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技術 樹脂組成物及びフラックス

出願人 千住金属工業株式会社
発明者 丸子大介高橋淳美吉田貴行
出願日 2014年10月31日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2014-223126
公開日 2016年5月23日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2016-088993
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 はんだ付・ろう付材料 ボンディング
主要キーワード 組成率 降下温度 常温液体 リフローピーク温度 接合対象物 固着強度 テスト基板 昇温温度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2016年5月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

はんだ付け時に想定される高温域固着性を有する樹脂組成物、及び、この樹脂組成物を用い、フラックス残渣洗浄が可能なフラックスを提供することを目的とする。

解決手段

樹脂組成物は、分子内に2個以上のカルボキシ基ヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸熱硬化性樹脂の割合が1:3以上1:7以下である。また、フラックスは、分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を8.5質量%以上16質量%以下、熱硬化性樹脂を50質量%以上60質量%以下で含み、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:7以下である。

概要

背景

近年、情報機器の小型化により、情報機器に搭載される電子部品においても急速な薄型化が進行している。電子部品は、薄型化の要求により接続端子狭小化実装面積縮小化に対応するため、裏面に電極が設置されたボールグリッドアレイ(以下、BGAと称す)が適用されている(例えば、特許文献1参照)。

BGAを適用した電子部品には、例えば半導体パッケージがある。半導体パッケージでは、電極を有する半導体チップ樹脂封止されている。半導体パッケージの電極には、はんだバンプが形成されている。このはんだバンプは、はんだボールを半導体パッケージの電極に接合することによって形成されている。

BGAを適用した半導体パッケージは、ソルダペーストが塗布された基板の電極に、各はんだバンプが位置を合わせて載置され、加熱により溶融したソルダペーストと、はんだバンプ及び電極が接合することにより、基板に搭載される。

一方、ソルダペーストに含まれるフラックスの成分には、はんだ付けの加熱によって分解、蒸発しない成分が含まれており、はんだ付け後にフラックス残渣としてはんだ付け部位の周辺残留する。

BGAを適用した半導体パッケージ等では、フラックス残渣を洗浄により除去する必要な場合がある。そこで、洗浄により除去が可能な水溶性のフラックスが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

概要

、はんだ付け時に想定される高温域固着性を有する樹脂組成物、及び、この樹脂組成物を用い、フラックス残渣の洗浄が可能なフラックスを提供することを目的とする。樹脂組成物は、分子内に2個以上のカルボキシ基ヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸熱硬化性樹脂の割合が1:3以上1:7以下である。また、フラックスは、分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を8.5質量%以上16質量%以下、熱硬化性樹脂を50質量%以上60質量%以下で含み、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:7以下である。無し

目的

本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、はんだ付け時に想定される高温域で固着性を有する樹脂組成物、及び、この樹脂組成物を用いたフラックスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

分子内に2個以上のカルボキシ基ヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸熱硬化性樹脂の割合が1:3以上1:7以下であることを特徴とする樹脂組成物

請求項2

分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を8.5質量%以上16質量%以下、熱硬化性樹脂を50質量%以上60質量%以下で含み、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:7以下であることを特徴とするフラックス

請求項3

ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3.75以上1:7以下であることを特徴とする請求項2に記載のフラックス。

請求項4

ヒドロキシカルボン酸が酒石酸リンゴ酸クエン酸ヒドロキシマロン酸であることを特徴とする請求項2〜請求項3の何れか1項に記載のフラックス。

請求項5

熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂フェノール樹脂ポリイミド系樹脂ポリウレタン系樹脂不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか1項に記載のフラックス。

請求項6

熱硬化性樹脂が、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレートであることを特徴とする請求項2〜請求項5の何れか1項に記載のフラックス。

技術分野

0001

本発明は、フラックス残渣を生成する樹脂組成物及びフラックスに関する。

背景技術

0002

近年、情報機器の小型化により、情報機器に搭載される電子部品においても急速な薄型化が進行している。電子部品は、薄型化の要求により接続端子狭小化実装面積縮小化に対応するため、裏面に電極が設置されたボールグリッドアレイ(以下、BGAと称す)が適用されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

BGAを適用した電子部品には、例えば半導体パッケージがある。半導体パッケージでは、電極を有する半導体チップ樹脂封止されている。半導体パッケージの電極には、はんだバンプが形成されている。このはんだバンプは、はんだボールを半導体パッケージの電極に接合することによって形成されている。

0004

BGAを適用した半導体パッケージは、ソルダペーストが塗布された基板の電極に、各はんだバンプが位置を合わせて載置され、加熱により溶融したソルダペーストと、はんだバンプ及び電極が接合することにより、基板に搭載される。

0005

一方、ソルダペーストに含まれるフラックスの成分には、はんだ付けの加熱によって分解、蒸発しない成分が含まれており、はんだ付け後にフラックス残渣としてはんだ付け部位の周辺残留する。

0006

BGAを適用した半導体パッケージ等では、フラックス残渣を洗浄により除去する必要な場合がある。そこで、洗浄により除去が可能な水溶性のフラックスが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0007

特開2008−71779号公報
特許第2646394号公報

発明が解決しようとする課題

0008

Snを主成分としたはんだ合金において、Pbを含まないはんだ合金では、Pbを含むはんだ合金に比較してリフローピーク温度が高くなり、基板にかかる熱履歴が大きくなる。

0009

BGAを適用した半導体パッケージでは、近年薄型化が進行している。半導体パッケージの薄型化を行うには、内蔵されているモジュール基板の薄型化が必要であり、さらには、モジュール基板に搭載される半導体チップの薄型化が必要である。

0010

しかし、半導体チップとモジュール基板の薄型化が進行したことで、半導体チップとモジュール基板が、リフロー中に高温、例えば250℃まで加熱されてはんだ付けされると、冷却工程中にモジュール基板と半導体チップとの間の熱膨張の差により反りが発生し、応力が生じる。そして、接合対象物にかかる熱履歴が大きくなることで反り量が大きくなり、はんだの強度が半導体チップの強度を上回ると、引張応力により半導体チップ上の構造体層剥離し始める。

0011

ここで、はんだ付け時にはんだ付け部に残るフラックス残渣を利用して、接合対象物の反りを抑える技術が考えられる。

0012

しかし、従来の洗浄が可能な樹脂系のフラックスには、はんだ付け時に想定される所定の高温域固着性を有さないので、接合対象物の反りを抑える効果は得られない。また、アンダーフィルを含む熱硬化樹脂からなるフラックスは、はんだ付けで想定される加熱温度から冷却工程で温度が低下する過程で、接合対象物の反りの発生を抑制し得る所定の高温域では十分に硬化しない。

0013

本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、はんだ付け時に想定される高温域で固着性を有する樹脂組成物、及び、この樹脂組成物を用いたフラックスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明は、有機酸の中で、分子内に2個以上のカルボキシ基ヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸と、熱硬化性樹脂が所定の割合で配合された樹脂組成物では、はんだ付け時の加熱に相当する温度域から温度が低下する過程で、所定の高温域より硬化を開始して、固着性を有することを見出してなされたものである。

0015

そこで、請求項1に記載の発明は、分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3以上1:7以下である樹脂組成物である。

0016

請求項2に記載の発明は、分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を8.5質量%以上16質量%以下、熱硬化性樹脂を50質量%以上60質量%以下で含み、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:7以下であるフラックスである。

0017

請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明を引用した発明で、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3.75以上1:7以下であるフラックスである。

0018

請求項4に記載の発明は、請求項2〜請求項3の何れか1項に記載の発明を引用した発明で、ヒドロキシカルボン酸が酒石酸リンゴ酸クエン酸ヒドロキシマロン酸であるフラックスである。

0019

請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の発明を引用した発明で、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂フェノール樹脂ポリイミド系樹脂ポリウレタン系樹脂不飽和ポリエステル樹脂であるフラックスである。

0020

請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の発明を引用した発明で、熱硬化性樹脂が、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレートであるフラックスである。

発明の効果

0021

本発明では、有機酸として分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を用い、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:7以下とすることで、樹脂組成物は、はんだ付け時の加熱で到達し得る温度域から温度が低下する過程で、所定の高温域より硬化を開始して固着性を有し、フラックス残渣となる。

0022

これにより、リフロー炉等を用いたはんだ付けの工程で、はんだ付け時の加熱で到達し得る温度域から温度が低下する過程で、フラックス中の主に熱硬化性樹脂が硬化することで、接合対象物にフラックス残渣を固着させることができる。

0023

従って、接合対象物にかかる熱履歴が大きくなっても、接合対象物の反りの発生を抑制できる。また、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3.75以上1:7以下とすれば、フラックス残渣は、洗浄で除去することが可能である。

0024

有機酸の中で、分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸と、熱硬化性樹脂が所定の割合で配合された樹脂組成物は、はんだ付け時の加熱に相当する温度域から温度が低下する過程で、所定の高温域より硬化を開始して、固着性を有する。

0025

このような樹脂組成物と溶剤成分が混合されたフラックスでは、樹脂組成物がはんだ付け時の加熱で到達し得る温度域で揮発せず、温度が低下する過程で、所定の高温域より硬化を開始してフラックス残渣となる。

0026

熱硬化性樹脂は、はんだ付け時の加熱で到達し得る温度から低下する過程で、加熱及び冷却に伴う温度変化による接合対象物の反りを抑え得る所定の温度で硬化してフラックス残渣を硬化させる。また、熱硬化性樹脂は、接合対象物との固着性を有する。これにより、フラックス中の主に熱硬化性樹脂が硬化することで、接合対象物である例えば半導体チップの電極や基板にフラックス残渣で固着される。

0027

上述した樹脂組成物は、加熱後に温度が低下する過程で粘度が上昇し、硬化後には硬度が上昇する。これにより、はんだ付けにより接合される接合対象物に対するフラックス残渣の固着強度が向上する。かつ、洗浄が必要な用途に適用される場合であれば、フラックス残渣は、洗浄により除去することを可能にすることができる。

0028

また、上述した樹脂組成物では、ヒドロキシカルボン酸の熱硬化性樹脂に対する割合が多い程、粘度が上昇し始める温度が高くなり、硬化後の硬度が高くなる。一方、熱硬化性樹脂のヒドロキシカルボン酸に対する割合が多いと、所定の高温域で硬化せず、硬度が低くなる。また、洗浄が必要な用途に適用される場合であれば、ヒドロキシカルボン酸の熱硬化性樹脂に対する割合が多すぎると、洗浄性が悪化する。

0029

そこで、樹脂組成物は、有機酸として分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を用い、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3以上1:7以下とした。

0030

また、上述した樹脂組成物を用いたフラックスは、分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を8.5質量%以上16%質量%以下、熱硬化性樹脂を50質量%以上60質量%以下とし、残部を溶剤成分からなるようにし、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:7以下とした。

0031

フラックスにおいて、好ましくは、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3.75以上1:7以下とした。

0032

また、フラックスにおいて、好ましくは、ヒドロキシカルボン酸を酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、ヒドロキシマロン酸の何れかとした。

0033

更に、フラックスにおいて、好ましくは、熱硬化性樹をエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂の何れかとした。

0034

また、フラックスにおいて、好ましくは、熱硬化性樹脂を、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレートとした。

0035

樹脂組成物、フラックスにおいて、硬化促進剤を含んでも良く、硬化促進剤としては、三級アミンイミダゾールホスフィンホスホニウム塩などが挙げられる。硬化促進剤は、樹脂組成物、フラックスとしての、性状、性能を損なわない範囲で適宜添加して良い。

0036

以下の表1に示す組成で実施例と比較例のフラックスを調合し、固着性ついて検証した。なお、表1における組成率は質量%である。

0037

固着力の評価は以下の手順で行った。

0038

試験1:硬化温度確認試験
(1)試料の作製
まず、ガラスエポキシ基板に実施例及び比較例のフラックスを印刷した。ガラスエポキシ基板は、縦横の寸法が37mm×37mm、厚さが1.5mm、重さが4.1±0.1gである。また、フラックスは、φ6.5mm、厚さ80μmで印刷した。

0039

以上のようにフラックスが印刷されたガラスエポキシ基板にバンプ付きチップを置いた。チップは、縦横の寸法が10mm×10mm、バンプの数が2500個、バンプの径が80μm、バンプのピッチが150μm、バンプの高さが約60μmである。

0040

(2)検証方法
以上のように作成された実施例及び比較例の各試料を加熱用ホットプレートに載置し、250℃で1分加熱した。加熱の後、試料を表1に示す温度に加熱しておいた別のホットプレートに載置し、1分置いた。そして、チップをピンセット摘み持ち上げ、ガラスエポキシ基板が一緒に持ち上がるかを確認した。なお、この試験は、試料をホットプレートに載せたまま行った。試験の結果、持ち上がったものを○、持ち上がらなかったものを×と評価した。

0041

0042

実施例1〜実施例4では、ヒドロキシカルボン酸として酒石酸を用い、酒石酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3以上1:7以下となるように、熱硬化性樹脂の添加量を調整した。

0043

実施例1〜実施例4では、150℃以上の高温域で、チップと一緒にガラスエポキシ基板が持ち上げられた。また、冷却をしていない250℃の状態では、ガラスエポキシ基板はチップと一緒に持ち上がらない。

0044

これにより、実施例1〜実施例4に示す組成では、酒石酸と熱硬化性樹脂が所定の割合で配合された樹脂組成物は、はんだ付け時の加熱で到達し得る温度域、本例では250℃で揮発せず、温度が低下する過程で、所定の高温域、本例では150℃以上で硬化を開始してフラックス残渣となり、フラックス残渣がチップとガラスエポキシ基板を固着したことが判る。

0045

また、冷却をしていない250℃の状態では溶融した状態であり、フラックスを使用したはんだ付けで、はんだ合金の溶融を阻害しない。

0046

これに対し、ヒドロキシカルボン酸として酒石酸を用いても、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合が1:7を超える比較例1では、150℃以上の高温域では、チップと一緒にガラスエポキシ基板を持ち上げることができなかった。

0047

また、有機酸としてジグリコール酸の添加量を10質量%とし、ジグリコール酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3.75以上1:7以下となるように、熱硬化性樹脂の添加量を調整した比較例2〜比較例4でも、150℃以上の高温域では、チップと一緒にガラスエポキシ基板を持ち上げることができなかった。

0048

次に、以下の表2に示す組成で実施例と比較例のフラックスを調合し、フラックス残渣の硬度と硬化温度について検証した。なお、表2における組成率は、フラックス中の質量%である。三級アミンには常温液体のものを使用した。

0049

0050

試験2:鉛筆硬度試験
フラックス残渣の硬度の評価は、鉛筆硬度試験(JIS K5400)により行った。試験方法は、テスト基板に、実施例と比較例のフラックスを厚さ0.15mmで印刷した試料を作成し、試料をリフローした。リフロー条件は、昇温温度が1.46℃/sec(30−250℃)、ピーク温度が249℃、かつ、217℃以上で116sec保持、降下温度が1.0℃/sec、酸素濃度が100ppmとした。硬化温度確認試験は、上述した試験1と同様の評価で行い、150℃で硬化を確認したものを○とした。

0051

ヒドロキシカルボン酸として酒石酸を用い、酒石酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3.75以上1:7以下となるように、酒石酸と熱硬化性樹脂の添加量を調整した実施例5〜実施例9では、フラックス残渣が150℃で硬化し、6H以上の硬度が得られた。

0052

これに対し、ヒドロキシカルボン酸として酒石酸を用いても、酒石酸と熱硬化性樹脂の割合が1:7を超える比較例5と酒石酸の代わりにジグリコール酸を用いた比較例6では、フラックス残渣が150℃で硬化せず、6H以上の硬度が得られなかった。

0053

次に、以下の表3に示す組成で実施例と比較例のフラックスを調合し、フラックス残渣の洗浄性ついて検証した。なお、表3における組成率は、フラックス中の質量%である。

0054

0055

試験3:洗浄試験
試験方法は、銅板に実施例と比較例のフラックスを厚さ0.2mmで印刷した試料を作成し、試料をリフローした。リフロー条件は、ピーク温度が245℃、かつ、220℃以上で40sec保持、窒素濃度が500ppm以下とした。リフロー後、水を使用して超音波洗浄を1分間行いエアブロー後、目視でフラックス残渣が残っていないか確認した。フラックス残渣の洗浄性の評価は、フラックス残渣を除去できたものを○とした。

0056

ヒドロキシカルボン酸として酒石酸を用い、酒石酸と熱硬化性樹脂の割合が1:3.75以上となるように、酒石酸と熱硬化性樹脂の添加量を調整した実施例10〜実施例12では、フラックス残渣を水洗浄で除去できた。

0057

これに対し、ヒドロキシカルボン酸として酒石酸を用いても、酒石酸と熱硬化性樹脂の割合が1:375未満の比較例7では、フラックス残渣を水洗浄で除去できなかった。

0058

以上の結果から、有機酸として分子内に2個以上のカルボキシ基とヒドロキシル基を有するヒドロキシカルボン酸を用い、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:7以下とした樹脂組成物、及び、この樹脂組成物を用いたフラックスでは、樹脂組成物がはんだ付け時の加熱で到達し得る温度域で揮発せず、温度が低下する過程で、所定の高温域より硬化を開始してフラックス残渣となることが判った。

0059

これにより、リフロー炉等を用いたはんだ付けの工程で、はんだ付け時の加熱で到達し得る温度域から温度が低下する過程で、フラックス中の主に熱硬化性樹脂が硬化することで、接合対象物である例えば半導体チップの基板にフラックス残渣が固着される。

0060

従って、はんだ合金のPbフリー化に伴いリフローピーク温度が高くなり、基板にかかる熱履歴が大きくなっても、基板の反りの発生を抑制できることが判った。

0061

なお、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3程度とすることで、約180℃という高温域より硬化を開始することが判り、フラックス残渣の洗浄性を考慮しない用途であれば、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3以上1.7以下とすることが好ましい。

実施例

0062

一方、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:4程度としても、約170℃という高温域より硬化を開始することが判る。これに対し、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3.5程度とすると、洗浄性に劣る。従って、フラックス残渣の洗浄性を考慮する用途であれば、ヒドロキシカルボン酸と熱硬化性樹脂の割合を1:3.75以上1.7以下とすることが好ましい。

0063

本発明は、BGAを適用した半導体パッケージに限らず、基板の厚さが薄く反りが発生しやすい基板に対して適応可能である。

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