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技術 (S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態

出願人 ギリアードカリストガエルエルシー
発明者 アーネストカルラマイケルガーバービンシースジノケイコズオントランファンワンジェリービー.エバーツ
出願日 2016年3月4日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2016-042418
公開日 2016年6月9日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2016-104823
状態 拒絶査定
技術分野 プリン,テリジン系化合物 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 液圧式プレス 粉砕済み 形態変換 界面活性材料 安定化材料 内部要素 回転式プレス 固体添加剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月9日)のものです。
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図面 (19)

課題

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノプロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン多形性形態を提供すること。

解決手段

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンは、さらなる開発のために選択された。その結果、この化合物を、生物学的に利用可能で安定な形態で生成することが望まれる。多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物組成物と、1種または複数種薬学的に許容される担体または添加剤とを含む医薬組成物も提供される。一実施形態では、医薬組成物は、経口投与用である。例えば医薬組成物は、錠剤の形態であってもよい。

概要

背景

背景
3’−リン酸化ホスホイノシチドを介した細胞シグナル伝達は、様々な細胞プロセス、例えば悪性転換成長因子シグナル伝達、炎症、および免疫性に関わってきた。概説については、Ramehら、J. Biol. Chem.、274巻:8347〜8350頁(1999年)を参照されたい。これらのリン酸化シグナル伝達生成物を発生させる原因となる酵素は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI 3−キナーゼ;PI3K)である。PI3Kは、ウイルス性オンコプロテイン、およびホスファチジルイノシトール(PI)をリン酸化する成長因子受容体チロシンキナーゼ、およびイノシトール環の3’−ヒドロキシルでのそのリン酸化誘導体に関連する活性として、当初は同定された。Panayotouら、TrendsCell Biol.、2巻:358〜60頁(1992年)を参照されたい。
PI 3−キナーゼの活性化は、細胞成長分化、およびアポトーシスを含めたある範囲の細胞応答関与すると考えられる。Parkerら、Curr. Biol.、5巻:577〜99頁(1995年);Yaoら、Science、267巻:2003〜05頁(1995年)を参照されたい。PI 3−キナーゼは、白血球活性化のいくつかの態様にも関与するようである。例えば、Pagesら、Nature、369巻:327〜29頁(1994年);Rudd、Immunity、4巻:527〜34頁(1996年);Fraserら、Science、251巻:313〜16頁(1991年)を参照されたい。
いくつかの化合物は、PI 3−キナーゼ阻害剤として同定された。例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノプロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを含めたヒトPI3Kの生物学的活性阻害することができる化合物、およびその使用は、米国特許第6,518,277号、米国特許第6,667,300号、および米国特許第7,932,260号に開示されている。これらの参考文献のそれぞれは、これによって、その全体が参考として本明細書に援用される。

概要

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態を提供すること。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンは、さらなる開発のために選択された。その結果、この化合物を、生物学的に利用可能で安定な形態で生成することが望まれる。多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物組成物と、1種または複数種薬学的に許容される担体または添加剤とを含む医薬組成物も提供される。一実施形態では、医薬組成物は、経口投与用である。例えば医薬組成物は、錠剤の形態であってもよい。なし

目的

ある実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは、a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願への相互参照
本出願は、2012年3月5日に出願された米国仮特許出願第61/606,870号の利益を主張し、これにより、この米国仮特許出願第61/606,870号の開示内容は、その全体が本明細書において参考として援用される。

0002

分野
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノプロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン多形、その組成物、それらを調製するための方法、およびそれらを使用するための方法が提供される。

背景技術

0003

背景
3’−リン酸化ホスホイノシチドを介した細胞シグナル伝達は、様々な細胞プロセス、例えば悪性転換成長因子シグナル伝達、炎症、および免疫性に関わってきた。概説については、Ramehら、J. Biol. Chem.、274巻:8347〜8350頁(1999年)を参照されたい。これらのリン酸化シグナル伝達生成物を発生させる原因となる酵素は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI 3−キナーゼ;PI3K)である。PI3Kは、ウイルス性オンコプロテイン、およびホスファチジルイノシトール(PI)をリン酸化する成長因子受容体チロシンキナーゼ、およびイノシトール環の3’−ヒドロキシルでのそのリン酸化誘導体に関連する活性として、当初は同定された。Panayotouら、TrendsCell Biol.、2巻:358〜60頁(1992年)を参照されたい。
PI 3−キナーゼの活性化は、細胞成長分化、およびアポトーシスを含めたある範囲の細胞応答関与すると考えられる。Parkerら、Curr. Biol.、5巻:577〜99頁(1995年);Yaoら、Science、267巻:2003〜05頁(1995年)を参照されたい。PI 3−キナーゼは、白血球活性化のいくつかの態様にも関与するようである。例えば、Pagesら、Nature、369巻:327〜29頁(1994年);Rudd、Immunity、4巻:527〜34頁(1996年);Fraserら、Science、251巻:313〜16頁(1991年)を参照されたい。
いくつかの化合物は、PI 3−キナーゼ阻害剤として同定された。例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを含めたヒトPI3Kの生物学的活性阻害することができる化合物、およびその使用は、米国特許第6,518,277号、米国特許第6,667,300号、および米国特許第7,932,260号に開示されている。これらの参考文献のそれぞれは、これによって、その全体が参考として本明細書に援用される。

0004

米国特許第6,518,277号明細書
米国特許第6,667,300号明細書
米国特許第7,932,260号明細書

先行技術

0005

Ramehら、J. Biol. Chem.、274巻:8347〜8350頁(1999年)
Panayotouら、TrendsCell Biol.、2巻:358〜60頁(1992年)
Parkerら、Curr. Biol.、5巻:577〜99頁(1995年)
Yaoら、Science、267巻:2003〜05頁(1995年)
Pagesら、Nature、369巻:327〜29頁(1994年)
Rudd、Immunity、4巻:527〜34頁(1996年)
Fraserら、Science、251巻:313〜16頁(1991年)

課題を解決するための手段

0006

簡単な要旨
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンは、さらなる開発のために選択された。その結果、この化合物を、生物学的に利用可能で安定な形態で生成することが望まれる。一態様において、本明細書では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形が提供され、化合物は、分子構造



を有している。具体的には、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、II、III、IV、V、VI、およびVIIと、これらの多形性形態を作製し使用する方法とが提供される。これらのプロセス(例えば、作製する方法)により得られる多形性生成物も提供される。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの1種または複数種の多形性形態(多形性形態I、II、III、IV、V、VI、およびVIIのいずれか1種または複数種)および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物が提供される。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態のいずれか1種または複数種(例えば、多形性形態I、II、III、IV、V、VI、およびVIIのいずれか1種または複数種)を含む、製造物品および単位剤形が提供される。多形性形態(例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、II、III、IV、V、VI、およびVII)のいずれか1種または複数種と、使用のための指示(例えば、癌などのPI3K−媒介型障害で使用するための指示)とを含むキットも提供される。

0007

これらの多形は、例えばX線粉末回折パターン(XRPD)および示差走査熱量測定DSC)を含めた様々な固体状態分析データによって特徴付けられる。

0008

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図1Aに示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態Iの多形が提供される。

0009

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、約17.7度2θおよび約24.9度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有する形態Iの多形も提供される。いくつかの実施形態では、X線粉末回折パターンは、約14.3度2θ、約17.2度2θ、約20.9度2θ、および約23.9度2θの特性ピークのいずれか1つまたは複数をさらに含む。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、約254℃から約256℃の融解温度を有する。一変形例では、多形性形態Iは、約14.3度2θ、約17.2度2θ、約17.7度2θ、約20.9度2θ、約23.9度2θ、および約24.9度2θのいずれか1つまたは複数の特性ピークを含むX線粉末回折パターン;および約254℃から約256℃の融解温度を有する。

0010

相対強度は、サンプル調製実装、ならびにスペクトルを得るのに使用される機器および分析の手順および設定を含めたいくつかの要因に応じて、変化する可能性があることを理解すべきである。したがって、本明細書に列挙されるピーク割当て(多形性形態Iに関するものを含めて)は、±0.2度2θの変分包含するものとする。

0011

いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態Iは:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンと溶媒とを合わせて混合物を形成するステップと;b)混合物を加熱して溶液を形成するステップと;c)加熱された溶液を冷却して多形性形態Iを形成するステップとによって得られる。ある実施形態では、加熱された溶液は、少なくとも約30℃の温度まで冷却される。他の実施形態では、加熱された溶液は、少なくとも約35℃、または約30℃から約40℃の間、または約30℃から約35℃の間、または約35℃から約40℃の間の温度まで冷却される。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、多形性形態I固形分などの固形分を、冷却された溶液から単離することによって、さらに得られる。さらに他の実施形態では、多形性形態Iは、単離された固形分を洗浄し;洗浄された単離固形分を乾燥させることによって、さらに得られる。いくつかの実施形態では、多形性形態Iを得るのに使用される溶媒は、水、有機溶媒、またはこれらの混合物を含む。ある実施形態では、溶媒は、水、アルコール(例えば、メタノールエタノール)、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、溶媒は、アルコールと水との比が2対1から10対1の間、または4対1から5対1の間の混合物を含む。ある実施形態では、溶媒は、アルコールと水との比が2対1、または2.5対1、または3対1、または3.5対1、または4対1、または4.5対1、または5対1の混合物を含む。ある実施形態では、溶媒は、メタノールと水との比が2対1から10対1の間、または4対1から5対1の間の混合物を含む。一実施形態では、溶媒は、メタノールと水との比が2対1、または2.5対1、または3対1、または3.5対1、または4対1、または4.5対1、または5対1の混合物を含む。

0012

しかし、多形性形態Iを得るための上述のステップの1つまたは複数は、省略されてもよいか、またはステップの順序を変えてもよいことを理解すべきである。例えば、他の実施形態では、混合物を形成するための溶媒と合わせる前に(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを加熱することにより、多形性形態Iを得てもよい。さらに他の実施形態では、多形性形態Iを得るために、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンと溶媒とを合わせて混合物を形成し、混合物を冷却することによって、多形性形態Iを得てもよい。

0013

他の実施形態では、本明細書に記述される多形性形態Iは:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩と溶媒とを合わせて、酸性混合物または溶液を形成するステップと;b)酸性混合物または溶液を中和するステップであって、この中和された混合物または溶液が、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを含むものであるステップと;c)中和された混合物または溶液を加熱するステップと;d)加熱された混合物または溶液に水を添加して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも一部を多形性形態Iに変換するステップとによって得られる。任意選択で、多形性形態Iの1つまたは複数の種結晶を、加熱前の中和された混合物または溶液に添加してもよい。ある実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩酸塩である。いくつかの実施形態では、溶媒は、水、アルコール、またはこれらの混合物を含む。ある実施形態では、溶媒は、水、エタノール、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、酸性混合物または溶液は、炭酸ナトリウム水溶液を使用して中和される。他の実施形態では、中和された混合物または溶液は、40℃から60℃の間の温度、または約50℃の温度まで加熱される。

0014

しかし、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩から多形性形態Iを得るための上述のステップの1つまたは複数は、省略されてもよいか、またはステップの順序を変えてもよいことを理解すべきである。例えば、他の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を溶媒と合わせて、酸性混合物または溶液を形成してもよく、この酸性混合物または溶液を中和前に加熱してもよい。さらに他の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を溶媒と合わせて酸性混合物または溶液を形成してもよく、次いでこの酸性混合物または溶液を中和し、中和された混合物または溶液に水を添加して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも一部を多形性形態Iに変換してもよい。

0015

本明細書に記述される多形性形態Iと生物学的に同等である(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形も提供される。

0016

いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態Iは、例えば(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンと1種または複数種の不純物とを含む混合物または溶液から単離される。いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態Iは、実質的に純粋な多形である。

0017

本明細書に記述される多形性形態Iを含む組成物であって、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I以外の多形を実質的に含まない組成物も提供される。

0018

組成物の他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも約95%が、多形性形態Iである。さらに他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%が、本明細書に記述される多形性形態Iである。

0019

組成物の他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約5%未満が、多形性形態I以外の多形である。さらに他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満が、多形性形態I以外の多形である。

0020

本明細書に記述される多形性形態Iと、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物も提供される。

0021

本明細書に記述される多形性形態Iと、パッケージングとを含むキットも提供される。本明細書に記述される多形性形態Iの組成物と、パッケージングとを含むキットも提供される。

0022

本明細書に記述される多形性形態Iを調製する方法であって:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを溶媒と合わせて混合物を形成するステップと;b)混合物を加熱して溶液を形成するステップと;c)加熱された溶液を冷却して本明細書に記述される多形性形態Iを形成するステップとによる方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶液は、少なくとも約30℃の温度まで冷却される。他の実施形態では、加熱された溶液は、少なくとも約35℃、または約30℃から約40℃の間、または約30℃から約35℃の間、または約35℃から約40℃の間の温度まで冷却される。いくつかの実施形態では、方法は、多形性形態I固形分などの固形分を単離するステップをさらに含む。さらに他の実施形態では、方法は:単離された固形分を洗浄するステップ;および洗浄された単離固形分を乾燥するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、溶媒は、水、有機溶媒、またはこれらの混合物を含む。ある実施形態では、有機溶媒は、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノールなど)、アセテート(例えば、イソプロピルアセテートエチルアセテートなど)、エーテル(例えば、メチルt−ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフランなど)、ケトン(例えば、メチルエチルケトンメチルイソブチルケトンなど)、他の極性非プロトン性物質(例えば、ジメチルスルホキシドなど)、および非極性物質(例えば、ヘキサンヘプタンなど)、またはこれらの混合物などの溶媒群から選択される。

0023

しかし、多形性形態Iを調製する方法のステップの1つまたは複数は、省略されてもよいか、またはステップの順序を変えてもよいことを理解すべきである。例えば、他の実施形態では、方法は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを加熱した後に溶媒と合わせて混合物を形成するステップを含む。さらに他の実施形態では、方法は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを溶媒と合わせて混合物を形成するステップ、および混合物を冷却して多形性形態Iを得るステップを含む。

0024

本明細書に記述される多形性形態Iを調製する方法であって:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩と溶媒とを合わせて、酸性混合物または溶液を形成するステップと;b)酸性混合物または溶液を中和するステップであって、この中和された混合物または溶液が、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを含むものであるステップと;c)中和された混合物または溶液を加熱するステップと;d)加熱された混合物に水を添加して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも一部を多形性形態Iに変換するステップとによる方法も得られる。任意選択で、多形性形態Iの1つまたは複数の種結晶を、加熱前の中和された混合物または溶液に添加してもよい。いくつかの実施形態では、方法は、多形性形態Iを単離するステップをさらに含む。ある実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩酸塩である。いくつかの実施形態では、溶媒は、水、アルコール、またはこれらの混合物を含む。ある実施形態では、溶媒は、水、エタノール、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態では、酸性混合物または溶液は、炭酸ナトリウム水溶液を使用して中和される。他の実施形態では、中和された混合物または溶液は、40℃から60℃の間の温度、または約50℃の温度まで加熱される。

0025

しかし、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩から多形性形態Iを調製する方法のステップの1つまたは複数は、省略されてもよいか、またはステップの順序を変えてもよいことを理解すべきである。例えば、他の実施形態では、方法は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を溶媒と合わせて、酸性混合物または溶液を形成するステップと、この酸性混合物または溶液を加熱するステップと、加熱された酸性混合物または溶液を中和するステップと、加熱された混合物または溶液に水を添加して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも一部を多形性形態Iに変換するステップとを含む。さらに他の実施形態では、方法は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を溶媒と合わせて、酸性混合物または溶液を形成するステップと、酸性混合物または溶液を中和するステップと、中和された混合物または溶液に水を添加して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも一部を多形性形態Iに変換するステップとを含む。

0026

本明細書に記述される多形性形態Iおよび薬学的に許容される添加剤を含む組成物を患者投与することによって、癌を有する患者を処置する方法も提供される。いくつかの実施形態では、癌は、血液学的悪性腫瘍である。他の実施形態では、血液学的悪性腫瘍は白血病であり、白血病は、非ホジキンリンパ腫(NHL)または慢性リンパ球白血病(CLL)である。特定の実施形態では、血液学的悪性腫瘍は白血病またはリンパ腫である。具体的な実施形態では、癌は、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病CML)、多発性骨髄腫(MM)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫B細胞リンパ腫、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。一実施形態では、癌は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)またはB細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)である。非ホジキンリンパ腫は、例えば濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、および辺縁層リンパ腫を含む無痛性B細胞疾患、ならびに例えばバーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、およびマントル細胞リンパ腫(MCL)を含む侵攻性(aggressive)リンパ腫を包含する。一実施形態では、癌は、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。

0027

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンを有する形態IIである多形が提供される。

0028

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、約18.6度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有する形態IIである多形も提供される。いくつかの実施形態では、X線粉末回折パターンは、約24.3度2θおよび約14.0度2θの特性ピークをさらに含む。

0029

相対強度は、サンプルの調製、実装、ならびにスペクトルを得るのに使用される機器および分析の手順および設定を含めたいくつかの要因に応じて、変化する可能性があることを理解すべきである。したがって、本明細書に列挙されるピークの割当て(本明細書に記述される多形性形態IIに関するものを含む)は、±0.2度2θの変分を包含するものとする。

0030

ある実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは、a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを提供するステップと;b)多形性形態Iを粉砕するステップと;c)粉砕された多形性形態Iを溶媒中で撹拌して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成するステップとによって得られる。一変形例では、本明細書に記述される多形性形態IIは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを粉砕するステップと;粉砕された多形性形態Iを溶媒中で撹拌して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成するステップとによって得られる。いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、粉砕された多形性形態Iを溶媒中で撹拌したものを、さらに加熱して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成することによって得られる。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、約1ミクロンから約10ミクロンの間の粒度に粉砕される。いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、多形性形態IIをさらに単離することによって得られる。ある実施形態では、撹拌された混合物を、約30℃未満の温度で加熱する。一実施形態では、撹拌された混合物は、約25℃から約30℃の間の温度で加熱する。別の実施形態では、粉砕された多形性形態Iを、約10℃から約25℃の間の温度で、溶媒中で撹拌する。いくつかの実施形態では、粉砕は、例えば乳鉢および乳棒、高剪断湿式ミル、高剪断乾式混合機、ジェットミルボールミル、またはこれらの方法もしくは技法組合せの使用を含めた、当業者に公知の任意の適切な方法または技法を使用して行ってもよい。一実施形態では、粉砕は、ボールミルを使用して行われる。いくつかの実施形態では、溶媒には有機溶媒が含まれる。一実施形態では、溶媒にはアセトンが含まれる。

0031

しかし、多形性形態Iから多形性形態IIを得るための上述のステップの1つまたは複数は省略されてもよいか、またはステップの順序を変えてもよいことを、理解すべきである。例えば、他の実施形態では、多形性形態Iを溶媒と合わせ、その後に粉砕して多形性形態IIを得てもよい。

0032

いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを提供するステップと;b)多形性形態Iを、約500psiから約5000psiの間の圧力で圧縮して、多形性形態Iの少なくとも一部を本明細書に記述される多形性形態IIに変換するステップとによって得られる。一実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは、多形性形態Iを約500psiから約5000psiの間の圧力で圧縮して、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iの少なくとも一部を本明細書に記述される多形性形態IIに変換することによって得られる。

0033

いくつかの実施形態では、圧縮は、打錠機または回転式プレスを使用して行われる。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、500psiから2000psiの間、1000psiから4500psiの間、または3000psiから4500psiの間の圧力で圧縮される。

0034

本明細書に記述される多形性形態IIと生物学的に同等な(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形も提供される。

0035

いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは単離される。いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは、実質的に純粋な多形である。

0036

本明細書に記述される多形性形態IIを含む組成物であって、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態II以外の多形を実質的に含まない組成物も提供される。

0037

他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも約95%は、多形性形態IIである。さらに他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%は、本明細書に記述される多形性形態IIである。

0038

他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約5%未満は、多形性形態II以外の多形である。さらに他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満は、多形性形態II以外の多形である。

0039

本明細書に記述される多形性形態IIと、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物も提供される。

0040

多形性形態IIおよびパッケージングを含むキットも提供される。多形性形態IIの組成物と、パッケージングとを含むキットも提供される。

0041

本明細書に記述される多形性形態IIを調製する方法であって:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを提供するステップと;b)多形性形態Iを粉砕するステップと;c)粉砕された多形性形態Iを溶媒中で撹拌して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成するステップとによる方法が提供される。一実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを粉砕するステップと;粉砕された多形性形態Iを溶媒中で撹拌して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成するステップとによって、本明細書に記述される多形性形態IIを調製するための方法が提供される。ある実施形態では、多形性形態Iは、約1ミクロンから約10ミクロンの間の粒度に粉砕される。いくつかの実施形態では、方法は、溶媒中で撹拌された粉砕済み多形性形態Iを加熱して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、多形性形態IIを単離するステップをさらに含む。ある実施形態では、撹拌された混合物を約30℃未満の温度で加熱する。一実施形態では、撹拌された混合物を約25℃から約30℃の間の温度で加熱する。他の実施形態では、粉砕された多形性形態Iを、約10℃から約25℃の間の温度で、溶媒中で撹拌する。いくつかの実施形態では、粉砕は、例えば乳鉢および乳棒、高剪断湿式ミル、高剪断乾式混合機、ジェットミル、ボールミル、またはこれらの方法もしくは技法の組合せの使用を含めた、当業者に公知の任意の適切な方法または技法を使用して行ってもよい。一実施形態では、粉砕は、ボールミルを使用して行われる。いくつかの実施形態では、溶媒には有機溶媒が含まれる。一実施形態では、溶媒にはアセトンが含まれる。

0042

しかし、多形性形態Iから多形性形態IIを調製する方法のステップの1つまたは複数は省略されてもよいか、またはステップの順序を変えてもよいことを、理解すべきである。例えば、他の実施形態では、多形性形態Iを溶媒と合わせ、その後に粉砕して、多形性形態IIを得てもよい。

0043

本明細書に記述される多形性形態IIを調製する方法であって:a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを提供するステップと;b)多形性形態Iを約500psiから5000psiの間の圧力で圧縮して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成するステップによる方法も提供される。一実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIを調製する方法であって、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを約500psiから5000psiの間の圧力で圧縮して、本明細書に記述される多形性形態IIを形成することによる方法が提供される。いくつかの実施形態では、圧縮は、打錠機または回転式プレスを使用して行われる。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、500psiから2000psiの間、1000psiから4500psiの間、または3000psiから4500psiの間の圧力で圧縮される。

0044

本明細書に記述される多形性形態IIおよび薬学的に許容される担体または添加剤を含む組成物を、癌を有する患者に投与することによって、癌を有する上記患者を処置する方法も提供される。いくつかの実施形態では、癌は、血液学的悪性腫瘍である。他の実施形態では、血液学的悪性腫瘍は白血病であり、この白血病は、非ホジキンリンパ腫(NHL)または慢性リンパ性白血病(CLL)である。特定の実施形態では、血液学的悪性腫瘍は白血病またはリンパ腫である。具体的な実施形態では、癌は、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。一実施形態では、癌は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)またはB細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)である。非ホジキンリンパ腫は、例えば濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、および辺縁層リンパ腫を含む無痛性B細胞疾患、ならびに例えばバーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、およびマントル細胞リンパ腫(MCL)を含む侵攻性(aggressive)リンパ腫を包含する。一実施形態では、癌は、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。

0045

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび形態IIの混合物を含む組成物も提供される。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、約17.7度2θおよび約24.9度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有し;多形性形態IIは、約18.6度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有する。

0046

組成物のある実施形態では、多形性形態Iに関するX線粉末回折パターンが、約14.3度2θ、約17.2度2θ、約20.9度2θ、および約23.9度2θの1つまたは複数の特性ピークをさらに含む。組成物の一実施形態では、多形性形態Iに関するX線粉末回折パターンは、約14.3度2θ、約17.2度2θ、約17.7度2θ、約20.9度2θ、約23.9度2θ、および約24.9度2θの1つまたは複数の特性ピークを有する。

0047

組成物のいくつかの実施形態では、多形性形態IIに関するX線粉末回折パターンは、約24.3度2θおよび約14.0度2θの特性ピークをさらに含む。組成物の一実施形態では、多形性形態Iに関するX線粉末回折パターンは、約14.0度2θ、約18.6度2θ、および約24.3度2θの1つまたは複数の特性ピークを有する。組成物のある実施形態では、多形性形態Iが、多形性形態IIを上回って存在する。組成物の一実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIが、99対1から55対45の間の比、または99対1、90対10、85対15、80対20、75対25、70対30、65対35、60対40、または55対45の比で存在する。一実施形態では、多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比が90:1から99:1の間である。

0048

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物であって、多形性形態Iが実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンを有し、多形性形態IIが実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンを有する組成物も提供される。ある実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態II以外の多形を実質的に含まない。

0049

多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物の組成物と、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む医薬組成物も提供される。一実施形態では、医薬組成物は、経口投与用である。例えば医薬組成物は、錠剤の形態であってもよい。

0050

前述の実施形態のいくつかにおいて、多形(例えば、多形性形態I、多形性形態II、またはその両方)は、吸湿性ではない。前述の実施形態のいくつかにおいて、多形(例えば、多形性形態I、多形性形態II、またはその両方)は、無水または非結晶質である。

0051

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図10Aに示されるX線粉末回折パターンを有する形態IIIである多形が提供される。

0052

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図11に示されるX線粉末回折パターンを有する形態IVである多形が提供される。

0053

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図12に示されるX線粉末回折パターンを有する形態Vである多形が提供される。

0054

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図13に示されるX線粉末回折パターンを有する形態VIである多形が提供される。

0055

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図14Aに示されるX線粉末回折パターンを有する形態VIIである多形が提供される。

0056

下記の寸法:a=12.6971(7)Å;b=11.3577(8)Å;c=15.2065(10)Å;α=90.00°;β=104.112°;およびγ=90.00°の、結晶X線結晶学により決定されるような単位格子を有する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iが提供される。

0057

下記の寸法:a=9.1183(3)Å;b=11.3299(3)Å;c=20.7936(5)Å;α=90.00°;β=98.498°;およびγ=90.00°の、結晶のX線結晶学により決定されるような単位格子を有する、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIが提供される。

0058

下記の寸法:a=8.6133(4)Å;b=11.0763(5)Å;c=14.3996(7)Å;α=99.457°;β=93.897°;およびγ=107.275°の、結晶のX線結晶学により決定されるような単位格子を有する、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIIが提供される。

0059

下記の寸法:a=7.9394(5)Å;b=16.9606(11)Å;c=17.4405(13)Å;α=90.00°;β=90.00°;およびγ=90.00°の、結晶のX線結晶学により決定されるような単位格子を有する、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IVが提供される。

0060

下記の寸法:a=9.2354(3)Å;b=9.7692(4)Å;c=35.4252(12)Å;α=90.00°;β=90.00°;およびγ=90.00°の、結晶のX線結晶学により決定されるような単位格子を有する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Vが提供される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、約17.7度2θおよび約24.9度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有する形態Iである多形。
(項目2)
前記X線粉末回折パターンが、約14.3度2θ、約17.2度2θ、約20.9度2θ、および約23.9度2θの特性ピークをさらに含む、項目1に記載の多形。
(項目3)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図1Aに示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態Iである多形。
(項目4)
a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンと溶媒とを合わせて、混合物を形成するステップと、
b)前記混合物を加熱して溶液を形成するステップと、
c)前記加熱された溶液を冷却して、項目1から3のいずれか一項に記載の多形を形成するステップと
によって得られる、項目1から3のいずれか一項に記載の多形。
(項目5)
前記混合物が、少なくとも50℃の温度に加熱される、項目4に記載の多形。
(項目6)
前記加熱された溶液が、少なくとも約30℃の温度に冷却される、項目4または5に記載の多形。
(項目7)
前記溶媒が、水、有機溶媒、またはこれらの混合物を含む、項目4から6のいずれか一項に記載の多形。
(項目8)
無水物である、項目1から7のいずれか一項に記載の多形。
(項目9)
実質的に純粋な多形である、項目1から8のいずれか一項に記載の多形。
(項目10)
項目1から9のいずれか一項に記載の多形と生物学的に同等である、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形。
(項目11)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I以外の多形を実質的に含まない、項目1から10のいずれか一項に記載の多形を含む組成物。
(項目12)
a)(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンと溶媒とを合わせて、混合物を形成するステップと、
b)前記混合物を加熱して溶液を形成するステップと、
c)前記加熱された溶液を冷却して、項目1から9のいずれか一項に記載の多形を形成するステップと
を含む、項目1から9のいずれか一項に記載の多形を調製する方法。
(項目13)
前記混合物が、少なくとも約50℃の温度に加熱される、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記溶液が、少なくとも約30℃の温度に冷却される、項目12または13に記載の方法。
(項目15)
前記多形を固形分として単離するステップと、
前記単離された固形分を洗浄するステップと、
前記洗浄した単離された固形分を乾燥するステップと
をさらに含む、項目12から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記溶媒が、水、有機溶媒、またはこれらの混合物を含む、項目12から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、約18.6度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有する形態IIである多形。
(項目18)
前記X線粉末回折パターンが、約24.3度2θおよび約14.0度2θの特性ピークをさらに含む、項目17に記載の多形。
(項目19)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図2Aに示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態IIである多形。
(項目20)
a)多形性形態Iを粉砕するステップと、
b)前記粉砕した多形性形態Iを溶媒中で撹拌して、項目17から19のいずれか一項に記載の多形を形成するステップと
によって得られる、項目17から19のいずれか一項に記載の多形。
(項目21)
前記撹拌した混合物をさらに加熱して、項目17から19のいずれか一項に記載の多形を形成することによって得られる、項目20に記載の多形。
(項目22)
前記粉砕した多形性形態Iが、約10℃から25℃の間の温度で、前記溶媒中で撹拌される、項目20に記載の多形。
(項目23)
前記粉砕が、乳鉢および乳棒、高剪断湿式ミル、高剪断乾式混合機、ジェットミル、ボールミル、またはこれらの組合せを使用して行われる、項目20から22のいずれか一項に記載の多形。
(項目24)
前記溶媒が有機溶媒を含む、項目20から23のいずれか一項に記載の多形。
(項目25)
約500psiから5000psiの間の圧力で(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを圧縮して、前記多形性形態Iの少なくとも一部を項目17から19のいずれか一項に記載の多形に変換することによって得られる、項目17から19のいずれか一項に記載の多形。
(項目26)
無水物である、項目17から25のいずれか一項に記載の多形。
(項目27)
実質的に純粋な多形である、項目17から26のいずれか一項に記載の多形。
(項目28)
項目17から27のいずれか一項に記載の多形と生物学的に同等である、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形。
(項目29)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態II以外の多形を実質的に含まない、項目17から28のいずれか一項に記載の多形を含む組成物。
(項目30)
a)多形性形態Iを粉砕するステップと、
b)前記粉砕した多形性形態Iを溶媒中で撹拌して、項目17から19のいずれか一項に記載の多形を形成するステップと
を含む、項目17から19のいずれか一項に記載の多形を調製する方法。
(項目31)
前記撹拌した混合物を加熱して項目17から19のいずれか一項に記載の多形を形成するステップをさらに含む、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記粉砕した多形性形態Iを、約10℃から25℃の間の温度で、前記溶媒中で撹拌する、項目30に記載の方法。
(項目33)
前記粉砕が、乳鉢および乳棒、高剪断湿式ミル、高剪断乾式混合機、ジェットミル、ボールミル、またはこれらの組合せを使用して行われる、項目30から32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記溶媒が、有機溶媒を含む、項目30から33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
約500psiから5000psiの間の圧力で(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを圧縮して、項目17から19のいずれか一項に記載の多形を形成するステップを含む、項目17から19のいずれか一項に記載の多形を調製する方法。
(項目36)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIを含む組成物であって、
前記多形性形態Iが、約17.7度2θおよび約24.9度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有し、
前記多形性形態IIが、約18.6度2θの特性ピークを含むX線粉末回折パターンを有する
組成物。
(項目37)
前記多形性形態Iに関する前記X線粉末回折パターンが、約14.3度2θ、約17.2度2θ、約20.9度2θ、および約23.9度2θにおいて1つまたは複数の特性ピークをさらに含み、
前記多形性形態IIに関する前記X線粉末回折パターンが、約24.3度2θおよび約14.0度2θにおいて1つまたは複数の特性ピークをさらに含む、
項目36に記載の組成物。
(項目38)
多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比が90:1から99:1の間である、項目36または37に記載の組成物。
(項目39)
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIを含む組成物であって、前記多形性形態Iが、実質的に図1Aに示されるようなX線粉末回折パターンを有し、前記多形性形態IIが、実質的に図2Aに示されるようなX線粉末回折パターンを有し、前記組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態II以外の多形を実質的に含まない組成物。
(項目40)
項目1から10および17から28のいずれか一項に記載の多形と、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む医薬組成物。
(項目41)
項目1から10および17から28のいずれか一項に記載の多形と、パッケージングとを含むキット。
(項目42)
項目11、29、および36から39のいずれか一項に記載の組成物と、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む医薬組成物。
(項目43)
錠剤である、項目42に記載の医薬組成物。
(項目44)
癌の処置を必要とする患者を処置する方法であって、項目1から10および17から28のいずれか一項に記載の多形と1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む組成物を、前記患者に投与するステップを含む方法。
(項目45)
癌を有する患者を処置する方法であって、項目11、29、および36から39のいずれか一項に記載の組成物、または項目42もしくは43に記載の医薬組成物、および1種もしくは複数の薬学的に許容される担体もしくは添加剤を、前記患者に投与するステップを含む方法。
(項目46)
前記癌が血液学的悪性腫瘍である、項目44または45に記載の方法。
(項目47)
前記癌が、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)からなる群から選択される、項目44または45に記載の方法。
(項目48)
前記癌が、慢性リンパ性白血病(CLL)、非ホジキンリンパ腫(iNHL)、および難治性iNHLからなる群から選択される、項目44または45に記載の方法。

図面の簡単な説明

0061

図1Aは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iの、X線粉末回折パターン(XRPD)パターンを示す。
図1Bは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iの、示差走査熱量測定(DSC)およびサーモグラフィ分析(TGA)のグラフを示す。

0062

図2Aは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIの、XRPDパターンを示す。
図2Bは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIの、DSCおよびTGAグラフを示す。

0063

図3は、形態Iの固形分がボールミル粉砕されて28℃のアセトン中で撹拌された、18時間および40時間後の形態Iおよび形態IIのXRPDパターンを示す。

0064

図4は、1〜8日間にわたりアセトン中で形態Iを湿式粉砕した後の、多形性形態のXRPDパターンを示す。

0065

図5Aは、圧縮前(上部)および圧縮後(下部)の、形態Iの固形分のXRPDパターンを示す。
図5Bは、様々な圧力および持続時間で圧縮された形態Iの固形分のXRPDパターンを示し、上部から下部まで、パターンは、示されるような圧力および持続時間に関するものである。
図5Cは、3000psiで60分間圧縮された形態Iの、XRPDを示す。

0066

図6は、種々の温度での形態I対形態IIのXRPDパターンを示し、上部から下部まで、パターンは、示されるような温度に関するものである。

0067

図7は、ボールミル粉砕された形態Iから形態IIへの変換中の弦長(粒度に関係する)分布の傾向を示すグラフである。

0068

図8は、1gおよび10g規模で、ボールミル粉砕された形態Iから形態IIへの変換中の、形態IIと形態Iとのピーク比(17.8および18.6度でのピーク)を示すグラフである。

0069

図9Aおよび9Bは、ある範囲の相対湿度での、形態IおよびII中の含水量をそれぞれ示す。

0070

図10Aおよび10Bは、それぞれ、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIIの、XRPDパターンおよびTGAグラフを示す。

0071

図11は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IVの、XRPDパターンを示す。

0072

図12は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Vの、XRPDパターンを示す。

0073

図13は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態VIの、XRPDパターンを示す。

0074

図14Aおよび14Bは、それぞれ、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態VIIのXRPDパターンおよびTGAグラフを示す。
図14Aおよび14Bは、それぞれ、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態VIIのXRPDパターンおよびTGAグラフを示す。

0075

詳細な説明
以下の記述は、当業者が様々な実施形態を作製し使用できるようにするために示される。特定のデバイス、技法、および応用に関する記述は、単なる例として提供される。本明細書に記述される実施例に対する様々な改変は当業者に容易に明らかとなり、本明細書に記述される一般原則を、様々な実施形態の精神および範囲から逸脱することなく他の実施例および応用に適用してもよい。したがって、様々な実施形態は、本明細書に記述され図示される実施例に限定されることが意図されているものではなく、特許請求の範囲と矛盾のない範囲に一致するものである。

0076

単数形で使用される用語は複数形も含むことになり、その逆もまた同様である。

0077

「約」という用語の使用は、値またはパラメーターそのものを含みかつ記述する。例えば「約x」は、「x」そのものを含みかつ記述する。いくつかの実施形態では、測定値に関連して使用される場合、または値、単位、定数、もしくは値の範囲を修飾するのに使用される場合、「約」という用語は、±5%の変分を指す。

0078

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形およびその組成物
いくつかの実施形態において、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの治療的使用および商用化は、生物学的に利用可能で安定な(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの結晶質形態の開発を必要する。適切な経口単位剤形(錠剤およびカプセル剤など)を含めた開発剤形は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン剤形の商用化に極めて重要である。当業者に理解されるように、医薬品物質結晶構造の変化は、特に固体経口剤形として製剤化された場合の医薬製品の溶解速度(生物学的利用可能性等に影響を及ぼす可能性がある)、製造可能性(例えば、取扱いの容易さ、公知の強度の用量を一貫して調製する能力)、および安定性(例えば、熱的安定性、保存寿命など)に影響を及ぼす可能性がある。

0079

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの製剤化プロセス中および商用規模製造プロセスの開発中に、多形性形態Iおよび多形性形態IIと呼ばれる2つの全く異なる結晶形態が観察された。特に、打錠プロセスなどにおいて圧縮により形態Iが部分的に形態IIに変換することが、意外にも観察された。

0080

多形性形態Iおよび形態IIが一貫して生成されるように、特定のプロセスが開発され、これにより、これらの多形性形態の特徴付けが可能になった。本明細書に記述される多形を調製するためのプロセス、およびこれらの多形の特徴付けについて、以下にさらに詳細に記述する。

0081

したがって、一態様において、本出願は、以下に示される分子構造



を有する化合物である(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの特定の多形性形態を開示する。

0082

上で示される化合物名は、ChemBioDraw Ultra 12.0を使用して命名され、当業者なら、この化合物構造を、他の一般に認められている命名システムおよび記号を使用して命名するかまたは特定することができることが理解される。例として、化合物は、一般名、体系名、または非体系名により命名されても特定されてもよい。化学分野で一般に認められている命名システムおよび記号には、Chemical Abstract Service(CAS)およびInternational Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)が含まれるが、これらに限定するものではない。したがって上で提供された化合物構造は、IUPACの下で5−フルオロ−3−フェニル−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル]キナゾリン−4(3H)−オンと、また、CASの下で5−フルオロ−3−フェニル−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル]−4(3H)−キナゾリノンと命名されても特定されてもよい。

0083

一態様では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iであって、多形が実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンを示す、多形性形態Iが提供される。他の実施形態では、多形性形態Iは、実質的に図1Bに示される示差走査熱量測定パターンを示す。

0084

いくつかの実施形態では、X線粉末回折パターンまたは示差走査熱量測定パターンに言及するときの「実質的に〜に示される」という用語は、当業者により考慮された場合に本明細書に示されるものと必ずしも同一ではないが実験誤差または偏差限度内に収まるパターンを意味する。

0085

他の実施形態では、多形性形態Iは、約254℃で、示差走査熱量測定により決定された場合に融解温度の開始点を有するものとして特徴付けられる。さらに他の実施形態では、多形性形態Iは、無水結晶固体として特徴付けられる。さらに他の実施形態では、多形性形態Iは、水を実質的に含まず、溶媒を実質的に含まず、またはこれらの組合せである。

0086

多形性形態Iのいくつかの実施形態では、下記の(a)〜(f)の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または全てが適用される:(a)多形性形態Iは無水である;(b)多形性形態Iは結晶質である;(c)多形性形態Iは、実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンを有する;(d)多形性形態Iは、実質的に図1Bに示される示差走査熱量測定サーモグラムを有する;(e)約254℃の、示差走査熱量測定により決定された融解温度の開始点;および(f)多形性形態Iは、25℃、90%の相対湿度で、1重量%未満の水分を吸収する。

0087

いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、下記の性質の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または全てを含む。
(a)実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンを有する;
(b)実質的に図1Bに示される示差走査熱量測定サーモグラムを有する;かつ
(c)約254℃の、示差走査熱量測定により決定された融解温度の開始点。

0088

いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも2つを表示するX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも3つを表示するX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも4つを表示するX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも5つを表示するX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態では、多形性形態Iは、実質的に図1Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも6つを表示するX線粉末回折パターンを有する。

0089

ある実施形態では、多形性形態Iは、度2θ単位で表される、約14.3、約17.2、約17.7、約20.9、約23.9、および約24.9の回折角で、特性ピークを有するX線粉末回折パターンを有する。一実施形態では、多形性形態Iは、度2θ単位で表される、約17.7度2θの回折角で特性ピークを有するX線粉末回折パターンを有する。別の実施形態では、多形性形態Iは、度2θ単位で表される、約17.7および約24.9の回折角で、特性ピークを有するX線粉末回折パターンを有する。さらに別の実施形態では、多形性形態Iは、度2θ単位で表される、14.3、17.2、17.7、20.9、23.9、および24.9の回折角で、特性ピークを有するX線粉末回折パターンを有する。相対強度は、サンプル調製、実装、ならびにスペクトルを得るのに使用される機器および分析の手順および設定を含めたいくつかの要因に応じて変化する可能性があることを理解すべきである。したがって、本明細書に列挙されるピークの割当ては、±0.2度2θの変分を包含するものとする。

0090

別の態様では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIであって、多形が実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンを示す多形性形態IIが提供される。他の実施形態では、多形性形態IIは、実質的に図2Bに示される示差走査熱量測定パターンを示す。さらに他の実施形態では、多形性形態IIは、無水結晶質固体として特徴付けられる。さらに他の実施形態では、多形性形態IIは、水を実質的に含まず、溶媒を実質的に含まず、またはこれらの組合せである。

0091

多形性形態IIのいくつかの実施形態では、下記の(a)〜(e)の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または全てが適用される。(a)多形性形態IIは無水である;(b)多形性形態IIは結晶質である;(c)多形性形態IIは、実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンを有する;(d)多形性形態IIは、実質的に図2Bに示される示差走査熱量測定サーモグラムを有する;および(e)多形性形態IIは、25℃、90%の相対湿度で、1重量%未満の水分を吸収する。

0092

いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、下記の性質の少なくとも1つ、または両方を含む。
(a)実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンを有する;および
(b)実質的に図2Bに示される示差走査熱量測定サーモグラムを有する。

0093

いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、多形性形態Iの融解温度とは異なっていてもよい融解温度を有する。

0094

いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも2つを表示するX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも3つを表示するX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態では、多形性形態IIは、実質的に図2Aに示されるX線粉末回折パターンと同様の最大ピークのうちの少なくとも4つを表示するX線粉末回折パターンを有する。

0095

ある実施形態では、多形性形態IIは、度2θ単位で表される、約14.0、約18.6、および約24.3の回折角で、1つまたは複数の特性ピークを有するX線粉末回折パターンを有する。多形性形態IIの一実施形態では、X線粉末回折パターンが、約18.6度2θの特性ピークを有する。多形性形態IIの別の実施形態では、パターンが、約18.6度2θおよび14.0度2θの特性ピークを有する。多形性形態IIのさらに別の実施形態では、パターンが、約18.6度2θおよび24.3度2θの特性ピークを有する。多形性形態IIのさらに別の実施形態では、パターンが、約14.0度2θおよび24.3度2θの特性ピークを有する。一実施形態では、多形性形態IIは、度2θ単位で表される、14.0、18.6、および24.3の回折角で、1つまたは複数の特性ピークを有するX線粉末回折パターンを有する。

0096

別の態様では、本明細書に記述される多形(例えば、多形性形態I、多形性形態II、またはその両方)を含む組成物が提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、多形性形態I、多形性形態II、またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、多形性形態Iが組み込まれている。他の実施形態では、組成物は、多形性形態IIが組み込まれている。

0097

いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態Iが組み込まれている組成物であって、組成物内の(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンが実質的に純粋な多形性形態Iである組成物が提供される。多形性形態Iが組み込まれている組成物の特定の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%が多形性形態Iである。

0098

多形性形態Iが組み込まれている組成物の他の実施形態では、組成物が、多形性形態IIを実質的に含まない。多形性形態Iが組み込まれている組成物のある実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満が多形性形態IIである。

0099

多形性形態Iを含む組成物のいくつかの実施形態では、組成物が、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。例えば、ある実施形態では、多形性形態Iを含む組成物は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。

0100

多形性形態Iを含む組成物の他の実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を実質的に含まない。多形性形態Iを含む組成物の一実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩を実質的に含まない。例えば、ある実施形態において、多形性形態Iを含む組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。一実施形態において、多形性形態Iを含む組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩を約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。

0101

いくつかの実施形態では、化合物の特定の多形性形態に関する「実質的に純粋」または「実質的に含まない」という用語は、多形性形態が、不純物を約30重量%未満、約20重量%未満、約15重量%未満、約10重量%未満、約5重量%未満、または約1重量%未満含有することを意味する。他の実施形態では、「実質的に純粋」または「実質的に〜を含まない」は、不純物を含まない物質を指す。不純物は、例えば、化学反応からの副生成物または残留試薬汚染物質分解生成物、他の多形性形態、水、および溶媒を含んでいてもよい。

0102

多形性形態Iが組み込まれている組成物のいくつかの実施形態では、組成物は、多形性形態I以外の多形を実質的に含まない。他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満が、多形性形態I以外の多形である。多形性形態Iが組み込まれている組成物のさらに他の実施形態では、不純物は、存在する多形性形態Iの質量に対して、全質量の約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満を構成する。不純物は、例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの合成からの副生成物、汚染物質、分解生成物、他の多形性形態、水、および溶媒を含んでいてもよい。

0103

いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIが組み込まれている組成物であって、組成物内の(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンが実質的に純粋な多形性形態IIである組成物が提供される。多形性形態IIが組み込まれている組成物のある実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%が多形性形態IIである。

0104

多形性形態IIが組み込まれている組成物の他の実施形態では、組成物は、多形性形態Iを実質的に含まない。多形性形態IIが組み込まれている組成物のある実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満が多形性形態Iである。

0105

多形性形態IIが組み込まれている組成物のいくつかの実施形態では、組成物が、多形性形態II以外の多形を実質的に含まない。他の実施形態では、組成物中に存在する(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満が、多形性形態II以外の多形である。

0106

多形性形態IIを含む組成物のいくつかの実施形態では、組成物は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。例えば、ある実施形態では、多形性形態IIを含む組成物は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。

0107

多形性形態IIを含む組成物の他の実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を実質的に含まない。多形性形態IIを含む組成物の一実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩を実質的に含まない。例えば、ある実施形態では、多形性形態IIを含む組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。一実施形態では、多形性形態IIを含む組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩を約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。

0108

多形性形態IIが組み込まれている組成物のさらに他の実施形態では、不純物は、存在する多形性形態IIの質量に対して、全質量の約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、または約1%未満を構成する。不純物は、例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの合成からの副生成物、汚染物質、分解生成物、他の多形性形態、水、および溶媒を含んでいてもよい。

0109

別の態様では、本明細書に記述される多形性形態の2種または2種超の混合物を含む組成物が提供される。ある実施形態では、本明細書に記述される多形性形態Iおよび形態IIの混合物を含む組成物が提供される。いくつかの実施形態では、組成物は本質的に、多形性形態Iと、5%、4%、3%、2%、1%、または1%未満の形態IIとからなる。他の実施形態では、組成物は本質的に、多形性形態IIと、5%、4%、3%、2%、1%、または1%未満の形態Iとからなる。

0110

多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物のいくつかの実施形態では、組成物は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。例えば、ある実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。

0111

多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物の他の実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を実質的に含まない。多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物の一実施形態では、組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩を実質的に含まない。例えば、ある実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩を約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。一実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩を約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満で有する。

0112

多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物の別の実施形態では、組成物中の多形性形態Iは多形性形態IIよりも多く存在する。例えば、多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む組成物の一実施形態では、組成物中の多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比が99対1から55対45の間、または約60対40、約70対30、約75対25、約80対20、約85対15、約90対10、約95対5、または約99対1である。一実施形態では、多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比が90:1から99:1の間である。さらに別の実施形態では、組成物中の多形性形態IIは、多形性形態Iよりも多く存在する。例えば、組成物中の多形性形態IIと多形性形態Iとの重量比は、99対1から55対45の間、または約60対40、約70対30、約75対25、約80対20、約85対15、約90対10、約95対5、または約99対1である。さらに別の実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIは、組成物中にほぼ同じ量で存在する。

0113

別の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図10に示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態IIIである多形が提供される。さらに別の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図11に示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態IVである多形が提供される。さらに別の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図12に示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態Vである多形が提供される。さらに別の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図13に示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態VIである多形が提供される。さらに別の実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形であって、実質的に図14に示されるようなX線粉末回折パターンを有する形態VIIである多形が提供される。本明細書に記述される多形性形態III、IV、V、VI、またはVIIのいずれかを含む組成物も提供される。

0114

多形の調製
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを合成する1つの方法が、米国特許第7,932,260号に既に記載されている。この参考文献は、その全体が参考として本明細書に援用されており、詳細には(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの合成に関する。多形(多形性形態IおよびIIを含む)を調製するための方法は、実験室規模で生成された(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを調製するための方法に比べて、量および質の相違をもたらす可能性がある。

0115

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態が発見された。特定の温度の選択は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの一方の多形性形態をもう一方よりも好む形成に影響を及ぼす可能性がある。一態様では、本明細書に記述される多形性形態Iは、粗製(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを溶媒または溶媒の組合せに溶解させ(例えば、加熱還流することによって)、その後、溶液を少なくとも約30℃の温度まで冷却することによって調製されてもよい。ある実施形態では、約30℃から約40℃の間、またはより具体的には約30℃から約35℃の間、または約35℃から約40℃の間の温度への溶液の冷却は、多形性形態IIよりも多形性形態Iを生成するのに好ましいと考えられる。適切な溶媒には、例えば、水、または有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアセテート、メチルt−ブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、2−メチルテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、およびメチルイソブチルケトン、ヘキサン、ヘプタン)、またはこれらの混合物が含まれてもよい。さらに他の実施形態では、方法は、多形性形態I固形分などの固形分を単離するステップと;単離された固形分を洗浄するステップと;洗浄された単離済み固形分を乾燥して実質的に純粋な多形性形態Iを得るステップとをさらに含む。

0116

他の実施形態では、多形性形態Iは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩、例えば(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩酸塩などから得てもよい。一実施形態では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩酸塩を溶媒または溶媒の組合せと合わせて、酸性混合物または溶液を形成してもよい。溶媒または溶媒の組合せは、例えば、水および/または有機溶媒であってもよい。一実施形態では、溶媒には、水、エタノール、またはこれらの混合物が含まれる。次いで酸性混合物または溶媒を中和して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを形成し、加熱して、遊離(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの少なくとも一部を多形性形態Iに変換する。ある実施形態では、多形性形態Iの結晶を、中和された混合物または溶液に、加熱前に添加してもよい。中和された混合物または溶液は、少なくとも約30℃、より具体的には40℃から60℃の間、または約50℃の温度で加熱してもよい。

0117

別の態様では、本明細書に記述される多形性形態IIは、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを多形性形態IIに変換することによって調製することができる。多形性形態Iは、粉砕または圧縮によって多形性形態IIに変換することができる。

0118

いくつかの実施形態では、多形性形態IIを調製する方法は、多形性形態Iをミクロン粒度(例えば、約1ミクロンから約10ミクロンの間)まで粉砕するステップと;粉砕された多形性形態Iを、約30℃未満の温度の溶媒中で撹拌して多形性形態IIを形成するステップとを含む。ある実施形態では、粉砕された多形性形態Iを約25℃から約30℃の間の温度で撹拌して、多形性形態IIを形成する。

0119

多形性形態IIを調製するのに上述の粉砕方法で使用される、ある溶媒または溶媒の組合せは、多形性形態Iの形成速度よりも多形性形態IIの形成速度に働く可能性がある。例えば、ある実施形態では、アセトンの使用により、多形性形態Iよりも多形性形態IIの形成速度を増大させることができる。多形性形態IIを調製する方法の1つの変形例において、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iは、約30℃未満、または約25℃から約30℃の間の温度でアセトンに懸濁する。

0120

多形性形態IIを調製するための上述の方法における粉砕は、例えば乳鉢および乳棒、高剪断湿式ミル、高剪断乾式混合機、ジェットミル、ボールミル、またはこれらの組合せを含めた当業者に公知の任意の適切な方法または技法を使用して行ってもよい。ある実施形態では、粉砕は、ボールミルを使用して行われる。さらに、上で論じたように、多形性形態Iを約25℃から約30℃の間の温度で上述の溶媒または溶媒の組合せに懸濁させた懸濁液の撹拌は、意外にも、多形性形態Iよりも多形性形態IIの生成に有利に働く可能性がある。

0121

他の実施形態では、本明細書に記述される多形性形態IIは、多形性形態Iを約500psiから約5000psiの間の圧力で圧縮して、多形性形態Iの少なくとも一部を多形性形態IIに変換することによって調製することができる。ある実施形態では、多形性形態Iは、1000psiから約4500psiの間の圧力で圧縮される。当技術分野で公知の任意の適切な方法は、例えば打錠機または回転式プレスも含め、多形性形態Iを圧縮するのに使用されてもよい。圧縮持続時間は、使用されるプレスのタイプに応じて変えてもよいことを理解すべきである。例えば、打錠機を使用するいくつかの実施形態では、多形性形態IIを生成するのに、多形性形態Iを約30秒、約1分、または最長約5分間圧縮してもよい。回転式プレスが使用される他の実施形態では、多形性形態IIを生成するのに、多形性形態Iを約1秒未満、または約1秒から約30秒の間圧縮してもよい。

0122

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iの圧縮は、意外にも、多形性形態Iの少なくとも一部を多形性形態IIに変換する。

0123

溶媒和物である本明細書に記述される他の多形性形態(例えば、形態III、IV、V、VI、およびVII)は、1種または複数種の溶媒の存在下で多形性形態Iを他の形態に変換することによって調製することができる。いくつかの実施形態では、多形性形態IIIは、多形性形態Iを水およびイソプロピルアルコール(IPA)と混合することによって調製することができる。他の実施形態では、多形性形態IVは、多形性形態IをジメチルホルムアミドDMF)と混合することによって調製することができる。さらに他の実施形態では、多形性形態Vは、多形性形態Iをジメチルホルムアミド(DMF)と混合することによって調製することができる。さらに他の実施形態では、多形性形態VIは、多形性形態Iをジクロロメタン(DCM)と混合することによって調製することができる。さらに他の実施形態では、多形性形態Vは、多形性形態Iをジメチルスルホキシド(DMSO)と混合することによって調製することができる。さらに他の実施形態では、多形性形態VIIは、多形性形態Iを水およびエタノールと混合することによって調製することができる。多形性形態Iを多形性形態III、IV、V、VI、およびVIIの1種に変換する前述の実施形態のいくつかにおいて、多形性形態Iは、室温で1種または複数種の溶媒と混合することができる。

0124

医薬組成物
本明細書に記述される多形性形態は、ニートの化学物質として投与することができるが、医薬組成物または製剤の形態で化合物を投与することが典型的であり好ましい。したがって、本明細書に記述される多形性形態(例えば、形態Iおよび/または形態II)と、生体適合性医薬担体、添加剤、アジュバント、またはビヒクルとを含む医薬組成物が提供される。組成物は、本明細書に記述される多形性形態を単独の活性剤として含むことができるか、あるいは1種または複数種の薬学的に許容される担体もしくは添加剤と混合させた他の剤、例えばオリゴもしくはポリヌクレオチド、オリゴもしくはポリペプチド、薬物、またはホルモンと組み合わせて含むことができる。担体、添加剤、および他の成分は、製剤の他の成分に対して適合性がありかつそのレシピエントに有害ではない限り、薬学的に許容されると考えることができる。

0125

例えばいくつかの実施形態では、本明細書では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iと、薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物が提供される。他の実施形態では、本明細書では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIと、薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物が提供される。さらに他の実施形態では、本明細書では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物と、薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物が提供される。

0126

医薬組成物の一実施形態では、組成物中の多形性形態Iは、多形性形態IIよりも多く存在する。例えば、医薬組成物中の多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比は、99対1から55対45の間であってもよいか、または60対40、70対30、75対25、80対20、85対15、90対10、95対5、もしくは99対1であり得る。一実施形態では、多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比は、90:1から99:1の間である。さらに別の実施形態では、医薬組成物中の多形性形態IIは、多形性形態Iよりも多く存在する。例えば、医薬組成物中の多形性形態IIと多形性形態Iとの重量比は、99対1から55対45の間であってもよいか、または60対40、70対30、75対25、80対20、85対15、90対10、95対5、もしくは99対1であり得る。さらに別の実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIは、医薬組成物中にほぼ同量で存在する。

0127

医薬組成物を製剤化し投与するための技法は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、18版、Mack Publishing Co、Easton、Pa.、1990年に見出すことができる。ここに記述される医薬組成物は、任意の従来方法、例えば混合、溶解、造粒糖衣錠作製、研和乳化カプセル封入包封溶融スピン噴霧乾燥、または凍結乾燥プロセスを使用して製造することができる。最適な医薬製剤は、投与経路および所望の投薬量に応じて当業者が決定することができる。そのような製剤は、投与される剤の物理的状態、安定性、in vivo放出速度、およびin vivoクリアランス速度に影響を及ぼす可能性がある。処置がなされる状態に応じて、これらの医薬組成物を製剤化し、全身にまたは局所的に投与することができる。

0128

医薬組成物は、適切な薬学的に許容される担体を含有するように製剤化され得、任意選択で、医薬品として使用することができる調製物への本明細書に記述される多形性形態の加工を容易にする添加剤および助剤を含むことができる。投与形態は、一般に担体の性質を決定する。例えば、非経口投与用の製剤は、水溶性の形態で活性化合物水溶液を含むことができる。非経口投与に適切な担体は、生理食塩水緩衝生理食塩水デキストロース、水、および他の生理学的に適合性のある溶液の中から選択することができる。非経口投与に好ましい担体は、ハンクス液リンゲル液、または生理学的緩衝食塩水などの、生理学的に適合性のある緩衝液である。組織または細胞投与の場合、特定の障壁を透過するのに適切な浸透剤が、製剤中で使用される。そのような浸透剤は、一般に当技術分野で公知である。タンパク質を含む調製の場合、製剤は、ポリオール(例えば、スクロース)および/または界面活性剤(例えば、非イオン性界面活性剤)などの安定化材料を含むことができる。

0129

あるいは、非経口使用のための製剤は、適切な油性注射懸濁液として調製された本明細書に記述された多形性形態の分散液または懸濁液を含むことができる。適切な親油性溶媒またはビヒクルには、脂肪油、例えばゴマ油と、合成脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチルもしくはトリグリセリド、またはリポソームが含まれる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を増大させる物質、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロースソルビトールデキストラン、およびこれらの混合物を含有することができる。任意選択で懸濁液は、適切な安定化剤または化合物の溶解度を増大させて高度に濃縮された溶液の調製を可能にする剤を含有することもできる。活性剤のpH感受性可溶化および/または持続放出をもたらす水性ポリマー、例えばRohm America Inc.(Piscataway、N.J.)製のEUDRAGIT(商標シリーズなどのメタクリルポリマーを、コーティングまたはマトリックス構造として使用することもできる。エマルジョン、例えば水中油型および油中水型分散液を、任意選択で乳化剤または分散化剤界面活性材料;界面活性剤)により安定化させて使用することもできる。懸濁液は、懸濁化剤、例えばエトキシ化イソステアリルアルコールポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル微結晶性セルロースメタ水酸化アルミニウムベントナイト寒天トラガカントゴム、およびこれらの混合物などを含有することができる。

0130

本明細書に記述される多形性形態を含有するリポソームを、非経口投与に用いることもできる。リポソームは一般に、リン脂質または他の脂質物質から誘導される。リポソーム形態の組成物は、安定化剤、保存剤、および添加剤などの他の成分を含有することもできる。好ましい脂質には、リン脂質およびホスファチジルコリンレシチン)であって天然のものおよび合成のものの両方が含まれる。リポソームを形成する方法は当技術分野で公知である。例えば、Prescott(編)、Methodsin Cell Biology、XIV巻、33頁、Academic Press、New York(1976年)を参照されたい。

0131

いくつかの実施形態では、本明細書に開示される多形またはその組成物は、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体を使用して、経口投与用に製剤化される。経口投与用に製剤化される調製物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、糖衣錠、ロゼンジ剤液体剤ゲル剤シロップ剤スラリー剤、エリキシル剤、懸濁液剤、または散剤の形態であり得る。例示するために、経口使用のための医薬調製物は、活性化合物を固体添加剤と合わせ、任意選択で、得られた混合物を粉砕し、適切な助剤を望みに応じて添加した後に顆粒の混合物を加工して錠剤または糖衣錠のコアを得ることによって、得ることができる。経口製剤は、非経口使用に関して記述されたものにタイプが類似した液体担体、例えば緩衝水溶液および懸濁液などを用いることができる。

0132

好ましい経口製剤には、錠剤、糖衣錠、およびゼラチンカプセル剤が含まれる。これらの調製物は、
a)賦形剤、例えば微結晶性セルロースおよび糖(ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールが挙げられる);
b)結合剤、例えばデンプングリコール酸ナトリウムクロスカルメロースナトリウムケイ酸アルミニウムマグネシウムトウモロコシ小麦、米、ジャガイモ由来デンプンなど;
c)セルロース材料、例えばメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンアラビアゴムやトラガカントゴムなどのゴムゼラチンコラーゲンなどのタンパク質;
d)崩壊剤または可溶化剤、例えば架橋ポリビニルピロリドン、デンプン、寒天、アルギン酸またはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)、または発泡性組成物
e)滑沢剤、例えばシリカタルクステアリン酸またはそのマグネシウムもしくはカルシウム塩、およびポリエチレングリコール
f)矯味矯臭剤および甘味剤
g)着色剤または顔料、例えば製品を識別するかまたは活性化合物の量(投薬量)を特徴付けるためのもの;および
h)他の成分、例えば保存剤、安定化剤、膨潤剤、乳化剤、溶解促進剤浸透圧を調節するための塩、および緩衝剤
を含むがこれらに限定されない1種または複数種の添加剤を含有することができる。

0133

例えば、本明細書に記述される多形性形態の1種または複数種(例えば、形態Iおよび/または形態II)と、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む錠剤が提供される。一実施形態では、錠剤は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの実質的に純粋な多形性形態Iと、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む。他の実施形態では、錠剤は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの実質的に純粋な多形性形態IIと、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む。さらに他の実施形態では、錠剤は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物と、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤とを含む。

0134

錠剤の一実施形態では、組成物中の多形性形態Iは、多形性形態IIよりも多く存在する。例えば、錠剤中の多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比は、99対1から55対45の間であるか、または60対40、70対30、75対25、80対20、85対15、90対10、95対5、もしくは99対1であり得る。一実施形態では、多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比は、90:1から99:1の間である。さらに別の実施形態では、錠剤中の多形性形態IIは、多形性形態Iよりも多く存在する。例えば、錠剤中の多形性形態IIと多形性形態Iとの重量比は、99対1から55対45の間であるか、または60対40、70対30、75対25、80対20、85対15、90対10、95対5、もしくは99対1であり得る。さらに別の実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIは、錠剤中にほぼ同量で存在する。

0135

前述の錠剤のいずれかにおいて、ある変形例では、錠剤は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。前述の錠剤のいずれかにおいて、ある変形例では、単位剤形は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩(例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩)を実質的に含まない。

0136

本明細書では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIを含む錠剤を調製する方法であって、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIを生成するのに適切な条件下で、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを圧縮するステップを含む方法も提供される。適切な条件には、例えば、打錠プロセス中に約500psiから約5000psiの間、または1000psiから約4500psiの間の力を加えるステップを含めてもよい。

0137

ゼラチンカプセルは、ゼラチンで作製された押込み嵌めカプセル、ならびにゼラチンで作製された軟質密封カプセル、およびグリセロールまたはソルビトールなどのコーティングを含む。押込み嵌めカプセル剤は、充填剤、結合剤、滑沢剤、および/または安定化剤などと混合した(1種または複数種の)活性成分を含有することができる。軟質カプセル剤では、活性化合物を、安定化剤と共にまたは安定化剤を含まずに脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの適切な流体に溶解または懸濁させることができる。

0138

糖衣錠のコアには、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタンラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒の混合物を含有することもできる濃縮糖溶液などの適切なコーティングを伴って提供され得る。

0139

組成物は、好ましくは単位剤形で製剤化される。「単位剤形」という用語は、ヒト被験体および他の哺乳類への単位投薬量として適切な、物理的に個別に切り離された単位を指し、各単位は、所望の治療的効果を生じるように計算された所定量の活性材料を、適切な医薬添加剤と併せて含有している(例えば、錠剤、カプセル剤、アンプル剤)。本明細書に記述される多形は、広い投薬量範囲で有効であり、一般に、医薬有効量で投与される。しかし、実際に投与される多形の量は、処置がなされる状態、選択された投与経路、個々の患者の年齢、体重、および応答、ならびに患者の症状の重症度などを含めた関連する状況に照らして、医師により決定されることになることが理解されよう。

0140

本明細書に記述される錠剤または丸剤は、長期にわたる作用といった利点をもたらす剤形を提供するようにまたは酸性条件から保護されるように、コーティングされてもよく、また、他の手法で配合されてもよい。例えば、錠剤または丸剤は、内部投薬および外部投薬要素を含むことができ、後者は、前者を覆うエンベロープの形態である。2つの要素は、胃の中での崩壊に耐えるようにかつ内部要素無傷十二指腸へと通過させるようにまたは放出を遅延させるように働く腸溶層によって分離することができる。様々な材料を、そのような腸溶層またはコーティングに使用することができ、そのような材料には、いくつかの多形性酸、ならびに多形性酸とシェラックセチルアルコール、およびセルロースアセテートなどの材料との混合物が含まれる。

0141

例えば、本明細書に記述される多形性形態の1種または複数種(例えば、形態Iおよび/または形態II)を含む単位投薬量が提供される。一実施形態では、単位投薬量は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの実質的に純粋な多形性形態Iを含む。他の実施形態では、単位投薬量は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの実質的に純粋な多形性形態IIを含む。さらに他の実施形態では、単位投薬量は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物を含む。

0142

単位投薬量の一実施形態では、組成物中の多形性形態Iは多形性形態IIよりも多く存在する。例えば、単位投薬量中の多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比は、99対1から55対45の間であるか、または60対40、70対30、75対25、80対20、85対15、90対10、95対5、もしくは99対1であり得る。一実施形態では、多形性形態Iと多形性形態IIとの重量比は、90:1から99:1の間である。さらに別の実施形態では、単位投薬量中の多形性形態IIは、多形性形態Iよりも多く存在する。例えば、単位投薬量中の多形性形態IIと多形性形態Iとの重量比は、99対1から55対45の間であるか、または60対40、70対30、75対25、80対20、85対15、90対10、95対5、もしくは99対1であり得る。さらに別の実施形態では、多形性形態Iおよび多形性形態IIは、単位投薬量中にほぼ同量で存在する。

0143

前述の単位剤形のいずれかにおいて、ある変形例では、単位剤形がアモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。前述の単位剤形のいずれかにおいて、ある変形例では、単位剤形が(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩(例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩)を実質的に含まない。一実施形態では、単位剤形は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIを含む錠剤であり、この多形性形態IIは、打錠プロセス中に多形性形態Iに力を加えることによって生成されるものである。

0144

本明細書では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIを含む単位投薬量を調製する方法であって、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIを生成するのに適切な条件下、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iを圧縮するステップを含む方法も提供される。適切な条件には、例えば、打錠プロセス中に約500psiから約5000psiの間、または1000psiから約4500psiの間の力を加えるステップを含めてもよい。

0145

投与形態および投薬量
本明細書に記述される多形性形態を含む医薬組成物は、非経口および腸溶技法を含めた任意の従来方法によって、被験体に投与することができる。非経口投与様式には、組成物が胃腸管を経るもの以外の経路によって投与されるもの、例えば静脈内、動脈内、腹腔内、内、筋肉内、関節内、鞘内、および脳室内注射が含まれる。経腸投与様式には、例えば経口、頬側下、および直腸投与が含まれる。経上皮投与様式には、例えば経粘膜投与および経皮投与が含まれる。経粘膜投与には、例えば経腸投与、ならびに経鼻吸入、および深投与;経投与;頬側および舌下投与が含まれる。経皮投与には、例えばパッチおよびイオン泳動デバイス、ならびにペースト、ろう膏、または軟膏局所施用を含めた、受動的なまたは能動的な経皮または経真皮様式が含まれる。非経口投与は、高圧技法、例えばPOWDERJECT(商標)を使用して実現することができる。

0146

さらに、本明細書に記述される多形性形態を有する化合物の治療指数は、癌細胞をそういうものとして同定するマーカー発現する癌細胞への標的化送達に合わせて化合物を修飾するかまたは誘導体化することによって、高めることができる。例えば化合物は、癌細胞に対して選択的または特異的なマーカーを認識する抗体に連結させることができ、その結果、この化合物は、細胞の近傍に運ばれて前述のように局所的にその効果を発揮する。例えば、Pieterszら、Immunol. Rev.、129:57(1992年);Trailら、Science、261:212(1993年);およびRowlinson−Buszaら、Curr. Opin. Oncol.、4:1142(1992年)を参照されたい。化合物の腫瘍指向送達は、とりわけ、放射線処置または化学療法の結果として生じ得る潜在的な非特異的毒性を最小限度に抑えることによって、治療的利益を高めることができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記述される多形性形態を有する化合物と、放射性同位体または化学療法剤とを、同じ抗腫瘍抗体に結合することができる。

0147

本明細書に記述される多形性形態と、本明細書に記述される多形性形態を有する化合物の製剤とに関する薬物動態および薬力学的情報は、前臨床in vitroおよびin vivo試験を通して収集することができ、後で、臨床試験過程で、ヒトで確認する。したがって、本明細書で記述される方法で使用される、本明細書に記述される多形性形態を有する化合物の場合、治療有効用量は、生化学的および/または細胞ベースアッセイから最初に推定することができる。次いで投薬量は、PI3Kδ発現または活性をモジュレートする所望の循環濃度範囲を実現させるために、動物モデル公式化され得る。ヒト研究が実施されるにつれ、様々な疾患および状況に対して適切な投薬レベルおよび処置持続時間に関するさらなる情報が明らかになる。

0148

そのような化合物の毒性および治療的効力は、例えばLD50(集団の50%に対して致死的な用量)およびED50(集団の50%で治療的に有効な用量)を決定するために、細胞培養物または実験動物における標準的な医薬手順によって決定することができる。毒性と治療的効果との間の用量比は、「治療指数」であり、これは典型的には、比LD50/ED50で表される。大きい治療指数を示す化合物、即ち毒性用量が有効用量よりも実質的に高い化合物が好ましい。そのような細胞培養アッセイおよび追加の動物研究から得られるデータは、ヒトが使用するための、ある範囲の投薬量を製剤化するのに使用することができる。そのような化合物の投薬量は、好ましくは、毒性を僅かしかまたは全く含まないED50を含んだ循環濃度の範囲内にある。

0149

用量のタイミングおよび順序を調節する任意の有効な投与レジメンを使用できることを、理解すべきである。本明細書に記述される多形性形態を有する化合物、およびその医薬組成物は、その意図される目的を達成するのに有効な量で活性成分が投与されるものを含んでいてもよい。

0150

いくつかの実施形態において、「治療有効量」は、PI3Kδの発現もしくは活性をモジュレートし、かつそれによって適応症罹患している個体を処置するのに、またはその適応症の既存の症状を緩和するのに、十分な量を意味する。治療有効量の決定は、特に本明細書において提供される詳細な開示に照らして、十分に当業者の能力の範囲内である。

0151

ヒト被験体に関する例示的な投薬レベルは、体重1キログラム当たり活性剤約0.001ミリグラム(mg/kg)から約1000mg/kg程度である。典型的には、活性剤の投薬単位は、例えば適応症、投与経路、および状態の重症度に応じて、約0.01mgから約1000mg、好ましくは約0.1mgから約100mgを含む。投与経路に応じて、適切な用量は、体重、体表面積、または器官サイズに従い計算することができる。最終投薬レジメンは、薬物の作用を改変する様々な要因、例えば化合物の特異的活性疾患状態の識別および重症度、患者の応答性、患者の年齢、状態、体重、性別、および食餌、および任意の感染の重症度を考慮する良好な医療行為に鑑み、主治医によって決定される。考慮することができる追加の要因には、投与の時間および頻度、薬物の組合せ、反応感受性、および療法に対する耐性/応答が含まれる。本明細書で述べた製剤のいずれかを含む処置に適切な投薬量のさらなる改善は、特に開示される投薬量情報およびアッセイならびにヒト臨床試験で観察された薬物動態データに照らして、過度実験をすることなく当業者によって日常的に行われる。適切な投薬量は、用量応答データと一緒体液または他のサンプル中の剤の濃度を決定するための確立されたアッセイの使用を通して確認することができる。

0152

投薬する頻度は、剤の薬物動態パラメーターおよび投与経路に依存する。投薬量および投与は、十分なレベルの活性部分を提供するようにまたは所望の効果を維持するように調整される。したがって、医薬組成物は、必要に応じて剤の所望の最小レベルを維持するように、単一用量で、複数の個別的用量で、連続注入で、持続放出デポーで、またはこれらの組合せで投与することができる。短時間作用型医薬組成物(即ち、短い半減期)は、1日1回、または1日あたり1回を超える回数で(例えば、1日2回、3回、または4回)投与することができる。長時間作用型医薬組成物は、3日から4日ごと、毎週、または2週間に1回投与されてもよい。

0153

多形の生物学的同等性
本明細書では、本明細書に記述される多形性形態Iおよび多形性形態IIに対して生物学的に同等な多形も提供される。

0154

ある実施形態では、2種の多形の間の生物学的同等性は、実質的に類似した生物学的利用可能性、実質的に類似した効力、実質的に類似した安全性プロファイル、またはこれらの組合せを有する多形を指す。

0155

さらに他の実施形態では、生物学的同等性は、実質的に類似した薬物動態プロファイルまたは治療的効果を示す多形を指す。生物学的同等性は、いくつかのin vivoおよびin vitro方法を通して実証することができる。これらの方法は、例えば、薬物動態、薬力学、臨床、およびin vitro研究を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、生物学的同等性は、負荷用量定常状態用量、薬物の初期または定常状態濃度、生物学的半減期、排出速度、曲線下面積(AUC)、クリアランス、ピーク血液または血漿濃度(Cmax)、ピーク濃度到達時間(Tmax)、生物学的利用可能性、および効力を含めた、当技術分野で公知の任意の適切な薬物動態尺度または薬物動態尺度の組合せを使用して実証することができる。いくつかの実施形態では、生物学的同等性は、類似の投薬量を用いて実現される。代替の実施形態では、生物学的同等性は異なる投薬量を用いて実現される。

0156

多形およびその組成物の治療的使用
治療的または予防的にPI3Kδの活性を選択的にまたは特異的に阻害するための、本明細書に記述される多形またはその組成物の使用も提供される。上記方法は、PI3Kδ活性を阻害するのに十分な量で多形またはその組成物を、それを必要とする個体に投与するステップを含む。上記方法は、その症状または病状がPI3Kδの発現または活性によって媒介される状態を罹っているかまたは該状態に曝されているヒトまたは動物を処置するのに用いることができる。

0157

いくつかの実施形態では、「処置する」は、障害に罹る可能性があるがまだ該障害を有するとは診断されていない動物でその障害が生じるのを防止すること;該障害を阻害すること、即ちその発症を阻止すること;該障害を軽減すること、即ちその退行を引き起こすこと;または該障害を緩和すること、即ち該障害に関連する症状の重症度を低減させることを指す。いくつかの実施形態では、「障害」は、限定するものではないが医学的障害、疾患、状態、および症候群などを包含することが意図されている。

0158

本出願に開示される方法は、動物被験体、好ましくは哺乳類、より好ましくは霊長類、さらにより好ましくはヒトを処置する様々な形態を包含する。処置することができる哺乳類動物の中には、例えば、ヒト;イヌおよびネコを含めた伴侶動物ペット);ウシウマヒツジブタ、およびヤギを含めた家畜ラットマウスウサギモルモット、および非ヒト霊長類を含めた実験用動物;および動物園用標本がある。処置することができる非哺乳類動物には、例えば、爬虫類、および両生類が含まれる。

0159

一態様では、本明細書に記述される多形およびその組成物は、癌細胞などの、造血起源の癌細胞の成長または増殖を阻害する方法で用いることができる。いくつかの実施形態では、癌細胞はリンパ起源のものであり、特定の実施形態では、癌細胞は、Bリンパ球またはBリンパ球前駆細胞(progenitor)に関連するかまたはそれらに由来する。本出願に開示される方法を使用する処置が適している癌には、リンパ腫(例えば、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ球性リンパ腫などの、リンパ様および細網内皮細胞組織の悪性新生物);多発性骨髄腫;白血病(例えば、リンパ球性白血病、慢性骨髄性顆粒球性)白血病)が含まれるが、これらに限定するものではない。p110δを発現する他の癌細胞(造血起源またはその他のもの)は、本明細書に記述される多形およびその組成物を投与することによって処置することもできる。

0160

特定の実施形態では、癌が白血病またはリンパ腫である。特定の実施形態では、癌は、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫(MM)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、非ホジキンリンパ腫(NHL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である。一実施形態では、癌は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)またはB細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)である。非ホジキンリンパ腫は、例えば濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、および辺縁層リンパ腫を含む無痛性B細胞疾患、ならびに例えばバーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、およびマントル細胞リンパ腫(MCL)を含む侵攻性(aggressive)リンパ腫を包含する。一実施形態では、癌は無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)である。

0161

別の態様では、本明細書に記述される多形およびその組成物は、癌を有する患者を処置する方法で用いることができる。いくつかの実施形態では、上記癌は、血液学的悪性腫瘍である。特定の実施形態では、血液学的悪性腫瘍は白血病(例えば、慢性リンパ性白血病)またはリンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫)である。

0162

さらに別の態様では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、多形性形態II、または多形性形態Iと多形性形態IIとの混合物を、PI3K媒介型障害を有する個体に投与することによって、PI3K媒介型障害を有する該個体を処置する方法が提供される。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、多形性形態II、または多形性形態Iと多形性形態IIとの混合物を個体に投与することによって、個体のPI3Kをモジュレートする方法も提供される。1つの変形例では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、多形性形態II、または多形性形態Iと多形性形態IIとの混合物は、他の多形性形態を実質的に含まない。別の変形例では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、多形性形態II、または多形性形態Iと多形性形態IIとの混合物は、アモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。別の変形例では、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、多形性形態II、または多形性形態Iと多形性形態IIとの混合物は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩(例えば、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのHCl塩)を実質的に含まないアモルファスまたは非結晶質(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンを実質的に含まない。

0163

前述の方法のいずれかにおいて、多形性形態は、単位投薬量として、例えば錠剤の形態で個体に投与されてもよい。多形性形態IIが錠剤の形態で投与される変形例では、多形性形態IIは、打錠プロセスで多形性形態Iを圧縮することにより生成される。例えば、約500psiから約5000psiの間、約500psiから約5000psiの間、または1000psiから約4500psiの間の力を、打錠プロセス中に加えてもよい。

0164

製造物品およびキット
本明細書に開示される多形を含みかつ薬学的に許容される担体中で製剤化される組成物を、調製し、適切な容器内に置き、指示される状態の処置のためのラベルを貼ることができる。したがって、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの1種または複数種の多形性形態の剤形と、化合物を使用するための指示を含むラベルとを含む、容器などの製造物品も企図される。

0165

いくつかの実施形態では、製造物品は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iと、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤との剤形を含む容器である。他の実施形態では、製造物品は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態IIと、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤との剤形を含む容器である。さらに他の実施形態では、製造物品は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態Iおよび多形性形態IIの混合物と、1種または複数種の薬学的に許容される担体または添加剤との剤形を含む容器である。本明細書に記述される製造物品の一実施形態では、剤形が錠剤である。

0166

キットも企図される。例えばキットは、医薬組成物の剤形と、医学的状態の処置において上記組成物を使用するための指示を含む添付物(package insert)とを含むことができる。キット内の、使用するための指示は、例えば血液学的悪性腫瘍を含めたPI3K媒介型障害を処置するためのものであってもよい。ある実施形態では、キット内の、使用するための指示は、白血病を処置するためのものであってもよい。一実施形態では、キット内の使用するための指示は、非ホジキンリンパ腫(NHL)または慢性リンパ性白血病(CLL)を処置するためのものであってもよい。ある実施形態では、ラベル上に示される状態には、例えば癌の処置を含めることができる。

0167

以下の実施例は、本出願に開示される実施形態の理解をさらに助けるために提供され、実施例が関係する技術の当業者に周知の従来の方法の理解を前提とする。以下に記述される特定の材料および条件は、本明細書に開示される実施形態の特定の態様を具体化するものであり、その妥当な範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

0168

(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態を、以下に記述される手順を使用したX線粉末回折パターン(XPPD)、示差走査熱量測定(DSC)、およびサーモグラフィ分析(TGA)を含めた様々な分析技法によって特徴付けた。

0169

X線粉末回折:XRPDパターンを、回転する反射ステージと共に構成されたPANalytical X’Pert MPD Pro粉末X線回折計、データ獲得範囲:2〜40度2θ、銅(Cu)アノード;Kα1/Kα2放射線管電流40mA;管張力45kV;自動発散および抗散乱スリットを使用して収集した。サンプルは、ケイ素ホルダー上の薄層として固体材料を分布させることにより、分析用に調製した。各ホルダーを、反射/透過ステージ上に取り付け、データ獲得中は回転させた。

0170

示差走査熱量測定:DSCは、TA Instruments Q2000 DSC機器を使用して行った。サンプルをアルミニウムDSCパン内に置き、重量を正確に記録した。パンを蓋で覆い、次いで圧着するかまたは密閉封止した(hermetically
sealed)。同じセルを25℃で平衡にし、10℃/分の速度で300℃の最終温度まで、窒素パージ下で加熱した。インジウム較正標準として使用した。

0171

熱重量分析:TGAを、TA Instruments Q5000 TGA機器を使用して行った。各サンプルを、アルミニウムのサンプルパンに置き、TG炉内に挿入した。炉を、最初に25℃で平衡にし、次いで10℃/分の速度で300℃の最終温度まで窒素下で加熱した。TGA炉を、磁気Curie点法を使用して較正した。

0172

(実施例1)
形態Iの調製
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン20.6gを、164mLのメタノールおよび36mLの水の混合物中に懸濁させた。撹拌しながら、混合物を約1.5時間加熱還流(約66℃)した。溶解が終了したら、水をゆっくり添加した。溶液の温度を約75℃に到達させた。約100mLの水を添加すると固形分が形成され、次いで約30〜35℃までゆっくり冷却した。形態Iを、約35℃での真空濾過によって単離し、約40℃で真空乾燥した。乾燥した固形分をXRPDおよびDSCにより分析した。図1Aおよび1Bは、多形性形態IのXRPDおよびDSCパターンを示す。

0173

(実施例2)
粉砕による形態Iからの形態IIの調製
形態Iを、実施例1で記述されるように調製した。形態Iの固形分を、30Hzで10分間、バッチごとボールミル粉砕した。サンプルをXRPDにより分析した。下記の表1は、多形性形態Iの変換により観察された多形性形態IIの量をまとめたものである。

0174

表1の結果は、形態Iが、ボールミル粉砕技法を使用して形態IIに首尾良く変換されることを示した。

0175

さらに、形態I 10gを30Hzで10分間ボールミル粉砕し、28℃のアセトン300mL中で撹拌した。図3に見られるように、形態Iから形態IIへの約50%の変換が18時間後に観察され、約90%の変換が40時間後に観察された。

0176

(実施例3)
形態Iから形態IIへの変換における乾式および湿式粉砕の比較
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態Iを、様々な粉砕方法を使用して前処理した後に、アセトン中またはTHF中のいずれかでスラリーを形成し、室温で、22℃で、または30℃で撹拌した。以下の表2は、実験の条件および結果をまとめたものである。この実施例で使用される「豊富に存在する」は、形態Iよりも形態IIを実質的に多く含有するサンプルを言う。

0177

上記表2の結果は、いくらかの形態Iが、小規模で、乳鉢および乳棒による乾式粉砕を使用して形態IIに変換されたことを示す。さらに形態Iは、ジェットミル粉砕を使用して数日後に形態IIに変換された。さらに図4は、形態Iの固形分を湿式粉砕後にアセトンに懸濁させた場合の、8日間にわたる多形性形態のXRPDの比較を示している。

0178

(実施例4)
圧縮による形態Iから形態IIの調製
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態Iに、以下の表3に示されるように、液圧式打錠プレス(ENERPAC Model P142液圧式プレス;#9166 0.275インチパンチ)で高圧をかけた。緩和時間は、圧縮と圧縮との間の時間である。圧縮された固形分のサンプルを、XRPDおよびDSCにより分析した。図2Aおよび2Bは、多形性形態IIのXRPDおよびDSCのパターンを示す。

0179

表3の結果は、100〜200mgの規模で圧縮中に、形態Iが形態IIに部分的に変換されることを示した。図5Aおよび5Bは、それぞれ様々な圧力で圧縮する前後での、形態Iの固形分の2ロットのXRPDパターンを示す。図5Cは、60分間3000psiを使用して圧縮された形態Iの固形分のXRPDパターンを示す。この図に関し、形態Iから形態IIへの50%を超える変換が、この条件下で観察された。

0180

(実施例5)
アセトン懸濁液中での形態変換に対する温度の効果
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態Iを、50mg/mLの濃度でアセトンに懸濁させ、5〜6日間にわたり磁気により撹拌した。異なる温度での4つの実験を実施した。

0181

表4は、4つの実験のそれぞれに関する反応条件および観察された多形性形態の量をまとめたものである。この実施例で使用される「豊富に存在するII」は、形態Iよりも実質的により多くの形態IIを含有するサンプルを言う。

0182

上記表4の結果から、27℃および30℃での形態Iから形態IIへの変換速度は33℃および37℃での変換速度よりも速いことが、予期せず観察された。

0183

(実施例6)
固形分の形態変換に対する温度の効果
DSCは、各多形に関する近接した融点と、形態Iを生成する約115℃での形態IIにおける固体間転移を示した。この知見を確認するために、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態I 200〜500gを、22時間、Destinyを使用して50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、および120℃のジャケット温度で加熱した。サンプルを、X線粉末回折パターンにより分析し、これを図6に示す。この図を参照すると、形態Iから形態IIへの変換が90℃付近で観察された。

0184

(実施例7)
水和スクリーン
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態I 約50mgを、(A)イソプロピルアルコール(IPA)および水の1mLの混合物、または(B)エタノールおよび水の1mLの混合物のいずれかに、室温で数日間スラリー化した。IPA/水およびエタノール/水の水和物スクリーンの結果を、それぞれ表5および6にまとめる。本明細書で使用される、液相中の水分活性(aw)は、大気中の相対湿度に対応する。例えば0.5awは、50%の相対湿度に等しい。

0185

表5の結果は、IPA/水系での水分活性が0.7よりも低い場合、形態Iが形態IIにゆっくり変換するのが観察されたことを示す。また、IPA/水系での水分活性が0.7から0.9の場合、新しい結晶質形態IIIも観察された。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態IIIは,混合型溶媒和物/水和物である。

0186

エタノール/水系において、水分活性が0.2から0.4の場合、形態Iは形態IIにゆっくり変換した(データは、上記表6に示されていない)。さらに、水分活性が0.5および0.6の場合、変換は観察されなかった(データは、上記表6に示されていない)。表6は、水分活性が0.7および0.8の場合、新しい結晶質形態VIIが観察されたことを示す。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態VIIは、混合型水/エタノール溶媒和物であった。

0187

(実施例8)
結晶構造の分析
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの多形性形態I、III、IV、およびVを、単結晶X線結晶構造解析により分析した。多形性形態IIは、毛管XRPDにより分析した。表7は、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンのこれら5種類の多形の結晶構造データをまとめたものである。

0188

(実施例9)
形態変換のモニタリング
(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態Iから形態IIへの変換を、3種の技法:(1)Lasentec集束ビーム反射測定(FBRM)プローブ、(2)顕微鏡法、および(3)XRPDを使用してモニタした。形態Iの固形分(1gおよび10g)を最初に10分間ボールミル粉砕し、次いで28℃にて、20体積のアセトン中でスラリー化した。

0189

FBRMプローブ:形態Iから形態IIへの変換を、Lasentec FBRMプローブを使用してモニタした。FBRMは、実験実施中の粒子カウントおよびサイズをモニタする。図7は、3つの矢印により表される3つの全く異なる領域を示す。
領域1:破壊され部分的に溶解したボールミル粉砕後の固形分
領域2:形態Iの核形成(潜在的には形態IIも)
領域3:形態Iから形態IIへの変換
図7は、ボールミル粉砕された形態Iから形態IIへ変換中の弦長(粒度に関する)分布の傾向を示す。

0190

顕微鏡法:ボールミル粉砕後、固形分は、形態Iおよびおそらくは形態IIの種に加えて、有意な量のアモルファス材料を含有することが観察された。アセトン中でスラリー化されると、アモルファス材料は溶解し、形態I(大部分)および形態IIとして沈殿した。最後の段階で、形態Iは形態IIに変換するが、いくらかの形態Iの結晶が残る。

0191

XRPD:形態Iから形態IIへの変換は、XRPDによってもモニタした。アセトン中のスラリーのXRPD分析は、変換が最初は速く、次いで引き続き遅くなることを示した。図8は、時間に対する固体形態の定性的変化を示し、これは、変換がゆっくり始めて終了に至るまでずっと加速する典型的な系とは対照的である。

0192

(実施例10)
多形の無水形態および固体間転移
それぞれ多形性形態Iおよび多形性形態IIに関する図1Bおよび2Bに示されるTGAのトレースは、無水固形分の特徴付けを裏付ける。これらの図は、約125℃よりも低いときの少量の質量損失を示す。

0193

(実施例11)
形態1および形態IIの吸湿性
図9Aおよび9Bは、それぞれ、一定温度における、ある範囲の湿度での多形性形態Iおよび多形性形態IIに関する吸着および脱着のトレースを示す。どちらのグラフも、多形は、25℃で90%の相対湿度で1重量%未満の水分を吸収することを示す。この実施例は、多形性形態Iおよび多形性形態IIの非吸湿性を裏付ける。

実施例

0194

(実施例12)
反応混合物からの形態Iの単離
反応容器に、5−フルオロ−3−フェニル−2−((1S)−1−((9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル)アミノ)プロピル)キナゾリン−4(3H)−オン(35.1グラム)、無水エタノール(48mL)、水(24mL)、および12N塩酸(HCl)(5mL)を入れた。混合物を約21℃で撹拌し、さらに12N HClを少量ずつ添加して、溶液を生成した。反応が進むにつれ、(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの塩酸塩が溶液から結晶化し、懸濁液を形成した。約2時間後、酸性反応懸濁液を50mLのエタノールと合わせた。懸濁液を、pHが約7.5に到達するまで、炭酸ナトリウム水溶液(50mLの水中に5.5グラム)をゆっくり添加しながら中和した。使用した塩基の体積は約35〜40mLであった。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態Iの種晶(187mg)を反応混合物に添加した。混合物を撹拌し、約50℃に加熱した。次いで水(300mL)を、エタノールの割合が約21%(v/v)に到達するまでゆっくり添加した。(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピル)−5−フルオロ−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの形態Iの固形分を、冷却することなく、濾過によって単離し、水で洗浄し、約40℃で減圧下乾燥した。乾燥した形態Iの固形分の収量は、16.4グラムであった。

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