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技術 X線診断装置及び画像処理装置

出願人 キヤノンメディカルシステムズ株式会社
発明者 大石悟
出願日 2014年11月28日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2014-241735
公開日 2016年6月2日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2016-101363
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 流入時間 到達遅れ 逐次近似法 ベクトル表記 逐次近似 回転撮影 PACS X線動画像
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年6月2日)のものです。
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図面 (10)

課題

重なっている血流の情報を効率よく区別することを可能にするX線診断装置及び画像処理装置を提供する。

解決手段

X線診断装置1は、取得部331と、算出部332とを備える。取得部331は、造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、注目領域よりも造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する。算出部332は、第2の遷移情報を用いて第1の遷移情報を解析することで、注目領域における血流ごとの血流情報を算出する。

概要

背景

従来、X線診断装置においては、血管造影撮影を行って血管構造を観察する場合に、DSA(Digital Subtraction Angiography)撮影が用いられる。DSA撮影は、造影剤注入していない状態のX線画像(以下、適宜「マスク画像」という)と、造影剤が注入された状態のX線画像(以下、適宜「コントラスト画像」という)とをそれぞれ撮影して、画像間でサブトラクションを行うことにより、血管のみが描出されたDSA画像収集する撮影方法である。

ここで、上述したDSA画像において血管が重なっている領域では、造影剤によって最初に造影される血管は観察することができるが、その後造影される血管は観察することができない場合がある。例えば、最初に造影された血管から造影剤が抜ける前に重なっている血管が造影されると、後で造影される血管を最初に造影された血管と区別して観察することが困難となる。

そこで、従来技術においては、DSA画像において血管が重なった場合、例えば、最初に造影される血管と後に造影される血管とが重ならない角度にCアームを移動させて、再度造影剤を注入してDSA画像を収集する。または、例えば、最初に造影される血管より末梢側までカテーテルを挿入した後、再度造影剤を注入してDSA画像を収集する。

概要

重なっている血流の情報を効率よく区別することを可能にするX線診断装置及び画像処理装置を提供する。X線診断装置1は、取得部331と、算出部332とを備える。取得部331は、造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、注目領域よりも造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する。算出部332は、第2の遷移情報を用いて第1の遷移情報を解析することで、注目領域における血流ごとの血流情報を算出する。

目的

本発明が解決しようとする課題は、重なっている血流の情報を効率よく区別することを可能にするX線診断装置及び画像処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、前記注目領域よりも前記造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する取得部と、前記第2の遷移情報を用いて前記第1の遷移情報を解析することで、前記注目領域における血流ごとの血流情報を算出する算出部と、を備える、X線診断装置

請求項2

前記算出部は、前記造影剤に関する因子を用いて前記第2の遷移情報を変化させた1又は複数の遷移情報と、前記第1の遷移情報とを近似させることで、前記注目領域に含まれる1又は複数の血流の血流情報を算出する、請求項1記載のX線診断装置。

請求項3

前記算出部は、前記造影剤に関する因子として、血管内での前記造影剤の希釈拡散血管壁抵抗に因る速度低下、及び、到達遅れ時間のうち少なくとも1つを用いて前記血流ごとの血流情報を算出する、請求項2記載のX線診断装置。

請求項4

前記算出部は、前記注目領域に近接する領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移との差分が最小となるように、前記第2の遷移情報を変化させる、請求項2又は3記載のX線診断装置。

請求項5

前記算出部は、前記第2の遷移情報を変化させた1又は複数の遷移情報と前記第1の遷移情報との差分が所定の閾値以下となるように前記注目領域にて重なる血流数を変化させる逐次近似法により、前記注目領域にて重なる血流数及び前記第1の遷移情報を構成する血流ごとの血流情報を算出する、請求項2乃至4のいずれか1つに記載のX線診断装置。

請求項6

前記算出部は、前記注目領域に含まれる血流ごとの血流情報が算出された際の前記1又は複数の遷移情報と前記第1の遷移情報との誤差を血液の乱流を示す乱流度として算出する、請求項2乃至5のいずれか1つに記載のX線診断装置。

請求項7

前記算出部によって算出された血流ごとの血流情報に基づいて、前記造影剤の流入時間を示す動画像及び色相変換画像のうち少なくとも一方を表示部にて表示させる表示制御部をさらに備える、請求項1乃至6のいずれか1つに記載のX線診断装置。

請求項8

前記表示制御部は、血管内での前記造影剤の希釈、拡散、血管壁の抵抗に因る速度低下、到達遅れ時間、及び、血液の乱流を示す乱流度のうち少なくとも1つについて前記表示部にて表示させる、請求項7記載のX線診断装置。

請求項9

造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、前記注目領域よりも前記造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する取得部と、前記第2の遷移情報を用いて前記第1の遷移情報を解析することで、前記注目領域における血流ごとの血流情報を算出する算出部と、を備える、画像処理装置

技術分野

0001

本発明の実施の形態は、X線診断装置及び画像処理装置に関する。

背景技術

0002

従来、X線診断装置においては、血管造影撮影を行って血管構造を観察する場合に、DSA(Digital Subtraction Angiography)撮影が用いられる。DSA撮影は、造影剤注入していない状態のX線画像(以下、適宜「マスク画像」という)と、造影剤が注入された状態のX線画像(以下、適宜「コントラスト画像」という)とをそれぞれ撮影して、画像間でサブトラクションを行うことにより、血管のみが描出されたDSA画像収集する撮影方法である。

0003

ここで、上述したDSA画像において血管が重なっている領域では、造影剤によって最初に造影される血管は観察することができるが、その後造影される血管は観察することができない場合がある。例えば、最初に造影された血管から造影剤が抜ける前に重なっている血管が造影されると、後で造影される血管を最初に造影された血管と区別して観察することが困難となる。

0004

そこで、従来技術においては、DSA画像において血管が重なった場合、例えば、最初に造影される血管と後に造影される血管とが重ならない角度にCアームを移動させて、再度造影剤を注入してDSA画像を収集する。または、例えば、最初に造影される血管より末梢側までカテーテルを挿入した後、再度造影剤を注入してDSA画像を収集する。

先行技術

0005

米国特許出願公開第2013/0077839号明細書

発明が解決しようとする課題

0006

本発明が解決しようとする課題は、重なっている血流の情報を効率よく区別することを可能にするX線診断装置及び画像処理装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

実施の形態のX線診断装置は、取得部と、算出部とを備える。取得部は、造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、前記注目領域よりも前記造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する。算出部は、前記第2の遷移情報を用いて前記第1の遷移情報を解析することで、前記注目領域における血流ごとの血流情報を算出する。

図面の簡単な説明

0008

図1は、第1の実施形態に係る医用情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示す図である。
図3は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図4は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図5は、第1の実施形態に係る上流領域のTDCと注目領域のTDCとの関係を説明するための図である。
図6は、第1の実施形態に係る上流領域のTDCと注目領域のTDCとの関係を説明するための図である。
図7は、第1の実施形態に係る算出部による処理の一例を説明するための図である。
図8は、第1の実施形態に係る表示制御部によって表示される動画像の一例を示す図である。
図9は、変形例に係る表示制御部によって表示される画像の一例を示す図である。

実施例

0009

以下に、添付図面を参照して、実施形態に係るX線診断装置及び画像処理装置を説明する。なお、以下では、医用情報処理システムに含まれるX線診断装置が処理を実行する場合を例に挙げて説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。

0010

(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る医用情報処理システムの構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る医用情報処理システム100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る医用情報処理システム100は、X線診断装置1と、画像保管装置2と、画像処理装置3とを有する。図1に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)により、直接的、又は間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、医用情報処理システム1にPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入され、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、X線画像等を相互に送受信する。

0011

画像保管装置2は、X線診断装置1から受信したX線画像や、画像処理装置3から受信した各種画像保管する。なお、図1においては、医用画像診断装置として、X線診断装置1のみが示されているが、X線CT装置やMRI装置などが医用情報処理システム100に含まれる場合であってもよい。また、その他種々の情報処理装置が医用情報処理システム100に含まれる場合であってもよい。かかる場合には、画像保管装置2は、それら種々の装置から画像を受信して保管することができる。

0012

画像処理装置3は、医用画像診断装置によって収集された医用画像に対して種々の画像処理を実行する。例えば、画像処理装置3は、X線診断装置1や、画像保管装置2から取得したX線画像に対して画像処理を実行する。なお、画像処理装置3は、以下、X線診断装置1が実行する処理と同様の処理を実行することができる。

0013

図2は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示す図である。図2に示すように、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、X線撮影機構10と、画像処理装置20とを有する。X線撮影機構10は、X線管球11と、検出器FPD(Flat Panel Detector))12と、C型アーム13と、寝台14とを有し、インジェクター50が接続される。

0014

インジェクター50は、被検体Pに挿入されたカテーテルから造影剤を注入するための装置である。ここで、インジェクター50からの造影剤注入開始は、後述する画像処理装置20を介して受信した注入開始指示に従って実行される場合であってもよいし、操作者が直接インジェクター50に対して入力した注入開始指示に従って実行される場合であってもよい。

0015

C型アーム13は、X線管球11及び検出器12を支持し、支持部(図示を省略)に設けられたモータにより、寝台14上に横臥する被検体Pの周りプロペラのように高速回転する。ここで、C型アーム13は、直交する3軸であるXYZ軸に関してそれぞれ回転可能に支持され、図示しない駆動部によって各軸で個別に回転する。

0016

画像処理装置20は、図2に示すように、A/D(Analog/Digital)変換部21と、画像メモリ22と、サブトラクション部23と、フィルタリング部24と、アフィン変換部25と、LUT(Look Up Table)26と、撮影制御部27と、散乱線補正部28と、ビームハードニング補正部29と、リング補正部30と、3次元再構成部31と、3次元画像処理部32と、制御部33と、表示部40とを有する。また、画像処理装置20は、図示していないが、例えば、マウスキーボードトラックボールポインティングデバイスなど、X線診断装置1に対する各種操作を操作者から受け付ける入力部を有する。

0017

表示部40は、画像処理装置20によって処理された各種画像や、GUI(Graphical User Interface)などの各種情報を表示する。例えば、表示部40は、CRT(Cathode Ray Tube)モニタ液晶モニタなどである。A/D変換部21は、検出器12に接続され、検出器12から入力されたアナログ信号デジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をX線収集画像として画像メモリ22に格納する。画像メモリ22は、X線収集画像(投影データ)を記憶する。また、画像メモリ22は、後述する3次元再構成部31によって再構成された再構成データボリュームデータ)や、3次元画像処理部32によって生成された3次元画像を記憶する。また、画像メモリ22は、後述するサブトラクション部23によって生成された差分画像を記憶する。

0018

サブトラクション部23は、DSA(Digital Subtraction Angiography)画像などの差分画像を生成する。例えば、サブトラクション部23は、画像メモリ22に記憶されたマスク画像及びコントラスト画像の投影データ又はボリュームデータを用いてDSA画像を生成する。

0019

フィルタリング部24は、高周波強調フィルタリングなどを行う。アフィン変換部25は、画像の拡大や縮小、移動などを行う。LUT26は、諧調変換を行う。散乱線補正部28は、マスク画像及びコントラスト画像に含まれる散乱線成分を除去する散乱線補正を行う。ビームハードニング補正部29は、軟部組織の厚さ、もしくは軟部組織の厚さ及び骨領域の厚さに基づく補正テーブルを用いてビームハードニング補正を行う。リング補正部30は、検出器12のゲインの不均一性などに基づくリング状のアーチファクトを除去するためのリング補正を行う。

0020

撮影制御部27は、後述する制御部33の制御のもと、X線撮影機構10による撮影に係る各種処理を制御する。例えば、撮影制御部27は、C型アーム13を回転させながら所定のフレームレートで投影データを収集する回転撮影を制御する。また、撮影制御部27は、C型アーム13を回転制御している間、図示しない高電圧発生部を制御してX線管球11からX線を連続的又は断続的に発生させ、検出器12によって被検体Pを透過したX線を検出させるように制御する。

0021

3次元再構成部31は、X線撮影機構10による回転撮影によって収集された投影データから再構成データ(ボリュームデータ)を再構成する。例えば、3次元再構成部31は、サブトラクション部23によってマスク画像とコントラスト画像とが差分され、画像メモリ22によって記憶されたサブトラクション後の投影データからボリュームデータを再構成する。或いは、3次元再構成部31は、A/D変換部21によってデジタルデータに変換され、画像メモリ22に記憶された投影データからボリュームデータを再構成する。そして、3次元再構成部31は、再構成したボリュームデータを画像メモリ22に格納する。

0022

3次元画像処理部32は、画像メモリ22によって記憶されたボリュームデータから3次元画像を生成する。例えば、3次元画像処理部32は、ボリュームデータからボリュームレンダリング画像や、MPR(Multi Planar Reconstruction)画像を生成する。そして、3次元画像処理部32は、生成した3次元画像を画像メモリ22に格納する。

0023

制御部33は、X線診断装置1全体を制御する。具体的には、制御部33は、X線撮影機構10によるX線画像の撮影、X線画像の解析、表示画像の生成、表示部40における表示画像の表示などに係る各種処理を制御する。例えば、制御部33は、X線撮影機構10によって撮影されたX線画像に含まれる造影剤の信号強度の遷移(TDC:Time Density Curve)を解析して、表示画像とともに解析結果を表示するように制御する。ここで、制御部33は、例えば、図2に示すように、取得部331と、算出部332と、表示制御部333とを有し、X線画像における造影剤のTDCを解析することで、重なっている血管の情報を効率よく区別することを可能にする。

0024

上述したように、従来のX線診断装置では、例えば、DSA画像において血管(血流)が重なっている場合、最初に造影される血管と後に造影される血管とが重ならない角度にCアームを移動させて、再度造影剤を注入してDSA画像を収集したり、最初に造影される血管より末梢側までカテーテルを挿入した後、再度造影剤を注入してDSA画像を収集したりすることで、血管(血流)を区別できるようにする。

0025

しかしながら、例えば、血管が重ならない角度にCアームを移動させる場合、予め3次元血管画像がないと、最初に造影される血管と後に造影される血管とが重ならない角度を探すのに時間がかかってしまう場合がある。さらに、最初に造影される血管と後に造影される血管とが重ならない角度にCアームを移動させたとしても、注目する血管が別の血管とまた重なってしまう場合もある。

0026

また、最初に造影される血管より末梢側までカテーテルを挿入する場合、そもそも末梢側までカテーテルを挿入することが困難であったり、挿入するのにかなりの時間を要したりする場合がある。このように、従来技術においては、重なっている血管を区別するために大量の時間を要する場合や、区別することが困難な場合がある。そこで、本願に係るX線診断装置1は、上述した制御部33がX線画像(DSA画像)における造影剤のTDCを解析することで、重なっている血管の情報を効率よく区別することを可能にする。

0027

具体的には、取得部331は、造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、注目領域よりも造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する。例えば、取得部331は、サブトラクション部23によって生成されたDSA画像において血管(血流)が重なる領域を注目領域として、注目領域に含まれるピクセルの造影剤のTDC(第1の濃度プロファイル)と、注目領域よりも上流心臓側)の血管に対応するピクセルの造影剤のTDC(第2の濃度プロファイル)とを取得する。

0028

算出部332は、第2の遷移情報を用いて第1の遷移情報を解析することで、注目領域における血流ごとの血流情報を算出する。具体的には、算出部332は、造影剤に関する因子を用いて第2の遷移情報を変化させた1又は複数の遷移情報と、第1の遷移情報とを近似させることで、注目領域に含まれる1又は複数の血流の血流情報を算出する。すなわち、算出部332は、第2の濃度プロファイルを示すTDCを造影剤に関する種々の因子によって変形させた1又は複数の遷移情報を第1の濃度プロファイルを示すTDCにフィッティングさせる。ここで、例えば、算出部332は、造影剤に関する種々の因子として、血管内での造影剤の希釈拡散血管壁抵抗に因る速度低下、及び、到達遅れ時間のうち少なくとも1つの因子を用いる。

0029

表示制御部333は、算出部332によって算出された血流ごとの血流情報に基づいて、造影剤の流入時間を示す動画像及び色相変換画像のうち少なくとも一方を表示部40にて表示させる。また、表示制御部333は、血管内での造影剤の希釈、拡散、血管壁の抵抗に因る速度低下、到達遅れ時間、及び、血液の乱流を示す乱流度のうち少なくとも1つについて表示部40にて表示させる。

0030

以下、本実施形態に係るX線診断装置1による処理の一例について、図3及び図4を用いて説明する。図3及び図4は、第1の実施形態に係るX線診断装置1による処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図4は、図3におけるステップS105の処理の詳細を示す。また、図3においては、被検体Pに対して造影剤が注入され、DSA画像が生成された後の処理について示す。

0031

図2に示すように、X線診断装置1においては、被検体Pに造影剤が注入されて経時的に収集されたX線動画像からサブトラクション画像(例えば、DSA画像)が生成されると、表示制御部333が生成されたDSA画像を表示部40に表示させる。操作者は、表示部40に表示されたサブトラクション画像を参照し、入力部を介して注目領域と上流領域とを指定する。ここで、注目領域は血流情報を区別したい領域(例えば、血管が重なっている領域)であり、上流領域は注目領域よりも造影剤が早く流入する血管領域(注目領域の血管よりも心臓に近い血管の領域)である。

0032

なお、注目領域は、単一のピクセルであってもよく、複数のピクセルを含む領域であってもよい。また、上流領域は、単一のピクセルであってもよいが、ノイズの影響を低減するために複数のピクセルを含む領域であるほうがよく、また、血管がX線の進行方向に対して垂直に走行している領域が望ましい。例えば、上流領域としては、X線の進行方向に対してなるべく垂直に走行している血管において、血管の走行方向に垂直な線か、或いは、血管上の領域が指定される。

0033

上述したように、上流領域が指定されると、算出部332は、サブトラクション画像において指定された位置(座標)に上流領域を設定し(ステップS101)、上流領域のTDCを計測する(ステップS102)。例えば、算出部332は、X線動画像から生成された経時的なサブトラクション画像を用いて上流領域に含まれるピクセルにおけるTDCをそれぞれ計測し、計測したTDCを平均することで上流領域のTDCを算出する。ここで、算出部332は、経時的なサブトラクション画像のピクセルからそれぞれ取得した離散的な値を1次或いは高次関数補完することによって連続的な上流領域のTDC「f(t)」を算出する。

0034

さらに、算出部332は、サブトラクション画像において指定された位置(座標)に注目領域を設定し(ステップS103)、注目領域のTDCを計測する(ステップS104)。例えば、算出部332は、X線動画像から生成された経時的なサブトラクション画像を用いて注目領域のピクセルにおけるTDCを計測し、1次或いは高次の関数で補完することによって連続的な注目領域のTDCを算出する。

0035

そして、算出部332は、算出した上流領域のTDCと注目領域のTDCとを用いて、注目領域における血管(血流)ごとの血流情報を算出する(ステップS105)。具体的には、算出部332は、1つの血流によって形成されたノイズの少ない上流領域のTDCを用いて、血流情報を区別したい注目領域にて計測されたTDCを解析することで、注目領域における血流ごとの血流情報を算出する。すなわち、算出部332は、上流領域のTDCを基準として、注目領域のTDCに近似したTDCを基準のTDCを用いて生成することで、注目領域のTDCがどのような血流によって形成されているのかを解析する。

0036

以下、図5及び図6を用いて、上流領域のTDCと注目領域のTDCとの関係を説明する。図5及び図6は、第1の実施形態に係る上流領域のTDCと注目領域のTDCとの関係を説明するための図である。なお、図5は、種々の因子を考慮しない単純モデルを示し、図6は、種々の因子を考慮した複雑モデルを示す。例えば、解析対象となる血管が、図5の(A)に示すように走行しており、血流が図中の矢印に示すように下から上に流れるとする。そして、図中の矢印61で指示する位置(領域)を上流領域として設定した場合の単純モデルにおける上流領域のTDCと注目領域のTDCとの関係は、例えば、図5の(B)〜(D)のようになる。

0037

例えば、矢印61で指示する上流領域のTDCは、図5の(B)に示すように、時点「0」からDSA値立ち上がるTDC「f(t)」として示すことができる。そして、単純モデルにおいては、矢印62、63で指示する注目領域におけるTDCを、時間経過に伴ってTDC「f(t)」がシフトしたTDCとして示すことができる。例えば、矢印62で指示する血管が重なった注目領域におけるTDCは、図5の(C)に示すように、上流領域から時間「t1」後に通過する造影剤に基づくTDC「f(t−t1)」と、上流領域から時間「t3」後に通過する造影剤に基づくTDC「f(t−t3)」とによって形成されるTDC「f(t−t1)+f(t−t3)」として示すことができる。

0038

また、例えば、矢印63で指示する血管が重なっていない注目領域におけるTDCは、図5の(D)に示すように、上流領域から時間「t2」後に通過する造影剤に基づくTDC「f(t−t2)」として示すことができる。すなわち、単純モデルで考えた場合、注目領域におけるTDCは、上流領域で計測された基準のTDCを単に時間に応じてシフトさせ、加算したものとなる。

0039

しかしながら、実際の血管内を流れた場合、造影剤は、血液による希釈、血管内での拡散、血管壁の抵抗による速度低下、到達遅れなどの種々の因子の影響を受けるため、図5に示す単純モデルでは実際の状況を反映したものとは言えない。そこで、本願では、図6に示す複雑モデルを用いて基準のTDCから注目領域のTDCに近似したTDCを生成することで、注目領域のTDCがどのような血流によって形成されているのかを解析する。

0040

例えば、図5の(A)に示す血管に対して複雑モデルを適用した場合、上流領域のTDCと注目領域のTDCとの関係は、図6の(A)〜(C)のようになる。例えば、矢印61で指示する上流領域のTDCは、図5の(B)と同様、図6の(A)に示すように、時点「0」からDSA値が立ち上がるTDC「f(t)」として示すことができる。そして、複雑モデルにおいては、矢印62、63で指示する注目領域におけるTDCは、時間経過に伴ってTDC「f(t)」がシフトしたTDCを、造影剤の希釈や血管の太さなどの因子を示す「α」〜「γ」や、造影剤の拡散の因子を示す「q(At)」〜「q(Ct)」などによって変形したTDCによって示される。

0041

例えば、矢印62で指示する血管が重なった注目領域におけるTDCは、図6の(B)に示すように、上流領域から時間「t1」後に通過する造影剤に基づくTDC「f(t−t1)」を「α」と「q(At)」によって変形したTDC「αf(t−t1)*q(At)」と、上流領域から時間「t3」後に通過する造影剤に基づくTDC「f(t−t3)」を「γ」と「q(Ct)」によって変形したTDC「γf(t−t3)*q(Ct)」とによって形成されるTDC「αf(t−t1)*q(At)+γf(t−t3)*q(Ct)」として示すことができる。

0042

また、例えば、矢印63で指示する血管が重なっていない注目領域におけるTDCは、図6の(C)に示すように、上流領域から時間「t2」後に通過する造影剤に基づくTDC「f(t−t2)」を「β」と「q(Bt)」によって変形したTDC「βf(t−t2)*q(Bt)」として示すことができる。第1の実施形態に係る算出部332は、上述した複雑モデルを用いた以下の処理によって、注目領域における血管ごとの血流情報を算出する。

0043

例えば、算出部332は、上流領域のTDC「f(t)」を用いて示す注目領域のTDCを以下の式(1)によって算出する。ここで、式(1)における「g(tj)」は注目領域のTDCを示し、「Ai(但し、A0=0)」は造影剤の希釈、血管の太さ、ビームハードニング効果及び血管とX線進行方向がなす角度を調整するファクターを示し、「Δti」は血管壁の抵抗による速度低下及び到達遅れ時間を示す。また、式(1)における「q(t)」は拡散を示し、「*」はコンボリューション演算子を示し、「N」は血管数(血流数)を示す。

0044

0045

例えば、算出部332は、式(1)に示すように、種々の因子で「f(t)」を変形させたTDCを重なっている血管(血流)ごとに算出し、算出したTDCを加算したものを注目領域のTDC「g(tj)」として算出する。ここで、式(1)における拡散「q(t)」は、以下の式(2)によって算出される。なお、式(2)における「σi」は拡散係数を示す。

0046

0047

例えば、算出部332は、式(1)によって算出される注目領域のTDCと実際に計測された注目領域のTDCとの誤差を以下の式(3)によって算出し、算出した誤差が所定の閾値以下となるように、血管数(血流数)と各因子を変化させる逐次近似を実行する。

0048

0049

例えば、算出部332は、式(3)に示すように、算出した注目領域のTDC「g(tj)」と計測した注目領域のTDC「g0(tj)」との差分「E」を算出して、算出した「E」を所定の閾値と比較する。以下、図4及び図7を用いて算出部332による処理の一例を説明する。なお、図7は、第1の実施形態に係る算出部332による処理の一例を説明するための図である。例えば、算出部332は、図4に示すように、まず、注目領域において血管が走行していない(血流がない)「N=0」を適用して(ステップS201)、誤差「E」を算出する(ステップS202)。

0050

そして、算出部332は、算出した誤差「E」が閾値を下回っているか否かを判定する(ステップS203)。ここで、「E」が閾値を下回っている場合(ステップS203肯定)、算出部332は、処理を終了する。すなわち、操作者によって指定された注目領域は血管が走行していない(血流がない)こととなる。

0051

一方、ステップS203において、「E」が閾値以上の場合(ステップS203否定)、算出部332は、「N=N+1」として(ステップS204)、逐次近似処理を実行する(ステップS205)。例えば、算出部332は、図7に示すように、上流領域のTDCを種々の因子によって変形して注目領域で計測されたTDCと比較する。ここで、算出部332は、上流領域のTDCが計測されたTDCに近似するように、因子「Ai」、「Δti」及び「σi」を調整した後、「E」を算出し、「E」が閾値を下回っているか否かを再度判定する(ステップS203)。

0052

ここで、「E」が閾値を下回っていなければ、算出部332は、血管数(血流数)を1つ増加させ「N=N+1」同様の処理を実行する。このように、算出部332は、誤差「E」が所定の閾値を下回るまで、血管数(血流数)を1つずつ増加させて処理を継続する。なお、「N」の数は、最大値を予め設定しておき、「N=最大値」に達しても「E<閾値」とならない場合に、これまでの結果で「E」が最小のものを結果としてもよい。これにより、最大値の設定が間違っていた場合、血液の乱流により血流が大きく変化した場合、ノイズが大きい場合などであっても血流情報を算出することができる。

0053

また、上記した式(3)では、拡散を理想的な式によって示しているが、実際には血管壁の抵抗などの影響により理想的な式から外れてしまう場合がある。そこで、このような場合、算出部332は、上流領域のTDCと、注目領域よりも造影剤の流入が遅く、血管が重なっていない下流領域のTDCとを比較して、2つのTDCの変化に基づいて拡散「q(t)」を算出し、算出した拡散「q(t)」を用いて上述した処理を実行する。

0054

上述したように、算出部332は、算出した誤差が所定の閾値以下となるように、血管数(血流数)と各因子を変化させる逐次近似を実行することによって、注目領域における(血管)血流ごとの血流情報を算出する。すなわち、算出部332は、式(1)〜(3)を用いることによって、注目領域に含まれる血流によって形成されるTDCをそれぞれ推定することができ、例えば、推定したTDCを用いて種々の血流情報を算出することができる。

0055

図3に戻って、ステップS105において血流情報が算出されると、表示制御部333は血流情報を表示する(ステップS106)。例えば、表示制御部333は、注目領域にて重なっている血管ごとに最適に造影されているフレームを選択して、選択したフレームにおける注目領域に造影タイミングを重ねて表示する。図8は、第1の実施形態に係る表示制御部333によって表示される動画像の一例を示す図である。ここで、図8においては、動画像として連続して表示されるフレームを横に並べて示す。

0056

算出部332によって解析された結果、例えば、矢印62で指示する注目領域にて重なる血管が「Δt1」及び「Δt2」にそれぞれ最適に造影されている(例えば、DSA値がピークになっている)場合、表示制御部333は、図8に示すように、「Δt1」及び「Δt2」のフレーム上の注目領域を強調した動画像を表示させる。一例を挙げると、表示制御部333は、注目領域の画素を見やすいカラー(例えば、赤など)で表示する。なお、そのときの赤の輝度は、「Ai」の強度に応じて変化させてもよい。

0057

また、上述した例の場合、特定の時間のみが強調表示されるため、認識しにくい。そこで、強調表示させるフレームに幅を持たせて、認識しやすくすることも可能である。例えば、表示制御部333は、「t=Δt1」のときのみ赤で表示するだけでなく、「t=Δt1−Δ/2」〜「t=Δt1+Δ/2」の間のフレームにおける注目領域を赤で表示することができる。また、例えば、表示制御部333は、「t=Δt1−Δ/2」〜「t=Δt1+Δ/2」の間のフレームをシェーディングし、「t=Δt1」のときのみ最大輝度で表示し、「t=Δt1−Δ/2」から「t=Δt1」までの間を段々と輝度が上がるように表示し、「t=Δt1」から「t=Δt1+Δ/2」までの間を段々と輝度が下がるように表示することもできる。また、例えば、表示制御部333は、「t=Δt1−Δ/2」〜「t=Δt1+Δ/2」の間で「t=Δt1」のときのみ赤で表示し、「t=Δt1−Δ/2」から「t=Δt1」までの間を青から赤に段々と変化させ、「t=Δt1」から「t=Δt1+Δ/2」までの間を赤から青に段々と変化させるように表示することもできる。

0058

以上、第1の実施形態に係るX線診断装置1の処理について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、上述した式(3)は、種々の式に変形することができる。例えば、注目領域のTDC「g(tj)」を構成する要素(血流ごとのTDC)「Aiq(t)*f(t−Δti)」がほとんど血流を示さないものの集まりとなることを防ぐために、式(3)を以下の式(4)に変形してもよい。ここで、式(4)におけるベクトル「g(tj)」は、算出部332によって算出された注目領域のTDCを画素の集合としてベクトル表記したものであり、ベクトル「g0(tj)」は、計測された注目領域のTDCを画素の集合としてベクトル表記したものである。また、式(4)におけるベクトル「N」は血管の最大数を画素の集合としてベクトル表記したものである。

0059

0060

また、上述した実施形態では、注目領域が単一のピクセルである場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、注目領域が複数のピクセルによって構成される場合であってもよい。かかる場合には、ピクセルごとに上述した処理が実行される。ここで、注目領域が複数のピクセルを含む場合には、隣接するピクセルとの差を利用する場合であってもよい。

0061

かかる場合には、例えば、算出部332は、式(3)を以下の式(5)に変形して解析を実行する。ここで、式(5)におけるMINの項は、所定のピクセルにおけるTDCと、当該ピクセルに近接する8つのピクセルのTDCそれぞれとの差の中で、差が最も小さいものを示す。

0062

0063

血管は連続しているため、隣接するピクセルにはほぼ同じTDCを示すピクセルがあると考えられる。そこで、算出部332は、式(5)に示すように、隣接するピクセルのTDCとの差分が最小となるように逐次近似処理を実行する。なお、上述した式(4)及び式(5)を用いて逐次近似を実行する場合には、「Simulated Annealing」や「Genetic Algorithm」のような特殊なアルゴリズムを用いることになるため、そのような複雑なアルゴリズムの利用を避けるために、「Ai」の閾値をより簡単に設定して、閾値以下にならないようにしてもよい。

0064

(変形例1)
上述した実施形態では、表示情報として造影剤の流入時間を表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、血管内での造影剤の希釈、拡散、血管壁の抵抗に因る速度低下、到達遅れ時間、及び、血液の乱流を示す乱流度のうち少なくとも1つについて表示部40にて表示させる場合であってもよい。図9は、変形例に係る表示制御部333によって表示される画像の一例を示す図である。なお、図9においては、上記した因子のうち、拡散(拡散係数)について表示する場合を示す。

0065

例えば、表示制御部333は、図9に示すように、動画像において所定の期間(例えば、Δt=t1〜t2)に対応する位置の血管(血管部分71及び血管部分72)における拡散係数の情報を画像上に表示する。一例を挙げると、表示制御部333は、拡散係数が高くなるほど赤くなるように表示し、拡散係数が低くなるほど青く表示されるように制御する。なお、これらの色は任意に設定することができる。これにより、拡散係数が高い領域を一目で把握することができる。なお、拡散係数が変化する要因としては、例えば、拡散、梗塞、乱流などが挙げられる。

0066

また、表示制御部333は、上記した拡散係数と同様に、画像上に乱流度を表示させることができる。例えば、表示制御部333は、乱流度の値に応じて色相割り当て、血管内の乱流度に基づいて血管をカラー化した画像を表示する。ここで、上述した乱流度は、算出部332によって算出される。具体的には、算出部332は、注目領域に含まれる血流ごとの血流情報が算出された際の1又は複数の遷移情報と第1の遷移情報との誤差を血液の乱流を示す乱流度として算出する。すなわち、算出部332は、式(3)、式(4)及び式(5)において、閾値以下となった誤差「E」の値を乱流度とする。例えば、サブトラクション画像の血管において、乱流度を算出したい位置に注目領域を設定することで、各位置の乱流度を示した画像を観察することができる。

0067

上述した各因子を画像上に表示させる表示場合、表示部40にラジオタンなどのGUIを表示させ、表示させる因子を任意に切り替えることができるようにしてもよい。また、各因子において表示させる範囲(例えば、上記した期間「Δt=t1〜t2」など)などについても、操作者の要求に応じて任意に設定できるようにしてもよい。

0068

上述したように、第1の実施形態によれば、取得部331は、造影剤を用いて経時的に撮影された複数のX線画像において、血管に対応する注目領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第1の遷移情報と、注目領域よりも造影剤の流入が早い領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移を示す第2の遷移情報とを取得する。算出部332は、第2の遷移情報を用いて第1の遷移情報を解析することで、注目領域における血流ごとの血流情報を算出する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、注目領域にて重なっている血流の情報を効率よく区別することを可能にする。その結果、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、種々の手技の時間を短縮することを可能にする。

0069

また、第1の実施形態によれば、算出部332は、造影剤に関する因子を用いて第2の遷移情報を変化させた1又は複数の遷移情報と、第1の遷移情報とを近似させることで、注目領域に含まれる1又は複数の血流の血流情報を算出する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、実際に血管内で流れる造影剤を考慮して血流の情報を区別することを可能にする。

0070

また、第1の実施形態によれば、算出部332は、造影剤に関する因子として、血管内での造影剤の希釈、拡散、血管壁の抵抗に因る速度低下、及び、到達遅れ時間のうち少なくとも1つを用いて血流ごとの血流情報を算出する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、より精度の高い処理を行うことを可能にする。

0071

また、第1の実施形態によれば、算出部332は、注目領域に近接する領域における造影剤の信号強度の経時的な遷移との差分が最小となるように、第2の遷移情報を変化させる。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、複数のピクセルについて解析する場合に、より精度の高い処理を行うことを可能にする。

0072

また、第1の実施形態によれば、算出部332は、第2の遷移情報を変化させた1又は複数の遷移情報と第1の遷移情報との差分が所定の閾値以下となるように注目領域にて重なる血流数を変化させる逐次近似法により、注目領域にて重なる血流数及び第1の遷移情報を構成する血流ごとの血流情報を算出する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、複数の血管(血流)が重っている場合にも各血管(血流)の情報を効率よく区分することを可能にする。

0073

また、第1の実施形態によれば、算出部332は、注目領域に含まれる血流ごとの血流情報が算出された際の1又は複数の遷移情報と第1の遷移情報との誤差を血液の乱流を示す乱流度として算出する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、血管内の状態を示す情報を提示することを可能にする。

0074

また、第1の実施形態によれば、表示制御部333は、算出部332によって算出された血流ごとの血流情報に基づいて、造影剤の流入時間を示す動画像及び色相変換画像のうち少なくとも一方を表示部40にて表示させる。また、表示制御部333は、血管内での造影剤の希釈、拡散、血管壁の抵抗に因る速度低下、到達遅れ時間、及び、血液の乱流を示す乱流度のうち少なくとも1つについて表示部40にて表示させる。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、種々の血流情報を操作者に提示することを可能にする。

0075

(第2の実施形態)
さて、これまで第1の実施形態について説明したが、上述した第1の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。

0076

上述した第1の実施形態では、X線診断装置1が各処理を実行する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、画像処理装置3によって実行される場合であってもよい。すなわち、画像処理装置3の制御部が上述した取得部331、算出部332、表示制御部333を備え、各部が上述した処理と同様の処理を実行する。

0077

また、第1の実施形態で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。

0078

また、第1の実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムパーソナルコンピュータワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この制御プログラムは、ハードディスクフレキシブルディスクFD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。

0079

以上説明したとおり、第1及び第2の実施形態によれば、本実施形態のX線診断装置及び画像処理装置は、重なっている血流の情報を効率よく区別することを可能にする。

0080

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0081

1X線診断装置
10X線撮影機構
33 制御部
3、20画像処理装置
331 取得部
332 算出部
333表示制御部

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