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技術 理解度推定装置、理解度推定方法及び理解度推定プログラム

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 井元麻衣子山田智広
出願日 2014年12月12日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2014-251674
公開日 2016年6月23日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2016-114684
状態 特許登録済
技術分野 電気的に作動する教習具 眼の診断装置 特定用途計算機
主要キーワード 実施過程 スライド情報 スライド速度 スライド番号 切替時刻 余弦値 箇条書き 電子教材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月23日)のものです。
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図面 (6)

課題

講義の中で受講者が理解する必要があるにも関わらず十分に精読できなかったと考えられる部分を推定すること。

解決手段

理解度推定装置10において、視線情報取得機能部102が、講義コンテンツ受講中の受講者の視線情報を一定のタイミング毎に取得し、方向一致度推定機能部103が、該視線情報に含まれる視線座標および該視線座標の計測時刻と、講義コンテンツのスライドsがスライドして切り替えられた切替時刻tとを用いて、該スライドsの切替前後の視線移動方向νb,νaをそれぞれ算出し、該切替前後の視線移動方向νb,νaと該スライドsのスライド方向νsとに基づき該スライドsに対する受講者の理解度を決定する。

概要

背景

従来、初等学校等では、教室内で教師生徒が対面しながら授業を行っている。このとき、非特許文献1が示すように、教師は生徒の様子を観察したり生徒に質問を投げかけたりしながら、生徒らの授業への理解度集中度を見極めつつ授業の進行を調整している。また、生徒は授業中に理解が不足している部分を教師に質問することで授業への理解を深めることができる。

しかし、近年インターネットを通して行われるe−learningのような講義では、受講者の様子を観察する教師がいないため、非特許文献2が示すように、受講者は講義についての質問ができず、講義への集中度が低下してしまうことによって、講義への理解が十分に深められないことが報告されている。

この問題を解決するために、講義中の受講者の理解度を推定する手法や、推定した受講者の理解度に応じて適切な復習教材を提供する手法が提案されている。これについて、非特許文献3では、計測した受講者の脳波を用いて受講者の集中度を推定し、集中度が低下している部分は理解が不足しているとして、その部分の復習を促す手法を提案している。

概要

講義の中で受講者が理解する必要があるにも関わらず十分に精読できなかったと考えられる部分を推定すること。理解度推定装置10において、視線情報取得機能部102が、講義コンテンツ受講中の受講者の視線情報を一定のタイミング毎に取得し、方向一致度推定機能部103が、該視線情報に含まれる視線座標および該視線座標の計測時刻と、講義コンテンツのスライドsがスライドして切り替えられた切替時刻tとを用いて、該スライドsの切替前後の視線移動方向νb,νaをそれぞれ算出し、該切替前後の視線移動方向νb,νaと該スライドsのスライド方向νsとに基づき該スライドsに対する受講者の理解度を決定する。

目的

この問題を解決するために、講義中の受講者の理解度を推定する手法や、推定した受講者の理解度に応じて適切な復習教材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

講義コンテンツ受講中の受講者視線情報を取得して記憶手段に記憶させる取得手段と、前記視線情報に含まれる視線座標および当該視線座標の計測時刻と、前記講義コンテンツのスライドがスライドして切り替えられた切替時刻とを用いて、前記スライドの切替前後の視線移動方向をそれぞれ算出し、前記切替前後の視線移動方向と前記スライドのスライド方向とに基づき当該スライドに対する前記受講者の理解度を決定する決定手段と、を有することを特徴とする理解度推定装置

請求項2

前記決定手段は、前記スライド方向に対する前記切替前後の視線移動方向のなす角に基づき前記受講者の理解度を決定することを特徴とする請求項1に記載の理解度推定装置。

請求項3

前記決定手段は、前記スライド方向に対する前記切替前後の視線移動方向のなす角をそれぞれ算出し、一方のなす角の余弦値と他方のなす角の余弦値の正負符号が異なる場合に前記受講者の理解度は低いと決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の理解度推定装置。

請求項4

前記講義コンテンツの各スライドが切替前の視線移動方向とは異なる方向でスライドしながら切り替わるように前記講義コンテンツを加工する加工手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の理解度推定装置。

請求項5

前記加工手段は、切替開始直後よりも切替終了直前スライド速度が遅くなるように前記講義コンテンツを加工することを特徴とする請求項4に記載の理解度推定装置。

請求項6

理解度推定装置で行う理解度推定方法において、前記理解度推定装置は、講義コンテンツを受講中の受講者の視線情報を取得して記憶手段に記憶させる取得ステップと、前記視線情報に含まれる視線座標および当該視線座標の計測時刻と、前記講義コンテンツのスライドがスライドして切り替えられた切替時刻とを用いて、前記スライドの切替前後の視線移動方向をそれぞれ算出し、前記切替前後の視線移動方向と前記スライドのスライド方向とに基づき当該スライドに対する前記受講者の理解度を決定する決定ステップと、を有することを特徴とする理解度推定方法。

請求項7

請求項1乃至5のいずれかに記載の理解度推定装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする理解度推定プログラム

技術分野

0001

本発明は、講義視聴中の受講者理解度推定する技術に関する。

背景技術

0002

従来、初等学校等では、教室内で教師生徒が対面しながら授業を行っている。このとき、非特許文献1が示すように、教師は生徒の様子を観察したり生徒に質問を投げかけたりしながら、生徒らの授業への理解度や集中度を見極めつつ授業の進行を調整している。また、生徒は授業中に理解が不足している部分を教師に質問することで授業への理解を深めることができる。

0003

しかし、近年インターネットを通して行われるe−learningのような講義では、受講者の様子を観察する教師がいないため、非特許文献2が示すように、受講者は講義についての質問ができず、講義への集中度が低下してしまうことによって、講義への理解が十分に深められないことが報告されている。

0004

この問題を解決するために、講義中の受講者の理解度を推定する手法や、推定した受講者の理解度に応じて適切な復習教材を提供する手法が提案されている。これについて、非特許文献3では、計測した受講者の脳波を用いて受講者の集中度を推定し、集中度が低下している部分は理解が不足しているとして、その部分の復習を促す手法を提案している。

先行技術

0005

吉崎、“授業実施過程における教師の意思決定”、日本教育工学雑誌、Vol.8、1983年、p.61-p.70
繁田、外3名、“英語リスニング電子教材を対象とした眼球運度測定による学習者主観難易度の推定”、電気学会論文誌C、131巻4号、2011年、p.800-807
D.Szafir、外1名、“ARTFul:Adaptive Review Technology for Flipped Learning”、CHI 2013: Changing Perspectives, Paris, France、p.1001-1010

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、非特許文献3でも述べられているように、受講者は講義内容の中で知識を既に持っている部分については、必ずしも集中して受講するとは限らない。反面、講義内容の中で理解しようとしている部分、つまり知識を十分に持っていない部分については、高い集中力で講義を受講する可能性がある。そのため、講義中の集中度からでは講義に対して復習すべき箇所の推定精度が低いことがある。

0007

一方、非特許文献3が示唆しているように、受講者は自身が既に持っている知識の程度に応じて、講義中に表示されるデジタル教材精読するか否かを判断していると考えられる。つまり、受講者が精読しているデジタル教材の部分は、受講者が十分に知識をもっていない部分であり、受講者が講義を理解するために必要な部分であると考えられる。このとき、講義の進行が受講者の講義を理解する速度よりも速いことがあり、受講者が講義中の部分を精読し終わる前に講義が次へ進行してしまうことがある。

0008

本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、講義の中で受講者が理解する必要があるにも関わらず十分に精読できなかったと考えられる部分を推定することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

以上の課題を解決するため、請求項1に記載の理解度推定装置は、講義コンテンツを受講中の受講者の視線情報を取得して記憶手段に記憶させる取得手段と、前記視線情報に含まれる視線座標および当該視線座標の計測時刻と、前記講義コンテンツのスライドがスライドして切り替えられた切替時刻とを用いて、前記スライドの切替前後の視線移動方向をそれぞれ算出し、前記切替前後の視線移動方向と前記スライドのスライド方向とに基づき当該スライドに対する前記受講者の理解度を決定する決定手段と、を有することを要旨とする。

0010

請求項2に記載の理解度推定装置は、請求項1に記載の理解度推定装置において、前記決定手段は、前記スライド方向に対する前記切替前後の視線移動方向のなす角に基づき前記受講者の理解度を決定することを要旨とする。

0011

請求項3に記載の理解度推定装置は、請求項1又は2に記載の理解度推定装置において、前記決定手段は、前記スライド方向に対する前記切替前後の視線移動方向のなす角をそれぞれ算出し、一方のなす角の余弦値と他方のなす角の余弦値の正負符号が異なる場合に前記受講者の理解度は低いと決定することを要旨とする。

0012

請求項4に記載の理解度推定装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の理解度推定装置において、前記講義コンテンツの各スライドが切替前の視線移動方向とは異なる方向でスライドしながら切り替わるように前記講義コンテンツを加工する加工手段を更に有することを要旨とする。

0013

請求項5に記載の理解度推定装置は、請求項4に記載の理解度推定装置において、前記加工手段は、切替開始直後よりも切替終了直前スライド速度が遅くなるように前記講義コンテンツを加工することを要旨とする。

0014

請求項6に記載の理解度推定方法は、理解度推定装置で行う理解度推定方法において、前記理解度推定装置は、講義コンテンツを受講中の受講者の視線情報を取得して記憶手段に記憶させる取得ステップと、前記視線情報に含まれる視線座標および当該視線座標の計測時刻と、前記講義コンテンツのスライドがスライドして切り替えられた切替時刻とを用いて、前記スライドの切替前後の視線移動方向をそれぞれ算出し、前記切替前後の視線移動方向と前記スライドのスライド方向とに基づき当該スライドに対する前記受講者の理解度を決定する決定ステップと、を有することを要旨とする。

0015

請求項7に記載の理解度推定プログラムは、請求項1乃至5のいずれかに記載の理解度推定装置としてコンピュータを機能させることを要旨とする。

発明の効果

0016

本発明によれば、講義の中で受講者が理解する必要があるにも関わらず十分に精読できなかったと考えられる部分を推定できる。

図面の簡単な説明

0017

理解度推定システムの構成を示す図である。
理解度推定方法の処理シーケンスを示す図である。
コンテンツDBのデータ例を示す図である。
視線情報DBのデータ例を示す図である。
スライド情報DBのデータ例を示す図である。

実施例

0018

以下、本発明を実施する一実施の形態について図面を用いて説明する。

0019

図1は、本実施の形態に係る理解度推定システムの構成を示す図である。理解度推定システム1は、講義に対する受講者の理解度を推定する理解度推定装置10と、該受講者が受講時に使用するクライアント端末30と、を備えて構成される。該理解度推定装置10と該クライアント端末30は、相互に通信可能に接続されている。

0020

続いて、理解度推定装置10の機能を説明する。理解度推定装置10は、コンテンツ加工機能部101と、視線情報取得機能部102と、方向一致度推定機能部103と、コンテンツDB104と、視線情報DB105と、スライド情報DB106と、を備えて構成される。

0021

コンテンツ加工機能部101は、クライアント端末30から要求された講義コンテンツをコンテンツDB104から取得し、該講義コンテンツのスライド(スライド画面,スライド頁)を所定の方向にスライドさせながら切り替える機能を追加するように構成されている。

0022

視線情報取得機能部102は、クライアント端末30で所定のタイミング毎に計測される受講者の視線情報(視線座標,計測時刻)を取得し、視線情報DB105に格納するように構成されている。

0023

方向一致度推定機能部103は、クライアント端末30から送信されるスライドの切替時刻を取得し、該切替時刻と上記視線情報(視線座標,計測時刻)とを用いて切替前後の視線移動方向をそれぞれ算出し、該切替前後の視線移動方向とスライド方向(上記所定の方向)とに基づいてスライドに対する受講者の理解度を推定(決定)して、理解度の低いスライドに関する情報をスライド情報DB106に格納するように構成されている。

0024

次に、クライアント端末30の機能を説明する。クライアント端末30は、コンテンツ要求機能部301と、コンテンツ受信機能部302と、視線情報送信機能部303と、切替タイミング通知機能部304と、を備えて構成される。

0025

コンテンツ要求機能部301は、受講者が指定した講義コンテンツを理解度推定装置10に要求するように構成されている。コンテンツ受信機能部302は、該要求に応じて理解度推定装置10から送信された講義コンテンツを取得し、モニタマイクで再生するように構成されている。

0026

視線情報送信機能部303は、再生中の講義コンテンツのスライドに対する受講者の視線位置(水平−垂直位置)を視線座標として計測し、該視線座標と計測時刻とを理解度推定装置10に送信するように構成されている。切替タイミング通知機能部304は、講義コンテンツのスライドが切り替えられた切替時刻を理解度推定装置10に通知するように構成されている。

0027

かかる理解度推定装置10およびクライアント端末30は、CPU等の演算機能メモリ等の記憶機能を備えたコンピュータ(例えば、サーバパソコン)で実現できる。また、理解度推定装置10としてコンピュータを機能させるための理解度推定プログラムや該理解度推定プログラムの記憶媒体を作成することも可能である。

0028

次に、理解度推定システム1で行う理解度推定方法を説明する。図2は、理解度推定方法の処理シーケンスを示す図である。

0029

まず、ステップS1において、コンテンツ要求機能部301は、受講者の指定操作に基づき、講義Aに関する講義コンテンツCAの送信を理解度推定装置10に要求する。

0030

次に、ステップS2において、コンテンツ加工機能部101は、クライアント端末30から講義コンテンツCAの送信要求を受信した場合、コンテンツDB104から該講義コンテンツCAを取得する。図3は、コンテンツDB104のデータ例を示す図である。コンテンツDB104には、複数の講義コンテンツが格納されており、講義IDカラムと講義コンテンツカラムとから構成される。講義IDカラムには、講義コンテンツを一意識別可能なIDが格納される。講義コンテンツカラムには、講義コンテンツが格納される。講義コンテンツとは、1枚以上のスライドからなるデジタル教材データと該スライドの内容を説明するための音声データである。

0031

次に、ステップS3において、コンテンツ加工機能部101は、講義コンテンツCAの各スライドsを切り替える際にスライド表示を行うため、該スライドsのスライド方向νs(νsは単位ベクトルベクトル表示「→」は省略)を決定する。具体的には、受講者がスライド内で視線を移動させる1つ以上の視線移動方向νu(νuは単位ベクトル,ベクトル表示「→」は省略)を推定し、該視線移動方向νuのいずれかと逆方向となる方向の1つをスライド方向νsとする。

0032

例えば、「画像検索を用いたディジタルアーカイブインデクシング」技術(川嶋,05-01045,p.486-p.491)を用いて、スライド中の文章箇条書きが読み書きされる方向を視線移動方向νuとして推定する。例えば、スライド中の文章や箇条書きが左から右方向に、かつ、上から下方向に読み進めるように構成されている場合、受講者はスライドを読むために左から右方向、又は、上から下方向に視線を移動させると考えられる。この場合、視線移動方向νuを、左から右への水平方向と、上から下への垂直方向とする。したがい、このとき、スライド方向νsは、右から左への水平方向、又は、下から上への垂直方向とする。なお、一般的なスライドは、スライドの構成が一貫性を保っていると考えられるため、ある1枚のスライドに対して視線移動方向νuを推定すれば十分である。仮に、スライドの構成が一貫性を保っていない場合には、スライド毎にスライド方向νsを決定してもよいし、どれか1枚のスライドに対して決定したスライド方向νsに統一してもよい。

0033

次に、ステップS4において、コンテンツ加工機能部101は、講義コンテンツCAの各スライドに対して、スライドの切り替わり時に上記スライド方向νsにスライドしながら切り替わるようなエフェクトを付与する。このとき、例えば、文章の最後部分等、スライド中で最後に読まれると考えられる箇所がクライアント端末上にできるだけ長い時間表示されるようなエフェクトをスライドに付与する。例えば、一般的なスライドは左上から右下に向かって文章等が記述されることが多いため、スライドの右下ができるだけ長く表示されるようにする。

0034

次に、ステップS5において、コンテンツ加工機能部101は、ステップS4で加工された講義コンテンツCA’をクライアント端末30に送信する。

0035

その後、ステップS6において、コンテンツ受信機能部302は、理解度推定装置10から講義コンテンツCA’を受信後、クライアント端末上で再生を開始する。該講義コンテンツCA’は、ステップS4で行われた加工処理により、講義の進行に合せて所定のタイミングで各スライドがスライドしつつ、かつ、文章の最後が長く表示されながら切り替えられることになる。例えば、スライドの切替開始直後よりも切替終了直前のスライド速度が遅くなるように制御される。

0036

続いて、ステップS7において、視線情報送信機能部303は、講義コンテンツCA’を受講中の受講者の視線座標(水平−垂直座標)を一定のタイミング毎に計測し、該視線座標と計測時刻とを理解度推定装置10に送信する。例えば、既存の眼球運動測定器を用いて受講者の視線座標値をm秒間隔(mは正の実数)で計測し、計測する度に該視線座標値と計測時刻とを送信する。

0037

その後、ステップS8において、視線情報取得機能部102は、クライアント端末30から講義コンテンツCA’を受講中の受講者の視線座標と計測時刻とを受信し、視線情報DB105に格納する。図4は、視線情報DB105のデータ例を示す図である。視線情報DB105には、受講者の視線情報が格納されており、講義IDカラムと計測時刻カラムと視線座標カラムとから構成される。図4の場合、講義コンテンツC1の受講者は1:25からm秒間で左から右方向に視線を移動させている。

0038

また、ステップS9において、切替タイミング通知機能部304は、講義コンテンツCA’の再生中にスライドsが切り替えられたときに、該スライドsの切替時刻tを理解度推定装置10に通知する。

0039

その後、ステップS10において、方向一致度推定機能部103は、スライドsのスライド方向と、該スライドsの切替前後の受講者の視線移動方向とを用いて、該スライドsに対する受講者の理解度を推定する。ここでは、講義コンテンツを閲覧中にスライドが移動した場合、人間の目は自然と該スライドを追う(動くものを追い易い)という特性を利用している。ステップS3において、スライド閲覧時の受講者の視線方向と逆方向にスライドを移動させるようにすることで、スライドが移動するのにつられて視線方向が変わることを検知しやすくなり、十分に精読できなかったスライドを特定する。以下詳述する。

0040

クライアント端末30から該スライドsの切替時刻tを受信すると、まず、該スライドsの切替時刻tと、視線情報DB105の視線情報(視線座標,計測時刻)とを用いて、切替時刻t直前の受講者の視線移動方向νb(ベクトル表示「→」は省略)と切替時刻t直後の受講者の視線移動方向νa(ベクトル表示「→」は省略)を推定する。例えば、「切替時刻t−所定時刻T1(T1は正の実数)」に最も近い時刻の視線座標(x0,y0)と、切替時刻tに最も近い時刻の視線座標(x1,y1)と、「切替時刻t+所定時刻T2(T2は正の実数)」に最も近い時刻の視線座標(x2,y2)とを視線情報DB105から取得し、視線移動方向νb=(x1−x0,y1−y0),視線移動方向νa=(x2−x1,y2−y1)を算出する。

0041

続いて、該スライドsにおいて、かかる2つの視線移動方向νb,νaと、ステップS3で決定したスライド方向νsとから、該スライド方向νsに対する2つのベクトル(νb,νa)のなす角θ1,θ2をそれぞれ算出する。そして、なす角θ1,θ2が所定の閾値以下の場合、受講者はスライドsを精読しきれなかったと判定し、該スライドsの情報をスライド情報DB106に格納する。

0042

例えば、スライド方向νsと視線移動方向νbとのなす角θ1(0°≦θ1≦180°)の余弦cosθ1を式(1)より算出する。同様に、スライド方向νsと視線移動方向νaとのなす角θ2(0°≦θ2≦180°)の余弦cosθ2を式(2)より算出する。

0043

0044

0045

そして、例えば、−1≦cosθ1≦M1(M1は−1≦M1≦0を満たす実数)、かつ、0≦cosθ2≦M2(M2は0≦M2≦1を満たす実数)の場合、スライドsの切替前後における受講者の視線方向は一致していない(反対方向である)ため、該受講者は視線を左右又は上下に何度も動かして視線方向を変化させ、該スライドsの最後部分を再読している可能性がある。そのため、かかる場合、該スライドsに対する受講者の理解度は低い(受講者の理解が不十分)と推定し、該スライドsのスライド番号をスライド情報DB106に格納する。図5は、スライド情報DB106のデータ例を示す図である。スライド情報DB106は、講義IDカラムとスライドカラムとから構成される。スライドカラムには、スライドのスライド番号が格納される。

0046

その他、単純になす角θ1,θ2に基づき受講者の理解度を推定してもよい。具体的には、「スライドの切替えが発生したことによって視線移動方向が変わった→十分に精読できずにスライドが切り替わってしまった→理解度が低い」と考えられるため、一方のなす角θ1が90°より大きく(スライド方向とベクトルの向きが反対)、かつ、他方のなす角θ2が90°より小さい(スライド方向とベクトルの向きが同じ)の場合に、受講者の理解度は低いと推定する。

0047

なお、本実施の形態では、講義コンテンツの各スライドを切替前の視線移動方向の反対方向にスライドさせる場合を例に説明したが、スライドが移動するのにつられて視線方向が変わることを検知できればよいため、切替前の視線移動方向とは異なる方向、つまり切替前の視線移動方向と同一方向以外の任意の方向にスライドをスライドさせるようにしてもよい。

0048

本実施の形態によれば、理解度推定装置10において、講義コンテンツを受講中の受講者の視線情報を取得し、該視線情報に含まれる視線座標および該視線座標の計測時刻と、講義コンテンツのスライドsがスライドして切り替えられた切替時刻tとを用いて、該スライドsの切替前後の視線移動方向νb,νaをそれぞれ算出し、該切替前後の視線移動方向νb,νaと該スライドsのスライド方向νsとに基づき該スライドsに対する受講者の理解度を決定するので、講義の中で受講者が理解する必要があるにも関わらず十分に精読できなかったと考えられる部分を推定できる。これにより、結果として、講義に対する受講者の理解度の推定精度を向上できる。

0049

1…理解度推定システム
10…理解度推定装置
101…コンテンツ加工機能部
102…視線情報取得機能部
103…方向一致度推定機能部
104…コンテンツDB
105…視線情報DB
106…スライド情報DB
30…クライアント端末
301…コンテンツ要求機能部
302…コンテンツ受信機能部
303…視線情報送信機能部
304…切替タイミング通知機能部
S1〜S10…ステップ

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