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図面 (5)

課題

炉体運動される電気炉において、炉体を運動させる炉体運動機構電流が流れるのを防止できる電気炉を提供すること。

解決手段

金属材料を収容する炉体10と、通電によって炉体10に収容された金属を溶融させる電極25と、炉体10を設置面90上で運動可能に支持する炉体運動機構30と、炉体10と炉体運動機構30を電気的に絶縁する絶縁部材51と、を備えた電気炉1とする。炉体運動機構30は、設置面90に対して固定された第一の部分と、炉体を支持し第一の部分に対して運動する第二の部分と、を有し、第一の部分と第二の部分の間は、電気的に接続されているとよい。また、炉体10と炉体運動機構30は、それぞれ独立してアース接続されているとよい。

概要

背景

金属材料溶融させる電気炉一種であるアーク炉では、金属材料が収容される炉体の内部の空間において、電極からの距離が近く、金属材料の溶融が起こりやすいホットスポットと、電極からの距離が遠く、金属材料の溶融が起こりにくいコールドスポットとが形成されてしまう。コールドスポットにおいて、金属材料の加熱に時間がかかり、金属材料全体の溶融が不均一に進行する問題を解決するために、特許文献1においては、炉体を電極に対して、上下方向の軸線周り回転変位させ、コールドスポットとホットスポットを切り替えることが提案されている。このような電気炉においては、シャフト炉のように余分な水冷部にかかるポンプ用に電力を使用することなく、また排ガス組成適正化処理のためにバーナー燃焼エネルギーなどを供給することなく、炉体の回転変位を行うことで、炉内の熱的不均一性を解消し、無駄な電力の使用を低減することができる。

概要

炉体が運動される電気炉において、炉体を運動させる炉体運動機構電流が流れるのを防止できる電気炉を提供すること。金属材料を収容する炉体10と、通電によって炉体10に収容された金属を溶融させる電極25と、炉体10を設置面90上で運動可能に支持する炉体運動機構30と、炉体10と炉体運動機構30を電気的に絶縁する絶縁部材51と、を備えた電気炉1とする。炉体運動機構30は、設置面90に対して固定された第一の部分と、炉体を支持し第一の部分に対して運動する第二の部分と、を有し、第一の部分と第二の部分の間は、電気的に接続されているとよい。また、炉体10と炉体運動機構30は、それぞれ独立してアース接続されているとよい。

目的

本発明が解決しようとする課題は、炉体が運動される電気炉において、炉体を運動させる炉体運動機構に電流が流れるのを防止できる電気炉を提供する

効果

実績

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請求項1

金属材料を収容する炉体と、通電によって前記炉体に収容された金属を溶融させる電極と、前記炉体を設置面上で運動可能に支持する炉体運動機構と、前記炉体と前記炉体運動機構を電気的に絶縁する絶縁部材と、を備えることを特徴とする電気炉

請求項2

前記炉体運動機構は、前記設置面に対して固定された第一の部分と、前記炉体に固定されて前記第一の部分に対して運動する第二の部分と、を有し、前記第一の部分と第二の部分の間は、電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電気炉。

請求項3

前記炉体運動機構の前記第一の部分と前記第二の部分を電気的に接続する接続線は、前記第二の部分の運動の全範囲に追随できる長さを有していることを特徴とする請求項2に記載の電気炉。

請求項4

前記炉体と前記炉体運動機構は、それぞれ独立してアース接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電気炉。

請求項5

前記電気炉は、前記炉体の開口部を覆う炉蓋と、前記炉蓋を前記炉体に対して運動させる炉蓋部運動機構と、前記炉蓋部運動機構と前記炉体を電気的に絶縁する絶縁部材と、をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電気炉。

請求項6

前記炉蓋部運動機構は、前記炉体と独立してアース接続されていることを特徴とする請求項5に記載の電気炉。

技術分野

0001

本発明は、電気炉に関するものであり、さらに詳しくは、炉体運動させながら金属の溶融を行う電気炉に関するものである。

背景技術

0002

金属材料を溶融させる電気炉の一種であるアーク炉では、金属材料が収容される炉体の内部の空間において、電極からの距離が近く、金属材料の溶融が起こりやすいホットスポットと、電極からの距離が遠く、金属材料の溶融が起こりにくいコールドスポットとが形成されてしまう。コールドスポットにおいて、金属材料の加熱に時間がかかり、金属材料全体の溶融が不均一に進行する問題を解決するために、特許文献1においては、炉体を電極に対して、上下方向の軸線周り回転変位させ、コールドスポットとホットスポットを切り替えることが提案されている。このような電気炉においては、シャフト炉のように余分な水冷部にかかるポンプ用に電力を使用することなく、また排ガス組成適正化処理のためにバーナー燃焼エネルギーなどを供給することなく、炉体の回転変位を行うことで、炉内の熱的不均一性を解消し、無駄な電力の使用を低減することができる。

先行技術

0003

特開2014−40965号公報

発明が解決しようとする課題

0004

アーク炉においては、金属材料の溶融のために、炉体に挿入された電極に大電流が流される。この電極に流される電流に起因して、炉体にも電流が流れることがある。特に、電極に流される電流が交流である場合に、炉体の表面に定常的に誘導電流が流れる。炉体を回転変位させるために、ベアリング等の可動部を有する炉体運動機構が用いられるが、炉内の金属材料を介して流れる漏洩電流や、炉体の表面に流れた誘導電流がこの種の可動部に流れると、可動部に損傷を引き起こし、可動部の機能を損なう可能性がある。例えば、電極を炉内に挿入して通電している状態で、炉内の金属材料を介して流れる漏洩電流や炉体に発生した誘導電流が、炉体運動機構のベアリング等の部材に流れ、スパークを生じると、炉体運動機構が静止している状態であっても、炉体運動機構の構成部材に損傷が発生し、それ以降のスムーズな炉体の運動を妨げるおそれがある。

0005

本発明が解決しようとする課題は、炉体が運動される電気炉において、炉体を運動させる炉体運動機構に電流が流れるのを防止できる電気炉を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明にかかる電気炉は、金属材料を収容する炉体と、通電によって前記炉体に収容された金属を溶融させる電極と、前記炉体を設置面上で運動可能に支持する炉体運動機構と、前記炉体と前記炉体運動機構を電気的に絶縁する絶縁部材と、を備えることを要旨とする。

0007

ここで、前記炉体運動機構は、前記設置面に対して固定された第一の部分と、前記炉体に固定されて前記第一の部分に対して運動する第二の部分と、を有し、前記第一の部分と第二の部分の間は、電気的に接続されていることが好ましい。

0008

この場合に、前記炉体運動機構の前記第一の部分と前記第二の部分を電気的に接続する接続線は、前記第二の部分の運動の全範囲に追随できる長さを有しているとよい。

0009

また、前記炉体と前記炉体運動機構は、それぞれ独立してアース接続されていることが好ましい。

0010

そして、前記電気炉は、前記炉体の開口部を覆う炉蓋と、前記炉蓋を前記炉体に対して運動させる炉蓋部運動機構と、前記炉蓋部運動機構と前記炉体を電気的に絶縁する絶縁部材と、をさらに有することが好ましい。この場合に、前記炉蓋部運動機構は、前記炉体と独立してアース接続されているとよい。

発明の効果

0011

上記発明にかかる電気炉においては、炉体と炉体運動機構の間に、絶縁部材が設けられている。これにより、電極に流れる電流に由来して炉体に電流が流れた場合にも、炉体から炉体運動機構へと、その電流が流れることが防止される。その結果、炉体運動機構において、電流による損傷が発生するのが防止される。

0012

ここで、炉体運動機構が、設置面に対して固定された第一の部分と、炉体に固定されて第一の部分に対して運動する第二の部分と、を有し、第一の部分と第二の部分の間が、電気的に接続されている場合には、第一の部分と第二の部分が等電位となる。よって、万一、炉体と炉体運動機構の間を絶縁する絶縁部材の絶縁破壊等によって、炉体運動機構に電流が流れることがあっても、炉体運動機構内部の広い領域にわたって電流が流れる事態は起こりにくくなる。これにより、炉体運動機構に深刻な損傷が発生するのを高確度に防止することができる。

0013

この場合に、炉体運動機構の第一の部分と第二の部分を電気的に接続する接続線が、第二の部分の運動の全範囲に追随できる長さを有していれば、第二の部分が第一の部分に対して運動された際にも、接続線に損傷が生じたり、無理な力が加えられたりするのが防止される。

0014

また、炉体と炉体運動機構が、それぞれ独立してアース接続されている場合には、炉体を流れる電流が炉体運動機構に流れて行くのを、一層強固に防止することができる。

0015

そして、電気炉が、炉体の開口部を覆う炉蓋と、炉蓋を前記炉体に対して運動させる炉蓋部運動機構と、炉蓋部運動機構と炉体を電気的に絶縁する絶縁部材と、をさらに有する場合には、炉体を流れる電流が、炉蓋部運動機構に流れることも、防止することができる。これにより、炉蓋部運動機構を構成する部材においても、電流に由来する損傷が生じるのを防止することができる。

0016

この場合に、炉蓋部運動機構が、前記炉体と独立してアース接続されている場合には、炉体を流れる電流が、炉蓋部運動機構に流れて行くのを、一層強固に防止することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態にかかる電気炉を示す側面図である。
炉体運動機構と炉体部絶縁部材を示す斜視図である。炉体部絶縁部材は、破線にて透視で示している。
炉体運動機構の拡大断面図である。
ベアリング部接続線の設置方法の具体例を示す図であり、(a)は炉体運動機構の上方から見た状態を示し、(b)は(a)のA−A断面を示している。(a)において、破線は、炉体を50°旋回させた際のベアリング部接続線の状態を示している。

実施例

0018

以下、本発明の実施形態にかかる電気炉について、図面を参照しながら説明する。

0019

[電気炉の構成]
図1〜4に、本発明の一実施形態にかかる電気炉1を示す。電気炉1は、プラットフォーム90上に設置されており、上記特許文献1に記載されているのと同様の電気炉(アーク炉)を本体部として有し、炉体10、炉蓋20、電極25を備えている。それらに加え、電気炉1は、炉体運動機構30を有し、さらに、炉蓋部運動機構43を備えた炉蓋部保持装置40を有している。また、電気炉1には、絶縁部材として、炉体部絶縁部材51および炉蓋部絶縁部材52が設けられているとともに、炉体アース線61、炉体運動機構アース線62、炉蓋部運動機構アース線63が設けられている。

0020

炉体10は、上方に開口を有した有底の略円筒型容器として形成されている。炉体10は、金属酸化物よりなる耐火物の外側に鉄皮を設けた材料よりなっている。

0021

炉蓋20は、略円盤状に形成された、炉体10の開口を閉塞可能な部材である。炉蓋20は、炉蓋部保持装置40に保持され、炉体10の上方で、上下運動旋回運動を行うことで、炉体10の開口部を閉塞した状態と開放した状態の間を移動することができる。炉蓋20も、炉体10と同様の材料よりなるが、次に述べる電極25が貫通している部位の近傍には、絶縁体露出されており、電極25との間に電気的絶縁を保っている。

0022

炉蓋20には、3本の電極25が、炉体10の内部の空間に向かって、上方から貫通している(図1では2本のみ表示)。3本の電極25は、炉体10の中心軸周りに、略正三角形をなすように配置されている。炉体10に鉄スクラップ材等の金属材料を収容し、電極25に三相交流等の電流を印加して放電を行うことで、金属材料を溶融させることができる。電極25は、炉体10および炉蓋20と電気的に絶縁されている。

0023

炉体10は、炉体運動機構30を介してプラットフォーム(設置面)90に支持されている。炉体運動機構30は、図2に示すように、上下に略円環状の面を有し、金属よりなる支持フレーム31を有し、この支持フレーム31の上面31aに、略円環板状の炉体部絶縁部材51を挟んで、炉体10が載置されている。支持フレーム31の上面31aには、複数の凹部31cが設けられ、炉体10の自重と、炉体10に形成された凸部(不図示)の凹部31cへの係合によって、炉体10が支持フレーム31の上に固定されている。炉体10と支持フレーム31の間は、炉体部絶縁部材51によって電気的に絶縁されている。支持フレーム31の内周面には、歯車体31bが形成されている。炉体10底部と支持フレーム31の間の部位には、炉体部絶縁部材51を埋め込むようにして、絶縁樹脂充填されており、炉体10底部、炉体部絶縁部材51、支持部フレーム31の間に生じている隙間が絶縁樹脂によって埋められている。

0024

支持フレーム31は、ベアリング32によって支持されている。ベアリング32の近傍の断面図を図3に示す。ベアリング32は、プラットフォーム90上に固定された金属製の取付ベース34に取り付けられている。ベアリング32は、公知の旋回ベアリングの構成を有しており、それぞれ金属よりなる外輪(第一の部分)32aと内輪(第二の部分)32b、外輪32aと内輪32bの間に配置された転動体(不図示)を有し、内輪32bが外輪32aに対して滑らかに旋回運動可能となっている。ここでは、外輪32aが取付ベース34に固定され、内輪32bが支持フレーム31の歯車体31bに固定されている。支持フレーム31と取付ベース34の間は、ベアリング部接続線33によって、電気的に接続されている。ベアリング部接続線33は、支持フレーム31の旋回の全範囲に追随できるだけの長さを有している。ベアリング32の外輪32aは取付ベース34と接触し、内輪32bは支持フレーム31と接触しているので、ベアリング部接続線33によって、外輪32aと内輪32bの間が電気的に接続された状態となっている。

0025

支持フレーム31の内側には、相互に噛み合った2つの歯車35a,35bを備えた歯車部35が設けられている。図2では、歯車部35が1つのみ見えているが、実際には、対向する位置に同様の歯車部35がもう1つ設けられている。歯車部35を構成する第一歯車35aは、支持フレーム31の内周面に設けられた歯車体31bに噛み合っている。そして、第一歯車35aに噛み合った第二歯車35bの回転軸には、油圧モータ(不図示)の出力軸が結合されている。

0026

歯車部35の油圧モータを駆動することで、支持フレーム31をベアリング32上で旋回させることができる。これにより、炉体10が、プラットフォーム90上で回動(旋回)される。炉体10を回動させる際、プラットフォーム90の面に沿った電極25の位置は変化されない。よって、炉体10の回動に伴って、炉体10と電極25の相対配置が変化される。なお、支持フレーム31の内側には、支持フレーム31の回動を停止した状態に保持するストッパ機構(不図示)が適宜設けられてもよい。

0027

炉蓋部保持装置40は、炉体10が炉体運動機構30を介して設置されているのと共通のプラットフォーム90上に設けられている。炉蓋部保持装置40は、炉蓋支持部41によって炉蓋20を支持し、炉蓋20を上下運動および旋回運動させる。また、炉蓋部保持装置40は、電極支持部42によって、電極25を保持し、上下運動させる機能も兼ね備えており、炉体10内の金属材料の溶融状態等に応じて電極25の上下位置を調節することができる。炉蓋20の上下運動および旋回運動、電極25の上下運動は、ベアリングと油圧シリンダを備えた炉蓋部運動機構43によって駆動される。炉蓋支持部41と電極支持部42の間は、電気的に絶縁されている。さらに、炉蓋支持部41と炉蓋部運動機構43の間に、炉蓋部絶縁部材52が設けられており、炉蓋20および炉蓋支持部41と炉蓋部運動機構43との間が電気的に絶縁されている。また、炉蓋部絶縁部材52によって区画された炉蓋部運動機構43側の部位が、炉蓋部運動機構アース線63によって、アース接続されている。

0028

電気炉1が設置されるプラットフォーム90は、金属よりなる架台である。プラットフォーム90は、炉体運動機構アース線62によって、アース接続されている。プラットフォーム90上には、炉体運動機構30の取付ベース34が接触して固定されているので、炉体運動機構アース線62によって、炉体運動機構30のベアリング32が、外輪32aの部分でアース接続された状態となっている。プラットフォーム90には、炉体10をはじめとする電気炉1の構成部材を傾動させる傾動機構が設けられてもよく、これにより、炉体10からの出鋼および出滓が行いやすくなる。

0029

本電気炉1においては、炉体アース線61、炉体運動機構アース線62、炉蓋部運動機構アース線63の3つのアース線が設けられているが、これらは、独立したアース線として設けられている。例えば、離れた位置において地中に埋め込まれた3本のアース極に、3つのアース線61〜63がそれぞれ接続されている。

0030

[電気炉の特性]
上記のように、本実施形態にかかる電気炉1においては、炉体運動機構30によって、炉体10を電極25に対して回動させ、炉体10と電極25の位置関係を変化させることができる。これにより、炉体10内の金属材料の加熱や溶融の均一性を高めることができる。つまり、略円筒形の炉体10の中心軸の周りに、電極が25が三角形に配置されていることで、電極25に近く、高温になりやすいホットスポットと、電極25から遠く、高温になりにくいコールドスポットが、炉体10内に不可避的に生じるが、金属材料の溶融工程の途中に炉体10を回動させて電極25との位置関係を変化させることで、ホットスポットとコールドスポットを適宜入れ替え加熱溶融の均一化を図ることができる。ホットスポットおよびコールドスポットの位置を必要十分に変化させる観点から、炉体10の回動可能な角度範囲は、50°〜60°程度であることが好ましい。

0031

アーク放電を行う際、炉体内に挿入された電極25には、数10kAオーダーの交流が流される。この電流は、炉体10内の金属材料や炉体10、炉蓋20等を介して、炉体運動機構30や炉蓋部運動機構43に流れ、漏洩電流を生じる可能性がある。加えて、炉体10の表面の鉄皮に、数A〜数100Aの誘導電流が流れる可能性がある。このような漏洩電流や誘導電流が、炉体10から炉体運動機構30や炉蓋部運動機構43のベアリング等の可動部に流れると、炉体運動機構30や炉蓋部運動機構43が静止している状態であっても、可動部においてスパークが発生し、可動部におけるスムーズな運動を妨げたり、さらには、可動部を構成する材料の欠損等、不可逆的な損傷を与えたりする可能性がある。

0032

しかし、本実施形態にかかる電気炉1においては、炉体10と炉体運動機構30の間に炉体部絶縁部材51が設けられ、炉体10と炉体運動機構30の間が電気的に絶縁されている。また、炉蓋部保持装置40において、炉蓋支持部41と炉蓋部運動機構43の間に、炉蓋部絶縁部材52が設けられ、炉蓋20、そして炉蓋20を閉じた状態で炉蓋20と鉄皮において接触する炉体10と、炉蓋部運動機構43との間が、電気的に絶縁されている。これらにより、炉体10に誘導電流や漏洩電流が流れても、それらの電流が炉体運動機構30や炉蓋部運動機構43に流れることが防止される。炉体部絶縁部材51および炉蓋部絶縁部材52を構成する絶縁材料としては、シリコーン樹脂ガラスよりなる積層体シリコーンラミネート材)等、高い耐熱性を有するJIS−H種の絶縁体を例示することができる。

0033

上記電気炉1においてはさらに、各部が独立してアース接続されている。つまり、炉体10が炉体アース線61によってアース接続され、炉体運動機構30がプラットフォーム90を介して炉体運動機構アース線62によってアース接続され、炉蓋部運動機構43が炉蓋部運動機構アース線63によってアース接続されている。これにより、万一、炉体部絶縁部材51や炉蓋部絶縁部材52が、両側に高電圧が印加される等の要因で絶縁破壊を起こすことがあっても、炉体10に流れる誘導電流や漏洩電流が炉体アース線61を通ってアース電位に流れ、炉体運動機構30や炉蓋部運動機構43に流れにくくなっている。

0034

そして、上記電気炉1においては、炉体運動機構30のベアリング32において、外輪32aと内輪32bの間がベアリング部接続線33によって電気的に接続されている。これにより、外輪32aと内輪32bが等電位に維持される。さらに、プラットフォーム90および取付ベース34を介して炉体運動機構アース線62によってアース接続されている外輪32aのみならず、内輪32bもアース接続された状態となっている。これらの結果、外輪32aと内輪32bの間を通って、電流が流れることが防止される。よって、万一、炉体10に流れる誘導電流や漏洩電流が、外輪32aまたは内輪32bのいずれか一方に流れることがあっても、それらの電流が他方に流れて、ベアリング32の広い領域にスパークを発生させることが防止される。

0035

図3では、ベアリング部接続線33は、支持フレーム31と取付ベース34を接続する配線として簡略化して示しているが、ベアリング32の外輪32aと内輪32bを電気的に接続することができれば、ベアリング部接続線33の具体的な設置方法はどのようにしても構わない。取付方法の一例を図4に示す。ここでは、支持フレーム31の高さ方向中央付近に、支持フレーム31本体と導通したブラケット31cが設けられている。そして、プラットフォーム90に、プラットフォーム90本体と導通した接続ロッド91が立設され、接続ロッド91の上端部に、フレーム側ブラケット31cとほぼ同じ高さになるように、ブラケット91aが設けられている。接続ロッド91は、ベアリング32の内輪32bの可動範囲のほぼ中央の角度位置に設けられている。ベアリング部接続線33は、一端が支持フレーム側ブラケット31cに接続され、他端が接続ロッド側ブラケット91aに接続されている。ベアリング部接続線33は、ベアリング32の内輪32bの可動範囲全体に追随可能な長さを有している。さらに、内輪32bの可動範囲全域において、ベアリング32の駆動のためにプラットフォーム90に設けられた駆動装置付随する必要装置等の障害物(図略)よりも上方にベアリング部接続線33が位置するように、2つのブラケット31c,91aの位置およびベアリング部接続線33の長さが設定されている。

0036

このように、ブラケット31c,91aを利用してベアリング部接続線33を接続することで、ベアリング32の外輪32aと内輪32bの間の導通を高い信頼性をもって確保することができる。そして、ベアリング部接続線33を、内輪32bの旋回運動の全範囲に追随できる長さにしておくことで、図3(a)に実線と破線で示すように、内輪32bの旋回運動の全範囲にわたり、ベアリング部接続線33に損傷を与えたり、無理な外力を印加したりすることを防止できる。特に、図4(b)に示すように、内輪32bの旋回運動の全範囲にわたり、ベアリング部接続線33が緊張されることなく、撓んだ状態を維持できるように、ベアリング部接続線33を長めに設定しておけば、ベアリング部接続線33への損傷や外力の印加を効果的に防止することができる。

0037

また、ベアリング部接続線33を、プラットフォーム90の面よりも上方の位置、さらにはベアリング32の駆動のためにプラットフォーム90に設けられた駆動装置に付随する必要装置等の障害物(図略)よりも上方の位置に配策することで、ベアリング32の内輪32bが旋回した際に、ベアリング部接続線33がその障害物と干渉するのを避けることができる。内輪32bの旋回運動に伴ってベアリング部接続線33が通過するプラットフォーム90上の領域に、ベアリング部接続線33に対して障害物となりうる部材が設けられている場合に、ベアリング部接続線33をプラットフォーム90に這わせて配策するのではなく、少なくともプラットフォーム90の面よりも上方の位置、さらにはその障害物よりも上方の位置に配策することで、障害物とベアリング部接続線33の間の干渉を避けることができる。なお、上記のように、ベアリング部接続線33は、撓んだ状態を維持できるだけの長さを有することが好ましいが、撓んだ部位が上記のような障害物に掛からない程度の長さに留めておく方がよい。上記のように、内輪32bの可動範囲の中央に相当する角度位置に接続ロッド91を設けておけば、ベアリング部接続線33を過剰に長くすることなく、内輪32bの可動範囲の全域にわたって、ベアリング部接続線33に撓みを確保しやすい。

0038

以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、炉体の運動としては、炉体の中心を軸とした回動(旋回)に限られず、プラットフォーム上における任意の運動を採用することができる。また、炉体運動機構はベアリングを用いたものに限られず、他にローラを用いるもの等を例示することができる。

0039

1電気炉
10炉体
20炉蓋
25電極
30 炉体運動機構
31支持フレーム
31cブラケット
32ベアリング
32a外輪
32b内輪
33 ベアリング部接続線
34取付ベース
35歯車部
40 炉蓋部保持装置
41 炉蓋支持部
42電極支持部
43 炉蓋部運動機構
51 炉体部絶縁部材
52 炉蓋部絶縁部材
61 炉体アース線
62 炉体運動機構アース線
63 炉蓋部運動機構アース線
90プラットフォーム(設置面)
91接続ロッド
91a ブラケット

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