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技術 乾燥システム

出願人 株式会社大川原製作所
発明者 法月満山本勝哉
出願日 2014年10月31日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2014-222293
公開日 2016年5月23日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2016-090091
状態 特許登録済
技術分野 固体の乾燥 固体廃棄物の処理 汚泥処理
主要キーワード 中空円柱体 中空円盤 耐熱仕様 凝縮ドレン キャリア空気 手前側領域 凝縮性蒸気 回転軸部分
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2016年5月23日)のものです。
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図面 (5)

課題

乾燥用蒸気被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンを効率的に利用することができる乾燥システムを提供する。

解決手段

キャリア空気が供給される乾燥室21と、乾燥室21内に配置され乾燥用蒸気が内部を通過する多管式加熱管22とを備え、被乾燥物を多管式加熱管22に接触させることで多管式加熱管22の内部を通過する乾燥用蒸気の熱を被乾燥物に伝えて被乾燥物を乾燥させ、被乾燥物から生じた蒸気をキャリア空気によって乾燥室21外に排出する乾燥システム1において、多管式加熱管22から回収したドレンを再蒸発させて、乾燥用蒸気よりも低圧フラッシュ蒸気を得るフラッシュタンク3と、フラッシュ蒸気と外気とを熱交換することで外気を加熱する第1熱交換器4とを備え、乾燥室21は、第1熱交換器4によって加熱された外気がキャリア空気として室内に供給されるものである。

概要

背景

排水処理汚泥動植物性残渣食品残渣または泥状廃棄物等の再資源化や処分等をする工程において、汚泥等の被乾燥物乾燥処理する乾燥システムが設けられている。このような乾燥システムとしては、例えば、乾燥室内多管式加熱管が配置された乾燥機を備えるもの(例えば、特許文献1等参照)や、乾燥室内に一対のローラが配置された乾燥機を備えるもの(例えば、特許文献2または特許文献3等参照)等が知られている。

特許文献1記載の乾燥システムにおける多管式加熱管は、複数の加熱管が互いに所定の間隔をあけて配列される加熱管束を有し、被乾燥物を掻き上げるリフタ等が設けられている。特許文献1記載の乾燥システムでは、多管式加熱管内に飽和蒸気等の乾燥用蒸気を流すことで多管式加熱管を加熱しつつ回転させる。これによって、乾燥室内に投入された被乾燥物は、回転する多管式加熱管のリフタ等によって掻き上げられ、落下しつつ多管式加熱管の各加熱管に接触することで乾燥用蒸気の熱が被乾燥物に伝わり、被乾燥物を乾燥することができる。すなわち、多管式加熱管が、乾燥用蒸気の熱を被乾燥物に伝える伝熱部材に相当する。ここで、被乾燥物から蒸発した蒸気が、乾燥室内に留まっている状態では、被乾燥物からの水分の蒸発が阻害されてしまう。このため、排気ファンなどを用いて乾燥室内の蒸気を吸引するように構成するが、その効果を高めるためにキャリア空気を乾燥室内に供給し、被乾燥物から蒸発した蒸気をキャリア空気に同伴して乾燥室外に排出する、あるいは蒸気をキャリア空気によって押し出すことによって乾燥室外に排出する操作が行われている。なお、キャリア空気の温度が低いと、キャリア空気と多管式加熱管との間で熱交換が生じ、多管式加熱管を加熱する乾燥用蒸気の熱量を損失してしまう。また、被乾燥物から蒸発した蒸気が、温度の低いキャリア空気と接触すると、凝縮して被乾燥物や乾燥室内を湿らせてしまう。このため、キャリア空気には、ヒータ等によって所定温度に加熱された外気等が一般的に用いられる。

また、特許文献2記載の乾燥システムでは、接触した状態に配設された、駆動ローラ従動ローラとからなる一対のローラが乾燥室内に配置されている。それぞれのローラは、中空円柱体状のものであり、外周部分に円周方向に沿った複数の溝が形成されている。特許文献2記載の乾燥システムでは、一対のローラ内それぞれに蒸気を流すことでローラを加熱しつつ駆動ローラを駆動させることで一対のローラを回転させる。これら回転する一対のローラ間に上方から被乾燥物を投入すると、被乾燥物はローラの溝内に圧入される。溝内に圧入した被乾燥物には、ローラを通過する乾燥用蒸気の熱が伝わり、これによって被乾燥物を乾燥することができる。すなわち、一対のローラが、乾燥用蒸気の熱を被乾燥物に伝える伝熱部材に相当する。乾燥した被乾燥物は、スクレーパによってローラの溝内から取り出される。なお、特許文献2記載の乾燥システムにおいても、被乾燥物から蒸発した蒸気を乾燥室外に積極的に排出するために、ヒータで加熱された外気がキャリア空気として乾燥室内に供給され、被乾燥物から蒸発した蒸気がキャリア空気とともに排気ファンによって乾燥室外に排出される。また、特許文献3記載の乾燥システムにおけるローラは、外周部分に溝が形成されていないものであり、ローラの曲面状の外周部分に被乾燥物を付着させることで、ローラを通過する乾燥用蒸気の熱を伝えて被乾燥物を乾燥させる。

これら特許文献1〜特許文献3に記載された乾燥システムでは、多管式加熱管やローラ等の伝熱部材に供給された乾燥用蒸気は、多管式加熱管等を通過する間に被乾燥物に熱を伝え、これによって凝縮しドレンが生じる。

概要

乾燥用蒸気が被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンを効率的に利用することができる乾燥システムを提供する。キャリア空気が供給される乾燥室21と、乾燥室21内に配置され乾燥用蒸気が内部を通過する多管式加熱管22とを備え、被乾燥物を多管式加熱管22に接触させることで多管式加熱管22の内部を通過する乾燥用蒸気の熱を被乾燥物に伝えて被乾燥物を乾燥させ、被乾燥物から生じた蒸気をキャリア空気によって乾燥室21外に排出する乾燥システム1において、多管式加熱管22から回収したドレンを再蒸発させて、乾燥用蒸気よりも低圧フラッシュ蒸気を得るフラッシュタンク3と、フラッシュ蒸気と外気とを熱交換することで外気を加熱する第1熱交換器4とを備え、乾燥室21は、第1熱交換器4によって加熱された外気がキャリア空気として室内に供給されるものである。

目的

本発明は上記事情に鑑み、乾燥用蒸気が被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンを効率的に利用することができる乾燥システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

キャリア空気が供給される乾燥室と、該乾燥室内に配置され乾燥用蒸気が内部を通過する伝熱部材とを備え、該乾燥室内で被乾燥物を該伝熱部材に接触させることで該伝熱部材の内部を通過する該乾燥用蒸気の熱を該被乾燥物に伝えて該被乾燥物を乾燥させ、該被乾燥物から生じた蒸気を該キャリア空気によって該乾燥室外に排出する乾燥システムにおいて、前記伝熱部材から回収したドレン再蒸発させて、前記乾燥用蒸気よりも低圧フラッシュ蒸気を得るフラッシュタンクと、前記フラッシュ蒸気とエアとを熱交換することで該エアを加熱する熱交換器とを備え、前記乾燥室は、前記熱交換器によって加熱されたエアが前記キャリア空気として室内に供給されるものであることを特徴とする乾燥システム。

請求項2

前記伝熱部材に向けて上流側から過熱蒸気が供給される蒸気管と、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、前記伝熱部材よりも上流側で、前記フラッシュ蒸気と前記エアとの熱交換によって該フラッシュ蒸気が凝縮した凝縮液体を利用して低下させる蒸気調整ユニットとを備え、前記伝熱部材は、前記蒸気調整ユニットによって温度低下された蒸気が前記乾燥用蒸気として内部を通過するものであることを特徴とする請求項1記載の乾燥システム。

請求項3

前記蒸気調整ユニットは、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、前記凝縮液体と該凝縮液体よりも低温冷却流体とを熱交換し該凝縮液体の温度を低下させてから該凝縮液体によって低下させるものであることを特徴とする請求項2記載の乾燥システム。

請求項4

前記蒸気調整ユニットは、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、該過熱蒸気が飽和蒸気になる温度よりも高い温度までしか低下させないものであることを特徴とする請求項2又は3記載の乾燥システム。

請求項5

前記蒸気調整ユニットは、前記蒸気管を流れる過熱蒸気に前記凝縮液体を混合させるものであって、該過熱蒸気に該凝縮液体が混合した状態の気体の圧力および該気体の温度を計測し、該過熱蒸気へ混合する該凝縮液体の流量を調整するものであることを特徴とする請求項2から4のうちいずれか1項記載の乾燥システム。

技術分野

0001

乾燥室内被乾燥物伝熱部材に接触させることによって伝熱部材の内部を通過する乾燥用蒸気の熱を伝えて被乾燥物を乾燥させる乾燥システムに関する。

背景技術

0002

排水処理汚泥動植物性残渣食品残渣または泥状廃棄物等の再資源化や処分等をする工程において、汚泥等の被乾燥物を乾燥処理する乾燥システムが設けられている。このような乾燥システムとしては、例えば、乾燥室内に多管式加熱管が配置された乾燥機を備えるもの(例えば、特許文献1等参照)や、乾燥室内に一対のローラが配置された乾燥機を備えるもの(例えば、特許文献2または特許文献3等参照)等が知られている。

0003

特許文献1記載の乾燥システムにおける多管式加熱管は、複数の加熱管が互いに所定の間隔をあけて配列される加熱管束を有し、被乾燥物を掻き上げるリフタ等が設けられている。特許文献1記載の乾燥システムでは、多管式加熱管内に飽和蒸気等の乾燥用蒸気を流すことで多管式加熱管を加熱しつつ回転させる。これによって、乾燥室内に投入された被乾燥物は、回転する多管式加熱管のリフタ等によって掻き上げられ、落下しつつ多管式加熱管の各加熱管に接触することで乾燥用蒸気の熱が被乾燥物に伝わり、被乾燥物を乾燥することができる。すなわち、多管式加熱管が、乾燥用蒸気の熱を被乾燥物に伝える伝熱部材に相当する。ここで、被乾燥物から蒸発した蒸気が、乾燥室内に留まっている状態では、被乾燥物からの水分の蒸発が阻害されてしまう。このため、排気ファンなどを用いて乾燥室内の蒸気を吸引するように構成するが、その効果を高めるためにキャリア空気を乾燥室内に供給し、被乾燥物から蒸発した蒸気をキャリア空気に同伴して乾燥室外に排出する、あるいは蒸気をキャリア空気によって押し出すことによって乾燥室外に排出する操作が行われている。なお、キャリア空気の温度が低いと、キャリア空気と多管式加熱管との間で熱交換が生じ、多管式加熱管を加熱する乾燥用蒸気の熱量を損失してしまう。また、被乾燥物から蒸発した蒸気が、温度の低いキャリア空気と接触すると、凝縮して被乾燥物や乾燥室内を湿らせてしまう。このため、キャリア空気には、ヒータ等によって所定温度に加熱された外気等が一般的に用いられる。

0004

また、特許文献2記載の乾燥システムでは、接触した状態に配設された、駆動ローラ従動ローラとからなる一対のローラが乾燥室内に配置されている。それぞれのローラは、中空円柱体状のものであり、外周部分に円周方向に沿った複数の溝が形成されている。特許文献2記載の乾燥システムでは、一対のローラ内それぞれに蒸気を流すことでローラを加熱しつつ駆動ローラを駆動させることで一対のローラを回転させる。これら回転する一対のローラ間に上方から被乾燥物を投入すると、被乾燥物はローラの溝内に圧入される。溝内に圧入した被乾燥物には、ローラを通過する乾燥用蒸気の熱が伝わり、これによって被乾燥物を乾燥することができる。すなわち、一対のローラが、乾燥用蒸気の熱を被乾燥物に伝える伝熱部材に相当する。乾燥した被乾燥物は、スクレーパによってローラの溝内から取り出される。なお、特許文献2記載の乾燥システムにおいても、被乾燥物から蒸発した蒸気を乾燥室外に積極的に排出するために、ヒータで加熱された外気がキャリア空気として乾燥室内に供給され、被乾燥物から蒸発した蒸気がキャリア空気とともに排気ファンによって乾燥室外に排出される。また、特許文献3記載の乾燥システムにおけるローラは、外周部分に溝が形成されていないものであり、ローラの曲面状の外周部分に被乾燥物を付着させることで、ローラを通過する乾燥用蒸気の熱を伝えて被乾燥物を乾燥させる。

0005

これら特許文献1〜特許文献3に記載された乾燥システムでは、多管式加熱管やローラ等の伝熱部材に供給された乾燥用蒸気は、多管式加熱管等を通過する間に被乾燥物に熱を伝え、これによって凝縮しドレンが生じる。

先行技術

0006

特開2008−284463号公報
特開2006−90640号公報
特開2007−101071号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、これら特許文献1〜特許文献3に記載された乾燥システムでは、生じたドレンは、比較的高温熱水であるにもかかわらずそのまま排出される場合が多く、ドレンを利用するという点で改善の余地がある。

0008

本発明は上記事情に鑑み、乾燥用蒸気が被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンを効率的に利用することができる乾燥システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を解決する本発明の乾燥システムは、キャリア空気が供給される乾燥室と、該乾燥室内に配置され乾燥用蒸気が内部を通過する伝熱部材とを備え、該乾燥室内で被乾燥物を該伝熱部材に接触させることで該伝熱部材の内部を通過する該乾燥用蒸気の熱を該被乾燥物に伝えて該被乾燥物を乾燥させ、該被乾燥物から生じた蒸気を該キャリア空気によって該乾燥室外に排出する乾燥システムにおいて、
前記伝熱部材から回収したドレンを再蒸発させて、前記乾燥用蒸気よりも低圧フラッシュ蒸気を得るフラッシュタンクと、
前記フラッシュ蒸気とエアとを熱交換することで該エアを加熱する熱交換器とを備え、
前記乾燥室は、前記熱交換器によって加熱されたエアが前記キャリア空気として室内に供給されるものであることを特徴とする。

0010

なお、特許文献1には回転する多数の中空円盤の内部に乾燥用蒸気を流して乾燥を行なう乾燥システムも記載されており、上述したと同様にキャリア空気を利用した乾燥が行なわれる。本発明の乾燥システムにおける前記伝熱部材は、このような多数の中空円盤であってもよい。また、特許文献としては示さないが、上記の中空円盤ではなく、中空パドル状の伝熱部材を用いる乾燥システムにおいても同様な乾燥が行なわれてる。本発明の乾燥システムは、このような中空のパドル状の伝熱部材を用いるものであってもよい。

0011

ここにいうドレンは、前記伝熱部材の内部を通過する前記乾燥用蒸気が凝縮し前記乾燥室から排出されたドレンである。また、前記乾燥用蒸気は、飽和蒸気であってもよいし、過熱蒸気であってもよい。さらに、前記乾燥用蒸気は、過熱蒸気の状態で前記乾燥室内に供給され、該乾燥室内で飽和蒸気に状態変化するものであってもよい。

0012

本発明の乾燥システムによれば、前記伝熱部材から回収したドレンを前記フラッシュタンクにおいて再蒸発させることで得た前記フラッシュ蒸気と、エアとを、前記熱交換器によって熱交換し、加熱されたエアを前記キャリア空気として前記乾燥室内に供給することができる。これにより、前記乾燥用蒸気が被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンの熱を回収し、ドレンを効率的に利用することができる。さらに、本発明の乾燥システムでは、前記熱交換器においてエアと前記フラッシュ蒸気との熱交換、すなわち気体凝縮性蒸気との熱交換になるため、前記熱交換器における必要な伝熱面積が小さくなる。これにより、前記熱交換器をコンパクトにすることができる。

0013

また、本発明の乾燥システムにおいて、前記伝熱部材に向けて上流側から過熱蒸気が供給される蒸気管と、
前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、前記伝熱部材よりも上流側で、前記フラッシュ蒸気と前記エアとの熱交換によって該フラッシュ蒸気が凝縮した凝縮液体を利用して低下させる蒸気調整ユニットとを備え、
前記伝熱部材は、前記蒸気調整ユニットによって温度低下された蒸気が前記乾燥用蒸気として内部を通過するものであることが好ましい。

0014

ここで、前記蒸気調整ユニットによって温度低下された蒸気は、飽和蒸気であってもよいし、飽和蒸気になる直前の状態の過熱蒸気であってもよい。

0015

前記蒸気調整ユニットによって、前記フラッシュ蒸気が凝縮した前記凝縮液体を過熱蒸気の温度低下に利用することで、前記伝熱部材から回収したドレンの熱を回収することに加えて、該ドレン自体の再利用を図ることもできる。なお、今まで過熱蒸気を温度低下させる手段としては、乾燥システム外から純水を導入して行なっていた。この理由としては、不純物を含む水を用いると、その不純物が伝熱部材の内部でスケーリングを起こし、伝熱効率を低下させるためである。前記凝縮液体を用いる態様を採用すれば、スケーリングの原因になるような不純物を含まないドレンを利用でき、今まで必要としていた純水が不要となる。

0016

さらに、本発明の乾燥システムにおいて、前記蒸気調整ユニットは、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、前記凝縮液体と該凝縮液体よりも低温冷却流体とを熱交換し該凝縮液体の温度を低下させてから該凝縮液体によって低下させるものであってもよい。

0017

ここで、前記蒸気管を流れる過熱蒸気が高圧であり、前記凝縮液体の圧力が、該過熱蒸気の圧力よりも低い場合には、該凝縮液体を加圧しなければ、該凝縮液体を該蒸気管内に供給することができない。このため、前記凝縮液体の温度を低下させることで、例えば、該凝縮液体を加圧する手段として耐熱仕様ではない汎用ポンプ等を採用することができ設備コストを抑えることができる。さらに、前記凝縮液体と前記冷却流体とを熱交換し、該冷却流体の熱を利用することでも、ドレンを効率的に利用することができる。

0018

また、本発明の乾燥システムにおいて、前記蒸気調整ユニットは、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、該過熱蒸気が飽和蒸気になる温度よりも高い温度までしか低下させないものであってもよい。以下、過熱蒸気が飽和蒸気になる温度を飽和温度と称することがある。

0019

例えば、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、飽和温度よりもやや高い温度まで低下させることで、該蒸気管を流れる過熱蒸気は、前記伝熱部材内に入った時点で飽和蒸気に状態変化しやすくなり、該伝熱部材から被乾燥物に対して潜熱が放出される凝縮伝熱を促進することができる。

0020

さらに、本発明の乾燥システムにおいて、前記蒸気調整ユニットは、前記蒸気管を流れる過熱蒸気に前記凝縮液体を混合させるものであって、該過熱蒸気に該凝縮液体が混合した状態の気体の圧力および該気体の温度を計測し、該過熱蒸気へ混合する該凝縮液体の流量を調整するものであってもよい。

0021

こうすることで、前記蒸気管を流れる過熱蒸気の温度を、飽和温度あるいは飽和温度よりもやや高い温度まで低下させるための、前記凝縮液体の流量調整が容易になる。

発明の効果

0022

本発明によれば、乾燥用蒸気が被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンを効率的に利用することができる乾燥システムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の一実施形態に相当する乾燥システムの一例を示すブロック図である。
図1に示す乾燥機を模式的に示す図である。
図1における円で囲んだA部を拡大して示す図である。
図1に示す乾燥システムにおいて、多管式加熱管に供給される蒸気の状態を制御するための回路構成の一例を表すブロック図である。

実施例

0024

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の一実施形態である乾燥システムは、排水処理汚泥、動植物性残渣、食品残渣もしくは泥状廃棄物等の再資源化や処分等、または加工食品樹脂製品等の化成品等の製造において、これら被乾燥物を乾燥処理するものである。

0025

図1は、本発明の一実施形態に相当する乾燥システムの一例を示すブロック図である。

0026

図1に示すように、乾燥システム1は、乾燥機2、フラッシュタンク3、第1熱交換器4、ドレンタンク51および第2熱交換器52を備えている。ドレンタンク51および第2熱交換器52は、後述する蒸気調整ユニット5の一部を構成するものである。

0027

まず、図2を用いて乾燥機2について説明する。図2は、図1に示す乾燥機を模式的に示す図である。なお、図2では、乾燥機2を破断し、乾燥機2の内部の様子を一部示している。

0028

図2に示すように、乾燥機2は、乾燥室21と、この乾燥室21内に配置された多管式加熱管22を有している。乾燥室21は、略円形あるいは略楕円形横断面を有する中空状のものであり、不図示の機枠等によって水平方向に延在した状態で支持されている。以下、乾燥室21が延在する方向を、延在方向と称することがある。乾燥室21には、投入口211、排出口212、キャリア空気口213および排気口214が設けられている。投入口211は、汚泥等の被乾燥物を投入する口であり、図2に示す乾燥室21における左側寄りであって、例えば、乾燥室21の上端部分に設けられている。排出口212は、投入口211から投入された被乾燥物が、乾燥室21内に滞留している間に、後述する乾燥処理が施されることによって乾燥し、乾燥物となって排出される開口である。この排出口212は、図2に示す乾燥室21における右側寄りであって、乾燥室21の底よりも所定寸法高い位置に設けられている。排出口212には、高さ調整自在な堰部材215が設けられており、また、乾燥室21の、排出口212が設けられた部分には、シュート216が配置されている。投入口211から投入された被乾燥物は、図2に示す乾燥室21内を左側から右側に移動し、やがて排出口212から排出される。

0029

キャリア空気口213は、図1に示す第1熱交換器4において熱交換されることで、例えば100℃程度に加熱されたキャリア空気を、乾燥室21内に導入する口である。排気口214は、不図示の排気ファン等によって、被乾燥物から蒸発した蒸気を、キャリア空気口213から導入されたキャリア空気とともに乾燥室21外に排出する口である。排気口214から排出された、蒸気とキャリア空気は、不図示の集塵装置等に送られ、微粉の除去等の所定の処理が行われた後、排気される。

0030

多管式加熱管22は、延在方向に沿った回転軸を中心に乾燥室21内に回転自在に配置されるものであり、回転軸部分には軸部材221が設けられている。軸部材221の延在方向の両端部分それぞれには、ロータリージョイント23が設けられている。多管式加熱管22は、軸部材221が不図示のモータ等によって回転させられることで回転軸を中心に回転するものである。また、多管式加熱管22は、加熱管束222を備えている。この加熱管束222は、軸部材221を中心にこの軸部材221に沿って配置された複数の加熱管222aの束である。これら複数の加熱管222aは、例えば、最も外側に配置された加熱管222aを結んだ軌跡円形のものであり、最も外側に配置された加熱管222aの内側にも、加熱管222aが、互いに所定の間隔をあけて多数配置されている。加熱管束222の延在方向両端部分それぞれには、円盤状の鏡板223が設けられている。なお、図2では、排出口側に設けられた鏡板は、乾燥室21に隠れている。これら一対の鏡板223間には、鏡板223の回転方向に所定の間隔をあけて複数のアングル224が架け渡されている。これらアングル224には、延在方向に所定の間隔をあけて、リフタ225と送り羽根226がそれぞれ複数設けられている。リフタ225は、多管式加熱管22が回転すると、乾燥室21内に滞留する被乾燥物を掻き上げるものである。送り羽根226は、多管式加熱管22が回転すると、乾燥室21内に滞留する被乾燥物を排出口側に送るものである。

0031

図1に示すように、投入口側のロータリージョイント23には、蒸気管61が接続されている。蒸気管61の上流側には、不図示の、ボイラ過熱器が接続されており、ボイラで発生させた蒸気を過熱器によって加熱することで過熱蒸気を生成し、この過熱蒸気が蒸気管61に供給される。なお、ボイラと乾燥機2が近接している場合など、ボイラから飽和蒸気を乾燥機2に供給する場合もある。蒸気管61に供給された過熱蒸気は、ロータリージョイント23に向けて流れていく。本実施形態では、例えば、ボイラによって、0.5MPaG、158℃程度の飽和蒸気を発生させ、この飽和蒸気を過熱器によって180℃程度まで加熱して過熱蒸気を生成し、0.5MPaG、180℃程度(過熱度22度程度)の過熱蒸気が蒸気管61に供給される。

0032

蒸気管61には、温度計TIと第1圧力計PI1が設けられるとともに、第2ドレン管55が接続されている。温度計TIによって計測された蒸気の温度と、第1圧力計PI1によって計測された蒸気の圧力に応じて、蒸気管61を流れる過熱蒸気に対して、第2ドレン管55から所定量のドレンが混合され、過熱蒸気の温度が低下する。これにより、蒸気管61に供給された過熱蒸気は、0.5MPaG、158℃程度の飽和蒸気に変化した状態でロータリージョイント23に送られ、乾燥用蒸気として多管式加熱管22に供給される。以下、蒸気管61に供給された蒸気に、第2ドレン管55からドレンが混合し温度低下された状態の蒸気を混合蒸気と称することがあり、この混合蒸気が多管式加熱管22に乾燥用蒸気として供給されることになる。なお、蒸気管61を流れる過熱蒸気にドレンを混合させる操作の詳しい説明については、後述する。

0033

ロータリージョイント23に送られた混合蒸気は、軸部材221から鏡板223に流れ込み、鏡板223から各加熱管222aに供給されることによって、各加熱管222aが加熱される。本実施形態では、飽和蒸気が乾燥用蒸気として各加熱管222aに供給される態様を採用しているため、各加熱管222aは、延在方向において略一定の温度に加熱された状態が保たれる。本実施形態では、多管式加熱管22を通過する飽和蒸気が乾燥用蒸気の一例に相当し、多管式加熱管22が伝熱部材の一例に相当する。各加熱管222aに供給された乾燥用蒸気が凝縮して生じたドレンは、排出口側の鏡板223に溜まり、このドレンは、サイフォン式排水装置等によって多管式加熱管22から排出される。

0034

キャリア空気口213には、キャリア空気管62が接続されている。キャリア空気管62の上流側には第1熱交換器4が接続され、第1熱交換器4には、不図示のブロアによって外気を供給する管路が接続されている。不図示のブロアによって第1熱交換器4に供給された外気は、後述するフラッシュタンク3から供給されるフラッシュ蒸気と熱交換することで、100℃程度に加熱され、キャリア空気としてキャリア空気口213から乾燥室21内に導入される。

0035

排出口側のロータリージョイント23は、減圧弁を有する管路によってフラッシュタンク3に接続されている。フラッシュタンク3は、高圧(例えば0.5MPaG)のドレンを受け入れ、受け入れたドレンの圧力よりもタンク内を低い圧力(例えば0.2MPaG)に保持することでドレンの一部を再蒸発させ、フラッシュ蒸気を発生させるものである。このフラッシュ蒸気は、多管式加熱管22を通過する乾燥用蒸気の圧力(例えば0.5MPaG)よりも低い圧力(例えば0.2MPaG)である。また、フラッシュタンク3には、受け入れたドレンのうち再蒸発することなくタンク内に貯留したドレンの液面レベルを計測する液面計LC、ドレンを排出するための電磁弁S、および第2圧力計PI2が設けられている。また、フラッシュタンク3は、流量調整弁を有する管路によって第1熱交換器4に接続されている。フラッシュタンク3から第1熱交換器4に供給されたフラッシュ蒸気は、上述したように第1熱交換器4に供給された外気と熱交換することで再び凝縮しドレンが生じる。このドレンは、凝縮液体に相当し、以下、再凝縮ドレンと称する。第1熱交換器4では、外気とフラッシュ蒸気との熱交換、すなわち気体と凝縮性蒸気との熱交換になるため、第1熱交換器4において必要とされる伝熱面積が小さくなり、第1熱交換器4をコンパクトにすることができる。さらに、第1熱交換器4では、フラッシュ蒸気が凝縮することで凝縮伝熱が生じ、外気と効率的に熱交換することができる。

0036

第1熱交換器4は、第1ドレン管53によって第2熱交換器52に接続され、第2熱交換器52は管路によってドレンタンク51に接続されている。第1ドレン管53には、スチームトラップ531が設けられている。なお、第1ドレン管53には、フラッシュタンク3内に貯留されたドレンを、第1ドレン管53を流れる再凝縮ドレンに混合するドレン補充管31が接続されている。また、第2熱交換器52には、冷水供給管521と温水排水管522が接続され、冷水供給管521には第1流量調整弁V1が設けられている。第2熱交換器52には、再凝縮ドレンよりは低温の流体を流し、例えばクーリングタワーからの20℃〜32℃の冷水が供給される。この冷水は、再凝縮ドレンよりも低温であり冷却流体に相当する。また、冷却流体は、凝縮液体を冷却することだけを目的にして、外気を供給することでも構わない。第1熱交換器4において生じた再凝縮ドレンは、スチームトラップ531を通過し第1ドレン管53を流れて第2熱交換器52に供給される。第2熱交換器52では、再凝縮ドレンと、冷水供給管521から供給された冷水とが熱交換され、温度低下した再凝縮ドレンは、ドレンタンク51に供給される。また、冷水が温度上昇した温水は、温水排水管522を流れて、例えば、排温水利用可能な設備等に送られる。

0037

ドレンタンク51は、貯留した再凝縮ドレンを蒸気管61に接続される第2ドレン管55を備えている。そして第2ドレン管55には、ポンプP、第3圧力計PI3、第2流量調整弁V2、逆止弁が設けられている。また、第2ドレン管55には、リリーフ弁RVが備えられており、第2ドレン管55内を流れる再凝縮ドレンの圧力を所定の圧力に維持するために、リリーフ弁RVからドレンタンク51に戻るドレン循環路54を備えている。なお、ドレンタンク51には、その貯液量が過剰となる場合は、オバーフロー排出口等が適宜設けられる。本実施形態では、再凝縮ドレンは、ポンプPによって、蒸気管61を流れる過熱蒸気の圧力(例えば0.5MPaG)と同等の圧力まで加圧された状態で、第2ドレン管55から、蒸気管61を流れる過熱蒸気に混合される。

0038

図3は、図1における円で囲んだA部を拡大して示す図である。

0039

図3に示すように、第2ドレン管55は、蒸気管61よりも細い管であり、その下流端に、再凝縮ドレンが吐出される吐出口55aが形成されている。第2ドレン管55は、その下流端側部分が蒸気管61の側面部分から蒸気管61内に挿入され、吐出口55aがロータリージョイント23に向かう方向に屈曲している。これにより、再凝縮ドレンは、第2ドレン管55の吐出口55aから、蒸気管61内における、ロータリージョイント23の手前側領域に吐出される。すなわち、蒸気管61を流れる過熱蒸気に対し、上流側からロータリージョイント23の手前で再凝縮ドレンが混合される。温度計TIと第1圧力計PI1は、蒸気管61内における、第2ドレン管55の吐出口55aよりも下流側に配置されている。これにより、温度計TIと第1圧力計PI1では、蒸気管61を流れる過熱蒸気に再凝縮ドレンが混合した状態の混合蒸気の温度や圧力が計測される。なお、温度計TIと第1圧力計PI1を設ける位置は、図3に示す位置に限定されるものではなく、適宜の制御方法または運転方法に合わせて、例えば、第1圧力計PI1を、蒸気管61内における、第2ドレン管55の吐出口55aよりも上流側に配置してもよい。また、温度計TIと第1圧力計PI1に加えて、再凝縮ドレンが混合される前の過熱蒸気の、温度と圧力を計測する温度計と圧力計を併設してもよい。さらに、再凝縮ドレンを過熱蒸気に混合する位置も、図3に示すものに限定されるものではなく、例えば、第2ドレン管55の吐出口55aを多管式加熱管22における鏡板223内に配置し、鏡板223内で再凝縮ドレンを過熱蒸気に混合してもよい。この態様の場合には、温度計TIと第1圧力計PI1を鏡板223内に配置すればよい。あるいはまた、ロータリージョイント23の上流側に、再凝縮ドレンと過熱蒸気をより均一に混合できるように、蒸気管61の管の断面積よりは広い断面積と、過熱蒸気と再凝縮ドレンが長時間接触できような奥行きを有する混合室を設け、この混合室に蒸気管61と第2ドレン管55を接続し、混合室の混合蒸気の出口付近などに温度計TIと第1圧力計PI1を設けるなどしてもよい。

0040

ここで、本実施形態の蒸気調整ユニット5は、蒸気管61を流れる過熱蒸気の温度を、再凝縮ドレンを利用して低下させるものであり、具体的には、ドレンタンク51、第2熱交換器52、冷水供給管521、温水排水管522、第1ドレン管53、ドレン循環路54、第2ドレン管55、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、温度計TI、第1圧力計PI1、第3圧力計PI3およびポンプP等を有するものである。

0041

図4は、図1に示す乾燥システムにおいて、多管式加熱管に供給される蒸気の状態を制御するための回路構成の一例を表すブロック図である。なお、図4では、多管式加熱管22に供給される蒸気の状態を制御するための回路以外の回路構成は省略している。

0042

本実施形態では、制御手段として、プログラマブルロジックコントローラ(以下PLCと略す)90を用いている。なお、PLC90は、内部にCPUとメモリ等を備えている。PLC90には、温度計TI、第1圧力計PI1、第3圧力計PI3、第1流量調整弁制御回路91、ポンプ制御回路92および第2流量調整弁制御回路93それぞれが接続されている。

0043

温度計TIは、混合蒸気の温度を計測するものであり、第1圧力計PI1は、混合蒸気の圧力を計測するものである。第3圧力計PI3は、ドレンタンク51の第2ドレン管55を流れる再凝縮ドレンの圧力を計測するものである。第1流量調整弁制御回路91は、PLC90からの出力信号に従い、第1流量調整弁V1のアクチュエータの動作を制御する回路である。ポンプ制御回路92は、PLC90からの出力信号に従い、ポンプPのモータの回転数を制御する回路である。第2流量調整弁制御回路93は、PLC90からの出力信号に従い、第2流量調整弁V2のアクチュエータの動作を制御する回路である。

0044

PLC90には、混合蒸気の圧力に対応する、混合蒸気の温度設定値が用意されている。混合蒸気を飽和蒸気の状態にする態様では、混合蒸気の温度設定値として飽和温度が選択され、例えば、混合蒸気の圧力が0.5MPaGの場合は、混合蒸気の温度設定値には、飽和温度の158℃が選択される。また、混合蒸気を、飽和蒸気に状態変化する直前の過熱蒸気、すなわち飽和温度よりも数度高い温度の過熱蒸気の状態にする態様を採用する場合は、混合蒸気の温度設定値には、飽和温度よりも数度高い値が選択される。

0045

PLC90は、混合蒸気の温度が温度設定値になるように、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの流量を制御するものであり、具体的には以下に述べる動作による。なお、混合蒸気の圧力は、乾燥機2における被乾燥物の乾燥に必要な温度が確保できるように不図示のボイラによって調整される。

0046

まず、PLC90は、第1圧力計PI1によって計測された、混合蒸気の圧力に基づき混合蒸気の温度設定値を選択するとともに、温度計TIによって計測される、混合蒸気の温度を監視する。次いで、PLC90は、第2流量調整弁制御回路93に指令を出し、第2流量調整弁V2のアクチュエータを駆動させ、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの流量を増加させていく。これにより、混合蒸気の温度が低下していく。第2流量調整弁制御回路93に対する指令は、混合蒸気の温度が温度設定値に達するまで継続され、混合蒸気の温度が温度設定値に達すると第2流量調整弁V2のアクチュエータの駆動を停止する。これにより、第2流量調整弁V2の開度が維持され、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの流量が一定になる。この結果、混合蒸気の温度が温度設定値に維持される。混合蒸気の温度が、温度設定値を下回った場合には、第2流量調整弁制御回路93に指令を出し、第2流量調整弁V2のアクチュエータを駆動させ、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの流量を減少させる。一方、混合蒸気の温度が、温度設定値を上回った場合には、第2流量調整弁制御回路93に指令を出し、第2流量調整弁V2のアクチュエータを駆動させ、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの流量を増加させる。

0047

また、再凝縮ドレンの流量の調整に代えて、再凝縮ドレンの温度を調整することで、混合蒸気の温度を温度設定値に制御してもよい。混合蒸気の温度が温度設定値を下回った場合には、第1流量調整弁制御回路91に指令を出し、第1流量調整弁V1のアクチュエータを駆動させ、第2熱交換器52に供給する冷水の流量を減少させる。この結果、第2熱交換器52において再凝縮ドレンから奪われる熱量が減少し、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの温度が上昇する。これにより、混合蒸気の温度を上昇させることができる。一方、混合蒸気の温度が温度設定値を上回った場合には、第1流量調整弁制御回路91に指令を出し、第1流量調整弁V1のアクチュエータを駆動させ、第2熱交換器52に供給する冷水の流量を増加させる。この結果、第2熱交換器52において再凝縮ドレンから奪われる熱量が増加し、過熱蒸気に混合される再凝縮ドレンの温度が低下する。これにより、混合蒸気の温度を低下させることができる。なお、再凝縮ドレンの流量の調整と温度の調整を併用してもかまわない。

0048

なお、第2ドレン管55を流れる再凝縮ドレンの圧力が、蒸気管61を流れる過熱蒸気の圧力と比べて低い場合には、第2ドレン管55から蒸気管61内に再凝縮ドレンを送り込むことが困難になる。このため、PLC90は、第3圧力計PI3によって計測される、第2ドレン管55を流れる再凝縮ドレンの圧力が、第1圧力計PI1によって計測された、混合蒸気の圧力に近づくように、ポンプ制御回路92に指令を出し、ポンプPのモータの回転数を制御する。これにより、第2ドレン管55から蒸気管61内に再凝縮ドレンを円滑に送り込むことができる。

0049

次に、本実施形態の乾燥システム1を用いた乾燥処理の一例について説明する。なお、以下の説明においても、蒸気等の温度や圧力を例示するが、上述の説明と同様に、本発明の乾燥システムは、例示した温度や圧力に限定されるものではない。

0050

まず、多管式加熱管22を回転させ、蒸気管61に、0.5MPaG、180℃程度の過熱蒸気を供給し、乾燥システム1を、被処理物を投入しない状態で予熱を行なう。予熱は、具体的には後述する各加熱管222aが十分に加熱されて被処理物を投入できる状態になるまで行なわれる。この予熱の段階では、例えばフラッシュタンク3からはフラッシュ蒸気が十分に生ぜず、また、ドレンタンク51内の再凝縮水ドレンが低温であることもある。このため、予熱の段階では、フラッシュタンク3には不図示の別途蒸気配管からの蒸気を併給し、ドレンタンク51には予め温水を供給しておくなどの手段を講じることができる。この予熱が進むにつれて、詳しくは後に説明する事象重複する部分にもなるが、フラッシュタンク3にドレンが溜まり、このドレンはフラッシュタンク3からのフラッシュ蒸気として第1熱交換器4に送られ再凝縮ドレンとなった後、第2熱交換器52、ドレンタンク51を経て蒸気管61を流れる過熱蒸気に混合される。この再凝縮ドレンは、上述した制御方法によって、流量等が制御され、これによって、混合蒸気が、0.5MPaG、158℃程度の飽和蒸気の状態になり、投入口側のロータリージョイント23から乾燥用蒸気として多管式加熱管22に供給される。ここで、混合蒸気の温度設定値を、飽和温度よりも数度高い値に設定し、混合蒸気を飽和蒸気になる直前の過熱蒸気の状態にする態様では、多管式加熱管22に供給された蒸気が加熱管222aに到達した後に凝縮することがより確実になり、被乾燥物に対してより効率的に凝縮伝熱を行うことができる。

0051

多管式加熱管22に供給された乾燥用蒸気は、軸部材221を通過して鏡板223に流れ込み、鏡板223から各加熱管222aにも供給される。これによって各加熱管222aが加熱される。各加熱管222aが十分に加熱された後、汚泥等の被乾燥物を投入口211から乾燥室21内に投入するとともに、第1熱交換器4によって100℃程度に加熱されたキャリア空気を、キャリア空気口213から乾燥室21内に導入する。なお、キャリア空気は、上述の予熱の段階から供給するようにしても構わない。投入された被乾燥物は、リフタ225に掻き上げられ、落下しつつ加熱管222aに接触する。加熱管222a内には、乾燥用蒸気として飽和蒸気が供給されており、この乾燥用蒸気から被乾燥物に凝縮伝熱され、乾燥用蒸気は凝縮してドレンが生じる。また、被乾燥物は、多管式加熱管22の回転によって攪拌される。被乾燥物は、乾燥室21内に滞留している間に、加熱管222aからの伝熱と攪拌とが繰り返されることによって徐々に含水率が低下して乾燥し、やがて排出口212から乾燥物となって排出される。また、被乾燥物から蒸発した蒸気は、キャリア空気とともに排気口214から排出される。なお、排気口214にはバグフィルタ等が設けられており、蒸気とキャリア空気から微粉を除去した後、脱臭装置等を経て大気放出される。

0052

多管式加熱管22内で乾燥用蒸気が凝縮することで生じたドレンは、圧力と温度が飽和蒸気と同じ、0.5MPaG、158℃程度であり、このドレンがフラッシュタンク3に供給される。フラッシュタンク3では、受け入れたドレンが、0.2MPaG程度に保持されることでドレンの一部が再蒸発し、0.2MPaG、133℃程度のフラッシュ蒸気が発生する。このフラッシュ蒸気は、第1熱交換器4に供給される。なお、フラッシュタンク3内に貯留されたドレンが、所定量を超えたことを液面計LCが検知すると、ソレノイド電磁弁Sが駆動しドレンが一定量排出される。フラッシュタンク3内に貯留されたドレンは130℃程度の熱水であるため、このドレンの熱を回収する装置等を設けてもよい。

0053

第1熱交換器4では、不図示のファンによって供給された20℃程度の外気と、0.2MPaG、133℃程度のフラッシュ蒸気との間で熱交換がなされる。これにより、上述したように、外気が100℃程度に加熱され、キャリア空気として乾燥室21に供給される。また、フラッシュ蒸気が凝縮することで、0.2MPaG、130℃程度の再凝縮ドレンが生じ、この再凝縮ドレンが第1ドレン管53を流れて第2熱交換器52に供給される。なお、再凝縮ドレンの量が不足する場合には、フラッシュタンク3内に貯留されたドレンがドレン補充管31から第1ドレン管53に補充される。

0054

第2熱交換器52では、130℃程度の再凝縮ドレンと、冷水供給管521から供給された20℃〜32℃程度の冷水との間で熱交換がなされる。ここでは、再凝縮ドレンが40℃程度になるように、冷水の流量が調整される。40℃程度に低下した再凝縮ドレンは、ドレンタンク51に供給される。ドレンタンク51からポンプPに供給される再凝縮ドレンは、0.2MPaG程度の圧力であるが、ポンプPによって、蒸気管61を流れる過熱蒸気と同等の、0.5MPaG程度の圧力に加圧された状態で、第2流量調整弁V2によって流量が所定に調整され、蒸気管61に供給される。この再凝縮ドレンの流量の調整により、蒸気管61を流れる蒸気の状態を、飽和蒸気、あるいは飽和蒸気になる直前の過熱蒸気等、適宜調整することができる。また、再凝縮ドレンは、蒸気管61に供給される前に、130℃程度から40℃程度に温度を低下させる。これにより、再凝縮ドレンを蒸気管61内に送り込むために再凝縮ドレンを加圧する手段として汎用のポンプ等を用いることができ、設備コストを抑えることもできる。

0055

以上説明した乾燥システム1によれば、乾燥用蒸気が被乾燥物に熱を伝えることで生じたドレンを効率的に利用することができる。

0056

本発明は上述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことが出来る。例えば、上述の実施の形態では、蒸気管61を流れる過熱蒸気に再凝縮ドレンを混合させる態様を例に挙げて説明したが、再凝縮ドレンを、例えば、工場における排熱を回収する設備等に供給する態様を採用してもよい。また、蒸気管に供給する蒸気は、飽和蒸気であってもよいし、さらに、再凝縮ドレンを過熱蒸気に混合させる態様に代えて、蒸気管61を流れる過熱蒸気と再凝縮ドレンとを熱交換器によって熱交換させる態様としてもよい。また、蒸気管61に供給する蒸気を発生させる手段としてボイラを例に挙げて説明したが、ボイラ以外の蒸気発生装置によって蒸気を発生させてもよいし、工場等で生じた蒸気を利用する態様も採用することができる。さらに、乾燥室21内に多管式加熱管22が配置された乾燥機2に限らず、上述の、特許文献2や特許文献3に記載された乾燥システムのように、乾燥室内に、伝熱部材として一対のローラが配置された乾燥機、あるいは伝熱部材として中空円盤等を配置した乾燥機を用いることもできる。また、再凝縮ドレンが混合される前の、蒸気管61を流れる過熱蒸気における、温度や圧力を計測する温度計や圧力計を設け、これらの計器によって測定した温度等を用いて、過熱蒸気に混合する再凝縮ドレンの流量等を制御する構成としてもよい。

0057

1乾燥システム
2乾燥機
21乾燥室
211投入口
22多管式加熱管
222a加熱管
23ロータリージョイント
3フラッシュタンク
4 第1熱交換器
5蒸気調整ユニット
51ドレンタンク
52 第2熱交換器
61蒸気管
90PLC
PI1,PI2,PI3圧力計
TI温度計
V1,V2 電磁弁

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