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技術 内燃機関の空熱比学習制御装置

出願人 スズキ株式会社
発明者 間瀬大貴
出願日 2014年12月3日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2014-244915
公開日 2016年6月20日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2016-108978
状態 特許登録済
技術分野 内燃機関の複合的制御 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御 燃料・空気・混合気への2次燃料等の供給
主要キーワード 総放出量 呼気通路 判定用フラグ 呼気流路 ガス放出量 学習フラグ ガス残量 総排出量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができる内燃機関空燃比学習制御装置を提供すること。

解決手段

内燃機関(11)の空燃比学習制御装置は、吸気通路(18)に燃料噴射する燃料噴射弁(22)と、エバポガスを吸気通路(18)に放出するようにして吸気通路(18)に連通するように設けられたキャニスタ(24)と、排気通路(19)を流通する排ガス残存酸素濃度を検出する酸素センサ(31)と、酸素センサ(31)の検出値に基づく空熱比を目標空熱比に近づけるための学習制御を行って燃料噴射弁(22)からの燃料噴射量を制御する制御ユニット(25)と、を備え、制御ユニット(25)は、内燃機関(11)の状態に応じてキャニスタ(24)からのガス総放出量推定値を算出するガス放出量算出手段を備える。

概要

背景

従来、酸素センサ検出値に基づく空燃比と、目標空燃比との偏差に基づいて学習終了条件を判定し、学習終了条件の成立時にはキャニスタからのエバポガス蒸発燃料)の放出を許可し、学習終了条件の不成立時には一時的に学習制御を停止してエバポガスの流出を許可するようにした空燃比学習制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

しかしながら、特許文献1で開示されたものは、キャニスタから吸気通路へのエバポガスの流通を制御する制御弁を備えた構成となっており、そのような構成では、制御弁が必要となるだけではなく、その制御弁の作動を制御するための構成が必要であり、コストが高くなってしまう。その一方で、エバポガスが吸気通路に流入することによる空燃比への影響を軽減したいという課題もある。

そこで、コストの増大を回避した簡単な構成でエバポガスの呼気流路への流入による空燃比への影響を軽減するため、キャニスタからの呼気通路のエバポガスが放出されていると予測される間は、学習制御で定まる燃料噴射量の減量に所定の制限をかけることが知られている(例えば、特許文献2参照)。

概要

制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができる内燃機関の空燃比学習制御装置を提供すること。内燃機関(11)の空燃比学習制御装置は、吸気通路(18)に燃料噴射する燃料噴射弁(22)と、エバポガスを吸気通路(18)に放出するようにして吸気通路(18)に連通するように設けられたキャニスタ(24)と、排気通路(19)を流通する排ガス残存酸素濃度を検出する酸素センサ(31)と、酸素センサ(31)の検出値に基づく空熱比を目標空熱比に近づけるための学習制御を行って燃料噴射弁(22)からの燃料噴射量を制御する制御ユニット(25)と、を備え、制御ユニット(25)は、内燃機関(11)の状態に応じてキャニスタ(24)からのガス総放出量推定値を算出するガス放出量算出手段を備える。

目的

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができる内燃機関の空燃比学習制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

吸気通路燃料噴射する燃料噴射弁と、エバポガスを前記吸気通路に放出するようにして前記吸気通路に連通するように設けられたキャニスタと、排気通路流通する排ガス残存酸素濃度を検出する酸素センサと、前記酸素センサの検出値に基づく空熱比を目標空熱比に近づけるための学習制御を行って前記燃料噴射弁からの燃料噴射量を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、内燃機関の状態に応じて前記キャニスタからのガス総放出量推定値を算出するガス放出量算出手段を備えることを特徴とする内燃機関の空熱比学習制御装置

請求項2

前記ガス放出量算出手段は、前記内燃機関のエンジン回転数及びスロットル開度に応じて予め設定された前記キャニスタのガス瞬時放出マップを基に前記ガス総放出量推定値を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の空熱比学習制御装置。

請求項3

前記制御手段は、前記酸素センサの検出値に基づいて目標空熱比に近づくようにフィードバック補正値を算出してフィードバック制御を行うフィードバック補正算出手段と、前記フィードバック補正値の平均値とその中央値との差を空熱比学習補正値として算出する空燃比学習補正算出手段と、前記空燃比学習補正値を用いて最終噴射時間を算出する最終噴射時間算出手段と、を備え、前記ガス総放出量推定値が所定の閾値以上に達した場合に、前記空燃比学習補正算出手段により前記空熱比学習補正値を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の空熱比学習制御装置。

請求項4

前記閾値は、スロットル開度の任意の範囲毎に異なるように設定されていることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の空熱比学習制御装置。

技術分野

0001

本発明は、内燃機関の空熱比学習制御装置に関する。

背景技術

0002

従来、酸素センサ検出値に基づく空燃比と、目標空燃比との偏差に基づいて学習終了条件を判定し、学習終了条件の成立時にはキャニスタからのエバポガス蒸発燃料)の放出を許可し、学習終了条件の不成立時には一時的に学習制御を停止してエバポガスの流出を許可するようにした空燃比学習制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

しかしながら、特許文献1で開示されたものは、キャニスタから吸気通路へのエバポガスの流通を制御する制御弁を備えた構成となっており、そのような構成では、制御弁が必要となるだけではなく、その制御弁の作動を制御するための構成が必要であり、コストが高くなってしまう。その一方で、エバポガスが吸気通路に流入することによる空燃比への影響を軽減したいという課題もある。

0004

そこで、コストの増大を回避した簡単な構成でエバポガスの呼気流路への流入による空燃比への影響を軽減するため、キャニスタからの呼気通路のエバポガスが放出されていると予測される間は、学習制御で定まる燃料噴射量の減量に所定の制限をかけることが知られている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0005

特許第3404872号公報
特開2011−074848号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献2で開示されたものでは、通常、エバポガスは暖気運転中に吸気通路に放出されて燃焼されるものであるので、エンジン冷却水温が所定の水温以上に達して暖気が終了したと判断し得る時点でエバポガスの放出が完了したと判断しているため、本来エバポガスの影響がなくなり、学習制御に制限を掛ける必要がない場合でも制限を掛けてしまうという不利益がある。

0007

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができる内燃機関の空燃比学習制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の内燃機関の空燃比学習制御装置は、吸気通路に燃料噴射する燃料噴射弁と、エバポガスを前記吸気通路に放出するようにして前記吸気通路に連通するように設けられたキャニスタと、排気通路を流通する排ガス残存酸素濃度を検出する酸素センサと、前記酸素センサの検出値に基づく空熱比を目標空熱比に近づけるための学習制御を行って前記燃料噴射弁からの燃料噴射量を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、内燃機関の状態に応じて前記キャニスタからのガス総放出量推定値を算出するガス放出量算出手段を備えることを特徴とする。

0009

この構成によれば、内燃機関の状態に応じてキャニスタからのガス総放出量推定値を算出して、キャニスタから吸気通路に放出されるエバポガスの有無を推定でき、制御弁で遮断しなくてもエバポガスの影響を受けない状況を推定できるので、制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができる。

0010

本発明の内燃機関の空燃比学習制御装置において、前記ガス放出量算出手段は、前記内燃機関のエンジン回転数及びスロットル開度に応じて予め設定された前記キャニスタのガス瞬時放出マップを基に前記ガス総放出量推定値を算出することが好ましい。この場合、既存のセンサ構成キャニスタ内のエバポガスの放出完了や残量を容易に推定できる。

0011

本発明の内燃機関の空燃比学習制御装置において、前記制御手段は、前記酸素センサの検出値に基づいて目標空熱比に近づくようにフィードバック補正値を算出してフィードバック制御を行うフィードバック補正算出手段と、前記フィードバック補正値の平均値とその中央値との差を空熱比学習補正値として算出する空燃比学習補正算出手段と、前記空燃比学習補正値を用いて最終噴射時間を算出する最終噴射時間算出手段と、を備え、前記ガス総放出量推定値が所定の閾値以上に達した場合に、前記空燃比学習補正算出手段により前記空熱比学習補正値を算出することが好ましい。この場合、学習補正値算出の開始に必要なキャニスタ内のガス放出完了の判断に、ガス総排出量推定値を用いることで、例えば、学習補正値算出の開始を「所定時間後」とする場合に比べてより合理的なタイミングで学習補正値算出を開始することができる。これにより、学習の即時性及び精度が向上し、適切な燃料噴射量の補正が可能になり、走行性能が向上する。

0012

本発明の内燃機関の空燃比学習制御装置において、前記閾値は、スロットル開度の任意の範囲毎に異なるように設定されていることが好ましい。この場合、スロットル開度に応じて学習補正値算出の開始条件が異なる。これにより、例えば、スロットル微開時にはキャニスタからのエバポガスの放出がされ難いが、閾値(Kn)を低くし、学習制御に無駄な制限を掛けることがなくなる。つまり、比較的短い時間で学習補正値算出が実行することができ、さらに学習の即時性及び精度が向上する。

発明の効果

0013

本発明の内燃機関の空燃比学習制御装置によれば、制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができるので、コストの削減やレイアウト性の向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0014

本実施の形態に係る内燃機関の模式図である。
本実施の形態に係る制御ユニットを示すブロック図である。
本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置における学習許可判定の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるエバポフラグ処理を示すフローチャートである。
本実施の形態に係る瞬時パージ流量マップを示す説明図である。
本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるエバポフラグ判定を示すフローチャートである。
本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるフィードバック補正と空燃比学習補正の動作例を示すタイミングチャートである。
本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるエバポフラグ処理の動作例を示すタイミングチャートである。

実施例

0015

以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る内燃機関の空燃比学習制御装置について説明する。なお、本実施の形態に係る内燃機関の空燃比学習制御装置は、以下に示す構成に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。内燃機関の空燃比学習制御装置は、どのような車両に適用されてもよく、例えば、自動二輪車バギータイプの自動三輪車又は自動四輪車にも適用可能である。

0016

先ず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る内燃機関の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る内燃機関の模式図である。図2は、本実施の形態に係る制御ユニットを示すブロック図である。

0017

図1において、例えば、自動二輪車に搭載される水冷の内燃機関11のシリンダボア12に摺動可能に嵌合されるピストン13の頂部を臨ませる燃焼室14に混合気を供給するための吸気装置15と、燃焼室14からの排気ガスを排出するための排気装置16とが内燃機関11のシリンダヘッド17に接続されている。また、吸気装置15には吸気通路18が形成され、排気装置16には排気通路19が形成されている。また、シリンダヘッド17には燃焼室14に先端を臨ませる点火プラグ20が取り付けられる。

0018

吸気装置15には、吸気通路18と流通する空気量を制御するためのスロットルバルブ21が開閉可能に配設される。また、スロットルバルブ21よりも下流側の吸気通路18に燃料噴射をするための燃料噴射弁22が付設されている。また、スロットルバルブ21よりも下流側の吸気通路18と燃料タンク23との間には、エバポガスを吸気通路18に放出するようにして吸気通路18に常時連通するキャニスタ24が設けられる。

0019

点火プラグ20による点火タイミング及び燃料噴射弁22からの燃料噴射量の作動は制御ユニット25によって制御される。スロットルバルブ21と同軸上に設けられたスロットルポジションセンサ26の検出値、吸気通路18の圧力を測定する吸気圧センサ27の検出値、ピストン13に連結されたクランク軸28と同軸上に設けられたクランク角度センサ29の検出値、エンジン冷却水の水温を検出する水温センサ30の検出値、及び、排気通路19を流通する排ガス中の残存酸素濃度を検出するように排気装置16に取り付けられる酸素センサ31の検出値が、制御ユニット25に入力されるように構成されている。

0020

図2に示すように、制御ユニット25のうち、基本噴射時間算出手段41は、クランク角度センサ29により検出されるエンジン回転数、及び、スロットルポジションセンサ26により検出されるスロットル開度又は吸気圧センサ27により検出される吸気圧に基づいて推定される内燃機関11の吸入空気量により基本燃料噴射時間の算出を行う。

0021

また、フィードバック補正算出手段42は、酸素センサ31で得られる酸素濃度に基づいて目標空燃比に近づくようにフィードバック補正値を算出してフィードバック制御を行う。つまり、酸素センサ31に基づいて排気リッチ又はリーンの程度を判定し、判定結果に基づいてフィードバック補正値の算出を行う。

0022

また、空燃比学習補正算出手段43は、フィードバック補正算出手段42で得られた現在のフィードバック補正値の平均値と補正値の中央値(1.00)との差を空燃比学習補正値として算出する。つまり、現在のフィードバック補正値が中央値に近づくように補正を行う。

0023

また、最終噴射時間算出手段44は、基本噴射時間算出手段41で得られた基本噴射時間、フィードバック補正算出手段42で得られたフィードバック補正値、及び、空燃比学習補正算出手段43で得られた空燃比学習補正値に基づいて演算を行い、最終噴射時間を算出し、算出された最終噴射時間で燃料噴射弁22の駆動を行う。

0024

また、制御ユニット25において、学習許可判定手段45は、空燃比学習補正算出手段43による学習制御の実施を許可するか否かの判定を行う。

0025

さらに、制御ユニット25において、ガス放出量算出手段46は、内燃機関11の状態に応じてキャニスタ24からのエバポガスの総放出量の推定値(以下、ガス総放出量推定値という)を算出する。ガス放出量算出手段46は、内燃機関11のエンジン回転数(NE)と、内燃機関11の負荷状態を推定するためのスロットル開度(VT)又は吸気圧(PM)とに応じて予め設定されたキャニスタ24のガス瞬時放出マップを基にガス総放出量推定値を算出する。

0026

以下、空熱比学習制御について、図3図7を参照して詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置の動作を示すフローチャートである。図3に示すように、先ず、各種センサ26、27、29、31の出力を読み込む(S11)。すなわち、クランク角度センサ29からエンジン回転数(NE)、スロットルポジションセンサ26からスロットル開度(VT)、吸気圧センサ27から吸気圧(PM)、及び、水温センサ30からエンジン冷却水の水温(Temperature)を、制御ユニット25に入力する。

0027

次いで、エンジン回転数(NE)が所定値以上か否かに基づいて、内燃機関11が稼働中であるかどうか判定する(S12)。内燃機関11が稼働中であれば、学習許可判定を行う(S13)。学習許可判定とは、空燃比学習補正算出手段43による学習制御(後述のS15)の実施の可否を判定することである。学習許可判定について後で詳細に説明する。一方、内燃機関11が稼働中でなければ処理を終了する。

0028

次に、学習許可判定の最終出力を示す学習フラグ(learn_flug)が「1」であるか否か判定を行う(S14)。学習フラグが「1」であれば、今回のサイクルでの学習制御を許可し、学習制御を行い(S15)、空熱比学習補正値を最終噴射時間に反映し、燃料噴射弁22を制御する(S16)。一方、学習フラグが「1」でなければ、今回のサイクルでの学習制御を許可せず、S11に戻る。

0029

図4を参照して学習許可判定の詳細について説明する。図4は、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置における学習許可判定の動作を示すフローチャートである。図4に示すように、エンジン回転数(NE)、スロットル開度(VT)などの各種運転状態により少なくとも1つのフラグ処理(S21)を行う。このフラグ処理よって出力される学習制御判定用フラグとしては、例えば、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
・エンジン回転数—スロットル開度フラグ(NE−VT_flug)
・水温フラグ(Temperture_flug)
・Δスロットル開度フラグ(ΔVT_flug)
・エバポフラグ(evapo_flug)

0030

S21において出力される学習制御判定用フラグの状態を判断し(S22)、全てのフラグの値が「1」である場合、学習フラグ(learn_flug)の値を「1」に設定し(S23)、いずれか一つのフラグの値が「1」でないならば、学習フラグの値を「0」に設定する(S24)。

0031

図5を参照して、図4のS21に示す少なくとも1つのフラグ処理のうち、エバポフラグ処理について詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるエバポフラグ処理を示すフローチャートである。エバポフラグ処理とは、スロットル開度(VT)の値によって異なる条件でエバポフラグを立てるか否か判定することをいう。図5に示すように、先ず、エンジン回転数(NE)及びスロットル開度(VT)を読み込む(S31)。

0032

ガス放出量算出手段46は、エンジン回転数及びスロットル開度から検索される瞬時パージ流量マップを予め記憶しておき、S31で読み込んだ現在のエンジン回転数(NE)及びスロットル開度(VT)により現在の瞬時パージ流量(flow_I(NE,VT))を検索する(S32)。図6は、本実施の形態に係る瞬時パージ流量マップを示す説明図である。図6に示すように、瞬時パージ流量マップは、x軸にエンジン回転数(NE)を、y軸をスロットル開度(VT)、z軸を瞬時パージ流量(flow_I)とする2次配列である。

0033

次に、ガス放出量算出手段46において、前回までの総パージ流量(flow_T)に今回の瞬間パージ流量(flow_I)を加算して、今回までの総パージ流量(flow_T)を演算する(S33)。つまり、エンジン始動時から所定の間隔ごとに検索された瞬時パージ流量(flow_I(NE,VT))を積算して、エンジン始動時からの総パージ流量(flow_T)、すなわちガス総放出量推定値を算出する。

0034

次に、現在のスロットル開度(VT)によって3つ以上の処理に分岐する。すなわち、例えば、VT<Aであれば(S34)、エバポフラグ判定(1)を実施し(S35)、A≦VT<Bであれば(S36)、エバポフラグ判定(2)を実施し(S37)、B≦VTであればエバポフラグ判定(3)を実施する(S38)。

0035

エバポフラグ判定(1)〜(3)について説明する。図7は、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるエバポフラグ判定を示すフローチャートである。エバポフラグ判定とは、総パージ流量(flow_T)に基づいてエバポフラグを立てるか否かを判定することをいう。図7に示すように、今回までの総パージ流量(flow_T)が閾値Kn(nは1以上の整数)以上か否かを判定する(S41)。閾値(Kn)は、スロットル開度(VT)の任意の範囲毎に異なっている。エバポフラグ判定(1)、すなわちVT<Aである場合は閾値K1を、エバポフラグ判定(2)、すなわちA≦VT<Bである場合は閾値K2を、エバポフラグ判定(3)、すなわちB≦VTである場合は閾値K3を、それぞれ閾値として用いる。ここで、閾値K1〜K3の関係は、K1<K2<K3である。つまり、スロットル開度(VT)が小さいほど閾値を小さく設定し、スロットル開度(VT)が大きいほど閾値が大きく設定している。

0036

S41において、エバポフラグ判定がYESであればエバポフラグを「1」とし(S42)、エバポフラグ判定がNOであればエバポフラグを「0」とする(S43)。

0037

なお、ここでは内燃機関11の負荷状態を推定することを目的とするセンサとして、スロットルポジションセンサ26を用い、瞬間パージ流量マップのy軸をスロットル開度(VT)としているが、吸気圧センサ27を用い、y軸を吸気圧(PM)としても良い。

0038

上述のエバポフラグ処理によって、内燃機関11の状態(エンジン回転数(NE)及びスロットル開度(VT))に応じてキャニスタ24からのガス総放出量推定値に相当する総パージ流量(flow_T)(瞬時パージ流量(flow_I)の積算値)が閾値Kn以上である場合、エバポフラグが「1」に設定される。そして、図4に示すS22において、他の学習判定用フラグが「1」であれば、学習フラグが「1」に設定される。この結果、図3に示すS14において学習フラグが「1」であるので、学習制御(S15)が実施される。

0039

図8は、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるフィードバック補正と空燃比学習補正の動作例を示すタイミングチャートである。なお、図8中及び以降に示される数値は、本発明の概念を説明するために用いる仮の数値であり、適宜変更可能なものである。図8中、線(1)は、O2フィードバック補正中央値(1.00)を、線(2)は、O2フィードバック補正平均値を、線(3)は、O2フィードバック補正値を、線(4)は、空燃比学習補正値を、それぞれ示す。図8に示すように、S1−1段階では、制御ユニット25は、O2フィードバック補正の補正値を監視し、平均値を算出している。ここでは、O2フィードバック補正の平均値(0.95)と中央値(1.00)は、0.05のずれがある。

0040

S1−2段階では、T11のタイミングで学習制御が実施されている。S1−1段階においてO2フィードバック補正の平均値と中央値との差が0.05であったが、この段階の空燃比学習補正値は0.01だけ減算され、0.99になった。空燃比学習補正値による噴射時間の補正が行われたため、O2フィードバック補正の平均値は0.01だけオフセットし、中央値(1.00)との差は0.04になった。

0041

S1−3段階では、T12のタイミングで再度空燃比学習値更新(0.01減算)が行われ、空燃比学習補正値は0.98となり、O2フィードバック補正の平均値のずれ量は0.03になった。以降、ずれ量が0.00になるまで同様の処理を繰り返す。

0042

図9は、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置におけるエバポフラグ処理の動作例を示すタイミングチャートである。図9中、線(a)は、エバポフラグを、線(b)は、閾値(kn)を、線(c)は、総パージ流量(flow_T)を、線(d)は、瞬時パージ流量(flow_I)を、線(e)は、スロットル開度(VT)を、それぞれ示す。図9に示すように、S2−1段階では、内燃機関11が稼働中で、現在のスロットル開度(VT)及びエンジン回転数(NE)から瞬時パージ流量(flow_I)が検索されている。また、瞬時パージ流量(flow_I)をある周期毎に積算し、総パージ流量(flow_T)が算出されている。また、閾値(kn)はスロットル開度(VT)毎に検索されている。このS2−1段階では、総パージ流量(flow_T)は閾値(kn)よりも小さいため、エバポフラグは「0」であった。

0043

S2−2段階では、T21のタイミングで総パージ流量(flow_T)が閾値(kn)よりも大きくなったので、エバポフラグが「1」になった。

0044

S2−3段階では、T22のタイミングでスロットル開度(VT)によって閾値(kn)の値が変更された。ここで、総パージ流量(flow_T)は再び閾値(kn)より小さくなったので、エバポフラグは「0」になった。以降、内燃機関11の稼働中(S2−4段階、S2−5段階及びそれ以降)は、総パージ流量(flow_T)と閾値(kn)の比較によるエバポフラグ判定を、T23、T24・・・のタイミングで繰り返す。

0045

以上説明したように、本実施の形態に係る内燃機関の空熱比学習制御装置によれば、制御ユニット25において、ガス放出量算出手段46が内燃機関11の状態に応じてキャニスタ24からのガス総放出量推定値を算出しているので、吸気通路18へのエバポガス放出の有無を推定できる。この際、制御弁(パージソレノイドバルブ)を設け、エバポガスを遮断しなくてもエバポガスの影響を受けない状況を推定できるので、制御弁を使用することなく、正確な学習制御を行うことができる。

0046

また、制御弁を設けなくて済むことで、コストの削減やレイアウト性の向上を図ることができる。

0047

また、ガス放出量算出手段46は、エンジン回転数(NE)及びスロットル開度(VT)から予め設定された瞬時パージ流量マップに基づいてキャニスタ24からのエバポガスの放出量を算出しているので、既存のセンサ構成でキャニスタ24内のガス放出完了やガス残量を容易に推定することができる。

0048

また、学習許可判定手段45は、学習補正値算出の開始に必要なキャニスタ24内のガス放出完了の判断に、ガス総排出量推定値(総パージ流量flow_T)を用いることで、例えば、学習補正値算出の開始を「所定時間後」とする場合に比べてより合理的なタイミングで学習補正値算出を開始することができる。これにより、学習の即時性及び精度が向上し、適切な燃料噴射量の補正が可能になり、走行性能が向上する。

0049

また、スロットル開度(VT)条件を複数の範囲に分け、その範囲毎に閾値(Kn)を変えているので、スロットル開度(VT)に応じて学習補正値算出の開始条件が異なる。これにより、例えば、スロットル微開時にはキャニスタ24からのエバポガスの放出がされ難いが、閾値(Kn)を低くし、学習制御に無駄な制限を掛けることがなくなる。つまり、比較的短い時間で学習補正値算出が実行することができ、さらに学習の即時性及び精度が向上する。

0050

なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。

0051

上記実施の形態では、瞬時パージ流量マップのパラメータとして、スロットル開度(VT)を用いたが、これに代えて、吸気圧(PM)を用いても良い。また、吸気温度エンジン冷却水温などの他のパラメータを適宜追加しても良い。

0052

以上説明したように、本発明は、内燃機関の空燃比学習制御装置を提供し、自動二輪車及び自動四輪車などのエンジンに有用である。

0053

11内燃機関
15吸気装置
16排気装置
18吸気通路
19排気通路
22燃料噴射弁
24キャニスタ
25制御ユニット
26スロットルポジションセンサ
29クランク角度センサ
31酸素センサ
41基本噴射時間算出手段
42フィードバック補正算出手段
43 空熱比学習補正手段
44最終噴射時間算出手段
45学習許可判定手段
46ガス放出量算出手段

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