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技術 往復ピストン内燃機関のためのガス供給システム及びシリンダ、往復ピストン内燃機関、並びに往復ピストン内燃機関を動作させる方法

出願人 ヴィンタートゥールガスアンドディーゼルアーゲー
発明者 インゲマルニュルンドマルセルオットクリステルハッターセバスチャンヘンセル
出願日 2015年10月30日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2015-213571
公開日 2016年5月23日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2016-089835
状態 特許登録済
技術分野 非液体燃料の機関への供給 機関出力の制御及び特殊形式機関の制御 燃料噴射装置
主要キーワード 発火し得る 設計指標 摩擦現象 ガス入口ノズル 液圧オイル ガス入口弁 サービス間隔 密閉圧力
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重要な関連分野

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図面 (2)

課題

往復ピストン内燃機関のためのガス供給システムであって、異なる機関に又は異なる動作状態及び要求に柔軟に適合することができるガス供給システムを提供すること。

解決手段

本発明によれば、ガス供給システムは、ガス入口ノズルを有するガス入口弁を有し、ガス入口ノズルは往復ピストン内燃機関のシリンダシリンダ壁内に配置され得るように構成され、それにより燃料ガスが、設置状態において、ガス入口ノズルによってシリンダの燃焼空間に供給され得る。ガス入口ノズルは、ガス入口弁に対して取り外し可能に、またシリンダ壁に対して交換可能に接続され、ガス入口ノズルのノズル軸線がガス入口弁の弁軸線に関して所定の角度に配置され、それにより燃料ガスは、動作状態及び設置状態において、シリンダの半径方向及び/又は軸線方向に関してゼロとは異なる所定の角度で燃焼空間内注入され得る。

概要

背景

大型ディーゼル機関は、のための駆動装置として、又は、同様に例えば電気エネルギーの発生のための大型発電機の駆動のための定置運転において頻繁に使用される。この点において、機関は、通例、相当な期間にわたって恒久的な動作で動き、これは、動作の安全性及び稼働可能性に関して高度な要求をする。特に、長いサービス点検)間隔、低損耗、及び燃料経済的取扱い、並びに動作材料は、従って、操作者にとって機械の操作のために重要な基準である。そのような大口径のゆっくりと動くディーゼル機関ピストンの動きの挙動は、とりわけ、サービス間隔の長さ、稼働可能性、及び潤滑剤の消費に関して、同様に直接的に操業費に関して、従って操作効率に関して、決定的要因である。

数年間の間に重要性増しつつある更なる本質的な点は、排出物の質、特に排出物中の窒素酸化物濃度である。法規定及び対応する排ガス基準に関する制限値は、現在次第に厳しくされてきており、及び近い将来に更により厳しくされるであろう。これは特に、汚染物質で高度に汚染される古典的な重油燃焼に関係する大型2ストローク・ディーゼル機関と因果関係を有するが、ディーゼル油又は他の燃料の燃焼は、排ガス基準の観測が益々困難になり技術的により複雑になり従ってより高価になるので、又は究極的にはそれらの観測は最早検知可能ですらなくその結果対応する機関は操業から取り外され若しくは少なくとも複雑且つ/又は高価な方法に変換されなければならないので、同様に次第により問題となるであろう。

従って実際には、いわゆる「二元燃料」機関、即ち2つの異なる燃料を用いて動作されることができる機関に関する必要性が既に長い間あった。この点において、一方で、例えば天然ガスの形態のガス、例えばいわゆる「液化天然ガス」(LNG)、又は液化石油ガスの形態のガス、又は内燃機関を駆動するために適当な別のガスが、頻繁に燃焼される必要があり、他方で、ガソリンディーゼル重油燃料、又は別の適当な液体燃料のような別の燃料が、1つの且つ同一の機関内で燃焼されることができる。この点において、機関は2ストローク機関及び4ストローク機関の両方であることができ、またそれらはこの点において、小型機関、中型機関又は同様に大型機関、特に、同様に、船において駆動装置として使用されるがしかし同様にしばしば発電所において電気エネルギーを生成するために使用されるような単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関であることができる。

しかしながら、純粋なガス機関、即ちガスのみで動作されることができ、ディーゼル、重油又は別の燃料で代替的に動作されない機関は、特にガスの燃焼による正当と認められる技術的努力を用いて経済的に検知可能に観測されることだけができる高い排ガス基準が必要とされる場合に、同様に需要が増加している。そのような純粋なガス機関は、例えば国際特許出願公開第2010/147071A1号に説明される。更なる先行技術は、例えば独国特許出願公開第102010005814A1号に見出されることができる。

それが二元燃料機関であるか又は純粋なガス機関であるかにかかわらず、対応する往復ピストン内燃機関シリンダ燃焼空間内への燃料ガスの導入のプロセスは、そのような機関の信頼性のある及び安全な動作のために決定的に重要である。

往復ピストン内燃機関の燃焼空間に燃料ガスを供給するためのガス供給システムは、この点において、異なる部分の機能が互いに厳密に調和されていなければならないように、ある方法で互いに付加的に影響する複数の異なる機能を有する。加えて、ガス供給システムの正確な構成は、例えば、とりわけ所与の又は好ましい動作状態、例えば機関が大部分は全負荷範囲において若しくは部分負荷範囲において動作されるかどうか、又はこれらの動作のモード間で変更が頻繁に行われなければならないかに依存する。又は、それが例えば二元燃料機関であるか又は純粋なガス機関であるかどうか。又は、ガス供給システムの特定の実施例は、同様に、機関の構造の大きさ、その出力、容積、好ましい回転範囲に、又は他の構造変異体若しくは当業者にそれ自体なじみがある往復ピストン内燃機関の動作状態に、依存し得る。

この点において、特に大型2ストローク・ディーゼル機関に関して、ガス供給システムは、往々にして4ストローク機関に関して十分な要求であるような、機関の燃焼空間内に導入されるべきガスの量を計測する機能を有するだけではない。大型2ストローク・ディーゼル機関に関して、更なる要求に加えて、ガス供給システムによって導入されるガスの排気空気との正確且つ信頼性のある混合が、とりわけ決定的な点である。

更なる主要な点は、機関の動作安全性に関する。ガス供給システムが完全に又は部分的に機能しない場合には、それを防止するために何ら適当な安全対策が取られなければ、例えば、機関の燃焼空間内にはるかに多すぎる量のガスが導入されることがあり得る。機関の燃焼空間内のそのような過剰な大量のガスは、例えば、排出ガスシステムにおいて又は大型ディーゼル機関の排気システムにおいて、制御されない爆発をもたらす可能性があり、これは、対応する構成要素が過熱し又は最悪の場合には機関全体が機能しない可能性があるように損傷さえする結果を出す可能性があり、これは、特に公海壊滅的な結果を有し、及び船全体の損失をもたらしさえする可能性がある。

しかし、そのような機能不良の結果がそれほど劇的ではないとしても、この種類のあまり深刻でない障害は、同様に、望ましくない不利点をもたらす可能性がある。

例えば、欠陥に起因して、ガス供給システムが機関の燃焼空間内に多すぎる量の又は少なすぎる量のガスをそれぞれ導入する場合、これは、窒素酸化物含有量のような排出物の価又は他の排出物の価にかなりの悪影響を与える可能性がある。

又は、しかしながら、ガスを用いた例えば上述のLNGを用いた動作に関して高すぎる値を有する不完全燃焼及び従ってCH4スリップとして当業者に知られる現象は、ガス供給システムの機能不良に帰着し得る。対応する機関が現在ガスを用いて動作される場合、即ちガス・モードにおいて、燃焼の際のガス供給システムの機能不良から生じる排出ガスは、とりわけ、例えば、燃焼行為の際に燃焼炎自発的な冷却(「消炎」)によってシリンダ壁で生じる可能性のある、又はその中で新鮮な空気を用いるシリンダの排気が同時に閉鎖されない出口弁を用いて行われる局面において解放される可能性のある、又は異なる方法で解放される可能性のある、ごくわずかではない量のメタン及び/又はホルムアルデヒド排出物を含む可能性がある。

ガスが、不適当な方法で、例えば不適当な圧力で若しくは注入噴流の不適当な形状で、不適切な角度で、不適切な位置で燃焼空間内に導入される場合、又は別の方法で機関の燃焼空間内に不適切に導入される場合に、同様の影響が生じる可能性がある。

例えば排出ガス中メタン濃度がそのような動作状態に起因して相応に高い場合、機関の安全な動作は、同様に損なわれる可能性がある。例えば、排出ガスシステムにおいて、例えば排出ガス・マニホールドにおいて又はターボ過給機前又は実に中の領域において、メタンが発火する危険性がある。最悪の場合には、排出ガスシステムにおけるメタンの発火は、メタン・ガス発火の悪影響に曝される対応する構成要素に損害をもたらす可能性がある。加えて、メタンは、知られているように、二酸化炭素よりも少なくとも25倍効果的である非常に効果的な温室効果ガスであり、これは、いわゆる「エネルギー効率設計指標」(EEDI:energy efficiency design index)の計算に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。

頻繁に使用され及び非常に感受性の高い酸化触媒は、排出ガス供給システムの機能不良によって及びこれによって生じる結果によって同様に実質的に損なわれる可能性があり、並びに最悪の場合には、ほんの短時間の後に回復不可能に損害を受ける可能性があり、これによって、機関の更なる安全且つ信頼性のある動作は少なくとも疑わしく及び最悪の場合には不可能にされる。

概要

往復ピストン内燃機関のためのガス供給システムであって、異なる機関に又は異なる動作状態及び要求に柔軟に適合することができるガス供給システムを提供すること。本発明によれば、ガス供給システムは、ガス入口ノズルを有するガス入口弁を有し、ガス入口ノズルは往復ピストン内燃機関のシリンダのシリンダ壁内に配置され得るように構成され、それにより燃料ガスが、設置状態において、ガス入口ノズルによってシリンダの燃焼空間に供給され得る。ガス入口ノズルは、ガス入口弁に対して取り外し可能に、またシリンダ壁に対して交換可能に接続され、ガス入口ノズルのノズル軸線がガス入口弁の弁軸線に関して所定の角度に配置され、それにより燃料ガスは、動作状態及び設置状態において、シリンダの半径方向及び/又は軸線方向に関してゼロとは異なる所定の角度で燃焼空間内に注入され得る。

目的

国際特許出願公開第2010/147071A1号
独国特許出願公開第102010005814A1号






従って、特定の場合にそれが同様により古い機関に据え付けることができるように、又は現存する機関が変換され又は他の動作モード又は動作状態に柔軟且つ簡単に適合することができるように、異なる機関に又は異なる動作状態及び要求に柔軟に適合することができる、ガス供給システム、ガス供給システムを有する単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関のためのシリンダ、特にシリンダ・ライナー、又は往復ピストン内燃機関、特にガス供給システムを有する単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関を提供する

効果

実績

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請求項1

往復ピストン内燃機関のための、特に単流掃気式大型2ストロークディーゼル機関のためのガス供給システムであって、前記ガス供給システムは、ガス入口ノズル(3)を有するガス入口弁(2)を有し、前記ガス入口ノズル(3)は、前記往復ピストン内燃機関のシリンダ(4)のシリンダ壁(41)内に配置されることができるように構成され、それにより、燃料として提供される燃料ガス(5)が、前記ガス供給システムの設置状態において前記ガス入口ノズル(3)によってシリンダ(4)の燃焼空間(42)に供給されることができ、前記ガス入口弁(2)は、弁ハウジング(21)内に配置される圧力空間(22)を有し、前記燃料ガス(5)は、動作状態において貯蔵のため及び前記ガス入口ノズル(3)内への供給のためにガス供給部(23)を介して前記圧力空間(22)内に提供されることができ、弁本体(6)が前記圧力空間(22)内に提供され、前記弁本体(6)は、弁シャフト(61)に配置される弁ディスク(62)を有し、且つ弁座(63)を有し、前記弁座(63)は、前記弁本体(6)の閉鎖状態において前記弁ディスク(62)と密閉的に協働し、それにより前記圧力空間(22)から前記ガス入口ノズル(3)内への前記燃料ガス(5)の供給が抑止され、また前記弁ディスク(62)は、前記弁シャフト(61)と動作的に連絡する弁駆動部(7)によって前記弁座(63)から持ち上げられることができ、それにより前記燃料ガス(5)は、前記弁本体(6)の開放状態において前記圧力空間(22)から前記弁ディスク(62)を過ぎて前記ガス入口ノズル(3)に供給されることができる、ガス供給システムにおいて、前記ガス入口ノズル(3)は、前記ガス入口弁(2)に対して取り外し可能に、また前記シリンダ壁(41)に対して交換可能に接続され、また前記ガス入口ノズル(3)のノズル軸線(D)が、前記ガス入口弁(2)の弁軸線(V)に関して所定の角度(α)で配置され、それにより前記燃料ガス(5)は、前記ガス供給システムの前記動作状態及び設置状態において、前記シリンダ(4)の半径方向(R)及び/又は軸線方向(A)に関してゼロとは異なる所定の角度で前記シリンダ(4)の前記燃焼空間(42)内に注入され得ることを特徴とする、ガス供給システム。

請求項2

前記ガス入口ノズル(3)は複数のノズル開口(31)を有する、請求項1に記載のガス供給システム。

請求項3

2つのノズル開口(31)が異なって配置され、それにより前記燃料ガス(5)は2つの異なる注入角度で前記燃焼空間(42)内に導入されることができる、請求項2に記載のガス供給システム。

請求項4

2つのノズル開口(31)が異なって構成され、それにより前記燃料ガス(5)は前記2つのノズル開口(31)を通して2つの異なる注入量で及び/又は2つの異なる流速で及び/又は2つの異なる噴流形状で燃焼空間(42)内に導入されることができる、請求項2又は3に記載のガス供給システム。

請求項5

前記弁本体(6)の位置を決定するための制御システムが、前記燃焼空間(42)内への燃料ガス流監視するために提供される、請求項1から4までのいずれか一項に記載のガス供給システム。

請求項6

前記監視システムは、経路センサーであり、特に電気的又は電磁気的経路センサー、具体的には誘導式容量型又は光学的経路センサーである、請求項5に記載のガス供給システム。

請求項7

前記監視システムは監視ユニットと信号連絡しており、また前記動作状態における前記弁本体(6)の位置は前記監視ユニットによって検知されることができ、それにより前記ガス入口ノズル(3)への燃料ガス供給が、前記往復ピストン内燃機関のクランク角に応じて及び/又は前記往復ピストン内燃機関のガス交換弁の位置に応じて抑止されることができる、請求項5又は6に記載のガス供給システム。

請求項8

前記弁シャフト(61)を駆動するための前記弁駆動部(7)は、機械式電気式又は空気式の弁駆動部(7)、特に液圧式の弁駆動部(7)である、請求項1から7までのいずれか一項に記載のガス供給システム。

請求項9

前記弁駆動部(7)に対して作用する復元デバイス(8)、特に復元バネ(81)の形状の復元デバイス(8)が、前記弁本体(6)を閉鎖するために提供される、請求項1から8までのいずれか一項に記載のガス供給システム。

請求項10

前記弁シャフト(61)はシャフトハウジング(9)のガイド穴(91)内でガイドされる、請求項1から9までのいずれか一項に記載のガス供給システム。

請求項11

前記ガイド穴(91)は、密閉圧力(PA)で液圧オイル(10)によって作用されることができ、前記密閉圧力(PA)は、前記ガイド穴(91)内への前記燃料ガス(5)の侵入が実質的に防止されることができるように、前記圧力空間(22)における前記燃料ガス(5)の燃料ガス圧力(BG)よりも高い、請求項10に記載のガス供給システム。

請求項12

請求項1から11までのいずれか一項に記載のガス供給システム(1)を有する単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関のシリンダ、特にシリンダ・ライナー

請求項13

前記ガス供給システム(1)は、前記往復ピストン内燃機関のピストン上死点下死点との間の領域において、具体的には前記上死点と前記下死点との間の距離の20%から80%だけ、好ましくは45%から65%だけ、特に好ましくは50%から60%だけ前記上死点から離れた前記シリンダ(4)の領域において前記シリンダ(4)に提供される、請求項12に記載のシリンダ。

請求項14

前記往復ピストン内燃機関は、前記燃料ガス(5)の燃焼のため及び代替的に更なる燃料の燃焼のための、特にディーゼルの燃焼又は重油の燃焼のための二元燃料機関である、請求項1から11までのいずれか一項に記載のガス供給システムを有し且つ請求項12又は13に記載のシリンダを有する往復ピストン内燃機関。

請求項15

前記ガス供給システム(1)の機能不良が検知され、前記ガス供給システム(1)への前記燃料ガス供給が抑制され、また前記往復ピストン内燃機関は好ましくは自動的にスイッチが切られ、また特に好ましくは、ディーゼル油又は重油のような代替的な燃料を用いた動作への切り換えが自動的になされる、請求項14に記載の往復ピストン内燃機関を動作させる方法。

技術分野

0001

本発明は、それぞれのカテゴリーの独立請求項の前文による、往復ピストン内燃機関のためのガス供給部、往復ピストン内燃機関、及び具体的には単流掃気式大型2ストロークディーゼル機関のための、ガス供給部を有するシリンダ、並びに往復ピストン内燃機関を動作させる方法に関する。

背景技術

0002

大型ディーゼル機関は、のための駆動装置として、又は、同様に例えば電気エネルギーの発生のための大型発電機の駆動のための定置運転において頻繁に使用される。この点において、機関は、通例、相当な期間にわたって恒久的な動作で動き、これは、動作の安全性及び稼働可能性に関して高度な要求をする。特に、長いサービス点検)間隔、低損耗、及び燃料経済的取扱い、並びに動作材料は、従って、操作者にとって機械の操作のために重要な基準である。そのような大口径のゆっくりと動くディーゼル機関のピストンの動きの挙動は、とりわけ、サービス間隔の長さ、稼働可能性、及び潤滑剤の消費に関して、同様に直接的に操業費に関して、従って操作効率に関して、決定的要因である。

0003

数年間の間に重要性増しつつある更なる本質的な点は、排出物の質、特に排出物中の窒素酸化物濃度である。法規定及び対応する排ガス基準に関する制限値は、現在次第に厳しくされてきており、及び近い将来に更により厳しくされるであろう。これは特に、汚染物質で高度に汚染される古典的な重油燃焼に関係する大型2ストローク・ディーゼル機関と因果関係を有するが、ディーゼル油又は他の燃料の燃焼は、排ガス基準の観測が益々困難になり技術的により複雑になり従ってより高価になるので、又は究極的にはそれらの観測は最早検知可能ですらなくその結果対応する機関は操業から取り外され若しくは少なくとも複雑且つ/又は高価な方法に変換されなければならないので、同様に次第により問題となるであろう。

0004

従って実際には、いわゆる「二元燃料」機関、即ち2つの異なる燃料を用いて動作されることができる機関に関する必要性が既に長い間あった。この点において、一方で、例えば天然ガスの形態のガス、例えばいわゆる「液化天然ガス」(LNG)、又は液化石油ガスの形態のガス、又は内燃機関を駆動するために適当な別のガスが、頻繁に燃焼される必要があり、他方で、ガソリンディーゼル重油燃料、又は別の適当な液体燃料のような別の燃料が、1つの且つ同一の機関内で燃焼されることができる。この点において、機関は2ストローク機関及び4ストローク機関の両方であることができ、またそれらはこの点において、小型機関、中型機関又は同様に大型機関、特に、同様に、船において駆動装置として使用されるがしかし同様にしばしば発電所において電気エネルギーを生成するために使用されるような単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関であることができる。

0005

しかしながら、純粋なガス機関、即ちガスのみで動作されることができ、ディーゼル、重油又は別の燃料で代替的に動作されない機関は、特にガスの燃焼による正当と認められる技術的努力を用いて経済的に検知可能に観測されることだけができる高い排ガス基準が必要とされる場合に、同様に需要が増加している。そのような純粋なガス機関は、例えば国際特許出願公開第2010/147071A1号に説明される。更なる先行技術は、例えば独国特許出願公開第102010005814A1号に見出されることができる。

0006

それが二元燃料機関であるか又は純粋なガス機関であるかにかかわらず、対応する往復ピストン内燃機関のシリンダの燃焼空間内への燃料ガスの導入のプロセスは、そのような機関の信頼性のある及び安全な動作のために決定的に重要である。

0007

往復ピストン内燃機関の燃焼空間に燃料ガスを供給するためのガス供給システムは、この点において、異なる部分の機能が互いに厳密に調和されていなければならないように、ある方法で互いに付加的に影響する複数の異なる機能を有する。加えて、ガス供給システムの正確な構成は、例えば、とりわけ所与の又は好ましい動作状態、例えば機関が大部分は全負荷範囲において若しくは部分負荷範囲において動作されるかどうか、又はこれらの動作のモード間で変更が頻繁に行われなければならないかに依存する。又は、それが例えば二元燃料機関であるか又は純粋なガス機関であるかどうか。又は、ガス供給システムの特定の実施例は、同様に、機関の構造の大きさ、その出力、容積、好ましい回転範囲に、又は他の構造変異体若しくは当業者にそれ自体なじみがある往復ピストン内燃機関の動作状態に、依存し得る。

0008

この点において、特に大型2ストローク・ディーゼル機関に関して、ガス供給システムは、往々にして4ストローク機関に関して十分な要求であるような、機関の燃焼空間内に導入されるべきガスの量を計測する機能を有するだけではない。大型2ストローク・ディーゼル機関に関して、更なる要求に加えて、ガス供給システムによって導入されるガスの排気空気との正確且つ信頼性のある混合が、とりわけ決定的な点である。

0009

更なる主要な点は、機関の動作安全性に関する。ガス供給システムが完全に又は部分的に機能しない場合には、それを防止するために何ら適当な安全対策が取られなければ、例えば、機関の燃焼空間内にはるかに多すぎる量のガスが導入されることがあり得る。機関の燃焼空間内のそのような過剰な大量のガスは、例えば、排出ガスシステムにおいて又は大型ディーゼル機関の排気システムにおいて、制御されない爆発をもたらす可能性があり、これは、対応する構成要素が過熱し又は最悪の場合には機関全体が機能しない可能性があるように損傷さえする結果を出す可能性があり、これは、特に公海壊滅的な結果を有し、及び船全体の損失をもたらしさえする可能性がある。

0010

しかし、そのような機能不良の結果がそれほど劇的ではないとしても、この種類のあまり深刻でない障害は、同様に、望ましくない不利点をもたらす可能性がある。

0011

例えば、欠陥に起因して、ガス供給システムが機関の燃焼空間内に多すぎる量の又は少なすぎる量のガスをそれぞれ導入する場合、これは、窒素酸化物含有量のような排出物の価又は他の排出物の価にかなりの悪影響を与える可能性がある。

0012

又は、しかしながら、ガスを用いた例えば上述のLNGを用いた動作に関して高すぎる値を有する不完全燃焼及び従ってCH4スリップとして当業者に知られる現象は、ガス供給システムの機能不良に帰着し得る。対応する機関が現在ガスを用いて動作される場合、即ちガス・モードにおいて、燃焼の際のガス供給システムの機能不良から生じる排出ガスは、とりわけ、例えば、燃焼行為の際に燃焼炎自発的な冷却(「消炎」)によってシリンダ壁で生じる可能性のある、又はその中で新鮮な空気を用いるシリンダの排気が同時に閉鎖されない出口弁を用いて行われる局面において解放される可能性のある、又は異なる方法で解放される可能性のある、ごくわずかではない量のメタン及び/又はホルムアルデヒド排出物を含む可能性がある。

0013

ガスが、不適当な方法で、例えば不適当な圧力で若しくは注入噴流の不適当な形状で、不適切な角度で、不適切な位置で燃焼空間内に導入される場合、又は別の方法で機関の燃焼空間内に不適切に導入される場合に、同様の影響が生じる可能性がある。

0014

例えば排出ガス中メタン濃度がそのような動作状態に起因して相応に高い場合、機関の安全な動作は、同様に損なわれる可能性がある。例えば、排出ガスシステムにおいて、例えば排出ガス・マニホールドにおいて又はターボ過給機前又は実に中の領域において、メタンが発火する危険性がある。最悪の場合には、排出ガスシステムにおけるメタンの発火は、メタン・ガス発火の悪影響に曝される対応する構成要素に損害をもたらす可能性がある。加えて、メタンは、知られているように、二酸化炭素よりも少なくとも25倍効果的である非常に効果的な温室効果ガスであり、これは、いわゆる「エネルギー効率設計指標」(EEDI:energy efficiency design index)の計算に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。

0015

頻繁に使用され及び非常に感受性の高い酸化触媒は、排出ガス供給システムの機能不良によって及びこれによって生じる結果によって同様に実質的に損なわれる可能性があり、並びに最悪の場合には、ほんの短時間の後に回復不可能に損害を受ける可能性があり、これによって、機関の更なる安全且つ信頼性のある動作は少なくとも疑わしく及び最悪の場合には不可能にされる。

先行技術

0016

国際特許出願公開第2010/147071A1号
独国特許出願公開第102010005814A1号

発明が解決しようとする課題

0017

従って、特定の場合にそれが同様により古い機関に据え付けることができるように、又は現存する機関が変換され又は他の動作モード又は動作状態に柔軟且つ簡単に適合することができるように、異なる機関に又は異なる動作状態及び要求に柔軟に適合することができる、ガス供給システム、ガス供給システムを有する単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関のためのシリンダ、特にシリンダ・ライナー、又は往復ピストン内燃機関、特にガス供給システムを有する単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関を提供することが本発明の目的である。この点において、往復ピストン内燃機関の燃焼空間内へのガスの安全な導入は、確実に保証されるべきであり、及び単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関の場合、排気空気との理想の混合は、特に、しかし燃焼空間において保証されるだけではないべきである。加えて、ガス供給システム及びその構成要素は、漏れに対して確実に保証されるべきである。

課題を解決するための手段

0018

これらの目的を満足する本発明の主題は、独立請求項1、12、14及び15の構成によって特徴付けられる。

0019

それぞれの従属項は、本発明の特に有利な実施例に関する。

0020

本発明は、従って、往復ピストン内燃機関、特に、単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関のためのガス供給システムに関し、ガス供給システムは、ガス供給システムの設置状態において、燃料として提供される燃料ガスがガス入口ノズルによってシリンダの燃焼空間に供給されることができるように、往復ピストン内燃機関のシリンダのシリンダ壁内に配置されることができるように構成されるガス入口ノズルを有するガス入口弁を有する。この点において、ガス入口弁は、動作状態においてその中で燃料ガスが貯蔵及びガス入口ノズル内への供給のためにガス供給部を介して提供されることができる、弁ハウジング内に配置される圧力空間を有する。弁シャフトに配置される弁ディスク弁座とを有する弁本体は、圧力空間内に提供され、前記弁座は、弁本体の閉鎖状態において、圧力空間からガス入口ノズル内への燃料ガス供給が抑制されるように、弁ディスクと密閉するように協働し、弁ディスクは、弁本体の開放状態において、燃料ガスが圧力空間から弁ディスクを過ぎてガス入口ノズルへ供給されることができるように、弁シャフトと動作的に接続する弁駆動部によって弁座から持ち上げられることができる。本発明によれば、ガス入口ノズルは、ガス入口弁に対して解放可能に、及びシリンダ壁に対して交換可能に接続され、ガス入口ノズルのノズル軸線は、ガス供給システムの動作状態及び設置状態において、半径方向に関して及び/又はシリンダの軸線方向に関してゼロとは異なる予め定義可能な角度で燃料ガスがシリンダの燃焼空間内に注入され得るように、ガス入口弁の弁軸線に関して予め定義可能な角度に配置される。

0021

ガス入口ノズルのノズル軸線とガス入口弁の弁軸線との間の角度に対する補角であるその角度は、次いで、注入角度と呼ばれ、即ち、注入角度と、ノズル軸線と弁軸線との間の角度と、は互いに補完して180°を形成する。注入角度は、好ましくは10度から80度の間、特に好ましくは10度から35度の間になり、注入角度は、具体的には凡そ22.5度である。

0022

本発明によるガス供給システムは、従って、必須の要素として弁ディスクを備える弁シャフトを有する弁を有し、所望の量のガスが、大抵は、閉鎖状態において弁座と密封するように協働する弁ディスクを介して液圧制御される弁によって、及び場合によりノズル及び適当なノズル・チャンネルによって、燃焼空間内に導入される。

0023

ガス供給システムは、従って、その2部品実施例に起因して従前は知られていない柔軟性を有する往復ピストン内燃機関の燃焼空間内に燃料ガスを供給するために、初めて得られる。ガス入口ノズルは、ガス入口弁に対して解放可能に及びシリンダ壁に対して交換可能に接続されるので、ガス入口ノズルは、例えば、燃焼空間内への燃料ガスの注入のための異なる注入状態が簡単に実施されることができ及び変化する要求に対して理想的に協調されることができるように、往復ピストン内燃機関の燃焼空間内の特定の燃焼状態の要求に依存して、ガス入口弁から切り離して交換され得る。

0024

本発明のガス入口ノズルのノズル軸線は、更に、ガス供給システムの動作状態及び設置状態において、ゼロとは異なる予め定義可能な注入角度で燃料ガスがシリンダの燃焼空間内に注入されることができるように、ガス入口弁の弁軸線に関して予め定義可能な角度に配置される。ガス入口ノズルの2つの主要な機能がそれによって同時に考慮されるので、これは特に重要であり、一方で、燃焼空間内の状態に適合するガス入口ノズルを使用することによって、大部分の多様な動作状態の下、正確な計測は可能である。及び、他方で、排気空気と燃料ガスとの理想的な混合は、特に要求される排出物基準が観察されることができ及び他方で燃料の消費が最小化されることができるような、理想の燃焼が保証されるような、注入角度の正しい選択によって及び注入噴流の又は複数の注入噴流の形状の正しいチョイスによって達成されることができる。

0025

これは、ある方法で互いに更に影響する複数の異なる機能が、本発明によって初めて互いに厳密に調和されることができることを意味する。従って、例えば、ガス供給システムの厳格な実施例によって、具体的には、適当なガス入口ノズルのチョイスによって、とりわけ、所与の又は好ましい動作状態に、例えば、機関が大抵、全負荷範囲において又は部分負荷範囲において動作されるかどうか、又はこれらの動作モード間で変更が頻繁に行われなければならないかどうか、に理想的に焦点を当てることができる。又は、ガス入口ノズルは、それが二元燃料機関であるか又は純粋なガス機関であるかどうかに依存して理想的に選択されることができる。又は、ガス供給システムの特定の実施例は、同様に、機関の構造の大きさ、その出力、容積、好ましい回転範囲、又は当業者にそれ自体なじみのある他の構造変異体若しくは往復ピストン内燃機関の動作状態に、ガス供給システム全体が適合し又は交換される必要なしに、例えば初めて柔軟に設定されることができる。従って、本発明によるガス供給システムの使用により、例えばガス入口ノズルのみが、適当に選択され及び対応して交換される必要があり、一方、ガス入口弁それ自体は、維持されることができる。

0026

この点において、特に、大型2ストローク・ディーゼル機関に関して、ガス供給システムは、しばしば4ストローク機関に関して十分な要求であるように、機関の燃焼空間内に導入されるべきガスの量を計測する機能を有しているだけではない。大型2ストローク・ディーゼル機関に関して、既に言及されたように、更なる要求に加えて、本発明によるガス供給システムによって初めて完全に考慮される、ガス供給システムによって導入されるガスの排気空気との正確且つ信頼性のある混合は、とりわけ決定的な点である。

0027

燃料ガスの排気空気との混合を改善するための、又はシリンダ内への燃料ガスの導入を更に最適化するための、本発明による、更なる対策として、ガス入口ノズルは同様に複数のノズル開口を有することができる。

0028

燃料ガスが2つの異なる注入角度で燃焼空間内に導入されることができるように、2つのノズル開口が異なるように位置合わせされ、それによって、例えば、燃焼空間内においてより良い分布が達成され得ることも可能である。

0029

又は代替的に若しくは同時に、しかしながら、2つのノズル開口は、2つのノズル開口を通して2つの異なる注入量で及び/又は2つの異なる流速で及び/又は2つの異なる噴流形状で燃料ガスが燃焼空間内に導入されることができるように、異なるように設計されることができる。

0030

更なる主要な点は、機関の動作安全性に関する。ガス供給システムが完全に又は部分的に機能しない場合には、それを防止するために何ら適当な安全対策が取られなければ、例えば、機関の燃焼空間内にはるかに多すぎる量のガスが導入されることがあり得る。機関の燃焼空間内におけるそのような過度に多量の燃料ガスは、例えば、大型ディーゼル機関の排出ガスシステムにおいて又は排気システムにおいて制御されない爆発をもたらす可能性があり、これは、最悪の場合には機関全体が機能しない可能性があるように、対応する構成要素が過熱し又は損傷さえする結果が生じる可能性があり、これは、特に、公海上で壊滅的な結果を有し及び船全体の損失をもたらしさえする可能性がある。

0031

しかし、そのような機能不良の結果がそれほど劇的ではないとしても、この種類のあまり深刻でない障害は望ましくない不利点を同様にもたらし得る。

0032

例えば、欠陥に起因して、ガス供給システムが機関の燃焼空間内に多すぎる量の又は少なすぎる量のガスをそれぞれ導入する場合、これは、窒素酸化物含有量のような排出物の価又は他の排出物の価にかなりの悪影響を与える可能性がある。

0033

又は、しかしながら、ガスを用いた、例えば上述のLNGを用いた動作の際に、高すぎる値を有する不完全燃焼及び従ってCH4スリップとして当業者に知られる現象は、ガス供給システムの機能不良に帰着し得る。対応する機関が現在ガスを用いて動作される場合、即ちガス・モードにおいて、燃焼の際のガス供給システムの機能不良から生じる排出ガスは、とりわけ、例えば、燃焼行為の際に燃焼炎の自発的な冷却(「消炎」)によってシリンダ壁で生じる可能性のある、又はその中で新鮮な空気を用いるシリンダの排気が同時に閉鎖されない出口弁を用いて行われる局面において解放される可能性のある、又は異なる方法で解放される可能性のある、ごくわずかではない量のメタン及び/又はホルムアルデヒド排出物を含む可能性がある。

0034

ガスが、不適当な方法で、例えば不適当な圧力で若しくは注入噴流の不適当な形状で、不適当な角度で、不適当な位置で燃焼空間内に導入される場合、又は別の方法で機関の燃焼空間内に不適当に導入される場合、同様の効果が生じる可能性がある。

0035

例えば排出ガス中のメタン濃度がそのような動作状態に起因して相応に高い場合、機関の安全な動作は、同様にそれによって損なわれる可能性がある。例えば、排出ガスシステムにおいて、例えば、排出ガス・マニホールドにおいて又はターボ過給機の前の又は実に中の領域において、メタンが発火する危険性がある。最悪の場合には、排出ガスシステムにおけるメタンの発火は、メタン・ガス発火の悪影響に曝される対応する構成要素に損害をもたらす可能性がある。加えて、メタンは、知られているように、二酸化炭素よりも少なくとも25倍効果的である、非常に効果的な温室効果ガスである。これは、いわゆる「エネルギー効率設計指標」(EEDI)の計算に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。

0036

頻繁に使用され及び非常に感受性の高い酸化触媒は、排出ガス供給システムの機能不良によって及びこれによって生じる結果によって同様に実質的に損なわれる可能性があり、及び最悪の場合には、ほんの短時間の後に回復不可能に損害を受ける可能性があり、これによって、機関の更なる安全且つ信頼性のある動作は少なくとも疑わしく及び最悪の場合には不可能にされる。

0037

これらの幾分非常に深刻な問題は、同様に、本発明によって初めて確実に回避されることができる。

0038

この目的のために、燃焼空間内への燃料ガス流監視するための本発明によるガス供給システムは、弁本体の位置を決定するための監視システムを有することができ、弁本体のそれぞれの位置、具体的には弁本体が開放されているか又は閉鎖されているかがいつでも確実に検知されることができるように、監視システムは、経路センサー(path sensor)、特に電気的又は電磁気的経路センサー、具体的には、誘導的容量性又は光学的経路センサーである。

0039

監視システムは、この点において、特に好ましくは、動作状態における弁本体の位置が監視ユニットによって検知されることができるように監視ユニットと信号接続し、従って、ガス入口ノズルへの燃料ガス供給は、前記往復ピストン内燃機関のクランク角に依存して及び/又は往復ピストン内燃機関のガス交換弁の位置に依存して、抑制されることができる。従って、本発明によって初めて、ガス供給システムの機能不良を検知するだけでなく、しかし同様に、機能不良に依存して、例えば、ガス供給システムへの燃料ガス供給は自動的に抑制され、及び往復ピストン内燃機関は好ましくは自動的にスイッチが切られ、及びスイッチは特に好ましくはディーゼル油又は重油のような代替的な燃料を用いる動作に自動的にされるように、動作に安全手順を設定することができる。

0040

ガス入口システムは、この点において、好ましくは、弁シャフトを駆動するための弁駆動部が機械式電気式又は空気式の弁駆動部、特に液圧式の弁駆動部であるように構成され、特に好ましくは、特に、弁駆動部に対して作用する復元バネの形状の復元デバイスが、弁本体を閉鎖するために提供される。

0041

弁シャフトは、実施のために特に重要な特定の実施例において、シャフトハウジングガイド穴においてガイドされる。この点において、ガイド穴は、圧力空間内の燃料ガスのガス圧力に抗して密閉するための密閉圧力である液圧オイルによって作用されることができ、前記密閉圧力は、好ましくは、ガイド穴内への燃料ガスの侵入又はガイド穴を通る燃料ガスの流れが実質的に防止されることができるように、圧力空間内の燃料ガスの燃料ガス圧力よりも高い。

0042

密閉圧力が好ましくは圧力空間内の燃料ガスの燃料ガス圧力よりも高いという事実は、燃料ガスが弁シャフトに沿って制御されない方法でガス供給システムの更なる構成要素内に、特に弁シャフトの液圧式駆動部内に入る可能性がなく、即ち、ガス漏れが起こる可能性がなく、又は非常に良好な制御下にあるほんの少量の技術的に有意でないガス漏れが、弁シャフトで又は弁シャフトに沿って起こる可能性があるので、必要である。弁シャフトは、従って、それに対応して確実に密閉されなければならず、これは、従前のシステムを用いて、例えば、対応する密閉リングを用いて試みられたが、しかし、密閉リングは、加圧された燃料ガスに関して何ら十分な密閉効果を示さないか、又は同様に例えば動作状態において生じる摩擦現象に起因して摩耗が早すぎ、及び従って、究極的には高価すぎ及び信頼性がなさすぎるかのいずれかであるので、これは全体としてはむしろ不利点であることが分かる。

0043

これらの問題は、同様に、本発明によって初めて確実に回避される。

0044

本発明は、更に、詳細に上述されるガス供給システムを備える単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関のシリンダに、特にシリンダ・ライナーに関し、ガス供給システムは、特に好ましくは、往復ピストン内燃機関のピストンの上死点下死点との間の領域において、具体的には、上死点と下死点との間の間隔のうち20%から80%だけ、好ましくは45%から65%だけ、特に好ましくは50%から60%だけ上死点から離れたシリンダの領域において、シリンダに提供される。燃料ガスの排気空気との更により理想的な混合がそれによって達成されることができるだけでないことが即ち見出されている。それによって、依然としてシリンダ・ライナー内の高温排出ガス内に燃料ガスが注入されるのを回避することができ、それによって、ガス供給システムが従来技術におけるようにシリンダ・ライナーで上死点の近くに位置付けられる場合にあるように、燃料ガスは時期を早めて発火し得る

0045

本発明は、更に、上述のガス供給システムを有する往復ピストン内燃機関に関し、往復ピストン内燃機関は、特に好ましくは、燃料ガスの燃焼のための、及び代替的に、更なる燃料の燃焼のための、特に、ディーゼル又は重油の燃焼のための、二元燃料機関である。

0046

別の実施例において、本発明による往復ピストン内燃機関は、当然同様に、それを用いて燃料ガスのみが燃焼されることができる、即ち他の燃料は燃焼されない、純粋なガス機関であることができる。

0047

本発明は、とりわけ、同様に、本発明によるガス供給システムを有する往復ピストン内燃機関を動作させる方法に関し、既に記載されたように、動作状態においてガス供給システムの機能不良は検知され、ガス供給システムへの燃料ガス供給は抑制され、及び往復ピストン内燃機関は好ましくは自動的にスイッチが切られ、及びスイッチは、特に好ましくは、ディーゼル油又は重油のような代替的な燃料を用いる動作に自動的にされる。

0048

本発明は、概略図を参照して以下により詳細に説明される。

図面の簡単な説明

0049

ガス入口弁及びガス入口ノズルを有する本発明によるガス供給システムの特に好ましい実施例の図である。

実施例

0050

図1は、異なる構成要素の相互作用を説明するための概略説明図において、ここでは例示目的で単流掃気を備える大型2ストローク・ディーゼル機関として示される、往復ピストン内燃機関のシリンダ・ライナーにおける本発明によるガス供給システムの基本設計を示すが、単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関の基本設計は当業者に十分になじみがあるので、明確性の理由のためにより詳細には示されない。本発明によるガス供給システムは、以下において参照符号1によって全体として表示される。

0051

単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関に設置される図1による本発明によるガス供給システム1の特定の実施例は、ガス供給システム1の設置状態において、燃料として提供される燃料ガス5が、ガス入口ノズル3によって、より詳細には示されないがシリンダ4の燃焼空間42に供給されることができるように、往復ピストン内燃機関のシリンダ4のシリンダ壁41内に設計され及び配置されるガス入口ノズル3を有するガス入口弁2を有する。この点において、ガス入口弁2は、弁ハウジング21内に配置され及びその中で燃料ガス5が動作状態において貯蔵のためにガス供給部23を介して提供され及びガス入口ノズル3内に供給されることができる、圧力空間22を有する。

0052

圧力空間22それ自体において、又は圧力空間22の領域において、弁本体6は、弁シャフト61に配置される弁ディスク62を有し及び弁座63を有して提供され、前記弁座63は、弁本体6の閉鎖状態において、圧力空間22からガス入口ノズル3内への燃料ガス5の供給が抑制されるように、弁ディスク62と密閉するように協働する。

0053

この目的のために、弁本体6の開放状態において、燃料ガス5が圧力空間22から弁ディスク62を過ぎてガス入口ノズル3に供給されることができるように、弁ディスク62は、弁シャフト61と動作的に接続する弁駆動部7によって弁座63から持ち上げられることができる。

0054

本発明によると、ガス入口ノズル3は、ガス入口弁2に対して解放可能に及びシリンダ壁41に対して交換可能に接続され、ガス入口ノズル3のノズル軸線Dは、ガス供給システム1の動作状態及び設置状態において、半径方向Rに関して及び/又はシリンダ4の軸線方向Aに関してゼロとは異なる予め定義可能な角度で燃料ガス5がシリンダ4の燃焼空間42内に注入されることができるように、ガス入口弁2の弁軸線Vに関して予め定義可能な角度αに配置される。

0055

この点において、ガス入口ノズル3のノズル軸線Dとガス入口弁2の弁軸線Vとの間の角度αに対する補角であるその角度は、半径方向に対して注入角度βと呼ばれ、即ち、注入角度βと、ノズル軸線Dと弁軸線Vとの間の角度αと、は互いに補完して180°を形成し、β=180°−αが従って適合する。注入角度βは、好ましくは10度から80度の間、特に好ましくは10度から35度の間になり、注入角度は、具体的には凡そ22.5度である。

0056

軸線方向に関して角度βは好ましくは90°であり、即ち燃料ガス5は好ましくは軸線方向Aに垂直に、即ち図1の図面平面において又はピストンの表面と平行に、注入される。

0057

この点において、比較的単純なガス入口ノズル3は、ノズル開口31を1つだけ有する。別の特定の実施例において、ガス入口ノズル3は、しかしながら、実に複数のノズル開口31を同様に有し、例えば、2つのノズル開口31は、燃料ガス5が2つの異なる注入角度で燃焼空間42内に導入されることができるように、異なるように位置合わせされることができ、及び/又は2つのノズル開口31は、同様に又は同時に、2つのノズル開口31を通して2つの異なる注入量で及び/又は2つの異なる速度で及び/又は2つの異なる噴流形状で燃料ガス5が燃焼空間42内に導入されることができるように、異なるように構成されることができる。

0058

更に、実際には、燃焼空間42内への燃料ガス流を監視するための及び弁本体6の位置を決定するための図1に明確に示されていない監視システムが提供されることができ、前記監視システムは、特に好ましくは、経路センサー、特に電気的又は電磁気的経路センサー、具体的には誘導的、容量性又は光学的経路センサーである。監視システムは、動作状態における弁本体6の位置が監視ユニットによって検知されることができるように、監視ユニットと信号接続し、ガス入口ノズル3への燃料ガス供給は、往復ピストン内燃機関のクランク角に依存して及び/又は往復ピストン内燃機関のガス交換弁の位置に依存して、自動的に抑制されることができる。

0059

図1による実施例において、弁シャフト61を駆動するための弁駆動部7は、その機能及び動作が当業者に概してなじみがある、液圧式の弁駆動部7である。弁本体6を閉鎖するために、弁駆動部7に抗して作用する復元バネ81の形状の復元デバイス8が提供される。

0060

弁シャフト61は、シャフト・ハウジング9のガイド穴91においてガイドされ、ガイド穴91は、密閉圧力PAで液圧オイル10によって作用されることができ、前記密閉圧力PAは、ガイド穴91内への燃料ガス5の侵入が実質的に防止されることができるように、ここでは圧力空間22における燃料ガス5の燃料ガス圧力BGよりも高い。

0061

本発明によるガス供給システムは、好ましくは、低圧ガスシステムとして構成される。これは、シリンダ4の燃焼空間42内に燃料ガス5が注入される注入圧力は、最大限でも10MPa(100バール)であることを意味する。注入圧力は、好ましくは、最大で5MPa(50バール)であり、及び特に好ましくは最大限でも2MPa(20バール)である。ガス圧力、即ち、シリンダ内に燃料ガスが注入される圧力は、典型的には内燃機関の動作の間一定ではなく、しかし、むしろ、例えば、内燃機関の荷重又は回転速度に依存して変動し得る。

0062

本発明によるガス供給システムを用いて又は本発明によるシリンダを用いて、好ましい実施例において、燃焼空間42内への燃料ガス5の注入のために、できる限り小さいガス圧力が求められる。燃料ガス5のための最大注入圧力は、従って、例えば、同様に、ほんの1.5MPa(15バール)であるか又は更に小さくなることができる。

0063

できる限り小さい燃料ガス5の注入圧力は、当然、安全面の下、大きな利点を有する。加えて、ガス供給システム全体は、ただそのような比較的小さい動作圧力のために構成される必要があり、これは、特に、例えば弁座63で、及び同様に弁駆動部7の構成に関して、同様にガス導線の又はそれらの接続部の圧力負荷に関して力が生じる、システムの密閉に関して特に有利である。高圧システムの場合において燃料ガス5が例えば35MPa(350バール)の又は更に高い動作圧力に圧縮される必要がある特別な高圧圧縮機は、同様に、必要とされず、これは、同様に、経済面及び費用面の下、有利である。

0064

特に、できる限り小さい燃料ガス5の注入圧力に関して、ガス入口弁2及びガス入口ノズル3がシリンダ壁41内又はシリンダ・ライナー内に配置され及びピストン移動の上死点からできる限り大きい間隔を有する場合、それは従って特に好ましい。即ちこれによって、それに向かって燃料ガス5が注入される必要があるシリンダ内の圧縮圧力が依然として比較的小さいことが達成され得る。単流掃気式大型2ストローク・ディーゼル機関において、ピストンが下方移動の際に排気空気スリットを開放するとき、排気空気は、シリンダ内に流れ始める。これは、ピストンがその次に続く上方移動の際に排気空気スリットを再び完全に閉鎖するまでの間、起きる。ガス交換弁(ここでは出口弁)が閉鎖され及び(通例、排気空気スリットの閉鎖の後)完全に閉鎖された場合にのみ、シリンダの圧縮空気は、ピストンの上方移動に起因して、それがその最大値、例えば、ピストンが上死点にあるときに達するまで、上昇し始める。

0065

燃料ガス注入は、従って、好ましくは、シリンダ内に何ら大きい圧縮圧力がまだない場合に行われ、及び燃料ガス5の注入は、好ましくは、出口弁が閉鎖される前に行われる。

0066

シリンダ壁41に提供されるガス入口ノズル3が軸線方向Aに関してできる限り大きい上死点からの間隔を有する場合、この理由により、これは好ましい。他方で、ガス入口ノズル3が配置されることができる場所に関して構造制限もある。実際には、上死点からのその間隔が特に好ましくは上死点から下死点の間の間隔の50%から60%になるようなレベル(軸線方向Aに関して)に配置されるべきガス供給システム1のガス入口ノズル3に関して、非常に良い妥協であることが分かっている。

0067

ガス入口ノズル3が、排気空気スリットの上縁(内燃機関の使用の典型的な位置に関して「上縁」)からのその間隔が好ましくは上死点からの排気空気スリットの上縁の間隔の50%未満及び特に好ましくは30%から40%になるようなレベル(軸線方向Aに関して)に配置される場合、排気空気スリットの位置に関して、それが特に好ましいことが分かっている。

0068

ガス入口ノズル3の好ましい配置は、燃料ガス5のための小さい注入圧力を可能にすることに加えて、軸線方向Aに関してガス入口ノズル3とガス交換弁又は出口弁との間に大きな間隔が存在するという利点を同様に有する。これによって、一方で、注入される燃料ガス5のかなりの割合が非燃焼状態において出口弁を通って漏れ出る可能性があること、及び他方で、出口弁の閉鎖のための時間がもっとかかることは回避される。

0069

ガス入口ノズル3の好ましい配置は、更に、できる限り均一な空気/燃料ガス混合に関して、同様に有利である。ピストンの圧縮行程に関して燃料ガス5の早期の注入に起因して、排気空気及び燃料ガスは、混合物の燃焼の前に密接に混合する十分な時間を有する。これは、最適であり特にできる限り低排出でもある燃焼空間42における燃焼プロセスをもたらす。

0070

排気空気及び燃料ガス5の理想の混合に関して、(既に言及されたように)燃料ガス5が半径方向に関してゼロとは異なる注入角度βでシリンダ4の燃焼空間42内に注入される場合、それは同様に有利である。それによって、ピストンの圧縮行程の際にシリンダ4内又は燃焼空間42内において典型的には渦荷重が掛けられる排気空気を用いて、特に激しい混合が行われる。

0071

2つ以上のそのようなガス供給システム1、又はガス入口弁2を有する2つ以上のガス入口ノズル3は、当然同様にシリンダに提供され得る。

0072

本明細書に記載される本発明の実施例は、本明細書に依存する任意の適当な方法で結び付けられることもでき、及び特に、図面に示される特別な実施例は単に例示目的であるように理解されるべきであることが理解されよう。当業者は、本発明の記載される実施例の単純で有利な更なる展開を即座に認識し、及びそのような単純な更なる展開は、当然同様に本発明の範囲内であることを理解する。

0073

1ガス供給システム
2ガス入口弁
3ガス入口ノズル
4シリンダ
5燃料ガス
6 弁本体
7 弁駆動部
8復元デバイス
9シャフト・ハウジング
10液圧オイル
21弁ハウジング
22圧力空間
23ガス供給部
41シリンダ壁
42燃焼空間
61弁シャフト
62弁ディスク
63弁座
81復元バネ
91ガイド穴
α 予め定義可能な角度
β注入角度
A シリンダの軸線方向
D ガス入口ノズルのノズル軸線
V ガス入口弁の弁軸線
PA密閉圧力
BG 燃料ガス圧力

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