、各部の接着工程のうち主要な接着箇所に関して、接着の順に沿って詳細に説明する。

0041

まず、図6を参照して、上記のような特徴的な接着箇所である鍔状部SGや接着用溝ASにおける接着固定の前段階として、レンズアレイ積層体20に対する後絞り30の接着(すなわちレンズユニット70の作製)について説明する。図6のうち、図6(A)は、レンズアレイ積層体20に前絞り29(図3参照)及び第1後絞り31を接着した後の状態であって、第2後絞り32(像側絞り)との接着箇所を示している。図示のように、第1後絞り31は、第2レンズアレイ22よりも一回り小さく、第2レンズアレイ22の枠部FL2の内側の範囲内に収まっており、第2レンズアレイ22のうち枠部FL2の外縁部分である周辺部22pが光軸AXに垂直な方向について、露出した状態となっている。さらに、第2レンズアレイ22の周辺部22pは、周辺部22pよりも内側の部分と比べて像側に突出しており、第2レンズアレイ22との接着のための段部Taを第2レンズアレイ22のレンズ本体22aの周辺側を囲むように有している。これに対して、図6(B)に示すように、像側絞りである第2後絞り32は、第2レンズアレイ22のレンズ本体22aの周辺側を囲むように形成された接着面ADaを、第2レンズアレイ22の枠部FL2側において接着面を形成する段部Taに対応して設けている。なお、周辺部22pには、上記接着のための段部Taのほか、例えばフィルター受け面RSを矩形状の四隅に有している。フィルター受け面RSは、図示のように、例えば光軸AXに沿って延びるように突出した突起状の部分の頂上面として形成されており、設置されたフィルター40を支持する、すなわち光軸AXに平行な方向についてフィルター40の位置決めをするものとなっている。なお、図6(B)に示すように、第2後絞り32に設けられた切欠き部NTの形状は、第2レンズアレイ22への接着(レンズユニット70の作製)後において、第2レンズアレイ22のフィルター受け面RSを露出させた状態とするようなものとなっている。

0042

以下、図7及び図8を参照して、ホルダー60へのレンズユニット70の接着の詳細について説明する。まず、図7を参照して、レンズユニット70のうち後で接着される四隅以外の箇所とホルダー60との接着について詳細に説明する。図7(A)に示すホルダー60は、既述のように、凹部60aの各段部T1,T2においてレンズユニット70と接着固定される。より具体的には、まず、凹部60aの段部T1は、ホルダー60の側壁部62のうち、第2後絞り32の鍔状部SGに対応する周辺側の箇所であり、図7(B)に示すように、鍔状部SGのうち対向する2辺の端部が一対の接着箇所である接着面AD1として、ホルダー60側の接着面である段部T1に当接することで、鍔状部SGがホルダー60に接着固定される。また、図7(A)に示すように、凹部60aの段部T2は、ホルダー60の天面部61のうち、円形の開口部60bの周辺側を2組の対向する2辺によって取り囲むように形成されており(ロの字状)、レンズユニット70の物体側の面上の接着箇所に当接することで、接着固定される接着面である。言い換えると、ホルダー60は、レンズアレイ積層体20の物体側の周辺側を囲むように形成された接着面において、レンズアレイ積層体20を含むレンズユニット70と接着されていることになる。段部T2に対応するレンズユニット70側の接着面は、例えば図3に示すように、第1レンズアレイ21の枠部FL1の物体側の面のうち、縁部分OEの内側に形成された箇所(接着面AD2)である。すなわち、ホルダー60は、第1レンズアレイ21の接着面AD2においてレンズアレイ積層体20に接着されていることになる。

0043

本実施形態では、上記のように、凹部60aの各段部T1,T2においてレンズユニット70と接着されることに加え、複眼光学系ユニット200の四隅C1〜C4において、さらにホルダー60とレンズユニット70との接着箇所を設けている。つまり、各段部T1,T2と各接着面AD1,AD2とを接着した後、さらに、四隅C1〜C4を接着している。これにより、接着力を増大させて、より耐衝撃性の強化を図っている。

0044

以下、図8を参照して、図7を参照して説明した接着工程の後の接着工程であるレンズユニット70のうち四隅とホルダー60との接着について詳細に説明する。図8(A)は、図7(B)に対応する図であり、図8(B)は、図8(A)のうちC矢視断面図を示すものであり、特に、四隅C1〜C4(図示ではC1について示している)に接着剤を塗布する様子を示すものである。図8(A)及び8(B)に示すように、本実施形態に係る複眼撮像装置100を構成する複眼光学系ユニット200において、四隅C1〜C4の箇所には、既述のように、レンズユニット70の四隅にそれぞれ対応してホルダー60に接着用溝ASが設けられている。接着用溝ASは、像側から光軸AXの方向に延びるとともに、図示のように、底面部がテーパー状(斜面状)になっており余剰な接着剤の逃げ場を形成し、かつ、図中の最底面(すなわち物体側の面)において第1レンズアレイ21の物体側の面のうち周辺側の一部に接着剤を流れ込ませるような形状となっている。また、レンズユニット70のうち、像側絞りである第2後絞り32は、周辺側に延びて形成される鍔状部SGに切欠き部NTが設けられていることで、図8(A)に示す状態において、接着用溝ASが露出した状態が維持され、例えば、図8(B)において矢印A1で示す方向からディスペンサー等により接着剤BP1を注入することで、レンズユニット70の四隅とホルダー60の接着用溝ASとの間を充填するように接着を行うことができる。ここで、注入される接着剤BP1の量を適宜調整することで、レンズユニット70の四隅と接着用溝ASとの間において適切な範囲に接着剤BP1を施すことができる。図示の場合、レンズユニット70の縁部分OEにおいて、レンズアレイ積層体20の物体側の面のうち、光学的機能を有しない部分にのみ接着剤BP1を施しつつ、レンズアレイ積層体20の側面SSの一部にも接着剤BP1を施している。また、縁部分OEのうち側面SSの部分においては、第1レンズアレイ21の側面(相対的に物体側の側面)には接着剤BP1が施されるが、第2レンズアレイ22の側面(相対的に像側の側面)には接着剤BP1が施されないようにしている。これにより、適正な接着を維持しつつも、レンズアレイ積層体20の可動性を維持することを可能にしている。また、例えば、ホルダー60の天面部61と側壁部62とのうち、天面部61のみに接着剤BP1が塗布され、側壁部62には接着剤BP1が塗布されないようにするものとしてもよい。

0045

以下、図9及び図10を参照して、上述したレンズユニット70とホルダー60との接着工程の後の工程であるフィルター40のホルダー60への接着について詳細に説明する。図9(A)は、複眼光学系ユニット200の作製過程における1つの状態として、フィルター40のホルダー60への取り付けるために位置決めをした状態を示す平面図である。また、図9(B)は、図9(A)のうち破線Dで示す部分の一部拡大図であり、図9(C)〜9(F)は、図9(A)のE矢視断面図〜H矢視断面図である。

0046

図9(A)及び9(B)に示すように、フィルター40に対応して、ホルダー60は、8つの突起部TPを有している。各突起部TPは、図示のように、ホルダー60の側壁部62の四隅において、2つ一組で構成され、凹部60aの内側に向かって光軸AXに対してほぼ垂直な方向に延びている。8つの突起部TPにより、矩形状のフィルター40の四隅と当接することで、フィルター40は、光軸AXに垂直な方向について、側壁部62に対して隙間CR2を有した状態で位置決め固定される。より具体的には、図9(C)〜9(F)に示すように、矩形状の各辺において幅h1〜h4だけ隙間CR2がある状態でフィルター40が光軸AXに垂直な面について位置決めされている。なお、フィルター40の光軸AXに平行な方向についての位置決めは、既述のように、第2レンズアレイ22の像側に設けたフィルター受け面RSによって位置決めされている。

0047

図10(A)は、図9(A)に示す状態からフィルター40を接着することでホルダー60へ取り付けた状態を示す平面図であり、図10(B)〜10(E)は、図10(A)のE矢視断面図〜H矢視断面図である。すなわち、図10(A)〜10(E)は、図9(A)及び図9(C)〜9(F)に対応する図である。図9を参照して説明したように、矩形状のフィルター40の周囲には、隙間CR2(図9(A)参照)が設けられた状態となっており、この隙間CR2に沿って接着剤BP2が施されている。この場合、隙間CR2(図9(A)参照)を埋め合わせるように接着剤BP2が塗布されるので、図示のように、フィルター40の端部において接着剤BP2が回り込んだ状態となるので、接着面積がより大きく確保され、接着強度が増大する。すなわち、複眼光学系ユニット200全体としても耐衝撃性が強化されることになる。また、フィルター40は、レンズアレイ積層体20との関係ではフィルター受け面RSにおいて当接支持されるのみで直接接着されていないので、温度変化に伴う可動性の維持が可能となっている。なお、フィルター受け面RSとの当接により、例えば、フィルター40と第2後絞り32との間に0.03mmの隙間を設けることができる。

0048

図9に戻って、上記のほか、本実施形態に係る複眼撮像装置100を構成する複眼光学系ユニット200では、レンズアレイ積層体20のうち、第2レンズアレイ22において、図9(C)〜9(F)に示すように、図示のように、外周部の側面においてホルダー60に対して所定の隙間CR1を有している。より具体的には、図9(C)〜9(F)に示すように、各外周部において幅d1〜d4だけ隙間CR1がある状態となっている。ここでは、例えば、幅d1が0.36mm、幅d2が0.2mm、幅d3が0.4mm、幅d4が0.25mmとすることができる。隙間CR2を設けて第2レンズアレイ22がホルダー60に直接接着されない非接着部分を有する状態を維持することで、温度変化(例えば+30°)に伴う変形量の劣化(減少)を回避することができる。

0049

以上のように、本実施形態に係る複眼撮像装置100は、レンズアレイ積層体20を含むレンズユニット70が、ホルダー60との接着において、接着箇所についてレンズユニット70の四隅や像側絞りである第2後絞り32の鍔状部SG等のように、適切な箇所の限定的なものとしているので、接着力を十分に高めつつ、レンズユニット70のレンズ機能を発揮する箇所での温度変化に伴う可動性をある程度許容した状態に保つことができる。以上により、温度変化に対する補償機能を維持しつつ耐衝撃性が十分に強化されたものとすることができる。

0050

以下、図11を参照しつつ、複眼撮像装置100を搭載した複眼撮像システム300について説明する。

0051

複眼撮像システム300は、複眼撮像装置100と、駆動処理部81と、ディスプレイ83とを有する。ここで、駆動処理部81には、複眼撮像装置100のセンサー部50のうち、各個眼光学系20s(図1参照)によって形成された複数の被写体像を個別に検出する撮像部52に設けた各センサー領域51(図12参照)からの電気信号が入力される。この電気信号は、各センサー領域51上に形成された各画像に対応するものとなっている。駆動処理部81は、入力された信号を所定の処理プログラムに基づいて処理することによって各画像を1つの画像に再構成し、ディスプレイ83へ再構成された1つの画像を出力する。なお、ディスプレイ83ではなく、PC(パーソナルコンピュータ)などへ接続し、再構成された画像データを出力してもよい。

0052

図12を参照して、駆動処理部81等について説明する。駆動処理部81は、画像処理部91と、記憶部92と、画像出力部93と、制御部94とを備える。画像処理部91は、画像合成部91aと画像補正部91bとを有する。画像処理部91には、センサー部50の撮像部52に設けたk個(具体例では16個)のセンサー領域51から出力されAD変換部55を経てデジタル化されたk個の略同一視野に対応する画像データZk(k=1,2,3,…)が入力される。画像合成部91aは、記憶部92に保管されたデータを用いて画像再構成、具体的には略同一視野に対応する画像データZkに画像処理を施して1枚の合成画像を出力する超解像処理を行う。画像補正部91bは、画像合成部91aで処理される前後の画像データに対して補正処理を行う。超解像処理には、反転処理歪曲処理、シェーディング処理等が含まれる。記憶部92は、画像データのほか、画像合成や画像補正等に必要な情報を記憶する。画像出力部93は、画像処理部91での処理によって得た再構成画像を、制御部94からの指示に基づいて所定のタイミングで出力する。制御部94は、画像処理部91、記憶部92、画像出力部93等を含む駆動処理部81の動作を統括的に制御する。

0053

以下、図1図3等に示した複眼撮像装置100の作製の全般に関して説明する。すなわち、レンズアレイ積層体20の組付け及びレンズアレイ積層体20を含むレンズユニット70の組付けから、ホルダー60にレンズユニット70やセンサー部50を組み付けるまでの手順の一例を説明する。ここでは、例えば、レンズユニット70の組付けまでに用いる接着剤をUV光による光硬化性の接着剤とし、ホルダー60にレンズユニット70やフィルター40を組み付ける際に使用される接着剤BP1,BP2等を熱硬化性の接着剤とする。

0054

まず、第1レンズアレイ21の像側に中間絞り25を組み込む。すなわち、第1レンズアレイ21の像側の面に光硬化性の接着剤を塗布し、中間絞り25を位置決めする。さらに、中間絞り25の像側に第2レンズアレイ22を固定する。すなわち、中間絞り25の像側の面に光硬化性の接着剤を塗布し、第2レンズアレイ22を位置決めする。以上の後、表側及び裏側(すなわち物体側及び像側)からUV光による光照射によって硬化させる(この硬化により、図1(B)に示す第1及び第2接着剤層24a,24bで構成される接着部24が形成されることになる。)。接着剤は、例えば各レンズ本体21a,22aの間をつなぐフランジ部21b,22b上に格子状に塗布される。なお、必要に応じて光照射の前にアライメントマーク等を利用して位置調整調芯)を行うものとしてもよい。また、光照射による硬化の後、偏心や浮きに関する測定を行ってもよい。以上により、レンズアレイ積層体20が作製される。

0055

次に、レンズアレイ積層体20の物体側の面に前絞り29を接着する。すなわち、レンズアレイ積層体20の物体側の面に光硬化性の接着剤を塗布し、前絞り29を位置決めし、側面から(光軸AXに垂直な方向から)光照射によって硬化させる。なお、前絞り29は、第1レンズアレイ21よりも一回り小さく(例えば図3参照)、第1レンズアレイ21の枠部FL1の内側の範囲内に収まるものとなっている。接着剤は、例えば第1レンズアレイ21の各レンズ本体21aの間をつなぐフランジ部21b上に格子状に塗布される。

0056

次に、レンズアレイ積層体20の像側の面に後絞り30を接着する。まず、レンズアレイ積層体20の像側に、後絞り30のうち第1後絞り31を接着する。すなわち、レンズアレイ積層体20の像側の面に光硬化性の接着剤を塗布し、第1後絞り31を位置決めし、側面から(光軸AXに垂直な方向から)の光照射によって硬化させる。なお、上述したように、第1後絞り31は、第2レンズアレイ22よりも一回り小さく、第2レンズアレイ22の枠部FL2の内側の範囲内に収まるものとなっている。接着剤は、例えば第2レンズアレイ22の各レンズ本体22aの間をつなぐフランジ部22b上に格子状に塗布される。さらに、図6を参照して説明したように、後絞り30のうち像側絞りである第2後絞り32を接着する。すなわち、レンズアレイ積層体20の内像側を形成する第2レンズアレイ22の段部Taに光硬化性の接着剤を塗布し、第2後絞り32を位置決めし、側面から(光軸AXに垂直な方向から)の光照射によって硬化させる。以上により、レンズユニット70が作製される。

0057

次に、図7及び図8を参照して説明したように、ホルダー60の段部T1,T2に熱硬化性の接着剤を塗布し、レンズユニット70を位置決めし(組み込み)、さらに、レンズユニット70の四隅においてホルダー60の接着用溝ASから接着剤BP1を注入することにより塗布して、熱によって硬化させる。

0058

次に、図9及び図10を参照して説明したように、レンズユニット70が組み付けられたホルダー60に対して、フィルター40を位置決めし(組み込み)、接着剤BP2を塗布して熱によって硬化させる。

0059

その後、ホルダー60の側壁部62の下端にセンサー部50を嵌め込みアライメントした状態で適所に接着剤を供給し光又は熱によって硬化させる。つまり、接着剤を硬化させた接着部によってセンサー部50をホルダー60に固定する。以上により、複眼撮像装置100が作製される。

0060

以上、実施形態や実施例に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態等に限定されるものではない。例えば、個眼光学系20sの配列は、4×4個に限らず、3×3個又は5×5個以上とすることができる。また、個眼光学系20sを矩形格子点に配列するものに限らず、様々な配列パターンとすることができる。

0061

レンズアレイ積層体20は、一対のレンズアレイ21,22間に中間絞り25を挟んだ構造に限らない。例えば、レンズアレイ積層体20に代えて、1つのレンズアレイで構成されるものとしてもよい。この場合、このレンズアレイが複眼光学系となる。またこの場合、例えば、レンズアレイの物体側の縁部分の四隅のうち、側面において、側面の一部のみを接着して非接着を残すようにする(例えば側面のうち物体側の半分までを接着し、残りの半分である像側を非接着とする)ことで、適切な接着力を維持しつつ、耐衝撃性を強化できる。また、レンズアレイ積層体20は、3つ重ねたレンズアレイの間に中間絞り(絞り板)を挿入して接合した構造としてもよい。

0062

また、上記では、レンズアレイ積層体20の物体側の面をホルダー60の天面部61において接着固定することを前提としているが、上述したようなレンズユニット70の縁部分OEの四隅や像側絞りである第2後後絞り32における接着用溝ASや鍔状部SGでの接着固定のみで十分な耐衝撃性を有するように複眼撮像装置100を構成する各部材を固定できる場合には、天面部61におけるレンズアレイ積層体20の固定を省略してもよい。

0063

また、上記では、後絞り30を2枚構成としているが、1枚で構成するものとしてもよい。この場合、1枚の後絞りが像側絞りとなり、当該像側絞りに鍔状部を形成することができる。

0064

また、以上において各部の接着に用いる接着剤としては、例えば、共立化学産業株式会社製光硬化性接着剤ワールドロック5300T2」等が使用可能である。基本的には、各部では同じ接着剤を使用するのが好ましい。しかし、例えば中間絞り25を挟んで第1レンズアレイ21側と第2レンズアレイ22側で使用する接着剤を異ならせることもできる。材料が異なる場合は、弾性率が略等しいものを使用することが望ましい。例えば、第1レンズアレイ21側の第1接着剤層24aに「ワールドロック5300T2」を使用した場合には、第2レンズアレイ22側の第2接着剤層24bの材料として「ワールドロック5300T2」の弾性率と同様の4〜4000MPaの範囲のものを用いることが好ましい。レンズユニット70をホルダー60に固定する接着剤としては、例えば、株式会社スリボンド社製熱硬化性接着剤「TB1539」等が使用可能である。この場合も弾性率4〜4000MPaの範囲で、レンズユニット70で使用される接着剤と弾性率と略等しいものが望ましい。

0065

以上では、レンズアレイ積層体20を構成する各個眼光学系20sが同じ視野の撮像を行う超解像タイプとしたが、各個眼光学系20sが異なる視野の撮像を行う視野分割タイプとすることもできる。

0066

20…レンズアレイ積層体、 20s…個眼光学系、 21,22…レンズアレイ、 21a,22a…レンズ本体、 21b,22b…フランジ部、 21c,21d,22c,22d…光学面、 22p…周辺部、 24…接着部、 24a,24b…接着剤層、 25…中間絞り、 29…前絞り、 30…後絞り、 31…第1後絞り、 32…第2後絞り(像側絞り)、 25a,29a,31a,32a…開口部、 40…フィルター、 50…センサー部、 51…センサー領域、 55…変換部、 60…ホルダー、 60a…凹部、 60b…開口部、 61…天面部、 62…側壁部、 70…レンズユニット、 81…駆動処理部、 83…ディスプレイ、 91…画像処理部、 91a…画像合成部、 91b…画像補正部、 92…記憶部、 93…画像出力部、 94…制御部、 100…複眼撮像装置、 121,122…個眼レンズ、 200…複眼光学系ユニット、 300…複眼撮像システム、 A1…矢印、 AD1,AD2,ADa…接着面、 AS…接着用溝、 AX…光軸、 BP1,BP2…接着剤、 C1-C4…四隅、 CR1,CR2…隙間、FL1,FL2…枠部、 d1-d4…幅、 h1-h4…幅、NT…切り欠き部、 OE…縁部分、 PP…外周部、 RS…受け面、 SG…鍔状部、SS…側面、 T1,T2,Ta…段部、TP…突起部

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