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技術 需給制御装置、蓄電装置、充放電制御装置、需給制御システムおよび需給制御方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 板屋伸彦
出願日 2015年12月24日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-251649
公開日 2016年5月26日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2016-095863
状態 特許登録済
技術分野 特定用途計算機 給配電網の遠方監視・制御 交流の給配電
主要キーワード 冷却電力 ロスコスト 電圧制御機器 電力流 供給計画 複数日分 送電ロス ペナルティコスト
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図面 (11)

課題

電力調達コストを抑制することができる需給制御装置を得ること。

解決手段

系統に接続される蓄電装置充放電を制御する充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置12であって、決定された買電計画を記憶する記憶部22と、買電計画の期間中に、記憶部22に記憶された買電計画に基づいて、実際の買電量と買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する第2の評価関数計算部242と、評価関数計算部が計算した評価関数の値に基づいて、充放電制御装置へ指令する充放電の量を算出する充放電指令算出部243とを備える。

概要

背景

近年、スマートコミュニティーのように、コミュニティー全体で電力の有効活用を図る技術が検討されている。このようなコミュニティーにおいて、電力価格に基づいてコミュニティー内に分散して設置される電源装置エネルギー貯蔵装置運用計画を作成する技術が例えば特許文献1に開示されている。

概要

電力調達コストを抑制することができる需給制御装置を得ること。系統に接続される蓄電装置充放電を制御する充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置12であって、決定された買電計画を記憶する記憶部22と、買電計画の期間中に、記憶部22に記憶された買電計画に基づいて、実際の買電量と買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する第2の評価関数計算部242と、評価関数計算部が計算した評価関数の値に基づいて、充放電制御装置へ指令する充放電の量を算出する充放電指令算出部243とを備える。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電力調達コストを抑制することができる需給制御装置、蓄電装置、充放電制御装置、需給制御システムおよび需給制御方法を得ることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

系統に接続される蓄電装置充放電を制御する充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置であって、決定された買電計画を記憶する記憶部と、前記買電計画の期間中に、前記記憶部に記憶された前記買電計画に基づいて、実際の買電量と前記買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部と、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部と、を備える需給制御装置。

請求項2

前記系統内の複数の設備負荷および発電量の少なくともいずれかを予測する負荷発電量予測部を備え、前記評価関数計算部は、前記負荷発電量予測部が予測した前記負荷および前記発電量の少なくともいずれかを用いて前記評価関数を計算する請求項1に記載の需給制御装置。

請求項3

前記評価関数計算部は、前記蓄電装置の自然放電ロスコスト、前記蓄電装置の蓄電池寿命コスト、送電ロスコスト、前記蓄電装置の充放電ロスコストまたは冷却電力コストに基づいて前記評価関数を計算する請求項1または2に記載の需給制御装置。

請求項4

前記蓄電装置と前記充放電制御装置は一体に構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の需給制御装置。

請求項5

系統に接続され、充放電制御装置により充放電が制御される蓄電装置であって、前記充放電制御装置は需給制御装置からの指令により前記蓄電装置の充放電を制御し、前記需給制御装置は、決定された買電計画を記憶する記憶部、前記買電計画の期間中に、前記記憶部に記憶された前記買電計画に基づいて、実際の買電量と前記買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部、および、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ前記指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部を備え、前記充放電制御装置からの制御により充放電を行う蓄電装置。

請求項6

系統に接続される蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置であって、需給制御装置からの指令により前記蓄電装置の充放電を制御し、前記需給制御装置は、決定された買電計画を記憶する記憶部、前記買電計画の期間中に、前記記憶部に記憶された前記買電計画に基づいて、実際の買電量と前記買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部、および、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ前記指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部を備える充放電制御装置。

請求項7

系統に接続される蓄電装置と、前記蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置と、前記充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置を備える需給制御システムであって、前記充放電制御装置は、需給制御装置からの指令により前記蓄電装置の充放電を制御し、前記需給制御装置は、決定された買電計画を記憶する記憶部、前記買電計画の期間中に、前記記憶部に記憶された前記買電計画に基づいて、実際の買電量と前記買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部、および、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ前記指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部を備え前記蓄電装置は、前記充放電制御装置からの制御により充放電を行う需給制御システム。

請求項8

系統に接続される蓄電装置と、前記蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置と、前記充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置を備える需給制御システムにおける需給制御方法であって、前記需給制御装置が、決定された買電計画を記憶し、前記買電計画の期間中に、記憶した前記買電計画に基づいて、実際の買電量と前記買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算し、計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ前記指令する前記充放電の量を算出する需給制御方法。

請求項9

系統に接続される蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置であって、過去の買電計画と実際の買電量との差を統計処理し、前記統計処理の結果と前記蓄電装置の蓄電量とに基づいてペナルティコストの予測を算出する実績評価部と、前記実績評価部が予測した前記ペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部と、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部と、前記充放電指令算出部が算出した前記充放電の量に基づいて買電計画を作成する買電計画出力部と、を備える需給制御装置。

請求項10

系統に接続され、充放電制御装置により充放電が制御される蓄電装置であって、前記充放電制御装置は需給制御装置からの指令により前記蓄電装置の充放電を制御し、前記需給制御装置は、過去の買電計画と実際の買電量との差を統計処理し、前記統計処理の結果と前記蓄電装置の蓄電量とに基づいてペナルティコストの予測を算出する実績評価部、前記実績評価部が予測した前記ペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部、および、前記充放電指令算出部が算出した前記充放電の量に基づいて買電計画を作成する買電計画出力部を備え、前記充放電制御装置からの制御により充放電を行う蓄電装置。

請求項11

系統に接続される蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置であって、需給制御装置からの指令により前記蓄電装置の充放電を制御し、前記需給制御装置は、過去の買電計画と実際の買電量との差を統計処理し、前記統計処理の結果と前記蓄電装置の蓄電量とに基づいてペナルティコストの予測を算出する実績評価部、前記実績評価部が予測した前記ペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部、および、前記充放電指令算出部が算出した前記充放電の量に基づいて買電計画を作成する買電計画出力部を備える充放電制御装置。

請求項12

系統に接続される蓄電装置と、前記蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置と、前記充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置を備える需給制御システムであって、前記充放電制御装置は、需給制御装置からの指令により前記蓄電装置の充放電を制御し、前記需給制御装置は、過去の買電計画と実際の買電量との差を統計処理し、前記統計処理の結果と前記蓄電装置の蓄電量とに基づいてペナルティコストの予測を算出する実績評価部、前記実績評価部が予測した前記ペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部、および、前記充放電指令算出部が算出した前記充放電の量に基づいて買電計画を作成する買電計画出力部を備え、前記蓄電装置は、前記充放電制御装置からの制御により充放電を行う需給制御システム。

請求項13

系統に接続される蓄電装置と、前記蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置と、前記充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置を備える需給制御システムにおける需給制御方法であって、前記需給制御装置が、過去の買電計画と実際の買電量との差を統計処理し、前記統計処理の結果と前記蓄電装置の蓄電量とに基づいてペナルティコストの予測を算出し、算出した前記ペナルティコストの予測を含む評価関数を計算し、計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出し、算出した前記充放電の量に基づいて買電計画を作成する需給制御方法。

技術分野

0001

本発明は、需給制御装置蓄電装置充放電制御装置需給制御システムおよび需給制御方法に関する。

背景技術

0002

近年、スマートコミュニティーのように、コミュニティー全体で電力の有効活用を図る技術が検討されている。このようなコミュニティーにおいて、電力価格に基づいてコミュニティー内に分散して設置される電源装置エネルギー貯蔵装置運用計画を作成する技術が例えば特許文献1に開示されている。

先行技術

0003

特許第3980541号公報

発明が解決しようとする課題

0004

一方、時間帯ごと電力料金の差を利用して電力料金を抑えたり、太陽光などの自然エネルギーを用いた発電による出力の変動を吸収したりするために用いる、定置蓄電池システムの必要性が高まっている。

0005

コミュニティー全体で電力の有効活用を図る場合、コミュニティー内に定置用蓄電池システムが複数設置されることになる。上記特許文献1に記載の技術では、電力価格に基づいて最適な運用計画が作成されるが、定置用蓄電池システム等の蓄電池システムの充放電を行うことにより寿命が短縮されることによるコスト増や蓄電ロスによるコスト増等については考慮されていない。このため、特許文献1に記載の技術により作成される運用計画は、実際の電力調達コストを最小化するものではない可能性があるという問題があった。

0006

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電力調達コストを抑制することができる需給制御装置、蓄電装置、充放電制御装置、需給制御システムおよび需給制御方法を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、系統に接続される蓄電装置の充放電を制御する充放電制御装置に対して当該蓄電装置の充放電の制御を指令する需給制御装置であって、決定された買電計画を記憶する記憶部と、前記買電計画の期間中に、前記記憶部に記憶された前記買電計画に基づいて、実際の買電量と前記買電計画における買電量との差に基づいて発生するコストであるペナルティコストを含む評価関数を計算する評価関数計算部と、前記評価関数計算部が計算した前記評価関数の値に基づいて、前記充放電制御装置へ指令する前記充放電の量を算出する充放電指令算出部と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0008

この発明によれば、電力調達コストを抑制することができる、という効果を奏する。

図面の簡単な説明

0009

図1は、本発明にかかる需給制御システムの構成例を示す図である。
図2は、需給制御装置の構成例を示す図である。
図3は、需給制御装置として機能する計算機システムの構成例を示す図である。
図4は、買電計画の作成処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5は、自然放電ロスを説明するための図である。
図6は、充放電ロスを説明するための図である。
図7は、買電計画の一例を示す概念図である。
図8は、充放電制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9は、ある時間帯の第1の基準蓄電量および第2の基準蓄電量の一例を示す図である。
図10は、Pi(Δx)の一例を示す図である。

実施例

0010

以下に、本発明にかかる需給制御装置、充放電制御装置、蓄電装置、需給制御システムおよび需給制御方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0011

実施の形態.
図1は、本発明にかかる需給制御システムの構成例を示す図である。図1において、電圧制御機器1は、配電用変圧器としてのLRTLoad Ratio Control Transformer:負荷時タップ切替器変圧器)である。電圧制御機器1の二次側には母線2が接続されている。母線2には例えば2本の配電線4−1,4−2が並列に接続されている。

0012

本実施の形態の需給制御システムは、地域全体で電力を管理する例えばスマートコミュニティーのような地域の電力の需給を制御するシステムである。図1計測装置11は、地域の管轄電力事業者の管轄との境界となる箇所に設置され、この地域へ入力される電力とこの地域から出力する電力とを計測する。

0013

配電線4−1は、その一端が遮断器3−1を介して母線2に接続されている。配電線4−1上の複数箇所には、配電線4−1の電圧および潮流を計測する電圧潮流計測装置10がそれぞれ設置されている。すなわち、電圧潮流計測装置10は、配電線4−1に接続され、その接続箇所における電圧および潮流を計測し、その計測値計測情報として出力する。電圧潮流計測装置10は、電圧および潮流を例えば一定周期(例えば1秒ごと)に計測し、計測した結果の所定時間(例えば1分間)の平均値を計測情報として送信する。電圧潮流計測装置10は通信機能を有し、通信ネットワーク13に接続されている。電圧潮流計測装置10は、通信ネットワーク13を介して、例えば定期的に計測情報を需給制御装置12に送信する。

0014

配電線4−2は、その一端が遮断器3−2を介して母線2に接続されている。配電線4−1上の複数箇所には、配電線4−2の電圧および潮流を計測する電圧潮流計測装置10がそれぞれ設置されている。

0015

通信ネットワーク13は、例えばインターネット等であるが、専用線であってもよく通信ネットワーク13の形態に特に制約はない。また、ここでは、電圧潮流計測装置10を備える構成を例に説明するが、電圧潮流計測装置10を備えていなくてもよい。

0016

配電線4−1には、発電機8および蓄電装置6が接続される。また、配電線4−2には、発電機9および蓄電装置7が接続される。蓄電装置6は充放電制御装置16と接続され、蓄電装置7は充放電制御装置17と接続される。充放電制御装置16,17は、通信ネットワーク13を介して需給制御装置12に接続される。充放電制御装置16,17は、需給制御装置12からの充放電指令に基づいて蓄電装置6,7の充放電をそれぞれ制御する。図1では、充放電制御装置16と蓄電装置6を別に備える構成例を示したが、充放電制御装置16と蓄電装置6は一体化され、1つの蓄電装置として構成されていてもよい。同様に、充放電制御装置17と蓄電装置7も一体化されていてもよい。なお、図1の構成例は一例であり、各配電線に接続される発電機および蓄電装置の数は図1の例に限定されない。また、配電線4−1,4−2には、図示は省略するが、負荷が接続される。

0017

需給制御装置12は、地域の買電計画を策定するとともに、地域内の蓄電装置6,7の充放電の指令値を決定し、決定した指令値を充放電指令として通信ネットワーク13経由で、充放電制御装置16,17に送信する。需給制御装置12は、地域内に設置されてもよいし、地域外に設置されてもよい。

0018

図2は、需給制御装置12の構成例を示す図である。図2に示すように、需給制御装置12は、送受信部21、記憶部22、買電計画出力部(買電計画作成部)23、充放電制御部24および実績評価部25を備える。買電計画出力部23は、負荷発電量予測部(計画負荷発電量予測部)231、第1の評価関数計算部232、計画充放電指令算出部233および買電計画出力部234を備える。充放電制御部24は、負荷発電量予測部241、第2の評価関数計算部242および充放電指令算出部243を備える。記憶部22には、買電計画出力部23により作成された買電計画データ221、コストデータ222および設備データ223が格納される。買電計画データ221は、買電計画出力部23により作成された買電計画をデータとして格納したものである。コストデータ222は、電気事業者ごと各時間帯電気料金、蓄電装置6,7ごとの寿命に関するコストを算出するためのパラメータ等であり、コストを算出するためのデータである。電気料金は、一般に時間帯ごとに電気料金が異なり、また電気事業者によっても電気料金が異なる。ここでは、30分単位で電気事業者を選択できるとし、30分ごとの各電気事業者の電気料金が格納されているとする。設備データ223は、地域が管理する配電系統内の各設備(発電機8,9や図示しない負荷等)に関する情報(定格容量等)や後述の送電ロスの算出に用いるための抵抗値等の配電系統内の構成に関するデータである。

0019

需給制御装置12は、具体的には、計算機システム(コンピュータ)である。この計算機システム上で需給制御プログラムが実行されることにより、計算機システムが需給制御装置12として機能する。図3は、本実施の形態の需給制御装置12として機能する計算機システムの構成例を示す図である。図3に示すように、この計算機システムは、制御部101と入力部102と記憶部103と表示部104と通信部105と出力部106とを備え、これらはシステムバス107を介して接続されている。

0020

図3において、制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等であり、本実施の形態の需給制御プログラムを実行する。入力部102は、たとえばキーボードマウスなどで構成され、計算機システムのユーザーが、各種情報の入力を行うために使用する。記憶部103は、RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)などの各種メモリおよびハードディスクなどのストレージデバイスを含み、上記制御部101が実行すべきプログラム,処理の過程で得られた必要なデータ,などを記憶する。また、記憶部103は、プログラムの一時的な記憶領域としても使用される。表示部104は、LCD(液晶表示パネル)などで構成され、計算機システムのユーザーに対して各種画面を表示する。通信部105は、LAN(Local Area Network)などのネットワークとの接続の機能を有し、充放電指令を充放電制御装置16,17へ送信し、電圧潮流計測装置10、計測装置11から計測値を受信する。また、出力部106は、プリンターなどで構成され、処理結果を外部へ出力するための機能を有している。なお、図3は、一例であり、計算機システムの構成は図3の例に限定されない。例えば、出力部106を備えていなくてもよい。

0021

ここで、本発明にかかる需給制御プログラムが実行可能な状態になるまでの計算機システムの動作例について説明する。上述した構成をとる計算機システムには、たとえば、CD(Compact Disc)−ROM/DVD(Digital Versatile Disc)−ROMドライブ(図示せず)にセットされたCD−ROM/DVD−ROMから、需給制御プログラムが記憶部103にインストールされる。そして、需給制御プログラムの実行時に、記憶部103から読み出された需給制御プログラムが記憶部103の所定の場所に格納される。この状態で、制御部101は、記憶部103に格納されたプログラムに従って、本実施の形態の需給制御作成処理を実行する。

0022

なお、本実施例においては、CD−ROM/DVD−ROMを記録媒体として、需給制御作成処理を記述したプログラム(需給制御プログラム)を提供しているが、これに限らず、計算機システムの構成、提供するプログラムの容量などに応じて、たとえば、通信部105を経由してインターネットなどの伝送媒体により提供されたプログラムを用いることとしてもよい。

0023

図2の買電計画作成部23、充放電制御部24および実績評価部25は、図3の制御部101に含まれる。図2の記憶部22は、図3の記憶部103である。図2の送受信部21は、図3の通信部105に含まれる。

0024

次に、本実施の形態の買電計画の作成処理について説明する。図4は、本実施の形態の買電計画の作成処理手順の一例を示すフローチャートである。図4は、説明の簡略化のため、地域が電気購入する電気事業者は1つであるとした例を示している。図4に示すように、まず、負荷発電量予測部241は、翌日などの将来の配電系統の負荷/発電量分布を例えば30分ごとに予測する(ステップS1)。ここでは、買電計画を1日単位で決定するとし、毎日例えば一定の時間に翌日の一定期間(例えば、24時間)の買電計画の作成処理を実施する。また、ここでは、電気料金が決定される単位を30分とし、買電計画として、30分ごとの買電量および該時間帯の電気の供給元となる電気事業者を算出する。なお、買電計画を作成する一定期間は24時間(1日)でなくてもよく、また、買電計画として買電量が決定される時間単位も30分に限定されない。

0025

負荷/発電量分布の予測方法については、特に制約はないが、例えば、設備データ223、天気予報に基づく太陽光発電量予測値等に基づいて負荷/発電量分布を予測する。

0026

次に、計画充放電指令算出部233は、蓄電装置6,7の充放電指令(翌日の30分ごとの充放電指令24時間分)の指令量初期値(各時間帯ごとの指令量の初期値)および蓄電量の初期値(買電計画の始点となる時刻の蓄電量)を設定する(ステップS2)。充放電指令量の初期値は、最適解を求める際に充放電指令量が順次変更されるため、任意の値を設定することができる。蓄電量の初期値は、どのような値を用いてもよいが、例えば、作成対象の買電計画の1つ前(1日前)の買電計画を計算した際の、最後の時刻の蓄電量を求めて保持しておき、保持した値を蓄電量の初期値として用いてもよい。または、充放電制御装置16,17が通信ネットワーク13経由で、蓄電装置6,7のSOC(State Of Charge)等の蓄電量に関する計測情報を需給制御装置12に送信するように構成し、需給制御装置12がこれら充放電制御装置16,17から受信したSOC等に基づいて蓄電量の初期値を設定してもよい。

0027

そして、第1の評価関数計算部232は、後述する第1の評価関数を計算する(ステップS3)。計画充放電指令算出部233は、所定の最適解算出アルゴリズムを用いて潮流計算を行い、第1の評価関数の値を最小にする充放電指令(最適解)を算出する。計画充放電指令算出部233は、最適解算出アルゴリズムにおける終了条件を満たすか否かを判断し(ステップS4)、終了条件を満たさない場合(ステップS4 No)、最適解算出アルゴリズムに基づいて充放電指令量を変更し(ステップS5)、ステップS3に戻る。終了条件としては、例えば所定回数の探索を行ったか否かの条件を用いることができる。

0028

終了条件を満たした場合(ステップS4 Yes)、計画充放電指令算出部233は、第1の評価関数の値を最小とする充放電指令量を計画充放電指令量として決定する(ステップS6)。そして、買電計画出力部234は、計画充放電指令に基づいて買電計画を決定し、記憶部22に買電計画データ221として格納する(ステップS7)。

0029

複数の電気事業者の電気料金について考慮する場合は、例えば、あらかじめ単位時間(30分)ごとに、最も電気料金の安い電気事業者を求めておき、この結果を用いて後述の第1の評価関数を計算することができる。または、上述の最適解算出アルゴリズムにおいて、充放電指令だけでなく電気事業者ごとの単位時間あたりの単価についても変数として含めて第1の評価関数を最小にする最適解(充放電指令および単位時間ごとの電気事業者)を求めるようにしてもよい。

0030

次に、第1の評価関数について説明する。本実施の形態では、地域内の蓄電装置の寿命が短縮されることによるコスト増、蓄電ロスによるコスト増、配電系統の送電ロスによるコスト増等を含めて電力調達コストを精度よく評価することにより、実際の電力調達コストを抑制した買電計画を作成する。この電力調達コストを評価するために用いるのが第1の評価関数である。本実施の形態では、第1の評価関数は、コストを表すとし、関数の値は例えば、円とする。通貨の単位は円に限定されない。

0031

第1の評価関数F1を、以下の式(1)で定義する。
F1=CB+CNA+CL+CDI+CCB+CCC+CFIB …(1)
CB:買電コスト
CNA:自然放電ロスコスト
CL:蓄電池寿命コスト
CDI:送電ロスコスト
CCB:充放電ロスコスト
CCC:蓄電装置の冷却電力制御電力によるコスト
CFIB:後述のインバランスペナルティ実績を反映させたペナルティコスト
なお、CFIBについては、考慮しなくてもよい。

0032

CB(買電コスト)は、電気事業者から購入する際の電気料金であり、以下の式(2)で表すことができる。なお、電気料金の単価(30分単位)は、時間帯ごとに電気事業者を選択する場合には、時間帯ごとに対応する電気事業者の電気料金の単価(30分単位)を以下の式(2)で用いる。電気料金の単価(30分単位)は、コストデータ222として記憶部22に格納されている。
CB=Σt(電気料金の単価(30分単位)×買電量(30分単位))
…(2)
上記式(2)のΣtは、24時間分の和を表す。

0033

なお、買電量については、以下の式(3)により決定することができる。
買電量=Σ負荷−Σ発電量+Σ充電量—Σ放電量+Σ送電ロス…(3)
上記式(3)におけるΣは、対応する設備の個数分の和を示す。したがって、30分ごとの買電量を、充放電指令量(充放電量)を変更するたびに、上記式(3)に基づいて計算することができる。

0034

CNA(自然放電ロスコスト)は、蓄電装置の自然放電により減少する蓄電量(ロス)に対応するコストである。自然放電ロスは、各蓄電装置の蓄電量に依存した関数となる。ここでは、自然放電ロスは各蓄電装置の蓄電量に比例すると仮定する。図5は、自然放電ロスを説明するための図である。図5において、横軸は時間を示し、縦軸は蓄電量を示す。自然放電による単位時間当たり(ここでは30分あたりとする)の減少率(以下、自然放電率という)をNRとし、蓄電量をS0とすると自然放電ロスは、以下の式(4)で表すことができる。
SNA=NR×S0 …(4)
地域内に複数の蓄電装置がある場合、i番目の蓄電装置の自然放電率をNR(i)とし、i番目の蓄電装置の時刻tの蓄電量をS0(i,t)とすると、CNAは、以下の式(5)で表すことができる。蓄電装置ごとの自然放電率NR(i)は、設備データ223またはコストデータ222として記憶部22に格納されている。
CNA=ΣtΣi(α×NR(i)×S0(i,t)) …(5)
上記式(5)のΣiは、地域内の蓄電装置の数分の和を表し、Σtは、24時間分の和を表す。αは、自然放電ロスをコストに換算するための比例定数であり、例えば、電気料金の単価(30分単位)を用いることができるが、電気料金の単価(30分単位)をそのまま用いるのではなく、24時間の電気料金の単価(30分単位)等を用いてもよい。

0035

CL(蓄電池寿命コスト)は、蓄電装置の寿命が短くなることにより増加するコストである。ここでは、CLとして以下の2つを考慮する。なお、蓄電池寿命コストの算出方法は、下記の方法に限定されず、(a)、(b)のいずれか一方のみを考慮してもよいし、下記(a)、(b)以外のコストを考慮してもよい。
(a)総充放電量に依存するコスト:
蓄電装置は充放電を繰り返すにつれ、徐々に最大充電電力が小さくなっていき(蓄電装置の劣化)、やがて交換の必要が出てくるため、大きなコストが発生する。ここでは、蓄電装置ごとに充電指令量に比例するコストCL1として以下の式(6)により求める。β(i)は、i番目の蓄電装置についての比例定数である。β(i)は、蓄電装置の価格や平均寿命等によりあらかじめ決定され、コストデータ222として記憶部22に格納されている。
CL1=ΣtΣi{β(i)×充電指令量(30分単位)} …(6)
(b)高電圧充放電速度に依存するコスト:
満充電に近い状態では蓄電装置の蓄電池セルが高電圧となっており、ここで充放電速度が速いと、蓄電池の劣化が加速する。ここでは、蓄電装置ごとに蓄電量×充放電指令量の絶対値に比例するコストCL2して以下の式(7)より求める。γ(i)は、i番目の蓄電装置についての比例定数である。γ(i)は、蓄電装置の価格や平均寿命等によりあらかじめ決定され、コストデータ222として記憶部22に格納されている。
CL2=ΣtΣi{γ(i)×|充放電指令量(30分単位)|×蓄電量}
…(7)

0036

CLは、以上述べたCL1,CL2を用いて、以下の式(8)で表すことができる。
CL=CL1+CL2 …(8)

0037

CDI(送電ロスコスト)は、地域内で発生する送電ロスに対応するコストである。送電ロスは、配電線によるロスと変圧器におけるロスを考慮する。送電ロスの計算の際に用いる電流は、負荷発電量予測部231により予測した負荷/発電量、充放電指令等に基づいて、電力流通をシミュレーションして算出する。CDIは、以下の式(9)で表すことができる。Iは電流を示す。R(k)は、k番目の配電線の抵抗値であり、R(j)は、j番目の変圧器の抵抗値である。R(k),R(j)は、設備データ223として記憶部22に格納されている。
CDI=α×Σt(Σk配電線によるロス+Σj変圧器ロス)
配電線によるロス=I2×R(k)
変圧器ロス=I2×R(j) …(9)
Σkは、配電線の個数分の和を表し、Σjは、変圧器の個数分の和を表す。また、αは、送電ロスをコストに換算するための比例定数であり、自然放電ロスをコストに換算する場合の比例定数と同様である。ここでは、送電ロスをコストに換算する場合の比例定数を自然放電ロスをコストに換算する場合の比例定数を同一としたが、それぞれ異なる定数値を設定してもよい。

0038

CCB(充放電ロスコスト)は、各蓄電装置における充放電ロスに対応するコストである。充放電ロスは、各蓄電装置を充電する際に要する電力と各蓄電装置から電力を取り出す際に得られる電力との差に相当する。図6は、充放電ロスを説明するための図である。図6において、横軸は時間を示し、縦軸は蓄電量を示す。なお、自然放電ロスについては、前述のとおり別途考慮するため、図6では、自然放電ロスは0としている。例えば、図6に示すように、蓄電装置6を制御する充放電制御装置16に、55KWの充電電力を蓄電装置6内の蓄電池に供給するよう充電指令が送信されたとする。充放電制御装置16は、55KWの充電電力を供給するが、蓄電装置6に蓄電された蓄電量は50KWであったとする。その後、充放電制御装置16は、放電指令を受信し、放電指令により蓄電装置6から45KWの電力が取り出され、これにより蓄電装置6の蓄電量は50KW減少したとする。この場合、充電電力の供給時と取り出された電力との差10KW(=55KW−45KW)が充放電ロスとなる。

0039

ここでは、充放電ロスについては、充電指令値図6の例では、充電に要する電力である55KW)に比例すると仮定し、この比例定数をε(例えば、ε=0.2(20%))とする。εは、蓄電装置ごとにあらかじめ求めておくとする。i番目の蓄電装置のこの比例定数をε(i)とすると、以上の仮定から、CCBは、以下の式(10)で表すことができる。
CCB=α×ΣtΣi{ε(i)×充電指令量} …(10)
αは、充放電ロスをコストに換算するための比例定数であり、自然放電ロスをコストに換算する場合の比例定数と同様である。ここでは、充放電ロスをコストに換算する場合の比例定数を、自然放電ロスをコストに換算する場合の比例定数を同一としたが、それぞれ異なる定数値を設定してもよい。

0040

Cccは、冷却電力/制御電力に要するコストである。高温では蓄電装置に蓄電池の劣化が加速するため、大型の蓄電池には冷却設備ファン等)を備えるのが一般的である。冷却には概ね電力を使用する。また、蓄電池の制御電源も電力を使用する。例えば、Cccは、充放電指令量の関数とすることができる。ここでは、一例として、例えば、充放電指令量の絶対値に比例する値として以下の式(11)により算出する。φ(i)はi番目の蓄電装置の比例定数とする。
Ccc=α×ΣtΣi{φ(i)×|充放電指令量|} …(11)
αは、充放電ロスをコストに換算するための比例定数であり、自然放電ロスをコストに換算する場合の比例定数と同様である。ここでは、Cccに換算する場合の比例定数を、自然放電ロスをコストに換算する場合の比例定数を同一としたが、それぞれ異なる定数値を設定してもよい。なお、Cccについては、冷却を行わない場合には考慮しなくてもよい。また、CCB等の他の項目に冷却電力/制御電力の影響を含めることとして、Cccを考慮しないように構成してもよい。

0041

CFIBは、買電計画と実績の買電量との差に基づいて発生するペナルティを統計処理し、統計処理結果を用いて買電計画にコストとして反映したものである。CFIBの詳細については、後述する。

0042

以上説明した手順により、買電計画が作成される。図7は、買電計画の一例を示す概念図である。図7において、横軸は時間を示し、縦軸は買電量を示す。図7に示すように、買電計画は、24時間分の30分単位の買電量を定めたものである。時間帯ごとに電気事業者を選択する場合は、時間帯ごとの電気事業者についても買電計画として決定される。そして、この買電計画に基づいて電気事業者に提示される。電気事業者は、この買電計画に沿って、地域が電気を使用するとして翌日の電気の供給計画を策定する。

0043

次に、本実施の形態の充放電制御について説明する。本実施の形態では、現時点から24時間について、後述する第2の評価関数の関数値を最小にする充放電指令を求め、充放電制御装置16,17に充放電指令を送信する。第2の評価関数は、第1の評価関数と同様に、電力調達コストを表す評価関数である。第2の評価関数と第1の評価関数とで異なる点は、第2の評価関数では、電力事業者へ提示された買電計画と実際に使用する電力との差によるペナルティを考慮することである。

0044

図8は、本実施の形態の充放電制御処理手順の一例を示すフローチャートである。充放電制御部24は、図8に示した処理を、一定周期(例えば30分)ごとに実施する。図8は、説明の簡略化のため、図4の例と同様に、地域が電気を購入する電気事業者は1つであるとした例を示している。なお、図2の構成例では、買電計画出力部23と充放電制御部24を別の構成要素として示したが、負荷発電量予測部231と負荷発電量予測部241、第1の評価関数計算部232と第2の評価関数計算部242、計画充放電指令算出部233と充放電指令算出部243は、それぞれ類似の処理を実施する。したがって、例えば、負荷発電量予測部231と負荷発電量予測部241を1つの処理部として構成して、引数を変える等により、買電計画の作成時の処理と充放電制御処理とを切替えるようにしてもよい。第1の評価関数計算部232と第2の評価関数計算部242、計画充放電指令算出部233と充放電指令算出部243についても同様である。

0045

図8に示すように、まず、負荷発電量予測部241は、現時点から一定期間(例えば、24時間)の配電系統の負荷/発電量分布を、例えば30分ごとに予測する(ステップS11)。図4のステップS1との差は、天気等の情報等について最新の情報を反映している点である。また、電圧潮流計測装置10、計測装置11から受信した計測情報に基づいて補正を行ってもよい。

0046

次に、充放電指令算出部243は、蓄電装置6,7の充放電指令量(現時点から24時間分)の初期値および蓄電量の初期値(現時点の蓄電量)を設定する(ステップS12)。蓄電量の初期値は、どのような値を用いてもよい。例えば、充放電制御装置16,17が通信ネットワーク13経由で、蓄電装置6,7のSOC等を需給制御装置12に送信するように構成し、需供制御装置12がこれら充放電制御装置16,17から受信したSOC等に基づいて蓄電量の初期値を設定してもよい。

0047

そして、第2の評価関数計算部242は、後述する第2の評価関数を計算する(ステップS13)。充放電指令算出部243は、所定の最適解算出アルゴリズムを用いて潮流計算を行い、第2の評価関数の値を最小にする充放電指令量を算出する。計画充放電指令算出部243は、最適解算出アルゴリズムにおける終了条件を満たすか否かを判断し(ステップS14)、終了条件を満たさない場合(ステップS14 No)、最適解算出アルゴリズムに基づいて充放電指令量を変更し(ステップS15)、ステップS13に戻る。

0048

終了条件を満たした場合(ステップS14 Yes)、充放電指令算出部243は、第2の評価関数の値を最小とする充放電指令を決定する(ステップS16)。そして、送受信部21は、決定した充放電指令を充放電制御装置16,17へそれぞれ送信する(ステップS17)。

0049

次に、第2の評価関数について説明する。第2の評価関数F2を、以下の式(12)で定義する。
F2=CB´+CNA+CL+CDI+CCB+CCC+CIB …(12)
CB´:計画買電コスト
CNA:自然放電ロスコスト
CL:蓄電池寿命コスト
CDI:送電ロスコスト
CCB:充放電ロスコスト
CCC:蓄電装置の冷却電力/制御電力によるコスト
CIB:インバランスペナルティ

0050

上記式(1)で示した第1の評価関数と比較すると、式(2)で示した第2の評価関数では、CBがCB´となり、CIBが追加されている。これら以外は、第1の評価関数と第2の評価関数は、計算の対象とする時間(翌日の24時間と現時点から24時間)が異なる以外は同様である。CNA,CL,CDI,CCB,CCCについては、第1の評価関数と同様であるため、説明を省略する。

0051

CB´(計画買電コスト)は、前日に作成した買電計画に沿って買電を行った場合のコストである。従って、CB´(計画買電コスト)は、前日に作成された買電計画に基づいて定まる固定値であり、以下の式(13)で表すことができる。計画買電量(30分単位)は、買電計画により定められた30分ごとの買電量である。Σt´は、現時点から24時間分の和とする。
CB=Σt´(電気料金の単価(30分単位)×計画買電量(30分単位))
…(13)

0052

CIB(インバランスペナルティ)は、実際の買電量が計画買電量より多い場合には、不足ペナルティが発生し、実際の買電量が計画買電量より少ない場合には、余剰ペナルティが発生するとする。インバランスペナルティは、このように買電量と計画買電量の差が生じることにより発生するペナルティである。不足ペナルティ、余剰ペナルティのうちいずれか一方しか課されない場合には、一方のみを考慮してもよい。また、不足ペナルティ、余剰ペナルティのうちいずれも課されない場合には、CIBを考慮しなくてもよい。各時間帯では、実買電量(30分単位)と計画買電量(30分単位)とでどちらが大きいかにより、不足ペナルティ、余剰ペナルティのいずれかが発生する。UPSは不足ペナルティの単価、UPRは余剰ペナルティの単価である。実買電量は、第2の評価関数の算出時に仮定する買電量である。したがって、各時間帯で発生するペナルティ(不足ペナルティまたは余剰ペナルティ)CtIBは、以下の式(14)で表すことができる。
実買電量(30分単位)≧計画買電量(30分単位)の場合:
CtIB
=(実買電量(30分単位)−計画買電量(30分単位))×UPS
実買電量(30分単位)<計画買電量(30分単位)の場合:
CtIB
=(計画買電量(30分単位)−実買電量(30分単位))×UPR
…(14)

0053

したがって、CIBは、以下の式(15)で表すことができる。
CIB=Σt´CtIB …(15)
なお、実買電量については、買電計画の作成時と同様に、式(3)に基づいて、充放電指令等に基づいて求める。

0054

以上のように、第2の評価関数を用いて充放電制御指令の指令値を算出することにより、電力調達コストを抑制することができる。また、以下に述べるように、インバランスペナルティの実績値に基づいて算出したコストCFIBを買電計画の作成に反映することにより、さらにコストを抑制することができる。

0055

実績評価部25は、時間帯(30分)ごとに、不足ペナルティが発生した場合の実際の買電量と計画買電量との差(絶対値)ΔP1を複数日分(例えば、1か月分)蓄積し、時間帯ごとに蓄積したΔP1の平均値W1を求める。そして、蓄電装置の蓄電量の最大値SMAXとし、SMAXからW1を減算した値を第1の基準蓄電量として求める。同様に、実績評価部25は、時間帯(30分)ごとに、余剰ペナルティが発生した場合の実際の計画買電量と買電量との差(絶対値)ΔP2を複数日分(例えば、1か月分)蓄積し、時間帯ごとに蓄積したΔP2の平均値W2を求める。そして、蓄電装置の蓄電量の最小値(すなわち0)にW2を加算した値を第2の基準蓄電量として求める。

0056

図9は、ある時間帯の第1の基準蓄電量101および第2の基準蓄電量102の一例を示す図である。そして、図4に示した買電計画作成処理におけるステップS3において、その時点で予測される蓄電量Scalが第1の基準蓄電量101以上である場合、その時点で予測される蓄電量Scalから第1の基準蓄電量101を減じた値をΔxとして求める。同様に、その時点で予測される蓄電量Scalが第2の基準蓄電量102以下である場合、第2の基準蓄電量102とその時点で予測される蓄電量Scalとの差をΔyとして求める。

0057

Δx=0の場合、ΔP1の平均値に相当するため、最も不足ペナルティの発生確率が高い。また、Δxが大きくなるにつれて、不足ペナルティの発生確率が低くなる。Δxに対してこのような発生確率となる関数Pi(Δx)を、過去の蓄積したΔP1等を用いてあらかじめ定めておく。図10は、Pi(Δx)の一例を示す図である。図10では、正規分布を用いた例を示している。余剰ペナルティについても同様に、Pi(Δy)を求めておく。なお、Pi(Δx)は正規分布に限らず、過去の蓄積したΔP1等から算出した関数であればどのような関数を用いてもよい。さらには、W1、Δxを用いるのではなく、別の統計量(統計処理結果)を用いて、蓄電量Scalに対応する変数を定義し、この変数を用いて不足ペナルティの期待値を算出してもよい。また、ΔP1,ΔP2を季節ごとや曜日ごとに集計し、季節や曜日ごとに異なる関数を用いてもよい。余剰ペナルティについても同様である。

0058

そして、この関数を用いて、各時間帯のペナルティ(不足ペナルティおよび余剰ペナルティ)の期待値CtFを以下の式(16)で表す。
蓄電量Scalが第1の基準蓄電量101以上である場合:
CtF=UPS×Pi(Δx)×W1
蓄電量Scalが第2の基準蓄電量102以下である場合:
CtF=UPR×Pi(Δy)×W2
上記以外の場合:
CtF=0または一定値…(16)

0059

24時間分のペナルティコストの予測値であるCFIBは、以下の式(17)で表すことができる。
CFIB=ΣtCtF …(17)
上記のCFIBを買電計画作成の作成処理の第1の評価関数の計算の際に、式(1)のCFIBとして用いる。

0060

なお、本実施の形態では、買電計画の作成処理において求めた計画充放電指令ではなく、現時点から24時間について第2の評価関数を用いて再度コストを最小化する充放電指令を計算しなおすようにした。しかしなから、これに限らず、第2の評価関数を用いた再計算を行わず(充放電制御処理)、計画充放電指令を充放電指令として充放電制御装置16,17へ送信してもよい。

0061

以上のように、本実施の形態では、蓄電装置の寿命や送電ロス等を考慮した第1の評価関数を用いて買電計画を作成した。このため、電力調達コストを抑えることができる。さらに、充放電指令の生成時に、最新の情報を用い、かつ買電計画と買電量との差によるペナルティを考慮した第2の評価関数を用いて充放電指令の指令値を算出することにした。これにより、さらに正確にコストを評価関数により評価でき、コストを最小化した充放電指令を算出することができる。

0062

以上のように、本発明にかかる需給制御装置、充放電制御装置、蓄電装置、需給制御システムおよび需給制御方法は、地域が地域全体の電力を管理するシステムに有用であり、特に、スマートコミュニティーに適している。

0063

1電圧制御機器、2母線、3−1,3−2遮断器、4−1,4−2配電線、6,7蓄電装置、8,9発電機、10電圧潮流計測装置、11 計測装置、12需給制御装置、13通信ネットワーク、16,17充放電制御装置、21送受信部、22 記憶部、23買電計画出力部、24充放電制御部、25実績評価部、101 制御部、102 入力部、103 記憶部、104 表示部、105通信部、106 出力部、107システムバス、231負荷発電量予測部、232 第1の評価関数計算部、233計画充放電指令算出部、234 買電計画出力部、241 負荷発電量予測部、242 第2の評価関数計算部、243 充放電指令算出部。

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