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技術 プラスチック容器

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 関根章智濱田千恵鈴木良彦松嵜弘
出願日 2014年12月5日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2014-247057
公開日 2016年6月20日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2016-108018
状態 特許登録済
技術分野 一体成形容器
主要キーワード なで肩 側壁強度 平板環状 略円錐台 折りじわ 丸ボトル 容器本体部分 角ボトル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月20日)のものです。
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図面 (9)

課題

高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供する。

解決手段

有底筒状プリフォームから1段ブロー成形法によって成形され、口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有するPETボトル1において、底部40は、PETボトル1の接地面(底壁42)から上方に、口部10の高さH1より大の高さH2に突出するドーム43を有し、胴部30の直径D1/ドーム43の最大径(直径D2)が1.3〜4.5であることを特徴とする。

概要

背景

例えば、飲料が充填されるプラスチック容器としてPET(PolyEthyleneTerephthalate)ボトルが用いられる。PETボトルは、原料の使用量が削減されることによってその軽量化が取り組まれている。PETボトルが軽量化されることによって、その輸送時におけるエネルギー使用量二酸化炭素排出量等の環境負荷や、費用が低減される。一方で、PETボトルは、軽量化されるほど肉厚が薄くなってその強度が低下する傾向がある。このため、PETボトルの軽量化には限界がある。

PETボトルは、複数本容器の口が上を向いた状態で箱詰めにされた段ボール等が複数個積み上げられたものを一つのパレットとして、保管、及び輸送が行われる。輸送時における環境負荷や、費用の更なる低減のためには箱詰めの際の収納性を上げることが考えられる。

特許文献1では、容器本体と口栓部と口栓部に螺合するキャップとからなり、容器本体は底面と胴部肩部を有し、口栓部は肩部から陥没して口栓部周辺凹部を形成し、肩部が容器の最上面を形成したことを特徴とするプラスチック容器が開示されている。

概要

高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供する。有底筒状プリフォームから1段ブロー成形法によって成形され、口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有するPETボトル1において、底部40は、PETボトル1の接地面(底壁42)から上方に、口部10の高さH1より大の高さH2に突出するドーム43を有し、胴部30の直径D1/ドーム43の最大径(直径D2)が1.3〜4.5であることを特徴とする。

目的

本発明の目的は、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

有底筒状プリフォームから1段ブロー成形法によって成形され、口部と、水平方向に対して傾斜を有する肩部と、胴部と、底部とを有するプラスチック容器において、前記底部は、前記プラスチック容器の接地面から上方に、前記口部の高さより大の高さに突出するドームを有し、前記胴部の直径/前記ドームの最大径が1.3〜4.5であることを特徴とするプラスチック容器。

請求項2

前記プリフォームの縦方向延伸倍率に対して前記ドームの高さが予め定められた範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック容器。

請求項3

前記プリフォームの縦方向の延伸倍率が2.0〜6.0であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

請求項4

前記ドームの側面は、上方から下方に向けて前記プラスチック容器の外方へ傾斜する周面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

請求項5

前記ドームの上端から前記口部の上端までの高さと、前記プリフォームの全高との差が少なくとも3mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

請求項6

少なくとも前記肩部は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

請求項7

前記肩部は略円錐台の形状であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

請求項8

前記プラスチック容器はPETボトルであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

請求項9

前記口部が、前記胴部の側に鉛直に押し込まれた際に、前記肩部の上部が前記段差部より下方に位置するように変形可能に構成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のプラスチック容器。

技術分野

0001

本発明は、プラスチック容器に関し、より詳細には、有底筒状プリフォームから1段ブロー成形法によって成形されるプラスチック容器の構造に関する。

背景技術

0002

例えば、飲料が充填されるプラスチック容器としてPET(PolyEthyleneTerephthalate)ボトルが用いられる。PETボトルは、原料の使用量が削減されることによってその軽量化が取り組まれている。PETボトルが軽量化されることによって、その輸送時におけるエネルギー使用量二酸化炭素排出量等の環境負荷や、費用が低減される。一方で、PETボトルは、軽量化されるほど肉厚が薄くなってその強度が低下する傾向がある。このため、PETボトルの軽量化には限界がある。

0003

PETボトルは、複数本容器の口が上を向いた状態で箱詰めにされた段ボール等が複数個積み上げられたものを一つのパレットとして、保管、及び輸送が行われる。輸送時における環境負荷や、費用の更なる低減のためには箱詰めの際の収納性を上げることが考えられる。

0004

特許文献1では、容器本体と口栓部と口栓部に螺合するキャップとからなり、容器本体は底面と胴部肩部を有し、口栓部は肩部から陥没して口栓部周辺凹部を形成し、肩部が容器の最上面を形成したことを特徴とするプラスチック容器が開示されている。

先行技術

0005

特開2010−264983号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1のプラスチック容器によれば、容器の最上面には、口栓の突出がなく、平坦であるため、容器同士を直接積み重ねることができるとされている。更に、特許文献1には、ポリエチレンテレフタレート樹脂を使用して口栓部を含む容器本体となる部分を予めプリフォームとしてインジェクション成形法などによって成形しておき、このプリフォームを再度加熱して容器本体部分を形成する延伸ブロー成形法を用いて、効率的に容器を成形することができると記載されている。

0007

しかしながら、特許文献1のプラスチック容器では、肩部が、容器の最上面を形成しているため、肩部が、口栓部周辺凹部より上方に突出している。したがって、特許文献1のプラスチック容器は、広く流通するプラスチック容器とは形状が異なり、汎用性が低い。更に、このような形状のプラスチック容器を1段ブロー成形法によって成形しようとすると、肩部の賦形性が悪い。より具体的には、肩部の角が薄く、強度の弱いプラスチック容器が成形されることとなる。

0008

一方で、この問題を解決するために、プラスチック容器を2段ブロー成形法によって成形しようとすると、装置が大型化するだけでなく、成形に余計に時間を要してしまうこととなる。

0009

そこで本発明の目的は、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するため、本発明に係るプラスチック容器は、有底筒状のプリフォームから1段ブロー成形法によって成形され、口部と、水平方向に対して傾斜を有する肩部と、胴部と、底部とを有するプラスチック容器において、前記底部は、前記プラスチック容器の接地面から上方に、前記口部の高さより大の高さに突出するドームを有し、前記胴部の直径/前記ドームの最大径が1.3〜4.5であることを特徴とする。

0011

更に、前記プリフォームの縦方向延伸倍率に対して前記ドームの高さが予め定められた範囲内であることを特徴とする。

0012

更に、前記プリフォームの縦方向の延伸倍率が2.0〜6.0であることを特徴とする。

0013

更に、前記ドームの側面は、上方から下方に向けて前記プラスチック容器の外方へ傾斜する周面であることを特徴とする。

0014

更に、前記ドームの上端から前記口部の上端までの高さと、前記プリフォームの全高との差が少なくとも3mmであることを特徴とする。

0015

更に、少なくとも前記肩部は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部を有することを特徴とする。

0016

更に、前記肩部は略円錐台の形状であることを特徴とする。

0017

更に、前記プラスチック容器はPETボトルであることを特徴とする。

0018

更に、前記口部が、前記胴部の側に鉛直に押し込まれた際に、前記肩部の上部が前記段差部より下方に位置するように変形可能に構成されることを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明に係る構成によれば、有底筒状のプリフォームから1段ブロー成形法によって成形され、口部と、水平方向に対して傾斜を有する肩部と、胴部と、底部とを有するプラスチック容器において、底部は、プラスチック容器の接地面から上方に、口部の高さより大の高さに突出するドームを有し、胴部の直径/ドームの最大径が1.3〜4.5であるので、プラスチック容器の縦積みを可能とし、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供することができる。

0020

更に、プリフォームの縦方向の延伸倍率に対してドームの高さが予め定められた範囲内である構成によれば、より確実にドームを形成することができる。そして、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供することができる。

0021

更に、プリフォームの縦方向の延伸倍率が2.0〜6.0である構成によれば、肉厚が偏ることなく、ドームをはじめとした各部を形成することができる。そして、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供することができる。

0022

更に、ドームの側面は、上方から下方に向けてプラスチック容器の外方へ傾斜する周面である構成によれば、より良好な賦形性で底部を成形することができる。そして、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供することができる。

0023

更に、ドームの上端から口部の上端までの高さと、プリフォームの全高との差が少なくとも3mmである構成によれば、肉厚が偏ることなくより確実にドームを形成することができる。

0024

更に、少なくとも肩部は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部を有する構成によれば、段差部と、肩部との境界線を起点に肩部を変形することができる。更に、より安定的にプラスチック容器を積載することができる。そして、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率のより高いプラスチック容器を提供することができる。

0025

更に、肩部は略円錐台の形状である構成によれば、肩部をより容易、かつより確実に変形しやすくすることができる。更に、肩部を汎用性が高く単純な形状とすることができる。そして、高速に製造され、汎用性のより高い形状を有しながら積載効率のより高いプラスチック容器を提供することができる。

0026

更に、プラスチック容器はPETボトルである構成によれば、適度な強度と、塑性変形性を併せ持ち、汎用性の高い材料で効果的に肩部を変形することができる。そして、プラスチックは、容器としての成形が容易であり、より良好な賦形性で底部を成形することができる。そして、高速に製造され、汎用性のより高い形状を有しながら積載効率のより高いプラスチック容器を提供することができる。

0027

更に、口部が、胴部の側に鉛直に押し込まれた際に、肩部の上部が段差部より下方に位置するように変形可能な構成によれば、肩部の変形時において、口部から肩部の高さを短くして、プラスチック容器の全高を低くすることができる。更に、より安定的にプラスチック容器を積載することができる。このため、容器が縦積みしやすくなるとともに、その積載効率が良好となる。したがって、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の更に高いプラスチック容器を提供することができる。そして、本発明に係るプラスチック容器は、積載(スタック)するのに好適である。

図面の簡単な説明

0028

本実施形態に係るプラスチック容器の一例としてのPETボトルが示された正面図である。
図1のPETボトルの平面図である。
図1のPETボトルの底面図である。
図1のPETボトルが変形された状態の一例が示された部分正面図である。
図4のPETボトルの平面図である。
図1のPETボトルが変形された別の状態の一例が示された部分正面図である。
本実施形態に係るPETボトル成形用のプリフォームの一例が示された断面図である。
比較例のPETボトルの底面図である。

0029

以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。まず、本実施形態に係るプラスチック容器の構成を詳細に説明する。図1は本実施形態に係るプラスチック容器の一例としてのPETボトル1が示された正面図である。図2図1のPETボトル1の平面図であり、図3図1のPETボトル1の底面図である。なお、以下では、説明の便宜上、PETボトル1が正立した図1の状態において、プラスチック容器内に内容物が充填されるPETボトル1の口部10を上とする。

0030

図1図3に示されるように、本実施形態に係るPETボトル1は、有底筒状のプリフォームから1段ブロー成形法によって成形され、口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有する。そして、底部40は、PETボトル1の接地面(底壁42)から上方に、口部10の高さH1より大の高さH2に突出するドーム43を有し、胴部30の直径D1に対するドーム43の最大径である直径D2の比が予め定められた範囲内であることを特徴とする。更に、少なくとも肩部20は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部21を有していても良い。なお、塑性変形とは外力を取り去っても残る変形であり、本実施形態においては、逆向き(口部10を引っ張る方向)の力が加わると、PETボトル1は元の形状へと戻る。以下では、本実施形態に係るPETボトル1の好適な態様として、水平方向の断面視が円形丸ボトルを例示し、詳細に説明する。

0031

口部10は、内容物の充填口、及び注出口、あるいは飲み口となり、口部10に、図示せぬ蓋が取り付けられることによってPETボトル1が密閉される。PETボトル1が成形された段階の口部10はその開口部が鉛直上向きに形成される。口部10はその下側に、PETボトル1の外方に環状に突出するサポートリング11を有する。ここでは、サポートリング11の下面から口部10の上端までの距離を口部10の高さH1とする。口部10の高さH1は例えば21mm、あるいは17mmである。

0032

肩部20は、その上側が口部10に連なり、一方で、その下側が胴部30に連なる。肩部20は、上方から下方に向かって拡径する略円錐台の形状を有する。そして、肩部20は、断面が円形であって、角ボトルコーナー部に有する柱(ピラー)のような肩部20が変形しにくくなる構成を有さない。肩部20は、水平方向に延びるように構成されると賦形性が悪くなる。したがって、上述のように肩部20は、水平方向に対して傾斜を有する。肩部20の傾斜の形状は特に限定されず、内方湾曲した形状であっても良いものの、外方に湾曲した形状であることが、肩部20が変形時に湾曲が内方に反転することによる塑性変形のしやすさや、強度、設計された形状への追従性を示す賦形性等の観点から好ましい。

0033

肩部20はその下部に、その傾斜が急に(不連続的に)変化する環状の段差部21を有する。そして、上述のように、本実施形態に係るプラスチック容器の少なくとも肩部20は塑性変形自在の材料例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)からなる。したがって、本実施形態に係るPETボトル1は、段差部21の平面視で内方側の傾斜する肩部20との境界線を起点に肩部20を変形することができる。そして、本実施形態に係るPETボトル1では、口部10の向きや高さを自在に変更することができる。

0034

このような、水平方向に対して傾斜を有するいわゆるなで肩の形状の肩部20の下部に環状の段差部21を有する構成はPETボトル1として充分に成形可能である。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、断面が円形の縦長形状であり、偏肉が生じにくくブロー成形性の良い形状である。更に、本実施形態に係るPETボトル1の成形用のプリフォームの口部、特にサポートリングの形状が一般的なものと同様であるため、ブロー成形の加熱の際に、一般的な装置が備えるグリッパで搬送することができる。更に、ブロー成形後のPETボトル1の外観形状も一般的なものと略同様であるため、一般的なコンベアで搬送することができる。したがって、本実施形態に係るPETボトル1は、特殊な装置を必要とせずに製造することができる。更に、このような肩部20の構成によって口部10の向きや高さが変更自在な本実施形態に係るPETボトル1は内容物の注出状態をより最適とすることができる。

0035

なお、環状の段差部21の外周側(図2参照)はその傾斜が急に(不連続的に)変化している必要はなく、環状に面取りがなされていても良い。

0036

肩部20は、その肉厚が厚過ぎると変形しにくくなる。一方で、肩部20は、その肉厚が薄過ぎると荷重強度が弱まる。したがって、肩部20の肉厚は0.05mm以上、0.50mm以下であることが好ましい。肩部20の肉厚がこの範囲とされることによって、肩部20のPETボトル1としての強度を保持しながら、肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の肉厚は、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。

0037

環状の段差部21の幅は、大きすぎても、小さすぎても賦形性が悪くなり、更に、環状の段差部21の幅が大きすぎると段差部21自体が変形してしまう。したがって、環状の段差部21の幅は1mm以上、8mm以下であることが好ましい。環状の段差部21の幅がこの範囲であると、効果的に肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の段差部21の幅は、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。

0038

環状の段差部21は、PETボトル1の外方に向けてより下方向に延びる構成であると、肩部20に対して角度が形成されにくく、肩部20の変形の起点として機能しにくくなる。一方で、環状の段差部21はPETボトル1の外方に向けてより上方向に延びる構成であると賦形性が悪くなる。したがって、環状の段差部21は略水平方向に延びる構成であることが好ましい。環状の段差部21が略水平方向であれば、水平方向に対して傾斜を有する肩部20に対して段差部21を適切な角度とすることができる。そして、この構成によって、段差部21と、傾斜する肩部20との境界線を起点に肩部20を確実に変形することができる。そして、この段差部21の構造は単純であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。

0039

そして、段差部21と、肩部20とのなす角は95度以上、145度以下である構成によれば、効果的に肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の段差部21と、肩部20とのなす角は、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。

0040

肩部20は、環状の段差部21に対して径方向図2参照)に延びるリブ22を更に有しても良い。肩部20の変形の際に、リブ22を有していない場合には屈曲する箇所が定まっていない。それに対し、段差部21にリブ22が設けられることによって、リブ22と、傾斜する肩部20との境界が起点となり、肩部20を変形しやすくすることができる。したがって、この構成によって、段差部21のリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点に肩部20を確実、かつ容易に変形することができる。なお、胴部30に、肩部20の変形の影響が及ばないように、リブ22は、環状の段差部21の外周側より突出することが好ましい一方で、胴部30とは接続しないことが好ましい。更に、リブ22の変形が胴部30に伝播することを防止するための水平方向に延びる別のリブが設けられても良い。

0041

図1に例示されるようにリブ22は凹状に形成されていることが好ましい。リブ22は凹状である構成によれば、凹状部分折りじわとなるとともに、段差部21の変形を吸収して、肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この構成によって、段差部21の凹状のリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点(屈曲点)に肩部20を確実、かつより容易に変形することができる。なお、リブ22は、凸状であるよりも凹状である方が金型からの離形時の引っ掛かりが少なくなり、離型性が良好となる。

0042

更に、図2に例示されるように肩部20はリブ22を複数有し、複数のリブ22は、環状の段差部21の周方向に等間隔に位置する構成であっても良い。このような構成によれば、口部10が押し込まれた際に肩部20に係る荷重をPETボトル1の周方向に分散し、肩部20をより容易に変形しやすくすることができる。更に、口部10を任意の方向に曲げやすくすることができる。

0043

胴部30は、鉛直方向に正立する円筒の形状を有する。胴部30は円筒形状である構成によれば、肩部20の変形を阻害しないようにすることができる。更に、円筒形状の胴部30によってPETボトル1の把持性を保持することができる。更に、円筒形状の胴部30によって、外部からの荷重に対する強度、特に上下方向の荷重に対する座屈強度を有するPETボトル1の構造とすることができる。更に、胴部30は汎用性が高く単純な形状であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。図1に例示される円筒の形状の胴部30は直径D1の同一径に構成されている。

0044

胴部30は、PETボトル1の内方へくぼみが水平方向に延びる環状の周溝31を有する。周溝31は、胴部30の水平方向の荷重に耐える強度である側壁強度を向上させるとともに、胴部30の鉛直方向の荷重に対してクッション役割を果たし、胴部30の座屈を防止する機能を有する。図1の例示では周溝31は、それぞれ断面視で直線状の上側周面と、溝底面と、下側周面とから構成されている。しかしながら、周溝31の形状は特に限定されるものではなく、周溝31は例えば、溝底面が円弧状に形成されたU字状であっても良く、更に、周溝31と、胴部30の表面との間に面取りがなされていても良い。

0045

図1の例示では胴部30には、溝の深さ、及び幅の異なる3種類の周溝31A、31B、及び31Cがそれぞれ複数形成されている。溝の深さ、及び幅が小である浅い周溝31Aは、胴部30の表面での凹凸が少なく、かつ鉛直方向に変形しにくいため、ラベルが貼られる箇所等に設けられると良い。一方で、溝の深さ、及び幅が大である深い周溝31Cは、側壁強度が大であるため、胴部30の上下方向の中心等、側壁強度が特に要求される箇所に設けられると良い。更に、浅い周溝31A、及び深い周溝31Cの中間の性質を有する中間の周溝31Bは浅い周溝31A、及び深い周溝31Cを補完する箇所に設けられると良い。

0046

図1の例示では、浅い周溝31Aは、胴部30の上部、及び下部にそれぞれ2本ずつ設けられ、深い周溝31Cは、胴部30の上下方向の中心付近に3本設けられ、中間の周溝31Bは、胴部30の上端、及び下端に1本ずつ、並びに深い周溝31Cの間に1本ずつ、合計4本設けられている。

0047

更に、胴部30の水平方向の荷重、及び鉛直方向の荷重の両方に対して胴部30全体で強度を保つためには、胴部30の上下方向に対称に各周溝31が配置されることが好ましい。このため、図1の例示において複数の周溝31は、胴部30に上下対称に配置されている。

0048

このように、特徴の異なる各周溝31が適切な間隔を有して適所に配置されることによって、強度、把持性、良好な外観等の機能を有するPETボトル1を構成することができる。

0049

なお、本実施形態において胴部30は、強度、把持性、良好な外観等の機能を有していればその構造は特に限定されない。したがって、胴部30は例えば、同一径でなくても良く、鉛直方向の縦溝を有していても良く、更に、圧力吸収パネルを備えていても良い。更に、各周溝31の形状や、寸法、本数等も適宜設計される。

0050

底部40はその上方が、胴部30の下方に連なる。隣接する胴部30と、底部40との間には、面取りがなされた面取り部41が形成される。底部40は、底壁42と、ドーム43とを有する。略平板環状の底壁42は、胴部30に対して垂直方向に延び、PETボトル1の接地面となる。ドーム43は、底壁42から、PETボトル1の内方へ突出するように構成される。なお、底部40の構成はこれに限らず一般的な形状、例えばリブが設けられた形状であっても良い。

0051

本実施形態では、一般的なボトルよりも高くドーム43が形成されている。より具体的には、本実施形態に係るPETボトル1が縦に2本重ねられた際に、図示せぬ蓋がかぶせられた口部10全体がドーム43に収まる程度の高さにドーム43が形成されていても良い。すなわちここで、PETボトル1の接地面(底壁42)からドーム43の上端までをドーム43の高さH2とすると、口部10の高さH1<ドーム43の高さH2となるようにドーム43が形成されていても良い。ドーム43の高さH2は、口部10にかぶせられる蓋も考慮に入れて例えば25mm、あるいは21mmである。なお、サポートリング11の下面からドーム43の上端までの距離は高さH3とする。

0052

その際に、ドーム43の側面44は、上方から下方に向けてPETボトル1の外方へ傾斜する周面に形成されるとブロー成型時に延伸しやすくて良い。ここで、ドーム43の下端での径をドーム43の下端における直径D2とすると、ドーム43の下端における直径D2は、胴部30の直径D1に対して予め定められた比で形成されると底壁42が狭くならず、ブロー成型時に、底部40側まで樹脂が到達して延伸しやすくなり、白化等の賦形不良が生じにくくなって良い。更に、胴部30の直径D1/ドーム43の直径D2が1.3以上である構成によれば、より良好な賦形性で底部40を成形することができる。

0053

一方で、胴部30の直径D1/ドーム43の直径D2が4.5より大きくなるとヒール(底部40の下端)への延伸倍率が大きくなるので賦形不良となりやすくなる。なお、ドーム43の下端における直径D2は、口部10にかぶせられる蓋や、サポートリング11の径を考慮に入れて例えば、少なくとも37mmであれば良い。

0054

ドーム43が、これらの範囲の形状とされることによって、PETボトル1として充分に、1段ブロー成形法によって成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置を必要とせずに高速に製造することができる。

0055

以上のように構成される本実施形態に係るPETボトル1は、上下に積み重ねられると口部10がドーム43に収まり、縦方向に積載することができる。したがって、本実施形態に係る構成によれば、PETボトル1の縦積みを可能とし、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いプラスチック容器を提供することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10の方向、及び高さを任意に移動可能なフレキシブル口栓として機能するように構成されても良い。

0056

次に、PETボトル1の肩部20が変形された状態について2つの形状を例示し、詳細に説明する。図4は、図1のPETボトル1が変形された状態の一例が示された部分正面図である。図5は、図4のPETボトル1の平面図である。

0057

本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が下方に押し込まれることによってその高さが低くなるように変形されるように構成される。具体的には、口部10が下方に押し込まれることによってリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点として肩部20に変形が生じ、平面視で段差部21より内方の肩部20が正面視で凹状の傾斜となる。そして、図5に示されるように、凹状の傾斜の最下点が環状の凹部23となる。

0058

図4に示されるように、口部10が略最大限押し込まれると、サポートリング11が段差部21と重なる程度の高さとなるまで肩部20は変形されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が、胴部30側に鉛直に押し込まれた際に、肩部20の上部が段差部21より下方に位置するように変形可能に構成される。したがって、段差部21の上方は図1に示された口部10の高さH1分の高さとなる。

0059

しかも、本実施形態に係る構成では、変形された肩部20が元の状態に戻されれば、PETボトル1が傾けられて内容物が注出される際に、内容物が肩部20に残ることがない。したがって、本実施形態では、PETボトル1に残る内容物を排出するための機構別途設ける必要がない。

0060

このような構成によれば、肩部20の変形時においてPETボトル1の全高を低くすることができる。この特徴を有するPETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。

0061

このように、口部10が鉛直下方向に押し込まれることによって、段差部21より上方の寸法が短くなるとともに、段差部21より内方の領域において傾斜する肩部20の部分も段差部21より下方に隠れる。したがって、2本のPETボトル1が縦に重ねられる際に、鉛直下方向に押し込まれた口部10と、一般的なボトルよりも高く形成されたドーム43とが組み合わせやすくなる。

0062

通常では、肩部20を水平方向に成形することは困難である。その点、本実施形態に係るPETボトル1では、段差部21より内方の水平方向に対して傾斜を有する肩部20が段差部21より下方に隠れるように変形されるように構成されることで、PETボトル1の全高を短くすること、及びPETボトル1を積載しやすくすることが実現される。更に、本実施形態に係る構成では、口部10は、肩部20が変形している状態においても胴部30よりも上方に位置しているため、蓋の開閉に支障が出ない。

0063

このような構成の本実施形態に係るPETボトル1は、これ以上の軽量化が困難になりつつある中で、縦に2段に重ねられて段ボールに収納された場合において、1パレットあたりの積載効率が20%強上がるという効果を奏する。更に、本実施形態に係るPETボトル1は例えば、備蓄に用いられる場面において、幅や、奥行きが狭い空間にも縦に重ねて収納することができ、省スペース化を実現することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、内容物の充填後に口部10が鉛直下方向に押し込まれることによって空寸部を減らすことができ、内容物の保存性を向上することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、キャッピング後に口部10が鉛直下方向に押し込まれることによって内圧を上げることができ、PETボトル1の座屈強度を向上することができる。これらのように、本実施形態に係るPETボトル1は種々の効果を奏することができる。

0064

次に、PETボトル1の肩部20が変形された状態について別の形状を例示し、詳細に説明する。図6は、図1のPETボトル1が変形された別の状態の一例が示された部分正面図である。最も上に積載されたPETボトル1や、積載されていないPETボトル1は、次のような形状とすることもできる。

0065

本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が斜め下方に押し込まれることによってその開口部が鉛直上向きから傾きを有して変形されるように構成される。具体的には、口部10が斜め下方に押し込まれることによって押し込まれた側のリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点として肩部20に変形が生じ、平面視で、押し込まれた側の段差部21より内方が正面視で凹状の傾斜となる。

0066

図6に示されるように、口部10が、斜め下方に略最大限押し込まれると、押し込まれた側のサポートリング11が段差部21と重なる程度の高さとなるまで肩部20は変形されるように構成されている。その際に、口部10は、胴部30の外周から延びる仮想線aよりも外方にははみ出さないようにも構成されている。すなわち、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が、胴部30側に、鉛直に対して角度を有して押し込まれた際の口部10の上端が胴部30の外周より内方に位置するように変形可能に構成される。

0067

このような構成によれば、より少ない傾きで、PETボトル1から内容物を注出することができ、内容物を注ぎやすい、あるいは内容物を飲みやすくすることができる。更に、このような構成によれば、内容物の注出の際に脈動の影響を少なくして注ぎやすくすることができ、これは特に、PETボトル1が大型になるほどその効果がより発揮される。これらの特徴によって、本実施形態に係るPETボトル1は、握力や、手首の力の弱い方の使用や、介護の場面での使用等においても有効である。

0068

更に、本実施形態に係る構成によれば、口部10が傾いた状態での肩部20の変形時においてもPETボトル1から外周方向にはみ出すことを防止することができる。したがって、口部10が傾いた状態で収納された場合にも、PETボトル1が胴部30の外周の範囲で収まって省スペース化が図れるとともに、隣り合うPETボトル1同士がぶつかることもない。

0069

更に、これらの特徴を有するPETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。

0070

本実施形態に係るPETボトル1にはサイズによる限定はなく、種々のサイズに対して適用することができる。例えば、PETボトル1の容積が200ml〜2000mlであっても良く、特に、容積が500ml〜1000mlであるPETボトル1に対して好適である。とりわけ、PETボトル1の全高が120mm〜260mmであり、胴部30の直径D1が40mm〜70mmであることが好ましく、本実施形態に係るPETボトル1の奏する効果を好適に得ることができる。

0071

本実施形態に係るプラスチック容器はプラスチックボトルに好適に用いることができ、中でも、PETボトル1に特に好適に用いることができる。上述においては、本実施形態に係るプラスチック容器に特に好適な材料としてPETが用いられた例が示された。しかしながら、本実施形態においては少なくとも肩部20が塑性変形自在の材料であれば良い。なお、本実施形態に係るプラスチック容器は、一体的に成形される観点から肩部20だけでなく容器全体に同一の材料が用いられることが好ましい。したがって、本実施形態に係るPETボトル1の材料としては熱可塑性樹脂が用いられることが好ましい。

0072

PETボトル1を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタラート以外にも例えば、ポリブチレンテレフタラートポリエチレンナフタレートポリカーボネートポリアリレート、又はこれらの共重合体等の熱可塑性ポリエステル、これらの樹脂、あるいは他の樹脂とのブレンド物が好適であり、特に、ポリエチレンテレフタラート等のエチレンテレフタラート系熱可塑性ポリエステルを好適に使用することができる。更に、アクリロニトリル樹脂、ポリエチレンポリプロピレンプロピレンエチレン共重合体等も使用することができる。更に、植物由来バイオマス系プラスチック、例えば、ポリ乳酸PLA)を用いることも可能である。

0073

上述された樹脂には、成形品品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤紫外線吸収剤離型剤滑剤核剤酸化防止剤帯電防止剤等を配合することができる。なお、PETボトル1は、過酸化水素過酢酸を添加して無菌化させることが好ましい。

0074

PETボトル1を構成するエチレンテレフタラート系熱可塑性樹脂として、エステル反復部分の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタラート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃であり、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。また、エチレンテレフタラート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタラートが耐圧性等の点で特に優れているものの、エチレンテレフタラート単位以外に、イソフタル酸や、ナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸と、プロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。

0075

更に、PETボトル1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。更に、PETボトル1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成する場合には、層間にバリア層や、酸素吸収層等の中間層を備えることができる。酸素吸収層としては、酸化可能有機成分、及び遷移金属触媒の組み合わせ、あるいは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層を使用することができる。

0076

本実施形態に係るプラスチック容器は、プラスチックボトル、特に、PETボトル1である構成によれば、適度な強度と、塑性変形性を併せ持ち、汎用性の高い材料で効果的に肩部20を変形することができる。そして、プラスチックは、PETボトル1としての成形が容易であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。

0077

PETボトル1は、上述の材料を射出成形して製作したプリフォームをブロー成形することによって作製することができる。次に、本実施形態に係るPETボトル成形用のプリフォームの構成を詳細に説明する。図7は本実施形態に係るPETボトル成形用のプリフォーム100の一例が示された断面図である。本実施形態に係るプリフォーム100は、一端側が開放された有底筒状であって、開口部12を有する口部10と、口部10に連設された胴部130と、胴部130に連設された底部140とを備える。なお、上述されたPETボトル1の口部10と、プリフォーム100の口部10とは形状が同一であるので、それぞれを同一の符号とする。更に、説明の便宜上、プリフォーム100においても上述のPETボトル1と同様に図7の状態において、プリフォーム100の口部10を上とする。

0078

本実施形態に係る口部10の内径D3、及び外径D4(ねじ谷径に相当)は標準的に用いられているPETボトル1内での寸法とされることが好ましい。例えば、PCO1810規格や、PCO1881規格に対応した寸法とされると良い。より具体的に、口部10の内径D3は21.74mm±0.13mmであることが好ましい。更に、口部10の外径D4は24.94mm±0.13mmであることが好ましい。なお、上述されたように、サポートリング11の下面から口部10の上端までの距離が口部10の高さH1である。より具体的に、口部10の高さH1は21.00mm±0.25mm(PCO1810規格)、及び17.00mm±0.25mm(PCO1881規格)のいずれかであることが好ましい。

0079

胴部130は、円筒状であって、口部10(サポートリング11の下面)に連接された大径部131と、大径部131に連設された縮径部132と、縮径部132に連設された小径部133とを有している。大径部131の外径D5は、小径部133の外径D6より大になっている。大径部131の外径D5、及び小径部133の外径D6、並びに肉厚は上下方向にほとんど変化しない形状であるのに対し、縮径部132は、大径部131側から小径部133側に向かって縮径する略円錐台状である。底部140は外方に湾曲した略半球状になっている。

0080

次に、本実施形態に係るプリフォーム100の製造方法の一例を詳細に説明する。まず、プリフォーム100(PETボトル1)の原料である上述の熱可塑性樹脂が図示せぬ射出成形機投入される。そして、射出成形機によって、熱可塑性樹脂の加熱溶融、及び加圧が行われる。次に、プリフォーム100の形状に対応した図示せぬ金型内にこの熱可塑性樹脂が射出される。そして、金型内に射出された熱可塑性樹脂が所定時間冷却されることで、プリフォーム100が成形される。最後に、成形されたプリフォーム100がこの金型内から取り出される。

0081

次に、本実施形態に係るPETボトル1の製造方法の一例を詳細に説明する。まず、プリフォーム100が、図示せぬブロー成形機にセットされ、その胴部130、及び底部140のみが加熱される。次に、図示せぬ延伸ロッドが、プリフォーム100内に挿入される。そして、挿入された延伸ロッドから、プリフォーム100(胴部130、及び底部140)内に圧縮空気が供給されるとともに、延伸ロッドが伸長する。これによって、プリフォーム100の胴部130、及び底部140が縦方向、及び横方向に延伸され、PETボトル1の肩部20、胴部30、及び底部40が成形される。このようなブロー成形法によって、本実施形態に係るPETボトル1が得られる。その後に、口部10の開口部12からPETボトル1内に内容物が充填され、蓋が取り付けられることによってPETボトル1の口部10が密閉される。

0082

ブロー成形の際に、プリフォーム100の縦方向において、予め定められた値、例えば、2.0〜6.0倍の延伸倍率とされることによって底部40のドーム43も肉厚が偏ることなく形成することができる。更に、プリフォーム100の縦方向の延伸倍率に対してドーム43の高さH2が予め定められた範囲内であれば、より確実にドーム43を形成することができる。更に、ドーム43の上端から口部10の上端までの高さ(H1+H3)と、プリフォーム100の全高(H1+H4)との差が少なくとも3mmであると、肉厚が偏ることなくより確実にドーム43を形成することができる。

0083

上述されたように、本実施形態に係るPETボトル1は比較的単純な構成とされるため、現状において広く用いられている汎用性の高いブロー成形機による1段ブローで充分に成形することができる。したがって、2段ブローのように成形に時間を要することがなく、PETボトル1の高速製造性を実現することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1の製造においては、成形装置ヒータ等を追加する必要がなく、装置が大型化することを防ぎ、費用がかさむことを抑えることができる。

0084

以上に説明がなされたように、本実施形態に係るPETボトル1は、有底筒状のプリフォーム100から1段ブロー成形法によって成形され、口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有し、底部40は、PETボトル1の接地面(底壁42)から上方に、口部10の高さH1より大の高さH2に突出するドーム43を有し、胴部30の直径D1に対するドーム43の最大径(直径D2)の比が予め定められた範囲内である。そして、本実施形態に係る構成によれば、PETボトル1の縦積みを可能とし、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いPETボトル1を提供することができる。

0085

以下に、実施例を示して、本開示を更に詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。

0086

[実施例1]
<材料>
図1に示される本実施形態に係る特徴を有するPETボトル1が用いられた。PETボトル1は、図7に示されるプリフォーム100から一段ブロー成形によって作製された容量が500mlの丸ボトルであり、その重量は18gであった。

0087

<方法>
PETボトル1は2段の縦積みで段ボールに箱詰めされた。2段積みされたPETボトル1の全高は385.0mmであった。縦が280mm、横が425mm、高さが400mmの外寸の段ボールに48本のPETボトル1が箱詰めされた。その際に、口部10が鉛直下方向に押し込まれた。PETボトル1の箱詰めされた段ボールがパレットに積載された。1パレット当たりのPETボトル1の積載本数が計数された。

0088

[比較例1]
<材料>
図8は比較例のPETボトル200の底面図である。図8に示される底部240の形状を有し、本実施形態に係る特徴を有さないPETボトル200が用いられた。なお、PETボトル200の底部240以外の構成は図1に示される実施例1の構成と同様であった。更に、比較例1のPETボトル200の底部240は、隣接する胴部30との間には、面取りがなされた面取り部241が形成され、底壁242と、ドーム243とを有する点においては実施例1と同様であった。しかしながら、ドーム243の高さは実施例1のものよりも低く、更に、ドーム243の側面244にはリブ245が設けられた。PETボトル200は、図7に示されるプリフォーム100から一段ブロー成形によって作製された容量が500mlの丸ボトルであり、その重量は18gであった。

0089

<方法>
PETボトル200は1段で段ボールに箱詰めされた。PETボトル200の全高は207.6mmであった。縦が280mm、横が425mm、高さが220mmの外寸の段ボールに24本のPETボトル200が箱詰めされた。PETボトル200の箱詰めされた段ボールがパレットに積載された。1パレット当たりのPETボトル200の積載本数が計数された。

実施例

0090

<結果>
実施例1のPETボトル1は、比較例1のPETボトル200よりも高さ方向に効率良く積載することができた。その結果、比較例1では、1パレット当たりの積載本数が1100本であったのに対し、実施例1では、1パレット当たりの積載本数が1350本であった。比較例1の積載本数を100%とすると、実施例の積載本数は123%となり、積載効率を23%高めることができることが示された。したがって、縦積みを可能とし、高速に製造され、汎用性の高い形状を有しながら積載効率の高いPETボトル1が1段ブロー成形法によって成形可能であることが示された。

0091

本開示は、内容物として液体が充填される種々の容器に好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態に限定されるものではない。本開示のプラスチック容器は、内容物に、例えば、緑茶ウーロン茶紅茶コーヒー果汁清涼飲料等の各種非炭酸飲料、あるいはしょうゆ、ソース、みりん等の調味料食用油酒類を含む食品等、洗剤シャンプー化粧品医薬品、その他を収容した、あらゆる容器に有用であり、容器の横倒し積載が可能であるので自動販売機等による販売にも適している。更に、内容物として液体に限らず粉体が充填される容器にも利用することができる。

0092

1PETボトル
10 口部
20肩部
21段差部
30胴部
40 底部
42底壁
43ドーム
44 ドームの側面
100プリフォーム
130 プリフォームの胴部
140 プリフォームの底部
a 胴部の外周から延びる仮想線
D1 胴部の直径
D2 ドームの底部における直径(最大径)
H1 口部の高さ
H2 ドームの高さ
H4延伸部の高さ

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